装身ベルト、装身ベルト複合体、カバー部材及び連結部材
【課題】常に適度な押圧力で身体の一定位置に安定して当接させることによりゲルマニウムに基づく効果を十分に発揮させるとともに、身体の任意の位置に簡単に装着できるものとし、また、ゲルマニウムの粒の紛失を防止する。
【解決手段】
ゲルマニウムを含有し、長さ方向に伸縮自在な材質で形成されたベルト体11と、前記ベルト体11に取着され、ゲルマニウム粒22が台座23に支持されてなる粒体21とを備え、前記ベルト体11は、端部に面ファスナー14及び面ファスナー15を備えた。
【解決手段】
ゲルマニウムを含有し、長さ方向に伸縮自在な材質で形成されたベルト体11と、前記ベルト体11に取着され、ゲルマニウム粒22が台座23に支持されてなる粒体21とを備え、前記ベルト体11は、端部に面ファスナー14及び面ファスナー15を備えた。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、身体の腕、手首、脚部等に装着されて健康を維持増進する装身ベルトに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、ネックレス、ブレスレット、アームレットなど身体の首、手首、腕などに装着される健康装身具にゲルマニウムを含有したものがあり、ゲルマニウムから発生するマイナスイオンによる生体活性化作用によって健康の維持増進を図るものが市販されている。人間の身体はプラスイオンが多くなると、身体の各部位に肩凝りや筋肉痛などの痛みを引き起こすと考えられている。ゲルマニウムは一定の熱が加えられると、マイナスイオンが発生し、前記プラスイオンに作用してこれを除去するため、凝りや痛みが緩和、解消され、疲労が回復することが報告されている。この種の健康装身具に関する技術は、例えば、特開2004−290281公報に開示されている。
【0003】
前記装身具としては、また、直径3〜5mm程度のゲルマニウムの粒を貼付テープを介して身体の肌に1個ずつ貼付けるものが市販されており、同様に、ゲルマニウムに基づく作用が期待されている。このゲルマニウムの粒の装身具は1個ずつ身体の望む位置に貼着することができる。
【特許文献1】特開2004−290281公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の装身具は身体の一定位置に適度な押圧力で常に安定した状態で装着されるものではなく、締付けが緩い場合は、位置ずれしたり、肌から離間してゲルマニウムの機能に基づく効果が十分に発揮されないことが多かった。逆に、締付けがきつい場合は、ゲルマニウムの粒が強く肌に当たって痛みを生ずるという不具合があった。
【0005】
また、前記特開2004−290281公報に記載のものなど従来の装身具は、身体の各部位に専用のものが使用されており、例えば、首であればネックレス、手首であればブレスレット、腕であればアームレットが使用されている。このため、特定の部位に使用されている装身具を他の脚部、腹部、足首、足などに使用することはできず、不経済であった。
【0006】
更に、ゲルマニウムの粒を1個ずつ任意の位置に貼付けるタイプの装身具は入浴などの度に該粒を1個ずつ貼り直さねばならず、大変面倒であった。また、1個ずつ貼り直す必要があるため、その作業中に高価なゲルマニウムの粒を紛失することも多かった。
【0007】
そこで、本発明は、常に適度な押圧力で身体の一定位置に安定して当接されることによりゲルマニウムに基づく効果が十分に発揮されるとともに、身体の任意の位置に簡単に装着でき、ゲルマニウムの粒の紛失を防止できる装身ベルト、装身ベルト複合体、カバー部材及び連結部材の提供を課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の装身ベルトは、身体に装着されるものであって、ゲルマニウムを含有し、長さ方向に伸縮自在な材質で形成された長尺なベルト体と、前記ベルト体に取着され、ゲルマニウム粒が台座に支持されてなる粒体とを備えている。ゲルマニウムはゲルマニウム鉱石、金属ゲルマニウム、酸化ゲルマニウム、ゲルマニウム合金及び有機ゲルマニウム化合物の超微粒子などの形態でベルト体に混入される。前記ベルト体は、例えば、ポリウレタンゴム等からなる弾性繊維と、ゲルマニウムの超微粒子を含浸した繊維とを編み込んで形成することができる。前記粒体はベルト体に複数取着されており、例えば、直径5mm程度のゲルマニウムの粒を台座等に固着した後、前記台座等をかしめてベルト体に取付けることができる。なお、前記ゲルマニウムの粒は台座等に当接する底面が平坦面に形成された半球状或いは半楕円球状に形成するのが望ましい。
【0009】
請求項2の装身ベルトは、請求項1に記載のベルト体が、両端部に互いに係合する少なくとも一対の面ファスナーを備え、身体の各部位に巻回された後、前記面ファスナーを長さ方向の任意の位置で接合することにより所定の締付力で前記身体の各部位に着脱自在に取着されるものである。
【0010】
請求項3の装身ベルトは、特に、ベルト体に取付けられた粒体の外側に、カバー部材が取付けられたものである。前記カバー部材は前記粒体の外面に着脱自在に取着される。但し、前記カバー部材は粒体の外面に接着剤等で一体に固着されたものとしてもよい。
【0011】
請求項4の装身ベルトは、請求項3のカバー部材が粒体のゲルマニウム粒を覆う被覆部と、前記粒体の台座に取着される取着部とからなるとともに、前記粒体の台座の底部周縁とベルト体との間に前記カバー部材の取着部が嵌入する嵌入部が形成され、前記カバー部材は前記嵌入部に取着部が嵌入することにより前記粒体に着脱自在に取付けられたものである。
【0012】
請求項5の装身ベルトは、特に、粒体の台座が円盤状に形成され、カバー部材の取着部の内径が前記粒体の台座より小さく形成され、前記カバー部材は、前記粒体の台座の底部周縁とベルト体との間の嵌入部に取着部が弾性的に嵌入することにより、前記粒体に着脱自在に取付けられている。
【0013】
請求項6の装身ベルトは、特に、ベルト体の幅方向の中央部に、両端とも外部に連通しないスリットが長さ方向に沿って設けられたものである。これにより、ベルト体はスリットを幅方向に押し広げることにより、拡開したスリット内に身体の各部位の一部を挿入することができる。
【0014】
請求項7の装身ベルト複合体は、複数の装身ベルトが、連結部材を介して相互に連結されたものである。連結部材は例えば装身ベルトのベルト体と同様のベルト部材によって形成できる。この場合、前記ベルト部材もゲルマニウムが含有したものとするのが望ましい。但し、前記連結部材は、これらのものに限られるものではない。複数の装身ベルトは連結部材を介して着脱自在に連結することができる。装身ベルト相互を着脱自在に連結する手段として、面ファスナーやボタンを使用することが考えられる。但し、複数の装身ベルトは縫着などの手段により連結部材と一体に結合したものとしてもよい。
【0015】
請求項8のカバー部材は、装身ベルトの粒体の外側に取付けられるものであって、前記粒体のゲルマニウム粒を被覆する被覆部と、前記粒体の台座に取着される取着部とを備えている。
【0016】
請求項9のカバー部材は、取着部が、粒体の台座の底部周縁とベルト体との間に形成された嵌入部に嵌入されることにより、前記粒体の外側に着脱自在に取付けられるものである。
【0017】
請求項10のカバー部材は、被覆部が繊維材、布、紙材等の吸水性素材で形成され、取着部が合成ゴム、天然ゴム、軟質樹脂等の弾性材で形成されている。
【0018】
請求項11の連結部材は、複数の装身ベルト同士を連結するものであって、請求項1に記載の2個のベルト体を、互いに長さ方向の中間部において交差する状態で接合し、各端部に前記装身ベルトと接合する面ファスナーが縫着されて成る。
【発明の効果】
【0019】
請求項1の装身ベルトは、ゲルマニウムを含有し、長さ方向に伸縮自在な材質で形成されたベルト体と、前記ベルト体に取付けられ、内部にゲルマニウムを含有する粒体とを備えているから、ゲルマニウムの機能に基づいて疲労を回復し、痛みや血行不良を改善し、健康を維持増進できる。
【0020】
特に、ゲルマニウムはベルト体の他、粒体にも含まれているので、ゲルマニウムによる効果を高めることができるとともに、適度な押圧力で粒体による指圧効果を得ることもできる。即ち、ベルト体のみではゲルマニウムの機能に基づく効果のみが得られ、指圧による効果は得られない。また、粒体のみを貼着したものではこれを適度な押圧力で肌に押付けることはできず、押圧力が小さくて十分な指圧効果を得ることができなかったり、逆に、粒体が肌に強く当たり過ぎて痛みを生じさせるという不具合を生じる。ところが、本発明は、長さ方向に伸縮性を有する長尺のベルト体が設けられているので、ベルト体を身体の各部位に巻回するときの締付力を調整することにより、粒体を適度な押圧力で肌に押付けることができ、痛みを与えることなく十分な指圧効果を得ることができる。したがって、ベルト体と粒体との相乗効果により、ゲルマニウムの機能に基づく効果と指圧効果とが十分に発揮されるのである。
