説明

視聴情報収集システム、記録装置、管理サーバおよび視聴情報収集方法

【課題】録画あるいは録音されたコンテンツの視聴に関する詳細な情報をネットワークを介して取得できるようにする。
【解決手段】音声データと映像データとの少なくとも一方を含むコンテンツデータを記録し、記録されたコンテンツデータを再生または編集するように利用する記録装置2と、記録装置2の情報をネットワーク3を介して収集する管理サーバ4とを備え、記録装置2は、記録されているコンテンツデータを複数回利用した場合のそれぞれの利用回数に対応させた利用状況に関する視聴情報を作成し、作成された視聴情報を記録し、管理サーバ4と通信を行い、記録された視聴情報を管理サーバ4に送信し、管理サーバ4は、記録装置2から視聴情報を収集し、収集された視聴情報を分類してコンテンツデータの利用回数に対応させた利用状況に関する視聴情報を集計する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、視聴情報収集システム、記録装置、管理サーバおよび視聴情報収集方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電化製品、特にテレビおよびその周辺機器の稼動状態を管理する技術として、それらの機器をネットワークに接続し、ネットワーク上の管理サーバにより、各機器の稼動状態に関する情報を収集して管理する技術が知られている。また、特許文献1には、テレビおよびその周辺機器の稼動時間を管理サーバに収集することで、放送中の番組や録画番組のどのような番組コンテンツが視聴されているか調査することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-305760
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、録画番組の再生ごとの再生状況を管理して、再生ごとにどのような再生がなされたのかを管理サーバで知ることはできなかった。
【0005】
本発明は、このような課題を解決し、録画あるいは録音されたコンテンツの視聴に関する詳細な情報をネットワークを介して取得することのできる視聴情報収集システム、記録装置、管理サーバおよび視聴情報収集方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の観点によると、音声データと映像データとの少なくとも一方を含むコンテンツデータを記録して、記録されたコンテンツデータを再生または編集するよう利用する記録装置と、記録装置の情報をネットワークを介して収集する管理サーバサーバとを備え、記録装置は、記録されているコンテンツデータを複数回利用した場合のそれぞれの利用回数に対応させた利用状況に関する視聴情報を作成する視聴情報作成部と、作成された視聴情報を記憶する記憶部と、管理サーバと通信を行い、記憶部に記憶された視聴情報を管理サーバに送信する通信部とを有し、管理サーバサーバは、通信部により送信された視聴情報を収集する視聴情報収集部と、視聴情報収集部により収集された視聴情報を分類してコンテンツデータの利用回数に対応させた利用状況に関する視聴情報を集計する分類集計部とを有することを特徴とする視聴情報収集システムが提供される。
【0007】
視聴情報作成部は、視聴情報として、記録装置に記録された個々のコンテンツデータの再生開始および終了ポイント、早送りの開始および終了ポイント、巻き戻しの開始および終了ポイント、スキップの開始および終了ポイント、ダビングに関する情報、および削除に関する情報のうち少なくとも1つの情報について、視聴情報を作成することが望ましい。
【0008】
コンテンツデータによるコンテンツは、番組または広告の情報を含み、管理サーバの分類集計部は、記録装置から収集する情報に基づいて、コンテンツのデータの利用状況を番組、広告ごとに分類して集計することが望ましい。コンテンツデータの利用状況に関する視聴情報を時刻ごとに分類して集計することがさらに望ましい。
【0009】
本発明の第2の観点によると、放送されたコンテンツデータを記録し、記録されたコンテンツデータを再生または編集するよう利用する記録装置であり、記録されているコンテンツデータを複数回利用した場合のそれぞれの利用回数に対応させた利用状況に関する視聴情報を作成する視聴情報作成部と、作成された視聴情報を記憶する記憶部と、管理サーバと通信を行い、視聴情報を管理サーバに送信する通信部とを有することを特徴とする記録装置が提供される。
【0010】
本発明の第3の観点によると、記録装置の情報をネットワークを介して収集する管理サーバであり、記録装置から送信されたコンテンツデータを複数回利用した場合のそれぞれの利用回数に対応させた利用状況に関する視聴情報を収集する視聴情報収集部と、収集した視聴情報を分類してコンテンツデータの利用回数に対応させた利用状況に関する視聴情報を集計する分類集計部とを有することを特徴とする管理サーバが提供される。
【0011】
本発明の第4の観点によると、音声データと映像データとの少なくとも一方を含むコンテンツデータの視聴情報を収集する視聴情報収集方法において、音声データと映像データとの少なくとも一方を含むコンテンツデータを記録し、記録されたコンテンツデータを再生または編集するよう利用する記録装置は、記録されているコンテンツデータを複数回利用した場合のそれぞれの利用回数に対応させた利用状況に関する視聴情報を作成し、作成された視聴情報を記憶部に記憶し、視聴情報を管理サーバに送信し、管理サーバは、記録装置から視聴情報を収集し、収集した視聴情報を分類してコンテンツデータの利用回数に対応させた利用状況に関する視聴情報を集計することを特徴とする視聴情報収集方法が提供される。
【発明の効果】
【0012】
本発明によると、録画あるいは録音されたコンテンツの視聴に関する詳細な情報を、ネットワークを介して取得し、コンテンツデータを複数回利用した場合のそれぞれの利用回数に対応させた利用状況に関する視聴情報を集計することができ、録画番組の再生ごとの再生状況を管理して、再生ごとにどのような再生がなされたのかを管理サーバで知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施の形態に係る視聴情報収集システムのブロック構成図である。
【図2】図1に示す視聴情報収集システム中の記録装置の詳細を示すブロック構成図である。
【図3】図1に示す視聴情報収集システム中の管理サーバの詳細を示すブロック構成図である。
【図4】図2に示す記録装置における視聴テーブルの作成処理を説明するフローチャートである。
【図5】図2に示す記録装置における視聴情報の記録処理を説明するフローチャートである。
【図6】図2に示す記録装置中の視聴情報記憶部に記録される視聴テーブルの一例を示す図である。
【図7】ダビング処理がある場合の、図2に示す記録装置における視聴情報の記録処理を説明するフローチャートである。
【図8】図2に示す記録装置中の視聴情報記憶部に視聴テーブルとして記録されるダビング情報の一例を示す図である。
【図9】コンテンツの編集処理がある場合の、図2に示す記録装置における視聴情報の記録処理を説明するフローチャートである。
【図10】図2に示す記録装置中の視聴情報記憶部に視聴テーブルとして記録される編集情報の一例を示す図である。
【図11】図1に示す記録装置と管理サーバとの制御の流れを示すラダーチャートである。
【図12】図3に示す管理サーバによる視聴情報集計の処理を説明するフローチャートである。
【図13】図12にステップS76として示す視聴情報の時刻/番組/広告ごとのデータの登録処理の詳細を説明するフローチャートである。
【図14】図12にステップS76として示す視聴情報の時刻/番組/広告ごとのデータの登録処理のうち、ダビング情報に関する処理の詳細を説明するフローチャートである。
【図15】図12にステップS76として示す視聴情報の時刻/番組/広告ごとのデータの登録処理のうち、削除情報に関する処理の詳細を説明するフローチャートである。
【図16】図13から図15に示す処理により集計されたコンテンツ視聴情報の一例を示す図であり、コンテンツ視聴情報の一部を示す。
【図17】図13から図15に示す処理により集計されるコンテンツ視聴情報の一例を示す図であり、図16に示す部分に続くコンテンツ情報を示す。
【図18】図13から図15に示す処理により集計されるコンテンツ視聴情報の一例を示す図であり、図17に示す部分に続くコンテンツ視聴情報を示す。
【図19】図13から図15に示す処理により集計されるコンテンツ視聴情報の一例を示す図であり、図18に示す部分に続くコンテンツ情報を示す。
【図20】番組ごと、かつ属性を設定しない場合における視聴情報の例を示す図であり、視聴情報の一部を示す。
【図21】番組ごと、かつ属性を設定しない場合における視聴情報の例を示す図であり、図20に示す部分に続く視聴情報を示す。
【図22】番組ごと、かつ属性を設定しない場合における視聴情報の例を示す図であり、図21に示す部分に続く視聴情報を示す。
【図23】番組ごと、かつ属性を設定しない場合における視聴情報の例を示す図であり、図22に示す部分に続く視聴情報を示す。
【図24】番組ごと、かつ属性を設定しない場合における視聴情報の例を示す図であり、図23に示す部分に続く視聴情報を示す。
