説明

補聴システム、補聴器およびコンピュータプログラム

【課題】1対多数の片方向通信ならびに1対1の双方向通信を可能とするとともに、ユーザの増加に伴う設定も容易に行える自由度の高い補聴システムを提供する。
【解決手段】ホスト用送受信機は音声送信モードの切り替え命令を音声データ交換機に送信すると、音声データ交換機は音声データ受信モードに切り替える。ホスト用送受信機のマイクに向かって先生が音声データを入力すると、その音声データはブルートゥース伝送路を搬送し、音声データ交換機へ送信される。ここで、ゲスト用送受信機が、ブルートゥースモジュールによって正常に検出されていれば、検出済みのゲスト用送受信機全てに音声データを送信し、ゲスト用送受信機のイヤホンから音声データを出力する。ゲスト用送受信機のマイクに向かって生徒が音声データを入力すると、その入力された音声データはブルートゥース伝送路を搬送し、音声データ交換機へ送信される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、補聴システム、補聴器及びコンピュータプログラムの技術に関し、特に、ブルートゥースを利用して音声データを送受信する情報処理技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、聾学校の授業での音声伝達手段としては、FM補聴器が使われていた。このFM補聴器は、無線による片方向音声送信によるもので、先生の音声データをワイヤレスマイク(送信機)から生徒が装着しているFM補聴器(受信機)に対して送信されることで音声伝達を実現している。
【0003】
FM補聴器に関する技術として、特開2000−83297号公報を抽出した。この技術によれば、FM電波等で無線送信された音声信号を受信器で受信し、受信した音声信号に基づいてループコイルを駆動し、ループコイルから音声信号に対応した磁波信号を発生させることで、テレホンコイルを備えた補聴器へ音声信号を中継伝送し、無線送信された音声情報を補聴器のテレホンコイル使用モードで聴取できるようにしたものである。これにより、磁波信号のレベルを変更できるようにし、補聴器側での調整をせずに聴取音量を調整できるようにしている。
【0004】
【特許文献1】特開2000−83297号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のFM補聴器は、送信機と受信機で構成されている。このため、先生が送信機に向かって話す音声を、FM補聴器を装着した生徒に送信することはできるものの、生徒側から音声を送信することはできない。このため、生徒が先生に質問するときには、大きな声を出す必要があった。このため、他の生徒にも質問内容が聞こえてしまうことがあり、生徒にとっては質問をしにくい場合があった。
【0006】
FM補聴器を使用する環境においては、教室ごとに使用周波数の割り当てが必要となる。このため、新たに生徒が参加する際には、使用しているFM補聴器の周波数にあわせて再度設定することが必要である。このFM補聴器の周波数設定は、手動設定で行われるため正確さが求められ、煩わしい作業であった。周波数設定に慣れていない人にとっては、困った問題でもあった。
【0007】
さらに、聾学校の生徒は日常生活で補聴器を使用している。そして、生徒が授業を受けるときには、この補聴器からFM補聴器に交換する必要がある。FM補聴器と日常的に使用している補聴器とは装着部分の形状や使用感が異なり、煩わしいことであった。
【0008】
本発明は、上記課題を考慮して提案されたものであり、デジタル無線通信技術により1対多数の片方向通信ならびに1対1の双方向通信を可能とするとともに、ユーザの増加に伴う設定も容易に行える自由度の高い補聴システムを提供する。 また、日常生活では補聴器として使用し、聾学校の授業では送受信機として違和感なく使用できる補聴器をあわせて提供する。
【0009】
請求項1から請求項4に記載の発明の目的は、ユーザ間での双方向通信を可能とし、授業等に参加するユーザの増加に伴う設定を容易にする自由度の高い補聴システムを提供することにある。
請求項5および請求項6に記載の発明の目的は、自由度の高い音声伝達手段を有する上記補聴システムを利用可能な補聴器を提供することにある。
請求項7から請求項9記載の発明の目的は、ユーザ間での双方向通信を可能とし、授業等に参加するユーザの増加に伴う設定を容易にする自由度の高い補聴システムを利用可能なコンピュータプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本願発明は、FM電波を用いた補聴器の代替としてブルートゥースモジュール(以下、「BM」と略記)を採用することで、前述した課題の解決を試みた。
(請求項1)
請求項1記載の発明は、ブルートゥースを搬送経路とした音声データ交換機(30)を介して音声データを送受信可能なホスト用送受信機(10)と、 前記音声データ交換機(30)を介してホスト用送受信機(10)から送信された音声データを受信可能な複数のゲスト用送受信機(20,20,・・)とを備えた補聴システムを提供する。
