説明

複同調回路

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複同調回路に係わり、さらに詳しくはテレビジョン受像機等に使用するチューナの段間結合回路における一次側及び二次側の同調回路の誘導結合の調整手段の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に複同調回路の総合レスポンス特性は、単同調回路の総合レスポンス特性よりも帯域幅を広げ、且つ、波形の傾斜をより急峻にした特性を得る場合によく用いられる。そして、一次側及び二次側の同調回路の誘導結合の調整手段としては、空芯円状に形成した一次側の同調回路の同調用コイルに対して、その一次側の同調回路の同調用コイルの中心軸と同一軸となるように空芯円状に形成した二次側の同調回路の同調用コイルを設置する方法が知られている。この方法は最も構造が簡単で、しかも簡単に誘導結合の調整ができるという利点がある。
【0003】そして、具体的にその誘導結合の調整手段としては、それぞれ一次側及び二次側の同調回路の同調用コイルに直接調整作業者が調整棒等を差し込んでその調整棒等を動かすことにより同調用コイルを広げたり、または、縮めたりして一次側及び二次側の同調回路の同調用コイル間の必要な誘導結合をとりながら、且つ、一次側及び二次側の同調回路の所望の同調周波数を得るように同調用コイルのインダクタンス値を変化させて行う。つまり、一次側及び二次側の同調回路の同調用コイルは互いに誘導結合をとる調整と、それぞれ自身の同調回路の同調周波数を調整する2つの調整を一緒に調整することになる。
【0004】しかし、特にUHF帯のような比較的周波数の高い周波数に同調させる複同調回路では、一次側及び二次側の同調回路の同調用コイルのインダクタンスが小さくなってしまうので、必要な誘導結合をとるためには一次側及び二次側の同調回路の同調用コイルどうしを非常に近接させなければならない。そして、そのように一次側及び二次側の同調回路の同調用コイルどうしを近接させるとその一次側及び二次側の同調回路の同調用コイル間の浮遊容量が増大して、その浮遊容量の為に総合レスポンス特性の非通過帯域における減衰量が十分に得られないという問題が生じてくる。
【0005】これらの特性を図4及び図5を用いて詳細に説明すると、まず、図4は一般的な複同調回路の総合レスポンス特性図、図5は図4の複同調回路において、一次側及び二次側の同調回路の同調用コイル間の浮遊容量によって総合レスポンス特性の非通過帯域における減衰量が十分に得られない状態を示した総合レスポンス特性図である。
【0006】図4の複同調特性で(イ)は波形の急峻な傾斜を示しており、(ロ)はその傾斜の裾を示している。この図4の総合レスポンス特性は特に選択特性に優れているという特徴を持っている。図5の総合レスポンス特性の波形の傾斜(ハ)はある程度急峻な特性を示すが、その裾(ニ)は大きく広がりを示している。これは、一次側及び二次側の同調回路の同調用コイルを近接させて誘導結合させた場合に、一次側及び二次側の同調回路の同調用コイル間の浮遊容量が増大してしまう為に生じる。つまり、この浮遊容量で一次側及び二次側の同調回路が結合されてしまうので、図5の総合レスポンス特性の如く、波形の裾(ニ)が広がる特性になってしまい減衰量が低くなり非通過帯域における減衰量が十分に得られなくなる。
【0007】しかしながら、従来は、特にUHF帯のような比較的周波数の高い周波数に同調させる複同調回路の場合においても前述同様の複同調回路を採用していた為に、その複同調回路の同調用コイルのインダクタンス値は小さくなってしまい、このインダクタンス値を形成させる空芯円状のコイルの形状は、例えば、前述の調整作業者による調整を考慮すると線径:0.3mm、巻き径:3.0mm、巻き数:1巻きぐらいの形状が限界になる。そして、このような形状のコイルで形成した一次側及び二次側の同調回路の同調用コイルどうしを非常に近接させて誘導結合をとらなければならなかった。その為に、前述の如く一次側及び二次側の同調回路の同調用コイル間の浮遊容量が増大して、その浮遊容量の為に総合レスポンス特性の非通過帯域における減衰量が十分に得られなくなるという問題が発生していた。そこで、前述の問題の解決策としては一次側及び二次側の同調回路の同調用コイルのインダクタンス値が小さくても、その同調用コイルの形状を比較的大きく設定することができる板状または棒状をループ状に形成した共振線路を用いて同調用コイルを形成し、その共振線路で形成した同調用コイルどうしで誘導結合の調整ができるようにした。このように、共振線路を同調用コイルとして用いた場合は従来の同調用コイルのように非常に近接させなくとも誘導結合がとれる。
