説明

複雑な混合物における小分子成分分析のための装置及び関連する方法

方法、装置、及びコンピュータ可読記憶媒体を、成分分離/質量分析計(CS−MS)からのデータを分析するために提供し、各二次元データセットにおける統合手順を使用して決定されたその領域を用いて、強度ピークを決定する。強度ピークは、サンプル成分、及び前記サンプル成分の相対量を示す、その領域を示す。統合手順は、第1のサンプル成分に関する二次元データセットの第1の部分の選択されたピークの領域を決定し、第1の部分のサンプルにおける第1のサンプル成分の相対量に対して相対的な、第2のサンプルにおける前記第1のサンプル成分の相対量を調整するために、その統合手順によって決定されないその領域を有する第2の部分の強度ピークへ適用される。再統合はまた、第2のサンプル成分が、前記強度ピークによって示されたかどうかを決定することも、含み得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示の背景分野
本開示は、複雑な混合物における小分子成分の同定の分野、及び、特に生物の代謝過程、もしくは代謝を介して生成される小分子のその他の分析により生成される小分子を研究するメタボロミクスを含む小分子分析、といった複雑な混合物における小分子成分の分析のための装置及び関連する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
メタボロミクスは、細胞、組織、又は臓器(流体を含む)において含まれ、また、初期及び中間の代謝において関与する、小分子又は代謝物の研究のことである。「メタボローム」という用語は、生体内において存在する代謝物が集められたものを指す。ヒトのメタボロームは、一般的な代謝反応において関与し、また、細胞の維持、成長、及び通常の機能のために必要とされる、先天的な小分子(先天的に生合成化可能な、非高分子化合物)を包含する。したがって、メタボロミクスは、細胞生理の状態の直接的な観察のことであり、また、そのため、所与の生物における疾患の予測であり得る。微妙な生化学的変化(選択された代謝物の存在を含む)は、所与の疾患において固有である。それゆえ、既知の経路に対してこれらの変化を正確にマッピングすることにより、研究者は、疾患に対する生化学的仮説を構築することができる。この仮説に基づき、疾患のターゲットが、標的化された医薬化合物又はその他の療法による治療のために識別され得る、といったように、疾患にとって重要な酵素やタンパク質が発見され得る。
【0003】
疾患の基礎となる生化学的経過を明らかにするための分子生物学的技術は、RNAに転写された後、ヒトのメタボロームの小分子を作るタンパク質へと翻訳されるDNAを作る遺伝子で構成される、ゲノムを中心として行われている。ゲノミクス(DNAレベルでの生化学の研究)、転写プロファイリング(RNAレベルでの生化学の研究)、及びプロテオミクス(タンパク質レベルでの生化学の研究)は、疾患の経路の同定のために有用であるが、これらの方法は、ヒトの細胞において、25,000以上の遺伝子、100,000から200,000のRNA転写物、及び最大1,000,000のタンパク質が存在するという事実によって複雑にされる。しかし、ヒトのメタボロームにおいては、2,500の小分子しか存在し得ないと見積もられる。
【0004】
したがって、メタボローム技術は、ゲノミクス、転写プロファイリング、及び/又はプロテオミクスを超える飛躍を提供する。メタボロミクスにより、代謝物及び代謝におけるそれらの役割が、容易に同定され得る。この面において、疾患のターゲットの同定は、その他の既知の方法と比較して、高い精度で促進され得る。疾患の経路の同定における使用のためのメタボロームデータの収集は、例えば、それぞれ「Methods for Drug Discovery, Disease Treatment」及び「Diagnosis Using Metabolomics」を名称とする、Metabolon社への米国特許第7,005,255号、及び第7,329,489号において概して記載されているように、当業者において一般的に既知である。メタボロームデータのさらなる用途は、本明細書中に記載され、また、例えば、治療薬(すなわち薬物)又はその他の異物への応答の同定、薬物応答のモニタリング、薬物の安全性の決定、及び薬物の発見を含む。しかし、様々なサンプルから(例えば患者集団から)採取したメタボリックデータの収集及び選別は、大量の時間及び算定力を消費する。例えば、いくつかの既知のメタボローム技術にしたがって、あるサンプルの分析データが、三次元において収集及びプロットされ、また、各サンプルに対応する個々のファイル内に蓄積される。そして、このデータは、疾患のターゲットであり得る既知の代謝物か同定するために、個々のファイルにて、複数の既知の代謝物に対応するデータと比較される。データはまた、有毒物質、及び/又は薬物の代謝物の同定のために使用される。さらには、そのようなデータはまた、異物の影響をモニタリングするために使用されえ得、及び/又は、前記異物の処理(代謝)により生成される、前記異物及び関連する代謝物の監視/測定/同定のために使用され得る。しかし、このような従来の「ファイルベース」方法(各サンプルに対し作成される前記個々のデータファイルを参照すること)は、多数の既知の代謝物のスクリーニングを処理するため、大量の演算能力及びメモリ容量の使用を必要とする。さらには、「ファイルベース」データを扱うことは、既知のメタボロームデータ処理技術にしたがい、各サンプルは独立して分析され、サンプル集団全体でより容易に検出され得る、代謝組成物における微妙な変化を考慮しないことから、非常に多くの数のサンプル全体のサンプル集団のデータの編集に適し得ない。さらには、既存の「ファイルベース」方法は:限られた安全性及び監査;また、複数のコピーファイル全体で一貫する貧弱なデータセットを含む、その他の限界を有し得る。加えて、個々のファイルは、特定の部分のみが所望される場合にも、すべてのファイルがスキャンされなければならないといったことから、複数の索引(すなわち、収集日、サンプルID、対照と処置の比較、薬物投与など)を援用できない。
【0005】
現在のメタボロームデータ分析技術における、これらの限界は、特定の代謝物を疾患のターゲットとして同定や分類するために使用され得る、潜在的な関連、及び/又は価値のあるメタボロームデータの廃棄につながり得る。具体的には、(個々のヒトの被検者からの組織のサンプルといった)非常に多くの数のサンプルに対応する分析データは、一般的に、各サンプルに対応した膨大なデータファイルとなるという結果となり、そしてそのうちの各データファイルは、既知の代謝物のライブラリに関する個別のスクリーニングの過程を受けなくてはならない。しかし、従来のシステムでは、分析過程にて生成されるデータの主観的評価のために、非常に多くの数のサンプルから分析データを統合することが、容易にできない。したがって、個々のサンプルに対応する単一のファイルは、決定的であり得ないが、サンプル集団内のその他のサンプルに関して簡潔な形式で主観的に表示される場合は、そのようなデータをより伝え得る。
【0006】
現在のメタボロームデータ分析技術における限界の、ある特定の例は、複数のサンプルごとにおける代謝物の同定及び定量を含む。いくつかの例において、前記代謝物の前記同定は、その代謝物の兆候(すなわち、特定の質量成分における強度ピーク、特定の保持時間での観測)が、それぞれのデータファイル内のどこに存在するかを同定するための、各サンプルの前記データファイルの分析を含む。そして、そのような前記兆候が同定される場合、その代謝物の定量は、その兆候により表されるエリア(すなわち、前記強度ピーク下のエリア)の統合を含められる。しかし、前述のように、前記同定された兆候が前記サンプル全体で一貫するかを確認することは、「フィールドベース」データ処理方法において難しい可能性がある。例えば、同定された強度ピークが、サンプル全体で保持時間に関連して調整されているかを同定することは、難しい可能性がある。さらに、前記兆候(すなわち強度ピーク)が、1つ又はそれ以上のサンプルのデータファイル内において、はっきり同定され得ない実例がある可能性がある。それらの例において、兆候により示される前記エリアの算出のために使用される前記統合の手順は、例えば、前記算出に関連して使用される仮説又は行われる算定に基づいて変更でき、特に、それは、特定の強度ピークの起源及び末端が、はっきり明確でない場合に行われる。前記兆候(すなわち前記強度ピーク)は、1つより多くのサンプル成分の存在を実際に反映し、また、しかるがゆえに、全体としてそれらの強度ピークの任意の分析が、顕著に不正確であり得る。このように、前記様々な仮説及び算定は、ファイルベースデータ処理方法を使用する場合、個々のサンプルに対して分析することが難しい可能性があり、それは、前記複数のサンプル上に存在するその代謝物の量(又は代謝物の質)の不正確な表示という結果となる。この点について、このような早い段階にて、メタボロミクス分析に導入される定量的誤差は、以降の手順や分析において大きな誤差につながり得る。
【0007】
したがって、従来のメタボロームデータ分析システムに関する上述の技術的な問題を解決するための改良された装置と方法の必要性が、存在する。より具体的には、サンプルごとに個別のサンプルデータを作成することが、必要ではなく選択的に備わった、サンプル全体で分析データを分析することができる装置及び方法の必要性が、存在する。使用者が、選択された代謝物を同定するために、複数のサンプル全体で分析データを主観的に算定することを可能とすることができる、前記使用者が、選択された代謝物の同定において信頼度を確かめる、そうでなければ同定することを可能とするための、前記使用者が、選択された代謝物の同定に関するデータを考察することを可能とするための、例えば、選別、グループ化、及び/又は調整を行うという目的のための、及び、前記使用者が、同定された選択された代謝物に関する、さらなる情報を同定することを可能とするための、例として、品質管理及び一貫性の検証という目的のための、装置及び方法の必要性もまた存在する。既に取得した前記分析データから、サンプル全体でサンプル成分を、より正確に同定及び定量化できる、改善された装置及び方法の必要性もまた存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする手段】
【0008】
上記及びその他の必要性は、一態様において、成分分離及び質量分析計システムから得られるデータを分析する第1の方法を提供する、本開示の態様によって満たされる。そのような方法は、複数の二次元データセットごとにおける選択された強度ピークを同定することを含み、前記二次元データセットのそれぞれは、複数のサンプルそれぞれに対し、前記成分分離及び質量分析計システムから得られたデータを含むそれぞれの三次元データから同定される。そして、前記選択された強度ピークに関するエリアは、前記二次元データセットのそれぞれに対し、複数の統合手順のいずれかを使用して、同定される。さらに、前記二次元データセットの前記選択された強度ピークに関する第1のサンプル成分の同一性が同定され、前記第1のサンプル成分に関する選択された各強度ピークの前記エリアが、それぞれのサンプルにおける前記第1のサンプル成分の相対量にさらに相当する。その後、前記選択された強度ピークは、前記統合手順のうちの既定されたもののいずれかが、前記二次元データセットの前記選択された強度ピークの第1の部分における、前記第1のサンプル成分に関する前記エリアを同定するために使用され、前記二次元データセットの前記選択された強度ピークの前記第1の部分が、前記第1のサンプル成分に加えて、それとともに関連する第2のサンプル成分を示すかどうかを決定するため、前記複数の二次元データセット全体で比較される。前記第1のサンプル成分に関する前記第1の部分における、選択された各強度ピークの前記エリアを同定するために使用される前記統合手順のうちの前記既定のいずれかは、第1のサンプル成分のマスク統合手順をさらに構成する。統合手続のうちの前記既定のいずれかが、前記選択された強度ピークの前記第1の部分の前記第1のサンプル成分に関する前記エリアを同定するために使用される場合、選択された各強度ピークのエリアが、前記第2のサンプル成分の相対量に応じて、第2のサンプル成分のマスク統合手順を使用して、前記二次元データセットの前記選択された強度ピークの前記第1の部分のために同定される。そして、前記第1の及び第2の成分マスク統合手順は、前記二次元データセットの第2の部分における前記選択された強度ピークに適用され、前記二次元データセットの前記第2の部分が、前記二次元データセットの前記第1の部分に応じた前記サンプルにおいて同定される前記第1の及び第2のサンプル成分の前記相対量に関して、前記二次元データセットの前記第2の部分に応じた前記サンプルにおいて同定される、前記第1の及び第2のサンプル成分の前記相対量を調節するために、前記第1のサンプル成分マスク統合手順以外の前記統合手順のいずれかにより同定される、その前記選択された強度ピークの前記エリアをあらかじめ有する。
