説明

複層ポリマーフィルム

本発明は、第一の層及び第二の層を含むポリマーフィルムに、向けられている。上記第一の層は、第一のフルオロポリマーを含み、そして135℃未満の融点を有する。上記第二の層は、上記第一の層の上に位置し、そして第二のフルオロポリマーを含む。上記第二の層は、135℃超の融点を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、一般に、複層フルオロポリマーフィルムに関する。
【背景技術】
【0002】
製品及び装置は、ポリマーフィルムでラミネートされていることが多い。これらのポリマーフィルムは、上記製品に機械的及び化学的な保護を付与する。例えば、所望の機械的性質を有するフィルムは、摩損又は強い衝撃から製品を保護することができ、そして所望の耐薬品性を有するフィルムは、化学物質及び環境への曝露からの保護を与えることができる。例示的な実施形態の一つでは、ポリマーフィルムを、製品に、耐衝撃性、防湿層、及び耐汚染性を付与するために用いることができる。
【0003】
特定の実施形態の一つでは、ポリマーフィルムが、光電池、光センサー、及びディスプレイを保護するために用いられている。例えば、透明なポリマーフィルムを、環境危険、例えば、湿気及び酸素、並びに機械的危険、例えば、強い衝撃及び摩損から光電池を保護するために用いることができる。典型的には、エチレンビニルアセテート(EVA)フィルムが、上に位置するエチレン−テトラフルオロエチレンコポリマー(ETFE)の保護層と組み合わせて、光電池カプセル化用に用いられている。EVAは、融解により、カプセル化用に好適な低融点軟質ポリマーを与え、一方、ETFEは、耐熱性及び耐候性を有する比較的硬質な表面を付与し、そして撥水性及び撥汚染性である。
【0004】
典型的には、光電池を、融解させたEVAでコーティングし、そして上記EVAを、硬化又は架橋させる。EVAの硬化には、かなりの時間がかかり、EVAを用いて、連続的なラミネーション処理をすることは難しい。さらに、一般的に、ETFEフィルムを、単独で押出し、そしてEVAへの接着用に一面上に前処理する。上記EVA及びETFEフィルムは、初めに、所望の保護を付与する一方で、EVAは、乏しく老化し、光学的透明度を失い、そして腐食性の副生成物を生成する。老化したEVAフィルムは、光電池に到達する太陽エネルギーの量を減らしうる。さらに、上記老化したEVAは、EVAが分解の際に生成した腐食性分解副生成物(酢酸等)で、下にある光電池にダメージを与えうる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
改良されたポリマーフィルムが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
特定の実施形態の一つでは、開示は、第一の層及び第二の層を含むポリマーフィルムに向けられている。上記第一の層は、第一のフルオロポリマーを含み、そして135℃未満の融点を有する。上記第二の層は、上記第一の層の上に位置し、そして第二のフルオロポリマーを含む。上記第二の層は、135℃超の融点を有する。
別の例示的な実施形態では、開示は、第一の層及び第二の層を含むポリマーフィルムに向けられている。上記第二の層は、上記第一の層の上に位置し、そして第二のフルオロポリマーを含む。上記第一の層の融点及び上記第二の層の融点の間の差は、少なくとも10℃である。
【0007】
さらに例示的な実施形態では、開示は、第一の層及び第二の層を含むポリマーフィルムに、向けられている。上記第一の層には、第一のフルオロポリマーが含まれる。上記第二の層は、上記第一の層の上に位置し、そして第二のフルオロポリマーを含む。上記第二のフルオロポリマーは、上記第一のフルオロポリマーよりも高いフッ素含有率を含む。
【0008】
別の例示的な実施形態では、開示は、第一の層及び第二の層を含むポリマーフィルムに、向けられている。上記第一の層には、第一のTHVコポリマーが含まれる。上記第二の層は、上記第一の層の上に位置し、かつ直接接している。上記第二の層には、第二のTHVコポリマーが含まれる。上記第二のTHVコポリマーは、上記第一のTHVコポリマーよりも高い程度(extent)にフッ素化されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
