説明

複数のチャンバの材料分配システム及びそれを作る方法

材料分配システム、及びそのようなシステムを作る方法が説明される。材料分配システムは、少なくとも2つの別個のチャンバ(32、34)を有し、少なくとも部分的に弾性的に変形可能なバンド(14)に取り囲まれた、潰れうる容器(18)を用いる。容器(18)が流動性の組成物で充填されると、バンド(14)が伸び、それによって位置エネルギーが生じ、位置エネルギーは、次に噴射剤及び/又は加圧容器の代わりに、組成物の分配するために使用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、材料分配システム及びそれを作る方法を対象とする。説明する方法及び/又は最終的な材料分配システムの両方において、所望により使用することができる独自の弁も開示される。本発明は、本明細書で説明する材料分配システムを用いる包装体及びパーソナルケア製品を更に対象とする。
【背景技術】
【0002】
エアゾール送達システムは、例えば、パーソナルケア品目、ペンキ、食品、及びホームケア製品を含む様々な消費財の送達用に、数十年間広く使用されてきた。これらのシステムは、エアゾール容器から製品を押し出すために揮発性噴射剤を利用する。エアゾール技術は、有効かつ比較的安価であるため支持されてきた。しかしながら、その技術は関連した不利点がないわけではない。従来より使用されてきたフルオロカーボン及び炭化水素の種類の噴射剤の大気中への放出は、1つの関連した欠点である。別の不利点は、エアゾール容器が、製造中に、追加の安全装置及び処置を必要とし得る圧力容器とみなされることである。貯蔵、使用、又は処分中に問題が起こる場合、加圧容器は人への危害の懸念をも生じさせ得る。そして、多くのエアゾール製品に伴う高い内部圧力は、容器の材料及び形状の選択肢をも限定させてきた。
【0003】
ポンプシステムは、エアゾールの代替品の1つである。ポンプシステムは概して、計量した量の製品を分配する。しかしながら、消費者は異なる要件を持っている可能性があり、したがって、全てのユーザーを満足させる、適切な計量した量を供給することにおいて問題が起こる。例えば、1人の消費者は、所望する量の製品を分配するために、分配装置を2回ポンプ運動させる必要がある可能性があり、別の消費者は、同じ分配装置を1回のみポンプ運動させる可能性がある。そして所望の量がポンプ運動の中間である場合、消費者は、ポンプ式分配装置を使用しようとするのを挫折してしまう可能性がある。
【0004】
エアゾール容器と類似するが、それに関連した多くの欠点なしで、制御された分配を提供するためのアプローチが開発されている。このアプローチは、エラストマーバンドに取り囲まれた潰れうる容器を含む。常時閉弁及びアクチュエータ組立体が容器に固着される。容器が製品で初期に充填されるとき、その容器は取り囲むエラストマーバンドと共に伸張する。エラストマーバンドが伸張するにつれて、位置エネルギーが生成される。アクチュエータが弁を開くように作動するとき、位置エネルギーが運動エネルギーに変換されて、アクチュエータが解除されるまで製品を容器から分配する。そのような分配システムの例は、米国特許第4,964,540号、及び同第5,232,126号に開示されている。これらのシステムのエラストマーバンドの主な伸張及び収縮は半径方向である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第4,964,540号
【特許文献2】米国特許第5,232,126号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
結果として、特に容器及びバンドに材料特性の相違がある場合、並びに例えばゲル等の粘着性の製品が含まれる場合、容器の閉鎖端でかなりの量の製品が貯留し得る。したがって、技術を改良する余地がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、材料分配システムを作る方法を対象とする。例示的な一実施形態では、(a)少なくとも2つの別個のチャンバを含む容器プリフォームであって、ポリマープリフォーム、及びポリマープリフォームの少なくとも一部分を取り囲む弾性的に変形可能なバンドを含む容器プリフォームを提供する工程、(b)ポリマープリフォームを加熱する工程、(c)容器プリフォームを成形型キャビティ内に位置決めする工程、及び(d)容器を画成するように、容器プリフォームを成形型キャビティの壁に向かって伸張させるのに十分な圧力をポリマープリフォームの内部に加え、その間、弾性的に変形可能なバンドが伸ばされ、伸ばされた弾性的に変形可能なバンドと関連して位置エネルギーが生成され、加えられた内部圧力が除去されると、容器が少なくとも部分的に潰れる工程を含む方法が提供されている。
【0008】
本発明は、材料分配システムを更に対象とする。材料分配システムは概して、少なくとも2つの別個のチャンバ、及び袋の少なくとも一部分を取り囲むバンドを含む潰れうる袋を含み得る。例示的な一実施形態では、袋はバンドより少なくとも約50%長い長さを有する。例示的な別の実施形態では、バンドは、不可視光波がバンドの壁を通過し得る材料で構成され、これによってバンドが、袋プリフォームの周りに配置されるとき、不可視光線が、バンドを通過して、プリフォームが最終の袋の形体に吹いて膨らまされる前に加熱されることを可能にする。更に別の例示的な実施形態では、袋は、約0.1016mm(4ミル)未満、又は約0.0508mm未満(2ミル)、及び約25.4マイクロメートル(約1ミル)まで薄くし得る壁厚を有する少なくとも1つの区分(側壁又は隔壁等)を含む。更なる一実施形態では、袋は、約0.5〜約1.0、又は0.58の固有粘度値を有する射出成型等級のポリエステルから作られる。好ましい一実施形態では、バンドは、例えば、化学的手段によって、又は単なる摩擦以上の機械的な手段を介して、袋に固着される。バンドを袋に固着する好適な方法の非限定的な例としては、収縮スリーブを使用する、又は複合材料で作られた止め輪/バンドをオーバーモールドして、弾性的に変形可能なバンドをプリフォームに固定させることが挙げられる。材料分配システムは、複数のチャンバを備える袋によって多数の製品を分配するように適合されてもよい。
【0009】
非充填の及び充填された包装体も本発明によって提供される。包装体は外側容器を含むことができ、そこに材料分配システムが配置される。外側容器は様々な特徴を用いることができる。一実施形態では、外側容器は、ブロー成形されたプラスチック容器、射出成型容器、ガラス容器、可撓性包装、紙若しくはセルロースの包装、ゴム容器、又はそれらの組み合わせ若しくは組み合わせからなる群から選択される。例えば、外側容器は、エアゾール製品で従来用いられていない様々な形及び形状を取ってもよい。容器は、例えば縮径区分を有してもよいし、テーパーした区分を有してもよいし、楕円形又は正方形でもよい。外側容器は、いつ取替用製品を購入すべきなのかが分かるように、(材料分配システムの外観が変わることで)どれだけの製品が包装体に残っているかがユーザーに見えるように透明、半透明であってもよく、又は窓を用いてもよい。材料分配システムの少なくとも一部分が見える実施形態では、収容された製品の様相を伝えるために、材料分配システムは、色及び/又はしるしを用いてもよい。いくつかの実施形態では、外側容器は材料分配システムを完全に封入しなくてもよい。即ち、外側容器は、美感及び/又は機能的な特徴のために、例えば材料分配システム用の基部若しくはレッグ部、又は材料分配システム用のハンドル等の、外部被覆の一部だけを形成してもよい。外側容器は、剛性であっても可撓性であってもよく、又は異なる物理的特性を有する部分を有してもよい。包装体は、例えば、剃毛組成物、ヘアケア組成物、制汗剤/脱臭剤組成物、スキンケア製剤、及び口腔ケア組成物(歯磨き及び義歯接着剤を含む(例えば米国特許第5,073,604号及び同第6,025,411号を参照))が挙げられるがそれらに限定されないパーソナルケア組成物などの、多数の異なる流動性の組成物で充填されることができる。他の流動性の製品もまた、本発明から分配されてよい。単なる例として、布地/空気ケア組成物、ペットケア組成物、及び食品もまた本発明のシステムから分配されてよい。
