説明

製品液が充填され密封されている容器のねじ部における製品液残留成分検査装置及び検査方法

【課題】製品液を充填して密封した複数の製品容器中から抜取ったサンプル容器に対して、キャップの容器密閉機能を維持したままで製品液残留成分の有無を容易に検査する。
【解決手段】製品液が充填され、開口部にキャップが装着されている容器を支持すると共に、キャップのキャップ天面部を開口部に押付けて開口部をシールする状態で容器を支持固定する容器支持固定手段。キャップ天面部で容器の開口部がシールされている状態で、キャップの胴部の容器の中心軸が延びる方向における所定の位置を周方向に切断してキャップをキャップ天面部とキャップ胴部とに分離するキャップ胴部の横方向切断手段と、キャップ胴部の周方向に離れている少なくとも2ヶ所を、容器の中心軸が延びる方向に沿って切断してキャップ胴部を複数のキャップ胴部部材に分離するキャップ胴部の縦方向切断手段を備えている容器ねじ部の製品液残留成分検査装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料等充填ラインにおいて、容器に飲料等の製品液を充填して容器開口部にキャップを装着して密封した容器に対し、前記容器の開口部外周のねじ部とキャップ間に残存する可能性のある製品液の有無を検査する容器ねじ部の製品液残留成分検査装置及び検査方法に関する。
【背景技術】
【0002】
飲料等充填ラインでは、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂からなるボトル等の容器に飲料等の製品液を充填してキャップを装着した製品容器に対し、充填時の発泡や搬送による液こぼれで溢れ出た製品液が付着した容器開口部外周のねじ部とキャップ間の製品液の残留成分を除去するために、キャップ外周に洗浄水を噴射して洗浄している。このため、キャップ内側の残留成分をキャップ装着後に洗浄容易にするキャップ構造が提案されている(引用文献1)。
【0003】
なお、洗浄不良により容器ねじ部に腐敗性の製品液が残留していた場合、該当部に雑菌が繁殖して黴が発生する等の衛生上の不具合を発生するため、容器ねじ部を確実に洗浄して腐敗性の製品液を残留させないことが飲料等充填ラインの重要な品質管理項目になっている。
【0004】
そして、飲料等充填ラインでは、炭酸飲料やジュース、スポーツ飲料等、糖分を含む製品液が多いため、生産中に例えば1時間に1回程度、製品液充填後の製品容器の容器ねじ部に残留糖分がないことを抜取り検査で確認して、キャップ部が汚染した製品容器の生産予防管理、及び、市場への流出を防止している。
【0005】
このため、容器ねじ部の残留糖分の有無確認作業に当っては、例えば、サンプル製品としての合成樹脂製ボトルの胴体部をナイフ等で切断して内部の製品液を捨てて容器内部を丁寧に水で洗い、ボトル内部の残留水滴をペーパーで丁寧に拭き取って糖分の残留を防止し、キャップを開栓して、ボトル天面のシール面に付いた製品液を綺麗に拭き取る作業を実施する。
【0006】
そして、合成樹脂製ボトルの容器ねじ部の外側を指定量の蒸留水等で洗浄して付着成分を溶解させたサンプル洗浄液を作成し、指定量のサンプル洗浄液を試験管に入れて、例えば、アルファ・ナフトール試験液及び硫酸を加えて、液の変色の有無を観測してブドウ糖の有無を検査している。
【0007】
なお、前記アルファ・ナフトール試験法等、試験液を利用した検査法に替えて、例えば、ウロペーパー等のブドウ糖試験紙(非特許文献1)をキャップ部に接触させて試験紙の変色の有無により糖分の有無確認を簡素化している場合もある。
【0008】
しかし、前記のいずれの方法も、キャップを取りはずす際の容器内部及びキャップ天面部からの糖分等の容器ねじ部への混入を防止するため、サンプルの製品容器の胴体部を手で切断して、容器内部の製品液を廃棄して洗浄する等の煩わしい手作業を要した。
【0009】
なお、従来、容器の漏れ検査に関する技術は多数提案されているが、容器ねじ部の残糖検査を簡易化する適切な手段がなかったため、残糖検査工程を簡易に実施可能とする容器ねじ部の残糖検査装置及び検査方法が求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2003‐276758
【非特許文献】
【0011】
【非特許文献1】「栄研化学 一般検査用試薬」栄研化学株式会社
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は上記の課題を解決して、製品液を充填して密封した複数の製品容器中から抜取ったサンプル容器に対して、キャップの容器密閉機能を維持したままで、容器ねじ部の外周に対応するキャップ胴部を簡易に切断除去して容器ねじ部を露出させ、残糖などの製品液残留成分の有無を容易に検査可能とする容器ねじ部の製品液残留成分検査装置及び検査方法を提供することを目的としている。
【0013】
