親子電話システムおよび親子電話システムの構築方法
【課題】親子間で信号を送受するための特別なインターフェースを持たせることなく、親子関係の管理・設定を行うことができる技術を提供する。
【解決手段】、内線ネットワーク4に無線AP3および有線端末21を接続すると共に、無線AP3を介して内線ネットワーク4に無線端末22を接続する。そして、有線端末21に、無線端末22の自端末21への載置状態の変化を契機として、主装置1に対して親子設定要求を送信させる。また、無線端末22に、自端末22の有線端末21への載置状態の変化を契機として、主装置1に対して親子設定要求を送信させる。また、主装置1に、所定時間内に一の有線端末21および一の無線端末22から親子設定要求を受信した場合に、これらの端末21、22間に親子関係を設定する。
【解決手段】、内線ネットワーク4に無線AP3および有線端末21を接続すると共に、無線AP3を介して内線ネットワーク4に無線端末22を接続する。そして、有線端末21に、無線端末22の自端末21への載置状態の変化を契機として、主装置1に対して親子設定要求を送信させる。また、無線端末22に、自端末22の有線端末21への載置状態の変化を契機として、主装置1に対して親子設定要求を送信させる。また、主装置1に、所定時間内に一の有線端末21および一の無線端末22から親子設定要求を受信した場合に、これらの端末21、22間に親子関係を設定する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主装置を用いた親子電話システムの技術に関し、特に親子関係の設定技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、親機および無線子機の構成を複雑化させることなく、親機に対する無線子機の載置状態を主装置で把握できる電話システムが記載されている。この電話システムにおいて、親機は、無線子機の載置を検出した場合、主装置へ載置あり検出を通知すると共に、無線子機からのオンフック検出の通知に応じて主装置へ子機オンフックを通知する。主装置は、親機から載置あり検出通知および子機オンフック通知を受信し、これらの通知元を比較し、その一致/不一致に応じて、無線子機が、対となる親機へ載置されているか否かを判断する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−253861号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の電話システムでは、親子間で、通話用の無線リンク確立に先立って子機オンフック通知を送受する必要がある。このため、無線リンク用のインターフェースとは別に、親子間で子機オンフック通知を送受するための特別なインターフェースを持たせる必要があり、コストが嵩む。また、特許文献1に記載の電話システムは、親子関係を新たに設定することについて何ら考慮されていない。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、親子間で信号を送受するための特別なインターフェースを持たせることなく、親子関係の管理・設定を行うことができる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明では、内線に無線アクセスポイントおよび端末装置を接続すると共に、無線アクセスポイントを介して内線に無線端末装置を接続する。そして、端末装置に、無線端末装置の自端末装置への載置状態の変化を契機として、主装置に対して親子設定要求を送信させる。また、無線端末装置に、自無線端末装置の端末装置への載置状態の変化を契機として、主装置に対して親子設定要求を送信させる。また、主装置に、所定時間内に一の端末装置および一の無線端末装置から親子設定要求を受信した場合に、この端末装置を親機とし、この無線端末装置を子機とする親子情報を登録させる。
【0007】
例えば、本発明は、内線を収容する主装置と、前記内線に接続された無線アクセスポイントと、前記内線に接続された少なくとも1台の端末装置と、前記無線アクセスポイントを介して前記内線に接続され、前記端末装置に載置可能な少なくとも1台の無線端末装置と、を有する親子電話システムであって、
前記端末装置は、
前記無線端末装置の自端末装置への載置状態の変化を検出する端末装置側載置状態検出手段と、
前記端末装置側載置状態検出手段により前記無線端末装置の自端末装置への載置状態の変化が検出された場合に、前記主装置に親子設定要求を送信する端末装置側親子設定要求手段と、を有し、
前記無線端末装置は、
自無線端末装置の前記端末装置への載置状態の変化を検出する無線端末装置側載置状態検出手段と、
