説明

視覚的符号化データ及び画像の取り込み及び表示のための方法、装置、及びコンピュータプログラム製品

【課題】視覚的に符号化されたデータ及び関連する画素の取り込み、及び復号化されたデータ及び画素の可搬式デジタル装置上への表示を提供する方法、装置、及びコンピュータプログラム製品を提供する。
【解決手段】視覚的に符号化されたデータが、1つ又はそれよりも多くの視覚要素と共に取り込まれ、符号化データは復号化され、復号確認又は復号化されたデータのような復号データと視覚要素とに関する情報を組み込む1つの合成ビューが表示される。認識及び復号化処理は、更に、可搬式画像取り込み装置に付随するディスプレイのような小さなサイズのディスプレイの割り当てられた表示区域に収めるための取り込まれた視覚要素の変換を提供することができる。従って、本発明は、符号化データと会社又は製品ロゴのようなブランド設定要素とを取り込み、復号化された情報に関するデータと共にブランド設定要素を表示することに適している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、視覚的に符号化されたデータに関し、より詳細には、視覚的に符号化されたデータ及び関連する画素の取り込み、及び復号化されたデータ及び画素の可搬式デジタル装置上への表示を提供する方法、装置、及びコンピュータプログラム製品に関する。
【背景技術】
【0002】
セルラー電話及び携帯情報端末(PDA)などのような増大する量の可搬式デジタル装置は、現在、画像取り込み装置、すなわち、カメラと共に利用可能である。このような装置のユーザは、どの時点又はどのような場合でも画像を取り込み、すなわち、写真を撮ることができるという恩典を得ている。一般的に、これらの装置は、常にユーザの手元にあるので、ユーザが画像を取り込む機会は至るところにある。画像を取り込む常に存在する機会を提供すると共に、これらの装置は、更に、画像の処理及び解析に備えた複数画像の中央演算処理装置(CPU)機能を記憶するのに十分なデジタルメモリ、及び多くの事例でユーザが他のデジタル装置ユーザに画像を無線通信することを可能にする無線通信手段を提供する。
【0003】
しかし、画像取り込み機能を備えたセルラー電話及びPDAなどのような可搬式装置は、従来の写真取り込みに限定されない場合がある。更に、このような装置は、視覚的に符号化されたデータ又はコードを取り込んで復号化する機能性を含むことができる。視覚的に符号化されたデータは、一般的に、線形バーコード、2次元バーコード、及びステガノグラフィックコード化データなどの形式を取る。従来の2次元バーコードの例は、「クイック・レスポンス(QR)」コード及び「DataMatrix」を含む。これらのタイプの2次元コードにより、大量のデータを比較的小さな区域に視覚的に符号化することができる。
【0004】
例えば、1つの仮定的な状況では、画像取り込み機能付きの可搬式装置のユーザは、大きな電気製品又は自動車を購入することに興味を有するであろう。販売地点、典型的に小売店又は自動車ディーラーでは、製品は、視覚的に符号化されたタグと共に表示することができる。視覚的に符号化されたタグにより、可搬式装置ユーザは、製品仕様データ及び価格情報などのような製品に関する情報を取り込み、復号化し、かつ記憶することができるであろう。この仮定的状況の場合と同様に、可搬式装置が遭遇することになる視覚的に符号化されたタグの多くは、提供されている商品又は商業サービスに関係する。この場合、符号化データは、一般的に商業事業体に関連している。例えば、大きな電気製品は、ソニー・コーポレーションによって提供され、自動車は、フォード・モーター・カンパニーによって提供されるであろう。
【0005】
視覚的に符号化されたタグが、典型的に商業事業体によってユーザの利益のために提供されることを考慮すると、復号化された情報の確認ビュー又は他の表示と共に視覚画像、典型的にはブランド関連の視覚画像を提供することは、タグプロバイダに対して有利であり、並びに可搬式装置ユーザの全体的な経験を広めるであろう。1つの可能なソリューションは、タグ参加会社、すなわち、彼らの広告又は市場キャンペーンで視覚コードを使用している会社のグラフィック(会社のロゴ、フォント、及び色など)を装置のメモリに事前にロードすることであると考えられる。符号化データの復号化の間に、視覚的に符号化されたデータは、メモリにアクセスして関連のグラフィックを選択するであろう。例えば、データを(公序良俗違反につき、不掲載)・コーポレーションに関連させるように決められたタグは、復号化された確認情報又は他の復号化されたタグデータの表示と共に、青い(公序良俗違反につき、不掲載)のロゴにアクセスしてこれを表示すると考えられる。しかし、この方法は、参加会社及びブランドの全てが予め既知である必要があるので完璧ではないし、新しい会社又はブランドが視覚的に符号化されたタグを配備する場合、デジタル装置は、装置のメモリにどれも記憶されていないので適合するグラフィック要素を表示できないであろう。
【0006】
別の潜在的なソリューションは、復号化処理中にグラフィックのダウンロードを提供することであろう。場合によっては、視覚的に符号化データは、例えば、ブラウザを開始し、会社のウェブサイトに接続する付加的な情報にアクセスするためにリモートネットワークに接続するための指令及び命令を含むことになる。この例では、外部ネットワークリソースに接続し、外部記憶サイトから会社又はブランドグラフィックをダウンロードすることが可能であろう。しかし、この潜在的なソリューションは、全体的なユーザ体験を減速させるであろうし、ユーザにダウンロード処理に付随するネットワーク接続手数料が発生する場合がある。
【0007】
更に、視覚的に符号化データの受信者は、多くの場合に復号化された情報の記憶を望むことになる。例えば、符号化データがクーポン又はハイパーリンク又はリンクを含む場合、ユーザは、将来の使用又は参照のために復号化情報の記憶を希望するであろう。典型的に、ユーザが膨大な量のこのようなデータを記憶する場合、ユーザは、メモリでデータを見つけるようとする際に困難に遭遇すると考えられる。これは、ユーザが記憶された復号化データのタイトルを思い出すことができないか、又はアプリケーションの検索機能がブラウジングに限定されている場合に特に明らかであろう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、会社又はブランド情報のようなグラフィック表現を視覚的符号化タグからの復号化確認情報又は他の復号化データと共に表示することを可能にすることになる方法、システム、及びコンピュータプログラム製品を開発する必要性が存在する。望ましいアプリケーションは、このアプリケーションが、復号化確認又は他の復号化データと共にグラフィック表現の表示に適合させるためにデータを適正にフォーマット設定することになるように、可搬式装置の比較的小さなサイズのディスプレイを考慮に入れることになる。望ましい方法、システム、及びコンピュータプログラムは、この方法が、関連するネットワークサービスからグラフィック表現をダウンロードすることに頼らないことになる点で、ディスプレイ上のグラフィック表現の効率的でユーザに使い易い表示を提供することになる。更に、望ましい方法、システム、及びコンピュータプログラムは、デジタル装置メモリに記憶されたグラフィック表現に限定されないことになるが、むしろ、読み取られて復号化されている視覚的符号化タグに独特に関連したグラフィック表現を提供することになる。