説明

要注意進入道路特定方法及びその装置、並びに要注意進入道路を特定するためのコンピュータプログラム及びそのコンピュータプログラムを記録した記録媒体

【課題】交通規制情報の付された交差点への進入道路の中で、特に注意を要する進入道路を特定し、当該進入道路についての道路情報を自動的に作成する方法及びその装置を提供する。
【解決手段】交通規制情報の付された交差点への進入道路を抽出し、当該交差点に付された交通規制情報に基づいて、当該進入道路からの進行が禁止されている退出道路を抽出し、さらに、プローブ情報を処理して当該進入道路から当該進行禁止退出道路へ進行したプローブカーの走行履歴を抽出し、当該走行履歴が抽出されたとき、当該進入道路を要注意進入道路と特定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は要注意進入道路特定方法及びその装置に関する。
【背景技術】
【0002】
交通規制の標識がある交差点において、運転者が標識を無視して、あるいは標識に気づかずに、走行中の道路からの進行が禁止されている道路へ退出してしまい、重大な事故を招くことがある。このような事態を回避するために、一方通行の道路を含む交差点に車両が差しかかったときに、運転者が誤って進入禁止方向の道路側へ進入しようとした場合、その行為を自動的に検出し、警告を発する装置が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−185594号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
より安全でスムーズな走行を行うためには、運転者に誤った操作をさせないようにすることが好ましい。そのためには、たとえば進入禁止等の交通規制があるたびに当該交通規制の存在を運転者に注意喚起することが考えられる。
しかし、交通規制標識があるたびにその旨の注意喚起が発せられると、注意喚起自体の効果が希釈されるおそれがある。したがって、特に注意を要する進入道路を特定し、より効果的な注意喚起を行うことが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
そこで、この発明者は、特に注意を要する交通規制標識の付された交差点への進入道路を他の進入道路と区別し、前者についてのみ注意喚起を出すようにすればよいことに気がついた。
そして発明者は、特に注意を要する交通規制標識の付された交差点への進入道路を、プローブカーの走行履歴を基にして特定することを考えた。即ち、進入道路に付された交通規制情報に違反したプローブカーの走行履歴が存在したとき、当該進入道路は特に注意を要し、一般的な進入道路と峻別すべきものと考えた。
【0006】
かかる目的を達成するため、この発明の第1の局面は次のように規定される。
交通規制情報の付された交差点への進入道路を抽出する進入道路抽出ステップと、
前記交差点に付された交通規制情報に基づいて、前記進入道路からの進行が禁止されている退出道路を抽出する進行禁止退出道路抽出ステップと、
プローブ情報を処理し、前記進入道路から前記進行禁止退出道路へ進行したプローブカーの走行履歴を抽出する走行履歴抽出ステップと、
前記走行履歴が抽出されたとき、前記進入道路を要注意進入道路と特定する要注意進入道路特定ステップと、
を含む要注意進入道路特定方法。
【0007】
このように規定される第1の局面に規定の要注意進入道路特定方法によれば、交通規制情報の付された交差点への進入道路のうち、プローブカーによる実際の交通規制違反情報を基にして、当該進入道路を特に注意を要する進入道路と特定するため、要注意進入道路と一般的な進入道路との峻別が実態に即したものとなる。プローブカーの運転者の注意力は特別に劣るものはないので、他の運転者も同様な交通規則違反を起こす可能性が高くなるからである。また、予め、交通規則違反履歴が実際にある進入道路について注意喚起の情報が提供されれば、運転者による運転操作の誤りを確実かつ未然に防止でき、より安全でスムーズな走行が可能となる。
【0008】
この発明の第2の局面は次のように規定される。即ち、
第1の局面で規定の要注意進入道路特定方法において、前記交通規制情報には詳細規制情報が付されており、
前記走行履歴抽出ステップでは、前記詳細規制情報に合致したプローブ情報を処理する。
このように規定される第2の局面に規定の要注意進入道路特定方法によれば、詳細規制情報に基づいた注意喚起をすることが可能となる。
ここで、詳細規制情報とは、交通規制標識において、本標識の内容を補足するものとして付される補助標識の内容に基づく情報をいい、例えば、一部の車種や時間等を指定した規制が挙げられる(第3の局面)。
補助標識は小さいため存在自体視認しにくく、また、補助標識に記載された規制の内容についても、交差点にかなり接近しなければ判断できないということが多い。したがって、予め詳細規制情報に合致した注意喚起を行えば、運転者の運転操作の誤りを未然に防止でき、運転者及び後続車、さらには対向車の安全でスムーズな走行が確保できることとなる。
【0009】
道路標識における規制標識は、車両通行止めや最高速度等に表されるように、地色や枠色に赤色を用いているため、視認性が高い。一方、規制標識の中でも、地色に青色が用いられる指定方向外進行禁止や一方通行の標識は、運転者にとって見にくく、また見落とされる可能性がある。そのため、特に注意喚起の効果が発揮される。