前記無線端末装置側載置状態検出手段により自無線端末装置の前記端末装置への載置状態の変化が検出された場合に、前記主装置に親子設定要求を送信する無線端末装置側親子設定要求手段と、を有し、
前記主装置は、
親子関係にある前記端末装置および前記無線端末装置のアドレスを含む親子情報を記憶する親子情報記憶手段と、
所定時間内に一の前記端末装置および一の前記無線端末装置から前記親子設定要求を受信した場合に、当該端末装置を親機とし、当該無線端末装置を子機とする親子情報を前記親子情報記憶手段に登録する親子情報登録手段と、を有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明では、親子関係の設定に際し、端末装置および無線端末装置間で信号を送受する必要がない。したがって、本発明によれば、端末装置および無線端末装置間で信号を送受するための特別なインターフェースを持たせることなく、親子関係の管理・設定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、本発明の一実施の形態が適用された親子電話システムの概略構成図である。
【図2】図2は、主装置1の概略構成図である。
【図3】図3は、親子情報記憶部18の登録内容を模式的に表した図である。
【図4】図4は、主装置1の親子関係設定処理を説明するためのフロー図である。
【図5】図5は、無線AP3の概略構成図である。
【図6】図6は、有線端末21の概略構成図である。
【図7】図7は、有線端末21の親子設定要求処理を説明するためのフロー図である。
【図8】図8は、無線端末22の概略構成図である。
【図9】図9は、無線端末22の親子設定要求処理を説明するためのフロー図である。
【図10】図10は、一つの有線端末21および一つの無線端末22が所定時間内に親子設定要求を送信した場合において、この有線端末21の親子関係が未設定である場合の親子関係設定処理例を説明するためのシーケンス図である。
【図11】図11は、複数の有線端末21および複数の無線端末22が所定時間内に親子設定要求を送信した場合において、各有線端末21の親子関係が未設定である場合の親子関係設定処理例を説明するためのシーケンス図である。
【図12】図12は、一つの有線端末21および一つの無線端末22が所定時間内に親子設定要求を送信した場合において、この有線端末21の親子関係が設定済みである場合の親子関係設定処理例を説明するためのシーケンス図である。
【図13】図13は、親子情報記憶部18の登録内容の変遷例を説明するための図である。
【図14】図14は、有線端末21の無線端末IF部2108、電源制御部2109、および無線端末22の有線端末IF部2208、電源制御部2209の変形例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0011】
図1は、本発明の一実施の形態が適用された親子電話システムの概略構成図である。
【0012】
図示するように、本実施の形態の親子電話システムは、外線ネットワーク(例えばWAN)5および内線ネットワーク(例えばLAN)4を収容する主装置1と、内線ネットワーク4に接続された無線AP(アクセスポイント)3と、内線ネットワーク4に接続された少なくとも1台の有線端末21と、無線AP3を介して内線ネットワーク4に接続された少なくとも1台の無線端末22と、を有する。
【0013】
主装置1は、外線ネットワーク5と有線端末21との間、および有線端末21と有線端末21との間の通話信号の送受を中継する。また、主装置1は、有線端末21および無線端末22からの親子設定要求に従い、有線端末21および無線端末22の親子関係を設定し、管理する。
【0014】
有線端末21は、内線ネットワーク4を介して主装置1と接続され、この主装置1を介して通話相手と通話信号を送受する。また、有線端末21は、主装置1に親子設定要求を送信して、主装置1から自端末21と親子関係にある無線端末(子機)22の情報を取得する。
【0015】
無線端末22は、無線AP3および内線ネットワーク4を介して主装置1と接続され、自端末22と親子関係にある有線端末(親機)21とは、主装置1を介して通話相手との通話信号を転送する。また、無線端末22は、主装置1に親子設定要求を送信して、主装置1から自端末22と親子関係にある有線端末(親機)21の情報を取得する。
【0016】
次に、本実施の形態の親子電話システムを構成する各装置について説明する。
【0017】
先ず、主装置1について説明する。図2は、主装置1の概略構成図である。
【0018】
