説明

複数溶液導入構造、該構造を有する微小流体装置及び溶液導入法

本発明は、細管、特に微小流体装置(マイクロフルイディクスデバイス)の細管(チャネル)に、複数の溶液(サンプル又は/及び試液)を高精度な容量で多量に且つ簡便に導入するための構造(溶液導入構造)、該構造を有する微小流体装置、該装置を用いた溶液の導入方法、物質の分離方法、これらによって導入された複数の溶液を反応させて得られた分析物又はそのアナログと該分析物又はそのアナログと結合する物質(以下、複合体形成物質又はCFSと略記する場合がある。)との複合体と当該複合体の形成に関与しなかったCFS又はアナログとを迅速、簡便且つ高精度に分離する方法、並びにサンプル中の分析物又はそのアナログを高感度に測定する方法に関する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のチャネル(1)へのサンプル又は試液の導入構造であって、当該導入構造は以下の(i)〜(iii)を含むものである。
(i)第1のチャネル(1)、
(ii)前記第1のチャネル(1)の壁に開口(2-1)し、且つ開口部(2-1)が間隔付けて配置された3個以上のドレイン用サイドチャネル(2)、及び
(iii)前記第1のチャネル(1)の壁の、前記ドレイン用サイドチャネル(2)の開口部(2-1)とは異なる位置(部分)に開口(3-1)し且つ開口部(3-1)がドレイン用サイドチャネル(2)の隣り合う開口部(2-1)間に設けられる2個以上のサンプル又は試液導入用サイドチャネル(3)(但し、これら2個以上のサンプル又は試液導入用サイドチャネル(3)の開口部(3-1)は、異なる、ドレイン用サイドチャネル(2)の隣り合う開口部(2-1)間にそれぞれ設けられている。)
【請求項2】
以下の(i)〜(vi)を含む、請求項1に記載の導入構造。
(i)第1のチャネル(1)、
(ii)前記第1のチャネル(1)の壁に開口(2-1a)する、第1のドレイン用サイドチャネル(2a)、
(iii)前記第1のチャネル(1)の壁に開口(2-1b)する、第2のドレイン用サイドチャネル(2b)、
(iv)前記第1のチャネル(1)の壁に開口(2-1c)する、第3のドレイン用サイドチャネル(2c)、
(v)前記第1のチャネル(1)の壁に開口(3-1a)する、第1のサンプル又は試液導入用サイドチャネル(3a)、及び
(vi)前記第1のチャネル(1)の壁に開口(3-1b)する、第2のサンプル又は試液導入用サイドチャネル(3b)、
前記第1のドレイン用サイドチャネル(2a)の開口部(2-1a)、第2のドレイン用サイドチャネル(2b)の開口部(2-1b)及び第3のドレイン用サイドチャネル(2c)の開口部(2-1c)は第1のチャネル(1)の軸方向に間隔付けて配置され、第1のサンプル又は試液導入用サイドチャネル(3a)の開口部(3-1a)は第1のドレイン用サイドチャネル(2a)の開口部(2-1a)と第2のドレイン用サイドチャネル(2b)の開口部(2-1b)の軸方向の間に配置され、第2のサンプル又は試液導入用サイドチャネル(3b)の開口部(3-1b)は第2のドレイン用サイドチャネル(2b)の開口部(2-1b)と第3のドレイン用サイドチャネル(2c)の開口部(2-1c)の軸方向の間に配置されている。
【請求項3】
以下の(i)〜(viii)を含む、請求項1に記載の導入構造。
(i)第1のチャネル(1)、
(ii)前記第1のチャネル(1)の壁に開口(2-1a)する、第1のドレイン用サイドチャネル(2a)、
(iii)前記第1のチャネル(1)の壁に開口(2-1b)する、第2のドレイン用サイドチャネル(2b)、
(iv)前記第1のチャネル(1)の壁に開口(2-1c)する、第3のドレイン用サイドチャネル(2c)、