そこで、この発明の第4の局面は次のように規定される。即ち、
第1〜第3の局面で規定の要注意進入道路特定方法において、前記交通規制情報は指定方向外進行禁止情報又は一方通行情報である。
【0010】
この発明の第5の局面は次のように規定される。即ち、
第1〜第4の局面で規定の要注意進入道路特定方法において、前記走行履歴抽出ステップが抽出した前記走行履歴の数を前記進入道路毎にカウントするカウントステップと、
該カウントステップでカウントされるカウント数と予め定められた閾値数とを比較する比較ステップと、を備え、
前記要注意進入道路特定ステップは、前記カウント数が前記閾値数以上の進入道路につき、該進入道路を要注意進入道路と特定する。
このように規定される第5の局面に規定の要注意進入道路特定方法によれば、進入道路から進行禁止退出道路へ進行したプローブカーの走行履歴が予め定められた閾値数以上存在するとき、要注意進入道路と特定するため、交通規制違反情報の多い進入道路を特定することができる。
【0011】
また、この発明の第6の局面は次のように規定される。即ち、
交通規制情報の付された交差点への進入道路を抽出する進入道路抽出手段と、
前記交差点に付された交通規制情報に基づいて、前記進入道路からの進行が禁止されている退出道路を抽出する進行禁止退出道路抽出手段と、
プローブ情報を処理し、前記進入道路から前記進行禁止退出道路へ進行したプローブカーの走行履歴を抽出する走行履歴抽出手段と、
前記走行履歴が抽出されたとき、前記進入道路を要注意進入道路と特定する要注意進入道路特定手段と、
を含む要注意進入道路特定装置。
このように規定される第6の局面に規定の発明によれば、第1の局面と同等の効果を奏する。
【0012】
この発明の第7の局面は次のように規定される。即ち、
第6の局面に規定の要注意進入道路特定装置において、前記交通規制情報には詳細規制情報が付されており、
前記走行履歴抽出手段では、前記詳細規制情報に合致したプローブ情報を処理する。
このように規定される第7の局面に規定の発明によれば、第2の局面と同等の効果を奏する。
【0013】
この発明の第8の局面は次のように規定される。即ち、
第7の局面に規定の要注意進入道路特定装置において、前記詳細規制情報は時間情報又は車種情報である。
このように規定される第8の局面に規定の発明によれば、第3の局面と同等の効果を奏する。
【0014】
この発明の第9の局面は次のように規定される。即ち、
第6〜第8の局面に規定の要注意進入道路特定装置において、前記交通規制情報は指定方向外進行禁止情報又は一方通行情報である。
このように規定される第9の局面に規定の発明によれば、第4の局面と同等の効果を奏する。
【0015】
この発明の第10の局面は次のように規定される。即ち、
第6〜第9の局面に規定の要注意進入道路特定装置において、前記走行履歴抽出手段が抽出した前記走行履歴の数を前記進入道路毎にカウントするカウント手段と、
該カウント手段でカウントされるカウント数と予め定められた閾値数とを比較する比較手段と、を備え、
前記要注意進入道路特定手段は、前記カウント数が前記閾値数以上の進入道路につき、該進入道路を要注意進入道路と特定する。
このように規定される第10の局面に規定の発明によれば、第5の局面と同等の効果を奏する。
【0016】
更に、この発明の第11の局面は次のように規定される。即ち、
要注意進入道路を特定するためのコンピュータプログラムであって、コンピュータを、
交通規制情報の付された交差点への進入道路を抽出する進入道路抽出手段と、
前記交差点に付された交通規制情報に基づいて、前記進入道路からの進行が禁止されている退出道路を抽出する進行禁止退出道路抽出手段と、
プローブ情報を処理し、前記進入道路から前記進行禁止退出道路へ進行したプローブカーの走行履歴を抽出する走行履歴抽出手段と、
前記走行履歴が抽出されたとき、前記進入道路を要注意進入道路と特定する要注意進入道路特定手段、
として機能させる、ことを特徴とするコンピュータプログラム。
このように規定される第11の局面に規定のコンピュータプログラムによれば、第1の局面と同等の効果を奏する。
【0017】
この発明の第12の局面は次のように規定される。即ち、
第11の局面に規定のコンピュータプログラムにおいて、前記交通規制情報には詳細規制情報が付されており、
前記走行履歴抽出手段では、前記詳細規制情報に合致したプローブ情報を処理する。
このように規定される第12の局面に規定のコンピュータプログラムによれば、第2の局面と同等の効果を奏する。
【0018】
この発明の第13の局面は次のように規定される。即ち、
第12の局面に規定のコンピュータプログラムにおいて、前記詳細規制情報は時間情報又は車種情報である。
このように規定される第13の局面に規定のコンピュータプログラムによれば、第3の局面と同等の効果を奏する。
【0019】
この発明の第14の局面は次のように規定される。即ち、
第11〜第13の局面に規定のコンピュータプログラムにおいて、前記交通規制情報は指定方向外進行禁止情報又は一方通行情報である。
このように規定される第14の局面に規定のコンピュータプログラムによれば、第4の局面と同等の効果を奏する。
