説明

見本装飾パーツ

【課題】この発明は、自動販売機の展示室内に展示される特定の展示見本を目立たせて人の注目を引くことができる見本装飾パーツの提供を目的とする。
【解決手段】一対の側部パーツ20を、展示室Aa内の展示パネルAbに固定された展示見本C1又はC2の両側部と、展示見本C1,C2の一方又は両方を並列してなる見本群の両側部と、展示見本C1,C2が固定された台座パーツ30A,30Bの両側部とに配置する。つまり、展示見本C1,C2の両側部に配置された蛍光アクリル樹脂製の側部パーツ20と、展示見本C1,C2が固定された蛍光アクリル樹脂製の台座パーツ30A,30Bとが蛍光発光する。これにより、展示見本C1,C2を側部パーツ20及び台座パーツ30A,30Bの蛍光発光により目立たせて人の注目を引くことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、自動販売機が販売する商品の選択購入、販売促進、宣伝広告、注目度等の訴求力を高めるために用いられる見本装飾パーツに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、自動販売機の展示室内には、商品の選択や宣伝を目的として、多種類の商品の展示見本が展示されている。さらに、展示見本を展示室に展示するだけではなく、新商品、おすすめ商品等の特定の展示見本については、その商品を消費者にアピールするために、宣伝効果を高めることを目的とする広告用のラベル(POP)を展示見本に取り付けることがある。
【0003】
近年では、自動販売機において、1つの新商品が登場してから次の新商品が登場するまでのサイクルが早まっている。新商品が登場した場合は、どの商品が新商品なのかをいち早く消費者に気付かせるため、より効果的なアピールが必要となっている。その他、季節、行事等に応じたおすすめ商品に対しても、販売促進を目的とする宣伝が必要になり、この宣伝がラベルによって行われる場合が多くなっており、ラベルを用いて商品をアピールすることの重要性は日々高まっている。
【0004】
上記特定の展示見本を目立たせる方法として、例えば既に提案済みの自動販売機のサンプル装飾用囲い(特許文献1参照)には、商品サンプル展示室内のサンプル台上に展示された商品サンプルの後部と両側部を囲むようにして、蛍光樹脂材により形成された割り円筒状のサンプル装飾囲いをサンプル台上に取り付け、そのサンプル装飾用囲いの曲面を蛍光発光させることで特定の商品サンプルを印象付けることが開示されている。
【0005】
しかし、上述の自動販売機から商品を購入する場合、商品サンプル展示室内に展示された商品サンプルを消費者の目で確認して商品を購入選択するため、一般的に商品サンプル展示室は消費者の目の高さに設けられているが、特許文献1のサンプル装飾用囲いの切り口面が斜め上方を向いているので、消費者の目線よりも上方に向けてサンプル装飾用囲いの曲面が蛍光発光することになる。したがって、サンプル装飾用囲いの曲面を蛍光発光させても、消費者が気付きにくく、消費者の注目度が低いため、特定の商品サンプルを印象付けることができないという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実開平3−107786号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
この発明は、自動販売機の展示室内に展示された特定の展示見本を目立たせて人の注目を引くことができる見本装飾パーツを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明は、自動販売機の展示室内に展示される展示見本を装飾する見本装飾パーツであって、前記見本装飾パーツを、透光性を有する蛍光プラスチックで構成するとともに、該見本装飾パーツの端面が前記展示見本の正面と一致する方向に向けられて該展示見本の側部及び/又は下部に配置した見本装飾パーツであることを特徴とする。
【0009】
上記蛍光プラスチック製の見本装飾パーツは、まわりの光を吸収してその光を全反射させる特徴を備えている。つまり、パーツの表面から内部に入光した光の多くは、パーツの内部で全反射しながら端面へ誘導され、該パーツの端面から濃密化された光が放出されるので、平面の明るさに比べて端面がより明るく蛍光発光することになる。
【0010】
したがって、自動販売機の前面又は展示見本の正面と一致する方向に見本装飾パーツの端面(前側端面)を向けて、見本装飾パーツを、例えば展示室内に展示された展示見本の一側部又は両側部に起立した姿勢に配置するか、展示見本を固定するための台座として該展示見本の下部に配置すれば、展示見本の側部及び/又は下部に配置された見本装飾パーツの端面が正面に向けて蛍光発光する。
これにより、展示室内に展示された特定の展示見本を見本装飾パーツの蛍光発光により目立たせることができる。
【0011】
この発明の態様として、前記見本装飾パーツを、前記展示見本と平行して該展示見本の側部に起立した姿勢に配置される板状の側部パーツで構成することができる。
上記構成によれば、側部パーツを、例えば展示見本の一側部又は両側部、あるいは、複数の展示見本を並列に配置してなる見本群の両側部に配置する。
これにより、一側部又は両側部に配した側部パーツの端面が蛍光発光するので、展示室内に展示された特定の展示見本を目立たせることができる。
【0012】
また、この発明の態様として、前記見本装飾パーツを、前記展示見本が起立した姿勢に固定される台状の台座パーツで構成することができる。
上記構成によれば、自動販売機の展示室内に配置された台座パーツ上に、例えば1つの展示見本を固定するか、複数の展示見本を並列に固定する。
