説明

複素環置換のジフェニル尿素類誘導体及びその用途

本発明は複素環置換のジフェニル尿素類誘導体及びその用途を開示し、一般式[1]または[2]に示される化合物またはその薬学的に許容される塩であって、Aがモノ置換または多置換のキノリン、イソキノリン、キナゾリン、ピロールまたはピリミジニルで、前記置換基がハロゲン、C1−5アルキル基、C1−5ハロゲン化アルキル基、C1−5アルコキシ基、C1−5ハロゲン化アルコキシ基、C1−5アルキルアミノ、C1−5ハロゲン化アルキルアミノ、アミノ基またはニトロ基で、RがC1−5アルキル基で、Rが水素、ハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルキル基またはハロゲン化アルコキシ基のうちの1種または複数種から選ばれ、Rが水素、ハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルキル基またはハロゲン化アルコキシ基のうちの1種または複数種から選ばれる。本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩は腫瘍または白血病の治療に用いることができる。
【化1】


【化2】


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は複素環置換のジフェニル尿素類誘導体化合物及びその調製方法に係り、また、本発明はさらに複素環置換のジフェニル尿素類誘導体及びその薬学的に許容される塩の、腫瘍、白血病の治療における応用に係る。
【背景技術】
【0002】
腫瘍分子メカニズムに対する更なる理解に伴って、腫瘍分子標的治療に対する研究はすでに大きな進展を遂げた。プロテインキナーゼ阻害薬は最近に研究・開発された標的治療薬物の1つであり、細胞内の分子伝達通路を阻害することによって、腫瘍細胞の生存、増殖及び疾病の進行に影響する。Raf/MEK/ERK信号伝達通路において、Rafキナーゼは大切な役割を発揮している。正常な組織におけるRafキナーゼの機能はまだ不明であるが、従来の基礎及び臨床研究結果は共に、Raf遺伝子の上方制御及びそのタンパク質の過剰発現が多種の腎細胞癌、肝細胞癌、メラノーマ及び非小細胞肺癌などを含む実体腫瘍に発生していることを示した。現在、ますます多くの、Rafキナーゼに対する単一のターゲット及び複数のターゲットの治療薬が成功裏に研究開発・臨床に応用されており、例えばソラフェニブ、エルロチニブなどが良好な臨床効果を得、抗腫瘍治療はすでに「分子標的治療」時代に入っている。
【0003】
特許文献1は、A環に置換基を有さないかまたはアミノカルボニルのみを有する芳香族複素環置換のジフェニル尿素類誘導体を開示し、特定の腫瘍を抑制する展望があり、初歩的な薬効実験は、一部の化合物の効果がソラフェニブより優れていることを発見した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】中国特許出願第200810129360.6号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は従来技術のベースに構造を修飾することによって、薬用価値をより有する芳香族複素環置換のジフェニル尿素類誘導体を提供することにある。本発明はA環に特定の置換基を導入した後、特にキナゾリン、ピロールまたはピリミジニル環に置換基を増加した後、特定腫瘍に対する該類の化合物の抑制活性及び選択性を大幅に向上し、さらに化合物の吸収利用率を向上し、副作用を低減した。
【0006】
本発明の更なる目的は前記化合物またはその薬学的に許容される塩の、腫瘍、白血病の治療における応用を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明複素環置換のジフェニル尿素類誘導体は式[1]、[2]で示される。
【化1】

【化2】

【0008】
Aがモノ置換または多置換のキノリン、イソキノリン、キナゾリン、ピロールまたはピリミジニルであり、好ましくはモノ置換または多置換のキナゾリン、ピロールまたはピリミジニルであり、より好ましくはモノ置換または多置換のキナゾリンであり、前記置換基がハロゲン、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルコキシ基、アルキルアミノ、ハロゲン化アルキルアミノ、アミノ基またはニトロ基であり、好ましくはハロゲン、C1−5アルキル基、C1−5ハロゲン化アルキル基、C1−5アルコキシ基、C1−5ハロゲン化アルコキシ基、C1−5アルキルアミノ、C1−5ハロゲン化アルキルアミノ、アミノ基またはニトロ基で、より好ましくはハロゲン、C1−5アルキル基、C1−5ハロゲン化アルキル基、C1−5アルコキシ基、C1−5ハロゲン化アルコキシ基、アミノ基またはニトロ基であり、さらに好ましくはハロゲン、アミノ基、C1−5アルキル基またはC1−3アルコキシ基であり、本発明は特にCl、Br、F、アミノ基、メトキシ基、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基またはターシャリブチル基が好ましい。
【0009】
がアルキル基であり、より好ましくはC1−5アルキル基であり、最も好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基である。
【0010】
が水素、ハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルキル基またはハロゲン化アルコキシ基のうちの1種または複数種から選ばれ、好ましくは水素、ハロゲン、C1−5アルキル基、C1−5アルコキシ基、C1−5ハロゲン化アルキル基またはC1−5ハロゲン化アルコキシ基のうちの1種または複数種から選ばれ、最も好ましくはH、Cl、Br、F、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ターシャリブチル基またはトリフルオロメチルのうちの1種または複数種から選ばれる。
【0011】
が水素、ハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルキル基またはハロゲン化アルコキシ基のうちの1種または複数種から選ばれ、好ましくは水素、ハロゲン、C1−5アルキル基、C1−5アルコキシ基、C1−5ハロゲン化アルキル基またはC1−5ハロゲン化アルコキシ基のうちの1種または複数種から選ばれ、最も好ましくはH、Cl、Br、F、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ターシャリブチル基またはトリフルオロメチルのうちの1種または複数種から選ばれる。
【0012】
本発明の化合物の薬学的に許容される塩であって、前記塩は、
a)無機酸及び有機酸のアルカリ式塩と、
b)有機及び無機アルカリの酸性塩と、から選ばれ、
前記酸は塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p‐トルエンスルホン酸、1−ナフタレンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、乳酸、シュウ酸、琥珀酸、フマル酸、マレイン酸、安息香酸、サリチル酸、トルイル酸またはマンデル酸などから選ばれ、
前記陽イオンはアルカリ金属陽イオン、アルカリ土類金属陽イオン、アンモニウム陽イオン、脂肪基で置換されたアンモニウム陽イオンまたは芳香基で置換されたアンモニウム陽イオンから選ばれる。
【0013】
[式1の化合物の調製]
方法1 置換複素環−2−カルボン酸を初期原料とし、酸クロリド化、アミンのアルキル化、2ステップ縮合及び塩形成反応を経て目標化合物を得る。経路は下記式の通りである。
【0014】
【化3】

【0015】
方法2 置換複素環−2−カルボン酸を初期原料とし、酸クロリド化、アミンのアルキル化、縮合及び塩形成を経て目標化合物を得る。経路は下記式の通りである。
【0016】
【化4】

【0017】
[式2の化合物の調製]
ハロゲン置換の複素環を初期原料とし、2ステップ縮合反応及び塩形成反応を経て目標化合物を得る。経路は下記式の通りである。
【0018】
【化5】

【0019】
前記各の反応経路における置換基A、R、R及びRの含意は前記に記載されるものと同様である。
【発明の効果】
【0020】
本発明の前記種類の誘導体はrafキナーゼ抑制活性を有する。このような種類の化合物の作用メカニズムは、rafキナーゼを抑制することによって、腫瘍細胞のras蛋白信号の伝達カスケードを中断し、腫瘍細胞の生存、増殖及び疾病の進行に影響し、それによって、悪性腫瘍(例えば膀胱癌、肺癌、膵臓癌)、骨髄病(例えば骨髄性白血病)、または腺腫(例えば結腸絨毛腺腫)などのような充実性腫瘍の成長を抑制する。
【0021】
実験結果は、本発明の、A環に特定の置換基を導入した後の化合物は、従来に開示されたA環に置換基を有せずまたはアミノカルボニルのみを有する化合物より、より強い抗腫瘍活性を有し、腫瘍細胞の転移及び腫瘍新生血管の生成方面における効果がより顕著で、明らかにSorafenibより強いことを示し、正常ヒト臍帯静脈内皮細胞に対してCCK8測定は、該化合物の一部は正常の人体細胞例えば内皮細胞に対する毒性が大きくなく、比較的安全信頼であるが、腫瘍の新生血管の生成を抑制することによって抗腫瘍の活性を達成できることを発見し、体内裸マウス移植実験は、本発明の化合物はヒトの肝癌及び腎癌に対しても抑制作用を有し、且つ効果がSorafenibより強く、また肺癌に対する治療効果がより顕著であり、その治療効果が陽性対照薬物Sorafenibを顕著に超えていることを証明した。試験結果は、本発明の化合物またはその薬学的に許容できる塩は腫瘍または白血病の治療薬物に応用、特に肺癌の治療薬物に応用することができることを証明した。
【発明を実施するための形態】
【0022】
融点は電熱融点装置で測定され、温度計は校正されなかった。元素分析装置はFoss−Heraeus型で、質量スペクトルはエレクトロスプレー質量スペクトルを採用する。
【0023】
A 方法1に基づき、式1を有する芳香族複素環置換のジフェニル尿素類誘導体を調製する。
【0024】
【化6】

