複数の刃かみそりカートリッジのための刃支持体
本発明は、複数の刃及びペッグ(単数、又は複数)、又は刃の前後運動を制限することにより刃の制御を助けるペッグ付き支持部材、を持つかみそりカートリッジを提供するものであり、このことがひいては剃毛中の刃の偏向及び/あるいは振動の大きさを低減する。ペッグによりもたらされるこの低減は、剃毛性能を改良する。刃は、刃の底部部分が一つの接触線を形成し、ある一点でペッグと接触するように、円みがついた、あるいは形成されたペッグの間にしっかりと収まる。ペッグは、スラローム状、(1以上のペッグ列と)線状、あるいはオフセット状の配置であってもよい。ペッグあるいはペッグ付き支持部材は、例えば、中央及び/あるいは刃スロット端部のような、かみそり刃アセンブリーのいかなる位置にあってもよい。ペッグはそれぞれ、刃のスパン及び露出に応じて、異なる形状であってもよく、等距離であってもなくても、あるいは互いに同じ高さであってもよい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の刃のかみそりカートリッジに、より具体的にはこれらのカートリッジ中で刃を支持する方法及び構成要素に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の刃のかみそりカートリッジは、密着した心地よい剃毛を提供するために開発されてきたが、これらのカートリッジは、切り傷のような、皮膚の刺激をやはりもたらし得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
一つの態様では、本発明は概してウジングの前側部分に設けられたガードと、ハウジングの後側部分に設けられたキャップと、複数の刃であって、各刃は、鋭い上縁と、前側部及び後側部を有する底部部分とを有するとともに、ガードとキャップとの間に本質的に平行に配置され、各刃は、必要に応じて刃キャリアを含む、複数の刃と、複数のペッグであって、各ペッグは、複数の細長い刃、を含むかみそり刃ユニットを取り上げるが、各刃は必要に応じて、刃キャリア、及び、少なくとも一つの刃の少なくとも一つの後側部、あるいは刃キャリアを有する刃の後側部のうち少なくとも一方に接触してこれを支持するように配置された、複数のペッグと、を含み、各ペッグと各刃との間の交差部分が一本の線接触を形成する。他の一つの態様では、ユニットは、少なくとも一つの支持部材を更に含み、複数のペッグは、支持部材上に配置される。
【0004】
本発明の特定の実施形態は以下の特徴の一つ以上を有する。一つの特定の実施形態では、ペッグはスラローム状の構成で置かれている。他の実施形態では、ペッグは直線状に配置された一列のペッグを形成する。更に他の実施形態では、ペッグは直線状に配置された2列のペッグを形成する。複数のペッグは、複数の刃の後側部と交差部分において一本の線接触をもたらす、任意の形状からなり得る。一つの態様では、複数のペッグのそれぞれは、丸あるいは円筒状の形状である。更に他の実施形態では、各ペッグは、約0.1から約0.3mmの幅、約2.0から約5.0mmの奥行き、及び約1.5から約3.0mmの深さで、刃の厚さを上回る幅を有する。複数のペッグは、エラストマー材、プラスチックあるいは金属で作られ得る。少なくとも一つの支持部材は、ハウジングの中のいずれかの場所に配置される。一つの態様では、少なくとも一つの支持部材は刃に対して垂直にハウジングの中で中央に、他では、刃スロット端部に、配置される。本発明の他の態様では、ペッグは互いに等距離に位置しても、位置していなくてもよく、かつ異なる高さであってもよい。本発明の他の態様では、接触線の幅は約0.05mm未満、かつ接触線の長さは約0.34mmを超える。
【0005】
更に本発明の他の態様では、複数の刃のかみそり刃ユニットの使用中に、一つ以上の刃の振動を低減する方法は、上記のかみそり刃ユニットを用いて皮膚を剃毛することにより提供されており、一つ以上の刃の振動が、少なくとも一つの支持部材がないかみそり刃ユニットで剃毛する場合と比較して低減する。一つの接触点のみが各ペッグと各刃との間に形成される。本発明の一つの態様は、各ペッグと各刃との間に形成される接触点は一本の線である。
【0006】
他に定義されない限り、本明細書において使用される全ての技術的用語及び科学的用語は、本発明の属する分野の当業者に慣例的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載されているのと同様又は同等の方法及び材料を本発明を実施又は試験するために使用することが可能であるが、好適な方法及び材料を以下に記載する。
【0007】
本発明の他の特徴及び利点は、以下の詳細な説明から、また特許請求の範囲から明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本明細書は、本発明を形成すると思われる主題を特定して指摘し明確に請求する請求項にて結論とするが、本発明は、添付図と関連づけて行う次の説明によってよりよく理解されると考えられ、添付図中では同様の表記は実質的に同一の要素を示すのに使用する。
【図1A】5枚の刃を有するかみそり刃アセンブリーの透視図。
【図1B】かみそり刃の側面図。
【図1C】キャリアを持つかみそり刃の側面図。
【図1D】刃との表面対表面接触を提供する支持部材を有するかみそり刃アセンブリーの透視図。
【図2】本発明の実施形態に従うスラローム配置のペッグを備える刃支持部材を持つかみそり刃アセンブリーの平面図。
【図2A】本発明の代替実施形態に従う異なるスパンを有するペッグを備えるかみそり刃アセンブリーの平面図。
【図3】本発明の実施形態に従うかみそり刃のペッグとの線接触を示す平面図。
【図4】本発明の代替実施形態に従うかみそり刃のペッグとの線接触を示す平面図。
【図5】本発明の実施形態に従うかみそり刃のペッグとの線接触を示す側面図。
【図5A】本発明の別の態様に従うかみそり刃のペッグとの線接触を示す側面図。
【図6】本発明の代替実施形態に従う直線状に配置されたペッグを備える刃支持部材の透視図。
【図7】本発明の代替実施形態に従う直線状に配置された2列のペッグを備える刃支持部材の透視図。
【図8】角度を伴う直線状に配置されたペッグを備える刃支持部材の透視図。
【図9】オフセット配置のペッグを備える刃支持部材の透視図。
【図10A】本発明の実施形態に従うペッグを有する複数の刃の支持部材を有するかみそり刃アセンブリーの平面図。
【図10B】本発明の実施形態に従うペッグを有する複数の刃の支持部材を有するかみそり刃アセンブリーの平面図。
【図11】本発明の他の実施形態に従う刃スロット端部にペッグを有する刃支持部材を有するかみそり刃アセンブリーの平面図。
【図12A】本発明の更に他の実施形態に従うペッグを有する刃キャリアの透視図。
【図12B】図12Aのいくつかの刃キャリアの側面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、刃の前後運動を制限することにより各刃(及び/あるいはメタル刃キャリア)の制御を支援し助け、この制限がひいては振動の大きさを低減及び/あるいは剃毛中の刃の偏向し、円筒形のペッグを本明細書でかみそり刃アセンブリーとしてもまた参照されるかみそりカートリッジ内に導入することにより、複数の刃のかみそりの剃毛性能を改良する新しい構成要素及び方法を提供する。刃の偏向か、又は刃の振動(「チャター」)を低減することにより、ペッグは全体的な剃毛性能を改良する。
【0010】
図1Aは、35で示すように、例えば連結部材によるピボット連結構造を有するハンドル上に取り付けるように設計される5枚の刃を有するかみそり刃カートリッジすなわちユニット10を示す。
【0011】
連結部材を備えるかみそり刃ユニットは、本明細書でかみそり刃アセンブリーとして参照される。別の方法としては、かみそり刃カートリッジは、他の方法により再利用可能ハンドルに連結され、あるいは使い捨てかみそりを形成するようにハンドルに永久的に取り付けられ得る。再利用可能ハンドルは、例えば、米国特許第4,573,266号又は米国特許出願シリアル番号第10/799,940号に記載される。
【0012】
かみそり刃ユニット10は、プラスチックであってよいハウジング12、ハウジング12の前側のガード14、ハウジング12の後ろ側のキャップ2及びその中に置かれている潤滑ストリップ16、及びガード14と潤滑ストリップ16との間のハウジング12の刃取り付け部分にある5枚の刃18、20、22、23、及び25、を含む。第1の刃18は、ガードに最も近く、第2の刃20はガードに次に最も近く、等々で第5の刃5はガードから最も離れている。
