説明

視覚ロック装置

【課題】特に改善された動揺病防止装置を提供する。
【解決手段】動揺病防止視覚ロック装置であって、不浸透性で、透明または半透明で、それ自身で閉じられたチューブ状容器2で構成されており、該容器中には、状態および/または質量が異なる少なくとも2種類の物質3,5が含まれており、その少なくとも1つの目に見える界面4,4’は、前記装置が利用者の片方または両方の目の周辺視野中に配置された場合に、視野のマーカーを実現する動揺病防止視覚ロック装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用者の周辺視野において、重力に関連した少なくとも1つのマーカーを使用者にもたらし、かつこれにより、特に平衡感覚と視覚との知覚の食い違いに関連するあらゆる不調(一般に、覚醒喪失、吐き気、乗物酔い)を防止するために、移動物体、メガネレンズ、メガネフレームもしくは他の支持体に取付けまたは組込まれた視覚ロック装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、科学、医学、快適生活、余暇もしくは専門、そしてとりわけ軍事の分野におけるこの装置の多くの応用も対象としている。
【0003】
視覚と平衡感覚(内耳)との間の知覚差は、移動している環境内に個人が置かれ、その動きをその個人が視覚的に知覚しない場合、またはその逆の場合に現れる。すなわち、目は、移動物体内部、例えば動いている船の船室内部、の安定した環境を知覚するが、内耳は反対の情報を知覚する。内耳は船の動きを感じる。この矛盾すなわち知覚差が動揺病とも呼ばれる乗物酔い(船酔い、飛行機酔い、車酔い等)の原因である。
【0004】
現在複数の動揺病防止装置が市販されており、そのいくつかは特許登録の対象となっている。例えば、特許文献1中では、動揺病を抑えるために特殊なメガネを装着することが提案されており、このメガネは、そのレンズの表面または内部に、着用者に見える1本の線で構成された人工水平線を含むもので、この人工水平線は、メガネまたは着用者頭部の横方向の動きがどうであれ、常に水平位置に保たれる。この特許出願では、従来技術として、特に特許文献2、特許文献3が述べてあり、これらは多少とも複雑な装置を開示しているが、これらの装置は、特許文献4の対象と同様、着用者の視野中央(精細な知覚および像解析の部位)に人工水平線を呈するという大きな欠点を有する。この人工水平線は、着用者の視力の妨げになる。この煩わしさのため、このメガネの一貫した着用さらには予防としての着用を促すことにならない。この煩わしさは、特許文献5に記載のシステムでは取り除くことができ、このシステムは、パイロットの空間失見当識に対処するために、「周辺視野」と呼ばれる領域中での人工水平線の表示を可能にするものである。パイロットのヘルメットに装着されたこの複雑な装置は非常に特殊な用途を目的とするものであり、したがって、あらゆる人が常時着用することはできず、さらに現行の装置の上記欠点に加えて他の不都合を引き起こす。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第96/25685号
【特許文献2】米国特許第5,355,182号
【特許文献3】国際公開第91/00541号
【特許文献4】国際公開第96/25685号
【特許文献5】欧州特許第0.603.092号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
現在あらゆる人が入手可能な装置は、その複雑さゆえに、費用が高く、壊れやすく、場合によっては重く(フレームのレベルで複数のレンズまたはピストン等が存在)、かつ不細工である。これらの装置は、温度および圧力の大きな変化ならびに着用者による誤った取扱いに耐えられない。
【0007】
さらに、これらの装置においては、着用者の中央視野に存在する人工水平線の可動性はもっぱら軸方向回転により得られ、頭部または移動物体の左右の側方傾動(ローリング)のみがメガネ内部の前記人口水平線の多少とも大きな傾きによって表されるが、例えば特に頭部の前後または上下の動きに対応する前後(ピッチング)運動は表されない。
【0008】
