説明

複合糸

【課題】 伸縮性が抑制されていて、テンションの変動が少なくテンション管理が容易で、且つ高い強力を有していて製編織性に優れる複合糸であって、しかも高伸縮性で、均一性、風合、外観、感触、軽量性等に優れる織編物を製造できる複合糸、その製法、該複合糸を用いた織編物の提供。
【解決手段】 フィラメント糸、ポリウレタン弾性糸及び水溶性糸を複合した複合糸、ポリウレタン弾性糸を3〜5倍伸長した状態で前記3種類の糸を撚り合せるかまたは交絡して前記複合糸を製造する方法、該複合糸を用いて作製した織編物中の水溶性糸を水で溶解除去してなる織編物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は複合糸、その製造方法およびその複合糸を用いてなる織編物に関する。より詳細には、本発明は、テンション変動が小さくて、取り扱い性、製編織性に優れていて、斑がなく均一な仕上がりと、良好な風合、手触り、外観などを有する高伸縮性の織編物を確実に作製することのできる、ポリウレタン弾性糸を構成糸とする複合糸、その製造方法およびその複合糸を用いて得られた織編物に関する。
【背景技術】
【0002】
織編物に伸縮性を付与するために、ポリウレタン弾性糸を用いることが広く行なわれている。その1つとして、ポリウレタン弾性糸をフィラメント糸と複合した複合糸(通称FYT)が知られており、この複合糸を用いて製造された伸縮性の織編物が既に商品化されている。ポリウレタン弾性糸とフィラメント糸を複合した複合糸は、ポリウレタン弾性糸単独に比べて伸縮性が抑えられていて取り扱い性が向上しているものの、未だその伸縮性が大き過ぎて取り扱い性が十分に良好であるとは言えず、製編織時の張力(テンション)の変動が大きくてテンション管理が難しく、製編織性に劣っており、また得られる編織物は均一性、風合、手触り、外観などの点で十分に良好であるとは言い難い。例えば、ポリウレタン弾性糸とフィラメント糸からなる複合糸を緯糸として用いてレピア織機で製織すると、テンションの変動が大きく、仕上がった生地は斑があり、均一性に欠け、外観、風合、手触りなどが不良になり易い。また、ポリウレタン弾性糸とフィラメント糸とからなる複合糸を、例えばパンティストッキングなどに使用されるような細番手にした場合には、テンション管理の困難さに加えて強度が不足するため、複雑な織編組織にすることができず、組織の単純な織編物しか作製できない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、テンション変動が小さくて、取り扱い性、製編織性に優れていて、斑がなく均一な仕上がりと、良好な風合、手触り、外観などを有する、高伸縮性の織編物を確実に作製することのできる、ポリウレタン弾性糸を構成糸とする複合糸およびその製造方法を提供することである。
そして、本発明の目的は、細番手の糸にしたときにも、製編織時に糸切れなどのトラブルを生ずることなく、簡単な織編組織から複雑な織編組織まで確実に製編織でき、それによって斑がなく、均一性、風合、手触り、外観などに優れる、高伸縮性の織編物を作製することのできる、ポリウレタン弾性糸を構成糸とする複合糸およびその製造方法を提供することである。
さらに、本発明の目的は、前記した優れた特性を兼ね備える複合糸を用いて、伸縮性、強力、風合、感触、軽量性、外観などに優れる織編物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明者らは、前記した目的を達成すべく種々検討を重ねてきた。その結果、ポリウレタン弾性糸とフィラメント糸の2種類の糸を組み合わせた上記した従来の複合糸に代えて、ポリウレタン弾性糸にフィラメント糸と共に水溶性糸を複合して3種類の糸からなる複合糸にすると、その複合糸の伸縮性が抑制されて、テンション管理が容易になり、且つテンション変動が少なくなって、製編織時などの取り扱い性および工程性が向上することを見出した。そして、テンション変動を抑制しながら製編織できることから、斑のない、均一性に優れる織編物を製造できること、更に製編織して得られた織編物から水溶性糸を水で溶解除去すると、ポリウレタン弾性糸の高弾性が戻り、織編物に高い伸縮性が付与され、しかも水溶性糸を溶解除去した後の織編物は均一性、風合、手触り、軽量性、外観などの点でも優れていることを見出した。
さらに、本発明者らは、ポリウレタン弾性糸にフィラメント糸と共に水溶性糸を組み合わせた複合糸は、細番手の糸にした場合にも高い糸強力を有し、製編織時などに糸切れなどのトラブルを発生することなく、簡単な織編組織から複雑な織編組織の織編物まで任意に且つ確実に製造できることを見出した。
