説明

襟用吸汗シート

【課題】装着中に衣服の襟と首との間に隙間が生じる場合でも、首から背中にかけての汗などを吸収できるようにする。剥離紙を廃棄物として出さない。
【解決手段】裏面側に衣服の襟元に貼着するための粘着剤層6が形成され、衣服の襟元に貼着される襟部10と、この襟部10の下端から連続して形成され、着用者の背中を覆う背部11とから構成する。
また、未使用状態で、前記襟部10が前記粘着剤層6を内側にして前記背部11側に折り返されるとともに、前記背部11には、少なくとも前記襟部10の粘着剤層6に対応する位置に剥離処理を施した剥離処理部7が設けられるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、肌と接する衣服の襟元の内側に貼着して汗や皮脂などを吸収することにより、衣服の襟元が汚れるのを防止した襟用吸汗シートに関する。
【背景技術】
【0002】
近年では、節電意識の高まりから企業においてクールビズやサマータイムが取り入れられ、エアコンの使用時間の短縮、設定温度の見直し等が図られている。そんな中、職場や外出先で汗をかく機会が多くなり、首周りのべたつきや汗じみによる不快感を解消したいというニーズが高まっており、その対策として各種の襟用吸汗シートが市販されている。
【0003】
従来より、かかる襟用吸汗シートとして、少なくとも吸液性シートを含み、裏面側のほぼ全面に、衣服の襟元に貼着するための粘着剤層が形成されるとともに、前記粘着剤層が剥離紙によって剥離可能に覆われたものが知られている。
【0004】
この種の襟用吸汗シートは、ワイシャツなど襟のある衣服の襟元の内側に貼着し、主に首周りの汗などを吸収する構造であり、ネクタイなどを締める場合には襟と首が密着し、頭部から襟首に発生した汗を効果的に吸収できるようになっている(例えば下記特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−60910号公報
【特許文献2】実開平5−27002号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、近年では夏場に実施されているクールビズでノーネクタイが主流となっているため、襟と首との間に隙間ができ、その隙間から襟首の汗が肩や背中に流れ、衣類の汗じみやべたつきの原因となっていた。
【0007】
また、従来の襟用吸汗シートは、粘着剤層を剥離可能に覆う剥離紙を取り除いて装着するものであるため、装着時に剥離紙が廃棄物となり、その処理が困難な場合があった。
【0008】
そこで本発明の第1の課題は、装着中に衣服の襟と首との間に隙間が生じる場合でも、首から背中にかけての汗などを吸収できるようにした襟用吸汗シートを提供することにある。また、第2の課題として、剥離紙を廃棄物として出さないようにした襟用吸汗シートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記第1の課題を解決するために請求項1に係る本発明として、少なくとも吸液性シートを含み、裏面側に衣服の襟元に貼着するための粘着剤層が形成された襟用吸汗シートであって、
前記襟用吸汗シートは、裏面側に前記粘着剤層が形成され、衣服の襟元に貼着される襟部と、この襟部の下端から連続して形成され、着用者の背中を覆う背部とから構成されていることを特徴とする襟用吸汗シートが提供される。
【0010】
上記請求項1記載の発明では、襟用吸汗シートとして、裏面側に粘着剤層が形成され、衣服の襟元に貼着される襟部と、この襟部の下端から連続して形成され、着用者の背中を覆う背部とから構成されているため、襟首から肩や背中にかけての広い範囲に襟用吸汗シートを配置でき、装着中に衣服の襟と着用者の首との間に隙間が生じた場合でも、首から背中にかけての広い範囲の汗などが吸収できるようになる。
【0011】
また、上記第2の課題を解決するために請求項2に係る本発明として、前記襟用吸汗シートは、未使用状態で、前記襟部が前記粘着剤層を内側にして前記背部側に折り返されるとともに、前記背部には、少なくとも前記襟部の粘着剤層に対応する位置に剥離処理が施されている請求項1記載の襟用吸汗シートが提供される。
【0012】
上記請求項2記載の発明では、未使用状態で、襟部が粘着剤層を内側にして背部側に折り返されるとともに、背部には、少なくとも襟部の粘着剤層に対応する位置に剥離処理が施されているため、粘着剤層を覆う剥離紙が不要となり、装着時に剥離紙が廃棄物として出ないのでその処理に困るようなことがなくなる。
