説明

複数のデンプンリン酸化酵素の活性が増大した植物

【課題】増大したリン酸含量および/または変化したリン酸分布を有する修飾デンプンならびにそのような修飾デンプンを合成する植物細胞および/または植物を提供する。
【解決手段】対応する野生型植物細胞または野生型植物と比較して、デンプンリン酸化OK1タンパク質およびデンプンリン酸化R1タンパク質の活性の増大をもたらす、遺伝的に修飾された植物細胞および植物、前記植物の作製手段および方法、前記植物細胞および植物によって合成される修飾デンプン、前記デンプンの作製方法、前記修飾デンプンのデンプン誘導体、前記デンプンを含む穀粉、およびOK1タンパク質およびRIタンパク質をコードする配列を含む核酸分子およびベクターならびにこれらの核酸分子を含む宿主細胞。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
遺伝的に修飾されていない対応する野生型植物細胞と比較して、少なくとも1つのOK1タンパク質および少なくとも1つのR1タンパク質の増大した活性を有することを特徴とする、遺伝的に修飾された植物細胞。
【請求項2】
遺伝的修飾が植物ゲノム中への少なくとも1つの外来性核酸分子の導入である、請求項1記載の遺伝的に修飾された植物細胞。
【請求項3】
少なくとも1つの外来性核酸分子がOK1タンパク質をコードする、請求項2記載の遺伝的に修飾された植物細胞。
【請求項4】
少なくとも1つの外来性核酸分子がR1タンパク質をコードする、請求項2記載の遺伝的に修飾された植物細胞。
【請求項5】
第1の外来性核酸分子がR1タンパク質をコードし、第2の外来性核酸分子がOK1タンパク質をコードする、請求項2記載の遺伝的に修飾された植物細胞。
【請求項6】
R1タンパク質をコードする前記外来性核酸分子がジャガイモ、コムギ、トウモロコシ、イネ、ダイズ、柑橘類、またはシロイヌナズナ(Arabidopsis)のR1タンパク質をコードする、請求項4または5に記載の遺伝的に修飾された植物細胞。
【請求項7】
遺伝的に修飾されていない対応する野生型植物細胞と比較して修飾されたデンプンを合成する、請求項1〜6のいずれか1項記載の遺伝的に修飾された植物細胞。
【請求項8】
修飾デンプンが、遺伝的に修飾されていない対応する野生型植物細胞から単離したデンプンと比較して増大したデンプンリン酸の濃度および/または変更されたリン酸分布を有することを特徴とする、請求項7記載の遺伝的に修飾された植物細胞。
【請求項9】
修飾デンプンが、C−3リン酸とC−6リン酸の変更された比率を有することを特徴とする、請求項8記載の遺伝的に修飾された植物細胞。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか1項記載の遺伝的に修飾された植物細胞を含む植物。
【請求項11】
デンプン貯蔵植物である、請求項10記載の植物。
【請求項12】
トウモロコシ植物またはコムギ植物である、請求項11記載の植物。
【請求項13】
請求項1〜9のいずれか1項記載の遺伝的に修飾された植物細胞、請求項1のいずれか1項記載の植物の、繁殖材料。
【請求項14】
請求項1〜9のいずれか1項記載の遺伝的に修飾された植物細胞を含む、請求項10、11、または12のいずれか1項記載の植物の、収穫可能な植物部分。
【請求項15】
請求項10、11、または12のいずれか1項記載の遺伝的に修飾された植物の作製のための方法であって、
a) 植物細胞を遺伝的に修飾しここで、遺伝的修飾は、遺伝的に修飾されていない対応する野生型植物細胞と比較して、OK1タンパク質およびR1タンパク質の活性の増大をもたらし;
b) 工程a)からの植物細胞から植物を再生し;そして
c) 必要ならば、工程b)による植物を利用してさらなる植物を生成する、
方法。
【請求項16】
遺伝的修飾が植物細胞ゲノム中への外来性核酸分子の導入である、請求項15記載の方法。
【請求項17】
少なくとも1つの前記外来性核酸分子がR1タンパク質をコードする、請求項16記載の方法。
【請求項18】