【0021】
更に、ベルト体が長さ方向に伸縮自在な材質で形成されているので、異なる体型に柔軟に対応してベルト体を適度な締付力、押圧力で装着することができる。また、粒体はベルト体に取着されているため、前記粒体を紛失するのを防止できる。
【0022】
請求項2の装身ベルトは、面ファスナーを介して身体の任意の部位に簡単に着脱自在に取着することが可能である。
【0023】
請求項3の装身ベルトは、ベルト体に取着された粒体の外側にカバー部材が取付けられているから、ゲルマニウム粒が肌に直接密着するのを防止して、肌にソフトな感触で指圧を行なうことが可能である。また、粒体が外部から衝撃を受けたとき、外側のカバー部材がその衝撃を緩和するので、高価なゲルマニウム粒が破損するのを防止できる。そして、仮にゲルマニウム粒が破損したとしても、前記カバー部材によって破損片が飛散するのが防止されるので、破損片による怪我を防ぐことができる。
【0024】
請求項4の装身ベルトは、カバー部材の取着部が粒体の台座の底部周縁とベルト体との間に形成された嵌入部に嵌入して、前記粒体に着脱自在に取付けられるものであるから、簡単にカバー部材を粒体に取付けることができる。また、カバー部材を取外して装身ベルト及び該カバー部材を洗濯、洗浄することができ、常に清潔に保つことができる。更に、カバー部材を簡単に交換することもできる。
【0025】
請求項5の装身ベルトは、特に、カバー部材の取着部の内径が円盤状に形成された粒体の台座より小さく形成され、前記カバー部材は、取着部が前記嵌入部に弾性的に嵌入するように形成されているから、前記カバー部材は簡単にかつ簡易な構造で前記粒体に着脱自在に取付けることができる。
【0026】
請求項6の装身ベルトは、特に、ベルト体の幅方向の中央部に、スリットが長さ方向に沿って設けられており、膝の一部などを拡開したスリット内に押込むことができるため、曲げ伸ばしが行なわれる膝などに対しても、装身ベルトを一定位置に安定して保持させることができる。
【0027】
請求項7の装身ベルト複合体は、複数の装身ベルトが、連結部材を介して相互に連結されたものであるから、装身ベルトを長さ方向に連結して胴体など大きな部位にも巻回して取付けることができ、身体の各部位に任意に装着することができる。また、連結部材を請求項11の、2本のベルト部材を交差したものなどに形成すれば、連結した複合体を上半身にたすきがけに装着することができ、装身ベルト1本では装着し難い腕の付け根などにも一定の締付力で安定して取着することができる。
【0028】
請求項8のカバー部材は、装身ベルトの粒体に取着されるものであり、請求項3と同様の効果を奏する。
【0029】
請求項9のカバー部材は、取着部が粒体の台座の底部周縁とベルト体との間に形成された嵌入部に嵌入することにより、前記粒体の外側に着脱自在に取付けられるものであるから、請求項5と同様の効果を奏する。
【0030】
請求項10のカバー部材は、被覆部が吸水性素材で形成され、取着部が弾性材で形成されているから、特に、被覆部を形成する繊維材が汗を吸収し、肌との接触箇所が蒸れにくくなるため、ゲルマニウム粒が直接肌に密着することによって汗が一箇所に溜まって肌が赤くなったり、痒みを生じたりするのを防ぐことができる。また、取着部が弾性材で形成されているので、カバー部材を粒体の上方から強制的に押付けるだけで、前記取着部を弾性的に外方に拡開し、粒体の台座の底部周縁とベルト体との間の嵌入部に嵌入させて前記粒体に取付けることができる。
【0031】
請求項11の連結部材は、複数の装身ベルトが連結されて成る複合体を上半身にたすきがけに装着することができ、装身ベルト1本では装着し難い腕の付け根などにも一定の締付力で安定して取着できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
〈第一実施形態〉
以下、本発明の第一実施形態の装身ベルトを図1乃至図5に基づいて説明する。ここで、図1は本発明の第一実施形態の装身ベルトを表面側から見た斜視図を示し、図2は同じく裏面側から見た斜視図、図3は断面図を示す。
【0033】
図1乃至図3において、装身ベルト1はベルト体11に複数個の粒体21が取付けられており、身体の腕、手首、足首等に巻回して取着される。前記ベルト体11は一定厚さで前記腕、手首等に巻回可能な長尺の矩形状に形成され、長さ方向に伸縮自在なものとなっている。
【0034】
前記ベルト体11は素材繊維に染料とゲルマニウムの超微粒子とを含浸させた後、この含浸させた素材繊維をポリウレタンゴム等の弾性繊維に編み込んで製造できる。なお、他の方法でベルト体11を製造することもできる。例えば、素材繊維とポリウレタンゴム等の弾性繊維とを編み込んだ後、ゲルマニウム超微粒子を接着剤による塗布により、或いは真空蒸着、スパッタリングによって前記繊維に均一に付着させることも可能である。ゲルマニウムはゲルマニウム鉱石、金属ゲルマニウム、酸化ゲルマニウム、ゲルマニウム合金、有機ゲルマニウム化合物等の超微粒子の形態でベルト体に混入される。
【0035】
更に、前記ベルト体11は一端側において表面12即ち装着時に身体と当接する側の面に所定長さの第1面ファスナー14が貼着されている。一方、前記ベルト体11の他端側において前記表面と反対側の裏面13即ち装着時に身体と当接しない側の面には前記第1面ファスナー14と着脱自在に接合する所定長さの第2面ファスナー15が貼着されている。前記第2面ファスナー15は前記第1面ファスナー14より長く形成されており、装身ベルト1を腕、手首等に巻回した後、前記第1面ファスナー14を前記第2面ファスナー15の任意の位置で接合することができ、体型により腕、手首等の太さが異なっていてもこれに対応して確実にかつ安定して装身ベルト1を装着することができる。なお、前記第1面ファスナー14及び第2面ファスナー15は周知の樹脂製の面ファスナーを使用しており、いずれか一方は樹脂パイルがループ状に形成され、いずれか他方は該ループ状の樹脂パイルに引掛かり可能な鈎状の樹脂パイルに形成されている。
【0036】
次に、前記ベルト体11の複数箇所に取着された粒体21は所定間隔で長さ方向に配設されており、ゲルマニウム粒22を台座23及びかしめ金具24を介して前記ベルト体11に固着されている。具体的には、前記ベルト体11はゲルマニウム粒22と、このゲルマニウム粒22が接合された金属製の台座23と、先端にベルト体11を貫通する爪部24aを有して前記台座23にかしめられる金属製のかしめ金具24とで構成されている。前記ゲルマニウム粒22は切削加工により略半球状に形成され、肌と当接する上部は痛みを与えないよう曲率の小さい緩やかな円弧面に形成され、底面は直径約5mmの円形の平坦面に形成されている。前記台座23は全体が略円盤状をなし、外周端部が裏面側にカーリング加工されて円環状をなし、中央部が凹んで底部に前記ゲルマニウム粒22が載置され、収容されるようになっている。前記かしめ金具24はリング板状に形成され、中央穴の周縁部には前記台座23側に向けて屈曲した爪部24aが設けられている。
【0037】
前記ゲルマニウム粒22は台座23の中央の凹み空間内に収容された後、ゲルマニウム粒22の外壁と台座23の円環状のカーリング部分との隙間にUV樹脂25を流し込み、紫外線を照射することにより硬化させて台座23に接合される。なお、ゲルマニウム粒22と台座23との接合はUV樹脂25に限られるものではなく、通常の接着剤を使用して行なってもよい。その後、図示しないプレス機、かしめ機等を使用して、衣服の通常のスナップボタンと同様の要領で、台座23とかしめ金具24とでベルト体11を両側から挟圧し、かしめ金具24の爪部24aをベルト体11に貫通させ、更に、台座23の円環状のカーリング部分の隙間からその内部に挿入してかしめることにより、粒体21をベルト体11に取着することができる。図4にかしめ後の粒体21を示す。
【0038】
なお、前記粒体21のゲルマニウム粒22は指圧効果を考慮し、僅かにベルト体11の表面12から外部に突出させるのがよいが、突出量が大き過ぎると、ベルト体11の表面12が肌52から離間し、ゲルマニウムのイオン効果が減少し、または失われるので、その点留意する必要がある。ゲルマニウムは半導体であり、相手側と反対のイオンを発生する性質を有するが、これは、相手側に接触状態、当接状態にあるときに得られるからである。
【0039】