(v)前記第1のチャネル(1)の壁に開口(2-1d)する、第4のドレイン用サイドチャネル(2d)、
(vi)前記第1のチャネル(1)の壁に開口(3-1a)する、第1のサンプル又は試液導入用サイドチャネル(3a)、
(vii)前記第1のチャネル(1)の壁に開口(3-1b)する、第2のサンプル又は試液導入用サイドチャネル(3b)、及び
(viii)前記第1のチャネル(1)の壁に開口(3-1c)する、第3のサンプル又は試液導入用サイドチャネル(3c)、
前記第1のドレイン用サイドチャネル(2a)の開口部(2-1a)、第2のドレイン用サイドチャネル(2b)の開口部(2-1b)、第3のドレイン用サイドチャネル(2c)の開口部(2-1c)及び第4のドレイン用サイドチャネル(2d)の開口部(2-1d)は第1のチャネル(1)の軸方向に間隔付けて配置され、第1のサンプル又は試液導入用サイドチャネル(3a)の開口部(3-1a)は第1のドレイン用サイドチャネル(2a)の開口部(2-1a)と第2のドレイン用サイドチャネル(2b)の開口部(2-1b)の軸方向の間に配置され、第2のサンプル又は試液導入用サイドチャネル(3b)の開口部(3-1b)は第2のドレイン用サイドチャネル(2b)の開口部(2-1b)と第3のドレイン用サイドチャネル(2c)の開口部(2-1c)の軸方向の間に配置され、第3のサンプル又は試液導入用サイドチャネル(3c)の開口部(3-1c)は第3のドレイン用サイドチャネル(2c)の開口部(2-1c)と第4のドレイン用サイドチャネル(2d)の開口部(2-1d)の軸方向の間に配置されている。
【請求項4】
請求項1に記載の構造を基板内に少なくとも1個有することを特徴とする、微小流体装置。
【請求項5】
以下の(i)〜(vi)を含む、請求項4に記載の微小流体装置。
(i)第1のチャネル(1)、
(ii)前記第1のチャネル(1)の壁に開口(2-1a)する、第1のドレイン用サイドチャネル(2a)、
(iii)前記第1のチャネル(1)の壁に開口(2-1b)する、第2のドレイン用サイドチャネル(2b)、
(iv)前記第1のチャネル(1)の壁に開口(2-1c)する、第3のドレイン用サイドチャネル(2c)、
(v)前記第1のチャネル(1)の壁に開口(3-1a)する、第1のサンプル又は試液導入用サイドチャネル(3a)、及び
(vi)前記第1のチャネル(1)の壁に開口(3-1b)する、第2のサンプル又は試液導入用サイドチャネル(3b)
前記第1のドレイン用サイドチャネル(2a)の開口部(2-1a)、第2のドレイン用サイドチャネル(2b)の開口部(2-1b)及び第3のドレイン用サイドチャネル(2c)の開口部(2-1c)は第1のチャネル(1)の軸方向に間隔付けて配置され、第1のサンプル又は試液導入用サイドチャネル(3a)の開口部(3-1a)は第1のドレイン用サイドチャネル(2a)の開口部(2-1a)と第2のドレイン用サイドチャネル(2b)の開口部(2-1b)の軸方向の間に配置され、第2のサンプル又は試液導入用サイドチャネル(3b)の開口部(3-1b)は第2のドレイン用サイドチャネル(2b)の開口部(2-1b)と第3のドレイン用サイドチャネル(2c)の開口部(2-1c)の軸方向の間に配置されている。
【請求項6】
以下の(i)〜(viii)を含む、請求項4に記載の微小流体装置。
(i)第1のチャネル(1)、
(ii)前記第1のチャネル(1)の壁に開口(2-1a)する、第1のドレイン用サイドチャネル(2a)、
(iii)前記第1のチャネル(1)の壁に開口(2-1b)する、第2のドレイン用サイドチャネル(2b)、
(iv)前記第1のチャネル(1)の壁に開口(2-1c)する、第3のドレイン用サイドチャネル(2c)、
(v)前記第1のチャネル(1)の壁に開口(2-1d)する、第4のドレイン用サイドチャネル(2d)、
