説明

複数の通信端末の位置を管理するサーバ及び方法

【課題】サーバの負荷の軽減と通信端末の位置の正確な把握の両方を実現する。
【解決手段】サーバが、各通信端末から端末IDと端末情報とを受信し、受信した端末IDに対応するその受信した端末情報を端末管理情報として管理するようになっている。サーバは、端末情報は、その端末情報を送信した通信端末に関する情報であり、その通信端末の位置を表す情報である位置情報を含む。サーバは、複数の通信端末のうち特定地域内に存在する通信端末を端末管理情報を基に特定し、その特定された通信端末である特定地域内端末から端末情報を受信する頻度を、特定地域外に存在する通信端末である特定地域外端末から端末情報を受信する頻度よりも高くなる制御を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
複数の通信端末の位置を管理するためのコンピュータ技術、例えば、動態管理技術に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の技術として、例えば、自動車等の移動体向けに情報を提供することにより移動者の安全性や利便性を向上するテレマティクスセンタが活用されている。
【0003】
例えば、テレマティクスセンタから移動者に、危険個所の情報を配信することにより注意を促したり、渋滞情報を配信することにより渋滞の回避を促したりできる。
【0004】
また、配送業等の複数の車両を保持するフリート事業者は、テレマティクスセンタで、車両の位置情報を収集することにより、複数車両の位置を一括管理することが可能である。位置の一括管理が実現できれば、フリート事業者の管理者は、各車両に適切な指示を出すことが可能となる。例えば、ビルメンテナンス等の保守事業者は、顧客から不具合の連絡があったときに、すぐに駆けつけることが重要となるが、管理者が、保守員の位置や状態を正確に把握できれば、顧客から近い位置にいる対応可能な保守員を的確に選択し、指示を出すことが可能となる。
【0005】
しかし、フリート事業者には、数十万台の車両を保有するリース事業者等もあり、テレマティクスセンタで、これらの車両の位置を一括管理するためには、大規模なサーバや通信費用が必要となる。
【0006】
特許文献1は、移動者が保有するモバイル端末の現在位置を遠隔のサーバで一括管理するときに、モバイル端末の数が増加してもサーバの処理負荷が増大しないようにする方法を開示する。本方法を用いると、モバイル端末がサーバに位置情報を送信する頻度を、サーバから一括変更できるため、モバイル端末の数が増加しても、サーバの処理負荷が増大しないように調整できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002-54944号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1に係る発明は、サーバの処理負荷を削減するために、各モバイル端末から位置情報を送信する頻度を落とす。しかし、位置情報の送信頻度を落としてしまうと、モバイル端末の現在位置を正確に把握することが困難となる。
【0009】
これを回避するためには、全てのモバイル端末の位置情報の送信頻度を最高にしておく必要があるが、そうすると、サーバの負荷が高くなってしまう。
【0010】
この種の問題は、テレマティクスセンタを含んだシステムに限らず、他種の位置管理システムについても存在し得る。
【0011】
本発明の目的は、サーバの負荷の軽減と通信端末の位置の正確な把握の両方を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
サーバが、各通信端末から端末IDと端末情報とを受信し、受信した端末IDに対応するその受信した端末情報を端末管理情報として管理するようになっている。サーバは、端末情報は、その端末情報を送信した通信端末に関する情報であり、その通信端末の位置を表す情報である位置情報を含む。サーバは、複数の通信端末のうち特定地域内に存在する通信端末を端末管理情報を基に特定し、その特定された通信端末である特定地域内端末から端末情報を受信する頻度を、特定地域外に存在する通信端末である特定地域外端末から端末情報を受信する頻度よりも高くなる制御を実行する。
【発明の効果】
【0013】
サーバの負荷の軽減と通信端末の位置の正確な把握の両方を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】実施例1に係る位置管理システムのブロック図の一例である。
【図2】実施例1に係る端末情報保存テーブルの構成例を示す。
【図3】実施例1に係る閲覧範囲管理テーブルの構成例を示す。
【図4】実施例1に係る端末情報収集のフローチャートの一例である。
【図5】実施例1に係る端末情報閲覧のフローチャートの一例である。
【図6】実施例1に係る管理画面の一例を示す。
【図7】実施例2に係る端末情報閲覧のフローチャートの一例である。
【図8】実施例3に係る位置管理システムのブロック図の一例である。
【図9】実施例3に係る事故発生のフローチャートの一例である。
【図10】実施例1に係る端末装置のブロック図の一例である。
【図11】実施例1に係るサーバ装置のブロック図の一例である。
【図12】実施例1に係る管理装置のブロック図の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、幾つかの実施例を説明する。
【実施例1】
【0016】
図1は、実施例1に係る位置管理システムのブロック図の一例である。
【0017】