【0013】
別の方法としては、かみそり刃ユニットは2、3、4、又は5枚を超える刃を含み得る。剃毛の形状を決定する場合、高度の精度調整を提供することによりより更なる密着性を提供し剃毛性能を制御するためには、複数の刃を備えることが望ましい。
【0014】
図1Aでは、キャップ2は上面部分3を有する。潤滑ストリップ16は、ハウジング12の後ろ側のキャップ2の中に受け入れられている。刃18、20、22、23、及び25は、各々ガード14に概ね向けられた分離されたリーディングエッジを含む。リーディングエッジは、鋭利な刃先として形成し得る。ハウジング12の両側のメタルクリップ24及び26は、刃18、20、22、23、及び25の端部を保持する。刃18、20、22、23、及び25(図1Bに示すように、一片の金属で、又は、図1Cにしめすように、例えば、金属又はプラスチックで製作される刃キャリアに連結される金属刃で、作られ得る)はまた、ハウジング12に固定形成され得るが、弾力的に据え付けられてもよく、それで、ハウジング12と一体でその両側から突き出して入ってくるプラスチック板バネアーム(示さず)を介して持ち上げられた安静位に偏る状態になる(すなわち、剃毛の力で装着されない)。本発明の複数の刃はまた、曲がった刃、すなわち、米国特許第6,804,886号に詳細に記述されているように刃キャリアなしに曲げられている刃(示さず)、であってもよい。
【0015】
ガード14は、底部の硬いプラスチック(14A)、及び頂部のエラストマー材(14B)で形成される典型的には一体型の金型成形部材である。エラストマー材は、例えば、米国特許第5,249,361号に詳細に記述されているように、リブ66に可撓性をもたらすために選択される。リブ66の先端部は、刃18、20、22、23、及び25の刃先を通過する平面とクリップ24、26の頂部との間の略中間のある面になっている。立てられた先端部は、刃の有効なシールドを提供する。先端部はまた、主要刃の前で皮膚を引き伸ばし毛を引き起こす皮膚の引張り力をもたらし、このようにして全体的な切断力を低減する。
【0016】
かみそり刃ユニット10が、このアセンブリー10をハンドル(示さず)に取り外し可能にまたピボットで連結する、連結部材35を含むとき、それは本明細書ではかみそり刃アセンブリーと呼ぶ。そのようなかみそり刃アセンブリーは、再利用可能なハンドルとともに使用し得る。別の方法としては、かみそり刃ユニットは、使い捨てかみそりを形成するように、比較的永久的な様態でハンドルに取り付け得る。
【0017】
剃毛中、刃18、20、22、23、及び25はハウジング12に関して、ハウジング12のピボットはハンドルに関して、独立して弾力的に可動であってもよく、その結果刃先は皮膚表面の輪郭に従いやすくなる。3枚、4枚、又は5枚(あるいはそれ以上の)刃のすべては、身体又は顔面の毛を切るのに3、4、又は5箇所で同時に鋭い刃先を有し得る。更に、米国特許第6,212,777号に記述されているように、刃が異なる露出を有するように、例えば、露出の増加が、主要刃から3番刃に進行するように、セットすることは有利であり得る。加えて、例えば、また米国特許第6,212,777号に詳細に記述されているように、異なる刃スパンが、皮膚に接触する二つの隣り合うエレメントのグループ間でセットし得る。
【0018】
図1Bに詳細に示すように、図1Aの各刃は一片の金属で作り得る(金属刃30)。各刃30は刃先34及び先端部36を有する。刃30は鋭い上縁部分35及び底部部分40を有する。刃30は前側部及び後側部、それぞれ31a及び31b、を有する。故に、底部部分40は、底部前側部及び底部後側部、すなわち本質的に二つの後側部を有することになる。
【0019】
図1Aの各刃はまた、図1Cのように刃30及び刃キャリア(すなわち支持体)32を含み、ともに金属で作られ、例えば、スポット溶接のような溶接、接着剤、又はその他の既知の方法で、互いに永久的に連結される。キャリア32を持つ刃30は同様に、刃先34及び先端部36及び前側部及び後側部、それぞれ33a及び33b、を有する。
【0020】
刃が刃キャリアを含むとき、図1Bの刃30の底部部分40は、図1Cの刃キャリア32の底部部分すなわち底側42と機能的に同等である。同様に、図1Bの鋭い上縁部分35は、図1Cの鋭い上縁部分38と機能的に同等である。上記のように、本発明の刃はまた、曲げられた刃のタイプである。
【0021】
かみそり刃ユニットは一以上のペッグを更に包含する。新規のペッグ又はペッグ付き支持部材の目的は、剃毛性能を改良することである。このシステムは、複数の刃のカートリッジ中の二枚以上の刃の各々の後側部(あるいは刃キャリアの裏(基礎)側)を支持するために1、2、3、あるいはより多くのペッグを有してもよい。ペッグは、支持部材上に配置しても、しなくてもよい。刃は、本発明に従い刃の表面下方に形成された一つの接触点又は一本の接触線においてそれらが交差するように、刃の後側部がペッグに支持されるように、ペッグの間に配置される。以下に記述されているように、このことは、スロット間における刃の交差部分すなわち接触点が二次元の表面52であり、それにより面対面接触を提供していることで、図1Dに示す支持部材50と対比を成す。
【0022】
本明細書に記述された本実施形態は、新規の一本の接触線を形成するペッグと刃との間の交差部分を記述するであろう。
【0023】
本発明の実施形態によれば、図2は、5枚の刃を持つカートリッジすなわちかみそり刃ユニット10の平面図を示し、刃及びそれらの保持先端クリップ24、26(図1A)は除去されている。プラスチック板バネアーム28、30、32、34及び36は、図2にカートリッジ10の両側に示されている。カートリッジ10は、ペッグ74を備える支持部材72を含み、支持部材72はカートリッジ10のハウジング12上又は中に取り付けられている。示すように、ペッグ74を備える支持部材72は、カートリッジハウジング12中に中央に位置し、ハウジング12に対して直角である。しかしながらペッグ74を備える支持部材72は、しかしながら、ハウジングのいずれかの場所に置かれてもよく、また支持部材72は刃又はハウジング12に対して平行に置かれてもよい。本発明の代替実施形態では、ペッグ74は、支持部材72上に配置されることなくハウジング上の他の場所に取り付けられてもよい。例えば、ペッグは、支持部材の必要なく、ハウジングから突き出したペッグアームを介してハウジングに個々に取り付けることができよう。
【0024】
図2では、支持部材72中のペッグ74は、6個のペッグ74を用いてスラローム状すなわちジグザグ配列に配置してもよい。5枚の刃(示さず)は、6個のペッグ74の間の5個の隙間76のペッグ74に対して休むように置き得る。スラローム状配列は、冶具工程中で強固なスチールレイアウトを可能にする。
【0025】
ある実施形態では、支持部材中のペッグの数はカートリッジ中の刃の数に等しいが、若干の実例では、各刃が2個のペッグ、刃の前側部に1個及び刃の後側部に1個、で支持されるような場合にはペッグの総数は刃の総数よりも1個多い(図2に示す)。例えばある実施形態では、3枚刃のカートリッジ中で、2番目の刃のみ、2番目及び3番目の刃のみ若しくは全部の刃が、支持部材の1以上のペッグで支持されてもよいことが企図されている。又は5枚刃のカートリッジで、2番目及び4番目の刃のみが支持されてもよく、若しくは2番目、3番目、及び4番目の刃、若しくは1番目、3番目、及び5番目の刃、若しくは全て5枚の刃がペッグで支持されてもよい。
【0026】
各ペッグは、複数の刃の一つの底部部分(前側部及び/又は後側部)(又は刃キャリアの後側部)と接触し支持し、それによって刃の前後運動、すなわち、刃の平面中の側面運動、を制限する。刃の運動のこの制御は、剃毛中の刃の振動(「チャター」)及び/又は刃の偏向の振幅を約40%低減し、このことがひいては全体的な剃毛性能を改良することが示されている。故に、ペッグは、刃が振動しないように十分に細く、しかしそれらが刃を縛らないように十分にゆるく、なるように設計されなければならない。ペッグは、例えば、約0.1から約0.3mm、例えば、0.15、0.175、0.2、0.21、0.225の厚さを有し得る。ペッグは、支持部材の幅、例えば、約2.0から約5.0mmほどの広さ、例えば、2.5、3.0、3.5、又は4.0mmの幅であってもよい。ペッグは、約1.5から約3.0mm、例えば1.75、2.0、2.25、又は2.5mmの深さを有し得る。ペッグの平行面又は直線面が望ましくあり得るが、ペッグがそれと異なるように、例えば、1度の抜き勾配(底から頂部に掛けてより広い)を持たせることも可能である。