特定の実施形態の一つでは、開示は、第一及び第二の層を含むポリマーフィルムに、向けられている。上記第一の層には、第一のフルオロポリマーが含まれ、そして上記第二の層には、第二のフルオロポリマーが含まれる。上記第二の層は、上記第一の層よりも高い融点を有する。上記第二の層は、一般的に、上記第一の層の上に位置し、そして実施形態の一つに従って、下にある層と直接接している。別の実施形態では、介在層を、上記第一及び第二の層の間に存在させることができる。
【0010】
製品用のラミネートとしての使用において、上記フィルムを、一般的に、少なくとも上記第一の層の融点まで、しかし上記第二の層の融点よりも低い温度で加熱する。上記フィルムを、上記第一の層が上記製品に接するように、上記製品上にプレス加工又は圧延する。例示的なラミネート製品には、光電池、光センサー、及びディスプレイが含まれる。上記ポリマーフィルムを、バッチ積層工程又は連続積層工程において使用することができる。例えば、上記フィルムを、事前に一定の大きさに作られた光起電性シート上に適用し、そしてバッチ積層工程でプレス加工することができる。別の例では、上記フィルムを、連続積層工程において、連続する光起電性シート上に圧延する。
【0011】
上記第一及び第二の層の上記第一及び第二のフルオロポリマーは、それぞれ、フッ素化モノマーから形成されるポリマー及びコポリマーから形成されうる。コポリマーには、グラフトコポリマー、交互コポリマー、ランダムコポリマー、及びブロックコポリマーが含まれる。例示的なフルオロポリマーは、テトラフルオロエチレン(TFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、パーフルオロプロピル又はパーフルオロメチルビニルエーテル、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、ビニリデンフルオリド(VF2又はVDF)、及びビニルフロリド(VF)を含むモノマーから形成されうる。上記フルオロポリマーは、上記モノマー、例えば、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、エチレン−テトラフルオロエチレン(ETFE)、ポリテトラフルオロエチレン−パーフルオロプロピルエーテル(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン−パーフルオロメチルビニルエーテル(MFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリビニリデンフルオリド(PVDF)、エチレンクロロ−トリフルオロエチレン(ECTFE)、ポリクロロ−トリフルオロエチレン(PCTFE)、及びテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフルオリド(THV)の1種又は2種以上を含むポリマー、ポリマーブレンド及びコポリマーを含むことができる。さらなる例示的な実施形態では、上記フルオロポリマーは、フッ素化モノマー、例えば、Daikin America,IncのDaikin(商標)EFEPと、アルケンモノマーのコポリマーであることができる。
【0012】
一般的に、上記第一及び第二の層は、ポリマーブレンドのケースでは、非フッ素化ポリマーが、全ポリマー含有量の15wt%未満、例えば、10wt%未満、5wt%未満又は2wt%未満に制限されるように、主として、それぞれのフルオロポリマーから形成される。一部の実施形態では、上記第一及び第二の層のポリマー内容物は、本質的に、100%フルオロポリマーである。ある実施形態では、上記層は、上述のそれぞれのフルオロポリマーから本質的に成る。
【0013】
本明細書において、上記フルオロポリマーに関連して用いられる句「本質的に成る」は、上記フルオロポリマーの基本的かつ新規な特性に悪影響を与える非フッ素化ポリマーの存在を除外するが、一般的に用いられる処理剤及び添加剤、例えば、酸化防止剤、充填剤、UV剤(UV agent)、染料、及び老化防止剤を、上記ポリマー層中で用いることができる。
【0014】
特定の実施形態の一つでは、上記第一及び第二のフルオロポリマーは、TFE、HFP、及びVDFのモノマーから形成されるコポリマー、例えば、THVコポリマーであることができる。上記THVコポリマーは、Dyneon(商標)THV 220、Dyneon(商標)THV 2030GX、Dyneon(商標)THV 500G、Dyneon(商標)THV X815G、又はDyneon(商標)THV X610Gを含むことができる。例えば、上記コポリマーは、約20〜70wt%のVDFモノマー、例えば、約35〜65wt%のVDFモノマーを含むことができる。