本発明は、特に現行の動揺病防止装置の上記欠点を改善することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、この目的は、着用者の周辺視野に配置されなければならないあらゆる支持体に取付けまたは組込まれた視覚ロック装置により達成され、この装置は、それ自身で閉じられた、不浸透性で、透明または半透明で、分岐部有りまたは無しの、チューブもしくは管あるいは同じ原理のあらゆるその他の容器で構成されており、その中には、状態および/または質量が異なる少なくとも2種類の物質(例えば、一方が液状で他方はガス状(着色水と空気))が含まれており、これらの物質間の界面が目に見えるマーカーを実現していることを特徴としている。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】非常に単純な実施態様に従って実施された本発明の視覚ロック装置の第1の実施例の正面断面図であって、細い線の図はこの装置と比べた目の位置を示す。
【図2】図1の線2−2による断面図である。
【図3】単純化した第2の実施態様に従って実施された視覚ロック装置の正面断面図である。
【図4】単純化した第3の実施態様に従って実施された視覚ロック装置の正面断面図である。
【図5】単純化した第4の実施態様に従って実施された視覚ロック装置の正面断面図である。
【図6】第5の実施態様に従って実施された視覚ロック装置の正面断面図である。
【図7】第6の実施態様に従って実施された視覚ロック装置の正面断面図である。
【図8】本発明による視覚ロック装置をフレームが2個備えているメガネを概略的に示す正面断面図である。
【図9】本発明の第1の展開に従って実施した視覚ロック装置の概略を示す扁平化断面図である。
【図10】本発明の別の興味深い応用例を示す説明図である。
【図11】本発明の別の有利な展開例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
このマーカーは、着用者の視覚を内耳液レベルに合わせてロックする。この視覚ロック装置は、少なくとも1つのマーカーが、着用者の片方または両方の目、あるいは写真機、カメラ、コンピュータディスプレイもしくは拡大光学システムの対物レンズの周辺視野中に位置決めされるように、あらゆる支持体または他の装置に組込みまたは固定される。
【0012】
この位置決めは、それ自身公知のあらゆる手段により可能になり、とりわけこの装置を、(レンズ有りまたは無し)メガネのフレームの内部または外部に、同様にメガネの少なくとも1つのレンズ、ないしは例えば潜水用マスク、または写真機、カメラもしくは拡大光学システム用対物レンズ、あるいは種々のディスプレイの内部または外部に組込みまたは固定することにより可能になる。
【0013】
この装置のマーカーすなわちゲージが中央視野に対して周辺に位置しているおかげで、着用者はこの装置を利用する際に中心像の知覚において煩わされることがない。
【0014】
さらに、補足情報として周辺視野の役割および内耳の機能モードについて再度触れておく。一方では、周辺視野は中心像(「自由意志による」像)の周囲の場所、すなわち中央視野の覚醒であり、他方では、好ましい実施形態における液体レベルによる位置探知モードは、内耳機能に基本的に匹敵する機能によるものであり、したがって、レベルによる位置探知と同時に周辺視野を用いることにより、適応が容易なあらゆる人間工学的利点がもたらされる。
【0015】
すなわち、本発明による装置内に含まれる物質のレベル(したがって、それらの界面)の変化は頭部または移動物体の動きに追従し、したがって内耳液レベルの変化に対応する。目の知覚は、内耳によるのと同様に、これらのマーカーすなわち界面により絶えずロックされる。このロック装置を少なくとも片方の目の周囲または側方に位置決めすると、内耳の情報と同じ性質の情報を視野の最良の位置で利用できることにより、知覚差が緩和される。
【0016】
本発明の装置の好ましい形態によれば、それ自身で閉じられたチューブは、レンズ内にまたはレンズ付きないしはレンズ無しフレーム内に挿入または組込まれ、あるいは例えば接着ないしは「クリップ留め」によって取付けられたリングないしは輪環の一般形状をとる。
【0017】