【0010】
本発明のこれら及び他の態様は、以下で更に詳しく説明される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本明細書は、本発明を形成すると見なされる主題を特に指摘し、明確に請求している請求項により結論とするが、本発明の例示的な実施形態は、添付図面と共に示す以下の説明によってよりよく理解できるであろうと考えられる。
【図1A】作製中の材料分配システムの例示的な実施形態を示す断面図。ブロー成形金型内に配置された容器プリフォームの実施形態。
【図1B】作製中の材料分配システムの例示的な実施形態を示す断面図。ブロー成形プロセス中のプリフォーム。
【図1C】作製中の材料分配システムの例示的な実施形態を示す断面図。伸ばされたゴムバンドに取り囲まれた吹いて膨らまされた容器/袋。
【図2】弾性的に変形可能なバンドに部分的に取り囲まれたポリマープリフォームを含む例示的な容器プリフォームの側面図。
【図3】図2に示される容器プリフォームの断面図。
【図4】例示的なポリマープリフォームの斜視図。
【図5】図4に示されるポリマープリフォームの側面図。
【図6】プリフォームが容器に形成されるとき保持される、分離した別個のチャンバを収容する、ポリマープリフォームの別の実施形態の断面図。
【図7】容器プリフォームの別の実施形態の断面図。
【図8】プリフォームの開口部に挿入された弁部材を含む、容器プリフォームの実施形態の部分的断面図。
【図9】流動性の組成物で充填されている、本発明による包装体の部分的断面図。
【図10A】使用前の充填された包装体の断面図。
【図10B】使用中の充填された包装体の断面図。
【図11】本発明の材料分配システムを受容することができる缶の斜視図。
【図12】容器プリフォームが容器/材料分配システムに転移した後に起こり得る例示的な寸法変化。
【図13】容器プリフォームが容器/材料分配システムに転移した後に起こり得る例示的な寸法変化。
【図14】本発明による包装された消費者向け製品の断面図。
【図15】本発明による包装された消費者向け製品の側面図。
【図16A】本発明の少なくとも1つの実施形態による管の例示的な側面図。
【図16B】本発明の少なくとも1つの実施形態による管の例示的な側面図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明は、以下の実例的及び好ましい実施形態に関する発明を実施するための形態を参照することにより更に容易に理解され得る。特許請求の範囲は、本明細書に記載されている具体的な構成要素、方法、条件、装置、又はパラメータに限定されず、また本明細書で使用される用語は、特許請求される本発明を限定することを意図するものではないということを理解すべきである。また、添付の特許請求の範囲を包含する本明細書において使用されるとき、単数形「a」、「an」、及び「the」は複数形を含み、特定の数値への参照は、その文脈により特に明確に指示されていない限り、少なくともその特定の数値を含む。値の範囲が述べられている場合、別の実施形態は、その一方の特定の値から及び/又は他方の特定の値までを含む。同様に、値が先行する「約」を用いることにより近似値として述べられている場合、その特定の値は別の実施形態を形成するものと理解される。全ての範囲は、包括的であり結合可能である。
【0013】
本発明の1つの態様により、材料分配システムを作る方法が提供される。図1A〜1Cを参照して、例示的な方法が説明される。図1Aに、ブロー成形金型30の頂点部に挿入された例示的な容器プリフォーム10が示される。容器プリフォーム10は、ポリマープリフォーム12、弾性的に変形可能なバンド14、及び弁部材16を含む。一実施形態では、ポリマープリフォームは、Eastman製のEastar Copolyester EN058の商標名の射出成型等級のPET、広範囲の分子量及び4.0のメルトフローインデックスを有するポリマー材料、Lyondellbasell製のM5040の商標名の高密度ポリエチレン(polyethelene)、及びLyondellbasell製のClarify PP 1903等の他の材料から作られる。
【0014】
一実施形態では、弾性的に変形可能なバンドは、ラテックス等の天然ゴム材料を含む。好適な天然ゴムとしては、最低約3500の引張り強度(psi)を有するものが挙げられる。更なる好適な天然ゴムは、少なくとも約750%の極限伸びを有してもよい。更に、天然ゴムは、約35+/−5の硬さ(ショアA)及び125までの100%弾性率(psi)を有してもよい。好適な天然ゴムは、約0.97までの比重を更に有してもよい。一実施形態では、弾性的に変形可能なバンドは、ゴムの木(例えば、グアユールゴムの木、又はパラゴムノキ属の木)から作ることができる天然ゴムを含む。一実施形態では、弾性的に変形可能なバンドは、バンドを通過するIR光の透過を過度に妨害又は干渉するカーボンブラック又は任意の他の成分を含まないか又は実質的に含まない。理論に拘束されるつもりはないが、IR光波の全て、又は少なくとも大半が弾性的に変形可能なバンドを通過できる弾性的に変形可能なバンドを選択することが好ましいと考えられる。そうすることで、IR光がプリフォームに達してプリフォームを加熱することができる。
【0015】
プリフォーム12は、容器/袋を伸ばす、及び/又は吹いて膨らませる前に加熱される。加熱の工程は、光波をバンド14を通してプリフォーム12に透過させることで行うことができる。一実施形態では、プリフォームの少なくとも一部分(好ましくはプリフォーム全体)は、プリフォームのガラス転移温度(Tg)を上回る約−15℃〜約−1.1℃(5〜約30°F)、又は約−12.2℃〜約−6.6℃(10〜約20°F)の範囲の温度まで加熱される。別の実施形態では、バンドもほぼ同じ温度まで加熱される。光波は不可視光波が好ましく、例として、例えば約1.5マイクロメートルの波長域の赤外線が挙げられるプリフォーム12を塑性的に伸張させ、バンド14を弾性的に伸張させるように、圧力がプリフォーム12の内部に加えられる。この圧力は、加圧ガス(例えば空気)、駆動ロッド若しくは他の物理的部材、又は両方の組み合わせによって供給することができる。一実施形態では、加えられる圧力は、約206.8kPa(30psig)〜約896.3kPa(130psig)、あるいは約482.6kPa(70psig)である。理論に拘束されるつもりはないが、プリフォームへの望ましくない損傷の可能性を低くして、プリフォームを素早く均一に伸張させる(expending)ために、加えられる圧力は、482.6kPa(70psig)の約±103.4又は68.9kPa(15又は10psig)以内が望ましいと考えられる。物理的圧力が用いられる場合、弁部材16はプリフォームの首部に配置されなくてもよい。好ましい実施形態では、プリフォームに入るガスの速度、及び形成された容器から排気されるガスの速度が制御できるように、弁部材16はプリフォームに含まれる。
【0016】
