説明

複数プレーヤが参加可能なゲームを実行するゲーム装置

【課題】他のプレーヤの表情を容易に且つ自然に把握することができるゲーム装置を提供すること。
【解決手段】複数のプレーヤを個別に撮影することが可能なカメラと、ゲームに関する画像とカメラにより撮影された映像とを表示することが可能な複数のディスプレイと、プレーヤによって指示が入力されるものであり、各ディスプレイに対応付けられて設置された複数の入力装置と、(A)ゲームを行う全てのプレーヤに関連する所定の条件が成立したとき、入力装置を操作する全てのプレーヤをカメラにより撮影する処理、及び、(B)処理(A)において撮影された映像を用いて、ゲーム中の全てのディスプレイに、少なくとも該ディスプレイに対応付けられた入力装置を操作するプレーヤ以外のプレーヤの映像を表示する処理を実行するようにプログラムされたコントローラとを備えるゲーム装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数プレーヤが参加可能なゲームを実行するゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複数プレーヤが参加可能なゲームを実行するゲーム装置(多人数参加型ゲーム装置)としては、例えば、ブラックジャック、ポーカー、クラップス、ルーレット、バカラ、パイゴウ等のゲームを自動化する装置であって、プレーヤが連続的又は非同期的にプレーすることができ、プレーヤと広告者との間で広告対象品目に関連する情報を交換することができる装置が存在する(例えば、特許文献1参照)。また、他の多人数参加型ゲーム用のシステムとしては、例えば、インターネットのような対話式通信システムを使用して勝ち抜き戦が展開され、複数の競技者は、各々ホスト・コンピュータと対戦し、所定の得点を獲得することにより上位の成績水準を獲得した競技者が、賞を得ることができるものが存在する(例えば、特許文献2参照)。さらに、他の多人数参加型ゲームのシステムとしては、例えば、ネットワークを介してギャンブルに関する正の返還(例えば、トークンによる宝くじ及びその払出)を行うものが存在する(例えば、特許文献3)。
【0003】
【特許文献1】国際公開第97/026061号パンフレット
【特許文献2】国際公開第00/071218号パンフレット
【特許文献3】国際公開第02/041233号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
カジノ等において複数のプレーヤが同じディスプレイを見ながらカードゲーム(例えばポーカー)等のマスゲームを行う多人数参加型ゲーム装置は、遠隔地に離れたプレーヤ同士で同時にゲームを行うようなゲーム装置と比較すると、装置の構成に制約が加えられる。すなわち、多人数参加型ゲーム装置では、一般的に、複数のプレーヤから視認される大型ディスプレイが配置され、その大型ディスプレイに対向するように複数のステーションが横一列又は円弧状に配置される。このように、大型ディスプレイと、横並び又は円弧状に配置された複数のステーションとを、対向させることにより、各ステーションでゲームを行う全てのプレーヤが大型ディスプレイを視認することが可能になる。また、各ステーションには個別にディスプレイが設けられていて、各プレーヤは、ゲームを進める際に、大型ディスプレイでゲームの全体を把握し、ステーションに設けられたディスプレイで、自身のゲームの状況等を把握することができる。
【0005】
このような多人数参加型ゲーム装置でポーカー等のカードゲームを行う場合には、例えば、大型ディスプレイにディーラの映像を表示しながら、ステーションが備えるディスプレイには、プレーヤの手札等を表示することができる。このようにした場合、あたかもディーラとプレーヤとが対峙してゲームを行っているような感覚を抱かせることができる。
【0006】
しかしながら、上述したように大型ディスプレイと複数のステーションとを配置した場合、各プレーヤは大型ディスプレイを容易に視認することができるものの、他のプレーヤの表情等を把握し難くなってしまうという問題があった。特に、ポーカー等のカードゲームは、他のプレーヤの表情を確認してその表情から他のプレーヤの心理を予測し、駆け引きを行うものであり、その駆け引きが勝敗に大きな影響を及ぼすものであるが、ステーションが横並び又は円弧状に配置されると、プレーヤが他のプレーヤの表情を把握することが困難になるという問題があった。さらに、横並び又は円弧状に並んだ複数のプレーヤが互いに表情を確認しようとすると、他のプレーヤに不快感を抱かせてしまい、ゲームを円滑に進めることが困難になるおそれもあった。
【0007】
このような観点から、他のプレーヤの表情を容易に且つ自然に把握することができるようにすることで、新たなエンターテインメント性を提供する多人数参加型ゲーム装置の登場が求められている。
【0008】
本発明は、上述した従来技術にはない新たなエンターテインメント性を提供することにある。詳しくは、他のプレーヤの表情を容易に且つ自然に把握することができるゲーム装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するために、本発明は、以下のようなゲーム装置を提供する。
(1)上記ゲーム装置は、カメラと、複数のディスプレイと、複数の入力装置と、コントローラとを備える。上記カメラは、複数のプレーヤを個別に撮影することが可能なものである。上記ディスプレイは、ゲームに関する画像と上記カメラにより撮影された映像とを表示することが可能なものである。上記入力装置は、プレーヤによって指示が入力されるものであり、各上記ディスプレイと対応付けられて設置されている。上記コントローラは、下記(A)〜(B)の処理を実行するようにプログラムされたものである。上記処理(A)は、ゲームを行う全てのプレーヤに関連する所定の条件が成立したとき、入力装置を操作する全てのプレーヤを上記カメラにより撮影する処理である。上記処理(B)は、上記処理(A)において撮影された映像を用いて、ゲーム中の全てのディスプレイに、少なくとも該ディスプレイに対応付けられた入力装置を操作するプレーヤ以外のプレーヤの映像を表示する処理である。
【0010】
(1)の発明によれば、ゲームを行う全てのプレーヤに関連する所定の条件(例えば、1回のゲームにおける全プレーヤの合計ベット額が所定額に達すること等)が成立したとき、入力装置を操作する全てのプレーヤが上記カメラにより撮影され、ゲームが行われている全てのディスプレイに、少なくとも該ディスプレイに対応付けられた入力装置を操作するプレーヤ以外のプレーヤの映像が表示される。従って、ゲームを行う全てのプレーヤに関連する所定の条件が成立すると、全プレーヤが、他のプレーヤの表情等を容易に且つ自然に把握することができるようになる。
【0011】
また、ゲームを行う全てのプレーヤに関連する所定の条件が成立したときにのみ、全プレーヤが他のプレーヤの表情等を把握し得るように構成することにより、常に他のプレーヤに表情を観察されることがないようにし、見られていることをあまり意識せずにゲームを行うことができる期間を創出することができる。一般的に、実際にカードを用いて行うカードゲームでは、プレーヤは、他のプレーヤに見られているときに、見られていることを視線等で察することができる。ところが、カメラで撮影したプレーヤの映像をディスプレイで見る構成を採用した場合、他のプレーヤに見られていることを視線等で察することができず、プレーヤによっては常に他のプレーヤによって見られているような感覚を抱いてしまい、ゲームに集中することができなくなるおそれがある。しかし、(1)の発明によれば、見られていることをあまり意識せずにゲームを行うことができる期間を創出することができるため、プレーヤに対して他のプレーヤによって常に見られているような感覚を抱かせることを防止することができる。
【0012】
さらに、本発明は、以下のようなゲーム装置を提供する。
(2)上記ゲーム装置は、複数のステーションと、コントローラとを備える。上記ステーションは、カメラとディスプレイと入力装置とを備える。上記カメラは、プレーヤを撮影することが可能なものである。上記ディスプレイは、ゲームに関する画像と上記カメラにより撮影された映像とを表示することが可能なものである。上記入力装置は、上記プレーヤによって指示が入力されるものである。上記コントローラは、下記(A)〜(B)の処理を実行するようにプログラムされたものである。上記処理(A)は、ゲーム中の全てのステーションにおけるゲームに関連する所定の条件が成立したとき、ゲーム中のステーションが備えるカメラによる撮影を行う処理である。上記処理(B)は、上記処理(A)において撮影された映像を用いて、ゲーム中の全てのステーションのディスプレイに、少なくとも該ステーション以外のステーションで撮影された映像を表示する処理である。