【実施例】
【0025】
実施例1 4−クロロ−6−メトキシキノリン−2−カルボニルクロリドの調製
三角フラスコ内で4−ヒドロキシル−6−メトキシ−2−キノリンカルボン酸50g、塩化チオニル100mlを17h加熱還流反応して、反応を終了する。濾液にトルエンを加えて減圧濃縮を行い、黄色固体、即ち4−クロロ−6−メトキシキノリン−2−カルボニルクロリドを得る。
【0026】
実施例2 4−クロロ−7−フルオロキナゾリン−2−カルボニルクロリドの調製
実施例1の方法を参照して4−ヒドロキシル−7−フルオリン−2−キナゾリンカルボン酸によって調製される。
【0027】
実施例3 4−メトキシ−5−クロロピリミジン−2−カルボニルクロリドの調製
実施例1の方法を参照して4−メトキシ−5−ヒドロキシル−2−ピリミジンカルボン酸によって調製される。
【0028】
実施例4 4−クロロ−7−アミノ−イソキノリン−2−カルボニルクロリドの調製
実施例1の方法を参照して4−ヒドロキシル−7−アミノ−2−キナゾリンカルボン酸によって調製される。
【0029】
実施例5 5−メチル−4−クロロピロロ−2−カルボニルクロリドの調製
実施例1の方法を参照して5−メチル−4−ヒドロキシル−2−ピロールカルボン酸によって調製される。
【0030】
実施例6 4−クロロ−6−メトキシ−N−メチル−2−キノリンカルボアミドの調製
0℃下で4−クロロ−6−メトキシキノリン−2−カルボニルクロリド10g(実施例1で調製された)を2Mメチルアミンエタノール溶液200mlと36h反応させて反応を終了する。溶剤を減圧蒸去し、残留物に水を加えて均一に撹拌する。酢酸エステルを加えて抽出を行い、酢酸エステル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥を行い、酢酸エステル層を減圧蒸去し、4−クロロ−6−メトキシ−N−メチル−2−キノリンカルボアミド9gを得る。
【0031】
実施例7 4−クロロ−7−フルオリン−N−メチル−2−キナゾリンカルボアミドの調製
実施例6の方法を参照して4−クロロ−7−フルオロキナゾリン−2−カルボニルクロリドによって調製される。
【0032】
実施例8 4−メトキシ−5−クロロ−N−メチル−2−ピリミジンカルボアミドの調製
実施例6の方法を参照して4−メトキシ−5−クロロピリミジン−2−カルボニルクロリドによって調製される。
【0033】
実施例9 4−クロロ−7−アミノ−N−メチル−2−イソキノリンカルボアミドの調製
実施例6の方法を参照して4−クロロ−7−アミノイソキノリン−2−カルボニルクロリドによって調製される。
【0034】
実施例10 5−メチル−4−クロロ−N−メチル−2−ピロールカルボアミドの調製
実施例6の方法を参照して5−メチル−4−クロロピロロ−2−カルボニルクロリドによって調製される。
【0035】
実施例11 4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(6−メトキシキノリニルオキシ))アニリンの調製
4−クロロ−6−メトキシ−N−メチル−2−キノリンカルボアミド(実施例6で調製された)10gをDMFに溶かして、カリウム tert−ブタノラート20g及び4−アミノフェノール10gを加え、窒素ガスの保護下で内温を70℃に維持して8h反応する。反応終了後、反応液を250ml酢酸エステル及び250ml飽和食塩水に注入し、撹拌して均一にさせ、分液する。水層はさらに酢酸エステルで抽出する。
【0036】
酢酸エステル層は飽和食塩水を加えて洗浄を行い、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶剤を減圧蒸去して、4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(6−メトキシキノリニルオキシ))アニリン6gを得る。
【0037】
実施例12 4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(7−フルオロキナゾリンオキシ))アニリンの調製
実施例11の方法を参照して4−クロロ−7−フルオリン−N−メチル−2−キナゾリンカルボアミドによって調製される。
【0038】
実施例13 4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−5−(4−メトキシピリミジンオキシ))アニリンの調製
実施例11の方法を参照して4−メトキシ−5−クロロ−N−メチル−2−ピリミジンカルボアミドによって調製される。
【0039】
実施例14 4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(7−アミノ−イソキノリンオキシ))アニリンの調製
実施例11の方法を参照して4−クロロ−7−アミノ−N−メチル−2−イソキノリンカルボアミドによって調製される。
【0040】
実施例15 4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(5−メチル−ピロールオキシ))アニリンの調製
実施例11の方法を参照して5−メチル−4−クロロ−N−メチル−2−ピロールカルボアミドによって調製される。
【0041】
実施例16 イソシアン酸4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルエステルの調製
4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)アニリン20gをフェニル100mlと混合して、ジホスゲン20gを加えて、12h還流する。反応液にトルエンを加えて、溶剤を減圧蒸去して、製品イソシアン酸4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルエステルを得る。
【0042】
実施例17 イソシアン酸4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)フェニルエステルの調製
実施例16の方法を参照して4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)アニリンによって調製される。
【0043】
実施例18 イソシアン酸4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニルエステルの調製
実施例16の方法を参照して4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)アニリンによって調製される。
【0044】
実施例19 化合物1の合成
4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(6−メトキシキノリニルオキシ))アニリン7g(実施例11で調製された)をイソシアン酸4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルエステル5g(実施例16で調製された)及びジクロロメタン50mlと室温で撹拌して24h反応して、結晶を析出させ、真空ろ過して収集を行い、N−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(6−メトキシキノリニルオキシ))フェニル基)尿素を得る。
【0045】
実施例20 化合物2の合成
4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(6−メトキシキノリニルオキシ))アニリンとイソシアン酸4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニルエステルとを実施例19の方法に基づいて反応させ、N−(4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(6−メトキシキノリニルオキシ))フェニル基)尿素を得る。
【0046】
実施例21 化合物3の合成
4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(6−メトキシキノリニルオキシ))アニリンとイソシアン酸4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)フェニルエステルとを実施例19の方法に基づいて反応させ、N−(4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(6−メトキシキノリニルオキシ))フェニル基)尿素を得る。
【0047】
実施例22 化合物4の合成
4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(7−フルオロキナゾリンオキシ))アニリン(実施例12で調製された)とイソシアン酸4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルエステルとを実施例19の方法に基づいて反応させ、N−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(7−フルオロキナゾリンオキシ))フェニル基)尿素を得る。
【0048】
実施例23 化合物5の合成
4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(7−フルオロキナゾリンオキシ))アニリンとイソシアン酸4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニルエステルとを実施例19の方法に基づいて反応させ、N−(4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(7−フルオロキナゾリンオキシ))フェニル基)尿素を得る。
【0049】
実施例24 化合物6の合成
4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(7−フルオロキナゾリンオキシ))アニリンとイソシアン酸4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)フェニルエステルとを実施例19の方法に基づいて反応させ、N−(4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(7−フルオロキナゾリンオキシ))フェニル基)尿素を得る。
【0050】
実施例25 化合物7の合成
4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−5−(4−メトキシピリミジンオキシ))アニリン(実施例13で調製された)とイソシアン酸4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルエステルとを実施例19の方法に基づいて反応させ、N−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−5−(4−メトキシピリミジンオキシ))フェニル基)尿素を得る。
【0051】
実施例26 化合物8の合成
4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−5−(4−メトキシピリミジンオキシ))アニリンとイソシアン酸4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニルエステルとを実施例19の方法に基づいて反応させ、N−(4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−5−(4−メトキシピリミジンオキシ))フェニル基)尿素を得る。
【0052】
実施例27 化合物9の合成
4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−5−(4−メトキシピリミジンオキシ))アニリンとイソシアン酸4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)フェニルエステルとを実施例19の方法に基づいて反応させ、N−(4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−5−(4−メトキシピリミジンオキシ))フェニル基)尿素を得る。
【0053】
実施例28 化合物10の合成
4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(7−アミノ−イソキノリンオキシ))アニリン(実施例14で調製された)とイソシアン酸4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルエステルとを実施例19の方法に基づいて反応させ、N−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(7−アミノ−イソキノリンオキシ))フェニル基)尿素を得る。
【0054】
実施例29 化合物11の合成
4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−イソキノリンオキシ)アニリンとイソシアン酸4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニルエステルとを実施例19の方法に基づいて反応させ、N−(4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(7−アミノ−イソキノリンオキシ))フェニル基)尿素を得る。
【0055】
実施例30 化合物12の合成
4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−イソキノリンオキシ)アニリンとイソシアン酸4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)フェニルエステルとを実施例19の方法に基づいて反応させ、N−(4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(7−アミノ−イソキノリンオキシ))フェニル基)尿素を得る。
【0056】
実施例31 化合物13の合成
4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(5−メチル−ピロールオキシ))アニリン(実施例15で調製された)とイソシアン酸4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルエステルとを実施例19の方法に基づいて反応させ、N−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(5−メチル−ピロールオキシ))フェニル基)尿素を得る。
【0057】
実施例32 化合物14の合成
4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(5−メチル−ピロールオキシ))アニリンとイソシアン酸4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニルエステルとを実施例19の方法に基づいて反応させ、N−(4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(5−メチル−ピロールオキシ))フェニル基)尿素を得る。
【0058】
実施例33 化合物15の合成
4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(5−メチル−ピロールオキシ))アニリンとイソシアン酸4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)フェニルエステルとを実施例19の方法に基づいて反応させ、N−(4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(5−メチル−ピロールオキシ))フェニル基)尿素を得る。
【0059】
実施例34 N−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(6−メトキシキノリニルオキシ))フェニル基)尿素・メタンスルホン酸塩の合成
N−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(6−メトキシキノリニルオキシ))フェニル基)尿素遊離アルカリ10gを300mlエーテルに溶かして、室温下でpH=2までにメタンスルホン酸/エタノール溶液を滴下し、白色結晶を析出させ、真空ろ過して収集を行い、N−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(6−メトキシキノリニルオキシ))フェニル基)尿素・メタンスルホン酸塩を得る。
【0060】
実施例35 N−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(6−メトキシキノリニルオキシ))フェニル基)尿素の薬学的に許容される塩の合成
実施例34の方法を参照してトリフルオロメタンスルホン酸/エタノール溶液、ベンゼンスルホン酸/エタノール溶液、p‐トルエンスルホン酸/エタノール溶液、1−ナフタレンスルホン酸/エタノール溶液、2−ナフタレンスルホン酸/エタノール溶液、酢酸/エタノール溶液、トリフルオロ酢酸/エタノール溶液、リンゴ酸/エタノール溶液、酒石酸/エタノール溶液、クエン酸/エタノール溶液、乳酸/エタノール溶液、シュウ酸/エタノール溶液、琥珀酸/エタノール溶液、フマル酸/エタノール溶液、マレイン酸/エタノール溶液、安息香酸/エタノール溶液、サリチル酸/エタノール溶液、トルイル酸/エタノール溶液またはマンデル酸/エタノール溶液を滴下することによって、N−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(6−メトキシキノリニルオキシ))フェニル基)尿素のトリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p‐トルエンスルホン酸、1−ナフタレンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、乳酸、シュウ酸、琥珀酸、フマル酸、マレイン酸、安息香酸、サリチル酸、トルイル酸またはマンデル酸塩を合成する。
【0061】
化合物2〜15の薬学的に許容される塩も前記方法に基づいて合成されることができる。
【0062】
B 方法2に基づき、式1を有する芳香族複素環置換のジフェニル尿素類誘導体を調製する。
【0063】
【化7】