図1Bに示されるように、プリフォーム12及びバンド14は、軸(長手方向)方向、及び半径方向の両方に伸張している。この伸張中にプリフォーム12は塑性的に変形され、その間、バンド14と関連して位置エネルギーが生じるように、バンド14は弾性的に変形されるか、又は伸ばされる。一実施形態では、生成された位置エネルギーは、静水圧のおよそ241.3kPa(35psig)以下、又は約206.8kPa(30psig)、又は約137.9kPa(20psig)である。一実施形態では、バンドの少なくとも一部分が、約0.15mm(6ミル)〜約0.25mm(10ミル)、好ましくは、約0.17mm〜約0.20mm(7〜約8ミル)、好ましくは、約0.208mm〜約0.213mm(8.2〜約8.4ミル)の範囲の壁厚を有するように、バンドが伸ばされる。一実施形態では、ポリマープリフォームの少なくとも一部分は、伸ばされる前に約0.15cm(1/16インチ)〜約0.95cm(3/8インチ)、あるいは約0.31cm(1/8インチ)の壁厚を有する。図1Cは、外方にかつ金型30の壁に隣接して伸張されて、容器又は袋18を画成するプリフォーム12を示す。内部圧力が容器18から解除されると、バンド14に関連した位置エネルギーが容器18に作用して、容器が少なくとも部分的に、やはり軸方向及び半径方向の両方に潰れる。
【0017】
本明細書の背景技術の項で参照される公知の材料分配システムは、潰れうる袋、及びそれを取り囲むエラストマーバンドを含む。これらの従来のシステムは、図1A〜1Cに関連して示され説明される方法論とは非常に異なる方法で通常作られる。従来の袋は、プリフォームが射出成型されてから、ブロー金型の中で伸ばされ吹いて膨らまされる、射出延伸ブロー成形プロセスを使用して一般に作られる。本発明の例示的な方法とは異なり、エラストマーバンドはブロー成形プロセス前及びプロセス中に、プリフォームの周りに配置されない。その代わりに、プリフォームはまず袋に吹いて膨らまされて硬化される。袋は金型から取り外され、半径方向に潰してから、別個のプロセスによってバンドに挿入される。
【0018】
一実施形態では、潰れうる袋は、「伸張可能な袋」を作るための米国特許第4,964,540号に開示される任意の材料で作ることができ、袋を作るために使用することができる材料の非限定的な例としては、可撓性があり、所望により弾性的な、任意の材料が挙げられる。一実施形態では、材料は、味又は臭いが全く中身に移らないように比較的不活性である実質的に非弾力的な材料である。しかしながら、ポリエチレンテレフタレート等の他の材料も使用することができる。例えば、袋は、ナイロン、ポリプロピレン、ポリエステル、又はSARANEX等のプラスチック材料で作られてもよい。
【0019】
別の実施形態では、潰れうる袋は、米国特許第5,232,126号に示され説明されるようなライナーである。潰れうる袋として使用に適したライナーを作ることができる材料の非限定的な例としては、エラストマーであっても非エラストマーであってもよいが好ましくは非エラストマーである、任意の可撓性プラスチック材料が挙げられる。好ましい材料は高密度ポリエチレン(HDPE)であり、他の好適な材料としては、ポリアミド、及びBritish Petroleumから入手可能なアクリロニトリルである「Barex」218が挙げられる。ライナーは、必要に応じて、共押出ブロー成形によって2つ以上の材料から作ることができる。一旦金型から解放されると、ライナー上に任意の追加層を形成することは必要ではない、又は望ましくない。弁の中につながるライナーの首部で典型的にかなり剛性であることを除いて、ライナーは、全長にわたって可撓性であるが全長にわたって自己支持型であるのに十分剛性であるのが好ましい。
【0020】
ライナーは任意の好適な厚さであってよい。一実施形態は、ライナーが、所望により弁につながる首部を除く実質的にその全長にわたって、約0.025cm〜0.050cm(10〜20ミル)の厚さ、0.025cm〜0.050cm(0.010〜0.020インチ)、好ましくは約0.030cm〜0.045cm(0.012〜0.018インチ)の平均側壁厚を有することを可能にし、首部を形成するライナーの部分は、完全に伸張した状態で弁の2.54cm(1インチ)以内あり得るが、多少より厚くてもよい。回旋状部分の任意の水平横断面での厚さの小さいばらつきは、許容できる。
【0021】
更に別の実施形態では、潰れうる袋は、米国特許第4,964,540号、及び同第5,232,126号に示され説明されるように、頂部及び谷部を備えたひだ状になっている。加圧容器で使用するのに適している他の既知の潰れうる袋又は可撓性の袋も使用することができる。
【0022】
図2及び3を参照して、例示的な容器プリフォーム10の態様及びその構成要素が以下に説明される。容器プリフォーム10が図2に示されており、これはポリマープリフォーム12、弾性的に変形可能なバンド14、弁部材16、及び弁部材16とプリフォーム12の首部領域との間に配置された所望によるアダプタ/挿入部19を含む。
【0023】
プリフォーム12の斜視図及び側面図が、それぞれ図4及び5に示される。プリフォーム12は、開口端20(実際の開口部は図示せず)及び対向する閉鎖端22を有する。好ましい実施形態では、図に示されているように、フランジ24は開口端20に近接して画成される。フランジ24は、プリフォームをブロー金型に保持する際に役立ち得る。フランジ24は、最終的に形成された袋を外側容器及び/又は弁の部分若しくはアクチュエータ組立体と接合させるのに使用することができる。開口端20に近接して配置された第1のフランジ25、及び閉鎖端22に近接して配置された第2のフランジ26の、2つの更なるフランジが、例示的なプリフォーム12に用いられる。1対の溝27及び28もプリフォーム12に含まれる。追加のフランジ及び溝は、バンド14の位置決め及び保持に役立ち得る任意の機能である。好ましい実施形態では、バンド14をプリフォーム12に固着させるために、接着剤が溝27及び28に塗布される。本発明による使用可能な好適な接着剤の非限定的な例としては、Loctite(登録商標)4306(商標)及び4307(商標)等の光硬化接着剤、Loctite(登録商標)406(商標)及び4501(商標)等の非光活性化接着剤、並びにそれらの混合物が挙げられる。プリフォーム12は、例えば、ポリエステル、ナイロン、ポリオレフィンを含む様々な熱可塑性材料から形成することができ、射出成型等の任意の公知技術を使用して形成することができる。例示的な一実施形態では、ポリマープリフォームは、約0.5〜約1.0の固有粘度値を有する射出成型等級のポリエステル材料から作られる。
【0024】
本発明に適したポリマープリフォームは、添付図面に示される形状に限定されるものではなく、図示され説明されたものと類似の又は相違する特徴が用いられてもよい。本発明の少なくとも1つの実施形態による、複数のチャンバを有する代替のプリフォーム30の断面図が、図6に図示される。プリフォーム30は、第1のチャンバ32及び第2の別個のチャンバ34を有する。プリフォームが2つより多い別個のチャンバを有する追加の実施形態もまた、本発明の範囲内である。伸ばす及び/又は吹いて膨らませる処理中に、分離したチャンバが維持され、その結果、形成される袋も、異なる組成物又は組成上の構成成分を保持するための少なくとも2つ、例えば3つの別個のチャンバを有する。別個のチャンバは、ポリマープリフォームの残部と同一材料で作られる少なくとも1つの隔壁によって分離される。隔壁は、好ましくは単層壁である。(任意の隔壁を含む)プリフォーム材料はそれ自体が、Graham PackagingのSurShot(商標)多層射出技術(例えば欧州特許第1147872号、米国特許第6787094号を参照)等による多層射出成型のプロセスで形成される場合のような多層構造であり得る。一実施形態では、プリフォームは、障壁特性が改善されるように、PETプリフォーム材料の間に挟まれたナイロン層及びエチレンビニルアルコール(EVOH)層を含む。複数の別個のチャンバは、ポリマープリフォームの開口端からポリマープリフォームの閉鎖端まで及ぶ。同じ又は異なる組成物が、それらのチャンバのそれぞれの内部に収容され得ることが、当業者に理解されるであろう。一実施形態では、化学的に不適合な2つの成分が、分配前に接触しないように、異なるチャンバに分けられることができる。別の実施形態では、熱又は発泡体等の第3の組成物又は効果を生成することができる2つの成分が、分配するときまで分けて保持されることができる。2つより多い分離したチャンバを用いることもできることが、当業者には容易に認識されるであろう。