【0013】
(2)の発明によれば、ゲームを行う全てのプレーヤに関連する所定の条件(例えばベット額が所定額に達すること等)が成立したとき、ゲーム中のステーションが備えるカメラによる撮影が行われ、ゲーム中の全てのステーションのディスプレイに、少なくとも該ステーション以外のステーションで撮影された映像が表示される。従って、ゲームを行う全てのプレーヤに関連する所定の条件が成立すると、全プレーヤが、他のプレーヤの表情等を容易に且つ自然に把握することができるようになる。
【0014】
また、このように、ゲームを行う全てのプレーヤに関連する所定の条件が成立したときにのみ、全プレーヤが他のプレーヤの表情等を把握し得るように構成することにより、常に他のプレーヤに表情を観察されることがないようにし、見られていることをあまり意識せずにゲームを行うことができる期間を創出することができる。従って、プレーヤに対して他のプレーヤによって常に見られているような感覚を抱かせることを防止することができる。
【0015】
さらに、本発明は、以下のようなゲーム装置を提供する。
(3)上記ゲーム装置は、複数のステーションと、コントローラとを備える。上記ステーションは、カメラとディスプレイと入力装置とを備える。上記カメラは、プレーヤを撮影することが可能なものである。上記ディスプレイは、ゲームに関する画像と上記カメラにより撮影された映像とを表示することが可能なものである。上記入力装置は、上記プレーヤによって指示が入力されるものである。上記コントローラは、下記(A)〜(B)の処理を実行するようにプログラムされたものである。上記処理(A)は、1回のゲームにおいて、ゲーム中の全ステーションによる合計ベット額が所定額に達したとき、ゲーム中のステーションが備えるカメラによる撮影を行う処理である。
上記処理(B)は、上記処理(A)において撮影された映像を用いて、ゲーム中の全てのステーションのディスプレイに、少なくとも該ステーション以外のステーションで撮影された映像を表示する処理である。
【0016】
(3)の発明によれば、1回のゲームにおいて、ゲーム中の全ステーションによる合計ベット数が所定額に達したとき、ゲーム中のステーションが備えるカメラによる撮影が行われ、ゲーム中の全てのステーションのディスプレイに、少なくとも該ステーション以外のステーションで撮影された映像が表示される。従って、1回のゲームにおいて、ゲーム中の全ステーションによる合計ベット数が所定額に達すると、全プレーヤが、他のプレーヤの表情等を容易に且つ自然に把握することができるようになる。
【0017】
また、このように、或るプレーヤが行うゲームにおいてベット額が所定額に達したときにのみ、全プレーヤが他のプレーヤの表情等を把握し得るように構成することにより、常に他のプレーヤに表情を観察されることがないようにし、見られていることをあまり意識せずにゲームを行うことができる期間を創出することができる。従って、プレーヤに対して他のプレーヤによって常に見られているような感覚を抱かせることを防止することができる。
【0018】
さらに、1回のゲームにおける全プレーヤのベット額が所定額に達する状況はゲームが盛り上がる状況であり、そのような状況においてのみ、全プレーヤが他のプレーヤの表情等を把握し得るようにすることにより、駆け引きが頻繁に且つ容易に行われるようにすることができる。従って、エンターテインメント性の高いゲームを提供することができるとともに、ゲームに緩急を付けることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、他のプレーヤの表情を容易に且つ自然に把握することができ、新たなエンターテインメント性を備えたゲーム装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
まず、本発明について図1を用いて説明する。
図1は、本実施形態に係るゲーム装置において実行されるカメラ処理を示すフローチャートである。
カメラ処理とは、カメラによるプレーヤの撮影、及び、撮影された映像のディスプレイへの表示に係る処理をいう。
本実施形態に係るゲーム装置は、主制御部と複数のステーションとを備えており、各ステーションは、マイクロコンピュータを備えている。上記主制御部と上記マイクロコンピュータとは、本発明のゲーム装置が備えるコントローラを構成するものである。
図1に示す処理は、上記主制御部と上記マイクロコンピュータとが協働して行う処理、すなわち、本発明のゲーム装置が備えるコントローラが行う処理である。
【0021】
まず、主制御部は、ゲーム中の全ステーションによる合計ベット額が所定額に達した旨の判断を下す処理を行うと(ステップS131及びステップS132)、ゲーム中の全てのステーション(以下、各ステーションともいう)に対して、カメラモード移行信号を送信する(ステップS133)。カメラモード移行信号は、カメラモードに移行する旨の指令を示す信号である。カメラモードとは、カメラによってプレーヤの撮影が行われ、撮影されたプレーヤの映像がディスプレイに表示される状態をいう。図中には示していないが、ステップS132において、ゲーム中の全ステーションによる合計ベット額が所定額に達していないと判断した場合、主制御部は、ステップS133以降の処理を行わずに図1に示す処理を終了する。
ステップS133の処理を行った後、各ステーションは、カメラモード移行信号を受信すると(ステップS31)、カメラを用いてプレーヤの撮影を行う(ステップS32)。そして、各ステーションは、該撮影により得られた映像情報を主制御部に対して送信する(ステップS33)。
主制御部は、各ステーションから映像情報を受信すると(ステップS134)、ゲーム中の全てのステーションに対して、該ステーション以外のステーションで撮影された映像情報を送信する(ステップS135)。
各ステーションは、この映像情報を受信すると(ステップS34)、該ステーション以外のステーションで撮影された映像を、ディスプレイに表示する(ステップS35)。
なお、本実施形態では、各ステーションが映像情報を主制御部に送信し、主制御部から該ステーション以外のステーションに、それらの映像情報を送信する場合について説明する。ただし、本発明において、各ステーションから該ステーション以外のステーションまでの映像情報の伝送経路は、特に限定されるものではなく、例えば、主制御部を介さずに各ステーションから該ステーション以外のステーションに映像情報を送信することとしてもよい。
図1については、後に再度、詳細に説明を行うこととする。
【0022】
図2は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置を模式的に示す斜視図である。図3は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置を模式的に示す上面図である。図4は、本実施形態に係るゲーム装置が備えるステーションを模式的に示す斜視図である。
【0023】
図2に示すように、本実施形態に係るゲーム装置1には、2台のモニタ2が、背合わせに設置されている。各モニタ2は、ディーラの画像や各プレーヤのゲームに関する情報(以下、ゲーム情報ともいう)等が表示される正面ディスプレイ21と、正面ディスプレイ21の上部に配置されゲームの進行に合わせて音楽や効果音を出力するスピーカ22と、各種演出時に点灯されるLED23とを備えている。
【0024】
また、図2及び図3に示すように、ゲーム装置1には、2台のモニタ2を囲むように、10台のステーション3(図1の下側左端から反時計回りにステーション3a、ステーション3b、・・・、ステーション3i、及び、ステーション3jとする。)が設置されている。
図4に示すように、ステーション3は、上面の略中央部に、後述する操作に関する画像(図6参照)やゲームの結果等を表示する液晶ディスプレイ10を備えている。
また、液晶ディスプレイ10の上面には、プレーヤが操作の入力を行うためのタッチパネル11が設けられている。タッチパネル11は、本発明における入力装置に相当する。なお、本発明における入力装置は、特に限定されるものではなく、例えば、ボタン、レバー等、従来公知の入力装置を採用することができる。また、本発明において、入力装置の設置位置やその態様は、特に限定されるものではなく、入力装置に応じて適宜設計可能である。
【0025】