【図25】番組ごと、かつ属性を設定しない場合における視聴情報の例を示す図であり、図24に示す部分に続く視聴情報を示す。
【図26】図20から図25に示した視聴情報を属性別に分類したうちのひとつの属性別視聴情報を示す図である。
【図27】図12にステップS77として示す視聴情報の分類・集計処理のうち、CM別視聴情報の集計処理を説明するフローチャートである。
【図28】CM別データの集計結果の一例を説明する図であり、集計結果の一部を示す。
【図29】CM別データの集計結果の一例を説明する図であり、図28に示す部分に続く集計結果を示す。
【図30】CM別データの集計結果の一例を説明する図であり、図29に示す部分に続く集計結果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0015】
図1は、本発明の実施の形態に係る視聴情報収集システムのブロック構成図である。この視聴情報収集システムは、放送局1から放送された番組のコンテンツデータ(音響データと映像データの少なくとも一方を含む)を記録し、記録されたコンテンツデータを再生または編集するように利用する記録装置2と、記録装置2の情報をネットワーク3を介して収集する管理サーバ4とを備える。
【0016】
ここで、「コンテンツ」とは、番組等により提供されるひとまとまりの情報いう。また、このようなコンテンツを構成するデータを、「コンテンツデータ」という。厳密には、「コンテンツ」はユーザーによる視聴その他の利用の対象であり、以下の実施の形態における視聴情報収集システムまたは記録装置が処理するのは、「コンテンツデータ」である。ただし、以下の説明では、場合によって、簡単のため、「コンテンツ」を、「コンテンツデータ」の意味で用いる。
【0017】
記録装置2は、記録された番組の番組情報、および記録された番組を再生する場合にその再生した時刻情報等を記録し、管理サーバ4に、これら視聴情報を送信する。記録装置2は、典型的には、HDD(ハードディスクドライブ)やBD(Blu−ray Disc(登録商標)レコーダー、あるいは録画機能付TVである。また、記録装置2は、録画機能付STB(Set Top Box)やPC(パーソナルコンピュータ)等であってもよい。管理サーバ4は、複数の記録装置2から視聴情報を収集し、視聴率情報を作成する。
【0018】
図2は、図1に示す視聴情報収集システム中の記録装置2の詳細を示すブロック構成図である。
【0019】
この記録装置2は、本体部20として、チューナー21、復調部22、第1記憶再生部23、第2記憶再生部24、制御部25、ROM(Read Only Memory)26、RAM(Random Access Memory)27、時計部28、視聴情報記憶部29、通信部30、操作入力部31、映像出力部32、および音声出力部33を備える。記録装置2はまた、表示装置34および音声再生装置35を備える。表示装置34は、映像出力部32に接続される。音声再生装置35は、音声出力部33に接続される。
【0020】
チューナー21は、アンテナから、放送局1の電波を受信する。復調部22は、チューナー21からの受信情報をもとに受信信号を復調し、それぞれの信号をデコードする。第1記録再生部23および第2記録再生部24はそれぞれ、復調部22によりデコードされた番組の音声データと映像データとの少なくとも一方を含むコンテンツデータを記録し、記録されたコンテンツデータを再生または編集するように利用する。第1記録再生部23としては、典型的にはHDDが用いられる。第2記録再生部24としては、典型的にはBD(Blu-ray Disc)ドライブが用いられる。
【0021】
制御部25は、本体部20の各部の動作を制御する。制御部25はまた、第1記録再生部23および第2記録再生部24によるコンテンツデータの利用(再生および編集、この編集には削除やダビングを含む)を制御するとともに、視聴情報作成部として動作し、第1記憶再生部23および第2記憶再生部24に記録されているコンテンツデータを複数回利用した場合のそれぞれの利用回数に対応させた利用状況に関する視聴情報を作成する。ROM26は、制御部25が実行するプログラムや固定データを記憶する。RAM27は、制御部25が演算処理中のデータを一時的に記憶する。
【0022】
制御部25は、利用状況として、第1記憶再生部23および第2記憶再生部24に記録された個々のコンテンツデータの再生開始および終了ポイント、早送りの開始および終了ポイント、巻き戻しの開始および終了ポイント、スキップの開始および終了ポイント、ダビングの状況、および削除の状況のうち少なくとも1つの状況について、視聴情報を作成する。たとえば、記録された番組や、再生された時刻等の情報が含まれる。また、各コンテンツについて、再生された回数が複数回ある場合には、それぞれの再生時刻が視聴情報として作成される。また、コンテンツが削除された場合には、削除された情報が視聴情報として作成される。第1記録再生部23と第2記録再生部24との間でダビング操作がされた場合には、その情報も視聴情報として作成される。
【0023】
時計部28は、記録装置2内で時刻を計時し、番組のコンテンツが再生あるいは編集がなされた日時を計時する。視聴情報記憶部29は、制御部25により作成された視聴情報を、視聴テーブルとして記憶する。通信部30は、管理サーバ4と通信を行い、管理サーバ4からの要求に応じて、視聴情報記憶部29に記憶された視聴情報を管理サーバ4へ送信する。
【0024】
通信部30はまた、サーバ装置からIP経由の放送を受信することができる。このとき、第1記録再生部23および第2記録再生部24はそれぞれ、通信部30の受信した放送を記録することができる。
【0025】
操作入力部31は、ユーザーからの記録装置2に対する各種操作を受け付ける。操作入力部31は、一般的にはリモコンやタッチパネルであるが、音声入力等であってもよい。映像出力部32は、制御部25から送られてきた表示情報を表示信号に変換し、表示装置34に表示させる。音声出力部33は、制御部25からの音声データを音声信号に変換し、音声再生装置35で再生させる。
【0026】
ここでは、記録装置2内に表示装置34および音声再生装置35を備えるものとしたが、これらを別個の装置としてもよい。たとえば、表示装置34として、映像モニタ装置やテレビを用いることかできる。
【0027】
図3は、図1に示す視聴情報収集システム中の管理サーバ4の詳細を示すブロック構成図である。
【0028】
管理サーバ4は、放送スケジュールデータベース41、ユーザーデータベース42、受信部43、調査結果データベース44、コンテンツ生成部45、送信部46、および制御部47を備える。
【0029】
放送スケジュールデータベース41は、各放送局の放送スケジュールを記憶し、各番組の放送時間を記憶する。ユーザーデータベース42は、視聴調査の対象となるユーザーについて、そのユーザーの属性情報や、接続している機器のID等を記録する。ユーザーの属性情報については、後で詳しく説明する。受信部43は、視聴情報収集部として動作し、ユーザーの通信部30から送信された視聴情報を受信して収集する。調査結果データベース44は、受信部43により受信した視聴情報を、放送スケジュールデータベース41およびユーザーデータベース42に記憶された情報に基づいて集計した結果を記憶する。
【0030】
コンテンツ生成部45は、ユーザーへの視聴調査に関するユーザー登録や告知、プレゼント等のコンテンツを生成する。送信部46は、コンテンツ生成部45で生成されたコンテンツを、ユーザーの記録装置2に送信する。
【0031】
制御部47は、管理サーバ4の各部の動作を制御する。制御部47はまた、分類集計部として動作し、視聴情報収集部により収集された視聴情報を分類して、コンテンツデータの利用回数に対応させた利用状況に関する視聴情報を集計する。この分類集計の結果は、調査結果データベース44に記憶される。
【0032】
図4は、図2に示す記録装置2における視聴テーブルの作成処理を説明するフローチャートである。
【0033】
制御部25は、操作入力部31からのユーザーの指示により、チューナー21により受信して復調部22によりデコードした番組のコンテンツ、あるいは通信部30により受信したIP放送の番組のコンテンツを、第1記録再生部23または第2記録再生部24に記録させる(ステップS1)。次に、制御部25は、記録されたコンテンツの視聴情報を作成し、視聴情報記憶部29に、視聴テーブルとして記憶させる(ステップS2)。記録されているコンテンツが編集された場合(ステップS3でYes)には、制御部25は、視聴情報記憶部29に記憶されている視聴テーブルを更新する(ステップS4)。具体的には、コンテンツの分割や一部削除に応じて視聴テーブルが分割され、一部削除に応じてコンテンツ内の時間情報が更新される。
【0034】
図5は、図2に示す記録装置2における視聴情報の記録処理を説明するフローチャートである。
【0035】
コンテンツの再生に先立ち、制御部25は、コンテンツを視聴するユーザーを設定する(ステップS11)。すなわち、コンテンツを視聴する個々のユーザーの情報(視聴ユーザー情報)をあらかじめ登録しておき、コンテンツの視聴の際に、どのユーザーが視聴するかを操作入力部31から取り込む。視聴ユーザー情報としては、たとえば、年齢、性別、地域、趣味嗜好データが登録される。当該記録装置2を利用するユーザーが1人の場合など、視聴ユーザー情報の登録されているユーザーが1人の場合は、ユーザーの選択は行わず、登録されたユーザーが設定される。