【0025】
本発明は、重要なことに、(弾性的に変形可能なバンドによって少なくとも部分的に取り囲まれた)プリフォームが充填され、それによって結果として得られる潰れうる袋を作るとき、特定の量の内部圧力が潰れうる袋内に生じることを発見した。プリフォームが、2つ又は3つのチャンバ等の複数のチャンバを含む場合、同量の圧力が複数のチャンバ内に生じ得ることが発見された。これは、分離した別個のチャンバを画成する隔壁が(潰れうる袋と同一材料で作られるため)可撓性、潰れうる、及び/又は伸縮自在であり、別個のチャンバが組成物を放出することにより内部圧力が低下するにつれて、複数のチャンバ全体の圧力が同じに維持されるように隔壁が撓むことができるので、可能であると考えられる。一実施形態では、第1の別個のチャンバと第2の別個のチャンバとの間の圧力差は、約103.4kPa(15psi)未満、あるいは約68.9kPa(10psi)未満、あるいは約34.5kPa(5psi)未満、あるいは約6.9kPa(1psi)未満、あるいは更には約0Pa(0psi)である。
【0026】
一実施形態では、第1の別個のチャンバは第1の組成物を収容し、第2の別個のチャンバは第2の組成物を収容する。一実施形態では、第1の組成物は第2の組成物と同一ではない。第1の組成物及び第2の組成物が同一でないときに使用可能な好適な組成物の例としては、互いに接触したときに不適合である可能性がある任意の好適な組成物が挙げられる。更に、第1及び第2のチャンバに分かれた組成物は、剃毛調製物が含まれるがそれに限定されない様々なビューティケア用途に適し得る自己発熱組成物を作ることができる。好適な自己発熱組成物の非限定的な例の1つとして、水が存在するとき熱を発生させる組成物が挙げられる。一実施形態では、第1の組成物は無水成分等の還元成分を含む。好適な無水成分の1つの例としては、ゼオライト及び/又は無機塩類が挙げられる。還元成分が無水成分である場合、酸化成分は水源を含む。無水成分と水との間の接触は次に熱を発生させる。還元成分は酸化成分と接触すると熱を発生させることが、当業者に理解されるであろう。
【0027】
一実施形態では、酸化成分は第2の組成物に供給される。酸化成分が第2の組成物に供給されると、ユーザーが第1及び第2のチャンバから分配された組成物を分配し、組成物を互いに接触させ最終的に混合させることによって、熱が発生し得る。酸化成分の1つの例は水源である。還元成分及び酸化成分の好適な組み合わせの1つの例は、米国付与前公報第2004/0166085号、同第2006/0029566号、及び同第2006/0029565号に説明されるものである。そのような実施形態では、酸化性物質の構成成分は、第1のシェービングフォームベース及び酸化剤を含み、還元性物質の構成成分は、第2のシェービングフォームベース及び還元剤を含む。シェービングフォームベースはそれぞれ独立に、水、21℃で約275.8kPa(40psig)以上の蒸気圧を有する揮発性発泡剤、及び非イオン性界面活性剤を含む水分散性界面活性剤を含む水中油型エマルションを含む。酸化剤及び還元剤の量及び割合は、シェービングフォーム製品の使用中に、酸化性物質の構成成分及び還元性物質の構成成分を混合する際に所望の熱特性を有する発熱反応をもたらすように選択される。好ましくは、シェービングフォームベースの少なくとも1つ、又はより好ましくは両方が、石鹸及びイオン性界面活性剤(例えばアニオン性界面活性剤)を実質的に含まない。「実質的に含まない」とは、シェービングフォームベースが、約2%未満の石鹸及びイオン性界面活性剤、好ましくは約1.5%未満の石鹸及びイオン性界面活性剤、より好ましくは約1%未満の石鹸及びイオン性界面活性剤、最も好ましくは0%の石鹸及びイオン性界面活性剤を含有することを意味する。
【0028】
石鹸を実質的に含まない非イオン性の製剤は、暖かい感覚を生じさせるために使用される活性剤と適合性があり、その活性剤の存在下で安定である。非イオン性シェービングフォームベースはまた、石鹸ベースの製品に関連する問題を緩和するなどの更なる利益を提供できる。非イオン性界面活性剤は、2つの界面活性剤のブレンドを含むことができ、その界面活性剤の一方は他方よりも疎水性である。通常、界面活性剤ブレンドは、相対的に長い及び相対的に短いポリエチレンオキシド鎖(ポリオキシエチレン鎖)を有する脂肪族アルコールエトキシレート類を含んでもよい。例えば、ブレンドは、2〜20のエトキシ基を有する脂肪族アルコールエトキシレート及び21〜100のエトキシ基を有する脂肪族アルコールエトキシレートを含んでもよいが、約2.5:1〜約1:2.5の範囲の比においてである。
【0029】
好ましくは、第1のシェービングフォームベース及び第2のシェービングフォームベースは実質的に同一であり、それは、各シェービングフォームベースが、他方のシェービングフォーム中にあるものと同一の少なくとも3つ、好ましくは少なくとも4つ、より好ましくは少なくとも5つの成分を有し、最も好ましくはこうした成分が他方のシェービングフォームベースにおけるものとほぼ同じ割合で存在することを意味する。
【0030】
それらを実施することは、次の1つ以上の利点を示し得る。シェービングフォーム製品は、相対的に長い、好ましくは約1年から約3年の貯蔵安定性を有する。一部の実施形態において、シェービングフォーム製品はシェービングフォームを生成するために振盪する必要がない。一部の実施において、シェービングフォーム製品の発泡剤及びその他の成分は、相分離して不均一な混合物にならずに容器での保存中に乳化及び安定したままである。このため、2つの構成成分を有する容器では不利益となり得る振盪を使用前にシェービングフォーム製品に行う必要がなくなる。シェービングフォーム製品は、審美的な泡特性とともに、シェービング前及びシェービング中にユーザーに心地よい暖かい感覚を与える。シェービングフォームの加熱効果は、ユーザーの毛髪(例えばひげ)に潤いを与え、シェービングのために毛髪を整えて、ユーザーの快適さを改善するのに役立つ。シェービングフォーム製品は、貯蔵安定性があり(例えば、それらの内容物は容器内で相分離しない)、魅力的な審美形態で容器から分配される。分配後、シェービングフォームは、滑らかで、クリ−ム状の安定な泡を与え、その泡はフォームが皮膚に広げられたときに素早く延びる。ユーザーの皮膚(例えばユーザーの顔)に塗布された後、泡はシェービング中、フォームが発熱反応によって加熱されても皮膚に残る(例えば泡は顔から流れ落ちない)。泡は、毛髪(例えば顎ひげの毛)を柔らかくし、シェービング中に皮膚を保護するのに役立つ。泡は、シェービングフォーム組成物が加熱される場合であっても、クリーム状で安定なままである。シェービングフォームは、潤滑性及び皮膚への優しさというような所望の性能特性を提供し、加熱中及び加熱後にそれらを維持する。シェービングフォームを加熱するために使用される加熱系の化学反応は、皮膚に使用するのに安全であり、皮膚に刺激を与えない。シェービング後、泡は比較的容易に皮膚から除去できる。
【0031】
より好ましいシェービングフォームベースは、上述成分に加えて、次の任意成分の1つ以上(又は、最も好ましい実施形態においては全て)を含む:水溶性ポリマー、脂肪族アルコール、両性界面活性剤、皮膚軟化剤(例えば油)、及び増粘剤。シェービングフォームベースは、通常、水中油型エマルションの形態である。好ましくは界面活性剤のブレンドである水分散性界面活性剤は、いくつかの機能を提供するように選択される。それは、乳化剤、可溶化剤、洗剤、及び展延剤又は分散剤として機能する。水分散性界面活性剤には、非イオン性界面活性剤、より好ましくは2つ以上の非イオン性界面活性剤のブレンドが挙げられる。非イオン性界面活性剤は弱酸及びアルカリの存在下で安定であるので、石鹸を用いる場合には一般に不可能である配合の柔軟性を提供することができる。好ましい非イオン性界面活性剤としては、ポリエトキシレート化脂肪族アルコールエーテルが挙げられる。