図示するように、主装置1は、外線IF部11と、内線IF部12と、通信制御部13と、GW部14と、ルータ部15と、呼制御部16と、時計部17と、親子情報記憶部18と、主制御部19と、を有する。
【0019】
外線IF部11は、外線ネットワーク5と接続するためのインターフェースである。
【0020】
内線IF部12は、内線ネットワーク4と接続するためのインターフェースである。
【0021】
通信制御部13は、外線ネットワーク5および内線ネットワーク4の各々と通信パケットを送受するために必要な処理(エラー検出、エラー訂正、パケット解析等)を行う。
【0022】
GW部14は、外線ネットワーク5および内線ネットワーム4間を中継するゲートウェイである。
【0023】
ルータ部15は、通信パケットのルーティングを行う。
【0024】
呼制御部16は、SIP等の呼制御プロトコルに従い呼制御処理を行う。
【0025】
時計部17は、時間を計測する。
【0026】
親子情報記憶部18は、親子関係にある有線端末21および無線端末22の情報を記憶する。図3は、親子情報記憶部18の登録内容を模式的に示す図である。
【0027】
図示するように、親子情報記憶部18には、有線端末21毎にレコード180が登録されている。レコード180は、有線端末21に割り当てられた電話番号を登録するためのフィールド181と、この有線端末21のアドレス情報を登録するためのフィールド182と、この有線端末21と親子関係を有する無線端末22のアドレス情報を登録するためのフィールド183と、を有する。
【0028】
ここで、フィールド181、182には、電話番号、および有線端末21のアドレス情報が予め登録されている。フィールド183には、この有線端末21と親子関係が成立している無線端末22が存在する場合にのみ、この無線端末22のアドレス情報が登録される。なお、有線端末21および無線端末22間に親子関係が成立している場合は、有線端末21が親機となり、無線端末22が子機となる。
【0029】
そして、主制御部19は、自主装置1の各部11〜18を統括的に制御する。
【0030】
具体的には、主制御部19は、外線IF部11、通信制御部13、ルータ部15、およびGW部14を介して、外線ネットワーク5から呼データを受信すると、親子情報記憶部18を参照し、この呼データの着番号が付与された有線端末21のアドレス情報を取得する。そして、呼データおよび取得したアドレス情報を呼制御部16に渡す。これを受けて、呼制御部16は、主制御部19と連携して着信処理を行い、アドレス情報により特定される有線端末21と呼データの発信元との間に音声経路(通話パス)を設定する。
【0031】
また、主制御部19は、内線IF部12、通信制御部13、ルータ部15、およびGW部14を介して、有線端末21から呼データを受信すると、この呼データを呼制御部16に渡す。これを受けて、呼制御部16は、主制御部19と連携して発信処理を行い、この有線端末21と呼データのあて先との間に音声経路を設定する。
【0032】
さらに、主制御部19は、図示するように、親子情報登録部191、アドレス送信部192、およびリトライ送信部193を有し、これらの各部191〜193を用いて、有線端末21および無線端末22の親子関係設定処理を行う。
【0033】
図4は、主装置1の親子関係設定処理を説明するためのフロー図である。
【0034】
親子情報登録部191は、内線IF部12、通信制御部13、ルータ部15、およびGW部14を介して、有線端末21から親子設定要求を受信すると(S101でYES)、時計部17から現在時刻を取得し、これを親子設定要求の到着時刻として、この有線端末21のアドレス情報に対応付けて、図示していないメモリ等に記憶する(S102)。
【0035】
また、親子情報登録部191は、内線IF部12、通信制御部13、ルータ部15、およびGW部14を介して、無線端末22から親子設定要求を受信すると(S103でYES)、時計部17から現在時刻を取得し、これを親子設定要求の到着時刻として、この無線端末22のアドレス情報に対応付けて、図示していないメモリ等に記憶する(S104)。
【0036】
さて、親子情報登録部191は、有線端末21および無線端末22の両方から親子設定要求を受信したならば(S105でYES)、図示していないメモリ等を参照し、有線端末21および無線端末22のそれぞれについて、記憶されている到着時刻が一つのみであるか否かを調べる(S106)。
【0037】
図示していないメモリ等に記憶されている到着時刻が、有線端末21および無線端末22の少なくとも一方について複数ある場合(S106でNO)、親子情報登録部191は、リトライ送信部193にリトライ要求の送信を指示する。これを受けて、リトライ送信部193は、この図示していないメモリ等に到着時刻が登録されている有線端末21に対して、親子設定要求の再送を促すためのリトライ要求を、GW部14、ルータ部15、および通信制御部13を介して、内線IF部12から送信する(S107)。