また、製品液残留成分検査に当っては、試験紙を容器ねじ部に接触させる簡易な検査手段と、前記アルファ・ナフトール試験法等、容器ねじ部の該当部を洗浄して採取したサンプル洗浄液を試験液等で検査する手段とを検査目的に応じて選択的に利用可能な検査装置及び検査方法を提供しようとするものである。
【0014】
なお、本発明の「容器ねじ部の製品液残留成分検査装置及び検査方法」における「容器ねじ部」は、製品液が容器に充填され、当該容器の開口部がねじを利用したキャップによって密封されている場合における、容器開口部外周のねじ部とキャップとの間のみならず、ねじを利用しないアルミニウム材等のキャップ等によって容器の開口部が密封されている場合における、前述した容器ねじ部に相当する箇所である、容器開口部周辺の外周とキャップとの間のことを意味するものである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
請求項1に記載の発明は、
製品液が充填され、開口部にキャップが装着されている容器を支持すると共に、前記キャップのキャップ天面部を前記開口部に押付けて当該キャップ天面部で前記開口部をシールする状態で前記容器を支持固定する容器支持固定手段と、
前記キャップ天面部で前記容器の開口部がシールされている状態で、前記キャップの胴部の前記容器の中心軸が延びる方向における所定の位置を周方向に切断して前記キャップをキャップ天面部とキャップ胴部とに分離するキャップ胴部の横方向切断手段と、
前記キャップ天面部で前記容器の開口部がシールされている状態で、前記キャップ胴部の周方向に離れている少なくとも2ヶ所を、前記容器の中心軸が延びる方向に沿って切断してキャップ胴部を複数のキャップ胴部部材に分離するキャップ胴部の縦方向切断手段と
を備えている容器ねじ部の製品液残留成分検査装置
である。
【0016】
請求項2に記載の発明は、
前記容器支持固定手段は、前記容器の中心軸が垂直方向に正立している状態の前記容器を支持する機構を備えている
ことを特徴とする請求項1に記載の容器ねじ部の製品液残留成分検査装置
である。
【0017】
請求項3に記載の発明は、前記容器支持固定手段は、前記容器の中心軸が水平方向に延びている状態の前記容器を支持する機構を備えている
ことを特徴とする請求項1に記載の容器ねじ部の製品液残留成分検査装置
である。
【0018】
請求項4に記載の発明は、
前記キャップ胴部の横方向切断手段は、
前記容器の中心軸が延びる方向における所定の位置にカッターが配置されている状態で、前記容器を中心軸を中心として自転させることにより、前記キャップをキャップ天面部とキャップ胴部とに分離する機構を備えている
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の容器ねじ部の製品液残留成分検査装置
である。
【0019】
請求項5に記載の発明は、
前記キャップ胴部の縦方向切断手段は、
前記キャップ天面部で前記容器の開口部がシールされている状態で、前記キャップ胴部の周方向に離れている少なくとも2ヶ所において、前記容器の中心軸が延びる方向に沿ってカッターを移動させることにより、キャップ胴部を複数のキャップ胴部部材に分離する機構を備えている
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の容器ねじ部の製品液残留成分検査装置
である。
【0020】
請求項6に記載の発明は、
前記キャップ胴部を切断及び除去した後に、前記キャップのキャップ天面部を前記容器の開口部に押付けて当該キャップ天面部で前記開口部をシールするキャップ押えと、前記容器のネックリングとの間を前記容器の中心軸方向にクランプする洗浄用アダプターを更に備えている
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の容器ねじ部の製品液残留成分検査装置
である。
【0021】
請求項7に記載の発明は、
製品液が充填され、開口部にキャップが装着されている容器を支持すると共に、前記キャップのキャップ天面部を前記開口部に押付けて当該キャップ天面部で前記開口部をシールし、
前記キャップ天面部で前記容器の開口部がシールされている状態で、前記キャップの胴部の前記容器の中心軸が延びる方向における所定の位置を周方向に切断して前記キャップをキャップ天面部とキャップ胴部とに分離した後、
前記キャップ胴部の周方向に離れている少なくとも2ヶ所を、前記容器の中心軸が延びる方向に沿って切断してキャップ胴部を複数のキャップ胴部部材に分離する、
あるいは、
前記キャップ天面部で前記容器の開口部がシールされている状態で、前記キャップ胴部の周方向に離れている少なくとも2ヶ所を、前記容器の中心軸が延びる方向に沿って切断してキャップ胴部を複数のキャップ胴部部材に分離した後、
前記キャップの胴部の前記容器の中心軸が延びる方向における所定の位置を周方向に切断して前記キャップをキャップ天面部とキャップ胴部とに分離する