【0008】しかし、同調用コイルに前述のような共振線路を用いると一次側及び二次側の同調回路間の誘導結合の調整はしやすくなるが、それぞれ、同調回路の所望の同調周波数を設定すべく共振線路の設計工数が多大でありチューナの開発に困難性を期していた。また、この共振線路は最も外形寸法の精度が重要となる為に、材料費用や金型製作費用等が高くなるので必然的に共振線路そのものの単価が高くなっていた。よって、最終的にチューナの価格が高くなってしまうという要因の1つとなっていた。
【0009】次に、このような、従来のテレビジョン用チューナの段間結合回路の誘導結合の調整手段における複同調回路の構成について説明する。図6は従来の複同調回路の回路図、図7は図6で示した回路図中における各部品について実際の配置を示した実態図、図8はそれぞれの同調回路部分を抜き出してその同調回路をそれぞれA、Bとして等価的に示した等価回路図である。
【0010】図6において11、12、13はそれぞれ一次側の同調回路の共振線路で形成した同調用コイル、電圧可変容量ダイオード及び同調用コンデンサであり、電圧可変容量ダイオード12のカソード側と同調用コンデンサ13とが直列に接続されている。そして、その電圧可変容量ダイオード12と同調用コンデンサ13との直列接続回路が同調用コイル11に並列接続されて並列同調回路を形成している。この並列同調回路を一次側の同調回路Aとする。また、R1は一端が電圧可変容量ダイオード12のカソード側と同調用コンデンサ13との接続点に接続され、その他端がTU1に接続されている抵抗器である。TU1は一次側の同調回路Aの同調周波数を変化させるための同調電圧を印加する端子である。
【0011】また、21、22、23はそれぞれ二次側の同調回路の共振線路で形成した同調用コイル、電圧可変容量ダイオード及び同調用コンデンサであり、電圧可変容量ダイオード22のカソード側と同調用コンデンサ23とが直列に接続されている。そして、その電圧可変容量ダイオード22と同調用コンデンサ23との直列接続回路が同調用コイル21に並列接続されて並列同調回路を形成している。この並列同調回路を二次側の同調回路Bとする。また、R2は一端が電圧可変容量ダイオード22のカソード側と同調用コンデンサ23との接続点に接続され、その他端がTU2に接続されている抵抗器である。TU2は二次側の同調回路Bの同調周波数を変化させる同調電圧を印加する端子である。
【0012】以上、説明した一次側及び二次側の同調回路A及びBについての等価回路を図8に示す。図8において、C1及びC2は前述した電圧可変容量ダイオード12と同調用コンデンサ13との直列接続容量及び、電圧可変容量ダイオード22と同調用コンデンサ23との直列接続容量である。また、一次側及び二次側の同調回路A及びBの同調用コイル11及び21はほぼ同程度のインダクタンス値が設定されている。
【0013】さらに、図6において、1は図示してないテレビジョン受信信号をアンテナ同調回路を介してその出力信号を入力する入力端子、2は入力端子1に入力された受信信号を適度に増幅するRFアンプ、3はRFアンプ2と一次側の同調回路Aと結合し、且つ、直流電流を阻止するコンデンサ、4は周波数混合回路6と第二の同調回路Bとを結合し、且つ、直流電流を阻止するコンデンサ、5は局部発振回路、6は局部発振回路5からの局部発振信号と第二の同調回路Bで選択され通過されてきた受信信号とを周波数混合して中間周波数信号を出力する周波数混合回路。7は周波数混合回路6から出力される中間周波数信号を出力する出力端である。
【0014】次に、図7において、上述した2つの同調回路A、Bからなる複同調回路は、チューナ内部に収納されたプリント基板上において配線パターン15〜19及び25〜29に配置されている。