(vi)前記第1のチャネル(1)の壁に開口(3-1a)する、第1のサンプル又は試液導入用サイドチャネル(3a)、
(vii)前記第1のチャネル(1)の壁に開口(3-1b)する、第2のサンプル又は試液導入用サイドチャネル(3b)、及び
(viii)前記第1のチャネル(1)の壁に開口(3-1c)する、第3のサンプル又は試液導入用サイドチャネル(3c)、
前記第1のドレイン用サイドチャネル(2a)の開口部(2-1a)、第2のドレイン用サイドチャネル(2b)の開口部(2-1b)、第3のドレイン用サイドチャネル(2c)の開口部(2-1c)及び第4のドレイン用サイドチャネル(2d)の開口部(2-1d)は第1のチャネル(1)の軸方向に間隔付けて配置され、第1のサンプル又は試液導入用サイドチャネル(3a)の開口部(3-1a)は第1のドレイン用サイドチャネル(2a)の開口部(2-1a)と第2のドレイン用サイドチャネル(2b)の開口部(2-1b)の軸方向の間に配置され、第2のサンプル又は試液導入用サイドチャネル(3b)の開口部(3-1b)は第2のドレイン用サイドチャネル(2b)の開口部(2-1b)と第3のドレイン用サイドチャネル(2c)の開口部(2-1c)の軸方向の間に配置され、第3のサンプル又は試液導入用サイドチャネル(3c)の開口部(3-1c)は第3のドレイン用サイドチャネル(2c)の開口部(2-1c)と第4のドレイン用サイドチャネル(2d)の開口部(2-1d)の軸方向の間に配置されている。
【請求項7】
更に、ドレイン用サイドチャネル(2)が廃棄物リザーバ(4)に接続され、サンプル又は試液導入用サイドチャネル(3)がサンプル又は試液リザーバ(5)に接続されている、請求項4に記載の微小流体装置。
【請求項8】
前記第1のチャネル(1)は、サンプルと試液とを反応させる領域(9)を少なくとも含む、請求項4に記載の微小流体装置。
【請求項9】
前記第1のチャネル(1)は、サンプル中の分析物又はそのアナログ、又は/及び少なくとも1種の、試液中の該分析物又はそのアナログと結合する物質を濃縮させながら、サンプル中の分析物又はそのアナログと、少なくとも1種の、試液中の該分析物又はそのアナログと結合する物質とを反応させる領域(9)を少なくとも含む、請求項4に記載の微小流体装置。
【請求項10】
前記サンプル中の分析物又はそのアナログ、又は/及び少なくとも1種の、試液中の該分析物又はそのアナログと結合する物質を濃縮させながら、サンプル中の分析物又はそのアナログと、少なくとも1種の、試液中の該分析物又はそのアナログと結合する物質とを反応させる領域(9)の下流に、該分析物又はそのアナログと該分析物又はそのアナログと結合する物質との複合体を、該複合体の形成に関与しなかった該分析物又はそのアナログと結合する物質又は該複合体の形成に関与しなかった該分析物又はそのアナログと分離する領域(10)を更に含む、請求項9に記載の微小流体装置。
【請求項11】
前記第1のチャネル(1)が、その上流側の端に上流リザーバ(6)を有し、下流側の他端に下流リザーバ(7)を有するものである、請求項4に記載の微小流体装置。
【請求項12】
前記3個以上のドレイン用サイドチャネル(2)のうちの最も下流に位置するドレイン用サイドチャネル(2n)と、下流リザーバ(7)との間の第1のチャネル領域に、更に電気泳動液導入用サイドチャネル(8)が連通している、請求項11に記載の微小流体装置。
【請求項13】