【0064】
実施例36 N−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−ヒドロキシフェニル)尿素の合成
イソシアン酸4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルエステル(実施例16で調製された)20gを15gの4−アミノフェノール及びジクロロメタン500mlと室温下で撹拌して2h反応して、結晶を析出させ、真空ろ過して結晶を収集し、且つジクロロメタンで洗浄を行い、N−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−ヒドロキシフェニル)尿素を得る。
【0065】
実施例37 N−(4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−ヒドロキシフェニル)尿素の合成
実施例36を参照してイソシアン酸4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)フェニルエステル(実施例17で調製された)によって調製される。
【0066】
実施例38 N−(4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−ヒドロキシフェニル)尿素の合成
実施例36を参照してイソシアン酸4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニルエステル(実施例18で調製された)によって調製される。
【0067】
実施例39 N−(4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(6−メトキシキノリニルオキシ))フェニル基)尿素(化合物1)の合成
N−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−ヒドロキシフェニル)尿素10g(実施例36で調製された)を4−クロロ−6−メトキシ−N−メチル−2−キノリンカルボアミド8.2g(実施例6で調製された)及びジクロロメタン500mlと室温下で撹拌して24h反応して、結晶を析出させ、真空ろ過して収集を行い、N−(4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(6−メトキシキノリニルオキシ))フェニル基)尿素12gを得る。
【0068】
実施例40 化合物2の合成
N−(4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−ヒドロキシフェニル)尿素と4−クロロ−6−メトキシ−N−メチル−2−キノリンカルボアミドとを実施例39の方法に基づいて反応させ、N−(4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(6−メトキシキノリニルオキシ))フェニル基)尿素を調製する。
【0069】
実施例41 化合物3の合成
N−(4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−ヒドロキシフェニル)尿素と4−クロロ−6−メトキシ−N−メチル−2−キノリンカルボアミドとを実施例39の方法に基づいて反応させ、N−(4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(6−メトキシキノリニルオキシ))フェニル基)尿素を調製する。
【0070】
実施例42 化合物4の合成
N−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−ヒドロキシフェニル)尿素と4−クロロ−7−フルオリン−N−メチル−2−キナゾリンカルボアミド(実施例7で調製された)とを実施例39の方法に基づいて反応させ、N−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(7−フルオロキナゾリンオキシ))フェニル基)尿素を調製する。
【0071】
実施例43 化合物5の合成
N−(4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−ヒドロキシフェニル)尿素と4−クロロ−7−フルオリン−N−メチル−2−キナゾリンカルボアミドとを実施例39の方法に基づいて反応させ、N−(4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(7−フルオロキナゾリンオキシ))フェニル基)尿素を調製する。
【0072】
実施例44 化合物6の合成
N−(4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−ヒドロキシフェニル)尿素と4−クロロ−7−フルオリン−N−メチル−2−キナゾリンカルボアミドとを実施例39の方法に基づいて反応させ、N−(4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(7−フルオロキナゾリンオキシ))フェニル基)尿素を調製する。
【0073】
実施例45 化合物7の合成
N−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−ヒドロキシフェニル)尿素と4−メトキシ−5−クロロ−N−メチル−2−ピリミジンカルボアミド(実施例8で調製された)とを実施例39の方法に基づいて反応させ、N−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−5−(4−メトキシピリミジンオキシ))フェニル基)尿素を調製する。
【0074】
実施例46 化合物8の合成
N−(4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−ヒドロキシフェニル)尿素と4−メトキシ−5−クロロ−N−メチル−2−ピリミジンカルボアミドとを実施例39の方法に基づいて反応させ、N−(4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−5−(4−メトキシピリミジンオキシ))フェニル基)尿素を調製する。
【0075】
実施例47 化合物9の合成
N−(4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−ヒドロキシフェニル)尿素と4−クロロ−N−メチル−2−ピリミジンカルボアミドとを実施例39の方法に基づいて反応させ、N−(4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−5−(4−メトキシピリミジンオキシ))フェニル基)尿素を調製する。
【0076】
実施例48 化合物10の合成
N−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−ヒドロキシフェニル)尿素と4−クロロ−7−アミノ−N−メチル−2−イソキノリンカルボアミド(実施例9で調製された)とを実施例39の方法に基づいて反応させ、N−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(7−アミノ−イソキノリンオキシ))フェニル基)尿素を調製する。
【0077】
実施例49 化合物11の合成
N−(4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−ヒドロキシフェニル)尿素と4−クロロ−7−アミノ−N−メチル−2−イソキノリンカルボアミドとを実施例39の方法に基づいて反応させ、N−(4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(7−アミノ−イソキノリンオキシ))フェニル基)尿素を調製する。
【0078】
実施例50 化合物12の合成
N−(4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−ヒドロキシフェニル)尿素と4−クロロ−7−アミノ−N−メチル−2−イソキノリンカルボアミドとを実施例39の方法に基づいて反応させ、N−(4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(7−アミノ−イソキノリンオキシ))フェニル基)尿素を調製する。
【0079】
実施例51 化合物13の合成
N−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−ヒドロキシフェニル)尿素と2−メチル−4−クロロ−N−メチル−2−ピロールカルボアミド(実施例10で調製された)とを実施例39の方法に基づいて反応して、N−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(2−メチル−ピロールオキシ))フェニル基)尿素を調製する。
【0080】
実施例52 化合物14の合成
N−(4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−ヒドロキシフェニル)尿素と2−メチル−4−クロロ−N−メチル−2−ピロールカルボアミドとを実施例39の方法に基づいて反応させ、N−(4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(2−メチル−ピロールオキシ))フェニル基)尿素を調製する。
【0081】
実施例53 化合物15の合成
N−(4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−ヒドロキシフェニル)尿素と2−メチル−4−クロロ−N−メチル−2−ピロールカルボアミドとを実施例39の方法に基づいて反応して、N−(4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(2−メチル−ピロールオキシ))フェニル基)尿素を調製する。
【0082】
C 方法3に基づき、式2を有する芳香族複素環置換のジフェニル尿素類誘導体を調製する。
【0083】
【化8】