【0009】
本開示の別の態様は、成分分離及び質量分析計システムから得られたデータを分析するための第1の装置を提供し、前記装置は、プロセッサによる実行に応答して、前記装置が、少なくとも本開示の態様の第1の方法の手順を行うようにする実行可能命令を記憶するプロセッサ及びメモリ含む。
【0010】
本開示のさらなる態様は、プロセッサによる実行に応答して、装置が、少なくとも本開示の態様の第1の方法の手順を行うようにする、内部に格納されたコンピュータ可読プログラムコード部分を有する、第1のコンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【0011】
本開示のさらに別の様態は、成分分離及び質量分析計システムから得られたデータを分析する、第2の方法を提供する。そのような方法は、前記成分分離及び質量分析計システムから得られたデータを含む複数の二次元データセットごとにおいて、選択されたイオンピークを同定することを含み、各前記二次元データセットが、複数のサンプルそれぞれに対し、前記成分分離及び質量分析計システムから得られた前記データを含む、それぞれの三次元データセットから同定される。前記選択されたイオンピークに関するエリアが、複数の統合手順のいずれかを使用して、各二次元データセットに対し同定される。そして、前記二次元データセットの前記選択されたイオンピークに関するサンプル成分が同定され、各選択されたイオンピークに関する前記エリアは、それぞれのサンプルにおいて前記サンプル成分の相対量にさらに対応する。前記選択されたイオンピークは、前記二次元データセットの第1の部分に対する前記選択されたイオンピークの前記エリアを同定するために使用される、前記統合手順のいずれかを同定するため、前記複数の二次元データセット全体で比較され、同定された前記統合手順のいずれかは、統合手順テンプレートを含む。前記統合手順テンプレートは、前記二次元データセットの第2の部分における前記選択されたイオンピークに適用され、前記二次元データセットの前期第2の部分は、前記二次元データセットの前記第1の部分に対応する前記サンプルにおいて同定される前記サンプル成分の相対量に関して、前記二次元データセットの前記第2の部分に対応する前記サンプルにおいて同定される前記サンプル成分の前記相対量を調整するために、前記統合手順テンプレート以外の前記統合手順のいずれかにより同定されるその前記選択されたイオンピークの前記エリアをあらかじめ有する。
【0012】
本開示の別の態様は、成分分離と質量分析計システムから得られた分析データのための第2の装置を提供し、前記装置は、プロセッサによる実行に応答して、装置が、本開示の態様の第2の方法の手順を、少なくとも行うようにする、実行可能命令を記憶する、プロセッサ及びメモリを含む。
【0013】
本開示のさらなる態様は、プロセッサによる実行に応答して、装置が本開示の態様の第2の方法の手順を少なくとも行うようにする、コンピュータ可読プログラムコード部分をその中に備える、第2のコンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【0014】
したがって、本開示の態様に対応する成分分離と質量分析計システムから得られた分析データのための装置及び方法は、本明細書において以下に記載されるように、これら及びその他の利点を提供する。重要なこととして、これらの利点は、サンプル集団全体で「四次元」に及ぶコンパクトな形式を含み、それによって、分析結果の質及び一貫性の向上を提供する。これら利点はまた、追加のサンプル成分を同定する機能及び記載の強度ピークにより示されるそのようなサンプル成分の、1つ又はそれ以上の相対量を同定する、改良された機能を含む
【0015】
したがって、一般的な用語にて開示を記載したが、参照は、必ずしも縮尺通りに描かれてはいない付随の図面にて、本明細書中においてなされる:
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】質量分析デバイスとの通信において、データベース、プロセッサデバイス、及びユーザーインターフェースを有する、メモリデバイスを含む、本開示の一態様に対応するシステムを示す;
【図2】一例示的サンプルに関する、分析データの三次元プロットの図である;
【図3】複数のサンプル全体で、本開示のいくつかの態様に対応して同定され得る、及び、その他の例示的サンプルに対する同様の二次元プロットと比較され得る、一例示的サンプルに対する二次元プロットの図である;
【図4】複数のサンプル全体で選択された強度ピークの比較を示す、本開示のいくつかの態様により生成され得るプロットの図である;
【図5】複数のサンプル全体で選択された強度ピークの比較を示す、本開示のいくつかの態様により生成され得る別のプロットの図であり、また、それに関する二次元データセット間の選択された強度ピークのアライメントも示され得る;
【図6a−6c】本開示のいくつかの態様により生成される、また、そのエリアの同定するために様々な統合手順が要求できる条件を示しもする、異なる二次元データセットに対する選択された強度ピークの様々なプロットを示す;
【図7】本開示の一例示的な態様の、装置、方法、及びコンピュータプログラム製品の動作フローの図である;
【図8】第1のサンプル成分に加えて、ショルダー及び第2ピークに帰する、第2のサンプル成分の存在量及び相対量を示す前記強度ピークの以降の再統合に加えて、前記強度ピークの初期の統合の両方を示す、本開示のいくつかの態様により生成される様々なサンプルを表す、異なる二次元データセットに対する選択された強度ピークの様々なプロットを示す;及び
【図9】本開示の別の例示的な態様の装置、方法、及びコンピュータプログラム製品の動作フローの図である。
【0017】
開示の詳細な説明
本開示は、付随の図面を参照として、本明細書の以降でより十分に記載されるが、それは、本開示のいくつかの態様を示し、すべての態様を示すわけではない。実際、この開示は、多くの異なる形態で実施され得、以降の本明細書における態様に限定して解釈されるべきではなく;むしろ、これら態様は、この開示が該当する法的要件を満たすように提供される。数字などは、全体の要素などを指す。
【0018】
開示の多くの他の態様と同様、上述の本開示の様々な態様が、本明細書においてさらに詳細に記載される。本開示の態様に関する装置及び方法は、いくつかの例では、例えば、セパレータ部分(すなわち、クロマトグラフ)、及び/又は検出部(すなわち、分光器)を含むことができる適切な分析デバイスとの組み合わせとして、例示的に開示される。しかし、当業者には、そのような開示は、本開示の様々な態様の実装を説明するためだけの例示的な目的のものであるということが理解されるであろう。特に、本開示の態様に関する前記装置及び方法は、本質的に、生物学的、化学的、又は生化学的にかかわらず、複数のサンプル全体でデータの複雑な集まりを生成するために使用される任意の工程数に適合させることができる。例えば、本開示の態様は:液体クロマトグラフ(LC)及びガスクロマトグラフ(GC)のうちの1つを含む、セパレータ部分(又は「成分分離」部分)を含む分析デバイス;核磁気共鳴イメージング(NMR)装置のうちの1つを含む、協力検出部分(又は、「質量分析計」部分);質量分析計(MS);及び電気化学的アレイ(EC);及び/又はそれらの組み合わせを含む、様々な異なる分析デバイスや工程とともに使用され得るが、これらに限定されない。このことに関し、当業者には、本明細書にて開示される本開示の態様は、メタボロミクス分析に限定されないことが、理解されるであろう。例えば、本明細書に開示される本開示の態様は、サンプル又は複雑な混合物の起源にかかわらず、サンプル又は複雑な混合物内において存在する小分子を、特徴づける、又は分析する必要性がある場合には、その他の特許申請において実装され得る。例えば、本明細書に開示される本開示の態様はまた、目標が、細胞が薬物や添加物を生成するために成長させることであるバイオプロセスの最適化手順において、もしくは、目標が、投与した生体異物の生体内分解の結果として生じるすべての代謝物を同定することである、薬物代謝物プロファイリング手順において、実装され得る。当業者には理解されるように、これらの例示的な特許申請は、目標が、内因性の代謝物を検討するだけであるメタボロミクス分析とは非常に異なり得る。別のいくつか非限定的なその他の特許申請の例としては、目標が、多数のサンプル成分が、味や風味(例えば、チーズ、ワイン、又はビールなど)、もしくは香り/臭い(例えば、香料など)といった、特定の性質を生じさせることができる手順において、所望の製品の特徴が満たされていることを客観的に確認することができる、消費者製品の製造のための品質保証の手順を含めることができる。本明細書に開示されるように、本開示の態様により示される一つの共通テーマは、前記サンプルにおける前記小分子が、本明細書に開示される前記様々な装置及び方法の態様を使用する分析がされ得ることである。
【0019】
図1は、システムが、組み合わせクロマトグラフ(成分分離)/質量分析計といった分析デバイス110との通信において存在する、本開示の一態様に対応するシステムの例を示す。しかし、当業者であれば、本明細書に示される分析デバイス110の構成は、例示目的のみであり、本明細書に開示される法則のもとでも適用され得る適切な及びふさわしい分析デバイスの範囲に関して、制限することを意図していないことが理解されるであろう。示されるように、サンプル(本質的には、生物学的、化学的、又は生化学的のいずれかである)100は、それら当業者に理解されるように、前記分析デバイス110の分離部分に導入され得、また、検出部分を介して適用され、適切な技術を用いて分析され得る。例えば、特定のサンプル100の前記成分は、異なる速度で前記分離部分に関与するカラムを介して通過することができ、また、その特定の性質に基づく前記検出部分を介して、異なるスペクトル反応を示すことができる。当業者により理解されるように、前記分析デバイス110は、各サンプル100に対応する分析データの三次元セットを生成でき、前記三次元データセットにおいて含まれる前記データは、一般的に前記サンプル100の構成を示す。しかし、そのようなデータは、サンプルの組成を同定するために、最初に適切に分析されなくてはならない。
【0020】
そのような分析データの三次元のセットの例が、図2において一般的に示され、また、応答強度220、サンプル成分の質量要素210、及び時間要素230の軸を含む、3軸プロットにプロットされ得る(特に、この例では、保持時間、又は特定の成分が分析デバイス110の分離部分のカラムにおいて要した時間を示す)。前記サンプル成分の質量軸210に関するデータの点の位置は、例えば、サンプル100内における個々の成分分子の数、及びそのようなサンプル成分の相対質量値を示し得る。本開示の別の態様によれば、その他の分析デバイスは、前記サンプル100に対応する分析データの三次元セットを生成するために使用され得る。例えば、前記分析デバイスは:液体クロマトグラフ(LC)(正又は負のチャネル)、及びガスクロマトグラフ(GC)のうちの1つを含む分離部分のさまざまな組み合わせ;及び核磁気共鳴イメージング(NMR)デバイスのうちの1つを含む協力検出部分;質量分析計(MS);及び電気化学的アレイ(EC)を含むが、これらに限定されない。当業者は、そのような複雑な三次元データセットは、以下でさらに詳細に記載されるように、本開示の態様の成分との通信において別の適切な分析デバイスによって生成され得ることが、理解されるであろう。
【0021】
複数のサンプル100は、ウェルプレート120及び/又は他のタイプのサンプル容器から個々にもたらされ得、また、対応する三次元データの分析及び生成のための分析デバイス110に個々に導入され得る(例えば、図2を参照)。例えば、個々のサンプル100は、実験室という環境において、サンプルを移すための、ピペット、シリンジ、テストアレイで定義されたマイクロ流体通路、及び/又は他のシステムを介して、ウェルプレート120から前記分析装置110に移され得る。本明細書に開示されるように、サンプルの性質は、大幅に異なり得、一般的に小さな分子を含む、混合物又は複雑な混合物を含み、そのようなサンプルは:血液サンプル、尿サンプル、培養細胞、唾液サンプル、植物組織及び器官(例えば、葉、根、茎、花など)、植物抽出物、培養液、膜、細胞コンパートメント/器官、脳脊髄液(CSF)、ミルク、ソーダ製品、食品(例えば、ヨーグルト、チョコレート、ジュース)、及び/又は、代謝物及び/又は関連する化学/分子成分が存在する、生物学的、化学的、及び/又は生化学的なサンプルの他の種類:を例として含み得るが、これらに限定されない。
【0022】