これにより、展示見本が固定された台座パーツの端面が蛍光発光するので、展示室内に展示された特定の展示見本を目立たせることができる。
【0013】
また、この発明の態様として、前記パーツの前端を、該パーツの長手方向から見て多面形状に形成することができる。
上記構成によれば、一つの平坦な面を蛍光発光させるよりも、複数の面を蛍光発光させる方が全体の発光面積が大きく、より明るく蛍光発光することになる。
これにより、展示室内に展示された特定の展示見本をより目立たせることができる。
【0014】
また、この発明の態様として、前記パーツの前端に、該前端に沿って複数の凹凸を形成することができる。
上記構成によれば、一つの平坦な面を蛍光発光させるよりも、複数の面を蛍光発光させる方が全体の発光面積が大きく、より明るく蛍光発光することになる。
これにより、展示室内に展示された特定の展示見本をより目立たせることができる。
【0015】
また、この発明の態様として、前記パーツに、前記自動販売機が販売する商品に関連した販売促進情報が印刷された表示ラベルを差込み固定するための差込み溝を形成することができる。
上記構成によれば、展示見本を、例えば展示見本の側部又は/下部に配置されたパーツの差込み溝に、自動販売機が販売する商品に関連した販売促進情報が印刷された表示ラベルを差込み固定することができる。
これにより、展示室内に展示された特定の展示見本を、パーツの蛍光発光と表示ラベルの販売促進情報との相乗効果により目立たせることができる。
【0016】
また、この発明の態様として、前記パーツの上面に、前記展示見本の底部を差込み固定するための開口部を形成することができる。
上記構成によれば、展示見本の底部をパーツの開口部に差し込んで、該展示見本を起立した姿勢に固定する。
これにより、展示見本を、該展示見本が固定されたパーツの蛍光発光により目立たせることができる。
【0017】
また、この発明の態様として、前記展示室内の壁面と対応する前記パーツの端部に、該壁面に対し前記パーツを吸着固定するための磁石を取り付けることができる。
上記構成によれば、パーツの端部に取り付けられた磁石を、該磁石により吸着可能な金属(例えばスチール等)で構成された展示室内の壁面に吸着させて、パーツを、磁石の吸着力(磁力)により展示室内の壁面(実施形態の展示パネル、背面パネル等)に吸着固定する。
これにより、例えば側部パーツを、展示室内に展示される展示見本の側部に起立した姿勢に固定したり、展示見本が固定された台座パーツを、展示室内の所望する展示位置に固定することができる。
【0018】
また、この発明の態様として、前記側部パーツの間を、該側部パーツの配置間隔を左右方向に可変する連結手段で拡縮自在に連結することができる。
上記構成によれば、側部パーツの配置間隔を、展示室内に展示される展示見本の展示数(例えば3個、4個、5個等)、すなわち、展示見本の全配列幅に対応して左右方向に可変調節する。
これにより、側部パーツの間に配置された1つ又は複数の展示見本を、側部パーツの蛍光発光により目立たせることができる。
【0019】
前記展示見本は、例えば真空成形、加圧成形、ブロー成形、押出し成形等の成形方法で成形することができる。また、展示見本は、例えば缶型、瓶型、ボトル型、箱型等の自動販売機が販売する商品と酷似する外観及び意匠に形成された縦断半割り形状(例えば半円筒形状、半矩形状等)の見本、あるいは、円筒形状の見本で構成することができる。
【0020】
また、展示見本は、例えばポリアセタール、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリカーボネード、アクリル等の透光性を有するプラスチック、あるいは、透明なプラスチックや着色された半透明なプラスチックで構成することができる。
【0021】
また、見本装飾パーツには、例えば新発売、キャンペーン中、キャッチコピー、メッセージなどの宣伝広告文、あるいは、宣伝広告用の商標、文字、模様、図柄、入替中等の販売する商品に関連した販売促進情報を印刷している。なお、例えば茶葉、茶畑、花、樹木などの植物、あるいは、空、海、山、川等の自然、あるいは、犬、猫、鳥、人などの動物等の販売する商品のイメージに関連した販売促進情報を印刷してもよい。
【0022】
さらに、販売促進体の形状は、例えば宣伝広告文、販売促進情報、植物、自然、動物等と酷似する外観形状に形成することができる。また、商品に関連する販売促進情報や販売イメージに対応して、例えば星形、花形、楕円形、菱形、ハート形、雲形、卵形、あるいは、正方形、矩形、三角形、五角形、六角形等の所望する大きさ及び形状に形成してもよい。
【発明の効果】
【0023】
この発明によれば、展示見本の側部及び/又は下部に配置された見本装飾パーツの蛍光発光により、自動販売機の展示室内に展示された特定の展示見本を目立たせて、自動販売機に近づく人や商品を購入しようとする人の注目を引くことができる。これにより、自動販売機が販売する商品の訴求性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本実施形態の見本装飾パーツを用いた自動販売機を示す斜視図。
【図2】展示見本と展示パネルの固定構造を示す拡大斜視図。
【図3】見本装飾パーツの側部パーツ及び台座パーツを示す外観斜視図。
【図4】側部パーツの構造を示す側面図。
【図5】側部パーツのD−D線矢視断面図、E−E線矢視断面図。
【図6】シングルタイプ及びダブルタイプの台座パーツを示す外観斜視図、F−F線矢視断面図。
【図7】台座パーツの構造を示す平面図。