【0032】
酸化成分に使用するのに適した酸化剤の例としては、過酸化水素(通常、35%溶液として添加される)、過酸化ベンゾイル、ペルオキソ一硫酸塩、ペルオキソ二硫酸塩、尿素過酸化水素、t−ブチルペルオキシド、及びそれらの混合物等の過酸化物が挙げられる。一部の実施形態において、シェービングフォーム組成物の酸化性物質の構成成分は、約2%〜約10%の酸化剤を含んでもよい。特定の実施形態において、酸化性物質の構成成分は、約12%〜約16%の酸化剤、例えば過酸化水素(35%)(これは約4%〜約6%のH活性物質に対応する)を含むことができる。
【0033】
還元成分に使用するのに適した還元剤の例は、製剤の2つの構成成分が混合されるとき酸化剤と反応して、知覚できる発熱性の反応を起こすようなものである。好適な還元剤はまた、製剤に使用される量でヒトの皮膚に使用するのに安全であるべきである。還元剤としては、例えばチオ硫酸塩及び亜硫酸塩化合物、例えば亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム(例えば、チオ硫酸ナトリウム五水和物)、チオ硫酸アンモニウム、チオ硫酸カリウム、チオ尿素及びそれらの混合物を挙げることができる。他の好適な適した還元剤としては、チオ尿素骨格鎖を有する化合物、例えば1,5−ジエチル−2−チオバルビツール酸又はその誘導体、あるいはアスコルビン酸が挙げられる。上記還元剤の混合物及び他の好適な還元剤も使用することができる。一部の実施形態において、シェービングフォーム組成物の還元性物質の構成成分は、約2%〜約10%、好ましくは約3%〜約8%の還元剤を含んでもよい。
【0034】
酸化剤及び還元剤は、一般に、生じる酸化還元反応に基づいておよそ化学量論的割合で含まれる。過酸化水素とチオ硫酸ナトリウムの主たる酸化還元反応は、次の通りである:
2S2-+H→S2-+2OH-
適量の有効な触媒の存在下では、反応は次の通りである:
Na+4H→NaSO+3HO+HSO
好ましくは、反応中にシェービングフォームによって得られる最高温度は約30℃〜約60℃であり、この温度は2つの構成成分が混合された約10秒後〜約45秒後に達成される(これは、シェービングフォームの酸化性物質の構成成分及び還元性物質の構成成分が、総重量10グラムのシェービングフォームを提供する化学量論的量にてビーカー内で混合される場合にシェービングフォームが到達する温度であり、シェービングフォームの通常量約5グラム〜約8グラムを皮膚に塗布する場合、皮膚での実際の温度は通常約28℃〜約45℃である)。上述の酸化剤及び還元剤が使用される場合、シェービングフォーム組成物は、一般に約2%〜約10%の酸化剤及び約2%〜約10%の還元剤をおよそ化学量論的割合で含む。
【0035】
上述の熱特性を得るために、シェービングフォーム組成物が触媒を含むのが有利であり得る。触媒は、皮膚又はシェービングフォームの特性に有害な作用を及ぼすことなく、発熱反応を触媒するように選択される。触媒は、一般にシェービングフォーム組成物の還元性物質の構成成分に含まれる。上述の発熱反応に適した触媒としては、モリブデン酸ナトリウム(例えば、モリブデン酸ナトリウム二水和物)、モリブデン酸カリウム、モリブデン酸アンモニウム、タングステン酸ナトリウム、タングステン酸カリウム、及びそれらの混合物が挙げられる。組成物は一般に、0.1%〜約1.5%、好ましくは約0.2%〜約1.0%の触媒を含む。
【0036】
上述の酸化剤と還元剤との反応が通常発生させるように、発熱反応が酸を発生させる場合、組成物(例えば、還元性物質の構成成分)は中和剤(neutralizing agent、neutralizer)も含むのが好ましい。中和剤は、発熱反応が完了し、シェービングフォーム組成物がユーザーの皮膚に刺激を与えないように酸を十分中和するのに十分な量で選択及び提供される。好ましくは、実質的に全ての酸が中和される。好適な中和剤としては、例えばトリエタノールアミン、酸化物(例えば金属酸化物)、水酸化物(例えば金属水酸化物)、及び炭酸金属、例えばアルカリ金属(例えば、ナトリウム、カリウム)、アルカリ土類金属(例えば、マグネシウム、バリウム)、又は遷移金属(例えば亜鉛)の炭酸塩が挙げられる。例えば、中和剤としては、酸化カルシウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、重炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム又はヒドロキシ炭酸アルミニウムを挙げることができる。一部の実施形態において、シェービングフォーム組成物(好ましくはシェービングフォーム組成物の還元性物質の構成成分)は、約0.5%〜約10%のこうした中和剤を含むことができる。例えば、還元性物質の構成成分は、約1%の酸化カルシウム又は約7%のトリエタノールアミンを含むことができる。
【0037】
別の実施形態では、酸化成分は第2の区画に供給されず、例えば、酸化成分は、ユーザーによって供給される水、例えば、水道の蛇口からの水等の水源であることができる。酸化成分が、材料分配システムに収容されるいずれの組成物にも含まれない1つの例は、第1の組成物がゼオライト混入ブチレングリコールを含み、第2の組成物がポリエチレングリコール(PEG 8等)を含む場合である。
【0038】
更に別の実施形態では、第2のチャンバは、第1の組成物中の還元成分と同じであっても異なっていてもよい還元成分を更に含む。
【0039】
自己発熱組成物の追加例としては、米国特許第3,772,203号、及び同第4,439,416号に開示されるものが挙げられる。
【0040】
理論に拘束されるつもりはないが、それらの少なくとも2つの別個のチャンバに収容されるそれぞれの各組成物の量は、チャンバのサイズ、又はチャンバ内の相対圧力によってではなく、チャンバから出て潰れうる袋の外に出ている弁の内部に形成された、それぞれのオリフィスのサイズによって制御されることが発見された。一実施形態では、弁は別個のチャンバの数と同数のオリフィスを含み、各チャンバは各自のオリフィスにつながっている。一実施形態では、オリフィスは同じ断面積を有する。別の実施形態では、オリフィスは異なる断面積を有しており、より大きい面積は、より小さい面積に比べて分配速度が速くなる。
【0041】
分配システムに収容される組成物は、口腔ケア又はビューティケア組成物も含むことができる。一実施形態では、第1及び第2の組成物はアルミニウム塩を含み、別の組成物は、米国特許第4,425,322号に開示されるようなフッ化物を含む。別の実施形態では、米国特許第5,599,525号に開示されるように、第1のチャンバは、過酸化カルシウムを含む組成物を収容し、第2のチャンバは、重炭酸ナトリウムを含む組成物を収容する。更に別の実施形態では、米国特許第5,059,414号に開示されるように、第1のチャンバは、造形する相を含む組成物(ゲル形成マトリックス、硬化性樹脂、変性剤、溶媒又はキャリア、及び手触りを除去する(detactifying)、光沢を出す、又はつやを出す剤を任意で少なくとも1つ含む)を収容し、第2のチャンバは、光沢を出す相を含む組成物(ゲル形成マトリックス、フィルム形成又は変性剤、溶媒又はキャリア、及び手触りを除去する、光沢を出す、又はつやを出す剤を少なくとも1つ含む)を収容する(請求項2を参照)。更に別の実施形態では、第1のチャンバの組成物は、洗剤又は石鹸等のアニオン性界面活性剤、例えばヘアシャンプーを含むことができ、第2のチャンバの組成物は、柔軟剤、又はヘアコンディショナー等のコンディショナー等のカチオン性界面活性剤を含むことができる。
【0042】
更に別の実施形態では、第1及び第2のチャンバに収容される組成物は異なる色を有するか、又は1つの組成物が色付き及び色なし(透明又は白)である。更に別の実施形態では、1つの組成物は透明又は半透明であり、別の組成物は不透明である。分配される際、組成物間で明白で視覚的なコントラストを提供することができ、そのためユーザーは、各組成物に、異なる効果をもたらす異なる成分があることが分かるので、これらの実施形態は特定の消費者にとって特に望ましいことである可能性がある。
