説明

補強リブと対向配置されたカム作用表面を備えたキーとを有する継手

端部対端部の関係で大径管要素を接合するための機械的管継手は、管要素の円周溝に係合する弓形のキーと、該キーと整合した半径方向に突出する補強リブとを有する。キー表面は、5°から30°の間の角度配向を有する。両側のキーの端部には、キーを薄くすることによって形成されるカム作用表面がある。カム作用表面は、凹状、凸状、または角度配向した表面であってもよく、キーが溝と直接的に整合していない場合に、該キーを該溝の中に導くように機能する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の引用)
本願は、米国出願第12/370,063号(2009年2月12日出願)の一部継続出願であり、該出願に基づく優先権を主張する。該出願は、米国仮出願第61/027,968号(2008年2月12日出願)に基づき、該仮出願の優先権を主張する。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、端部対端部の関係で管要素を接合するための機械的継手に関し、特に、大径管要素のための継手に関する。
【背景技術】
【0003】
タールサンド等の粘性ある研磨性スラリーを搬送し、油の抽出および回収に利用される大径管は、厳しい作業環境に耐えなければならない。前述のように、タールサンドは、研磨性があり、最高で650psiの圧力および90℃を超える温度で管を通して送出される。管は、管の腐食を軽減し、かつそうしなければタールサンドの粘性が高くなり過ぎて効率的に送出できなくなり得る、スラリーから周囲への熱伝達を阻止するように、断熱性かつ耐研磨性のある裏打ちを備える。管は、大きい質量流量を許容しなければならず、かつ前述の高温および高圧に耐えなければならない。結果的に、管は、好ましくは鋼で形成され、かつ大径で、厚い側壁を有し、重くなる傾向がある。外径が最高36インチ(914.4mm)で、重量が約160lb/フィート(72.6kg/0.3m)である管ストックも珍しくない。
【0004】
管は、耐摩耗性のある裏打ちを伴っていても摩耗する傾向があり、摩耗は、不均一であり、管の内面の最下部の1/3が最も速く摩耗する。これは、スラリーの中の粒子が、重力によりフローストリームの底部に沈殿し、該粒子が通過する表面をより速く摩耗させる傾向があるという事実によるものである。管セグメントは、摩耗した時に交換しなければならず、または管の寿命を延ばすために、管セグメントは、取り外し、底部の比較的に摩耗していない表面を位置付けるように該管セグメントの長軸の周りに回転させ、次いで、再度接続する。いずれの方法でも、多大な保守が必要である。
【0005】
管路の組み立てまたは整備中には、複数の管のセグメントがともに接合され、次いで、クレーンで持ち上げて管路に接続するための位置に移動させる。管セグメントの高重量のため、接合の完全性を維持するために十分強くなければならない接合には、顕著な曲げ応力が課される。
【0006】
管の接合部において所要の強度および剛性を得るために、このような管は、従来、溶接によって接合されていた。しかしながら、これは、熟練労働者および時間のかかる溶接手順を必要とする、高価なプロセスである。溶接接合の代わりに機械的継手を使用することが、有利であると考えられる。機械的継手は、手順を単純化し、かつ溶接接合を形成するための時間または技能を必要としない。それらは、摩耗した管を交換または再配置するための整備に対する迅速な組み立ておよび分解を促進する。
【0007】
好ましい機械的継手は、管の端部の近くで円周溝を係合するキーを有するセグメントで形成され得る。継手は、内部ガスケットまたはシールを有し、端部対端部の関係で管端部の周囲にボルトで固定され、キーは、剛接合を達成するように溝と強制的に係合させられ、シールは、液密の完全性を確保するように機能する。
【0008】
管と同様に、継手は、重い管を接合し、かつ高圧に対して管を効果的にシールするために、構造的に強くて剛性がなければならない。継手はまた、複数の管セグメントのサブアセンブリを持ち上げて、管路の中の位置に移動させる時に課される曲げ応力を受けるようにも設計される。したがって、継手は、大型化する傾向がある。管およびそれらの継手の重量およびサイズは、継手を使用して、端部対端部の関係で管を接合する時にそれらを扱い難くする。重量および扱い難さのため、油圧クレーン等のリフト機械を使用しても、管要素を適切な端部対端部の間隔で位置付けて、キーを溝と係合させることは、物理的に困難である。機械的継手のサイズおよび重量にもかかわらず、機械的継手のキーが管端部の溝を容易に係合するように管要素に適用されてもよく、かつ剛な液密接合を達成するために必要な剛性と強度とを有する、機械的継手の必要性が明確に存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、2つの管要素を一緒に端部対端部で接続するための継手に関する。