【図8】展示見本と台座パーツの固定構造を示す拡大斜視図。
【図9】側部パーツの配置例と、表示ラベルの取付け例を示す正面図。
【図10】台座パーツの配置例を示す正面図。
【図11】側部パーツ及び台座パーツの配置例と、表示ラベルの取付け例を示す正面図。
【図12】台座パーツの上下配置例と、表示ラベルの取付け例を示す正面図。
【図13】側部パーツの間を連結構造で連結した連結例を示す斜視図。
【図14】側部パーツの間を連結構造で連結した他の連結例を示す斜視図。
【図15】側部パーツの間隔可変例を示す正面図。
【図16】側部パーツ及び台座パーツの前端に複数の凹凸を設けたその他の例を示す斜視図。
【図17】表示ラベルを差込みガイドする案内片を設けた側部パーツの他の例を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
この発明の一実施形態を以下図面に基づいて詳述する。
図1は本実施形態の見本装飾パーツ10を採用した自動販売機Aを示す斜視図、図2は展示見本C1,C2と展示パネルAbの固定構造を示す拡大斜視図、図3は見本装飾パーツ10の側部パーツ20及び台座パーツ30A,30Bを示す外観斜視図、図4は側部パーツ20の構造を示す側面図、図5は側部パーツ20のD−D線矢視断面図、E−E線矢視断面図、図6はシングルタイプ及びダブルタイプの台座パーツ30A,30Bを示す外観斜視図、F−F線矢視断面図、図7は台座パーツ30A,30Bの構造を示す平面図、図8は展示見本C1,C2と台座パーツ30A,30Bの固定構造を示す拡大斜視図である。
【0026】
本実施形態の見本装飾パーツ10は、図1に示す自動販売機Aの上部前面に設けられた展示室Aa内の展示パネルAb上に配置される。
また、見本装飾パーツ10は、展示パネルAb上に展示された1つの展示見本C1の両側部、あるいは、展示見本C1,C2の一方又は両方を並列してなる見本群の両側部に配置される一対の側部パーツ20と、展示見本C1,C2の一方が載置されるシングルタイプの台座パーツ30Aと、展示見本C1,C2の一方又は両方が並列に載置されるダブルタイプの台座パーツ30Bとで構成している。
【0027】
また、側部パーツ20及び台座パーツ30A,30Bは、透光性を有する蛍光プラスチック(蛍光アクリル樹脂)で構成している。
なお、展示見本C1は缶型の見本である。また、展示見本C2はボトル型の見本である。
【0028】
展示室Aa内の下方には、展示見本C1,C2を展示するための展示パネルAbを水平に配置している。また、展示室Aa内の後方には、展示見本C1,C2が目立つ色に着色された背面パネルAcを配置している。さらに、展示室Aaの前方(前面)には、透明な材質で形成されたフロントカバーAdを取り付けている。
なお、展示パネルAb及び背面パネルAcは、後述する磁石26により吸着可能な金属(例えばスチール等)で構成している。
【0029】
展示パネルAbの展示面には、図2に示すように、展示見本C1,C2の底面中央に形成された挿入部Caを挿入するための平面視丸形状の開口部Aeを開口するとともに、該展示パネルAbの長手方向に対し等間隔を隔てて複数配列している。
【0030】
また、展示パネルAbの下方には、展示見本C1,C2を照光するための光源B(例えばLED発光素子、蛍光灯等)を上記開口部Aeと対向させて配設している。さらに、開口部Aeの両側縁部には、挿入部Caの両側縁部に形成された側方突起Ccを挿入するための切欠き部Afを形成している。
【0031】
展示見本C1,C2は、自動販売機Aが販売する缶型の商品と、ボトル型の商品とに酷似する外観及び意匠に形成している。また、缶型及びボルト型の商品の軸芯を中心として、該商品を前後に2つ割りしてなる縦断半割り形状に透光性を有するプラスチック製のシートで形成している。
【0032】
また、展示見本C1,C2の底面中央には、図2、図8に示すように、展示パネルAbの開口部Aeと後述する台座パーツ30A,30Bの開口部31に対し差込み固定される横断面視半円形状の挿入部Caを形成している。
【0033】
挿入部Caの下端側中央外周には、開口部Ae,31の前側中央縁部に対し下面側から係止される前方突起Cbを形成している。また、挿入部Caの両側下縁部には、開口部Ae,31の両側縁部に対し下面側から係止される側方突起Ccを形成している。
【0034】
前記一対の側部パーツ20は、図3、図4、図5に示すように、図9の(b)に示す展示見本C1,C2の上下とほぼ同等の高さに形成している。また、展示見本C1,C2の側面とほぼ同等の幅に形成している。また、実施形態では、対称形状に形成した側部パーツ20を、展示見本C1,C2の右側部及び左側部にそれぞれ配置するが、一つの側部パーツ20を上下逆転して配置すれば、左右共通して使用することもできる。
【0035】
側部パーツ20の前端には、図5の(a)に示すように、該側部パーツ20の上端側(又は上方)から見て平面視台形状の前側端面21を形成している。
前側端面21は、中央平面21aと、前方両側斜面21bと、後方両側斜面21cとからなる多面形状に形成している。各面21a,21b,21cを前端側から後端側に向けて順に配置して、平面(又は上方)から見て前端側から後端側に向けて徐々に幅広となる平面視台形状に形成している。
【0036】
前側端面21の中央平面21aは、側部パーツ20の厚みとほぼ同じ幅に形成され、該側部パーツ20の厚み方向と平行している。また、前方両側斜面21bは、左右斜め前方に向けて光が放出される角度に傾斜している。また、後方両側斜面21cは、左右斜め後方に向けて光が放出される角度に傾斜している。
【0037】