図2及び3を再び参照すると、バンド14は、弾性的に変形する(つまり、実質的に非永久的に変形する)ことができる材料又は材料のブレンドから作られ、変形中に位置エネルギーが生じる。バンド14は、例えば、ゴム材料、又は熱可塑性エラストマー(TPE)等のエラストマー材料から好ましくは作られる。ゴム材料は、天然ゴム、合成ゴム、又はそれらの混合物であってよい。例示的な一実施形態では、弾性的に変形可能なバンドは、非不透明で、750%プラスの弾性を有する天然ゴムから作られる。より低い弾性を有するゴム材料も用いられてもよいことが当業者に認識されるべきである。上述したように、ポリマープリフォームは、容器/袋に伸張される前に加熱される。取り囲むバンドは、プリフォームが加熱される前、間、又は後にプリフォームに被せて設置され得る。加熱される前にバンドがプリフォームの周りに配置されるのであれば、プリフォームがプリフォーム/バンド組立体の外部に位置する熱源により十分に加熱されることができるように、光波が通過し得るバンド材料を用いることが好ましい。赤外光が通過し得るバンド材料は、1つの好ましい材料級である。理論に拘束されるつもりはないが、弾性的に変形可能なバンドを通してポリマープリフォームを加熱するとき、不透明なゴム材料は問題を引き起こす可能性があると考えられる。したがって、弾性的に変形可能なバンドは、所望の弾性を有し、なおバンドを通してポリマープリフォームの加熱を可能にすることが好ましい。
【0043】
プリフォームの開口端20及び閉鎖端22に近接した箇所で、バンド14は、プリフォーム12に永久的に又は取り外し可能に固着させることができる。一実施形態において、バンドの一部分はプリフォームに永久的に固着される。任意の溝27及び28は、接着剤を受容するように適切に構成されるが、接着剤は、任意の溝27及び28等の任意の特定の受容機構がないプリフォームの外部に単に堆積させることもできることに注目すべきである。好適な接着剤としては、エポキシ樹脂類(expoxies)、ウレタン類、アクリレート類を挙げることができ、ゴム又は他の弾性的に変形可能な材料を、プラスチック材料と接合することができる他の接着剤を使用することができる。シアノアクリレートは1つの好ましい接着性材料である。接着剤は通常、空気で硬化される、光(可視/非可視)で硬化される、及び/又は化学的架橋によって硬化される。例示的な一実施形態では、ポリマープリフォーム壁が、バンド14によって束縛されることなく、可能な限り有効かつ効率的にブロー金型の境界に流れ伸張することができるように、バンド14は、端部20及び閉鎖端22と著しく離間した箇所ではプリフォーム12に固着されない。機械的な手段も、バンド14をプリフォーム12に固着させるために用いられてよい。バンドは、バンドの遠位部分をプリフォームに固着する必要がないように構成されてもよい。例えば、図7に示されるように、バンド114は、ポリマープリフォーム112の閉鎖端122に被せて閉じる遠位端部115を有することができ、それによってプリフォームがブロー成形中に長手方向に伸張するとき、バンド114はそれに対応して長手方向に伸びることができる。閉じた遠位端部は、例えば、内壁部分を互いに接着的に付着させることによって作ることができる。遠位端部を閉じて保持するために、拘束部材(例えばクランプ)を遠位端部の外部の周りに配置することもできる。遠位端部115は完全に閉じて示されているが、プリフォーム及びプリフォームから吹いて膨らませた袋が、バンドの遠位端部から押し出されないように、部分的に閉められる、又は反対側より小さい開口部を有するように製造されることも可能である。
【0044】
上述したように、プリフォームが最終の袋へとブロー成形/伸ばされている間に、弁部材16がプリフォームに好ましくは含まれる。しかしながら、この好ましい配置は、本明細書に提供される製造方法において弁の不在を除外するわけではない。弁は、空気圧を調節するのに役立つ、及び/又はプリフォームを入る際の空気圧の急激な上昇を緩和させる制動効果を与えることができる。この空気の流れを制御する考えは、きわめて重要な輪郭領域で壁厚が0.10mm(4ミル)、又はそれ以下(約0.025mm〜約0.050mm(1〜約2ミル)までも薄い)のボトル/袋の形成を達成するために、従来のブロー成形プロセスに再適用することができる。この空気の流れを制御する発案は、プリフォームへの予備ブロー、及び/又は最終ブローの空気の流速をプログラムすることよって、あるいはブロー成形の給気ノズルと同様の機能をする弁を装着することで実行することができる。弁は、吹いて膨らませた容器から空気が流れ出るのを完全に止めることもでき、及び/又は、一旦袋がプリフォームから吹いて膨らませられると、内部圧力の排気速度を低減するのにも役立つ。袋が形成中にかなりの量の位置エネルギーがバンドで生成されると、内部圧力の排気の調節がない場合、形成されたばかりの袋は非常に速く潰れ得る。内部空気圧の迅速な排気は、外側のバンドの収縮につながり、ブロー成形プロセスの直後に、又は袋の材料が十分に硬化若しくは冷却する前に、内側袋が急速に潰れることになり、袋に欠陥が生じる可能性、又は外側バンドと袋との間で接着剤が固定されるプリフォーム上の固定箇所が存在する場合、弱まる可能性があることを本出願者は発見した。袋/バンド組立体に付随しない、弁を含む製造周辺装置もまた、内部圧力の排気、及び袋の潰れる速度の調節を助けるために用いることができる。分配可能な製品を用いて成形と充填との間に漏洩試験を行うことができるように、挿入した弁もまた、袋の成形後に内部の空気圧を維持することができる。ブロー成形プロセス中にプリフォームに挿入される弁は、最終の製品に使用されるものと同じ、又は異なるものであってよい。単一弁が使用される場合、それは分配可能な製品で袋を充填するために、及びエンドユーザーによって分配を制御するために、成形プロセス中に役立つように用いることができる。
【0045】
弁部材16は、本発明の製品、システム、及び方法で用いることができる例示的な一実施形態を表わす。図8を参照すると、例示的な弁部材16は、挿入物19と協働する弾性的に変形可能な本体40を含む。挿入物/アダプタは必要な構成要素ではなく、プリフォームの内壁又は最終の袋の首部が、例示的な弁の動作で挿入物19と同じ機能を果たすことができる。挿入物19(あるいは吹いて膨らませた袋/容器の首部の領域)は、弁16を常時閉じた位置に密閉するためのスリーブとして機能する。弾性的に変形可能な本体は、例えばゴム材料等のエラストマー材料から作ることができる。当業者に公知の他の材料も用いることができる。弁本体40は、開口端42、対向する閉鎖端43、及び開口端42に近接して配置されたフランジ44を含む。めくら穴45は、開口端42から延び、めくら穴底面46で終端する。めくら穴45は、弁本体の側壁47を画成する。貫通穴48は側壁47を通って延び、めくら穴の開口端42と底面46との間に位置決めされる。皆無又はそれに近い応力が弁本体40に加えられたとき、本体外部及び貫通穴48の両方、又は貫通穴48より下方の本体外部のみが、挿入物/アダプタ(例えば挿入物19)、プリフォーム/袋の首部の領域、又は他の構成要素若しくはその一部によって画成することができる外部スリーブに接して密閉される。したがって、外部スリーブは、例えば、プラスチック、金属、硬質エラストマー、ガラス、及び厚紙等の剛性材料、又は他のセルロース系物質から通常作られる。軸方向に十分なレベルの応力を加えることで、弾性的に変形可能な本体40が軸方向に伸びて、本体40の直径が縮小する。本体40が伸び縮径すると、流体流路が本体40の外面と取り囲むスリーブとの間に作り出される。流路は一旦作り出されると、プリフォーム又は袋の内部、貫通穴48、めくら穴45及びその開口端42と流体連通する。したがって、流路は、流動性の材料を、プリフォームの内部、又はプリフォームから作製された袋/容器に進入及びそこから進出させる。ブロー成形プロセス中に、軸方向応力は、めくら穴45に向けられた加圧空気からくる。軸方向応力は、充填プロセス中に、加圧製品を形成された袋の内部に装填することによっても生じ得る(例えば図9を参照)。また、軸方向応力は、弁及びアクチュエータシステムの一部を構築するめくら穴45に挿入された管が下方に移動することによって生じ得る(例えば図10A及び10Bを参照)。