ことを特徴とする容器ねじ部の製品液残留成分検査方法
である。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、製品液を充填して密封した複数の製品容器中から抜取ったサンプル容器に対して、キャップの容器密閉機能を維持したままで、容器ねじ部の外周に対応するキャップ胴部を簡易に切断除去して容器ねじ部を露出させ、残糖などの製品液残留成分の有無を容易に検査可能とする容器ねじ部の製品液残留成分検査装置及び検査方法を提供することができる。
【0023】
また、製品液残留成分検査に当っては、試験紙を容器ねじ部に接触させる簡易な検査手段と、前記アルファ・ナフトール試験法等、容器ねじ部の該当部を洗浄して採取したサンプル洗浄液を試験液等で検査する手段とを検査目的に応じて選択的に利用可能な検査装置及び検査方法を提供することができる。
【0024】
請求項1に記載の発明によれば、本件発明の容器ねじ部の製品液残留成分検査装置は、
製品液が充填され、開口部にキャップが装着されている容器を支持すると共に、前記キャップのキャップ天面部を前記開口部に押付けて当該キャップ天面部で前記開口部をシールする状態で前記容器を支持固定する容器支持固定手段と、
前記キャップ天面部で前記容器の開口部がシールされている状態で、前記キャップの胴部の前記容器の中心軸が延びる方向における所定の位置を周方向に切断して前記キャップをキャップ天面部とキャップ胴部とに分離するキャップ胴部の横方向切断手段と、
前記キャップ天面部で前記容器の開口部がシールされている状態で、前記キャップ胴部の周方向に離れている少なくとも2ヶ所を、前記容器の中心軸が延びる方向に沿って切断してキャップ胴部を複数のキャップ胴部部材に分離するキャップ胴部の縦方向切断手段と
を備えている。
【0025】
そして、前記装置でキャップ胴部を切断及び除去した後、引き続き、キャップ天面部で容器開口部を押えてシールした状態で、露出状態になっている容器ねじ部の製品液残留成分、例えば、残糖を検査する。このため、従来の容器ねじ部の製品液残留成分検査手段に較べて、著しく簡易な工程で、短時間に、より確実に製品液残留成分の検査を実施することができる。即ち、従来は、検査者がサンプルの製品容器としての合成樹脂製ボトルの胴体部をナイフ等で切断して内部の製品液を捨てて容器内部を丁寧に水で洗い、ボトル内部の残留水滴をペーパーで丁寧に拭き取り、キャップを開栓して、ボトル天面のシール面に付いた製品液を綺麗に拭き取ると言う事前準備が要求された。
【0026】
しかし、本件発明の製品液残留成分検査装置においては、容器開口部をキャップ天面でシールした状態でキャップ胴部を縦横に切断して除去して容器ねじ部を検査可能に露出させることができる。このため、容器の切断、製品液廃棄、内部洗浄、拭き取り、並びに、キャップ開栓とキャップ天面の製品液拭き取りの工程が不要となり検査の準備工程が簡易となり、短い時間で実施可能となる効果がある。
【0027】
また、従来の方法では、容器内部の洗浄時に製品液や洗浄水がキャップ外周から容器ねじ部に進入したり、容器天面の製品液拭き取りが不充分で、検査の精度に悪影響が生じるおそれがあった。しかし、本件発明の製品液残留成分検査装置では容器を切断しないで、また、キャップ天面部を取り外さないで容器天面をシールした状態で容器ねじ部の製品液残留成分検査が実施できるようになるため、正確な検査を実施できる効果がある。
【0028】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の容器ねじ部の製品液残留成分検査装置において、前記容器支持固定手段は、前記容器の中心軸が垂直方向に正立している状態の前記容器を支持する機構を備えている。
【0029】
このため、容器の開口部及びキャップの高さ(容器中心軸)方向の位置が容器サイズに関わり無く一定の範囲に留まり、キャップ胴部の横方向切断手段及び縦方向切断手段の鉛直方向の位置調整が容易である。
【0030】
また、キャップ胴部の横方向切断手段及び縦方向切断手段の鉛直方向の位置が精度良く決められて、製品液残留成分を検査する所期の容器ねじ部のキャップ胴部を正確に切断することができる。
【0031】
そして、検査する容器ねじ部に試験片等を押し当てて簡易に製品液残留成分を検査した後も、正立状態の容器の製品液をこぼすことなく容器支持固定手段から取り外すことが可能で、ドライ状態の衛生的な検査環境を維持することができる効果がある。
【0032】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1に記載の容器ねじ部の製品液残留成分検査装置において、前記容器支持固定手段は、前記容器の中心軸が水平方向に延びている状態の前記容器を支持する機構を備えている。
【0033】