【0027】
上記のように、いかなる数のペッグ及びいかなる数の刃が利用されてもよい。加えて、異なる刃のスパンが設定され得るので、ある実施形態では、ペッグ74の間の隙間76は異なる刃スパンに従って設定されてもよく、またそれ故に一つの隙間76の幅は他の隙間76と同じでなくてもよい、という理由で、ペッグ74は互いに等距離に位置しないこともあろう、と言うことになる。このことは図2Aに示され、ペッグ間又は隙間76間の距離は支持部材72の長さに対して変化する。例えば、ペッグ74a及び74b間の隙間76aは、ペッグ74b及び74c間の隙間76bよりも大きい。
【0028】
言及したように、ペッグは、前方及び後方双方の刃の運動を潜在的に制限し、それがひいては剃毛中の刃の振動及び/又は偏向の振幅を低減することによって、刃の制御を助ける。しかしながらまた、異なるペッグの実施形態では、刃の後方運動のみ又は刃の前方運動のみ、又は、他の組み合わせの刃が後方運動を抑制されている場合に前方運動を抑制されたいかなる組み合わせの刃でであれ、抑制しうることが企図されている。抑制の量のレベルはまた、隙間中の刃の位置及び/又はペッグの位置を変化させ、前方又は後方の方向に偏向のレベルを変化させることによって、操作可能である。
【0029】
本発明の他の実施形態に従えば、各ペッグ74は、図3、5、5Aに示すように少なくとも刃又は刃キャリア39との少なくとも交差部分又は接触点37で円筒形又は丸められており、それにより一本の線が形成される。ペッグ74のこの交差部分37及び、刃又は刃キャリア39の底部部分(前側部及び/又は後側部)が、本発明のこの実施形態に従って一本の線接触(又は一つの接触点、示さず)を形成してもよい。丸く作られたペッグは、他の形状よりも、鋳造し、製造し、組み立てるのに一般的に複雑でない。更に、丸く作られたペッグは図3、5及び5Aに示すように刃の後側部と望ましい一つの線接触(又は一つの交差又は接触)を提供するので、丸く作られたペッグは刃に有利な制御及び安定性をもたらし、刃が方形又は正方形の平らな面上に位置するように、一方のペッグが方形又は正方形であれば、図1Dに示すようにペッグは刃の後側部と、より望ましくない面接触をもたらすことになる。アセンブリーには、ペッグの刃とのただ一つの交差部分又は一つの接触線を制御し予見するほうが、ペッグの刃との平面の接触面全体を制御し予見するよりも煩わしくないと断定されている。
【0030】
しかしながら、本発明は、図4に示すように、正方形又は方形のペッグは置かれてもよいことを企図している(例えばよりダイアモンド型に見える)刃39の底部部分又は後側部の下方の面に望ましい線接触37を提供する。ペッグのいかなる他の形状又はペッグの組み合わせ形状は、ペッグ及び刃の交差での望ましい線接触を活用するために表面上活用できるであろうが、しかしながら、他のものに比べてあるペッグの形状を製造及び/又は用意するのはより複雑になり得ることに注意しなければならない。
【0031】
したがって、全てのペッグ形状のタイプ及びペッグ形状の組み合わせは本発明で企図されているが、本発明の鍵となる観点は、ペッグは刃の後側部との交差部分における一つの接触点又は一つの接触線を有するべきである、ということであり、このことは従来技術の面対面接触を越える改善された制御及び予見性を提供し、その上また複雑でない製造性も提供している。
【0032】
ペッグ及び刃の線接触37は支持部材72上のペッグ74の側面図及びペッグに接触している刃の後側部を示す図5に更に示されている。
【0033】
本発明の一つの接触点又は一線接触37の幅の寸法は、プラスチック材で約0.05mm未満である。この寸法の数値は、異なる材料及び製造方法を使用するときに許容値に基づき変化してもよい。しかしながら、約0.05mmを超える幅の線を形成する交差部分は、この交差部分が線より大きくなり、またどちらかというと面になる傾向にあってもよく、より正確な制御及びより複雑な製造性を要求する。
【0034】
図5では、回転していない刃39は、本質的にペッグに接触し、交差部分37に示すように完全な接触線を形成する。一本線の接触線37の長さ寸法は、運動、回転又は刃の傾きに依存して変化する。刃は使用中変化する量で回転するが、これらは続けてペッグ及び刃のスロットに接触し、その両者は刃がぶれたり平行移動するのを防止する。それ故に、回転する刃及びペッグ間に起こる線接触の範囲は、回転の量に依存する。例えば、刃の回転が全くなければ、本質的に完全線接触になるが、一方回転又は傾斜が増加するにつれて、接触線は完全線接触よりも短くなり得る。図5Aに言及すると、完全後方回転を有効にもたらすある角度A約26.5度後方に傾斜する刃は、図5に示すほぼ完全接触線37を約0.34mmの交差部分接触線37に短縮する。したがって、接触線の長さは、典型的には約0.34mmより大きくなる。
【0035】
スラローム状の配置は安定した、製造しやすい設計をもたらすが、図6〜9を参照すると、支持部材72のペッグ74は以下に記述されているようにいくつかの異なる実施形態に展開されてもよい。
【0036】
図6では、スラローム状配置というよりは、直線状に配置された1列のペッグ74が示される。図7では、直線状に配置された2列のペッグ74が本発明の別の代替実施形態に従って示される。図8では、ペッグは角度を有する直線状に配置されている。図9では、ペッグは互いにオフセットされている。
【0037】
これらの配置(図6〜9)は、設計上の選択であってよく、いかなる形状又は組み合わせのペッグを有してもよく、これらは鋳込む又は製造するのにより面倒であり得るとはいえ、スラローム状の配置のペッグのように刃の安定性及び制御をもたらす同様の特徴を提供する。
【0038】
支持部材72は、可撓性か又は剛性であり得、分離する部品又はカートリッジハウジング12の部分として一体に鋳込み得る。
【0039】
支持部材72と同様に、ペッグ74は、可撓性又は剛性として構成されてもよく、望ましくは剛性であってもよく、エラストマー、プラスチック又は金属のような、いかなる種類の材料から作られてもよい。もし非剛性ペッグが望ましい場合には、ポリエチレン、熱可塑性樹脂、エラストマー、又はゴムのような材料が使われてもよい。剛性ペッグでは、ポリスチレン、ABS、剛性ポリビニルクロライド(PVC)、ポリアミド、ポリエチレン、ノリル(登録商標)(Noryl)(登録商標)(ポリフェニレンオキサイドースチレン混合物)、又はノリルGTX(登録商標)(Noryl GTX)(登録商標)(ポリアミド(PA)又はポリフェニレンエーテルポリマー(PPE)の混合物)))、のようなプラスチックが使われてもよい。
【0040】
図10A及び10Bに示すように、本発明ではカートリッジ当り1を超える(例えば、2、3、又はそれ以上)刃支持部材72があってもよく、その場合、これらは、カートリッジの幅に沿って均等に置かれ得るが、する必要はない。図10Aは、ペッグ1020a、1020b、1020cを有する3つの支持部材1010a、1010b、1010cを示す。部材1010a、1010b、1010cは、カートリッジ1000の幅に沿って略均等間隔に、またばねつかみ機構1030、1040、1050、1060、1070のエリアの中側に、置かれている。支持部材1010aの上面にあるペッグ1020aは、カートリッジハウジング1000のそれぞれの端部にある支持部材1010c上のペッグ1020cと寸法的に類似して、またそれらと整列している、支持部材1010b上のペッグ1020bと、同じように、寸法的に類似して、それらと整列している。図10Bは、図10Aで上記したものと類似して整列し、またばねつかみ機構1030、1040、1050、1060、1070のエリアの中側にあるペッグ1020a及び1020b各々をそれぞれ有する二つの支持部材1010a及び1010bを示す。図10Bでは、二つの支持部材1010a及び1010bがカートリッジの中央のどちらか一方の側に設けられているが、しかし本発明の他の実施形態に従う中央に置かれた支持部材はない。
【0041】