更に、装置メモリ内で記憶された復号化データを見つけるためのより効率的かつユーザに使い易い手段を開発する必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、1つ又はそれよりも多くの視覚的要素と共に取り込まれる視覚的に符号化データ、復号化される取り込まれた視覚的に符号化データ、及び共に表示される復号データに関する情報及び視覚要素を提供する方法、装置、及びコンピュータプログラム製品を提供する。視覚的に符号化データの復号化を行うアプリケーションは、更に、可搬式画像取り込み装置に付随するディスプレイのような小さなサイズのディスプレイの割り当てられた表示区域に適合させるために取り込まれた視覚要素の変換を提供することができる。すなわち、本発明は、復号化された情報又は復号確認情報と共に視覚要素を表示する効率的かつユーザに使い易い方法を提供する。更に、本発明は、符号化データを収容する各タグが、符号化データに結合されて符号化データと共に表示可能な個々の固有の視覚要素を有することができるように、符号化データと視覚要素の間の1対1の関係を提供する。
【0010】
本発明の一実施形態では、視覚的に符号化データタグ上に符号化されて視覚的に表示された情報を取り込み、復号化し、かつ表示する方法が形成される。本方法は、画像取り込みユニットを含むデジタル装置を視覚的符号化データ部分及び視覚要素部分を含む視覚タグに向ける段階を含む。デジタル装置は、一般的に、画像取り込みユニット(すなわち、カメラユニット)を備えたセルラー電話、PDA、又は画像又は映像カメラなどのような可搬式デジタル装置であることになる。視覚タグは、一般的に、視覚的符号化データを含む第1の所定の部分と1つ又はそれよりも多くの視覚要素を含む第2の所定の部分とを含むことになる。視覚的符号化データは、バーコード及び特に「PDF417」、「Data Matrix」、又は「MaxiCode」及び「QR Code」などのような2次元バーコード記号の形式を取ることができる。1つ又はそれよりも多くの視覚要素は、会社、製品、又はサービスロゴのようなブランド要素、又は会社、製品、又はサービスに結合した他の要素を含むことができる。
【0011】
代替的な実施形態では、視覚タグは、視覚的符号化部分と視覚要素部分の両方を含む1つの一体型エンティティを含むことができる。例えば、エンティティの幾何学的形状は、視覚要素部分を形成することができ、符号化データは、幾何学的形状の境界で囲まれる。これらの代替的な実施形態では、「Data Glyphs」のようなコードを使用して、幾何学的形状内でデータを符号化することができる。1つの一体型エンティティの復号化は、復号化データと視覚要素の両方、すなわち、符号化データなし及び場合によっては網掛けか又はそうでなければ塗り潰されたエンティティの幾何学的形状を結果として生じる。
【0012】
本方法は、更に、デジタル装置において視覚的符号化データを読取る段階、及びデジタル装置において1つ又はそれよりも多くの視覚要素を取り込む段階を含む。視覚的符号化データを読取る段階及び視覚要素を取り込む段階は、視覚的符号化データ及び視覚要素を含むタグの所定の区域の認識を必要とすることになる。本方法はまた、視覚的符号化データを復号化する段階、及び視覚要素部分と復号化データに関する情報との少なくとも一部分を含む復号ビューをデジタル装置に付随するディスプレイ上に表示する段階を含むことになる。一般的に、復号化データに関する情報は、復号確認又は復号化された実際のデータを含むことになる。本方法は、視覚要素と共に単一のスクリーンショットに呈示される復号化された情報に関する情報を提供する。視覚要素がブランド設定要素である場合には、本方法は、復号情報と共にデジタル装置上に表示されるブランド設定要素を提供する。
【0013】
本方法は、更に、取り込まれた視覚要素部分を表示の前にフォーマット設定する段階を伴う場合がある。視覚要素部分のフォーマット設定は、視覚要素部分をサイズ変更し、視覚要素部分を回転又は整列し直し、又は視覚要素特性を調節するなどのような例示的な手順を提供する。視覚要素部分のフォーマット設定は、一般的に、視覚要素をこのような要素の表示に対して割り当てられた区域に適正に表示することができることを保証する手段として必要である。
【0014】
更に、本方法は、視覚的符号化データの復号化の結果としてネットワーク通信を開始する段階を伴う場合がある。このようなネットワーク通信の例は、以下に限定されるものではないが、「ショートメッセージサービス(SMS)」通信、「マルチメディアメッセージサービス(MMS)」通信、電子メール通信、セルラーネットワーク通信、及び「インターネット」通信を含む。更に、本方法は、他にブックマークと呼ばれる、復号化データ及び付随する視覚要素を装置付随のメモリに記憶する段階を含むことができる。ブックマーク段階を含む実施形態では、メモリにアクセスして、記憶された復号化データを検索し、記憶された復号化データに関する情報及び視覚要素部分の統合表示を提供することができる。
【0015】
本発明は、更に、視覚的符号化データを囲む第1の所定の区域と、1つ又はそれよりも多くの視覚要素を囲む第1の所定の区域に隣接する第2の所定の区域とを組み込む視覚的符号化データタグによって規定される。視覚的符号化データは、バーコード、及び特に「PDF417」、「Data Matrix」、又は「MaxiCode」及び「QR Code」などのような2次元バーコード記号の形式を取ることができる。1つ又はそれよりも多くの視覚要素は、会社、製品、又はサービスロゴのようなブランド要素、又は会社、製品、又はサービスに結合した他の要素を含むことができる。視覚タグの所定の区域は、関連する認識アプリケーションが、第1の所定の区域のデータが復号化され、かつ1つ又はそれよりも多くの視覚要素の少なくとも一部分がユーザインタフェースディスプレイに表示されると判断することができるように規定することができる。視覚的に符号化されたタグは、必要であるわけではないが、第1及び第2の所定の区域のいずれか又は両方に隣接するタグ上に位置する第3の所定の区域を組み込むことができる。第3の所定の区域は、タグ識別又はタグ命令データ、すなわち、デジタル装置のユーザにコードを取り込むように勧めるか又はコードコンテンツの性質に関してユーザに通知する視覚的データを含むことができる。この場合、第3の所定の区域に含まれる情報は、一般的に、関連の認識アプリケーションによって無視される。
【0016】
視覚的符号化タグの代替的な実施形態では、視覚要素は、ユーザインタフェース表示パラメータを含むように符号化することができる。例えば、視覚要素は、特定のユーザインタフェース表示パラメータを指示する各形状、形状の位置、形状の色、又は形状の影などを有する一連の幾何学形状の形式を取ることができる。ユーザインタフェース表示パラメータの例は、フォントサイズ、フォントタイプ、フォント色、背景色、及びダイアログテンプレートなどを含み、これらは、例えば、ユーザインタフェースをブランド又は製品指針に従うか又は会社の視覚的イメージの指針に従うように表示するであろう。
【0017】