複数の端末装置100と、1つ(又は複数)の管理装置300と、1つ(又は複数)のサーバ装置200とがある。各装置100、200及び300は、通信ネットワーク10を介して、有線及び/又は無線により通信を行う。
【0018】
端末装置100は、移動者が移動中に保有する通信端末であり、通信ネットワーク10を介してサーバ装置200に端末情報を送信する。端末情報は、端末装置100で検出された現在位置を表す情報(位置情報)を含む。
【0019】
サーバ装置200は、複数の端末装置100から受信した端末情報を保存する。サーバ装置200は、物理的なサーバ装置であっても良いし仮想マシンとしてのサーバ装置であっても良い。
【0020】
管理装置300は、サーバ装置200に保存された端末情報を基に、端末装置100の位置を表示する。管理装置300は、物理的なサーバ装置であっても良いし仮想マシンとしての管理装置であっても良い。
【0021】
以下、各種装置を説明する。
【0022】
端末装置100は、図10に例示するように、コンピュータであり、例えば、記憶装置120、通信装置130、位置特定装置140、入力装置150及びそれらに接続された制御装置を有する。制御装置は、例えば、CPU(Central Processing Unit)110であるが、CPU110に加えて、所定の処理(例えば、データの圧縮及び/又は伸長)を行う専用ハードウェア回路を含んでも良い。
【0023】
位置特定装置140は、端末装置100の位置を特定するための装置であり、例えばGPS(Global Poisoning System)により位置を特定する装置、Wi-Fi(登録商標)端末或いは携帯電話機の基地局の情報等を用いて位置を特定する装置である。
【0024】
入力装置150は、端末装置100のユーザ(移動者)からの入力を受け付ける装置であり、例えば、キーボード、マウス、或いはタッチパネルである。
【0025】
通信装置130は、通信ネットワーク10を介して情報を送受信する装置である。
【0026】
記憶装置120は、例えば、メモリ及び/又はハードディスクであり、送信条件判定部121、送信条件変更部122、端末情報送信部123及び送信条件124を記憶する。各部121〜124は、コンピュータプログラムであり、CPU110により実行される。送信条件124は、データであり、送信条件判定部121が送信すべきかどうかを判定するために用いる。
【0027】
サーバ装置200は、図11に例示するように、コンピュータであり、例えば、記憶装置220、通信装置230及びそれらに接続された制御装置を有する。制御装置は、例えば、CPU210であるが、CPU210に加えて、所定の処理(例えば、データの圧縮及び/又は伸長)を行う専用ハードウェア回路を含んでも良い。
【0028】
通信装置230は、通信ネットワーク10を介して情報を送受信する装置である。
【0029】
記憶装置220は、例えば、メモリ及び/又はハードディスクであり、端末情報保存部221、閲覧範囲内端末特定部222、送信条件変更指示部223、端末情報送信部224、端末情報保存テーブル225及び閲覧範囲保存テーブル226を記憶する。各部221〜224は、コンピュータプログラムであり、CPU210で実行される。各テーブル225〜226は、複数のデータを保持する。テーブル225〜226のうちの少なくとも1つが有するデータは、テーブル以外の形式で保存されても良い。
【0030】
管理装置300は、図12に例示するように、コンピュータであり、例えば、記憶装置320、通信装置330、表示装置340、入力装置350及びそれらに接続された制御装置を有する。制御装置は、例えば、CPU310であるが、CPU210に加えて、所定の処理(例えば、データの圧縮及び/又は伸長)を行う専用ハードウェア回路を含んでも良い。
【0031】
通信装置330は、通信ネットワーク10を介して情報を送受信する装置である。
【0032】
入力装置350は、端末装置100のユーザ(移動者)からの入力を受け付ける装置であり、例えば、キーボード、マウス、或いはタッチパネルである。
【0033】
表示装置340は、ディスプレイ画面を有する装置であり、そのディスプレイ画面に情報が表示される。
【0034】
記憶装置320は、例えば、メモリ及び/又はハードディスクであり、閲覧範囲指定部321、地図描画部322、端末情報取得部323及び端末情報描画部324を記憶する。各部321〜324は、コンピュータプログラムであり、CPU310により実行される。なお、記憶装置320に格納されているデータ又はプログラムのうちの少なくとも1つが、サーバ装置200と通信可能な外部の記憶装置に格納されていても良い。
【0035】
なお、記憶装置320及びCPU310を有する第1の装置と、入力装置350及び表示装置340を有する第2の装置が分離していても良い。第2の装置を管理者が操作し、第1の装置は、第2の装置と通信可能に接続された装置で実行される仮想マシンであっても良い。
【0036】
図2は、端末情報保存テーブル225の構成例を示す。
【0037】
端末情報保存テーブル225は、端末装置100から送信された端末情報が格納されるテーブルである。端末情報は、端末装置100に関する情報であって、情報2252〜2257を有する。テーブル225は、例えば、端末情報毎に、下記の情報、
(*)端末情報を受信した時刻を表す収集時刻2251、
(*)端末情報の送信元の端末装置を一意に識別するためのIDである端末ID2252、
(*)端末情報の送信元の端末装置を使用するユーザのID(例えば氏名)を表す担当者2253、
(*)端末情報の送信元の端末装置の位置を表す位置情報としての緯度2254及び経度2255、
(*)端末情報の送信元の端末装置を使用するユーザの状態を表す状態2256、
