説明

視野一致型情報呈示システム及びそれに用いられる携帯情報端末

【課題】特定地域内で道案内情報等の各種情報をユーザに提示可能とすること。
【解決手段】携帯情報端末11は、画像撮像手段11Aを有し、画像情報の入手をすることができ、その画像情報を表示手段11Bにて表示することが可能である。サーバ12は、携帯情報端末11の画像撮像手段11A(画像入手部1)にて撮影した画像に写っている既知のマーカ14を用いて、撮影時の携帯情報端末11自身の位置姿勢を演算し、その結果を基にして撮影されたマーカ14に予め関連付けられた所定の情報を加工処理し、携帯情報端末11は、上記画像撮像手段11Aが撮影して表示手段11B(表示部6)の画面内に表示している実写の映像の上に、この加工処理した所定の情報(例えば矢印15)を重畳して同時に表示する。例えば、商品の陳列位置への案内画像を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、限定された特定地域内において、撮像手段によって撮影された画像内に関連する情報を、上記撮影画像に重畳して同時に表示することによって、画像観察者により高密度な情報呈示を行うことが可能な、視野一致型情報呈示システム、及び、それに用いられる携帯情報端末に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像撮像手段の位置姿勢情報を得るために、複数のマーカを用いて計算する手法が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、画像取得部の概略位置姿勢を求めるために基準マーカに内包される情報を読み込むことで、基準マーカ及びその周辺に配置されたマーカ及び/又は特徴点の位置を確認できる方法が提案されている。この特許文献1に開示の技術によれば、4点以上のマーカ及び/又は特徴点の位置を確認することで、この情報を用い、画像撮像手段の位置姿勢を推定することが可能となる。
【0004】
また、基準マーカ位置から画像撮像手段の位置姿勢を求める方法は、非特許文献1に開示されている。これは、図9においてOを視点、pを投影像対角線交点、Pを長方形対角線交点としたときに、
【数1】

を最小にするようにx’を求めることで姿勢が求まる。
【0005】
ここで、変数ベクトルx’は、
【数2】

である。
【0006】
また、位置については、Ocpiから頂点Pまでの距離を最小とするようなdを最小2乗推定する。
【数3】

【0007】
そして次に、各頂点から求まる奥行き値の平均により、位置を定めることができる。
【0008】
また、非特許文献2においては Fiducial Mark と呼ばれる既知の基準点を用いることで画像撮像手段の初期位置を求めている。その際に複数の特徴点を抽出し入力画像内での投影位置を求める。その特徴点を入力装置の動きに応じて追跡し、画像撮像手段の位置の最適解を求めている。
【特許文献1】特開2001−126051号公報
【非特許文献1】「VRインターフェースのための単眼による長方形マーカー位置・姿勢の高精度実時間推定法」(3D Image Conference'96 予稿集 pp.67-172 高橋章、石井郁夫、牧野秀夫、中静真 1996)
【非特許文献2】「Mixed Reality」(ISBN 4-274-90283-8 Ohmsha,Ltd.) Chapter6: Augmented Reality Tracking in Natural Feature Environments」 U.Nehmann, S.You, Y.Cho, J.Lee and J.Park 1999 p.101-130
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
一方、特定地域、例えば遊園地・テーマパーク・博物館等では、多くのアトラクションや展示物が散在しているのが普通であり、目的のアトラクションや展示物に直接出向くためには、その特定地域を運営する事業者が配布する冊子様の地図や、主だった通路にある案内図を頼りに目的地を探すのが一般的な来場者の採る方法である。
【0010】
また、特定地域内の土産物販売店での買い物についても、普通はその店舗に行っての店頭での物品の購入が通常である。最近では、ガイドブック等で事前にどの店舗で何を扱っているかの情報は事前に入手できるが、実際の購入は店頭のみという形が通常である。
【0011】
本発明者等は、ユーザが携帯する装置に上述したような技術を適用することで、ユーザの移動に伴って、その携帯する装置がどこに有り、どちらの方向を向いているか、つまりユーザがどちらに向かって移動しているかを知ることができるので、上記特定地域内で、ユーザが目的とするアトラクションや展示物、商品の陳列位置などに道案内することが可能となるのではないかとの知見を得た。
【0012】
また、そのようなユーザが携帯する装置を上記のような特定地域内での使用に限定することで、更にユーザが利用可能な各種情報を提示できるのではないかとの知見も得た。
【0013】
しかしながら、ここで、ユーザが携帯する装置をどのように構成し、また、実際の道案内を行うためにはどのような機能が必要であるのか、更には、特定地域内でユーザに提示する情報としてどのような情報が望ましいのか、についてはまだ十分な考察がなされなければならない。
【0014】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、特定地域内での例えば道案内情報等の各種情報をユーザに提示可能な視野一致型情報呈示システム及びそれに用いられる携帯情報端末を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明による視野一致型情報呈示システムは、本システムの対象とされる特定地域内に複数配された既知のマーカと、画像を撮影するための画像撮像手段と、上記画像撮像手段で撮影した画像内に存在する上記既知のマーカを検出するマーカ検出手段と、上記マーカ検出手段によって検出された既知のマーカを特定し、その特定された既知のマーカと上記画像撮像手段との間の位置姿勢関係を演算する位置姿勢関係演算手段と、上記位置姿勢関係演算手段によって特定された既知のマーカに関連付けられた所定の情報を入手する関連情報入手手段と、上記関連情報入手手段で入手された所定の情報を、上記位置姿勢関係演算手段で演算された位置姿勢関係に基づいて加工処理する情報加工処理手段と、上記画像撮像手段で撮影した画像に、上記情報加工処理手段によって加工処理された情報を重畳して表示する表示手段と、を具備し、少なくとも上記画像撮像手段及び表示手段が携帯情報端末に備えられ、その他の手段が、上記携帯情報端末と無線通信可能なサーバに備えられ、上記既知のマーカに関連付けられた所定の情報は、移動方向を指示するための画像データであり、上記特定地域内には、上記携帯情報端末の使用者が購入可能な商品を販売する販売施設が存在し、上記サーバ又は上記携帯情報端末は、更に、各商品について、その画像、価格、販売施設の場所、販売施設内の陳列位置を含む詳細情報を保存すると共に、上記携帯情報端末の使用者操作による商品一覧閲覧要求に応じて、上記詳細情報中の少なくとも画像と価格を含む全商品の一覧情報を上記表示手段に表示する商品管理手段を具備し、上記所定の情報の加工処理は、上記使用者による商品選択指示に応じて、当該選択された商品の販売施設の場所及び陳列位置を上記商品管理手段より検索し、上記当該マーカの配置位置から上記検索された上記選択商品の陳列位置への経路と、上記演算された位置姿勢関係により判別される上記画像撮像手段の向いている方向とに基づいて、上記移動方向を指示するための画像データによって生成された画像を加工処理することで、上記陳列位置への移動方向を示す案内画像を生成することであることを特徴とする。
【0016】
また、請求項2に記載の発明による視野一致型情報呈示システムは、本システムの対象とされる特定地域内に複数配された既知のマーカと、画像を撮影するための画像撮像手段と、上記画像撮像手段で撮影した画像内に存在する上記既知のマーカを検出するマーカ検出手段と、上記マーカ検出手段によって検出された既知のマーカを特定し、その特定された既知のマーカと上記画像撮像手段との間の位置姿勢関係を演算する位置姿勢関係演算手段と、上記位置姿勢関係演算手段によって特定された既知のマーカに関連付けられた所定の情報を入手する関連情報入手手段と、上記関連情報入手手段で入手された所定の情報を、上記位置姿勢関係演算手段で演算された位置姿勢関係に基づいて加工処理する情報加工処理手段と、上記画像撮像手段で撮影した画像に、上記情報加工処理手段によって加工処理された情報を重畳して表示する表示手段と、を具備し、少なくとも上記画像撮像手段及び表示手段が携帯情報端末に備えられ、その他の手段が、上記携帯情報端末と無線通信可能なサーバに備えられ、上記特定地域内には、上記携帯情報端末の使用者が購入可能な商品を販売する販売施設が存在し、上記サーバは、更に、上記商品の一覧情報を保存すると共に、上記携帯情報端末からの要求に応じて、上記商品の一覧情報の当該携帯情報端末への送信、及び、上記使用者が所望する商品の購入手続を行う商品管理手段を具備し、上記携帯情報端末は、更に、使用者の操作に従って、上記サーバの上記商品管理手段に対し上記商品の一覧情報の送信を要求し、その要求に応じて受信した上記商品の一覧情報を上記表示手段に表示し、且つ、使用者の操作による商品選択に従って、その選択商品の購入手続要求を上記サーバの上記商品管理手段に対して送信する購入手段を具備し、上記サーバと上記特定地域内の販売施設とは無線又は有線通信可能に構成され、上記商品管理手段での上記商品の購入手続は、上記選択商品の購入予約情報、又は、上記選択商品の上記特定地域内の所定の受取位置への移送指示、を上記選択商品の販売施設へ送信することであることを特徴とする。
【0017】
また、請求項3に記載の発明による携帯情報端末は、画像を撮影するための画像撮像手段と、上記画像撮像手段で撮影した画像内に存在する上記既知のマーカを検出するマーカ検出手段と、上記マーカ検出手段によって検出された既知のマーカが、特定地域内に複数配された既知のマーカの内の何れであるかを特定し、その特定された既知のマーカと上記画像撮像手段との間の位置姿勢関係を演算する位置姿勢関係演算手段と、上記位置姿勢関係演算手段によって特定された既知のマーカに関連付けられた所定の情報を入手する関連情報入手手段と、上記関連情報入手手段で入手された所定の情報を、上記位置姿勢関係演算手段で演算された位置姿勢関係に基づいて加工処理する情報加工処理手段と、上記画像撮像手段で撮影した画像に、上記情報加工処理手段によって加工処理された情報を重畳して表示する表示手段と、を具備し、上記特定地域内には、上記携帯情報端末の使用者が購入可能な商品を販売する販売施設が存在し、上記携帯情報端末は、更に、上記販売施設と無線又は有線通信を行う通信手段と、上記商品の一覧情報を保存する商品情報保存手段と、当該携帯情報端末の使用者の操作に従って、上記商品情報保存手段に保存されている上記商品の一覧情報を上記表示手段に表示し、且つ、使用者の操作による商品選択に従って、上記通信手段により上記販売施設へその選択商品の購入予約、又は、上記選択商品の上記特定地域内の所定の受取位置への移送要求を送信する購入手段と、を具備することを特徴とする。
【0018】
また、請求項4に記載の発明による視野一致型情報呈示システム又は携帯情報端末は、請求項2に記載の視野一致型情報呈示システム又は請求項3に記載の携帯情報端末において、上記サーバ又は上記携帯情報端末は、更に、上記商品の購入代金を、記憶したクレジットカード番号により対応するクレジット会社を介して、一括して支払可能なように、上記携帯情報端末の使用者のクレジットカード番号を記憶するカード番号記憶手段を具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、特定地域内での例えば道案内情報等の各種情報をユーザに提示可能な視野一致型情報呈示システム及びそれに用いられる携帯情報端末を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0021】
[第1の実施の形態]
図1の(A)は、本発明の第1の実施の形態に係る視野一致型情報呈示システムの構成を示す図である。
【0022】
このシステムは、特定地域内で使用される多数の携帯情報端末11(図では代表して1つのみ示す)と、これらの携帯情報端末11との間で通信可能なサーバ12とを含む。
【0023】
ここで、上記携帯情報端末11は、カメラ付きPDAやノートパソコン等の使用者が携帯可能な小型の情報端末であり、少なくとも、画像を撮影するための画像撮像手段11Aと、上記画像撮像手段11Aで撮影した画像や各種情報を表示するための表示手段11Bとを備えている。
【0024】
ところで、上記の「画像」は、動画及び静止画の写真画像を含むものであり、以下の表記においては同様に扱う。
【0025】
また、上記サーバ12は、上記特定地域内に配置されていても良いし、上記特定地域外に配置されていても良い。後者の場合は、特に図示はしていないが、上記特定地域内に、上記携帯情報端末11とサーバ12との間の通信を中継する中継装置が含まれる。
【0026】
また、上記特定地域内には、上記携帯情報端末11の画像撮像手段11Aによる撮影対象としての施設13が点在し、その近傍にマーカ14が設置されている。ここで、マーカ14の情報表示面には、当該マーカ14を他のマーカと区別可能なように、独特の模様や記号が記されている。そして、各マーカ14の設置位置とその向いている方向は、上記サーバ12の図示しないデータベースに記憶されている。また、上記サーバ12のデータベースには、各マーカ14に関連付けられた情報が記憶されている。
【0027】
なお、上記マーカ14として、特開2001−118187号公報等に開示されているような位置と向きを示す情報がそれを表すパターンとして情報表示面に表示されているものを使用する場合には、上記サーバ12のデータベースにそれら設置位置とその方向を記憶しておく必要はない。また、上記施設13を予め各方向から撮影し上記サーバ12のデータベースに登録しておき、パターンマッチング等により上記携帯情報端末11の画像撮像手段11Aがどの方向からどの施設を撮影したかを判別可能に構成しておけば、上記マーカ14を省略することも可能である。
【0028】
また、各施設13には、図示はしていないが、上記携帯情報端末11及び/又は上記サーバ12との間で無線又は有線通信を行う装置が配されており、上記携帯情報端末11又は上記サーバ12から、当該施設の予約/予約解除や、当該施設で販売する商品の購入予約或いは当該特定施設内の所定の場所への配送依頼が可能なようになっている。
【0029】
図1の(B)は、本実施の形態に係る視野一致型情報呈示システムの機能ブロック図であり、本システムは、画像入手部1、マーカ検出(特徴点検出)部2、マーカ認識(特徴点認識)部3、関連情報入手部4、モデルデータ作成(レンダリング)部5、及び表示部6から構成されている。
【0030】
ここで、上記画像入手部1は、上記携帯情報端末11の画像撮像手段11Aに相当するものである。
【0031】
上記マーカ検出部2は、上記画像入手部1で入手した画像内に存在する上記既知のマーカ14を検出(即ち特徴点を検出)するものである。
【0032】
上記マーカ認識部3は、上記マーカ検出部2によって検出された既知のマーカ14を認識して、そのマーカ14がどの位置のどの方向に向いたものであるのかを特定し、従来技術として上述したような手法を用いて上記画像入手部1(画像撮像手段11A)の位置姿勢、つまりは上記携帯情報端末11の使用者がどこの位置でどちらの方向を向いているか、を演算するものである。
【0033】
上記関連情報入手部4は、上記マーカ認識部3によって特定されたマーカ14に関連付けられた所定の情報を入手するためのものである。この所定の情報としては、例えば、移動方向を指示するための矢印等の画像の画像データである。
【0034】