本発明はまた、視覚的符号化データ及び付随する視覚要素を取り込み、復号化し、かつ表示のために準備するためのコンピュータプログラム製品に具体化される。コンピュータプログラムは、一般的に、セルラーカメラ電話などのような画像取り込み機能を有する可搬式デジタル装置によって実行される。製品は、媒体に組み込まれたコンピュータ可読プログラム命令を有するコンピュータ可読記憶媒体を含む。コンピュータ可読プログラム命令は、視覚的符号化データを囲む視覚的符号化タグの第1の所定の区域と、1つ又はそれよりも多くの視覚要素を囲む視覚的符号化タグの第2の所定の区域とを判断するための第1の命令を含む。この点において、プログラム命令は、タグの特定の領域を認識及び識別し、すなわち、第1の所定の領域は、視覚的符号化データを含み、第2の所定の領域は、視覚要素を含む。プログラム命令はまた、視覚的符号化データを復号化するための第2の命令を含む。復号処理は、使用される符号化データのタイプに関連付けられることになる。例えば、データが「QR Code」又は「Data Matrix」のような従来の2次元バーコード方式を使用して符号化される場合、第2の命令は、必要な関連の復号アルゴリズムを組み込むことになる。
【0018】
コンピュータ可読プログラム命令はまた、1つ又はそれよりも多くの視覚要素の少なくとも一部分を抽出し、抽出された部分をユーザインタフェーステンプレートの第1の所定の区域に付加するための第3の命令を含むことになる。1つ又はそれよりも多くのユーザインタフェーステンプレートは、一般的に、デジタル装置に付随するメモリに記憶され、他に本明細書でスクリーンショットと呼ぶ表示ビューのための基礎を形成する。第3の命令は、更に、復号化データ又は復号化の確認のユーザインタフェーステンプレートの第2の所定の区域への付加を提供することができる。
【0019】
更に、コンピュータ可読プログラム命令の第3の命令は、ユーザインタフェーステンプレートの第1の所定の区域に1つ又はそれよりも多くの視覚要素の少なくとも一部分を付加する前にその部分の変換を提供することができる。視覚要素の変換は、表示サイズ及び他の関連した表示の特徴に適合させるために必要に応じて要素を修正することに備えるものである。例えば、変換は、視覚要素をサイズ変更する段階、視覚要素のアラインメントを回転させるか又はそうでなければ再構成する段階、視覚要素を切り取る段階、視覚要素を合成する段階、及び視覚要素に関連した表示パラメータを調節する段階などを含むことができる。
【0020】
コンピュータ可読プログラムは、合成ビュー又はスクリーンショットを一般的にデジタル装置ディスプレイ上に表示するための第4の命令を更に含むことができ、この合成ビュー又はスクリーンショットは、外形としてユーザインタフェーステンプレートを使用し、第1の所定の区域に1つ又はそれよりも多くの視覚要素の抽出された部分、及び典型的には復号確認又は実際の復号化されたデータのような復号化データに関する情報を含む。
【0021】
代替的に、本発明は、視覚的符号化データ及び関連の視覚要素を取り込み、復号化し、かつ表示のために準備するための代替的なコンピュータプログラム製品によって規定される。この製品は、媒体にコンピュータ可読プログラム命令を組み込んだコンピュータ可読記憶媒体を含む。コンピュータ可読プログラム命令は、視覚的に符号化された1次データを囲む視覚的符号化タグの第1の所定の区域と、ユーザインタフェースパラメータデータを符号化する1つ又はそれよりも多くの視覚要素を囲む視覚的符号化タグの第2の所定の区域とを判断するための第1の命令を含む。これに関して、1次符号化データは、典型的に、ユーザインタフェースパラメータを符号化するバーコード記号及び視覚要素によって表される。例えば、視覚要素は、幾何学形状とすることができ、パラメータは、要素の形状、要素の位置、要素の影、又は要素の色などに基づいて符号化される。
【0022】
コンピュータ可読プログラム命令はまた、視覚的に符号化された1次データと、ユーザインタフェースパラメータを符号化する視覚要素とを復号化するための第2の命令を含む。復号処理は、使用される符号化データのタイプに関連することになる。例えば、1次データが「QR Code」又は「DataMatrix」のような従来の2次元バーコード方式を使用して符号化される場合、第2の命令は、必要な関連の復号アルゴリズムを組み込むことになる。
【0023】
コンピュータ可読プログラム命令はまた、復号化されたユーザインタフェースパラメータをユーザインタフェーステンプレートに付加するための第3の命令を含むことになる。復号化されたユーザインタフェースパラメータをユーザインタフェーステンプレートに付加する段階は、フォントタイプ、フォントサイズ、フォント色、又は背景色を変える段階、又は他のアイコン又はエンティティをテンプレートに追加する段階を伴う場合がある。第3の命令は、更に、復号確認又は実際の復号化されたデータのような復号化された1次データに関する情報をユーザインタフェーステンプレートの指定された区域に付加するための命令を提供することができる。
【0024】
コンピュータ可読プログラムは、更に、合成ビュー又はスクリーンショットを典型的にはデジタル装置ディスプレイ上に表示するための第4の命令を更に含むことができ、この合成ビュー又はスクリーンショットは、外形としてユーザインタフェーステンプレートを使用し、付加されたユーザインタフェースパラメータと、典型的には、復号確認又は実際の復号化されたデータのような復号化データに関する情報とを含む。
【0025】
本発明はまた、視覚的符号化データ及び視覚要素を取り込み、視覚要素と共に復号化された情報を表示するためのデジタル装置に具体化することができる。装置は、一般的に、セルラー電話、PDA、又は画像又は映像カメラなどのような可搬式デジタル装置であることになる。また、装置は、画像を視覚的符号化タグから取り込むことができる画像取り込み装置、画像取り込み装置から画像データを受け取る、画像取り込む装置とデータ通信する処理ユニット、1つ又はそれよりも多くのユーザインタフェーステンプレートを記憶する、処理ユニットと通信するメモリユニット、及び処理ユニットと通信するディスプレイを含むことになる。
【0026】
更に、装置は、処理ユニットによって実行されるアプリケーション又はルーチンを含むことになる。アプリケーションは、内部にコンピュータ可読プログラム命令を組み込んだコンピュータ可読記憶媒体内に組み込まれる。コンピュータ可読プログラム命令は、視覚的符号化データを囲む画像の第1の所定の区域と、1つ又はそれよりも多くの視覚要素を囲む画像の第2の所定の区域とを判断するための第1の命令、視覚的符号化データを復号化するための第2の命令、及び1つ又はそれよりも多くの視覚要素の少なくとも一部分を抽出して、抽出された部分を記憶されたユーザインタフェーステンプレートの1つの第1の所定の区域に付加するための第3の命令を含む。装置のディスプレイは、記憶されたユーザインタフェーステンプレートに基づき、かつ1つ又はそれよりも多くの視覚要素の付加された部分を含む合成ビュー又はスクリーンショットの表示を提供することになる。
【0027】