【0046】
図1A〜1Cを再度参照すると、ポリマープリフォーム及び弾性的に変形可能なバンドは、加熱されブロー金型に入れられ、そこでプリフォームは、潰れうる容器/袋に塑性的に伸張され、バンドは、ブロー成形プロセス中に生成された内部圧力により弾性的に伸張される。バンドが弾性的に伸張している間に、位置エネルギーが生じる。そして内部圧力が排気されるにつれて、この位置エネルギーは潰れうる袋を潰すことができる。潰れた袋及び取り囲むバンドは、次に、図11に示すように例示的な缶100の頂部開口部90、又はびん若しくは他の外装容器に挿入されるようなサイズにされ、そのように構成される。袋の頂部は、外装容器との付着を容易にする特徴を用いることができる。流動性のある製品は、潰れた袋に装填され得る。そのような充填プロセス中に、袋は半径方向及び軸方向に伸張して、その結果として、弾性的に変形可能なバンドが相応して半径方向及び軸方向に伸張する。弾性的に変形可能なバンドが拡張するにつれて、位置エネルギーが再度生じる。常時閉弁は、充填した袋及びバンド組立体と流体接続される。閉弁は、バンドの位置エネルギーが充填した袋に作用して中身が弁を通ってしまうのを防ぐ。弁は、例えば、アクチュエータを作動させることで開くことができる。
【0047】
潰れうる袋及び弾性バンドのシステムを利用する公知の材料分配システムは、潰れうる袋を最終の長さに作り、次に、潰れた状態の袋を弾性バンドに挿入する。伸びていない状態の弾性バンドは、通常、袋の最終長さの大部分を覆う長さを有するので、結果としてバンドの伸張及び収縮の大部分が半径方向になる。このアプローチでは、使用中に袋が収縮すると、製品のかなりの量が袋の底部分に貯留してしまう可能性がある。対照的に、本発明は、かなりの量が半径方向及び軸(又は長手)方向の両方に、拡張及び収縮するシステムを提供する。したがって、一部の好ましい実施形態では、バンドは、軸方向又は長手方向に、伸びていない当初の長さの少なくとも約50%、100%、150%、又は200%伸びる。例として、図12及び13は、伸びた状態と比較した、緩んだ/伸びていない状態のバンド14の寸法の差を示す。同様に、バンドは使用中に、最初の使用の初期の分配から最後の完了した分配まで、軸方向に少なくとも約50%、100%、150%、又は200%縮む又は収縮し、常時閉弁が開かれると、材料分配システムから更に製品が流出することはない。そしてこの軸方向のかなりの伸張及び収縮のため、潰れうる袋の長さは、緩んだ/伸びていない状態のエネルギーバンドの長さより著しく長くなり得る。例えば、潰れうる袋は、関連する緩んだエネルギーバンドの長さの少なくとも約100%、150%、200%、又は300%であり得る。
【0048】
エネルギーバンドの著しい軸方向の伸張及び収縮をもたらす1つの方法は、図1A〜1Cに関して説明し示されているように、潰れうる袋及びエネルギーバンドの組立体を作ることによる。即ち、射出成型されたプリフォームの周りにエネルギーバンドを置き、ブロー成形プロセスを用いて袋を形成し、ここで袋が形成される際、エネルギーバンドは著しく長手方向に拡張し、伸びる。軸方向の伸張(充填中)及び収縮(製品の分配時)の増大を提供するために使用可能な別の製造技法としては、予備形成された袋を完全に伸ばした長さより短い長さに処理し、次に、その処理した袋を、完全に伸ばした長さより少なくとも約50%又は100%短いエネルギーバンドに挿入することが挙げられる。袋が充填中に伸張するにつれて、エネルギーバンドが長手方向に伸びるように、バンドは、袋の底部分に固着させるか、又は袋が単にバンドの一端から延出するのを防ぐように構成することができる。このようにして、一実施形態では、本発明の材料分配システムを作る方法は、軸方向に伸ばした長さより短い長さを呈するように、ポリマープリフォームの底部分を弾性的に変形可能なバンドの下端部に固着させる、ポリマープリフォームが弾性的に変形可能なバンドの少なくとも部分的に密閉された端部を超えて延びないように、弾性的に変形可能なバンドの下端部を少なくとも部分的に密閉する、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、ポリマープリフォームを処理する工程を更に含む。様々な方法で袋を処理することができ、例えば、袋の閉鎖端を袋の開口端の方に折ることによる、又は袋の閉鎖端を反転させることによるなどが挙げられる。
【0049】
図1A〜1Cは、材料分配システムを作るための例示的な方法を図示する。出来上がったシステムは、上述の要約で説明したような別個に製造された外側容器に入れることができ、好適な外側容器の非限定的例としては、びん又は缶が挙げられる。しかしながら、外側容器は、本発明によって提供される別の例示的な方法によって材料分配システムと同時に作られることができる。この方法では、内側容器プリフォーム、外側容器プリフォーム、及び2つのプリフォーム間に配置された弾性的に変形可能な部材を有する包装体プリフォームがブロー成形プロセスで使用される。加圧空気及び/又はプッシュロッドを使用して、3つの構造体を全て成形型キャビティの壁まで伸張させる。一実施形態では、プッシュロッドが射出応力ブロー成形(ISBM)プロセスで使用される場合、弁はISBMプロセス後に装着される。ISBM方法の後で弁を装着することによって、プッシュロッドがプリフォームの開口端20から押し出されることができる。内部圧力が排気されると、弾性的に変形可能な部材が収縮し、それぞれのプリフォームから形成された内側容器が潰れるが、一方で、それぞれのプリフォームから形成された外側容器は、外側容器と弾性的に変形可能な部材との間の開口部又は隙間を活用して負圧を遮断して、ブロー成形型キャビティによって画成された形状を実質的に維持する。内側及び外側容器のプリフォームは、同一のポリマー材料、又は異なる材料(例えば、溶融温度又はガラス転移温度等の異なる熱転移温度を有する)から作られてもよい。
【0050】
例示的なパーソナルケア製品200が、図14及び15に示される。製品は、成形容器212によって画成された外側包装体210、及びオーバーキャップ214を含む。材料分配システム216は、流動性の組成物219で充填された袋218、及び袋218を取り囲む伸びたバンド220を含む容器212内に配置される。アクチュエータ222は容器212の上に配置され、部分的に管226によって画成された流路224を含む。管226は、弾性的に変形可能な弁部材228に接続される。組成物が管226及び流路224を上方に継続して進んで包装体210から出るように、組成物219のある量を、管226の貫通穴又は開口端スロット(図16Aは管226の貫通穴66を示し、図16Bは別の管226の開口端スロット266を示す)と整列された弁部材の貫通穴229に進入させるのに十分なだけ、管226の下方移動によって弁部材228が引き延ばされる。例示的な一実施形態では、1つの位置では管の貫通穴が貫通穴229と整列しており、別の位置では整列しないように、管226は、弁部材228内で回転可能である。アクチュエータが不注意にぶつけられる又は押された場合に、組成物219の放出を防ぐ又は限定するように、この特徴はロックの態様を提供する。
【0051】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳しく制限されるものとして理解されるべきでない。それよりむしろ、特に指定されない限り、こうした各寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味することを意図する。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味するものとする。