管要素のそれぞれは、その端部に近接する円周溝を有する。継手は、管要素の周囲を取り巻いて端部対端部で位置付け可能な、複数のセグメントを備える。セグメントのそれぞれは、管要素に向かって半径方向内向きに突出する、一対のキーと、半径方向外向きに突出する、一対の補強リブとを有する。キーのそれぞれは、管要素の1つの円周溝と係合可能である。キーは、相互から離間関係で位置付けられて、その間に空間を規定する。リブのそれぞれも、離間関係で位置付けられ、各リブは、それぞれのキーと整合させられ得る。セグメントのうちの1つの上のキーのうちの少なくとも1つは、対向配置され、かつセグメントの一端に隣接して位置付けられる、第1および第2のカム作用表面を有する。第1のカム作用表面は、キー間の空間から離れる方を向き、第2のカム作用表面は、キー間の空間に向かって面する。カム作用表面は、セグメントが管要素の周囲を取り巻いて強制的に係合させられる時に、1つのキーを溝の中に導くように、溝のうちの1つと係合可能である。
【0010】
キーは、一対の対向配置されたキー表面によって規定される楔形の断面を有する。キー表面は、セグメントを通過する平面に対して角度配向される。キー表面は、平面に対して約5°から約30°の間の配向角を有する。面に対して約10°の配向角が有利である。
【0011】
継手の一実施形態では、第1および第2のカム作用表面は、1つのキーのキー表面に対して角度配向される。第1および第2のカム作用表面は、1つのキーのキー表面に対して約2°から約8°の間の配向角を有する。
【0012】
別の実施形態では、第1および第2のカム作用表面は、1つのキーに位置付けられる湾曲面を備える。第1および第2のカム作用表面は、凹状湾曲または凸状湾曲を有する。別の実施形態では、第1および第2のカム作用表面は、それぞれ、1つのキーのキー表面からオフセットされた第1の表面部分と、凹状湾曲を有する第2の表面部分とを備える。代替として、第1および第2のカム作用表面は、それぞれ、1つのキーのキー表面からオフセットされた第1の表面部分と、第1の表面部分に対して角度配向された第2の表面部分とを備える。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、端部対端部の関係で管要素を接続する、本発明による継手の等角図である。
【図2】図2は、図1に示される継手の組立分解等角図である。
【図3】図3は、本発明による継手セグメントの実施形態を示す、部分断面図である。
【図3A】図3Aは、図3の円3Aを取り出して拡大した、継手セグメントの一部を示す図である。
【図4】図4は、本発明による継手セグメントの実施形態を示す、部分断面図である。
【図4A】図4Aは、図4の円4Aを取り出して拡大した、継手セグメントの一部を示す図である。
【図5】図5は、本発明による継手セグメントの実施形態を示す、部分断面図である。
【図5A】図5Aは、図5の円5Aを取り出して拡大した、継手セグメントの一部を示す図である。
【図6】図6は、本発明による継手セグメントの実施形態を示す、部分断面図である。
【図6A】図6Aは、図6の円6Aを取り出して拡大した、継手セグメントの一部を示す図である。
【図7】図7は、本発明による継手セグメントの実施形態を示す、部分断面図である。
【図7A】図7Aは、図7の円7Aを取り出して拡大した、継手セグメントの一部を示す図である。
【図8】図8は、図1に示される継手および管要素の部分断面等角図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1は、本発明による機械的継手16を使用して、端部対端部の関係で接合される一対の管要素12および14(想像線で示す)を示す。継手16は、複数のセグメント、すなわち、この実施例では2つのセグメント18および20で形成される。セグメントは、各セグメントの各端部に位置付けられるボルトパッド22および24によって、端部対端部で接合される。ボルトパッドは、締結具26、すなわち、この実施例ではボルト28およびナット30によって接合される。まとめると、ボルトパッド22および24、ならびに締結具26は、端部対端部でセグメントを取り付けるための手段を備える。
【0015】