本発明の装置の好ましい実施形態によれば、この装置が含む物質の少なくとも1つは液体であり、その機能は基本的に内耳の機能に似通っている。
【0018】
本発明による装置の最も単純な実施例によれば、チューブは好ましくは着色液体で満たされ、さらに、第2の物質として、空気または他の気体の気泡、または単に、液体を伴うかまたは伴わないボールを含む。ボールまたは気泡は、ローリングの動きに応じて動く。
【0019】
本発明による装置の他の実施例によれば、外観が異なり相互に混和しない種々の物質が、それ自身で閉じられたチューブ中に含まれる。マーカーは、これらの物質の目に見える界面によって実現される。
【0020】
視覚ロック装置全体は、片方または両方の目の上方に、例えばキャップのバイザー中に配置したり、あるいは片方または両方の目の下方もしくは側方、例えばブリンカー中に完全に配置できる。より簡単な位置探知を享受するため、1つのゲージのみが現れるようにして、装置の一部を隠すことができる。
【0021】
本発明の装置の有利な形態によれば、それ自身で閉じられた中空輪環の一般形状のチューブは、初期平面(本発明による視覚ロック装置の、好ましくはリング状のベースユニットを含む平面)に対して角度を成して配置された連通分岐部をさらに有している。この分岐部により、第3次元での位置探知が利用できるようになる。というのは、この枝分かれすなわち分岐部中に存在する1つ以上の界面は、着用者の頭部または移動物体の「前後」運動すなわちピッチングに追従して補足的に動くからである。
【0022】
本発明の装置の別の実施例によれば、回転像は、別のリング中で回転する重り付きリングの一般形状で構成される。
【0023】
本発明の装置の別の実施例によれば、著しく拡大された移動像は、移動物体の内部空間中の1つまたは相互に連結された複数の柱状体で構成され、柱状体は界面が目に見えるマーカーとなる種々の物質を含んでいる。
【0024】
本発明の装置の着想は単純なので、その製造コストは低減される。本装置はあらゆる人にとって受け入れられるものである。
【0025】
上記の目的、特徴および利点、ならびにその他の点も、以下の説明および添付図面からより一層明らかになるであろう。
【0026】
前記図面を参照して、本発明による視覚ロック装置の有利な、ただし全く限定的でない、実施形態を説明する。
【0027】
本発明による装置1は、十分な剛性および場合によっては可撓性を呈するあらゆる材料で作られたチューブ2を備え、これらの材料は透明もしくは少なくとも半透明でなければならず、チューブの両端部は相互に連結されて閉じた「内部」回路を形成している。このチューブ2は、例えば、硬質もしくは半硬質プラスック材料、あるいはガラスで作られている。それ自身で閉じられたこのチューブ2は、例えば円形、楕円形、矩形等の種々の一般形状を取り得る。用いた材料の特性は、場合に応じて、チューブが種々の物理状態、すなわち液体状、固体状または気体状の物質を含むことができるようにするものでなければならない。状態および/または質量が異なる少なくとも2種類の物質3および5が、それ自身で閉じられたチューブ2内に封入されており、これらの物質は相互に混和しない。
【0028】
図1および図2に示される単純化した実施例によれば、円形チューブは、例えば色付けした水などの着色液体3により中間高さまで満たされており、それに対して、前記チューブの上方内部容積は空気などの気体5で満たされている。気体5と液体3との界面4、4’ははっきりと見える。これら2つの界面4、4’は視覚ゲージの役割を果たし、このゲージは、装置が目の前に配置された際に安定位置を保ち、内耳液と位相がそろっており、その動きを反映させる。
【0029】
輪環状チューブ内に封入されたガスの容積は、単独の気泡(図4)に限定することができ、この気泡は、装置がその中心周囲をどのように動いても装置の上部に位置する。
【0030】
輪環状チューブ内に封入された物質の1つは固体で構成することができ、この固体は、チューブ2内を移動できる球形状7(ボール)を取り、そのような実施態様を図5に示してある。
【0031】