これから図11に言及すると、本発明の更に他の実施形態に従えば、刃スロット端部1120にペッグ1112を備え、ばねつかみ機構1030のベースに配置された支持部材1110を有するカートリッジ1100が示される。ペッグ1112は刃端部で支持を提供する。ペッグ1112を備える支持部材1110が、カートリッジの両方の刃スロット端部1120に対称性と安定性のために配置されていることは望ましくあり得る。支持部材1110に加えて、図11はまた、スラローム状の模様で配置されたペッグ1150を持つ中央に配置された支持部材1140を示す。また本発明で企図されていることは、中央に配置されたペッグ付き支持部材1140がない、又は、例えば図10Bに示すようにカートリッジの中央のどちらか一方の側に一つある、二つの追加の、ペッグ付き支持部材を備える、カートリッジ1100である。
【0042】
同様に、ハウジング中の中央(又は他の場所)に配置されるペッグ付き支持部材72、74に関連させ前に検討したように、図11に示すように刃スロット端部1120にあるペッグ付き支持部材1110を有することは刃とハウジング間の組み立てをより容易にし、カートリッジへの刃の取り付けに関連する欠陥を減少させる。
【0043】
これは上記と同様の理由で、刃スロット端部に配置されたペッグが、面対面接触(図1D)とは対比的に、ペッグ(円筒形又は丸型を有する)と刃の後側部との間に形成された線接触を活用するケースである。自動化組み立て中の間線接触は、関連する特性の幾何学的な制御をより少なく要求し、また改善された様式で構成要素の組み立て関連する不整合を許容する。
【0044】
上述のように、刃が異なる露出(又は高さ)を有するように、例えば、第1の刃から他の刃に進行するように露出の増加するように、設定することは有利であり得る。故に、図11の刃スロット端部1120のペッグ1150もまた刃と整列され得、また異なる露出(又は高さ)に設定され得るということが本発明にもまた企図されている。これはバネ部材1130を必要とせずに達成されてもよい。
【0045】
これから図12Aに言及すると、本発明の更に別の実施形態により、ペッグ1210が、刃キャリア32に取り付けられる、又はその一部である、又は刃キャリア自体から形成されている、刃キャリア32付きの刃30を有するペッグ付き刃1200の透視図を示す。図12Aに示すように、ペッグ1210は、刃キャリア32の底部部分42の後側部33bから形成され、すなわち突き出されている。ペッグ1210は、刃キャリア32の前側部33a(示さず)か、又は後側部33b(示す)いずれかにあってもよく、又は1以上のペッグ1210が両側(示さず)にあってもよく、又は1以上のペッグ1210がそれぞれの側(示さず)にあってもよい。
【0046】
ペッグ1210は、上記のように丸みをつける又は別の方法で形成される場合、隣り合う刃キャリアと完全接触線をなおも提供できる。図12Bに示すように、刃キャリアに付いた刃3枚の側面図が示され、刃キャリアの各々が刃キャリアの底部後側部から突き出るペッグ1210を有し、このようにして隣接する刃キャリアの底部部分42、前側部33aでこの隣接する刃キャリアにこのようにして接触している。この実施形態では、ペッグを有する支持部材は必要でなくてもよいが、提供可能であろう。
【0047】
かみそりカートリッジの全体の形状は、ペッグ及び隙間があって、同じくそのままであり、またペッグの数及びこれらの寸法は設計上の選択であるが、支持することが望ましい刃の数に基づき決定されてもよい。
【0048】
本明細書に記述された新規の剃毛アセンブリー又はかみそりカートリッジは、既存のかみそりカートリッジと同様の方法で使用されるが、ユーザーに明白な唯一の違いは改良された剃毛特性である。
【0049】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳しく制限されるものとして理解されるべきでない。それよりむしろ、特に指定されない限り、各こうした寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味することを意図する。例えば、「40mm」として開示された寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。
【0050】
「発明を実施するための形態」で引用したすべての文献は、関連部分において本明細書に参考として組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に関して先行技術であることを容認するものとして解釈されるべきではない。本書における用語のいずれかの意味又は定義が、参考として組み込まれた文献におけるその用語のいずれかの意味又は定義と相反する限りにおいては、本書においてその用語に与えられた意味又は定義を適用するものとする。
【0051】
本発明の特定の実施形態について説明し記載したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正が可能であることが当業者には自明である。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を、添付の書類名特許請求の範囲で扱うものとする。
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の刃のかみそりカートリッジに、より具体的にはこれらのカートリッジ中で刃を支持する方法及び構成要素に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の刃のかみそりカートリッジは、密着した心地よい剃毛を提供するために開発されてきたが、これらのカートリッジは、切り傷のような、皮膚の刺激をやはりもたらし得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
一つの態様では、本発明は概してウジングの前側部分に設けられたガードと、ハウジングの後側部分に設けられたキャップと、複数の刃であって、各刃は、鋭い上縁と、前側部及び後側部を有する底部部分とを有するとともに、ガードとキャップとの間に本質的に平行に配置され、各刃は、必要に応じて刃キャリアを含む、複数の刃と、複数のペッグであって、各ペッグは、複数の細長い刃、を含むかみそり刃ユニットを取り上げるが、各刃は必要に応じて、刃キャリア、及び、少なくとも一つの刃の少なくとも一つの後側部、あるいは刃キャリアを有する刃の後側部のうち少なくとも一方に接触してこれを支持するように配置された、複数のペッグと、を含み、各ペッグと各刃との間の交差部分が一本の線接触を形成する。他の一つの態様では、ユニットは、少なくとも一つの支持部材を更に含み、複数のペッグは、支持部材上に配置される。
【0004】
本発明の特定の実施形態は以下の特徴の一つ以上を有する。一つの特定の実施形態では、ペッグはスラローム状の構成で置かれている。他の実施形態では、ペッグは直線状に配置された一列のペッグを形成する。更に他の実施形態では、ペッグは直線状に配置された2列のペッグを形成する。複数のペッグは、複数の刃の後側部と交差部分において一本の線接触をもたらす、任意の形状からなり得る。一つの態様では、複数のペッグのそれぞれは、丸あるいは円筒状の形状である。更に他の実施形態では、各ペッグは、約0.1から約0.3mmの幅、約2.0から約5.0mmの奥行き、及び約1.5から約3.0mmの深さで、刃の厚さを上回る幅を有する。複数のペッグは、エラストマー材、プラスチックあるいは金属で作られ得る。少なくとも一つの支持部材は、ハウジングの中のいずれかの場所に配置される。一つの態様では、少なくとも一つの支持部材は刃に対して垂直にハウジングの中で中央に、他では、刃スロット端部に、配置される。本発明の他の態様では、ペッグは互いに等距離に位置しても、位置していなくてもよく、かつ異なる高さであってもよい。本発明の他の態様では、接触線の幅は約0.05mm未満、かつ接触線の長さは約0.34mmを超える。
【0005】
更に本発明の他の態様では、複数の刃のかみそり刃ユニットの使用中に、一つ以上の刃の振動を低減する方法は、上記のかみそり刃ユニットを用いて皮膚を剃毛することにより提供されており、一つ以上の刃の振動が、少なくとも一つの支持部材がないかみそり刃ユニットで剃毛する場合と比較して低減する。一つの接触点のみが各ペッグと各刃との間に形成される。本発明の一つの態様は、各ペッグと各刃との間に形成される接触点は一本の線である。
【0006】