上記モデルデータ作成部5は、上記関連情報入手部4で入手された所定の情報を、上記マーカ認識部3で演算された位置姿勢に基づいて加工処理するものである。例えば、上記認識したマーカ14の配置位置から予め設定された目的地への経路と、上記位置姿勢つまり上記画像撮像手段11Aの向いている方向とに基づいて、上記移動方向を指示するための画像データによって生成された画像を加工処理することで、上記目的地への移動方向を示す案内画像を生成する。
【0035】
そして、上記表示部6は、上記携帯情報端末11の表示手段11Bに相当するものであり、上記画像入手部1で入手した画像に、上記モデルデータ作成部5で生成した情報を重畳して表示する。
【0036】
ここで、前述したように、上記画像入手部1と表示部6は上記携帯情報端末11に備えられることが必要であるが、以下の(1)乃至(8)のように、マーカ検出部2、マーカ認識部3、関連情報入手部4、及びモデルデータ作成部5は、上記携帯情報端末11と上記サーバ12との何れに備えられていても構わない。
【0037】
即ち、(1)画像入手部1、マーカ検出部2、マーカ認識部3、モデルデータ作成部5、及び表示部6を携帯情報端末11に備え、関連情報入手部4をサーバ12に備える。これは、携帯情報端末11の処理能力が十分ならば何ら問題は無い。この場合は、サーバ12へはマーカ14が何であるかの情報のみを送信すれば良いので、転送データは少なくて済む。また、関連情報の記憶のために必要な大記憶容量を必要としない。但し、モデルデータ作成部5の処理は大きな処理能力を必要とするため、携帯情報端末11で行われる他の作業の処理時間に影響を及ぼす可能性が有る。
【0038】
(2)画像入手部1、マーカ検出部2、マーカ認識部3、及び表示部6を携帯情報端末11に備え、関連情報入手部4、及びモデルデータ作成部5をサーバ12に備える。この場合は、サーバ12へはマーカ14が何であるかの情報のみを送信すれば良いので、転送データは少なくて済む。また、関連情報の記憶のために必要な大記憶容量を必要としない。更に、大きな処理能力を必要とするモデルデータ作成部5の処理をサーバ12で行うため、上記(1)の問題は無い。
【0039】
(3)画像入手部1、マーカ検出部2、モデルデータ作成部5、及び表示部6を携帯情報端末11に備え、マーカ認識部3、及び関連情報入手部4をサーバ12に備える。これは、マーカの検出結果をサーバに転送し、その後の処理をサーバの処理能力で賄うものである。この場合も、関連情報の記憶のために必要な大記憶容量を必要としない。但し、上記(1)の場合と同様、モデルデータ作成部5の処理は大きな処理能力を必要とするため、携帯情報端末11で行われる他の作業の処理時間に影響を及ぼす可能性が有る。
【0040】
(4)画像入手部1、マーカ検出部2、及び表示部6を携帯情報端末11に備え、マーカ認識部3、関連情報入手部4、及びモデルデータ作成部5をサーバ12に備える。上記(2)の場合と同様、関連情報の記憶のために必要な大記憶容量を必要とせず、また、大きな処理能力を必要とするモデルデータ作成部5の処理をサーバ12で行うため、上記(1)の問題は無い。
【0041】
(5)画像入手部1、モデルデータ作成部5、及び表示部6を携帯情報端末11に備え、マーカ検出部2、マーカ認識部3、及び関連情報入手部4をサーバ12に備える。関連情報の記憶のために必要な大記憶容量を必要としない。但し、入力した画像そのものをサーバに転送するため、画像そのものの転送にかかわるトラフィックの増大が問題となる。また、上記(1)の場合と同様、モデルデータ作成部5の処理は大きな処理能力を必要とするため、携帯情報端末11で行われる他の作業の処理時間に影響を及ぼす可能性が有る。
【0042】
(6)画像入手部1、及び表示部6を携帯情報端末11に備え、マーカ検出部2、マーカ認識部3、関連情報入手部4、及びモデルデータ作成部5をサーバ12に備える。この場合は、上記(2)の場合と同様、関連情報の記憶のために必要な大記憶容量を必要とせず、また、大きな処理能力を必要とするモデルデータ作成部5の処理をサーバ12で行うため、上記(1)の問題は無く、よって、携帯情報端末として処理能力が低い安価なものを利用できる。但し、上記(5)の場合と同様、画像そのものの転送にかかわるトラフィックの増大が問題となる。
【0043】
(7)画像入手部1、マーカ検出部2、マーカ認識部3、関連情報入手部4、モデルデータ作成部5、及び表示部6の全てを携帯情報端末11に備える。これは携帯情報端末11がスタンドアローン状態の場合である。携帯情報端末11に関連情報を記憶させる必要が有り、保有データに限界があると考えられる。
【0044】
(8)画像入手部1、マーカ検出部2、マーカ認識部3、関連情報入手部4、及び表示部6を携帯情報端末11に備え、モデルデータ作成部5をサーバ12に備える。大きな処理能力を必要とするモデルデータ作成部5の処理をサーバ12で行うため、上記(1)の問題は無い。
【0045】
なお、上記(7)の場合にはサーバ12は不要となるが、上記マーカ認識結果によらない各種情報を提供することが可能となるため、サーバ12を残しておくことが好ましい。
【0046】
以下、本実施の形態に係る視野一致型情報呈示システムの実際の適用例を説明する。
【0047】
[テーマパーク]
まず、特定地域がテーマパークの場合について説明する。なお、ここでは、上記(6)の場合を例に説明するが、他の(1)〜(5)、(7)、(8)の何れの場合の構成も可能なことは勿論である。
【0048】
即ち、テーマパークの利用者は、入場チケットを購入する際に、チケット販売窓口にて、そのテーマパークの事業者が用意した携帯情報端末11のレンタルも合わせて申告し、入場料金とレンタル料金を支払う。この支払の際、クレジットカードにて支払いを済ませることができる。そして、購入した入場チケットを受け取り、その入場チケットにより、入場ゲートから該特定地域としてのテーマパーク内に入場する。なお、上記入場チケットには、シリアル番号等の当該チケット固有の番号が印刷(好ましくは更に磁気記録)されており、チケット販売窓口の担当係員は、上記入場チケットの発行時に、その窓口端末の操作により、当該チケット番号と、携帯情報端末のレンタル申込情報と、クレジットカードのカード番号とをサーバ12に登録する。
【0049】
上記携帯情報端末11のレンタルを申請した利用者は、テーマパーク内に入場後、入場ゲート近傍位置に設けられた携帯情報端末の貸し出し窓口に進み、そこで貸し出しの手続きを行う。即ち、上記入場チケットを担当係員に渡す。その入場チケットを受け取った担当係員は、当該貸し出し窓口端末の操作により、そのプリントされた(磁気記録された)チケット固有番号を上記サーバ12に送信することで、当該利用者が、携帯情報端末の貸し出しリストに登録されているかを確認することができる。確認がなされたならば、本携帯情報端末専用のIDが発行され、上記サーバ12の当該レコードにこのIDが追加登録される。また、このIDは、上記入場チケットにもプリントされる。そして、そのプリント後の入場チケットが、貸し出される携帯情報端末11と共に当該利用者つまり該携帯情報端末の使用者に手渡されることになる。
【0050】
なお、この使用者に手渡される際には、当該携帯情報端末11の使用法について簡単なレクチャーがされることが好ましい。勿論、使用者は、使い方が不明な場合は、携帯情報端末11のHELP画面を呼び出すことで直ちに使い方を知ることができるし、テーマパーク内にいる職員を呼び止めて聞くこともできる。
【0051】
また、ここで戻された入場チケットに新たにプリントされている上記IDは、該テーマパーク内で逐次参照する必要は無いが、使用者が帰宅後に、該テーマパークが運営するWebページにログインして、スナップ写真や行動経路の履歴を参照する際に必要になる。このIDは時限付きで、一定の期間が経過すると利用不能になり、継続して利用したい場合は、このWebページ上から延長の手続きをする。また、この一定の期間ならびに延長して利用可能な期間は、同一のIDが継続して利用可能であり、その際には、入場チケットを購入する際に、継続して使えるIDが記載された入場チケットを見せて、当日の入場チケットを購入するか、継続のIDを申告すれば、入場チケットを購入する際に用いるクレジットカードの利用者データを確認することで、継続の利用なのか、新規なのかを判断することができる。但し、利用するクレジットカードが前回あるいは継続して利用していたものと変更になった場合には、IDの申告が必要になる。その際には利用者と携帯端末利用のIDとクレジットカード番号との関係付けの再登録が必要になるが、入場チケット販売業務が大幅に煩雑になることは全く無い。
【0052】
さて、使用者はレンタルした携帯情報端末11を持ち、テーマパークの中に進む。ここで、使用者は、携帯情報端末のメニューからスケジュールの作成機能を呼び出し、当日のイベントやアトラクションをどのように回るかのスケジュールを作成できる。
【0053】
即ち、図2の(A)に示すように、まず、当該使用者がリピータであるか否かを指定させ、リピータでないつまり初めて当該テーマパークを利用する場合には(ステップS11)、当該使用者を含む入場者の構成を入力する(ステップS12)。すると、携帯情報端末11は、予め記憶してある或いはサーバ12と通信して入手した、該テーマパークの事業者が用意した推奨スケジュールを表示手段1に表示する(ステップS13)。この推奨スケジュールとしては、家族向け、恋人むけ、子供向けといったグループごとにスケジュール、つまり利用層に応じたお勧めのアトラクションやイベントへの参加プランが用意されており、上記入力した入場者の構成に合わせたものが選択されて提供される。そして、使用者は、そのスケジュールを自身の嗜好に合わせて修正して(ステップS14)、スケジュールが完成し、上記IDに対応させてサーバ12に登録される(ステップS15)。また、上記修正の際には、現在時点のアトラクションやイベントの待ち時間を表示することで、特に待ち時間が長いものは後回しにして空いているものから参加するといった変更が可能となる。
【0054】
また、使用者がリピータの場合には(ステップS11)、更に、IDの入力を受付け、上記時限付きのID入力が有った場合には(ステップS16)、該IDによりサーバ12から前回のスケジュール及び行動履歴を入手して表示する(ステップS17)。使用者は、これを元に、スケジュールの追加作成を行い(ステップS18)、完成したスケジュールを当該IDに対応させてサーバ12に登録することになる(ステップS15)。このように、前回来園時に行き損ねたアトラクションやイベントから、今回は回るといった継続的な行動の支援も可能になっている。
【0055】
一方、リピータではあるが(ステップS11)、IDの入力が無い場合には(ステップS16)、任意にスケジュールの作成を行って(ステップS19)、サーバ12に当該携帯情報端末のIDに対応させて登録されることになる。なお、このようなリピータには、利用者独自にスケジュールを設定できるのみならず、その時期しか開催されていないような限定のアトラクションやイベントといった付加情報を提示することが好ましい。
【0056】
また、このようなスケジュール作成時に、例えばレストランの予約等も行えるようにしておくことがより好ましい。即ち、アトラクションやイベントの合間をぬっての休憩時に、特定のレストランに何時に入るかといったことも含めて、当日の終日のスケジュール作成ができるようにしておく。もちろん、レストランの予約状況や混雑状況は、上記サーバ12で集中管理することで、随時、携帯情報端末11に提示可能としておき、席の空きや、混んでいる時間帯を避けての予約を行えるようにしておく。無論、キャンセルも何時でも可能であり、アトラクションやイベントに参加しているうちに予定時間に間に合いそうに無い場合には、予約のキャンセルを、この携帯情報端末上で行えば良い。
【0057】
こうして一連のスケジュール作成を終えた利用者は、スケジュールしたようにアトラクションやイベントに参加していく。スケジュールによっては、次の会場間が離れていることもあり得る。リピータの場合は、各アトラクションやイベントが開催されている会場は全部把握しているということもあり得ようが、初めて来た来園者にとっては、逐次入り口で配布されている地図を眺めて位置の確認をして移動するといったことになる。しかしながら、最近のテーマパークは、十分に広い空間が用意されているため、端から端の移動という場合にはずいぶんな距離を歩く必要がある。
【0058】
該特定地域としてのテーマパークには、多くの場所に、上記マーカ14が設置されている。前述したように、このマーカ14を携帯情報端末11の画像撮像手段11Aで撮影することで、サーバ12は、当該携帯情報端末の使用者が現在、どこにいるのかを把握することができる。よって、サーバ12は、上記作成されたスケジュールに基づいて、或いは、使用者が次の目的地を入力することで、現在の位置から次の目的の位置までどのようなルートをとれば最適かを判断し、携帯情報端末11の表示手段11Bに案内表示を行う。
【0059】
即ち、この案内表示は、前述したようにして、実際に撮影した画像上に3次元的に表示されるもので、例えば、図1の(C)に示すように、携帯情報端末の表示手段11Bの画面を見ると、道に沿って矢印15等の指示がでるものである。通常の地図は2次元の表示であり、上空から当該テーマパーク全体を眺めて、線で現在地として目的地を結ぶといった表示になるのが一般的であろうが、本システムでの表示は、使用者の動きに伴って、この指示の方向も変化する。例えば、首を横に振ると、同時に見ている道路は首を横に振った分、視野の中で移動する。同様に本システムの表示は振った分の指示の方向を変化させ、必ず、使用者が移動すべき方角を指し示す。本システムは、携帯情報端末11の視線を検出しており、携帯情報端末11の姿勢の変化に正確に追跡して、適切な情報を表示する、所謂ナビゲーション機能を有する。勿論、図1の(D)に示すように、従来の地図と同様、2次元で表示することも可能である。なお、図1の(D)において、参照番号16は歩いた軌跡表示、17は撮影したマーカ、18は現在の位置、19は目的地である。
【0060】
また、同様に、このマーカ14を撮影して、施設内の案内情報を入手することが可能である。即ち、マーカ14を撮影し、建物の案内メニューを選択すると、現在いる場所から、マーカ14を撮影した建物の3次元の重畳モデルを表示させることができる。そのモデルは、所謂素通しの表示にすることも可能であり、建物内部の様子、例えば、受け付けはこの位置、トイレはここ、といった情報をグラフィカルに入手することが可能である。無論、前出のナビゲーション機能は、この建物内でも有効で、建物の内部に入った後でも、目的地が特定の部屋であるならば、そこまでの移動中、正確に指示を出し続け、使用者を導いてくれる。
【0061】
このマーカ認識は、バックグラウンドでは使用者の移動の履歴として残される。即ち、このデータは、当該テーマパークを出るまでの間、当日の履歴情報として保存され、上記IDと関連付けてサーバ12上に一定期間保管され、当該使用者が帰宅した後でも、前出のWebページ上にてこのIDの利用者の当日のテーマパーク内での軌跡として閲覧可能である。
【0062】
また、本携帯情報端末11は先にも述べたように、カメラである画像撮像手段11Aを有しているために、スナップ写真を撮ることが可能である。この撮影したスナップ写真は、直近に撮影したマーカ14の位置情報と撮影時間とが添付されて、サーバ12上に保管される。そのため、撮影者は細かな撮影場所を記憶する必要は無く、帰宅後に上記Webページを見れば施設全体のイメージ図上に、このスナップデータが貼り付けられて、どこで何を撮ったか、それは何時であったかの情報が一目で判るようになっている。
【0063】
また、テーマパーク内には、当該テーマパーク内でしか買えないような高付加価値商品を販売する商店(売店)が存在する。このような商品の購入についても、携帯情報端末11に提示される情報を使用して、商店に実際に出向かなくても遠隔の状態で行うことができるようになっている。
【0064】
この場合、図2の(B)に示すように、携帯情報端末上では、商品から検索する方法、商店から検索する方法、テーマパーク内の各子テーマランド内に限っての商店から検索する方法が選択でき、利用者のレベルに合わせての購入方法が用意されている。