側部パーツ20の前側端面21へ誘導された一部の光は、前方に向けて真っ直ぐに放出され、残りの光は、左右斜め前方と左右斜め後方とに向けて放出される。
これにより、単一の平坦な端面を蛍光発光させるよりも、側部パーツ20の前側端面21に形成された中央平面及び前方両側斜面及び後方両側斜面を蛍光発光させる方が全体の発光面積が大きく、より明るく発光させることができる。
【0038】
側部パーツ20の前側上端部及び前側下端部には、図3、図4の仮想線で示す表示ラベルC3を差込み固定するための差込み溝22を、側部パーツ20の前側端面21に沿って縦方向に形成している。
【0039】
差込み溝22は、表示ラベルC3の差込み片C3aの差込みが許容される溝幅に形成している。また、差込み溝22の対向する内壁面には、該差込み溝22の幅方向に突出する平面視半円形状の凸部23を形成している。さらに、凸部23は、差込み溝22に沿って両側から互い違いに突出され、平面視千鳥状に配列している。
【0040】
また、凸部23は、表示ラベルC3の差込み片C3aに対し押し付けられる面を角がなく滑らかな曲面に形成しているので、表示ラベルC3の差込み片C3aに対する接触抵抗を小さくすることができる。
【0041】
つまり、表示ラベルC3を、販売促進情報が印刷された表示面が正面向きとなるように保持して、側部パーツ20の差込み溝22に対し上下方向又は左右方向から差し込む。
これにより、表示ラベルC3を差込み溝22に差し込みやすくするとともに、該差込み溝22に沿って所望する差込み位置にスライド調節することができる。
【0042】
また、側部パーツ20の展示見本C1,C2と対向しない反対側(外側)の上部側面及び下部側面には、図4の(b)の仮想線で示す表示ラベルC5の係止片C5aを係止するための係止爪24を形成している。
係止爪24は、表示ラベルC5の係止片C5aが係止される長さ及び幅に形成され、側部パーツ20の側面を外側に突出するとともに、該側面に沿って上向き及び下向きに形成している。
【0043】
また、上側の係止爪24は側面に沿って上向きに形成し、下側の係止爪24は側面に沿って下向きに形成している。さらに、係止爪24の3辺は、係止爪24に対し係止片C5aが係止ガイドされる角度に傾斜している。
【0044】
側部パーツ20の後側端面には、図5の(b)に示すように、磁石26を埋め込むための埋込み部25を形成している。埋込み部25には、前記背面パネルAcに対し吸着固定される磁石26をそれぞれ埋め込んでいる。
【0045】
また、埋込み部25は、側部パーツ20の後側端面に沿って上下方向に間隔を隔てて配置している。さらに、埋込み部25に埋め込まれた磁石26は、該磁石26の吸着面を側部パーツ20の後側端面に対し同一平面となるように露出している。
なお、磁石26を、側部パーツ20の下側端面や上側端面に取り付けてもよく、側部パーツ20を展示パネルAbに対し起立した姿勢に吸着固定することができる。
【0046】
前記台座パーツ30A,30Bは、図6、図7、図8に示すように、展示見本C1,C2の一方が載置される大きさ及び形状に形成された平面視正方形の台座パーツ30Aと、展示見本C1,C2の一方又は両方が並列に載置される大きさ及び形状に形成された平面視矩形の台座パーツ30Bとで構成している。
【0047】
台座パーツ30Aの中央上面と、台座パーツ30Bの左右上面には、展示見本C1,C2の挿入部Caを差込み固定するための平面視半円形状の開口部31を形成している。また、台座パーツ30Bの開口部31は、展示パネルAbの開口部Aeと対応する間隔を隔てて2箇所形成している。
【0048】
開口部31は、上述した開口部Aeを半分(1/2)にした大きさ及び形状に形成している。また、開口部31の両側縁部には、展示見本C1,C2の挿入部Caに形成された側方突起Ccを挿入するための切欠き部32を形成している。
【0049】
また、台座パーツ30A,30Bの開口部31が形成された平面部は、該開口部31に挿入された展示見本C1,C2の挿入部Caと、台座パーツ30A,30Bが配置された展示パネルAbとの当接が回避される高さに形成している。
【0050】
台座パーツ30A,30Bの前端には、該台座パーツ30A,30Bの正面側から見て正面視矩形状の前側端面30Cを形成している。また、該前端側上面には、図6の(a,b)の仮想線で示す横長の表示ラベルC4を差込み固定するための差込み溝33を該前端に沿って幅方向に形成している。
【0051】
差込み溝33は、表示ラベルC4を起立した姿勢に支持する溝深さに形成している。また、差込み溝33の対向する内壁面には、該差込み溝33の幅方向に突出する平面視半円形状の凸部34を形成している。さらに、凸部34は、差込み溝33に沿って両側から互い違いに突出され、平面視千鳥状に配列している。
【0052】
また、凸部34は、表示ラベルC4の差込み側縁部に対し押し付けられる押付け面を角がなく滑らかな曲面に形成しているので、表示ラベルC4の差込み側縁部に対する接触抵抗を小さくすることができる。
これにより、表示ラベルC4を差込み溝33に差し込みやすくするとともに、該差込み溝33に沿って所望する差込み位置にスライド調節することができる。
【0053】
台座パーツ30A,30Bの後側端面には、図6の(c)に示すように、磁石36を埋め込むための埋込み部35を形成している。埋込み部35には、前記背面パネルAcに対し吸着固定される磁石36をそれぞれ埋め込んでいる。
台座パーツ30Aの埋込み部35は、1つの開口部31と対応して後側中央端面に形成している。また、台座パーツ30Bの埋込み部35は、2つの開口部31と対応して後側両側端面に2箇所形成している。さらに、埋込み部35に埋め込まれた磁石36は、該磁石36の吸着面を台座パーツ30A,30Bの後側端面に対し同一平面となるように露出している。