このように構成された本実施形態の装身ベルト1はベルト体11の表面12を例えば腕51の肌52に対向させつつ該腕51に巻回した後、第2面ファスナー15の任意の位置で第1面ファスナー14と接合させて前記腕51に取着することができる。図5に装身ベルト1を腕51に巻回して取着した状態を示す。装身ベルト1は第1面ファスナー14と第2面ファスナー15とにより、簡単にかつ安定して腕51に取着することができ、また、使用しないときは、簡単に取外すことができる。
【0040】
次に、本実施形態の装身ベルトの作用を説明する。
装身ベルト1は、ゲルマニウムを含有し、長さ方向に伸縮自在な材質で形成されたベルト体11と、前記ベルト体11に取着され、内部にゲルマニウムを含有する粒体21とを備えているから、ゲルマニウムの作用により、疲労が回復し、痛みや血行不良が改善される。
【0041】
特に、ベルト体11は長さ方向に伸縮自在な材質で形成されているとともに、第1面ファスナー14を前記第2面ファスナー15の任意の位置で接合できるため、体型により腕51の太さが異なっていても常に適度な締付力に調整して取着することができる。また、同一の装身ベルト1を、他の、例えば、手首、脚部、足首等にも使用することができ、経済的である。
【0042】
なお、前記粒体21のゲルマニウム粒22の上部形状は半球状に形成しているが、これに限られるものではなく、指圧の効果、肌への感触等を考慮しつつ紡錘状等各種形状に形成でき、また、表面も円滑面、粗面、凹凸面等に形成できる。
【0043】
ところで、ゲルマニウムは体温に近い温度以上でマイナスイオンを発生するため、体温によって加温された装身ベルト1を前記温度以上に維持すべく、図示しないが、外部に露出するベルト体11の裏面13に断熱シートを着脱自在に取付けるようにしてもよい。これにより、装身ベルト1を露出した腕51等に取着したときに、ベルト体11の熱の発散を防いでゲルマニウムによるイオン発生効果を維持し、高めることができる。
【0044】
〈第二実施形態〉
次に、第二実施形態の装身ベルトを図6乃至図8に基づいて説明する。ここで、図6乃至図8は粒体に別体のカバー部材を取付けた状態を示す要部断面図である。
【0045】
図6において、ベルト体11に取着された粒体21のゲルマニウム粒22の外側にはカバー部材31が着脱自在に取付けられている。前記カバー部材31は繊維素材、布、紙材等の吸水性素材を用いて、前記ゲルマニウム粒22の外郭形状に対応して円弧状に形成され、該ゲルマニウム粒22の上部全体を覆う被覆部31aと、シリコンゴム等の合成ゴム、天然ゴム、軟質樹脂などの弾性材で略円環状に形成されて前記被覆部31aの底面開口の縁部に接着剤等で一体に接合された取着部31bとで形成されている。更に、前記取着部31bの底部は内部側に僅かに突出し、内周縁部の内径は前記粒体の台座23の最大径より小さく形成されている。そして、図6(a)に示すように、前記台座23の上方から押付けられることにより、前記円弧状の被覆部31aが撓むとともに取着部31bの底部が弾性的に外方に拡開して該底部における内周縁部が前記台座23の底部周縁とベルト体11との隙間に形成された嵌入部26内に嵌入するようになっている。図6(b)は取付後の状態を示し、取付後は、取着部31bの底部を弾性的に拡開しつつ前記粒体21から簡単に取外すことができるようになっている。
【0046】
前記装身ベルト1は、カバー部材31の取着部31bの内径が粒体21の台座23の最大径より小さく形成され、前記取着部31bは弾性的に外方に拡開しつつ前記嵌入部26内に嵌入するよう形成されているから、上方から前記カバー部材31を単に押付けるだけで簡単に前記粒体21に着脱自在に取付けることができる。ここで、前記カバー部材31を上方から押付けて粒体21に取付けるとき、ベルト体11の表面12の繊維部分が下方に沈み込んで前記嵌入部26が拡大し、前記取着部31bを前記嵌入部26に容易に嵌入することができる。
【0047】
また、粒体21に取付けた後は、取着部31bの内径は台座23の最大径より小さいので、抜脱が防止されるとともに、弾性を有する取着部31bが台座23の外面に密着し、接触面の摩擦力によってずれが防止され、カバー部材31は安定した状態で粒体21に保持される。
【0048】
更に、カバー部材31が取付けられていることによって、ゲルマニウム粒が肌に直接密着するのが防止され、繊維材等からなる被覆部31aが肌52にソフトな感覚で接触する。加えて、粒体21が外部から衝撃を受けたとき、カバー部材31がその衝撃を緩和するので、高価なゲルマニウム粒22が破損するのを防止できる。そして、仮にゲルマニウム粒22が破損しても、前記カバー部材31によって破損片が飛散するのが防止され、破損片による怪我を防ぐことができる。
【0049】
前記カバー部材31は取外して装身ベルト1及び該カバー部材31を洗濯、洗浄することができ、常に清潔に保つことができる。また、取外して同種或いは形状、機能等が異なる別種のカバー部材と交換することもできる。
【0050】
なお、前記カバー部材は後述するカバー部材32と同様に被覆部と取着部とを薄肉の合成樹脂により一体に形成した後、前記被覆部の外面に吸水性を有する繊維素材等を貼着することにより被覆部31aを形成してもよい。
【0051】
次に、別のカバー部材を図7に示す。
図7において、カバー部材32は吸水性を有する薄肉の合成樹脂を使用して円形の開口を有する袋状に一体に形成されている。吸水性は合成樹脂に吸水剤を添加することによって得ることができる。粒体21のゲルマニウム粒22を覆う被覆部32aは該ゲルマニウム粒22の外郭形状に対応させて略半球状に形成されている。また、開口縁部に設けられた取着部32bは台座23の外周縁部とベルト体11との隙間の嵌入部26内に嵌入するよう内部側に僅かに突出する形状に形成されている。即ち、前記取着部32bの内径は台座23の最大径より小さく形成されている。前記カバー部材32は、前記カバー部材31と同様に、強制的に粒体21の上方から該カバー部材32を押付けるだけで簡単に該粒体21に嵌着することができ、また、簡単に前記粒体21から取外すこともできる。
【0052】
この実施形態のカバー部材32は前記カバー部材31と同様に作用するとともに、特に、被覆部32aと取着部32bとが薄肉の合成樹脂により一体に形成されているので、簡単かつ安価に製造できる。
【0053】
次に、図8において、粒体21の本体部22には樹脂製のカバー部材33が着脱自在に取付けられている。前記カバー部材33は肌52に接触する部分が円盤状をなす周知の吸盤34で形成されており、当接面35において肌52に吸引付着させることができるようになっている。
【0054】
この実施形態の装身ベルト1は粒体21に吸盤を備えたカバー部材33が取付けられているので、装身ベルト1を肌52の一定位置に安定して保持することができる。
【0055】
なお、第二実施形態において、前記各カバー部材は着脱するものではなく、接着剤等によってゲルマニウム粒22に一体に固着したものとしてもよい。また、防臭剤、消臭剤、乾燥剤、防菌剤等を混入してもよい。
【0056】
〈第三実施形態〉
次に、第三実施形態の装身ベルトを図9乃至図11に基づいて説明する。
図9において、装身ベルト1は、ベルト体11の幅方向の中央部に、両端とも外部に連通しないスリット16が長さ方向に沿って直線状に設けられている。ここで、前記スリット16の長さ方向の両端部はスリット16が拡開されたとき、亀裂が生じないよう糸で縫い止めておくのが望ましい。このスリット16が設けられていることにより、ベルト体11は幅方向に押し広げることができ、拡開したスリット16内に身体の各部位の一部を挿入することができる。
【0057】
この装身ベルト1は、例えば、図10に示すように、曲げ伸ばしが行なわれる膝53に対して、前記膝53の一部を前記スリット16内に挿入した状態で取着することができる。したがって、この装身ベルト1は曲げ伸ばしが行なわれる膝53や肘などにおいても一定位置に安定して保持させることができる。
【0058】
ところで、図9の装身ベルト1スリット16は幅方向の中央部に直線状に形成されているが、例えば、図11に示すように、装身ベルト1の幅が小さい場合には、粒体21の位置を回避しつつ波状に形成してもよい。
【0059】
〈第四実施形態〉
次に、第四実施形態を図12乃至図15に基づいて説明する。
図12及び図13において、装身ベルト複合体2は2個の装身ベルト1をアタッチメント41で連結して成る。ここで、前記アタッチメント41は請求項の連結部材に相当するものである。前記アタッチメント41は全体がX字状をなし、前記ベルト体11と同様の2個のベルト部材42が互いに長さ方向の中間部で交差した状態で縫着されているとともに、前記各ベルト部材42の端部に、前記装身ベルト1に縫着された面ファスナー17と接合する面ファスナー43が縫着されている。このアタッチメント41により、装身ベルト複合体2は、図13に示すように、2個の装身ベルト1が左右に着脱自在に接合されている。なお、前記アタッチメント41はベルト部材42に粒体21を取付けたものとしてもよく、また、必ずしもゲルマニウムを含有していることを要するものでもない。