【0065】
即ち、商品から検索する場合は(ステップS21)、当該テーマパーク内の商店で扱っている全ての商品の一覧(少なくとも画像と価格情報を含む)をサーバ12から携帯情報端末11に送信して表示する(ステップS22)。そして、当該携帯情報端末11の使用者は、この一覧の中から所望の商品を選択して(ステップS23)、購入手続をサーバ12に依頼する(ステップS24)。
【0066】
また、商店から検索する場合には(ステップS25)、当該テーマパーク内の商店の一覧をサーバ12から携帯情報端末11に送信して表示する(ステップS26)。そして、当該携帯情報端末11の使用者は、この一覧の中から所望の商店を選択する(ステップS27)。こうして、所望の商店が選択されたならば、当該選択商店で扱っている商品の一覧(少なくとも画像と価格情報を含む)をサーバ12から携帯情報端末11に送信して表示し(ステップS22)、使用者による商品選択を受けて(ステップS23)、携帯情報端末11は当該商品の購入手続をサーバ12に依頼する(ステップS24)。
【0067】
また、子テーマランド内の商店から検索する場合には(ステップS25)、子テーマランドの一覧をサーバ12から携帯情報端末11に送信して表示する(ステップS28)。そして、当該携帯情報端末11の使用者は、この一覧の中から所望の子テーマランドを選択する(ステップS29)。この子テーマランドの選択に応じて、当該子テーマランド内の商店一覧を表示し(ステップS26)、所望の商店が選択されたならば(ステップS27)、更に、当該選択商店で扱っている商品の一覧(少なくとも画像と価格情報を含む)を表示する(ステップS22)。そして、使用者による商品選択を受けて(ステップS23)、携帯情報端末11は当該商品の購入手続をサーバ12に依頼する(ステップS24)。
【0068】
なお、この購入手続は、当該商品の購入予約であっても良いし、当該テーマランドの所定の場所、例えば出口ゲート近くの受け取り窓口への配送依頼であっても良い。サーバ12は、当該商品を扱う商店或いは上記受け取り窓口の端末により、担当係員への手配を指示する。この場合、購入商品の料金支払は、本携帯情報端末11のレンタル時にID認証として出したクレジットカードでの決済とすることがより好ましい。このようにクレジットカード決済とすることで、商品の受け取り時に、レジに並ぶ必要が無くなる。また、帰宅する際に出口ゲート近くの受け取り窓口にて一括して商品を受け取るようにすれば、重い荷物を持ってテーマパーク内を移動する苦労からも開放される。
【0069】
[博物館]
次に、特定地域が博物館の場合について説明する。
【0070】
博物館のような、公共性の高い施設の場合には、携帯情報端末11のレンタルでの事業を想定していないが、レンタルをする使用者の身分の保証を何らかの形で行う必要があるため、ここでは、上記テーマパークの場合と同様に、クレジットカードを用いて携帯情報端末をレンタルするとするが、貸し出し用紙に記載をして、身分証明書を提示し、貸し出し業務を行うということも考えられるであろう。また、自由に持ち歩く形では無く、ある部屋の中でだけ利用するという形態、或いは設置型の端末という形態も考えられるであろう。個別の部屋での利用の場合には、展示室への入室の際に入り口で借りて、退出の際に返却するという形での利用となる。
【0071】
さて、利用者は、展示室の入り口で携帯情報端末11を借りて、施設の中に進む。館内の展示物の前に進むと、展示物の説明パネルの横や、展示物の傍にマーカ14が貼り付けられている。そのマーカ14を携帯情報端末11、或いは、展示物の面前に設置されている端末の画像撮像手段11Aで撮ると、マーカ14に関連付けられた情報が表示手段11Bの画面上に現れる。
【0072】
例えば、恐竜の骨格標本ならば、皮膚が貼り付けられた恐竜の3次元の画像が、そこに表示される。この表示は、携帯情報端末11の画像撮像手段11Aの視線に同期して、描画位置が正確に変更(加工処理)されるため、標本の周りをまわって観察する場合でも、使用者の動きに正確に同期し、描画される。つまり、骨格標本の頭側から、尻尾の方へ移動しながら眺めていくと、画像のデータもそれに応じて、頭から尻尾の方へ描画データが変わっていく。これにより、単なる骨格だけの標本を見ているのに、その骨格に皮膚が張られているような、あたかも眼前に剥製の恐竜が実際のスケールで展示されているような感覚を得ることができる。
【0073】
次に、古代の人類の生活を展示しているような展示品の例をあげると、住居跡の遺跡の場合には、住居の柱の跡の穴が空いているだけの土壌が発掘され、その発掘跡をそのままを住居跡として展示しているような場合もある(図3の(A)参照)。もしくは、復元した住居をその場所に建設していることがあるが、本システムを利用することで、復元物を実際に作成することなく、図3の(B)に示すように、あたかもその位置に住居が建設されているかのように展示物を見ることが可能である。つまり、この穴の跡が柱の基礎となる3次元モデルを復元イメージとして作成し、本携帯情報端末11の表示手段11Bの画面上に描画表示する。住居跡にマーカ14を配置させ、そのマーカ14を観察すると、この3次元モデルが描画されるようにする。上記の骨格標本の例同様、視点と同期しているので利用者の見ている方向によって描画イメージが変わり、あたかも本物が目の前に存在するような感覚になる。ここでは、使用者は実際の風景に目を向ければ、そこには住居の痕跡しかないという現実の空間が広がるわけであるが、この対比により、実際の住居や集落のスケール感を正確に得ることが可能になるというメリットも考えられよう。
【0074】
本システムを利用することで、展示物の通常の説明、例えば文章で記載されたもの、或いはビデオで説明されたもの等を、より高度なものとして付加価値を高めることも可能である。
【0075】
例えば、動物の剥製の前には、その剥製の動物の生息域等の説明パネルがあるとする。通常は、簡単に読める程度の長さの説明が分布図のようなものと一緒にあるだけであろう。同時にその説明パネルにはマーカ14が記載されており、そのマーカ14を携帯情報端末11の画像撮像手段11Aで視野に捕らえることで、携帯情報端末11の表示手段11Bの画面上にはより詳しい内容の情報が記載される。例えば階層化されていて、生活域、主食、成長の早さ、性格、繁殖の方法、どのような種に属していてどのような進化を経てきたか等、或いは、実際に生活している際のビデオ等を携帯情報端末11に描画表示しても良いであろう。
【0076】
[ショッピングモール]
次に、特定地域がショッピングモールの場合について説明する。
【0077】
この場合は、上記テーマパークのように携帯情報端末11の貸し出しの場合には。利用者はクレジットカードを提示して、レンタルする方法が一番適切と考えられる。但し、利用者にとっては、ショッピングモールでの購入がメインの目的であるので、端末をレンタルするために費用が発生するのは効率的では無く、ショッピングモールの事業者側で、この費用を負担して利用者側への金銭的な負担を無くすことが重要である。利用者がクレジットカードを呈示するのは、課金の負担を軽減するのは主目的では無く、身分の証明という意味での利用という位置付けである。
【0078】
携帯情報端末11で、利用者に提供される情報としては、上記テーマパークの場合と同様、まずショッピングモールの地図情報つまり店舗の配置情報、そして目的の店舗へのナビゲーション情報が挙げられる。更には、各店舗の個別情報、例えば、特売の情報が考えられよう。
【0079】
具体的には。利用者がショッピングモールの入り口に立って、その場に設置されているマーカ14を携帯情報端末11の画像撮像手段11Aで撮影をし、表示手段11Bの画面に表示された選択枝をもとにして、例えば地図情報、目的店舗への案内を選択すると、その内容が表示される。そのナビゲーションにしたがって、モール内を移動して店舗に入ると、入り口にマーカ14が有り、そのマーカ14を画像撮像手段11Aで撮影すると、その店舗独自の案内が表示される。案内は、その店舗の特売情報、或いは扱っている商品の陳列の位置の案内である。利用者は、その画面表示を頼りに、目的の商品の陳列位置を店員に質問することなく把握することができるし、新聞の折込広告などで予め情報を得る必要なくしその場で特売の情報を仕入れることができる。さらに、図4に示すように、陳列商品20に個別のマーカ14を配置し、そのマーカ14に対して、個別の情報を付帯情報として登録しておく場合には、そのマーカ14を携帯情報端末11の画像撮像手段11Aで撮影して詳細案内を入手すれば、別途カタログなどを入手する必要もなく、その商品の詳細な情報21を入手表示することもできる。こうすることで、利用者にとっては、事前になんらの予備知識も必要なく、そして販売員の説明も必要なく、欲しい商品、且つ欲しい商品の内容を知ることが可能になり、利便性が非常に高まる。また、利用者のみならず、事業者にとっては、販売員を必要以上に雇用する必要もなくなるという経営面でのメリットも大きい。
【0080】
[第2の実施の形態]
次に、図5を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る視野一致型情報呈示システムを説明する。
【0081】
本実施の形態に係る視野一致型情報呈示システムは、特定のマーカ14と、携帯情報端末11と、画像入力手段1Aとからなり、上記携帯情報端末11は、マーカ抽出手段2A、姿勢算出手段3A、コンテンツ所有手段4A、情報呈示手段5A及び表示手段6Aを備えている。
【0082】
ここで、画像入力手段1Aは携帯情報端末11に着脱自在なカメラ等であり、携帯情報端末11に装着されて、リアルタイムな画像データをその携帯情報端末11に伝送することが可能なものである。勿論、図5に破線で示すように、上記第1の実施の形態と同様、カメラ付きPDAやカメラ付き携帯電話等のように、この画像入力手段1Aが携帯情報端末11に一体的に設けられていても良い。
【0083】
利用者は、その情報表示面に、当該マーカ14を他のマーカと区別可能なよう独特な模様や記号が記されている特定のマーカ14を、この画像入力手段1Aで捕らえる。これにより、携帯情報端末11内に設けられたマーカ抽出手段2Aにこの画像データが渡され、その画像データ内にある特定のマーカ11部分が抽出される。姿勢算出手段3Aには、この特定のマーカ14の幾何学的な属性が予め登録されており、該姿勢算出手段3Aは、上記画像データとして入手されたマーカ14の見え方と、この幾何学的な属性とを比較することにより、画像入力手段1Aが空間的にどのような姿勢で、本画像データが入手されたのかを算出する。そして、この結果、例えば、マーカ14の軸に対して、画像入力手段1Aが(θ,θ,θ)回転していることが算出されたとすると、コンテンツ所有手段4A内に予め記憶されている、そのマーカ14に関連付けられた所定の情報が矢印であるとすれば、情報呈示手段5Aは、その矢印の登録時の姿勢に、前記の(θ,θ,θ)のオフセットを持たせ、表示手段6Aの画面に呈示データとして表示する。
【0084】
本実施の形態の運用イメージを以下に示す。
観光地の各所にマーカ14が配された看板が設置されている。利用者は、このマーカ14を手持ちの携帯情報端末11に装着された又は内蔵された画像入力手段1Aで撮影する。この結果、携帯情報端末11の表示手段6Aの画面には、そのマーカ14に関連付けられた所定の情報である、次の推奨見学地の名称と方向が表示され、利用者がそれに従って観光を続ける。このマーカ14を撮影する際に、必ずしも利用者がマーカ14を正面から捕らえる必要はなく、マーカ14が配置された空間座標に則って、矢印が登録されているならば、必ず、このマーカ14と矢印の空間的な位置関係は崩れることなく、携帯情報端末11において表示される。
【0085】
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。
【0086】
図6は、本実施の形態に係る視野一致型情報呈示システムの構成を示す図で、本実施の形態においては、携帯情報端末11は、上記第2の実施の形態におけるマーカ抽出手段2A及び姿勢算出手段3Aに代えて、マーカ意匠判別手段2Bと位置算出手段3Bを備えている。
【0087】
本実施の形態においては、画像入力手段1Aから画像データがマーカ意匠判別手段2Bに渡され、その画像データ内にある上記特定のマーカ14部分の意匠が判別される。即ち、この特定のマーカ14の意匠的な属性が、このマーカ意匠判別手段2B内に予め登録されており、該マーカ意匠判別手段2Bは、画像データとして入手されたマーカ14の見え方より、今入手されたマーカはどれに相当するかを検索する。そして、位置算出手段3Bは、その登録されたマーカの意匠に対して、入手されたマーカの意匠はどのように変化しているかを知ることにより、画像入力手段1Aが空間的にどのような位置で本データを入手したのかを算出する。この結果、例えば、マーカ14の軸に対して、画像入力手段1Aが、(δ,δ,δ)並進していることが算出されたとすると、コンテンツ所有手段4A内に予め登録されている、そのマーカ14に関連付けられた所定の情報が矢印であるとしたならば、情報呈示手段5Aは、その矢印の登録時の姿勢に、前記の(δ,δ,δ)のオフセットを持たせ、表示手段6Aの画面に呈示データとして表示する。
【0088】
本第3の実施の形態の運用イメージを以下に示す。
観光地の展望台にマーカ14が配された看板が設置されている。利用者は、このマーカ14を手持ちの携帯情報端末11に装着された又は内蔵された画像入力手段1Aで撮影する。この結果、携帯情報端末11の表示手段6Aの画面には、そのマーカ14に関連付けられた所定の情報である、遠方の風景の中にある山の名前とその山のピークの位置を示す矢印とが表示され、展望台から望める風景をより楽しむことができる。また、このマーカ14を撮影する際に、必ずしも利用者がマーカ14を正面から捕らえる必要はなく、マーカ14が配置された空間座標に則って、矢印が登録されているならば、必ず、このマーカ14と矢印の空間的な位置関係は崩れることなく、携帯情報端末11において表示される。
【0089】
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態に係る視野一致型情報呈示システムを説明する。
【0090】
図7は、本実施の形態に係る視野一致型情報呈示システムの構成を示す図で、本実施の形態においては、携帯情報端末11は、上記第2の実施の形態におけるマーカ抽出手段2Aと、上記第3の実施の形態におけるマーカ意匠判別手段2Bと、上記第2の実施のおける姿勢算出手段3A及び上記第3の実施の形態における位置算出手段3Bの両者の機能を兼ね備える位置姿勢算出手段3Cと、を備えている。
【0091】
即ち、本実施の形態においては、画像入力手段1Aからの画像データは、携帯情報端末11内に設けられたマーカ抽出手段2Aに渡され、その画像データ内にある特定のマーカ部分が抽出される。そして、この抽出されたマーカ部分のデータがマーカ意匠判別手段2Bに渡され、そのマーカ部分のデータ内にある特定のマーカ部分の意匠が判別される。この特定のマーカ14の幾何学的な属性及び意匠的な属性が位置姿勢算出手段3C内に予め登録されており、該位置姿勢算出手段3Cにより、画像データとして入手されたマーカの見え方と、これらの属性データとを比較することにより、画像入力手段1Aが空間的にどのような位置姿勢で画像データを入手したのかが算出される。そして、この結果、例えば、マーカ14の軸に対して、画像入力手段1Aが(θ,θ,θ)回転及び(δ,δ,δ)並進していることが算出されたとすると、コンテンツ所有手段4A内に予め登録されている、そのマーカ14に関連付けられた所定の情報が矢印であるならば、情報呈示手段5Aは、その矢印の登録時の姿勢に、前記の(θ,θ,θ)回転及び(δ,δ,δ)並進のオフセットを持たせ、表示手段6Aの画面に呈示データとして表示する。
【0092】
本実施の形態の運用イメージを以下に示す。