また、図4に示すように、ステーション3は、液晶ディスプレイ10とは別に、プレーヤ表示ディスプレイ80を備えている。プレーヤ表示ディスプレイ80の上部には、カメラ81が設けられている。所定の条件が成立したとき(本実施形態では、1回のゲームにおいてゲーム中の全ステーション3によってなされた合計ベット額が所定額に達したとき)に、カメラ81によってプレーヤの撮影が行われる。そして、撮影されたプレーヤの映像がプレーヤ表示ディスプレイ80に表示される。プレーヤ表示ディスプレイ80は、本発明におけるディスプレイに相当する。
【0026】
なお、本実施形態では、ステーション3は、液晶ディスプレイ10及びプレーヤ表示ディスプレイ80という2種類のディスプレイを備えることとしているが、本発明においては、この例に限定されない。ステーション3には、液晶ディスプレイ10のみが設けられることとしてもよい。すなわち、カメラ81によって撮影されたプレーヤの映像は、液晶ディスプレイ10に表示されることとしてもよい。この場合、液晶ディスプレイ10が、本発明におけるディスプレイに相当する。
【0027】
また、本実施形態では、図4に示すように、カメラ81は、プレーヤ表示ディスプレイ80の上側において露出する態様で設置されており、プレーヤによって常にその存在が確認され得る。しかし、本発明において、カメラの設置態様は、この例に限定されない。例えば、カメラは、通常はシャッター等により覆い隠されており、カメラモード(後述)に移行した場合にのみ、プレーヤの視界に出現することとしてもよい。
【0028】
また、本実施形態では、カメラ81は、各ステーション3に1台ずつ備え付けられることとしているが、本発明において、ゲーム装置に設けられるカメラの数は、この例に限定されない。すなわち、必ずしも、ステーションの数に相当する台数のカメラがゲーム装置に設けられる必要はない。例えば、カメラ81は、モニタ2等に1台のみ備え付けられることとし、該1台のカメラ81によって、全てのプレーヤを個別に撮影することとしてもよい。また、カメラ81は、モニタ2等に複数台備え付けられることとし、該複数台のカメラ81が協働して、全てのプレーヤを個別に撮影することとしてもよい。すなわち、全てのプレーヤを個別に撮影することが可能であれば、カメラ81の台数や設置場所は特に制限されない。
【0029】
以上で述べたように、本実施形態におけるステーション3は、カメラ81(本発明におけるカメラ)、プレーヤ表示ディスプレイ80(本発明におけるディスプレイ)、及び、タッチパネル11(本発明における入力装置)を備えている。このように、本発明におけるカメラ、ディスプレイ、及び、入力装置を備える装置であり、且つ、プレーヤがゲームを行うために使用する装置が、本発明におけるステーションである。
【0030】
液晶ディスプレイ10の手前には、払い出し操作を行うための操作ボタン12と、コインやメダルを投入するコイン投入口13とが設けられている。
また、ステーション3の前面上部右端には、紙幣を投入する紙幣投入口14が設けられ、紙幣投入口14の下方には、払い出し操作が行われた際に貯留されているクレジットに対応するコインやメダルをプレーヤに対して払い出すコイン払出口15が設けられている。
【0031】
本実施形態に係るゲーム装置1では、ゲームとしてホールデムポーカーが行われる。
ここで、ホールデムポーカーのルールについて説明する。
ホールデムポーカーでは、ジョーカーを除く1組(52枚)のトランプカードが用いられる。
まず、ディーラが各プレーヤに2枚ずつカードを配布する。各プレーヤは、各自に配布されたカードを見て、チップをベットする(以下、単にベットするともいう)こと、前のプレーヤと同額のチップをベットする(以下、コールするともいう)こと、ベットする額を増やす(以下、レイズするともいう)こと、及び、ベットを行わずにゲームを終了する(以下、フォルドするともいう)ことのうち、いずれの行動をとるかを選択する。以下では、この選択のことを、ベットの選択と呼ぶこととする(ベット選択ともいう)。そして、ここでの各プレーヤのベット選択を配布のターンと呼ぶことにする。
次に、ディーラは、手持ちのカードのなかから3枚のカード(フロップと呼ばれる)を公開する。本実施形態に係るゲーム装置1においては、後述するように、フロップが正面ディスプレイ21に表示される。ここで、各プレーヤは、ベットの選択を行う。ここでの各プレーヤのベット選択をフロップのターンと呼ぶことにする。
次に、ディーラは、4枚目のカード(ターンと呼ばれる)を公開する。各プレーヤは、ベットの選択を行う。ここでの各プレーヤのベット選択をターンのターンと呼ぶことにする。
次に、ディーラは、5枚目のカード(リバーと呼ばれる)を公開する。各プレーヤは、ベットの選択を行う。ここでの各プレーヤのベット選択をリバーのターンと呼ぶことにする。
次に、ゲームに残っているプレーヤの手持ちのカード(最初に配られたカード)を全て公開し(ショウダウンと呼ばれる)、各プレーヤは、手持ちの2枚のカードと、ディーラの5枚のカードのうちの3枚とを組み合わせてハンドを作る。各プレーヤのハンドを比較して、最も強いハンドが成立したプレーヤに、ベットされたチップが全て付与される。
【0032】
次に、ゲームを行う際に、正面ディスプレイ21、液晶ディスプレイ10、及びプレーヤ表示ディスプレイ80に表示される画像について説明する。
図5は、正面ディスプレイに表示される画像の一例を示す図である。
【0033】
図5に示すように、正面ディスプレイ21の略中央部には、ディーラ30が表示されている。
ディーラ30の下側には、テーブル31が表示され、テーブル31上には5枚のカードを示す5つのカード画像32、及び、ベットされたチップを示すチップ画像33が表示されている。
さらに、テーブル31の下側には、各プレーヤのゲーム情報が表示されるゲーム情報表示部35が設けられている。ゲーム情報表示部35に表示されているアルファベットA〜Jは、それぞれステーション3a〜3jに対応しており、各ゲーム情報表示部35には、対応するステーション3のプレーヤのゲーム情報が表示される。
ゲーム情報には、各プレーヤの現在のベット数や、ベットの選択に関する情報が含まれる。また、ショウダウンの際には、ゲームのはじめに各プレーヤに配られたカードがゲーム情報表示部35に表示される。
なお、ゲームに使用されていないステーション3が存在する場合には、当該ステーション3に対応するゲーム情報表示部35には、ベットの選択の順番に当たっているプレーヤのゲーム情報を表示することとする。
正面ディスプレイ21の上部右端には、現在ベットされているチップの総額を表示するポット表示部34が設けられている。
本実施形態では、2台のモニタ2に設置された正面ディスプレイ21のうち、一方の正面ディスプレイ21に表示される画像は、他方の正面ディスプレイ21に表示される画像と同じものであることとする。
【0034】
図6は、ステーションが備える液晶ディスプレイに表示される画像の一例を示す図である。
図6に示すように、液晶ディスプレイ10の左側には、ゲームのはじめにプレーヤに配られる2枚のカードを示す2つのカード画像70が表示されている。
カード画像70の下側には、プレーヤの現在のベット数を表示するベット数表示部71が設けられている。
また、液晶ディスプレイ10の右側には、ベットの選択を行う際に、「ベット」を選択するためのベット選択部72、「コール」を選択するためのコール選択部73、「レイズ」を選択するためのレイズ選択部74、及び、「フォルド」を選択するためのフォルド選択部75が設けられている。プレーヤは、タッチパネル11上で、各選択部に対応する部分に触れることにより、ベットの選択を行うことができる。
また、液晶ディスプレイ10の上側には、プレーヤにベットの選択を促すための、「処理を選択して下さい。」という指示画像76が表示されている。
【0035】
図7は、ステーションが備えるプレーヤ表示ディスプレイに表示される画像の一例を示す図である。
図7に示すように、プレーヤ表示ディスプレイ80は、10個の区画(プレーヤ表示部80a、プレーヤ表示部80b、・・・プレーヤ表示部80j)に分割されている。プレーヤ表示部80a〜80jは、夫々、ステーション3a〜3jに対応しており、各プレーヤ表示部80a〜80jには、対応するステーションでゲームを行うプレーヤの映像が表示される。ただし、後述するように、当該プレーヤ表示ディスプレイ80を備えるステーション3に対応するプレーヤ表示部(図7に示す例では、プレーヤ表示部80j)には、該ステーション3でゲームを行っているプレーヤのゲーム情報が表示される。
【0036】