【0060】
前記装身ベルト複合体2はこのように形成されているので、図14及び図15に示すように、上半身にたすきがけで簡単に装着することができる。そして、装着後は、一定の締付力で確実に取着することができる。即ち、リンパが集中する腕の付け根、脚の付け根等に装着する際、位置的に1個の装身ベルト1のみでは安定して取着することが困難な箇所であるが、この装身ベルト複合体2はアタッチメント41を使用することにより、左右の装身ベルト1が背中側に引張られ、腕の付け根等に一定の締付力で確実に装着される。
【0061】
なお、前記アタッチメント41は面ファスナー43に代えてボタンを使用して着脱自在に2個の装身ベルト1に接合したものとしてもよく、或いは、2個の装身ベルト1に縫着によって一体に接合したものとしてもよい。この第四実施形態は請求項7の態様に相当する。
【0062】
〈第五実施形態〉
次に、第五実施形態を図16乃至図18に基づいて説明する。図16において、第五実施形態の装身ベルト複合体2は2個の装身ベルト1同士を端部において面ファスナーを介して連結したものを示す。具体的には、2個の装身ベルト1は端部に連結軸部44が取付けられ、該連結軸部44を軸としてベルト体11の面に沿った水平方向に回動できるようになっている。そして、いずれか一方の装身ベルト1における前記連結軸部44側の端部及び該連結軸部44とは反対側の端部にはそれぞれ外方に突出する面ファスナー45が縫着されており、いずれか他方の装身ベルト1における前記連結軸部44と反対側の端部には前記面ファスナー45と係止する面ファスナー18が縫着されている。これにより、2つの装身ベルト1は前記連結軸部44を軸に回動した後、各面ファスナー同士を接合することにより、幅方向または長さ方向に選択自在に連結することができる。
【0063】
図17は2個の装身ベルト1が幅方向に連結されたものを示す。この場合は幅広の装身ベルトとして腕51等に巻回して取着することができる。また、図18は2個の装身ベルト1が長さ方向に連結されたものを示す。この場合は2倍長さの装身ベルトとして使用することができ、腕51等に比べて太い首部、大腿部更には胴体等に巻回して取着することができる。これにより、長さ方向に弾性を有する1個の装身ベルト1だけでは対応できない身体の各部位への取着が可能となる。
【0064】
本実施形態は、同様にして3個以上を連結することができるが、図示は省略する。なお、前記連結軸部44及び面ファスナー45は請求項7の連結部材でもあり、この第五実施形態も請求項7の態様に相当する。
【0065】
ところで、上記各実施形態の装身ベルトにおいて、面ファスナー14及び面ファスナー15はベルト体11の片面に縫着しているが、それぞれを両面に縫着してもよい。この場合は、どちら側にも巻回して身体の各部位に取着することができる。
【0066】
また、上記各実施形態の装身ベルトは、面ファスナーを用いてベルト体11を腕51等に巻回し、取着するものを示しているが、これに限定されるものではなく、ベルト体11の端部等にボタンを取付けて巻回、取着するものとしてもよく、或いは輪ゴム等の環状弾性帯をベルト体11に外側から嵌めることにより身体の各部位に取着してもよく、その手段は問わない。
【0067】
更に、上記各実施形態において、粒体21はベルト体11に複数設けているが、その数は任意に設定でき、1個でも構わない。また、ゲルマニウム粒22の大きさも任意に設定できることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明の第一実施形態の装身ベルトを示す斜視図である。
【図2】図1の装身ベルトを裏面側から見た斜視図である。
【図3】図1の粒体をベルト体に取着する前の状態を示す断面図である。
【図4】図1の粒体をベルト体に取着した後の状態示す断面図である。
【図5】図1の装身ベルトを腕に取着した状態を示す断面図である。
【図6】本発明の第二実施形態のカバー部材を示し、(a)は粒体に取着する前の状態を示す断面図、(b)は前記粒体に取着した後の状態を示す断面図である。
【図7】本発明の第二実施形態の別のカバー部材を示し、(a)は粒体に取着する前の状態を示す断面図、(b)は前記粒体に取着した後の状態を示す断面図である。
【図8】本発明の第二実施形態の更に別のカバー部材を示す断面図である。
【図9】本発明の第三実施形態の装身ベルトを示す正面図である。
【図10】図9の装身ベルトを膝に取着した状態を示す斜視図である。
【図11】本発明の第三実施形態の別の装身ベルトを示す正面図である。
【図12】本発明の第四実施形態の装身ベルト複合体の連結前の状態を示す正面図である。
【図13】本発明の第四実施形態の装身ベルト複合体を示す正面図である。
【図14】図13の装身ベルト複合体を身体に装着した状態を示す正面図である。
【図15】図13の装身ベルト複合体を身体に装着した状態を示す背面図である。
【図16】本発明の第五実施形態の装身ベルトを示す正面図である。
【図17】図16の装身ベルトを幅方向に連結した状態を示す正面図である。
【図18】図16の装身ベルトを長さ方向に連結した状態を示す正面図である。
【符号の説明】
【0069】
1 装身ベルト
2 装身ベルト複合体
11 ベルト体
14 第1面ファスナー
15 第2面ファスナー
16 スリット
17、18、43、45 面ファスナー
21 粒体
22 ゲルマニウム粒
26 嵌入部
31、32、33 カバー部材
41 アタッチメント
44 連結軸部
51 腕
52 肌
53 膝
【技術分野】
【0001】
本発明は、身体の腕、手首、脚部等に装着されて健康を維持増進する装身ベルトに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、ネックレス、ブレスレット、アームレットなど身体の首、手首、腕などに装着される健康装身具にゲルマニウムを含有したものがあり、ゲルマニウムから発生するマイナスイオンによる生体活性化作用によって健康の維持増進を図るものが市販されている。人間の身体はプラスイオンが多くなると、身体の各部位に肩凝りや筋肉痛などの痛みを引き起こすと考えられている。ゲルマニウムは一定の熱が加えられると、マイナスイオンが発生し、前記プラスイオンに作用してこれを除去するため、凝りや痛みが緩和、解消され、疲労が回復することが報告されている。この種の健康装身具に関する技術は、例えば、特開2004−290281公報に開示されている。
【0003】
前記装身具としては、また、直径3〜5mm程度のゲルマニウムの粒を貼付テープを介して身体の肌に1個ずつ貼付けるものが市販されており、同様に、ゲルマニウムに基づく作用が期待されている。このゲルマニウムの粒の装身具は1個ずつ身体の望む位置に貼着することができる。
【特許文献1】特開2004−290281公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の装身具は身体の一定位置に適度な押圧力で常に安定した状態で装着されるものではなく、締付けが緩い場合は、位置ずれしたり、肌から離間してゲルマニウムの機能に基づく効果が十分に発揮されないことが多かった。逆に、締付けがきつい場合は、ゲルマニウムの粒が強く肌に当たって痛みを生ずるという不具合があった。
【0005】
また、前記特開2004−290281公報に記載のものなど従来の装身具は、身体の各部位に専用のものが使用されており、例えば、首であればネックレス、手首であればブレスレット、腕であればアームレットが使用されている。このため、特定の部位に使用されている装身具を他の脚部、腹部、足首、足などに使用することはできず、不経済であった。
【0006】
更に、ゲルマニウムの粒を1個ずつ任意の位置に貼付けるタイプの装身具は入浴などの度に該粒を1個ずつ貼り直さねばならず、大変面倒であった。また、1個ずつ貼り直す必要があるため、その作業中に高価なゲルマニウムの粒を紛失することも多かった。
【0007】
そこで、本発明は、常に適度な押圧力で身体の一定位置に安定して当接されることによりゲルマニウムに基づく効果が十分に発揮されるとともに、身体の任意の位置に簡単に装着でき、ゲルマニウムの粒の紛失を防止できる装身ベルト、装身ベルト複合体、カバー部材及び連結部材の提供を課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の装身ベルトは、身体に装着されるものであって、ゲルマニウムを含有し、長さ方向に伸縮自在な材質で形成された長尺なベルト体と、前記ベルト体に取着され、ゲルマニウム粒が台座に支持されてなる粒体とを備えている。ゲルマニウムはゲルマニウム鉱石、金属ゲルマニウム、酸化ゲルマニウム、ゲルマニウム合金及び有機ゲルマニウム化合物の超微粒子などの形態でベルト体に混入される。前記ベルト体は、例えば、ポリウレタンゴム等からなる弾性繊維と、ゲルマニウムの超微粒子を含浸した繊維とを編み込んで形成することができる。前記粒体はベルト体に複数取着されており、例えば、直径5mm程度のゲルマニウムの粒を台座等に固着した後、前記台座等をかしめてベルト体に取付けることができる。なお、前記ゲルマニウムの粒は台座等に当接する底面が平坦面に形成された半球状或いは半楕円球状に形成するのが望ましい。