他に定義されない限り、本明細書において使用される全ての技術的用語及び科学的用語は、本発明の属する分野の当業者に慣例的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載されているのと同様又は同等の方法及び材料を本発明を実施又は試験するために使用することが可能であるが、好適な方法及び材料を以下に記載する。
【0007】
本発明の他の特徴及び利点は、以下の詳細な説明から、また特許請求の範囲から明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本明細書は、本発明を形成すると思われる主題を特定して指摘し明確に請求する請求項にて結論とするが、本発明は、添付図と関連づけて行う次の説明によってよりよく理解されると考えられ、添付図中では同様の表記は実質的に同一の要素を示すのに使用する。
【図1A】5枚の刃を有するかみそり刃アセンブリーの透視図。
【図1B】かみそり刃の側面図。
【図1C】キャリアを持つかみそり刃の側面図。
【図1D】刃との表面対表面接触を提供する支持部材を有するかみそり刃アセンブリーの透視図。
【図2】本発明の実施形態に従うスラローム配置のペッグを備える刃支持部材を持つかみそり刃アセンブリーの平面図。
【図2A】本発明の代替実施形態に従う異なるスパンを有するペッグを備えるかみそり刃アセンブリーの平面図。
【図3】本発明の実施形態に従うかみそり刃のペッグとの線接触を示す平面図。
【図4】本発明の代替実施形態に従うかみそり刃のペッグとの線接触を示す平面図。
【図5】本発明の実施形態に従うかみそり刃のペッグとの線接触を示す側面図。
【図5A】本発明の別の態様に従うかみそり刃のペッグとの線接触を示す側面図。
【図6】本発明の代替実施形態に従う直線状に配置されたペッグを備える刃支持部材の透視図。
【図7】本発明の代替実施形態に従う直線状に配置された2列のペッグを備える刃支持部材の透視図。
【図8】角度を伴う直線状に配置されたペッグを備える刃支持部材の透視図。
【図9】オフセット配置のペッグを備える刃支持部材の透視図。
【図10A】本発明の実施形態に従うペッグを有する複数の刃の支持部材を有するかみそり刃アセンブリーの平面図。
【図10B】本発明の実施形態に従うペッグを有する複数の刃の支持部材を有するかみそり刃アセンブリーの平面図。
【図11】本発明の他の実施形態に従う刃スロット端部にペッグを有する刃支持部材を有するかみそり刃アセンブリーの平面図。
【図12A】本発明の更に他の実施形態に従うペッグを有する刃キャリアの透視図。
【図12B】図12Aのいくつかの刃キャリアの側面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、刃の前後運動を制限することにより各刃(及び/あるいはメタル刃キャリア)の制御を支援し助け、この制限がひいては振動の大きさを低減及び/あるいは剃毛中の刃の偏向し、円筒形のペッグを本明細書でかみそり刃アセンブリーとしてもまた参照されるかみそりカートリッジ内に導入することにより、複数の刃のかみそりの剃毛性能を改良する新しい構成要素及び方法を提供する。刃の偏向か、又は刃の振動(「チャター」)を低減することにより、ペッグは全体的な剃毛性能を改良する。
【0010】
図1Aは、35で示すように、例えば連結部材によるピボット連結構造を有するハンドル上に取り付けるように設計される5枚の刃を有するかみそり刃カートリッジすなわちユニット10を示す。
【0011】
連結部材を備えるかみそり刃ユニットは、本明細書でかみそり刃アセンブリーとして参照される。別の方法としては、かみそり刃カートリッジは、他の方法により再利用可能ハンドルに連結され、あるいは使い捨てかみそりを形成するようにハンドルに永久的に取り付けられ得る。再利用可能ハンドルは、例えば、米国特許第4,573,266号又は米国特許出願シリアル番号第10/799,940号に記載される。
【0012】
かみそり刃ユニット10は、プラスチックであってよいハウジング12、ハウジング12の前側のガード14、ハウジング12の後ろ側のキャップ2及びその中に置かれている潤滑ストリップ16、及びガード14と潤滑ストリップ16との間のハウジング12の刃取り付け部分にある5枚の刃18、20、22、23、及び25、を含む。第1の刃18は、ガードに最も近く、第2の刃20はガードに次に最も近く、等々で第5の刃5はガードから最も離れている。
【0013】
別の方法としては、かみそり刃ユニットは2、3、4、又は5枚を超える刃を含み得る。剃毛の形状を決定する場合、高度の精度調整を提供することによりより更なる密着性を提供し剃毛性能を制御するためには、複数の刃を備えることが望ましい。
【0014】
図1Aでは、キャップ2は上面部分3を有する。潤滑ストリップ16は、ハウジング12の後ろ側のキャップ2の中に受け入れられている。刃18、20、22、23、及び25は、各々ガード14に概ね向けられた分離されたリーディングエッジを含む。リーディングエッジは、鋭利な刃先として形成し得る。ハウジング12の両側のメタルクリップ24及び26は、刃18、20、22、23、及び25の端部を保持する。刃18、20、22、23、及び25(図1Bに示すように、一片の金属で、又は、図1Cにしめすように、例えば、金属又はプラスチックで製作される刃キャリアに連結される金属刃で、作られ得る)はまた、ハウジング12に固定形成され得るが、弾力的に据え付けられてもよく、それで、ハウジング12と一体でその両側から突き出して入ってくるプラスチック板バネアーム(示さず)を介して持ち上げられた安静位に偏る状態になる(すなわち、剃毛の力で装着されない)。本発明の複数の刃はまた、曲がった刃、すなわち、米国特許第6,804,886号に詳細に記述されているように刃キャリアなしに曲げられている刃(示さず)、であってもよい。
【0015】
ガード14は、底部の硬いプラスチック(14A)、及び頂部のエラストマー材(14B)で形成される典型的には一体型の金型成形部材である。エラストマー材は、例えば、米国特許第5,249,361号に詳細に記述されているように、リブ66に可撓性をもたらすために選択される。リブ66の先端部は、刃18、20、22、23、及び25の刃先を通過する平面とクリップ24、26の頂部との間の略中間のある面になっている。立てられた先端部は、刃の有効なシールドを提供する。先端部はまた、主要刃の前で皮膚を引き伸ばし毛を引き起こす皮膚の引張り力をもたらし、このようにして全体的な切断力を低減する。
【0016】
かみそり刃ユニット10が、このアセンブリー10をハンドル(示さず)に取り外し可能にまたピボットで連結する、連結部材35を含むとき、それは本明細書ではかみそり刃アセンブリーと呼ぶ。そのようなかみそり刃アセンブリーは、再利用可能なハンドルとともに使用し得る。別の方法としては、かみそり刃ユニットは、使い捨てかみそりを形成するように、比較的永久的な様態でハンドルに取り付け得る。
【0017】
剃毛中、刃18、20、22、23、及び25はハウジング12に関して、ハウジング12のピボットはハンドルに関して、独立して弾力的に可動であってもよく、その結果刃先は皮膚表面の輪郭に従いやすくなる。3枚、4枚、又は5枚(あるいはそれ以上の)刃のすべては、身体又は顔面の毛を切るのに3、4、又は5箇所で同時に鋭い刃先を有し得る。更に、米国特許第6,212,777号に記述されているように、刃が異なる露出を有するように、例えば、露出の増加が、主要刃から3番刃に進行するように、セットすることは有利であり得る。加えて、例えば、また米国特許第6,212,777号に詳細に記述されているように、異なる刃スパンが、皮膚に接触する二つの隣り合うエレメントのグループ間でセットし得る。
【0018】
図1Bに詳細に示すように、図1Aの各刃は一片の金属で作り得る(金属刃30)。各刃30は刃先34及び先端部36を有する。刃30は鋭い上縁部分35及び底部部分40を有する。刃30は前側部及び後側部、それぞれ31a及び31b、を有する。故に、底部部分40は、底部前側部及び底部後側部、すなわち本質的に二つの後側部を有することになる。
【0019】
図1Aの各刃はまた、図1Cのように刃30及び刃キャリア(すなわち支持体)32を含み、ともに金属で作られ、例えば、スポット溶接のような溶接、接着剤、又はその他の既知の方法で、互いに永久的に連結される。キャリア32を持つ刃30は同様に、刃先34及び先端部36及び前側部及び後側部、それぞれ33a及び33b、を有する。
【0020】