【0084】
実施例54 4−(4−(6−メトキシキノリニルオキシ))アニリンの調製
4−クロロ−6−メトキシキノリン8gをDMFに溶かして、カリウム tert−ブタノラート20g及び4−アミノフェノール10gを加え、窒素ガスの保護下で内温70℃に維持して8h反応する。反応終了後、反応液を250ml酢酸エステル及び250ml飽和食塩水に注入し、撹拌して均一にさせ、分液する。水層はさらに酢酸エステルで抽出する。
【0085】
酢酸エステル層は飽和食塩水を加えて洗浄を行い、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶剤を減圧蒸去して、4−(4−(6−メトキシキノリニルオキシ))アニリン6gを得る。
【0086】
実施例55 4−(4−(7−フルオロキナゾリンオキシ))アニリンの調製
実施例54の方法を参照して4−クロロキナゾリンによって調製される。
【0087】
実施例56 4−(5−(4−メトキシピリミジンオキシ))アニリンの調製
実施例54の方法を参照して5−クロロ−4−メトキシピリミジンによって調製される。
【0088】
実施例57 4−(4−(7−アミノ−イソキノリンオキシ))アニリンの調製
実施例54の方法を参照して4−クロロ−7−アミノイソキノリンによって調製される。
【0089】
実施例58 4−(4−(2−アミノ−ピロールオキシ))アニリンの調製
実施例54の方法を参照して4−クロロ−2−メチルピロールによって調製される。
【0090】
実施例59 4−(4−(6−メトキシ−7−フルオリン−キノリニルオキシ))アニリンの調製
実施例54の方法を参照して4−クロロ−6−メトキシ−7−フルオリン−キノリンによって調製される。
【0091】
実施例60 4−(4−(6−メチル−7−フルオリン−キナゾリンオキシ))アニリンの調製
実施例54の方法を参照して4−クロロ−6−メチル−7−フルオリン−キナゾリンによって調製される。
【0092】
実施例61 イソシアン酸4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルエステルの合成
ジホスゲン100mlを4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)アニリン20と混合して、12h還流する。反応液にトルエンを加え、溶剤を減圧蒸去して、製品イソシアン酸4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルエステルを得る。
【0093】
実施例62 イソシアン酸4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)フェニルエステルの合成
実施例61の方法を参照して4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)アニリンによって調製される。
【0094】
実施例63 イソシアン酸4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニルエステルの合成
実施例61の方法を参照して4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)アニリンによって調製される。
【0095】
実施例64 イソシアン酸4−クロロ−3−エチルフェニルエステルの合成
実施例61の方法を参照して4−クロロ−3−エチルアニリンによって調製される。
【0096】
実施例65 イソシアン酸4−エチル−3−トリフルオロメチルの合成
実施例61の方法を参照して4−エチル−3−トリフルオロメチルアニリンによって調製される。
【0097】
実施例66 N−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(4−キノリニルオキシ)フェニル基)尿素(化合物16)の合成
4−(4−(6−メトキシキノリニルオキシ))アニリン4−(4−キノリニルオキシ) アニリン7g(実施例54で調製された)をイソシアン酸4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルエステル5g(実施例61で調製された)及びジクロロメタン50mlと室温で撹拌して24h反応し、結晶を析出させ、真空ろ過して収集を行い、N−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(4−(6−メトキシキノリニルオキシ))フェニル基)尿素を得る。
【0098】
実施例67 化合物17の合成
(4−(4−(6−メトキシキノリニルオキシ))アニリンとイソシアン酸4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニルエステルとから実施例66の方法に基づいてN−(4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(4−(6−メトキシキノリニルオキシ))フェニル基)尿素を合成する。
【0099】
実施例68 化合物18の合成
(4−(4−(6−メトキシキノリニルオキシ))アニリンとイソシアン酸4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)フェニルエステルとから実施例66の方法に基づいてN−(4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(4−(6−メトキシキノリニルオキシ))フェニル基)尿素を合成する。
【0100】
実施例69 化合物19の合成
4−(4−(7−フルオロキナゾリンオキシ))アニリン(実施例55で調製された)とイソシアン酸4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルエステルとから実施例66の方法に基づいてN−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(4−(7−フルオロキナゾリンオキシ))フェニル基)尿素を合成する。
【0101】
実施例70 化合物20の合成
4−(4−(7−フルオロキナゾリンオキシ))アニリンとイソシアン酸4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニルエステルとから実施例66の方法に基づいてN−(4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(4−(7−フルオロキナゾリンオキシ))フェニル基)尿素を合成する。
【0102】
実施例71 化合物21の合成
4−(4−(7−フルオロキナゾリンオキシ))アニリンとイソシアン酸4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)フェニルエステルとから実施例66の方法に基づいてN−(4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(4−(7−フルオロキナゾリンオキシ))フェニル基)尿素を合成する。
【0103】
実施例72 化合物22の合成
4−(5−(4−メトキシピリミジンオキシ))アニリン(実施例56で調製された)とイソシアン酸4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルエステルとから実施例66の方法に基づいてN−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(5−(4−メトキシピリミジンオキシ))フェニル基)尿素を合成する。
【0104】
実施例73 化合物23の合成
4−(5−(4−メトキシピリミジンオキシ))アニリンとイソシアン酸4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニルエステルとから実施例66の方法に基づいてN−(4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(5−(4−メトキシピリミジンオキシ))フェニル基)尿素を合成する。
【0105】
実施例74 化合物24の合成
4−(5−(4−メトキシピリミジンオキシ))アニリンとイソシアン酸4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)フェニルエステルとから実施例66の方法に基づいてN−(4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(5−(4−メトキシピリミジンオキシ))フェニル基)尿素を合成する。
【0106】
実施例75 化合物25の合成
4−(4−(7−アミノ−イソキノリンオキシ))アニリン(実施例57で調製された)とイソシアン酸4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルエステルとから実施例66の方法に基づいてN−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(4−(7−アミノ−イソキノリンオキシ))フェニル基)尿素を合成する。
【0107】
実施例76 化合物26の合成
4−(4−(7−アミノ−イソキノリンオキシ))アニリンとイソシアン酸4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニルエステルとから実施例66の方法に基づいてN−(4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(4−(7−アミノ−イソキノリンオキシ))フェニル基)尿素を合成する。
【0108】
実施例77 化合物27の合成
4−(4−(7−アミノ−イソキノリンオキシ))アニリンとイソシアン酸4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)フェニルエステルとから実施例66の方法に基づいてN−(4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(4−(7−アミノ−イソキノリンオキシ))フェニル基)尿素を合成する。
【0109】
実施例78 化合物28の合成
4−(4−(2−アミノ−ピロールオキシ))アニリン(実施例58で調製された)とイソシアン酸4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルエステルとから実施例66の方法に基づいてN−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(4−(2−メチル−ピロールオキシ))フェニル基)尿素を合成する。
【0110】
実施例79 化合物29の合成
4−(4−(5−メチル−ピロールオキシ))アニリンとイソシアン酸4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニルエステルとから実施例66の方法に基づいてN−(4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(4−(2−メチル−ピロールオキシ))フェニル基)尿素を合成する。
【0111】
実施例80 化合物30の合成
4−(4−(5−メチル−ピロールオキシ))アニリンとイソシアン酸4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)フェニルエステルとから実施例66の方法に基づいてN−(4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(4−(2−メチル−ピロールオキシ))フェニル基)尿素を合成する。
【0112】
実施例81 化合物31の合成
4−(4−(6−メトキシ−7−フルオリン−キノリニルオキシ))アニリン(実施例59で調製された)とイソシアン酸4−フルオリン−3−エチルフェニルエステル(実施例64で調製された)とから実施例66の方法に基づいてN−(4−クロロ−3−エチルフェニル)−N’−(4−(4−(6−メトキシ−7−フルオリン−キノリニルオキシ))フェニル基)尿素を合成する。
【0113】
実施例82 化合物32の合成
4−(4−(6−メトキシ−7−フルオリン−キノリニルオキシ))アニリン(実施例59で調製された)とイソシアン酸4−エチル−3−トリフルオロメチル(実施例65で調製された)とから実施例66の方法に基づいてN−(4−エチル−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(4−(6−メトキシ−7−フルオリン−キノリニルオキシ))フェニル基)尿素を合成する。
【0114】
実施例83 化合物33の合成
4−(4−(6−メチル−7−フルオリン−キナゾリンオキシ))アニリン(実施例60で調製された)とイソシアン酸4−クロロ−3−エチルフェニルエステル(実施例64で調製された)とから実施例66の方法に基づいてN−(4−クロロ−3−エチルフェニル)−N’−(4−(4−(6−メチル−7−フルオリン−キナゾリンオキシ))フェニル基)尿素を合成する。
【0115】
実施例84 化合物34の合成
4−(4−(6−メチル−7−フルオリン−キナゾリンオキシ))アニリン(実施例60で調製された)とイソシアン酸4−エチル−3−トリフルオロメチル(実施例65で調製された)とから実施例66の方法に基づいてN−(4−エチル−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(4−(6−メチル−7−フルオリン−キナゾリンオキシ))フェニル基)尿素を合成する。
【0116】
実施例85 4−クロロ−7−ニトロキノリン−2−カルボニルクロリドの調製
実施例1の方法を参照して4−ヒドロキシ−7−ニトロ−2−キノリンカルボン酸によって調製される。
【0117】
実施例86 4−クロロ−7−トリフルオロメチルキナゾリン−2−カルボニルクロリドの調製
実施例1の方法を参照して4−ヒドロキシ−7−トリフルオロメチル−2−キナゾリンカルボン酸によって調製される。
【0118】
実施例87 4−クロロ−7−ニトロ−N−エチル−2−キノリンカルボアミドの調製
実施例6の方法を参照して4−クロロ−7−ニトロキノリン−2−キノリンカルボン酸(実施例85で調製された)と2Mエチルアミノエタノール溶液とから調製される。
【0119】
実施例88 4−クロロ−7−トリフルオロメチル−N−プロピル−2−キナゾリンカルボアミドの調製
実施例6の方法を参照して4−クロロ−7−トリフルオロメチルキナゾリン−2−カルボニルクロリド(実施例86で調製された)と2Mプロピルアミノエタノール溶液とから調製される。
【0120】
実施例89 2−メチル−4−(2−(N−エチルアミノカルボニル)−4−(7−ニトロキノリニルオキシ))アニリンの調製
実施例11の方法を参照して4−クロロ−7−ニトロ−N−エチル−2−キノリンカルボアミド(実施例87で調製された)と3−メチル−4−アミノフェノールとを反応させて調製される。
【0121】
実施例90 2−メトキシ−4−(2−(N−エチルアミノカルボニル)−4−(7−ニトロキノリニルオキシ))アニリンの調製
実施例11の方法を参照して4−クロロ−7−ニトロ−N−エチル−2−キノリンカルボアミド(実施例87で調製された)と3−メトキシ−4−アミノフェノールとを反応させて調製される。
【0122】
実施例91 2−フルオリン−4−(2−(N−プロピルアミノカルボニル)−4−(7−トリフルオロメチルキナゾリンオキシ))アニリンの調製
実施例11の方法を参照して4−クロロ−7−トリフルオロメチル−N−プロピル−2−キナゾリンカルボアミド(実施例88で調製された)と3−フルオリン−4−アミノフェノールとを反応させて調製される。
【0123】
実施例92 2−トリフルオロメチル−4−(2−(N−プロピルアミノカルボニル)−4−(7−トリフルオロメチルキナゾリンオキシ))アニリンの調製
実施例11の方法を参照して4−クロロ−7−トリフルオロメチル−N−プロピル−2−キナゾリンカルボアミド(実施例88で調製された)と4−アミノ−3−トリフルオロメチルフェノールとを反応させて調製される。
【0124】
実施例93 イソシアン酸4−クロロ−3−メトキシフェニルエステルの合成
実施例61の方法を参照して4−クロロ−3−メトキシアニリンによって調製される。
【0125】
実施例94 化合物35の調製
2−メチル−4−(2−(N−エチルアミノカルボニル)−4−(7−ニトロキノリニルオキシ))アニリン(実施例89で調製された)とイソシアン酸4−クロロ−3−メトキシフェニルエステル(実施例93で調製された)とから実施例19の方法に基づいてN−(4−クロロ−3−メトキシフェニル)−N’−(2−メチル−4−(2−(N−エチルアミノカルボニル)−4−(7−ニトロ−キノリニルオキシ))フェニル基)尿素を合成する。
【0126】
実施例95 化合物36の調製
2−メトキシ−4−(2−(N−エチルアミノカルボニル)−4−(7−ニトロキノリニルオキシ))アニリン(実施例90で調製された)とイソシアン酸4−クロロ−3−メトキシフェニルエステル(実施例93で調製された)とから実施例19の方法に基づいてN−(4−クロロ−3−メトキシフェニル)−N’−(2−メトキシ−4−(2−(N−エチルアミノカルボニル)−4−(7−ニトロ−キノリニルオキシ))フェニル基)尿素を合成する。
【0127】
実施例96 化合物37の調製
2−フルオリン−4−(2−(N−プロピルアミノカルボニル)−4−(7−トリフルオロメチルキナゾリンオキシ))アニリン(実施例91で調製された)とイソシアン酸4−クロロ−3−メトキシフェニルエステル(実施例93で調製された)とから実施例19の方法に基づいてN−(4−クロロ−3−メトキシフェニル)−N’−(2−フルオリン−4−(2−(N−プロピルアミノカルボニル)−4−(7−トリフルオロメチルキナゾリンオキシ))フェニル基)尿素を合成する。
【0128】
実施例97 化合物38の調製
2−トリフルオロメチル−4−(2−(N−プロピルアミノカルボニル)−4−(7−トリフルオロメチルキナゾリンオキシ))アニリン(実施例92で調製された)とイソシアン酸4−クロロ−3−メトキシフェニルエステル(実施例93で調製された)とから実施例19の方法に基づいてN−(4−クロロ−3−メトキシフェニル)−N’−(2−トリフルオロメチル−4−(2−(N−プロピルアミノカルボニル)−4−(7−トリフルオロメチルキナゾリンオキシ))フェニル基)尿素を合成する。
【0129】
実施例98 N−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(4−(6−メトキシキノリニルオキシ))フェニル基)尿素・メタンスルホン酸塩の合成
N−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(4−(6−メトキシキノリニルオキシ))フェニル基)尿素遊離アルカリ10gを300mlエーテルに溶かし、室温下でpH=2までにメタンスルホン酸/エタノール溶液を滴下し、白色結晶を析出させ、真空ろ過して収集を行って、N−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(4−(6−メトキシキノリニルオキシ))フェニル基)尿素・メタンスルホン酸塩を得る。
【0130】
実施例99 N−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(4−(6−メトキシキノリニルオキシ))フェニル基)尿素・薬学的に許容される塩の合成
実施例85の方法を参照してトリフルオロメタンスルホン酸/エタノール溶液、ベンゼンスルホン酸/エタノール溶液、p‐トルエンスルホン酸/エタノール溶液、1−ナフタレンスルホン酸/エタノール溶液、2−ナフタレンスルホン酸/エタノール溶液、酢酸/エタノール溶液、トリフルオロ酢酸/エタノール溶液、リンゴ酸/エタノール溶液、酒石酸/エタノール溶液、クエン酸/エタノール溶液、乳酸/エタノール溶液、シュウ酸/エタノール溶液、琥珀酸/エタノール溶液、フマル酸/エタノール溶液、マレイン酸/エタノール溶液、安息香酸/エタノール溶液、サリチル酸/エタノール溶液、トルイル酸/エタノール溶液またはマンデル酸/エタノール溶液を滴下することによって、N−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(4−キノリニルオキシ))フェニル基)尿素のトリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p‐トルエンスルホン酸、1−ナフタレンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、乳酸、シュウ酸、琥珀酸、フマル酸、マレイン酸、安息香酸、サリチル酸、トルイル酸またはマンデル酸塩を合成する。
【0131】
化合物17〜38の薬学的に許容される塩も前記方法に基づいて合成されることができる。
【0132】
表1〜14内の化合物は前記実施例に記載される方法に基づいて調製される。特徴は表を参照する。
【0133】
表1 置換キノリン類誘導体
【表1】