【0015】そして、さらにこれらの内容を詳細に説明すると、一次側の同調回路Aの同調用コイル11はチューナ内部に収納されたプリント基板に形成されている一次側の同調回路Aの配線パターン15、16間に接続され、二次側の同調回路Bの同調用コイル21は配線パターン25、26間に接続されている。なお、図7において15は一次側の同調回路Aの同調用コイル11とコンデンサ3及び電圧可変容量ダイオード12とを接続するためのホット側パターン、16は一次側の同調用コイル11とコンデンサ13とを接続するアースパターンである。また、17はコンデンサ3が接続されてさらに図示しないRFアンプ2に接続されるパターン、18は電圧可変容量ダイオード12と同調用コンデンサ13及び抵抗器R1とを接続するためのホット側パターンであり、19は抵抗器R1が接続されてさらに図示しない一次側の同調回路Aを制御する制御電圧が印加される端子TU1に接続されるパターンである。
【0016】また、同様に図7において25は二次側の同調回路Bの同調用コイル21とコンデンサ4及び電圧可変容量ダイオード22とを接続するためのホット側パターン、26は二次側の同調用コイル21とコンデンサ23とを接続するアースパターンである。また、27はコンデンサ4が接続されてさらに図示しない周波数混合回路6に接続されるパターン、28は電圧可変容量ダイオード22と同調用コンデンサ23及び抵抗器R2とを接続するためのホット側パターンであり、29は抵抗器R2が接続されてさらに図示しない二次側の同調回路Bを制御する制御電圧が印加される端子TU2に接続されるパターンである。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような従来の特にUHF帯のような比較的周波数の高い周波数に同調させる複同調回路にあっては、十分な誘導結合をとるためにそれぞれ共振線路を用いた一次側の同調回路Aの同調用コイル11と二次側の同調回路Bの同調用コイル21を近接させて誘導結合をとっていたため、一次側及び二次側の同調回路A及びB間の誘導結合の調整はしやすいが、それぞれ同調回路の所望の同調周波数を設定すべく共振線路の設計工数が多大でありチューナの開発に困難性を期していた。
【0018】また、この共振線路は最も外形寸法の精度が重要となる為に、材料費用や金型製作費用等が高くなるので必然的に共振線路そのものの単価が高くなっていた。よって、最終的にチューナの価格が高くなってしまうという要因となっていた。
【0019】そこで、本発明の目的は、上述した諸問題を解決するためになされたもので有り、二次側の同調回路の同調用コイルを第1のコイルと第2のコイルに分割して、この第1のコイルと第2のコイルとを並列接続し、一次側の同調回路の同調用コイルの中心軸に対して第2のコイルの中心軸が直角となる方向に配置し、一次側の同調回路の同調用コイルと二次側の同調回路の第1のコイル間の浮遊容量が最小限で、且つ、十分な誘導結合をとることができる安価な複同調回路を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】前述の問題を解決する為に、本発明の複同調回路は請求項1においては、それぞれコンデンサ及び同調コイルの並列接続からなる一次側の同調回路と、二次側の同調回路とを配置してなる複同調回路において、前記一次側または二次側の同調回路の少なくとも一方の同調用コイルを第1のコイルと第2のコイルの並列接続で構成し、前記第1のコイルと、該第1のコイルが形成する同調回路の他方の同調回路の同調用コイルとを誘導結合させたことを特徴としたものである。
【0021】請求項2においては請求項1を引用して、前記第2のコイルは該第2のコイルを形成する同調回路の他方の同調回路の同調用コイルの中心軸に対してその中心軸が直角となる方向に配置したことを特徴としたものである。
【0022】請求項3においては請求項1または請求項2を引用して、前記複同調回路はUHF帯に用いることを特徴としたものである。
【0023】
【作用】上記技術的手段は次のように作用する。一次側または二次側の同調回路の少なくとも一方の同調用コイルを第1のコイルと第2のコイルに分割して第1のコイルと第2のコイルとを並列接続することにより、第1のコイルのインダクタンス値を大きくできるのでその第1のコイルと第1のコイルが形成する同調回路の他方の同調回路の同調用コイルとを近接させなくても簡単に誘導結合の調整ができるようにしたものである。
【0024】また、第2のコイルは、第2のコイルが形成する同調回路の他方の同調回路の同調用コイルの中心軸に対してその第2のコイルの中心軸が直角となる方向に配置することにより、第2のコイルが形成する同調回路の他方の同調回路の同調用コイルと第2のコイル間の誘導結合を防止できるようにしたものである。