【0005】
また、本発明者らは、ポリウレタン弾性糸、フィラメント糸および水溶性糸を組み合わせてなる複合糸は、撚り合せまたは交絡によって良好に製造でき、撚り合せおよび交絡のいずれの形態であっても上記した優れた特性を備えていることを見出した。さらに、撚り合せまたは交絡によって複合糸を製造するに当っては、ポリウレタン弾性糸を2〜5倍伸長した状態でフィラメント糸、ポリウレタン弾性糸および水溶性糸を撚り合せるかまたは交絡すると、前記3種類の糸が良好に複合した複合糸が得られること、また撚り合せまたは交絡後に熱処理を施すと複合糸の伸縮性が一層抑制されて、テンション変動が一層少なくなって、製編織性等が一層向上することを見出した。
さらに、本発明者らは、フィラメント糸、ポリウレタン弾性糸および水溶性糸の3種類の糸からなる複合糸を用いて製造した織編物から複合糸中の水溶性糸を水で溶解除去すると、水溶性糸を溶解除去した部分に空隙が生じて、高い伸縮性と、軽量性、ソフトな触感や風合、通気性などに優れる織編物が得られることを見出し、それらの種々の知見に基づいて本発明を完成した。
【0006】
すなわち、本発明は、
(1) フィラメント糸、ポリウレタン弾性糸および水溶性糸を複合してなることを特徴とする複合糸である。
【0007】
そして、本発明は、
(2) フィラメント糸、ポリウレタン弾性糸および水溶性糸を撚り合せまたは交絡により複合してなる前記(1)の複合糸;および、
(3) 複合糸の質量に基づいて、フィラメント糸の割合が20〜70質量%、ポリウレタン弾性糸の割合が3〜50質量%および水溶性糸の割合が10〜75質量%である前記(1)または(2)の複合糸;
である。
【0008】
さらに、本発明は、
(4) ポリウレタン弾性糸を2〜5倍伸長した状態で、フィラメント糸、ポリウレタン弾性糸および水溶性糸を引き揃え、ポリウレタン弾性糸を前記倍率に伸長した状態でフィラメント糸、ポリウレタン弾性糸および水溶性糸を撚り合せることを特徴とする複合糸の製造方法;
(5) ポリウレタン弾性糸を2〜5倍伸長した状態で、フィラメント糸、ポリウレタン弾性糸および水溶性糸を交絡させることを特徴とする複合糸の製造方法;および、
(6) 撚り合せ後または交絡後に熱処理を施す前記(4)または(5)の複合糸の製造方法;
である。
【0009】
そして、本発明は、
(7) 前記(1)〜(3)のいずれかの複合糸を用いて形成した織編物から、複合糸中の水溶性糸を水で溶解除去したことを特徴とする織編物である。
【発明の効果】
【0010】
フィラメント糸、ポリウレタン弾性糸および水溶性糸からなる本発明の複合糸は、フィラメント糸および水溶性糸、特に水溶性糸によってポリウレタン弾性糸の伸縮性が抑えられているため、製編織時などにテンション変動が少なくてテンション管理が容易で、取り扱い性および製編織時などでの工程性に優れている。
本発明の複合糸を用いることにより、製編織時のテンション変動が抑制されて、織斑や編斑のない、均一性に優れる織編物を製造することができる。
本発明の複合糸を用いて製造した織編物から水溶性糸を水で溶解除去すると、ポリウレタン弾性糸の高弾性が戻るため、織編物に高い伸縮性が付与され、しかも水溶性糸を溶解除去した後の織編物は均一性、風合、手触り、軽量性、外観などの点でも優れている。
本発明の複合糸は、細番手の糸にした場合にも高い糸強力を有するため、製編織時などに糸切れなどのトラブルを発生することなく、簡単な織編組織から複雑な織編組織の織編物まで任意に且つ確実に製造することができる。
【0011】
ポリウレタン弾性糸を2〜5倍に伸長した状態で、フィラメント糸、ポリウレタン弾性糸および水溶性糸を撚り合せるかまたは交絡させる本発明の方法を採用することによって、上記した優れた特性を有する複合糸を、円滑に且つ簡単に製造することができる。
前記撚り合せまたは交絡後に熱処理を施すことにより、伸縮性の一層抑制された、製編織時などでの取り扱い性および工程性に優れる本発明の複合糸を得ることができる。
本発明の複合糸を用いて製造した織編物から複合糸中の水溶性糸を水で溶解除去してなる本発明の織編物は、水溶性糸を溶解除去した部分に空隙が生じ、更に水溶性糸によるポリウレタン弾性糸の伸縮性の抑制が解除されているため、高い伸縮性を有し、軽量性、ソフトな触感や風合、通気性などの特性においても優れている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明の複合糸は、フィラメント糸、ポリウレタン弾性糸および水溶性糸の3種類の糸から形成されていることが必要である。