【0036】
続いて、制御部25は、操作入力部31により入力されるユーザーの指示に従って、第1記録再生部23または第2記録再生部24に、記録されているコンテンツの再生を指示する(ステップS12)。そして、制御部25は、時計部28の示す時刻を参照して、コンテンツの再生時間情報(コンテンツのどの部分から再生が開始されたか)と、再生開始時刻情報とを作成し、視聴情報記憶部29内の視聴テーブルに記録する(ステップS13)。
【0037】
制御部25は、コンテンツの再生中に、ユーザーの操作により早送りの指示がなされたか否かを検出する(ステップS14)。指示がなされた場合(ステップS14でYes)、制御部25は、早送りされた区間の情報を視聴情報記憶部29内の視聴テーブルに記録する(ステップS15)。早送りが終了し、通常再生となると、制御部25は、その時点の再生時間情報と時刻情報とを、視聴情報記憶部29内の視聴テーブルに記録する(ステップS15)。早送りの指示がなされていない場合(ステップS14でNo)には、ステップS15、S16の処理がスキップされる。
【0038】
制御部25はまた、コンテンツの再生中に、ユーザーの操作により巻き戻しの指示がなされたか否かを検出する(ステップS17)。指示がなされた場合(ステップS17でYes)、制御部25は、巻き戻しされた区間の情報を視聴情報記憶部29内の視聴テーブルに記録する(ステップS18)。巻き戻しが終了し、通常再生となると、制御部25は、その時点の再生時間情報と時刻情報とを、視聴情報記憶部29内の視聴テーブルに記録する(ステップS19)。巻き戻しの指示がなされていない場合(ステップS17でNo)には、ステップS18、S19の処理がスキップされる。
【0039】
制御部25はさらに、コンテンツの再生中に、ユーザーの操作によりスキップ操作の指示がなされたか否かを検出する(ステップS20)。指示がなされた場合(ステップS20でYes)、制御部25は、スキップ操作された区間の情報を視聴情報記憶部29内の視聴テーブルに記録する(ステップS21)。スキップ操作が終了し、通常再生となると、制御部25は、その時点の再生時間情報と時刻情報とを、視聴情報記憶部29内の視聴テーブルに記録する(ステップS22)。スキップ操作の指示がなされていない場合(ステップS20でNo)には、ステップS21、S22の処理がスキップされる。
【0040】
あるコンテンツ、たとえば後述するコンテンツ番号「1」で示されるコンテンツについて、ユーザーからの指示がある場合、またはそのコンテンツが最後まで再生された場合には、制御部25は、コンテンツの再生が終了したか否かを検出する(ステップS23)。そのコンテンツの再生が終了した場合(ステップS23でYes)、制御部25は、当該期間でのコンテンツ視聴時間情報を、視聴情報記憶部29内の視聴テーブルに記録し(ステップS24)、処理を終了する。
【0041】
図6は、図2に示す記録装置2中の視聴情報記憶部29に記録される視聴テーブルの一例を示す図である。この例は、コンテンツ番号「1」で示される30分のコンテンツについて、番組開始から3分後に再生を開始し、10分から10分30秒及び20分から20分30秒の部分を早送りし、15分から14分まで1分間巻き戻し、22分から24分の部分をスキップし、27分で再生終了指示を出した場合の視聴テーブルを示す。また、この例に示す視聴テーブルには、まだ再生が行われていないコンテンツ番号「2」で示されるコンテンツに関する情報も記録されている。
【0042】
図7は、ダビング処理がある場合の、図2に示す記録装置2における視聴情報の記録処理を説明するフローチャートである。
【0043】
制御部25は、ユーザーの操作により操作入力部31からダビングの指示があるか否かを検出する(ステップS31)。ダビングの指示がある場合(ステップS31でYes)、制御部25は、ダビングの指示がされた元のコンテンツが、著作権制限でダビングができないコンテンツか否かを判別する(ステップS32)。ダビングが可能な場合(ステップS32でYes)、制御部25は、第1記録再生部23と第2記録再生部24との間で、ダビングを開始させる(ステップS33)。たとえば、第1記録再生部23のコンテンツを、第2記録再生部24にダビングする。ステップS31あるいはS32でNoは場合は、そのまま処理を終了する。
【0044】
ダビングが終了すると、制御部25は、ダビングが終了したコンテンツについて、ダビング区間を判別する(ステップS35)。コンテンツの全ての区間についてダビングがされている場合(ステップS35でYes)、制御部25は、全区間ダビングされたことを示す情報を視聴情報記憶部29内の視聴テーブルに記録し(ステップS36)、処理を終了する。ダビングされたのがコンテンツの一部である場合(ステップS35でNo)、制御部25は、一部の区間のみダビングされたことを示す情報と、ダビングされた区間の情報とを、視聴情報記憶部29内の視聴テーブルに記録し(ステップS37)、処理を終了する。
【0045】
図8は、図2に示す記録装置2中の視聴情報記憶部29に視聴テーブルとして記録されるダビング情報の一例を示す図である。視聴テーブルには、図6に示す視聴情報に加えて、ダビング情報が記録される。なお、図8では、図6に示す再生情報を省略している。図8に示す例では、コンテンツ番号「1」で示されるコンテンツについて、全区間ダビングを1回、一部の区間(コンテンツの10分〜15分)のダビング(部分ダビング)を1回行った場合のダビング情報を示す。全区間ダビンクが行われた場合には、そのダビング日時が記録される。また、部分ダビングが行われた場合には、ダビング日時と共に、そのコンテンツのうちのダビングの開始ポイントおよび終了ポイントが記録される。ダビング日時については、典型的にはダビング開始日時が記録されるが、ダビング開始日時、ダビング終了日時をそれぞれ記憶しても良い。また、図8に示す例では、コンテンツ番号「2」で示されるコンテンツについては、ダビング情報は記録さていない。
【0046】
図9は、コンテンツの編集処理がある場合の、図2に示す記録装置2における視聴情報の記録処理を説明するフローチャートである。
【0047】
制御部25は、ユーザーの操作による操作入力部31からの編集処理の指示の有無を検出する(ステップS41)。無い場合(ステップS41でNo)は、そのまま処理を終了する。編集処理の指示がある場合(ステップS41でYes)、制御部25は、指示された編集処理が、コンテンツ削除の指示か否かを確認する(ステップS42)。コンテンツ削除の指示である場合(ステップS42でYes)は、コンテンツが削除された旨の情報を視聴情報記憶部29内の視聴テーブルに記録し(ステップS43)、処理を終了する。
【0048】
編集処理の指示がコンテンツ削除の指示でない場合(ステップS42でNo)、制御部25は、指示された編集処理がコンテンツの一部分の削除か否かを判断する(ステップS44)。コンテンツの一部分の削除の指示である場合(ステップS44でYes)、制御部25は、コンテンツが部分削除された旨の情報を、視聴情報記憶部29内の視聴テーブルに記録する(ステップS45)。さらに、制御部25は、編集前(記録時)のコンテンツの時間情報と、編集後のコンテンツの時間情報との対応の情報(コンテンツ更新時間情報)を、視聴情報記憶部29内の視聴テーブルに記録し(ステップS46)、処理を終了する。
【0049】
たとえば、編集前(記録時)のコンテンツが30分とし、コンテンツの開始時間から10分〜15分の部分が削除されるものとする。このとき、編集後のコンテンツを対象に視聴情報を作成すると、元のコンテンツの再生時間情報と一致しない箇所が生じる。これを解消するために、コンテンツ更新時間情報を作成する。
【0050】
ステップS44でNoの場合、制御部25は、指示された編集処理がコンテンツの分割か否かを判断する(ステップS47)。コンテンツの分割の指示である場合(ステップS47でYes)、制御部25は、分割される前のコンテンツの時間情報と分割後のコンテンツのうち、時間情報が変更となるコンテンツの時間情報の対応情報(コンテンツ更新時間情報)を、視聴情報記憶部29内の視聴テーブルに記録する(ステップS48)。ステップS48の後、処理を終了する。また、編集処理がコンテンツの分割ではない場合(ステップS47でNo)には、制御部25は、そのまま処理を終了する。
【0051】
たとえば、編集前(記録時)のコンテンツが30分であり、コンテンツの開始時間15分のところで、分割(2分割)されるものとする。編集後のコンテンツを対象に視聴情報を作成すると、分割後のコンテンツのうち、後半部分については、元のコンテンツの再生時間情報と一致しない箇所が生じる。これを解消するために、コンテンツ更新時間情報を作成する。分割後のコンテンツ情報(実データ対応レコード情報)の視聴情報としては、このコンテンツ更新時間情報が用いられる。
【0052】
図10は、図2に示す記録装置2中の視聴情報記憶部29に視聴テーブルとして記録される編集情報の一例を示す図である。
【0053】