(*)端末情報の送信元の端末装置に設定されている条件であって端末情報を送信する条件を表す送信条件2257、
を有する。
【0038】
なお、本実施例において、「時刻」は、年、月、日、時、分、秒(小数点以下の秒を含んでも良い)のうちの少なくともいずれかを含む。
【0039】
また、送信条件は、端末情報の送信頻度に影響する条件であって、(a)時間、(b)移動距離、或いは(c)メッシュ、といった、種々の観点から設定可能である。
【0040】
(a)時間に関する送信条件は、例えば、時間長N(例えば5秒)毎に端末情報を送信する、という条件である。この例によれば、送信条件の変更のためには、パラメータN(Nは0より大きい)の値が変更されることになる。
【0041】
(b)移動距離に関する送信条件は、例えば、距離Mを端末装置100が移動する毎に端末情報を送信する、という条件である。この例によれば、送信条件の変更のためには、パラメータM(Mは0より大きい)の値が変更されることになる。
【0042】
(c)メッシュとは、地図を複数の断片領域(例えば矩形領域)に区切った際の個々の断片領域を意味する。メッシュに関する送信条件は、例えば、端末装置100が属するメッシュがP個変わったときに端末情報を送信する、という条件である。この例では、送信条件の変更のために、パラメータP(Pは0より大きい整数)の値が変更されても良いし、或いは、個数Pを固定値としメッシュサイズが変更されても良い。メッシュサイズとは、断片領域のサイズを意味する。メッシュサイズが大きい程、1メッシュがカバーする地域が広がるため、端末情報が送信される頻度が落ちることになる。
【0043】
図3は、閲覧範囲管理テーブル226の構成例を示す。
【0044】
閲覧範囲保存テーブル226は、管理装置300が閲覧中の範囲を表す情報を格納する。テーブル226は、例えば、管理装置300毎に、下記の情報、
(*)管理装置300を一意に識別するためのIDである管理装置ID2261、
(*)管理装置300が閲覧している範囲を示すメッシュコード2262、
(*)管理装置300が閲覧している地図の縮尺を示す縮尺2263、
を有する。メッシュコード2262及び縮尺2263は、管理装置300からサーバ装置200に定期的(又は不定期的)に通知される情報を基に、更新される。
【0045】
メッシュコード2262は、メッシュを一意に識別するためのIDである。一般的に、緯度及び経度から、その緯度及び経度を含む地域のメッシュのメッシュコードは計算可能である。管理装置300の表示装置340に複数のメッシュ(メッシュの一部分でも良い)が表示されている場合には、メッシュコード2262として複数のメッシュコードが格納される。例えば、第1のメッシュの全体又は一部と第1のメッシュの隣にある第2のメッシュの全体又は一部が表示装置340に表示されている場合、第1及び第2のメッシュのメッシュコードがメッシュコード2262として格納されて良い。また、閲覧範囲は、メッシュコード2262に代えて又は加えて、緯度及び経度といった他種の情報で表現されても良い。
【0046】
以下、本実施例で行われる処理を説明する。
【0047】
図4は、端末情報収集のフローチャートの一例である。
【0048】
端末装置100において、送信条件判定部121が、送信条件124が表す送信条件が成立しているかどうかを判定する(ステップ401)。条件が成立していないと判定された場合(ステップ401:N)、再度、ステップ401が行われる。
【0049】
条件が成立したと判定された場合(ステップ401:Y)、端末情報送信部123が、サーバ装置200に端末情報を送信する(ステップ402)。その端末情報は、ステップ402の実行時点において端末装置100の位置特定装置140が特定した位置を表す情報を含む。ステップ402の後、ステップ401が再度行われる。
【0050】
サーバ装置200が、端末情報を受信し、端末情報保存部221が、その受信した端末情報が含む情報(情報2252〜2257)と、その端末情報を受信した時刻(収集時刻2251)とを、端末情報保存テーブル225に格納する(ステップ403)。
【0051】
次に、閲覧範囲内端末特定部222が、ステップ402で受信した端末情報の送信元の端末装置(以下、図4の説明において送信元端末)100における送信条件124を変更する必要があるかどうかを判定する(ステップ404)。変更する必要があるケースは、例えば、下記の2ケース、
(ケースA)受信した端末情報に含まれている送信条件2257が表す送信条件が、閲覧範囲外用の送信条件であるにも関わらず、受信した端末情報に含まれている位置情報2254及び2255が表す位置が、X台(Xは1以上の整数)の管理装置300(或いは所定の管理装置300)での閲覧範囲に含まれているケース、
(ケースB)受信した端末情報に含まれている送信条件2257が表す送信条件が、閲覧範囲内用の送信条件であるにも関わらず、受信した端末情報に含まれている位置情報2254及び2255が表す位置が、X台の管理装置300(或いは所定の管理装置300)の閲覧範囲に含まれていないケース、
である。なお、各管理装置300での閲覧範囲は、閲覧範囲保存テーブル226から特定可能である。また、受信した端末情報に含まれている送信条件2257が表す送信条件が閲覧範囲外用か閲覧範囲内用かは、例えば、閲覧範囲外用の送信条件情報(例えば各種送信条件についてのパラメータの値の範囲)と閲覧範囲内用の送信条件情報(例えば各種送信条件についてのパラメータの値の範囲)とをサーバ装置200の記憶装置220が記憶していて、閲覧範囲内端末特定部222が、それらの送信条件情報を参照することにより、特定可能である。
【0052】