【0009】
請求項2の装身ベルトは、請求項1に記載のベルト体が、両端部に互いに係合する少なくとも一対の面ファスナーを備え、身体の各部位に巻回された後、前記面ファスナーを長さ方向の任意の位置で接合することにより所定の締付力で前記身体の各部位に着脱自在に取着されるものである。
【0010】
請求項3の装身ベルトは、特に、ベルト体に取付けられた粒体の外側に、カバー部材が取付けられたものである。前記カバー部材は前記粒体の外面に着脱自在に取着される。但し、前記カバー部材は粒体の外面に接着剤等で一体に固着されたものとしてもよい。
【0011】
請求項4の装身ベルトは、請求項3のカバー部材が粒体のゲルマニウム粒を覆う被覆部と、前記粒体の台座に取着される取着部とからなるとともに、前記粒体の台座の底部周縁とベルト体との間に前記カバー部材の取着部が嵌入する嵌入部が形成され、前記カバー部材は前記嵌入部に取着部が嵌入することにより前記粒体に着脱自在に取付けられたものである。
【0012】
請求項5の装身ベルトは、特に、粒体の台座が円盤状に形成され、カバー部材の取着部の内径が前記粒体の台座より小さく形成され、前記カバー部材は、前記粒体の台座の底部周縁とベルト体との間の嵌入部に取着部が弾性的に嵌入することにより、前記粒体に着脱自在に取付けられている。
【0013】
請求項6の装身ベルトは、特に、ベルト体の幅方向の中央部に、両端とも外部に連通しないスリットが長さ方向に沿って設けられたものである。これにより、ベルト体はスリットを幅方向に押し広げることにより、拡開したスリット内に身体の各部位の一部を挿入することができる。
【0014】
請求項7の装身ベルト複合体は、複数の装身ベルトが、連結部材を介して相互に連結されたものである。連結部材は例えば装身ベルトのベルト体と同様のベルト部材によって形成できる。この場合、前記ベルト部材もゲルマニウムが含有したものとするのが望ましい。但し、前記連結部材は、これらのものに限られるものではない。複数の装身ベルトは連結部材を介して着脱自在に連結することができる。装身ベルト相互を着脱自在に連結する手段として、面ファスナーやボタンを使用することが考えられる。但し、複数の装身ベルトは縫着などの手段により連結部材と一体に結合したものとしてもよい。
【0015】
請求項8のカバー部材は、装身ベルトの粒体の外側に取付けられるものであって、前記粒体のゲルマニウム粒を被覆する被覆部と、前記粒体の台座に取着される取着部とを備えている。
【0016】
請求項9のカバー部材は、取着部が、粒体の台座の底部周縁とベルト体との間に形成された嵌入部に嵌入されることにより、前記粒体の外側に着脱自在に取付けられるものである。
【0017】
請求項10のカバー部材は、被覆部が繊維材、布、紙材等の吸水性素材で形成され、取着部が合成ゴム、天然ゴム、軟質樹脂等の弾性材で形成されている。
【0018】
請求項11の連結部材は、複数の装身ベルト同士を連結するものであって、請求項1に記載の2個のベルト体を、互いに長さ方向の中間部において交差する状態で接合し、各端部に前記装身ベルトと接合する面ファスナーが縫着されて成る。
【発明の効果】
【0019】
請求項1の装身ベルトは、ゲルマニウムを含有し、長さ方向に伸縮自在な材質で形成されたベルト体と、前記ベルト体に取付けられ、内部にゲルマニウムを含有する粒体とを備えているから、ゲルマニウムの機能に基づいて疲労を回復し、痛みや血行不良を改善し、健康を維持増進できる。
【0020】
特に、ゲルマニウムはベルト体の他、粒体にも含まれているので、ゲルマニウムによる効果を高めることができるとともに、適度な押圧力で粒体による指圧効果を得ることもできる。即ち、ベルト体のみではゲルマニウムの機能に基づく効果のみが得られ、指圧による効果は得られない。また、粒体のみを貼着したものではこれを適度な押圧力で肌に押付けることはできず、押圧力が小さくて十分な指圧効果を得ることができなかったり、逆に、粒体が肌に強く当たり過ぎて痛みを生じさせるという不具合を生じる。ところが、本発明は、長さ方向に伸縮性を有する長尺のベルト体が設けられているので、ベルト体を身体の各部位に巻回するときの締付力を調整することにより、粒体を適度な押圧力で肌に押付けることができ、痛みを与えることなく十分な指圧効果を得ることができる。したがって、ベルト体と粒体との相乗効果により、ゲルマニウムの機能に基づく効果と指圧効果とが十分に発揮されるのである。
【0021】
更に、ベルト体が長さ方向に伸縮自在な材質で形成されているので、異なる体型に柔軟に対応してベルト体を適度な締付力、押圧力で装着することができる。また、粒体はベルト体に取着されているため、前記粒体を紛失するのを防止できる。
【0022】
請求項2の装身ベルトは、面ファスナーを介して身体の任意の部位に簡単に着脱自在に取着することが可能である。
【0023】
請求項3の装身ベルトは、ベルト体に取着された粒体の外側にカバー部材が取付けられているから、ゲルマニウム粒が肌に直接密着するのを防止して、肌にソフトな感触で指圧を行なうことが可能である。また、粒体が外部から衝撃を受けたとき、外側のカバー部材がその衝撃を緩和するので、高価なゲルマニウム粒が破損するのを防止できる。そして、仮にゲルマニウム粒が破損したとしても、前記カバー部材によって破損片が飛散するのが防止されるので、破損片による怪我を防ぐことができる。
【0024】
請求項4の装身ベルトは、カバー部材の取着部が粒体の台座の底部周縁とベルト体との間に形成された嵌入部に嵌入して、前記粒体に着脱自在に取付けられるものであるから、簡単にカバー部材を粒体に取付けることができる。また、カバー部材を取外して装身ベルト及び該カバー部材を洗濯、洗浄することができ、常に清潔に保つことができる。更に、カバー部材を簡単に交換することもできる。
【0025】
請求項5の装身ベルトは、特に、カバー部材の取着部の内径が円盤状に形成された粒体の台座より小さく形成され、前記カバー部材は、取着部が前記嵌入部に弾性的に嵌入するように形成されているから、前記カバー部材は簡単にかつ簡易な構造で前記粒体に着脱自在に取付けることができる。
【0026】
請求項6の装身ベルトは、特に、ベルト体の幅方向の中央部に、スリットが長さ方向に沿って設けられており、膝の一部などを拡開したスリット内に押込むことができるため、曲げ伸ばしが行なわれる膝などに対しても、装身ベルトを一定位置に安定して保持させることができる。
【0027】
請求項7の装身ベルト複合体は、複数の装身ベルトが、連結部材を介して相互に連結されたものであるから、装身ベルトを長さ方向に連結して胴体など大きな部位にも巻回して取付けることができ、身体の各部位に任意に装着することができる。また、連結部材を請求項11の、2本のベルト部材を交差したものなどに形成すれば、連結した複合体を上半身にたすきがけに装着することができ、装身ベルト1本では装着し難い腕の付け根などにも一定の締付力で安定して取着することができる。
【0028】
請求項8のカバー部材は、装身ベルトの粒体に取着されるものであり、請求項3と同様の効果を奏する。
【0029】
請求項9のカバー部材は、取着部が粒体の台座の底部周縁とベルト体との間に形成された嵌入部に嵌入することにより、前記粒体の外側に着脱自在に取付けられるものであるから、請求項5と同様の効果を奏する。
【0030】
請求項10のカバー部材は、被覆部が吸水性素材で形成され、取着部が弾性材で形成されているから、特に、被覆部を形成する繊維材が汗を吸収し、肌との接触箇所が蒸れにくくなるため、ゲルマニウム粒が直接肌に密着することによって汗が一箇所に溜まって肌が赤くなったり、痒みを生じたりするのを防ぐことができる。また、取着部が弾性材で形成されているので、カバー部材を粒体の上方から強制的に押付けるだけで、前記取着部を弾性的に外方に拡開し、粒体の台座の底部周縁とベルト体との間の嵌入部に嵌入させて前記粒体に取付けることができる。
【0031】
請求項11の連結部材は、複数の装身ベルトが連結されて成る複合体を上半身にたすきがけに装着することができ、装身ベルト1本では装着し難い腕の付け根などにも一定の締付力で安定して取着できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
〈第一実施形態〉
以下、本発明の第一実施形態の装身ベルトを図1乃至図5に基づいて説明する。ここで、図1は本発明の第一実施形態の装身ベルトを表面側から見た斜視図を示し、図2は同じく裏面側から見た斜視図、図3は断面図を示す。