図1に示すように、本開示の態様は、例えば、メモリ又はメモリデバイス140(すなわち、そこに格納されるコンピュータ可読プログラムコード部分を有するコンピュータ可読記憶媒体)における実行可能な命令のような、少なくとも部分的に格納されているデータベース(リレーショナルデータベースなど)を含むことができ、前記メモリデバイス140は、前記メモリデバイス140において、装置に特定の方法の手順、及び/又は機能を実行させるために、選択的に命令/コンピュータ可読プログラムコード部分を実行するための、プロセッサデバイス130(例えば、コンピュータデバイス)との通信を行う。いくつかの例では、前記メモリデバイス140及び/又は前記プロセッサデバイス130は、複数のサンプル100のそれぞれに対応する三次元データセットをそこから自動的に受信するための分析デバイス110との通信を行うために設定され得る。前記プロセッサデバイス130は、前記メモリデバイス140/プロセッサデバイス130(及び/又はそれとの通信において)に関するデータベースが、それらにより格納されるために、前記分析デバイス110からデータセットを受け取ることができるよう、ワイヤライン(RS−232、及び/又はワイヤ接続の他のタイプ)、及び/又は無線(例えば、RF、IR、又は他の無線通信といったような)技術を介して分析デバイス110との通信を行う。さらに、前記分析デバイス110は:インターネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、又は当業者には理解されるであろう他のネットワークのタイプ及び/又は技術を含むが、これらに限定されない、ワイヤライン及び/又は無線コンピュータネットワークを介して、1つ又はそれ以上のプロセッサデバイス130(及び関連付けられたユーザーインターフェース150)との通信を行い得る。前記データベースは、例えば、Oracle、Sybase、DB2等、又はその他のデータベースソフトウェアといった市販のソフトウェアを使用して構造化され得る。図1に示すように、前記プロセッサデバイス130は、前記分析デバイス110から自動的に受信される三次元データセットを含む、前記データベースを格納/管理するための前記メモリデバイス140(例えば、ハードディスクドライブ、メモリチップ、フラッシュメモリ、RAMモジュール、ROMモジュール、及び/又はその他のメモリデバイス140など)との通信を行い得る。さらに、前記メモリデバイス140はまた、前記データベース、及び/又はそうでなければ前記プロセッサデバイス130によって処理されるデータにおいて、他の受信データを格納するために使用され得もする。
【0023】
プロセッサデバイス130は、いくつかの態様では、メモリデバイス140により受信された三次元データセット(図2を参照)のそれぞれを、少なくとも1つの対応する二次元データセット(図3を参照)に変換することができ、前記少なくとも1つの二次元データセットは、例えば、サンプル成分の質量軸210のような3軸のうちの1つに沿って、特定のポイント234での特定のサンプル100の二次元成分「プロファイル」を含む(結果のプロファイルは、ゼロ点から測った時間の関数として検出される特定のサンプル成分の質量を示し、前記ゼロ点は、前記サンプル100が、前記分析デバイス110に注入、及び/又はそうでなければ導入される時と対応する)。例えば、前記プロセッサデバイス130は、指定されたサンプル成分の質量ポイント235(例えば、図3を参照)のための、サンプルの強度プロファイルに対するサンプル成分(保持)時間を生成するように構成され得る。図2における「x」軸(又は、例えば時間軸230)は、いくつかの例では、リテンションインデックス、及び/又は保持時間として、さらに特徴付けられ得る。従って、前記プロセッサデバイス130は、(例えば図2の)各三次元データセットを、さらにサンプル成分時間230に対する対応するサンプル成分の質量の応答強度220としてプロットすることができる、(例えば、図3に示されるプロファイルを有する)選択されたサンプル成分の対応する二次元データセットの少なくとも1つに変換するように、さらに特定のサンプル成分の質量ポイント(例えば要素235など)に対応して、複数のサンプルごとに三次元データセットのそれぞれを、1つ又はそれ以上の個々の二次元プロファイルに解析することができる。
【0024】
いくつかの態様によれば、プロセッサデバイス130は、複数のサンプルのそれぞれにおいて選択されたサンプル成分(すなわち、代謝物、分子、又はイオン)のその選択されたサンプル成分を表す二次元データセットから、同定及び定量することを達成するために、メモリデバイス140により格納される実行可能な命令/コンピュータ可読プログラムコード部分を選択的に実行するように構成され得る。そうすることで、前記分析されるサンプル成分は、メタボロミクスデータ(例えば、図5の要素225、図7の手順700などを参照)の前記複数の二次元データセットのそれぞれにおいて、一般的に十分な質で存在する選択された強度ピーク(例えば、図3の要素225などを参照)により、最初に同定される。以前に開示されているように、このような二次元のデータセットは、一般的には、三次元データセットの前記次元/軸のいずれかに関する特定の値(すなわち、保持時間やサンプル成分の質量)を選択するか、又はそうでなければ指定することにより、複数のサンプルのそれぞれについてメタボロミクスデータ(例えば、図7の手順700)の各々の三次元データセットから同定される。しかし、当業者には、いくつかの例において、必要又は所望される場合、分析される前記サンプル成分は、前記三次元データセットから選択され得ること、また、そのような分析されるサンプル成分の選択は、それに対応する前記二次元データの分析時にさらに洗練され得ること、が理解されるであろう。いくつかの例では、前記分析されるサンプル成分の前記選択が、例えば、前記三次元データセット(単数及び複数)(すなわち、ユーザーインターフェース150を介して)のグラフィカルな表現を分析することによって容易に行われ得、前記選択は、例えば、前記選択された強度ピーク225を同定するために、前記それぞれの二次元及び/又は三次元データセットにおいて、そのサンプル成分の見かけ上の応答強度を評価することを含む。
【0025】
いくつかの例では、プロセッサデバイス130は、そのサンプル成分は、以前に(すなわち、特定の分子、イオン、又は代謝物として)同定されているかどうか、それに関する強度ピーク225(そうでなければ、「選択された強度ピーク」、「イオンピーク」、又は「選択されたイオンピーク」と本明細書中においてよばれる)を介して、さらに分析される適切なサンプル成分を同定するために、2つ又はそれ以上の複数のサンプル全体で、二次元及び/又は三次元データセットを分析するためのメモリデバイス140によって格納されるコンピュータ可読プログラムコード部分を実行するように構成され得る。つまり、分析に適切なサンプル成分を選択するために、前記プロセッサデバイス130は、例えば、サンプル成分の質量により、及び/又は選択された時間により、前記複数のサンプル全体で、強度/イオンピークデータを区分及び/又はグループ化するように構成され得る。このように、前記プロセッサ装置130はまた、選択された強度ピーク225を同定する際の、差異を低減し、より統計的に有意な分析を提供するために、例えば、バックグラウンドノイズ又は他の望ましくないデータの成果物から十分に識別できる(すなわち、適切な品質で)、強度ピークデータを調べるため構成され得る。一態様では、前記選択された強度ピークを同定するため、前記プロセッサデバイス130は、前記二次元データセットのそれぞれにおいて複数の候補の強度ピークを最初に同定し、また、前記複数の二次元データセット全体で前記候補の強度ピークを比較し、最低の標準偏差(すなわち、前記複数のサンプル全体で最高のデータの質)の前記候補の強度ピークが、前記選択された強度/イオンピーク225として選択される。しかし、当業者には、前記選択された強度ピークが他の方法で同定され得ることが、理解されるであろう。前記複数の二次元データセット全体で前記候補の強度ピークを比較する際に、前記複数の二次元データセット全体で明らかな、及び化合物データベースにおいて認識される化合物に対応する、前記候補の強度ピークのいずれか一つが、選択された前記イオンピークとして選択され得る。より具体的には、例えば、前記複数の二次元データセット全体で前記候補の強度ピークが、認識された、又はそうでなければ既知の化合物の、ライブラリ又はデータベースにおいて(すなわち、ライブラリ、又はデータベースマッチングプロセスにおいて)含まれる、マススペクトルと、必要に応じて、前記マッチングプロセスの主観的なキュレーション又は解像度が続き、比較され得る。そのような例において、認識された、又は既知の化合物と一致する、対応する、又は最高の相関関係である、前記候補の強度ピークのうちの一つが、例えば、図6及び図8に示されるように、前記選択された強度/イオンピーク225として選択され得、また、前記複数のサンプル全体で、一貫性の統合又は再統合を容易に行い得る、又はそうでなければ促進し得る。
【0026】
手順を区分及び/又はグループ化することの一部として、プロセッサデバイス130は、例えば、図5に示されるように、データのさらなる分析に先立って、複数のサンプル全体で、各二次元データセットにおいて明らかな、選択された強度ピーク225を合わせるように、さらに構成され得る。より具体的には、複数のサンプル全体で分析データを分析する際に、(例えば、溶出化合物に対応する)ピークが、前記複数のサンプル全体でお互いに対応するように考慮されるべきであるということが完全には明確でないことがあり得るように、様々な化合物(代謝物を含む)は、あるサンプルから別のへと、分離の過程で多少異なる速度で移動し得る。そのように、前記プロセッサデバイス130は、前記複数のサンプル全体で、各二次元データセットにおいて前記選択された強度ピークについての強度ピークアライメント補正メソッドを実装するために、命令/コンピュータ可読プログラムコード部分を実行するように構成され得る。例えば、このような方法は、分光分析において既知の保持時間(RT)によって特徴づけられる各サンプルに、既知の化合物をスパイクすることを含む。「スパイクされた」化合物のセットは、固定保持インデックス(RI)の値が、前記シフトRTに一致する。前記「スパイクされた」化合物は、研究から研究へ、及び/又は研究から化学ライブラリへ、複数のサンプルからのデータを合わせるために使用され得る内部標準(IS)を、このように提供する。しかし、当業者には、多くの異なる方法が、本開示の精神及び範囲内において、前記複数のサンプル全体で前記選択された強度ピークについての前記強度ピークアラインメントを実行するために使用され得ること、また、この点において、本明細書に示される例は何らかの方法で制限することを意図されていないこと、が理解されるであろう。
【0027】
一度、分析されるサンプル成分が、複数のサンプル全体で選択され、そして区分/グループ化され、そして対応する選択された強度ピークを介して合わせられると、プロセッサ装置130は、複数のサンプル全体で二次元データのそれぞれ(例えば、図5、図6a−6c、及び図7の手順710を参照)について、前記選択された強度ピークに関するエリアを同定するための手順を実装するために、複数の統合手順のいずれかを使用して、命令/コンピュータ可読プログラムコード部分を実行するように構成され得る。そのような例において、各二次元データセットは、他の次元の時間の関数として、別のサンプル特性(すなわち、サンプル成分の質量)の選択された値で検出される強度に対する一次元において、サンプル特性(すなわち、サンプル成分(保持)時間)を示すように構成されているため、選択された強度ピーク225のエリアは、例えば、前記サンプル内における対応するサンプル成分(すなわち、分子、イオン、又は代謝物)の相対量を表すことができる。そのような例において、前記強度は、例えば、時間ゼロ点から開始し、(保持)時間の関数として検出される、前記サンプル成分の質量の選択された値を有する分子、イオン、又は代謝物の量を表すことができる。各二次元データセットにおける、前記選択された強度ピークに関する前記エリアの決定において、その強度ピークの境界は、最初に決定されなくてはならない。そうすることで、プロセッサデバイス130は、前記二次元データセットの前記サンプル特性の次元(すなわち、サンプル成分時間軸230)に沿って、強度ピークの起源500及び強度ピークの末端550を決定するために、命令/コンピュータ可読プログラムコード部分を実行するように構成され得る。この点で、前記強度ピークの起源500及び前記強度ピークの末端550の各々は、必ずしも明確に定義され得ない。つまり、他の試料成分、バックグラウンドノイズ、又は他の望ましくないデータの成果物が、時々、前記明らかな強度ピークの起源500又は前記明らかな強度ピークの末端550強度のいずれかについての、「ショルダー」又は他の遷移の形式において、データセットにおける前記選択された強度ピーク225上で衝突するか、データセットにおける前記選択された強度ピーク225を妨げ得る。そのように、前記強度ピークの起源500及び/又は前記強度ピークの末端550の前記同定はまた、例えば、斜面内の特定の変更又は他の閾値の変更を同定するといった、いくつかの近似又は主観的な分析を含むことができ、いくつかの変量が、(すなわち、統計的観点から)大幅にデータの質に影響を与えることなく、一定の許容範囲内で許容され得る。