【0054】
なお、磁石36を、台座パーツ30A,30Bの下側端面に取り付けてもよく、台座パーツ30A,30Bを展示パネルAbに対し吸着固定することができる。
【0055】
次に、展示室Aaに展示される展示見本C1,C2を、一対の側部パーツ20だけで目立たせる展示方法を説明する。
先ず、図2に示すように、展示見本C1,C2の挿入部Caを、展示パネルAbの開口部Aeに上方から差し込み、挿入部Caの前方突起Cbを開口部Aeの前側中央縁部に対し下方から係止する。また、左右の側方突起Ccを開口部Aeの両側縁部に対し下方から係止すれば、展示見本C1,C2を、自動販売機Aの前面と対応して、展示室Aaの展示パネルAbに対し正面向きに起立した姿勢に固定することができる。
【0056】
次に、図9の(a)に示すように、側部パーツ20を、自動販売機Aの前面と対応する方向に側部パーツ20の前側端面21が正面向きとなる起立姿勢に保持して、展示パネルAb上に展示された展示見本C1の両側部に配置する。
あるいは、図9の(b)に示すように、展示見本C1,C2を2個並列してなる見本群の両側部、すなわち、正面から見て展示見本C1の左側部と、展示見本C2の右側部とにそれぞれ配置する。
【0057】
つまり、側部パーツ20を、該側部パーツ20の前側端面21が展示見本C1,C2の正面と一致する方向に向けて配置することができる。
また、側部パーツ20の後側端面を、展示室Aaの背面パネルAcに押し当てて、磁石26の吸着力により背面パネルAcに対し吸着固定する。
これにより、一対の側部パーツ20を、展示見本C1の両側部に起立した姿勢に固定したり、展示見本C1,C2を並列してなる見本群の両側部に起立した姿勢に固定することができる。
【0058】
上述の側部パーツ20は、まわりの光を吸収してその光を全反射させる機能を備えている。つまり、側部パーツ20の表面から内部に入光した光の多くは、側部パーツ20の内部で全反射しながら端面へ誘導され、該側部パーツ20の端面から濃密化された光が放出されるので、平面の明るさに比べて端面がより明るく蛍光発光することになる。
【0059】
したがって、側部パーツ20を、前側端面21が正面向きとなる起立姿勢に保持して、展示パネルAb上に展示された展示見本C1の両側部、あるいは、展示見本C1,C2の両側部に配置すれば、側部パーツ20の前側端面21が展示見本C1,C2の正面と一致する方向に向けて蛍光発光することになる。また、前側端面21以外に、正面を向いた残りの端面も蛍光発光する。
これにより、側部パーツ20,20の間に配置された展示見本C1,C2を目立たせることができるとともに、注目度の高い商品が積極的に選択及び購入されやすく、商品の販売促進、売上向上を図ることができる。
【0060】
また、サイズ(内容量)が異なる展示見本C2,C2を、一対の側部パーツ20により目立たせる展示方法を説明する。
先ず、図9の(c)に示すように、一方の側部パーツ20を大サイズの展示見本C2の左側上部に配置し、他方の側部パーツ20を小サイズの展示見本C2の右側部に配置して、一対の側部パーツ20を、大サイズ及び小サイズの展示見本C2に対応して背面パネルAcに対し上下高さ違いに固定する。
これにより、展示見本C2の側部に配置された側部パーツ20が正面向けて蛍光発光するので、サイズが異なる2種類の展示見本C2を側部パーツ20の蛍光発光により目立たせることができる。
【0061】
なお、一対の側部パーツ20を、展示見本C2が支持される間隔を隔てて背面パネルAcに吸着固定した後、展示見本C2を、一対の側部パーツ20の間に手前側から挿入して、展示パネルAbの開口部Aeに差込み固定してもよい。
また、図9の(a,b,c)に示すように、側部パーツ20,20の前側上下端部には、旗状の表示ラベルC3を差込み固定している(図3の仮想線参照)。
【0062】
次に、展示見本C1を、台座パーツ30Aで目立たせる展示方法を説明する。
先ず、図8に示すように、展示見本C1の挿入部Caを、台座パーツ30Aの開口部31に対し上方から差し込み、挿入部Caの前方突起Cbを開口部31の前側中央縁部に係止する。また、左右の側方突起Ccを開口部31の切欠き部32,32に係止すれば、展示見本C1を、台座パーツ30Aの前側端面30Cと一致させて正面向きに起立した姿勢に差込み固定することができる。
【0063】
次に、図10の(a)に示すように、展示見本C1が固定された台座パーツ30Aを、自動販売機Aの前面と対応する方向に台座パーツ30Aの前側端面30Cが正面向きとなる姿勢に保持して、展示室Aaの展示パネルAb上の開口部31上方に載置した後、台座パーツ30Aの後側端面を、磁石36の吸着力により背面パネルAcに吸着固定する。
【0064】
つまり、台座パーツ30Aを、該台座パーツ30Aの前側端面30Cが展示見本C1の正面と一致する方向に向けて配置することができる。
この結果、前記実施形態と同様に、台座パーツ30Aの前側端面30Cが展示見本C1の正面と一致する方向に向けて蛍光発光するので、展示見本C1を台座パーツ30Aの蛍光発光により目立たせることができる。また、前側端面30C以外に、正面を向いた残りの端面も蛍光発光する。
【0065】
次に、展示見本C1,C2を、台座パーツ30Bで目立たせる展示方法を説明する。
先ず、上述と同様にして、同一サイズの展示見本C1,C2を表面側が正面向きとなるように保持して、台座パーツ30Bの開口部31,31に対し正面向きに起立した姿勢に差込み固定する。つまり、展示見本C1,C2を、台座パーツ30Bの前側端面30Cと一致させて正面向きに起立した姿勢に差込み固定することができる。