このため、キャップ胴部を切断及び除去した後にキャップ天面部で容器開口部を押えてシールした状態で、容器ねじ部が水平状態に維持された容器ねじ部を蒸留水等で容易に洗浄してサンプル洗浄液を採取することができる効果がある。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1〜3のいずれか一項記載の容器ねじ部の製品液残留成分検査装置において、前記キャップ胴部の横方向切断手段は、前記容器の中心軸が延びる方向における所定の位置にカッターが配置されている状態で、前記容器を中心軸を中心として自転させることにより、前記キャップをキャップ天面部とキャップ胴部とに分離する機構を備えている。
【0034】
これにより、カッターを容器の周りで回転させる等複雑な機構を使用しないで簡易な装置でキャップ胴部を切断することができる。
【0035】
また、請求項5に記載の発明によれば、請求項1〜4のいずれか一項記載の容器ねじ部の製品液残留成分検査装置において、前記キャップ胴部の縦方向切断手段は、前記キャップ天面部で前記容器の開口部がシールされている状態で、前記キャップ胴部の周方向に離れている少なくとも2ヶ所において、前記容器の中心軸が延びる方向に沿ってカッターを移動させることにより、キャップ胴部を複数のキャップ胴部部材に分離する機構を備えている。
【0036】
そこで、キャップ胴部の容器中心軸位置に対応して所定数のカッターを一体に容器中心軸方向に移動させる簡易な構成のキャップ胴部外周の縦方向切断手段を利用することができる。
【0037】
また、請求項6に記載の発明によれば、請求項1〜4のいずれか一項記載の容器ねじ部の製品液残留成分検査装置において、前記キャップ胴部を切断及び除去した後に、前記キャップのキャップ天面部を前記容器の開口部に押付けて当該キャップ天面部で前記開口部をシールするキャップ押えと、前記容器のネックリングとの間を前記容器の中心軸方向にクランプする洗浄用アダプターを更に備えている。
【0038】
そこで、キャップ胴部を切断及び除去した後にキャップ押えと容器のネックリングの間を容器中心軸方向に洗浄用アダプターでクランプして、キャップ押えと容器を一体に残糖検査装置から取り出し可能である。
【0039】
このため、試験液による製品液残留成分の検査が必要な場合には、キャップ天面部で容器開口部をシールした状態で洗浄用アダプターとともに容器ねじ部を水平状態にして、蒸留水等で洗浄してサンプル洗浄液を採取して試験液による検査に供することができる。
【0040】
請求項7記載の容器ねじ部の製品液残留成分検査方法は、
製品液が充填され、開口部にキャップが装着されている容器を支持すると共に、前記キャップのキャップ天面部を前記開口部に押付けて当該キャップ天面部で前記開口部をシールし、
前記キャップ天面部で前記容器の開口部がシールされている状態で、前記キャップの胴部の前記容器の中心軸が延びる方向における所定の位置を周方向に切断して前記キャップをキャップ天面部とキャップ胴部とに分離した後、
前記キャップ胴部の周方向に離れている少なくとも2ヶ所を、前記容器の中心軸が延びる方向に沿って切断してキャップ胴部を複数のキャップ胴部部材に分離する、
あるいは、
前記キャップ天面部で前記容器の開口部がシールされている状態で、前記キャップ胴部の周方向に離れている少なくとも2ヶ所を、前記容器の中心軸が延びる方向に沿って切断してキャップ胴部を複数のキャップ胴部部材に分離した後、
前記キャップの胴部の前記容器の中心軸が延びる方向における所定の位置を周方向に切断して前記キャップをキャップ天面部とキャップ胴部とに分離する
ことを特徴とするものである。
【0041】
これによって、キャップ胴部を切断除去した後に、前記キャップ天面部で前記容器の開口部をシールしている状態を維持して、容器ねじ部の製品液残留成分検査を行うことができる。
【0042】
このため、従来の方法における容器の切断、製品液廃棄、内部洗浄、拭き取り、並びに、キャップ開栓とキャップ天面の製品液拭き取りの工程が不要となり検査の準備工程が簡易で、短い時間で検査実施可能となる効果がある。
【0043】
また、前記、容器内部の洗浄時に製品液や洗浄水がキャップ外周から容器ねじ部に進入したり、容器天面の製品液拭き取りが不充分な場合、製品液残留成分検査の精度に悪影響があるが、本件発明の製品液残留成分検査方法では容器を切断しないで、また、キャップのキャップ天面部で容器の開口部をシールしている状態で容器ねじ部の製品液残留成分検査を実施するため、正確な検査を実施できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の検査装置の第1の実施例の正面図。
【図2】キャップ胴部の横方向切断手段の一例の詳細を示す拡大正面図。
【図3】図1のX−X断面の一部を省略した平面図。
【図4】図1のY矢視側面図。
【図5】キャップ押えの平面図。
【図6】キャップ切断ステップを説明する工程図。
【図7】図6図示の次のキャップ切断ステップを説明する工程図。
【図8】図7図示の次のキャップ切断ステップを説明する工程図。