【0028】
一度、強度ピークの起源500及び強度ピークの末端550が、各二次元データセットにおける選択された強度ピーク225のために同定されたならば、前記強度ピークの起源500及び前記強度ピークの末端550の各々の関係もまた、強度寸法220における基準強度575に関して同定されなくてはならない。つまり、前記選択された強度ピーク225の下の境界は、前記複数のサンプルについての前記二次元データセット全体で、それに関するエリアを同定する目的のために同定されなくてはならない。従って、プロセッサ装置130は、前記複数のサンプルについての前記二次元のデータセット全体で、前記選択された強度ピーク225についての適切な基準強度575を同定するために、命令/コンピュータ可読プログラムコード部分を実行するように構成することができる。このような基準強度575は、いくつかの例において、収集したデータに関するすべてのバックグラウンドノイズを、上述の前記選択された強度ピーク225の相対強度の原点を定義するか、又はそうでなければ特徴づけるべきである。そして、前記適切な基準強度575の同定時に、前記プロセッサ装置130は、前記強度寸法220における前記基準強度575に関して、前記強度ピークの起源500及び前記強度ピークの末端550の各々の関係を同定するために、命令/コンピュータ可読プログラムコード部分を実行するように構成することができる。前記プロセッサ装置130は、前記強度寸法220における前記基準強度575に対応して、前記強度ピークの起源500及び前記強度ピークの末端550の各々のいずれか(すなわち、サンプル成分の質量の次元210における、前記強度ピークの起源500又は前記強度ピークの末端550が、前記強度寸法220における同定された前記基準強度575に対応する見かけの強度をもっているかどうか)、同定するように構成することができる。そうであるならば、前記強度ピークの起源500及び/又は前記強度ピークの末端550は、前記基準強度575との「ベース」の相関として指定され得る。
【0029】
プロセッサデバイス130は、更に、強度ピークの起点500及び強度ピークの末端550のそれぞれが、強度次元220において基準強度575から離れて配置されるかどうか(即ち、サンプル成分の時間次元230における強度ピークの起点500又は強度ピークの末端500が、強度次元220における決定基準強度575よりも大きいか又は小さいかのいずれかである明白な強度を有する)を決定するように構成し得る。もしそうなら、強度ピーク起点500及び/又は強度ピーク末端550は、基準強度575に対して「drop」相関として設計され得る。そのような「ドロップ(drop)」相関の例において、プロセッサデバイス130は、更に、「ドロップ」相関強度ピークの起点及び/又は「ドロップ」相関強度ピークの末端から基準強度まで、「ドロップ」境界(例えば、図5及び図6Dにおける要素600、図6cにおける要素610)を拡張するために、命令/コンピュータ可読プログラムコード部分を実行するように構成され得る。そうすることで、複数のサンプルの中の各二次元データセットにおける選択された強度ピーク225についての明確な相対領域を、こうして決定する。いくつかの例において、選択された強度ピーク225の決定された領域は、強度ピーク起点500及び強度ピーク末端550の性質に従って、即ち、それぞれによって表される相関関係に従って設計され得る。つまり、選択された強度ピークは、「ベース−ベース」の相関関係として(例えば図6aを参照)、「基準−ドロップ」相関関係として(例えば図6c参照)、「ドロップ−ベース」相関関係として(例えば図6b参照)、又は「ドロップ−ドロップ」相関関係として設計され得る。一旦選択された強度ピーク225の領域が決定されると、プロセッサデバイス130はまた、「ドロップ」境界線600又は610を含む、強度次元において、その強度次元の基準強度575との関係に関して、サンプル特性次元における強度ピーク起点500及び強度ピーク末端550の間の選択された強度ピーク225を統合することによって、領域を定量化するために命令/コンピュータ可読プログラムコード部分を実行するように構成され得る。従って、選択された強度ピーク225に関連して決定した領域は、それぞれのサンプルにおいて、例えば、パーセント相対標準偏差(%RSD)の観点から、サンプル成分の相対量を代表し、且つ対応している。
【0030】
本明細書に開示した方法で、複数のサンプルの中の各二次元データセットにおける選択された強度ピーク225の分析の間、プロセッサデバイス130は、更に、特定の化合物(即ち、代謝物)又は選択され、且つ分析された強度ピーク225に関連したサンプル化合物(例えば図7のステップ720参照)を同定するように、命令/コンピュータ可読プログラムコード部分を実行するように構成され得る。特定の化合物/サンプル成分は、「既知であり名前が付けられている」及び/又は「既知であるが名前がつけられていない」化学物質/化合物であり得る。つまり、例えば、同定された特定の化合物/サンプル成分は、化学物質の命名体系を有する代謝物、又は、以前に同定されたが、まだ化学名及び/又は分類が割り当てられていない「既知である」が「無名の」代謝物に対応し得る。当業者は、そのような化合物同定手順は、選択された強度ピーク225及び/又は、いくつかの例においては、分析下で複数のサンプルの中の、対応する二次元又は三次元データセットに関して、多くの異なる方法で達成することができることを理解するであろう。例えば、幾つかの化合物の同定手順は、米国特許出願第7,433,787号(System, Method, and Computer Program Product Using a Database in a Computing System to Compile and Compare Metabolomic Data Obtained From a Plurality of Samples)、及び同第7,561,975号(System, Method, and Computer Program Product for Analyzing Spectrometry Data to Identify and Quantify Individual Components in a Sample)、及び、米国特許出願公開番号US/2009/0093971A1(System and Method for Analyzing Metabolomic Data)において開示されており、それらの全てはMetabolon社に割り当てられており、同社は本出願の譲受人でもある。そのような化合物同定手順は、本明細書に開示に関連した範囲内で、米国特許第7,433,787号及び米国特許出願公開番号US2009/0093971A1によって開示されたそのような化合物同定手順は、本明細書に参照によって組み込まれ、またそうでない場合は、簡易にするために詳細には本明細書において説明していない。
【0031】
上述したように、複数のサンプルの中の各二次元データセットの選択された強度ピーク225に関連付けられている領域(同定されたサンプル成分に対応する)の決定を達成するために、各定量領域は、次に、その領域を決定するためのプロセッサデバイス130によって与えられた特定の統合手順によって特徴付けられる。つまり、選択された強度ピークの領域を決定するために与えられた特定の統合手順はまた、いくつかの例において、基準強度575に対する、強度ピーク起点500及び強度ピーク末端550の各関係に従って、設計され得る。つまり、様々な統合手順は、「ベース−ベース」統合として(例えば図6a参照)、「ベース−ドロップ」統合として(例えば図6c参照)、「ドロップ−ベース」統合として(例えば図6b参照)又は「ドロップ−ドロップ」統合として、設計され得る。当業者は、しかしながら、様々な統合手順によって決定された選択された強度ピーク225は、プロセッサデバイス130によって使用された特定の統合手順に従って変化し得ることを理解するであろう。つまり、「ドロップ−ドロップ」統合手順によって決定された強度ピーク領域は、「ベース−ベース」統合によって決定された強度ピークはまた、強度ピーク起点500及び強度ピーク末端550についてのピークの「テール」部分も含み得るため、いくつかの例において、「基準−基準」統合によって決定された強度ピーク領域から大幅に異なり得る(即ち、統計的な方法で)。複数のサンプルの中の各二次元データセットについての選択された強度ピーク225の領域は、時には、その後のプロセスの累積的な(あるいは、少なくとも半累積)の方法(すなわち、複数のサンプル間で選択された強度のピーク225に対応するサンプル成分の「平均」相対量を決定する)で使用され得るため、特定の統合手順におけるそのような検証は、いくつかの例において、選択された強度ピーク225によって代表される特定のサンプル成分の決定相対量に関して、複数のサンプルに渡って分析する場合、統計的に有意になり得る。
【0032】
本出願の更なる態様によると、プロセッサデバイス130は、従って更に、決定された基準強度575に対する強度ピーク起点500の関係及び、決定された基準強度575に対する強度ピーク末端550の関係の組み合わせの観点から、複数のサンプルの中の各二次元データセットについての選択された強度ピーク225に関する領域を決定するために使用される、複数の統合手順の内の1つを決定するために、さらなる命令/コンピュータ可読プログラムコード部分を実行するように構成され得る。つまり、処置デバイス130はまた、もともとそれぞれの強度ピークの領域を決定するために適用した統合手順が、「ベース−ベース」統合、「ベース−ドロップ」統合、「ドロップ−ベース」統合、又は「ドロップ−ドロップ」統合であるかを決定するように構成され得る。選択された強度ピークの領域の決定は、次に、プロセッサデバイス130によって元々実行された特定の統合手順に従って、二次元のデータセット間で比較してグループ化し得る。そうすることで、プロセッサデバイス130はまた、二次元データセット(例えば図7のステップ730参照)の第1の部分についての選択された強度ピーク225の領域を掲載するために使用した特定の統合手順を決定するように構成され得る。いくつかの例において、第1の部分は、複数のサンプルの中の二次元データセットの大部分を代表し得る。しかしながら、2つ以上の異なる統合手順が使用されてきた場所では、第1の部分は、他の統合手順のいずれよりも、より多くの例において実行された特定の統合手順を代表し得る。いずれの例においても、プロセッサデバイス130によって決定された統合手順の内の特定の1つは、複数のサンプルの中の二次元データセットにおける選択された強度ピークについてのテンプレートの統合手順として設計され得る。つまり、プロセッサデバイス130はまた、テンプレートの統合手順を決定し、指定するために、また、テンプレートの統合手順を二次元データセットの第2の部分の選択された強度ピークへ適用するために、命令/コンピュータ可読プログラムコード部分を実行するように構成され得、ここで、二次元データセットの第2の部分は、以前、テンプレートの統合手順以外の統合手順の内の1つによって決定された、その選択された強度ピークの領域を有していた(例えば図7のステップ740参照)。効果的に、プロセッサデバイス130は、各二次元データセットについての選択された強度ピーク225の領域を再計算するように構成され得、選択された強度ピーク225の領域は、もともとテンプレートの(即ち、最も一般的に用いられた)統合手順以外の統合手順によって決定された。
【0033】
当業者は、しかしながら、テンプレートの統合手順は、必ずしも二次元データセットの一部の再計算、選択した強度のピーク領域に該当しないことがあることを理解するであろう。例えば、テンプレートの統合手順を選択された強度ピーク225(以前にその統合手順によって決定されていない、初期に決定した領域を有する)に適用するという試みは、例えば、背景ノイズ、又は特定の二次元データセットにおける選択された強度ピーク225の不確かな強度のピークの起点500若しくは強度ピーク末端550をレンダリングする他の望ましくないデータの乱れのために、可能でない可能性がある。従って、いくつかの例において、テンプレートの統合手順をある選択された強度ピークの領域の再計算に適用することは、プロセッサデバイス130によって実施された適用手順の対象となり得る。もしそのような例が発生する場合、しかしながら、テンプレートの統合手順の適用の対応は、統計的にそれ以降の任意の累積的な、又は少なくとも部分的に累積的な複数のサンプルの中の分析において扱われ得る。いかなる例においても、事前にテンプレートの統合手順によって決定されていない選択された強度ピークの領域の再計算は、例えば、二次元データセットの第1の部分に相当するサンプルにおいて決定されるサンプル成分の相対量に関して、二次元データセットの第2の部分の選択された強度ピークに関する領域によって、サンプル内で決定される特定のサンプル成分の相対量を調整するために、役立つ。このように、プロセッサデバイス130は、統計的に、又はそうでなければデータのそれ以降の分析において重要であり得る解析結果(即ち、複数のサンプル間のサンプル成分の相対量)の質の向上と一貫性を達成するように、複数のサンプルの中の二次元データセットのそれぞれについての選択された強度ピークの領域のより一貫性のある決定を適用するように構成され得る。