ステップ404において変更の必要があると判定された場合(ステップ404:Y)、送信条件変更指示部223が、変更後の送信条件を表す情報を含んだ送信条件変更指示を、送信元端末100に送信する(ステップ405)。ここで、ステップ405が行われる原因となったケースが、上記ケースAであれば、変更後の送信条件は、変更前の送信条件よりも端末情報の送信頻度が高くなる条件である。具体例として、送信条件が上記(a)の条件であれば、端末情報の送信時間間隔がより短い時間間隔であり、送信条件が上記(b)の条件であれば、送信元端末100の移動距離がより短い移動距離であり、送信条件が上記(c)の条件であれば、メッシュサイズがより小さいサイズである。一方、ステップ405が行われる原因となったケースが、上記ケースBであれば、変更後の送信条件は、変更前の送信条件よりも端末情報の送信頻度が低くなる条件である。具体例として、送信条件が上記(a)の条件であれば、端末情報の送信時間間隔がより長い時間間隔であり、送信条件が上記(b)の条件であれば、送信元端末100の移動距離がより長い移動距離であり、送信条件が上記(c)の条件であれば、メッシュサイズがより大きいサイズである。
【0053】
送信元端末100において、送信条件変更部122が、ステップ405で送信された変更指示を受信し、送信条件124を、その指示が含む情報(変更後の送信条件を表す情報)に変更する(ステップ406)。
【0054】
一方、ステップ404において変更の必要が無いと判定された場合(ステップ404:N)、ステップ405及び406がスキップされる。
【0055】
以上が、端末情報収集のフローである。なお、ステップ404〜406では、同種の送信条件におけるパラメータの値が変更されることに代えて、送信条件の種別が変更されても良い。例えば、送信元端末100が閲覧範囲外にある場合、上記(c)の送信条件がサーバ装置200において選択され送信元端末100に設定されても良い。また、例えば、送信元端末100が閲覧範囲内にある場合、上記(a)の送信条件がサーバ装置200において選択され送信元端末100に設定されても良い。
【0056】
また、図4に示したフローでは、送信元端末100にのみ送信条件変更指示が送信されるが、送信元端末100に代えて又は加えて、他の端末装置100に、送信条件変更指示が送信されても良い。具体的には、例えば、上述した(a)〜(c)の送信条件について、以下の処理が行われる。
(送信条件が上記(a)であるケース)
(a1)特定部222が、送信元端末100の送信条件2257の時間間隔中に移動できる移動可能距離の最大を見積もる。特定部222が、送信元端末100の位置(送信元端末100が最後に送信した端末情報に含まれる位置情報(緯度2254、経度2255)が表す位置)を中心とし見積もられた移動可能距離を半径とした円と、閲覧範囲保存テーブル226から取得した閲覧範囲とが重なる領域にいる端末装置(以下、このケースについて「閲覧範囲内装置」)100を、端末情報保存テーブル225を基に特定する。
(a2)閲覧範囲内装置100の送信条件2257が、閲覧範囲外用の送信条件であれば、送信条件変更指示部223が、変更後の送信条件として閲覧範囲内用の送信条件を表す情報を含んだ送信条件変更指示を、閲覧範囲内装置100に送信する。
(a3)閲覧範囲内装置100以外の装置(以下、このケースについて「閲覧範囲外装置」)の送信条件2257が、閲覧範囲内用の送信条件であれば、送信条件変更指示部223が、変更後の送信条件として閲覧範囲外用の送信条件を表す情報を含んだ送信条件変更指示を、閲覧範囲外装置100に送信する。
(送信条件が上記(b)であるケース)
(b1)特定部222が、送信元端末100の位置(送信元端末100が最後に送信した端末情報に含まれる位置情報(緯度2254、経度2255)が表す位置)を中心とし送信元端末100の移動距離を半径とした円と、閲覧範囲保存テーブル226から取得した閲覧範囲とが重なる領域にいる端末装置(以下、このケースについて「閲覧範囲内装置」)100を、端末情報保存テーブル225を基に特定する。
(b2)上記の(a2)と(a3)が行われる。
(送信条件が上記(c)であるケース)
(c1)特定部222が、送信元端末100の位置(送信元端末100が最後に送信した端末情報に含まれる位置情報(緯度2254、経度2255)が表す位置)を含んだメッシュのコードを計算により特定し、メッシュの範囲と、閲覧範囲保存テーブル226から取得した閲覧範囲とが重なる領域にいる端末装置(以下、このケースについて「閲覧範囲内装置」)100を、端末情報保存テーブル225を基に特定する。
(c2)上記の(a2)と(a3)が行われる。
【0057】
また、送信条件変更指示部223が、端末装置100の変更後の送信条件の種類を、その端末装置100の状況(例えば移動状況)に応じて、変更しても良い。例えば、送信元端末100が閲覧範囲外においてメッシュを跨って移動したとき、任意の種類の送信条件が送信元端末100に設定されて良い。また、端末装置100が閲覧範囲内に入った場合、送信条件変更指示部223が、その端末装置100の送信条件124を、上記(a)の送信条件(且つ、端末情報の送信頻度を高くする条件)に変更しても良い。
【0058】
図5は、端末情報閲覧のフローチャートの一例である。
【0059】
管理装置300において、閲覧範囲指定部321は、地図描画部322が、管理者(管理装置300のユーザ)が操作する入力装置350からの指示に従う閲覧範囲(表示する地域範囲)に含まれる地図部分を描画する。
【0060】
閲覧範囲指定部321は、入力装置350からの指示に従う閲覧範囲が変更されたかどうかを判定する(ステップ501)。
【0061】