【0134】
表2 置換キナゾリン類誘導体
【表2】

【0135】
表3 置換ピリミジニル類誘導体
【表3】

【0136】
表4 置換イソキノリン類誘導体
【表4】

【0137】
表5 置換ピロール類誘導体
【表5】

【0138】
表6 置換キノリン類誘導体
【表6】

【0139】
表7 置換キナゾリン類誘導体
【表7】

【0140】
表8 置換ピリミジニル類誘導体
【表8】

【0141】
表9 置換イソキノリン類誘導体
【表9】

【0142】
表10 置換ピロール類誘導体
【表10】

【0143】
表11 多置換キノリン類誘導体
【表11】

【0144】
表12 多置換キナゾリン類誘導体
【表12】

【0145】
表13 置換キノリン類誘導体
【表13】

【0146】
表14 置換キナゾリン類誘導体
【表14】

【0147】
腫瘍抑制活性の測定
1.rafキナーゼに対する本発明の化合物の抑制活性
[試験方法]
化学発光分析法Raf−1阻害剤スクリーニング
[機器]
westernblot電気泳動装置 振盪機ゾーン
[試験材料]
Raf−1(truncated)、 Magnesium/ATP Cocktail 、 MEK1 unactive
[試験サンプル]
化合物1〜38
[陽性対照薬]
ソラフェニブ
【数1】