【0034】
他の態様において、プロセッサデバイス130はまた、複数のサンプルの中の傾向又は他の関連性を決定するために、選択された強度ピーク及び/又は関連する複数のサンプルを渡る二次元及び三次元のデータセットを更に分析するための、命令/コンピュータ可読プログラムコード部分を実行するように、記憶デバイス140と協力するように構成され得る。例えば、図3において示されたプロファイルは、いくつかのサンプル100の場合、十分な確信を持って既知の代謝物、及び/又は知られているが、名前が付けられていない代謝産物に関連し得る(図4に示されるように、選択された時間枠260、270内のデータポイントとして示され得る)。しかしながら、サンプルの変動のために、サンプル100内の潜在的な汚染物質、及び/又は、当業者にとって理解されるであろう他の実験的な要因のために、いくつかのサンプル100の分析によって生じる、いくつかの三次元データセットは、与えられたサンプル成分の質量にそのような十分な確実に同定される化合物と一致しない場合があるために、応答の強度プロファイルに対して対応する二次元の時間になり得るか、又は、複数のサンプル間で選択された強度のピークを基準にして整列することは不可能である。本開示の態様は、したがって、更に、前述のプロセッサデバイス130/記憶デバイス140との通信において、時間軸240(与えられたサンプル成分の質量についての選択された強度ピークが、分析デバイス110によって検出されたデータから決定された時点の時間265の指標である)での複数のサンプル100に渡って比較する、視覚的な表示160(例えば、図4も参照)を表示するために、ユーザーインターフェース150を具備し得る。ユーザーインターフェース150は、例えば、図4において一般に示されるように、時間240に対する、サンプル番号250(サンプル100の同定を示す)の表示160を、ユーザへ表示し得る。より具体的には、いくつかの態様において、ユーザーインターフェース150は、サンプル全体の中の「四次元」に及ぶ簡潔なグラフ形式で、サンプル間の分析を容易にするために(即ち、強度のピーク配置を容易にするために)、データベース/プロセッサデバイス130との通信において、複数のサンプルの中の、各二次元データセットについての選択された強度ピークの比較の視覚的表示160を表示するように、構成され得る。ユーザーインターフェース150は、例えば、表示デバイス、パソコン、及び/又はデータのグラフ形状での表示のためのディスプレイを有するほかの電子機器を含み得る。
【0035】
本開示の別の態様によると、選択された強度ピークが示し得る、又はそうでなければ、複数のサンプル成分で構成される例があり得る。そのような例において、関心のある特定のサンプル成分の量子化の精度は、第2成分又は他の同定される成分とともに、さらに、本明細書に開示のように実現し得る。より具体的には、前に開示したように、分析するために選択した強度のピークが同定された後(例えば図9のステップ900参照)、並べ替えられ/グループ化され、複数のサンプルを越えて整列され、プロセッサデバイス130は、複数のサンプルの中の対応する2時限データセットのそれぞれについて、複数の統合手順のうちの1つを利用して、選択された強度ピークのそれぞれに関連する領域を決定するための手順を実施するために、命令/コンピュータ可読プログラムコード部分を実行するように構成され得る。従って、複数のサンプルの中の選択された強度ピークのそれぞれの領域は、選択された強度ピークが表す単一サンプル成分の前提に基づいて決定する。各二次元データセットは、他の次元におけるサンプル成分に対する、1字現における選択されたサンプル成分の検出された強度を示すように構成するため(従って、選択されたサンプル成分質量は、時間の関数として示される)、そのような例において、選択された強度ピーク225の領域は、例えば、サンプル内の単一サンプル成分の相対量を表し得る。つまり、前述したように、強度は、例えば、時間0の点から開始する、(保持)時間の関数として検出される、分子、イオン、又は選択されたサンプル成分質量の値を有する代謝物の量を表示し得る。
【0036】
各二次元データセットにおける選択された強度ピークに関する領域の決定において、その強度ピークの境界は、最初に決定する必要がある。そうする時に、プロセッサデバイス130は、サンプルの特性次元に沿って強度ピーク起点500及び強度ピーク末端550を決定するために、命令/コンピュータ可読プログラムコード部分を実行するように構成され得る。この点で、強度ピーク起点500及び強度ピーク末端550のそれぞれは、必ずしも明確に決定し得ない。つまり、他のサンプル成分、背景ノイズ、又は他の望ましく名データのアーティファクトは、「ショルダーピーク」、「二次的ピーク」又は、明白な強度ピーク起点500又は、明確な強度ピーク末端550のいずれかについての他の遷移の形状で、データセットにおける選択された強度ピーク225上に衝突するか、又は妨害し得る。そうであるので、強度ピーク起点500及び/又は強度ピーク末端550の決定はまた、例えば、傾斜における特定の変更、又は閾値の変更の決定などの(いくつかの検証が大幅にデータの品質に影響を与えることなく、一定の許容範囲内で許容される場合がある(即ち、統計学的観点から))、いくつかの近似又は主観的な分析を含む。
【0037】
強度ピーク起点500及び強度ピーク末端550は、各二次元データセットにおける選択された強度ピーク225について一旦決定すると、強度ピーク起点500及び強度ピーク末端550のそれぞれと、強度次元220におけるベースライン強度575との関係もまた、決定されなければならない。つまり、選択された強度ピーク225の下限は、複数のサンプルについての二次元データセットに渡り、それに関連する領域を決定する目的のために決定しなければならない。従って、プロセッサデバイス130は、また、複数のサンプルについての二次元データセットの中の選択された強度ピーク225についての適切なベースライン強度575を決定するために、命令/コンピュータ可読プログラムコード部分を実行するように構成し得る。そのようなベースライン強度575は、いくつかの例において、収集したデータに関連付けられたすべてのバックグラウンドノイズ上に、選択された強度ピーク225の相対強度起源を決定し、又はそうでなければ特徴付けるべきである。適切なベースライン強度575の測定時に、プロセッサデバイス130は、次に、強度次元220におけるベースライン強度575についての、強度ピーク起点500及び強度ピーク末端550のそれぞれの関係性を決定するために、命令/コンピュータ可読プログラムコード部分を実行するように構成され得る。そのようにする際に、複数のサンプルの中の各二次元データセットにおける選択された強度ピーク225についての明白な相対領域を決定する。いくつかの例において、選択された強度ピーク225の決定された領域は、強度ピーク起点500及び強度ピーク末端550の性質によって、つまり、それぞれによって表された相関関係によって、指定し得る。つまり、選択された強度ピークは、「ベース−ベース」相関、「ベース−ドロップ」相関、「ドロップ−ベース」相関、又は「ドロップ−ドロップ」相関として指定し得る。選択された強度ピーク225の境界が決定されると、プロセッサデバイス130は、「ドロップ」境界線600又は610によって代表される任意の境界を含む、強度次元におけるベースライン強度575に対する、それらの関係に関して、サンプル特性次元における、強度ピーク起点500及び強度ピーク末端550の間の、選択された強度ピーク225を統合することによって、領域を定量化するように、命令/コンピュータ可読プログラムコード部分を実行するように構成し得る。従って、選択された強度ピーク225に関する決定された領域は、例えば、パーセント相対標準偏差(%RSD)の観点において、それぞれのサンプルのサンプル成分の相対量を代表し、且つ、対応する。
【0038】
本明細書において開示した方法で、複数のサンプルの中のそれぞれの二次元データセットにおいて、選択された強度ピーク225を分析する間、プロセッサデバイス130は更に、特定の化合物(即ち、代謝物)又は、選択され、且つ分析された強度ピーク225(例えば、図9のステップ920参照)に関連したサンプル成分を同定するために、命令/コンピュータ可読プログラムコード部分を実行するように構成され得る。特定の成分/サンプル成分は、「名前が知られている」及び/又は「知られているが、名づけられていない」化学物質/化合物であり得る。つまり、例えば、同定された特定の化合物/サンプル化合物は、化学命名法を有する、又は過去に同定されたが、まだ化学名及び/又は分類が割り当てられていない「知られているが、名づけられていない」代謝物を有する代謝物に関連し得る。当業者は、そのような化合物の同定手順は、いくつかの例において、分析下の複数のサンプルの中の、選択された強度ピーク225及び/又は、関連する二次元又は三次元データセットについて、多くの異なる方法で達成することができることを理解するであろう。当業者は、従って、更に、更なる開示された態様は、以前開示された態様(例えば、選択された強度ピークの境界の決定において、選択された強度ピークをそれによって表示されたサンプル成分の相対量を決定するために選択された強度ピークの領域を統合において、及び、特定の成分/サンプル成分(例えば、ライブラリ一致)の同定において)と同様であることを、理解するであろう。
【0039】
強度ピーク起点500のベースライン強度575に対する関係性の決定、及び、強度ピーク末端550のベースライン強度575に対する関係性の決定の組み合わせの観点から、
前述のように、本出願のいくつかの態様によると、初期の分析を検証、及び/又は調整するために、プロセッサデバイス130は、複数のサンプルの中の任意の二次元データセットについて、選択された強度ピーク225に関する領域を決定するために、複数の統合手順のうちの所定の1つを使用したかどうかを決定するために、命令/コンピュータ可読プログラムコード部分を実行するように構成され得る。つまり、プロセッサデバイス130はまた、もともとそれぞれの強度ピークの領域を決定するために適用した統合手順が、「ベース−ベース」相関、「ベース−ドロップ」相関、「ドロップ−ベース」相関、又は「ドロップ−ドロップ」相関であるかを決定するように、構成され得る。
【0040】
一態様において、「ベース−ベース」相関を含む適用した統合手順は、独立した選択された強度のピークを示すものとして特徴付けることができる。他の態様において、「ドロップ−ドロップ」相関は、選択された強度のピークが「中間」のピークであることを示すものとして特徴付けることができる。つまり、それらの態様において、「ベース−ベース」及び「ドロップ−ドロップ」相関は、選択された強度のピークがバックグラウンドや他のサンプル成分の中で隔離されたスタンドを示し得る。しかしながら、更なる別の態様において、「ベース−ドロップ」相関、又は「ドロップ−ベース」相関は、「ショルダーピーク」又は二次的ピークの存在を示すものとして特徴付けることができ、「ベース−ドロップ」相関は、ショルダーピークが、選択された強度ピークの後縁について、又はそうでなければ隣接して配置され、また、「ドロップ−ベース」相関は、ショルダーピークが、ピークの前縁について、又はそうでなければ隣接して配置されることを、示し得る。
【0041】
従って、初期分析を改善し得るかどうかを決定するために、初期分析が十分に単一のサンプル成分の代表である選択された強度のピークを前提としていたかどうかを決定するのに、有用であり得る。そうする際に、複数の統合手順の内の所定の1つは、「ベース−ドロップ」、及び「ドロップ−ベース」相関のいずれか1つ(又は両方)として選択される。選択された強度ピークの決定した領域は、次に、もともとプロセッサデバイス130によって適用されていた特定の統合手順によって、二次元データセット及びグループ化されたものと比較され得る。もしそのような「ベース−ドロップ」及び/又は「ドロップ−ベース」相関が、初期の分析において存在している場合、ショルダーピーク又は二次的ピークの推定は、更に、分析したサンプル中に、第2のサンプル成分が存在していることを示し得る(例えば、図9のステップ930参照)。当業者は、しかしながら、特定の「ベース−ドロップ」及び/又は「ドロップ−ベース」相関は、二次元のデータセット全体で一貫して同定できない場合があることを理解するであろう。更に具体的には、例えば、強度ピークの起点及び強度ピークの末端のうちの1つは、強度ピークの起点及び強度ピークの末端の内の他方が、「ベース」又は「ドロップ」のいずれかと混合し得る一方、ベースラインにおいて、又はベースラインについて一定であり得る。他の例において、強度ピークの起点及び強度ピークの末端の両方は、「ベース」又は「ドロップ」に対して、混合されて、又はそうでなければ多様な結果を示し得る。そのような例において、主観的評価は、二次元データセットの中の選択された強度ピークに対して、第2のサンプル成分が存在し得るかどうかというように行い得(即ち、手動/主観的な検査及び手動/主観的な統合のための、特定のピークを「フラグ付けする」ことによって、主観的又は人間による評価のための「疑わしい」ピークのリストを作成する)、本明細書に開示される検証は継続することができ、又は、本明細書に開示される検証は不要として終了することができる。