閲覧範囲に変更があった場合(ステップ501:Y)、閲覧範囲指定部321が、その指定部321を実行している管理装置300のIDと、変更後の閲覧範囲を表す情報である閲覧範囲情報とを、サーバ装置200に送信する(ステップ502)。閲覧範囲情報は、例えば、閲覧範囲に全体又は一部が含まれている1又は複数のメッシュのコードと、地図の縮尺とを含む。
【0062】
サーバ装置200が、管理装置ID及び閲覧範囲情報を受信し、閲覧範囲内端末特定部222が、受信した閲覧範囲情報が表す閲覧範囲(変更後の閲覧範囲)から外れた端末装置100があるかどうかを判定する(ステップ503)。
【0063】
閲覧範囲から外れた端末装置100がある場合(ステップ503:Y)、送信条件変更指示部223が、特定された全ての端末装置100に、閲覧範囲外用の送信条件を表す情報を含んだ送信条件変更指示を送信する(ステップ504)。閲覧範囲外に出た端末装置100において、送信条件変更部122が、ステップ504で送信された変更指示を受信し、送信条件124を、その指示が含む情報(変更後の送信条件を表す情報)に変更する(ステップ505)。
【0064】
また、サーバ装置200において、閲覧範囲内端末特定部222が、受信した閲覧範囲情報が表す閲覧範囲(変更後の閲覧範囲)に入った端末装置100があるかどうかを判定する(ステップ506)。
【0065】
閲覧範囲に入った端末装置100がある場合(ステップ506:Y)、送信条件変更指示部223が、特定された全ての端末装置100に、閲覧範囲内用の送信条件を表す情報を含んだ送信条件変更指示を送信する(ステップ507)。閲覧範囲内に入った端末装置100において、送信条件変更部122が、ステップ507で送信された変更指示を受信し、送信条件124を、その指示が含む情報(変更後の送信条件を表す情報)に変更する(ステップ508)。
【0066】
また、サーバ装置200において、閲覧範囲内端末特定部222が、閲覧範囲保存テーブル226における、受信した管理装置IDに対応する欄に、受信した閲覧範囲情報を格納する(ステップ508)。
【0067】
さて、管理装置300において、地図描画部322が、指定された閲覧範囲に属する地図部分を、地図データ部分を基に、表示装置340に描画する(ステップ517)。地図データ部分は、地図データの一部分であり、閲覧範囲に属する地域部分以上の範囲の地域部分を表すデータである。地図データは、記憶装置220に格納されていても良いし、通信ネットワーク110を介して特定のサーバからダウンロードされても良い。
【0068】
管理装置300において、端末情報取得部323が、サーバ装置200に、閲覧範囲内にある端末装置100の端末情報を要求する(ステップ518)。サーバ装置200において、閲覧範囲内の端末装置100が特定され(ステップ519)、端末情報送信部224が、端末情報保存テーブル225から、閲覧範囲内の端末装置100の端末情報を取得し、取得した端末情報を管理装置300に送信する(ステップ520)。管理装置300において、端末情報取得部323が、ステップ519で送信された端末情報を受信し、端末情報描画部324が、受信した端末情報に基づく情報を表示装置340に描画する。
【0069】
図4及び図5の送信条件変更指示ステップ(405、408、504、507)は、サーバ装置200から端末装置100への指示となる。これを実現するために、例えば、端末装置100とサーバ装置200のソケット接続を維持したままにし、サーバ装置200からいつでも指示を行えるようにする方法や、携帯電話機としての端末装置100のSMS(ショートメッセージサービス)を用いる方法が考えられる。
【0070】
なお、ステップ504及び/又は507では、同種の送信条件におけるパラメータの値が変更されることに代えて、送信条件の種別が変更されても良い。例えば、閲覧範囲外に出た端末装置100には、上記(c)の送信条件がサーバ装置200において選択され送信されても良い。また、例えば、閲覧範囲内に入った端末装置100には、上記(a)の送信条件がサーバ装置200において選択され送信されても良い。
【0071】
図6は、管理装置300に表示される管理画面の一例を示す。
【0072】
本例では、ビルメンテナンス業やプリンタメンテナンス業等の保守事業者において、端末装置100を持つ保守員の位置を、保守事業者の管理者が遠隔から一括監視する例を示す。管理画面600は、地図表示部610と端末一覧表示部620を含む。
【0073】
地図表示部610には、地図部分が描画される。地図部分上における、顧客の位置に該当する箇所に、顧客拠点を表すマークである顧客マーク(星状のマーク)が描画される。地図部分上における、保守員が有する端末装置100の位置に該当する箇所に、端末装置100を表すマークである端末マーク(ピン)が描画される。各端末マーク(ピン)には、端末ID(1〜5のいずれかの数字)が表示される。また、さらに、端末マークの表示態様は、その端末マークに対応する端末装置100の状態2256に従う表示態様となる。例えば、状態2256が「訪問中」の端末装置100の端末マークの色は黒であり、状態2256が「帰社中」の端末装置100の端末マークの色は白である。
【0074】
端末一覧表示部620には、地図表示部610に表示中の端末装置100の端末ID621、担当者622及び状態623が表示される。これらの情報621〜623は、テーブル225の情報2252、2253及び2256から特定された情報である。
【0075】
例えば、管理装置300の入力装置350(例えばマウス)を用いて地図をドラッグアンドドロップして閲覧範囲を変更すると、図5のステップ501がYとなる。
【0076】
管理画面600は、OS(オペレーションシステム)毎向けに開発されたアプリケーションプログラムにより表示された画面であっても良いし、WEBブラウザ上で実行するWEBアプリケーションにより表示された画面であっても良い。