【図9】図8図示の次のキャップ切断ステップを説明する工程図。
【図10】(a)キャップ及び容器の開口部周辺の外観及び断面を説明する図、(b)他の構造のキャップ及び容器の開口部周辺の外観及び断面を説明する図。
【図11】本発明の検査装置の第2の実施例の正面図。
【図12】洗浄用アダプターの一例を説明する外観図。
【発明を実施するための形態】
【0045】
以下、容器ねじ部の製品液残留成分検査の一例として、糖分(残糖)を検査する本発明の実施例を添付図面を参照して説明する。
【実施例1】
【0046】
図1は、本発明の検査装置の実施例1の正面図である。容器ねじ部の製品液残留成分検査装置の一例である残糖検査装置1の主要部は、基台2上に配設されている。基台2に固定された回転支柱3の内部でベアリングを装備された軸3aに、回転フレーム4が回転自在に軸支されている。
【0047】
回転フレーム4上には接続板6で接続された容器支持フレーム5a、5bが取り付けられている。容器支持フレーム5a、5b上には、それぞれ製品液を充填してキャップを装着した容器PのネックリングPaの下面で容器Pをセンタリングしながら支持する容器支持板7a及び7bが取り付けられている。
【0048】
容器支持板7aが容器支持フレーム5aに固定されているのに対し、図1右側の容器支持板7bは容器支持フレーム5b上に配設されたスライドガイド8aにスライダー8を介して図示左右方向に移動自在に取り付けられている。
【0049】
容器ねじ部Pb(図10(a))の残糖検査に際しては、手で容器PのネックリングPaを容器支持板7aにあてがって、ノブ10aを廻してねじ棒10を回転させ、ねじブロック11を介して容器支持板7bを図1中、左側方向に向けて前進させ、容器支持板7aとともにネックリングPaの下部位置で容器Pを支持する。
【0050】
容器Pの上方に配置されたキャップ押え装置12は、図4を用いて詳細を後述するように、キャップ押えねじ20のノブ部20aを廻すことによって、キャップ押えねじ20の下端部に固定されたキャップ押え20bを下降させる。
【0051】
これにより、容器支持板7a及び7bに支持された容器PのキャップKの天面Kaを押えて容器Pを容器支持板7a及び7bに対して固定する。このように、容器支持板7a、7b、及び、キャップ押え装置12は容器支持固定手段を構成する。
【0052】
また、キャップKの胴横切断装置13は、上部フレームの一部に螺合されたねじ棒9のノブ9aを廻してカッターブロック21を矢印B(図1)の方向に前進させて円盤状のカッター29をキャップKの胴部の指定高さにくい込ませる構成を備えている。
【0053】
図2の胴横切断装置13の詳細を示す拡大正面図に示す如く、キャップKの胴部を切断する所定の高さは、キャップ天面から1〜2mm程度下方になるよう、予め容器PのネックリングPaの高さからカッター29取付け位置を適切な高さに設定する。
【0054】
また、円盤状のカッター29は必要以上に容器Pの開口部周辺を傷付けない様にカッター29の食い込み代を設定する。
【0055】
そして、回転フレーム4を矢印Cの方向に手で回転させて容器支持板7a、7bで支持された容器Pを回転させて、キャップKの胴部の所定の高さでキャップKの全周を切断する。こうして、キャップPの天面部Kaと胴部Kbを分離する。
【0056】
以上のようにキャップ胴部の横方向切断手段を構成することができる。
【0057】
図3の平面図において、みぞ型鋼で製作された基台2は基台フレーム2aと接続部の基台フレーム2bと基台フレーム2cが一体に溶接されて構成されている。
【0058】
この上に容器支持板7a及び7bを一体に固定した円板状の回転フレーム4が矢印C方向に回転自在に配設されている。また、容器支持板7a及び7bの先端部には容器PのネックリングPa下面を支持する半円形の容器支持部7aa、7bbが形成されている。
【0059】
図4は図1のY矢視側面図である。メイン支柱15に一体の横フレーム16、及び縦フレーム17が固定されている。縦フレーム17の取付け部17aには水平ブロック19がボルトで固定されている。水平ブロック19のブロックねじ部19aには、キャップ押え装置12を構成するキャップ押えねじ20が螺合している。
【0060】
ノブ部20aを回転させて下端に取付られたキャップ押え20bを上下させることができる。そして、容器支持板7a、7bに支持された容器Pの容器開口部にキャップ押え20bでキャップ天面Kaを押えて容器Pの開口部をシールするとともに容器Pを支持固定する。
【0061】
以上のように容器支持固定手段を構成することができる。
【0062】
縦フレーム17に固定されたスライドガイド21に上下移動自在に取り付けられているスライダー22には、カッター取付け板23が固定されている。カッター取付け板23に合成樹脂製の容器Pを中心として対向する二組のカッターブロック24a、24bが取り付けられている。