縄文遺跡(公園)の発掘跡にマーカ14が配された看板が設置されている。利用者は、このマーカ14を手持ちの携帯情報端末11に装着された又は内蔵された画像入力手段1Aで撮影する。この結果、携帯情報端末11の表示手段6Aの画面には、発掘によって現れた古代建築物の土台の上に、そのマーカ14に関連付けられた所定の情報としての復元された建造物のCGイメージが表示される。また、このマーカ14を撮影する際に、必ずしも利用者がマーカ14を正面から捕らえる必要はなく、土台の周りを回りながら、つまりあたかも建造物の周りを眺めながら歩いているかのように、マーカ14を色々な方向から捕らえるようにして、復元された建造物を色々な方向から眺めることができる。その際にも、このマーカ14と復元された建造物の空間的な位置関係は崩れることなく、携帯情報端末11において表示される。
【0093】
[第5の実施の形態]
次に、本発明の第5の実施の形態に係る視野一致型情報呈示システムを説明する。
【0094】
図8は、本実施の形態に係る視野一致型情報呈示システムの構成を示す図で、本実施の形態においては、携帯情報端末11内に上記第4の実施の形態におけるマーカ抽出手段2A、マーカ意匠判別手段2B、情報呈示手段5A及び表示手段6Aが配され、上記第4の実施の形態における位置姿勢算出手段3Cとコンテンツ所有手段4Aは上記携帯情報端末11と通信可能に構成されたサーバ12に配置されているものである。
【0095】
即ち、上記第4の実施の形態では、(画像入力手段1A、)マーカ抽出手段2A、マーカ意匠判別手段2B、位置姿勢算出手段3C、情報呈示手段5A、コンテンツ所有手段4Aの各機能部分は、携帯情報端末11内に実装されており、携帯情報端末11単体での動作を行うものであったが、前述した第1の実施の形態で説明したように、この機能群のうち、携帯情報端末11に装着又は実装されて稼動する画像入力手段1A以外は、本携帯情報端末11内に実装されておらず、本携帯情報端末11が通信接続可能な外部サーバ12内に実装され、各機能の処理をそのサーバ12内で行い、結果のみを携帯情報端末11に送信して、表示手段6Aで情報の呈示を行うことも可能である。
【0096】
この場合、マーカ抽出手段2A、マーカ意匠判別手段2B、位置姿勢算出手段3C、情報呈示手段5Aの各機能部分は、それぞれ独立して稼動するものであり、このうちのどの機能が携帯情報端末11内にあるか、あるいは外部サーバ12内にあるかは、最終的な結果に影響を与えない。そのため、利用する携帯情報端末11の性能、或いは配信する情報の大きさや実際の運用の状況を鑑みて構成を決定することが可能である。即ち、図7に示したような振り分けは一例に過ぎず、これに限定されるものではない。また、サーバは一つに限定されず、複数のサーバに上記手段を振り分けるようにしても良い。
【0097】
本実施の形態の運用のイメージを、上記第4の実施の形態の運用例を拡張して以下に示す。
【0098】
縄文遺跡(公園)の発掘跡にマーカ14が配された看板が設置されている。利用者は、このマーカ14を手持ちの携帯情報端末11に装着された又は内蔵された画像入力手段1Aで撮影する。この際の画像データより携帯情報端末11内に所在するマーカ抽出手段2Aによってマーカ部分が抽出され、次に同じく携帯情報端末11内に所在するマーカ意匠判別手段2Bにこの結果が渡される。そして、演算の結果得られた、マーカの検出データが外部サーバ12に転送される。
【0099】
外部サーバ12では、この転送されてきたマーカの検出データを位置姿勢算出手段3Cに渡し、ここで画像入力手段1Aの、マーカ14が配置された空間座標系での座標値を算出する。同時に、マーカ意匠に別に別途コンテンツ所有手段4A内に登録されている、そのマーカ14に関連付けられた所定の情報である呈示データを検索し、最終的な呈示情報を作成する。そして、その呈示情報を携帯情報端末11の情報呈示手段5Aに対して配信する。
【0100】
この結果、携帯情報端末11の表示手段6Aの画面には、発掘によって現れた古代建築物の土台の上に、マーカ14に関連付けられた所定の情報である、復元された建造物のCGイメージが表示される。また、このマーカ14を撮影する際に、必ずしも利用者がマーカ14を正面から捕らえる必要はなく、土台の周りを回りながら、つまりあたかも建造物の周りを眺めながら歩いているかのように、マーカ14を色々な方向から捕らえるようにして、復元された建造物を色々な方向から眺めることができる。その際にもこのマーカ14と復元された建造物の空間的な位置関係は崩れることなく、携帯情報端末11において表示される。
【0101】
本第5の実施の形態で示す効果は、一般的に処理能力の低い携帯情報端末に全ての処理を行わせるのではなく、処理を分散させることにより、効率的にシステムを稼動させ、処理及びシステム動作のリアルタイム性を確保できることにある。
【0102】
なお、上記のデータの通信及び配信は、有線LAN、無線LAN、PHS回線、携帯電話回線、赤外線通信、Bluetooth(登録商標)等、データ転送の行える環境であれば、特に制限はない。
【0103】
以上、実施の形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形や応用が可能なことは勿論である。
【0104】
例えば、本発明は、携帯電話やカーナビゲーション・ユビキタスコンピューティングへの応用も可能である。さらに、実施の形態で説明した観光目的に留まらず、建設・製造業への応用も可能であることは言うまでもない。
【0105】
近年、普及している、カメラ付き携帯電話において、そのカメラから市中に設定したマーカ(例えば、特定の看板や建造物上のロゴなど)を認識し、そのカメラ画面に関連した情報を重畳表示させるシステムの場合、本発明の応用例として、マーカの認識処理や位置姿勢算出処理を、携帯電話の機種毎に異なる処理配分(端末側とサーバ側と)を設定したり、キャリアにより上記システム各機能処理を適宜配分すると言うことが可能である。
【0106】
(付記)
前記の具体的実施の形態から、以下のような構成の発明を抽出することができる。
【0107】
(1) 本システムの対象とされる特定地域内に複数配された既知のマーカと、
画像を撮影するための画像撮像手段と、
上記画像撮像手段で撮影した画像内に存在する上記既知のマーカを検出するマーカ検出手段と、
上記マーカ検出手段によって検出された既知のマーカを特定し、その特定された既知のマーカと上記画像撮像手段との間の位置姿勢関係を演算する位置姿勢関係演算手段と、
上記位置姿勢関係演算手段によって特定された既知のマーカに関連付けられた所定の情報を入手する関連情報入手手段と、
上記関連情報入手手段で入手された所定の情報を、上記位置姿勢関係演算手段で演算された位置姿勢関係に基づいて加工処理する情報加工処理手段と、
上記画像撮像手段で撮影した画像に、上記情報加工処理手段によって加工処理された情報を重畳して表示する表示手段と、
を具備し、
少なくとも上記画像撮像手段及び表示手段が携帯情報端末に備えられ、
その他の手段が、上記携帯情報端末と無線通信可能なサーバに備えられる、
ことを特徴とする視野一致型情報呈示システム。
【0108】
(対応する実施の形態)
この(1)に記載の視野一致型情報呈示システムに関する実施の形態は第1の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(1)に記載の視野一致型情報呈示システムによれば、携帯情報端末は画像撮像手段を有し、画像情報の入手をすることができ、その画像情報を表示手段にて表示することが可能である。サーバは、画像撮像手段にて入手した(撮影した)画像に写っている既知のマーカを用いて、撮影時の携帯情報端末自身の位置姿勢関係を演算して、その結果を基にして撮影されたマーカに予め関連付けられた所定の情報を加工処理し、携帯情報端末は、上記画像撮像手段が撮影して表示手段の画面内に表示している実写の映像の中に、この加工処理した所定の情報を重畳して同時に表示する。従って、実写の画面内に、関連する情報を同時に表示させることが可能となる。更に、大記憶容量や高性能な処理能力が要求される作業についてはサーバで行うようにしているので、携帯情報端末は画像の撮影と重畳表示が行えるだけの処理能力があれば良い。
【0109】
(2) 上記携帯情報端末は、更に、上記マーカ検出手段を備え、
上記サーバは、上記位置姿勢関係演算手段、上記関連情報入手手段、及び上記情報加工処理手段を備える、
ことを特徴とする(1)に記載の視野一致型情報呈示システム。
【0110】
(対応する実施の形態)
この(2)に記載の視野一致型情報呈示システムに関する実施の形態は第1の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(2)に記載の視野一致型情報呈示システムによれば、大記憶容量や高性能な処理能力が要求される作業についてはサーバで行うようにしているので、携帯情報端末は画像の撮影と、既知マーカの検出と、重畳表示が行えるだけの処理能力があれば良い。更に、携帯情報端末からサーバへは撮影した画像そのものではなくマーカ検出結果のみを送信すれば良いので、通信トラフィックの軽減ができる。
【0111】
(3) 上記携帯情報端末は、更に、上記情報加工処理手段を備え、
上記サーバは、上記マーカ検出手段、上記位置姿勢関係演算手段、及び上記関連情報入手手段を備える、
ことを特徴とする(1)に記載の視野一致型情報呈示システム。
【0112】
(対応する実施の形態)
この(3)に記載の視野一致型情報呈示システムに関する実施の形態は第1の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(3)に記載の視野一致型情報呈示システムによれば、大記憶容量や高性能な処理能力が要求される作業についてはサーバで行うようにしているので、携帯情報端末は画像の撮影と、情報の加工処理と、重畳表示が行えるだけの処理能力があれば良い。
【0113】
(4) 上記携帯情報端末は、更に、上記マーカ検出手段及び上記位置姿勢関係演算手段を備え、
上記サーバは、上記関連情報入手手段及び上記情報加工処理手段を備える、
ことを特徴とする(1)に記載の視野一致型情報呈示システム。
【0114】
(対応する実施の形態)
この(4)に記載の視野一致型情報呈示システムに関する実施の形態は第1の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(4)に記載の視野一致型情報呈示システムによれば、大記憶容量や高性能な処理能力が要求される作業についてはサーバで行うようにしているので、携帯情報端末は画像の撮影と、既知のマーカの検出及び位置姿勢関係の演算と、重畳表示が行えるだけの処理能力があれば良い。更に、携帯情報端末からサーバへは撮影した画像そのものではなくマーカ検出結果及び位置姿勢の演算結果のみを送信すれば良いので、通信トラフィックの軽減ができる。
【0115】
(5) 上記携帯情報端末は、更に、上記マーカ検出手段及び上記情報加工処理手段を備え、
上記サーバは、上記位置姿勢関係演算手段及び上記関連情報入手手段を備える、
ことを特徴とする(1)に記載の視野一致型情報呈示システム。
【0116】
(対応する実施の形態)
この(5)に記載の視野一致型情報呈示システムに関する実施の形態は第1の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(5)に記載の視野一致型情報呈示システムによれば、大記憶容量や高性能な処理能力が要求される作業についてはサーバで行うようにしているので、携帯情報端末は画像の撮影と、既知のマーカの検出と、情報の加工処理と、重畳表示が行えるだけの処理能力があれば良い。更に、携帯情報端末からサーバへは撮影した画像そのものではなくマーカ検出結果のみを送信すれば良いので、通信トラフィックの軽減ができる。
【0117】
(6) 上記携帯情報端末は、更に、上記マーカ検出手段、上記位置姿勢関係演算手段、及び上記関連情報入手手段を備え、
上記サーバは、上記情報加工処理手段を備える、
ことを特徴とする(1)に記載の視野一致型情報呈示システム。
【0118】
(対応する実施の形態)
この(6)に記載の視野一致型情報呈示システムに関する実施の形態は第1の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(6)に記載の視野一致型情報呈示システムによれば、高性能な処理能力が要求される作業についてはサーバで行うようにしているので、携帯情報端末は画像の撮影と、既知のマーカの検出及び位置姿勢関係の演算と、関連情報の入手と、重畳表示が行えるだけの処理能力があれば良い。更に、携帯情報端末からサーバへは撮影した画像そのものではなくマーカ検出結果、位置姿勢の演算結果、及び関連情報のみを送信すれば良いので、通信トラフィックの軽減ができる。
【0119】
(7) 上記携帯情報端末は、更に、上記マーカ検出手段、上記位置姿勢関係演算手段、及び上記情報加工処理手段を備え、
上記サーバは、上記関連情報入手手段を備える、
ことを特徴とする(1)に記載の視野一致型情報呈示システム。
【0120】
(対応する実施の形態)
この(7)に記載の視野一致型情報呈示システムに関する実施の形態は第1の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(7)に記載の視野一致型情報呈示システムによれば、大記憶容量や高性能な処理能力が要求される作業についてはサーバで行うようにしているので、携帯情報端末は画像の撮影と、既知のマーカの検出と、位置姿勢関係の演算と、情報の加工処理と、重畳表示が行えるだけの処理能力があれば良い。更に、携帯情報端末からサーバへは撮影した画像そのものではなくマーカが何であるかの情報のみを送信すれば良いので、通信トラフィックの軽減ができる。
【0121】
(8) 画像を撮影するための画像撮像手段と、
上記画像撮像手段で撮影した画像内に存在する上記既知のマーカを検出するマーカ検出手段と、
上記マーカ検出手段によって検出された既知のマーカが、特定地域内に複数配された既知のマーカの内の何れであるかを特定し、その特定された既知のマーカと上記画像撮像手段との間の位置姿勢関係を演算する位置姿勢関係演算手段と、
上記位置姿勢関係演算手段によって特定された既知のマーカに関連付けられた所定の情報を入手する関連情報入手手段と、
上記関連情報入手手段で入手された所定の情報を、上記位置姿勢関係演算手段で演算された位置姿勢関係に基づいて加工処理する情報加工処理手段と、
上記画像撮像手段で撮影した画像に、上記情報加工処理手段によって加工処理された情報を重畳して表示する表示手段と、
を具備することを特徴とする視野一致型情報呈示システム用の携帯情報端末。
【0122】
(対応する実施の形態)
この(8)に記載の視野一致型情報呈示システム用の携帯情報端末に関する実施の形態は第1の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(8)に記載の視野一致型情報呈示システム用の携帯情報端末によれば、画像撮像手段を有し、画像情報の入手をすることができ、その画像情報を表示手段にて表示することが可能である。そして更に、画像撮像手段にて入手した(撮影した)画像に写っている既知のマーカを用いて、撮影時の当該携帯情報端末自身の位置姿勢関係を演算して、その結果を基にして撮影されたマーカに予め関連付けられた所定の情報を加工処理し、上記画像撮像手段が撮影して表示手段の画面内に表示している実写の映像の中に、この加工処理した所定の情報を重畳して同時に表示する。従って、実写の画面内に、関連する情報を同時に表示させることが可能となる。
【0123】
(9) 画像を撮影する画像撮像手段であって、その撮影した画像をサーバに無線送信することで、上記サーバに、その送信されてきた画像内に存在する既知のマーカが特定地域内に複数配された既知のマーカの内の何れであるかを特定し、その特定した既知のマーカと該画像撮像手段との間の位置姿勢関係を演算すると共に、上記特定した既知のマーカに関連付けられた所定の情報を入手し、それを上記演算した位置姿勢関係に基づいて加工処理するように機能させる、画像撮像手段と、