[結果]
表13 rafキナーゼに対する化合物1〜16及び陽性対照薬の抑制
【表15】

【0148】
表14 rafキナーゼに対する化合物17〜38及び陽性対照薬の抑制
【表16】

【0149】
rafキナーゼに対する化合物の抑制活性測定結果は、rafキナーゼに対する本発明の化合物の抑制活性は陽性対照薬ソラフェニブより優れているかまたは相当することを示した。試験結果は、このような種類の化合物はrafキナーゼを抑制することによって、腫瘍細胞のras蛋白信号の伝達カスケードを中断し、腫瘍細胞の生存、増殖及び疾病の発展を影響し、腫瘍及び白血病の治療に用いられる潜在力を有することを証明した。
【0150】
2.マウスS180の肉腫に対する本発明の化合物の実験治療作用
[試験材料]
試験動物: ICRマウス、18−25g
腫瘍型: 中国科学院上海薬物研究所により提供されるマウスS180肉腫
陽性対照薬: ソラフェニブ
試験サンプル:化合物1〜38
[試験方法]
18〜25gのメスICRマウス及び成長良好の7〜11日のマウス肉腫S180腫瘍型を選択して、ICRマウスの右側腋部の皮下に接種する。接種24h後ランダムに籠を分け、60mg/kg薬剤経口投与し、9日投与する。10日目に動物を殺し、体重、腫瘍重を量り、各群の平均腫瘍重量を計算し、下記の公式に基づいて腫瘍抑制率を算出して且つT検定を行う。
【数2】

[測定結果]
表15 マウスS180肉腫に対する化合物1〜3及びソラフェニブの腫瘍成長抑制率
【表17】

【0151】
表16 マウスS180肉腫の成長抑制に対する化合物1〜12及びソラフェニブの腫瘍抑制率(%)
【表18】

【0152】
表17 マウスS180肉腫の成長抑制に対する化合物13〜26及びソラフェニブの腫瘍抑制率(%)
【表19】

【0153】
表18 マウスS180肉腫の成長抑制に対する化合物27〜38及びソラフェニブの腫瘍抑制率(%)
【表20】

【0154】
3.ヒト結腸癌HT−29裸マウス移植腫瘍に対する本発明の化合物の実験治療作用
[試験材料]
試験動物: メスBALB/cA裸マウス、日齢35〜40日、体重18〜22g
腫瘍型: ヒト結腸癌HT−29裸マウス移植腫瘍、ヒト結腸癌HT−29細胞を裸マウスの皮下に接種することによって形成される。
陽性対照薬: ソラフェニブ
試験サンプル:化合物1−38
[試験方法]
成長期の腫瘍組織を取って、約1.5 mmに切断し、無菌条件下で、裸マウスの右側の腋部皮下に接種する。裸マウス移植腫瘍はノギスで移植腫瘍の直径を測定し、腫瘍が100〜300mmまで成長した後動物をランダムに群を分ける。腫瘍直径を測定する方法によって試験対象動物の抗腫瘍効能を動態に観察する。腫瘍直径の測定回数は週に3回で、毎回の測定と同時にさらにマウスの重量を測る。ソラフェニブ及び試験対象薬品は胃管を用いて60mg/kg、連続9回強制に投与する。溶剤は対照に胃管を用いて連続9回強制に投与する。陰性対照群は等量のCONTROLを同時に投与する。
【0155】
腫瘍体積(tumor volume 、TV)、計算公式:TV = 1/2×a×b、a、bはそれぞれ長及び幅を示す。
【0156】
相対腫瘍体積(relative tumor volume、RTV)、計算公式:RTV = TV/TV、TVは籠を分けて投与する時(即ちd)の腫瘍体積であり、TVは毎回の測定時の腫瘍体積である。
【0157】
相対腫瘍増殖率T/C(%)、計算公式は、
RTV
T/C(%)= ────×100
RTV
RTV:治療群RTV ;CRTV:陰性対照群RTV。
試験結果は相対腫瘍増殖率T/C(%)を抗腫瘍活性の評価指標とする。
【表21】

【0158】
[測定結果]
表19 ヒト結腸癌HT−29裸マウス移植腫瘍対する化合物1〜3及びソラフェニブの実験治療
【表22】

【0159】
表20 ヒト結腸癌HT−29裸マウス移植腫瘍対する化合物1〜10及びソラフェニブの相対腫瘍増殖率T/C(%)
【表23】

【0160】
表21 ヒト結腸癌HT−29裸マウス移植腫瘍対する化合物11〜20及びソラフェニブの相対腫瘍増殖率T/C(%)
【表24】

【0161】
表22 ヒト結腸癌HT−29裸マウス移植腫瘍対する化合物21〜30及びソラフェニブの相対腫瘍増殖率T/C(%)
【表25】

【0162】
表23 ヒト結腸癌HT−29裸マウス移植腫瘍対する化合物31〜38及びソラフェニブの相対腫瘍増殖率T/C(%)
【表26】

【0163】
前記体内外の癌抑制試験結果は、該種類の誘導体はマウスS180肉腫、ヒト結腸癌HT−29裸マウス移植腫瘍に対する抑制作用は陽性対照薬ソラフェニブより優れるかまたは相当することを示した。試験結果は、本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩は腫瘍または白血病の薬物治療に用いられることができることを証明した。
【0164】
以下は本発明の化合物の効果を検証するように、本発明の化合物と、陽性薬対照薬ソラフェニブ及びA環に置換基を有さないかまたはアミノカルボニルのみを有する化合物A’、 B’、 C’とを、ヒト肺癌細胞株A549、ヒト高転移肺癌細胞95D、肺癌細胞A549、ヒト臍帯静脈内皮細胞HUVEC細胞成長及び管腔形成、裸マウスヒト肺癌A549移植モデル、裸マウスヒト肝癌細胞bel−7402移植腫瘍モデル、裸マウス腎癌細胞株GCR−1移植腫瘍モデルに対して、それぞれ薬効学実験を行う。
【0165】
ソラフェニブは以下Sorafenibと略書きし、化合物A’、 B’、 C’はそれぞれ特許文献1の方法に基づいて調製され、共にA環に置換基を有さない化合物であり、A’はN−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(4−キナゾリンオキシ)フェニル基)尿素で、B’はN−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(4−ピリミジンオキシ)フェニル基)尿素で、C’はN−(4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(4−ピロールオキシ)フェニル基)尿素である。
【0166】
4.テトラゾリウム還元法(3−(4,5−dimethylthiazol−2−yl)−2,5−diphenyl tetrazolium bromide assay、MTT)で、化合物の、ヒト肺癌細胞株A549の成長に対する抑制作用を測定する。
[実験材料] MTT作動溶液、10%ウシ胎児血清を含有するF12培地、連続サンプル注入装置
[試験対象化合物] 化合物1〜38
[陽性薬対照薬] ソラフェニブ A環に置換基を有さないかまたはアミノカルボニルのみ を有する化合物A’、B’、C’
抑制率計算方法:
【数3】

【0167】
対照孔相対OD値=対照孔OD値−ブランク孔OD値
薬剤感受孔相対OD値=薬剤感受孔OD値−ブランク孔OD値
[スクリーニング結果]
表24 ヒト肺癌細胞A549の成長に対する化合物1〜18の抑制作用
【表27】

【0168】
表25 ヒト肺癌細胞株A549の成長に対する化合物19〜38の抑制作用
【表28】

【0169】
5.ヒト高転移肺癌細胞95Dの遷移に対する化合物の抑制作用
[実験材料] Boyden Chamber Transwell小室(孔径8μm)、ヒト高転移肺癌細胞95D細胞株、10%ウシ胎児血清含有の1640培地、血清不含1640培地。
[試験対象化合物] 化合物1〜38
[陽性薬対照薬] ソラフェニブ A環に置換基を有さないかまたはアミノカルボニルのみを有する化合物A’、B’、C’
抑制率計算方法:
【数4】

【0170】
[スクリーニング結果]
表26 ヒト高転移肺癌95D細胞株の遷移に対する化合物1〜18の抑制作用
【表29】

【0171】
表27 ヒト高転移肺癌95D細胞株の遷移に対する化合物19〜38の抑制作用
【表30】

【0172】
6.肺癌細胞A549の付着能力に対する試験化合物の影響
[実験材料] ゼラチン、CCK8、ポリ−L−リシン(PLL)、A549細胞株、10%ウシ胎児血清含有の1640培地
[試験対象化合物] 試験化合物1〜38
[陽性薬対照薬] ソラフェニブ A環に置換基を有さないかまたはアミノカルボニルのみを有する化合物A’、B’、C’
【0173】
[スクリーニング結果]
抑制率計算方法:
【数5】

【0174】
表28 肺癌細胞A549の付着能力に対する化合物1〜18の抑制作用
【表31】

【0175】
表29 肺癌細胞A549の付着能力に対する化合物19〜38の抑制作用
【表32】

【0176】
7.ヒト臍帯静脈内皮細胞HUVECの細胞成長に対する化合物の影響をCCK8法で測定する。
[実験材料] CCK8、ヒト臍帯静脈内皮細胞HUVEC細胞、10%ウシ胎児血清含有の1640培地
[試験対象化合物] 試験化合物1〜38
[陽性薬対照薬] ソラフェニブ A環に置換基を有さないかまたはアミノカルボニルのみを有する化合物A’、B’、C’
[スクリーニング結果]
【数6】

対照孔相対OD値=対照孔OD値−ブランク孔OD値
薬剤感受孔相対OD値=薬剤感受孔OD値−ブランク孔OD値
【0177】
表30 ヒト臍帯静脈内皮細胞HUVECの成長に対する化合物1〜18の抑制作用
【表33】