【0015】
上記コポリマーは、約15〜80wt%のTFEモノマー、例えば、約20〜55wt%のTFEモノマーを含むことができる。さらに、上記コポリマーは、約15〜75wt%、例えば、約20〜65wt%のHFPモノマーを含むことができる。実施形態の一つでは、融点がより低いコポリマーには、少なくとも50wt%のVDFモノマー、例えば、約55wt%のVDFモノマー、又は約60wt%のVDFモノマーが含まれる。別の実施形態では、融点がより高いコポリマーには、約50wt%以下のVDFモノマー、例えば、45wt%以下のVDFモノマー、又は40wt%以下のVDFモノマーが含まれる。
【0016】
図1は、層104及び層106を含むフィルム102の具体的な説明を含む。層104は、フルオロポリマーから形成され、そして層106は、フルオロポリマーから形成される。層104は、層106よりも高い融点を有する。示される実施形態では、層104及び層106を、共押出することができる。具体的に説明するように、層104及び106は、当該層104及び106が、それらの間に介在層を有さないように、お互いに直接接して共押出されることができる。
【0017】
特定の例の一つでは、上記ポリマーフィルムは、2ミル超、例えば、3ミル超、4ミル超、又は5ミル超の厚さを有する。上記層104は、上記複層フィルムの厚さの約95%以下を含むことができる。例えば、上記層104は、上記複層フィルム厚の約35%以下、約30%以下、約25%以下、約20%以下、又は約15%以下を含むことができる。
【0018】
上記層106は、上記複層フィルム厚の少なくとも約5%、例えば、上記複層フィルム厚の少なくとも約50%、少なくとも約65%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、又は少なくとも約85%を含むことができる。特定の実施形態の一つでは、層104の厚さ:層106の厚さの比は、約5:95〜約95:5の範囲、例えば、約10:90〜約50:5の範囲、及び約10:90〜約30:70の範囲であることができる。特定の実施形態の一つでは、上記比は、約20:80である。
【0019】
例示的な実施形態の一つでは、層104は、135℃超の融点を有する。層106は、約135℃未満の融点を有する。例えば、層104は、少なくとも約160℃、少なくとも約180℃、又は少なくとも約220℃である融点を有することができる。層106は、例えば、135℃未満、例えば、約125℃以下、約120℃以下、約115℃以下、又は約110℃以下の融点を有することができる。
【0020】
上記層104の融点及び層106の融点の差は、一般的に、少なくとも約10℃である。例えば、上記層104の融点及び層106の融点の間の融点差は、少なくとも約25℃、少なくとも約40℃、少なくとも約60℃、又は少なくとも約100℃である。
【0021】
別の例示的な実施形態では、層104は、層106のフルオロポリマーよりも高いフッ素化含有率を有するフルオロポリマーを含む。例えば、層104のフルオロポリマーは、層106のフルオロポリマーよりも、多数のフッ素原子を含むことができる。さらに又はあるいは、層104のフルオロポリマーは、層106のフルオロポリマーよりも多数のフッ素化炭素を含むことができる。特定の例の一つでは、上記層104のフルオロポリマー及び上記層106のフルオロポリマーは、モノマーであるTFE、HFP、及びVDFを含むコポリマー、例えば、THVコポリマーである。
【0022】
ここで、上記層104のフルオロポリマーは、上記層106のフルオロポリマーよりも低い重量%のVDFを有しうる。別の例では、上記層104のフルオロポリマーは、上記層106のフルオロポリマーよりも高い重量%のHFPモノマーを含む。さらなる例では、上記層104のフルオロポリマーは、上記層106のフルオロポリマーよりも、高い重量%のTFEモノマーを含む。
【0023】
上記ポリマーフィルム102の他の例示的な実施形態では、層104を、PVDF、THV、ETFE、EFEP又はPCTFEから形成させることができ、そして層106を、PVDF又はTHVから形成することができる。例えば、層104を、Dyneon(商標)THV 500G、Dyneon(商標)THV x815G、又はDyneon(商標)THV x610Gから形成することができる。層106は、例えば、PVDF、Dyneon(商標)THV 220、又はDyneon(商標)THV 2030Gxから形成することができる。
【0024】