各セグメント18および20は、一対のキー32および34と、一対の補強リブ23および25とを有する。キー32および34は、セグメントの周囲を取り巻いて延在し、管要素12および14に向かって半径方向内向きに突出する。リブは、セグメントの周囲を取り巻いて延在し、かつ管から離れて半径方向外向きに突出する。キー32および34は、離間関係であり、シール38を受け取る空間36を規定する。リブ23および25も離間関係であり、図3に最良に示されるように、各リブは、それぞれのキーと整合させられる。パイプによって負荷が継手に印加される場所に近いセグメント18および20を効果的に補強および補剛し、それによってキーと溝との最大係合を維持するように、リブをキーと整合させることが有利である。
【0016】
図1に示されるように、キーのそれぞれは、セグメントの各端部に位置付けられる一対の対向配置された、カム作用表面40および42を有する。カム作用表面は、キーの一部分の上で円周方向に延在する。単一のカム作用表面によって占有される部分は、そのキーの総円弧長の5%から10%の間を含み得る。図2の詳細に示されるように、カム作用表面(40)のうちの一方は、空間36から外向きに面し、他方の表面42は、空間に向かって内向きに面する。
【0017】
各カム作用表面は、それが位置付けられるキーを薄くすることによって規定される。菲薄化は、図3〜図7に示されるように、種々の方法で達成され得る。図3および図3Aに示されるように、カム作用表面は、同じであっても、同じでなくてもよい半径R1およびR2を有する湾曲面40aおよび42aによって、キー32および34の両側に作成される。表面40aおよび42aは、キー32および34の表面に対して凹状である。図4および図4Aに示される代替の実施形態では、カム作用表面40bおよび42bは、ここでも、同じであっても、同じでなくてもよい半径R3およびR4を有する凸状に湾曲した表面である。
【0018】
図5および図5Aは、本発明の別の実施形態を示し、図中、キー32および34のそれぞれは、一対の対向配置されたキー表面33および35で形成される。キー表面33および35は、セグメント18および20を通過する仮想基準面41に対してそれぞれの配向角37および39で角度配向される(図1も参照されたい)。配向角37および39は、約5°から約30°の範囲であり得るが、約10°の配向角が有利である。カム作用表面40cおよび42cは、それらが位置付けられるキー表面に対して角度配向される、実質的に平坦な表面である。カム作用表面40cおよび42cは、各カム作用表面が位置付けられるそれぞれのキー表面33および35に対して約2°から約8°の間の配向角43および45を有する(図2も参照されたい)。
【0019】
図6および図6Aに示される別の実施形態では、各カム作用表面40および42は、2つの表面部分で形成される。カム作用表面40は、平坦面部分40d、および凹状に湾曲した表面部分40eで形成される。同様に、カム作用表面42は、平坦面部分42d、および凹状に湾曲した表面部分42eで形成される。平坦面部分40dおよび42dは、基準面41に実質的に平行であり、かつキー表面33および35からオフセットされる。湾曲した表面部分40eおよび42eは、それぞれの半径R5およびR6を有する。湾曲した表面部分40eおよび42eは、平坦面部分40dおよび42dとキー32および34の表面33および35との間の滑らかな遷移を提供する。
【0020】
図7では、各カム作用表面40および42は、2つの表面部分で形成される。カム作用表面40は、平坦面部分40f、および角度配向された表面部分40gから形成される。同様に、カム作用表面42は、平坦面部分42f、および角度配向された表面部分42gから形成される。平坦面部分40fおよび42fは、基準面41に実質的に平行であり、かつキー表面33および35からオフセットされる。角度配向された表面部分40gおよび42gは、キー32および34の表面33および35に対して測定される、配向角47および49を有する。約2°から約15°の間の配向角が適当である。角度配向された表面部分40gおよび42gは、平坦なオフセットされた表面部分40fおよび42fと、キー32および34の表面との間の円滑な遷移を提供する。
【0021】
特定のキーの1つのカム作用表面は、同じキーのその対向するカム作用表面と、同じ長さである必要はなく、同じオフセット、同じ配向角を有する必要はなく、または同じ湾曲を有する必要はない。加えて、セグメントの対向端のカム作用表面は、相互に同じである必要はない。
【0022】