【0178】
表31 ヒト臍帯静脈内皮細胞HUVECの成長に対する化合物19〜38の抑制作用
【表34】

【0179】
8.ヒト臍帯静脈内皮細胞HUVECの管腔形成に対する化合物の抑制作用
[実験原理] ヒト臍帯静脈内皮細胞はMatrigelに血管の管腔を自ら形成する能力を有し、体内の血管形成過程を模擬することができる。我々はMatrigel方法を用いて、ヒト臍帯静脈内皮細胞HUVECの管腔形成能力に対する化合物の影響を考察した。
[実験材料] 初代分離に得られたHUVEC、37℃、5%CO条件下でルーチン培養、3〜5代の細胞を取って実験を行い、Matrigelジェル、細胞培地M199
[試験対象化合物] 試験化合物1〜38
[陽性薬対照薬] ソラフェニブ A環に置換基を有さないかまたはアミノカルボニルのみを有する化合物A’、B’、C’
[スクリーニング結果] 抑制率計算方法:
【数7】

【0180】
表32 ヒト臍帯静脈内皮細胞HUVECの管腔形成能力に対する化合物1〜18の影響
【表35】

【0181】
表33 ヒト臍帯静脈内皮細胞HUVECの管腔形成能力に対する化合物19〜38の影響
【表36】

【0182】
9.裸マウスヒト肺癌A549細胞移植モデルに対する試験化合物の腫瘍抑制率
[実験動物] メスBALB/cA裸マウス、日齢35〜40日、体重18〜22g、各群の動物数は、陰性対照群12匹、薬剤投与群6匹である。
[試験方法] 成長期の腫瘍組織を取って、約1.5mmに切断し、無菌条件下で、裸マウスの右側の腋部皮下に接種する。裸マウス移植腫瘍はノギスで移植腫瘍の直径を測定し、腫瘍が100〜300mmまで成長した後動物をランダムに群を分ける。腫瘍直径を測定する方法によって試験対象動物の抗腫瘍効能を動態に観察する。腫瘍直径の測定回数は週に3回で、毎回の測定と同時にさらにマウスの重量を測る。化合物の投与量はそれぞれ60mg/kgであり、週に6回、総計3週投与する。ソラフェニブは経口投与し、投与量は60mg/kgであり、週に6回、総計3週投与する。陰性対照群は等量の生理塩水を同時に投与する。投与終了後1週観察する。
[測定指標及び計算方法]
(1)腫瘍体積(tumor volume 、TV)、
計算公式:
TV = 1/2×a×b
a、bはそれぞれ長さ及び幅を示す。
(2)相対腫瘍体積(relative tumor volume、RTV)、
計算公式:
RTV = TV/TV
TVは籠を分けて投与する時(即ちd)の腫瘍体積であり、TVは毎回の測定時の腫瘍体積である。
(3)相対腫瘍増殖率T/C(%)、
計算公式:
RTV
T/C(%)= ────×100
RTV
RTV:治療群RTV ;CRTV:陰性対照群RTV。
試験結果は相対腫瘍増殖率T/C(%)を抗腫瘍活性の評価指標とする。
[スクリーニング結果] 実験において化合物及びSorafenib群は共に動物死亡の現象が発生せず、毒性が低い。
【0183】
表34 肺癌細胞A549裸マウス移植腫瘍に対する化合物及びSorafenibの相対腫瘍増殖率T/C(%)
【表37】

【0184】
10.裸マウスヒト肝癌細胞bel−7402移植腫瘍モデルに対する試験化合物の腫瘍抑制率
[実験動物] メスBALB/cA裸マウス、日齢35〜40日、体重18〜22g、各群の動物数は、陰性対照群12匹、薬剤投与群6匹である。
[試験方法] 成長期の腫瘍組織を取って、約1.5mmに切断し、無菌条件下で、裸マウスの右側の腋部皮下に接種する。裸マウス移植腫瘍はノギスで移植腫瘍の直径を測定し、腫瘍が100〜300mmまで成長した後動物をランダムに群を分ける。腫瘍直径を測定する方法によって試験対象動物の抗腫瘍効能を動態に観察する。腫瘍直径の測定回数は週に3回で、毎回の測定と同時にさらにマウスの重量を測る。化合物の投与量はそれぞれ60mg/kgであり、週に6回、総計3週投与する。ソラフェニブは経口投与し、投与量は60mg/kgであり、週に6回、総計3週投与する。陰性対照群は等量の生理塩水を同時に投与する。投与終了後1週観察する。
[測定指標及び計算方法]
(1)腫瘍体積(tumor volume、TV)、
計算公式:
TV = 1/2×a×b
a、bはそれぞれ長さ及び幅を示す。
(2)相対腫瘍体積(relative tumor volume、RTV)、
計算公式:
RTV = TV/TV
TVは籠を分けて投与する時(即ちd)の腫瘍体積であり、TVは毎回の測定時の腫瘍体積である。
(3)相対腫瘍増殖率T/C(%)、
計算公式は、
RTV
T/C(%)= ────×100
RTV
RTV:治療群RTV ;CRTV:陰性対照群RTV。
試験結果は相対腫瘍増殖率T/C(%)を抗腫瘍活性の評価指標とする。
[スクリーニング結果] 実験において化合物及びSorafenib群は共に動物死亡の現象が発生せず、毒性が低い。
【0185】
表35 肝癌bel−7402裸マウス移植腫瘍に対する化合物及びSorafenibの相対腫瘍増殖率T/C(%)
【表38】

【0186】
11.裸マウス腎癌細胞株GCR−1移植腫瘍モデルに対する薬物の腫瘍抑制率
[実験動物] メスBALB/cA裸マウス、日齢35〜40日、体重18〜22g、各群の動物数は、陰性対照群12匹、薬剤投与群6匹である。
[試験方法] 成長期の腫瘍組織を取って、約1.5mmに切断し、無菌条件下で、裸マウスの右側の腋部皮下に接種する。裸マウス移植腫瘍はノギスで移植腫瘍の直径を測定し、腫瘍が100〜300mmまで成長した後動物をランダムに群を分ける。腫瘍直径を測定する方法によって試験対象動物の抗腫瘍効能を動態に観察する。腫瘍直径の測定回数は週に3回で、毎回の測定と同時にさらにマウスの重量を測る。薬物の投与量はそれぞれ60mg/kgであり、週に6回、総計3週投与する。ソラフェニブは経口投与し、投与量は60mg/kgであり、週に6回、総計3週投与する。陰性対照群は等量の生理塩水を同時に投与する。投与終了後1週観察する。
[測定指標及び計算方法]
(1)腫瘍体積(tumor volume 、TV)、
計算公式:
TV = 1/2×a×b
a、bはそれぞれ長さ及び幅を示す。
(2)相対腫瘍体積(relative tumor volume、RTV)、
計算公式:
RTV = TV/TV
TVは籠を分けて投与する時(即ちd)の腫瘍体積であり、TVは毎回の測定時の腫瘍体積である。
(3)相対腫瘍増殖率T/C(%)、
計算公式は、
RTV
T/C(%)= ────×100
RTV
RTV:治療群RTV ;CRTV:陰性対照群RTV。
試験結果は相対腫瘍増殖率T/C(%)を抗腫瘍活性の評価指標とする。
[スクリーニング結果] 実験において化合物及びSorafenib群は共に動物死亡の現象が発生せず、毒性が低い。
【0187】
表36 ヒト腎癌GCR−1細胞裸マウス移植腫瘍に対する化合物及びSorafenibの相対腫瘍増殖率T/C(%)
【表39】

【0188】
実験結果に基づいて分かるように、A環に特性の置換基を導入した後の化合物はその前の置換基を有さないかまたはアミノカルボニルのみを有する化合物と比べ、より強い抗腫瘍活性を有し、特に4#−6#、16#−18#、19#−24#、28#−30#化合物の抗腫瘍活性が強く、陽性対照Sorafenibよりも強く、肝腫瘍細胞の転移及び肝腫瘍新生血管の生成方面における効果は特に顕著であり、Sorafenibより明らかに強く、正常ヒト臍帯静脈内皮細胞に対するCCK8測定は、該類の一部の化合物は正常の人体細胞例えば内皮細胞に対する毒性が大きくなく、比較的安全信頼であるが、腫瘍新生血管の生成を抑制することによって抗腫瘍の活性を達することができることを発見した。体内裸マウス移植実験は、4#−6#、16#−18#、19#−24#、28#−30#化合物はヒトの肝癌及び腎癌に対しても抑制作用を有し、且つ効果がSorafenibより強いが、肺癌に対する治療効果が非常に顕著であり、治療効果が陽性対照薬物Sorafenibを顕著に超えていることを証明し、これは1つの意外な収穫である。
【0189】
以上の結果は、A環に特性の置換基を導入した化合物はその前に発見されたA環に置換基を有さないかまたはアミノカルボニルのみを有する化合物と比べ、より多くの優勢を持っており、該類の新化合物は腫瘍の治療においてより広大な展望を有することを示した。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式[1]または[2]に示される化合物またはその薬学的に許容される塩であって、
【化1】