全削除の例について、コンテンツ番号「1」のデータを参照して説明する。削除情報として、削除されたことを示す「1」が記録され、全削除情報として、全区間削除されたことを示す「1」が記録される。また削除された日時が記憶される。削除や編集に関するそのほかの項目については、実行されていないことを示す「0」が記録される。削除された日時は削除開始日時を表しているが、削除開始日時や削除終了日時をそれぞれ記憶してもよい。
【0054】
部分削除の例について、コンテンツ番号「2」のデータを参照して説明する。削除情報として、削除されたことを示す「1」が記録され、部分削除情報として、部分削除がされたことを示す「1」が記録される。また、部分削除がなされた回数が記録される。この例では、その回数は1回である。
【0055】
なお、削除情報や編集情報については、はじめにコンテンツが記録された時点の情報に対し、どのような情報が削除、編集されたかを示すものであり、第1記録再生部23や記録媒体に実際に存在するコンテンツの実情報に対して、視聴情報を記録するものではない。すなわち、実際のコンテンツが削除され、コンテンツ自体が存在しなくても、視聴情報は、コンテンツを記録した時点の情報として保存しているものである。部分削除開始ポイント/終了ポイントは、部分削除がなされた区間を示すものであり、10分〜15分が削除されたことを示している。
【0056】
データ分割の例について、コンテンツ番号「3」のデータを参照して説明する。分割数「2」は、コンテンツが2つに分割されたことを意味する。また、それに続いて、分割したポイントが示される。図10に示す例では、分割したポイントが、15分である。なお、分割数が3つ以上の場合は、それぞれの分割ポイントが、開始ポイントから並んで記録される。分割日時は分割を行った日時である。対応コンテンツ情報は、当該視聴データが、第1記録再生部23または第2記録再生部24の、どのコンテンツに対応するかを示すものである。図10に示す例の場合は、コンテンツ番号が「15」、「16」となっており、コンテンツが2つに分割され、その分割されたコンテンツの番号がそれぞれ、「15」、「16」であることを示している。
【0057】
視聴情報記憶部29内の視聴テーブルには、これら編集や部分削除の情報に基づき、実際のコンテンツの再生ポイントが更新され、記録時(放送時)のコンテンツの再生場所が記録される。すなわち、コンテンツ番号「16」の5分〜10分の区間が再生された場合には、分割ポイントである15分を起点に5分〜10分が再生されたことになるので、もとの再生ポイントとして読むと、20分〜25分が再生されていたことになる。したがって、コンテンツの再生時間5分〜15分を放送の視聴区間20分〜25分に更新して、管理サーバ4にアップする視聴情報として記録する。
【0058】
以上の説明では、コンテンツの実再生時間情報から、分割情報や削除情報といった更新時間情報を利用して、元の再生ポイントを算出するものとしている。これに代えて、記録したコンテンツに対し、編集が加えられる際に元のコンテンツの時間情報は別領域に記録したままとしておき、再生がなされた場合に、元のコンテンツの時間情報を視聴情報記憶部29内の視聴テーブルに記録することもできる。
【0059】
図11は、図1に示す記録装置2と管理サーバ4との制御の流れを示すラダーチャートである。
【0060】
記録装置2は、放送やIP経由で番組を受信し、そのコンテンツを記録する(ステップS51)。次に、記録装置2は、ユーザーの指示により、記録したコンテンツの再生、編集等の処理を行う(ステップS52)。このとき、記録装置2は、ステップS52の処理に応じた視聴情報を記録する(ステップS53)。
【0061】
管理サーバ4は、現在日時に応じて、記録装置2に、視聴情報として送信するべき期間を指定して、視聴情報を要求する(ステップS54)。また、削除してよい期間も、あわせて通知する。記録装置2は、視聴テーブルとして記録した視聴情報のうち、指定された期間の視聴情報を送信する(ステップS55)。また削除してよい期間の情報により、視聴情報の削除を行う。管理サーバ4は、記録装置2から送信された視聴情報を受信する(ステップS56)と、その視聴情報をもとに、放送スケジュールデータベース41を参照して、どの番組に対するどの部分の視聴情報であるのか、どのようなユーザー(属性)に視聴されたのかといった情報を分類し、コンテンツデータの利用回数に対応させた利用状況に関する視聴情報を集計する(ステップS57)。
【0062】
管理サーバ4はまた、記録装置2に対し、受信した視聴情報について、削除を指示する情報を送信する(ステップS58)。記録装置2は、管理サーバ4から受信した削除に関する情報により、視聴情報を削除する(ステップS59)。管理サーバ4は、集計した情報をもとに、視聴情報の調査結果を作成する(ステップS60)。
【0063】
図12は、図3に示す管理サーバ4による視聴情報集計の処理を説明するフローチャートである。
【0064】
受信部43は、記録装置2から、ユーザーの視聴情報を受信する(ステップS71)。制御部47は、受信した視聴情報のユーザーについて、ユーザーデータベース42と照合し(ステップS72)、ユーザーデータベース42に存在する登録されたユーザーか否かを判別する(ステップS73)。受信した視聴情報のユーザーがユーザーデータベース42に存在しない場合(ステップS73でNo)は、新規ユーザーとして、記録装置2に登録された機器ID、ユーザーの属性情報(年齢、性別、地域、趣味嗜好等)のデータを、ユーザーデータベース42に登録する(ステップS74)。なお、登録するか否かは、ユーザーに選択させるようにしても良い。また、属性情報を記録装置2に記録しておくのではなく、管理サーバ4側に記録させるようにしても良い。
【0065】
ステップS74の後、あるいはステップ73でYesの場合はステップS74をスキップして、ユーザーデータベース42に視聴情報を登録する(ステップS75)。すなわち、視聴情報の時刻/番組/広告ごとのデータの登録処理を行う(ステップS76)。そして、視聴情報をユーザー属性等によって分類、集計する(ステップS77)。
【0066】
図13は、図12にステップS76として示す視聴情報の時刻/番組/広告ごとのデータの登録処理の詳細を説明するフローチャートである。
【0067】
受信部43は、記録装置2から、再生情報を受信する(ステップS81)。制御部47は、受信部43の受信した再生情報を取得し、1または複数のコンテンツの再生情報に対し、順に番号を割り付け、コンテンツ番号「1」を集計用コンテンツ番「N」に設定する(ステップS82)。
【0068】
続いて、制御部47は、コンテンツ番号Nについての番組情報を取得する(ステップS83)。番組情報としては、記録装置2から送信されたコンテンツの番組情報を利用する。コンテンツの番組情報から、放送スケジュールデータベース41に記録された番組情報および調査結果データベース44に記録された視聴情報の集計情報を読み出す。なお、記録装置2からの放送局の周波数等の選局情報や時刻情報をもとに、管理サーバ4側で当該コンテンツの対応する番組情報を取得するようにしても良い。
【0069】
制御部47は、過去に当該コンテンツに関する視聴情報を調査結果データベース44に記憶しているか否かを判断する(ステップS84)。過去に同一ユーザーからの視聴情報を入手している場合(ステップS84でYes)は、調査結果データベース44の過去からのデータ領域に、今回の視聴情報データを追加する(ステップS85)。過去に当該コンテンツに関する視聴情報を記憶していない場合(ステップS84でNo)には、新規データ領域を作成する(ステップS86)。
【0070】
ステップS85あるいはS86の後、制御部47は、視聴情報(再生1)について、再生区間情報を調査結果データベース44に記憶する(ステップS87)。なお、既に集計している過去データについては、記録を行わない。制御部47はさらに、視聴情報について、早送り、巻き戻し、スキップ等の特殊再生がなされたか否かを判別する(ステップS88)。特殊再生がなされている場合(ステップS88でYes)、制御部47は、その特殊再生情報を視聴情報として調査結果データベース44に追加する(ステップS89)。
【0071】
ステップS89の後、あるいはステップS88でNoのとき、制御部47は、同じコンテンツの次の再生情報(再生情報2、再生情報3等)があるか否かを検出する(ステップS90)。次の再生情報がある場合(ステップS90でNo)には、次の再生情報を設定し(ステップS91)、ステップS87からの処理を繰り返す。
【0072】
次の再生情報がない場合(ステップS90でYes)、制御部47は、当該コンテンツの番組別要求情報を取得する(ステップS92)。具体的には、番組の時間別の視聴情報や、番組内でコンテンツが見られている割合、特定のシーン別および/またはCM(広告)別の視聴情報、割合等のデータのうち、どのデータの取得が要求されているかの情報を取得する。
【0073】
次に、制御部47は、取得した番組別要求情報において、時間別の視聴情報が求められているか否かを判別する(ステップS93)。時間別の視聴情報が求められている場合(ステップS93でYes)、制御部47は、要求された時間単位で聴取情報を作成し(ステップS94)、調査結果データベース44に記録する。具体的には、1分ごと、あるいは5分ごとに、聴取情報が作成される。たとえば、19時に始まるコンテンツに1分ごとであれば、19時00分00秒に該当する部分の再生情報、19時01分00秒の該当する部分の再生情報、19時02分00秒の該当する部分の再生情報、・・が記録される。5分ごとであれば、19時00分00秒に該当する部分の再生情報、19時05分00秒に該当する部分の再生情報、・・が記録される。時間別の視聴情報が求められていない場合(ステップS93でNo)には、ステップS94をスキップする。