特定の例の一つでは、複数の層(104及び106)から形成されるポリマーフィルム102は、光透過率に関して、最小の光学的透明度を有する。例えば、上記ポリマーフィルムは、少なくとも光透過率85%、例えば、可視スペクトルにおいて光透過率85%の光学的透明度を有しうる。例えば、上記光学的透明度は、少なくとも光透過率90%、少なくとも光透過率約92%、少なくとも光透過率約95%、少なくとも光透過率約98%、又は少なくとも光透過率約99%を可能とする。上記光学的透明度を、例えば、BYK−Gardner Haze−Gard Plusで測定することができる。
【0025】
さらに、上記ポリマーフィルムは、耐候性、非汚染性能、機械的靭性、防湿層性能、UV安定性、製品への結合性、及び誘電性能等の品質を有しうる。
【0026】
図1で具体的に説明されるポリマーフィルムは、追加のフルオロポリマー層を含むことができる。これらの追加の層は、層104の上に位置することができる。例えば、上記ポリマーフィルム102は、ETFE、PCTFE、EFEP、又はPVDFから形成される層を含むことができる。これらの追加の層を、層104及び106と一緒に共押出することができる。
【0027】
図2は、層204、206、及び208を含む複層ポリマーフィルム202の別の実施形体を具体的に説明するものである。層206及び208は、上述のように、それぞれ、層104及び106と同様である。層208は、層206及び204よりも低い融点を有するフルオロポリマー層を含むことができる。層206は、層208よりも高い融点を有するフルオロポリマーを含むことができる。同様に、層204は、層208よりも高い融点を有することができる。例示的な実施形態の一つでは、層204は、バリア層、耐候性層、又は自浄層として作用することができる。層204は、例えば、PCTFEバリア層又はETFE上部層(ETFE overlying layer)を含むことができる。
【0028】
例示的な実施形態の一つでは、層206は、135℃超、例えば、少なくとも約160℃、少なくとも約180℃、又は少なくとも約220℃の融点を有する。層208は、135℃未満、例えば、約125℃以下、約120℃以下、約115℃以下、又は約110℃以下の融点を有する。
【0029】
別の実施形態では、層206は、層208の融点よりも、少なくとも約10℃高い、例えば、少なくとも約25℃高い、少なくとも約40℃高い、少なくとも約60℃高い、又は少なくとも約100℃高い融点を有する。
【0030】
さらに例示的な実施形態では、層206は、層208のフルオロポリマーよりも高いフッ素化含有率を有するフルオロポリマーを含む。例えば、層206及び208は、THVコポリマーから形成されることができ、そして層206は、層208よりも、高いTFE若しくはHFP比率、又は低いVDF比率を含むことができる。層206及び208のさらなる詳細を、それぞれ、層104及び106に関連して見出すことができる。
【0031】
例示的な実施形態の一つでは、低融点層には、Dyneon(商標)のTHV220等のフルオロポリマーが含まれうる。別の例示的な実施形態では、低融点フルオロポリマーには、Dyneon(商標)のTHV 2030GXが含まれうる。より高融点のフルオロポリマーの例示的な実施形態には、Dyneon(商標)THV 500G、Dyneon(商標)THV 815G、及びDyneon(商標)THV 610Gが含まれる。
【0032】
例示的な実施形態の一つでは、上記フィルムは、基材の区分化されたシートにフィットするように取り付けられ、そしてカッティングされたフィルムとは対照的に、連続工程、例えば、基材の長い連続シート上への積層に用いるための助けとなる。例えば、上記フィルムは、ロール内で処理される軟質の光起電層に積層するための助けとなり、そして上記光起電性表面に付着させるために、架橋を利用しない。
【0033】
さらに例示的な実施形態では、上記フィルムは、フッ素化ポリマーから形成され、そして多くの場合、塩素化フルオロポリマーを含まない。一部の実施態様では、塩素化フルオロポリマーを明確に除外する。別の例示的な実施形態では、上記フィルムは、光透過率95%超、例えば、光透過率96%超の光学的透明度を有する。
【実施例】
【0034】
第二のフルオロポリマー層よりも低い融点を有する第一のフルオロポリマー層を含む、複層のポリマーフィルムの例示的な実施形態を示す。上記フルオロポリマー層を、例1に具体的に説明するように、共押出する。
【0035】
例1