【0020】
この発明の第15の局面は次のように規定される。即ち、
第11〜第14の局面に規定のコンピュータプログラムにおいて、前記コンピュータを、更に、
前記走行履歴抽出手段が抽出した前記走行履歴の数を前記進入道路毎にカウントするカウント手段と、
該カウント手段でカウントされるカウント数と予め定められた閾値数とを比較する比較手段、として機能させ、
前記要注意進入道路特定手段は、前記カウント数が前記閾値数以上の進入道路につき、該進入道路を要注意進入道路と特定する。
このように規定される第15の局面に規定のコンピュータプログラムによれば、第5の局面と同等の効果を奏する。
【0021】
第11〜第15の局面に規定されるコンピュータプログラムを記録する記録媒体が第16の局面として規定される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施の形態の要注意進入道路特定装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態の走行履歴抽出部の構成を示すブロック図である。
【図3】要注意進入道路から進行禁止道路へ退出したと判定される走行履歴の抽出方法を説明する模式図である。
【図4】本発明の実施の形態の要注意進入道路特定装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態の走行履歴抽出部の動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明の他の実施の形態の要注意進入道路特定装置の構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の他の実施の形態の要注意進入道路特定装置の動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の他の実施の形態の要注意進入道路特定装置の構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の他の実施の形態の要注意進入道路特定装置の動作を示すフローチャートである。
【図10】実施例の要注意進入道路特定装置を構成するコンピュータシステムを示す。
【図11】実施例の要注意進入道路特定装置で特定されたナビゲーション情報を利用するナビゲーションシステムの概略構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、この発明の実施の形態の要注意進入道路特定装置を説明する。
図1に、この発明の要注意進入道路特定装置1の機能ブロック図を示す。図2には、走行履歴抽出部7の機能ブロック図を示す。
図1に示すように、この要注意進入道路特定装置1はナビゲーション情報保存部2、進入道路抽出部3、進行禁止退出道路抽出部4、進入・退出道路保存部5、プローブ情報保存部6、走行履歴抽出部7及び要注意進入道路特定部8を備えている。
【0024】
ナビゲーション情報保存部2は、交通規制情報保存部9、地図情報保存部10及び道路情報保存部11を備える。
交通規制情報保存部9には交通規制情報が保存される。交通規制情報として、例えば財団法人日本交通管理技術協会の提供するデジタル交通規制データを用いることができる。デジタル交通規制データに挙げられる交通規制情報の全てが必要ではないが、この発明では指定方向外進行禁止情報及び一方通行情報等に関する交通規制情報が保存されていることが好ましい。更には、交通規制標識において、本標識の内容を補足するものとして付される補助標識の内容に基づく情報としての詳細規制情報が保存されていることが好ましい。詳細規制情報として、例えば、規制が適用される時間・曜日・自動車の種類などを特定した詳細規制情報が挙げられる。
【0025】
地図情報保存部10には地図情報が保存される。地図情報にはリンクやノードなど地図情報を規定するための道路要素に関する情報と地図に描画される情報等が含まれる。
道路情報保存部11には道路や交差点など各道路要素の特性を規定する道路情報が保存される。例えば道路(リンク)の特性を規定する道路情報として、道路種、道路幅、走行規制及びその他がある。この道路情報保存部11には要注意進入道路情報保存部12が備えられる。後述するようにこの発明では、特に注意が必要とされる、交通規制情報の付された交差点への進入道路を特定し、当該道路要素に関連する道路情報が、当該要注意進入道路情報保存部12に設定される。また、必要に応じて、当該設定された道路情報へ注意喚起情報を関連付けることができる。
【0026】
進入道路抽出部3は、交通規制情報保存部9に保存されている交通規制情報を参照して指定方向外進行禁止等の交通規制情報が設定されている道路要素を特定する。さらに、この交通規制情報と地図情報保存部10に保存される地図情報とを参照し、特定された交通規制情報の付された道路要素において、交差点へ進入する道路を抽出する。
進入道路抽出部3は、更に、フィールドワーク等により収集される中央分離帯やポールの存在を示す情報を参照して、当該進入道路を抽出することもできる。例えば、交通規制情報の付された進入道路から、進行が禁止されている道路へ退出しようとする際、当該退出を妨げる中央分離帯やポール等が存在すれば、物理的に退出不可能である。かかる進入道路は、進入道路抽出部3の抽出対象から外すことができる。