【0066】
次に、図10の(b)に示すように、展示見本C1,C2が並列に固定された台座パーツ30Bを、自動販売機Aの前面と対応する方向に台座パーツ30Bの前側端面30Cが正面向きとなる姿勢に保持して、展示室Aaの展示パネルAb上に載置した後、台座パーツ30Bの後側端面を、磁石36の吸着力により背面パネルAcに吸着固定する。
【0067】
つまり、台座パーツ30Bを、該台座パーツ30Bの前側端面30Cが展示見本C1,C2の正面と一致する方向に向けて配置することができる。
この結果、前記実施形態と同様に、台座パーツ30Bの前側端面30Cが正面向けて蛍光発光するので、展示見本C1,C2を台座パーツ30Bの蛍光発光により同時に目立たせることができる。
【0068】
また、図10の(c)に示すように、台座パーツ30Aを台座パーツ30Bの右側上面(又は左側上面)に重ね合せた後、展示見本C2を低位側台座パーツ30Bの開口部31に差込み固定し、展示見本C2を高位側台座パーツ30Aの開口部31に差込み固定すれば、同一サイズの展示見本C2,C2を上下高さ違いに展示することができる。
【0069】
これにより、台座パーツ30A,30Bを上下に重ね合わせた方の蛍光発光する面積が大きくなるので、高位側の展示見本C1の方を上下台座パーツ30A,30Bの蛍光発光により目立たせることができる。
なお、図10の(a,b,c)に示すように、台座パーツ30A,30Bの前端には、横長の表示ラベルC4を差込み固定している(図6の仮想線参照)。
【0070】
次に、展示見本C2を、側部パーツ20と台座パーツ30A,30Bとを用いて目立たせる展示方法を説明する。
先ず、図11の(a)に示すように、展示見本C2,C2を、上下に重ね合わされた台座パーツ30A,30Bに固定した後、展示見本C2,C2が固定された台座パーツ30Bを展示パネルAb上に載置して、台座パーツ30Bの後側端面を、磁石36の吸着力により背面パネルAcに吸着固定する。
なお、側部パーツ20の前側上端部には、旗状の表示ラベルC3を差込み固定している(図3の仮想線参照)。また、台座パーツ30Bの前端には、横長の表示ラベルC4を差込み固定している(図6の仮想線参照)。
【0071】
また、図11の(b)に示すように、5個の展示見本C2が並列に固定された台座パーツ30A,30Bを展示パネルAb上に載置して、台座パーツ30Aの両側端面に、左右に配置された台座パーツ30Bの一側端面を当接する。この後、台座パーツ30A,30Bを、磁石36の吸着力により背面パネルAcに吸着固定する。
【0072】
次に、一対の側面支持板20を、左側台座パーツ30Bに固定された左端の展示見本C2の左側部と、右側台座パーツ30Bに固定された右端の展示見本C2の右側部とに配置するとともに、側部パーツ20の下端側垂直面を左右台座パーツ30Bの外側端面に押し当てる。
また、側部パーツ20の後側端面を、磁石26の吸着力により背面パネルAcに吸着固定して、側面支持板20を、左右台座パーツ30Bに固定された左端展示見本C2の左側部と、右端展示見本C2の右側部とに起立した姿勢に固定する。
【0073】
これにより、側部パーツ20又は台座パーツ30A,30Bのいずれか一方を蛍光発光させるよりも、側部パーツ20及び台座パーツ30A,30Bの両方を蛍光発光させた方が展示見本C2をより目立たせることができる。
【0074】
また、展示見本C2を5個並列してなる見本群の三方(正面から見て左右及び下方)が、一対の側部パーツ20と台座パーツ30A,30Bとで囲繞されるので、展示見本C2の左右あるいは下方のみを蛍光発光させるよりも、蛍光発光する面積が大きく、前記実施形態と略同等又は同等以上の作用及び効果を奏することができる。
なお、側部パーツ20,20の前側上端部と前側下端部間には、旗状の表示ラベルC3と帯状の表示ラベルC4とをそれぞれ差込み固定している(図3の仮想線参照)。
【0075】
また、図12の(a)に示すように、台座パーツ30Bを、側部パーツ20,20の上端部間に掛け渡して配置してもよい。
これにより、展示見本C1を2個並列してなる見本群の四方(正面から見て上下及び左右)が、一対の側部パーツ20と一対の台座パーツ30Bとで囲繞されるので、図11に示すように展示見本C2の三方を蛍光発光させるよりも、蛍光発光する面積がさらに大きく、前記実施形態と略同等又は同等以上の作用及び効果を奏することができる。
【0076】
また、図12の(b)に示すように、展示見本C1を3個並列してなる見本群の上部前面が露出される大きさ及び形状に形成した帯状の表示ラベルC5を、側部パーツ20,20の前側下端部間に跨って取り付けてもよい。
つまり、図4の(b)に示す仮想線のように、表示ラベルC5の両側端部に形成された上下の係止片C5aを、側部パーツ20,20に形成された上下の係止爪24,24に係止して、表示ラベルC5を側部パーツ20,20の前側下端部間に取り付ける。
これにより、3個並列された展示見本C1を、表示ラベルC5よりも上方に露出する側部パーツ20の蛍光発光により目立たせることができる。
【0077】
また、図12の(c)に示すように、展示見本C1を3個並列してなる見本群の上部前面が露出される大きさ及び形状に形成した中央部開口型の表示ラベルC6を、側部パーツ20,20の前側対向面間に跨って取り付けてもよい。
つまり、図4の(b)及びa部拡大図に示すように、表示ラベルC6の両側端部に形成された上下の差込み片C6aを、側部パーツ20,20に形成された上下の差込み溝22に差し込んで、表示ラベルC6を側部パーツ20,20の前側対向面間に取り付ける。