すなわち、本発明は、1つ又はそれよりも多くの視覚要素と共に取り込まれる視覚的符号化データを提供し、取り込まれた視覚的符号化データを復号化し、かつ復号データに関する情報及び視覚要素を1つの合成ビューに表示する方法、装置、及びコンピュータプログラム製品を提供する。視覚的符号化データの復号化を実行するアプリケーションは、更に、可搬式画像取り込み装置に付随するディスプレイのような小さなサイズのディスプレイの割り当てられた表示区域に、取り込まれた視覚要素を収めるための変換を提供することができる。従って、本発明は、符号化データと会社又は製品ロゴのようなブランド設定要素とを取り込んで、復号化された情報に関するデータと共にブランド設定要素を表示するのに適している。すなわち、本発明は、復号化された情報又は復号確認情報と共に視覚要素を表示する効率的かつユーザに使い易い方法を提供する。更に、本発明は、符号化データを収容する各タグが、符号化データに結合されてそれと共に表示可能な個々のかつ固有の視覚要素を有することができるように、符号化データと視覚要素の間の1対1の関係を提供する。
本発明をこのように一般的に説明したが、ここで、必ずしも縮尺通りではない添付図面を以下に参照する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施形態による符号化データ取り込み及び表示のためのシステムを示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態による視覚的符号化データタグテンプレートを示す図である。
【図3】本発明の実施形態による視覚的符号化データタグの例を示す図である。
【図4】本発明の実施形態によるスクリーンショット又はビューテンプレートを示す図である。
【図5】本発明の実施形態により図3のタグの取り込み及び復号化から得られたスクリーンショット又は合成ビューの例を示す図である。
【図6】本発明の実施形態により符号化データ及び視覚要素が単一のエンティティに組み込まれた視覚的符号化データタグの例を示す図である。
【図7】本発明の実施形態により図6のタグの取り込み及び復号化から得られたスクリーンショット又は合成ビューの例を示す図である。
【図8】本発明の実施形態に従って、視覚要素が、コード化されたユーザインタフェース表示パラメータを規定する視覚的符号化タグの例を示す図である。
【図9】本発明の実施形態により図8のタグの取り込み及び復号化から得られたスクリーンショット又は合成ビューの例を示す図である。
【図10】本発明の実施形態による符号化データ取り込み、復号化、及びデータ表示の方法を示す流れ図である。
【実施例1】
【0029】
本発明を本発明の好ましい実施形態を示す添付図面に関して以下に更に詳しく説明する。しかし、本発明は、多くの異なる形態で具体化することができ、本明細書に示す実施形態に制限されるように解釈すべきではなく、逆にこれらの実施形態は、この開示が十分かつ完全であり、本発明の範囲を当業者に十分に伝えることになるように提供されるものである。同じ番号は、全体を通して同じ要素を示している。
【0030】
本発明は、1つ又はそれよりも多くの視覚要素と共に取り込まれる視覚的に符号化されたデータと、共に表示される復号化された情報及び視覚要素とを提供する方法、装置、コンピュータプログラム製品、及びシステムを提供する。視覚的符号化データの復号化を実行するアプリケーションは、更に、取り込まれた視覚要素を可搬式画像取り込み装置に付随するディスプレイのような小さなサイズのディスプレイに収めるための変換を提供することができる。
【0031】
図1は、本発明の実施形態によるデータ取り込み及びデータ表示のためのシステムの概要を示している。デジタル装置10には、カメラのような画像取り込みユニット20が備えられている。デジタル装置は、一般的に、セルラー電話、携帯情報端末、デジタルカメラ、又はデジタルビデオカメラなどのような可搬式デジタル装置であることになる。画像取り込みユニットは、視覚的符号化タグ30から画像を取り込むことができる。視覚的符号化タグのコンテンツは、本発明の最も重要な部分であり、以下に更に詳しく説明する。デジタル装置内に配置された処理ユニット40は、画像取り込みユニットから画像データを受け取り、視覚的符号化タグ画像の所定の区域を認識する認識及び視覚的に符号化されたデータ50を実行し、必要な復号化演算を行い、デジタル装置ディスプレイ60上に表示するためのスクリーンショットとも呼ばれる合成ビューを作成する。アプリケーションは、適用可能なユーザインタフェーステンプレート80を検索するために装置メモリ70にアクセスすることになる。ユーザインタフェーステンプレートは、アプリケーションがコンパイルするビューのための外形又はベースラインを提供することになる。認識及び復号化演算が復号化を行い、かつ復号化データの合成ビューを表示した状態で、ネットワーク通信アプリケーションのような任意的な外部アプリケーション90を復号化データ内の指令に基づいて開始することができる。
【0032】
図2及び3は、本発明の実施形態による視覚的符号化タグテンプレートと視覚的符号化タグの実施例をそれぞれ示している。図2の視覚的符号化タグテンプレート100は、視覚的符号化データを囲む特定の区域及び視覚要素を囲む特定の区域を定めるものである。特定の区域は、次に、タグ上のそのサイズ及び位置に従って関連する認識及び視覚的に符号化されたデータによって認識される。所定のタグ区域に囲まれた情報から発生する必要な処理は、区域が認識される度に発生することになる。図2に示す実施形態では、第1の所定の区域110は、視覚的符号化データを囲むタグの部分を定める。視覚的符号化データは、あらゆる公知の視覚コード化記号の形式とすることができる。一般的に、符号化データは、バーコードの形式になる。2次元バーコード記号は、より多くの情報をより小さな区域に符号化するために提供される場合に好ましい。2次元バーコードの例は、「PDF417」、「Data Matrix」、「MaxiCode」、及び「Quick Response(QR) Code」を含む。
【0033】
視覚的符号化タグテンプレート100の第2の所定の区域120は、1つ又はそれよりも多くの視覚要素を囲むタグの部分を定める。「視覚要素」という語は、第1の所定の区域に視覚的に符号化された情報に関する特定の視覚的エンティティ、項目、又は画像を規定するために使用される。本発明の一実施形態では、視覚要素は、製品、サービス又は会社、ロゴ、記号、又は記章などのようなブランド設定要素として更に規定される。以下に更に詳しく説明するように、タグ取り込み装置によって実行される認識及び視覚的に符号化されたデータは、1つ又はそれよりも多くの視覚要素を規定する区域として第2の所定の区域を認識する。アプリケーションは、次に、それに応じて視覚要素を処理する。本発明の一実施形態では、視覚要素は、任意的にフォーマット設定することができ、すなわち、復号確認又は実際の復号化されたデータのような復号化データに関する情報と共に合成ビュー又はスクリーンショットに表示するために変換及び表示することができる。本発明の別の実施形態では、形状、位置、色、影などのような視覚要素の性質及び特徴は、ユーザインタフェースパラメータ又は設定を規定することができる。このような場合、視覚要素の処理は、視覚要素の特徴に従ってユーザインタフェースパラメータを設定することを伴っている。
【0034】