【0063】
上方にあるレバーノブ26aを矢印Dの方向に押下げて、回転軸25を中心として回転する作動レバー26の長穴26b中に設置されたスライダー22と一体のローラー22aを押下げる。これにより、カッターブロック24a、24bを仮想線の位置に押下げ、円盤状のカッター27でキャップKの外周2ヶ所を縦方向に切断し、キャップ胴部を2個のキャップ胴部部材に分離する。
【0064】
カッターブロック24a、24b、及び、その動作の駆動機構は、キャップ胴部の縦方向切断手段を構成する。
【0065】
キャップ胴部を縦方向に切断した後、作動レバー26の端部に装着された引っ張りバネ28の作用で作動レバー26は初期の位置に復帰する。
【0066】
このとき、キャップ押え20bの外周部をカッター27が通過するので、図5に示す如くキャップ押え20bのカッター通過位置には、干渉を回避するために切欠き部20cが設けられている。
【0067】
また、図10(a)に示す樹脂製の容器P及びねじキャップKの例示外観及び断面において、キャップ胴部の横方向切断位置として、例えば、キャップ天面KaからのH寸法を1.5mm、切込み深さL1寸法を2.0mm程度で切断して、キャップ天面Kaとキャップ胴部Kbとを切断することができる。
【0068】
また、キャップ胴部の縦方向切断も、L1寸法を2.0mm程度の深さでキャップ天面Kaからキャップ下部まで切断して、キャップの胴部を2分割して除去することができる。
【0069】
図10(b)は、アルミニウム製のキャップKをピルファー・プルーフリングKpを有する容器Pに装着した例を示すものである。ピルファー・プルーフリングKpに対してキャップKの下部を巻き込んで容器開口部をシールしている。
【0070】
このような形態・構造の場合にも、本発明の容器ねじ部の製品液残留成分検査装置を用い、本発明の製品液残留成分検査方法を適用することができる。
【0071】
すなわち、容器Pを回転フレーム4に乗せて容器Pのネック部のセンタリングを容器支持板7a、7bで行うことにより、本願発明の趣旨に添って容器支持固定手段により容器Pを支持固定し、キャップ胴部を横方向切断手段、及び、縦方向切断手段で切断した後にキャップ胴部を除去して、キャップ天面部で容器開口部を押さえてシールした状態で、前述した図10(a)図示の形態・構造における容器ねじ部に相当する容器開口部周辺の残糖を検査することができる。
【0072】
図6〜図9は、容器Pのネックリングによる支持、及び、キャップKの切断ステップを説明する工程図である。
【0073】
図6は、検査者が手で容器Pのネックリングを片側の容器支持板7aに乗せた状態を示している。
【0074】
そして、図7に示す如く、検査者は、図1に示したノブ10aを廻して容器支持板7bを矢印Bの方向に前進させて容器Pのネックリングで吊るした状態とし、図1に示したノブ20aを廻して矢印Aの如くキャップ押え20bを下降させてキャップKの天面を押えて容器を固定する。
【0075】
図8において、検査者は、図1に示したねじ棒9のノブ9aを廻してカッター29を矢印Bの方向に前進させて先端をキャップKの胴部の所定の高さで、又、設定の食い込み深さでキャップKに食い込ませる。そして、回転フレーム4を手で回転させて容器支持板7a、7bで支持された容器Pを矢印Cの如く回転させて、キャップKの胴部の所定の高さの全周を切断する。
【0076】
図9において、作動レバー26のレバーノブ26aを矢印Dの方向に引下げて、2個の円盤状のカッター27を符号27aで示す位置まで降下させて、キャップKの外周2ヶ所を縦方向に切断してキャップKの胴部を相互に分離する。このとき、キャップKの胴部は既に天面との間で切断されているため、検査者はキャップの胴部を2個のパーツとして容器ねじ部Pbの位置から除去することができる。そして、容器開口部をキャップ天面Kaで押えて開口部をシールした状態で、露出した容器ねじ部Pbに、例えば、ブドウ糖試験紙等の試験紙を接触させて糖分の残留有無を確認することができる。
【0077】
上記説明では、キャップKの胴部を先に切断して、事後にキャップKの外周2ヶ所を縦方向に切断して複数のキャップ胴部部材に分離していたが、この順序は逆でも差支えが無い。また、必要に応じて外周の3ヶ所を縦方向に切断しても良い。
【0078】
なお、飲料容器の生産において、通常は容器ねじ部をブドウ糖試験紙等で残糖を簡便に検査して製品の品質管理を行ない、必要に応じて、容器ねじ部を蒸留水等で洗浄してサンプル洗浄液を作成し、試薬を利用して厳密な残糖検査を実施することもできる。
【0079】
この場合、図12に示す如く、キャップKの胴部を切断除去した後、洗浄用アダプター38を利用してキャップ押え30とネックリングPa間をトッグルクランプで固定することにより、容器開口部をキャップ天面でシールした状態で容器Pを残糖検査装置1から取り外すことができる。
【0080】