【0033】
図1乃至図3において、装身ベルト1はベルト体11に複数個の粒体21が取付けられており、身体の腕、手首、足首等に巻回して取着される。前記ベルト体11は一定厚さで前記腕、手首等に巻回可能な長尺の矩形状に形成され、長さ方向に伸縮自在なものとなっている。
【0034】
前記ベルト体11は素材繊維に染料とゲルマニウムの超微粒子とを含浸させた後、この含浸させた素材繊維をポリウレタンゴム等の弾性繊維に編み込んで製造できる。なお、他の方法でベルト体11を製造することもできる。例えば、素材繊維とポリウレタンゴム等の弾性繊維とを編み込んだ後、ゲルマニウム超微粒子を接着剤による塗布により、或いは真空蒸着、スパッタリングによって前記繊維に均一に付着させることも可能である。ゲルマニウムはゲルマニウム鉱石、金属ゲルマニウム、酸化ゲルマニウム、ゲルマニウム合金、有機ゲルマニウム化合物等の超微粒子の形態でベルト体に混入される。
【0035】
更に、前記ベルト体11は一端側において表面12即ち装着時に身体と当接する側の面に所定長さの第1面ファスナー14が貼着されている。一方、前記ベルト体11の他端側において前記表面と反対側の裏面13即ち装着時に身体と当接しない側の面には前記第1面ファスナー14と着脱自在に接合する所定長さの第2面ファスナー15が貼着されている。前記第2面ファスナー15は前記第1面ファスナー14より長く形成されており、装身ベルト1を腕、手首等に巻回した後、前記第1面ファスナー14を前記第2面ファスナー15の任意の位置で接合することができ、体型により腕、手首等の太さが異なっていてもこれに対応して確実にかつ安定して装身ベルト1を装着することができる。なお、前記第1面ファスナー14及び第2面ファスナー15は周知の樹脂製の面ファスナーを使用しており、いずれか一方は樹脂パイルがループ状に形成され、いずれか他方は該ループ状の樹脂パイルに引掛かり可能な鈎状の樹脂パイルに形成されている。
【0036】
次に、前記ベルト体11の複数箇所に取着された粒体21は所定間隔で長さ方向に配設されており、ゲルマニウム粒22を台座23及びかしめ金具24を介して前記ベルト体11に固着されている。具体的には、前記ベルト体11はゲルマニウム粒22と、このゲルマニウム粒22が接合された金属製の台座23と、先端にベルト体11を貫通する爪部24aを有して前記台座23にかしめられる金属製のかしめ金具24とで構成されている。前記ゲルマニウム粒22は切削加工により略半球状に形成され、肌と当接する上部は痛みを与えないよう曲率の小さい緩やかな円弧面に形成され、底面は直径約5mmの円形の平坦面に形成されている。前記台座23は全体が略円盤状をなし、外周端部が裏面側にカーリング加工されて円環状をなし、中央部が凹んで底部に前記ゲルマニウム粒22が載置され、収容されるようになっている。前記かしめ金具24はリング板状に形成され、中央穴の周縁部には前記台座23側に向けて屈曲した爪部24aが設けられている。
【0037】
前記ゲルマニウム粒22は台座23の中央の凹み空間内に収容された後、ゲルマニウム粒22の外壁と台座23の円環状のカーリング部分との隙間にUV樹脂25を流し込み、紫外線を照射することにより硬化させて台座23に接合される。なお、ゲルマニウム粒22と台座23との接合はUV樹脂25に限られるものではなく、通常の接着剤を使用して行なってもよい。その後、図示しないプレス機、かしめ機等を使用して、衣服の通常のスナップボタンと同様の要領で、台座23とかしめ金具24とでベルト体11を両側から挟圧し、かしめ金具24の爪部24aをベルト体11に貫通させ、更に、台座23の円環状のカーリング部分の隙間からその内部に挿入してかしめることにより、粒体21をベルト体11に取着することができる。図4にかしめ後の粒体21を示す。
【0038】
なお、前記粒体21のゲルマニウム粒22は指圧効果を考慮し、僅かにベルト体11の表面12から外部に突出させるのがよいが、突出量が大き過ぎると、ベルト体11の表面12が肌52から離間し、ゲルマニウムのイオン効果が減少し、または失われるので、その点留意する必要がある。ゲルマニウムは半導体であり、相手側と反対のイオンを発生する性質を有するが、これは、相手側に接触状態、当接状態にあるときに得られるからである。
【0039】
このように構成された本実施形態の装身ベルト1はベルト体11の表面12を例えば腕51の肌52に対向させつつ該腕51に巻回した後、第2面ファスナー15の任意の位置で第1面ファスナー14と接合させて前記腕51に取着することができる。図5に装身ベルト1を腕51に巻回して取着した状態を示す。装身ベルト1は第1面ファスナー14と第2面ファスナー15とにより、簡単にかつ安定して腕51に取着することができ、また、使用しないときは、簡単に取外すことができる。
【0040】
次に、本実施形態の装身ベルトの作用を説明する。
装身ベルト1は、ゲルマニウムを含有し、長さ方向に伸縮自在な材質で形成されたベルト体11と、前記ベルト体11に取着され、内部にゲルマニウムを含有する粒体21とを備えているから、ゲルマニウムの作用により、疲労が回復し、痛みや血行不良が改善される。
【0041】
特に、ベルト体11は長さ方向に伸縮自在な材質で形成されているとともに、第1面ファスナー14を前記第2面ファスナー15の任意の位置で接合できるため、体型により腕51の太さが異なっていても常に適度な締付力に調整して取着することができる。また、同一の装身ベルト1を、他の、例えば、手首、脚部、足首等にも使用することができ、経済的である。
【0042】
なお、前記粒体21のゲルマニウム粒22の上部形状は半球状に形成しているが、これに限られるものではなく、指圧の効果、肌への感触等を考慮しつつ紡錘状等各種形状に形成でき、また、表面も円滑面、粗面、凹凸面等に形成できる。
【0043】
ところで、ゲルマニウムは体温に近い温度以上でマイナスイオンを発生するため、体温によって加温された装身ベルト1を前記温度以上に維持すべく、図示しないが、外部に露出するベルト体11の裏面13に断熱シートを着脱自在に取付けるようにしてもよい。これにより、装身ベルト1を露出した腕51等に取着したときに、ベルト体11の熱の発散を防いでゲルマニウムによるイオン発生効果を維持し、高めることができる。
【0044】
〈第二実施形態〉
次に、第二実施形態の装身ベルトを図6乃至図8に基づいて説明する。ここで、図6乃至図8は粒体に別体のカバー部材を取付けた状態を示す要部断面図である。
【0045】
図6において、ベルト体11に取着された粒体21のゲルマニウム粒22の外側にはカバー部材31が着脱自在に取付けられている。前記カバー部材31は繊維素材、布、紙材等の吸水性素材を用いて、前記ゲルマニウム粒22の外郭形状に対応して円弧状に形成され、該ゲルマニウム粒22の上部全体を覆う被覆部31aと、シリコンゴム等の合成ゴム、天然ゴム、軟質樹脂などの弾性材で略円環状に形成されて前記被覆部31aの底面開口の縁部に接着剤等で一体に接合された取着部31bとで形成されている。更に、前記取着部31bの底部は内部側に僅かに突出し、内周縁部の内径は前記粒体の台座23の最大径より小さく形成されている。そして、図6(a)に示すように、前記台座23の上方から押付けられることにより、前記円弧状の被覆部31aが撓むとともに取着部31bの底部が弾性的に外方に拡開して該底部における内周縁部が前記台座23の底部周縁とベルト体11との隙間に形成された嵌入部26内に嵌入するようになっている。図6(b)は取付後の状態を示し、取付後は、取着部31bの底部を弾性的に拡開しつつ前記粒体21から簡単に取外すことができるようになっている。
【0046】
前記装身ベルト1は、カバー部材31の取着部31bの内径が粒体21の台座23の最大径より小さく形成され、前記取着部31bは弾性的に外方に拡開しつつ前記嵌入部26内に嵌入するよう形成されているから、上方から前記カバー部材31を単に押付けるだけで簡単に前記粒体21に着脱自在に取付けることができる。ここで、前記カバー部材31を上方から押付けて粒体21に取付けるとき、ベルト体11の表面12の繊維部分が下方に沈み込んで前記嵌入部26が拡大し、前記取着部31bを前記嵌入部26に容易に嵌入することができる。
【0047】
また、粒体21に取付けた後は、取着部31bの内径は台座23の最大径より小さいので、抜脱が防止されるとともに、弾性を有する取着部31bが台座23の外面に密着し、接触面の摩擦力によってずれが防止され、カバー部材31は安定した状態で粒体21に保持される。
【0048】