複合糸を構成するフィラメント糸は、水(熱水)に溶解しない長繊維から形成されたフィラメント糸であればいずれでもよく、例えば、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリプロピレン繊維、アクリル繊維、水(熱水)不溶性のポリビニルアルコール系繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維などの合成繊維、アセテートなどの半合成繊維、レーヨン、キュプラなどの再生繊維、絹などの天然繊維から選ばれる1種の繊維からなる単独フィラメント糸、前記した繊維の2種以上からなる混合フィラメント糸のいずれであってもよい。複合糸の用途およびそれを用いて製造する織編物の用途などに応じて適当なフィラメント糸を選択して使用すればよい。
【0013】
フィラメント糸の全体の太さ(総繊度)は特に制限されないが、ポリウレタン弾性糸および水溶性糸との複合のし易さ、複合糸の取り扱い性、複合糸の強度、複合糸を用いて作製する織編物の品質などの点から、フィラメント糸の総繊度は一般には10〜6000dtexであることが好ましく、15〜2000dtexであることがより好ましく、20〜1000dtexであることが更に好ましい。
フィラメント糸を構成する各フィラメントの太さ(単繊維繊度)は特に制限されないが、製編織時などにおける複合糸の取り扱い性、複合糸の強度、複合糸を用いて得られる織編物の品質、交絡する場合の交絡性などの点から、フィラメント糸を構成する各フィラメントの単繊維繊度は、0.1〜10dtexであることが好ましく、0.3〜5dtexであることがより好ましい。フィラメント糸を構成する各フィラメントの単繊維繊度が小さい場合は、一般に柔軟性や繊細な風合を有する織編物を得ることができ、一方各フィラメントの単繊維繊度が大きい場合は、一般に張り腰感、ドライ感などを有する織編物を得ることができる。
【0014】
フィラメント糸は、1本のフィラメントからなるモノフィラメント糸であってもよいし、または複数のフィラメントからなるマルチフィラメント糸であってもよい。そのうちでも、本発明の複合糸を用いて得られる編織物の品質、製編織時などにおける取り扱い性、複合糸の強力、交絡する場合の交絡性などの点から、フィラメント糸は10〜200本、特に20〜100本のフィラメントが集合したマルチフィラメント糸であることが好ましい。
【0015】
ポリウレタン弾性糸は、通称スパンデックスと称されており、本発明では弾性ポリウレタンから製造した糸であればいずれも使用でき、ポリウレタン弾性糸を形成するポリウレタンの種類は特に制限されない。そのうちでも、ポリウレタン弾性糸は、ポリオールとポリイソシアネートとの反応により得られた弾性ポリウレタンを、乾式紡糸、湿式紡糸又は反応紡糸して得られるものが一般的であり、本発明ではこれらのポリウレタン弾性糸を使用することができる。
また、ポリウレタン弾性糸としては、モノフィラメント糸でもマルチフィラメント糸でもいずれでもよい。ポリウレタン弾性糸の太さ(ポリウレタン弾性糸が複数のポリウレタンフィラメントからなる場合はその総繊度)は、一般に5〜350dtex、特に10〜150dtexであることが、ポリウレタン弾性糸と、フィラメント糸および水溶性糸との複合の容易性、複合糸を用いて作製した織編物から水溶性糸を溶解した後のフィラメント糸によるカバーリング性、編地に付与される伸縮性などの点から好ましい。
【0016】
水溶性糸としては、大気圧下で、水の沸騰温度(約100℃)までの温度で水(熱水)に溶解する糸が、本発明の複合糸から製造した織編物から水溶性糸を水で溶解除去する際の除去の容易性、取扱性などの点から好ましく用いられる。特に、水溶性糸としては、水溶性糸自体を単独で温度90℃以上の熱水に浸漬して30分放置したときに、浸漬前の水溶性糸の質量に対して、85質量%以上、特に95質量%以上が前記熱水に溶解する水溶性糸(水不溶性の残渣が15質量%未満、特に5質量%未満である水溶性糸)がより好ましく用いられる。水溶性糸の水溶解性が低いと、複合糸を用いて製造した織編物を水で処理して複合糸中の水溶性糸を溶解除去する際に、水溶性糸の除去が不十分となり、織編物に充分な伸縮性、フィラメント糸によるポリウレタン弾性糸へのカバーリング性、軽量性、目的とする風合などを付与しにくくなる。
【0017】