【0013】
請求項3に係る本発明として、前記背部は、前記襟部を背部側に折り返す折返し線に対して前記襟部とほぼ線対称に形成される上背部と、この上背部の下端から連続して形成され、前記上背部より幅広で且つ大きな面積で形成される下背部とから構成されている請求項2記載の襟用吸汗シートが提供される。
【0014】
上記請求項3記載の発明では、着用者の背中を広い範囲に亘って覆い、汗などを吸収できるようにするため、前記背部が上背部とこの上背部より幅広で且つ大きな面積で形成される下背部とから構成されるようにしている。
【0015】
請求項4に係る本発明として、前記背部は、前記襟部を背部側に折り返す折返し線に対して前記襟部とほぼ線対称に形成される上背部と、この上背部の下端から連続して形成されるとともに、前記上背部の下端を幅方向に沿い、前記襟部の背部側への折返し線とほぼ平行する幅方向線に対して、前記上背部とほぼ線対称に形成される下背部とから構成されている請求項2記載の襟用吸汗シートが提供される。
【0016】
上記請求項4記載の発明では、製造工程を簡略化するため、襟部、上背部及び下背部を蛇腹状に折り畳んだときにほぼ同じ外形で形成されるようにしたものである。これにより、製造工程において、襟部、上背部及び下背部を蛇腹状に折り畳んで、外形を裁断すれば、裁断工程が1つの工程で済み、製造工程が簡略化できるようになる。
【0017】
請求項5に係る本発明として、前記襟用吸汗シートは、透液性の表面シートと裏面シートとの間に吸収体が介在された構造とされ、
前記襟部の背部側への折返し線を含む折り位置において、前記吸収体を折れ曲げやすくした折れ容易化手段が施されている請求項2〜4いずれかに記載の襟用吸汗シートが提供される。
【0018】
上記請求項5記載の発明では、襟用吸汗シートの吸液性シートとして吸収体を用いた場合、襟部を背部側に折り曲げやすくするため、襟部の背部側への折返し線を含む折り位置において、吸収体の剛性を低くして吸収体を折れ曲げやすくした折れ容易化手段を施している。前記折れ容易化手段として、吸収体厚を薄くする、吸収体を介在させない、吸収体にスリットを設ける、吸収体にエンボスを施す、などの手段を採用することができる。
【0019】
請求項6に係る本発明として、前記粘着剤層の端部には、粘着剤が塗布されない非粘着部が設けられている請求項1〜5いずれかに記載の襟用吸汗シートが提供される。
【0020】
上記請求項6記載の発明では、粘着剤層の端部に、粘着剤が塗布されない非粘着部を設けることにより、この非粘着部から指で摘んで粘着剤層を剥離しやすくしている。
【0021】
請求項7に係る本発明として、前記襟部の両側部は、上側が下側より幅狭に形成されている請求項1〜6いずれかに記載の襟用吸汗シートが提供される。
【0022】
上記請求項7記載の発明では、襟部の両側部として、上側を下側より幅狭に形成することにより、襟部が襟の湾曲に沿って貼着できるようにしている。
【発明の効果】
【0023】
以上詳説のとおり本発明によれば、装着中に衣服の襟と首との間に隙間が生じる場合でも、首から背中にかけての汗などを吸収できるようになる。また、剥離紙を廃棄物として出さないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明に係る襟用吸汗シート1の一部破断表面図である。
【図2】その裏面図である。
【図3】襟部10を背部11側に折り返した状態を示す図である。
【図4】襟用吸汗シート1の装着状態を示す図である。
【図5】襟用吸汗シート1の他の形態(その1)を示す表面図である。
【図6】襟用吸汗シート1の他の形態(その2)を示す表面図である。
【図7】襟用吸汗シート1の他の形態(その3)を示す裏面図である。
【図8】襟用吸汗シート1の他の形態(その4)を示す折り畳み手順図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
【0026】
本襟用吸汗シート1は、例えば図1及び図2に示されるように、ポリエチレンシート、ポリプロピレンシートなどからなる不透液性の裏面シート2と、汗や皮脂などの体液を速やかに透過させる透液性の表面シート3と、これら両シート2、3間に介在された綿状パルプ又は合成パルプなどからなる吸収体4と、前記吸収体4を囲繞するクレープ紙5と、前記裏面シート2の裏面側に形成され、衣服の襟元に貼着するための粘着剤層6とから構成されている。