前記ホスト用送受信機(10)は、前記音声データ交換機(30)と音声データを送受信するためのブルートゥースを用いた通信部(17)と、 その通信部(17)から送信するための音声データを入力する入力部(マイク14)と、 前記通信部(17)が受信する音声データを出力する出力部(イヤホン15,アンプ部16)と、 前記通信部(17)を介して前記音声データ交換機(30)に対する操作命令が可能な音声送信モードボタン(18a),(18b)と、を備える。
前記音声データ交換機(30)は、前記ホスト用送受信機(10)の通信部(17)との音声データの送受信を行うためのBM通信部と、 前記ホスト用送受信機(10)の音声送信モードボタン(18)からの命令を受けて送受信のモードを制御する制御部と、を備え、
前記ゲスト用送受信機(20,20,・・)は、前記音声データ交換機(30)と音声データを送受信するためのブルートゥースを用いた通信部(27)と、 前記通信部(27)が受信する音声データを出力する出力部(イヤホン25)と、を備える。
前記音声データ交換機(30)は、前記BM通信部を用いて通信が可能な全てのゲスト用送受信機(20,20,・・)に対する音声データの送信が可能であるように形成する。以上のようなことを特徴とする補聴システムに係る。
【0011】
(用語説明)
「ブルートゥース」とは、2.4GHzの周波数帯を用いて、半径10〜100メートル程度のブルートゥース搭載機器と最大3Mbps(EDR使用時)で無線通信を行うことができる通信規格である(IEEE802.15.1)。使用プロトコルとしては、ブルートゥース搭載ヘッドセットと通信するためのプロファイルのHSP(Headset Profile)、車内やヘッドセットでハンズフリー通話を実現するためのHFP (Hands-Free Profile)が利用される。
「ホスト用送受信機の入力部」とは、マイクのことである。マイク単体以外にも、ヘッドセット型やイヤホン型などのマイク機能とスピーカ機能が一体化している場合がある。
「出力部」とは、代表的にはイヤホン、ヘッドホンやアンプなどであるが、他の外部装置、例えば補聴器への出力が可能であるブルートゥースモジュールでもよい。
【0012】
(作用)
ホスト用送受信機(10)を聾学校の先生が、ゲスト用送受信機(20,20,・・)を聾学校の生徒が使用するとして、以下の作用を説明する。
ホスト用送受信機(10)に搭載された音声送信モードボタン(18a)を先生が押すと、ホスト用送受信機(10)は音声送信モードの切り替え命令を音声データ交換機(30)に送信する。 音声データ交換機(30)は、その音声送信モード切り替え命令を受信すると、ホスト用送受信機からの音声データを受信可能にするためのモードに切り替える。 ホスト用送受信機(10)の入力部(マイク14)に向かって先生が喋る(音声データを入力する)と、その入力された音声データは通信部(17)を介して、音声データ交換機(30)へと送信される。
ホスト用送受信機(10)から送信されてきた音声データは、音声データ交換機(30)に入力される。音声データ交換機(30)は、前記BM通信部を用いて通信が可能な全てのゲスト用送受信機(20,20,・・)に対し、ホスト用送受信機(10)から受信した音声データを一斉送信する。 ゲスト用送受信機(20)は、その音声データを通信部(27)にて受信し、イヤホン(25)から音声データを出力し、生徒の耳に伝える。
【0013】
ホスト用送受信機からゲスト用送受信機へ送信する音声データは、ブルートゥースを利用しているため、従来のFM補聴器を使用する環境での問題点となっていた、教室ごとに使用する周波数の割り当て設定が不要となる。
【0014】
(請求項2)
請求項2の発明は、請求項1記載の補聴システムを限定したものである。
すなわち、前記ゲスト用送受信機(20)には、前記通信部(27)から送信するための音声データを入力する入力部(マイク24)と、 前記通信部(27)を介して前記音声データ交換機(30)に対する操作命令が可能な音声送信モードボタン(28a),(28b)と、を備え、
前記音声データ交換機(30)には、前記ゲスト用送受信機(20)の音声送信モードボタン(28a),(28b)による操作命令を受信した場合に、モード切替が可能であるとともに、前記ゲスト用送受信機(20)の音声データを受信した場合に、当該モードに応じた音声データを送信可能としたことを特徴とする。
【0015】
(作用)
生徒が発言したい場合、手元にあるゲスト用送受信機(20)の音声送信モードボタン(28a),(28b)を操作し、通信部(27)を介して前記音声データ交換機(30)に対する操作命令を送信する。送信された操作命令は、音声データ交換機(30)が受信し、ゲスト用送受信機からの音声データを受信可能にするためのモードに切り替える。 ゲスト用送受信機(20)の入力部(マイク24)に向かって生徒が喋る(音声データを入力する)と、その入力された音声データは通信部(27)を介して、音声データ交換機(30)へと送信される。
ゲスト用送受信機(20)から送信されてきた音声データは、音声データ交換機(30)に入力され、音声データ交換機(30)が前記した音声送信モードボタン(28a),(28b)のモードに応じた機器に送信する。例えば、ホスト用送受信機(10)のみに送信したり、ホスト用送受信機(10)および他の全てのゲスト用送受信機(20,20,・・)に対して送信する。