本実施形態では、プレーヤの映像はプレーヤ表示ディスプレイ80に表示されることとしているが、本発明において、プレーヤの映像が表示される位置は、この例に限定されない。例えば、前述したように、ステーション3が備えるディスプレイは液晶ディスプレイ10のみであり、プレーヤの映像は、液晶ディスプレイ10に表示されることとしてもよい。また、ステーション3がプレーヤ表示ディスプレイ80を備える場合であっても、プレーヤの映像は、液晶ディスプレイ10とプレーヤ表示ディスプレイ80の双方に表示されることとしてもよい。さらに、プレーヤの映像は、正面ディスプレイ21に表示されることとしてもよい。この場合、ステーション3が備えるディスプレイには、プレーヤの映像が表示されないこととしてもよいし、表示されることとしてもよい。
このように、ステーション3がプレーヤ表示ディスプレイ80を備える場合、プレーヤの映像は、正面ディスプレイ21、液晶ディスプレイ10、及びプレーヤ表示ディスプレイ80のうち、任意の1つ又は複数のディスプレイに表示されることとすることが可能である。また、ステーション3がプレーヤ表示ディスプレイ80を備えない場合、プレーヤの映像は、正面ディスプレイ21及び液晶ディスプレイ10のうち任意の1つ又は双方のディスプレイに表示されることとすることが可能である。そして、プレーヤの映像が表示される1つ又は複数のディスプレイが、本発明におけるディスプレイに相当する。
【0037】
また、図7に示す例では、10個のプレーヤ表示部のうち、当該プレーヤ表示ディスプレイ80を備えるステーション3jに対応するプレーヤ表示部80jを除く9個のプレーヤ表示部全てに、プレーヤの映像が表示されている(後述する図1のステップS35参照)。しかし、本発明において、プレーヤ表示ディスプレイに表示されるプレーヤの映像の数(表示対象となるプレーヤの数)は、この例に限定されない。例えば、ステーション3は、どのプレーヤの映像を表示するかを選択するための入力スイッチを備えることとし、該入力スイッチによって選択されたプレーヤの映像のみが表示されることとしてもよい。また、所定の条件を満たしたプレーヤ(例えば、ベット額が所定額に達したプレーヤ)の映像のみが表示されることとしてもよい。すなわち、プレーヤ表示ディスプレイ80にどのプレーヤの映像を表示するかについては、適宜設計することが可能である。
【0038】
また、図7の例では、10個のプレーヤ表示部は、全て同じ大きさとして示されている。しかし、本発明において、プレーヤの表示部の大きさ、すわなち、プレーヤの映像の大きさは、必ずしも、全て同じである必要はない。例えば、上述した入力スイッチによって選択されたプレーヤや所定の条件を満たしたプレーヤ(例えば、ベット額が所定額に達したプレーヤ)等の映像が、拡大表示されることとしてもよい。また、各プレーヤのベット額やゲーム履歴に応じて、各プレーヤの映像の大きさを異ならせてもよい。すなわち、10個のプレーヤ表示部の大きさは、ゲームの状況に合わせて、適宜異ならせるように設計することも可能である。
【0039】
また、本実施形態では、ステーション3の台数に対応させて、プレーヤ表示ディスプレイ80は、10個のプレーヤ表示部により構成されることとしている。しかし、本発明においては、プレーヤ表示ディスプレイ80は、10個未満のプレーヤ表示部により構成されることとしてもよい。プレーヤ表示ディスプレイ80が10個未満のプレーヤ表示部より構成されることとする場合でも、カメラ81が録画及び再生の機能を有し、当該プレーヤ表示ディスプレイ80を備えるステーション3でゲームを行っているプレーヤの操作により、該プレーヤ以外のプレーヤの映像を、適宜録画及び再生できるように設計すれば、当該プレーヤ表示ディスプレイ80を備えるステーション3でゲームを行っているプレーヤは、他の全てのプレーヤの表情等を把握することができる。
【0040】
次に、ゲーム装置1の内部構成について説明する。
図8は、本実施形態に係るゲーム装置の内部構成を示すブロック図である。
図8に示すように、ゲーム装置1は、主制御部40と主制御部40に接続された複数のステーション3及び2台のモニタ2とから構成される。
【0041】
主制御部40は、基本的にCPU41、RAM42、ROM43、及び、これら相互間のデータ転送を行うためのバス44から構成されるマイクロコンピュータ45を核として構成されている。
ROM43にはゲーム装置1の制御上必要な処理を行うための各種プログラム、データテーブル等が格納されている。本実施形態では、ROM43には、所定のベット枚数(本実施形態では500枚。以下、所定額ともいう。)が記憶されている。このベット枚数は、後述するカメラモードに移行するか否かの判断基準となるものである(図1のステップS132参照)。
RAM42はCPU41で演算された各種データを一時的に記憶しておくメモリである。本実施形態では、RAM42には、1回のゲームにおいてゲーム中の全ステーション3によってなされた合計ベット額(以下、単に合計ベット額ともいう)が記憶されている。この合計ベット額は、ROM43に記憶されている所定額と同様、カメラモードに移行するか否かの判断基準となるものである。
また、CPU41は、I/Oインターフェイス46を介して画像処理回路47、音声回路48、LED駆動回路49、及び、通信インターフェイス50に接続されている。
画像処理回路47には正面ディスプレイ21が接続され、音声回路48にはスピーカ22が接続され、LED駆動回路49にはLED23が接続され、通信インターフェイス50には10台のステーション3が接続されている。
主制御部40は正面ディスプレイ21に表示される画像信号の出力、スピーカ22及びLED23の駆動制御も行う。
【0042】
次に、ステーション3の内部構成について説明する。
図9は、本実施形態に係るステーションの内部構成を示すブロック図である。
図9に示すように、ステーション3は、基本的にCPU51、RAM52、ROM53、及び、これら相互間のデータ転送を行うためのバス54で構成されるマイクロコンピュータ55を核として構成されている。
ROM53にはステーション3の制御上必要な処理を行うための各種プログラム、データテーブル等が格納されている。また、RAM52は、現在ステーション3に貯留されているクレジット数や、CPU51で演算された各種データを一時的に記憶しておくメモリである。
また、CPU51は、I/Oインターフェイス56を介して液晶パネル駆動回路57、タッチパネル駆動回路58、ホッパー駆動回路59、払出完了信号回路60、投入コイン検出信号回路67、紙幣検出信号回路64、操作信号回路66、通信インターフェイス61、及び、カメラ駆動回路82に接続されている。
液晶パネル駆動回路57には液晶ディスプレイ10及びプレーヤ表示ディスプレイ80、タッチパネル駆動回路58にはタッチパネル11、ホッパー駆動回路59にはホッパー62、払出完了信号回路60にはコイン検出部63、投入コイン検出信号回路67には投入コイン検出部68、紙幣検出信号回路64には紙幣検出部65、操作信号回路66には操作ボタン12、カメラ駆動回路82にはカメラ81がそれぞれ接続されている。
ホッパー62は、ステーション3の内部に設けられていて、CPU51から出力される制御信号に基づいて、コインをコイン払出口15から払い出す。
コイン検出部63は、コイン払出口15の内部に設けられていて、コイン払出口15から所定枚数のコインが払い出されたことを検出した場合に、CPU51に対して信号を送信する。
投入コイン検出部68は、コイン投入口13からコインが投入されたことを検出したとき、そのコインの額を検出し、検出した額を示す検出信号をCPU51に送信する。
紙幣検出部65は、紙幣を受け入れたとき、その紙幣の額を検出し、検出した額を示す検出信号をCPU51に送信する。
操作ボタン12は、コインの払い出しが決定された場合に、払い出し操作を行うためのボタンである。
【0043】
次に、ゲーム装置1において行われる処理について説明する。
図10及び図11は、本実施形態に係るゲーム処理を示すフローチャートである。
【0044】
まず、各ステーション3において行われる処理について説明する。
図10のステップS1において、CPU51は、プレーヤによってコインが投入されたか否かを判断する。コインが投入されていないと判断した場合、処理をステップS1に戻す。
一方、コインが投入されたと判断した場合、CPU51は、ステップS2において、投入されたコインに相当するクレジットをRAM52に記憶されているクレジットに加算して記憶する。
【0045】
次に、ステップS3においてCPU51は、主制御部40のCPU41に対してコイン検出信号を送信する。
【0046】