前記3個以上のドレイン用サイドチャネル(2)のうちの最も上流に位置するドレイン用サイドチャネル(2a)と、最も下流に位置するドレイン用サイドチャネル(2n)との間の第1のチャネル領域(9a)、又は前記3個以上のドレイン用サイドチャネル(2)のうちの最も上流に位置するドレイン用サイドチャネル(2a)と、電気泳動液導入用サイドチャネル(8)との間の第1のチャネル領域(9b)が、サンプル中の分析物又はそのアナログ、又は/及び少なくとも1種の、試液中の該分析物又はそのアナログと結合する物質を濃縮させながら、サンプル中の分析物又はそのアナログと、少なくとも1種の、試液中の該分析物又はそのアナログと結合する物質とを反応させる領域であって、電気泳動液導入用サイドチャネル(8)と下流リザーバ(7)との間の第1のチャネル領域(10)が、該分析物又はそのアナログと該分析物又はそのアナログと結合する物質との複合体を、該複合体の形成に関与しなかった該分析物又はそのアナログと結合する物質又は該複合体の形成に関与しなかった該分析物又はそのアナログと分離する領域である、請求項12に記載の微小流体装置。
【請求項14】
請求項4〜13の何れかの微小流体装置を使用することを特徴とする微小流体装置のチャネルへの2種以上のサンプル又は/及び試液の導入法。
【請求項15】
以下の工程(a)〜(e)を含む請求項14に記載の導入法。
(a)基板内に、第1のチャネル(1)へのサンプル又は試液の導入構造を少なくとも1個含む微小流体装置を用意する工程であって、当該構造は以下の(i)〜(iii)を含むものである、
(i)第1のチャネル(1)、
(ii)前記第1のチャネル(1)の壁に開口(2-1)し、且つ開口部(2-1)が間隔付けて配置された3個以上のドレイン用サイドチャネル(2)(但し、該ドレイン用サイドチャネル(2)が廃棄物リザーバ(4)に接続している。)、及び
(iii)前記第1のチャネル(1)の壁の、前記ドレイン用サイドチャネル(2)の開口部(2-1)とは異なる位置(部分)に開口(3-1)し且つ開口部(3-1)がドレイン用サイドチャネル(2)の隣り合う開口部(2-1)間に設けられる2個以上のサンプル又は試液導入用サイドチャネル(3)(但し、これら2個以上のサンプル又は試液導入用サイドチャネル(3)の開口部(3-1)は、異なる、ドレイン用サイドチャネル(2)の隣り合う開口部(2-1)間にそれぞれ設けられており、また、該サンプル又は試液導入用サイドチャネル(3)がサンプル又は試液リザーバ(5)に接続している。)
(b)少なくとも1つの、サンプル又は試液導入用サイドチャネル(3)に接続するサンプル又は試液リザーバ(5)に、サンプルを供給する工程、
(c)少なくとも1つの、サンプル又は試液導入用サイドチャネル(3)に接続するサンプル又は試液リザーバ(5)(但し、当該サンプル又は試液リザーバ(5)は工程(b)で使用したサンプル又は試液リザーバ(5)とは異なるものである。)に、試液を供給する工程、
(d)前記(b)でサンプルが供給されたサンプル又は試液リザーバ(5)から、当該リザーバ(5)が接続するサンプル又は試液導入用サイドチャネル(3)を介して、当該サンプル又は試液導入用サイドチャネル(3)と軸方向に隣接する2つのドレイン用サイドチャネル(2)に、前記サンプルを移動させ、前記(b)で使用したサンプル又は試液リザーバ(5)が接続する当該サンプル又は試液導入用サイドチャネル(3)、当該サンプル又は試液導入用サイドチャネル(3)と軸方向に隣接する当該2つのドレイン用サイドチャネル(2)、及び当該2つのドレイン用サイドチャネル(2)間の第1のチャネル領域にサンプルを導入する工程、及び
(e)前記(c)で試液が供給されたサンプル又は試液リザーバ(5)から、当該リザーバ(5)が接続するサンプル又は試液導入用サイドチャネル(3)を介して、当該サンプル又は試液導入用サイドチャネル(3)と軸方向に隣接する2つのドレイン用サイドチャネル(2)に、前記試液を移動させ、前記(c)で使用したサンプル又は試液リザーバ(5)が接続する当該サンプル又は試液導入用サイドチャネル(3)、当該サンプル又は試液導入用サイドチャネル(3)と軸方向に隣接する当該2つのドレイン用サイドチャネル(2)、及び当該2つのドレイン用サイドチャネル(2)間の第1のチャネル領域に試液を導入する工程。