【0042】
図8に示されるように、プロセッサデバイス130は、選択された強度ピーク225の領域を計算するために使用する特定の統合手順を決定するように構成され得、統合手順の内の特定の1つが初期分析において使用されたプロセッサデバイス130の例において、プロセッサデバイス130は、更に、二次元データセットの選択された強度ピークの内の第1の部分として、統合手順を実現する、二次元データセットを指定するように、命令/コンピュータ可読プログラムコード部分を実行するように構成し得る。そうすることによって、選択された強度ピークの決定された領域は(あらかじめ設定した(ベース−ドロップ及び/又はドロップ−べース)統合手順の内の1つによって)、第1サンプル要素の存在及び量を表すものとして指定することができる。つまり、それぞれの選択された強度ピークの領域の除外部分が、第2のサンプル成分(例えば、選択した強度ピーク(又は「プライマリ」ピーク)例えば図8のサンプル2、3、及び9を参照)への先頭の端の又は末尾の端の肩部を示し得る一方、第1の部分の二次元データセットの選択された強度ピークの決定された領域は、第1のサンプル成分を表すものとして指定され得る。
【0043】
別の観点から、選択された強度ピークは、第1のサンプル成分に関する任意の領域が、統合手順の所定のいずれかによって決定されたどうかを決定するための複数の二次元データセットに渡って比較され得、プライマリピークに加えてショルダーピークの指標は、第1のサンプル成分に加えて、第2のサンプル成分に対応し、統合手順の内の所定の1つによって決定された第1のサンプル成分に関連する領域を有する、前述の選択された強度ピークは、従って、二次元データセットの選択された強度ピークの第1の部分を含むであろう。したがって、二次元データセットの選択された強度ポークの第1の部分は、第1のサンプル成分に関連した第2のサンプル成分を示し得る。そのような例において、第1のサンプル成分に関連した第1の部分のそれぞれの選択された強度ピークの領域を決定するために使用した、統合手順の所定の1つは、従って、第1のサンプル成分マスクの統合手順を含み得、更に、各選択された強度ピークの領域(第2のサンプル成分の相対量に対応する(即ち、選択された強度ピークへの先頭端又は末尾端))は、また、第2のサンプル成分マスク統合手順(例えば図9のステップ940参照)を使用して、二次元データセットの選択された強度ピークの第1の部分について決定され得る。つまり、当業者は、第2のサンプル成分に相当する、選択された強度ピーク下の以前無視した領域は、各サンプルにおける第2のサンプル成分の相対量の指標を提供するように、適切な統合手順に従って統合し得ることを理解するであろう。
【0044】
統合手順の内の所定の1つが、選択された強度ピークの第1の部分の第1のサンプル成分に関連した領域を決定するために使用された場合、検証及び調整手順は、例えば、「多数派の」統合手順、又は、テンプレート統合手順として、他の任意の統合手順よりも例においてより多く実装された特定の統合手順を使用することによって、以前に開示された側面の一つに戻ることがあり、その後、テンプレート統合手順を、二次元データセットの同定された部分に相当するサンプルにおいて決定されたサンプル成分の相対量に関する二次元データセットの残部に相当するサンプル内において決定されるサンプル成分の相対量を調整するために、テンプレートの統合手順ではない統合手順の内の1つによって決定されるその選択された強度ピークの領域を、事前に有する、二次元データセットの残部の選択された強度ピークへ適用する。
【0045】
しかしながら、所定の統合手順の内の1つが、選択された強度ピークの第1の部分の第1のサンプル成分に関する領域を決定するために使用された場合、一旦二次元データセットの選択された強度ピークの第1の部分が決定されると、プロセッサデバイス130は、第1及び第2のサンプル成分マスク統合手順を、二次元データセットの第2の部分の選択された強度ピークへ適応するために、命令/コンピュータ可読プログラムコード部分を実行するように更に構成され得る(例えば、図9におけるステップ950参照)。
【0046】
第2の部分は、例えば、第1のサンプル成分マスク統合手順ではない、統合手順の内の1つによって決定された選択された強度ピークの領域を以前有していた、二次元データセットの残部又は任意の残部であり得る(例えば、図8のサンプル1、4〜7参照、選択された強度ピークの初期に計算された領域は、強度ピーク起点及び強度ピーク末端の間に延びる、破線によって示されている)。そのように、第1及び第2のサンプル成分マスク統合手順を、二次元データセットの第2の部分の選択された強度手順へ適用する際(即ち、それらの二次元データセットを、ベース−ベース、又はドロップ−ドロップ統合手順を使用して事前に分析する)、その各領域(事前の初期の分析では、単一のサンプル成分に起因する)は、二次元データセットの第1の部分に関するサンプルにおいて存在すると決定された、第1及び第2のサンプル成分の相対量に関する二次元データセットの第2の部分に対応するサンプルにおいて存在すると決定された、第1及び第2サンプル成分の相対量を示すように、調整され得る。
【0047】
別の観点から、二次元データセットの選択された強度ピークの第1の部分を決定すると、プライマリピーク、ショルダーピーク、及びそれらの間のピーク遷移が、第1のサンプル成分に加えて、第2のサンプル成分を示す二次元データセットの選択された強度ピークの第1の部分を含む、各選択された強度ピークについて、決定され得る。手順の検証の一態様として、二次元データセットの選択された強度ピークの第1の部分のショルダーピークに関する第2のサンプル成分の同定は、例えば、既知の成分のライブラリとの比較によって決定され得る。いくつかの例において、二次元データセットの初期分析が、選択されたイオンピークの統合された領域を決定するために使用されたパラメータにおける幾つかの検証を含み得るので、第1及び第2のサンプル成分マスク統合手順は、各々が第1の部分全体での統合パラメータの平均値、中央値、又はその他の表示を表すことができ、第1のサンプル成分マスク統合手順はまた、プライマリピーク及びショルダーピークの間のサンプル特性次元における各ピーク遷移及び、強度次元における各ベースライン強度を決定するように、第2のサンプル成分マスク統合手順と比較され得る。更に、第1及び第2のサンプル成分マスク統合手順を、二次元データセットの第2の部分の選択された強度ピークへ適用する際に、第1のサンプル成分マスク統合手順は、第1のサンプル成分に関する第2の部分の選択された強度ピークの領域を決定するために、強度次元における各ベースライン強度についてのサンプル特性次元における、強度ピーク起点及び各ピーク遷移を使用して、第1のサンプル成分マスク統合手順を選択された強度ピークの第2の部分について実行し得る。同様に、第2のサンプル成分マスク統合手順は、第1のサンプル成分に関する第2の部分の選択された強度ピークの領域を決定するために、強度次元における代表的なベースライン強度に関するサンプル特性次元における、代表的なピーク遷移及び強度ピーク末端を使用して、選択された強度ピークの第2の部分に関して実行され得る。
【0048】
当業者は、図8に示されているように、「再統合」又は、本開示のそのような態様による手順の検証が、第2のサンプル成分についてと同様に、オリジナルの統合についても、分析されたサンプルにおいて存在する第1のサンプル成分の量について有意に(統計的に、或いはその他の手法で)異なる結果を提供し得ることを理解するであろう。いくつかの例において、検証の更なるレベルが提供され得、又は必要に応じて実装され得る。例えば、本開示の態様は、自動的に決定、及び/又は手動で実施され得る二次元データセットの、任意の又は全ての選択されたピークを提供し得る。より具体的には、例えば、プライマリピーク及びショルダーピークの間のピークについて、もし存在すれば、プロセッサデバイス130は、更に、手動で移動させた、又はそうでなければ自動的な手順の結果の検証の主観評価に基づいて調整された、任意の又は全ての二次元データセットにおける、自動的に決定されたピークの遷移を可能にするように、命令/コンピュータ可読プログラムコード部分を実行するように構成され得、そのような手動的操作は、例えば、主題の専門家が更に分析結果を絞り込むことを可能にし得る。本開示のそのような態様は、従って、メタボロミクス解析の初期段階で定量的な誤りに対処し、減少させ、且つ、従って、有利に、後続のステップ又は分析において、大きな誤差を回避し、低減し、最小化させることを容易にし得る。
【0049】
本開示の態様は、また、図7及び9の操作フローダイアグラムにおいて一般的に示されているように、また、本明細書において前述したように、メタボロミクスデータの分析方法を提供する。好ましい装置及び方法の提供に加えて、本開示の態様はまた、例えば、プロセッサデバイス130による実行に応じて、装置に少なくとも本明細書に開示したステップを実行させる媒体によって、その中に記憶される特定のコンピュータ可読プログラムコード部分を有する、コンピュータ・可読記憶媒体(即ち、記憶デバイス140)の形状で、機能/操作/上記の開示手順を実行するための関連したコンピュータプログラム製品を提供し得る。この点で、図7及び図9は、本開示の態様による、特定の方法、装置及びコンピュータプログラム製品に関する、操作フローダイアグラムである。操作フローダイアグラム又は操作フローダイアグラムにおけるブロックの組み合わせの、各ブロック又はステップは、プロセッサ装置130によって実行される適切なコンピュータプログラム命令によって実装することができる。これらのコンピュータプログラム命令は、操作フローダイアグラム又は、本明細書に開示した他の方法に関して指定された機能を実行するために、コンピュータデバイス又は他のプログラム可能な装置へ搭載され得る。これらのコンピュータプログラムの命令は、操作フローダイアグラムにおいて、そうでなければ本明細書に開示した方法において指定された関数を実装する、コンピュータ可読メモリに格納されている実行可能な命令が、命令を指示する、又は実行することが可能な製品の動作を生成したり、容易にすることができるように、特定の方法においてコンピュータデバイス又は他のプログラム可能な装置によってアクセス可能なように、コンピュータ−可読記憶媒体(即ち、記憶デバイス140)において記憶され得る。コンピュータプログラムの命令はまた、一連の操作ステップを、コンピュータデバイス又は他のプログラム可能な装置によって実行される命令が、操作不ルーダイアグラムにおいて、そうでなければ本明細書に開示した方法において指定された、昨日/ステップを実装するための適切なステップを提供する、又はそうでなければ指示するような、コンピュータに実装されたプロセスを生成するためのコンピュータデバイス又は他のプログラム可能な装置上で実行させるために、コンピュータデバイス又は他のプログラム可能な装置へ搭載され得る。操作フローダイアグラムの各ステップ、又は、操作フローダイアグラムにおけるステップの組み合わせは、指定された関数又はステップ、又は特別な目的のハードウェアとコンピュータ命令(ソフトウェア)の組み合わせを実行する、特別な目的のハードウェアベースのコンピュータシステムによって実装することができる。
【0050】
多くの変更及び、本明細書に記載された開示以外の態様は、本開示が上記の説明及び関連する図面において提示される教示の利益を有することを、当業者は想到するであろう。
従って、本開示は、開示の特定の対応に限定されず、変更及び他の態様は、本出願の請求の範囲内に含まれることを意図する。特定の用語が本明細書中に採用されているが、それらは、一般的且つ記述的な意味においてのみ使用されるものであり、何ら制限することを意図するものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
成分分離及び質量分析計システムから得たデータを分析する方法であって、
成分分離及び質量分析計システムから得たデータを含む、複数の二次元データセットのそれぞれにおける選択されたイオンピークを決定することと(前記二次元データセットのそれぞれは、それぞれの三次元データセットから決定され、複数のサンプルのそれぞれについての、前記成分分離及び質量分析計システムから得られた前記データを含む)、
前記二次元データセットのそれぞれについて、複数の統合手順の内の1つを使用して、前記選択されたイオンピークに関連する領域を決定することと、