視覚的符号化タグテンプレート100の第3の所定の区域130は、タグ識別データを囲むタグの任意的部分を形成する。タグ識別データは、符号化データが存在すること及びデータを取り込むことが望ましいと考えられること、すなわち、アクションのソースとして視覚的符号化データを認識することをデジタル装置ユーザに知らせるためにタグ上に配置される任意的な視覚的データである。第3の所定の区域によって囲まれるデータは、認識及び視覚的に符号化されたデータによって処理されないが、第1及び第2の所定の区域のいずれか又は両方の位置を見つけて識別するために、認識アルゴリズムは、第3の所定の区域のサイズ及び形状に頼ることができる。
【0035】
図3は、本発明の実施形態による視覚的符号化タグ140の実施例を示している。第1の所定の区域は、視覚的符号化データ150、この実施例では「DataMatrix」コードである従来の2次元バーコード記号を囲む。第2の所定の区域は、1つ又はそれよりも多くの視覚要素160を囲む。図示の実施例では、視覚要素は、製品ロゴ「gage」及び会社ロゴ「(公序良俗違反につき、不掲載)」を含むブランド設定要素である。任意的な第3の所定の区域170が、タグ識別データを囲み、この実施例では、「get more」という語が、潜在的に望ましい符号化された情報がタグ上に位置していることをユーザに知らせるために含まれている。
【0036】
図4及び5は、本発明の実施形態によるディスプレイスクリーンショットテンプレートとディスプレイスクリーンショットの実施例の図を提供している。図1に関した説明で上述したように、デジタル装置は、視覚的符号化タグの画像を取り込み、認識及び視覚的に符号化されたデータが実行されることになる。一実施形態では、アプリケーションは、視覚的符号化タグの第2の所定の区域に現れる1つ又はそれよりも多くの視覚要素の少なくとも一部分を組み込むディスプレイスクリーンショット又は合成ビューを作成する。図4は、スクリーンショット、他にビューとも呼ばれるテンプレート200の実施例を示している。本発明のアプリケーションは、デジタル装置メモリに記憶された1つ又はそれよりも多くのテンプレートから適切なテンプレートを選択する。利用可能なテンプレートの選択は、タグに現れた視覚要素の形状又はサイズに基づくものとすることができ、又は選択は、符号化されたテンプレート指定子を通じてタグ上で指定することができる。代替的に、テンプレート選択の他のモードも可能である。テンプレートの全体の形状は、ディスプレイの見ることができる区域のサイズに合わせることになる。従って、タグが比較的小さなタイプのディスプレイを有する可搬式装置に取り込まれて復号化される本発明の実施形態では、関連するテンプレートにディスプレイの形状及びサイズを反映させることができる。
【0037】
図4のスクリーンショットテンプレートは、視覚要素のために指定された第1領域210と復号化データに関する情報のために指定された第2領域220とを含む。一般的に、タグの1つ又はそれよりも多くの視覚要素をスクリーンショットの第1領域内に入れるために、グラフィックの他に再フォーマット設定とも呼ばれるテンプレート変換が必要になることになる。グラフィックのこのような変換は、以下に限定されるものではないが、視覚要素の回転又は再構成、視覚要素のサイズ変更、歪みを除くための視覚要素のフィルタリング、及びコントラスト、色調、色などのような視覚表示パラメータの調節を伴う。復号化データに関する情報に対して指定された第2領域220は、復号確認情報又は特定の復号化された情報を含むことができる。例えば、第2領域は、データが適正に復号化されているか否かの確認を含むことができ、又は第2領域は、例えば、ユーザがネットワーク接続を開始するための命令のような復号化データを提供することができる。
【0038】
図5は、図3の視覚的符号化タグ100を取り込んで外形として図4のテンプレート200を使用することから得られるディスプレイスクリーンショット230の実施例を示している。点線は、対応するテンプレート領域を示すために描かれており、実際には表示されたスクリーンショットには示されない。第1領域210は、視覚要素160を含む。視覚要素は変換され、すなわち、第1領域のサイズ制約に合うように再フォーマット設定される。第2領域220は、復号化データ240に関する情報を含む。この図示の実施例では、情報は、ホットラインである電話番号としてスクリーンショットで参照されるヘルプラインの形式の復号化データである。スクリーンショットで情報を提供される場合、デジタル装置のユーザは、ネットワーク通信の起動、すなわち、ヘルプライン番号をダイヤルすることを選択することができ、又はユーザは、復号化データのブックマークを選択することができる。復号化データのブックマークは、表示されたスクリーンショットが将来のアクセス及び使用のために装置メモリに記憶されるようにするものである。
【実施例2】
【0039】
本発明の代替的な実施形態では、視覚的符号化データタグは、視覚要素と符号化データを統一されたオブジェクトとしてまとめて表すことになる。例えば、図6は、本発明の実施形態に従って視覚要素と視覚的符号化データが単一の統一されたオブジェクトに表された視覚的符号化データタグ300を示している。視覚的符号化データ310は、幾何学的図形に組み込まれる。コードを1つの画像又は形状に組み込むために提供されるコード化記号の例は、カリフォルニア州パロアルト所在の「PARC・ソリューションズ」から入手可能な「Dataglyphs」である。視覚要素320は、視覚的符号化データを囲む図形の外形である。例示されている実施形態では、図形の外形は、会社名「(公序良俗違反につき、不掲載)」を形成している。
【0040】
図6の視覚的符号化データタグ300は、以下の方式で取り込まれ、復号化され、かつ表示される。画像取り込みユニットを備えたデジタル装置は、視覚的に符号化されたタグの画像を取り込むことになる。対応する認識及び視覚的に符号化されたデータは、符号化データと視覚要素を認識し、符号化データの必要な復号化を実行する。更に、このアプリケーションは、利用可能なスクリーンショットテンプレートを検索するために装置メモリにアクセスする。例えば、アプリケーションは、図4に示されているテンプレートに類似のテンプレートを検索することができる。視覚要素は、次に、このような内容のために指定されたテンプレートの領域で複製することができる。前に説明した実施形態と同様に、スクリーンショットテンプレートの指定された区域に視覚要素を複製する前に視覚要素を変換又は再フォーマット設定することが必要になる。
【0041】
図7は、本発明の実施形態に従って図6の視覚的符号化データタグ300を取り込み、図4のスクリーンショットテンプレートを実施することから得られるスクリーンショット330の例を示している。第1領域210は、視覚要素160を含む。視覚要素は、第1領域のサイズ制約に合うように変換されており、すなわち、再フォーマット設定されている。図5に示すスクリーンショットと同様に、第2領域220は、復号化データ240に関する情報を含む。
【実施例3】
【0042】