刃が刃キャリアを含むとき、図1Bの刃30の底部部分40は、図1Cの刃キャリア32の底部部分すなわち底側42と機能的に同等である。同様に、図1Bの鋭い上縁部分35は、図1Cの鋭い上縁部分38と機能的に同等である。上記のように、本発明の刃はまた、曲げられた刃のタイプである。
【0021】
かみそり刃ユニットは一以上のペッグを更に包含する。新規のペッグ又はペッグ付き支持部材の目的は、剃毛性能を改良することである。このシステムは、複数の刃のカートリッジ中の二枚以上の刃の各々の後側部(あるいは刃キャリアの裏(基礎)側)を支持するために1、2、3、あるいはより多くのペッグを有してもよい。ペッグは、支持部材上に配置しても、しなくてもよい。刃は、本発明に従い刃の表面下方に形成された一つの接触点又は一本の接触線においてそれらが交差するように、刃の後側部がペッグに支持されるように、ペッグの間に配置される。以下に記述されているように、このことは、スロット間における刃の交差部分すなわち接触点が二次元の表面52であり、それにより面対面接触を提供していることで、図1Dに示す支持部材50と対比を成す。
【0022】
本明細書に記述された本実施形態は、新規の一本の接触線を形成するペッグと刃との間の交差部分を記述するであろう。
【0023】
本発明の実施形態によれば、図2は、5枚の刃を持つカートリッジすなわちかみそり刃ユニット10の平面図を示し、刃及びそれらの保持先端クリップ24、26(図1A)は除去されている。プラスチック板バネアーム28、30、32、34及び36は、図2にカートリッジ10の両側に示されている。カートリッジ10は、ペッグ74を備える支持部材72を含み、支持部材72はカートリッジ10のハウジング12上又は中に取り付けられている。示すように、ペッグ74を備える支持部材72は、カートリッジハウジング12中に中央に位置し、ハウジング12に対して直角である。しかしながらペッグ74を備える支持部材72は、しかしながら、ハウジングのいずれかの場所に置かれてもよく、また支持部材72は刃又はハウジング12に対して平行に置かれてもよい。本発明の代替実施形態では、ペッグ74は、支持部材72上に配置されることなくハウジング上の他の場所に取り付けられてもよい。例えば、ペッグは、支持部材の必要なく、ハウジングから突き出したペッグアームを介してハウジングに個々に取り付けることができよう。
【0024】
図2では、支持部材72中のペッグ74は、6個のペッグ74を用いてスラローム状すなわちジグザグ配列に配置してもよい。5枚の刃(示さず)は、6個のペッグ74の間の5個の隙間76のペッグ74に対して休むように置き得る。スラローム状配列は、冶具工程中で強固なスチールレイアウトを可能にする。
【0025】
ある実施形態では、支持部材中のペッグの数はカートリッジ中の刃の数に等しいが、若干の実例では、各刃が2個のペッグ、刃の前側部に1個及び刃の後側部に1個、で支持されるような場合にはペッグの総数は刃の総数よりも1個多い(図2に示す)。例えばある実施形態では、3枚刃のカートリッジ中で、2番目の刃のみ、2番目及び3番目の刃のみ若しくは全部の刃が、支持部材の1以上のペッグで支持されてもよいことが企図されている。又は5枚刃のカートリッジで、2番目及び4番目の刃のみが支持されてもよく、若しくは2番目、3番目、及び4番目の刃、若しくは1番目、3番目、及び5番目の刃、若しくは全て5枚の刃がペッグで支持されてもよい。
【0026】
各ペッグは、複数の刃の一つの底部部分(前側部及び/又は後側部)(又は刃キャリアの後側部)と接触し支持し、それによって刃の前後運動、すなわち、刃の平面中の側面運動、を制限する。刃の運動のこの制御は、剃毛中の刃の振動(「チャター」)及び/又は刃の偏向の振幅を約40%低減し、このことがひいては全体的な剃毛性能を改良することが示されている。故に、ペッグは、刃が振動しないように十分に細く、しかしそれらが刃を縛らないように十分にゆるく、なるように設計されなければならない。ペッグは、例えば、約0.1から約0.3mm、例えば、0.15、0.175、0.2、0.21、0.225の厚さを有し得る。ペッグは、支持部材の幅、例えば、約2.0から約5.0mmほどの広さ、例えば、2.5、3.0、3.5、又は4.0mmの幅であってもよい。ペッグは、約1.5から約3.0mm、例えば1.75、2.0、2.25、又は2.5mmの深さを有し得る。ペッグの平行面又は直線面が望ましくあり得るが、ペッグがそれと異なるように、例えば、1度の抜き勾配(底から頂部に掛けてより広い)を持たせることも可能である。
【0027】
上記のように、いかなる数のペッグ及びいかなる数の刃が利用されてもよい。加えて、異なる刃のスパンが設定され得るので、ある実施形態では、ペッグ74の間の隙間76は異なる刃スパンに従って設定されてもよく、またそれ故に一つの隙間76の幅は他の隙間76と同じでなくてもよい、という理由で、ペッグ74は互いに等距離に位置しないこともあろう、と言うことになる。このことは図2Aに示され、ペッグ間又は隙間76間の距離は支持部材72の長さに対して変化する。例えば、ペッグ74a及び74b間の隙間76aは、ペッグ74b及び74c間の隙間76bよりも大きい。
【0028】
言及したように、ペッグは、前方及び後方双方の刃の運動を潜在的に制限し、それがひいては剃毛中の刃の振動及び/又は偏向の振幅を低減することによって、刃の制御を助ける。しかしながらまた、異なるペッグの実施形態では、刃の後方運動のみ又は刃の前方運動のみ、又は、他の組み合わせの刃が後方運動を抑制されている場合に前方運動を抑制されたいかなる組み合わせの刃でであれ、抑制しうることが企図されている。抑制の量のレベルはまた、隙間中の刃の位置及び/又はペッグの位置を変化させ、前方又は後方の方向に偏向のレベルを変化させることによって、操作可能である。
【0029】
本発明の他の実施形態に従えば、各ペッグ74は、図3、5、5Aに示すように少なくとも刃又は刃キャリア39との少なくとも交差部分又は接触点37で円筒形又は丸められており、それにより一本の線が形成される。ペッグ74のこの交差部分37及び、刃又は刃キャリア39の底部部分(前側部及び/又は後側部)が、本発明のこの実施形態に従って一本の線接触(又は一つの接触点、示さず)を形成してもよい。丸く作られたペッグは、他の形状よりも、鋳造し、製造し、組み立てるのに一般的に複雑でない。更に、丸く作られたペッグは図3、5及び5Aに示すように刃の後側部と望ましい一つの線接触(又は一つの交差又は接触)を提供するので、丸く作られたペッグは刃に有利な制御及び安定性をもたらし、刃が方形又は正方形の平らな面上に位置するように、一方のペッグが方形又は正方形であれば、図1Dに示すようにペッグは刃の後側部と、より望ましくない面接触をもたらすことになる。アセンブリーには、ペッグの刃とのただ一つの交差部分又は一つの接触線を制御し予見するほうが、ペッグの刃との平面の接触面全体を制御し予見するよりも煩わしくないと断定されている。
【0030】
しかしながら、本発明は、図4に示すように、正方形又は方形のペッグは置かれてもよいことを企図している(例えばよりダイアモンド型に見える)刃39の底部部分又は後側部の下方の面に望ましい線接触37を提供する。ペッグのいかなる他の形状又はペッグの組み合わせ形状は、ペッグ及び刃の交差での望ましい線接触を活用するために表面上活用できるであろうが、しかしながら、他のものに比べてあるペッグの形状を製造及び/又は用意するのはより複雑になり得ることに注意しなければならない。
【0031】
したがって、全てのペッグ形状のタイプ及びペッグ形状の組み合わせは本発明で企図されているが、本発明の鍵となる観点は、ペッグは刃の後側部との交差部分における一つの接触点又は一つの接触線を有するべきである、ということであり、このことは従来技術の面対面接触を越える改善された制御及び予見性を提供し、その上また複雑でない製造性も提供している。
【0032】
ペッグ及び刃の線接触37は支持部材72上のペッグ74の側面図及びペッグに接触している刃の後側部を示す図5に更に示されている。
【0033】
本発明の一つの接触点又は一線接触37の幅の寸法は、プラスチック材で約0.05mm未満である。この寸法の数値は、異なる材料及び製造方法を使用するときに許容値に基づき変化してもよい。しかしながら、約0.05mmを超える幅の線を形成する交差部分は、この交差部分が線より大きくなり、またどちらかというと面になる傾向にあってもよく、より正確な制御及びより複雑な製造性を要求する。
【0034】