水溶性糸を構成する繊維としては、前記した水溶解性を水溶性糸に与える繊維であればいずれも使用でき、例えば、水可溶性ポリビニルアルコール系繊維、水可溶性エチレン−ビニルアルコール系共重合体繊維、水可溶性ポリアミド繊維などを挙げることができる。そのうちでも、水可溶性ポリビニルアルコール系繊維、水可溶性エチレン−ビニルアルコール系共重合体繊維が、繊維強力、水(熱水)への高い溶解性、生分解性、入手容易性などの点から好ましく用いられる。水可溶性ポリビニルアルコール系繊維は、従来から広く知られており、例えば、水溶性ビニロンなどとして販売されている。
【0018】
水溶性糸は、水溶性である限りは、フィラメント糸であってもまたは紡績糸であってもいずれでもよい。水溶性糸の混率の低い複合糸をつくる場合は、フィラメント糸を用いることが好ましく、それにより、複合糸から製造した織編物を水で処理して複合糸中の水溶性糸を溶解除去する際に、水溶性糸の除去が速やかに且つ良好に行われる。
水溶性糸の太さ(水溶性糸が複数のフィラメントからなる場合は総繊度)は、15〜200dtex、特に25〜100dtexであることが、水溶性糸と、フィラメント糸およびポリウレタン弾性糸との複合の容易性、複合糸の強力、紡績毛羽の低減、複合糸から形成した織編物からの水溶性糸の溶解除去の容易性、水溶性糸を溶解した後の編地への伸縮性の付与とフィラメント糸によるポリウレタン弾性糸へのカバーリング性などの点から好ましい。
【0019】
本発明において、本発明の複合糸を得るために、アルカリや酸に溶解する糸ではなくて水に溶解する糸(水溶性糸)を使用した理由としては、織編物を形成している複合糸の一部をアルカリや酸で除去した場合は、複合糸を構成しているポリウレタン弾性糸の変質や分解を生ずる恐れがあり、更にフィラメント糸でも変質や分解などを生ずる恐れがあるが、水で処理した場合には、ポリウレタン弾性糸およびフィラメント糸の変質や分解を生ずる恐れがないことが挙げられる。その上、水溶性糸として水可溶性ポリビニルアルコール系繊維または水可溶性エチレン−ビニルアルコール系共重合体繊維からなる糸を用いた場合には、水溶性ポリビニルアルコールまたは水可溶性エチレン−ビニルアルコール系共重合体繊維は生分解性を有するため、溶解後の廃液を微生物などにより分解除去できることが理由として挙げられる。
【0020】
本発明の複合糸におけるフィラメント糸、ポリウレタン弾性糸および水溶性糸の割合は、複合糸の用途および複合糸を用いて製造した織編物の用途、複合糸を構成するフィラメント糸、ポリウレタン弾性糸および水溶性糸の種類や物性などに応じて調整しできるが、一般的には、複合糸の質量に基づいて、フィラメント糸の割合が20〜70質量%、ポリウレタン弾性糸の割合が3〜50質量%および水溶性糸の割合が10〜75質量%であることが好ましく、フィラメント糸の割合が25〜60質量%、ポリウレタン弾性糸の割合が5〜30質量%および水溶性糸の割合が30〜75質量%であることがより好ましい。
フィラメント糸、ポリウレタン弾性糸および水溶性糸の割合を前記した範囲にすることによって、製編織性、強力などに優れる複合糸および織編物が得られる。さらに、複合糸から製造した織編物から複合糸中の水溶性糸を水で溶解除去する際に、水溶性糸の除去が良好に行われ、また、水溶性糸の除去した隙間を埋めようとする収縮力が織編物に働いて、織編物の伸縮性、風合が向上し、フィラメント糸によるポリウレタン弾性糸のカバーリングが十分に行われる。
【0021】
複合糸を構成するフィラメント糸、ポリウレタン弾性糸および水溶性糸の本数(糸本数)としては、複合糸の製造の容易性、複合糸の品質管理などの点から、フィラメント糸が1〜3本、ポリウレタン弾性糸が1〜2本、水溶性糸が1〜2本であることが好ましく、フィラメント糸が1〜2本、ポリウレタン弾性糸が1本、水溶性糸が1本であることがより好ましく、フィラメント糸1本、ポリウレタン弾性糸1本および水溶性糸1本を複合して複合糸を形成することが更に好ましい。
【0022】
本発明の複合糸におけるフィラメント糸、ポリウレタン弾性糸および水溶性糸の複合形態は、前記3種類の糸が複合して1本の糸(複合糸)として円滑に製編織できる複合形態であればいずれでもよい。そのうちでも、本発明の複合糸では、前記3種類の糸が撚り合せまたは交絡によって複合化されて1本の糸(複合糸)を形成していることが好ましい。
【0023】
撚り合せによる複合糸では、フィラメント糸、ポリウレタン弾性糸および水溶性糸を撚り合わせる際の撚糸機の種類や撚糸方法は特に制限されず、例えば、ダブルツイスター、リングツイスター、アップツイスターなどの従来汎用の撚糸機を使用して撚り合せることができる。