【0038】
ここで、複数の有線端末21に対してリトライ要求を送信する場合、少なくとも、後述するS108の所定時間より間隔をあけて、リトライ要求が各有線端末21に送信されるように、各有線端末21に対するリトライ要求の送信タイミングをずらす。その後、親子情報登録部191は、図示していないメモリ等に記憶されている到着時刻とアドレス情報との対応情報をクリアしてスタートに戻る。
【0039】
一方、図示していないメモリ等に記憶されている到着時刻が、有線端末21および無線端末22のそれぞれについて一つのみである場合(S106でYES)、親子情報登録部191は、この有線端末21の到着時刻と、この無線端末22の到着時刻との時間差を求め、この時間差が所定時間(例えば2秒)以内であるか否かを調べる(S108)。
【0040】
所定時間以内でない場合(S108でNO)、親子情報登録部191は、リトライ送信部193にリトライ要求の送信を指示する。
【0041】
これを受けて、リトライ送信部193は、この有線端末21に対して、親子設定要求の再送を促すためのリトライ要求を、GW部14、ルータ部15、および通信制御部13を介して、内線IF部12から送信する(S109)。その後、親子情報登録部191は、図示していないメモリ等に記憶されている到着時刻とアドレス情報との対応情報をクリアしてスタートに戻る。
【0042】
一方、所定時間以内である場合は(S108でYES)、S110に進む。
【0043】
S110において、親子情報登録部191は、図示していないメモリ等に到着時刻が記憶されている有線端末21のアドレス情報をキーとして、親子情報記憶部18からレコード180を検索する。そして、検索したレコード180のフィールド183に無線端末22のアドレス情報が登録されているか否かを調べる。
【0044】
登録されていない場合、すなわち図示していないメモリ等に到着時刻が記憶されている有線端末21について、親子関係が未設定である場合(S110でNO)、親子情報登録部191は、親子情報記憶部18から、図示していないメモリ等に到着時刻が記憶されている無線端末22のアドレス情報がフィールド183に登録されているレコード180を検索する。そして、このようなレコード180を検索できた場合は、このレコード180のフィールド183からアドレス情報を削除する。また、親子情報登録部191は、S110において検索したレコード180のフィールド183に、図示していないメモリ等に到着時刻が記憶されている無線端末22のアドレス情報を登録する。それから、親子情報登録部191は、アドレス送信部192にアドレスの送信を指示する。
【0045】
これを受けて、アドレス送信部192は、S110において検索したレコード180のフィールド182にアドレス情報が登録されている有線端末21に、このレコード180のフィールド183に登録されているアドレス情報を含む子機情報を送信すると共に、このレコード180のフィールド183にアドレス情報が登録されている無線端末22に、このレコード180のフィールド182に登録されているアドレス情報を含む親機情報を送信する(S111)。その後、親子情報登録部191は、図示していないメモリ等に記憶されている到着時刻とアドレス情報との対応情報をクリアしてスタートに戻る。
【0046】
S110において、検索したレコード180のフィールド183に無線端末22のアドレス情報が登録されている場合、すなわち図示していないメモリ等に到着時刻が記憶されている有線端末21について、親子関係が設定済みである場合(S110でYES)、親子情報登録部191は、図示していないメモリ等に到着時刻が記憶されている有線端末21および無線端末22の組み合わせが既定の時間内に出現済みであるかを判断し、出現済みである場合は、図示していないメモリ等に保持している、その組み合わせの出現回数を一つインクリメントする。そして、この組み合わせの出現回数が所定値(例えば3回)以上となったか否かを調べる(S112)。
【0047】
S112において、出現回数が所定値以上となった場合(S112でYES)、親子情報登録部191は、親子情報記憶部18から、図示していないメモリ等に到着時刻が記憶されている無線端末22のアドレス情報がフィールド183に登録されているレコード180を検索する。そして、このようなレコード180を検索できた場合は、このレコード180のフィールド183からアドレス情報を削除する。また、親子情報登録部191は、S110において検索したレコード180のフィールド183に登録されている無線端末22のアドレス情報を、図示していないメモリ等に到着時刻が記憶されている無線端末22のアドレス情報に更新する。