図2は、継手16の分解図を示し、図中、シール38は、各セグメント18および20のキー32および34の間の空間36内で受け取られる、エラストマーリングとして示される。シール38は、図8に最良に示されるように、管要素12および14の間で液密接合を達成する。セグメント18(図示せず)および20は、管要素12および14の周囲を取り巻いて位置付けられる。管要素12および14は、それぞれの強化リング45および47を有する。リングは、示されるように管端部を囲むか、または端部に付き合わせ溶接されてもよく、熱膨張による曲げ、圧力、および圧縮によって課される応力に対して、接合部に強度を加える役割を果たす。円周溝48および50は、リング45および47の中に位置付けられ、該溝は、セグメントのキー32および34によって係合される。管壁を薄くすることおよびそれによる弱化を回避するように、溝は、管セグメントの中ではなく、リングの中に位置付けることが有利である。好ましくは、キーは、楔形の断面を有し、溝は、キーに対して相補的形状を有する。溝内のキーの係合は、該キーが加圧下にある時に、スラスト荷重が管要素を分離させるのを防止する。好ましくは、キーおよび溝は、セグメントの各端部でボルトパッド22および24が、図1に示されるようにパッド対パッド係合である時に、キーが溝を埋めるようにサイズ決定される。パッド対パッド係合のための継手を設計することによって、関連する仕様に準拠しているか視覚的に接合部を検査することが容易になり、ボルトのトルクを指定する必要性が排除される。前述のように、キー32および34のキー表面33および35は、面41に対して約5°から約30°の間の角度で配向されるが、約10°の配向角が有利である。溝48および50の側面58および60は、これらの角度に合わせられる。好ましくは、角度は、約10°である。キーおよび溝の側面のこの範囲の角度は、動作中に受ける圧力下で、管要素が継手から抜け出すことを防止するという点で有効であることが分かる。キー表面の角度範囲も、管が加熱されて固定地点間で膨張した時に生じる圧縮荷重を受けていても、接合を維持するために有利である。
【0023】
管要素は、高圧下で、高温の、研磨性、粘性のあるスラリーを搬送するが、該スラリーは、粘性が高過ぎて送出できなくならないように高温に保たなければならないので、管要素は、図8に示されるように、断熱層62および耐摩耗層64で裏打ちされる。断熱層62は、好ましくは、管側壁を通した環境への熱損失を低減する、ブチル等のゴム化合物である。断熱層は、管の内面に直接的に取り付けられ、かつ摩耗耐層64を備える強靭なウレタンによって、研磨性スラリーから保護される。好ましくは、耐摩耗層64は、各管の端部において外向きに面する端部層66を形成するように、管要素12および14の内面から、管要素の突合せ端部および外面まで延在する。この端部層66は、シールの寿命を長くするように、スラリーがシール38に到達するのを防止し、それによって、腐食および劣化を防止するのに役立つ。継手18および20は、圧縮応力を吸収し、かつ突合せ端部の耐摩耗層が破砕されるのを防止するように、熱膨張によって課される力の下で、圧縮応力を吸収し、かつ管の撓みを制限するのに十分な強度を持たなければならない。そうでなければ、管が冷却されて収縮するにつれて、シール38がスラリーに露出する。キー表面33および35の角度配向は、熱膨張による圧縮力に対して接合を維持するのに役立つ。
【0024】
シール38は、管要素12の端部層66と管要素14の端部層66との間の界面に位置する、外周中央本体68を有する。2つの外周ローブ70および72は、中央本体の両側に位置付けられる。セグメント18および20がともにボルトで固定された時に、該セグメントは、シール38を圧縮し、その結果、ローブおよび中央本体の下の管端部に圧力を及ぼし、それによって、管およびシールの界面での液密シールを達成する。
【0025】
利点は、対向配置したカム作用表面40および42をキー32および34の端部に有することによって確保される。すなわち、カム作用表面は、組み立て開始時の管端部の比較的に広い不整合および分離を許容することを可能にするが、それでも、セグメント18および20を管端部と容易に係合することを可能にする、ガイドとして機能する。最高で3/8インチ(約9.5mm)の管端部の分離距離を許容することができ、カム作用表面は、溝が係合させられるにつれて該溝を捕捉し、かつ、カム作用表面と溝との間の強制的な相互作用によって、管要素にそれらの所望の相対位置を取らせる、ガイドの役割を果たす。同様に、組み立て時には最高で0.7°の管要素間の角度不整合も許容され得るが、それでも、管要素の相対位置を再調整する必要性を伴わずに管端部の継手をもたらし、管要素とカム作用表面との間の相互作用は、剛性な液密接合に必要とされるように、軸方向に、角度的に、および横方向に管要素を整合させる。特別な関心事は、裏打ちの内面の整合であり、管端部間にいかなる間隙もなく、いかなる顕著な角変位または横方向オフセットもないことが有利である。裏打ちの腐食を軽減するために、滑らかで連続的な内面が望ましい。配管網を構築するために前述した管要素および継手等の重い構成要素を位置付けなければならない時に、顕著な管の分離および不整合に対処する能力は、特に有利である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つの管要素を一緒に端部対端部で接続するための継手であって、該管要素のそれぞれがその端部に近接した円周溝を有し、該継手は、該管要素の周囲を取り巻いて端部対端部で位置付け可能な複数のセグメントを備え、