【0027】
特に、本襟用吸汗シート1では、平面視で、裏面側に粘着剤層6が形成され、衣服の襟元に貼着される襟部10と、この襟部10の下端から連続して形成され、着用者の背中を覆う背部11とから構成されている。前記粘着剤層6は、襟元に貼着後のズレを抑えるため襟部10のほぼ全面に形成することが好ましいが、後段で詳述するように非粘着部8(図7参照)を設けたり、資材節約のため一部に非塗布部を設けたりすることもできる。
【0028】
更に、襟用吸汗シート1は、未使用状態で、図3に示されるように、襟部10が粘着剤層6を内側にして、襟部10の下端を幅方向に沿う折返し線Lにて折り返されるとともに、図2に示されるように、背部11には、少なくとも襟部10の粘着剤層6に対応する位置に前記粘着剤層6が剥離可能な剥離処理を施した剥離処理部7が設けられている。
【0029】
かかる襟用吸汗シート1を装着するには、図3に示される未使用状態から、襟部10の粘着剤層6を剥がして、図4に示されるように、襟部10の粘着剤層6をシャツの襟首の内側に貼着するとともに、背部11を背中の上部に配置する。
【0030】
このように、衣服の襟元に貼着される襟部10と、この襟部10に連続して着用者の背中を覆う背部11とから構成することによって、図4に示されるように、襟用吸汗シート1を襟首から肩や背中にかけての広い範囲に配置できるようになり、装着中に衣服の襟と着用者の首との間に隙間が生じた場合でも、首から背中にかけての広い範囲の汗などが吸収できるようになる。従って、衣服への汗の付着が防止でき、衣服の汗じみや汚れ、べたつきが軽減できるようになる。
【0031】
また、背部11には、襟部10の粘着剤層6に対応する位置に剥離処理部7が設けられているため、粘着剤層6を覆う剥離紙が不要となり、剥離紙を廃棄物として出さずに済むようになる。
【0032】
更に、製造工程において、襟部10を背部11側に折り返した状態で外形を裁断することによって、製造工程を簡便にすることができる。
【0033】
以下、さらに前記襟用吸汗シート1の構造について詳述すると、
前記裏面シート2は、ポリエチレン、ポリプロピレン等の少なくとも遮水性を有するシート材が用いられるが、この他に防水フィルムを介在して実質的に不透液性を確保した上で不織布シート(この場合には、防水フィルムと不織布とで不透液性裏面シートを構成する。)などを用いることができる。近年はムレ防止の観点から透湿性を有するものが好適に用いられる傾向にある。この遮水・透湿性シート材としては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を溶融混練してシートを成形した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートが好適に用いられる。
【0034】
次いで、前記表面シート3としては、コットン繊維が100%のコットン不織布を用いることが好ましい。この表面シート3の坪量は20〜40、好ましくは30〜40g/mのものが好ましい。前記コットン不織布は、スパンレース法、サーマルボンド法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができるが、柔軟性を持たせ肌当たりをよくするためスパンレース法が好ましい。また、前記表面シート3として、有孔または無孔の不織布や多孔性プラスチックシートなどを用いることもでき、この不織布を構成する素材繊維としては、たとえばポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、ドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法は嵩高でソフトである点で優れている。
【0035】