【0048】
後述するように、親子設定要求は、無線端末22の有線端末21への載置状態が「載置」から「非載置」に変化したときに、無線端末22および有線端末21のそれぞれから出力される。このため、親子関係が一致していない端末においても、ユーザが載置操作を所定回数繰り返すことで、自動的に親子関係を設定することができる。
【0049】
それから、親子情報登録部191は、アドレス送信部192にアドレスの送信を指示する。これを受けて、アドレス送信部192は、S110において検索したレコード180のフィールド182にアドレス情報が登録されている有線端末21に、このレコード180のフィールド183に登録されているアドレス情報を含む子機情報を送信すると共に、このレコード180のフィールド183にアドレス情報が登録されている無線端末22に、このレコード180のフィールド182に登録されているアドレス情報を含む親機機情報を送信する(S114)。その後、親子情報登録部191は、図示していないメモリ等に記憶されている、到着時刻とアドレス情報との対応情報、および組み合わせの出現回数をクリアしてスタートに戻る。
【0050】
一方、S112において、一致出現回数が所定値未満の場合(S112でNO)、親子情報登録部191は、図示していないメモリ等に到着時刻が記憶されている有線端末21に対して、親子関係設定済みであることを知らせるための既設定通知を、GW部14、ルータ部15、および通信制御部13を介して、内線IF部12から送信する(S113)。その後、親子情報登録部191は、図示していないメモリ等に記憶されている到着時刻とアドレス情報との対応情報をクリアして、スタートに戻る。
【0051】
次に、無線AP3について説明する。図5は、無線AP3の概略構成図である。
【0052】
図示するように、無線AP3は、無線IF部31と、内線IF部32と、通信制御部33と、主制御部34と、を有する。
【0053】
無線IF部31は、無線ネットワークと接続するためのインターフェースである。
【0054】
内線IF部32は、内線ネットワーク4と接続するためのインターフェースである。
【0055】
通信制御部33は、無線ネットワークおよび内線ネットワーク4のそれぞれと通信パケットを送受するために必要な処理(エラー検出、エラー訂正、パケット解析等)を行う。
【0056】
主制御部34は、自無線AP3の各部31〜33を統括的に制御する。具体的には、無線IF部31、内線IF部32、および通信制御部33と連携して、無線ネットワークおよび内線ネットワーク4間を中継する。
【0057】
次に、有線端末21について説明する。図6は、有線端末21の概略構成図である。
【0058】
図示するように、有線端末21は、内線IF部2101と、通信制御部2102と、呼制御部2103と、通話ボタン(ハンズフリーボタン)、ダイヤルキー、ファンクションキー等の入力キーおよびLCD等の表示部を備えた操作パネル2104と、操作制御部2105と、マイクおよびスピーカを備えたハンズフリー部2106と、音声制御部2107と、無線端末IF部2108と、電源制御部2109と、子機情報記憶部2110と、主制御部2111と、を有する。
【0059】
内線IF部2101は、内線ネットワーク4と接続するためのインターフェースである。
【0060】
通信制御部2102は、内線ネットワーク4と通信パケットを送受するために必要な処理(エラー検出、エラー訂正、パケット解析等)を行う。
【0061】
呼制御部2103は、SIP等の呼制御プロトコルに従い呼制御処理を行う。
【0062】
操作制御部2105は、操作パネル2104を介して、ユーザの操作を受け付けたり、情報を表示したりする。
【0063】
音声制御部2107は、ハンズフリー部2106に対する音声の入出力を制御する。
【0064】
無線端末IF部2108は、無線端末22が自端末21に載置された場合に、この無線端末22と接続するためのインターフェースである。無線端末IF部2108は、無線端末22を充電するための電力供給端子と、無線端末22の載置状態を検出するためのセンサと、を有する。
【0065】
電源制御部2109は、無線端末IF部2108に接続された無線端末22の充電を制御する。
【0066】
子機情報記憶部2110には、自端末21と親子関係にある無線端末22のアドレス情報が記憶されている。
【0067】
主制御部2111は、自端末21の各部2101〜2110を統括的に制御する。
【0068】