更に、カバー部材31が取付けられていることによって、ゲルマニウム粒が肌に直接密着するのが防止され、繊維材等からなる被覆部31aが肌52にソフトな感覚で接触する。加えて、粒体21が外部から衝撃を受けたとき、カバー部材31がその衝撃を緩和するので、高価なゲルマニウム粒22が破損するのを防止できる。そして、仮にゲルマニウム粒22が破損しても、前記カバー部材31によって破損片が飛散するのが防止され、破損片による怪我を防ぐことができる。
【0049】
前記カバー部材31は取外して装身ベルト1及び該カバー部材31を洗濯、洗浄することができ、常に清潔に保つことができる。また、取外して同種或いは形状、機能等が異なる別種のカバー部材と交換することもできる。
【0050】
なお、前記カバー部材は後述するカバー部材32と同様に被覆部と取着部とを薄肉の合成樹脂により一体に形成した後、前記被覆部の外面に吸水性を有する繊維素材等を貼着することにより被覆部31aを形成してもよい。
【0051】
次に、別のカバー部材を図7に示す。
図7において、カバー部材32は吸水性を有する薄肉の合成樹脂を使用して円形の開口を有する袋状に一体に形成されている。吸水性は合成樹脂に吸水剤を添加することによって得ることができる。粒体21のゲルマニウム粒22を覆う被覆部32aは該ゲルマニウム粒22の外郭形状に対応させて略半球状に形成されている。また、開口縁部に設けられた取着部32bは台座23の外周縁部とベルト体11との隙間の嵌入部26内に嵌入するよう内部側に僅かに突出する形状に形成されている。即ち、前記取着部32bの内径は台座23の最大径より小さく形成されている。前記カバー部材32は、前記カバー部材31と同様に、強制的に粒体21の上方から該カバー部材32を押付けるだけで簡単に該粒体21に嵌着することができ、また、簡単に前記粒体21から取外すこともできる。
【0052】
この実施形態のカバー部材32は前記カバー部材31と同様に作用するとともに、特に、被覆部32aと取着部32bとが薄肉の合成樹脂により一体に形成されているので、簡単かつ安価に製造できる。
【0053】
次に、図8において、粒体21の本体部22には樹脂製のカバー部材33が着脱自在に取付けられている。前記カバー部材33は肌52に接触する部分が円盤状をなす周知の吸盤34で形成されており、当接面35において肌52に吸引付着させることができるようになっている。
【0054】
この実施形態の装身ベルト1は粒体21に吸盤を備えたカバー部材33が取付けられているので、装身ベルト1を肌52の一定位置に安定して保持することができる。
【0055】
なお、第二実施形態において、前記各カバー部材は着脱するものではなく、接着剤等によってゲルマニウム粒22に一体に固着したものとしてもよい。また、防臭剤、消臭剤、乾燥剤、防菌剤等を混入してもよい。
【0056】
〈第三実施形態〉
次に、第三実施形態の装身ベルトを図9乃至図11に基づいて説明する。
図9において、装身ベルト1は、ベルト体11の幅方向の中央部に、両端とも外部に連通しないスリット16が長さ方向に沿って直線状に設けられている。ここで、前記スリット16の長さ方向の両端部はスリット16が拡開されたとき、亀裂が生じないよう糸で縫い止めておくのが望ましい。このスリット16が設けられていることにより、ベルト体11は幅方向に押し広げることができ、拡開したスリット16内に身体の各部位の一部を挿入することができる。
【0057】
この装身ベルト1は、例えば、図10に示すように、曲げ伸ばしが行なわれる膝53に対して、前記膝53の一部を前記スリット16内に挿入した状態で取着することができる。したがって、この装身ベルト1は曲げ伸ばしが行なわれる膝53や肘などにおいても一定位置に安定して保持させることができる。
【0058】
ところで、図9の装身ベルト1スリット16は幅方向の中央部に直線状に形成されているが、例えば、図11に示すように、装身ベルト1の幅が小さい場合には、粒体21の位置を回避しつつ波状に形成してもよい。
【0059】
〈第四実施形態〉
次に、第四実施形態を図12乃至図15に基づいて説明する。
図12及び図13において、装身ベルト複合体2は2個の装身ベルト1をアタッチメント41で連結して成る。ここで、前記アタッチメント41は請求項の連結部材に相当するものである。前記アタッチメント41は全体がX字状をなし、前記ベルト体11と同様の2個のベルト部材42が互いに長さ方向の中間部で交差した状態で縫着されているとともに、前記各ベルト部材42の端部に、前記装身ベルト1に縫着された面ファスナー17と接合する面ファスナー43が縫着されている。このアタッチメント41により、装身ベルト複合体2は、図13に示すように、2個の装身ベルト1が左右に着脱自在に接合されている。なお、前記アタッチメント41はベルト部材42に粒体21を取付けたものとしてもよく、また、必ずしもゲルマニウムを含有していることを要するものでもない。
【0060】
前記装身ベルト複合体2はこのように形成されているので、図14及び図15に示すように、上半身にたすきがけで簡単に装着することができる。そして、装着後は、一定の締付力で確実に取着することができる。即ち、リンパが集中する腕の付け根、脚の付け根等に装着する際、位置的に1個の装身ベルト1のみでは安定して取着することが困難な箇所であるが、この装身ベルト複合体2はアタッチメント41を使用することにより、左右の装身ベルト1が背中側に引張られ、腕の付け根等に一定の締付力で確実に装着される。
【0061】
なお、前記アタッチメント41は面ファスナー43に代えてボタンを使用して着脱自在に2個の装身ベルト1に接合したものとしてもよく、或いは、2個の装身ベルト1に縫着によって一体に接合したものとしてもよい。この第四実施形態は請求項7の態様に相当する。
【0062】
〈第五実施形態〉
次に、第五実施形態を図16乃至図18に基づいて説明する。図16において、第五実施形態の装身ベルト複合体2は2個の装身ベルト1同士を端部において面ファスナーを介して連結したものを示す。具体的には、2個の装身ベルト1は端部に連結軸部44が取付けられ、該連結軸部44を軸としてベルト体11の面に沿った水平方向に回動できるようになっている。そして、いずれか一方の装身ベルト1における前記連結軸部44側の端部及び該連結軸部44とは反対側の端部にはそれぞれ外方に突出する面ファスナー45が縫着されており、いずれか他方の装身ベルト1における前記連結軸部44と反対側の端部には前記面ファスナー45と係止する面ファスナー18が縫着されている。これにより、2つの装身ベルト1は前記連結軸部44を軸に回動した後、各面ファスナー同士を接合することにより、幅方向または長さ方向に選択自在に連結することができる。
【0063】
図17は2個の装身ベルト1が幅方向に連結されたものを示す。この場合は幅広の装身ベルトとして腕51等に巻回して取着することができる。また、図18は2個の装身ベルト1が長さ方向に連結されたものを示す。この場合は2倍長さの装身ベルトとして使用することができ、腕51等に比べて太い首部、大腿部更には胴体等に巻回して取着することができる。これにより、長さ方向に弾性を有する1個の装身ベルト1だけでは対応できない身体の各部位への取着が可能となる。
【0064】
本実施形態は、同様にして3個以上を連結することができるが、図示は省略する。なお、前記連結軸部44及び面ファスナー45は請求項7の連結部材でもあり、この第五実施形態も請求項7の態様に相当する。
【0065】
ところで、上記各実施形態の装身ベルトにおいて、面ファスナー14及び面ファスナー15はベルト体11の片面に縫着しているが、それぞれを両面に縫着してもよい。この場合は、どちら側にも巻回して身体の各部位に取着することができる。
【0066】
また、上記各実施形態の装身ベルトは、面ファスナーを用いてベルト体11を腕51等に巻回し、取着するものを示しているが、これに限定されるものではなく、ベルト体11の端部等にボタンを取付けて巻回、取着するものとしてもよく、或いは輪ゴム等の環状弾性帯をベルト体11に外側から嵌めることにより身体の各部位に取着してもよく、その手段は問わない。
【0067】
更に、上記各実施形態において、粒体21はベルト体11に複数設けているが、その数は任意に設定でき、1個でも構わない。また、ゲルマニウム粒22の大きさも任意に設定できることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明の第一実施形態の装身ベルトを示す斜視図である。
【図2】図1の装身ベルトを裏面側から見た斜視図である。
【図3】図1の粒体をベルト体に取着する前の状態を示す断面図である。
【図4】図1の粒体をベルト体に取着した後の状態示す断面図である。
【図5】図1の装身ベルトを腕に取着した状態を示す断面図である。
【図6】本発明の第二実施形態のカバー部材を示し、(a)は粒体に取着する前の状態を示す断面図、(b)は前記粒体に取着した後の状態を示す断面図である。