前記裏面シート2と表面シート3との間に介在される吸収体4は、必要に応じて高吸水性樹脂を混入したパルプ繊維を予めシート状に加工したものが好適に使用され、厚み1〜3mm、高吸水性樹脂を混入した場合の配合はパルプ繊維10〜200g/m、高吸水性樹脂0〜100g/mのものが好適に使用される。前記パルプ繊維としては、木材から得られる化学パルプ、溶解パルプ等のセルロース繊維や、レーヨン、アセテート等の人工セルロース繊維からなるものが挙げられ、広葉樹パルプよりは繊維長の長い針葉樹パルプの方が機能および価格の面で好適に使用される。前記吸収体4としては、パルプシート以外に、パルプ繊維や親和性に優れた樹脂、例えばポリウレタンなどの樹脂を発泡させたスポンジ状の発泡樹脂を基材とする吸収性材料などを用いることができる。前記吸収体4は、図示のように、形状保持、および汗等を速やかに拡散させるとともに、一旦吸収した汗等の逆戻りを防止するためにクレープ紙5によって囲繞するのが望ましい。
【0036】
前記粘着剤層6を形成する粘着剤としては、たとえばスチレン系ポリマー、粘着付与剤、可塑剤のいずれかが主成分であるものが好適に使用される。前記スチレン系ポリマーとしては、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソブチレン−スチレン共重合体等が挙げられるが、これらのうち1種のみを使用しても、二種以上のポリマーブレンドであってもよい。この中でも熱安定性が良好であるという点で、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体が好ましい。また、前記粘着付与剤および可塑剤としては、常温で固体のものを好ましく用いることができ、粘着付与剤ではたとえばC5系石油樹脂、C9系石油樹脂、ジシクロペンタジエン系石油樹脂、ロジン系石油樹脂、ポリテルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂等が挙げられ、前記可塑剤では例えば、リン酸トリフレシル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル等のモノマー可塑剤の他、ビニル重合体やポリエステルのようなポリマー可塑剤が挙げられる。
【0037】
前記剥離処理部7の剥離処理は、例えばシリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、または四フッ化エチレン系樹脂などの離型処理液を塗工するかスプレー塗布することによって行うことができる。なお、特別に離型処理をしなくても、実質的に粘着力の低下を招かないものであれば、フィルムそのものであっても、不織布そのものであっても良い。
【0038】
図1に示されるように、背部11は、襟部10を背部11側に折り返す折返し線Lに対して襟部10とほぼ線対称に形成される上背部12と、この上背部12の下端から連続して形成され、上背部12より幅広で且つ大きな面積で形成される下背部13とから構成することができる。これにより、上背部12が肩付近や背中上部を覆い、下背部13が背中の広い範囲を覆うため、着用者の背中を広い範囲に亘って覆い汗などが吸収できるようになる。図示例では、襟部10として上側が下側より相対的に幅狭の略台形状に形成されているため、上背部12は上側が下側より相対的に幅広の逆台形状に形成されている。
【0039】
図5に示されるように、襟部10を折返し線Lにて折り返しやすくするため、折返し線Lを含む位置において、吸収体の剛性を低くして吸収体4を折れ曲げやすくした折れ容易化手段を施すことが好ましい。この折れ容易化手段としては、図5(A)に示されるように、折返し線Lを含む襟部10と背部11との境界部分で吸収体が介在しない部分を設けたり、(B)に示されるように、折返し線Lに沿って線状、破線状、ドット状などのエンボスを施したりすることができる。この他に、襟部10と背部11との境界部分の吸収体の厚みを薄くしたり目付を低くしたり、折返し線Lに沿って複数のスリット状や円状の開孔を施したりしてもよい。
【0040】
下背部13の形状としては、図1に示される台形状の他、図6(A)に示される四角形、同図6(B)に示される楕円形などとすることができる。要するに、下背部13は、背中をなるべく広い範囲に亘って覆い、汗などを吸収できるようにした形状で形成することができる。従って、下背部13は、襟部10と同等又はそれ以上の大きさで形成することが好ましい。
【0041】
図7に示されるように、粘着剤層6の端部(襟部10の上端部)には、粘着剤が塗布されない非粘着部8を設けることが好ましい。前記非粘着部8を設けることにより、この非粘着部8から襟部10を指で摘んで粘着剤層6を剥がしやすくなる。非粘着部8は、図示例のように、襟部10の上側両端部及び中央部に設けてもよいが、襟部10の上端部でれば任意の位置に一又は複数設けることができる。