具体的には、主制御部2111は、操作パネル2104、および操作制御部2105を介して操作者から着番号を伴う発信指示を受け付けると、この発信指示を呼制御部2103に渡す。これを受けて、呼制御部2103は、主制御部2111と連携して発信処理を行い、着番号により特定される通話相手との間に音声経路を設定する。
【0069】
また、主制御部2111は、内線IF部2101、および通信制御部2102を介して、主装置1から呼データを受信すると、これを呼制御部2103に渡す。これを受けて、呼制御部2103は、主制御部2111と連携して着信処理を行い、この呼データの発信元との間に音声経路を設定する。
【0070】
また、主制御部2111は、操作パネル2104、および操作制御部2105を介して操作者から切替指示を受け付けると、あるいは、内線IF部2101、および通信制御部2102を介して、自端末21と親子関係にある無線端末22から切替指示または着番号を伴う発信指示を受信すると、この無線端末22と主装置1との間におけるデータ送受の中継を開始する。
【0071】
さらに、主制御部2111は、図示するように、載置状態検出部21111、親子設定要求部21112、子機情報登録部21113、載置操作催促部21114、および誤載置通知部21115を有し、これらの各部21111〜21115を用いて、親子設定要求処理を行う。
【0072】
図7は、有線端末21の親子設定要求処理を説明するためのフロー図である。
【0073】
先ず、載置状態検出部21111は、無線端末IF部2108に設けられたセンサの信号に基づいて、無線端末22の載置状態を監視する(S2101)。そして、載置状態が「載置」から「非載置」に変化したことを検出したならば(S2101でYES)、載置状態検出部21111は、親子設定要求部21112に、親子設定要求の送信を指示する。これを受けて、親子設定要求部21112は、通信制御部2102、および内線IF部2101を介して主装置1に、送信元が有線端末であることを示す識別情報を含む親子設定要求を送信し(S2102)、その後、スタートに戻る。
【0074】
また、載置操作催促部21114は、内線IF部2101、および通信制御部2102を介して主装置1からリトライ要求を受信すると(S2103でYES)、ユーザに無線端末22の載置操作を促す(S2104)。例えば、操作制御部2105を介して操作パネル2104に、載置操作を再度行うことを促すメッセージを表示する。あるいは、音声制御部2107を介してハンズフリー部2106から、載置操作を再度行うことを促すメッセージを音声出力する。その後、スタートに戻る。
【0075】
また、誤載置通知部21115は、内線IF部2101、および通信制御部2102を介して主装置1から既設定通知を受信すると(S2105でYES)、ユーザに、無線端末22が有線端末21に誤載置されたこと、および現在の有線端末21、無線端末22の組み合わせで親子関係を再設定するには、無線端末22の載置操作を繰り返す必要があることを通知する(S2106)。例えば、操作制御部2105を介して操作パネル2104に、無線端末22が有線端末21に誤載置されたこと、および現在の有線端末21、無線端末22の組み合わせで親子関係を再設定するには、無線端末22の載置操作を繰り返す必要があることを知らせるメッセージを表示する。あるいは、音声制御部2107を介してハンズフリー部2106から、無線端末22が有線端末21に誤載置されたこと、および現在の有線端末21、無線端末22の組み合わせで親子関係を再設定するには、無線端末22の載置操作を繰り返す必要があることを知らせるメッセージを音声出力する。その後、スタートに戻る。
【0076】
また、子機情報登録部21113は、内線IF部2101、および通信制御部2102を介して主装置1から子機情報を受信すると(S2107でYES)、この子機情報に含まれているアドレス情報を、自端末21と親子関係にある無線端末22のアドレス情報として、子機情報記憶部2110に登録する。もしくは、子機情報記憶部2110に登録されているアドレス情報を更新する(S2108)。その後、スタートに戻る。
【0077】
次に、無線端末22について説明する。図8は、無線端末22の概略構成図である。
【0078】
図示するように、無線端末22は、無線IF部2201と、通信制御部2202と、呼制御部2203と、通話ボタン、ダイヤルキー、ファンクションキー等の入力キーおよびLCD等の表示部を備えた操作パネル2204と、操作制御部2205と、マイクおよびスピーカを備えたハンドセット部2206と、音声制御部2207と、有線端末IF部2208と、電源制御部2209と、親機情報記憶部2210と、主制御部2211と、を有する。