次に、ステップS4においてCPU51は、プレーヤに配られる2枚のカードの情報である配布カード情報を、主制御部40のCPU41から受信する。
【0047】
次に、ステップS5においてCPU51は、ステップS4で受信した配布カード情報に基づいて、液晶ディスプレイ10に2枚のカードを表示する(図6参照)。
【0048】
次に、ステップS6においてCPU51は、ベットの選択の受付を行う。このステップにおいてプレーヤは、タッチパネル11上でベットの選択を行う。
【0049】
次に、ステップS7においてCPU51は、プレーヤによって入力されたベットの選択に関する情報(以下、選択情報ともいう)をCPU41に対して送信する。
【0050】
次に、ステップS8においてCPU51は、カメラ処理を行う。カメラ処理については、後に図1を用いて詳細に説明する。
【0051】
次に、ステップS9においてCPU51は、ベットの選択の受付を指示するための信号をCPU41から受信する。
【0052】
続くステップS10〜ステップS13の処理、及び、ステップS14〜図11のステップS17の処理は、ステップS6〜ステップS9の処理と同様の処理であるから、ここでは説明を省略する。
【0053】
次に、図11のステップS18においてCPU51は、ベットの選択の受付を行う。続いて、ステップS19においてCPU51は、プレーヤによって入力された選択情報をCPU41に対して送信する。
【0054】
次に、ステップS20においてCPU51は、ステップS8と同様のカメラ処理を行う。
続いて、ステップS21においてCPU51は、払出数の計算結果(以下、払出結果ともいう)をCPU41から受信する。
【0055】
次に、ステップS22においてCPU51は、ステップS21において受信した払出結果に基づいて、クレジットの払い出しを行う。
具体的には、ゲーム中に各プレーヤによってベットされた全クレジットの合計数をRAM52に記憶する。そして、操作ボタン12が押下されると、RAM52に記憶されたクレジット数に対応する数のコインをコイン払出口15から払い出す。
ステップS22の処理を実行した後、本ゲーム処理を終了する。
【0056】
次に、主制御部40において行われる処理について説明する。
ステップS101においてCPU41は、ステーション3のCPU51からコイン検出信号を受信する。
【0057】
次に、ステップS102においてCPU41は、各プレーヤに配布する2枚のカードを、乱数を用いて決定する。
【0058】
次に、ステップS103においてCPU41は、ステップS102で決定されたカードの情報をCPU51に対して送信する。
【0059】
次に、ステップS104においてCPU41は、CPU51から選択情報を受信する。
続いて、ステップS105においてCPU41は、カメラ処理を行う。カメラ処理については、後に図1を用いて詳細に説明する。
【0060】
次に、ステップS106においてCPU41は、ステップS104で受信した選択情報を、正面ディスプレイ21のゲーム情報表示部35(図5参照)に表示する。
続いて、ステップS107においてCPU41は、3枚のカードを、乱数を用いて決定し、フロップとして正面ディスプレイ21のテーブル31上に表示する。
【0061】
次に、ステップS108においてCPU41は、ベットの選択の受付を指示するための信号をCPU51に対して送信する。
【0062】
次に、ステップS109においてCPU41は、CPU51から選択情報を受信する。
続いて、ステップS110においてCPU41は、ステップS105と同様のカメラ処理を行う。
【0063】
次に、ステップS111においてCPU41は、ステップS109で受信した選択情報を、正面ディスプレイ21のゲーム情報表示部35に表示する。続いて、ステップS112においてCPU41は、1枚のカードを乱数を用いて決定し、ターンとして正面ディスプレイ21のテーブル31上に表示する。
【0064】
続くステップS113〜図11のステップS116の処理は、ステップS108〜ステップS111の処理と同様の処理であるから、ここでは説明を省略する。
【0065】
次に、図11のステップS117においてCPU41は、1枚のカードを乱数を用いて決定し、リバーとして正面ディスプレイ21のテーブル31上に表示する。
【0066】
続くステップS118〜ステップS121の処理は、ステップS108〜ステップS111の処理と同様の処理であるから、ここでは説明を省略する。
【0067】
次に、ステップS122においてCPU41は、ショウダウン処理を実行する。
具体的には、各ステーション3のプレーヤに2枚ずつ配布されたカードを、各ステーション3に対応するゲーム情報表示部35に表示する。
【0068】
次に、ステップS123においてCPU41は、ハンドの比較を行う。
具体的には、まず、1のプレーヤに配られた2枚のカードと、正面ディスプレイ21のテーブル31上に表示される5枚のカードのうちの3枚とを組み合わせてできるハンドのうち、最も強いハンドを当該プレーヤのハンドに決定する。ゲームに残った全プレーヤについて同様の処理を行った後、各プレーヤのハンドの比較を行い、最も強いハンドが成立しているプレーヤの判定を行う。
【0069】
次に、ステップS124においてCPU41は、払出数の計算を実行する。
具体的には、ゲーム中にベットされた全クレジットを合計する。
【0070】
次に、ステップS125においてCPU41は、ステップS124で得られた払出結果を、CPU51に対して送信する。
ステップS125の処理を実行した後、本ゲーム処理を終了する。
【0071】
以上、本実施形態では、ステーション3におけるカメラ処理は、選択情報が送信された後に行われ(ステップS8、ステップS12、ステップS16、及び、ステップS20)、主制御部40におけるカメラ処理は、選択情報を受信した後に行われる(ステップS105、ステップS110、ステップS115、及び、ステップS120)こととしている。しかし、本発明においては、この例に限定されず、カメラ処理の行われるタイミングは、適宜設計変更可能である。
【0072】
なお、図10及び図11に示したフローチャートでは、ステーション3と主制御部40を1対1対応として説明を行った。ただし、図2及び図3に示すように、本実施形態では、ステーション3は10台存在する。10台のステーションにおいては、以下のようにゲームが進行することになる。ここでは、10台全てのステーション3においてゲームが行われているものとして、各プレーヤによるベット選択を中心に、簡単に説明を行うこととする。本実施形態では、ベット選択の順番が、ステーション3a、ステーション3b・・・ステーション3jの順に移行することとする。
【0073】
ゲームが開始すると、まず、ステーション3aでゲームを行っているプレーヤ(以下、プレーヤaともいう。同様に、ステーション3b〜ステーション3jでゲームを行っているプレーヤをプレーヤb〜プレーヤjともいう。)に対して、2枚のカードが配布され、プレーヤaは1回目のベット選択を行う。続いて、ステーション3b〜ステーション3jにおいても、プレーヤに対するカード配布、及び、該プレーヤによる1回目のベット選択が順に行われる。ここでの各プレーヤによる一連のベット選択が、「配布のターン」である。
続いて、フロップの決定及び表示が行われると、プレーヤa〜プレーヤjは、順に、2回目のベット選択を行う。ここでの各プレーヤによる一連のベット選択が、「フロップのターン」である。
続いて、ターンの決定及び表示が行われると、プレーヤa〜プレーヤjは、順に、3回目のベット選択を行う。ここでの各プレーヤによる一連のベット選択が、「ターンのターン」である。
続いて、リバーの決定及び表示が行われると、プレーヤa〜プレーヤjは、順に、4回目のベット選択を行う。ここでの各プレーヤによる一連のベット選択が、「リバーのターン」である。
このように、配布のターン、フロップのターン、ターンのターン、及び、リバーのターン
という段階を経てゲームは進行する。
【0074】
続いて、図10及び図11のステップS8、ステップS12、ステップS16、及び、ステップS20においてCPU51が行うカメラ処理、並びに、ステップS105、ステップS110、ステップS115、及び、ステップS120においてCPU41が行うカメラ処理について、図1を用いて詳細に説明を行う。以下で説明するように、主制御部40とマイクロコンピュータ55とが協働して、本発明におけるコントローラとして機能する。