【0074】
次に、制御部47は、取得した番組別要求情報において、視聴割合情報の要求があるか否かを検出する(ステップS95)。視聴割合情報の要求がある場合(ステップS95でYes)、制御部47は、当該コンテンツの再生情報の割合に関する情報(視聴割合情報)を作成し(ステップS96)、調査結果データベース44に記録する。具体的には、30分の番組で24分間再生され、3分は早送りされ、3分については再生されなかった場合には、再生割合80%が記録される。また、特殊再生割合(早送り、巻き戻し)は10%、非再生割合10%が記録される。なお、スキップされたエリアについては、非再生割合に入れられる。視聴割合情報の要求がない場合(ステップS95でNo)には、ステップS96をスキップする。
【0075】
次に、制御部47は、記録装置2でコンテンツを再生した日時および曜日を、調査結果データベース44に記録する(ステップS97)。なお、日時ではなく、コンテンツの記録日(放送日)からの経過日や、曜日、時間帯として記録させるようにしても良い。
【0076】
次に、制御部47は、取得した番組別要求情報において、シーン別の再生情報が求められているか否かを判別する(ステップS98)。シーン別の再生情報が求められている場合(ステップS98でYes)、制御部47は、コンテンツ中の特定のシーン毎に視聴割合情報を作成し(ステップS99)、調査結果データベース44に記録する。たとえば、10分のコンテンツで00分〜05分のコンテンツがシーンA、06分〜09分のコンテンツがシーンBと指定されていた場合、シーンAの区間とシーンBの区間の再生割合がステップS96と同様の方法で算出され、視聴割合情報として記憶される。制御部47はさらに、ステップS97と同様の方法で、シーンごとの再生日時、曜日等を、調査結果データベース44に記録する(ステップS100)。
【0077】
次に、制御部47は、取得した番組別要求情報において、CMについての再生情報が求められているか否かを判別する(ステップS101)。CMの再生情報が求められている場合(ステップS101でYes)、制御部47は、コンテンツ中の個々のCMについて、CM識別子(CMID)別に、ステップS96と同様の方法で、視聴割合情報を作成し(ステップS102)、調査結果データベース44に記録する。制御部47はさらに、ステップS97と同様の方法で、個々のCMの再生日時、曜日等を、調査結果データベース44に記録する(ステップS103)。
【0078】
次に、制御部47は、視聴情報内に次の再生情報があるか否かを判別する(ステップS104)。次の再生情報がある場合(ステップS104でNo)、制御部47は、次の再生情報を設定し(ステップS105)、ステップS93からの処理を繰り返す。
【0079】
次の再生情報がない場合(ステップS104でYes)、制御部47は、別のコンテンツの再生情報があるか否かを判別する(ステップS106)。別のコンテンツの再生情報がある場合(ステップS106でNo)は、制御部47は、コンテンツ番号をN=N+1に設定し(ステップS107)、ステップS83からの処理を繰り返す。別のコンテンツの再生情報がない場合(ステップS106でYes)は、処理を終了する。
【0080】
図14は、図12にステップS76として示す視聴情報の時刻/番組/広告ごとのデータの登録処理のうち、ダビング情報に関する処理の詳細を説明するフローチャートである。
【0081】
制御部47は、受信部43が記録装置2から受信した視聴情報に、ダビング情報が含まれているか否かを判別する(ステップS111)。ダビング情報が含まれていない場合(ステップS111でNo)には、処理を終了する。視聴情報にダビング情報が含まれている場合(ステップS111でYes)、制御部47は、ダビング情報のあるコンテンツの番号を設定し(ステップS112)、ダビング情報を照合する。
【0082】
次に、制御部47は、当該コンテンツに関する番組情報を取得する(ステップS113)。番組情報としては、記録装置2から送信されたコンテンツの番組情報が利用される。制御部47は、コンテンツの番組情報から、放送スケジュールデータベース41に記録された番組情報および調査結果データベース44に記録された視聴情報の集計情報を読み出す。なお、記録装置2からの放送局の周波数等の選局情報や時刻情報をもとに、管理サーバ4側で当該コンテンツの対応する番組情報を取得するようにしても良い。
【0083】
制御部47は、過去に当該コンテンツに関するダビング情報を調査結果データベース44に記憶しているか否かを判断する(ステップS114)。過去に同一ユーザーからのダビング情報を入手している場合(ステップS114でYes)は、調査結果データベース44の過去からのデータ領域に、今回のダビング情報データを追加する(ステップS115)。過去に当該コンテンツに関するダビング情報を記憶していない場合(ステップS114でNo)には、新規データ領域を作成する(ステップS116)。
【0084】
ステップS115あるいはS116の後、制御部47は、ダビング情報(ダビング1)について、ダビング区間情報を調査結果データベース44に記憶する(ステップS117)。なお、既に集計している過去データについては、記録を行わない。
【0085】
次に、制御部47は、同じコンテンツの次のダビング情報(ダビング情報2、ダビング情報3等)があるか否かを検出する(ステップS118)。次の再生情報がある場合(ステップS118でNo)には、次のダビング情報を設定し(ステップS119)、ステップS117、S118の処理を繰り返す。
【0086】
次のダビング情報がない場合(ステップS118でYes)、制御部47は、当該コンテンツの番組別要求情報を取得する(ステップS120)。具体的には、番組の時間別のダビング情報や、番組内でコンテンツがダビングされている割合、特定のシーン別および/またはCM別のダビング情報、割合等のデータのうち、どのデータの取得が要求されているかの情報を取得する。
【0087】
次に、制御部47は、取得した番組別要求情報において、時間別のダビング情報が求められているか否かを判別する(ステップS121)。時間別のダビング情報が求められている場合(ステップS121でYes)、制御部47は、要求された時間単位でダビング情報を作成し(ステップS122)、調査結果データベース44に記録する。具体的には、1分ごと、あるいは5分ごとに、ダビング情報が作成される。たとえば、19時に始まるコンテンツに1分ごとであれば、19時00分00秒に該当する部分のダビング情報、19時01分00秒の該当する部分のダビング情報、19時02分00秒の該当する部分のダビング情報、・・が記録される。5分ごとであれば、19時00分00秒に該当する部分のダビング情報、19時05分00秒に該当する部分のダビング情報、・・が記録される。時間別のダビング情報が求められていない場合(ステップS121でNo)には、ステップS122をスキップする。
【0088】
次に、制御部47は、取得した番組別要求情報において、ダビング割合情報の要求があるか否かを検出する(ステップS123)。ダビング割合情報の要求がある場合(ステップS123でYes)、制御部47は、当該コンテンツのダビングの割合に関する情報(ダビング割合情報)を作成し(ステップS124)、調査結果データベース44に記録する。具体的には、30分の番組で全区間ダビングがなされていれば、ダビング割合は100%となる。また30分間の番組で部分ダビングがなされ、その時間が5分間の場合は、ダビング割合として17%が記録される。
【0089】
次に、制御部47は、記録装置2でコンテンツをダビングした日時および曜日を、調査結果データベース44に記録する(ステップS125)。なお、日時ではなく、コンテンツの記録日(放送日)からの経過日や、曜日、時間帯として記録させるようにしても良い。
【0090】
次に、制御部47は、取得した番組別要求情報において、シーン別のダビング情報が求められているか否かを判別する(ステップS126)。シーン別のダビング情報が求められている場合(ステップS126でYes)、制御部47は、コンテンツ中の特定のシーン毎にダビング割合情報を作成し(ステップS127)、調査結果データベース44に記録する。たとえば、10分のコンテンツで00分〜05分のコンテンツがシーンA、06分〜09分のコンテンツがシーンBと指定されていた場合、シーンAの区間とシーンBの区間のダビング割合がステップS124と同様の方法で算出され、記憶される。制御部47はさらに、ステップS125と同様の方法で、シーンごとのダビング日時、曜日等を、調査結果データベース44に記録する(ステップS128)。
【0091】