上記加工処理された所定の情報を上記サーバより無線受信して、それを上記画像撮像手段で撮影した画像に重畳して表示する表示手段と、
を具備することを特徴とする視野一致型情報呈示システム用の携帯情報端末。
【0124】
(対応する実施の形態)
この(9)に記載の視野一致型情報呈示システム用の携帯情報端末に関する実施の形態は第1の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(9)に記載の視野一致型情報呈示システム用の携帯情報端末によれば、画像撮像手段を有し、画像情報の入手をすることができ、その画像情報を表示手段にて表示することが可能である。更に、画像撮像手段にて入手した(撮影した)画像をサーバに送信することで、サーバにおいて、その画像に写っている既知のマーカを用いて、撮影時の携帯情報端末自身の位置姿勢関係を演算して、その結果を基にして撮影されたマーカに予め関連付けられた所定の情報を加工処理し、携帯情報端末は、この加工処理した所定の情報をサーバより受信して、それを上記画像撮像手段が撮影して表示手段の画面内に表示している実写の映像の中に重畳して同時に表示する。従って、実写の画面内に、関連する情報を同時に表示させることが可能となる。更に、大記憶容量や高性能な処理能力が要求される作業についてはサーバで行うようにしているので、携帯情報端末は画像の撮影と重畳表示が行えるだけの処理能力があれば良い。
【0125】
(10) 画像を撮影するための画像撮像手段と、
上記画像撮像手段で撮影した画像内から特定地域内に複数配された既知のマーカの何れかの存在を検出し、その既知のマーカに相当する部分の画像をサーバに無線送信することで、上記サーバに、その送信されてきた画像内の既知のマーカを特定し、その特定した既知のマーカと上記画像撮像手段との間の位置姿勢関係を演算すると共に、上記特定した既知のマーカに関連付けられた所定の情報を入手し、それを上記演算した位置姿勢関係に基づいて加工処理するように機能させる、マーカ検出手段と、
上記加工処理された所定の情報を上記サーバより無線受信して、それを上記画像撮像手段で撮影した画像に重畳して表示する表示手段と、
を具備することを特徴とする視野一致型情報呈示システム用の携帯情報端末。
【0126】
(対応する実施の形態)
この(10)に記載の視野一致型情報呈示システム用の携帯情報端末に関する実施の形態は第1の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(10)に記載の視野一致型情報呈示システム用の携帯情報端末によれば、画像撮像手段を有し、画像情報の入手をすることができ、その画像情報を表示手段にて表示することが可能である。更に、画像撮像手段にて入手した(撮影した)画像内から特定地域内に複数配された既知のマーカの何れかの存在を検出し、その既知のマーカに相当する部分の画像をサーバに送信することで、上記サーバにおいて、その部分の画像内の既知のマーカを特定し、その特定した既知のマーカを用いて、撮影時の携帯情報端末自身の位置姿勢関係を演算して、その結果を基にして撮影されたマーカに予め関連付けられた所定の情報を加工処理し、携帯情報端末は、この加工処理した所定の情報をサーバより受信して、それを上記画像撮像手段が撮影して表示手段の画面内に表示している実写の映像の中に重畳して同時に表示する。従って、実写の画面内に、関連する情報を同時に表示させることが可能となる。また、大記憶容量や高性能な処理能力が要求される作業についてはサーバで行うようにしているので、携帯情報端末は画像の撮影と、既知マーカの検出と、重畳表示が行えるだけの処理能力があれば良い。更に、携帯情報端末からサーバへは、撮影した画像全てではなく、検出したマーカに相当する部分のみを送信すれば良いので、通信トラフィックの軽減ができる。
【0127】
(11) 画像を撮影する画像撮像手段であって、その撮影した画像をサーバに無線送信することで、上記サーバに、その送信されてきた画像内に存在する既知のマーカが特定地域内に複数配された既知のマーカの内の何れであるかを特定し、その特定した既知のマーカと該画像撮像手段との間の位置姿勢関係を演算すると共に、上記特定した既知のマーカに関連付けられた所定の情報を入手するように機能させる、画像撮像手段と、
上記位置姿勢関係と上記所定の情報とを上記サーバより無線受信して、その所定の情報を上記位置姿勢関係に基づいて加工処理する情報加工処理手段と、
上記画像撮像手段で撮影した画像に、上記情報加工処理手段によって加工処理された情報を重畳して表示する表示手段と、
を具備することを特徴とする視野一致型情報呈示システム用の携帯情報端末。
【0128】
(対応する実施の形態)
この(11)に記載の視野一致型情報呈示システム用の携帯情報端末に関する実施の形態は第1の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(11)に記載の視野一致型情報呈示システム用の携帯情報端末によれば、画像撮像手段を有し、画像情報の入手をすることができ、その画像情報を表示手段にて表示することが可能である。更に、画像撮像手段にて入手した(撮影した)画像をサーバに送信することで、サーバにおいて、その画像に写っている既知のマーカを用いて、撮影時の携帯情報端末自身の位置姿勢関係を演算して、その結果を基にして撮影されたマーカに予め関連付けられた所定の情報を入手し、携帯情報端末は、この所定の情報と上記位置姿勢関係をサーバより受信して、この位置姿勢関係に基づいてその所定の情報を加工処理し、上記画像撮像手段が撮影して表示手段の画面内に表示している実写の映像の中に重畳して同時に表示する。従って、実写の画面内に、関連する情報を同時に表示させることが可能となる。また、大記憶容量や高性能な処理能力が要求される作業についてはサーバで行うようにしているので、携帯情報端末は画像の撮影と、情報の加工処理と、重畳表示が行えるだけの処理能力があれば良い。
【0129】
(12) 画像を撮影するための画像撮像手段と、
上記画像撮像手段で撮影した画像内から特定地域内に複数配された既知のマーカの何れかの存在を検出するマーカ検出手段と、
上記マーカ検出手段によって検出された既知のマーカを特定し、その特定された既知のマーカと上記画像撮像手段との間の位置姿勢関係を演算して、上記特定した既知のマーカ及び上記演算した位置姿勢関係をサーバに無線送信することで、上記サーバに、その送信されてきた上記既知のマーカに関連付けられた所定の情報を入手し、それを上記送信されてきた上記位置姿勢関係に基づいて加工処理するように機能させる、位置姿勢関係演算手段と、
上記加工処理された所定の情報を上記サーバより無線受信して、それを上記画像撮像手段で撮影した画像に重畳して表示する表示手段と、
を具備することを特徴とする視野一致型情報呈示システム用の携帯情報端末。
【0130】
(対応する実施の形態)
この(12)に記載の視野一致型情報呈示システム用の携帯情報端末に関する実施の形態は第1の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(12)に記載の視野一致型情報呈示システム用の携帯情報端末によれば、画像撮像手段を有し、画像情報の入手をすることができ、その画像情報を表示手段にて表示することが可能である。更に、画像撮像手段にて入手した(撮影した)画像内から特定地域内に複数配された既知のマーカの何れかの存在を検出して特定し、その特定された既知のマーカと上記画像撮像手段との間の位置姿勢関係を演算して、上記特定した既知のマーカ及び上記演算した位置姿勢関係をサーバに送信することで、サーバにおいて、そ既知のマーカをに予め関連付けられた所定の情報を上記位置姿勢関係に基づいて加工処理し、携帯情報端末は、この加工処理した所定の情報をサーバより受信して、それを上記画像撮像手段が撮影して表示手段の画面内に表示している実写の映像の中に重畳して同時に表示する。従って、実写の画面内に、関連する情報を同時に表示させることが可能となる。また、大記憶容量や高性能な処理能力が要求される作業についてはサーバで行うようにしているので、携帯情報端末は画像の撮影と、既知のマーカの検出及び位置姿勢関係の演算と、重畳表示が行えるだけの処理能力があれば良い。更に、携帯情報端末からサーバへは撮影した画像そのものではなくマーカ検出結果及び位置姿勢の演算結果のみを送信すれば良いので、通信トラフィックの軽減ができる。
【0131】
(13) 画像を撮影するための画像撮像手段と、
上記画像撮像手段で撮影した画像内から特定地域内に複数配された既知のマーカの何れかの存在を検出し、その既知のマーカに相当する部分の画像をサーバに無線送信することで、上記サーバに、その送信されてきた画像内の既知のマーカを特定し、その特定した既知のマーカと上記画像撮像手段との間の位置姿勢関係を演算すると共に、上記特定した既知のマーカに関連付けられた所定の情報を入手するように機能させる、マーカ検出手段と、
上記位置姿勢関係と上記所定の情報とを上記サーバより無線受信して、その所定の情報を上記位置姿勢関係に基づいて加工処理する情報加工処理手段と、
上記画像撮像手段で撮影した画像に、上記情報加工処理手段によって加工処理された情報を重畳して表示する表示手段と、
を具備することを特徴とする視野一致型情報呈示システム用の携帯情報端末。
【0132】
(対応する実施の形態)
この(13)に記載の視野一致型情報呈示システム用の携帯情報端末に関する実施の形態は第1の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(13)に記載の視野一致型情報呈示システム用の携帯情報端末によれば、画像撮像手段を有し、画像情報の入手をすることができ、その画像情報を表示手段にて表示することが可能である。更に、画像撮像手段にて入手した(撮影した)画像内から特定地域内に複数配された既知のマーカの何れかの存在を検出し、その既知のマーカに相当する部分の画像をサーバに送信することで、上記サーバにおいて、その既知のマーカを特定し、その特定した既知のマーカと上記画像撮像手段との間の位置姿勢関係を演算すると共に、上記特定した既知のマーカに関連付けられた所定の情報を入手し、携帯情報端末は、上記位置姿勢関係と上記所定の情報とを上記サーバより受信して、その所定の情報を上記位置姿勢関係に基づいて加工処理し、上記画像撮像手段が撮影して表示手段の画面内に表示している実写の映像の中に重畳して同時に表示する。従って、実写の画面内に、関連する情報を同時に表示させることが可能となる。また、大記憶容量や高性能な処理能力が要求される作業についてはサーバで行うようにしているので、携帯情報端末は画像の撮影と、既知のマーカの検出と、情報の加工処理と、重畳表示が行えるだけの処理能力があれば良い。更に、携帯情報端末からサーバへは撮影した画像そのものではなくマーカ検出結果のみを送信すれば良いので、通信トラフィックの軽減ができる。
【0133】
(14) 画像を撮影するための画像撮像手段と、
上記画像撮像手段で撮影した画像内から特定地域内に複数配された既知のマーカの何れかの存在を検出するマーカ検出手段と、
上記マーカ検出手段によって検出された既知のマーカを特定し、その特定された既知のマーカと上記画像撮像手段との間の位置姿勢関係を演算する位置姿勢関係演算手段と、
上記位置姿勢関係演算手段によって特定された既知のマーカに関連付けられた所定の情報を入手し、その入手した所定の情報を上記位置姿勢関係演算手段によって演算された上記位置姿勢関係と共に上記サーバに無線送信することで、上記サーバに、その送信されてきた上記所定の情報を上記送信されてきた上記位置姿勢関係に基づいて加工処理するように機能させる、関連情報入手手段と、
上記加工処理された所定の情報を上記サーバより無線受信して、それを上記画像撮像手段で撮影した画像に重畳して表示する表示手段と、
を具備することを特徴とする視野一致型情報呈示システム用の携帯情報端末。
【0134】
(対応する実施の形態)
この(14)に記載の視野一致型情報呈示システム用の携帯情報端末に関する実施の形態は第1の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(14)に記載の視野一致型情報呈示システム用の携帯情報端末によれば、画像撮像手段を有し、画像情報の入手をすることができ、その画像情報を表示手段にて表示することが可能である。更に、画像撮像手段にて入手した(撮影した)画像内から特定地域内に複数配された既知のマーカの何れかの存在を検出して特定し、その特定された既知のマーカと上記画像撮像手段との間の位置姿勢関係を演算すると共に、上記特定された既知のマーカに関連付けられた所定の情報を入手し、その入手した所定の情報を上記位置姿勢関係と共に上記サーバに送信することで、上記サーバにおいて、上記位置姿勢関係に基づいて上記所定の情報を加工処理し、携帯情報端末は、この加工処理した所定の情報をサーバより受信して、それを上記画像撮像手段が撮影して表示手段の画面内に表示している実写の映像の中に重畳して同時に表示する。従って、実写の画面内に、関連する情報を同時に表示させることが可能となる。また、高性能な処理能力が要求される作業についてはサーバで行うようにしているので、携帯情報端末は画像の撮影と、既知のマーカの検出及び位置姿勢関係の演算と、関連情報の入手と、重畳表示が行えるだけの処理能力があれば良い。更に、携帯情報端末からサーバへは撮影した画像そのものではなくマーカ検出結果、位置姿勢の演算結果、及び関連情報のみを送信すれば良いので、通信トラフィックの軽減ができる。
【0135】
(15) 画像を撮影するための画像撮像手段と、
上記画像撮像手段で撮影した画像内から特定地域内に複数配された既知のマーカの何れかの存在を検出するマーカ検出手段と、
上記マーカ検出手段によって検出された既知のマーカを特定し、その特定された既知のマーカと上記画像撮像手段との間の位置姿勢関係を演算し、上記既知のマーカの特定結果をサーバに無線送信することで、上記サーバに、その送信されてきた上記特定した既知のマーカに関連付けられた所定の情報を入手するように機能させる、位置姿勢関係演算手段と、
上記所定の情報を上記サーバより無線受信して、それを上記位置姿勢関係演算手段で演算された位置姿勢関係に基づいて加工処理する情報加工処理手段と、
上記画像撮像手段で撮影した画像に、上記情報加工処理手段によって加工処理された情報を重畳して表示する表示手段と、
を具備することを特徴とする視野一致型情報呈示システム用の携帯情報端末。
【0136】
(対応する実施の形態)
この(15)に記載の視野一致型情報呈示システム用の携帯情報端末に関する実施の形態は第1の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(15)に記載の視野一致型情報呈示システム用の携帯情報端末によれば、画像撮像手段を有し、画像情報の入手をすることができ、その画像情報を表示手段にて表示することが可能である。更に、画像撮像手段にて入手した(撮影した)画像内から特定地域内に複数配された既知のマーカの何れかの存在を検出して特定し、その特定された既知のマーカと上記画像撮像手段との間の位置姿勢関係を演算すると共に、上記既知のマーカの特定結果を上記サーバに送信することで、上記サーバにおいて、上記特定した既知のマーカに関連付けられた所定の情報を入手し、携帯情報端末は、この所定の情報をサーバより受信して、それを上記位置姿勢関係に基づいて加工処理して、上記画像撮像手段が撮影して表示手段の画面内に表示している実写の映像の中に重畳して同時に表示する。従って、実写の画面内に、関連する情報を同時に表示させることが可能となる。また、大記憶容量や高性能な処理能力が要求される作業についてはサーバで行うようにしているので、携帯情報端末は画像の撮影と、既知のマーカの検出と、位置姿勢関係の演算と、情報の加工処理と、重畳表示が行えるだけの処理能力があれば良い。更に、携帯情報端末からサーバへは撮影した画像そのものではなくマーカが何であるかの情報のみを送信すれば良いので、通信トラフィックの軽減ができる。
【0137】
(16) 上記既知のマーカは、上記特定地域内の各々の設置場所の3次元的情報を表現し、