洗浄用アダプター38はアダプター基板39に2組のトッグルクランプ40が取り付られた構造で、利用時にはアダプター基板39の切欠き部39aをキャップ押えねじ20部に差込み、容器支持板7a、7bの間からトッグルクランプ40を下降させて、トッグルクランプ40を作動させてキャップ押え30とネックリングPaの間でキャップKの天面部と容器Pを一体にクランプする。
【0081】
次に、ノブ20aを回してキャップ押えねじ20を上昇させ、ボールプランジャ31でキャップ押えねじ20に対して分離自在に固定されたキャップ押え30を分離する。ノブ10aを回して容器支持板7bをネックリングPaから離間させて、洗浄用アダプター38でクランプされたキャップ押え30、キャップ天面Ka、容器Pを一体として取り出し、製品液の漏れを危惧することなく容器を水平にして、容器ねじ部Pbを蒸留水等で洗浄してサンプル洗浄液を作成し、試薬を利用した残糖検査を実施することができる。
【0082】
なお、図4において、大きな合成樹脂製の容器Pに対して、小さい容器を参考として記載したが、容器Pの開口部及び容器ねじ部は、各種形状やサイズの容器Pに対して同一寸法に標準化されていることが多く、前記のキャップ切断工程は異種の容器Pに対しても同一の装置の設定で実施できることが多い。又、容器のネックリングPaで容器Pを支持固定しているため、キャップKの切断位置が容器の高さに較べて近似した位置となって、異なるサイズの容器の残糖検査を比較的簡単な調製で実施できる。
【実施例2】
【0083】
図11は第2の実施例の正面図である。基台33に固定された支柱34、35に第1の実施例の装置構成が横置きに載置された構成である。
【0084】
容器Pを水平状態にしてキャップ胴部Kbを実施例1と同様に切除し、容器Pの開口部をキャップ天面Kaで押えた状態のままで蒸留水等で容器ねじ部を洗浄して、支台36上の洗浄液容器37にサンプル栓浄液を取得可能とするものである。試験紙による残糖の検査も容易に実施できる特徴がある。
(その他の実施形態)
上記実施形態では、丸型容器に関して説明したが、本件発明の対象容器は角型容器や多角形容器等、各種形状及び材質の容器に適用できる。そして、容器ねじ部周辺の製品液残留成分検査を主体に記載したが、図10(b)に示すように、ねじを利用しないアルミニウム材等のキャップ等によって容器の開口部が密封されているときの、容器の開口部がねじを利用しているキャップによって密封されている形態・構造における容器ねじ部に相当する箇所である、容器開口部周辺の製品液残留成分検査を実施することもできる。また、上記では、ねじ部の製品液残留成分の検査として、糖分(残糖)を検査する場合について説明したが、糖分(残糖)以外の製品液残留成分の検査に利用することもできる。また、上記実施形態は、手動装置として説明したがエアーシリンダやモーター等を利用して容器の支持固定や回転、キャップの切断等を自動化することは容易に実施できる。
【0085】
また、本件発明に係る装置の構成は、上記実施形態の構成に限定されず、特許請求の範囲の記載から把握される技術的範囲において種々の形態に変更する事が可能であり、また、特許請求の範囲の記載から把握される技術的範囲において各種の物品や構成に対して適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0086】
容器ねじ部に腐敗性の製品液が残留していた場合、該当部に雑菌が繁殖して衛生上の不具合を発生するため、容器ねじ部を確実に洗浄して腐敗性の製品液を残留させないことが飲料等充填ラインの重要な品質管理項目になっている。そして、飲料容器の各生産ラインで、例えば、1時間に1本程度のサンプル容器を取り出して容器ねじ部の製品液残留成分検査、例えば、残糖検査を実施している。検査員がナイフで容器の胴部を切断した従来の検査方法では、貴重な人材が長時間を掛けて慎重な検査作業を実施していた。本件発明の容器ねじ部の製品液残留成分検査装置及び検査方法によれば、短時間の簡単な操作で精度良く残糖などの製品液残留成分の検査が可能となる効果に加えて、検査者の質を問わないで検査を実行できる。このため、今後、多くの飲料メーカーで本件発明の製品液残留成分検査装置及び方法は幅広く活用されるものと考えられる。
【符号の説明】
【0087】
1 残糖検査装置
2 基台
3 回転支柱
4 回転フレーム
5a 容器支持フレーム
5b 容器支持フレーム
6 接続板6
7a 容器支持板
7b 容器支持板
8 直動ガイド
9 ねじ棒
10 ねじ棒
10a ノブ
11 ねじブロック
12 キャップ押え装置
13 胴横切断装置
14 容器ガイド
15 メイン支柱
16 横フレーム
17 縦フレーム
17a 取付け部
18 バネ掛け
19 水平ブロック
19a ブロックねじ部
20 キャップ押えねじ
20a ノブ部
20b キャップ押え
20c 切り欠き部
21 カッターブロック
22 スライダー
22a ローラー
23 カッター取付け板
24a カッターブロック