一方、進入道路から進行禁止退出道路への退出において、中央分離帯等がない場合には、物理的に退出が可能となるため、当該進入道路を走行する際には特に注意を要する。
【0027】
進行禁止退出道路抽出部4は、進入道路抽出部3で抽出された進入道路からの退出道路のうち、当該付された交通規制情報に基づき、当該進入道路からの進行が禁止されている退出道路を抽出する。当該抽出された進行禁止退出道路は、進入道路抽出部3で抽出された進入道路とセットで進入・退出道路保存部5に保存される。
【0028】
プローブ情報保存部6には、プローブカーP1、P2 … PmがネットワークNを介して無線で連結され、各プローブカーから送信されるプローブ情報がプローブ情報保存部6に保存される。
プローブ情報を伝達する方法は上記ネットワークを介する方法に限定されず、プローブカー内のメモリへ一旦格納し、当該メモリから直接又は有線を介してプローブ情報保存部6へ書き込んでもよい。
プローブ情報保存部6に保存されるプローブ情報には少なくともプローブカーを特定するID情報、座標情報、時間情報が含まれる。GPS等の位置検出機能を有する車両であればこれらの情報を特定することができる。更に、速度情報、方位情報、高度情報、アクセル開度、エンジン回転数、前後加速度、ヨーレイト、ストップランプ、ABSウォーニングランプ、燃料消費量、電力残存容量、舵角(ハンドルの回転角度情報)、シフトレバー情報等を備えることが好ましい。
例えば特開2002−150495号公報に記載されているように、車両のナビゲーションシステムと基地局との間で双方向の情報伝達を行うシステムは周知である。したがって、当該情報伝達システムを利用すればナビゲーションシステムを装備した一般車両をプローブカーとして使用することができる。勿論、道路情報を収集するための専用機器を搭載したプローブカーの使用を排除するものではない。
【0029】
プローブ情報としてマップマッチング等により補正されたものを用いることもできる。これにより、プローブ情報に含まれる誤差を減少することができる。
ここに、マップマッチングとは、ナビゲーションシステムにおいてプローブカーの位置を地図情報の道路上から外れないようにする技術であり、これにより、プローブカーの位置が常に道路上に存在することとなる。マップマッチングを行うためにはナビゲーションシステムにおいてプローブカーの座標情報、方位情報、移動距離などから走行軌跡が形成され、この走行軌跡が地図情報にある道路形状データに照らしあわされる。道路形状データは複数存在するので、所定の優先度に従って重み付けを行い、一つの道路を選択する。そして、プローブカーの座標を当該道路上の座標へと変更する。
以上詳細はカーナビゲーションシステム(公開型データ構造KIWIとその利用方法)、第4章、共立出版、等を参照されたい。
また、このマップマッチングはプローブカーからプローブ情報を受け取った基地局側で行ってもよい。
【0030】
走行履歴抽出部7は、プローブ情報保存部6からプローブ情報を読み出し、進入道路から進行禁止退出道路に進行したと認められるプローブカーのプローブ情報をその走行履歴に基づき抽出する。
当該走行履歴抽出部7における走行履歴の抽出は、進入道路及び進行禁止退出道路に対応して設定される抽出領域内において、プローブ情報の走行履歴をたどり、当該進行禁止退出道路へ進行した車輌が形成する走行履歴を抽出する。当該走行履歴は当該進入道路から実際に進行禁止退出道路へ走行したプローブカーが生成したものである。
【0031】
図3に示す模式図を用いて、詳細に説明する。
図3に示すように、進入道路101には、進入道路101からの直進及び左折以外の進行を禁止する指定方向外進行禁止の交通規制情報が付されている。当該指定方向外進行禁止情報から、当該進入道路101から右折方向へ延びる道路102は、進入道路101からの退出が禁止されている進行禁止退出道路となる。
図3に示すように、進入道路101及び進行禁止退出道路102に対して、抽出領域110を設定する。当該抽出領域110内に存在するプローブ情報を抽出し、その走行履歴をたどる。
この抽出領域110は、進入道路101に対応するリンク106aにその道路情報で規定される幅員を与える。幅員に関する情報がないときは、リンク106aを中心に所定幅(例えば10m)を与えることとする。同様に、進行禁止退出道路102に対応するリンク106bについて、所定の幅を与える。なお、リンク106a及びリンク106bに対する抽出領域110の外縁は、交差点105に対応するノード107から所定距離(例えば50m)とする。
当該抽出領域110内において、進入道路101から進行禁止退出道路102へ退出したプローブ情報が形成する走行履歴111を抽出する。
プローブ情報の軌跡から右折したか否かを判定する際に、ウインカー情報やハンドル角情報等を参照することができる。
【0032】
図2に走行履歴抽出部7の機能ブロック図を示す。
図2に示すように、走行履歴抽出部7は抽出領域設定部71、抽出領域保存部72、プローブ情報読出部73及びプローブ情報抽出部74を備える。
抽出領域設定部71は、進入・退出道路保存部5から進入道路及び進行禁止退出道路の情報が送られると、当該情報に基づき、図3に示すように、抽出領域110を自動的に設定する。当該抽出領域110は、抽出領域保存部72に保存される。