また、撚りの方向も、水溶性糸が水溶性のフィラメントからなる糸である場合には、特に制限されず、S方向またはZ方向のいずれでよい。一方、水溶性糸が紡績糸である場合は、水溶性糸の撚り方向と逆の方向に前記3種類の糸を撚り合せるのが、撚糸の工程安定性、撚糸の形態安定性の点から好ましい。
複合糸が撚り合せ糸である場合に、撚り数は特に制限されないが、一般的には100〜3000回/m、特に150〜2000回/mであることが、複合糸の製造の容易性、製編織性、複合糸から作製した織編物からの水溶性糸の水溶解除去の容易性、水溶性糸を溶解除去した後の織編物の風合などの点から好ましい。
なお、本明細書でいう「複合糸の撚数」とは、ポリウレタン弾性糸を以下に記載するような所定の伸長倍率で伸長した状態でフィラメント糸、ポリウレタン弾性糸および水溶性糸を撚り合わせるときの撚数のことであり、実際には撚糸工程時の設定撚数に準じた値となる。したがって、ポリウレタン弾性糸が最早伸長していない状態(元の長さに収縮して戻った状態)にある複合糸の撚数を言うものではない。
【0024】
フィラメント糸、ポリウレタン弾性糸および水溶性糸を撚り合せて本発明の複合糸を製造するに当っては、一般に、ポリウレタン弾性糸を2〜5倍、より好ましくは2.5〜4倍に伸長した状態で、フィラメント糸、ポリウレタン弾性糸および水溶性糸の3種類の糸を撚り合せると、複合糸を円滑に製造することができる。
ここで、ポリウレタン弾性糸の上記した伸長倍率は、張力がかけられていないときのポリウレタン弾性糸の長さに対する伸長倍率をいう。
ポリウレタン弾性糸を2〜5倍に伸長した状態で、フィラメント糸、ポリウレタン弾性糸および水溶性糸を引き揃え、ポリウレタン弾性糸を前記倍率に伸長した状態でフィラメント糸、ポリウレタン弾性糸および水溶性糸を撚り合せることによって、水溶性糸が溶解除去された後の織編物に高い伸縮性、特に優れたキックバック性が付与できる。
前記3種類の糸を撚り合せる際のポリウレタン弾性糸の伸長率が小さ過ぎると、複合糸およびそれから得られる織編物の伸縮性が低くなり、一方大き過ぎると、ポリウレタン弾性糸の縮もうとする力が強くなり過ぎて、撚糸時に糸切れが多発して本発明の複合糸を得ることが困難になり、また複合糸が得られたとしても製編織時の工程性が不良になり易い。
【0025】
また、交絡による複合糸では、フィラメント糸、ポリウレタン弾性糸および水溶性糸を交絡させるための装置および方法は特に制限されず、製編織が可能な交絡複合糸を製造し得る装置および方法であればいずれも使用できる。そのうちでも、エア交絡ノズルを用いて前記3種類の糸を交絡して複合糸とすることが、交絡した複合糸を簡単に、低コストで製造できることから好ましい。
エア交絡によって本発明の複合糸をつくる場合は、フィラメント糸およびポリウレタン弾性糸との交絡性、エア交絡ノズルへの糸の導入のし易さなどの点から、水溶性糸は紡績紙ではなくフィラメントよりなる糸を用いることが好ましい。
【0026】
フィラメント糸、ポリウレタン弾性糸および水溶性糸を交絡させて本発明の複合糸を製造するに当っては、一般に、ポリウレタン弾性糸を2〜5倍、より好ましくは2.5〜4倍に伸長した状態で、フィラメント糸、ポリウレタン弾性糸および水溶性糸の3種類の糸を交絡させると、複合糸を円滑に製造することができ、しかも水溶性糸が溶解除去された後の織編物に高い伸縮性、特に優れたキックバック性を発現させることができる。
前記3種類の糸を交絡させる際のポリウレタン弾性糸の伸長率が小さ過ぎると、複合糸およびそれから得られる織編物の伸縮性が低くなり、一方大き過ぎると、ポリウレタン弾性糸の縮もうとする力が強くなり過ぎて、交絡が円滑に行なわれにくくなり、また得られる複合糸は製編織時の工程性が不良になり易い。
ここで、ポリウレタン弾性糸の上記した伸長倍率は、前記と同じように、張力がかけられていないときのポリウレタン弾性糸の長さに対する伸長倍率をいう。
【0027】
また、フィラメント糸、ポリウレタン弾性糸および水溶性糸の3種類の糸をエア交絡するに当っては、3種類の糸をオーバーフィード率3〜20%、特に5〜10%でエア交絡ノズルに供給すると、該3種類の糸の交絡が良好に行なわれて、製編織などに優れる複合糸を得ることができる。オーバーフィード率が低すぎると交絡しにくくなり糸のまとまりが低下し、オーバーフィード率が高すぎると、交絡後の複合糸に過剰のループなどが生じ、製編織性や取り扱い性が低下する。
ここで、前記オーバーフィード率は、次の数式(I)により求められる。
オーバーフィード率(%)={(S0−S1)/S1}×100 (I)