生徒が先生に質問するときなど、ホスト用受信機(10)のみに送信することで、大きな声を出さなくても伝わり、他の生徒に聞かれたくないような質問をしやすくなるなど、利便性が向上する。
【0016】
(請求項3)
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の補聴システムを限定したものである。
すなわち、前記音声データ交換機(30)には、前記ホスト用送受信機(10)から送信された音声データを分配する音声データ分配手段と、前記ゲスト用送受信機(20,20,・・)へ個別接続が可能な音声切り替え手段を備えたこと特徴とする。
【0017】
(作用)
音声データ分配手段によってホスト用送受信機(10)から送信された音声データを分配する。そして、音声切り替え手段が複数のゲスト用送受信機のうち、個別に接続したいゲスト用送受信機(20,20,・・)に対して音声切り替えを実行する。
【0018】
(請求項4)
請求項4記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の補聴システムを限定したものである。
すなわち、前記音声データ交換機は表示部(35)を備えるとともに、当該音声データ交換機(30)においてゲスト用送受信機(20,20,・・)のいずれかが正常に検出されていないと判別された場合、その接続されていないゲスト用送受信機(20)を特定して報知するための検出信号を前記表示部(35)に送信する検出信号送信手段を備えたことを特徴とする。
【0019】
(作用)
所定のゲスト用送受信機(20)に不具合が生じたり、故意に通信が遮断されたりすることによって、音声データ交換機(30)と当該ゲスト用送受信機(20)との間で通信ができないときには、その接続されていないゲスト用送受信機(20)を特定して表示部(35)に報知するための検出信号を送信する。このため、音声データが届かない生徒を、先生側で認知することができる。このように構成すれば、先生は生徒の出欠確認を手元の表示部(35)を見ることで一目できるため、利便性向上に寄与する。
【0020】
(請求項5)
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の補聴システムに使用可能な補聴器に係る。
すなわち、ブルートゥースを搬送経路とした音声データ交換機(30)を介して音声データを送受信可能なホスト用送受信機(10)と、 前記音声データ交換機(30)を介してホスト用送受信機(10)から送信された音声データ受信可能なゲスト用送受信機(20)とを備えた補聴システムにおけるゲスト用送受信機(20)からの音声データの受信が可能な補聴器であって、 下記のようなゲスト用送受信機(20)との通信が可能なブルートゥースモジュールを備えたことを特徴とする。
すなわち、前記ホスト用送受信機(10)は、前記音声データ交換機(30)と音声データを送受信するためのブルートゥースを用いた通信部(17)と、 その通信部(17)から送信するための音声データを入力する入力部(マイク14)と、 前記通信部(17)が受信した音声データを出力する出力部(イヤホン15,出力部16)と、 前記通信部(17)を介して前記音声データ交換機(30)に対する操作命令が可能な音声送信モードボタン(18)と、を備える。
前記音声データ交換機(30)は、前記ホスト用送受信機(10)の通信部(17)との音声データの送受信を行うためのBM通信部と、 前記ホスト用送受信機(10)の音声送信モードボタン(18)からの命令を受けて送受信のモードを制御する制御部と、を備え、
前記ゲスト用送受信機(20)は、前記音声データ交換機(30)と音声データを送受信するためのブルートゥースを用いた通信部(27)と、 前記通信部(27)が受信する音声データを増幅する出力部(26)とを備える。
前記音声データ交換機(30)は、前記BM通信部を用いてゲスト用送受信機(20)に対する音声データの送信が可能である。
【0021】
(作用)
本請求項に係る補聴器にブルートゥースユニットを装着すれば、請求項1に係る補聴システムに参加可能であり、FM補聴器のように補聴器自体を交換しなければならない、などの煩わしさが無くなる。
【0022】
(請求項6)
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の補聴器を限定したものである。
すなわち、前記ブルートゥースモジュールは、前記補聴器の本体から着脱自在に形成されていることを特徴とする。
【0023】
(作用)
普段使用している補聴器をゲスト用送受信機(20)として形成することで、聴力の弱い人や聾唖者にとってもブルートゥース通信によって音声データの送受信が実現できる。
補聴器にブルートゥースユニットを装着すれば、ブルートゥースを利用したセミナーや授業などにも対応できる。
日常生活で使用している補聴器にブルートゥースユニットと接続可能なリンクユニットが装着されている場合には、常時使用している補聴器をゲスト用送受信機として使用することが可能となり、違和感が生じにくい。
【0024】