【0025】なお、この複同調回路はUHF帯に使用することにより、一次側及び二次側の同調回路の同調用コイル間の浮遊容量を最小限で誘導結合の調整ができるようにしたものである。
【0026】
【実施例】本発明による複同調回路について、以下、本発明の構成を図面に基づいて説明する。図1は本発明の実施例による複同調回路を示した回路図であり、図2はその実施例による同複同調回路の一次側及び二次側の同調回路の同調用コイルの配置を示した実態図である。また、図3は本発明の複同調回路の同調回路部分を等価的に示した等価回路図である。
【0027】これらの図において、従来例の構成と本発明の図1〜図3の実施例の同一構成部分には同一符号を付してその説明を省略する。そして、本発明である図1〜図3の実施例が顕著に相違するところは、従来例の二次側の同調回路Bの同調用コイル21を2つのコイル、つまり第1のコイル21aと第2のコイル21bに分割してこの2つのコイルを並列接続し、一次側の同調回路Aの同調用コイル11の中心軸に対してその中心軸が直角となる方向に、その分割した第2のコイル21bを配置するという構成を異としてることにある。その他の構成は従来例と同一である。なお、本発明による複同調回路の同調回路部分の等価回路を図3に示す。図3において24は前述の如く従来例の二次側の同調回路Bの同調用コイル21を2つのコイル、第1のコイル21aと第2のコイル21bに分割し、この2つのコイルの並列接続したものを等価的に示した二次側の同調回路Bの同調用コイルである。
【0028】このように従来例の二次側の同調回路Bの同調用コイル21を第1のコイル21aと第2のコイル21bとに分割して並列接続されている為、従来例で示した二次側の同調回路Bの同調用コイル21より第1のコイル21aのインダクタンスを大きくできる(同様に第2のコイル21bのインダクタンスも大きくなる)ので、一次側及び二次側の同調回路A及びB間の誘導結合は一次側の同調回路Aの同調用コイル11と二次側の同調回路Bの第1のコイル21aを近接させなくても簡単に調整することができる。従って、一次側の同調回路Aの同調用コイル11及び二次側の同調回路Bの第1のコイル21a間の浮遊容量を最小限に抑えることが出来るので非通過帯域における減衰量を十分に得られる。また、二次側の同調回路Bの第2のコイル21bは一次側の同調回路Aの同調用コイル11及び二次側の同調回路Bの第1のコイル21aに対して誘導結合を防止できる。
【0029】そして、この発明においては、二次側の同調回路Bの第1のコイル21aは、配線パターン30と31間に第2のコイル21bが接続されている。この第2のコイル21bは、例えば周波数調整が可能なように、線径、巻き径、巻き数を含めて変えられる様に接続されているようになっており、また、その第2のコイル21bの取付位置も適宜変えられるようになっている。従って、適当な定数の第2のコイル21bを選んでそれを二次側の同調回路Bの第1のコイル21aに並列接続することにより、この複同調回路の結合を簡単に調整することができる。また、本発明によれば二次側の同調回路の同調用コイルを第1のコイルと第2のコイルの2つのコイルに分割したが、一次側の同調回路の同調用コイルも前述同様に2つのコイルに分割してもよい。
【0030】また、前述はUHF帯のような比較的周波数の高い周波数に同調させる複同調回路の説明であったが、VHF帯のような比較的周波数の低い周波数に同調させる複同調回路においても同様である。そして、本発明の複同調回路を適用することにより、一次側及び二次側の同調回路の同調用コイルによる誘導結合の調整とそれぞれ自身の同調回路の同調周波数を調整する2つの同調に分けてそれぞれの調整ができるので、調整がしやすくなり短時間で調整作業ができるようになった。また、この同調用コイルは高価な共振線路を使用することなく、一般的な空芯円状のコイルを使用できるので材料費用が安価になり、その同調用コイルの金型製作費用等が不要になるので、最終的にチューナの価格が安価になった。
【0031】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれば、従来の段間結合調整の手段に比べて下記内容の如く、改良された段間結合調整の手段が提供される。
【0032】(1)二次側の同調回路の第1のコイル及び第2のコイルは並列接続されている為、従来の二次側の同調回路の同調用コイルより第1のコイルのインダクタンス値を大きくできるので、一次側及び二次側の同調回路間の誘導結合は一次側の同調回路の同調用コイルと二次側の同調回路の第1のコイルを近接させなくても簡単に調整することが出来る。