[式中、S0はエア交絡ノズルへの糸の供給速度(m/分)、S1はエア交絡ノズルからの糸(複合糸)の取り出し速度(m/分)を示す。]
【0028】
また、エア交絡ノズルに供給(噴射)するエア圧は、エア交絡ノズルの構造(例えばエア噴射口の数や配置の仕方、糸移動経路の径など)、エア交絡ノズルに供給されるフィラメント糸の種類、フィラメント糸、ポリウレタン弾性糸および水溶性糸の太さや本数、エア交絡ノズルにおける糸の移動速度などの種々の状況に応じて調整する。一般的には、エア圧力を100〜1000kPa、特に200〜500kPaでエア噴射口からエアをノズル内に噴射して交絡を行なうと、3種類の糸が良好に交絡した製編織性や取り扱い性に優れる複合糸を得ることができる。
【0029】
上記した撚り合せまたは交絡により得られた複合糸は、織編工程などにおいて支障がない場合には、そのまま織編物の製造に使用することができる。また、上記した撚り合せまたは交絡により得られた複合糸において、ポリウレタン弾性糸の伸縮性が強くて、取り扱い性や製編織性などに影響を及ぼしたり、得られる織編物の品質が低下する場合は、撚り合せまたは交絡後に熱処理を施すことが好ましい。熱処理を施すことによって、フィラメント糸および水溶性糸が熱セットされて、ポリウレタン弾性糸の伸縮性を抑える働きが大きくなる。熱処理温度が高いほど、また熱処理時間が長いほど、フィラメント糸および水溶性糸による熱セット度合いは大きくなり、ポリウレタン弾性糸の伸縮性の抑制効果も大きくなる。
熱処理温度、熱処理時間などの熱処理条件は、使用するフィラメント糸、ポリウレタン弾性糸および水溶性糸の種類や物性、複合糸におけるトルクの強さや交絡の強さなどに応じて調整する必要があるが、一般的には熱処理温度を50〜130℃、特に60〜100℃として、5〜60分、特に15〜30分の熱処理を行なうことで、上記の効果を得ることができる。
また、場合により本発明の複合糸は、本発明の効果の妨げにならない範囲で、必要に応じて、捲縮加工が施されていてもよいし、またはループ構造を有していてもよい。
【0030】
本発明の複合糸は、フィラメント糸および水溶性糸がポリウレタン弾性糸の伸縮性を抑えるため、製編織時に糸が過度に伸縮することがなくなって製編織性が向上し、品質の均一な織編物を安定して製造することができる。そして、本発明の複合糸を用いて製編織して得られる織編物を水(熱水)で処理して、複合糸中の水溶性糸を溶解除去することによって、水溶性糸によるポリウレタン弾性糸の抑えが解除されて、高い伸縮性を有し、しかも強力、風合、感触、軽量性、外観などにも優れる織編物を得ることができる。
【0031】
本発明の複合糸を用いて織編物を製造するに当っては、織編物の種類や組織の内容などは特に制限されない。
織編物の製造に当っては、織編物の種類、用途、織編物に要求される伸縮の程度などに応じて、本発明の複合糸の使用割合を調節することができる。高い伸縮性を有する織編物を得るためには、織編物を形成している複合糸中の水溶性糸を水に溶解して除去する処理を行う前の織編物において、本発明の複合糸の使用割合を該織編物の質量に対して10質量%以上、更には25質量%以上、特に40質量%以上にすることが好ましく、それによって該織編物を水(熱水)で処理して織編物を形成している複合糸中の水溶性糸を溶解除去した後に、高い伸縮性を有する織編物を得ることができる。
【0032】
本発明の複合糸を用いて製造した織編物から、複合糸中の水溶性糸を水で溶解除去する処理は、織編物を染色する工程の前および織編物に樹脂を付着する工程の前に行うのがよい。染色工程や樹脂付着工程中またはこれらの工程の後に複合糸を構成している水溶性糸の水溶解処理を行うと、染色工程や樹脂付着工程に支障を与え、また水溶性糸の溶解除去が充分に行われにくくなる。織編物を形成する複合糸中の水溶性糸を水で溶解除去する処理は、通常、最初の段階で行うことが、次に続く生産工程の円滑性、織編物の品質の点から好ましい。
織編物を形成している複合糸中の水溶性糸を水で溶解除去する際の水の温度は、水溶性糸を構成する水溶性繊維の種類や水に対する溶解度、糸の形態や太さなどに応じて調節でき、水溶性糸が水溶性ポリビニルアルコール系繊維から形成されている場合は、通常、温度70〜100℃の温水または熱水を用いて処理を行うと、水溶性糸を短い時間で速やかに織編物から溶解除去することができる。
【実施例】
【0033】
以下に、実施例などにより本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の例に何ら限定されるものではない。
以下の実施例および比較例において、編地(鹿の子編)の伸長率は次のようにして測定した。