【請求項16】
請求項4〜13の何れかの微小流体装置を使用することを特徴とするサンプル中の分析物又はそのアナログと該分析物又はそのアナログと複合体を形成する物質との複合体の分離法。
【請求項17】
以下の工程(a)〜(g)を含む請求項16に記載の分離法。
(a)基板内に、第1のチャネル(1)へのサンプル又は試液の導入構造を少なくとも1個含む微小流体装置を用意する工程であって、当該構造は以下の(i)〜(iv)を含むものである、
(i)上流側の端に上流リザーバ(6)を有し、下流側の他端に下流リザーバ(7)を有する第1のチャネル(1)、
(ii)前記第1のチャネル(1)の壁に開口(2-1)し、且つ開口部(2-1)が間隔付けて配置された3個以上のドレイン用サイドチャネル(2)(但し、該ドレイン用サイドチャネル(2)が廃棄物リザーバ(4)に接続している。)、
(iii)前記第1のチャネル(1)の壁の、前記ドレイン用サイドチャネル(2)の開口部(2-1)とは異なる位置(部分)に開口(3-1)し且つ開口部(3-1)がドレイン用サイドチャネル(2)の隣り合う開口部(2-1)間に設けられる2個以上のサンプル又は試液導入用サイドチャネル(3)(但し、これら2個以上のサンプル又は試液導入用サイドチャネル(3)の開口部(3-1)は、異なる、ドレイン用サイドチャネル(2)の隣り合う開口部(2-1)間にそれぞれ設けられており、また、該サンプル又は試液導入用サイドチャネル(3)がサンプル又は試液リザーバ(5)に接続している。)、及び
(iv)前記3個以上のドレイン用サイドチャネル(2)のうちの最も下流に位置するドレイン用サイドチャネル(2n)と、下流リザーバ(7)との間の第1のチャネル領域に連通する、電気泳動液導入用サイドチャネル(8)(但し、該電気泳動液導入用サイドチャネル(8)は電気泳動液リザーバ(11)に接続している)
(b)少なくとも1つの、サンプル又は試液導入用サイドチャネル(3)に接続するサンプル又は試液リザーバ(5)に、サンプルを供給する工程、
(c)少なくとも1つの、サンプル又は試液導入用サイドチャネル(3)に接続するサンプル又は試液リザーバ(5)(但し、当該サンプル又は試液リザーバ(5)は工程(b)で使用したサンプル又は試液リザーバ(5)とは異なるものである。)に、試液を供給する工程、
(d)前記(b)でサンプルが供給されたサンプル又は試液リザーバ(5)から、当該リザーバ(5)が接続するサンプル又は試液導入用サイドチャネル(3)を介して、当該サンプル又は試液導入用サイドチャネル(3)と軸方向に隣接する2つのドレイン用サイドチャネル(2)に、前記サンプルを移動させ、前記(b)で使用したサンプル又は試液リザーバ(5)が接続する当該サンプル又は試液導入用サイドチャネル(3)、当該サンプル又は試液導入用サイドチャネル(3)と軸方向に隣接する当該2つのドレイン用サイドチャネル(2)、及び当該2つのドレイン用サイドチャネル(2)間の第1のチャネル領域にサンプルを導入する工程、
(e)前記(c)で試液が供給されたサンプル又は試液リザーバ(5)から、当該リザーバ(5)が接続するサンプル又は試液導入用サイドチャネル(3)を介して、当該サンプル又は試液導入用サイドチャネル(3)と軸方向に隣接する2つのドレイン用サイドチャネル(2)に、前記試液を移動させ、前記(c)で使用したサンプル又は試液リザーバ(5)が接続する当該サンプル又は試液導入用サイドチャネル(3)、当該サンプル又は試液導入用サイドチャネル(3)と軸方向に隣接する当該2つのドレイン用サイドチャネル(2)、及び当該2つのドレイン用サイドチャネル(2)間の第1のチャネル領域に試液を導入する工程、