(2)二次側の同調回路の第2のコイルは一次側の同調回路の同調用コイル及び二次側の同調回路の第1のコイルに対して誘導結合を防止出来る。
(3)従って、一次側の同調回路の同調用コイル及び二次側の同調回路の第1のコイル間の浮遊容量を最小限に抑えることが出来るので非通過帯域における減衰量を十分に得られる。
(4)一次側及び二次側の同調回路の同調用コイルによる誘導結合の調整とそれぞれ自身の同調回路の同調周波数を調整する2つの同調に分けてそれぞれの調整ができるので、調整がしやすく短時間で調整作業ができる。
(5)また、同調用コイルは高価な共振線路を使用することなく、一般的な空芯円状のコイルを使用できるので材料費用が安価になる。また、その同調用コイルの金型製作費用等が不要になるので、最終的にチューナの価格が安価になる。
(6)なお、特にこの複同調回路は比較的周波数の高いUHF帯に用いると上記(1)〜(5)の効果は顕著である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複同調回路の一実施例を示した回路図である。
【図2】図1における本発明の複同調回路の一次側及び二次側の同調回路の各部品の配置を示した実態図である。
【図3】本発明の複同調回路の同調回路部分を等価的に示した等価回路図である。
【図4】一般的な複同調回路の総合レスポンス特性図である。
【図5】従来例の複同調回路の一次側及び二次側の同調回路の同調用コイル間の浮遊容量が加味されたために非通過帯域における減衰量が十分に得られない総合レスポンス特性図である。
【図6】従来例の複同調回路の例を示した回路図である。
【図7】図6における従来例の複同調回路の一次側及び二次側の同調回路の部品の配置を示した実態図である。
【図8】従来例の複同調回路の同調回路部分を等価的に示した等価回路図である。
【符号の説明】
11 一次側の同調回路の同調用コイル
12、22 電圧可変容量ダイオード
13、23 同調用コンデンサ
21a 二次側の同調回路の第1のコイル
21b 二次側の同調回路の第2のコイル
A 一次側の同調回路
B 二次側の同調回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】 それぞれコンデンサ及び同調コイルの並列接続からなる一次側の同調回路と、二次側の同調回路とを配置してなる複同調回路において、前記一次側または二次側の同調回路の少なくとも一方の同調用コイルを第1のコイルと第2のコイルの並列接続で構成し、前記第1のコイルと、該第1のコイルが形成する同調回路の他方の同調回路の同調用コイルとを誘導結合させたことを特徴とした複同調回路。
【請求項2】 前記第2のコイルは該第2のコイルが形成する同調回路の他方の同調回路の同調用コイルの中心軸に対してその中心軸が直角となる方向に配置したことを特徴とする請求項1記載の複同調回路。
【請求項3】 前記複同調回路はUHF帯に用いることを特徴とする請求項1または請求項2記載の複同調回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図8】
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【図6】
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【図7】
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【特許番号】特許第3136050号(P3136050)
【登録日】平成12年12月1日(2000.12.1)
【発行日】平成13年2月19日(2001.2.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平6−227204
【出願日】平成6年8月29日(1994.8.29)
【公開番号】特開平8−70236
【公開日】平成8年3月12日(1996.3.12)
【審査請求日】平成10年9月4日(1998.9.4)
【出願人】(000010098)アルプス電気株式会社 (4,263)
【参考文献】
【文献】実開 昭59−86733(JP,U)
【文献】実開 昭61−104630(JP,U)