図5では、回転していない刃39は、本質的にペッグに接触し、交差部分37に示すように完全な接触線を形成する。一本線の接触線37の長さ寸法は、運動、回転又は刃の傾きに依存して変化する。刃は使用中変化する量で回転するが、これらは続けてペッグ及び刃のスロットに接触し、その両者は刃がぶれたり平行移動するのを防止する。それ故に、回転する刃及びペッグ間に起こる線接触の範囲は、回転の量に依存する。例えば、刃の回転が全くなければ、本質的に完全線接触になるが、一方回転又は傾斜が増加するにつれて、接触線は完全線接触よりも短くなり得る。図5Aに言及すると、完全後方回転を有効にもたらすある角度A約26.5度後方に傾斜する刃は、図5に示すほぼ完全接触線37を約0.34mmの交差部分接触線37に短縮する。したがって、接触線の長さは、典型的には約0.34mmより大きくなる。
【0035】
スラローム状の配置は安定した、製造しやすい設計をもたらすが、図6〜9を参照すると、支持部材72のペッグ74は以下に記述されているようにいくつかの異なる実施形態に展開されてもよい。
【0036】
図6では、スラローム状配置というよりは、直線状に配置された1列のペッグ74が示される。図7では、直線状に配置された2列のペッグ74が本発明の別の代替実施形態に従って示される。図8では、ペッグは角度を有する直線状に配置されている。図9では、ペッグは互いにオフセットされている。
【0037】
これらの配置(図6〜9)は、設計上の選択であってよく、いかなる形状又は組み合わせのペッグを有してもよく、これらは鋳込む又は製造するのにより面倒であり得るとはいえ、スラローム状の配置のペッグのように刃の安定性及び制御をもたらす同様の特徴を提供する。
【0038】
支持部材72は、可撓性か又は剛性であり得、分離する部品又はカートリッジハウジング12の部分として一体に鋳込み得る。
【0039】
支持部材72と同様に、ペッグ74は、可撓性又は剛性として構成されてもよく、望ましくは剛性であってもよく、エラストマー、プラスチック又は金属のような、いかなる種類の材料から作られてもよい。もし非剛性ペッグが望ましい場合には、ポリエチレン、熱可塑性樹脂、エラストマー、又はゴムのような材料が使われてもよい。剛性ペッグでは、ポリスチレン、ABS、剛性ポリビニルクロライド(PVC)、ポリアミド、ポリエチレン、ノリル(登録商標)(Noryl)(登録商標)(ポリフェニレンオキサイドースチレン混合物)、又はノリルGTX(登録商標)(Noryl GTX)(登録商標)(ポリアミド(PA)又はポリフェニレンエーテルポリマー(PPE)の混合物)))、のようなプラスチックが使われてもよい。
【0040】
図10A及び10Bに示すように、本発明ではカートリッジ当り1を超える(例えば、2、3、又はそれ以上)刃支持部材72があってもよく、その場合、これらは、カートリッジの幅に沿って均等に置かれ得るが、する必要はない。図10Aは、ペッグ1020a、1020b、1020cを有する3つの支持部材1010a、1010b、1010cを示す。部材1010a、1010b、1010cは、カートリッジ1000の幅に沿って略均等間隔に、またばねつかみ機構1030、1040、1050、1060、1070のエリアの中側に、置かれている。支持部材1010aの上面にあるペッグ1020aは、カートリッジハウジング1000のそれぞれの端部にある支持部材1010c上のペッグ1020cと寸法的に類似して、またそれらと整列している、支持部材1010b上のペッグ1020bと、同じように、寸法的に類似して、それらと整列している。図10Bは、図10Aで上記したものと類似して整列し、またばねつかみ機構1030、1040、1050、1060、1070のエリアの中側にあるペッグ1020a及び1020b各々をそれぞれ有する二つの支持部材1010a及び1010bを示す。図10Bでは、二つの支持部材1010a及び1010bがカートリッジの中央のどちらか一方の側に設けられているが、しかし本発明の他の実施形態に従う中央に置かれた支持部材はない。
【0041】
これから図11に言及すると、本発明の更に他の実施形態に従えば、刃スロット端部1120にペッグ1112を備え、ばねつかみ機構1030のベースに配置された支持部材1110を有するカートリッジ1100が示される。ペッグ1112は刃端部で支持を提供する。ペッグ1112を備える支持部材1110が、カートリッジの両方の刃スロット端部1120に対称性と安定性のために配置されていることは望ましくあり得る。支持部材1110に加えて、図11はまた、スラローム状の模様で配置されたペッグ1150を持つ中央に配置された支持部材1140を示す。また本発明で企図されていることは、中央に配置されたペッグ付き支持部材1140がない、又は、例えば図10Bに示すようにカートリッジの中央のどちらか一方の側に一つある、二つの追加の、ペッグ付き支持部材を備える、カートリッジ1100である。
【0042】
同様に、ハウジング中の中央(又は他の場所)に配置されるペッグ付き支持部材72、74に関連させ前に検討したように、図11に示すように刃スロット端部1120にあるペッグ付き支持部材1110を有することは刃とハウジング間の組み立てをより容易にし、カートリッジへの刃の取り付けに関連する欠陥を減少させる。
【0043】
これは上記と同様の理由で、刃スロット端部に配置されたペッグが、面対面接触(図1D)とは対比的に、ペッグ(円筒形又は丸型を有する)と刃の後側部との間に形成された線接触を活用するケースである。自動化組み立て中の間線接触は、関連する特性の幾何学的な制御をより少なく要求し、また改善された様式で構成要素の組み立て関連する不整合を許容する。
【0044】
上述のように、刃が異なる露出(又は高さ)を有するように、例えば、第1の刃から他の刃に進行するように露出の増加するように、設定することは有利であり得る。故に、図11の刃スロット端部1120のペッグ1150もまた刃と整列され得、また異なる露出(又は高さ)に設定され得るということが本発明にもまた企図されている。これはバネ部材1130を必要とせずに達成されてもよい。
【0045】
これから図12Aに言及すると、本発明の更に別の実施形態により、ペッグ1210が、刃キャリア32に取り付けられる、又はその一部である、又は刃キャリア自体から形成されている、刃キャリア32付きの刃30を有するペッグ付き刃1200の透視図を示す。図12Aに示すように、ペッグ1210は、刃キャリア32の底部部分42の後側部33bから形成され、すなわち突き出されている。ペッグ1210は、刃キャリア32の前側部33a(示さず)か、又は後側部33b(示す)いずれかにあってもよく、又は1以上のペッグ1210が両側(示さず)にあってもよく、又は1以上のペッグ1210がそれぞれの側(示さず)にあってもよい。
【0046】
ペッグ1210は、上記のように丸みをつける又は別の方法で形成される場合、隣り合う刃キャリアと完全接触線をなおも提供できる。図12Bに示すように、刃キャリアに付いた刃3枚の側面図が示され、刃キャリアの各々が刃キャリアの底部後側部から突き出るペッグ1210を有し、このようにして隣接する刃キャリアの底部部分42、前側部33aでこの隣接する刃キャリアにこのようにして接触している。この実施形態では、ペッグを有する支持部材は必要でなくてもよいが、提供可能であろう。
【0047】
かみそりカートリッジの全体の形状は、ペッグ及び隙間があって、同じくそのままであり、またペッグの数及びこれらの寸法は設計上の選択であるが、支持することが望ましい刃の数に基づき決定されてもよい。
【0048】
本明細書に記述された新規の剃毛アセンブリー又はかみそりカートリッジは、既存のかみそりカートリッジと同様の方法で使用されるが、ユーザーに明白な唯一の違いは改良された剃毛特性である。
【0049】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳しく制限されるものとして理解されるべきでない。それよりむしろ、特に指定されない限り、各こうした寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味することを意図する。例えば、「40mm」として開示された寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。
【0050】
「発明を実施するための形態」で引用したすべての文献は、関連部分において本明細書に参考として組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に関して先行技術であることを容認するものとして解釈されるべきではない。本書における用語のいずれかの意味又は定義が、参考として組み込まれた文献におけるその用語のいずれかの意味又は定義と相反する限りにおいては、本書においてその用語に与えられた意味又は定義を適用するものとする。