これにより、3個並列された展示見本C1を、側部パーツ20,20の蛍光発光により目立たせることができる。
【0078】
図13は、側部パーツ20,20の間を、該側部パーツ20,20の配置間隔を左右方向に可変する連結構造50で拡縮自在に連結した連結例を示す斜視図である。
本例の連結構造50は、側部パーツ20,20の対向側平面部に対し直交して固定された連結板51と、該連結板51の前面側に掛け渡された可撓性を有する透明な連結フィルム52とで連結している。
【0079】
連結板51と連結フィルム52とは、連結板51の前面側遊端部に突設された2つの係止ピン51aを、連結フィルム52の両端側平面部に形成された2本の長孔52aにそれぞれ係止して、該長孔52aに沿って長手方向に対して水平移動自在に連結している。なお、長孔52aは、連結フィルム52の長手方向と平行して形成している。
【0080】
つまり、連結板51の係止ピン51aを、連結フィルム52の長孔52aに沿って移動させ、側部パーツ20,20の配置間隔を、展示室Aaの展示パネルAbに展示される展示見本C1,C2の展示数(例えば3個、4個、5個等)、すなわち、展示見本C1,C2の一方又は両方の全配列幅に対応して左右方向に可変調節する。
これにより、側部パーツ20,20の間に配置された展示見本C1,C2を、側部パーツ20,20の蛍光発光により目立たせることができる。
【0081】
また、前記台座パーツ30A,30Bを側部パーツ20,20の間に配置し、該台座パーツ30A,30Bに展示見本C1及び又はC2を固定すれば、側部パーツ20及び台座パーツ30A,30Bの蛍光発光により展示見本C1及び又はC2をより目立たせることができるとともに、存在感をより強調することができる。
【0082】
図14は、側部パーツ20,20の間を、該側部パーツ20,20の配置間隔を左右方向に可変する連結構造60で拡縮自在に連結した他の連結例を示す斜視図、図15は、側部パーツ20,20の間隔可変例を示す正面図である。
本例の連結構造60は、メインアーム61と一対のサブアーム62とで構成している。また、メインアーム61及びサブアーム62は、透光性を有する蛍光アクリル樹脂で形成している。
【0083】
メインアーム61の両端部には、サブアーム62,62の基端部を水平回動自在に連結している。また、メインアーム61の下面側両端部及びサブアーム62の下面側遊端部には、後述する側部パーツ20の磁石64に対し吸着固定される磁石63を取り付けている。
一方、側部パーツ20の対向する上端側平面部には、上述の磁石63が吸着固定される磁石64を取り付けている。
【0084】
メインアーム61は、側部パーツ20,20の配置間隔を3個分の展示見本C1と対応する配置幅に規制する長さに形成している。また、サブアーム62は、側部パーツ20の配置間隔を1個分の展示見本C1と対応する配列幅だけ拡張する長さに形成している。
【0085】
つまり、連結構造60のサブアーム62を、メインアーム61の後側縁部と対向する方向へ水平回動して、メインアーム61の後側縁部に沿った状態に折り畳んだ後、メインアーム61を、左右に配置された側部パーツ20,20の上端部間に掛け渡して、メインアーム61に取り付けられた左右の磁石63と、側部パーツ20に取り付けられた磁石64とを吸着固定すれば、側部パーツ20,20の配置間隔を、3個分の展示見本C1の配列幅と対応する間隔に規制することができる(図15のa参照)。
【0086】
また、一方のサブアーム62を水平回動して、メインアーム61の一端を一方へ延長した状態に展開した後、メインアーム61及びサブアーム62を、左右に配置された側部パーツ20,20の上端部間に掛け渡して、メインアーム61及びサブアーム62に取り付けられた磁石63と、側部パーツ20に取り付けられた磁石64とを吸着固定すれば、側部パーツ20,20の配置間隔を、4個分の展示見本C1の配列幅と対応する間隔に規制することができる(図15のb参照)。
【0087】
また、左右のサブアーム62を水平回動して、メインアーム61の両端部を左右へ延長した状態に展開した後、メインアーム61及びサブアーム62を、左右に配置された側部パーツ20,20の上端部間に掛け渡して、サブアーム62に取り付けられた磁石63と、側部パーツ20に取り付けられた磁石64とを吸着固定すれば、側部パーツ20,20の配置間隔を、5個分の展示見本C1の配列幅と対応する間隔に規制することができる(図15のc参照)。
【0088】
これにより、側部パーツ20,20の間に配置された複数の展示見本C1を、側部パーツ20及びメインアーム61及びサブアーム62の蛍光発光により目立たせることができる。
また、側部パーツ20,20の間に配置された台座パーツ30A,30Bの上に展示見本C1を固定すれば、側部パーツ20及び台座パーツ30A,30B及びメインアーム61及びサブアーム62の蛍光発光により展示見本C1をより目立たせることができるとともに、存在感をより強調することができる。
なお、側部パーツ20,20の前側下端部間には、帯状の表示ラベルC4を取り付けている。
【0089】
図16の(a)は、側面視三角形の凹凸部27を、側部パーツ20の前端に沿って複数形成したその他の例を示す斜視図、図16の(b)は、平面視三角形の凹凸部37を、台座パーツ30Aの前端に沿って複数形成した他の例を示す斜視図である。
【0090】
本例の凹凸部27,37は、側部パーツ20,20の間に展示見本C1を配置するか、台座パーツ30A上に展示見本C1を固定すれば、単一の平坦な端面を蛍光発光させるよりも、側部パーツ20,30の凹凸部27,37を蛍光発光させる方が全体の発光面積が大きく、より明るく蛍光発光させることができる。