【0042】
襟部10の両側部は、図1などに示されるように、上側が下側より相対的に幅狭に形成することが好ましい。これにより、図4に示されるように、襟部10の両側部がシャツの襟の両側の湾曲に沿うようになり、装着中の違和感が軽減できるようになる。
【0043】
次に、上記襟用吸汗シート1の製造工程の簡略化手段について説明すると、襟部10及び上背部12は、図3に示されるように襟部10を上背部11側に折り返した状態で、これらの各部10、12の外形をまとめてカッター装置により裁断することによって製造工程が簡便化できる。
【0044】
さらに、図8に示されるように、背部11が、襟部10を背部11側に折り返す折返し線Lに対して襟部10とほぼ線対称に形成される上背部12と、この上背部12の下端から連続して形成されるとともに、上背部の下端を幅方向に沿い、襟部10の背部11側への折返し線Lとほぼ平行する幅方向線L’に対して、上背部12とほぼ線対称に形成される下背部13とから構成されるようにし、これら襟部10、上背部12及び下背部13を図8(B)に示されるように蛇腹状に折り畳んだ状態でカッター装置により外形を裁断することにより、各部の裁断工程が1つの工程で済み、製造工程がさらに簡略化できるようになる。
【0045】
〔他の形態例〕
(1)上記形態例では、襟用吸汗シート1は、裏面シート2と表面シート3との間に吸収体が介在された構造としたが、少なくとも吸液性を有するシートが含まれていれば良く、不織布シートやコットンシート単独の構造でも構わない。
(2)上記形態例では、未使用状態で、襟部10が粘着剤層6を内側にして背部11側に折り返されるとともに、背部11には、少なくとも襟部10の粘着剤層6に対応する位置に剥離処理部7が設けられるようにしたが、これに代えて、前記剥離処理部7を設けずに、粘着剤層6を剥離可能に覆う剥離紙を別途配設するようにしても良い。
【符号の説明】
【0046】
1…襟用吸汗シート、2…裏面シート、3…表面シート、4…吸収体、5…クレープ紙、6…粘着剤層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも吸液性シートを含み、裏面側に衣服の襟元に貼着するための粘着剤層が形成された襟用吸汗シートであって、
前記襟用吸汗シートは、裏面側に前記粘着剤層が形成され、衣服の襟元に貼着される襟部と、この襟部の下端から連続して形成され、着用者の背中を覆う背部とから構成されていることを特徴とする襟用吸汗シート。
【請求項2】
前記襟用吸汗シートは、未使用状態で、前記襟部が前記粘着剤層を内側にして前記背部側に折り返されるとともに、前記背部には、少なくとも前記襟部の粘着剤層に対応する位置に剥離処理が施されている請求項1記載の襟用吸汗シート。
【請求項3】
前記背部は、前記襟部を背部側に折り返す折返し線に対して前記襟部とほぼ線対称に形成される上背部と、この上背部の下端から連続して形成され、前記上背部より幅広で且つ大きな面積で形成される下背部とから構成されている請求項2記載の襟用吸汗シート。
【請求項4】
前記背部は、前記襟部を背部側に折り返す折返し線に対して前記襟部とほぼ線対称に形成される上背部と、この上背部の下端から連続して形成されるとともに、前記上背部の下端を幅方向に沿い、前記襟部の背部側への折返し線とほぼ平行する幅方向線に対して、前記上背部とほぼ線対称に形成される下背部とから構成されている請求項2記載の襟用吸汗シート。
【請求項5】
前記襟用吸汗シートは、透液性の表面シートと裏面シートとの間に吸収体が介在された構造とされ、
前記襟部の背部側への折返し線を含む折り位置において、前記吸収体を折れ曲げやすくした折れ容易化手段が施されている請求項2〜4いずれかに記載の襟用吸汗シート。
【請求項6】
前記粘着剤層の端部には、粘着剤が塗布されない非粘着部が設けられている請求項1〜5いずれかに記載の襟用吸汗シート。
【請求項7】
前記襟部の両側部は、上側が下側より幅狭に形成されている請求項1〜6いずれかに記載の襟用吸汗シート。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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