本発明の更に別の実施形態では、視覚的符号化データタグは、ユーザインタフェース表示パラメータを符号化する「1次」の視覚的符号化データと視覚要素のための指定された区域を含むことになる。この実施形態では両方の指定された区域が符号化されるデータを含むので、第1の所定の区域は、「1次」の符号化データ、又はユーザが取り込み、復号化し、かつ表示したいと思っているデータを囲むものとして指定される。第2の所定の区域は、この実施形態では、ユーザインタフェース表示パラメータを符号化する1つ又はそれよりも多くの視覚要素を囲む。例えば、視覚要素は、特定のユーザインタフェース表示パラメータに関する各形状を有する一連の幾何学形状とすることができる。情報は、いくつかの視覚手段のいずれか1つ、例えば、視覚要素の形状、視覚要素の位置、要素の色、又は要素の影を使用して符号化することができる。幾何学的図形の代わりに、この実施形態の視覚要素は、バーコードなどのような別の公知の記号の形式を取ることができる。符号化視覚要素によって調節されるユーザインタフェース表示パラメータの例は、以下に限定されるものではないが、フォントタイプ、フォントサイズ、フォント色、背景色、境界タイプ、アイコンなどを含む。この実施形態では、視覚要素は、一般的に、復号データに関係するスクリーンショットに複製されたり表示されることはないが、逆に復号データに関係するスクリーンショットに関するパラメータを規定するのに役立つものである。
【0043】
図8は、本発明の実施形態に従ってユーザインタフェース表示パラメータを符号化する1次の視覚的符号化データのための指定された区域と視覚要素のための指定された区域とを有する視覚的符号化タグ400の例を示している。第1の所定の区域は、視覚的符号化データ410、この実施例では「Data Matrix」コードである従来の2次元バーコード記号を囲むが、コードタイプも可能である。第2の所定の区域は、ユーザインタフェース表示パラメータ情報によって符号化された1つ又はそれよりも多くの視覚要素420を囲む。図示の実施例では、視覚要素は幾何学的図形であり、その図形の形及び影が、ユーザインタフェース表示パラメータを規定する。任意的な第3の所定の区域は、タグ識別データ430を囲み、この実施例では、「get more」という語が、潜在的に望ましい符号化された情報がタグ上に位置していることをユーザに知らせるために含まれている。
【0044】
図9は、本発明の実施形態に従って図8の視覚的符号化データタグ400を取り込むことから得られるスクリーンショット430の実施例を示している。スクリーンショット430を生成するのに使用されるテンプレートは、テンプレートが復号化データに関する情報を囲むための1つの指定された区域だけを含む上述の実施形態とは異なっている。タグの視覚要素は、複製されて表示される画像を表さないが、逆に符号化されたユーザインタフェース表示パラメータを表すので、テンプレートは、視覚画像を複製するための指定された区域を含まないことになる。一般的な表示領域440は、復号化データ450に関する情報を含む。タグ400の視覚要素に符号化データは、一般的な表示領域の表示パラメータに反映される。例えば、一般的な表示領域の影は、視覚要素がユーザインタフェースディスプレイのために特定の背景色を符号化したことを示している。視覚要素の符号化によって設定される他のパラメータは、フォントタイプ、フォントサイズ、フォント色などを含む。
【0045】
図10は、本発明の実施形態に従って視覚タグに含まれる視覚的に符号化された情報と1つ又はそれよりも多くの視覚要素とを一緒に取り込んで表示する方法の流れ図を示している。段階500で、画像取り込みユニットを含むデジタル装置は、視覚的符号化タグに誘導されるか又はその他の方法でこれに向けられる。視覚的符号化タグは、符号化データ部分と視覚要素部分を含む。デジタル装置は、一般的に、カメラ付きセルラー電話、カメラ付き携帯情報端末(PDA)、デジタルカメラ、ビデオカメラなどのような可搬式デジタル装置であることになる。タグの符号化データ部分は、バーコードのようなあらゆる公知のコード化記号を含むことができる。本発明の一実施形態では、符号化データ部分は、「PDF417」、「Data Matrix」、「MaxiCode」、又は「QR Code」などのような2次元バーコード記号であることになる。視覚要素は、製品、サービス、又は会社のロゴ又は他の記章のようなブランド設定要素の形式を取ることができる。一般的に、視覚的符号化タグの符号化データ部分と視覚要素部分は、関連する検出及び復号アルゴリズムによって認識可能なタグの別々の異なる領域になる。しかし、図6によって例示されるような1つの代替的な実施形態では、符号化データ部分と視覚要素部分は、単一のエンティティに一体化させて組み込むことができる。
【0046】
段階510で、デジタル装置は、視覚的符号化データを読み取る。視覚的符号化データを読み取ることは、タグ上の符号化データ部分の位置を判断するアルゴリズムを適用する認識アプリケーションを実行する段階を伴う。段階520で、タグの視覚要素部分が取り込まれる。視覚要素部分を取り込むことは、タグの視覚要素部分の位置を判断するアルゴリズムを適用する認識アプリケーションを実行する段階と、続いて視覚要素をメモリユニットに記憶する段階とを伴う。任意的な段階530では、取り込まれた視覚要素は、アプリケーションのための視覚画像をスクリーンショット又はビューテンプレート用に処理するために再フォーマット設定を行う必要がある。再フォーマット設定は、視覚要素を回転又は再構成する段階、視覚要素をサイズ変更する段階、視覚要素をフィルタリングする段階、又はそうでなければ視覚要素表示パラメータを調節する段階などの段階を伴う場合がある。
【0047】
本方法は、更に、デジタル装置が視覚的符号化データを復号化する段階540を含む。データの復号化は、視覚データを符号化するのに使用された符号化方法に対応する復号アルゴリズムを実行する段階を伴う。段階550で、データが復号化された状態で、本方法は、デジタル装置に付随するディスプレイ上に視覚要素部分と復号化データに関する情報との少なくとも一部分を含む合成ビューを表示する段階を提供する。合成ビューを提供する段階は、一般的に、ビューテンプレートを検索するためにメモリにアクセスする段階、取り込まれた視覚要素から視覚要素を抽出する段階、及び視覚要素をテンプレートの所定の区域に付加する段階を伴うことになる。更に、復号確認又は特定の復号化されたデータのような復号データに関する情報は、テンプレートの別の所定の区域に付加される。
【0048】
任意的な段階560では、本方法は、視覚的符号化データの復号の結果としてネットワーク通信を開始する段階を含むことができる。ネットワーク通信を開始する段階は、復号化データに基づいて自動的に行われるか、又はデジタル装置ユーザの依頼で始められる。例えば、装置ユーザへのビューに表示される復号化された情報は、ネットワーク通信の形式を示唆することができ、ユーザは、通信の開始、通信の延期、又は通信を控えることを選択することができる。ネットワーク通信の形式の例は、以下に限定されるものではないが、「ショートメッセージサービス(SMS)」通信、「マルチメディアメッセージサービス(MMS)」通信、電子メール通信、セルラーネットワーク通信、及び「インターネット」通信を含む。
【0049】
本方法は、デジタル装置メモリに復号化データ及び視覚要素を記憶する任意的な段階570を更に含むことができる。復号化データ及び視覚要素を記憶することで、データをブックマークすることができ、続いてユーザの依頼で表示することができる。従って、任意的段階580で、本方法は、復号化データと視覚要素を記憶する段階を含む。本方法はまた、記憶された復号化データを検索するためにデジタル装置メモリにアクセスする段階、及び単一の合成ビューに記憶された視覚要素の少なくとも一部分及び記憶された復号化データの少なくとも一部分を表示する段階を含むことができる。更に、視覚要素と復号化データを共に記憶する段階は、合成ブックマークを提供し、それによってユーザは、記憶されたデータを閲覧し、ブックマークにおける表示された視覚要素に基づいてデータを認識することができる。