【0077】
本実施例によれば、保守事業者に顧客から不具合等の連絡があった場合、管理者は、顧客拠点の位置付近の保守員の位置や状態を迅速に知ることができる。このため、管理者は、迅速に対応方法を判断することができる。また、複数の端末装置100のうち、端末情報の送信頻度が高い装置100は、閲覧範囲内に属する地域にいる装置100のみである。このため、サーバ装置200の処理負荷や通信負荷を軽減することも可能である。
【実施例2】
【0078】
以下、実施例2を説明する。その際、実施例1との相違点を主に説明し、実施例1との共通点については説明を省略或いは簡略する。
【0079】
実施例2では、管理装置300が閲覧範囲の変更の都度に端末情報を要求することにより、変更後の閲覧範囲内の地域にいる端末装置100から端末情報が収集される。端末装置100に送信条件124が設定されないでも良い。
【0080】
図7は、実施例2に係る端末情報閲覧のフローチャートの一例である。
【0081】
管理装置300において、閲覧範囲変更有りかどうかが判定され(ステップ501)、変更があれば(ステップ501:Y)、地図描画部322が、変更後の閲覧範囲に属する地図部分等を描画する(ステップ517)。閲覧範囲指定部321が、管理装置IDと閲覧範囲情報とをサーバ装置200に送信する(ステップ502)。
【0082】
サーバ装置200において、閲覧範囲内に存在する端末装置100が特定される(ステップ512)。
【0083】
次に、閲覧範囲内端末特定部222が、ステップ512で特定された各端末装置100に、端末情報を要求する(ステップ701)。端末装置100の端末情報送信部123が、その要求を受け、その要求に応答して、端末情報をサーバ装置200に送信する(ステップ702)。サーバ装置300において、特定部222が、端末情報を受信し、端末情報保存部221が、受信した端末情報を端末情報保存テーブル225に格納する(ステップ703)。
【0084】
特定部222は、ステップ512で特定した全端末装置100から端末情報の取得が完了したかどうかを判定し、未完了であれば、ステップ701から繰り返す。
【0085】
端末情報送信部224が、端末情報を管理装置300に送信する(ステップ705)。また、特定部222が、管理装置ID及び閲覧範囲情報を閲覧範囲保存テーブル226に格納する(ステップ706)。
【0086】
管理装置300が端末情報を受信し(ステップ707)、端末情報描画部324が、受信した端末情報に基づく情報を描画する(ステップ708)。
【0087】
本実施例によれば、管理装置300の要求に応じて端末装置100から端末情報が取得される。このため、端末情報の送信頻度が管理装置300での閲覧範囲の変更に従う頻度となる。
【実施例3】
【0088】
以下、実施例3を説明する。その際、実施例1及び2との相違点を主に説明し、実施例1及び2との共通点については説明を省略或いは簡略する。
【0089】
本実施例は、実施例2の応用である。具体的には、例えば、事故発生地点に従う地域である特定地域(例えば事故発生地点を含む地域)にいる端末装置100の端末情報の収集頻度が上げられる。特定地域は、例えば、事故発生地点を中心とし半径をL(km)(L>0)とした円でも良いし、事故発生地点を含まない地域(例えば事故発生地点を中心としたドーナツ状の領域)であっても良い。
【0090】
図8は、実施例3に係る位置管理システムのブロック図の一例である。
【0091】
端末装置100の記憶装置120に、メッセージ表示部821が記憶される。表示部821は、コンピュータプログラムである。
【0092】
また、端末装置100は、メッセージを端末装置100のユーザに示すために、ディスプレイ等の表示装置810を有する。
【0093】
さらに、サーバ装置200の記憶装置220には、事故情報受信部822及びメッセージ生成部823が記憶される。各部822及び823は、コンピュータプログラムである。
【0094】
図9は、事故発生のフローチャートの一例である。
【0095】
サーバ装置200において、事故情報受信部822が、VICS(商標)等から事故情報を受信する(ステップ901)。受信部822が、事故情報が表す事故発生位置に従う特定地域を、各管理装置300の閲覧範囲として、その閲覧範囲を表す情報を閲覧範囲保存テーブル226に格納する(ステップ902)。
【0096】
閲覧範囲内端末特定部222が、テーブル225を基に、ステップ902での閲覧範囲に存在する端末装置100を特定する(ステップ903)。
【0097】
端末情報送信部224が、ステップ903で特定された各端末装置100(特定地域にいる端末装置100)に端末情報を要求する(ステップ904)。端末装置100は、その要求を受信し、端末情報をサーバ装置200に送信する(ステップ905)。端末情報保存部221が、端末情報を受信し、その端末情報を端末情報保存テーブル225に格納する(ステップ906)。
【0098】
端末情報送信部224が、ステップ903で特定した全端末装置100からの取得が完了したかどうかを判定し、完了ではなければ(ステップ907:N)、ステップ904から繰り返す。
【0099】
完了であれば(ステップ907:Y)、メッセージ生成部823が、ステップ903で特定された端末装置100と事故発生位置の距離や位置関係に応じたメッセージを生成する(ステップ908)。つまり、本実施例では、ステップ903で特定された端末装置100の各々について、その端末装置100と事故発生位置との間の距離等に応じたメッセージが生成される。なお、ステップ903で特定された端末装置100の全てに共通のメッセージが生成されても良い。