プローブ情報読出部73は、プローブ情報保存部6に格納されているプローブ情報を読み出す。
プローブ情報抽出部74では、当該読み出されたプローブ情報から、抽出領域110内に存在するプローブ情報を、各プローブ情報から形成される走行履歴として抽出する。
走行履歴抽出部7において、進入道路101から進行禁止退出道路102への走行履歴が抽出されると、要注意進入道路特定部8は、当該進入道路101を特に注意を要する進入道路と特定する。当該特定された情報は、要注意進入道路情報として道路情報保存部11内の要注意進入道路情報保存部12へ保存される。
【0033】
図4及び図5を用いて、図1及び図2に示す要注意進入道路特定装置1の動作を説明する。
進入道路抽出部3は、交通規制情報と地図情報に基づき、指定方向外進行禁止等の交通規制情報が設定されている交差点への進入道路を抽出する(ステップ1)。
当該抽出された進入道路において、当該付された交通規制情報に基づき、進入道路からの進行禁止退出道路を抽出する(ステップ3)。当該進行禁止退出道路は、進入道路と関連付けて進入・退出道路保存部5へ保存される(ステップ5)。
進入・退出道路保存部5に保存された進入道路から進行禁止退出道路へのプローブカーの走行履歴を抽出する(ステップ7)。
【0034】
図5は、図4に示すステップ7の詳細動作を示すフローチャートである。
走行履歴を抽出するに際し、まず、ステップ5で保存された進入道路及び進行禁止退出道路に対応した、プローブ情報を抽出するための抽出領域を設定し、保存する(ステップ71、72)。
ステップ75では、プローブ情報抽出部74が、プローブ情報読出部73で読み出されたプローブ情報から、抽出領域保存部72に保存された抽出領域に存在するものをプローブ情報が形成する走行履歴として抽出し、その中でも方位情報が進入道路から進行禁止退出道路へ進行しているものに絞り込む。当該抽出領域内に走行履歴が存在するとき(ステップ75)、当該結果は要注意進入道路特定部8へ送られ、当該進入道路を要注意進入道路と特定する(ステップ9)。特定された情報は、要注意進入道路情報として、要注意進入道路情報保存部12へ保存される(ステップ11)。
上記において、ステップ1からステップ9はプローブカー側において実行しても良い。この場合、要注意進入道路と特定された場合にのみ、当該情報がサーバ装置側へ送られるため、サーバ装置の負荷を減少させることができる。
【0035】
図6に、他の実施の形態の要注意進入道路特定装置21を示す。図6において、図1と同一の要素には同一の符号を付してその説明を部分的に省略する。
図6に示す要注意進入道路特定装置21では、図1に示す要注意進入道路特定装置1において、交通規制情報保存部9内に、詳細規制情報保存部33を備える点で異なる。
詳細規制情報保存部33には、交通規制標識において、本標識の内容を補足するものとして付される補助標識の内容に基づく情報としての詳細規制情報が保存される。詳細規制情報として、例えば、規制が適用される時間・曜日・自動車の種類などを特定した詳細規制情報が挙げられる。
【0036】
要注意進入道路特定装置21では、進入道路抽出部23は、詳細規制情報保存部33に保存された詳細規制情報を参照し、詳細規制情報の付された進入道路を抽出する。
走行履歴抽出部27では、進入・退出道路保存部5に保存された進入道路及び進行禁止退出道路に基づき設定された抽出領域に存在するプローブ情報を抽出する。その際、走行履歴抽出部27は、詳細規制情報保存部33の情報を参照し、当該進入道路に付された詳細規制と合致する情報を有するプローブ情報を抽出する。当該抽出は、プローブ情報が形成する走行履歴として、抽出される。抽出領域内に走行履歴が存在するとき、要注意進入道路特定部28は、当該進入道路を要注意進入道路と特定し、その情報を要注意進入道路情報保存部32へ保存する。
【0037】
図7を用いて、図6に示す要注意進入道路特定装置21の動作を説明する。図4において図7と同じ処理を行うステップには同一の符号を付してその説明を部分的に省略する。
図7においてステップ21は、交通規制情報保存部9内の詳細規制情報保存部33を参照し、当該詳細規制情報が付された進入道路を抽出する。当該抽出された進入道路に対して進行禁止退出道路を抽出し、進入道路とセットで進入・退出道路保存部5に保存する(ステップ3、5)
ステップ27では、ステップ5で保存された進入道路から進行禁止退出道路へ退出したプローブカーの走行履歴であって、当該進入道路に付された詳細規制情報に合致したプローブ情報を有するプローブカーの走行履歴を抽出する。抽出領域内に走行履歴が存在するとき、当該進入道路を要注意進入道路と特定し、保存する(ステップ29、31)。このように、詳細規制情報ごとに要注意進入道路を特定すれば、当該情報をナビゲーションシステムに利用する際、詳細規制に合致した案内を提供することが可能となる。
【0038】
図8に、他の実施の形態の要注意進入道路特定装置41の機能ブロック図を示す。なお、図8において図1及び図6と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。
図8に示す要注意進入道路特定装置41では、図6に示す要注意進入道路特定装置21において、カウンタ43及び比較部44を備える点で異なる。