【0091】
これにより、側部パーツ20,20の間あるいは台座パーツ30A上に配置された特定の展示見本C1を、側部パーツ20あるいは台座パーツ30Aの蛍光発光により目立たせることができる。
なお、凹凸部37を、台座パーツ30Bの前端に形成してもよい。また、凹凸部27を備えた側部パーツ20と、凹凸部37を備えた台座パーツ30A,30Bとを組み合わせてもよい。
さらに、凹凸部27,37の代わりに、例えば半円形状の凹凸部を側部パーツ20及び台座パーツ30A,30Bの前端に形成するか、その前端を、該前端に沿って滑らかな波形状に形成してもよい。
【0092】
図17は、正面から見て弧状の案内片28を、側部パーツ20の前端側一側面に形成したその他の例を示す斜視図である。
【0093】
本例の案内片28は、側部パーツ20の前側端面21の一側斜面21bの後縁部と、該側部パーツ20の差込み溝22の前側縁部とに沿って縦方向に形成している。また、案内片28は、正面から見て中央部を側部パーツ20の一側面に沿う高さに形成し、その中央部から上下端部に向けて徐々に内側へ突出する曲面形状に形成している。
【0094】
つまり、表示ラベルC6の両側端部に形成された上下の差込み片C6aを、側部パーツ20の差込み溝22に差し込む際、側部パーツ20の案内片28に沿わせて差込み溝22に差し込むので、差込み片C6aの差込み位置がブレにくく、差込み溝22に対しまっすぐに差込みガイドすることができる。
【0095】
これにより、表示ラベルC6を、側部パーツ20に取り付ける作業が簡単且つ容易に行え、作業性が向上する。
【0096】
この発明の構成と、前記実施形態との対応において、
この発明のパーツは、側部パーツ20と、台座パーツ30A,30Bに対応し、
以下同様に、
壁面は、展示パネルAb、背面パネルAcに対応し、
連結手段は、連結構造50,60に対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、請求項に示される技術思想に基づいて応用することができ、多くの実施の形態を得ることができる。
【0097】
例えば側部パーツ20の前側端面21を、上方から見て角がなく滑らかな曲面を有する平面視半円形状に形成してもよい。また、凹凸部27,37を、メインアーム61及びサブアーム62の長手側前端に形成してもよい。
【0098】
なお、表示ラベルC3〜C6は、透光性を有するプラスチック製のシートで形成している。また、表示ラベルC3〜C6には、自動販売機Aが販売する商品に関連した販売促進情報(例えば新発売、キャンペーン中、キャッチコピー、メッセージなどの宣伝広告文、あるいは、宣伝広告用の商標、文字、模様、図柄、入替中等)を印刷している。
【符号の説明】
【0099】
A…自動販売機
Aa…展示室
Ab…展示パネル
Ac…背面パネル
Ae…開口部
C1,C2…展示見本
Ca…挿入部
C3,C4,C5,C6…表示ラベル
10…見本装飾パーツ
20…側部パーツ
21…前側端面
22…差込み溝
26…磁石
27…凹凸部
28…案内片
30A,30B…台座パーツ
30C…前側端面
31…開口部
33…差込み溝
36…磁石
37…凹凸部
50…連結構造
51…連結板
52…連結フィルム
60…連結構造
61…メインアーム
62…サブアーム
63,64…磁石

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動販売機の展示室内に展示される展示見本を装飾する見本装飾パーツであって、
前記見本装飾パーツを、透光性を有する蛍光プラスチックで構成するとともに、該見本装飾パーツの端面が前記展示見本の正面と一致する方向に向けられて該展示見本の側部及び/又は下部に配置した
見本装飾パーツ。
【請求項2】
前記見本装飾パーツを、前記展示見本と平行して該展示見本の側部に起立した姿勢に配置される板状の側部パーツで構成した
請求項1に記載の見本装飾パーツ。
【請求項3】
前記見本装飾パーツを、前記展示見本が起立した姿勢に固定される台状の台座パーツで構成した
請求項1又は2に記載の見本装飾パーツ。
【請求項4】
前記パーツの前端を、該パーツの長手方向から見て多面形状に形成した
請求項1〜3のいずれか一つに記載の見本装飾パーツ。
【請求項5】
前記パーツの前端に、該前端に沿って複数の凹凸を形成した
請求項1〜4のいずれか一つに記載の見本装飾パーツ。
【請求項6】
前記パーツに、前記自動販売機が販売する商品に関連した販売促進情報が印刷された表示ラベルを差込み固定するための差込み溝を形成した
請求項1〜5のいずれか一つに記載の見本装飾パーツ。
【請求項7】
前記パーツの上面に、前記展示見本の底部を差込み固定するための開口部を形成した
請求項1〜6のいずれか一つに記載の見本装飾パーツ。
【請求項8】
前記展示室内の壁面と対応する前記パーツの端部に、該壁面に対し前記パーツを吸着固定するための磁石を取り付けた
請求項1〜7のいずれか一つに記載の見本装飾パーツ。
【請求項9】
前記側部パーツの間を、該側部パーツの配置間隔を左右方向に可変する連結手段で拡縮自在に連結した
請求項1〜8のいずれか一つに記載の見本装飾パーツ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2012−22606(P2012−22606A)
【公開日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−161584(P2010−161584)
【出願日】平成22年7月16日(2010.7.16)
【出願人】(391034765)中井銘鈑株式会社 (29)
【Fターム(参考)】