【図7】本発明の第二実施形態の別のカバー部材を示し、(a)は粒体に取着する前の状態を示す断面図、(b)は前記粒体に取着した後の状態を示す断面図である。
【図8】本発明の第二実施形態の更に別のカバー部材を示す断面図である。
【図9】本発明の第三実施形態の装身ベルトを示す正面図である。
【図10】図9の装身ベルトを膝に取着した状態を示す斜視図である。
【図11】本発明の第三実施形態の別の装身ベルトを示す正面図である。
【図12】本発明の第四実施形態の装身ベルト複合体の連結前の状態を示す正面図である。
【図13】本発明の第四実施形態の装身ベルト複合体を示す正面図である。
【図14】図13の装身ベルト複合体を身体に装着した状態を示す正面図である。
【図15】図13の装身ベルト複合体を身体に装着した状態を示す背面図である。
【図16】本発明の第五実施形態の装身ベルトを示す正面図である。
【図17】図16の装身ベルトを幅方向に連結した状態を示す正面図である。
【図18】図16の装身ベルトを長さ方向に連結した状態を示す正面図である。
【符号の説明】
【0069】
1 装身ベルト
2 装身ベルト複合体
11 ベルト体
14 第1面ファスナー
15 第2面ファスナー
16 スリット
17、18、43、45 面ファスナー
21 粒体
22 ゲルマニウム粒
26 嵌入部
31、32、33 カバー部材
41 アタッチメント
44 連結軸部
51 腕
52 肌
53 膝
【特許請求の範囲】
【請求項1】
身体に装着されて健康を維持増進する装身ベルトであって、
ゲルマニウムを含有し、長さ方向に伸縮自在な材質で形成された長尺のベルト体と、
前記ベルト体に取着され、ゲルマニウム粒が台座に支持されてなる粒体と
を備えたことを特徴とする装身ベルト。
【請求項2】
前記ベルト体は、両端部に互いに係合する少なくとも一対の面ファスナーを備え、身体の各部位に巻回された後、前記一対の面ファスナーを長さ方向の任意の位置で接合することにより所定の締付力で前記身体の各部位に着脱自在に取着されることを特徴とする請求項1に記載の装身ベルト。
【請求項3】
前記粒体は、外側にカバー部材が取付けられたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の装身ベルト。
【請求項4】
前記カバー部材は、粒体のゲルマニウム粒を覆う被覆部と、前記粒体の台座に取着される取着部とからなり、
前記粒体の台座の底部周縁とベルト体との間に前記カバー部材の取着部が嵌入する嵌入部が形成され、
前記カバー部材は、前記取着部が前記嵌入部に嵌入することにより、前記粒体に着脱自在に取付けられたことを特徴とする請求項3に記載の装身ベルト。
【請求項5】
前記粒体の台座は、円盤状に形成され、
前記カバー部材は、前記粒体のゲルマニウム粒を覆う被覆部と、内径が前記粒体の台座より小さく形成されて該台座に取着される取着部とからなるとともに、
前記粒体の台座の底部周縁とベルト体との間に前記カバー部材の取着部が嵌入する嵌入部が形成され、
前記カバー部材は、前記取着部が嵌入部に弾性的に嵌入することにより、前記粒体に着脱自在に取付けられたことを特徴とする請求項4に記載の装身ベルト。
【請求項6】
前記ベルト体は、幅方向の中央部に、両端とも外部に連通しないスリットが長さ方向に沿って設けられたことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の装身ベルト。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の複数の装身ベルトが、連結部材を介して相互に連結されたことを特徴とする装身ベルト複合体。
【請求項8】
請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の装身ベルトの粒体の外側に取付けられるカバー部材であって、
前記粒体のゲルマニウム粒を被覆する被覆部と、
前記粒体の台座に取着される取着部と
を備えたことを特徴とするカバー部材。
【請求項9】
前記取着部が、粒体の台座の底部周縁とベルト体との間に形成された嵌入部に嵌入されることにより、前記粒体の外側に着脱自在に取付けられることを特徴とする請求項8に記載のカバー部材。
【請求項10】
前記被覆部は、吸水性素材で形成され、
前記取着部は、弾性材で形成されたことを特徴とする請求項8または請求項9に記載のカバー部材。
【請求項11】
請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の複数の装身ベルト同士を連結する連結部材であって、
請求項1に記載の2個のベルト体が、互いに長さ方向の中間部において交差する状態で接合され、各端部に前記装身ベルトと接合する面ファスナーが縫着されて成ることを特徴とする連結部材。
【請求項1】
身体に装着されて健康を維持増進する装身ベルトであって、
ゲルマニウムを含有し、長さ方向に伸縮自在な材質で形成された長尺のベルト体と、
前記ベルト体に取着され、ゲルマニウム粒が台座に支持されてなる粒体と
を備えたことを特徴とする装身ベルト。
【請求項2】
前記ベルト体は、両端部に互いに係合する少なくとも一対の面ファスナーを備え、身体の各部位に巻回された後、前記一対の面ファスナーを長さ方向の任意の位置で接合することにより所定の締付力で前記身体の各部位に着脱自在に取着されることを特徴とする請求項1に記載の装身ベルト。
【請求項3】
前記粒体は、外側にカバー部材が取付けられたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の装身ベルト。
【請求項4】
前記カバー部材は、粒体のゲルマニウム粒を覆う被覆部と、前記粒体の台座に取着される取着部とからなり、
前記粒体の台座の底部周縁とベルト体との間に前記カバー部材の取着部が嵌入する嵌入部が形成され、
前記カバー部材は、前記取着部が前記嵌入部に嵌入することにより、前記粒体に着脱自在に取付けられたことを特徴とする請求項3に記載の装身ベルト。
【請求項5】
前記粒体の台座は、円盤状に形成され、
前記カバー部材は、前記粒体のゲルマニウム粒を覆う被覆部と、内径が前記粒体の台座より小さく形成されて該台座に取着される取着部とからなるとともに、
前記粒体の台座の底部周縁とベルト体との間に前記カバー部材の取着部が嵌入する嵌入部が形成され、
前記カバー部材は、前記取着部が嵌入部に弾性的に嵌入することにより、前記粒体に着脱自在に取付けられたことを特徴とする請求項4に記載の装身ベルト。
【請求項6】
前記ベルト体は、幅方向の中央部に、両端とも外部に連通しないスリットが長さ方向に沿って設けられたことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の装身ベルト。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の複数の装身ベルトが、連結部材を介して相互に連結されたことを特徴とする装身ベルト複合体。
【請求項8】
請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の装身ベルトの粒体の外側に取付けられるカバー部材であって、
前記粒体のゲルマニウム粒を被覆する被覆部と、
前記粒体の台座に取着される取着部と
を備えたことを特徴とするカバー部材。
【請求項9】
前記取着部が、粒体の台座の底部周縁とベルト体との間に形成された嵌入部に嵌入されることにより、前記粒体の外側に着脱自在に取付けられることを特徴とする請求項8に記載のカバー部材。
【請求項10】
前記被覆部は、吸水性素材で形成され、
前記取着部は、弾性材で形成されたことを特徴とする請求項8または請求項9に記載のカバー部材。
【請求項11】
請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の複数の装身ベルト同士を連結する連結部材であって、
請求項1に記載の2個のベルト体が、互いに長さ方向の中間部において交差する状態で接合され、各端部に前記装身ベルトと接合する面ファスナーが縫着されて成ることを特徴とする連結部材。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2007−319549(P2007−319549A)
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−155238(P2006−155238)
【出願日】平成18年6月2日(2006.6.2)
【出願人】(506190278)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年6月2日(2006.6.2)
【出願人】(506190278)
【Fターム(参考)】
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