カウンタ43は、走行履歴抽出部27から、抽出された走行履歴が送られてくると、当該抽出領域ごとに走行履歴の数をカウントし、このカウント数をカウンタ43内のカウンタメモリ部へ保存する。このカウント数は図3において抽出領域110内に存在する走行履歴の数を示している。
当該カウント数は、比較部44において所定の閾値と比較される。即ち、カウント数が閾値以上のとき、要注意進入道路特定部48は、当該進入道路を要注意進入道路と特定し、当該特定結果を要注意進入情報保存部52へ送る。
【0039】
図9を用いて、図8に示す要注意進入道路特定装置41の動作を説明する。図9において図4及び図7と同じ処理を行うステップには同一の符号を付してその説明を部分的に省略する。
ステップ33では、抽出された走行履歴の数をカウンタ43で計測し、比較部44において所定の閾値と比較する。走行履歴の数が閾値以上となったとき(ステップ33:Yes)は、要注意進入道路特定部48が当該進入道路を要注意進入道路と特定し、当該進入道路のリンクに関連付けて道路情報保存部51内の要注意進入道路情報保存部52へ保存する(ステップ35、37)。
このように、抽出領域内において、プローブカーの走行履歴の中に当該進入道路から進行禁止退出道路へ進行したと判断される走行履歴を有するものが多数(閾値以上)存在するとき、当該進入道路を要注意進入道路と特定するため、当該情報をナビゲーションシステムに利用する際には、運転者にとってより注意の必要な進入道路に絞って案内を提供することができる。
【0040】
上記において、ステップ27では、プローブ情報として、走行履歴の他に、進入道路を走行するプローブカーの方向変更操作に基づく情報を抽出することもできる。方向変更操作に基づくプローブ情報としては、ウインカー情報やハンドル角情報を挙げることができる。進入道路を走行するプローブカーが進行禁止退出道路へ進行しようとウインカー操作を行ったり、一定角度以上のハンドル操作を行った場合等も、実際に進行禁止退出道路へ進行しようと運転操作を行っていることになる。このような進入道路においても、交通規制を違反する可能性があり、注意が必要である。
即ち、進入道路において、その交通規制に反する操作が行われた場合に、その進入道路を要注意進入道路と特定する。
【0041】
図10は要注意進入道路特定装置21のハード構成を示すブロック図である。
この装置21のハード構成は、一般的なコンピュータシステムと同様に中央制御装置221に対してシステムバス222を介して各種の要素が結合されたものである。
中央制御装置221は汎用的なCPU、メモリ制御装置、バス制御装置、割り込み制御装置更にはDMA(直接メモリアクセス)装置を含み、システムバス222もデータライン、アドレスライン、制御ラインを含む。システムバス222にはRAM(ランダムアクセスメモリ)223、不揮発メモリ(ROM224,CMOS−RAM225等)からなるメモリ回路が接続されている。RAM223に格納されるデータは中央制御装置221や他のハードウエア要素によって読み取られたり、書き換えられたりする。不揮発メモリのデータは読み取り専用であり、装置をオフとしたときにもそこのデータは喪失されない。このハードウエアを制御するシステムプログラムはハードディスク装置227に保存されており、また、RAM223に保存されており、ディスクドライブ制御装置226を介して適宜中央制御装置221に読みこまれて使用される。このハードディスク装置227には、汎用的な構成のコンピュータシステムを要注意進入道路特定装置21として動作させるためのコンピュータプログラムを保存する領域が確保される。
このハードディスク装置227の所定の領域がナビゲーション情報保存部22用に割り付けられる。
ハードディスク装置227の他の領域が進入・退出道路保存部5及びプローブ情報保存部6用に割り付けられる。
【0042】
システムバス222には、フレキシブルディスク232に対してデータの読み込み及び書き込みを行うフレキシブルドライブ制御装置231、コンパクトディスク234に対してそれからデータの読み取りを行うCD/DVD制御装置233が接続されている。この例ではプリンタインターフェース237にプリンタ238を接続させている。
システムバス222にはキーボード・マウス制御装置241が接続され、キーボード242及びマウス243からのデータ入力を可能としている。モニタ245がモニタ制御装置244を介してシステムバス222に接続されている。モニタ245にはCRTタイプ、液晶タイプ、プラズマディスプレイタイプなどを利用することができる。
各種の要素(モデムなど)の増設を可能とするため空きのスロット251が準備されている。
【0043】
この装置21はネットワークアダプタ261を介して、ネットワークNに接続される。このネットワーク(インターネット)Nにはプローブカーが連結されている。
【0044】
このコンピュータシステムからなる要注意進入道路特定装置21を稼動させるために必要なプログラム(OSプログラム、アプリケーションプログラム(本発明のものも含む))は、各種の記録媒体を介してシステムの中にインストールされる。例えば非書き込み記録媒体(CD−ROM、ROMカード等)、書き込み可能記録媒体(FD、DVD等)、更にはネットワークNを利用して通信媒体の形式でインストールすることも可能である。勿論、不揮発メモリ224、225やハードディスク装置227に予めこれらのプログラムを書きこんでおくこともできる。