【0100】
メッセージ生成部823が、ステップ908で生成されたメッセージを、ステップ903で特定された端末装置100に送信する(ステップ909)。
【0101】
ステップ903で特定された端末装置100は、ステップ909で送信されたメッセージを受信し、メッセージ表示部821が、そのメッセージを表示する(ステップ910)。
【0102】
例えば、端末装置100を持つ車両が、事故発生位置と同じ道に存在し、事故発生位置に向かっており、距離が近い場合、その端末装置100に送信され表示されるメッセージは、例えば、「この先、事故発生、注意してください」で良い。距離が中程度の場合、その端末装置100に送信され表示されるメッセージは、例えば、「この先、事故発生、渋滞発生の可能性があるため、迂回してください」であり、迂回路と一緒に表示されて良い。距離が遠い場合、端末装置100に送信され表示されるメッセージは、例えば、「近くで事故が発生しました。注意してください。」で良い。
【0103】
本実施例によれば、事故等のイベントの発生位置に従う特定地域(例えばイベント発生位置の周辺地域)にいる端末装置100から端末情報が取得され、その端末装置100に、イベント発生位置と端末装置100の位置との関係に応じたサービス提供(例えばメッセージの提供)が可能となる。
【0104】
以上、複数の実施例を説明したが、本発明は、それらの実施例に限定されない。
【0105】
例えば、実施例1〜3の少なくとも1つでは、地域に存在する端末装置100の数に応じて、閲覧範囲内外にある端末装置の端末情報の送信頻度が異なっても良い。例えば、地域Aよりも地域Bの方が端末装置の数が少ない場合、地域Aについての閲覧範囲内の端末装置100の送信頻度は、地域Bについての閲覧範囲内の端末装置100の送信頻度より高くても良い。
【0106】
また、例えば、実施例1〜3の少なくとも1つでは、N台の管理装置の閲覧範囲の重複領域内にある端末装置の送信頻度は、M台の管理装置(M<N、Mは自然数)の閲覧範囲の重複領域内にある端末装置の送信頻度より高くて良い。
【0107】
また、例えば、実施例3では、管理装置300がなくても良い。また、実施例3では、特定地域内に存在する端末装置100からの端末情報の取得頻度が、特定地域外に存在する端末装置100からの端末情報の取得頻度より高くて良い。
【0108】
また、例えば、実施例1〜3の少なくとも1つでは、1以上の端末装置100が送信条件124を有し、別の1以上の端末装置100が送信条件124を有しなくて良い。サーバ装置200は、端末情報保存テーブル225は、端末装置100毎に、送信条件124の有無を表す情報を有して良い。サーバ装置200は、送信条件124を有する端末装置100については、その装置100に送信する送信条件変更指示で指定する送信条件を調整することで、その端末装置100からの端末情報の受信頻度を制御して良い。また、サーバ装置200は、送信条件124を有しない端末装置100については、その装置100に送信する端末情報送信要求の送信頻度を調整することで、その端末装置100からの端末情報の受信頻度を制御して良い。
【0109】
また、例えば、実施例1〜3の少なくとも1つでは、サーバ装置200は、閲覧範囲内の端末装置100の端末情報に加えて、閲覧範囲外の端末装置100の端末情報も管理装置300に送信して良い。管理装置300のCPU310が、描画している地図部分の範囲を基に、閲覧範囲内外の端末装置100の端末情報を基に閲覧範囲内の端末装置100を特定し、特定した端末装置100の端末情報に基く情報を表示しても良い。
【符号の説明】
【0110】
100…端末装置、200…サーバ装置、300…管理装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の通信端末の位置を管理するサーバであって、
前記複数の通信端末と通信するための通信手段と、
通信端末毎の端末IDと端末情報とを含んだ端末管理情報を記憶する記憶手段と、
各通信端末から前記通信手段を介して端末IDと端末情報とを受信し、前記受信した端末IDに対応する前記受信した前記端末情報を前記記憶手段内の前記端末管理情報に含める制御手段と
を有し、
各通信端末は、その通信端末の位置を表す位置情報を取得するようになっており、
前記端末情報は、その端末情報を送信した通信端末に関する情報であり、その通信端末の位置情報を含み、
前記制御手段が、
(A)前記複数の通信端末のうち特定地域内に存在する通信端末を、前記端末管理情報に含まれている、各通信端末の位置情報を基に特定し、
(B)前記(A)で特定された通信端末である特定地域内端末から端末情報を受信する頻度を、前記複数の通信端末のうち前記特定地域外に存在する通信端末である特定地域外端末から端末情報を受信する頻度よりも高くなる制御を実行する、
サーバ。
【請求項2】
請求項1記載のサーバであって、
前記制御手段が、管理者が使用する管理装置に表示される管理画面に表示される情報の基になる端末情報を送信するようになっており、
前記管理画面には、閲覧範囲に属する地図部分が表示され、
前記特定地域は、前記地図部分に該当する地域であり、
前記閲覧範囲が変更された場合に、前記(A)が実行され、
前記(A)では、前記制御手段が、変更後の閲覧範囲に従う特定地域内にある通信端末を特定する、
サーバ。
【請求項3】
請求項2記載のサーバであって、
前記(A)では、前記制御手段が、更に、複数の前記特定地域内端末を、N台の管理装置の閲覧範囲の重複領域内に存在する通信端末である第1の地域内端末と、M台の管理装置(M<N、Mは自然数)の閲覧範囲の重複領域内に存在する通信端末である第2の地域内端末とを特定し、