なお、図1では、トリガー条件が成立し、カメラモードに移行する場合に、主制御部40及びステーション3で行われる処理を示している。トリガー条件とは、カメラモードに移行するためのトリガーとなる条件をいう。カメラモードは、カメラ81によってプレーヤの撮影が行われ、撮影されたプレーヤの映像がディスプレイ80に表示される状態である。なお、トリガー条件が成立しない場合に、主制御部40及びステーション3で行われる処理については、後述する。
【0075】
まず、主制御部40において行われる処理について説明する。
ステップS131において、CPU41は、図10及び図11のステップS104、ステップS109、ステップS114、又は、ステップS119で受信した選択情報に基づいて、当該ベット選択により投入されたベット額を、RAM42に記憶されている合計ベット額に加算する処理を行う。
【0076】
次に、ステップS132において、CPU41は、ステップS131で更新された合計ベット額が、ROM43が記憶する所定の枚数(本実施形態では500枚、図中では所定額)に達した旨の判断を下す処理を行う。
【0077】
ステップS133において、CPU41は、ゲーム中の全てのステーション3(フォルドを選択したプレーヤの使用するステーション3を含まない)のCPU51に対して、カメラモード移行信号を送信する。カメラモード移行信号とは、カメラモードに移行するように指令する旨の信号をいう。
【0078】
次に、ステップS134において、CPU41は、後述するステップS33で各ステーション3のCPU51が送信するプレーヤの映像に関する情報を受信する。
【0079】
次に、ステップS135において、CPU41は、ゲーム中の全てのステーション3(フォルドを選択したプレーヤの使用するステーション3を含まない)のCPU51に対して、該ステーション以外のステーションで撮影されたプレーヤの映像に関する情報(図中では、他プレーヤの映像情報)を送信する。
ステップS135の処理を実行した後、CPU41は、本サブルーチンを終了する。
【0080】
次に、各ステーション3において行われる処理について説明する。
まず、ステップS31において、各ステーション3のCPU51は、ステップS133でCPU41が送信するカメラモード移行信号を受信する。
【0081】
ステップS32において、各ステーション3のCPU51は、カメラ81を用いてプレーヤの撮影を行う。
【0082】
次に、ステップS33において、各ステーション3のCPU51は、CPU41に対して、ステップS32で撮影されたプレーヤの映像に関する情報(図中では、映像情報)を送信する。
【0083】
次に、ステップS34において、各ステーション3のCPU51は、ステップS135でCPU41が送信する他プレーヤの映像情報、すなわち、該ステーション3以外のステーション3で撮影されたプレーヤの映像に関する情報を受信する。
【0084】
次に、ステップS35において、各ステーション3のCPU51は、ステップS34で受信した他プレーヤの映像情報に基づき、該ステーション3以外のステーション3で撮影されたプレーヤの映像を、プレーヤ表示ディスプレイ80に表示する。
【0085】
本実施形態では、フォルドを選択したプレーヤの使用するステーション3においては、カメラ81によるプレーヤの撮影、及び、撮影された映像のプレーヤ表示ディスプレイ80への表示が行われないこととしている。しかし、本発明においては、この例に限定されない。すなわち、フォルドを選択したプレーヤの使用するステーション3においても、カメラ81によるプレーヤの撮影、及び/又は、撮影された映像のプレーヤ表示ディスプレイ80への表示が行われるように構成されていてもよい。
【0086】
また、本実施形態では、ゲームに使用されていないステーション3(フォルドを選択したプレーヤの使用するステーション3を含む)が存在しない場合、9名のプレーヤの映像が、プレーヤ表示ディスプレイ80に表示されることになる。すなわち、10個のプレーヤ表示部のうち1つのプレーヤ表示部(一のステーション3に対応した一のプレーヤ表示部)には、プレーヤの映像が表示されない。
本実施形態では、一のステーション3に対応した一のプレーヤ表示部には、該ステーション3でゲームを行っているプレーヤのゲーム情報が表示される(図7参照)。
もっとも、本発明においては、この例に限定されない。例えば、一のステーション3に対応した一のプレーヤ表示部には、該ステーション3でゲームを行っているプレーヤの映像が表示されることとしてもよいし、ベットの選択の順番に当たっているプレーヤのゲーム情報や映像が表示されることとしてもよい。また、該ステーション3でゲームを行っているプレーヤの選択に応じて、任意のプレーヤのゲーム情報や映像が表示されることとしてもよいし、ランダムに決定されたプレーヤのゲーム情報や映像が表示されることとしてもよい。すなわち、一のステーション3に対応した一のプレーヤ表示部には、適宜、ゲーム情報やプレーヤの映像等が表示されるように設計することが可能である。また、ゲーム中の一のステーション3に対応した一のプレーヤ表示部には、ディーラの画像が表示されることとしてもよいし、何も表示されないこととしてもよい。さらに、該ステーション3でゲームを行っているプレーヤの操作により、表示内容が適宜切り替えられることとしてもよい。すなわち、ゲーム中の一のステーション3に対応した一のプレーヤ表示部に何らかの画像を表示するか否か、表示するとした場合どのような画像を表示するかについては、適宜設計変更可能である。
【0087】
一方、ゲームに使用されていないステーション3(フォルドを選択したプレーヤの使用するステーション3を含む)が存在する場合、当該ゲームに使用されていないステーション3に対応したプレーヤ表示部には、プレーヤの映像が表示されない。
このような場合、本実施形態では、ディーラの画像が表示される。もっとも、本発明においては、この例に限定されない。例えば、当該プレーヤ表示部を備えるステーション3でゲームを行っているプレーヤや、ベットの選択の順番に当たっているプレーヤ等のゲーム情報や映像が表示されることとしてもよい。また、該ステーション3でゲームを行っているプレーヤや、ベット数の最も多いプレーヤ等、特定のプレーヤの選択に応じて、任意のプレーヤのゲーム情報や映像が表示されることとしてもよい。また、ランダムに決定されたプレーヤのゲーム情報や映像が表示されることとしてもよいし、又は、何も表示されないこととしてもよい。さらに、該ステーション3でゲームを行っているプレーヤの操作により、表示内容が適宜切り替えられることとしてもよい。すなわち、ゲームに使用されていないステーション3(フォルドを選択したプレーヤの使用するステーション3を含む)が存在する場合に、当該ゲームに使用されていないステーション3に対応したプレーヤ表示部に、何らかの画像を表示するか否か、表示するとした場合どのような画像を表示するかについては、適宜設計変更可能である。
【0088】
なお、本実施形態では、あるゲームにおいて、いったんカメラ81による撮影、及び、プレーヤ表示ディスプレイ80への表示が行われると、該ゲームが終了するまで、該撮影及び該表示は継続するものとする。しかし、本発明においては、この例に限定されない。例えば、該撮影及び該表示は、所定の時間のみ行われることとしてもよい。この場合、カメラ81が録画及び再生の機能を有し、該プレーヤ表示ディスプレイ80を備えるステーション3でゲームを行っているプレーヤの操作により、該プレーヤ以外のプレーヤの映像を、適宜録画及び再生できるように設計することにより、該撮影及び該表示は、所定の時間しか行われない代わりに、プレーヤは、見たい映像を繰り返し見ることが可能になる。さらに、該ゲームが終了するまで、該撮影が継続するよう設計する場合でも、カメラ81が録画及び再生の機能を有し、プレーヤが、継続して撮影される映像及び録画された映像のうち、任意の映像を見るために、適宜表示される映像を切り替えることができるように設計することも可能である。
【0089】
ステップS35の処理を実行した後、CPU51は、本サブルーチンを終了する。
前述したように、図1では、トリガー条件が成立する場合に、主制御部40及びステーション3で行われる処理を示している。一方、トリガー条件が成立しない場合には、以下の処理が行われることになる。すなわち、主制御部40のCPU41は、ステップS131において、合計ベット額の加算処理を行った後、ステップS132において、合計ベット額が、所定額に達していない旨の判断を下す処理を行う。その後、ステップS133〜ステップS135の処理を実行せずに、CPU41は、本サブルーチンを終了する。また、ステーション3のCPU51は、ステップS31〜ステップS35の処理を実行せずに、本サブルーチンを終了する。
【0090】
以上、図1を用いて、カメラ処理についての説明を行った。