前記二次元データセットの前記選択されたイオンピークに関連したサンプル成分の同定を決定することと(それぞれの選択されたイオンピークに関連する前記領域は、前記それぞれのサンプルの、前記サンプル成分の相対量にさらに対応する)
前記複数の二次元データセットの中の前記選択されたイオンピークを、前記二次元データセットの第1の部分についての前記選択されたイオンピークの前記領域を決定するために使用した、前記統合手順の内の1つを決定するために比較することと(前記決定された統合手順の内の1つは、テンプレート統合手順を含む)、
前記テンプレート統合手順を、前記二次元データセットの第2の部分の前記選択されたイオンピークに適用すること(前記二次元データセットの第2の部分が、前記テンプレート統合手順以外の前記統合手順の内の1つによって決定されたその前記選択したイオンピークの前記領域を有し、前記二次元データセットの前記第1の部分に相当する、前記サンプルにおいて決定すべき前記サンプル成分の前記相対量に関する、前記二次元データセットの前記第2の部分に相当する、前記サンプルにおいて決定すべき前記サンプル成分の前記相対量を調整する)と、
を含む、分析方法。
【請求項2】
成分分離及び質量分析計システムから得たデータを分析する方法であって、
複数の二次元データセットのそれぞれにおける選択されたイオンピークを決定することと(前記二次元データセットのそれぞれは、複数のサンプルのそれぞれについて、成分分離及び質量分析計システムから得られたデータを含むそれぞれの三次元データセットから決定される)、
前記二次元データセットのそれぞれについて、複数の統合手順の内の1つを使用して、前記選択されたイオンピークと関連する領域を決定することと、
前記二次元データセットの前記選択されたイオンピークに関連する第1のサンプル成分の同定を決定することと(前記第1のサンプル成分に関連する選択されたイオンピークのそれぞれの前記領域が、更に、前記それぞれのサンプルにおける前記第1のサンプル成分の相対量に相当する)、
前記複数の二次元データセットの中の前記選択されたイオンピークを、前記統合手順の内の所定の1つを、前記二次元データセットの前記選択されたイオンピークの第1の部分の前記第1のサンプル成分に関連する前記領域を決定するために使用したかどうかを決定するために、比較することと(前記二次元データセットの前記選択されたイオンピークの前記第1の部分は、前記第1のサンプル成分に加えて、それに関連する第2のサンプル成分を示し、前記第1のサンプル成分に関連する前記第1の部分のそれぞれの選択されたイオンピークの前記領域を決定するために用いられた、前記統合手順の内の所定の1つは、第1のサンプル成分マスク統合手順を含む)、
統合手順の内の前記所定の1つを、前記選択されたイオンピークの前記第1の部分の前記第1のサンプル成分に関連する前記領域を決定するために使用したかどうかを決定することと(それぞれの選択されたイオンピークの領域は、第2のサンプル成分マスク統合手順を用いて、前記二次元データセットの前記選択されたイオンピークの前記第1の部分についての、前記第2のサンプル成分の相対量に相当する)、
前記第1及び第2のサンプル成分マスク統合手順を、前記二次元データセットの第2の部分の前記選択されたイオンピークに適用すること(前記二次元データセットの前記第2の部分は、事前に、前記第1のサンプル成分マスク統合手順以外に、前記統合手順の内の1つによって決定された前記選択されたイオンピークの前記領域を有し、前記二次元データセットの前記第1の部分に相当する、前記サンプルにおいて決定すべき前記第1及び第2のサンプル成分の前記相対量に関する、前記二次元データセットの前記第2の部分に相当する、前記サンプルにおいて決定すべき前記第1及び第2のサンプル成分の前記相対量を調整する)と、
を含む、分析方法。
【請求項3】
前記統合手順の内の所定の1つを、前記選択されたイオンピーク(前記複数の二次元データセットの中の選択されたイオンピークは、二次元データセットの同定された部分についての各選択されたイオンピークの領域を決定するために使用された、統合手順の内の1つを決定し、前記統合手順の内の前記所定の1つは、テンプレートの統合手順を含む)の第1の部分の前記第1のサンプル成分に関連した領域を決定するために使用されなかったかどうかを比較することと、
前記テンプレートの統合手順を、前記二次元データセットの残部(前記二次元データセットの前記残部は、前記二次元データセットの前記同定された部分に相当する前記サンプルにおいて決定される前記サンプル成分の相対量に関する、前記二次元データセットの前記残部に相当する前記サンプルにおいて決定される、前記サンプル成分の前記相対量を調整するために、前記テンプレートの統合手順以外の前記統合手順の内の1つによって決定された、前記選択されたイオンピークの前記領域を事前に有する)の前記選択されたイオンピークへ適用することと、
を更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記二次元データセットが、前記他の次元における別のサンプル特性の選択された値の強度に対して一次元におけるサンプル特性を示し、前記選択されたイオンピークに関連した領域を決定するように構成され、更に、
サンプル特性次元において、強度ピーク起点及び強度ピーク末端を決定することと、
強度次元におけるベースライン強度に関して、前記強度ピーク起点及び、前記強度ピーク末端のそれぞれの関係性を決定することと、
サンプル特性次元における、前記強度ピーク起点及び前記強度ピーク末端の間の前記選択されたイオンピークを、前記選択されたイオンピークに関連した前記領域を決定するように、前記強度次元におけるベースライン強度に対するその関係性に対して統合することと、
を含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項5】
前記サンプル特性次元における、強度ピーク起点及び強度ピーク末端を決定することが、更に、時間次元における強度ピーク起点及び強度ピーク末端を決定することを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記強度次元におけるベースライン強度に対する、前記強度ピーク起点及び前記強度ピーク末端のそれぞれの関係を決定することが、更に、
前記強度ピーク起点及び前記強度ピーク末端のいずれかが前記ベースライン強度に対応するかどうかを決定することと、
前記強度ピーク起点及び前記強度ピーク末端のいずれかが前記ベースライン強度から離間しているかどうかを決定すること、
のうちの少なくとも1つを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記ベースライン強度に対して決定された前記強度ピーク起点の関係性及び、前記ベースライン強度に対して決定された前記強度ピーク末端の関係性の組み合わせにより、前記二次元データセットのそれぞれについての前記選択されたイオンピークに関連した前記領域を決定するために使用した、前記複数の統合手順の内の1つを決定することを、更に含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
複数のサンプルのそれぞれについての各三次元データセットから前記各二次元データセットを決定することを更に含み、各三次元データセットは、サンプル成分質量次元、強度次元、及び時間次元を含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項9】
複数の二次元データセットのそれぞれにおける、選択されたイオンピークを決定することが、前記対応する三次元データセットの前記サンプル成分質量次元における、選択されたサンプル成分についての前記時間次元及び前記強度次元を含む、各二次元データセットを用いて、複数の二次元セットのそれぞれにおける選択されたイオンピークを決定することを更に含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記複数の二次元データセットの中の、前記二次元データセットの前記選択されたイオンピークを比較することと、前記二次元データセットの中のそれぞれの強度特性によって、前記選択されたイオンピークを位置合わせすることを更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記二次元データセットのそれぞれについての、前記選択されたイオンピークに関する領域を決定することが、更に、パーセント相対標準偏差に関して、前記二次元データセットのそれぞれについての前記選択されたイオンピークに関連する領域を決定することを更に含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項12】
複数の二次元データセットのそれぞれにおいて、選択されたイオン強度ピークを決定することが、更に、
前記二次元データセットのそれぞれにおける、複数の候補強度ピークを同定することと、
前記複数の二次元データセットの中の、前記候補強度ピークを比較することと、
前記複数の二次元データセットの中に顕在し、且つ、前記選択されたイオンピークとして、化合物データベースで認識される化合物に対応する、前記候補強度ピークの内の1つを選択すること、と
を含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項13】
前記複数の二次元データセットの中の選択されたイオンピークを比較することが、更に、前記第1のサンプルに関連する前記領域のいずれかが、前記統合手順の内の所定の1つによって決定されたかどうかを決定するために、前記複数の二次元データセットの中の前記選択されたイオンピーク(プライマリピークに加えてショルダーピークを示し、第1のサンプル成分に加えて第2のサンプル成分に相当する)を比較することを更に含み、前記選択されたイオンピークは、前記二次元データセットの前記選択されたイオンピークの前記第1の部分を含む前記統合手順の内の前記所定の1つによって決定された、前記第1のサンプル成分に関する、前記領域を有する、請求項3に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のサンプル成分に加えて、前記第2のサンプル成分を示す前記二次元データセットの内の、前記選択されたイオンピークの前記第1の部分を含むピークにおいて、前記選択されたイオンのそれぞれについて、プライマリピーク、ショルダーピーク、及びそれらの間のピークの遷移を決定することを更に含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記二次元データセットの前記選択されたイオンピークの前記第1の部分の前記ショルダーピークに関連する、前記第2のサンプル成分の同定を決定することを更に含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記第1のサンプル成分マスク統合手順を、前記プライマリピーク及び前記ショルダーピークの間の、前記サンプル特性次元における代表的なピーク遷移、及び前記強度次元における代表的なベースライン強度を決定するように、前記第2のサンプル成分マスク統合手順と比較することを更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第1及び第2のサンプル成分マスク統合手順を、前記二次元データセットの第2の部分の前記選択されたイオンピークに適応することが、更に、
前記第1のサンプル成分に関する前記第2の部分の前記選択されたイオンピークの前記領域を決定するために、前記強度次元における前記代表的なベースライン強度に関する前記サンプル特性次元における、前記強度ピーク起点及び前記代表的なピーク遷移を用いて、第1のサンプル成分マスク統合手順を実行することと、
前記第1のサンプル成分に関する前記第2の部分の前記選択されたイオンピークの前記領域を決定するために、前記強度次元における前記代表的なベースライン強度に関する前記サンプル特性次元における、前記代表的なピーク遷移及び前記代表的な強度ピーク末端を用いて、前記第2のサンプル成分マスク統合手順を実行することと、
を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
成分分離及び質量分析計システムから得られたデータを分析するための装置であって、前記装置は、前記プロセッサによる実行に応じて、前記装置に少なくとも以下の:
前記成分分析及び質量分析計システムから得られたデータを含む複数の二次元データセット(前記各二次元データセットは、各三次元データセットから決定され、複数のサンプルのそれぞれについての、成分分離及び質量分析計システムから得られたデータを含む)のそれぞれにおける選択されたイオンピークを決定するステップと、
前記二次元データセットのそれぞれについての、複数の統合手順の内の1つを使用して、前記選択されたイオンピークに関する領域を決定するステップと、
前記二次元データセットの前記選択されたイオンピーク(各選択されたイオンピークに関する前記領域は、更に、前記各サンプルにおける前記サンプル成分の相対量に相当する、各選択されたイオンピークに関する)に関するサンプル成分を決定するステップと、