該セグメントのそれぞれは、そこから、該管要素に向かって半径方向内向きに突出する一対のキーと、半径方向外向きに突出する一対の補強リブとを有し、該リブは、互に離間関係で位置付けられ、該キーの各々は、該管要素のうちの1つの該円周溝と係合するためのものであり、該キーは、互から離間関係で位置付けられ、該キーの間に空間を規定し、該セグメントのうちの1つの該キーのうちの少なくとも1つは、一対の対向配置されたキー表面によって規定される楔形の断面を有し、該キー表面は、該セグメントを通過する平面に対して角度配向される、
継手。
【請求項2】
前記リブのそれぞれは、前記キーのうちの1つと実質的に整合させられている、請求項1に記載の継手。
【請求項3】
前記セグメントのうちの1つの前記キーのうちの少なくとも1つは、対向配置され、かつ該1つのセグメントの1つの端部に隣接して位置付けられた第1および第2のカム作用表面を有し、該第1のカム作用表面は、該キー間の空間から離れる方に面し、該第2のカム作用表面は、該キー間の空間に向かって面し、該カム作用表面は、該セグメントが前記管要素の周囲を取り巻いて強制的に係合させられる場合に、該1つのキーを前記溝の中に導くように、該溝のうちの1つと係合可能である、請求項1に記載の継手。
【請求項4】
前記キー表面は、前記平面に対して約5°から約30°の間の配向角を有する、請求項1に記載の継手。
【請求項5】
前記キー表面は、前記平面に対して約10°の配向角を有する、請求項1に記載の継手。
【請求項6】
前記第1および第2のカム作用表面は、前記1つのキーの前記キー表面に対して角度配向される、請求項3に記載の継手。
【請求項7】
前記第1および第2のカム作用表面は、前記1つのキーの前記キー表面に対して約2°から約8°の間の配向角を有する、請求項6に記載の継手。
【請求項8】
前記第1および第2のカム作用表面は、前記1つのキーに位置付けられる湾曲面を備える、請求項3に記載の継手。
【請求項9】
前記第1および第2のカム作用表面は、凹状湾曲を有する、請求項8に記載の継手。
【請求項10】
前記第1および第2のカム作用表面は、凸状湾曲を有する、請求項8に記載の継手。
【請求項11】
前記第1および第2のカム作用表面は、それぞれ、前記1つのキーの前記キー表面からオフセットされた第1の表面部分と、凹状湾曲を有する第2の表面部分とを備える、請求項3に記載の継手。
【請求項12】
前記第1および第2のカム作用表面は、それぞれ、前記1つのキーの前記キー表面からオフセットされた第1の表面部分と、該第1の表面部分に対して角度配向された第2の表面部分とを備える、請求項3に記載の継手。
【請求項13】
2つの管要素を一緒に端部対端部で接続するための継手であって、該管要素のそれぞれがその端部に近接した円周溝を有し、該継手は、該管要素の周囲を取り巻いて端部対端部で位置付け可能な一対のセグメントを備え、
該セグメントのそれぞれは、そこから、該管要素に向かって半径方向内向きに突出する一対のキーと、半径方向外向きに突出する一対の補強リブとを有し、該リブは、互に離間関係で位置付けられ、該キーの各々は、該管要素のうちの1つの該円周溝と係合するためのものであり、該セグメントの各々の該一対のキーは、互から離間関係で位置付けられ、該一対のキーの間に空間を規定し、該セグメントのそれぞれの該キーのそれぞれは、一対の対向配置されたキー表面によって規定される楔形の断面を有し、該キー表面は、該セグメントを通過する平面に対して角度配向され、該キー表面のうちの一方は、該キー間の空間から離れる方を向き、該キー表面のうちの他方は、該キー間の空間に向かって面する、
継手。
【請求項14】
前記リブのそれぞれは、前記キーのうちの1つと実質的に整合させられている、請求項13に記載の継手。
【請求項15】
前記キーのそれぞれは、該キーの対向端に位置付けられ、該キー間の空間から離れる方を向く第1のカム作用表面を有し、前記セグメントのそれぞれの該キーのそれぞれは、該キーの対向端に位置付けられ、該キー間の空間に向かって面する第2のカム作用表面をさらに有し、該カム作用表面は、該セグメントが該管要素の周囲を取り巻いて強制的に係合させられる場合に、該キーを前記溝の中に導くように、該溝のうちの1つと係合可能である、請求項13に記載の継手。
【請求項16】
前記キー表面は、前記平面に対して約5°から約30°の間の配向角を有する、請求項13に記載の継手。
【請求項17】
前記キー表面は、前記平面に対して約10°の配向角を有する、請求項13に記載の継手。
【請求項18】