【0050】
すなわち、本発明は、1つ又はそれよりも多くの視覚要素と共に取り込まれる視覚的符号化データを提供し、取り込まれた視覚的符号化データを復号化し、かつ復号データに関する情報及び視覚要素を1つの合成ビューに表示する方法、装置、及びコンピュータプログラム製品を提供する。視覚的符号化データの復号化を実行するアプリケーションは、更に、可搬式画像取り込み装置に付随するディスプレイのような小さなサイズのディスプレイの割り当てられた表示区域に収まるように取り込まれた視覚要素の変換を提供する。従って、本発明は、会社又は製品ロゴのような符号化データ及びブランド設定要素を取り込み、復号化された情報に関するデータと共にブランド設定要素を表示するのに適している。従って、本発明は、復号化された情報又は復号確認情報と共に視覚要素を表示する効率的かつユーザに使い易い方法を提供する。更に、本発明は、符号化データを収容する各タグが、符号化データに結合されてこれと共に表示可能な個々のかつ固有の視覚要素を有することができるように、符号化データと視覚要素の間の1対1の関係を提供する。
【0051】
以上の説明及び関連する図面に示した教示の恩典を受ける本発明が属する技術の当業者は、本発明の多くの修正及び他の実施形態を想起するであろう。従って、本発明が、開示された特定的な実施形態に制限されず、修正及び他の実施形態が、特許請求の範囲内に含まれるように意図されていることは理解されるものとする。本明細書では特定の用語が用いられているが、これらは、制限的な目的ではなく、一般的かつ説明的な意味でのみ使用されたものである。
【符号の説明】
【0052】
10 デジタル装置
20 画像取り込みユニット
30 視覚的符号化タグ
80 ユーザインタフェーステンプレート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
視覚タグ上に含まれる視覚的に符号化された情報と1つ又はそれよりも多くの視覚要素とを共に取り込んで表示する方法であって、
視覚的に符号化されたデータ部分と視覚要素部分とを含む視覚タグに、画像取り込みユニットを含むデジタル装置を向ける段階と、
前記視覚的に符号化されたデータを前記デジタル装置において読み取る段階と、
前記視覚要素部分を前記デジタル装置において取り込む段階と、
前記視覚的に符号化されたデータを前記デジタル装置において復号化する段階と、
前記デジタル装置に付随するディスプレイ上に、前記視覚要素部分と前記復号化されたデータに関する情報との少なくとも一部分を含む合成ビューを表示する段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記取り込まれた視覚要素部分を表示の前にフォーマット設定する段階を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記取り込まれた視覚要素部分を表示の前にフォーマット設定する前記段階は、該視覚要素の回転、該視覚要素のサイズ変更、該視覚要素のフィルタリング、及び該視覚要素の画像パラメータの調節から成る群から選択された少なくとも1つのフォーマット機能を実行する段階を更に含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
視覚的に符号化されたデータ部分と視覚要素部分とを含む視覚タグに、画像取り込みユニットを含むデジタル装置を向ける前記段階は、該視覚要素をブランド設定要素として更に規定することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
視覚的に符号化されたデータ部分と視覚要素部分とを含む視覚タグに、画像取り込みユニットを含むデジタル装置を向ける前記段階は、更に、該デジタル装置をセルラー電話、携帯情報端末、デジタルカメラ、及びビデオカメラから成る群から選択されるように規定することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記デジタル装置に付随するディスプレイ上に前記視覚要素と前記復号化されたデータに関する情報との少なくとも一部分を単一のスクリーンショット内に表示する前記段階は、更に、該復号化されたデータに関する該情報をデータが復号化された確認として規定することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記デジタル装置に付随するディスプレイ上に前記視覚要素と前記復号化されたデータに関する情報との少なくとも一部分を単一のスクリーンショット内に表示する前記段階は、更に、該復号化されたデータに関する該情報を該復号化されたデータの少なくとも一部分として規定することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
視覚的に符号化されたデータ部分と視覚要素部分とを含む視覚タグに、画像取り込みユニットを含むデジタル装置を向ける前記段階は、更に、該視覚的に符号化されたデータをバーコードデータとして規定することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
視覚的に符号化されたデータ部分と視覚要素部分を含む視覚タグに、画像取り込みユニットを含むデジタル装置を向ける前記段階は、更に、該視覚的に符号化されたデータを2次元バーコードデータとして規定することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
視覚的に符号化されたデータ部分と視覚要素部分とを含む視覚タグに、画像取り込みユニットを含むデジタル装置を向ける前記段階は、更に、該視覚的に符号化されたデータを「PDF417」、「Datamatrix」、「MaxiCode」、及び「QR Code」から成る2次元バーコード記号の群から選択されるように規定することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
視覚的に符号化されたデータ部分と視覚要素部分とを含む視覚タグに、画像取り込みユニットを含むデジタル装置を向ける前記段階は、更に、該視覚的に符号化されたデータ部分と該視覚要素部分とを単一エンティティに一体的に組み込まれるように規定することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