前記二次元データセットの第1の部分についての前記選択されたイオンピークの前記領域を決定するために使用した前記統合手順の内の前記1つを決定するために、前記複数の二次元データセットの中の前記選択されたイオンピークを比較するステップ(前記統合手順の内の前記所定の1つは、テンプレート統合手順を含む)と、
前記二次元データセットの前記第1の部分に相当する前記サンプルにおいて決定される、前記サンプル成分の前記相対量に関する、前記二次元データセットの前記第2の部分に相当する、前記サンプルにおいて、決定される前記サンプル成分の前記相対量を調整するために、前記テンプレートの統合手順を、前記二次元データセットの第2の部分の前記選択されたイオンピークへ適用するステップ(前記二次元データセットの前記第2の部分は、事前に、前記テンプレートの統合手順ではない、前記統合手順の内の1つによって決定された、その前記選択されたイオンピークの前記領域を有する)と、
を実行させる、プロセッサ及び実行可能命令を格納するメモリを含む、装置。
【請求項19】
成分分離及び質量分析計システムから得られたデータを分析するための装置であって、前記装置は、前記プロセッサによる実行に応じて、前記装置に少なくとも以下のステップ:
複数の二次元データセットのそれぞれにおける選択されたイオンピークを決定し、前記各二次元データセットは、複数のサンプルのそれぞれについての、前記成分分離及び質量分析計システムから得られたデータを含む、各三次元データセットから決定されるステップと、
前記二次元データセットについて、複数の統合手順の内の1つを使用して、前記選択されたイオンピークに関する領域を決定するステップと、
前記複数の二次元データセットの中の前記選択されたイオンピークを、統合手順の内の所定の1つが、前記二次元データセットの前記選択されたイオンピークの第1の部分の前記第1のサンプル成分に関する前記領域を決定するために使用されたかどうかを決定するために、前記第1のサンプル成分に加えて、それに関連する第2のサンプル成分を含む前記二次元データセットの前記選択されたイオンピークの前記第1の部分と比較し、第1のサンプル成分マスク統合手順を含む、前記第1のサンプル成分に関する前記第1の部分の各選択されたイオンピークの前記領域を決定するために、前記統合手順の内の前記所定の1つが使用されるステップと、
統合手順の内の前記所定の1つが、前記選択されたイオンピークの前記第1の部分の前記第1のサンプル成分に関する前記領域を決定するために使用されたかどうかを決定し、前記二次元データセットの前記選択されたイオンピークの前記第1の部分についての選択されたイオンピークの領域(前記第2のサンプル成分の相対量の相当する)は、第2のサンプル成分マスク統合手順を使用するステップと、
前記二次元データセットの前記第1の部分に相当する前記サンプルにおいて決定される、前記第1及び第2のサンプル成分の前記相対量に関する前記二次元データセットの前記第2の部分に相当する、前記サンプルにおいて決定される、前記第1及び第2のサンプル成分の前記相対量を調整するように、前記第1及び第2のサンプル成分マスク統合手順を、前記二次元データセットの第2の部分の前記選択されたイオンピークへ適用し、前記二次元データセットの前記第2の部分は、事前に、前記第1のサンプル成分マスク統合手順ではない前記統合手順の内の1つによって決定されたその前記選択されたイオンピークの前記領域を有するステップと、
を実行させる、プロセッサ及び実行可能命令を格納するメモリを含む、装置。
【請求項20】
前記メモリが、前記プロセッサによる実行に応答して実行可能命令を格納し、更に、
統合手順の内の前記所定の1つが、前記選択されたイオンピークの第1の部分の前記第1のサンプル成分に関する前記領域を決定するために、使用されなかった場合、前記二次元データセットの内の同定された部分についての各選択されたイオンピークの前記領域を決定するために使用した、前記統合手順の内の1つを決定するための、前記複数の二次元データセットの中の前記選択されたイオンピークと、テンプレートの統合手順を含む前記統合手順の内の所定の1つとを比較するステップと、
前記二次元データセットの前記同定された部分に相当する前記サンプルにおいて決定される前記サンプル成分の前記相対量に関する前記二次元データセットの前記残部に相当する前記サンプルにおいて、決定される前記サンプル成分の前記相対量を調整するために、前記テンプレートの統合手順を、前記二次元データセットの残部(前記二次元データセットの前記残部は、以前、前記テンプレートの統合手順ではなく前記統合手順の内の1つによって決定されたそれらの前記選択されたイオンピークの領域を有し、)の前記選択されたイオンピークへ適用するステップと、
を前記装置に引き起こす、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記二次元データセットが、前記他の次元における別のサンプル特性の選択された値の強度に対する1次元のサンプル特性を示すように構成され、前記選択されたイオンピークに関する領域を決定し、更に、
前記サンプル特性次元における、強度ピーク起点及び強度ピーク末端を決定することと、
前記強度次元におけるベースライン強度に関する、前記強度ピーク起点及び前記強度ピーク末端のそれぞれの関係性を決定することと、
前記選択されたイオンピークに関する前記領域を決定するように、前記強度次元における前記ベースライン強度に対するその前記関係性について、前記強度ピーク起点及び前記強度ピーク末端の間の前記選択されたイオンピークを統合すること、
とを含む、請求項18又は19に記載の装置。
【請求項22】
前記サンプル特性次元における強度ピーク起点及び強度ピーク末端を決定することが、更に、時間次元における強度ピーク起点、及び強度ピーク末端を決定することを含む、請求項21に記載の装置。
【請求項23】
前記強度次元におけるベースライン強度に関する前記強度ピーク起点及び前記強度ピーク末端のそれぞれの関係性を決定することが、更に、
前記ベースライン強度に、前記強度ピーク起点又は前記強度ピーク末端のいずれかが対応しているかどうかを決定することと、
前記強度ピーク起点及び前記強度ピーク末端のいずれかが、前記ベースライン強度から離間しているかどうかを決定すること、
の内の少なくとも1つを含む、請求項21に記載の装置。
【請求項24】
前記メモリが、前記プロセッサによる実行に応答して実行可能命令を格納し、更に、
前記ベースライン強度に対する前記強度ピーク起点の前記所定の関係性、及び前記ベースライン強度にたいする前記強度ピーク末端の前記所定の関係性の組み合わせによって、前記二次元データセットのそれぞれについての、前記選択されたイオンピークに関する前記領域を決定するために使用した、前記複数の統合手順の内の前記1つを決定するステップを、前記装置に実行させる、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記メモリが、前記プロセッサによる実行に応答して実行可能命令を格納し、更に、
複数のサンプルのそれぞれについての、各三次元データセット(各三次元データセットは、サンプル成分質量次元、強度次元、及び時間次元を含む)からの各前記二次元データセットを決定するステップを、前記装置に実行させる、請求項23に記載の装置。
【請求項26】
成分分離及び質量分析装置から得たデータを含む、複数の二次元データのそれぞれにおける、選択されたイオンピークを決定することが、更に、前記対応する三次元データセットの前記サンプル成分質量次元における、選択されたサンプル成分質量ついて、前記時間次元及び前記強度次元を含む各に次元データセットを用いて、複数の二次元セットのそれぞれにおける、選択されたイオンピークを決定することを含む、請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記メモリが、前記プロセッサによる実行に応答して実行可能命令を格納し、更に、
前記複数の二次元データセットの中の前記二次元データセットの前記選択されたイオンピークを比較するステップ、及び、前記二次元データセットの中のそれぞれの強度特性による前記選択されたイオンピークを再配置する
ステップを、前記装置に実行させる、請求項23に記載の装置。
【請求項28】
前記二次元データセットについての前記選択されたイオンピークに関する領域を決定することが、更に、%相対標準偏差に関する前記二次元データセットのそれぞれについての、前記選択されたイオンピークに関する領域を決定することを含む、請求項18又は19に記載の装置。
【請求項29】
各複数の二次元データセットにおける選択されたイオンピークの決定が、更に、
各前記二次元データセットにおける、複数の候補強度ピークを同定することと、
前記複数の二次元データの中の、前記候補強度ピークを比較することと、
前記複数の二次元データセットの中の、前記候補強度ピークの内の1つ、及び、前記選択されたイオンピークとして、化合物データベースで認識される化合物に対応させること、
とを含む、請求項18又は請求項19に記載の装置。
【請求項30】
前記複数の二次元データセットの中の、前記選択されたイオンピークを比較することが、更に、前記第1のサンプル成分に関する任意の前記領域が前記統合手順の前記所定の1つによって決定されたかどうかを決定するために、前記複数の二次元データセットの中の前記選択されたイオンピーク(プライマリピークに加えてショルダーピークを示し、第1のサンプル成分に加えて第2のサンプル成分に対応する)を比較することを含み、前記選択されたイオンピークが、前記二次元データセットの前記選択されたイオンピークの第1の部分を含む、前記統合手順の前記所定の1つによって決定された前記第1のサンプル成分に関する、その前記領域を有する、請求項19に記載の装置。
【請求項31】
前記メモリが、前記プロセッサによる実行に応答して実行可能命令を格納し、更に、
前記第1のサンプル成分に加えて、前記第2のサンプル成分を示す、前記二次元データセットの前記選択されたイオンピークの前記第1の部分を含む、前記選択されたイオンピークのそれぞれについての、プライマリピーク、ショルダーピーク、及びそれらの間のピーク遷移を決定する、
ステップを、前記装置に実行させる、請求項30に記載の装置。
【請求項32】
前記メモリが、前記プロセッサによる実行に応答して実行可能命令を格納し、更に、
前記二次元データセットの前記選択されたイオンピークの前記第1の部分の前記ショルダーピークに関する、前記第2のサンプル成分の同定を決定する、
ステップを、前記装置に実行させる、請求項31に記載の装置。
【請求項33】
前記メモリが、前記プロセッサによる実行に応答して実行可能命令を格納し、更に、
前記プライマリピーク及び前記ショルダーピークの間の前記サンプル特性次元における各ピーク遷移、及び、前記強度次元にのける各ベースライン強度を決定するように、前記第1のサンプル成分マスク統合手順を、前記第2のサンプル成分マスク統合手順と比較する、
ステップを、前記装置に実行させる、請求項31に記載の装置。
【請求項34】
前記二次元データセットの第2の部分の前記選択されたイオンピークへ、前記第1及び第2のサンプル成分マスク統合手順を適用することが、更に、
前記強度次元における前記各ベースライン強度についての前記サンプル特性次元における、前記強度ピーク起点及び前記各ピーク遷移を使用して、選択されたイオンピークの第2の部分に関して、第1のサンプル成分のマスク統合手順を実行することと、
前記第1のサンプル成分に関する前記第2の部分の前記選択されたイオンピークの前記領域を決定するために、前記強度次元における前記各ベースライン教護に関する、前記サンプル特性次元における、前記各ピーク遷移及び前記強度ピーク末端を使用して、選択されたイオンピークの前記第2の部分に関して、前記第2のサンプル成分マスク統合手順を実行すること、
とを含む、請求項33に記載の装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6a】
image rotate

【図6b】
image rotate

【図6c】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公表番号】特表2013−506843(P2013−506843A)
【公表日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−532349(P2012−532349)
【出願日】平成22年10月1日(2010.10.1)
【国際出願番号】PCT/US2010/051091
【国際公開番号】WO2011/041656
【国際公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【出願人】(512080284)メタボロン,インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】