24b カッターブロック
25 回転軸
26 作動レバー
27 カッター
28 引っ張りバネ
29 カッター
30 キャップ押え
31 ボールプランジャ
32 上部フレーム
32a 上部フレーム取付部
33 基台
34 支柱
35 支柱
36 支台
37 洗浄液容器
38 洗浄用アダプター
39 アダプター基板
39b 切欠き分
40 トッグルクランプ
K キャップ
Ka キャップ天面
Kb キャップ胴部
Kp ピルファー・プルーフリング
P 容器
Pa ネックリング
Pb 容器ねじ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品液が充填され、開口部にキャップが装着されている容器を支持すると共に、前記キャップのキャップ天面部を前記開口部に押付けて当該キャップ天面部で前記開口部をシールする状態で前記容器を支持固定する容器支持固定手段と、
前記キャップ天面部で前記容器の開口部がシールされている状態で、前記キャップの胴部の前記容器の中心軸が延びる方向における所定の位置を周方向に切断して前記キャップをキャップ天面部とキャップ胴部とに分離するキャップ胴部の横方向切断手段と、
前記キャップ天面部で前記容器の開口部がシールされている状態で、前記キャップ胴部の周方向に離れている少なくとも2ヶ所を、前記容器の中心軸が延びる方向に沿って切断してキャップ胴部を複数のキャップ胴部部材に分離するキャップ胴部の縦方向切断手段と
を備えている容器ねじ部の製品液残留成分検査装置。
【請求項2】
前記容器支持固定手段は、前記容器の中心軸が垂直方向に正立している状態の前記容器を支持する機構を備えている
ことを特徴とする請求項1に記載の容器ねじ部の製品液残留成分検査装置。
【請求項3】
前記容器支持固定手段は、前記容器の中心軸が水平方向に延びている状態の前記容器を支持する機構を備えている
ことを特徴とする請求項1に記載の容器ねじ部の製品液残留成分検査装置。
【請求項4】
前記キャップ胴部の横方向切断手段は、
前記容器の中心軸が延びる方向における所定の位置にカッターが配置されている状態で、前記容器を中心軸を中心として自転させることにより、前記キャップをキャップ天面部とキャップ胴部とに分離する機構を備えている
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の容器ねじ部の製品液残留成分検査装置。
【請求項5】
前記キャップ胴部の縦方向切断手段は、
前記キャップ天面部で前記容器の開口部がシールされている状態で、前記キャップ胴部の周方向に離れている少なくとも2ヶ所において、前記容器の中心軸が延びる方向に沿ってカッターを移動させることにより、キャップ胴部を複数のキャップ胴部部材に分離する機構を備えている
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の容器ねじ部の製品液残留成分検査装置。
【請求項6】
前記キャップ胴部を切断及び除去した後に、前記キャップのキャップ天面部を前記容器の開口部に押付けて当該キャップ天面部で前記開口部をシールするキャップ押えと、前記容器のネックリングとの間を前記容器の中心軸方向にクランプする洗浄用アダプターを更に備えている
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の容器ねじ部の製品液残留成分検査装置。
【請求項7】
製品液が充填され、開口部にキャップが装着されている容器を支持すると共に、前記キャップのキャップ天面部を前記開口部に押付けて当該キャップ天面部で前記開口部をシールし、
前記キャップ天面部で前記容器の開口部がシールされている状態で、前記キャップの胴部の前記容器の中心軸が延びる方向における所定の位置を周方向に切断して前記キャップをキャップ天面部とキャップ胴部とに分離した後、
前記キャップ胴部の周方向に離れている少なくとも2ヶ所を、前記容器の中心軸が延びる方向に沿って切断してキャップ胴部を複数のキャップ胴部部材に分離する、
あるいは、
前記キャップ天面部で前記容器の開口部がシールされている状態で、前記キャップ胴部の周方向に離れている少なくとも2ヶ所を、前記容器の中心軸が延びる方向に沿って切断してキャップ胴部を複数のキャップ胴部部材に分離した後、
前記キャップの胴部の前記容器の中心軸が延びる方向における所定の位置を周方向に切断して前記キャップをキャップ天面部とキャップ胴部とに分離する
ことを特徴とする容器ねじ部の製品液残留成分検査方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−31965(P2011−31965A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−180816(P2009−180816)
【出願日】平成21年8月3日(2009.8.3)
【出願人】(301065869)三友機器株式会社 (6)