224℃の融点を有するフルオロポリマーDyneon(商標)THV X815Gを、3/4インチのBrabenderエクストルーダー上で、8rpmで処理した。Brabenderエクストルーダーの区間ごとの温度は、220℃、270℃、260℃、及び260℃であった。2つの追加の層を、116℃の融点を有するDyneon(商標)THV 220Gのフルオロポリマーを用いて形成させた。2つの層のうちの1つの層が、1”Killion製エクストルーダー上で、12rpmで処理された。上記Killion製エクストルーダーの区間ごとの温度は、120℃、170℃、220℃、及び220℃であった。上記2つの層のうちの他の層は、3/4Brabenderエクストルーダー上で、8rpmで処理され、そして上記Brabenderエクストルーダーの区間ごとの温度は、120℃、170℃、220℃、及び220℃であった。上記エクストルーダーが、240℃の温度に保たれたABC型のフィードブロックと、230℃に保たれたダイとに供給した。
【0036】
有効な2つの層、Dyneon(商標)THV X815G層及びDyneon(商標)THV 220G層を有する2ミル及び5ミルの厚さの例示的なフィルムを、20:80に等しい層の厚さ比(THV815:THV220)を用いて製造した。
【0037】
上記開示の主題は、制限的でない実例としてみなされ、そして添付の特許請求の範囲は、上記改良、強化及び本発明の真の範囲に入る他の実施形態の全てをカバーすることを目的としている。従って、法により許容される最大の範囲まで、本発明の範囲を、次の特許請求の範囲及びそれらの均等物の最大限に許容される解釈により決定すべきであり、そして上述の詳細な説明によって制限又は限定すべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】図1は、複層フィルムの実例を含む。
【図2】図2は、複層フィルムの実例を含む。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一のフルオロポリマーを含み、135℃未満の融点を有する第一の層;及び
前記第一の層の上に位置し、そして第二のフルオロポリマーを含む第二の層、前記第二の層は、135℃超の融点を有する:
を含むポリマーフィルム。
【請求項2】
前記ポリマーフィルムが、少なくとも光透過率85%の光学的透明度を有する、請求項1に記載のポリマーフィルム。
【請求項3】
前記第一の層及び前記第二の層が共押出された、請求項1に記載のポリマーフィルム。
【請求項4】
前記第一の層及び前記第二の層が、お互いに直接接している、請求項3に記載のポリマーフィルム。
【請求項5】
前記第一の層及び前記第二の層の間に、介在層が存在しない、請求項4に記載のポリマーフィルム。
【請求項6】
前記第一のフルオロポリマーが、フルオロポリマーコポリマーを含む、請求項1に記載のポリマーフィルム。
【請求項7】
前記フルオロポリマーコポリマーが、TFE、HFP、及びVDFモノマーを含む、請求項6に記載の前記ポリマーフィルム。
【請求項8】
前記第二のフルオロポリマーが、フルオロポリマーコポリマーを含む、請求項1に記載のポリマーフィルム。
【請求項9】
前記第二のフルオロポリマーが、前記第一のフルオロポリマーよりも、高いフッ素含有率を有する、請求項1に記載のポリマーフィルム。
【請求項10】
前記第二のフルオロポリマーが、前記第一のフルオロポリマーよりも高いフッ素化炭素比率を有する、請求項1に記載のポリマーフィルム。
【請求項11】
前記第一の層の融点及び前記第二の層の融点の間の差が、少なくとも約10℃である、請求項1に記載のポリマーフィルム。
【請求項12】
前記差が、少なくとも約25℃である、請求項11に記載のポリマーフィルム。
【請求項13】
前記差が、少なくとも約40℃である、請求項11に記載のポリマーフィルム。
【請求項14】
前記差が、少なくとも約60℃である、請求項11に記載のポリマーフィルム。
【請求項15】
前記第二の層の融点が、少なくとも約160℃である、請求項1に記載のポリマーフィルム。
【請求項16】
前記第二の層の融点が、少なくとも約180℃である、請求項1に記載のポリマーフィルム。
【請求項17】
前記第二の層の融点が、少なくとも約220℃である、請求項1に記載のポリマーフィルム。
【請求項18】
前記第一のフルオロポリマーが、第一のTHVコポリマーを含み、そして前記第二のフルオロポリマーが、第二のTHVコポリマーを含み、そして
前記第二のTHVコポリマーが、前記第一のTHVコポリマーよりも低いビニリデンフルオリド比率を有する、
請求項1に記載のポリマーフィルム。