本実施形態では、トリガー条件として、1回のゲームにおいてゲーム中の全ステーションによってなされた合計ベット額が所定の上限値(500枚)に達することという条件を設定した。しかし、本発明においては、トリガー条件に係る合計ベット額の上限値は、適宜設計変更することが可能である。そして、合計ベット額の上限値は、メーカーによって設定されることとしてもよいし、店舗側によって設定されることとしてもよい。店舗側が設定する場合には、設定のためのスイッチを設けておけばよい。
【0091】
また、本発明においては、トリガー条件に係る合計ベット額の上限値は、所定の値に限定されるものではない。例えば、あるゲームにおいて、ゲーム中の全ステーションによる合計ベット額が、該ゲーム以前のゲームにおける最大の合計ベット額を超えた場合に、カメラモードに移行することとしてもよい。また、あるゲームにおいて、ゲーム中の全ステーションによる合計ベット額が、該ゲーム以前のゲームにおいてなされた累積ベット額を超えた場合に、カメラモードに移行することとしてもよい。すなわち、トリガー条件に係る合計ベット額の上限値は、ゲームの進行に合わせて変動させることが可能である。
【0092】
また、本発明においては、トリガー条件に係る合計ベット額は、1回のゲームにおける合計ベット額に限定されない。例えば、トリガー条件に係る合計ベット額は、各プレーヤがゲームを開始してからの総ベット額としてもよいし、直近の数ゲーム(例えば5ゲーム)の総ベット額としてもよい。すなわち、トリガー条件に係る合計ベット額は、1回のゲームのみならず、該ゲーム以前のゲームにおけるベット額をも参照して決定される額とすることが可能である。
このように、トリガー条件の成就の有無は、1回のゲームのみならず、該ゲーム以前のゲームにおけるベット額をも参照することによって判断されることとすることが可能である。
【0093】
以上で述べた例においては、トリガー条件の成就の有無は、ベット額を参照することによって判断されることとして説明を行ってきた。しかし、本発明においては、この例に限定されない。例えば、ゲーム装置に電源が入れられてからの通算ゲーム回数が所定の回数に到達することをトリガー条件としてもよい。また、所定のゲーム数だけ連続して同一のプレーヤ達によってゲームが行われることをトリガー条件としてもよい。すなわち、トリガー条件の成就の有無は、あるゲーム回数が所定の回数に到達したか否かを判断することによって決定されても構わない。
このように、トリガー条件としては、ベット額やゲーム回数等の特定の数値が所定値に到達することという条件を採用することが可能である。もっとも、本発明においては、これに限定されない。例えば、ディーラのカードが所定の強力な役を成立させ得るようなカードである場合(例えば、同じ数字のカードが所定枚数以上出現した場合)に、カメラモードに移行することとしてもよい。また、所定人数(例えば5名)以上のプレーヤにおいて、所定の役(例えば、ストレート)以上の役が成立した場合に、カメラモードに移行することとしてもよい。また、複数のプレーヤにおいて、所定の役(例えば、ゲーム毎にランダムに切り替えられる)にリーチがかかった場合に、カメラモードに移行することとしてもよい。さらに、例えば、次回現れるディーラのカードにより、プレーヤの順位に所定の大きな変動が生じる場合に、カメラモードに移行することとしてもよい。すなわち、トリガー条件の成就の有無は、ディーラのカード、及び/又は、一若しくは複数のプレーヤのカードに関する情報を参照することによって判断されても構わない。
このように、トリガー条件の成就の有無は、ベット額やゲーム回数等以外のゲーム情報を参照することによって判断されても構わない。そして、トリガー条件は、所定の強力なハンドが成立し得る状況、現に所定の役以上の役の成立することが確定した状況、又は、複数のプレーヤの間で接戦が生じている状況等、ゲームが盛り上がり得る状況を基準とする限り、特に制約されない。さらに、以上で述べたトリガー条件を併用することも可能である。トリガー条件としては、ゲームを行う全てのプレーヤに関連する条件を採用する限り、特に制限されるものではない。
【0094】
なお、本実施形態では、全プレーヤが4回全てのベット選択を終了した後においても、カメラ処理が行われることとしている(ステップS20及びステップS120)。しかし、本発明においては、ステップS20及びステップS120のカメラ処理は行われないこととしてもよい。
【0095】
以上、本実施形態について、図面に基づいて説明してきた。本実施形態に係るゲーム装置1は、2つの正面ディスプレイ21が背合わせとなるように設置された、2台のモニタ2を備える。また、ゲーム装置1は、上記2つの正面ディスプレイ21のうち、いずれか1の正面ディスプレイ21を視認することが可能となるように、2台のモニタ2を囲むように設置された10台のステーション3を備える。
【0096】
本実施形態では、2台のモニタ2に設置された正面ディスプレイ21のうち、一方の正面ディスプレイ21に表示される画像が、他方の正面ディスプレイ21に表示される画像と同じものである場合について説明したが、本発明において、表示画面への画像の表示態様はこの例に限定されない。
例えば、ゲームの進行に応じて、2つの表示画面に、互いに異なる画像を表示することとしてもよい。以下に、このように構成した実施形態の一例を示す。
【0097】
図12は、ゲーム装置が備える正面ディスプレイに表示される画像の一例を示す図である。
図12に示すように、本実施形態に係る正面ディスプレイ100の略中央部にはディーラ101が、右手にカード102を持って後ろを向いた状態で表示されており、ディーラ101の前後には、テーブル103が表示されている。図12に示されているのは、ディーラ101が、該正面ディスプレイ100と背合わせに設置された正面ディスプレイ100の側にいるプレーヤにカード102を配っている状態である。このとき、該正面ディスプレイ100と背合わせに設置された正面ディスプレイ100には、現在カードを配布される順番に当たっているプレーヤと向き合うように、カードを配るディーラが表示される。
【0098】
以上、本実施形態では、ゲーム装置1は、2つの正面ディスプレイ21が背合わせとなるように設置された2台のモニタ2を備えるものとしたが、本発明におけるゲーム装置1が備えるモニタは、この例に限定されない。例えば、モニタ2は1台しかなくてもよい。以下に、他の例を示すこととする。
【0099】
図13及び図14は、ゲーム装置の一例を示す上面図である。
図13に示すゲーム装置200には、3台の平面型モニタ201が、上から見て三角形を形成するように立設されており、3台の平面型モニタ201を囲むようにステーション部202が設置されている。
また、図14に示すゲーム装置203には、5台の平面型モニタ204が、上から見て五角形を形成するように立設されており、5台の平面型モニタ204を囲むようにステーション部205が設置されている。
【0100】
図15は、ゲーム装置の一例を示す斜視図である。
図15に示すように、ゲーム装置300は、地面に対して水平方向に回転可能に立設されたモニタ301と、モニタ301を囲むように設置されたステーション部302とから構成されている。
モニタ301は、上から見て反時計回り(図15中の矢印参照)に回転し、1のプレーヤにカードの配布やベットの選択の順番が回ってきたときに、該プレーヤがモニタ301の表示画面を正面から見ることができる範囲に停止するように制御されている。
【0101】
本実施形態では、モニタ301が、カードの配布やベットの選択の順番に当たっているプレーヤの向きに停止するように制御されている場合について説明したが、本発明において、モニタの回転の制御の仕方はこの例に限定されない。
例えば、プレーヤによって指示の入力が行われた場合に、該プレーヤの向きにモニタが停止するように制御してもよい。また、例えば、常に一定の速さでモニタを回転させておくこととしてもよい。
また、本実施形態では、モニタ301は反時計回りに回転することとしているが、第3の本発明において、モニタの回転の向きは、反時計回りに限定されない。
例えば、時計回りに回転することとしてもよく、次に停止する位置までの回転角に応じて時計回りにするか反時計回りにするかをその都度決定することとしてもよい。
【0102】
以上で説明した実施形態では、表示画面が平面型であるモニタを採用したが、本発明において、モニタの表示画面は、平面型に限定されない。例えば、表示画面は凸面型であってもよい。
【0103】
図16は、ゲーム装置の一例を示す斜視図である。
図16に示すように、ゲーム装置400は、円筒形のモニタ401と、モニタ401を囲むように設置されたステーション部402とから構成されている。