単一エンティティに一体的に組み込まれたものとして前記視覚的に符号化されたデータ部分と前記視覚要素部分とを含む視覚タグに、画像取り込みユニットを含むデジタル装置を向ける前記段階は、更に、該視覚的に符号化されたデータ部分を符号化された「DataGylph」であるように規定することを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記視覚的に符号化されたデータの前記復号化の結果としてネットワーク通信を開始する段階を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記視覚的に符号化されたデータの前記復号化の結果としてネットワーク通信を開始する前記段階は、更に、ネットワーク通信を「ショートメッセージサービス(SMS)」通信、「マルチメディアメッセージサービス(MMS)」通信、電子メール通信、セルラーネットワーク通信、及び「インターネット」通信から成る群から選択されるように規定することを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記復号化されたデータ及び前記視覚要素をデジタル装置メモリに記憶する段階を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記復号化されたデータ及び前記視覚要素をデジタル装置メモリに記憶する前記段階は、更に、該視覚要素の少なくとも一部分を含むブックマークの発生をもたらすことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記記憶した復号化されたデータを検索するために前記デジタル装置メモリにアクセスする段階と、前記デジタル装置に付随する前記ディスプレイ上に前記記憶した視覚要素の少なくとも一部分と該記憶した復号化されたデータの少なくとも一部分とを単一スクリーンショット内に表示する段階とを更に含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記記憶した復号化されたデータを検索するために前記デジタル装置メモリにアクセスする前記段階は、前記視覚要素の少なくとも一部分を含んで該復号化されたデータに関連するブックマークにアクセスする段階を更に含むことを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項19】
視覚的に符号化されたデータタグ機器であって、
視覚的に符号化されたデータを囲む第1の所定の区域と、
前記第1の所定の区域に隣接した第2の所定の区域と、
を含み、
前記第2の所定の区域は、1つ又はそれよりも多くの視覚要素を囲んでいる、
ことを特徴とする機器。
【請求項20】
関連の認識アプリケーションが、前記第1の所定の区域内のデータが復号化され、かつ前記1つ又はそれよりも多くの視覚要素の少なくとも一部分がユーザインタフェースに表示されることを判断することを特徴とする請求項19に記載の機器。
【請求項21】
1つ又はそれよりも多くの視覚要素を囲む前記第2の所定の区域は、更に、該1つ又はそれよりも多くの視覚要素を1つ又はそれよりも多くのブランド設定要素として規定することを特徴とする請求項19に記載の機器。
【請求項22】
1つ又はそれよりも多くの視覚要素を囲む前記第2の所定の区域は、更に、該1つ又はそれよりも多くの視覚要素をユーザインタフェース表示パラメータで符号化される要素として規定することを特徴とする請求項19に記載の機器。
【請求項23】
関連の認識アプリケーションが、前記第1の所定の区域内の前記データが全体的な復号化を受け、かつ前記第2の所定の区域内の前記要素が該復号化されたデータの表示のために実施されるユーザインタフェース表示パラメータを規定することを判断することを特徴とする請求項22に記載の機器。
【請求項24】
視覚的に符号化されたデータを囲む前記第1の所定の区域は、更に、該視覚的に符号化されたデータをバーコードデータとして規定することを特徴とする請求項19に記載の機器。
【請求項25】
視覚的に符号化されたデータを囲む前記第1の所定の区域は、更に、該視覚的に符号化されたデータを2次元バーコードデータとして規定することを特徴とする請求項19に記載の機器。
【請求項26】
視覚的に符号化されたデータを囲む前記第1の所定の区域は、更に、該視覚的に符号化されたデータを「PDF417」、「Data Matrix」、「MaxiCode」、及び「QR Code」から成る群から選択されたバーコードタイプを有する2次元バーコードデータとして規定することを特徴とする請求項19に記載の機器。
【請求項27】
前記第1及び第2の区域の少なくとも一方に隣接し、タグ識別データを囲む第3の所定の区域を更に含むことを特徴とする請求項19に記載の機器。
【請求項28】
コンピュータ可読プログラム命令を媒体に組み込んだコンピュータ可読記憶媒体を含み、視覚的に符号化されたデータを取り込み、復号化し、かつその表示のために準備するためのコンピュータプログラム製品であって、
コンピュータ可読プログラム命令が、
視覚的に符号化されたデータを囲む視覚的に符号化されたタグの第1の所定の区域と、1つ又はそれよりも多くの視覚要素を囲む該視覚的に符号化されたタグの第2の所定の区域とを判断するための第1の命令と、
前記視覚的に符号化されたデータを復号化するための第2の命令と、
前記1つ又はそれよりも多くの視覚要素の少なくとも一部分を抽出して、該抽出された部分をディスプレイスクリーンショットのための基礎を形成するユーザインタフェーステンプレートの第1の所定の区域に付加するための第3の命令と、
を含む、
ことを特徴とする製品。
【請求項29】
前記視覚要素の少なくとも一部分を抽出して、該抽出された部分をユーザインタフェーステンプレートの第1の所定の区域に付加するための前記第3の命令は、更に、復号化されたデータの該ユーザインタフェーステンプレートの第2の所定の区域への付加をもたらすことを特徴とする請求項28に記載のコンピュータプログラムアプリケーション。
【請求項30】
前記1つ又はそれよりも多くの視覚要素の少なくとも一部分を抽出して、該抽出された部分をユーザインタフェーステンプレートの第1の所定の区域に付加するための前記第3の命令は、更に、該1つ又はそれよりも多くの視覚要素の少なくとも一部分を該ユーザインタフェーステンプレートの該所定の区域に適合させるための該1つ又はそれよりも多くの視覚要素の少なくとも一部分の変換をもたらすことを特徴とする請求項28に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項31】
前記1つ又はそれよりも多くの視覚要素の少なくとも一部分の変換は、更に、該視覚要素の回転、該視覚要素のサイズ変更、該視覚要素のフィルタリング、及び該視覚要素の画像パラメータの調節から成る群から選択された変換操作の実行として規定されることを特徴とする請求項30に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項32】
前記ユーザインタフェーステンプレートを外形として使用し、かつ前記1つ又はそれよりも多くの視覚要素の前記抽出された部分を前記第1の所定の区域に含む画像を表示するための第4の命令を更に含むことを特徴とする請求項31に記載のコンピュータプログラム製品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−223561(P2011−223561A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−56748(P2011−56748)
【出願日】平成23年3月15日(2011.3.15)
【分割の表示】特願2007−530787(P2007−530787)の分割
【原出願日】平成17年9月9日(2005.9.9)
【公序良俗違反の表示】
特許法第64条第2項第4号の規定により明細書の一部または全部を不掲載とする。
特許法第64条第2項第4号の規定により図面の一部または全部を不掲載とする。
【出願人】(398012616)ノキア コーポレイション (1,359)
【Fターム(参考)】