【請求項19】
前記第一のフルオロポリマーが、第一のTHVコポリマーを含み、そして前記第二のフルオロポリマーが、第二のTHVコポリマーを含み、そして
前記第二のTHVコポリマーが、前記第一のTHVコポリマーよりも高いTFE比率を有する、
請求項1に記載のポリマーフィルム。
【請求項20】
前記第一のフルオロポリマーが、第一のTHVコポリマーを含み、そして前記第二のフルオロポリマーが、第二のTHVコポリマーを含み、そして
前記第二のTHVコポリマーが、前記第一のTHVコポリマーよりも高いHFP比率を有する、
請求項1に記載のポリマーフィルム。
【請求項21】
前記第一及び第二の層のそれぞれが、塩素化フルオロポリマーを含まない、請求項1に記載のポリマーフィルム。
【請求項22】
前記第一の層及び前記第二の層が、それぞれ、前記第一及び前記第二のフルオロポリマーから本質的に成る、請求項1に記載のポリマーフィルム。
【請求項23】
第一のフルオロポリマーを含む第一の層;及び
前記第一の層の上に位置し、そして第二のフルオロポリマーを含む第二の層:
を含むポリマーフィルムであって、
前記第一の層の融点及び前記第二の層の融点の間の差が、少なくとも約10℃である、
前記ポリマーフィルム。
【請求項24】
前記第一の層及び前記第二の層が共押出された、請求項23に記載のポリマーフィルム。
【請求項25】
前記第一の層及び前記第二の層が、お互いに直接接している、請求項24に記載のポリマーフィルム。
【請求項26】
前記第一のフルオロポリマーが、フルオロポリマーコポリマーを含む、請求項23に記載のポリマーフィルム。
【請求項27】
前記フルオロポリマーコポリマーが、TFE、HFP、及びVDFモノマーを含む、請求項26に記載の前記ポリマーフィルム。
【請求項28】
前記第二のフルオロポリマーが、フルオロポリマーコポリマーを含む、請求項23に記載のポリマーフィルム。
【請求項29】
前記第二のフルオロポリマーが、前記第一のフルオロポリマーよりも、高いフッ素含有率を有する、請求項23に記載のポリマーフィルム。
【請求項30】
前記第二のフルオロポリマーが、前記第一のフルオロポリマーよりも高いフッ素化炭素比率を有する、請求項23に記載のポリマーフィルム。
【請求項31】
前記第一の層の前記融点が135℃未満であり、そして前記第二の層の前記融点が135℃超である、請求項23に記載のポリマーフィルム。
【請求項32】
前記第二の層の融点が、少なくとも約160℃である、請求項31に記載のポリマーフィルム。
【請求項33】
前記第二の層の融点が、少なくとも約180℃である、請求項31に記載のポリマーフィルム。
【請求項34】
前記第二の層の融点が、少なくとも約220℃である、請求項31に記載のポリマーフィルム。
【請求項35】
前記差が、少なくとも約25℃である、請求項23に記載のポリマーフィルム。
【請求項36】
前記差が、少なくとも約40℃である、請求項23に記載のポリマーフィルム。
【請求項37】
前記差が、少なくとも約60℃である、請求項23に記載のポリマーフィルム。
【請求項38】
前記第一のフルオロポリマーが、第一のTHVコポリマーを含み、そして前記第二のフルオロポリマーが、第二のTHVコポリマーを含み、そして
前記第二のTHVコポリマーが、前記第一のTHVコポリマーよりも低いビニリデンフルオリド比率を有する、
請求項23に記載のポリマーフィルム。
【請求項39】
前記第一のフルオロポリマーが、第一のTHVコポリマーを含み、そして前記第二のフルオロポリマーが、第二のTHVコポリマーを含み、そして
前記第二のTHVコポリマーが、前記第一のTHVコポリマーよりも高いTFE比率を有する、
請求項23に記載のポリマーフィルム。
【請求項40】
前記第一のフルオロポリマーが、第一のTHVコポリマーを含み、そして前記第二のフルオロポリマーが、第二のTHVコポリマーを含み、そして
前記第二のTHVコポリマーが、前記第一のTHVコポリマーよりも高いHFP比率を有する、
請求項23に記載のポリマーフィルム。
【請求項41】
前記第一及び第二の層のそれぞれが、塩素化フルオロポリマーを含まない、請求項23に記載のポリマーフィルム。
【請求項42】
前記第一の層及び前記第二の層が、それぞれ、前記第一及び前記第二のフルオロポリマーから本質的に成る、請求項23に記載のポリマーフィルム。
【請求項43】
第一のフルオロポリマーを含む第一の層;及び
前記第一の層の上に位置し、そして第二のフルオロポリマーを含む第二の層:
を含むポリマーフィルムであって、