【化2】

Aがモノ置換または多置換のキノリン、イソキノリン、キナゾリン、ピロールまたはピリミジニルであり、前記置換基がハロゲン、C1−5アルキル基、C1−5ハロゲン化アルキル基、C1−5アルコキシ基、C1−5ハロゲン化アルコキシ基、C1−5アルキルアミノ、C1−5ハロゲン化アルキルアミノ、アミノ基またはニトロ基であり、
がC1−5アルキル基であり、
が水素、ハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルキル基またはハロゲン化アルコキシ基のうちの1種または複数種から選ばれ、
が水素、ハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルキル基またはハロゲン化アルコキシ基のうちの1種または複数種から選ばれる、化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項2】
Aがモノ置換または多置換のキナゾリン、ピロールまたはピリミジニルであり、前記置換基がハロゲン、C1−5アルキル基、C1−5ハロゲン化アルキル基、C1−5アルコキシ基、C1−5ハロゲン化アルコキシ基、C1−5アルキルアミノ、C1−5ハロゲン化アルキルアミノ、アミノ基またはニトロ基である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Aがモノ置換または多置換のキナゾリンであり、前記置換基がハロゲン、C1−5アルキル基、C1−5ハロゲン化アルキル基、C1−5アルコキシ基、C1−5ハロゲン化アルコキシ基、アミノ基またはニトロ基である、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
がメチルまたはエチル、プロピル、イソプロピルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
が水素、ハロゲン、C1−5アルキル基、C1−5アルコキシ基またはC1−5ハロゲン化アルキル基のうちの1種または複数種から選ばれる、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
がH、Cl、Br、F、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ターシャリブチルまたはトリフルオロメチルのうちの1種または複数種から選ばれる、請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
が水素、ハロゲン、C1−5アルキル基、C1−5アルコキシ基またはC1−5ハロゲン化アルキル基のうちの1種または複数種から選ばれる、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
がH、Cl、Br、F、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ターシャリブチルまたはトリフルオロメチルのうちの1種または複数種から選ばれる、請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
前記塩は、
a)無機酸及び有機酸のアルカリ式塩と、
b)有機及び無機アルカリの酸性塩と、から選ばれ、
前記酸は塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p‐トルエンスルホン酸、1−ナフタレンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、乳酸、シュウ酸、琥珀酸、フマル酸、マレイン酸、安息香酸、サリチル酸、トルイル酸またはマンデル酸などから選ばれ、
前記陽イオンはアルカリ金属陽イオン、アルカリ土類金属陽イオン、アンモニウム陽イオン、脂肪基で置換されたアンモニウム陽イオンまたは芳香基で置換されたアンモニウム陽イオンから選ばれる、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項10】
前記化合物は、
N−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(6−メトキシキノリニルオキシ))フェニル基)尿素、
N−(4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(6−メトキシキノリニルオキシ))フェニル基)尿素、
N−(4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(6−メトキシキノリニルオキシ))フェニル基)尿素、のようなN’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(6−メトキシキノリニルオキシ))フェニル基)尿素と、
N−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(7−フルオロキナゾリンオキシ))フェニル基)尿素、
N−(4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(7−フルオロキナゾリンオキシ))フェニル基)尿素、
N−(4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(7−フルオロキナゾリンオキシ))フェニル基)尿素、のようなN’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(7−フルオロキナゾリンオキシ))フェニル基)尿素と、
N−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−5−(4−メトキシピリミジンオキシ))フェニル基)尿素、
N−(4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−5−(4−メトキシピリミジンオキシ))フェニル基)尿素、
N−(4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−5−(4−メトキシピリミジンオキシ))フェニル基)尿素、のようなN’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−5−(4−メトキシピリミジンオキシ))フェニル基)尿素と、
N−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(7−アミノ基−イソキノリンオキシ))フェニル基)尿素、
N−(4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(7−アミノ基−イソキノリンオキシ))フェニル基)尿素、
N−(4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(7−アミノ基−イソキノリンオキシ))フェニル基)尿素、のようなN’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(7−アミノ基−イソキノリンオキシ))フェニル基)尿素と、
N−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(5−メチル−ピロールオキシ))フェニル基)尿素、
N−(4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(5−メチル−ピロールオキシ))フェニル基)尿素、
N−(4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(5−メチル−ピロールオキシ))フェニル基)尿素、のようなN’−(4−(2−(N−メチルアミノカルボニル)−4−(5−メチル−ピロールオキシ))フェニル基)尿素と、
N−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(4−(6−メトキシキノリニルオキシ))フェニル基)尿素、
N−(4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’− (4−(4−(6−メトキシキノリニルオキシ))フェニル基)尿素、
N−(4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’− (4−(4−(6−メトキシキノリニルオキシ))フェニル基)尿素、のようなN’−(4−4−(6−メトキシキノリニルオキシ))フェニル基)尿素と、
N−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(4−(7−フルオロキナゾリンオキシ))フェニル基)尿素、
N−(4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(4−(7−フルオロキナゾリンオキシ))フェニル基)尿素、
N−(4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(4−(7−フルオロキナゾリンオキシ))フェニル基)尿素、のようなN’−(4−(4−(7−フルオロキナゾリンオキシ))フェニル基)尿素と、
N−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(5−(4−メトキシピリミジンオキシ))フェニル基)尿素、
N−(4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(5−(4−メトキシピリミジンオキシ))フェニル基)尿素、
N−(4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(5−(4−メトキシピリミジンオキシ))フェニル基)尿素、のようなN’−(4−(5−(4−メトキシピリミジンオキシ))フェニル基)尿素と、
N−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(4−(7−アミノ基−イソキノリンオキシ))フェニル基)尿素、
N−(4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(4−(7−アミノ基−イソキノリンオキシ))フェニル基)尿素、
N−(4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(4−(7−アミノ基−イソキノリンオキシ))フェニル基)尿素、のようなN’−(4−(4−(7−アミノ基−イソキノリンオキシ))フェニル基)尿素と、
N−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(4−(2−メチル−ピロールオキシ))フェニル基)尿素、
N−(4−フルオリン−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(4−(2−メチル−ピロールオキシ))フェニル基)尿素、
N−(4−ブロム−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(4−(2−メチル−ピロールオキシ))フェニル基)尿素、のようなN’−(4−(4−(2−メチル−ピロールオキシ))フェニル基)尿素と、
N−(4−クロロ−3−エチルフェニル)−N’−(4−(4−(6−メトキシ基−7−フルオリン−キノリニルオキシ))フェニル基)尿素、
N−(4−エチル−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(4−(6−メトキシ基−7−フルオリン−キノリニルオキシ))フェニル基)尿素、
N−(4−クロロ−3−メトキシフェニル)−N’−(2−メチル−4−(2−(N−エチルアミノカルボニル)−4−(7−ニトロ基−キノリニルオキシ))フェニル基)尿素、
N−(4−クロロ−3−メトキシフェニル)−N’−(2−メトキシ基−4−(2−(N−エチルアミノカルボニル)−4−(7−ニトロ基−キノリニルオキシ))フェニル基)尿素、のような置換キノリン誘導体と、
N−(4−クロロ−3−エチルフェニル)−N’−(4−(4−(6−メチル−7−フルオリン−キナゾリンオキシ))フェニル基)尿素、
N−(4−エチル−3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−N’−(4−(4−(6−メチル−7−フルオリン−キナゾリンオキシ))フェニル基)尿素、
N−(4−クロロ−3−メトキシフェニル)−N’−(2−フルオリン−4−(2−(N−プロピルアミノカルボニル)−4−(7−トリフルオロメチルキナゾリンオキシ))フェニル基)尿素、
N−(4−クロロ−3−メトキシフェニル)−N’−(2−トリフルオロメチル−4−(2−(N−プロピルアミノカルボニル)−4−(7−トリフルオロメチルキナゾリンオキシ))フェニル基)尿素、のような置換キナゾリン誘導体と、から選ばれる、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項11】
請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩の、腫瘍または白血病の治療薬物方面における用途。

【公表番号】特表2012−526054(P2012−526054A)
【公表日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−508887(P2012−508887)
【出願日】平成22年5月4日(2010.5.4)
【国際出願番号】PCT/CN2010/072417
【国際公開番号】WO2010/127608
【国際公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【出願人】(511269808)江▲蘇▼省▲薬▼物研究所有限公司 (1)
【氏名又は名称原語表記】JIANGSU PROVINCIAL INSTITUTE OF MATERIA MEDICA CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.26 Majia Street Nanjing, Jiangsu 210009 China
【出願人】(511269819)南京▲緑▼叶思科▲薬▼▲業▼有限公司 (1)
【氏名又は名称原語表記】NANJING LUYESIKE PHARMACEUTICAL CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.30 Gaoxin Road, Nanjing New & High Technology Industry Development Zone Nanjing, Jiangsu 210061 CHINA
【Fターム(参考)】