ホスト用送受信機(10)の通信部(17)に音声データを入出力するブルートゥースを用いることで、通信部(17) を介して双方向通信が可能な補聴器( 送受信機)を形成することが可能である。
また、その補聴器から、当該ブルートゥースユニットを着脱自在とすることも可能である。
【0025】
以上のような構成によれば、ホスト用送受信機(10)を使用する、例えば聾学校の先生も耳が悪い場合において、普段使用する補聴器に前記当該ブルートゥースユニットを装着することで、請求項1に係る補聴システムを使用することができるようになる。
【0026】
(請求項7)
請求項7に記載の発明は、ブルートゥースを搬送経路とした音声データ交換機(30)を介して音声データを送受信可能なホスト用送受信機(10)と、 前記音声データ交換機(30)を介してホスト用送受信機(10)から送信された音声データを受信可能な複数のゲスト用送受信機(20,20,・・)とを備えた補聴システムにおける音声データ交換機(30)の制御用プログラムに係る。
すなわち、そのプログラムは、前記ホスト用送受信機に搭載された音声送信モードボタンが押されることで送信される音声送信モード切り替え命令を受信する音声送信モード切り替え命令受信手順と、その音声送信モード切り替え命令受信手順によって音声データ受信モードに切り替え後、前記ホスト用送受信機の入力部から入力されて送信された音声データを受信する音声データ受信手順と、前記ゲスト用送受信機がブルートゥースモジュールに正常に検出されているか否かを判別するネットワーク接続判別手順と、そのネットワーク接続判別手順によって、ブルートゥースモジュールに正常に検出されていると判別された場合には、検出済みのゲスト用送受信機の全てに音声データを送信する音声データ一斉送信手順と、その一斉送信された音声データを前記ゲスト用送受信機が受信する音声データ一斉受信手順と、その受信した音声データを、各ゲスト用送受信機の出力部から出力する音声データ出力手順と、を音声データ交換機(30)の制御用コンピュータに実行させることとしたコンピュータプログラムである。
【0027】
(請求項8)
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のコンピュータプログラムを限定したものである。
すなわち、前記ホスト用送受信機から送信された音声データを分配する音声データ分配手順と、前記ゲスト用送受信機へ個別接続が可能な音声切り替え手順とを備えたこと特徴とする。
【0028】
(請求項9)
請求項9に記載の発明は、請求項7または請求項8のコンピュータプログラムを限定したものである。
すなわち、前記補聴システムには、前記音声データ交換機に表示部を備えることとし、前記ネットワーク接続判別手順によって、ゲスト用送受信機が正常に検出されていないと判別された場合、その接続されていないゲスト用送受信機を検出するための検出信号を前記表示部に送信する検出信号送信手順を備えたことを特徴とする。
【0029】
請求項7から請求項9に記載のコンピュータプログラムを、記録媒体へ記憶させて提供することもできる。ここで、「記録媒体」とは、それ自身では空間を占有し得ないプログラムを担持することができる媒体であり、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD−R、MO(光磁気ディスク)、DVD−R、フラッシュメモリ(登録商標)などである。
また、この発明に係るプログラムを格納したコンピュータから、通信回線を通じて他の音声データ交換機(30)へ伝送することも可能である。
【発明の効果】
【0030】
請求項1から請求項4に記載の発明によれば、ユーザ間での双方向通信を可能とし、授業等に参加するユーザの増加に伴う設定を容易にする自由度の高い補聴システムを提供することができた。
請求項5および請求項6に記載の発明によれば、自由度の高い音声伝達手段を有する上記補聴システムを利用可能な補聴器を提供することができた。
請求項7から請求項9記載の発明によれば、ユーザ間での双方向通信を可能とし、授業等に参加するユーザの増加に伴う設定を容易にする自由度の高い補聴システムを利用可能なコンピュータプログラムを提供することができた。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、図面を参照して本発明に係る実施形態について説明する。ここで使用する図面は、図1から図6である。
【0032】
図1は、補聴システムの全体構成を示した概略図であり、図2は、先生用送受信機10のハードウェア構成を示すブロック図であり、図3は、生徒用送受信機20のハードウェア構成を示すブロック図であり、図4は、音声データ交換機30のハードウェア構成を示すブロック図であり、図5及び図6は、補聴システム1の一連の処理について示したフローチャートである。本実施形態における補聴システムは、聾学校の教室で先生と生徒が授業を行うことを想定して説明していく。
【0033】
(全体構成)
図1に示すように、補聴システム1は、ブルートゥースを搬送経路として先生と生徒が双方向に音声データを送受信可能なシステムであり、先生が音声データを送信可能な先生用送受信機10と、その音声データを受信可能な音声データ交換機30と、先生用送受信機10から送信された音声データを、音声データ交換機30を介して受信可能な複数の生徒用送受信機20とを備えて構成されている。