前記第二のフルオロポリマーが、前記第一のフルオロポリマーよりも高いフッ素含有率を含む、
前記ポリマーフィルム。
【請求項44】
前記第一の層及び前記第二の層が共押出された、請求項43に記載のポリマーフィルム。
【請求項45】
前記第一の層及び前記第二の層が、お互いに直接接している、請求項44に記載のポリマーフィルム。
【請求項46】
前記第一のフルオロポリマーが、フルオロポリマーコポリマーを含む、請求項43に記載のポリマーフィルム。
【請求項47】
前記フルオロポリマーコポリマーが、TFE、HFP、及びVDFモノマーを含む、請求項46に記載の前記ポリマーフィルム。
【請求項48】
前記第二のフルオロポリマーが、フルオロポリマーコポリマーを含む、請求項43に記載のポリマーフィルム。
【請求項49】
前記第二のフルオロポリマーが、前記第一のフルオロポリマーよりも高いフッ素化炭素比率を有する、請求項43に記載のポリマーフィルム。
【請求項50】
前記第一のフルオロポリマーの融点及び前記第二のフルオロポリマーの融点の間の差が、少なくとも約10℃である、請求項43に記載のポリマーフィルム。
【請求項51】
前記第一の層の融点が135℃未満であり、そして前記第二の層の融点が135℃超である、請求項43に記載のポリマーフィルム。
【請求項52】
前記第一のフルオロポリマーが、第一のTHVコポリマーを含み、そして前記第二のフルオロポリマーが、第二のTHVコポリマーを含み、そして
前記第二のTHVコポリマーが、前記第一のTHVコポリマーよりも低いビニリデンフルオリド比率を有する、
請求項43に記載のポリマーフィルム。
【請求項53】
前記第一のフルオロポリマーが、第一のTHVコポリマーを含み、そして前記第二のフルオロポリマーが、第二のTHVコポリマーを含み、そして
前記第二のTHVコポリマーが、前記第一のTHVコポリマーよりも高いTFE比率を有する、
請求項43に記載のポリマーフィルム。
【請求項54】
前記第一のフルオロポリマーが、第一のTHVコポリマーを含み、そして前記第二のフルオロポリマーが、第二のTHVコポリマーを含み、そして
前記第二のTHVコポリマーが、前記第一のTHVコポリマーよりも高いHFP比率を有する、
請求項43に記載のポリマーフィルム。
【請求項55】
前記第一及び第二の層のそれぞれが、塩素化フルオロポリマーを含まない、請求項43に記載のポリマーフィルム。
【請求項56】
前記第一の層及び前記第二の層が、それぞれ、前記第一及び前記第二のフルオロポリマーから本質的に成る、請求項43に記載のポリマーフィルム。
【請求項57】
第一のTHVコポリマーを含む第一の層;及び
前記第一の層の上に位置しかつ直接接しており、そして第二のTHVコポリマーを含む第二の層:
を含むポリマーフィルムであって、
前記第二のTHVコポリマーが、前記第一のTHVコポリマーよりも高い程度にフッ素化されている、
前記ポリマーフィルム。
【請求項58】
前記第一の層及び前記第二の層が共押出された、請求項57に記載のポリマーフィルム。
【請求項59】
前記第一の層の融点及び前記第二の層の融点の間の差が、少なくとも約10℃である、請求項57に記載のポリマーフィルム。
【請求項60】
前記第一の層の融点が135℃未満であり、そして前記第二の層の融点が135℃超である、請求項57に記載のポリマーフィルム。
【請求項61】
前記第二のTHVコポリマーが、前記第一のTHVコポリマーよりも、低いビニリデンフルオリド比率を有する、請求項57に記載のポリマーフィルム。
【請求項62】
前記第二のTHVコポリマーが、前記第一のTHVコポリマーよりも高いTFE比率を有する、請求項57に記載のポリマーフィルム。
【請求項63】
前記第二のTHVコポリマーが、前記第一のTHVコポリマーよりも高いHFP比率を有する、請求項57に記載のポリマーフィルム。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2008−501552(P2008−501552A)
【公表日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−515481(P2007−515481)
【出願日】平成17年6月1日(2005.6.1)
【国際出願番号】PCT/US2005/019025
【国際公開番号】WO2005/120829
【国際公開日】平成17年12月22日(2005.12.22)
【出願人】(500149223)サン−ゴバン パフォーマンス プラスティックス コーポレイション (64)
【Fターム(参考)】