上記既知のマーカの特定及び位置姿勢関係の演算は、上記3次元的情報に基づいて行われる、
ことを特徴とする(1)乃至(7)の何れかに記載の視野一致型情報呈示システム又は(8)乃至(15)の何れかに記載の携帯情報端末。
【0138】
(対応する実施の形態)
この(16)に記載の視野一致型情報呈示システム又は携帯情報端末に関する実施の形態は第1の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(16)に記載の視野一致型情報呈示システムによれば、マーカに当該マーカの設置場所と当該マーカが向いている方向とを記録しておくことで、容易にマーカを特定でき、また、画像撮像手段つまり携帯情報端末の使用者の位置及び向いている方向を検出することができる。
【0139】
(17) 上記サーバ又は上記携帯情報端末は、更に、所定の期間内で特定された複数の既知のマーカの順番を記憶し、この記憶したマーカの順番とそれらマーカの上記特定地域内の配置位置関係とから、使用者の行動経路を演算して保存する行動経路演算手段を具備することを特徴とする(1)乃至(7)の何れかに記載の視野一致型情報呈示システム又は(8)乃至(15)の何れかに記載の携帯情報端末。
【0140】
(対応する実施の形態)
この(17)に記載の視野一致型情報呈示システム又は携帯情報端末に関する実施の形態は第1の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(17)に記載の視野一致型情報呈示システム又は携帯情報端末によれば、既知のマーカの撮影された順番を記憶し、このマーカの特定地域内の配置位置関係から、使用者の行動経路を演算し、保存するので、使用者がどのような経路で行動したかを算出することが可能になる。また、上記マーカの記憶時に、撮影時間等の付帯情報も同時に記憶すれば、使用者の行動の時間的な推移も把握することができる。
【0141】
(18) 上記サーバは、複数の上記携帯情報端末に対応可能に構成されていることを特徴とする(1)乃至(7)の何れかに記載の視野一致型情報呈示システム又は(9)乃至(15)の何れかに記載の携帯情報端末。
【0142】
(対応する実施の形態)
この(18)に記載の視野一致型情報呈示システム又は携帯情報端末に関する実施の形態は第1の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(18)に記載の視野一致型情報呈示システム又は携帯情報端末によれば、複数の携帯情報端末つまり複数の使用者に対応することができる。
【0143】
(19) 上記サーバは、更に、各携帯情報端末に関して、上記特定された複数の既知のマーカの順番を記憶し、この記憶したマーカの順番とそれらマーカの上記特定地域内の配置位置関係とから、当該携帯端末の使用者の行動経路を演算して保存すると共に、上記複数の携帯端末の全使用者の各時点での上記特定地域内の各区画の密度を確認する密度確認手段を具備することを特徴とする(18)に記載の視野一致型情報呈示システム又は携帯情報端末。
【0144】
(対応する実施の形態)
この(19)に記載の視野一致型情報呈示システム又は携帯情報端末に関する実施の形態は第1の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(19)に記載の視野一致型情報呈示システム又は携帯情報端末によれば、各携帯情報端末毎に、既知のマーカの撮影された順番を記憶し、このマーカの特定地域内の配置位置関係から、各使用者の行動経路を演算し、保存するので、各使用者がどのような経路で行動したかを算出することが可能になる。また、上記マーカの記憶時に、撮影時間等の付帯情報も同時に記憶すれば、各使用者の行動の時間的な推移も把握することができる。更には、ある時点での又は現在時点での、当該特定地域内の特定施設又は区画の過密あるいは過疎状態が把握できる。
【0145】
(20) 上記サーバは、更に、上記確認した現在時点での密度に基づいて或いは上記サーバの管理者の所望に応じて、恣意的に上記特定地域内の特定施設又は区画への誘導を促す情報を、密度の濃い区画に位置する使用者の或いは任意の携帯情報端末に送信する誘導手段を具備し、
上記携帯情報端末は、上記誘導を促す情報を受信したときには、その情報を上記表示手段で表示することを特徴とする(19)に記載の視野一致型情報呈示システム又は携帯情報端末。
【0146】
(対応する実施の形態)
この(20)に記載の視野一致型情報呈示システム又は携帯情報端末に関する実施の形態は第1の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(20)に記載の視野一致型情報呈示システム又は携帯情報端末によれば、把握した現在時点での特定施設又は区画の過密あるいは過疎状態に基づいて、サーバの管理者側が、混雑が激しい場合には比較的に空いている特定施設又は区画へ案内したり、特定のイベントの開催を案内して当該特定地域内の使用者の流れを恣意的にコントロールすることが可能になる。
【0147】
(21) 上記携帯情報端末は、更に、当該携帯情報端末の使用者が所望の目的地を設定する目的地設定手段を具備し、
上記既知のマーカに関連付けられた所定の情報は、移動方向を指示するための画像データであり、
上記所定の情報の加工処理は、上記当該マーカの配置位置から上記目的地設定手段で設定された上記目的地への経路と、上記演算された位置姿勢関係により判別される上記画像撮像手段の向いている方向とに基づいて、上記移動方向を指示するための画像データによって生成された画像を加工処理することで、上記目的地への移動方向を示す案内画像を生成することである、
ことを特徴とする(1)乃至(7)の何れかに記載の視野一致型情報呈示システム又は(8)乃至(15)の何れかに記載の携帯情報端末。
【0148】
(対応する実施の形態)
この(21)に記載の視野一致型情報呈示システム又は携帯情報端末に関する実施の形態は第1の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(21)に記載の視野一致型情報呈示システム又は携帯情報端末によれば、現在撮影したマーカつまり現在使用者がいる位置から次に行きたい目的地までの経路を、撮影したマーカの位置情報と目的地の関係より算出し、その経路の表示を使用者が画像撮像手段を向けている方角に基づいて行う。従って、従来の印刷された地図を利用する場合のように、「今いる場所はここで、目的の場所はここなので、こう行って…」というような検討を地図を広げて行う必要がなくなり、携帯情報端末を適当に向けるだけで最適な経路が表示されるため、特定領域内での行動効率が飛躍的に向上する。
【0149】
(22) 上記サーバ又は上記携帯情報端末は、上記画像撮像手段で撮影した画像を、その撮影日時と上記特定された既知のマーカの上記特定地域内の配置位置により特定される撮影場所とを少なくとも含む撮影情報と共に保存する画像保存手段を更に具備することを特徴とする(1)乃至(7)の何れかに記載の視野一致型情報呈示システム又は(8)乃至(15)の何れかに記載の携帯情報端末。
【0150】
(対応する実施の形態)
この(22)に記載の視野一致型情報呈示システム又は携帯情報端末に関する実施の形態は第1の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(22)に記載の視野一致型情報呈示システム又は携帯情報端末によれば、画像撮像手段を用いてスナップ撮影した画像は、その前後にマーカを認識させることによって、そのマーカの位置情報やその他そのマーカに登録されている情報と、撮影日時や撮影の緒元データなどと一緒に記憶しておくことで、例えばどの場所で何時に撮影したスナップ写真であるか、また独自のイベントが行われている期間中であるのかを、携帯情報端末の使用者がメモをとっておくような必要が無くなる。
【0151】
(23) 上記サーバは、更に、
上記画像撮像手段で撮影した画像を、その撮影日時と上記特定された既知のマーカの上記特定地域内の配置位置により特定される撮影場所とを少なくとも含む撮影情報と共に保存する画像保存手段と、
上記画像保存手段に保存された上記画像及び撮影情報を、インターネットを介して撮影者にダウンロードさせる手段と、
を具備することを特徴とする(1)乃至(7)の何れかに記載の視野一致型情報呈示システム。
【0152】
(対応する実施の形態)
この(23)に記載の視野一致型情報呈示システムに関する実施の形態は第1の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(23)に記載の視野一致型情報呈示システムによれば、携帯情報端末の画像撮像手段で撮影したスナップ画像はサーバ上に保存され、上記携帯情報端末の使用者が当該特定施設から帰宅した後、インターネットを介して、このスナップ画像を入手することが可能となるので、使用者は、当該特定地域に個人用のカメラを用意していく必要が無い。
【0153】
(24) 上記携帯情報端末は、更に、当該携帯情報端末の使用者が当日のスケジュールを設定するスケジュール設定手段を具備し、
上記サーバ又は上記携帯情報端末は、更に、上記スケジュール設定手段で設定されたスケジュールを保存するスケジュール保存手段を具備し、
上記表示手段は、上記携帯情報端末の使用者の操作に応じて、上記スケジュール保存手段に保存されたスケジュールを表示する機能を備える、
ことを特徴とする(1)乃至(7)の何れかに記載の視野一致型情報呈示システム又は(8)乃至(15)の何れかに記載の携帯情報端末。
【0154】
(対応する実施の形態)
この(24)に記載の視野一致型情報呈示システム又は携帯情報端末に関する実施の形態は第1の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(24)に記載の視野一致型情報呈示システム又は携帯情報端末によれば、使用者が当日のスケジュールを入力し、当該携帯情報端末又はサーバに保存しておき、必要に応じて表示することができるので、効率良く当該特定地域内のイベントやアトラクションを楽しむことができる。また、複数の携帯情報端末つまり使用者のスケジュールをサーバで管理することで、当該特定地域内のイベントやアトラクションの混雑予測も可能となり、その予測に基づいて、サーバの管理者側が、その混雑すると予測されるその時間のイベントやアトラクションをスケジュールに組み込んだ使用者へ、その時間に比較的に空いているイベントやアトラクションへの案内送信する等して、当該特定地域内の使用者の流れを恣意的にコントロールすることが可能になる。
【0155】
(25) 上記サーバ又は上記携帯情報端末は、更に、上記スケジュール保存手段に保存されたスケジュールと、現在時間と、上記特定された既知のマーカの上記特定地域内の配置位置により特定される当該携帯情報端末の使用者がいる場所とを照合し、その照合により得られた上記スケジュールとの誤差に基づいた情報を上記表示手段に表示させるスケジュール管理手段を具備することを特徴とする(24)に記載の視野一致型情報呈示システム又は携帯情報端末。
【0156】
(対応する実施の形態)
この(25)に記載の視野一致型情報呈示システム又は携帯情報端末に関する実施の形態は第1の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(25)に記載の視野一致型情報呈示システム又は携帯情報端末によれば、スケジュールと時間及び場所とを照合することで、作成したスケジュールどおりに当該特定地域内を回っているかを時間あるいは順番も含めて確認することができる。
【0157】
(26) 上記サーバ又は携帯情報端末は、上記特定地域内に存在する施設と無線又は有線通信可能に構成され、
上記サーバ又は携帯情報端末は、更に、上記マーカの上記特定地域内での設置場所情報、上記施設との通信によって得られた利用状況及び予約状況、上記携帯情報端末の使用者の上記施設への予約の状況、及び上記使用者の上記特定地域内での行動履歴、の何れかを少なくとも含む特定地域情報を保管管理する管理手段を具備し、
上記携帯情報端末は、上記管理手段で保管管理されている上記特定地域情報を上記表示手段で適宜閲覧可能に構成されている、
ことを特徴とする(1)乃至(7)の何れかに記載の視野一致型情報呈示システム又は(8)乃至(15)の何れかに記載の携帯情報端末。
【0158】
(対応する実施の形態)
この(26)に記載の視野一致型情報呈示システム又は携帯情報端末に関する実施の形態は第1の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(26)に記載の視野一致型情報呈示システム又は携帯情報端末によれば、必要により、特定地域情報を表示手段で閲覧することができる。また、上記携帯情報端末単体での一元管理を行わず、上記特定地域情報を保管管理する管理手段をサーバに設けるようにすれば、携帯情報端末の限られたストレージを有効に活用することが可能になるだけでなく、携帯情報端末以外からの入手される情報も含めた、総合的な関連を踏まえた上での情報提示が可能になる。
【0159】
(27) 上記特定地域内には、複数のアトラクション及び/又はイベントが存在し、
上記サーバは、更に、各アトラクション及び/又はイベントの現時点での参加待ち時間についての情報を保存する待ち時間保存手段を具備し、
上記携帯情報端末は、上記サーバと通信して、上記サーバの上記待ち時間保存手段に保存された上記待ち時間についての情報を上記表示手段で閲覧可能に構成されている、
ことを特徴とする(1)乃至(7)の何れかに記載の視野一致型情報呈示システム又は(9)乃至(15)の何れかに記載の携帯情報端末。
【0160】
(対応する実施の形態)
この(27)に記載の視野一致型情報呈示システム又は携帯情報端末に関する実施の形態は第1の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(27)に記載の視野一致型情報呈示システム又は携帯情報端末によれば、携帯情報端末の使用者に、リアルタイムなアトラクション或いはイベントへの参加待ち時間情報を提供することができ、使用者は、そのリアルタイムな待ち時間情報に応じて、効率良くアトラクションやイベントに参加できる。また、実際にそのアトラクション或いはイベントまで行かずとも、遠隔状態にて状況が把握できるため、精神的な苦痛が少なくてすむ。
【0161】
(28) 上記特定地域内には、複数のアトラクション及び/又はイベントが存在し、
上記携帯情報端末は、更に、上記複数のアトラクション及び/又はイベントの内の所望のアトラクション及び/又はイベントを複数箇所指定する指定手段を具備し、
上記サーバ又は携帯情報端末は、更に、上記指定手段による複数箇所のアトラクション及び/又はイベントの指定に応じて、それらを効率良く回れる推奨のスケジュールを生成するスケジュール生成手段を具備し、
上記携帯情報端末は、上記スケジュール生成手段で生成された推奨のスケジュールを上記表示手段に表示する機能を備える、
ことを特徴とする(1)乃至(7)の何れかに記載の視野一致型情報呈示システム又は(8)乃至(15)の何れかに記載の携帯情報端末。
【0162】
(対応する実施の形態)
この(28)に記載の視野一致型情報呈示システム又は携帯情報端末に関する実施の形態は第1の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(28)に記載の視野一致型情報呈示システム又は携帯情報端末によれば、携帯情報端末の所有者所望のイベント・アトラクションを効率良く回れる推奨の順番を携帯情報端末に表示させることが可能であるので、使用者は、時間の有効活用が図れるだけでなく、当該特定施設内での行動プランの検討が容易になる。
【0163】
(29) 上記特定地域内には、上記サーバとの無線又は有線通信機能を備えた予約可能な施設が存在し、
上記サーバは、更に、上記施設との通信によって取得した当該施設の利用状況を示す情報を保存すると共に、上記携帯情報端末からの要求に応じて、上記利用状況を示す情報の当該携帯情報端末への送信、及び、上記施設の予約或いは予約解除、を行う施設管理手段を具備し、