(f)前記第1のチャネル(1)の上流側の端の上流リザーバ(6)部分及び前記第1のチャネル(1)の下流側の他端の下流リザーバ(7)部分に電圧を印加して、前記3個以上のドレイン用サイドチャネル(2)のうちの最も上流に位置するドレイン用サイドチャネル(2a)と、前記3個以上のドレイン用サイドチャネル(2)のうちの最も下流に位置するドレイン用サイドチャネル(2n)との間の第1のチャネル領域(9a)、又は前記3個以上のドレイン用サイドチャネル(2)のうちの最も上流に位置するドレイン用サイドチャネル(2a)と、電気泳動液導入用サイドチャネル(8)との間の第1のチャネル領域(9b)で、サンプル中の分析物又はそのアナログ、又は/及び少なくとも1種の、試液中の該分析物又はそのアナログと結合する物質を濃縮させながら、サンプル中の分析物又はそのアナログと、少なくとも1種の、該分析物又はそのアナログと結合する物質とを反応させて、サンプル中の分析物又はそのアナログと該分析物又はそのアナログと結合する物質との複合体を形成させる工程、及び
(g)前記電気泳動液導入用サイドチャネル(8)に接続する電気泳動液リザーバ(11)部分と前記下流リザーバ(7)部分に電圧を印可して、当該複合体と、当該複合体の形成に関与しなかった分析物と結合する物質、又は当該複合体の形成に関与しなかったアナログとを分離する工程。
【請求項18】
請求項4〜13の何れかの微小流体装置を使用することを特徴とするサンプル中の分析物又はそのアナログの測定法。
【請求項19】
以下の工程(a)〜(h)を含む請求項18に記載の測定法。
(a)基板内に、第1のチャネル(1)へのサンプル又は試液の導入構造を少なくとも1個含む微小流体装置を用意する工程であって、当該構造は以下の(i)〜(iv)を含むものである、
(i)上流側の端に上流リザーバ(6)を有し、下流側の他端に下流リザーバ(7)を有する第1のチャネル(1)、
(ii)前記第1のチャネル(1)の壁に開口(2-1)し、且つ開口部(2-1)が間隔付けて配置された3個以上のドレイン用サイドチャネル(2)(但し、該ドレイン用サイドチャネル(2)が廃棄物リザーバ(4)に接続している。)、
(iii)前記第1のチャネル(1)の壁の、前記ドレイン用サイドチャネル(2)の開口部(2-1)とは異なる位置(部分)に開口(3-1)し且つ開口部(3-1)がドレイン用サイドチャネル(2)の隣り合う開口部(2-1)間に設けられる2個以上のサンプル又は試液導入用サイドチャネル(3)(但し、これら2個以上のサンプル又は試液導入用サイドチャネル(3)の開口部(3-1)は、異なる、ドレイン用サイドチャネル(2)の隣り合う開口部(2-1)間にそれぞれ設けられており、また、該サンプル又は試液導入用サイドチャネル(3)がサンプル又は試液リザーバ(5)に接続している。)、及び
(iv)前記3個以上のドレイン用サイドチャネル(2)のうちの最も下流に位置するドレイン用サイドチャネル(2n)と、下流リザーバ(7)との間の第1のチャネル領域に連通する、電気泳動液導入用サイドチャネル(8)(但し、該電気泳動液導入用サイドチャネル(8)は電気泳動液リザーバ(11)に接続している)
(b)少なくとも1つの、サンプル又は試液導入用サイドチャネル(3)に接続するサンプル又は試液リザーバ(5)に、サンプルを供給する工程、
(c)少なくとも1つの、サンプル又は試液導入用サイドチャネル(3)に接続するサンプル又は試液リザーバ(5)(但し、当該サンプル又は試液リザーバ(5)は工程(b)で使用したサンプル又は試液リザーバ(5)とは異なるものである。)に、試液を供給する工程、