【0052】
「発明を実施するための形態」で引用した全ての文献は、関連部分において本明細書に参照により組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に関して先行技術であることを容認するものとして解釈されるべきではない。本書における用語の任意の意味又は定義が、参照により組み込まれた文献における同一の用語の任意の意味又は定義と相反する限りにおいては、本書においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0053】
本発明の特定の実施形態について説明し記載したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正が可能であることが当業者には自明である。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
材料分配システムにおいて、
(a)少なくとも2つの別個の区画を含む潰れうる袋、及び
(b)前記袋の少なくとも一部分を取り囲む弾性的に変形可能なバンド
を含み、
前記弾性的に変形可能なバンドが、不可視光波及び/又は赤外光波が前記弾性的に変形可能なバンドの壁を通過し得る材料で構成される、材料分配システム。
【請求項2】
前記少なくとも2つの別個の区画が、前記潰れうる袋の残部と同一材料で作られる隔壁によって分離される、請求項1に記載の材料分配システム。
【請求項3】
前記隔壁が、1つよりも多くの層を有する、請求項1又は2に記載の材料分配システム。
【請求項4】
前記潰れうる袋が、0.1016mm(4ミル)未満の壁厚を有する少なくとも1つの区分を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の材料分配システム。
【請求項5】
前記袋が、0.5〜1.0の固有粘度値を有する射出成型等級のポリエステルを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の材料分配システム。
【請求項6】
前記潰れうる袋が、開口端、及び前記開口端に対向する閉鎖端を有し、前記弾性的に変形可能なバンドが、前記袋の開口端に近接する第1の端部、及び前記袋の閉鎖端に近接する第2の端部を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の材料分配システム。
【請求項7】
前記弾性的に変形可能なバンドが、化学的接着剤、単なる摩擦以上の機械的手段、又はそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つによって前記潰れうる袋に固着される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の材料分配システム。
【請求項8】
前記弾性的に変形可能な袋がゴム材料を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の材料分配システム。
【請求項9】
外側容器を更に含み、前記材料分配システムが、前記外側容器に配置され、前記外側容器がポリマー材料、所望によりブロー成形されたプラスチック容器を含み、前記外側容器が、開口端、対向する閉鎖端、及び前記開口端と前記閉鎖端との間に配置された縮径領域を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の材料分配システム。
【請求項10】
前記第1のチャンバが、無水成分、チオ硫酸塩、亜硫酸塩化合物、及びそれらの混合物のうちの少なくとも1つを所望により含む還元成分を含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の材料分配システム。
【請求項11】
第2のチャンバが、水源、過酸化物及びそれらの混合物のうちの少なくとも1つを所望により含む酸化成分を含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の材料分配システム。
【請求項12】
前記潰れうる袋に接続された弁であって、第1の別個のチャンバに接続された第1のオリフィス、及び第2の別個のチャンバに接続された第2のオリフィスを形成する弁を更に含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の材料分配システム。
【請求項13】
前記第1のオリフィスが、前記第2のオリフィスと同じ断面積を有さない、請求項12に記載の材料分配システム。
【請求項14】
パーソナルケア製品において、
(a)外側容器、
(a)前記外側容器に配置された材料分配システムであって、
i)少なくとも2つの別個のチャンバを含む潰れうる袋であって、袋の開口端及び袋の閉鎖端を含む、潰れうる袋、
ii)前記袋の開口端に配置された弁、及び、
iii)伸びていない形体で5.08cm(2インチ)未満の長さを有する弾性部材であって、前記袋の少なくとも一部分を取り囲み、化学的手段又は単なる摩擦以上の機械的手段のどちらかで、前記袋の閉鎖端に固着される、弾性部材
を含む、材料分配システム、並びに
(b)第1の組成物及び第2の組成物を含むパーソナルケア組成物であって、各組成物は、前記少なくとも2つの別個のチャンバのうちの1つの中に収容され、前記弾性部材が軸方向及び半径方向の両方に伸ばされ、伸ばされることに関連して位置エネルギーを含むように、前記潰れうる袋内に配置される、パーソナルケア組成物
を含み、
前記弁が開くと、前記袋に付与される前記弾性部材からの前記位置エネルギーによって、前記パーソナルケア組成物が前記潰れうる袋から流出することが許容され、前記位置エネルギーが減勢するにつれて、前記弾性部材が、伸びていない形体に向かって軸方向及び半径方向の両方に縮む、パーソナルケア製品。
【請求項15】
材料分配システムを作る方法において、
(a)少なくとも2つの別個のチャンバを含む容器プリフォームであって、ポリマープリフォーム、及び前記ポリマープリフォームの少なくとも一部分を取り囲む弾性的に変形可能なバンドを含む容器プリフォームを提供する工程、
(b)前記ポリマープリフォームを加熱する工程、
(c)前記容器プリフォームを成形型キャビティ内に位置決めする工程、及び
(d)容器を画成するように、前記容器プリフォームを前記成形型キャビティの壁に向かって外側に伸張させるのに十分な圧力を前記ポリマープリフォームの内部に加え、その間、前記弾性的に変形可能なバンドが伸ばされ、伸ばされた前記弾性的に変形可能なバンドと関連して位置エネルギーが生成され、前記加えられた内部圧力が除去されると、前記容器が少なくとも部分的に潰れる工程
を含む、方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16A】
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【図16B】
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【公表番号】特表2012−506350(P2012−506350A)
【公表日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−533374(P2011−533374)
【出願日】平成21年10月23日(2009.10.23)
【国際出願番号】PCT/US2009/061860
【国際公開番号】WO2010/048518
【国際公開日】平成22年4月29日(2010.4.29)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】