ゲーム装置400では、モニタ401の表示画面に表示される画像が、地面に対して水平方向に表示画面上を移動し、1のプレーヤにカードの配布やベットの選択の順番が回ってきたときに、該プレーヤが画像を正面から見ることができる範囲に停止するように制御されている。
ただし、本発明における画像の表示の制御の仕方はこの例に限定されず、例えば、表示画面を複数の部分に分割し、各部分に画像を表示することとしてもよい。
また、本発明におけるモニタの表示画面の形状は、完全な円筒形に限定されない。例えば、ドーナツ型であってもよく、円筒の一部に平面を含むものであってもよい。
【0104】
以上で説明した実施形態では、複数のプレーヤが視認する共通の画像をモニタの表示画面に表示することとしているが、本発明において、画像の表示の仕方はこの例に限定されない。例えば、プロジェクタによってスクリーンに画像を投影することとしてもよい。
【0105】
また、以上で説明した実施形態では、モニタを囲むようにステーションを設置することとしているが、本発明においてステーションを設置する位置は、プレーヤがモニタの表示画面を視認することができる位置であれば、特に限定されるものではない。
【0106】
また、以上で説明した実施形態では、ゲーム装置において行われるゲームがホールデムポーカーである場合について説明したが、本発明においては、ゲーム装置において行われるゲームは、複数のプレーヤが共通の画面を視認しながら行うゲームであれば、特に限定されるものではない。
【0107】
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0108】
また、上述した詳細な説明では、本発明をより容易に理解できるように、特徴的部分を中心に説明した。本発明は、上述した詳細な説明に記載する実施形態に限定されず、その他の実施形態にも適用することができ、その適用範囲は多様である。また、本明細書において用いた用語及び語法は、本発明を的確に説明するために用いたものであり、本発明の解釈を制限するために用いたものではない。また、当業者であれば、本明細書に記載された発明の概念から、本発明の概念に含まれる他の構成、システム、方法等を推考することは容易であると思われる。従って、請求の範囲の記載は、本発明の技術的思想の範囲を逸脱しない範囲で均等な構成を含むものであるとみなされなければならない。また、要約書の目的は、特許庁及び一般的公共機関や、特許、法律用語又は専門用語に精通していない本技術分野に属する技術者等が本出願の技術的な内容及びその本質を簡易な調査で速やかに判断し得るようにするものである。従って、要約書は、請求の範囲の記載により評価されるべき発明の範囲を限定することを意図したものではない。また、本発明の目的及び本発明の特有の効果を充分に理解するために、すでに開示されている文献等を充分に参酌して解釈されることが望まれる。
【0109】
上述した詳細な説明は、コンピュータで実行される処理を含むものである。以上での説明及び表現は、当業者が最も効率的に理解することを目的として記載している。本明細書では、1の結果を導き出すために用いられる各ステップは、自己矛盾がない処理として理解されるべきである。また、各ステップでは、電気的又は磁気的な信号の送受信、記録等が行われる。各ステップにおける処理では、このような信号を、ビット、値、シンボル、文字、用語、数字等で表現しているが、これらは単に説明上便利であるために用いたものであることに留意する必要がある。また、各ステップにおける処理は、人間の行動と共通する表現で記載される場合があるが、本明細書で説明する処理は、原則的に各種の装置により実行されるものである。また、各ステップを行うために要求されるその他の構成は、以上の説明から自明になるものである。
【図面の簡単な説明】
【0110】
【図1】本実施形態に係るゲーム装置において実行されるカメラ処理を示すフローチャートである。
【図2】本発明の一実施形態に係るゲーム装置を模式的に示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るゲーム装置を模式的に示す上面図である。
【図4】本実施形態に係るゲーム装置が備えるステーションを模式的に示す斜視図である。
【図5】正面ディスプレイに表示される画像の一例を示す図である。
【図6】ステーションが備える液晶ディスプレイに表示される画像の一例を示す図である。
【図7】ステーションが備えるプレーヤ表示ディスプレイ80に表示される画像の一例を示す図である。
【図8】本実施形態に係るゲーム装置の内部構成を示すブロック図である。
【図9】本実施形態に係るステーションの内部構成を示すブロック図である。
【図10】本実施形態に係るゲーム処理を示すフローチャートである。
【図11】本実施形態に係るゲーム処理を示すフローチャートである。
【図12】ゲーム装置が備える正面ディスプレイに表示される画像の一例を示す図である。
【図13】ゲーム装置の一例を示す上面図である。
【図14】ゲーム装置の一例を示す上面図である。
【図15】ゲーム装置の一例を示す斜視図である。
【図16】ゲーム装置の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0111】
1,200,203,300,400 ゲーム装置
2,301,401 モニタ
3 ステーション
10 液晶ディスプレイ
11 タッチパネル
21 正面ディスプレイ
41,51 CPU
42,52 RAM
43,53 ROM
80 プレーヤ表示ディスプレイ
80a〜80j プレーヤ表示部
81 カメラ
201,204 平面型モニタ
202,205,302,402 ステーション部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のプレーヤを個別に撮影することが可能なカメラと、
ゲームに関する画像と前記カメラにより撮影された映像とを表示することが可能な複数のディスプレイと、
プレーヤによって指示が入力されるものであり、各前記ディスプレイに対応付けられて設置された複数の入力装置と、
下記(A)〜(B)の処理を実行するようにプログラムされたコントローラと
を備えることを特徴とするゲーム装置。
(A)ゲームを行う全てのプレーヤに関連する所定の条件が成立したとき、入力装置を操作する全てのプレーヤを前記カメラにより撮影する処理、及び、
(B)前記処理(A)において撮影された映像を用いて、ゲーム中の全てのディスプレイに、少なくとも該ディスプレイに対応付けられた入力装置を操作するプレーヤ以外のプレーヤの映像を表示する処理。
【請求項2】
プレーヤを撮影することが可能なカメラ、ゲームに関する画像と前記カメラにより撮影された映像とを表示することが可能なディスプレイ、及び、前記プレーヤによって指示が入力される入力装置を備える複数のステーションと、
下記(A)〜(B)の処理を実行するようにプログラムされたコントローラと
を備えることを特徴とするゲーム装置。
(A)ゲーム中の全てのステーションにおけるゲームに関連する所定の条件が成立したとき、ゲーム中のステーションが備えるカメラによる撮影を行う処理、及び、
(B)前記処理(A)において撮影された映像を用いて、ゲーム中の全てのステーションのディスプレイに、少なくとも該ステーション以外のステーションで撮影された映像を表示する処理。
【請求項3】
プレーヤを撮影することが可能なカメラ、ゲームに関する画像と前記カメラにより撮影された映像とを表示することが可能なディスプレイ、及び、前記プレーヤによって指示が入力される入力装置を備える複数のステーションと、
下記(A)〜(B)の処理を実行するようにプログラムされたコントローラと
を備えることを特徴とするゲーム装置。
(A)1回のゲームにおいて、ゲーム中の全ステーションによる合計ベット額が所定額に達したとき、ゲーム中のステーションが備えるカメラによる撮影を行う処理、及び、
(B)前記処理(A)において撮影された映像を用いて、ゲーム中の全てのステーションのディスプレイに、少なくとも該ステーション以外のステーションで撮影された映像を表示する処理。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2008−178599(P2008−178599A)
【公開日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−15302(P2007−15302)
【出願日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】