次に、制御部47は、取得した番組別要求情報において、CMについてのダビング情報が求められているか否かを判別する(ステップS129)。CMのダビング情報が求められている場合(ステップS129でYes)、制御部47は、コンテンツ中の個々のCMについて、CMID別に、ステップS124と同様の方法でダビング割合情報を作成し(ステップS130)、調査結果データベース44に記録する。制御部47はさらに、ステップS125と同様の方法で、個々のCMのダビング日時、曜日等を、調査結果データベース44に記録する(ステップS131)。
【0092】
次に、制御部47は、視聴情報内に次のダビング情報があるか否かを判別する(ステップS132)。次のダビング情報がある場合(ステップS132でNo)、制御部47は、次のダビング情報を設定し(ステップS133)、ステップS93からの処理を繰り返す。
【0093】
次のダビング情報がない場合(ステップS132でYes)、制御部47は、別のコンテンツのダビング情報があるか否かを判別する(ステップS134)。別のコンテンツのダビング情報がある場合(ステップS134でNo)は、制御部47は、次のダビング情報のあるコンテンツのコンテンツ番号を設定し(ステップS135)、ステップS113からの処理を繰り返す。別のコンテンツのダビング情報がない場合(ステップS134でYes)は、処理を終了する。
【0094】
図15は、図12にステップS76として示す視聴情報の時刻/番組/広告ごとのデータの登録処理のうち、削除情報に関する処理の詳細を説明するフローチャートである。
【0095】
制御部47は、受信部43が記録装置2から受信した視聴情報に、削除情報が含まれているか否かを判別する(ステップS141)。削除情報が含まれていない場合(ステップS141でNo)には、処理を終了する。視聴情報に削除情報が含まれている場合(ステップS141でYes)、制御部47は、削除情報のあるコンテンツの番号を設定し(ステップS142)、削除情報を照合する。
【0096】
次に、制御部47は、当該コンテンツに関する番組情報を取得する(ステップS143)。番組情報としては、記録装置2から送信されたコンテンツの番組情報が利用される。制御部47は、コンテンツの番組情報から、放送スケジュールデータベース41に記録された番組情報および調査結果データベース44に記録された視聴情報の集計情報を読み出す。なお、記録装置2からの放送局の周波数等の選局情報や時刻情報をもとに、管理サーバ4側で当該コンテンツの対応する番組情報を取得するようにしても良い。
【0097】
次に、制御部47は、削除情報について、全区間削除情報または部分削除情報、部分削除情報の場合は区間情報を、調査結果データベース44に記憶する(ステップS144)。また、制御部47は、当該コンテンツの番組別要求情報を取得する(ステップS145)。具体的には、番組の時間別の削除情報や、番組内でコンテンツが削除された割合、特定のシーン別およびまたはCM別の削除情報、割合等のデータのうち、どのデータの取得が要求されているかの情報を取得する。
【0098】
次に、制御部47は、取得した番組別要求情報において、時間別の削除情報が求められているか否かを判別する(ステップS146)。時間別の削除情報が求められている場合(ステップS146でYes)、制御部47は、要求された時間単位で削除情報を作成し(ステップS147)、調査結果データベース44に記録する。具体的には、1分ごと、あるいは5分ごとに、削除情報が作成される。たとえば、19時に始まるコンテンツに1分ごとであれば、19時00分00秒に該当する部分の削除情報、19時01分00秒の該当する部分の削除情報、19時02分00秒の該当する部分の削除情報、・・が記録される。5分ごとであれば、19時00分00秒に該当する部分の削除情報、19時05分00秒に該当する部分の削除情報、・・が記録される。全区間削除の場合は、全ての時間で、削除を示す情報が書きこまれる。時間別の削除情報が求められていない場合(ステップS146でNo)には、ステップS147をスキップする。
【0099】
次に、制御部47は、取得した番組別要求情報において、削除割合情報の要求があるか否かを検出する(ステップS148)。削除割合情報の要求がある場合(ステップS148でYes)、制御部47は、当該コンテンツの削除された割合に関する情報(削除割合情報)を作成し(ステップS149)、調査結果データベース44に記録する。具体的には、30分の番組で削除情報として全区間削除がなされていれば、削除割合は100%となる。また30分間の番組で部分削除がなされ、その時間が5分間の場合は、削除割合として17%が記録される。
【0100】
次に、制御部47は、記録装置2でコンテンツを削除した日時および曜日を、調査結果データベース44に記録する(ステップS150)。なお、日時ではなく、コンテンツの記録日(放送日)からの経過日や、曜日、時間帯として記録させるようにしても良い。
【0101】
次に、制御部47は、取得した番組別要求情報において、シーン別の削除情報が求められているか否かを判別する(ステップS151)。シーン別の削除情報が求められている場合(ステップS151でYes)、制御部47は、コンテンツ中の特定のシーン毎に削除割合情報を作成し(ステップS152)、調査結果データベース44に記録する。たとえば、10分のコンテンツで00分〜05分のコンテンツがシーンA、06分〜09分のコンテンツがシーンBと指定されていた場合、シーンAの区間とシーンBの区間の削除割合がステップS149と同様の方法で算出され、記憶される。制御部47はさらに、ステップS150と同様の方法で、シーンごとの削除日時、曜日等を、調査結果データベース44に記録する(ステップS153)。
【0102】
次に、制御部47は、取得した番組別要求情報において、CMについての削除情報が求められているか否かを判別する(ステップS154)。CMの削除情報が求められている場合(ステップS154でYes)、制御部47は、コンテンツ中の個々のCMについて、CMID別に、ステップS149と同様の方法で削除割合情報を作成し(ステップS155)、調査結果データベース44に記録する。制御部47はさらに、ステップS150と同様の方法で、個々のCMの削除日時、曜日等を、調査結果データベース44に記録する(ステップS156)。
【0103】
次に、制御部47は、別のコンテンツの削除情報があるか否かを判別する(ステップS157)。別のコンテンツの削除情報がある場合(ステップS157でNo)は、制御部47は、次の削除情報のあるコンテンツのコンテンツ番号を設定し(ステップS135)、ステップS143からの処理を繰り返す。別のコンテンツの削除情報がない場合(ステップS157でYes)は、処理を終了する。
【0104】
図16から図19は、図13から図15に示す処理により集計されるコンテンツ情報の一例を示す図である。図16から図19に示す情報は、調査結果データベース44に一連の情報として記録されるが、図面では、紙面の関係により、分割して示す。
【0105】
図16から図19に示すコンテンツ情報は、ユーザー情報、番組情報、コンテンツ再生情報、シーン別再生情報、CM別再生情報、コンテンツダビング情報、シーン別ダビング情報、CM別ダビング情報、コンテンツ削除情報、シーン別削除情報およびCM別削除情報を含んでいる。
【0106】
ユーザー情報には、ユーザー識別子(ユーザーID)、性別、年齢層、地域情報等のデータが記録される。番組情報の欄には、ユーザーが視聴した番組に関する情報(放送種別、放送局、番組ID、番組開始時刻、番組終了時刻)が記録される。
【0107】
コンテンツ再生情報には、当該番組の視聴情報として、コンテンツ再生回数、時間帯別再生情報、視聴割合情報、特殊再生割合情報、再生開始日時情報、および再生終了日時情報が記録される。コンテンツ再生回数は、当該ユーザーが何回コンテンツを再生したかを示す。時間帯別再生情報は、コンテンツのどの時間帯が何回再生されているかを示す。たとえば、開始1分目、2分目、3分目の部分が何回再生されているのか示す。視聴割合情報は、当該コンテンツのうち、どれ位の割合の部分が再生されているかを示す。図16において、再生1、再生2とあるのは、それぞれ1回目の再生、2回目の再生で、どの程度の部分の割合が再生されたのかを示している。特殊再生割合情報は、早送り・巻き戻し再生が、どの程度の割合なされたかを示す。具体的には、30分の番組であれば、30分のうちどの程度の割合が早送り/巻き戻しされたかを示す。早送り、巻き戻しだけでなく、スロー再生等の割合を別のタグで作成するようにしても良い。再生開始日時情報は、記録した番組の再生開始時刻を示す。再生終了時刻も同様である。再生1、2とあるのは、それぞれ1回目、2回目の再生を示している。図16に示す例では、コンテンツ再生回数が「3」であるため、視聴割合情報以下の各項目には再生1〜再生3と3つの領域(再生領域)を設けて情報を示しているが、これらの領域はコンテンツ再生回数に応じて増減する。また、図16から図17に示し以下に説明するシーン別再生情報、CM再生情報における再生領域についても同様である。
【0108】
シーン別再生情報は、シーン別の視聴情報を要求された場合に作成される。この例では、0分〜5分を第1シーンとして設定し、この部分の視聴情報を、番組全体のコンテンツの視聴情報とは別に記録している。視聴割合情報、特殊再生割合情報、再生日時開始情報、再生日時終了情報は、全体情報で示した内容と同様のものが記録される。シーン別情報は、シーン数に応じて、同様のデータが記録される。
【0109】