上記携帯情報端末は、更に、使用者の操作に従って、上記サーバの上記施設管理手段に対し上記施設の利用状況を示す情報の送信を要求し、その要求に応じて受信した上記利用状況を示す情報を上記表示手段に表示し、且つ、使用者の操作に従って、上記施設の予約或いは解除の要求を上記サーバの上記施設管理手段に対して送信する予約手段を具備する、
ことを特徴とする(1)乃至(7)の何れかに記載の視野一致型情報呈示システム又は(9)乃至(15)の何れかに記載の携帯情報端末。
【0164】
(対応する実施の形態)
この(29)に記載の視野一致型情報呈示システム又は携帯情報端末に関する実施の形態は第1の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(29)に記載の視野一致型情報呈示システム又は携帯情報端末によれば、使用者は、特定地域内の施設に実際に出向くことなく、携帯情報端末を利用して、サーバを介して、当該施設のリアルタイムな利用状況を確認することができ、更には、当該施設の予約及び予約のキャンセルを行うことができる。
【0165】
(30) 上記特定地域内には、予約可能な施設が存在し、
上記携帯情報端末は、更に、
上記予約可能な施設と無線又は有線通信を行う通信手段と、
当該携帯情報端末の使用者の操作に従って、上記通信手段によって上記施設の利用状況を示す情報を獲得し、その獲得した上記利用状況を示す情報を上記表示手段に表示し、且つ、使用者の操作に従って、上記施設の予約或いは予約解除の要求を上記通信手段によって上記施設に送信する予約手段と、
を具備することを特徴とする(8)に記載の携帯情報端末。
【0166】
(対応する実施の形態)
この(30)に記載の携帯情報端末に関する実施の形態は第1の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(30)に記載の携帯情報端末によれば、使用者は、特定地域内の施設に実際に出向くことなく、携帯情報端末により当該施設と通信を行ってリアルタイムな利用状況を確認することができ、更には、当該施設の予約及び予約のキャンセルを行うことができる。
【0167】
(31) 上記特定地域内には、上記携帯情報端末の使用者が購入可能な商品を販売する販売施設が存在し、
上記サーバは、更に、上記商品の一覧情報を保存すると共に、上記携帯情報端末からの要求に応じて、上記商品の一覧情報の当該携帯情報端末への送信、及び、上記使用者が所望する商品の購入手続を行う商品管理手段を具備し、
上記携帯情報端末は、更に、使用者の操作に従って、上記サーバの上記商品管理手段に対し上記商品の一覧情報の送信を要求し、その要求に応じて受信した上記商品の一覧情報を上記表示手段に表示し、且つ、使用者の操作による商品選択に従って、その選択商品の購入手続要求を上記サーバの上記商品管理手段に対して送信する購入手段を具備し、
上記サーバと上記特定地域内の販売施設とは無線又は有線通信可能に構成され、
上記商品管理手段での上記商品の購入手続は、上記選択商品の購入予約情報、又は、上記選択商品の上記特定地域内の所定の受取位置への移送指示、を上記選択商品の販売施設へ送信することである、
ことを特徴とする(1)乃至(7)の何れかに記載の視野一致型情報呈示システム又は(9)乃至(15)の何れかに記載の携帯情報端末。
【0168】
(対応する実施の形態)
この(31)に記載の視野一致型情報呈示システム又は携帯情報端末に関する実施の形態は第1の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(31)に記載の視野一致型情報呈示システム又は携帯情報端末によれば、携帯情報端末の使用者は、特定地域内での販売施設で購入できる商品一覧をサーバより入手し携帯情報端末上に表示し、所望する商品について、販売施設に出向くことなしに、購入の手続きを行うことができる。また、購入した商品の受け取りを、上記特定地域内の所定の受取位置、例えば当該施設が遊園地・テーマパーク・博物館等であればその出口、で行うようにすれば、購入した商品を持ったまま当該特定地域内を移動する必要がないため、アトラクションやイベントの参加の際への煩雑さから開放される。また、遠隔状態での購入予約が可能なため、特定地域内を大幅に移動する必要はない点でも便利である。更には、この購入予約を、アトラクション等の参加待ち行列に並んでいる際や、レストラン等で料理が出てくるまでの間等、待ち時間を有効に利用できるようになる。
【0169】
(32) 上記特定地域内には、上記携帯情報端末の使用者が購入可能な商品を販売する販売施設が存在し、
上記携帯情報端末は、更に、
上記販売施設と無線又は有線通信を行う通信手段と、
上記商品の一覧情報を保存する商品情報保存手段と、
当該携帯情報端末の使用者の操作に従って、上記商品情報保存手段に保存されている上記商品の一覧情報を上記表示手段に表示し、且つ、使用者の操作による商品選択に従って、上記通信手段により上記販売施設へその選択商品の購入予約、又は、上記選択商品の上記特定地域内の所定の受取位置への移送要求を送信する購入手段と、
を具備することを特徴とする(8)に記載の携帯情報端末。
【0170】
(対応する実施の形態)
この(32)に記載の携帯情報端末に関する実施の形態は第1の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(32)に記載の携帯情報端末によれば、携帯情報端末の使用者は、特定地域内での販売施設で購入できる商品一覧をその携帯情報端末上に表示し、所望する商品について、販売施設に出向くことなしに、購入の手続きを行うことができる。また、購入した商品の受け取りを、上記特定地域内の所定の受取位置、例えば当該施設が遊園地・テーマパーク・博物館等であればその出口、で行うようにすれば、購入した商品を持ったまま当該特定地域内を移動する必要がないため、アトラクションやイベントの参加の際への煩雑さから開放される。また、遠隔状態での購入予約が可能なため、特定地域内を大幅に移動する必要はない点でも便利である。更には、この購入予約を、アトラクション等の参加待ち行列に並んでいる際や、レストラン等で料理が出てくるまでの間等、待ち時間を有効に利用できるようになる。
【0171】
(33) 上記サーバ又は上記携帯情報端末は、更に、上記商品の購入代金を、記憶したクレジットカード番号により対応するクレジット会社を介して、一括して支払可能なように、上記携帯情報端末の使用者のクレジットカード番号を記憶するカード番号記憶手段を具備することを特徴とする(31)に記載の視野一致型情報呈示システム又は(31)又は(32)に記載の携帯情報端末。
【0172】
(対応する実施の形態)
この(33)に記載の視野一致型情報呈示システム又は携帯情報端末に関する実施の形態は第1の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(33)に記載の視野一致型情報呈示システム又は携帯情報端末によれば、商品の購入代金を一括して精算できるため、使用者は、商品を購入する度にレジの長蛇の列に並ばなければならないような支払いの煩雑さから開放される。
【0173】
(34) 上記既知のマーカに関連付けられた所定の情報は、移動方向を指示するための画像データであり、
上記特定地域内には、上記携帯情報端末の使用者が購入可能な商品を販売する販売施設が存在し、
上記サーバ又は上記携帯情報端末は、更に、各商品について、その画像、価格、販売施設の場所、販売施設内の陳列位置を含む詳細情報を保存すると共に、上記携帯情報端末の使用者操作による商品一覧閲覧要求に応じて、上記詳細情報中の少なくとも画像と価格を含む全商品の一覧情報を上記表示手段に表示する商品管理手段を具備し、
上記所定の情報の加工処理は、上記使用者による商品選択指示に応じて、当該選択された商品の販売施設の場所及び陳列位置を上記商品管理手段より検索し、上記当該マーカの配置位置から上記検索された上記選択商品の陳列位置への経路と、上記演算された位置姿勢関係により判別される上記画像撮像手段の向いている方向とに基づいて、上記移動方向を指示するための画像データによって生成された画像を加工処理することで、上記陳列位置への移動方向を示す案内画像を生成することである、
ことを特徴とする(1)乃至(7)の何れかに記載の視野一致型情報呈示システム又は(8)乃至(15)の何れかに記載の携帯情報端末。
【0174】
(対応する実施の形態)
この(34)に記載の視野一致型情報呈示システム又は携帯情報端末に関する実施の形態は第1の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(34)に記載の視野一致型情報呈示システム又は携帯情報端末によれば、前後に撮影したマーカより現在の使用者の位置を認識し、現在の位置から使用者所望の商品を扱う販売施設までの経路、更には、その販売施設内での当該商品の陳列位置までの経路を携帯情報端末上に表示することができるので、目的の商品位置を的確に入手することが可能になる。
【0175】
(35) 観察画像を取得するための画像入力手段と、
この画像入力手段によって取得される、観察画像内に撮影される特定のマーカを抽出するマーカ抽出手段と、
このマーカ抽出手段によって抽出した特定のマーカを用いて上記画像入力手段の姿勢情報を算出する姿勢算出手段と、
この姿勢算出し手段で算出した姿勢情報に基づく所定の情報を呈示させる情報呈示手段と、
上記所定の情報として、呈示する情報を保管するコンテンツ所有手段と、
を具備することを特徴とする情報呈示システム。
【0176】
(対応する実施の形態)
この(35)に記載の情報呈示システムに関する実施の形態は第2の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(35)に記載の情報呈示システムによれば、画像入力手段で観察画面内に特定のマーカを捕らえることで、画像入力手段の撮影時の姿勢を算出できる。そして、その姿勢情報に則った所定の情報を、観察画面内に表示することが可能になる。
【0177】
(36) 上記画像入力手段と、上記情報呈示手段によって呈示される所定の情報を表示する表示手段とを備える携帯情報端末に、上記マーカ抽出手段、上記姿勢算出手段、上記情報呈示手段、上記コンテンツ所有手段の内の少なくとも一つを更に備えさせ、他の手段は通信により上記携帯情報端末に接続可能なサーバに保有することを特徴とする(35)に記載の情報呈示システム。
【0178】
(対応する実施の形態)
この(36)に記載の情報呈示システムに関する実施の形態は第5の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(36)に記載の情報呈示システムによれば、サーバに情報のみを伝達し、そのサーバで演算を行い、結果のみを携帯情報端末が利用することによって、計算能力の低い携帯情報端末による処理速度の低下を補うことが可能になる。
【0179】
(37) 観察画像を取得するための画像入力手段と、
この画像入力手段によって取得される、観察画像内に撮影される特定のマーカの意匠を識別するマーカ意匠識別手段と、
このマーカ意匠識別手段によって識別された特定のマーカの意匠から上記画像入力手段の位置情報を算出する位置算出手段と、
この位置算出手段で算出した位置情報に基づく所定の情報を呈示させる情報呈示手段と、
上記所定の情報として、呈示する情報を保管するコンテンツ所有手段と、
を具備することを特徴とする情報呈示システム。
【0180】
(対応する実施の形態)
この(37)に記載の情報呈示システムに関する実施の形態は第3の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(37)に記載の情報呈示システムによれば、画像入力手段で観察画面内に特定のマーカを捕らえることで、画像入力手段の撮影時の位置を算出できる。そして、その位置情報に則った所定の情報を、観察画面内に表示することが可能になる。
【0181】
(38) 上記画像入力手段と、上記情報呈示手段によって呈示される所定の情報を表示する表示手段とを備える携帯情報端末に、上記マーカ意匠識別手段、上記位置算出手段、上記情報呈示手段、上記コンテンツ所有手段の内の少なくとも一つを更に備えさせ、他の手段は通信により上記携帯情報端末に接続可能なサーバに保有することを特徴とする(37)に記載の情報呈示システム。
【0182】
(対応する実施の形態)
この(38)に記載の情報呈示システムに関する実施の形態は第5の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(38)に記載の情報呈示システムによれば、サーバに情報のみを伝達し、そのサーバで演算を行い、結果のみを携帯情報端末が利用することによって、計算能力の低い携帯情報端末による処理速度の低下を補うことが可能になる。
【0183】
(39) 観察画像を取得するための画像入力手段と、
この画像入力手段によって取得される、観察画像内に撮影される特定のマーカを抽出するマーカ抽出手段と、
このマーカ抽出手段によって抽出された特定のマーカに含まれる意匠を識別するマーカ意匠識別手段と、
上記マーカ抽出手段によって抽出された上記特定のマーカと上記マーカ意匠識別手段によって識別された上記特定のマーカの意匠とから、上記画像入力手段の位置姿勢情報を算出する位置姿勢算出手段と、
この位置姿勢算出手段で算出した位置姿勢情報に基づく所定の情報を呈示させる情報呈示手段と、
上記所定の情報として、呈示する情報を保管するコンテンツ所有手段と、
を具備することを特徴とする情報呈示システム。
【0184】
(対応する実施の形態)
この(39)に記載の情報呈示システムに関する実施の形態は第4の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(39)に記載の情報呈示システムによれば、画像入力手段で観察画面内に特定のマーカを捕らえることで、画像入力手段の撮影時の位置姿勢を算出できる。そして、その位置姿勢情報に則った所定の情報を、観察画面内に表示することが可能になる。
【0185】
(40) 上記画像入力手段と、上記情報呈示手段によって呈示される所定の情報を表示する表示手段とを備える携帯情報端末に、上記マーカ抽出手段、上記マーカ意匠識別手段、上記位置姿勢算出手段、上記情報呈示手段、上記コンテンツ所有手段の内の少なくとも一つを備えさせ、他の手段は通信により上記携帯情報端末に接続可能なサーバに保有することを特徴とする(39)に記載の情報呈示システム。
【0186】
(対応する実施の形態)
この(40)に記載の情報呈示システムに関する実施の形態は第5の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(40)に記載の型情報呈示システムによれば、サーバに情報のみを伝達し、そのサーバで演算を行い、結果のみを携帯情報端末が利用することによって、計算能力の低い携帯情報端末による処理速度の低下を補うことが可能になる。
【0187】
(41) 表示手段と、
当該携帯情報端末に対して装着された又は当該携帯情報端末が備える画像入力手段によって取得された観察画像を受け、その観察画像内に撮影される特定のマーカを抽出するマーカ抽出手段と、
このマーカ抽出手段によって抽出したマーカを用いて上記画像入力手段の姿勢情報を算出する姿勢算出手段と、
この姿勢算出手段で算出した姿勢情報に基づく所定の情報を上記表示手段に表示させることで上記所定の情報を呈示する情報呈示手段と、
上記所定の情報として、呈示する情報を保管するコンテンツ所有手段と、
を具備することを特徴とする携帯情報端末。
【0188】
(対応する実施の形態)
この(41)に記載の携帯情報端末に関する実施の形態は第2の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(41)に記載の携帯情報端末によれば、画像入力手段で観察画面内に特定のマーカを捕らえることで、画像入力手段の撮影時の位置を算出できる。そして、その位置情報に則った所定の情報を、観察画面内に表示することが可能になる。
【0189】
(42) 表示手段と、