前記第1のカム作用表面は、前記キー間の空間から離れた方を向く前記キー表面に対して角度配向され、前記第2のカム作用表面は、該キー間の空間に向かって面する該キー表面に対して角度配向される、請求項15に記載の継手。
【請求項19】
前記第1のカム作用表面は、前記キー間の空間から離れた方を向く前記キー表面に対して約2°から約8°の間の配向角を有し、前記第2のカム作用表面は、該キー間の空間に向かって面する該キー表面に対して約2°から約8°の間の配向角を有する、請求項18に記載の継手。
【請求項20】
前記第1および第2のカム作用表面は、湾曲面を備える、請求項15に記載の継手。
【請求項21】
前記第1および第2のカム作用表面は、凹状湾曲を有する、請求項20に記載の継手。
【請求項22】
前記第1および第2のカム作用表面は、凸状湾曲を有する、請求項20に記載の継手。
【請求項23】
前記第1のカム作用表面は、
実質的に平坦で、前記平面に対して平行である第1の表面部分であって、前記キー間の空間から離れた方を向く前記キー表面からオフセットされた第1の表面部分と、
凹状湾曲を有する第2の表面部分であって、該第1の表面部分と、該空間から離れた方を向く該キー表面との間に位置付けられた第2の表面部分と
を備え、
前記第2のカム作用表面は、
実質的に平坦で、該平面に対して平行である第1の表面部分であって、該第2のカム作用表面の該第1の表面部分は、該キー間の空間に向かって面する該キー表面からオフセットされた第1の表面部分と、
凹状湾曲を有する第2の表面部分であって、該第2のカム作用表面の該第2の表面部分は、該第2のカム作用表面の該第1の表面部分と、該空間に向かって面する該キー表面との間に位置付けられた第2の表面部分と
を備える、請求項15に記載の継手。
【請求項24】
前記第1のカム作用表面は、
実質的に平坦で、前記平面に対して平行である第1の表面部分であって、前記キー間の空間から離れた方を向く前記キー表面からオフセットされた第1の表面部分と、
角度配向を有する第2の表面部分であって、該第1の表面部分と該空間から離れた方を向く該キー表面との間に位置付けられた第2の表面部分と
を備え、
前記第2のカム作用表面は、
実質的に平坦で、該平面に対して平行である第1の表面部分であって、該第2のカム作用表面の該第1の表面部分は、該キー間の空間に向かって面する該キー表面からオフセットされた第1の表面部分と、
角度配向を有する第2の表面部分であって、該第2のカム作用表面の該第2の表面部分は、該第2のカム作用表面の該第1の表面部分と、該空間に向かって面する該キー表面との間に位置付けられた第2の表面部分と
を備える、請求項15に記載の継手。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図3A】
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【図4】
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【図4A】
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【図5】
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【図5A】
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【図6】
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【図6A】
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【図7】
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【図7A】
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【図8】
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【公表番号】特表2012−529610(P2012−529610A)
【公表日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−514998(P2012−514998)
【出願日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際出願番号】PCT/US2010/037181
【国際公開番号】WO2010/144298
【国際公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【出願人】(510218928)ビクターリック カンパニー (7)
【Fターム(参考)】