【0034】
(先生用送受信機)
図2は、先生用送受信機10のハードウェア構成を示すブロック図である。
先生用送受信機10は、小型かつ軽量に形成された補聴器11と、その補聴器11に着脱自在に接続されたブルートゥースユニット12とからなる。
補聴器11には、補聴器全体を制御する制御部13と、生徒用送受信機20から送信された音声データを聴くためのイヤホン15と、ブルートゥースユニット12を介して受信した音声データを増幅するアンプ部16と、その他、補聴器11を動作させるために必要な各種機能を備えている。
【0035】
ブルートゥースユニット12は、音声データ交換機30と通信するための通信部17と、音声データの入力部となるマイク14と、音声データの入力を開始するための音声送信モードボタン18と、補聴器11に接続した際に、補聴器11の音声パスを制御する制御装置19とを備えて構成されている。なお、補聴器11は、一般的な補聴器であり、ブルートゥースユニット12が接続可能な接続部を有する。
【0036】
ブルートゥースユニット12は、音声データ交換機30のブルートゥースモジュール34との間で予めペアリング設定を行う。このペアリング設定は、ブルートゥースモジュール13とブルートゥースユニット22のそれぞれに設定されたPINコードをお互いが認識することで設定完了となる。ペアリング設定後、ブルートゥースユニット12を補聴器11に接続すると、補聴システムに参加することが可能となる。
音声送信モードボタン18aを押すと、当該ブルートゥースユニット12に接続されたブルートゥースモジュール(音声データ交換機30)に音声データの送信を可能に切り替える。そして、マイク14から音声を入力すると、音声データ交換機30のブルートゥースモジュールを介してシステムに参加している全ての生徒用送受信機20に送信され、生徒用送受信機20のイヤホン15から音声が出力される。
【0037】
(生徒用送受信機)
図3は、生徒用送受信機20のハードウェア構成を示すブロック図である。
生徒用送受信機20は、前述した先生用送受信機10と同様の構成に形成されている。すなわち、補聴器21、ブルートゥースユニット22、制御部23、マイク24、イヤホン25、アンプ部26、通信部27、音声送信モードボタン28a 28b、制御装置29を備えて構成されている。
【0038】
生徒用送受信機20においては、音声送信モードボタン28bを押すと、当該ブルートゥースユニット22に接続されたブルートゥースモジュールに音声データの送信を可能に切り替え、マイク24から生徒が音声を入力すると、音声データ交換機30のブルートゥースモジュールを介して先生用送受信機10に送信され、先生用送受信機10のイヤホン15から音声が出力される。つまり、生徒と先生とによる双方向通信が可能となっている。このため、生徒が先生に質問をする際でも、大きな声を出さなくても伝えることができる。
また、音声送信モードボタン28aを押すと、当該ブルートゥースユニット22に接続されたブルートゥースモジュール(音声データ交換機30)に音声データの送信を可能に切り替える。そして、マイク24から音声を入力すると、音声データ交換機30のブルートゥースモジュールを介して先生用送受信機10とシステムに参加している全ての生徒用送受信機20に送信され、先生用送受信機10のイヤホン15と生徒用送受信機20のイヤホン25から音声が出力される。
【0039】
(音声データ交換機)
図4は、音声データ交換機30のハードウェア構成を示すブロック図である。
音声データ交換機30は、先生用送受信機10及び生徒用送受信機20の相互で音声データをブルートゥースで送受信可能な基地局として機能し、音声データ交換機30全体の制御等を行うCPU31、先生用送受信機10から送信された音声データを分配する音声信号分配器32(音声データ分配手段)、複数の生徒用送受信機20へ個別接続が可能な音声切り替えスイッチ33(音声切り替え手段)及び先生用送受信機10及び生徒用送受信機20から送信されてくる音声データを、ブルートゥースで送受信するためのブルートゥースモジュール34、そのブルートゥースモジュール34に生徒用送受信機20が接続されているかなどの接続状態を表示可能な表示部35、接続を所望する生徒用送受信機20を個別に指定するための操作ボタンなどを備えたインターフェース(IF)36を備えて構成されている。
【0040】
音声信号分配器32は、入力された音声データを複数のブルートゥースモジュール34に分配するための機能を有する。
音声切り替えスイッチ33は、先生用送受信機10または生徒用送受信機20に搭載された音声送信モードボタン18a (28a 28b)が押されることで、会話を可能とする。つまり、先生用送受信機10の音声送信モードボタン18aが押されると、音声データ交換機30の音声切り替えスイッチ33を、先生用送受信機10が通話可能な状態へと切り替えられる。一方、生徒は、生徒用送受信機20の音声送信モードボタン28a 28bを押すことで、生徒用送受信機20側からの会話が可能に切り替わる。すなわち、生徒側から質問がある場合などは、生徒用送受信機20の音声送信モード28bボタンを押すことで、先生用送受信機10と一対一通話が可能となる。