CM別再生情報は、個々のCMがどの程度視聴されたか否かを示す情報である。再生開始時間は、CMの当該コンテンツ中での再生開始時間、再生終了時間は、CMの当該コンテンツ中での再生終了時間を示す。CMIDは、当該CMを識別するIDを示す。このIDを用いることにより、別の番組や当該コンテンツ内の別の時間でのCM視聴情報を集計することが可能である。視聴割合情報、特殊再生割合情報、再生日時開始情報、再生日時終了情報は、全体情報で示した内容と同様のものが記録される。CM別情報は、CM数に応じて、同様のデータが記録される。
【0110】
コンテンツダビング情報は、ダビング情報を記録する。コンテンツダビング回数は、当該記録装置において、当該コンテンツが何回ダビングされたかを示す情報であり、後述する全区間ダビング回数と部分区間ダビング回数の合計である。全区間ダビング回数は、当該番組の全ての区間にわたりダビングされた回数を示すものである。部分区間ダビング回数は、当該番組の一部の区間のみがダビングされた回数を示すものである。なお、ダビング元のコンテンツが番組の全区間を有していない場合は、ダビング元のコンテンツをすべてダビングした場合でも、部分区間ダビング回数がカウントされ、全区間ダビング回数はカウントされない。ダビング情報に関しても、再生情報と同様、シーン別のダビング情報、CM別のダビング情報の領域がある。図17から図18に示す例では、コンテンツダビング回数が「2」であるため、ダビング割合情報以下の各項目にはダビング1、2の2つの領域を設けて情報を示しているが、これらの領域はコンテンツダビング回数に応じて増減する。
【0111】
コンテンツ削除情報は、記録したコンテンツを削除した場合、その情報を記録装置で記録した内容を示すものである。コンテンツ全削除情報は、当該コンテンツを全て削除した場合を示し、コンテンツ部分削除情報は、コンテンツの一部分のみを削除したことを示すものである。コンテンツ削除情報は、コンテンツダビング情報同様、時間別削除情報、削除割合情報、削除開始日時、削除終了日時の領域がある。また、再生情報と同様に、シーン別削除情報、CM別削除情報の領域がある。
【0112】
図20から図25は、番組ごと、かつ属性を設定しない場合における視聴情報の例を示す図である。図20から図25に示す情報は、調査結果データベース44に一連の情報として記録されるが、図面では、紙面の関係により、分割して示す。
【0113】
この視聴情報は、番組情報、記録ユーザー数、記録再生ユーザー数、総再生回数、総再生時間、記録ユーザー割合、記録再生ユーザー割合、ユーザー1人あたり再生回数、ユーザー1人あたり再生割合、ダビングユーザー数、総ダビング回数、総ダビング時間、ダビングユーザー割合、ユーザー1人あたりダビング回数、ユーザー1人あたりダビング部分割合、削除ユーザー数、削除割合、削除部分割合、コンテンツ再生情報、シーン別再生情報、CM別再生情報、コンテンツダビング情報、シーン別ダビング情報、CM別ダビング情報、コンテンツ削除情報、シーン別削除情報、CM別削除情報を含んでいる。
【0114】
番組情報としては、放送種別、放送局、番組開始時刻、番組終了時刻が記憶される。記録ユーザー数は、当該番組コンテンツを記録したユーザーの数を示す。
【0115】
記録再生ユーザー数は、記録したユーザーのうち、当該コンテンツを再生したユーザーの数を示す。総再生回数は、ユーザーにより再生された回数の合計を示す。総再生時間は、ユーザーにより再生された時間の合計を示す。記録ユーザー割合は、本サービスに登録しているユーザーのうち、番組を記録したユーザー数の割合を示したものである。記録再生ユーザー割合は、番組を記録し、再生したユーザーの割合である。ユーザー1人当り再生回数は、再生したユーザーについて、何回再生したかの平均値を示すものである。ユーザー1人当り再生割合は、ユーザー1人当り、1回の再生における番組の再生時間割合を示すものである。例えば、コンテンツが30分で記録したあとの再生が、15分であれば再生割合は50%となる。これらを集計した割合が、再生割合となる。なお、ここでの再生割合は、初回、2回目、3回目といった別はつけず、1回あたりの再生割合を示すものである。
【0116】
ダビングユーザー数は、当該コンテンツをダビングしたユーザーの数を示す。総ダビング回数は、ユーザーによりダビングされた回数の合計を示す。総ダビング時間は、ユーザーにより元の記録コンテンツのうちダビングされた部分の時間の合計を示す。ダビングの際、ユーザーによって一部分しかダビングされない場合もあるので、総ダビング時間は、番組コンテンツの時間と総ダビング数を乗じたものとはイコールにならない場合が多い。ダビングユーザー割合は、記録したユーザーのうち、当該コンテンツをダビングしたユーザーの割合を示すものである。ユーザー1人当りダビング回数は、ダビングしたユーザーについて何回ダビングしたかの平均値を示すものである。ユーザー1人当りダビング部分割合は、ユーザー1人当り、1回のダビングにおける番組のダビングの時間割合を示すものである。たとえば、コンテンツが30分で記録した後のダビングが15分であれば、ダビング割合は50%となる。これらを集計した割合が、ダビング割合となる。なお、ここでのダビング割合は、初回、2回目、3回目といった別はつけず、1回あたりのダビング割合を示すものである。
【0117】
削除ユーザー数は、コンテンツを記録し、そのコンテンツを削除したユーザーの数を示す。削除ユーザー割合は、記録したユーザーの中で削除したユーザーの割合を示す。削除部分割合は、ユーザーによって削除がなされたコンテンツについて、どの程度削除がなされたかを示すものである。すなわち、30分のコンテンツを全て削除した場合には100%削除となり、15分の部分を削除した場合には50%削除となる。これらをユーザーの平均値で出したものが、削除部分割合となる。
【0118】
コンテンツ再生情報中のコンテンツ総再生回数は、ユーザーによりなされたコンテンツの再生回数の集計値である。時間帯別再生情報は、コンテンツのどの時間帯が何回再生されているかを集計したものである。たとえば、開始1分目、2分目、3分目の部分が何回再生されているのか示している。再生割合情報は、ユーザー1人あたりの1回の再生における再生割合の平均値である。コンテンツが30分で15分再生した場合は、50%となる。なお、再生割合情報は、初回の再生、2回目の再生、3回目の再生、・・で別々に記憶される。特殊再生割合情報は、ユーザー1人あたりの1回の再生における特殊再生割合の平均値である。放送開始経過時間には、当該番組が開始されてから、ユーザーにより再生されるまでの経過時間を分類し、その数を集計したものである。たとえば、図21の「〜1時間」とあるのは、番組が記録されてから1時間以内に再生された回数を集計したものである。再生時間帯は、記録したコンテンツを再生した時間帯を示すものである。再生曜日は、記録したコンテンツの再生された曜日を示すものである。曜日や時間帯については、適宜組み合わせてデータベースを構築するようにしても良い。
【0119】
シーン別再生情報は、コンテンツをいくつかのシーンに分割し、その分割されたシーンにおける再生情報を集計したものである。各項目は、コンテンツ再生情報と同じであるため、詳細な説明は省略する。シーン別再生情報は、その分割数に応じて、それぞれ記憶される。
【0120】
CM別再生情報は、コンテンツ内のCMにおけるCM情報を集計したものである。CM別再生情報は、CMIDが存在し、当該CMIDを元に他の番組のコンテンツや同じ番組内で同じCMが放送される場合は、番組内の別の放送時間のCMとを集計することにより、当該番組のCM別再生情報だけでなく、同じCMについての集計値を導き出すことができる。CMIDの集計方法については後述する。
【0121】
コンテンツダビング情報は、コンテンツのダビングについて示す。コンテンツダビング回数は、ダビングがなされた回数の集計である。全区間ダビング回数は、コンテンツの全区間に渡りダビングされた回数を示し、部分区間ダビング回数は、コンテンツの部分のみダビングされた回数を示す。時間帯別ダビング情報は、コンテンツのどの部分がダビングされているのかを、所定の単位(たとえば1分ごと)に集計を行うものである。ダビング割合情報は、コンテンツの全体に対し、どれ位の割合でダビングされたかを示す。ダビング割合は、ダビングの回数毎に集計される。放送開始経過時間は、当該番組が開始されてから、ユーザーによりダビングされるまでの経過時間を分類し、その数を集計したものである。ダビング時間帯は、記録したコンテンツをダビングした時間帯を示すものである。ダビング曜日は、記録したコンテンツのダビングされた曜日を示すものである。曜日や時間帯については、適宜組み合わせてデータベースを構築するようにしても良い。
【0122】
シーン別ダビング情報、CM別ダビング情報は、再生情報におけるシーン別再生情報、CM別ダビング情報と同様であるため、説明は省略する。
【0123】
コンテンツ削除情報は、コンテンツの削除について示す。コンテンツ全削除回数は、コンテンツの全ての区間が削除された回数の集計である。コンテンツ部分区間削除回数は、コンテンツの一部を残し削除された回数の集計である。時間帯別削除情報は、コンテンツのどの部分が削除されているのかを、所定の単位(たとえば1分ごと)に集計を行うものである。削除割合情報は、コンテンツの全体に対し、どれ位の割合で削除されたかを示す。放送開始経過時間は、当該番組が開始されてから、ユーザーにより削除されるまでの経過時間を分類し、その数を集計したものである。削除時間帯は、記録したコンテンツを削除した時間帯を示すものである。削除曜日は、記録したコンテンツの削除された曜日を示すものである。曜日や時間帯については、適宜組み合わせてデータベースを構築するようにしても良い。