【0051】
本発明の特定の実施形態について説明し記載したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正が可能であることが当業者には自明である。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を、添付の書類名特許請求の範囲で扱うものとする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、
ハウジングの前側部分に設けられたガードと、
ハウジングの裏側部分に設けられたキャップと、
複数の刃であって、各刃は、鋭い上縁と、前側部及び後側部を有する底部部分とを有するとともに、ガードとキャップとの間に本質的に平行に配置され、各刃は、必要に応じて刃キャリアを含む、複数の刃と、
複数のペッグであって、各ペッグは、少なくとも一つの刃あるいは刃キャリアを有する一つの刃の、前記底部部分の前記前側部及び前記後側部のうち少なくとも一方に接触してこれを支持する、複数のペッグと、を含み、
各ペッグと各刃との間の交差部分が一本の接触線を形成する、かみそり刃ユニット。
【請求項2】
少なくとも一つの支持部材を更に含み、前記複数のペッグは、前記支持部材上に配置される、請求項1に記載のかみそり刃ユニット。
【請求項3】
前記複数のペッグは、スラローム状に配置され、直線状に配置された1列のペッグを形成し、又は直線状に配置された2列のペッグを形成する、請求項2に記載のかみそり刃ユニット。
【請求項4】
前記複数のペッグは、それぞれ前記複数の刃の前記後側部のうちの少なくとも一つと前記交差部分において一本の接触線をもたらす、任意の形状からなる、請求項1に記載のかみそり刃ユニット。
【請求項5】
各ペッグが、約0.1から約0.3mmの幅、約2.0から約5.0mmの奥行き、および約1.5から約3.0mmの深さを有する、請求項1に記載のかみそり刃ユニット。
【請求項6】
前記複数のペッグが、エラストマー材、プラスチック、あるいは金属を含む、請求項1に記載のかみそり刃ユニット。
【請求項7】
前記少なくとも一つの支持部材が、ハウジング中のいずれかの場所に配置される、請求項2に記載のかみそり刃ユニット。
【請求項8】
前記少なくとも一つの支持部材が、刃スロット端部に配置される、請求項2に記載のかみそり刃ユニット。
【請求項9】
前記複数のペッグが、異なる高さで配置される、請求項1に記載のかみそり刃ユニット。
【請求項10】
前記複数のペッグが、互いに等距離に位置する、請求項1に記載のかみそり刃ユニット。
【請求項11】
前記接触線の幅が、約0.05mm未満である、請求項1に記載のかみそり刃ユニット。
【請求項12】
前記接触線の長さが、約0.34mmを超える、請求項1に記載のかみそり刃ユニット。
【請求項13】
複数の刃のかみそり刃ユニットの使用中に、1以上の刃の振動を低減する方法であって、前記方法は、
請求項2に記載のかみそり刃ユニットを得ることと、
前記かみそり刃ユニットを用いて皮膚を剃毛することと、を含み、
一以上の刃の振動が、前記少なくとも一つの支持部材がないかみそり刃ユニットで剃毛する場合と比較して低減する、方法。
【請求項14】
一つの接触点が、各ペッグと各刃との間に形成される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
各ペッグと各刃との間に形成される接触点が、一本の線である、請求項13に記載の方法。
【請求項1】
ハウジングと、
ハウジングの前側部分に設けられたガードと、
ハウジングの裏側部分に設けられたキャップと、
複数の刃であって、各刃は、鋭い上縁と、前側部及び後側部を有する底部部分とを有するとともに、ガードとキャップとの間に本質的に平行に配置され、各刃は、必要に応じて刃キャリアを含む、複数の刃と、
複数のペッグであって、各ペッグは、少なくとも一つの刃あるいは刃キャリアを有する一つの刃の、前記底部部分の前記前側部及び前記後側部のうち少なくとも一方に接触してこれを支持する、複数のペッグと、を含み、
各ペッグと各刃との間の交差部分が一本の接触線を形成する、かみそり刃ユニット。
【請求項2】
少なくとも一つの支持部材を更に含み、前記複数のペッグは、前記支持部材上に配置される、請求項1に記載のかみそり刃ユニット。
【請求項3】
前記複数のペッグは、スラローム状に配置され、直線状に配置された1列のペッグを形成し、又は直線状に配置された2列のペッグを形成する、請求項2に記載のかみそり刃ユニット。
【請求項4】
前記複数のペッグは、それぞれ前記複数の刃の前記後側部のうちの少なくとも一つと前記交差部分において一本の接触線をもたらす、任意の形状からなる、請求項1に記載のかみそり刃ユニット。
【請求項5】
各ペッグが、約0.1から約0.3mmの幅、約2.0から約5.0mmの奥行き、および約1.5から約3.0mmの深さを有する、請求項1に記載のかみそり刃ユニット。
【請求項6】
前記複数のペッグが、エラストマー材、プラスチック、あるいは金属を含む、請求項1に記載のかみそり刃ユニット。
【請求項7】
前記少なくとも一つの支持部材が、ハウジング中のいずれかの場所に配置される、請求項2に記載のかみそり刃ユニット。
【請求項8】
前記少なくとも一つの支持部材が、刃スロット端部に配置される、請求項2に記載のかみそり刃ユニット。
【請求項9】
前記複数のペッグが、異なる高さで配置される、請求項1に記載のかみそり刃ユニット。
【請求項10】
前記複数のペッグが、互いに等距離に位置する、請求項1に記載のかみそり刃ユニット。
【請求項11】
前記接触線の幅が、約0.05mm未満である、請求項1に記載のかみそり刃ユニット。
【請求項12】
前記接触線の長さが、約0.34mmを超える、請求項1に記載のかみそり刃ユニット。
【請求項13】
複数の刃のかみそり刃ユニットの使用中に、1以上の刃の振動を低減する方法であって、前記方法は、
請求項2に記載のかみそり刃ユニットを得ることと、
前記かみそり刃ユニットを用いて皮膚を剃毛することと、を含み、
一以上の刃の振動が、前記少なくとも一つの支持部材がないかみそり刃ユニットで剃毛する場合と比較して低減する、方法。
【請求項14】
一つの接触点が、各ペッグと各刃との間に形成される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
各ペッグと各刃との間に形成される接触点が、一本の線である、請求項13に記載の方法。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図2】
【図2A】
【図3】
【図4】
【図5】
【図5A】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図2】
【図2A】
【図3】
【図4】
【図5】
【図5A】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【公表番号】特表2011−520554(P2011−520554A)
【公表日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−510545(P2011−510545)
【出願日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際出願番号】PCT/US2009/042264
【国際公開番号】WO2009/146230
【国際公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【出願人】(593093249)ザ ジレット カンパニー (349)
【公表日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際出願番号】PCT/US2009/042264
【国際公開番号】WO2009/146230
【国際公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【出願人】(593093249)ザ ジレット カンパニー (349)
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