【0041】
ブルートゥースモジュール34は、先生用送受信機10と生徒用送受信機20との間においての通信制御を行うもので、コントロールパネル(CPU31)によって制御される。つまり、音声データ交換機30内には、複数のブルートゥースモジュール34がスロットに接続されており、任意のブルートゥースモジュール34を選択し、そのブルートゥースモジュール34に対となっているブルートゥースユニット(生徒用送受信機20)に対して通信が可能となっている。通信設定は、ブルートゥースユニット側でペアリング設定することで行われる。
【0042】
通信範囲は、2.4GHzの周波数帯を用いて、半径10〜100メートル程度のブルートゥース搭載機器と最大3Mbps(EDR使用時)で無線通信を行うことができる。使用プロトコルとしては、生徒用送受信機20と通信するためのプロファイルのHSP(Headset Profile)または車内やヘッドセットでハンズフリー通話を実現するためのHFP (Hands-Free Profile) が利用される。
【0043】
表示部35は、液晶ディスプレイによって形成されており、ブルートゥースで接続状態となっている生徒用送受信機20が表示されている。
表示部35を見ることで、生徒の出欠確認が可能となる。
【0044】
インターフェース36は、表示部35を操作するための操作ボタンである。操作ボタンとしては、液晶ディスプレイに直接触れることで操作可能なタッチパネル式や上下左右にスライドして生徒用送受信機20を選択可能案スライドスイッチ式などがある。
【0045】
(先生から生徒への音声データ送信)
図5を参照して、補聴システム1の一連の処理について説明する。
先生用送受信機10は、先生によって音声送信モードボタン18aが押されると(S101)、音声送信モード切り替え命令を音声データ交換機30に送信する(S102)。
音声データ交換機30は、その音声送信モード切り替え命令を受信すると音声データ受信モードに切り替える(S103)。これは、先生用送受信機10が音声データの送信を可能にするためのものである。
【0046】
続いて、先生用送受信機10のマイク14に向かって先生が音声データを入力すると、その入力された音声データは、ブルートゥースユニット12の通信部17からブルートゥース伝送路を搬送して音声データ交換機30へと送信される(S104)。
ブルートゥース伝送路を搬送してきた音声データは、音声データ交換機30のブルートゥースモジュール34が受信し、そのブルートゥースモジュール34から音声分配器32に入力される(S105)。
【0047】
ここで、ネットワーク接続判別手段が、生徒用送受信機20が、音声データ交換機30のブルートゥースモジュール34に正常に検出されているか否かを判別する(S106)。
ブルートゥースモジュール34に正常に検出されていると判別された場合には、ブルートゥース伝送路を介して接続済みの生徒用送受信機20の全てに音声データを送信する(S107)。
生徒用送受信機20は、その音声データを受信すると(S108)、生徒用送受信機20のイヤホン25から音声データを出力する(S114)。
【0048】
一方、ブルートゥースモジュール34に生徒用送受信機20が正常に検出されていないと判別された場合、検出信号送信手段が、その接続されていない生徒用送受信機20を検出するため検出信号を送信する(S109)。この検出信号は、表示部35に表示される(S110)。このため、音声データが届かない生徒を、先生側で把握することができる。
生徒用送受信機20は、送信されてきた検出信号によって自らの機器が検出されると、検出された旨のレスポンス信号を音声データ交換機30に送信する(S111)。
音声データ交換機30は、生徒用送受信機20からレスポンス信号が返信されてきたら、その生徒用送受信機20に対して音声データを送信する(S112)。
生徒用送受信機20は、その音声データを受信すると(S113)、生徒用送受信機20のイヤホン25から音声データを出力する(S114)。
【0049】
すなわち、先生用送受信機10から生徒用送受信機20へ送信する音声データは、ブルートゥースを利用している。このため、従来のFM補聴器を使用する環境での問題であった、教室ごとに使用する周波数の割り当て設定が不要となる。
また、ブルートゥースの接続確認を表示部(35)によって実現可能としたことで、先生は生徒の出欠確認を手元の表示部35を見ることで一目できるため、利便性向上に寄与する。
【0050】
さらに、生徒用送受信機20は、補聴器21にブルートゥースユニット22が着脱可能に形成されている。このように形成することで、聴力の弱い人や聾唖者が日常で使用している補聴器にブルートゥースユニットを装着することで、補聴システムに参加できる為、違和感が生じにくい。
【0051】
(生徒から先生への音声データ送信)
図6を参照して、生徒用送受信機20から先生用送受信機10へ音声データを送信する際の処理について説明する。
生徒用送受信機20は、先生に質問する際に音声送信モードボタン28bを押すと(S201)、音声送信モード切り替え命令を音声データ交換機30に送信する(S202)。