【0034】
[編地の伸長率]
(1) 以下の例で製造した編地から、編地の経方向の寸法が15cm(長さ)で緯方向の寸法が2.5cm(幅)である試験片(a)と、編地の経方向の寸法が2.5cm(幅)で緯方向の寸法が15cm(長さ)である試験片(b)をそれぞれ切り取った。
(2) 上記(1)で切り取った試験片(a)の長さ方向の一方の端部の中央(幅方向の中央)に1gの重りを取り付けて、重りを付けた端部を下にして試験片を垂直に吊してその状態で1分間放置し、その時の試験片(a)の長さ(La1)を測定した。
次いで、前記1gの重りを試験片(a)の端部から取り去り、代わりに300gの重りを同じ箇所に取り付けて垂直に吊してその状態で3分間放置し、その時の試験片(a)の長さ(La2)(cm)を測定して、下記の数式(i)から編地の経方向の伸長率(%)を求めた。
経方向の伸長率(%)={(La2−La1)/La1}×100 (i)
(3) 上記(1)で切り取った試験片(b)の長さ方向の一方の端部の中央(幅方向の中央)に1gの重りを取り付けて、重りを付けた端部を下にして試験片を垂直に吊してその状態で1分間放置し、その時の試験片(b)の長さ(Lb1)を測定した。
次いで、前記1gの重りを試験片(b)の端部から取り去り、代わりに300gの重り取りを同じ箇所に取り付けて垂直に吊してその状態で3分間放置し、その時の試験片(b)の長さ(Lb2)(cm)を測定して、下記の数式(ii)から編地の緯方向の伸長率(%)を求めた。
緯方向の伸長率(%)={(Lb2−Lb1)/Lb1}×100 (ii)
【0035】
《実施例1》
(1) ナイロンマルチフィラメント糸(総繊度22dtex;東レ製)、ポリウレタン弾性糸[総繊度15dtex(フィラメント);旭化成繊維製]および水溶性糸[ポリビニルアルコールマルチフィラメント糸、総繊度56dtex(12フィラメント);クラレ製「水溶性ビニロン」);80℃の熱水に溶解]の3種類の糸の各1本を、ポリウレタン弾性糸を3.5倍に伸長した状態で引き揃えてチーズ状に巻き付けた。次いで、ポリウレタン弾性糸の前記伸長状態を維持したまま巻き戻して、ダブルツイスター(村田機械社製「36M」)を使用して、200回/m(S撚)の撚数で撚り合わせた後、70℃で15分間熱処理を行なって複合糸を製造した。
これにより得られた複合糸から所定長(1m)の糸を切り取って試料糸とし、ナイロンマルチフィラメント糸、ポリウレタン弾性糸および水溶性糸の3種類の糸に分離し、分離したそれぞれの糸の質量を測定し、その測定結果から複合糸におけるそれぞれの糸の割合を求めたところ、該複合糸はナイロンマルチフィラメント糸27質量%、ポリウレタン弾性糸6質量%および水溶性糸67質量%からなっていた。
【0036】
(2) 上記(1)で得られた複合糸を単独で用いて、28ゲージ丸編機(福原精機製作所製「LIL4」)を使用して鹿の子の組織で編立したところ、編立時にテンション変動がなく、良好な製編性で、編み斑のない均一な鹿の子模様の編地を問題なく製造することができた。
(3) 上記(2)で得られた編地を、95℃の熱水中に15分間浸漬して(浴比=1:10)、編地を形成している複合糸中の水溶性糸を溶解除去し、次いで編地を水から取り出して100℃で乾燥した。これにより得られた編地の経方向および緯方向の伸長率を上記した方法で測定したところ、経方向の伸長率が37%および緯方向の伸長率が41%であり、高い伸縮性を有し、しかも反発性にも優れていた。また、得られた編地は、水溶性糸の水による溶解除去によって、ふっくらとしていて、軽量性に優れる鹿の子模様の編地であった。
【0037】
《比較例1》
(1) 実施例1の(1)で使用したのと同じナイロンマルチフィラメント糸とポリウレタン弾性糸を各1本用いて、ポリウレタン弾性糸を3.5倍に伸長した状態で引き揃えてチーズ状に巻き付けた。次いで、ポリウレタン弾性糸の前記伸長状態を維持したまま巻き戻して、実施例1で使用したのと同じダブルツイスターを使用して、200回/m(S撚)の撚数で撚り合わせた後、70℃で15分間熱処理を行なって複合糸を製造した。
これにより得られた複合糸から所定長(1m)の糸を切り取って試料糸とし、ナイロンマルチフィラメント糸およびポリウレタン弾性糸の2種類の糸に分離し、分離したそれぞれの糸の質量を測定し、その測定結果から複合糸におけるそれぞれの糸の割合を求めたところ、該複合糸はナイロンマルチフィラメント糸82質量%およびポリウレタン弾性糸18質量%からなっていた。