【0045】
ナビゲーション情報保存部22の情報はナビゲーションシステムによりそのまま利用できる。ナビゲーションシステムの例を図11に示す。
このナビゲーションシステム300は制御部301、メモリ部302、入力部303、出力部304、インターフェース部305、自車位置特定部306、探索部307、ナビゲーション情報保存部22を備えている。
制御部301はCPU、バッファメモリその他の装置を備えたコンピュータ装置であり、ナビゲーションシステム300を構成する他の要素を制御する。メモリ部302にはコンピュータプログラムが保存され、このコンピュータプログラムはコンピュータ装置である制御部301に読み込まれて、これを機能させる。このコンピュータプログラムはDVD等の汎用的な媒体へ保存できる。
【0046】
入力部303は目的地等を設定するため用いられる。入力部303としてディスプレイの表示内容と協働するタッチパネル式の入力装置を用いることができる。
出力部304はディスプレイを含み、ナビゲーションに必要な地図情報、その他の情報を表示する。この出力部304は音声案内装置を含むこともできる。
インターフェース部305はナビゲーションシステム300を無線ネットワーク等へ連結させる。
自車位置特定部306はGPS装置やジャイロ装置を用いて利用者端末の現在の位置を検出する。
【0047】
探索部307は指定された出発地から目的地までの経路を探索する。経路探索の際に、探索部307はナビゲーション情報保存部22に保存の情報を参照する。
ナビゲーション情報保存部22に保存された要注意進入道路情報に注意喚起情報を付与すれば、当該要注意進入道路において注意を払うべき対象をより具体化できる。これにより、安全運行に集中できる。また、当該注意喚起情報と併せて、進行禁止退出道路である理由、例えば、「規制時間帯のため、右折できません。」等、を提供すれば、近道のため右折走行したい運転者のストレスを解消することにも繋がることとなる。
【0048】
要注意進入道路へ注意喚起メッセージを関連付けておくことにより、ナビゲーションシステム300は、当該要注意進入道路へアクセスしたときに当該注意喚起メッセージを出力できる。この場合、制御部301は、探索した経路上の道路に設定されている要注意進入道路情報のフラグに関連する注意喚起メッセージをナビゲーション情報保存部22内に備えられた注意喚起メッセージ保存部から読み出し、出力部304を介して出力する。
経路探索をせずに、ナビゲーションシステム300の出力部304のディスプレイへ現在の地図を表示している場合においても、自車の進行先の道路について上記と同様に処理することができる。
【0049】
また、当該注意喚起メッセージは、当該車輌の方向指示器と連動させて出力することができる。この場合、当該車輌の方向指示器が示す方向が、要注意進入道路とセットで特定された進行禁止退出道路と一致したとき、注意喚起メッセージを出力することとなる。当該注意喚起メッセージを出力するタイミングは、当該車輌が交差点に進入する手前(例えば、30m手前)であれば特に限定されない。さらに、当該注意喚起メッセージは、注意喚起メッセージを出力するタイミングに合わせて、当該タイミングにおける車輌速度を測定し、当該車輌速度が一定速度以上(例えば、10km/h以上)であるとき、出力することとしてもよい。
【0050】
以下、次の事項を開示する。
詳細規制情報を有する交通規制情報の付された交差点への進入道路を抽出し、当該進入道路を要注意進入道路と特定することを特徴とする要注意進入道路特定方法。
【0051】
この発明は、上記発明の実施の形態及び実施例の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲の記載を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様もこの発明に含まれる。
【符号の説明】
【0052】
1 21 41 要注意進入道路特定装置
2 22 42 ナビゲーション情報保存部
3 23 進入道路抽出部
4 進行禁止退出道路抽出部
5 進入・退出道路保存部
6 プローブ情報保存部
7 27 走行履歴抽出部
8 28 48 要注意進入道路特定部
9 交通規制情報保存部
10 地図情報保存部
11 31 51 道路情報保存部
12 32 52 要注意進入道路情報保存部
33 詳細規制情報保存部
43 カウンタ
44 比較部
71 抽出領域設定部
72 抽出領域保存部
73 プローブ情報読出部
74 プローブ情報抽出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交通規制情報の付された交差点への進入道路を抽出する進入道路抽出ステップと、
前記交差点に付された交通規制情報に基づいて、前記進入道路からの進行が禁止されている退出道路を抽出する進行禁止退出道路抽出ステップと、
プローブ情報を処理し、前記進入道路から前記進行禁止退出道路へ進行したプローブカーの走行履歴を抽出する走行履歴抽出ステップと、