向かい合っている前記物質の相対質量およびその量に応じて、マーカー4、4’は周辺視野において、図4に示されるように、それ自身で閉じられたチューブ2の上部に、または図5に示されるように下部に、あるいは図1、図2、図3に示されるように中央部分に置かれ、あらゆる中間的位置も可能である。例えば、液体または流体3は、図1〜図3に示すように、チューブ2の内部空間の約半分を占めることができ、その結果、空気または液体3との界面4、4’は、(チューブが「安定した」位置の着用者の目の周囲に置かれるとき)静止状態で、リング2の半分の高さのところで、言い換えると、中央周辺視野中の目と水平のところに位置する。
【0032】
液/気または非相溶性の液/液界面をより見えやすくするために、小さい物体すなわち浮遊マーカー6、6’をこの界面のレベルに置くことができ(図3)、この小さい浮遊マーカーは、前記界面のレベルで浮上するか沈む。
【0033】
本発明の別の実施例(図示せず)によれば、チューブ1は、(密度が異なるため)相互に混和せず、さらに好ましくは色が異なり、例えば比率が同等またはほぼ同等の2種類の液体で満たされている。周辺視野用の視覚マーカーは、これら2種類の液体間の2つの境界領域により実現される。リング中に封入された液体の割合に応じ、液体の界面は多少なりとも接近または離れる。
【0034】
図6に示される本発明の装置の別の実施例によれば、環状リングまたは重り9を備えた環状リングの一部8により構成された浮遊固体は、液体3で満たされた輪環状チューブ1内に収容されている。最初のケースでは、リング8は異なる色で着色された2つの部分を有し、さらにこれらの部分の一方の中央部に重り9が配置されており、それに対して、第2のケースでは、重りは、半輪環形状の浮遊体8、すなわちリングの別の部分の中央に配置されている。
【0035】
図7に示される別の実施態様によれば、管体2はほぼ楕円形状を呈し、かつあらゆる適切な支持体(フレーム、潜水用マスク等)と組み合わせまたはこれに組込んで、着用者の両方の目の周辺視野中に置かれるように寸法決めされている。
【0036】
図1〜図6に示される本発明による視覚ロック装置は、機能するためには、片方または両方の目Oの周辺視野に、あらゆる保持手段、例えば(レンズが装着されまたはされない)メガネフレームへの接着により、目の周辺視野に少なくとも1つのマーカー4、4’または6、6’を有するように配置されなければならない。リング形状のこの装置には、メガネフレーム内に容易に組込めるという利点がある。この装置はフレームと一体化すること、さらにフレームを構成することができる。本発明による1対の視覚ロック装置1を備えたメガネは、図8に概略的に示してある。この実施態様によれば、装置の輪環状チューブ2はメガネのレンズVのフレームを構成しているが、このメガネは、前に示したように、本発明の装置の特定の機能を考慮して、光学レンズ無しとすることができる。
【0037】
より複雑なシステム(図示せず)は、頂部および底部で相互に連結された2つの環状装置で作ることができ、これらの装置には、独創的かつ魅力的なフレームとするために枝部が付け加えられる。
【0038】
図9に示される本発明の別の特徴的な配置によれば、円形または他の一般形状のチューブ2は、視覚ロック装置の残りの部分の内部空間と連通する曲がった分岐部2Aを側方にさらに有しており、該分岐部2Aは、前記装置を使用する際に、直角または直角に近い鈍角をリング2と成すかあるいは成すことができる。チューブ2および分岐部2A内に含まれている流体状物質3は、その場合に第2の物質(物理状態が同じで質量/密度が異なるか、あるいは物理状態が異なる)と3つの界面を呈する。3つの視覚マーカー4、4’、4”は、着用者の目をロックするために利用できる。2つのマーカー4、4’は装置の前面部2で見られ、それに対して第3のマーカー4”は、前記前面部の上部および下部と連通している分岐部2Aで見られる。
【0039】
この分岐部のおかげで、本発明による装置は、使用時ポジションで、目の最も端の周辺視野内に第3のマーカー4”を提供し、そのレベル変化は前後運動を再転記する。これら3つのマーカーは、内耳中に存在する液体のレベルの3次元における位置決めを明確にして目に知らせる。したがって、この情報には、「前/後方向の垂直状態にある」ときに目に知らせるという利点がある。
【0040】