(2) 上記(1)で得られた複合糸を単独で用いて、実施例1で使用したのと同じ28ゲージ丸編機を使用して鹿の子の組織で編立てを行なおうとしたところ、テンションの変動が大きく、テンション管理が困難で、しかも糸切れが多く、編立が困難であった。
【0038】
《実施例2》
(1) 実施例1の(1)で使用したのと同じナイロンマルチフィラメント糸、ポリウレタン弾性糸および水溶性糸の3種類の糸の各1本を、ポリウレタン弾性糸を3.5倍に伸長した状態で、エア交絡ノズル(Heberlein社製)に、ナイロンマルチフィラメント糸と水溶性糸をオーバーフィード率8%で供給し(供給速度150m/分)、エア交絡ノズルで交絡[噴射エアの圧力294kPa(3kgf/cm2)]した後、70℃で15分間熱処理を行なって複合糸を製造した。これにより得られた複合糸から所定長(1m)の糸を切り取って試料糸とし、ナイロンマルチフィラメント糸、ポリウレタン弾性糸および水溶性糸の3種類の糸に分離し、分離したそれぞれの糸の質量を測定し、その測定結果から複合糸におけるそれぞれの糸の割合を求めたところ、該複合糸はナイロンマルチフィラメント糸28質量%、ポリウレタン弾性糸5質量%および水溶性糸67質量%からなっていた。
【0039】
(2) 上記(1)で得られた複合糸を単独で用いて、実施例1で使用したのと同じ28ゲージ丸編機を使用して鹿の子の組織で編立したところ、編立時にテンションの変動がなく、良好な製編性で、編み斑のない、均一な鹿の子模様の編地を製造することができた。
(3) 上記(2)で得られた編地を、95℃の熱水中に15分間浸漬して(浴比=1:10)、編地を形成している複合糸中の水溶性糸を溶解除去し、次いで編地を水から取り出して100℃で乾燥した。これにより得られた編地の経方向および緯方向の伸長率を上記した方法で測定したところ、経方向の伸長率が42%および緯方向の伸長率が31%であり、高い伸縮性を有し、しかも反発性にも優れていた。また、得られた編地は、水溶性糸の水による溶解除去によって、ふっくらとしていて、軽量性に優れる鹿の子模様の編地であった。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明の複合糸は、高伸縮性で、強力、風合、感触、軽量性、外観などに優れる織編物の製造に有効に使用することができる。
本発明の複合糸を用いて形成した織編物を水で処理して複合糸中の水溶性糸を水で溶解除去した本発明の織編物は、高い伸縮性を有し、強力、風合、感触、軽量性、外観などにも優れることから、スポーツ衣料、肌着、ファンデーション、その他の衣料用、弾性包帯などの医療用途、車輛内装材、ベルトコンベア用編地、その他の工業資材などの広範な分野に有効に使用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィラメント糸、ポリウレタン弾性糸および水溶性糸を複合してなることを特徴とする複合糸。
【請求項2】
フィラメント糸、ポリウレタン弾性糸および水溶性糸を撚り合せまたは交絡により複合してなる請求項1に記載の複合糸。
【請求項3】
複合糸の質量に基づいて、フィラメント糸の割合が20〜70質量%、ポリウレタン弾性糸の割合が3〜50質量%および水溶性糸の割合が10〜75質量%である請求項1または2に記載の複合糸。
【請求項4】
ポリウレタン弾性糸を2〜5倍伸長した状態で、フィラメント糸、ポリウレタン弾性糸および水溶性糸を引き揃え、ポリウレタン弾性糸を前記倍率に伸長した状態でフィラメント糸、ポリウレタン弾性糸および水溶性糸を撚り合せることを特徴とする複合糸の製造方法。
【請求項5】
ポリウレタン弾性糸を2〜5倍伸長した状態で、フィラメント糸、ポリウレタン弾性糸および水溶性糸を交絡させることを特徴とする複合糸の製造方法。
【請求項6】
撚り合せ後または交絡後に熱処理を施す請求項4または5に記載の複合糸の製造方法。
【請求項7】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の複合糸を用いて形成した織編物から、複合糸中の水溶性糸を水で溶解除去したことを特徴とする織編物。

【公開番号】特開2006−225798(P2006−225798A)
【公開日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−41139(P2005−41139)
【出願日】平成17年2月17日(2005.2.17)
【出願人】(591121513)クラレトレーディング株式会社 (30)
【出願人】(504101005)浅野撚糸株式会社 (10)
【Fターム(参考)】