前記走行履歴が抽出されたとき、前記進入道路を要注意進入道路と特定する要注意進入道路特定ステップと、
を含む要注意進入道路特定方法。
【請求項2】
前記交通規制情報には詳細規制情報が付されており、
前記走行履歴抽出ステップでは、前記詳細規制情報に合致したプローブ情報を処理する、ことを特徴とする請求項1に記載の要注意進入道路特定方法。
【請求項3】
前記詳細規制情報は時間情報又は車種情報である、ことを特徴とする請求項2に記載の要注意進入道路特定方法。
【請求項4】
前記交通規制情報は指定方向外進行禁止情報又は一方通行情報である、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の要注意進入道路特定方法。
【請求項5】
前記走行履歴抽出ステップが抽出した前記走行履歴の数を前記進入道路毎にカウントするカウントステップと、
該カウントステップでカウントされるカウント数と予め定められた閾値数とを比較する比較ステップと、を備え、
前記要注意進入道路特定ステップは、前記カウント数が前記閾値数以上の進入道路につき、該進入道路を要注意進入道路と特定する、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の要注意進入道路特定方法。
【請求項6】
交通規制情報の付された交差点への進入道路を抽出する進入道路抽出手段と、
前記交差点に付された交通規制情報に基づいて、前記進入道路からの進行が禁止されている退出道路を抽出する進行禁止退出道路抽出手段と、
プローブ情報を処理し、前記進入道路から前記進行禁止退出道路へ進行したプローブカーの走行履歴を抽出する走行履歴抽出手段と、
前記走行履歴が抽出されたとき、前記進入道路を要注意進入道路と特定する要注意進入道路特定手段と、
を含む要注意進入道路特定装置。
【請求項7】
前記交通規制情報には詳細規制情報が付されており、
前記走行履歴抽出手段では、前記詳細規制情報に合致したプローブ情報を処理する、ことを特徴とする請求項6に記載の要注意進入道路特定装置。
【請求項8】
前記詳細規制情報は時間情報又は車種情報である、ことを特徴とする請求項7に記載の要注意進入道路特定装置。
【請求項9】
前記交通規制情報は指定方向外進行禁止情報又は一方通行情報である、ことを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の要注意進入道路特定装置。
【請求項10】
前記走行履歴抽出手段が抽出した前記走行履歴の数を前記進入道路毎にカウントするカウント手段と、
該カウント手段でカウントされるカウント数と予め定められた閾値数とを比較する比較手段と、を備え、
前記要注意進入道路特定手段は、前記カウント数が前記閾値数以上の進入道路につき、該進入道路を要注意進入道路と特定する、ことを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載の要注意進入道路特定装置。
【請求項11】
要注意進入道路を特定するためのコンピュータプログラムであって、コンピュータを、
交通規制情報の付された交差点への進入道路を抽出する進入道路抽出手段と、
前記交差点に付された交通規制情報に基づいて、前記進入道路からの進行が禁止されている退出道路を抽出する進行禁止退出道路抽出手段と、
プローブ情報を処理し、前記進入道路から前記進行禁止退出道路へ進行したプローブカーの走行履歴を抽出する走行履歴抽出手段と、
前記走行履歴が抽出されたとき、前記進入道路を要注意進入道路と特定する要注意進入道路特定手段、
として機能させる、ことを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項12】
前記交通規制情報には詳細規制情報が付されており、
前記走行履歴抽出手段では、前記詳細規制情報に合致したプローブ情報を処理する、ことを特徴とする請求項11に記載のコンピュータプログラム。
【請求項13】
前記詳細規制情報は時間情報又は車種情報である、ことを特徴とする請求項12に記載のコンピュータプログラム。
【請求項14】
前記交通規制情報は指定方向外進行禁止情報又は一方通行情報である、ことを特徴とする請求項11〜13のいずれかに記載のコンピュータプログラム。
【請求項15】
前記コンピュータを、更に、
前記走行履歴抽出手段が抽出した前記走行履歴の数を前記進入道路毎にカウントするカウント手段と、
該カウント手段でカウントされるカウント数と予め定められた閾値数とを比較する比較手段、として機能させ、
前記要注意進入道路特定手段は、前記カウント数が前記閾値数以上の進入道路につき、該進入道路を要注意進入道路と特定する、ことを特徴とする請求項11〜14のいずれかに記載のコンピュータプログラム。
【請求項16】
請求項11〜請求項15のいずれかに記載のコンピュータプログラムを記録する記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−34257(P2011−34257A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−178606(P2009−178606)
【出願日】平成21年7月31日(2009.7.31)
【出願人】(501271479)株式会社トヨタマップマスター (56)
【Fターム(参考)】