前記(B)では、前記制御手段が、更に、前記第1の地域内端末から端末情報を受信する頻度が前記第2の地域内端末から端末情報を受信する頻度よりも高くなる制御を実行する、
サーバ。
【請求項4】
請求項2又は3記載のサーバであって、
前記通信端末の端末情報が、その通信端末の使用者に関する状態を表す情報である状態情報を含み、
前記管理画面に表示される、端末情報に基く情報の表示態様は、その端末情報に含まれている状態情報に基づく表示態様である、
サーバ。
【請求項5】
請求項1乃至4のうちのいずれか1項に記載のサーバであって、
前記複数の通信端末のうち、送信条件を記憶している通信端末は、その送信条件が適合した場合にその通信端末の端末情報を送信するようになっており、
前記(B)では、前記制御手段が、変更後の送信条件を指定した送信条件変更指示を通信端末に送信することで、その通信端末の送信条件を前記変更後の送信条件に変更するようになっており、
前記特定地域内端末の送信条件は、前記特定地域外端末の送信条件よりも、端末情報を送信する頻度が高くなる条件である、
サーバ。
【請求項6】
請求項5記載のサーバであって、
前記特定地域内端末の送信条件が、前記特定地域外端末の送信条件よりも、端末情報を送信する頻度が高いとは、下記(A)乃至(C)、
(A)前記送信条件が、時間間隔T毎に端末情報を送信することである場合、前記特定地域内端末の送信条件に従う時間間隔Tが、前記特定地域外端末の送信条件に従う時間間隔Tよりも短い、
(B)前記送信条件が、通信端末が移動距離L移動する毎に端末情報を送信することである場合、前記特定地域内端末の送信条件に従う移動距離Lが、前記特定地域外端末の送信条件に従う移動距離Lよりも短い、
(C)前記送信条件が、通信端末の位置が地図を構成する複数のメッシュのうちの第1メッシュから第2メッシュに移動する毎に端末情報を送信することである場合、前記特定地域内端末の送信条件に従うメッシュサイズ又は第1−第2メッシュ間のメッシュ数が、前記特定地域外端末の送信条件に従うメッシュサイズ又は第1−第2メッシュ間のメッシュ数よりも小さい、
のうちの少なくとも1つである、
サーバ。
【請求項7】
請求項1乃至6のうちのいずれか1項に記載のサーバであって、
前記制御手段が、前記複数の通信端末のうち、送信条件を記憶していない通信端末に、端末情報の取得要求を送信することにより、その通信端末から端末情報を受信するようになっており、
前記特定地域内端末への取得要求の送信頻度が、前記特定地域外端末への取得要求の送信頻度よりも高い、
サーバ。
【請求項8】
請求項1乃至7のうちのいずれか1項に記載のサーバであって、
前記特定地域は、イベントが発生した位置に従う地域であり、
(C)前記制御手段が、更に、前記特定地域内端末毎に、特定地域内端末から受信した端末情報に含まれている位置情報が表す位置と前記イベントの発生位置との距離に基づくメッセージを生成し、且つ、生成したメッセージを特定地域内端末に送信する、
サーバ。
【請求項9】
複数の通信端末と、
前記複数の通信端末の位置を管理するサーバと
を有し、
前記サーバは、各通信端末から端末IDと端末情報とを受信し、前記受信した端末IDに対応する前記受信した前記端末情報を、通信端末毎の端末IDと端末情報とを含む端末管理情報に含めるようになっており、
各通信端末は、その通信端末の位置を表す位置情報を取得するようになっており、
前記端末情報は、その端末情報を送信した通信端末に関する情報であり、その通信端末の位置を表す情報である位置情報を含み、
前記サーバが、
(A)前記複数の通信端末のうち特定地域内に存在する通信端末を、前記端末管理情報に含まれている、各通信端末の端末情報を基に特定し、
(B)前記(A)で特定された通信端末である特定地域内端末から端末情報を受信する頻度を、前記複数の通信端末のうち前記特定地域外に存在する通信端末である特定地域外端末から端末情報を受信する頻度よりも高くなる制御を実行する、
位置管理システム。
【請求項10】
複数の通信端末の位置を管理するサーバと、
前記サーバが管理する複数の通信端末のうち地図表示範囲に属する地域に存在する通信端末の端末情報に基づく情報を表示する一又は複数の管理装置と
を有し、
各通信端末は、その通信端末の位置を表す位置情報を取得するようになっており、
前記サーバは、各通信端末から端末IDと端末情報とを受信し、前記受信した端末IDに対応する前記受信した前記端末情報を、通信端末毎の端末IDと端末情報とを含む端末管理情報に含めるようになっており、
前記端末情報は、その端末情報を送信した通信端末に関する情報であり、その通信端末の位置情報を含み、
前記サーバが、
(A)前記地図表示範囲を特定し、
(B)前記複数の通信端末のうち前記地図表示範囲に属する地域内に存在する通信端末を、前記端末管理情報に含まれている、各通信端末の端末情報を基に特定し、
(C)前記(C)で特定された通信端末である地域内端末から端末情報を受信する頻度を、前記複数の通信端末のうち前記特定地域外に存在する通信端末である特定地域外端末から端末情報を受信する頻度よりも高くなる制御を実行する、
位置管理システム。
【請求項11】
複数の通信端末の位置を管理する方法であって、
(A)前記複数の通信端末のうち特定地域内に存在する通信端末を、各通信端末の最近の端末情報に含まれている、各通信端末の位置を表す位置情報を基に、特定し、
(B)前記(A)で特定された通信端末である特定地域内端末から端末情報を受信する頻度を、前記複数の通信端末のうち前記特定地域外に存在する通信端末である特定地域外端末から端末情報を受信する頻度よりも高くなる制御を実行する、
方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate