説明

複素環カルボキサミド化合物

本発明は、新規複素環カルボキサミド誘導体およびその塩に関する。さらに詳細には、ROCK阻害薬として作用する新規複素環カルボキサミド誘導体およびその塩、前記化合物からなる医薬組成物、およびROCK関連疾患を治療および/あるいは予防するために治療的に使用する方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ROCK阻害薬として有用である新規複素環カルボキサミド誘導体およびその塩に関する。
【背景技術】
【0002】
Rhoキナーゼ(ROCK)は、低分子量GTP結合タンパク質であるRhoの下流で機能する セリン/スレオニンキナーゼであり、また2つのROCK異性体ROCK I およびROCK IIが同定されている。該酵素は細胞骨格調節、細胞成長、細胞遊走、アポトーシス、炎症等の多様な生物学的事象に関与する。今まで、該酵素は循環器系疾患、腫瘍浸潤、骨形成、神経変性疾患、慢性炎症性疾患等の病理と関与していることが報告されており(例えば、Satoh H.等、Jpn.J.Pharmacol.79, Suppl I,211(1999)、Kuwahara K.等、FEBS Lett 452,314−318(1999)、Sawada N.等、Circulation 101,2030−2033(2000)、Kataoka C.等、Hypertension.2002 Feb;39(2):245−50,Imamura F.等、Jpn. J.Cancer Res.91,811−16(2000)、Itoh K.等、Nat. Med.5,221−5(1999)、Nakajima M.等、Clin.exp.Pharmacol.Physiol.30,457−63(2003)、Sun 等、J. Neuroimmunol.180,126−134(2006)、Salminen等、 Biochem.Biophys.Res.Commun.371,587−590(2008)、Ikeda 等、Am.J.Physiol.293,G911−917(2007)、Kolavennu等、Diabetes 57,714−723(2008)、 Schaafsma等、Eur.J.Pharmacol.585,398−406(2008)を参照のこと)、また最近は該酵素の軟骨細胞分化および神経原性疼痛等への関与が研究されている(例えばGuoyan W.等、J.Biol.Chem.279,13205−13214(2004)、Tatsumi S,Neuroscience.131,491−498(2005)、Ito等、Spine,32,2070−2075(2008)を参照のこと)。
【0003】
体内におけるROCKのこのように多くの機能の解明により、該酵素の機能を阻害することのできる多数の化合物(ROCK 阻害薬)が幅広く研究され(例えば、国際公開番号第WO98/06433号、国際公開番号第WO00/09162号、国際公開番号第WO00/78351号、国際公開番号第WO01/17562号、国際公開番号第WO02/076976号、欧州特許第EP1256574号、国際公開番号第WO02/100833号、国際公開番号第WO03/082808号、国際公開番号第WO04/09555号、国際公開番号第WO04/24717号、国際公開番号第WO04/108724号、国際公開番号第WO05/03101号、国際公開番号第WO05/35501号、国際公開番号第WO05/35503号、国際公開番号第WO05/35506号、国際公開番号第WO05/58891号、国際公開番号第WO05/74642号、国際公開番号第WO05/74643号、国際公開番号第WO05/80934号、国際公開番号第WO05/82367号、国際公開番号第WO05/82890号、国際公開番号第WO05/97790号、国際公開番号第WO05/100342号、国際公開番号第WO05/103050号、国際公開番号第WO05/105780号、国際公開番号第WO05/108397号、国際公開番号第WO06/09889号、国際公開番号第WO06/44753号、国際公開番号第WO06/51311号、国際公開番号第WO06/57270号、国際公開番号第WO06/58120号、国際公開番号第WO06/71458号、国際公開番号第WO06/72792号、国際公開番号第WO06/105081号、国際公開番号第WO06/135383号、国際公開番号第WO06/136821号、国際公開番号第WO07/00240号、国際公開番号第WO07/06546号、国際公開番号第WO07/06547号、国際公開番号第WO07/12421号、国際公開番号第WO07/12422号、国際公開番号第WO07/26664号、国際公開番号第WO07/42321号、国際公開番号第WO07/60028号、国際公開番号第WO07/65916号、国際公開番号第WO07/84667号、国際公開番号第WO07/125315号、国際公開番号第WO07/125321号、国際公開番号第WO07/142323号、国際公開番号第WO08/20081号、国際公開番号第WO08/11557号、国際公開番号第WO08/11560号、国際公開番号第WO08/20081号、国際公開番号第WO08/36540号、国際公開番号第WO08/49919号、国際公開番号第WO08/54599号,国際公開番号第 WO08/77057号,国際公開番号第WO08/77550号,国際公開番号第WO08/77551号,国際公開番号第WO08/77552号,国際公開番号第WO08/77553号、国際公開番号第WO08/77554号,国際公開番号第WO08/77555号,国際公開番号第WO08/77556号、国際公開番号第WO08/79880号、国際公開番号第WO08/86047号等を参照のこと)、またこれらのROCK阻害薬は高血圧,動脈硬化、脳卒中、狭心症、動脈閉塞症、抹消動脈疾患、抹消循環障害、勃起障害、急性および慢性疼痛、痴呆、アルツハイマー病、パーキンソン病、神経変性、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺気腫、慢性気管支炎、肺線維症、間質性肺炎、肺性高血圧、筋萎縮性側索硬化症、脊髄損傷、関節リウマチ、変形性関節症、骨粗鬆症、乾癬、多発性硬化症、糖尿病,過活動膀胱(OAB)および 良性前立腺肥大症(BPH)等の泌尿器疾患、転移、癌、緑内障、高眼圧症、網膜症、自己免疫疾患、ウイルス感染症、心筋保護等に対して治療効果を有すると一般に考えられている。
【0004】
国際公開番号第WO93/08186号には式:
【化1】

式中、R1はC1-6 アルコキシ、C3-8シクロアルコキシあるいはC3-8シクロアルキルC1-4アルコキシであり; R2 は水素、ハロ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、あるいは、一つあるいは二つのC1-6アルキル基によって置換されてもよいアミノであり; R3 は水素、ハロ あるいはC1-6アルキルであり; Lは酸素あるいはNHおよびzはジアザシクロ側鎖である化合物が開示されている。該化合物は5-HT3アンタゴニストとして有用である。
【0005】
国際公開番号第WO97/05129号には式:
【化2】

の化合物が開示されており、この化合物は5-HT3アンタゴニストとして有用である。
【0006】
国際公開番号第WO05/61442号には式:
【化3】

の化合物が開示されており、この化合物はオピオイド受容体遮断薬として有用である。
【0007】
国際公開番号第WO03/32808号には式:
【化4】

の化合物が開示されており、この化合物はROCK阻害薬として有用である。
【発明の概要】
【0008】
本発明は、新規複素環カルボキサミド誘導体およびその塩に関する。
【0009】
さらに詳細には、ROCK阻害薬として有用な新規複素環カルボキサミド誘導体およびその塩、それらを含む医薬組成物およびそれらをROCK関連疾患の治療および/または予防に治療的に用いる方法に関する。
【0010】
本発明の一つの目的はROCK阻害薬として作用する新規かつ有用な複素環カルボキサミド誘導体およびその塩を提供することである。
【0011】
本発明の他の目的は、前記複素環カルボキサミド誘導体およびその塩を有効成分として含む医薬組成物を提供することである。
【0012】
本発明のさらなる他の目的は、前記複素環カルボキサミドおよびその塩を用いて、ROCK関連疾患の治療および/または予防を必要とする患者に対して治療および/または予防のための治療方法を提供することである。
【0013】
本発明の複素環カルボキサミド誘導体は、以下の一般式[I]で表すことのできる新規化合物およびその薬学的に許容できる塩である:
【化5】

【0014】
式中、R1は水素、ハロゲン、置換されてもよい低級アルキル、置換されてもよい-O-低級アルキル、置換されてもよいアミノまたはアミノ低級アルキルであり;
【0015】
2はそれぞれ場合によっては置換されてもよいシクロアルキル、複素環基、または低級アルキルであり;
【0016】
XおよびYはそれぞれNあるいは CR3 であり、ここでR3は水素、ハロゲン、低級アルキル、-O-低級アルキル、トリフルオロメチルあるいはアミノであり;
【0017】
zは結合、-O-あるいは-NR4-であり、ここでR4は水素あるいは置換されてもよい低級アルキルである。
【本発明の詳細な説明】
【0018】
上述およびこれに続く本明細書の記載において、本発明の範囲内に含める多様な定義の適切な例を以下に詳細に説明する。
【0019】
「ハロゲン(halogen)」、「ハロ(halo)」ならびに「ハロ(Hal)」なる用語は、それぞれフッ素、塩素、臭素ならびにヨウ素を含むことができる。
【0020】
本明細書における用語「低級」は特に限定しない限り、1から6の炭素原子を意味する。
【0021】
本発明の化合物に用いられる「低級アルキル」には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert-ペンチル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、1,2-ジメチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、1-メチルペンチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチル、1-エチルブチル、2-エチルブチル、1,2,2-トリメチルプロピル、1,2,2-トリメチルプロピル、1-エチル-1-メチルプロピル、1-エチル-2-メチルプロピル等の1から6個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖アルキルを含む。それらのうち、1から4個の炭素原子を有するものが好ましく、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルおよびtert-ブチルが特に好ましい。
【0022】
本発明の化合物に用いられる「シクロアルキル」には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル等の3から8員環の飽和炭化水素基を含むことができる。それらのうち、シクロヘキシルがより好ましい。
【0023】
本発明の化合物に用いられる「複素環基」は酸素、窒素、硫黄原子からなる群より選択される1から4個のヘテロ原子を含む5から8員単環および5から6員複素単環がベンゼン環、シクロアルカン環または他の複素単環と縮合した二環複素環基を含み、またそれらの例にはピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、トリアゾリル、チエニル、チオピラニル、フリル、ピラニル、ジオキソラニル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、チアジニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、フラザニル、ジオキサゾリル、オキサジニル、オキサジアジニル、ジオキサジニル等のヘテロアリール基、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル等の飽和複素環基、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、インドリニル、イソインドリニル、キノリル、キナゾリニル、キノキサリニル、イソキノリル、3,4-ジヒドロイソキノリル、テトラヒドロイソキノリル、オクタヒドロイソキノリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾフラザニル、イミダゾピリジル、イミダゾピラジニル、ピリドピリジル、フタラジニル、ナフチリジニル、インドリジニル、プリニル、キノリジニル、シンノリニル、イソクロマニル、クロマニル等の縮合複素環基を含む。好ましくは、ピロリル、ピリジル、フリル、インドリル、インドリニル、チエニル、チアゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、キノリル、3,4-ジヒドロイソキノリル、テトラヒドロイソキノリルならびにオクタヒドロイソキノリル等の、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選択される一つあるいは二つのヘテロ原子を有する、5から6員の複素単環基あるいは、5から6員複素単環がベンゼン環あるいはシクロヘキサン環と縮合した二環複素環基である。
【0024】
本発明の化合物において用いられる「置換された」基の置換基は、当技術分野で一般的に当該基の置換基として用いられる置換基のいずれかであることができ、また「置換された」基は互いに同一または異なっている1つまたはそれ以上の置換基を含むことができる。
【0025】
「置換された低級アルキル」の「置換基」はアミノを含むことができ;
【0026】
「置換された−O−低級アルキル」の「置換基」はハロゲンあるいは-OHを含むことができ;
【0027】
「置換されたアミノ」の「置換基」は低級アルキルを含むことができ;
【0028】
「置換されてもよいアミノによって置換されたシクロアルキル」の「置換されたアミノ」は-NH-低級アルキル、-N(低級アルキル)2 、-NH-SO2-低級アルキルまたは-NH-低級アルキル-SO2-低級アルキルを含むことができ;
【0029】
目標化合物[I]の薬学的に許容できる塩として適しているのは、通常の無毒性塩であり、例えば無機酸付加塩(例:塩酸塩、臭酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、リン酸塩等);有機カルボン酸またはスルホン酸付加塩(例:ギ酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩等)のような酸付加塩;および塩基性または酸性アミノ酸(例:アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸等)を含む塩を含む。
【0030】
本発明の好ましい形態を以下に示す。
【0031】
式[I]を有する化合物において、
【0032】
1は水素、ハロゲン、ハロゲンあるいは-OHで置換されてもよい-O-低級アルキル、あるいは低級アルキルで置換されてもよいアミノであり;
【0033】
2は置換されてもよいアミノによって置換されているシクロアルキル、複素環基、あるいはアミノ低級アルキルであり;
【0034】
XはCHまたはNであり;
【0035】
YはNまたはCR3であり、ここでR3は水素、ハロゲンまたは低級アルキルであり;
【0036】
zは-O-あるいは-NH-である。
【0037】
またより好ましくは、R1はハロゲンあるいは-OHで置換されてもよい−O−低級アルキルであり;
【0038】
2は-NH2、-NH-低級アルキル、-N(低級アルキル)2、-NH-SO2-低級アルキルあるいは-NH-低級アルキル-SO2-低級アルキルで置換されたシクロアルキルであり;
【0039】
XはCHまたはNであり;
【0040】
YはNまたはCR3であり、ここでR3は水素、ハロゲンまたは低級アルキルであり;
【0041】
zは-NHである。
【0042】
最も好ましくは、式[I]で表される化合物、6-[(トランス-4-アミノシクロヘキシル)アミノ]-5-フルオロ-2-メトキシニコチンアミドである。
【0043】
本発明における化合物またはその塩は、本明細書および当業者に既知である一般的方法を参照することによって調製することができる。本発明の化合物を合成するために用いられる代表的な反応プロセスを以下の通りに示すが、本発明の化合物を合成するために用いられた反応プロセスは、以下の例示的なプロセスに限定されない。
(プロセス1)
【化6】

【0044】
上記の式において、R1, R2, X, Y およびzはそれぞれ上記に定義するものと同じ意味を表し、R5 はクロロ、フルオロ、トリフルオロメタンスルホニルオキシ等の脱離基であり、R6 はシアノまたはメトキシカルボニルである。プロセス1は、化合物[II]の化合物[III]との置換反応によって化合物[IV]を合成する、化合物[IV]を調製するためのプロセスである。
【0045】
化合物[II]および[III]は、市販されている場合は購入してもよく、または有機化学に精通した者には自明である一般的方法に従って市販の化合物より合成してもよい。
【0046】
この場合、通常は塩基を用いる。本プロセスで使用することのできる塩基は、本プロセスを促進する限り特に限定されず、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)等の有機アミンを含む。
【0047】
本プロセスで使用することのできる溶剤は、この反応中不活性である限り特に限定されず、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドおよび1,3-ジメチル−2−イミダゾリジノン等のアミドを含む。その時の温度は出発原料あるいは溶剤等により異なるが、通常は室温から150℃の範囲内である。
【0048】
塩基添加後の反応時間は、出発原料および溶剤等により異なるが、通常は1時間から30時間である。
【0049】
反応後、該混合物は水と酢酸エチル、クロロホルム等の水に不溶の有機溶媒で分配し、有機層を分離する。該有機層を、水、塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム溶液または食塩水等で洗い、無水硫酸マグネシウムまたは硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去させる。目標化合物はシリカゲルカラムクロマトグラフィ等の従来法で精製する。
(プロセス2)
【化7】

【0050】
上記の式において、R2, X, Y および zはそれぞれ上記定義するものと同じ意味を表し、R7 は置換されてもよいアルキルである。プロセス2は、化合物[V]のアルコール[VI]との置換反応により化合物[VII]を合成する、化合物[VII]を調製するためのプロセスである。
【0051】
化合物[V]および化合物[VI]は、市販されている場合は購入してもよく、あるいは有機化学に精通した者には自明である一般的方法に従って市販の化合物より合成してもよい。この製造過程において、溶媒中で化合物[V]を化合物[VI]および塩基の混合物に加え、該混合物を室温から150℃の範囲で撹拌する。
【0052】
化合物[V]および[VI]の溶解に使用できる溶媒は不活性であれば特に限定されず、テトラヒドロフラン、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド等を含む。好ましい塩基はカリウムtert−ブトキシド、炭酸セシウムおよび水酸化ナトリウム等である。
【0053】
反応時間は、出発原料、溶媒等によって異なるが、通常は1時間から30時間である。
【0054】
反応後、該混合物を水と酢酸エチル、クロロホルム等の水に不溶の有機溶媒で分配し、有機層を分離する。該有機層は、水、塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、食塩水等で洗い、無水硫酸マグネシウムまたは硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去させる。目標化合物はシリカゲルカラムクロマトグラフィ等の従来法で精製する。
(プロセス3)
【化8】

【0055】
上記の式においては、R1,R2およびzはそれぞれ上記に定義するものと同じ意味を表し、Wは塩素、臭素 あるいはヨウ素である。プロセス3は、化合物[VIII]の化合物[IX]によるハロゲン化によって化合物[X]を合成する、化合物[X]を調製するためのプロセスである。
【0056】
化合物[VIII]はおよび化合物[IX]は、市販されている場合は購入してもよく、または有機化学に精通した者には自明である一般的方法に従って市販の化合物より合成してもよい。
【0057】
本プロセスにおいては、まず化合物[VIII]を溶媒に溶解し、化合物[IX]を加え、高温、例えば約70℃から90℃の範囲で、攪拌する。
【0058】
化合物[VIII]の溶解に使用できる溶媒は不活性である限り特に限定されず、2−プロパノール、エタノール、N,N−ジメチルホルムアミド等を含む。
【0059】
反応時間は、出発原料、溶媒等によって異なるが、通常は1時間から30時間である。
【0060】
反応後、該混合物を水と酢酸エチル、クロロホルム等の水に不溶の有機溶媒で分配し、有機層を分離する。該有機層を食塩水等で洗い、無水硫酸マグネシウムまたは硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去させる。目標化合物はシリカゲルカラムクロマトグラフィ等の従来法で精製する。
(プロセス4)
【化9】

【0061】
上記の式において、R1, R2, X, Y および zはそれぞれ上記に定義するものと同じ意味を表す。プロセス4は、化合物[XI]の加水分解によって化合物[XII]を調製するためのプロセスである。
【0062】
化合物[XI]は市販されている場合は購入してもよく、または有機化学に精通した者には自明である一般的方法に従って市販の化合物より合成してもよい。
【0063】
プロセス4は、溶媒中でニトリル化合物[XI]、過酸化水素および水酸化ナトリウムからアミド化合物[XII]を調製するためのプロセスである。
【0064】
このプロセスに使用できる溶媒は不活性である限り特に限定されず、ジメチルスルホキシドおよびエタノールを含む。この時の温度は出発原料、溶媒等によって異なるが、通常は室温である。
【0065】
反応時間は、出発原料、溶媒等によって異なるが、通常は1時間から30時間である。
【0066】
反応後、該混合物を水と酢酸エチル、クロロホルム等の水に不溶の有機溶媒で分配し、有機層を分離する。該有機層を水、塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム、食塩水等で洗い、無水硫酸マグネシウムまたは硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去させる。目標化合物はシリカゲルクカラムロマトグラフィ等の従来法で精製する。
(プロセス5)
【化10】

【0067】
上記の式において、R1, X, およびYはそれぞれ上記に定義するものと同じ意味を表わし、R8はtert-ブチルあるいはベンジルである。プロセス5は、化合物[XIII]のカルバマート脱保護によって化合物[XIV]を合成する、化合物[XIV]を調製するためのプロセスである。
【0068】
化合物[XIII]は有機化学に精通した者には自明である一般的方法に従って市販の化合物より合成してもよい。
【0069】
プロセス5は、溶媒中酸性条件下での脱保護(R8がtert-ブチル)あるいは水素付加(R8がベンジル)によって化合物[XIII]から化合物[XIV]を調製するためのプロセスである。
【0070】
tert−ブチルの場合、通常は酸を用いる。このプロセスに使用できる酸は本プロセスを促進する限り特に限定されず、例えば塩化水素およびトリフルオロ酢酸を含むことができる。このプロセスで使用できる溶媒は本反応で不活性である限り特に限定されず、ジククロロメタン、メタノール、1,4-ジオキサン、クロロホルム等を含む。
【0071】
ベンジルの場合には、通常水素付加が用いられる。本プロセスに使用できる触媒は本反応を促進する限り特に限定されず、例えばパラジウム炭素および水酸化パラジウム炭素を含むことができる。本プロセスに使用できる溶媒は本反応で不活性である限り特に限定されず、例えばジクロロメタン、クロロホルム、メタノール、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン等を含む。
【0072】
この時の反応温度は、出発原料、溶媒等により異なるが、好ましくは室温である。
【0073】
反応時間は、出発原料、溶媒等により異なるが、通常は1時間から30時間である。
【0074】
反応後、該混合物は減圧濃縮され、目標化合物はシリカゲルカラムクロマトグラフィ等の従来法で精製される。
【0075】
上記のプロセスで得られた該化合物は、粉末化、再結晶化、カラムクロマトグラフィあるいは再沈殿等の従来法で単離および精製され、必要に応じて従来法により望ましい塩に変換される。
(プロセス6)
【化11】

【0076】
上記の式において、 R1、X およびYは上記に定義するものと同じ意味を表わし、R9は置換されてもよいアルキルである。
【0077】
プロセス6は、化合物[XIV]のスルホニル化による化合物[XVI]を調製するためのプロセスである。
【0078】
化合物[XIV]はプロセス5で合成できる。
【0079】
プロセス6は、溶媒中で化合物[XIV]、塩化スルホニルおよび塩基から化合物[XVI]を調製するためのプロセスである。
【0080】
本プロセスで使用できる溶媒は本反応において不活性である限り特に限定されず、ジクロロメタン等を含む。この時の反応温度は、出発原料、溶媒等により異なるが、通常は室温である。
【0081】
反応時間は出発原料、溶媒等により異なるが、通常は1時間から30時間である。
【0082】
反応後、該混合物を水と酢酸エチル、クロロホルム等の水に不溶の有機溶媒で分配し、有機層を分離する。該有機層を水、塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム、食塩水等で洗い、無水硫酸マグネシウムまたは硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発させる。目標化合物はシリカゲルカラムクロマトグラフィ等の従来法で精製する。
(プロセス7)
【化12】

【0083】
上記の式において、 R1、X およびYは上記に定義するものと同じ意味を表わし、場合によってはR10 およびR11は置換されてもよいアルキルである。
【0084】
プロセス7は、化合物[XIV]の還元的アミノ化による化合物[XVII]を調製するためのプロセスである。
【0085】
化合物[XIV]はプロセス5で合成できる。
【0086】
プロセス7は、溶媒中で化合物[XIV]、アルデヒドおよび還元剤から化合物[XVII]を調製するためのプロセスである。
【0087】
本プロセスで使用できる溶媒は本反応において不活性である限り特に限定されず、ジクロロメタン等を含む。この時の反応温度は、出発原料、溶媒等により異なるが、好ましくは室温である。
【0088】
反応時間は、出発原料、溶媒等により異なるが、通常は1時間から30時間である。
【0089】
反応後は、該混合物は減圧下で濃縮され、目標化合物はシリカゲルカラムクロマトグラフィ等の従来法で精製される。
【0090】
化合物[I]は、不斉炭素原子による立体異性体1つまたはそれ以上含むことがあり、このような異性体およびその混合物はすべて本発明の範囲に含まれることに留意すべきである。
【0091】
化合物[I]はまた塩であってもよいことに留意すべきである。例えば、分子中にアミノ基等の塩基性基が存在する場合には、塩は酸性塩付加により例示される。(例:塩酸、臭酸および硫酸等の無機酸を含む塩、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4-トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸(例:[(1S,4R)-7,7-ジメチル-2-オキソビシクロ[2.2.1]ヘプト-1-イル]メタンスルホン酸あるいはその光学異性体等)、フマル酸、マレイン酸、マンデル酸、クエン酸、サリチル酸、マロン酸、グルタル酸、コハク酸等の有機酸を含む塩など)、カルボキシル基などの酸性基が存在する場合には、塩は塩基塩等として例示される(例:リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム等の金属を含む塩等、リシン等のアミノ酸を含む塩など)。
【0092】
化合物[I]の溶媒和型(例:水和物等)および化合物[I]のあらゆる形態の結晶は本発明の範囲内に含まれることにも留意すべきである。
【0093】
また、薬学的に許容できる化合物[I]のプロドラッグは本発明の範囲内に含まれることにも留意すべきである。薬学的に許容できるプロドラッグは生理学的条件において−COOH、−NH2、−OH等に変換されて本発明の化合物[I]を形成することのできる官能基を有する化合物を意味する。
【0094】
本発明の化合物またはその塩は、ROCK IおよびROCK II等のあらゆるRhoキナーゼの活性を阻害することができる。したがって、本発明の化合物は多様なROCK関連疾患の治療および/または予防に有用である。本発明の化合物を用いることにより治療および/または予防することのできるROCK関連疾患は、高血圧、動脈硬化症、脳卒中、狭心症、動脈閉塞、抹消動脈疾患、抹消循環障害、勃起障害、急性および慢性疼痛、認知症、アルツハイマー病、パーキンソン病、神経変性、喘息、慢性閉塞性肺疾患、特発性肺線維症、間質性肺線維症、筋萎縮性側索硬化症、脊髄損傷、関節リウマチ、変形性関節症、骨粗鬆症、乾癬、多発性硬化症、糖尿病、過活動膀胱(OAB)および良性前立腺肥大症(BPH)等の泌尿器疾患、腫瘍転移、癌、緑内障、高眼圧症、網膜症、自己免疫疾患、ウイルス感染、心筋保護を含むが、これらに限定されない。本発明の化合物あるいはその塩は、苦痛の軽減効果、軟骨保護効果等を有することから、本発明の化合物を用いて治療および/または予防できるROCK関連疾患は、好ましくは、変形性関節症、抹消動脈疾患、良性前立腺肥大症(BPH)、特発性肺線維症、緑内障あるいは高眼圧症である。
【0095】
治療の目的では、本発明の化合物[I]およびその薬学的に許容できる塩は、経口、非経口、局所を含む外用、内用、静脈内、筋肉内、吸入、鼻腔、動脈内、脊髄内、経気管、または経眼投与に適した有機または無機固形または液状賦形剤を含む混合物として前記化合物の1つを有効成分として含む医薬製剤の形態で使用することができる。該医薬製剤はカプセル、錠剤、ペレット、糖衣錠、散剤、顆粒剤、坐剤、軟膏、クリーム、ローション、吸入剤、注射剤、パップ剤、ゲル、テープ、点眼剤、溶液、シロップ、エアロゾル、懸濁液、乳濁液等の固形、半固形または溶液であることができる。所望される場合は、これらの製剤に補助剤、安定化剤、湿潤剤または乳化剤、緩衝剤および他の一般的に用いられる添加剤を含めることができる。
【0096】
化合物[I]の用量は年齢および患者の状態によって異なるが、化合物[I]の平均一回用量約0.1mg、1mg、10mg、50mg、100mg、250mg、500mgおよび1000mgがROCK関連疾患の治療に有効であり得る。一般的には、1日に0.1mg/個と約1,000mg/個体の間の量を投与することができる。
【0097】
下記の調製法と実施例は本発明を説明するために付与される。
【実施例】
【0098】
調製法1
2,6−ジフルオロニコチン酸メチル(7.80g)のN,N−ジメチルホルムアミド(100mL)溶液を、ジイソプロプルエチルアミン(14.6g)およびtert−ブチル(trans−4−アミノシクロヘキシル)カルバマート(14.5g)のN,N−ジメチルホルムアミド(134mL) 溶液の混合物に室温で20分間かけて加え、該混合物を室温で一晩攪拌した。該混合物を水800mLに注ぎ、その結果得られた沈殿物を濾過して集めて水洗した。該沈殿物を酢酸エチルに溶解し、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去させた。トルエン/酢酸エチル(4:1−3:1)で溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィで残渣を精製し、かつトルエンで粉砕して6−({trans−4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]シクロヘキシル}アミノ)−2−フルオロニコチン酸メチル(7.90g)を淡黄色固形物として得た。
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.26−1.31(4H,m),1.45(9H,s),2.05−2.10(4H,m),2.65(1H,m),2.72(1H,m),3.86(3H,d,J=2.7 Hz),4.42(1H,m),4.50(1H,m),6.18(1H,dd,J=1.9,8.5 Hz),8.03(1H,t,J=8.5 Hz)
MS(ESI,m/z):390(M+Na)
【0099】
調製法2
6−({trans−4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]シクロヘキシル}アミノ)−2−フルオロニコチン酸メチル(100mg)をカリウムtert−ブトキシド(46mg)の無水メタノール(4mL)溶液に加え、該混合物を50℃にて5時間攪拌した。該混合物を希釈した塩酸に注ぎその結果得られた沈殿物を濾取し、水洗し、減圧下で乾燥し、6−({trans−4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]シクロヘキシル}アミノ)−2−メトキシニコチン酸メチル(100mg)を粉末として得た。
1H−NMR(DMSO−d6):δ1.2−1.3(4H,m),1.38(9H,s),1.7−2.0(4H,M),3.15−3.25(1H, m),3.5−3.6(1H, m),3.66(3H,s),3.74(3H,s),6.08(1H,d,J=8.6 Hz),6.37(1H,d,J=8.4 Hz),7.25−7.35(1H,m),7.7?7.8(1H,m),7.88(1H,d,J=8.4 Hz).
MS(ESI,m/z):402(M+Na)
【0100】
調製法3
6−({trans-4[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]シクロヘキシル}アミノ)−2−メトキシニコチン酸メチル(680mg)のメタノール(15mL)およびテトラヒドロフラン(15mL)溶液に1N水酸化ナトリウム水溶液を加えて該混合物を60℃で3時間攪拌した。室温まで冷却した後、該混合物に1Nの塩酸を加えて中和し、その結果得られた沈殿物を濾取し、該残渣を水洗し、減圧下で乾燥し、6−({trans−4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]シクロヘキシル}アミノ)−2−メトキシニコチン酸(600mg)を粉末として得た。
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.15−1.3(4H,m),1.38(9H, s),1.7−2.0(4H,m),3.15−3.25(1H,m),3.82(3H,s), 6.02(1H,d,J=8.5 Hz),6.74(1H,d,J=7.6 Hz),7.15−7.25(1H,m),7.76(1H,d,J=8.5 Hz).
MS(negative ESI,m/z):364(M−H)
【0101】
調製法4
6−({trans−4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]シクロヘキシル}アミノ)−2−メトキシニコチン酸(600mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(6mL) 溶液にN−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(393 mg)および1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−1−オール(277mg)を加え、該混合物を室温で1.5時間攪拌した。それからアンモニア水溶液を加え、該反応混合物を室温で一時間攪拌した。該混合物に1N塩酸を加えて中和し、その結果得られた沈殿物を濾取し、残渣を水洗した。該残渣は分取用TLCをクロロホルム/メタノール(30:1)で展開し、tert−ブチル{trans−4−[(5−カルバモイル−6−メトキシピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート(160mg)を粉末として得た。
1H−NMR(CDCl3):δ 1.20−1.39(4H,m),1.45(9H,s), 2.08−2.17(4H,m),3.46(1H,brs),3.60(1H,brs), 4.00(3H,s),4.42(1H,brs),5.72(1H,brs),6.03(1H,d,J=8.5 Hz),7.52(1H,d,J=2.8 Hz),8.20(1H,d,J=8.5 Hz)
MS(ESI,m/z):387(M+Na)
【0102】
実施例1
tert−ブチル{trans−4−[(5−カルバモイル−6−メトキシピリジン-2−イル)アミノ]シクロヘキシ}カルバマート(160mg)のクロロホルム/メタノール(10:1)(3mL)溶液に4N塩酸の酢酸エチル溶液を加え、一晩攪拌した。結果得られた残渣を濾過することにより集め、酢酸エチルで洗い、減圧下で乾燥し、6−[(trans−4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−2−メトキシニコチンアミド二塩酸塩(147mg)を粉末として得た。
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.90−1.50(4H,m),1.96−2.06(4H,m),3.00(1H,brs),3.64(1H,brs),3.91(3H, s),6.11(1H,d,J=8.5 Hz),7.20(2H,brs),7.87(1H,d,J=8.5 Hz),8.12(4H,m)
MS(ESI,m/z):265(M+H)
【0103】
調製法5
2,4−クロロニコチンニトリル(3.0g)およびtert−ブチル(trans−4−アミノシクロヘキシル)カルバマート(4.39g)のN,N−ジメチルホルムアミド(32mL)溶液にジイソプロピルエチルアミン(4.48g、34.7mmol)を加え、該混合物を90℃で2時間攪拌した。該混合物を氷冷水(150 mL)に注ぎ、その結果得られた沈殿を濾過することにより集め、ジイソプロピルエーテルで洗い、減圧下で乾燥した。該粗生成物をクロロホルム/メタノール(10:1)(10mL)溶液に溶解しトルエン/酢酸エチル(4:1)で溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製し、トルエンから結晶化し、tert−ブチル{trans−4−[(6−クロロ−5−シアノピリジン−2イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート(4.5g)を結晶として得た。
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.20−1.30(4H,m),1.38(9H, s),1.79(2H,brs),1.89(2H,brs),3.23(1H,brs), 3.65(1H,brs),6.47(1H,d,J=8.16 Hz),6.76(1H,d,J=7.72 Hz),7.70(1H,d,J=8.16 Hz),7.96(1H, d,J=7.52 Hz)
MS(ESI,m/z):373(M+Na)
【0104】
調製法6
以下の化合物は調製法2と同様の方法で得られた。
【0105】
tert−ブチル{trans−4−[(5−シアノ−6−メトキジピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.20−1.38(4H,m),1.45(9H, s),2.00−2.15(4H,m),3.46(1H,brs),3.61(1H,brs),3.93(3H,s),4.40(1H,brs),4.85(1H,brs),5.91(1H,d,J=8.44 Hz),7.48(1H,d,J=8.44 Hz)
MS(ESI,m/z):369(M+Na)
【0106】
調製法7
冷却したtert−ブチル{trans−4−[(5−シアノ−6−メトキシピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート(620mg)のジメチルスルホキシド(24mL)溶液に1N水酸化ナトリウムを(2.7mL)を加え、続いて30%過酸化水素水(4.0mL)を滴下して加え、該混合物を室温で24時間攪拌した。該混合物を水(100 mL)に注ぎ、得られた沈殿を濾取し、水洗し、減圧下で乾燥して、tert−ブチル{trans−4−[(5−カルバモイル−6−メトキシピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート(590mg)を粉末として得た。
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.21−1.38(4H,m),1.45(9H,s),2.07−2.16(4H,m),3.46(1H,brs),3.60(1H,brs),4.00(3H,s),4.42(1H,brs),4.80(1H,brm),5.71(1H,brs),6.03(1H,d,J=8.6 Hz),7.51(1H,brs),8.20(1H,d,J=8.5 Hz)
MS(ESI,m/z):365(M+H)
【0107】
調製法8
調製法6の生成物を他の経路で合成した。6−ヒドロキシ−2−メトキシニコチノニトリル(1.0g)のジククロメタン(30mL)溶液にトリエチルアミン(1.09mL)を加え、続いてジクロロメタン(10mL)に溶解したトリフルオロメタンスルホン酸無水物(2.07g)を5℃で滴下した。5℃で1時間攪拌した後、水(20mL)を加え該混合物を酢酸エチルで抽出した。該有機層を1N塩酸および食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去させ、粗生成物5−シアノ−6−メトキシピリジン−2−イル トリフルオロメタンスルホネート(1.4g)を黒褐色油状物質として得た。該粗油状物質を1,3-ジメチルイミダゾリジノン(15mL)に溶解し、tert−ブチル(trans−4−アミノシクロヘキシル)カルバマート(1.17g)およびジイソプロピルエチルアミン(0.96g)に加え90℃で2時間攪拌した。該混合物を水に注ぎ酢酸エチルで抽出した。該有機層を水および食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥して、減圧下で溶媒を留去させた。ヘキサン/酢酸エチル(4:6)で溶離するシリカゲルクロマトグラフィで残渣を精製し、tert−ブチル{trans−4−[(5−シアノ−6−メトキシピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート(840mg)を黄色粉末として得た。
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.20−1.38(4H,m),1.45(9H, s),2.00−2.15(4H,m),3.46(1H,brs),3.61(1H,brs),3.93(3H,s),4.40(1H,brs),4.85(1H,brs),5.91(1H,d,J=8.44 Hz),7.48(1H,d,J=8.44 Hz)
MS(ESI,m/z):369(M+Na)
【0108】
調製法9
以下の化合物は調製法1と同様の方法で得られた:
【0109】
tert−ブチル{trans−4−[(6−クロロ−5−シアノ−3−フルオロピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.15−1.3(2H,m),1.38(9H, s),1.35−1.5(2H,m),1.75−1.9(4H,m),3.15−3.25(1H,m),3.75−3.85(1H,m),6.76(1H,d,J=8.0 Hz), 7.94(1H,d,J=10.7 Hz),8.02(1H,d,J=8.0 Hz)
MS(ESI,m/z):369(M+H)
【0110】
調製法10
以下の化合物は調製法2と同様の方法で得られた:
【0111】
tert−ブチル{trans−4−[(5−シアノ−3−フルオロ−6−メトキシピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート
1H−NMR(CDCl3):δ 1.32(3H,s),1.23−1.41(4H,m), 1.45(9H,s),2.10−2.18(4H,m),3.47(1H,m),3.85 −3.92(1H,m),3.93(3H,s),4.40(1H,brs),4.91(1H,m),7.23(1H,d,J=6.8 Hz)
MS(ESI,m/z):387(M+Na)
【0112】
調製法11
以下の化合物は調製法7と同様の方法で得られた:
【0113】
tert−ブチル{trans−4−[(5−カルバモイル−3−フルオロ−6−メトキシピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート
1H−NMR(CDCl3):δ 1.23−1.42(4H,m),1.45(9H,s), 2.10−2.20(4H,m),3.50(1H,brs),3.85−3.93(1H, m),4.00(3H,s),4.41(1H,s),4.82(1H,brs),5.85(1H,brs),7.59(1H,brs),7.93(1H,d,J=11.3 Hz)
MS(ESI,m/z):405(M+Na)
【0114】
実施例2
以下の化合物は実施例1と同様の方法で得られた:
【0115】
6−[(trans−4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−5−フルオロ−2−メトキシニコチンアミド二塩酸塩
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.39−1.51(4H,m),1.91−2.01(4H,m),2.97(1H,s),3.80(1H,brs),3.95(3H,s), 7.20(1H,brs),7.36(2H,brs),7.70(1H,d,J=11.6 Hz),8.17(4H,m)
MS(ESI,m/z):283(M+H)
【0116】
調製法12
以下の化合物は調製法1と同様の方法で得られた:
【0117】
ベンジル{trans−4−[(6−クロロ−5−シアノ−3−フルオロピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.20−1.34(2H,m),1.36−1.50(2H,m),1.75−1.91(4H,m),3.21−3.34(1H,m),3.74−3.86(1H,m),5.00(2H,s),7.24(1H,d,J=7.9 Hz),7.28−7.40(5H,m),7.94(1H,d,J=10.7 Hz),8.02(1H,d,J=7.6 Hz).
MS(ESI,m/z):425(M+Na)
【0118】
調製法13
ベンジル{trans−4−[(6−クロロ−5−シアノ−3−フルオロピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート(83.3g)のメタノール(1250mL)およびテトラヒドロフラン(278mL)溶液を炭酸セシウム(538.8g)に加え、該混合物を3.5時間還流した。該溶液を室温まで冷却しかつ10%塩化ナトリウム水溶液(7L)に注ぎ、結果得られた沈殿を濾取しかつ水洗し、減圧下で乾燥した。該粉末をクロロホルム/メタノール(9:1)溶液(500mL)に溶解し、不溶物質を濾過により除去した。該溶液にシリカゲル(400g)を加え減圧下で溶媒を留去させた。該粗生成物をヘキサン/酢酸エチル(2:1)で溶離するシリカゲルクロマトグラフィで精製し、ベンジル{trans−4−[(5−シアノ−3−フルオロ−6−メトキシピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート(31.36g)を淡黄色粉末として得た。
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.22−1.50(4H,m),1.81−1.96(4H,m),3.21−3.34(1H,m),3.76−3.88(1H,m),3.87(3H,s),5.00(2H,s),7.22(1H,d,J=7.8 Hz),7.28−7.40(5H,m),7.61(1H,d,J=7.3 Hz),7.72(1H,d,J=10.7 Hz).
MS(ESI,m/z):421(M+Na)
【0119】
調製法14
以下の化合物は調製法7と同様の方法で得られた:
【0120】
ベンジル{trans−4−[(5−カルバモイル−3−フルオロ−6−メトキシピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.22−1.48(4H,m),1.82−2.00(4H,m),3.23−3.34(1H, m),3.74−3.86(1H,m),3.91(3H,s),5.01(2H,s),7.12(1H,d,J=7.8 Hz),7.22(1H,d,J=7.5 Hz),7.28−7.40(7H,m),7.69(1H,d,J=11.6 Hz).
MS(ESI,m/z):439(M+Na)
【0121】
実施例3
ベンジル{trans−4−[(5−カルバモイル−3−フルオロ−6−メトキシピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート(22.17g)の酢酸エチル(443mL)およびメタノール(443mL)溶液に10%パラジウム炭素(50%湿潤)(2.22g)を加え、該混合物に大気圧で1.5時間水素還元した。触媒は濾過により除去し、該ろ液を減圧下で留去した。NHシリカゲル(富士シリシア化学株式会社)を用いクロロホルムで溶離するカラムクロマトグラフィにより精製し、酢酸エチルで2回結晶化を行い、6−[(trans−4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−5−フルオロ-2−メトキシニコチンアミド(4.76g)を淡黄色結晶として得た。
1H−NMR(CDCl3):δ 1.00−1.19(2H,m),1.31−1.55(3H,m),1.73−1.95(4H,m),2.48−2.56(1H,m),3.76−3.84(1H,m),3.91(3H,s),7.08(1H,d,J=7.2 Hz),7.31(1H,bs),7.36(1H,bs),7.68(1H,d,J=11.8 Hz).
MS(ESI,m/z):283(M+H)
【0122】
調製法15
2,6−ジクロロ−5−フルオロニコチノニトリル(5.0g)およびtrans−シクロヘキサン−1,4−ジアミン(5.98g)のN,N−ジメチルホルムアミド(50mL)溶液を室温で2時間攪拌した。該混合物を水(400mL)およびジクロロメタン(400mL)に注ぎ、不溶物質を濾過で除去した。該有機層を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。該残渣を酢酸エチルで固形物を粉砕して、6−[(trans−4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−2−クロロ−5−フルオロニコチノニトリル(3.83g)を粉末として得た。
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.04−1.16(2H, m),1.32−1.56(3H,m),1.74−1.84(4H, m),2.45−2.54(1H,m),3.74−3.86(1H,m),7.92(1H,d,J=10.8 Hz),7.97(1H,bs).
MS(ESI,m/z):269(M+H)
【0123】
調製法16
以下の化合物は調製法13と同様の方法で得られた:
【0124】
6−[(trans−4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−5−フルオロ−2−メトキシニコチノニトリル
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.05−1.18(2H,m),1.32−1.50(3H,m),1.74−1.91(4H,m),2.47−2.56(1H,m),3.76−3.88(1H,m),3.87(3H,s),7.57(1H,d,J=7.4 Hz),7.70(1H,d,J=10.9 Hz).
MS(ESI,m/z):265(M+H)
【0125】
調製法17
6−[(trans−4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−5−フルオロ−2−メトキシニコチノニトリル(2.81g)のジクロロメタン溶液にジイソプロピルエチルアミン(2.06g)を加え、続いてクロロギ酸ベンジル(2.18g)を滴下し、該混合物を室温で30分間攪拌した。該混合物を水に注ぎ酢酸エチルで抽出した。該有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水および食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し減圧下で乾燥した。該残渣をジイソプロピルエーテルで固形物を粉砕し、2−プロパノールから再結晶化し、ベンジル{trans−4−[(5−シアノ−3−フルオロ−6−メトキシピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート(3.08g)を得た。
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.22−1.50(4H,m),1.82−1.96(4H,m),3.22−3.36(1H,m),3.76−3.91(1H,m),3.87(3H,s),5.00(2H,s),7.22(1H,d,J=7.8 Hz),7.28−7.39(5H,m),7.61(1H,d,J=7.3 Hz),7.72(1H,d,J=10.8 Hz).
MS(ESI,m/z):421(M+Na)
【0126】
調製法18
tert−ブチル{trans−4−[(5−シアノ−6−メトキシピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート(1.4g)の2−プロパノール(28mL)溶液にN−クロロスクシンイミド(0.65g)を加え、該混合物を80℃で2時間攪拌した。該混合物を減圧下で溶媒を留去させ、該残渣をクロロホルム/ヘキサン(4:1)で溶離するシリカゲルクロマトグラフィで精製し、tert−ブチル{trans−4−[(3−クロロ−5−シアノ−6−メトキシピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート(1.34g)を白色粉末として得た。
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.15−1.25(2H,m),1.4−1.55(2H,m),1.75−1.95(4H,m),3.1−3.25(1H,m).3.8−3.9(1H,m),3.87(3H,s),6.75(1H,d,J=7.9 Hz), 7.14(1H,d,J=7.7 Hz),7.93(1H,s).
MS(ESI,m/z):405,403(M+Na)
【0127】
調製法19
以下の化合物は調製法7と同様の方法で得られた:
【0128】
tert−ブチル{trans−4−[(5−カルバモイル−3−クロロ−6−メトキシピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.18−1.56(13H,m),1.76−1.98(4H,m),3.14−3.27(1H,m),3.77−3.89(1H,m),3.93(3H,s),6.68(1H,d,J=7.8 Hz),6.75(1H,d,J=7.8 Hz),7.29−7.41(2H,m),7.93(1H,s)
MS (ESI,m/z):421(M+Na)
【0129】
実施例4
tert−ブチル{trans−4−[(5−カルバモイル−3−クロロ−6−メトキシピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート(1.25g)のジクロロメタン(25mL)溶液にトリフルオロ酢酸(3.57g)を加え、該混合物を室温で18時間攪拌した。該混合物を減圧下で乾燥し、その残渣をNHシリカゲル(富士シリシア化学株式会社)を用いクロロホルム/メタノール(10:1)で溶離するカラムクロマトグラフィにより精製し、6−[(trans−4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−5−クロロ−2−メトキシニコチンアミド(263mg)を白色粉末として得た。
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.06−1.19(2H,m),1.35−1.52(2H,m),1.74−1.92(5H,m),2.48−2.58(1H,m),3.20−3.46(1H,br),3.79−3.90(1H,m),3.93(3H,s), 6.62(1H,d,J=7.8 Hz),7.29−7.39(2H,m),7.93(1H,s)
MS(ESI,m/z):299(M+H)
【0130】
調製法20
以下の化合物は調製法18と同様の方法で得られた:
【0131】
tert−ブチル{trans−4−[(3−ブロモ−5−カルバモイル−6−メトキシピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.18−1.56(13H,m),1.77−1.87(2H,m),1.87−1.97(2H, m),3.14−3.28(1H,m),3.73−3.88(1H,m),3.93(3H,s),6.39(1H,d,J=7.8 Hz),6.75(1H,d,J=7.8 Hz),7.29−7.39(2H,m),8.08(1H,s)
MS(ESI,m/z):444(M+H)
【0132】
実施例5
以下の化合物は実施例4と同様の方法で得られた:
【0133】
6−[(trans−4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−5−ブロモ−2−メトキシニコチンアミド
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.07−1.21(2H, m),1.39−1.52(2H,m),1.73−1.94(5H,m),2.49−2.60(1H,m),3.04−3.60(1H,br),3.78−3.89(1H,m),3.93(3H,s), 6.33(1H,d,J=7.8 Hz),7.28−7.41(2H,m),8.07(1H,s)
MS(ESI,m/z):344(M+H)
【0134】
調製法21
以下の化合物は調製法2と同様の方法で得られた:
【0135】
tert−ブチル{trans−4−[(5−シアノ−6−エトキシピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.20−1.25(4H,m),1.28(3H, t,J=7.0 Hz),1.38(9H,s),1.80(2H,brs),1.95(2H,brs),3.22(1H,brs),3.65(1H,brs),4.34(2H, q,J=7.0 Hz),6.07(1H,d,J=8.6 Hz),6.75(1H,d,J=7.8 Hz),7.50−7.55(2H,m).
MS(ESI,m/z):383(M+Na)
【0136】
調製法22
以下の化合物は、調製法7と同様の方法で得られた:
【0137】
tert−ブチル{trans−4−[(5−カルバモイル−6−エトキシピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.20−1.35(4H,m),1.35(3H, t,J=7.1 Hz),1.38(9H,s),1.81(2H,m),1.99(2H,m),3.22(1H,m),3.60(1H,m),4.39(2H,q,J=7.1 Hz),6.07(1H,d,J=8.5 Hz),6.74(1H,d,J=7.9 Hz),7.05(1H,brs),7.12−7.25(2H,m),7.86(1H,d,J=8.5 Hz)
MS(ESI,m/z):401(M+Na)
【0138】
実施例6
以下の化合物は、実施例1と同様の方法で得られた:
【0139】
6−[(trans−4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−2−エトキシニコチンアミド二塩酸塩
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.37(3H,t,J=6.7 Hz),1.20−1.50(4H,m),1.95−2.00(4H,m),3.00(1H,m),3.43(1H,m),4.41(2H,q,J=6.7 Hz),6.10(1H,d,J=8.5 Hz),7.10(3H,brm),7.88(1H,d,J=8.5 Hz),8.00(3H,m).
MS(ESI,m/z):279(M+H)
【0140】
調製法23
以下の化合物は、調製法3と同様の方法で得られた:
【0141】
tert−ブチル{trans−4−[(5−シアノ−6−エトキシ−3−フルオロピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.20−1.45(4H, m),1.32(3H,t,J=7.0 Hz),1.38(9H,s),1.80−1.95(4H,m),3.20(1H,m,), .378(1H,m),4.32(2H,q,J=7.0 Hz),6.74(1H,d,J=7.8 Hz),7.58(1H,d,J=7.4 Hz),7.71(1H,d,J=10.8 Hz).
MS(ESI,m/z):401(M+Na)
【0142】
調製法24
以下の化合物は、調製法7と同様の方法で得られた:
【0143】
tert−ブチル{trans−4−[(5−カルバモイル−6−エトキシ−3−フルオロピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.95−1.40(4H,m),1.36(3H, t,J=7.1 Hz),1.38 (9H,s),1.80−1.85(2H,m),1.91−1.95(2H,m),3.20(1H,m),3.75(1H,m),4.38(2H, q,J=7.1 Hz),6.74(1H,d,J=8.0 Hz),7.10(1H,d,J=7.7 Hz),7.33(2H,m),7.68(1H,d,J=11.7 Hz).
ESI−MS(m/z):419(M+Na)
【0144】
実施例7
以下の化合物は、実施例1と同様の方法で得られた:
【0145】
6−[(trans−4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−2−エトキシ−5−フルオロニコチンアミド二塩酸塩
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.37(3H,t,J=7.0 Hz),1.32−1.42(4H,m),2.00−2.10(4H,m),2.97(1H,brs),3.77(1H,brs),3.40(2H,q,J=7.0 Hz),7.11−7.46(3H,m),7.71(1H,d,J=11.7 Hz),8.22(3H,m).
ESI−MS(m/z):297(M+H)
【0146】
調製法25
以下の化合物は、調製法8と同様の方法で得られた:
【0147】
tert−ブチル{trans−4−[(5−シアノ−6−エトキシピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.20−1.25(4H, m),1.28(3H,t,J=7.0 Hz),1.38(9H,s),1.80(2H,brs),1.95(2H,brs),3.22(1H,brs),3.65(1H,brs),4.34(2H,q,J=7.0 Hz),6.07(1H,d,J=8.6 Hz),6.75(1H,d,J=7.8 Hz),7.50−7.55(2H,m).
ESI−MS(m/z):383(M+Na)
【0148】
調製法26
以下の化合物は、調製法18と同様の方法で得られた:
【0149】
tert−ブチル{trans−4−[(3−クロロ−5−シアノ−6−エトキシピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ1.16−1.43(14H,m), 1.43−1.57(2H,m),1.76−1.91(4H,m),3.12−3.27(1H,m),3.76−3.88(1H,m),4.36(2H,q,J=7.0 Hz),6.74(1H, d,J=7.8 Hz),7.11(1H,d,J=7.8 Hz),7.91−7.93(1H,m)
ESI−MS(m/z):417(M+Na)
【0150】
調製法27
以下の化合物は、調製法7と同様の方法で得られた:
【0151】
tert−ブチル{trans−4−[(5−カルバモイル−3−クロロ−6−エトキシピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.17−1.56(16H,m),1.76−1.96(4H,m),3.14−3.28(1H,m),3.74−3.86(1H,m),4.42(2H,q,J=7.0 Hz),6.67(1H,d,J=7.8 Hz),6.74(1H,d,J=7.8 Hz),7.24−7.32(1H,m),7.34−7.41(1H,m),7.94(1H,s)
MS(ESI,m/z):435(M+Na)
【0152】
実施例8
以下の化合物は、実施例4と同様の方法で得られた:
【0153】
6−[(trans−4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−5−クロロ−2−エトキシニコチンアミド
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.05−1.18(2H,m),1.33−1.51(6H,m),1.74−1.91(4H,m),2.47−2.58(1H,m),3.10−3.55(1H,br),3.75−3.87(1H,m),4.42(2H,q, J=7.0 Hz),6.61(1H,d,J=7.8 Hz),7.29(1H,s)7.36(1H,s),7.93(1H,s)
MS(ESI,m/z):313(M+H)
【0154】
調製法28
以下の化合物は、調製法18と同様の方法で得られた:
【0155】
tert−ブチル{trans−4−[(3−ブロモ−5−シアノ−6−エトキシピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.17−1.42(14H,m),1.45−158(2H,m),1.76−1.91(4H,m),3.12−3.27(1H,m),3.74−3.87(1H,m),4.36(2H,q,J=7.0 Hz),6.74(1H, d,J=7.8 Hz),6.81(1H,d,J=7.8 Hz),8.02−8.05(1H,m)
MS(ESI,m/z)462(M+Na)
【0156】
調製法29
以下の化合物は、調製法7と同様の方法で得られた:
【0157】
tert−ブチル{trans−4−[(3−ブロモ−5−カルバモイル−6−エトキシピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.18−1.56(16H,m),1.77−1.95(4H,m),3.12−3.29(1H,m),3.73−3.85(1H,m),4.42(2H,q,J=7.0 Hz),6.38(1H,d,J=7.8 Hz),6.73(1H,d,J=7.8 Hz),7.23−7.32(1H,m),7.33−7.42(1H,m),8.08(1H,s)
MS(ESI,m/z)458(M+H)
【0158】
実施例9
以下の化合物は、実施例4と同様の方法で得られた:
【0159】
6−[(trans−4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−5−ブロモ−2−エトキシニコチンアミド
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.05−1.18(2H,m),1.34−1.52(6H,m),1.74−1.91(4H,m),2.49−2.58(1H,m),3.23−3.44(1H,br),3.74−3.86(1H,m),4.42(2H,q, J=7.0 Hz),6.31(1H,d,J=7.8 Hz),7.28(1H,s),7.37(1H,s),8.08(1H,s)
MS(ESI,m/z):358(M+H)
【0160】
調製法30
以下の化合物は、調製法18と同様の方法で得られた:
【0161】
tert−ブチル{trans−4−[(3−ヨード−5−シアノ−6−エトキシピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.14−1.43(14H,m),1.44−158(2H,m),1.76−1.92(4H,m),3.14−3.28(1H,m),3.71−3.83(1H,m),4.36(2H,q,J=7.0 Hz),6.30(1H, d,J=7.7 Hz),6.73(1H,d,J=7.7 Hz),8.11−8.13(1H,m)
MS(ESI,m/z):509(M+H)
【0162】
調製法31
以下の化合物は、調製法7と同様の方法で得られた:
【0163】
tert−ブチル{trans−4−[(3−ヨード−5−カルバモイル−6−エトキシピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.18−1.55(16H,m),1.77−1.86(2H,m),1.87−1.96(2H,m),3.15−3.29(1H,m),3.69−3.81(1H,m),4.41(2H,q,J=7.0 Hz),5.91(1H, d,J=7.8 Hz),6.73(1H,d,J=7.8 Hz),7.21−7.29(1H,m),7.30−7.38(1H,m),8.27(1H,s)
MS(ESI,m/z):527(M+Na)
【0164】
実施例10
以下の化合物は、実施例4と同様の方法で得られた:
【0165】
6−[(tans−4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−5−ヨード−2−エトキシニコチンアミド
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.06−1.18(2H,m),1.34−1.50(6H,m),1.74−1.83(2H,m),1.84−1.93(2H,m),2.49−2.59(1H,m),3.16−3.46(1H,br),3.70−3.82(1H,m),4.42(2H,q,J=7.0 Hz),5.83(1H,d,J=7.7 Hz),7.24(1H,s),7.34(1H,s),8.27(1H,s)
MS(ESI,m/z):305(M+H)
【0166】
調製法32
tert−ブチル{trans−4−[(3−ヨード−5−シアノ−6−エトキシピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート(440mg)およびトリメチルボロキシン(138mg)の1,4−ジオキサン(15mL)溶液に炭酸カリウム(375mg)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(52mg)を加え、該混合物を140℃で14時間攪拌した。該混合物を減圧下で溶媒を留去させ、該残渣をヘキサン/酢酸エチル(1:1)で溶離するシリカゲルクロマトグラフィで精製し、tert−ブチル{trans−4−[(5−シアノ−6−エトキシ−3−メチルピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート(263mg)を白色粉末として得た。
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.18−1.49(16H,m),1.77−1.87(2H,m),1.87−2.00(5H,m),3.15−3.28(1H,m),3.75−3.88(1H,m),4.33(2H,q,J=7.0 Hz),6.55(1H, d,J=7.7 Hz),6.73(1H,d,J=7.7 Hz),7.40−7.44(1H,m)
MS(ESI,m/z):397(M+Na)
【0167】
調製法33
以下の化合物は、調製法7と同様の方法で得られた:
【0168】
tert−ブチル{trans−4−[(3−メチル−5−カルバモイル−6−エトキシピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.18−1.46(16H,m),1.77−1.87(2H,m),1.90−2.02(5H,m),3.14−3.28(1H,m),3.73−3.86(1H,m),4.39(2H,q,J=7.0 Hz),6.12(1H, d,J=7.7 Hz),7.73(1H,d,J=7.7 Hz),7.07−7.17(1H,m),7.21−7.32(1H,m),7.70−7.74(1H,m)
MS(ESI,m/z):415(M+Na)
【0169】
実施例11
以下の化合物は、実施例4と同様の方法で得られた:
【0170】
6−[(trans−4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−5−メチル−2−エトキシニコチンアミド
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.05−1.18(2H,m),1.30−1.50(6H,m),1.74−1.83(2H,m),1.86−1.93(2H,m),1.98(3H,s),2.48−2.58(1H,m),3.22−3.43(1H,br), 3.75−3.87(1H,m),4.40(2H,q,J=7.0 Hz),6.08(1H,d,J=7.6 Hz),7.11(1H,s),7.25(1H,s),7.71(1H,s)
MS(ESI,m/z):293(M+H)
【0171】
調製法34
以下の化合物は、調製法2と同様の方法で得られた:
【0172】
tert−ブチル{trans−4−[(5−シアノ−3−フルオロ−6−イソプロポキシピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.22−1.32(4H,m),1.36(6H,d,J=6.2 Hz),1.45(9H,s),2.10−2.15(4H,m),3.48(1H,m),3.81(1H,m),4.41(1H,m),4.86(1H,d,J=5.2 Hz),5.16(1H,sept),7.21(1H,d,J=10.0 Hz).
MS(ESI,m/z):415(M+Na)
【0173】
調製法35
以下の化合物は、調製法7と同様の方法で得られた:
【0174】
tert−ブチル{trans−4−[(5−カルバモイル−3−フルオロ−6−イソプロポキシピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.23−1.29(4H,m),1.36(6H,d,J=6.2 Hz),1.45(9H,s),1.80−1.83(2H,m),1.91−1.93(2H,m),3.22(1H,m),3.75(1H,m),5.22(1H,sept,J=6.2 Hz),6.74(1H,d,J=8.0 Hz),7.12(1H,d,J=7.4 Hz),7.30(1H,s),7.36(1H,s),7.68(1H,d,J=11.7 Hz).
MS(ESI,m/z):433(M+Na)
【0175】
実施例12
以下の化合物は、実施例1と同様の方法で得られた:
【0176】
6−[(trans−4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−5−フルオロ−2−イソプロポキシニコチンアミド二塩酸塩
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.28(6H,d,J=6.2 Hz),1.25−1.38(4H,m),1.85−2.00(4H,m),3.00(1H,m),3.75(1H,m),5.24(1H,sept,J=6.2 Hz),7.20−7.39(3H,m),7.71(1H,d,J=10.1 Hz),8.33(3H,s)
MS(ESI,m/z):311(M+Na)
【0177】
調製法36
tert−ブチル{trans−4−[(6−クロロ−5−シアノ−3−フルオロピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート(310mg) および2−フルオロエタノール(135mg)のトルエン(9.3mL)溶液に水酸化ナトリウム(67mg)およびセチルトリメチルアンモニウムブロミド(31mg)を加え、該混合物を窒素気流下で100℃で4時間攪拌した。該混合物を減圧濃縮し、水(10mL)を加えた。該混合物を1N塩酸でpH5に調整し、その結果得られた残渣を濾取し、水洗後減圧下で乾燥し、tert−ブチル(trans−4−{[5−シアノ−3−フルオロ−6−(2−フルオロエトキシ)ピリジン−2−イル]アミノ}シクロヘキシル)カルバマート(315mg)を白色結晶として得た。
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.23−1.30(4H,m),1.38(9H,s),1.82−1.90(4H,m),3.20(1H,m),3.77(1H,m),4.53(2H,dt,J=4.1,29.8 Hz),4.75(2H,dq,J=3.8,47.7 Hz),6.76(1H,d,J=7.8 Hz),7.63(1H,d,J=7.1 Hz),7.75(1H,d,J=10.8 Hz).
MS(ESI,m/z):419(M+Na)
【0178】
調製法37
以下の化合物は、調製法7と同様の方法で得られた:
【0179】
tert−ブチル(trans−4−{[5−カルバモイル−3−フルオロ−6−(2−フルオロエトキシ)ピリジン−2−イル]アミノ}シクロヘキシル)カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.20−1.38(4H,m),1.38(9H,s),1.80−1.93(4H,m),3.20(1H,m),3.75(1H,m),4.75(2H,dt,J=4.0,29.4 Hz),4.83(2H,dt,J=4.0,47.6 Hz),6.76(1H,d,J=7.8 Hz),7.17(1H,d,J=7.1 Hz),7.28(1H,s),7.41(1H,s),7.71(1H,d,J=11.6 Hz).
MS(ESI,m/z):437(M+Na)
【0180】
実施例13
tert−ブチル(trans−4−{[5−カルバモイル−3−フルオロ−6−(2−フルオロエトキシ)ピリジン−2−イル]アミノ}シクロヘキシル)カルバマート(90mg)のジクロロメタン(0.9mL)溶液にトリフルオロ酢酸(198mg)を加え、該混合物を室温で5時間攪拌した。その結果得られた沈殿 を濾取し、酢酸エチルで洗い、減圧下で乾燥し、6−[(trans−4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−5−フルオロ−2−(2−フルオロエトキシ)ニコチンアミド ビス(トリフルオロアセテート)(90mg)を白色結晶として得た。
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.30−1.47(4H,m),1.97−2.05(4H,m),3.00(1H,m),3.76(1H,m),4.58(2H,dt, J=4.0,29.2 Hz),4.81(2H,dt,J=4.0,47.6 Hz),7.25(1H,d,J=7.4 Hz),7.29(1H,s),7.44(1H,s),7.73(1H,d,J=11.7 Hz),7.80(3H,m).
MS(ESI,m/z):337(M+Na),315(M+H)
【0181】
調製法38
以下の化合物は、調製法36と同様の方法で得られた:
【0182】
tert−ブチル(trans−4−{[5−シアノ−6−(2,2−ジフルオロエトキシ)−3−フルオロピリジン−2−イル]アミノ}シクロヘキシル)カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6)δ 1.25−1.41(4H,m),1.39(9H
s),1.80−1.92(4H,m),3.20(1H,m),3.77(1H,m),4.59(2H,dt,J=3.6,14.7 Hz),6.39(1H,tt,J=3.6,54.6 Hz),6.77(1H,d,J=7.8 Hz),7.74(1H,d,J=7.3 Hz),7.78(1H,d,J=10.7 Hz).
MS(ESI,m/z):437(M+Na)
【0183】
調製法39
以下の化合物は、実施例7と同様の方法で得られた:
【0184】
tert−ブチル(trans−4−{[5−カルバモイル−6−(2,2−ジフルオロエトキシ)−3−フルオロピリジン−2−イル]アミノ}シクロヘキシル)カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6)δ 1.24−1.38(4H,m),1.38(9H, s),1.80−1.93(4H,m),3.20(1H,m),3.75(1H,m),4.63(2H,dt,J=3.4,14.9 Hz),6.48(1H,tt,J=3.4,54.9 Hz),6.77(1H,d,J=7.8 Hz),7.20(1H,s),7.26(1H,d,J=7.3 Hz),7.45(1H,s),7.72(1H,d,J=11.52 Hz).
MS(ESI,m/z):455(M+Na)
【0185】
実施例14
以下の化合物は、実施例1と同様の方法で得られた:
【0186】
6−[(trans−4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−2−(2,2−ジフルオロエトキシ)−5−フルオロニコチンアミド二塩酸塩
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.25−1.35(4H,m),1.91−2.05(4H,m),2.95(1H,m),3.80(1H,m),4.65(2H,dt, J=3.6,14.8 Hz),6.50(1H,tt,J=3.6,55.0 Hz), 7.22(1H,brs),7.34(1H,brs),7.49(1H,brs),7.73(1H,d,J=11.5 Hz),8.16(4H,m).
MS(ESI,m/z):333(M+H)
【0187】
調製法40
以下の化合物は、調製法36と同様の方法で得られた:
【0188】
tert−ブチル(trans−4−{[5−シアノ−3−フルオロ−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−2−イル]アミノ}シクロヘキシル)カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.21−1.31(4H,m),1.41(9H,s),1.80−1.90(4H,m),3.02(1H,brs),3.80(1H,brs),5.02(2H,q,J=9.0 Hz),6.77(1H,d,J=7.7 Hz),7.80(1H,m),7.82(1H,d,J=11.7 Hz).
MS(ESI,m/z):455(M+Na)
【0189】
調製法41
以下の化合物は、調製法7と同様の方法で得られた:
【0190】
tert−ブチル(trans−4−{[5−カルバモイル−3−フルオロ−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−2−イル]アミノ}シクロヘキシル)カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.25−1.42(4H,m),1.38(9H,s),1.79−1.92(4H,m),3.22(1H,brs),3.77(1H,m),5.07(2H,q,J=9.0 Hz),6.77(1H,d,J=7.9 Hz), 7.08(1H,s),7.32(1H,d,J=7.4 Hz),7.50(1H,s),7.72(1H,d,J=11.4 Hz).
MS(ESI,m/z):473(M+Na)
【0191】
実施例15
以下の化合物は、実施例1と同様の方法で得られた:
【0192】
6−[(trans−4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−5−フルオロ−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ニコチンアミド二塩酸塩
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.35−1.50(4H,m),1.95−2.05(4H,m),3.00(1H,m),3.80(1H,m),5.08(1H,q,J =9.0 Hz),7.09(1H,s),7.39(1H,d,J=7.5 Hz),7.52(1H,s),7.73(1H,d,J=11.4 Hz),8.10(4H,m).
MS(ESI,m/z):351(M+H)
【0193】
調製法42
以下の化合物は、調製法36と同様の方法で得られた:
【0194】
tert−ブチル{trans−4−[(5−シアノ−3−フルオロ−6−イソブトキシピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 0.95(6H,d,J=6.7 Hz),1.18−1.46(4H,m),1.37(9H,s),1.76−1.93(4H,m),1.97−2.08(1H,m),3.12−3.27(1H,m),3.68−3.82(1H,m),4.07(2H,d,J=6.5 Hz),6.75(1H,d,J=7.7 Hz),7.59(1H,d,J=7.6 Hz),7.70(1H,d,J=10.8 Hz).
MS(ESI,m/z):429(M+Na)
【0195】
調製法43
以下の化合物は、調製法7と同様の方法で得られた:
【0196】
tert−ブチル{trans−4−[(5−カルバモイル−3−フルオロ−6−イソブトキシピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 0.96(6H,d,J=6.7 Hz),1.19−1.45(4H,m),1.38(9H,s),1.78−1.96(4H,m),2.04−2.14(1H,m),3.15−3.28(1H,m),3.67−3.79(1H,m),4.16(2H,d,J=6.6 Hz),6.75(1H,d,J=8.0 Hz),7.13(1H,d,J=7.2 Hz),7.29(1H,bs),7.38(1H,bs),7.69(1H,d,J=11.6 Hz).
MS(ESI,m/z):447(M+Na)
【0197】
実施例16
以下の化合物は、実施例13と同様の方法で得られた:
【0198】
6−[(trans−4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−5−フルオロ−2−イソブトキシニコチンアミド ビス(トリフルオロアセテート)
1H−NMR(DMSO−d6):δ 0.97(6H,d,J=6.7 Hz),1.34−1.48(4H,m),1.92−2.15(5H,m),2.95−3.07(1H,m),3.70−3.81(1H,m),4.16(2H,d,J=6.5 Hz),7.22(1H,d,J=7.1 Hz),7.30(1H,bs),7.43(1H,bs), 7.71(1H,d,J=11.7 Hz),7.82(2H,bs).
MS(ESI,m/z):325(M+H)
【0199】
調製法44
以下の化合物は、調製法36と同様の方法で得られた:
【0200】
tert−ブチル[trans−4−({6−[2−(ベンジルオキシ)エトキシ]−5−シアノ−3−フルオロピリジン−2−イル}アミノ)シクロヘキシル]カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.17−1.46(4H,m),1.38(9H,s),1.76−1.90(4H,m),3.12−3.26(1H,m),3.68−3.81(1H,m),3.74−3.77(2H,m),4.43−4.46(2H,m),4.56(2H,s),6.74(1H,d,J=7.8 Hz),7.24−7.37(5H,m),7.59(1H,d,J=7.5 Hz),7.73(1H,d,J=10.8 Hz).
negative MS(ESI,m/z)483(M−H)
【0201】
調製法45
以下の化合物は、調製法7と同様の方法で得られた:
【0202】
tert−ブチル[trans−4−({6−[2−(ベンジルオキシ)エトキシ]−5−カルバモイル−3−フルオロピリジン−2−イル}アミノ)シクロヘキシル]カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.18−1.44(4H,m),1.38(9H,s),1.77−1.94(4H,m),3.12−3.27(1H,m),3.68−3.78(1H,m),3.74−3.80(2H,m),4.47−4.49(2H,m), 4.55(2H,s),6.74(1H,d,J=7.9 Hz),7.13(1H,d,J=7.6 Hz),7.26−7.38(5H,m),7.40(1H,bs),7.42(1H,bs),7.70(1H,d,J=11.7 Hz).
MS(ESI,m/z):525(M+Na)
【0203】
調製法46
tert−ブチル[trans−4−({6−[2−(ベンジルオキシ)エトキシ]−5−カルバモイル−3−フルオロピリジン−2−イル}アミノ)シクロヘキシル]カルバマート(228mg)の酢酸エチル(7mL)およびメタノール(7mL)溶液に10%パラジウム炭素(50%湿潤)(67mg)を加え、該混合物を大気圧中で3時間水素還元した。触媒はセライトで濾過して除去し、ろ液は減圧下で留去させた。該残渣は、ジイソプロピルエーテルで固形物を粉砕し、tert−ブチル(trans−4−{[5−カルバモイル−3−フルオロ−6−(2−ヒドロキシエトキシ)ピリジン−2−イル]アミノ}シクロヘキシル)カルバマート(167mg)を粉末として得た。
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.19−1.45(4H,m),1.38(9H,s),1.76−1.96(4H,m),3.12−3.27(1H,m),3.68−3.80(3H,m),4.32(2H,t,J=4.8 Hz),4.97(1H,t,J=5.4 Hz),6.73(1H,d,J=7.8 Hz),7.09(1H,d,J=7.6 Hz),7.34(1H,bs),7.45(1H,bs),7.69(1H,d,J=11.6 Hz).
MS(ESI,m/z):435(M+Na)
【0204】
実施例17
以下の化合物は、実施例4と同様の方法で得られた:
【0205】
6−[(trans−4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−5−フルオロ−2−(2−ヒドロキシエトキシ)ニコチンアミド
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.06−1.18(2H,m),1.30−1.42(2H,m),1.74−1.91(4H,m),2.46−2.56(1H,m),3.70−3.81(3H,m),4.33(2H,t,J=4.8 Hz),4.97(1H, bs),7.07(1H,d,J=7.4 Hz),7.34(1H,bs),7.44(1H,bs),7.68(1H,d,J=11.6 Hz).
MS(ESI,m/z):330(M+H)
【0206】
調製法47
以下の化合物は、調製法8と同様の方法で得られた:
【0207】
ベンジル{trans−4−[(5−シアノ−6−メトキシピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.18−1.36(4H,m),1.77−2.07(4H,m),3.24−3.38(1H,m),3.60−3.79(1H,m),3.87(3H,s),5.00(2H,s),6.10(1H,d,J=7.7 Hz),7.23(1H,d,J=7.7 Hz),7.28−7.40(5H,m),7.48−7.67(2H,br)
MS(ESI,m/z):381(M+H)
【0208】
調製法48
以下の化合物は、調製法18と同様の方法で得られた:
【0209】
ベンジル{trans−4−[(5−シアノ−3−ヨード−6−メトキシピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.21−1.36(2H,m),1.46−1.61(2H,m),1.81−1.95(4H,m),3.23−3.36(1H,m),3.76−3.87(1H,m),3.89(3H,s),5.01(2H,s),6.32(1H,d,J=7.7 Hz),7.21(1H,d,J=7.7 Hz),7.28−7.41(5H,m),8,13(1H,s)
MS(ESI,m/z):507(M+H)
【0210】
調製法49
以下の化合物は、調製法32と同様の方法で得られた:
【0211】
ベンジル{trans−4−[(5−シアノ−6−メトキシ−3−メチルピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.22−1.36(2H,m),1.37−1.51(2H,m),1.82−2.00(7H,m),3.25−3.36(1H,m),3.81−3.93(4H,m),5.01(2H,s),6.58(1H,d,J=7.7 Hz),7.22(1H,d,J=7.7 Hz),7.28−7.41(5H,m),7.42−7.46(1H,m)
MS(ESI,m/z):395(M+H)
【0212】
調製法50
以下の化合物は、調製法7と同様の方法で得られた:
【0213】
ベンジル{trans−4−[(5−カルバモイル−6−メトキシ−3−メチルピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.22−1.50(4H,m),1.82−2.03(7H,m),3.24−3.36(1H,m),3.77−3.94(4H,m),5.01(2H,s),6.13(1H,d,J=7.7 Hz),7.03−7.14(1H, br),7.21(1H,d,J=7.7 Hz),7.24−7.45(6H,m),7.70−7.74(1H,m)
MS(ESI,m/z):413(M+H)
【0214】
実施例18
以下の化合物は、実施例3と同様の方法で得られた:
【0215】
6−[(trans−4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−2−メトキシ−5−メチルニコチンアミド
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.06−1.20(2H,m),1.29−160(4H,m),1.74−1.84(2H,m),1.87−2.02(5H,m),2.46−2.59(1H,m),3.79−3.94(4H,m),6.08(1H,d,J=7.7 Hz),7.03−7.15(1H,br),7.22−7.32(1H,br),7.71(1H,s)
MS(ESI,m/z):279(M+H)
【0216】
調製法51
以下の化合物は、調製法1と同様の方法で得られた:
【0217】
6−({trans−4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]シクロヘキシル}アミノ)−2−クロロ−5−フルオロニコチン酸メチル
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.17−1.31(4H,m),1.38(9H,s),1.82(4H,t,J=12.6 Hz),3.20(1H,brs),3.77(3H,s),3.81(1H,brs),6.77(1H,d,J=7.74 Hz), 7.69(1H,d,J=7.14 Hz),7.77(1H,d,J=11.3 Hz)
【0218】
調製法52
以下の化合物は、調製法3と同様の方法で得られた:
【0219】
6−({trans−4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]シクロヘキシル}アミノ)−2−クロロ−5−フルオロニコチン酸
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.19−1.31(4H,m),1.38(9H,s),1.83(4H,t,J=11.3 Hz),3.20(1H,brs),3.77(1H,brs),6.77(1H,d,J=7.86 Hz),7.57(1H,d,J=8.25 Hz),7.74(1H,d,J=11.2 Hz)
【0220】
調製法53
以下の化合物は、調製法4と同様の方法で得られた:
【0221】
tert−ブチル{trans−4−[(3−フルオロ−5−カルバモイル−6−クロロピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.18−1.35(4H,m),1.38(9H,s),1.83(4H,t,J=13.2 Hz),3.12−3.28(1H,m),3.68−3.78(1H,m),6.76(1H,d,J=7.92 Hz),7.17(1H,d,J=8.64 Hz),7.47(1H,s),7.52(1H,d,J=11 Hz),7.65(1H,s)
【0222】
実施例19
以下の化合物は、実施例4と同様の方法で得られた:
【0223】
6−[(trans−4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−5−フルオロ−2−クロロニコチンアミド
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.04−1.18(2H,m),1.28−1.42(2H,m),1.80(4H,t,J=17.5 Hz),3.20(1H,brs), 3.73(1H,brs),7.13(1H,brs),7.45(1H,brs),7.52(1H,d,J=11.2 Hz),7.64(1H,brs)
【0224】
実施例20
以下の化合物は、実施例1と同様の方法で得られた:
【0225】
6−[(trans−4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−5−フルオロ−2−クロロニコチンアミド二塩酸塩
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.35−1.51(4H,m),1.91−2.01(4H,m),2.96(1H,m),3.78(1H,m),7.27(1H,brs), 7.49(1H,brs),7.55(1H,d,J=10.8 Hz),7.67(1H, brs),8.16(3H,brs)
【0226】
調製法54
以下の化合物は、調製法1と同様の方法で得られた:
【0227】
tert−ブチル{trans−4−[(3−クロロ−5−シアノピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.13−1.31(2H,m),1.36(9H,s),1.38−1.56(2H,m),1.77(2H,s),1.80(2H,s),3.12−3.22(1H,m),3.85−3.97(1H,m),6.74(1H,d,J=8.1 Hz),7.11(1H,d,J=8.1 Hz),8.04(1H,d,J=1.8 Hz),8.40(1H,d,J=2.1 Hz)
【0228】
調製法55
以下の化合物は、調製法7と同様の方法で得られた:
【0229】
tert−ブチル{trans−4−[(3−クロロ−5−カルバモイルピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.17−1.50(4H,m),1.36(9H,s),1.80(4H,t,J=12.2 Hz),3.14−3.23(1H,m),3.84−3.93(1H,m),6.54(1H,d,J=7.5 Hz),6.74(1H,d,J=7.2 Hz),7.20(1H,s),7.77(1H,s),7.97(1H,d,J=2.1 Hz),8.48(1H,d,J=2.1 Hz)
【0230】
実施例21
以下の化合物は、実施例4と同様の方法で得られた:
【0231】
6−[(trans−4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−5−クロロニコチンアミド
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.05−1.18(2H,m),1.36−1.50(2H,m),1.79(4H,t,J=13.6 Hz),3.17(1H,s),3.86−3.99(1H,m),6.47(1H,d,J=7.8 Hz),7.23(1H, s),7.78(1H,s),7.99(1H,d,J=1.8 Hz),8.50(1H,d,J=1.8 Hz)
【0232】
調製法56
以下の化合物は、調製法1と同様の方法で得られた:
【0233】
tert−ブチル{trans−4−[(5−シアノピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.24(4H,t,J=9.96 Hz),1.38(9H,s),1.79(2H,brs),1.93(2H,brs),3.16−3.29(1H,m),3.62−3.78(1H,m),6.50(1H,d,J=8.82 Hz),6.76(1H,d,J=8.16 Hz),7.49(1H,d,J=7.56 Hz),7.64(1H,dd,J=7.35,2.25 Hz),8.37(1H,d,J=2.19 Hz)
【0234】
調製法57
以下の化合物は、調製法7と同様の方法で得られた:
【0235】
tert−ブチル{trans−4−[(5−カルバモイルピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.15−1.32(4H,m),1.38(9H,s),1.78(2H,brs),1.95(2H,brs),3.22(1H,brs), 3.67(1H,brs),6.40(1H,d,J=8.79 Hz),6.77(1H, d,J=8.19 Hz),6.92(1H,d,J=7.74 Hz),7.03(1H,brs),7.63(1H,brs),7.77(1H,dd,J=10.3,2.37 Hz),8.48(1H,d,J=2.34 Hz)
【0236】
実施例22
以下の化合物は、実施例4と同様の方法で得られた:
【0237】
6−[(trans−4−アミノシクロヘキシル)アミノ]ニコチンアミド
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.03−1.27(4H,brs),1.74−1.92(4H,m),3.22(1H,brs),3.66(1H,brs),6.39(1H,d,J=8.79 Hz),6.88(1H,d,J=7.74 Hz),7.01(1H,brs),7.62(1H,bRs),7.76(1H,dd,J=8.79,2.43 Hz),8.49(1H,d,J=2.31 Hz)
【0238】
調製法58
以下の化合物は、調製法1と同様の方法で得られた:
【0239】
tert−ブチル{trans−4−[(3,6−ジフルオロ−5−カルバモイルピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ(9H,s),1.78−1.86(4H,m),3.20(1H,m),3.70(1H,m),6.76(1H,d,J=8.0 Hz),7.25(1H,brs),7.41−7.45(2H,m),7.69−7.72(1H,m)
MS(ESI,m/z):393(M+Na)
【0240】
実施例23
以下の化合物は、実施例1と同様の方法で得られた:
【0241】
6−[(trans−4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−2,5−ジフルオロニコチンアミド二塩酸塩
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.36−1.52(4H,m),1.91−2.02(4H,m),2.90−3.00(1H,m),3.72(1H,brs),6.50−7.51(4H,m),7.70−7.75(1H,m),8.18(3H,m)
MS(ESI,m/z):271(M+H)
【0242】
調製法59
以下の化合物は、調製法1と同様の方法で得られた:
【0243】
tert−ブチル{trans−4−[(5−シアノ−6−クロロピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.20−1.30(4H,m),1.38(9H,s),1.79(2H,brs),1.89(2H,brs),3.23(1H,brs), 3.65(1H,brs),6.47(1H,d,J=8.16 Hz),6.76(1H, d,J=7.72 Hz),7.70(1H,d,J=8.16 Hz),7.96(1H, d,J=7.52 Hz)
MS(ESI,m/z):373(M+Na)
【0244】
調製法60
以下の化合物は、調製法18と同様の方法で得られた:
【0245】
tert−ブチル{trans−4−[(5−シアノ−3,6−ジクロロピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.18−1.31(2H,m),1.39(9H,s),1.46−1.58(2H,m),1.75−1.84(4H,m),3.14−3.26(1H,m),3.78−2.9(1H,m),6.75(1H,d,J=7.9 Hz),7.56(1H,d,J=7.9 Hz),8.17(1H,s)
MS(ESI,m/z):407(M+Na)
【0246】
調製法61
以下の化合物は、調製法7と同様の方法で得られた:
【0247】
tert−ブチル{trans−4−[(5−カルバモイル−3,6−ジクロロピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.19−1.32(2H,m),1.38(9H,s),1.4−1.54(2H,m),1.75−1.86(4H,m),3.15−3.26(1H,m),3.72−3.84(1H,m),6.75(1H,d,J=7.9 Hz),7.46 and 7.68(total 2H,brs),7.73(1H,s)
MS(ESI,m/z):425(M+Na)
【0248】
実施例24
以下の化合物は、実施例4と同様の方法で得られた:
【0249】
6−[(trans−4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−2,5−ジクロロニコチンアミド
1H−NMR(DMSO−d6)δ 1.05−1.18(2H,m),1.38−1.5(2H,m),1.73−1.84(4H,m),3.74−3.86(1H,m),6.66(1H,d,J=8.1 Hz),7.45 and 7.67(total 2H,brs),7.73(1H,s)
MS(ESI,m/z):303(M+H)
【0250】
調製法62
tert−ブチル{trans−4−[(6−クロロ−5−シアノ−3−フルオロピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート(300mg)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液に2Mメチルアミンのテトラヒドロフラン(20.3mL)溶液を加え、該混合物を室温で2日間攪拌した。該混合物を減圧下で溶媒留去させ、その残渣を水に注ぎ酢酸エチルで抽出した。該有機層を食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。該残渣をトルエン/酢酸エチル(4:1)で溶離するシリカゲルクロマトグラフィで精製し、tert−ブチル{trans−4−[(3−フルオロ−5−シアノ−6−メチルアミノピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート(296mg)を固形物として得た。
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.18−1.25(2H,m),1.33−1.42(2H,m),1.38(9H,s),1.78−1.81(2H,m),1.85−1.95(2H,m),2.78(3H,d,J=4.5 Hz),3.15−3.20(1H, m),3.75−3.82(1H,m),6.55−6.60(1H,m),6.71(1H,d,J=7.9 Hz),7.11(1H,d,J=7.4 Hz),7.39(1H,d,J=11.2 Hz)
MS(ESI,m/z):386(M+Na)
【0251】
調製法63
以下の化合物は、調製法7と同様の方法で得られた:
【0252】
tert−ブチル{trans−4−[(3−フルオロ−5−カルバモイル−6−メチルアミノピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.19−1.40(4H,m),1.40(9H,s),1.75−1.85(2H,m),1.90−1.95(2H,m),2.83(3H,d,J=4.8 Hz),3.15−3.22(1H,m),3.75−3.83(1H,m),6.66−7.00(4H,m),7.64(1H,d,J=12.8 Hz),8.64(1H,dd,J=4.7,9.5 Hz)
MS(ESI,m/z):404(M+Na)
【0253】
実施例25
以下の化合物は、実施例1と同様の方法で得られた:
【0254】
6−[(trans−4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−2−メチルアミノ−5−フルオロニコチンアミド
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.33−1.48(4H,m),1.95−2.15(4H,m),2.85(3H,s),2.95−3.05(1H,m),3.80−3.90(1H,m),6.00−7.00(3H,m),7.67(1H,d,J=12.8 Hz),8.02(3H,brm)
MS(ESI,m/z):282(M+H)
【0255】
調製法64
以下の化合物は、調製法1と同様の方法で得られた:
【0256】
tert−ブチル{trans−4−[(3−フルオロ−5−カルバモイル−6−クロロピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.20−1.35(4H,m),1.38(9H,s),1.7−1.9(4H,m),3.1−3.25(1H,m),3.65−3.8(1H,m),6.75(1H,d,J=8.1 Hz),7.16(1H,d,J=7.7 Hz),7.46 and 7.63(2H,brs),7.52(1H,d,J=10.9 Hz).
MS(ESI,m/z):409(M+Na)
【0257】
調製法65
以下の化合物は、調製法7と同様の方法で得られた:
【0258】
tert−ブチル{trans−4−[(3−フルオロ−5−カルバモイル−6−ジメチルアミノピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.20−1.40(4H,m),1.40(9H,s),1.79−1.82(2H,m),1.92−1.95(2H,m),2.73(6H,s),3.20(1H,m),3.76(1H,m),6.71(2H,m),7.20(1H,m),7.45(1H,d,J=11.7 Hz),7.72(1H,m)
MS(ESI,m/z):418(M+Na)
【0259】
実施例26
以下の化合物は、調製法1と同様の方法で得られた:
【0260】
6−[(trans−4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−2−ジメチルアミノ−5−フルオロニコチンアミド
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.38−1.53(4H,m),1.98−2.04(4H,m),2.95−3.05(1H,m),3.02(6H,s),3.66(1H,brs),7.72(1H,brs),8.08(1H,d,J=11.6 Hz),8.33(3H,m),8.51(1H,m)
MS(ESI,m/z):296(M+H)
【0261】
実施例27
6−[(trans−4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−2−メトキシニコチンアミド(100mg) および トリエチルアミン(46mg)のジクロロメタン(3mL)溶液にメタンスルホニルクロリド(52mg)を室温で滴下し、該混合物を同じ温度で30分間攪拌した。該混合物にメタノール(10mL)を加え減圧下で溶媒を留去させた。該残渣をクロロホルム/メタノール(5:1)で溶離するシリカクロマトグラフィで精製し、6−[(trans−4−メタンスルホニルアミノシクロヘキシル)アミノ]−2−メトキシニコチンアミド(128 mg)を白色結晶として得た。
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.25−1.45(4H,m),1.9−2.1(4H,m),2.92(3H,s),3.1−3.2(1H,m),3.6−3.7(1H,m),3.91(3H,s),6.09(1H,d,J=8.5 Hz),6.97(1H,d,J=7.3 Hz),7.02(1H,brs),7.07(1H,brs),7.25(1H,brs),7.87(1H,d,J=8.5 Hz)
MS(ESI,m/z):365(M+Na),343(M+H)
【0262】
実施例28
以下の化合物は、実施例27と同様の方法で得られた:
【0263】
6−[(trans−4−メタンスルホニルアミノシクロヘキシル)アミノ]−5−フルオロ−2−メトキシニコチンアミド
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.27−1.50(4H,m),1.92−2.00(4H,m),2.92(3H,s),3.06−3.15(1H,m),3.72−3.84(1H,m),3.92(3H,s),7.01(1H,bs),7.14(1H,d, J=6.8 Hz),7.31(1H,bs),7.36(1H,bs),7.69(1H, d,J=11.6 Hz)
MS(ESI,m/z):383(M+Na)
【0264】
実施例29
6−[(trans−4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−5−フルオロ−2−メトキシニコチンアミド(200mg)のメタノール(30mL)溶液にメチルビニルスルホン(68mg)を加え、該混合物を室温で3時間攪拌した。該混合物を減圧下で溶媒留去させ、該残渣をクロロホルム/メタノール(5:1)で溶離するシリカゲルクロマトグラフィで精製し、6−[(trans−4−(2−メタンスルホニル)エチルアミノシクロヘキシル)アミノ]−5−フルオロ−2−メトキシニコチンアミド(172mg)を粉末として得た。
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.04−1.16(2H,m),1.32−1.44(2H,m),1.79(1H,bs),1.88−1.98(4H,m),2.32−2.43(1H,m),2.95(2H,t,J=6.6 Hz),3.01(3H,s), 3.18(2H,t,J=6.6 Hz),3.77−3.88(1H,m),3.91(3H,s),7.12(1H,d,J=6.7 Hz),7.30(1H,bs),7.35(1H,bs),7.68(1H,d,J=11.7 Hz)
MS(ESI,m/z):389(M+H)
【0265】
実施例30
6−[(trans−4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−5−フルオロ−2−メトキシニコチンアミド(200mg)およびテトラヒドロ−4H−チオピラン−4−オン−1,1−ジオキシド(210mg)のメタノール(4mL)溶液にシアノ水素化ホウ素ナトリウム(89mg)を加え、該混合物を室温で3日間攪拌した。該混合物を減圧濃縮後、酢酸エチルおよび飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注いだ。該有機層を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去させた。該残渣をクロロホルム/メタノール(5:1)で溶離するシリカゲルクロマトグラフィで精製し、6−({trans−4−[(1,1−ジオキシドテトラヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)アミノ]シクロヘキシル}アミノ)−5−フルオロ−2−メトキシニコチンアミド(108mg)を粉末として得た。
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.02−1.14(2H,m),1.30−1.43(2H,m),1.59(1H,bs),1.73−1.84(2H,m),1.86−2.07(7H,m),2.38−2.48(1H,m),2.87−2.96(1H,m), 2.97−3.14(4H,m),3.76−3.88(1H,m),3.91(3H,s), 7.13(1H,d,J=7.4 Hz),7.31(bsH,1),7.35(1H,bs),7.68(1H,d,J=11.7 Hz).
MS(ESI,m/z):437(M+Na)
【0266】
実施例31
以下の化合物は、実施例30と同様の方法で得られた:
【0267】
6−({trans−4−[(1,1−ジオキシドテトラヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)アミノ]シクロヘキシル}アミノ)−2,5−ジフルオロニコチンアミド
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.00−1.12(2H,m),1.31−1.44(2H,m),1.73−1.94(6H,m),1.98−2.07(2H,m), 2.34−2.46(1H,m),2.86−2.96(1H,m),2.97−3.14(4H,m),3.66−3.78(1H,m),7.23(1H,bs),7.38−7.48(2H,m),7.69(1H,dd,J=7.4,10.8 Hz)
MS(ESI,m/z):425(M+Na)
【0268】
実施例32
以下の化合物は、実施例30と同様の方法で得られた:
【0269】
6−({trans−4−[(1,1−ジオキシドテトラヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)アミノ]シクロヘキシル}アミノ)−2−クロロ−5−フルオロニコチンアミド
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.00−1.13(2H,m),1.29−1.42(2H,m),1.59(1H,bs),1.73−1.96(6H,m),1.97−2.07(2H,m),2.35−2.45(1H,m),2.87−2.96(1H,m), 2.97−3.14(4H,m),3.70−3.86(1H,m),7.14(1H,d, J=8.0 Hz),7.45(1H,bs),7.52(1H,d,J=10.9 Hz), 7.62(1H,bs)
MS(ESI,m/z):419(M+H)
【0270】
調製法66
6−[(trans−4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−5−フルオロ−2−メトキシニコチンアミド(700mg)および1H−ベンゾトリアゾール−1−メタノール(370mg)のメタノール(10mL)溶液を室温で一晩攪拌した。 溶媒を蒸発除去後、該残渣をジイソプロピロエーテルで固形物を粉砕し濾取した。該粉末をエタノール(15mL)で溶解し、水素化ホウ素ナトリウム(206mg)を5℃で1時間かけて少量ずつ加えた。3時間攪拌後、該混合物を蒸発させ、そこにジクロロメタン(30mL)および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30mL)を加えた。全体を激しく攪拌し、そこに二炭酸ジ−tert−ブチル(1.0g)を加え、全体を一晩攪拌した。その結果得られた不溶物質を濾過により除去し、ろ液の有機層を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧留去させた。該残渣をクロロホルム/メタノール(40:1)で溶離するシリカゲルクロマトグラフィで精製した。目標化合物を含むフラクションを集めて減圧留去させた。(NMR値は、得られたフラクションが出発原料のそれぞれのBocアナログと目標物質の3対2の混合物であることを示唆していた。)混合物(300mg)をゲル浸透クロマトグラフィカラム(溶離液クロロホルム)を装備したリサイクル分取液体クロマトグラフィで2日間かけて精製し、目標物質を含む分別されたフラクションを集め、tert−ブチル{trans−4−[(5−カルバモイル−3−フルオロ−6−メトキシピリジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}メチルカルバマート(100mg)を得た。
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.38−1.45(2H,m),1.40(9H, s),1.55−1.65(4H,m),1.99−2.05(2H,m),2.69(3H, s),3.70−3.86(2H,m),3.92(3H,s),7.13(1H,d,J= 7.3 Hz),7.32(1H,s),7.36(1H,s),7.69(1H,d,J=11.6 Hz)
MS(ESI,m/z):419(M+Na)
【0271】
実施例33
以下の化合物は、実施例13と同様の方法で得られた:
【0272】
5−フルオロ−2−メトキシ−6−{[trans−4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]アミノ}ニコチンアミド トリフルオロアセテート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.35−1.45(4H,m),2.00−2.15(4H,m),2.57(3H,s),2.90−2.95(1H,m),3.80−2.90(1H,m),3.92(3H,s),7.21(1H,d,J=8.5 Hz),7.35(1H,s),7.37(1H,s),7.71(1H,d,J=11.6 Hz),8.15−8.35(2H,m)
MS(ESI,m/z):297(M+H)
【0273】
実施例34
6−[(trans−4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−2−メトキシニコチンアミド(85 mg)およびホルマリン(152mg)の懸濁液にナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(409 mg)を加え、該混合物を室温で一晩攪拌した。該混合物を減圧下で溶媒を留去させ、 該残渣をクロロホルム/メタノール(4:1)で溶離するシリカゲルクロマトグラフィで精製し、6−{[trans−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]アミノ}−2−メトキシニコチンアミド(92mg)を白色粉末として得た。
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.14−1.34(4H,m),1.79−1.86(2H,m),2.0−2.06(2H,m),2.18(6H,s),3.91(3H, s),6.08(1H,d,J=8.5 Hz),7.03−7.09(1H,m),7.12 and 7.27(total 2H,brs),7.86(1H,d,J=8.5 Hz)
MS(ESI,m/z):293(M+H)
【0274】
実施例35
以下の化合物は、実施例34と同様の方法で得られた:
【0275】
6−{[trans−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]アミノ}−5−フルオロ−2−メトキシニコチンアミド
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.21−1.41(4H,m),1.82−1.85(2H,m),1.97−2.00(2H,m),2.10(1H,m),2.17(6H,s),3.78(1H,m),3.92(3H,s),7.11(1H,d,J=7.12 Hz),7.31(1H,s),7.36(1H,s),7.68(1H,d,J=11.7 Hz)
MS(ESI,m/z):311(M+H)
【0276】
調製法67
6−ヒドロシキ−2−メトシキニコチノニトリル(300mg)、tert−ブチル(cis−4−ヒドロキシシクロヘキシル)カルバマートおよび(473mg)およびトリフェニルホスフィン(786mg)のテトラヒドロフラン(9mL)溶液に、ジエチルアゾジカルボキシレート(1.36g)を添加し、該混合物を室温で4日間攪拌した。溶媒を減圧下で留去した後、該残渣をヘキサン/酢酸エチル(1:1)で溶離するシリカゲルクロマトグラフィで精製し、tert−ブチル{trans−4−[(5−シアノ−6−メトキシピリジン−2−イル)オキシ]シクロヘキシル}カルバマート(132mg)を得た。
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.27−1.55(4H,m),1.38(9H, s),1.79−1.88(2H,m),2.06−2.15(2H,m),3.22−3.36(1H,m),3.96(3H,s),4.86−4.95(1H,m),6.49(1H,d,J=8.4 Hz),6.79(1H,d,J=7.5 Hz),8.04(1H, d,J=8.4 Hz)
MS(ESI,m/z):370(M+Na)
【0277】
調製法68
以下の化合物は、調製法7と同様の方法で得られた:
【0278】
tert−ブチル{trans−4−[(5−カルバモイル−6−メトキシピリジン−2−イル)オキシ]シクロヘキシル}カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.28−1.52(4H,m),1.38(9H, s),1.80−1.89(2H,m),2.07−2.16(2H,m),3.23−3.36(1H,m),3.97(3H,s),4.83−4.91(1H,m),6.42(1H,d,J=8.2 Hz),6.78(1H,d,J=7.4 Hz),7.47(2H, bs),8.14(1H,d,J=8.2 Hz)
MS(ESI,m/z):388(M+Na)
【0279】
実施例36
以下の化合物は、実施例13と同様の方法で得られた:
【0280】
6−[(trans−4−アミノシクロヘキシル)オキシ]−2−メトキシニコチンアミドトリフルオロアセテート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.35−1.45(4H,m),2.00−2.15(4H,m),2.57(3H,s),2.90−2.95(1H,m),3.80−2.90(1H,m),3.92(3H,s),7.21(1H,d,J=8.5 Hz),7.35(1H,s),7.37(1H,s),7.71(1H,d,J=11.6 Hz),8.15−8.35(2H,m)
MS(ESI,m/z):297(M+H)
【0281】
調製法69
以下の化合物は、調製法1と同様の方法で得られた:
【0282】
4−{[(5−シアノピリジン−2−イル)アミノ]メチル}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
1H−NMR(DMSO−d6):δ 0.96−1.08(2H,m),1.38(9H,s),1.49−1.72(4H,m),2.66(1H,brs),3.20(2H,brs),3.91(2H,brs),6.55(1H,d,J=9.42 Hz),7.63−7.70(2H,m),8.37(1H,d,J=2.07 Hz)
【0283】
調製法70
以下の化合物は、調製法7と同様の方法で得られた:
【0284】
4−{[(5−カルバモイルピリジン−2−イル)アミノ]メチル}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
1H−NMR(DMSO−d6):δ 0.94−1.08(2H,m),1.39(9H,s),1.67(4H,d,J=10.9 Hz),2.67(1H,brs),3.18(2H,t,J=5.8 Hz),3.93(2H,d,J=12.3 Hz),6.45(1H,d,J=8.8 Hz),7.01(1H,brs),7.13(1H,t,J=5.1 Hz),6.59(1H,brs),7.76−7.80(1H,m),8.49(1H,d,J=2.2 Hz)
【0285】
実施例37
以下の化合物は、実施例4と同様の方法で得られた:
【0286】
6−[(ピペリジン−4−イルメチル)アミノ]ニコチンアミド
1H−NMR(DMSO−d6):δ 0.95−1.08(2H,m),1.61(3H, d,J=10.4 Hz),2.38(2H,t,J=12.3 Hz),2.90(2H, d,J=12.3 Hz),3.14(2H,t,J=5.6 Hz),6.44(1H, d,J=8.8 Hz),7.01(1H,brs),7.08(1H,t,J=5.6 Hz),7.63(1H,brs),7.77(1H,dd,J=8.8,2.4 Hz),8.49(1H,d,J=2.4 Hz)
【0287】
調製法71
以下の化合物は、調製法1と同様の方法で得られた:
【0288】
4−[(5−シアノピリジン-2-イル)アミノ]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.22−1.37(2H,m),1.39(9H,s),1.78(2H,d,J=12.9 Hz),3.05(2H,t,J=12.9 Hz),3.55(1H,brs),4.32(2H,d,J=12.9 Hz),6.88(1H,d,J=7.9 Hz),6.93(1H,d,J=10.7 Hz),7.81(1H,dd,J=8.9,2.3 Hz),8.46(1H,d,J=1.7 Hz)
【0289】
調製法72
以下の化合物は、調製法7と同様の方法で得られた:
【0290】
4−[(5−カルバモイルピリジン−2−イル)アミノ]ピペリジン−1−カルボン酸
tert−ブチル
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.23−1.38(2H,m),1.38(9H,s),1.77(2H,d,J=10.2 Hz),2.97(2H,t,J=12.5 Hz),3.51(1H,brs),4.31(2H,d,J=13.6 Hz),6.82−6.87(2H,m),7.11(1H,brs),7.74(1H,brs),7.92(1H,dd,J=8.8,2.8 Hz),8.59(1H,d,J=2.0 Hz)
【0291】
実施例38
以下の化合物は、実施例4と同様の方法で得られた:
【0292】
6−(ピペリジン−4−イルアミノ)ニコチンアミド
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.08−1.21(2H,m),1.74(2H,d,J=12.9 Hz),2.76−2.85(1H,m),2.96(2H,t,J=10.7 Hz),4.26(2H,d,J=12.9 Hz),6.82(1H,d,J=8.8 Hz),7.10(1H,brs),7.73(1H,brs),7.91(1H,dd,J=9.5,2.7 Hz),8.58(1H,d,J=3.4 Hz)
【0293】
調製法73
以下の化合物は、調製法1と同様の方法で得られた:
【0294】
tert−ブチル{4−[(5−シアノピリジン−2−イル)アミノ]ブチル}カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.39(9H,s),1.39−1.53(4H,m),2.89−2.95(2H,m),3.24−3.30(2H,m),6.53(1H,d,J=8.8 Hz),6.79−6.84(1H,m),7.58−7.66(2H,m),8.37(1H,d,J=2.0 Hz)
【0295】
調製法74
以下の化合物は、調製法7と同様の方法で得られた:
【0296】
tert−ブチル{4−[(5−カルバモイルピリジン−2−イル)アミノ]ブチル}カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.37(9H,s),1.38−1.52(4H,m),2.90−2.95(2H,m),3.21−3.29(2H,m),6.41(1H,d,J=9.5 Hz),6.79−6.84(1H,m),6.99−7.06(2H,m),7.63(1H,brs),7.78(1H,dd,J=9.2,2.2 Hz),8.50(1H,d,J=2.2 Hz)
【0297】
実施例39
以下の化合物は、実施例4と同様の方法で得られた:
【0298】
6−[(4−アミノブチル)アミノ]ニコチンアミド
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.31−1.56(4H,m),2.52(2H,t,J=6.9 Hz),3.20−3.24(2H,m),6.40(1H,d,J=8.7 Hz),6.99(1H,s),7.04(1H,t,J=5.3 Hz),7.63(1H,s),7.76(1H,d,J=9.3 Hz),8.50(1H,s)
【0299】
調製法75
以下の化合物は、調製法1と同様の方法で得られた:
【0300】
5−({trans−4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]シクロヘキシル}アミノ)ピラジン−2−カルボン酸メチル
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.26(4H,t,J=8.4 Hz),1.38(9H,s),1.80(2H,brs),1.92(2H,brs),3.20−3.35(1H,m),3.65−3.78(1H,m),3.78(3H,s),6.77(1H,d,J=8.4 Hz),7.91(2H,s),8.54(1H,s)
【0301】
調製法76
以下の化合物は、調製法3と同様の方法で得られた:
【0302】
5−({trans−4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]シクロヘキシル}アミノ)ピラジン−2−カルボン酸
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.26(4H,t,J=9.45 Hz),1.38(9H,s),1.80(2H,brs),1.94(2H,brs),3.24(1H, brs),3.66(1H,brs),6.76(1H,d,J=8.1 Hz),7.58(1H,d,J=7.5 Hz),7.85(1H,s),8.52(1H,s)
【0303】
調製法77
以下の化合物は、調製法4と同様の方法で得られた:
【0304】
tert−ブチル{trans−4−[(5−カルバモイルピラジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.21−1.27(4H,m),1.38(9H, s),1.80(2H,brs),1.95(2H,brs),3.17−3.31(1H,m),3.60−3.74(1H,m),6.77(1H,d,J=8.1 Hz),7.27(1H,s),7.60(1H,s),7.63(1H,s),7.83(1H,s),8.50(1H,s)
【0305】
実施例40
以下の化合物は、実施例4と同様の方法で得られた:
【0306】
5−[(trans−4−アミノシクロヘキシル)アミノ]ピラジン−2−カルボキサミド
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.09−1.29(4H,m),1.43(1H, brs),1.77(2H,d,J=11.7 Hz),1.92(2H,d,J=12.3 Hz),3.68(1H,brs),7.26(1H,s),7.56(1H,d,J= 7.8 Hz),7.62(1H,s),7.82(1H,s),8.50(1H,s)
【0307】
調製法78
以下の化合物は、調製法1と同様の方法で得られた:
【0308】
3−アミノ−5−({trans−4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]シクロヘキシル}アミノ)−6−クロロピラジン−2−カルボン酸メチル
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.1−1.3(2H,m),1.38(9H,s), 1.4−1.6(2H,m),1.75−1.9(4H,m),3.1−3.25(1H, m),3.8−3.95(1H,m),6.78(1H,d,J=8.0 Hz),7.15(1H,d,J=8.0 Hz),7.28(2H,brs)
【0309】
調製法79
以下の化合物は、調製法3と同様の方法で得られた:
【0310】
3−アミノ−5−({trans−4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]シクロヘキシル}アミノ)−6−クロロピラジン−2−カルボン酸
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.2−1.5(4H,m),1.38(9H,s), 1.7−1.9(4H,m),3.15−3.3(1H,m),3.7−3.85(1H, m),6.00(1H,d,J=6.2 Hz),6.75(1H,d,J=6.2 Hz)
MS(ESI,m/z):408(M+Na)
【0311】
調製法80
以下の化合物は、調製法4と同様の方法で得られた:
【0312】
tert−ブチル{trans−4−[(6−アミノ−5−カルバモイル−3−クロロピラジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.15−1.34(2H,m),1.38(9H, s),1.42−1.55(2H,m),1.78(2H,brs),1.81(2H,brs),3.16−3.24(1H,m),3.81−3.87(1H,m),6.80(2H, q,J=7.7 Hz),7.01(1H,s),7.27(1H,s)
【0313】
実施例41
以下の化合物は、実施例4と同様の方法で得られた:
【0314】
3−アミノ−5−[(trans−4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−6−クロロピラジン−2−カルボキサミド
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.21−1.33(2H,m),1.43−1.51(2H,m),1.87(4H,t,J=12.2 Hz),2.80−2.86(1H,m),3.74−3.90(1H,m),6.82(1H,d,J=7.8 Hz),7.04(1H,s),7.28(1H,s)
【0315】
調製法81
以下の化合物は、調製法4と同様の方法で得られた:
【0316】
tert−ブチル{trans−4−[(4−アミノ−5−シアノピリミジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.15−1.3(4H,m),1.38(9H, s),1.75−1.85(4H,m),3.1−3.2(1H,m),3.6−3.7(1H,m),6.7−6.8(1H,m),7.15−7.25(1H,m),8.12(1H, s)
【0317】
実施例42
tert−ブチル{trans−4−[(4−アミノ−5−シアノピリミジン−2−イル)アミノ]シクロヘキシル}カルバマート(1.03g)を濃硫酸(14.1g)に懸濁し、該混合物を80℃で3時間攪拌した。その結果得られた溶液を5℃まで冷却し、氷水(50mL)に注いだ。該混合物を冷却下で5N水酸化ナトリウム水溶液でpH10に調製し、酢酸エチルで抽出した。該有機層は、食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去させた。該残渣はNHシリカゲル(富士シリシア化学株式会社)を用いクロロホルム/メタノール(10:1)で溶離するカラムクロマトグラフィにより精製し、4−アミノ−2−[(trans−4−アミノシクロヘキシル)アミノ]ピリミジン−5−カルボキサミド(280mg)を淡黄色粉末として得た。
1H−NMR(DMSO−d6):δ 1.0−1.3(4H,m),1.65−1.85(4H,m),3.4−3.6(2H,m),6.6−6.9(2H,m),8.36(1H,s)
【0318】
表1 実施例番号およびその化学化合物
Ex:実施例番号; Str.:化学構造