(d)前記(b)でサンプルが供給されたサンプル又は試液リザーバ(5)から、当該リザーバ(5)が接続するサンプル又は試液導入用サイドチャネル(3)を介して、当該サンプル又は試液導入用サイドチャネル(3)と軸方向に隣接する2つのドレイン用サイドチャネル(2)に、前記サンプルを移動させ、前記(b)で使用したサンプル又は試液リザーバ(5)が接続する当該サンプル又は試液導入用サイドチャネル(3)、当該サンプル又は試液導入用サイドチャネル(3)と軸方向に隣接する当該2つのドレイン用サイドチャネル(2)、及び当該2つのドレイン用サイドチャネル(2)間の第1のチャネル領域にサンプルを導入する工程、
(e)前記(c)で試液が供給されたサンプル又は試液リザーバ(5)から、当該リザーバ(5)が接続するサンプル又は試液導入用サイドチャネル(3)を介して、当該サンプル又は試液導入用サイドチャネル(3)と軸方向に隣接する2つのドレイン用サイドチャネル(2)に、前記試液を移動させ、前記(c)で使用したサンプル又は試液リザーバ(5)が接続する当該サンプル又は試液導入用サイドチャネル(3)、当該サンプル又は試液導入用サイドチャネル(3)と軸方向に隣接する当該2つのドレイン用サイドチャネル(2)、及び当該2つのドレイン用サイドチャネル(2)間の第1のチャネル領域に試液を導入する工程、
(f)前記第1のチャネル(1)の上流側の端の上流リザーバ(6)部分及び前記第1のチャネル(1)の下流側の他端の下流リザーバ(7)部分に電圧を印加して、前記3個以上のドレイン用サイドチャネル(2)のうちの最も上流に位置するドレイン用サイドチャネル(2a)と、前記3個以上のドレイン用サイドチャネル(2)のうちの最も下流に位置するドレイン用サイドチャネル(2n)との間の第1のチャネル領域(9a)、又は前記3個以上のドレイン用サイドチャネル(2)のうちの最も上流に位置するドレイン用サイドチャネル(2a)と、電気泳動液導入用サイドチャネル(8)との間の第1のチャネル領域(9b)で、サンプル中の分析物又はそのアナログ、又は/及び少なくとも1種の、試液中の該分析物又はそのアナログと結合する物質を濃縮させながら、サンプル中の分析物又はそのアナログと、少なくとも1種の、該分析物又はそのアナログと結合する物質とを反応させて、サンプル中の分析物又はそのアナログと該分析物又はそのアナログと結合する物質との複合体を形成させる工程、
(g)前記電気泳動液導入用サイドチャネル(8)に接続する電気泳動液リザーバ(11)部分と前記下流リザーバ(7)部分に電圧を印可して、当該複合体と、当該複合体の形成に関与しなかった分析物又はそのアナログと結合する物質、又は当該複合体の形成に関与しなかったアナログとを分離する工程、及び
(h)分離された複合体の量又は当該複合体の形成に関与しなかった分析物又はそのアナログと結合する物質の量又は当該複合体の形成に関与しなかったアナログの量を測定し、その結果に基づいてサンプル中の分析物又はそのアナログの量を求める工程。
【請求項20】
(i)請求項4〜13の何れかの微小流体装置、及び
(ii)サンプル中の分析物又はそのアナログと結合する物質を含有する試液
を含んでなることを特徴とするサンプル中の分析物又はそのアナログを測定するためのキット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【公表番号】特表2009−533689(P2009−533689A)
【公表日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−505606(P2009−505606)
【出願日】平成19年4月11日(2007.4.11)
【国際出願番号】PCT/US2007/066461
【国際公開番号】WO2007/121263
【国際公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【出願人】(000252300)和光純薬工業株式会社 (105)