少なくとも1つの前記外来性核酸分子がOK1タンパク質をコードする、請求項16記載の方法。
【請求項19】
遺伝的に修飾された植物が、遺伝的に修飾されていない対応する野生型植物と比較して修飾されたデンプンを合成する、請求項15〜18のいずれか1項記載の方法。
【請求項20】
修飾デンプンが、共有結合でデンプンに結合したリン酸の増大した濃度を有することを特徴とする、請求項19記載の方法。
【請求項21】
修飾デンプンが、C−3リン酸とC−6リン酸の変更された比率を有することを特徴とする、請求項19または20に記載の方法。
【請求項22】
請求項10、11または12のいずれか1項記載の遺伝的に修飾された植物から、請求項13記載の繁殖材料から、または請求項14記載の収穫可能な植物部分から、得ることができる修飾デンプン。
【請求項23】
請求項1〜9のいずれか1項記載の遺伝的に修飾された植物細胞由来のデンプンを含む修飾デンプンの作製のための方法。
【請求項24】
請求項10、11または12のいずれか1項記載の植物からデンプンを抽出する工程を含む、修飾デンプンの作製のための方法。
【請求項25】
請求項10、11または12のいずれか1項記載の植物の、修飾デンプンの作製のための使用。
【請求項26】
請求項23または24のいずれか1項記載の方法によって得ることができる修飾デンプン。
【請求項27】
請求項22または26記載の修飾デンプンが導出される誘導デンプンの作製のための方法。
【請求項28】
請求項27記載の方法により得ることができる誘導デンプン。
【請求項29】
請求項22または26のいずれか1項記載の修飾デンプンの、誘導デンプンの作製のための使用。
【請求項30】
請求項22または26記載の修飾デンプンを含む穀粉。
【請求項31】
請求項1〜9のいずれか1項記載の植物細胞から、請求項10、11、または12のいずれか1項記載の植物の部分から、請求項13記載の繁殖材料から、または請求項1記載の収穫可能な植物部分から、得ることができる穀粉。
【請求項32】
請求項10、11または12のいずれか1項記載の植物からのまたは請求項13記載の繁殖材料からの植物部分、あるいは請求項14記載の収穫可能な材料、を摩砕する工程を含む、穀粉の作製のための方法。
【請求項33】
請求項1〜9のいずれか1項記載の遺伝的に修飾された植物細胞の、または請求項10、11、または12のいずれか1項記載の植物の、穀粉の作製のための使用。
【請求項34】
OK1タンパク質をコードする核酸分子およびR1タンパク質をコードする核酸分子を含む組換え核酸分子。
【請求項35】
請求項34記載の組換え核酸分子を含むベクター。
【請求項36】
組換え核酸分子が、原核生物のまたは真核生物の細胞中で転写を開始する調節配列と連結されている、請求項35記載のベクター。
【請求項37】
請求項34記載の組換え体により、または請求項35または36のいずれか1項記載のベクターにより遺伝的に修飾されている宿主細胞。
【請求項38】
請求項34記載の組換え核酸分子を含むかまたは請求項35または36のいずれか1項記載のベクターを有する組成物。
【請求項39】
OK1タンパク質をコードする核酸配列およびR1タンパク質をコードする核酸配列を含む組成物。
【請求項40】
請求項38または39のいずれか1項記載の組成物の、植物細胞の形質転換への使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−66481(P2013−66481A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−272442(P2012−272442)
【出願日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【分割の表示】特願2007−501245(P2007−501245)の分割
【原出願日】平成17年3月4日(2005.3.4)
【出願人】(507203353)バイエル・クロップサイエンス・アーゲー (172)
【氏名又は名称原語表記】BAYER CROPSCIENCE AG
【Fターム(参考)】