当該携帯情報端末に対して装着された又は当該携帯情報端末が備える画像入力手段によって取得された観察画像を受け、その観察画像内に撮影される特定のマーカの意匠を識別するマーカ意匠識別手段と、
このマーカ意匠識別手段によって識別された特定のマーカの意匠から上記画像入力手段の位置情報を算出する位置算出手段と、
この位置算出手段で算出した位置情報に基づく所定の情報を上記表示手段に表示させることで上記所定の情報を呈示する情報呈示手段と、
上記所定の情報として、呈示する情報を保管するコンテンツ所有手段と、
を具備することを特徴とする携帯情報端末。
【0190】
(対応する実施の形態)
この(42)に記載の携帯情報端末に関する実施の形態は第3の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(42)に記載の携帯情報端末によれば、画像入力手段で観察画面内に特定のマーカを捕らえることで、画像入力手段の撮影時の位置を算出できる。そして、その位置情報に則った所定の情報を、観察画面内に表示することが可能になる。
【0191】
(43) 表示手段と、
当該携帯情報端末に対して装着された又は当該携帯情報端末が備える画像入力手段によって取得された観察画像を受け、その観察画像内に撮影される特定のマーカを抽出するマーカ抽出手段と、
このマーカ抽出手段によって抽出された特定のマーカに含まれる意匠を識別するマーカ意匠識別手段と、
上記マーカ抽出手段によって抽出された上記特定のマーカと上記マーカ意匠識別手段によって識別された上記特定のマーカの意匠とから、上記画像入力手段の位置姿勢情報を算出する位置姿勢算出手段と、
この位置姿勢算出手段で算出した位置姿勢情報に基づく所定の情報を上記表示手段に表示させることで上記所定の情報を呈示する情報呈示手段と、
上記所定の情報として、呈示する情報を保管するコンテンツ所有手段と、
を具備することを特徴とする携帯情報端末。
【0192】
(対応する実施の形態)
この(43)に記載の携帯情報端末に関する実施の形態は第4の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(43)に記載の携帯情報端末によれば、画像入力手段で観察画面内に特定のマーカを捕らえることで、画像入力手段の撮影時の位置姿勢を算出できる。そして、その位置姿勢情報に則った所定の情報を、観察画面内に表示することが可能になる。
【0193】
(44) 表示手段を備える携帯情報端末に対し通信によって接続可能なサーバであって、
上記携帯情報端末に対して装着された又は上記携帯情報端末が備える画像入力手段によって取得された観察画像内に撮影される特定のマーカを抽出するマーカ抽出手段と、
このマーカ抽出手段によって抽出したマーカを用いて上記画像入力手段の姿勢情報を算出する姿勢算出手段と、
この姿勢算出手段で算出した姿勢情報に基づく所定の情報を上記携帯情報端末の上記表示手段に表示させることで上記所定の情報を呈示する情報呈示手段と、
上記所定の情報として、呈示する情報を保管するコンテンツ所有手段と、
の内の少なくとも一つを具備し、
該サーバが備える手段を除いた上記各手段を備えた携帯情報端末又は他のサーバのその各手段との間で、必要な情報の送受信を行うことを特徴とするサーバ。
【0194】
(対応する実施の形態)
この(44)に記載のサーバに関する実施の形態は第5の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(44)に記載のサーバによれば、画像入力手段で観察画面内に特定のマーカを捕らえることで、画像入力手段の撮影時の姿勢を算出できる。そして、その姿勢情報に則った所定の情報を、観察画面内に表示することが可能になる。同時に、サーバに情報のみを伝達し、そのサーバで演算を行い、結果のみを携帯情報端末が利用することによって、計算能力の低い携帯情報端末による処理速度の低下を補うことが可能になる。
【0195】
(45) 表示手段を備える携帯情報端末に対し通信によって接続可能なサーバであって、
上記に対して装着された又は上記携帯情報端末が備える画像入力手段によって取得された観察画像内に撮影される特定のマーカの意匠を識別するマーカ意匠識別手段と、
このマーカ意匠識別手段によって識別された特定のマーカの意匠から上記画像入力手段の位置情報を算出する位置算出手段と、
この位置算出手段で算出した位置情報に基づく所定の情報を上記携帯情報端末の上記表示手段に表示させることで上記所定の情報を呈示する情報呈示手段と、
上記所定の情報として、呈示する情報を保管するコンテンツ所有手段と、
の内の少なくとも一つを具備し、
該サーバが備える手段を除いた上記各手段を備えた携帯情報端末又は他のサーバのその各手段との間で、必要な情報の送受信を行うことを特徴とするサーバ。
【0196】
(対応する実施の形態)
この(45)に記載のサーバに関する実施の形態は第5の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(45)に記載のサーバによれば、画像入力手段で観察画面内に特定のマーカを捕らえることで、画像入力手段の撮影時の姿勢を算出できる。そして、その姿勢情報に則った所定の情報を、観察画面内に表示することが可能になる。同時に、サーバに情報のみを伝達し、そのサーバで演算を行い、結果のみを携帯情報端末が利用することによって、計算能力の低い携帯情報端末による処理速度の低下を補うことが可能になる。
【0197】
(46) 表示手段を備える携帯情報端末に対し通信によって接続可能なサーバであって、
上記携帯情報端末に対して装着された又は上記携帯情報端末が備える画像入力手段によって取得された観察画像内に撮影される特定のマーカを抽出するマーカ抽出手段と、
このマーカ抽出手段によって抽出された特定のマーカに含まれる意匠を識別するマーカ意匠識別手段と、
上記マーカ抽出手段によって抽出された上記特定のマーカと上記マーカ意匠識別手段によって識別された上記特定のマーカの意匠とから、上記画像入力手段の位置姿勢情報を算出する位置姿勢算出手段と、
この位置姿勢算出手段で算出した位置姿勢情報に基づく所定の情報を上記携帯情報端末の上記表示手段に表示させることで上記所定の情報を呈示する情報呈示手段と、
上記所定の情報として、呈示する情報を保管するコンテンツ所有手段と、
の内の少なくとも一つを具備し、
該サーバが備える手段を除いた上記各手段を備えた携帯情報端末又は他のサーバのその各手段との間で、必要な情報の送受信を行うことを特徴とするサーバ。
【0198】
(対応する実施の形態)
この(46)に記載のサーバに関する実施の形態は第5の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(46)に記載のサーバによれば、画像入力手段で観察画面内に特定のマーカを捕らえることで、画像入力手段の撮影時の位置姿勢を算出できる。そして、その位置姿勢情報に則った所定の情報を、観察画面内に表示することが可能になる。同時に、サーバに情報のみを伝達し、そのサーバで演算を行い、結果のみを携帯情報端末が利用することによって、計算能力の低い携帯情報端末による処理速度の低下を補うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0199】
【図1】図1(A)は本発明の第1の実施の形態に係る視野一致型情報呈示システムの構成を示す図、図1(B)は第1の実施の形態に係る視野一致型情報呈示システムの機能ブロック図、図1(C)は表示手段に表示される重畳情報のイメージを示す図であり、図1(D)は2次元のナビゲーション表示例を示す図である。
【図2】図2(A)はスケジュール作成動作を説明するためのフローチャートを示す図であり、図2(B)は商品購入動作を説明するためのフローチャートを示す図である。
【図3】図3(A)は古代遺跡の実写表示状態を示す図であり、図3(B)は古代遺跡の復元モデルを重畳表示した状態を示す図である。
【図4】図4は商品の詳細情報を表示した状態を示す図である。
【図5】図5は本発明の第2の実施の形態に係る視野一致型情報呈示システムの構成を示す図である。
【図6】図6は本発明の第3の実施の形態に係る視野一致型情報呈示システムの構成を示す図である。
【図7】図7は本発明の第4の実施の形態に係る視野一致型情報呈示システムの構成を示す図である。
【図8】図8は本発明の第5の実施の形態に係る視野一致型情報呈示システムの構成を示す図である。
【図9】図9は従来の基準マーカ位置から画像撮像手段の位置姿勢を求める方法を説明するための図である。
【符号の説明】
【0200】
1…画像入手部、 1A…画像入力手段、 2…マーカ検出(特徴点検出)部、 2A…マーカ抽出手段、 2B…マーカ意匠判別手段、 3…マーカ認識(特徴点認識)部、 3A…姿勢算出手段、 3B…位置算出手段、 3C…位置姿勢算出手段、 4…関連情報入手部、 4A…コンテンツ所有手段、 5…モデルデータ作成(レンダリング)部、 5A…情報呈示手段、 6…表示部、 6A…表示手段、 11…携帯情報端末、 11A…画像撮像手段、 11B…表示手段、 12…サーバ、 13…施設、 14…マーカ、 15…矢印、 16…歩いた軌跡表示、 17…撮影したマーカ、 18…現在の位置、 19…目的地、 20…陳列商品、 21…詳細な情報。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本システムの対象とされる特定地域内に複数配された既知のマーカと、
画像を撮影するための画像撮像手段と、
上記画像撮像手段で撮影した画像内に存在する上記既知のマーカを検出するマーカ検出手段と、
上記マーカ検出手段によって検出された既知のマーカを特定し、その特定された既知のマーカと上記画像撮像手段との間の位置姿勢関係を演算する位置姿勢関係演算手段と、
上記位置姿勢関係演算手段によって特定された既知のマーカに関連付けられた所定の情報を入手する関連情報入手手段と、
上記関連情報入手手段で入手された所定の情報を、上記位置姿勢関係演算手段で演算された位置姿勢関係に基づいて加工処理する情報加工処理手段と、
上記画像撮像手段で撮影した画像に、上記情報加工処理手段によって加工処理された情報を重畳して表示する表示手段と、
を具備し、
少なくとも上記画像撮像手段及び表示手段が携帯情報端末に備えられ、
その他の手段が、上記携帯情報端末と無線通信可能なサーバに備えられ、
上記既知のマーカに関連付けられた所定の情報は、移動方向を指示するための画像データであり、
上記特定地域内には、上記携帯情報端末の使用者が購入可能な商品を販売する販売施設が存在し、
上記サーバ又は上記携帯情報端末は、更に、各商品について、その画像、価格、販売施設の場所、販売施設内の陳列位置を含む詳細情報を保存すると共に、上記携帯情報端末の使用者操作による商品一覧閲覧要求に応じて、上記詳細情報中の少なくとも画像と価格を含む全商品の一覧情報を上記表示手段に表示する商品管理手段を具備し、
上記所定の情報の加工処理は、上記使用者による商品選択指示に応じて、当該選択された商品の販売施設の場所及び陳列位置を上記商品管理手段より検索し、上記当該マーカの配置位置から上記検索された上記選択商品の陳列位置への経路と、上記演算された位置姿勢関係により判別される上記画像撮像手段の向いている方向とに基づいて、上記移動方向を指示するための画像データによって生成された画像を加工処理することで、上記陳列位置への移動方向を示す案内画像を生成することである、
ことを特徴とする視野一致型情報呈示システム。
【請求項2】
本システムの対象とされる特定地域内に複数配された既知のマーカと、
画像を撮影するための画像撮像手段と、
上記画像撮像手段で撮影した画像内に存在する上記既知のマーカを検出するマーカ検出手段と、
上記マーカ検出手段によって検出された既知のマーカを特定し、その特定された既知のマーカと上記画像撮像手段との間の位置姿勢関係を演算する位置姿勢関係演算手段と、
上記位置姿勢関係演算手段によって特定された既知のマーカに関連付けられた所定の情報を入手する関連情報入手手段と、
上記関連情報入手手段で入手された所定の情報を、上記位置姿勢関係演算手段で演算された位置姿勢関係に基づいて加工処理する情報加工処理手段と、
上記画像撮像手段で撮影した画像に、上記情報加工処理手段によって加工処理された情報を重畳して表示する表示手段と、
を具備し、
少なくとも上記画像撮像手段及び表示手段が携帯情報端末に備えられ、
その他の手段が、上記携帯情報端末と無線通信可能なサーバに備えられ、
上記特定地域内には、上記携帯情報端末の使用者が購入可能な商品を販売する販売施設が存在し、
上記サーバは、更に、上記商品の一覧情報を保存すると共に、上記携帯情報端末からの要求に応じて、上記商品の一覧情報の当該携帯情報端末への送信、及び、上記使用者が所望する商品の購入手続を行う商品管理手段を具備し、
上記携帯情報端末は、更に、使用者の操作に従って、上記サーバの上記商品管理手段に対し上記商品の一覧情報の送信を要求し、その要求に応じて受信した上記商品の一覧情報を上記表示手段に表示し、且つ、使用者の操作による商品選択に従って、その選択商品の購入手続要求を上記サーバの上記商品管理手段に対して送信する購入手段を具備し、
上記サーバと上記特定地域内の販売施設とは無線又は有線通信可能に構成され、
上記商品管理手段での上記商品の購入手続は、上記選択商品の購入予約情報、又は、上記選択商品の上記特定地域内の所定の受取位置への移送指示、を上記選択商品の販売施設へ送信することである、
ことを特徴とする視野一致型情報呈示システム。
【請求項3】
画像を撮影するための画像撮像手段と、
上記画像撮像手段で撮影した画像内に存在する既知のマーカを検出するマーカ検出手段と、
上記マーカ検出手段によって検出された既知のマーカが、特定地域内に複数配された既知のマーカの内の何れであるかを特定し、その特定された既知のマーカと上記画像撮像手段との間の位置姿勢関係を演算する位置姿勢関係演算手段と、
上記位置姿勢関係演算手段によって特定された既知のマーカに関連付けられた所定の情報を入手する関連情報入手手段と、
上記関連情報入手手段で入手された所定の情報を、上記位置姿勢関係演算手段で演算された位置姿勢関係に基づいて加工処理する情報加工処理手段と、
上記画像撮像手段で撮影した画像に、上記情報加工処理手段によって加工処理された情報を重畳して表示する表示手段と、
を具備し、
上記特定地域内には、上記携帯情報端末の使用者が購入可能な商品を販売する販売施設が存在し、
上記携帯情報端末は、更に、
上記販売施設と無線又は有線通信を行う通信手段と、
上記商品の一覧情報を保存する商品情報保存手段と、
当該携帯情報端末の使用者の操作に従って、上記商品情報保存手段に保存されている上記商品の一覧情報を上記表示手段に表示し、且つ、使用者の操作による商品選択に従って、上記通信手段により上記販売施設へその選択商品の購入予約、又は、上記選択商品の上記特定地域内の所定の受取位置への移送要求を送信する購入手段と、
を具備することを特徴とする視野一致型情報呈示システム用の携帯情報端末。
【請求項4】
上記サーバ又は上記携帯情報端末は、更に、上記商品の購入代金を、記憶したクレジットカード番号により対応するクレジット会社を介して、一括して支払可能なように、上記携帯情報端末の使用者のクレジットカード番号を記憶するカード番号記憶手段を具備することを特徴とする請求項2に記載の視野一致型情報呈示システム又は請求項3に記載の携帯情報端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−344226(P2006−344226A)
【公開日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−175581(P2006−175581)
【出願日】平成18年6月26日(2006.6.26)
【分割の表示】特願2003−101644(P2003−101644)の分割
【原出願日】平成15年4月4日(2003.4.4)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】