音声データ交換機30は、その音声送信モード切り替え命令を受信すると音声データ受信モードに切り替える(S203)。
【0052】
続いて、生徒用送受信機20のマイク24に向かって生徒が音声データを入力すると、その入力された音声データは、ブルートゥースユニット22の通信部27から送信され、ブルートゥース伝送路を搬送して音声データ交換機30へと送信される(S204)。
ブルートゥース伝送路を搬送してきた音声データは、音声データ交換機30のブルートゥースモジュール34が受信し、そのブルートゥースモジュール34から音声分配器32に入力される(S105)。
【0053】
ここで、ネットワーク接続判別手段が、先生用送受信機10が、音声データ交換機30のブルートゥースモジュール34に正常に検出されているか否かを判別する(S206)。
ブルートゥースモジュール34に正常に検出されていると判別された場合には、ブルートゥース伝送路を伝わって接続済みの先生用送受信機10に対して音声データを送信する(S207)。
先生用送受信機10が音声データを受信すると(S208)、アンプ部16を介してイヤホン15から出力された音が先生に伝わる(S213)。
【0054】
一方、ブルートゥースモジュール34に先生用送受信機10が正常に検出されていないと判別された場合、検出信号送信手段が先生用送受信機10を検出するため検出信号を送信する(S209)。
先生用送受信機10は、送信されてきた検出信号によって自らの機器が検出されると、検出された旨のレスポンス信号を音声データ交換機30に送信する(S210)。
音声データ交換機30は、先生用送受信機10からレスポンス信号が返信されてきたら、その先生用送受信機10に対して音声データを送信する(S211)。
先生用送受信機10がその音声データを受信すると(S212)、アンプ部16を介してイヤホン15から出力された音が先生に伝わる(S213)
【0055】
すなわち、生徒用送受信機20からも音声データの送信が可能となっている。このため、先生用送受信機10及び生徒用送受信機20の双方で音声データの送受信が実現可能となり、生徒が先生に質問するときなども、大きな声を出さなくても伝えることができるので利便性が向上する。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本願発明は、補聴器の製造業、補聴器の販売業、補聴器のリユース業(中古販売業)に加え、ブルートゥースネットワークを構築するシステム業、ブルートゥースネットワークを運営するサービス業、ブルートゥースネットワークに関連するソフトウェア業などの業界において利用可能性がある。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】補聴システムの全体構成を示した概略図である。
【図2】先生用送受信機のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】生徒用送受信機のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】音声データ交換機のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図5】補聴システムの一連の処理について示したフローチャートである。
【図6】補聴システムの一連の処理について示したフローチャートである。
【符号の説明】
【0058】
1 補聴システム
10 先生用送受信機(ホスト用送受信機)
11,21 補聴器 12,22 ブルートゥースユニット
13,23 制御部 14,24 マイク
15,25 イヤホン 16,26 出力部
17,27 通信部
18a,18b,28a,28b 音声送信モードボタン
19,29 制御装置
20 生徒用送受信機(ゲスト用送受信機)
30 音声データ交換機
31 CPU 32 音声信号分配器
33 音声切り替えスイッチ 34 ブルートゥースモジュール
35 表示部 36 インターフェース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブルートゥースを搬送経路とした音声データ交換機を介して音声データを送受信可能なホスト用送受信機と、 前記音声データ交換機を介してホスト用送受信機から送信された音声データを受信可能な複数のゲスト用送受信機とを備えた補聴システムであって、
前記ホスト用送受信機は、前記音声データ交換機と音声データを送受信するためのブルートゥースを用いた通信部と、その通信部から送信するための音声データを入力する入力部と、 前記通信部が受信する音声データを出力する出力部と、前記通信部を介して前記音声データ交換機に対する操作命令が可能な音声送信モードボタンと、を備え、
前記音声データ交換機は、前記ホスト用送受信機の通信部との音声データの送受信を行うためのBM通信部と、前記ホスト用送受信機の音声送信モードボタンからの命令を受けて送受信のモードを制御する制御部と、を備え、
前記ゲスト用送受信機は、前記音声データ交換機と音声データを送受信するためのブルートゥースを用いた通信部と、その通信部が受信する音声データを出力する出力部と、を備え、