装置をメガネの形で実施した場合、分岐部2Aはメガネのつるの前部を構成し、線L−Lは、前記分岐部がフレームの残りの前方部分と成す角度の部位を表す。
【0041】
前に示したように、この装置を着用した利用者の目は、内耳液と一致して動く前記装置のマーカーのおかげで、その視野をロックすることが容易に理解できる。着用者は自分の視覚を内耳の知覚に適合させ、したがって動揺病に起因する不快感をもはや受けない。
【0042】
本発明によるこの装置の応用は、例えば軍事、医学、専門、快適生活および余暇の分野において数多くかつ多方面にわたる。視覚ロック装置は、メガネ、バイザー、キャップ、ブリンカー、光学器械、潜水用マスクまたはウェットスーツ、写真機、カメラ、ディスプレイに組込みまたは取付けることができる。
【0043】
この装置は、例えば、ブックカバー、コンソール、コンピュータディスプレイのような車載製品のそばに、これらに接してまたはこれらの周囲に配置すること、あるいは陸路、空路または海路により1人以上の人を運ぶあらゆる移動物体の乗客により占められている空間内に、考え得る最良の条件で乗客によって見られるように配置することができる。例えば、図10には、地上用乗物のウインドシールドPの上縁および両側周囲に配置された、本発明による視覚ロック装置1が示してある。
【0044】
本発明の別の興味深い展開によると、視覚ロック装置は、例えば重力に関する位置変化の検出を可能にするセンサ(ジャイロスコープまたはあらゆるその他の情報源または環境ないし移動状況の感知装置)を備える電子装置を用いて得られる、メガネレンズ、フレーム、ブックカバー、コンソール、ディスプレイ等に投影または組込まれた同じタイプのバーチャルすなわち光の像により表し得る。情報は次に、場合によってはコンピュータ処理後に、例えばディスプレイの内周または外周の形で、あるいは壁掛け式または非壁掛け式の1つ以上のディスプレイ中の動画もしくは柱の形で、あるいは例えばビームによる照明システム、あるいはさらに電球もしくはエレクトロルミネセンスダイオードの柱またはディスプレイEのタイプの形での、映像または照度システムによって片方または両方の目による利用に供される。





















【特許請求の範囲】
【請求項1】
動揺病防止視覚ロック装置であって、不浸透性で、透明または半透明で、それ自身で閉じられたチューブ状容器(2)で構成されており、該容器中には、状態および/または質量が異なる少なくとも2種類の物質(3,5,7,8)が含まれており、その少なくとも1つの目に見える界面は、前記装置の利用者が、その環境中において、内耳の三半規管が知覚する状況に対応する状況を視覚的に知覚できるように、使用者の片方または両方の目の周辺視野中に配置された側方視覚マーカー(4,4’)を実現していることを特徴とする、動揺病防止視覚ロック装置(ただし、メガネに組込みまたは取付けられるものを除く。)。
【請求項2】
それ自身で閉じられたチューブ中に含まれる物質(3,5,7,8)の少なくとも1つ(3)は液体であることを特徴とする、請求項1に記載の動揺病防止視覚ロック装置。
【請求項3】
それ自身で閉じられたチューブ(2)中に含まれる第2の物質(5)は、例えば空気のようなガス流体で構成されることを特徴とする、請求項2に記載の動揺病防止視覚ロック装置。
【請求項4】
それ自身で閉じられたチューブ(2)中に含まれる物質は、相互に混和しない液体で構成されることを特徴とする、請求項1または2のいずれか1項に記載の動揺病防止視覚ロック装置。
【請求項5】
それ自身で閉じられたチューブ(2)は、等容積の気体(5)および液体(3)あるいは相互に混和しない液体を含むことを特徴とする、請求項3または4のいずれか1項に記載の動揺病防止視覚ロック装置。
【請求項6】
それ自身で閉じられたチューブ(2)中に含まれるガス流体の容積は単独の気泡(5’)で構成されることを特徴とする、請求項3に記載の動揺病防止視覚ロック装置。
【請求項7】
それ自身で閉じられた前記チューブ(2)中に含まれる物質の少なくとも1つが着色または染色されていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の動揺病防止視覚ロック装置。
【請求項8】