表1(続き)

表1(続き)

表1(続き)

表1(続き)

【0319】
(薬理作用試験)
上記に記述したヒトあるいは動物の疾病の予防および治療のための化合物[I]の有用性を示すために、実施例として上記に示した本発明における化合物[I]の幾つかの代表的化合物のROCK阻害作用を以下に示すとおり試験した。
【0320】
1. ROCK 酵素阻害分析測定
本発明の化合物のROCK酵素阻害活性を以下のように分析測定した。Rhoキナーゼ基質MYTPの水溶液を96ウェルプレートに加えた。4℃で一晩インキュベーションした後続いて、BSA含有ブロッキングバッファーでプレートをブロックした。各濃度の化合物、適切な濃度のヒトROCK I(Caruna Biosciences製)、ATP、リン酸 β−グリセロール、EGTA、オルトバナジン酸ナトリウムおよびDTTを含む反応緩衝液を該プレートに加えた後、該プレートを1時間インキュベートした。該プレートを洗浄バッファーで洗った後、抗ホスホスレオニン抗体を該プレートに加え、その後該プレートを1時間インキュベートした。該プレートを洗浄バッファーで再度洗浄した後、HRP結合抗リン酸化タンパク質抗体を該プレートに加え、その後、該プレートを1時間インキュベートした。該プレートを洗浄バッファーで再度洗浄した後、発色基質TMBマイクロウェルペルオキシダーゼ基質をプレートに加え、その後該プレートを適切な時間インキュベートした。インキュベート後、硫酸を該プレートに添加して反応を停止し、その後分光光度計を用いて吸光度(450nm)を測定した。各化合物の吸光度に基づき、Prismソフトウェアを用いてデータをフィッテイングしてIC50を求めた。
【0321】
表2:実施例番号およびそのROCK I IC50

【0322】
2.ROCK阻害薬による後肢荷重分布の変化の評価
モノヨード酢酸ナトリウム(MIA)の関節内注射が膝関節にヒト変形性関節症様病理学的変化をもたらすことから、このモデルはヒト変形性関節症の研究に非常に有用であると思われる。最近、臨床的に関節の疼痛スコアが病理学的所見と密接に関連することが報告され(J Vet Med Sci 65,1195,2003)、変形性関節症に伴う疼痛に対する治療効果の評価にこのモデルが有用であると思われる。
【0323】
雄性SD系ラットをハロタン(武田薬品工業、日本)で麻酔し、モノヨード酢酸ナトリウム(MIA; Sigma、 米国、セントルイス) 1mgを右膝の膝蓋靭帯を介して1回関節内注射した。MIAを生理食塩水に溶解し、27ゲージ、0.5インチ注射針を用いて容量50μlで投与した。投与3週間後、インキャパシタンステスター(Linton Instrumentation、 英国、ノーフォーク)を用いて後肢荷重分布を測定した。ラットを試験装置に馴化させ、静止時に5秒間読み取りを実施した。化合物の経口投与により左肢と右肢の間の荷重量の差が回復した。各試験における各群は動物約8匹で実施した。
【0324】
表3:実施例番号およびその荷重分布ED50

【0325】
3.後肢血流に及ぼすROCK阻害薬効果の評価
抹消動脈症に対する本発明の化合物の有用性を明確にするための実験の1つとして、ラットにおける後肢血流における該化合物の効果を評価する試験を実施した。
【0326】
雄性Wistarラットに化合物を経口投与した後、ペントバルビタール(関東化学、日本)の腹腔内注射により麻酔した。ラットを加熱板上に置き、続いて後肢血流を分析した。レーザードップラー血流測定装置(PeriScan System、スウェーデン、ストックホルム)を用いて後肢血流を測定した。レーザードップラー画像を記録後、両肢の平均灌流値を算出し、後肢血流に及ぼす化合物の影響を評価した。各実験は動物約4匹で実施した。
【0327】
表4:実施番号およびその血流の増加%

【0328】
4.フェニレフリン誘発尿道内圧上昇に及ぼすROCK阻害薬の抑制効果の評価
良性前立腺肥大症に伴う泌尿器障害に及ぼす本発明の化合物の有用性を評価するために、該化合物をラットに静脈注射してフェニレフリン誘発尿道内圧上昇における該化合物の効果を判定した。
【0329】
雄性Wistar系ラットをウレタン(SIGMA,米国)で麻酔した。腹部を正中線切開した後、尿道内圧を測定するためのカテーテル(3.5Fr、Millar、米国)を膀胱の上端から尿道内に向けて挿入した。フェニレフリン(30μg/kg 静脈内投与)誘発性尿道内圧の上昇を確認した後、用量を増加させながら化合物を静脈内投与した。化合物投与5分毎に、フェニレフリン(30μg/kg静脈内投与)を注射し、フェニレフリン誘発性尿道内圧上昇における化合物の抑制効果を評価した。各実験は動物約4匹で実施した。
【0330】
表5:実施例番号およびその尿道内圧上昇の抑制 ED30

【0331】
5.ブレオマイシン誘発肺線維症モデルにおけるROCK阻害薬の治療効果
10mg/kgブレオマイシン(日本化薬工業、東京、日本)を雌性C57Bl/6マウス(9週令、チャールズリバー社、日本)に腹腔内に1日目から10日目の間一日一回投与し、肺線維症を誘発した。ブレオマイシンを生理食塩水に溶解し、コントロールマウスには生理食塩水を腹腔内投与した。該化合物あるいは溶媒を、マウスに1日目から35日目の間一日一回経口投与した。36日目にマウスをペントバルビタール麻酔で屠殺し、その肺を外科的に摘出した。WoessneR JF(1)の方法に基づいて肺のヒドロキシプロリン量を測定した。ヒドロキシプロリン量は、生理食塩水投与と比較して、ブレオマイシンを投与した場合に著しく増加した。ヒドロキシプロリン量は該化合物(実施例3)の投与により著しく減少し、1mg/kg投与で66%減少した。
【0332】
6.in vivoにおける眼内圧下降効果
眼内圧(IOP)はビーグル犬およびラットにおいてトノメータ(TONO−PENTM, MENTOR and TonoLabTM, M.E.Technica)で測定し、特に個々の種の眼について調製した。ビーグル犬の場合、それぞれのIOP測定前に網膜をオキシブプロカインで麻酔した。
【0333】
表6:動物における眼内圧下降効果。化合物は局所投与した。

【産業上の利用可能性】
【0334】
上述のように、本発明は新規複素環カルボキサミド誘導体とその塩をROCK阻害薬として提供するものであり、ROCK関連疾患の治療および/または予防のためにそれらを含む医薬品組成物およびそれらを治療的に用いる方法を提供するものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式[I]の化合物またはその薬学的に許容される塩:
【化13】

式中、R1は水素、ハロゲン、置換されてもよい低級アルキル、置換されてもよい−O−低級アルキル、置換されてもよいアミノ、またはアミノ低級アルキルであり;
2はシクロアルキル、複素環あるいは低級アルキル基であり、それぞれの基は置換されていてもよく;
XおよびYはそれぞれNまたはCR3であり、R3は水素、ハロゲン、低級アルキル、-O-低級アルキル、トリフルオロメチルまたはアミノであり;
zは結合、-O-あるいは-NR4であり、R4は水素、または置換されてもよい低級アルキルである。
【請求項2】
請求項1記載の化合物あるいはその薬学的に許容できる塩であって、
1は水素、ハロゲン、ハロゲンあるいは-OHによって置換されてもよい-O-低級アルキル、あるいは低級アルキルによって置換されてもよいアミノであり;
2は置換されてもよいアミノで置換されているシクロアルキル、複素環あるいはアミノ低級アルキルであり;
XはCHあるいはNであり;
YはNあるいはCR3であり、R3は水素、ハロゲンあるいは低級アルキルであり;
zは−O−あるいは−NH−である。
【請求項3】
請求項2記載の化合物あるいはその薬学的に許容できる塩であって、
1はハロゲンあるいは−OHで置換されてもよい−O−低級アルキルあり;
2は−NH2、-NH-低級アルキル、−N(低級アルキル)2、−NH−SO2−低級アルキルあるいは−NH−低級アルキル−SO2−低級アルキルで置換されたシクロアルキルあり;
XはCHあるいはNであり;
YはNあるいはCR3であり、ここでR3は水素、ハロゲンあるいは低級アルキルであり;
zは-NH-である。
【請求項4】
請求項3記載の化合物であって、6-[(trans-4-アミノシクロヘキシル)アミノ]-5-フルオロ-2-メトキシニコチンアミドまたはその薬学的に許容できる塩。
【請求項5】
有効成分として請求項1記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩を、薬学的に許容できる担体あるいは賦形剤と共に混合物として含む医薬組成物。
【請求項6】
請求項1記載の化合物またはその薬学的に許容される塩の薬剤製造のための使用。
【請求項7】
変形性関節症、末梢動脈障害、良性前立腺肥大症(BPH)、特発性肺線維症、緑内症および高眼圧症の治療および/または予防のための薬剤製造のための、請求項1記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩の使用。
【請求項8】
有効成分として請求項1記載の化合物あるいはその薬学的に許容できる塩を含むROCK阻害薬。
【請求項9】
ROCK関連疾患の治療および/または予防することを必要とする患者に対して請求項1記載の化合物あるいはその薬学的に許容できる塩を投与することを含むROCK関連疾患を治療および/または予防する方法。
【請求項10】
ROCK関連疾患を治療および/または予防する方法を必要とする患者に請求項1記載の化合物あるいはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、変形性関節症、末梢動脈障害、良性前立腺肥大症(BPH)、特発性肺線維症、緑内障および高眼圧症からなる群より選択されるROCK関連疾患を治療および/または予防する方法。
【請求項11】
請求項1記載の化合物あるいはその薬学的に許容できる塩を含むROCK関連疾患の治療および/または予防のための医薬組成物。
【請求項12】
請求項1記載の化合物あるいはその薬学的に許容される塩を含む、変形性関節症、末梢動脈障害、良性前立腺肥大症(BPH)、特発性肺線維症、緑内障および高眼圧症からなる群より選択されるROCK関連疾患の治療および/または予防のための医薬組成物。

【公表番号】特表2012−502882(P2012−502882A)
【公表日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−510770(P2011−510770)
【出願日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際出願番号】PCT/JP2009/066840
【国際公開番号】WO2010/032875
【国際公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【出願人】(000006677)アステラス製薬株式会社 (274)
【Fターム(参考)】