前記音声データ交換機は、前記BM通信部を用いて通信が可能な全てのゲスト用送受信機に対する音声データの送信が可能であるように形成したことを特徴とする補聴システム。
【請求項2】
前記ゲスト用送受信機には、前記通信部から送信するための音声データを入力する入力部と、前記通信部を介して前記音声データ交換機に対する操作命令が可能な音声送信モードボタンと、を備え、
前記音声データ交換機には、前記ゲスト用送受信機の音声送信モードボタンによる操作命令を受信した場合に、モード切替が可能であるとともに、前記ゲスト用送受信機の音声データを受信した場合に、当該モードに応じた音声データを送信可能としたことを特徴とする請求項1記載の補聴システム。
【請求項3】
前記音声データ交換機は、前記ホスト用送受信機から送信された音声データを分配する音声データ分配手段と、前記ゲスト用送受信機へ個別接続が可能な音声切り替え手段を備えたこと特徴とする請求項1または請求項2に記載の補聴システム。
【請求項4】
前記音声データ交換機は表示部を備えるとともに、当該音声データ交換機においてゲスト用送受信機のいずれかが正常に検出されていないと判別された場合、その接続されていないゲスト用送受信機を特定して報知するための検出信号を前記表示部に送信する検出信号送信手段を備えたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の補聴システム。
【請求項5】
ブルートゥースを搬送経路とした音声データ交換機を介して音声データを送受信可能なホスト用送受信機と、前記音声データ交換機を介してホスト用送受信機から送信された音声データ受信可能なゲスト用送受信機とを備えた補聴システムにおけるゲスト用送受信機からの音声データの受信が可能な補聴器であって、
前記ホスト用送受信機は、前記音声データ交換機と音声データを送受信するためのブルートゥースを用いた通信部と、その通信部から送信するための音声データを入力する入力部と、前記通信部が受信する音声データを出力する出力部と、前記通信部を介して前記音声データ交換機に対する操作命令が可能な音声送信モードボタンと、を備え、
前記音声データ交換機は、前記ホスト用送受信機の通信部との音声データの送受信を行うためのBM通信部と、前記ホスト用送受信機の音声送信モードボタンからの命令を受けて送受信のモードを制御する制御部と、を備え、
前記ゲスト用送受信機は、前記音声データ交換機と音声データを送受信するためのブルートゥースを用いた通信部と、前記通信部が受信する音声データを出力するブルートゥースを用いた出力部と、を備え、
前記音声データ交換機は、前記BM通信部を用いてゲスト用送受信機に対する音声データの送信が可能であり、
前記ゲスト用送受信機の出力部との双方向通信が可能なブルートゥースモジュールを備えた補聴器であることを特徴とする補聴器。
【請求項6】
前記ブルートゥースモジュールは、前記補聴器の本体からは、着脱自在に形成されていることを特徴とする請求項5に記載の補聴器。
【請求項7】
ブルートゥースを搬送経路とした音声データ交換機を介して音声データを送受信可能なホスト用送受信機と、 前記音声データ交換機を介してホスト用送受信機から送信された音声データを受信可能な複数のゲスト用送受信機とを備えた補聴システムにおける音声データ交換機の制御用プログラムであって、
そのプログラムは、前記ホスト用送受信機に搭載された音声送信モードボタンが押されることで送信される音声送信モード切り替え命令を受信する音声送信モード切り替え命令受信手順と、
その音声送信モード切り替え命令受信手順によって音声データ受信モードに切り替え後、前記ホスト用送受信機の入力部から入力されて送信された音声データを受信する音声データ受信手順と、
前記ゲスト用送受信機がブルートゥースモジュールに正常に検出されているか否かを判別するネットワーク接続判別手順と、
そのネットワーク接続判別手順によって、ブルートゥースモジュールに正常に検出されていると判別された場合には、検出済みのゲスト用送受信機の全てに音声データを送信する音声データ一斉送信手順と、
その一斉送信された音声データを前記ゲスト用送受信機が受信する音声データ一斉受信手順と、
その受信した音声データを、各ゲスト用送受信機の出力部から出力する音声データ出力手順と、を音声データ交換機の制御用コンピュータに実行させることとしたコンピュータプログラム。
【請求項8】
前記ホスト用送受信機から送信された音声データを分配する音声データ分配手順と、
前記ゲスト用送受信機へ個別接続が可能な音声切り替え手順と、を備えたこと特徴とする請求項7に記載のコンピュータプログラム。
【請求項9】
前記補聴システムには、前記音声データ交換機に表示部を備えることとし、前記ネットワーク接続判別手順によって、ゲスト用送受信機が正常に検出されていないと判別された場合、その接続されていないゲスト用送受信機を検出するための検出信号を前記表示部に送信する検出信号送信手順を備えたことを特徴とする請求項7または請求項8のいずれかに記載のコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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