それ自身で閉じられた前記チューブ(2)中に封入された物質(3,5)の1つ以上の界面は、浮遊または潜るマーカー(6,6’)により実現されることを特徴とする、請求項2〜7のいずれか1項に記載の動揺病防止視覚ロック装置。
【請求項9】
それ自身で閉じられた前記チューブ(2)中に含まれる第2の物質は、環状リングまたは重り(9)を備えた環状リングの一部(8)で構成された浮遊固体により構成されることを特徴とする、請求項2に記載の動揺病防止視覚ロック装置。
【請求項10】
それ自身で閉じられた前記チューブ(2)中に含まれる物質の1つは、前記チューブ(2)内を移動できる固体材料製ボール(7)で構成されることを特徴とする、請求項1に記載の動揺病防止視覚ロック装置。
【請求項11】
それ自身で閉じられた前記チューブ(2)は、例えばメガネの1枚または2枚のレンズ(V)、あるいはレンズ付きまたは無しのメガネフレーム(M)に組込みまたは取付けられたリングの一般形状をしていることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の動揺病防止視覚ロック装置。
【請求項12】
チューブは、前記視覚ロック装置の前面部(2)と屈曲部を形成する分岐部(2A)を有しており、該分岐部は、前記前面部(2)の内部空間と連通しており、その結果、物質(3,5)は、前面部(2)−分岐部(2A)の組立体内部を循環して補足的な側方マーカー(4”)を作り出すことを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載の動揺病防止視覚ロック装置。
【請求項13】
前記請求項による少なくとも2つの装置が連結され、かつ相互に連通していることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載の動揺病防止視覚ロック装置。
【請求項14】
軍事、医学、専門、快適生活および余暇の分野において応用可能であり、バイザー、キャップ、ブリンカー、光学器械、潜水用マスクまたはウェットスーツ、写真機、カメラ、ディスプレイに組込みまたは取付けられることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか1項に記載の動揺病防止視覚ロック装置。
【請求項15】
軍事、医学、専門、快適生活および余暇の分野において応用可能であり、車載製品のそばまたは周囲に配置、あるいは乗物の乗客によって見られるように、乗客が占めている空間中に配置されることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか1項に記載の動揺病防止視覚ロック装置。
【請求項16】
視覚ロック装置であって、該装置は、請求項1〜15のいずれか1項による視覚ロック装置中に記載された側方視覚マーカー(4,4’)のバーチャルすなわち光の像により表され、該バーチャルすなわち光の像は、例えば、メガネレンズ、メガネフレーム、ブックカバー、視覚化コンソール、ディスプレイ、乗物用ウインドシールドなどの動揺病防止効果を生じさせるための製品またはシステムに投影または組込まれ、前記バーチャル像は、重力に関する位置変化の検出を可能にするセンサと、場合によっては、該センサにより伝送された情報を処理するためのコンピュータと、該コンピュータにより制御される映像または照度システムとを備える電子装置から得られ、さらに、前記バーチャル像は、前記製品またはシステムの利用者がその環境中において、内耳の三半規管が知覚する状況に対応する状況を視覚的に知覚できるように、前記利用者の視野内に配置されたマーカーの形で、前記利用者の目に供されることを特徴とする、動揺病防止視覚ロック装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−66091(P2012−66091A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−233575(P2011−233575)
【出願日】平成23年10月25日(2011.10.25)
【分割の表示】特願2001−525462(P2001−525462)の分割
【原出願日】平成12年9月15日(2000.9.15)
【出願人】(502088504)
【Fターム(参考)】