【0124】
シーン別削除情報、CM別削除情報は、再生情報におけるシーン別再生情報、CM別ダビング情報と同様であるため、説明は省略する。
【0125】
図26は、図20から図25に示した視聴情報を属性別に分類したうちのひとつの属性別視聴情報を示す図である。コンテンツ情報以降については、図21から図25に示したものと同等であり、図示を省略する。
【0126】
この属性別視聴情報には、その先頭に、属性データが付加される。この属性データは、後続の視聴情報が、どのよう属性について集計したものであるかを示す。属性データとしては、年齢層、性別、地域、趣味嗜好がある。これらは、たとえば、男性のみといったデータでも良いし、男性、30代、東京、写真(趣味嗜好)というように、複数の項目を掛け合わせたものでもよい。属性データに続く情報は、図20から図25に示した全体の視聴情報と同様であるため、説明を省略する。
【0127】
図27は、図12にステップS77として示す視聴情報の分類・集計処理のうち、CM別視聴情報の集計処理を説明するフローチャートである。
【0128】
制御部47は、広告主の希望等、CM別データの集計を希望するCMについて、調査結果データベース44から、当該CMを特定する情報(視聴情報中のCMID)を取得する(ステップS161)。次に、制御部47は、番組視聴情報から、集計対象の番組情報とCM別再生情報、CM別ダビング情報、CM別削除情報を抽出する。さらに、制御部47は、複数の番組視聴情報から抽出したCM情報を抽出し、集計する。
【0129】
図28から図30は、CM別データの集計結果の一例を説明する図である。CM情報として、CMID、広告主の情報、ブランド名、CM番号等が記録される。記録ユーザー数から削除部分割合までデータは、図20に示した全体の視聴情報のうちの該当する部分についての個別のCM分のデータであり、後続する番組別の各視聴情報を集計したものや平均したものである。番組情報1は、当該番組における当該CMの視聴情報を示す。番組情報1にある各視聴情報は、図22から図23に示す視聴情報のCM情報を抽出したものである。この詳細については図20から図25を参照してすでに説明しており、ここでは説明を省略する。図28から図30に示すデータが、CMが放送された番組数分、記憶される。
【0130】
以上の実施の形態では、放送局1から電波により放送された番組コンテンツに関する視聴情報を集計する場合を想定して説明したが、インターネットのIP放送や、放送局1がIP網を通じて行う再送信に対しても、視聴情報を集計することができる。その場合は、IP放送等のスケジュールデータが同様に管理サーバ4内に記録され、視聴情報の作成に利用される。
【0131】
以上説明した実施の形態によれば、放送が一旦記録され、後に再生された場合の視聴情報について、調査、取得できるようになる。また、単に再生だけでなく、特定の部分がスキップされたのか、早送り、巻き戻しがなされたのかについても、集計することができる。記録したコンテンツを再生した情報が、放送時からどの程度経過したのか、また何曜日や何時に再生されたのかといった情報も取得できるようになる。番組内の特定のシーンごとに集計することもできる。
【0132】
また、以上説明した実施の形態によれば、放送について、一旦ハードディスク等に記録されたコンテンツが、他の媒体にダビングされた情報について、調査取得できるようになる。また、ダビングのタイミングや、どの部分がダビングされ、どの部分はダビングされないかといった情報も取得できるようになる。HDD空き容量や空き割合の情報により、ダビングがどのようになされるのかについての情報も取得できるようになる。ハードディスク等に記録されたコンテンツが削除される情報についても、集計できるようになる。削除についても、その経過タイミング等が取得できるようになる。HDD空き容量や空き割合の情報により、ダビングがどのようになされるのかについての情報も取得できるようになる。番組だけでなく、CM別に情報を取得できるようになる。
【符号の説明】
【0133】
1 放送局
2 記録装置
3 ネットワーク
4 管理サーバ
20 本体部
21 チューナー
22 復調部
23 第1記憶再生部
24 第2記憶再生部
25 制御部
26 ROM
27 RAM
28 時計部
29 視聴情報記憶部
30 通信部
31 操作入力部
32 映像出力部
33 音声出力部
34 表示装置
35 声再生装置
41 放送スケジュールデータベース
42 ユーザーデータベース
43 受信部
44 調査結果データベース
45 コンテンツ生成部
46 送信部
47 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
音声データと映像データとの少なくとも一方を含むコンテンツデータを記録し、記録されたコンテンツデータを再生または編集するよう利用する記録装置と、
上記記録装置の情報をネットワークを介して収集する管理サーバとを備え、
上記記録装置は、
記録されているコンテンツデータを複数回利用した場合のそれぞれの利用回数に対応させた利用状況に関する視聴情報を作成する視聴情報作成部と、
作成された上記視聴情報を記憶する記憶部と、
上記管理サーバと通信を行い、上記記憶部に記憶された上記視聴情報を上記管理サーバに送信する通信部と
を有し、
上記管理サーバは、
上記通信部により送信された上記視聴情報を収集する視聴情報収集部と、
上記視聴情報収集部により収集された上記視聴情報を分類して、上記コンテンツデータの利用回数に対応させた利用状況に関する視聴情報を集計する分類集計部とを有する
ことを特徴とする視聴情報収集システム。
【請求項2】
請求項1記載の視聴情報収集システムにおいて、
前記視聴情報作成部は、前記視聴情報として、前記記録装置に記録された個々のコンテンツデータの再生開始および終了ポイント、早送りの開始および終了ポイント、巻き戻しの開始および終了ポイント、スキップの開始および終了ポイント、ダビングに関する情報、および削除に関する情報のうち少なくとも1つの情報について、前記視聴情報を作成する
ことを特徴とする視聴情報収集システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の視聴情報収集システムにおいて、
前記コンテンツデータによるコンテンツは、番組または広告の情報を含み、
前記分類集計部は、前記記録装置から収集する情報に基づいて、前記コンテンツデータの利用状況に関する視聴情報を番組、広告ごとに分類して集計することを特徴とする視聴情報収集システム。
【請求項4】
請求項3に記載の視聴情報収集システムにおいて、
前記分類集計部は、前記コンテンツデータの利用状況に関する視聴情報を時刻ごとに分類して集計することを特徴とする視聴情報収集システム。
【請求項5】
放送されたコンテンツデータを記録し、記録されたコンテンツデータを再生または編集するよう利用する記録装置であり、
記録されているコンテンツデータを複数回利用した場合のそれぞれの利用回数に対応させた利用状況に関する視聴情報を作成する視聴情報作成部と、
作成された上記視聴情報を記憶する記憶部と、
管理サーバと通信を行い、上記視聴情報を上記管理サーバに送信する通信部とを有する
ことを特徴とする記録装置。
【請求項6】
記録装置の情報をネットワークを介して収集する管理サーバであり、
上記記録装置から送信されたコンテンツデータを複数回利用した場合のそれぞれの利用回数に対応させた利用状況に関する視聴情報を収集する視聴情報収集部と、
収集した上記視聴情報を分類して上記コンテンツデータの利用回数に対応させた利用状況に関する視聴情報を集計する分類集計部とを有する
ことを特徴とする管理サーバ。
【請求項7】
音声データと映像データとの少なくとも一方を含むコンテンツデータの視聴情報を収集する視聴情報収集方法において、
音声データと映像データとの少なくとも一方を含むコンテンツデータを記録し、記録されたコンテンツデータを再生または編集するよう利用する記録装置は、
記録されているコンテンツデータを複数回利用した場合のそれぞれの利用回数に対応させた利用状況に関する視聴情報を作成し、
作成された上記視聴情報を記憶部に記憶し、
上記視聴情報を管理サーバに送信し、
上記管理サーバは、
上記記録装置から上記視聴情報を収集し、収集した上記視聴情報を分類して上記コンテンツデータの利用回数に対応させた利用状況に関する視聴情報を集計する
ことを特徴とする視聴情報収集方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【公開番号】特開2012−70030(P2012−70030A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−210484(P2010−210484)
【出願日】平成22年9月21日(2010.9.21)
【出願人】(308036402)株式会社JVCケンウッド (1,152)
【Fターム(参考)】