【0079】
無線IF部2201は、無線ネットワークと接続するためのインターフェースである。
【0080】
通信制御部2202は、無線ネットワークと通信パケットを送受するために必要な処理(エラー検出、エラー訂正、パケット解析等)を行う。
【0081】
呼制御部2203は、SIP等の呼制御プロトコルに従い呼制御処理を行う。
【0082】
操作制御部2205は、操作パネル2204を介して、ユーザの操作を受け付けたり、情報を表示したりする。
【0083】
音声制御部2207は、ハンドセット部2206に対する音声の入出力を制御する。
【0084】
有線端末IF部2208は、自端末22が有線端末21に載置された場合に、この有線端末21と接続するためのインターフェースである。有線端末IF部2208は、有線端末21から電力を入力するための電力入力端子と、有線端末21への載置状態を検出するためのセンサと、を有する。
【0085】
電源制御部2209は、有線端末IF部2208に接続された有線端末21から提供された電力の蓄電を制御する。
【0086】
親機情報記憶部2210には、自端末22と親子関係にある有線端末21のアドレス情報が記憶されている。
【0087】
主制御部2211は、自端末22の各部2201〜2210を統括的に制御する。
【0088】
具体的には、主制御部2211は、操作パネル2204、および操作制御部2205を介して操作者から着番号を伴う発信指示を受け付けると、この発信指示を呼制御部2203に渡す。これを受けて、呼制御部2203は、主制御部2211と連携して発信処理を行い、自端末22と親子関係にある有線端末21経由で、着番号により特定される通話相手との間に音声経路を設定する。
【0089】
また、主制御部2211は、無線IF部2201、および通信制御部2202を介して、自端末22と親子関係にある有線端末21経由で主装置1から呼データを受信すると、これを呼制御部2203に渡す。これを受けて、呼制御部2203は、主制御部2211と連携して着信処理を行い、自端末22と親子関係にある有線端末21経由でこの呼データの発信元との間に音声経路を設定する。
【0090】
また、主制御部2211は、操作パネル2204、および操作制御部2205を介して操作者から切替指示を受け付けると、あるいは、無線IF部2201、および通信制御部2202を介して、自端末22と親子関係にある有線端末21から切替指示を受信すると、この有線端末21を介して主装置1とデータの送受を開始する。
【0091】
さらに、主制御部2211は、図示するように、載置状態検出部22111、親子設定要求部22112、および親機情報登録部22113を有し、これらの各部22111〜22113を用いて、親子設定要求処理を行う。
【0092】
図9は、無線端末22の親子設定要求処理を説明するためのフロー図である。
【0093】
先ず、載置状態検出部22111は、有線端末IF部2208に設けられたセンサの信号に基づいて、有線端末21への載置状態を監視する(S2201)。そして、載置状態が「載置」から「非載置」に変化したことを検出したならば(S2201でYES)、載置状態検出部22111は、親子設定要求部22112に、親子設定要求の送信を指示する。これを受けて、親子設定要求部22112は、通信制御部2202、および内線IF部2201を介して主装置1に、送信元が無線端末であることを示す識別情報を含む親子設定要求を送信し(S2202)、その後、スタートに戻る。
【0094】
また、親機情報登録部22113は、無線IF部2201、および通信制御部2202を介して主装置1から親機情報を受信すると(S2203でYES)、この親機情報に含まれているアドレス情報を、自端末22と親子関係にある有線端末21のアドレス情報として、親機情報記憶部2210に登録する。もしくは、親機情報記憶部2210に登録されているアドレス情報を更新する(S2204)。その後、スタートに戻る。
【0095】
次に、本実施の形態が適用された親子電話システムによる親子関係設定の処理例を説明する。
【0096】
図10は、一つの有線端末21および一つの無線端末22が所定時間内に親子設定要求を送信した場合において、この有線端末21の親子関係が未設定である場合の親子関係設定処理例を説明するためのシーケンス図である。
【0097】
ユーザが無線端末22を有線端末21から上げ下げして、載置操作を行うと(S501)、有線端末21は、無線端末22の自端末21への載置状態が「載置」から「非載置」に変化したことを検出し(S502)、これを契機にして、主装置1に親子設定要求を送信する(S504)。同様に、無線端末22は、自端末22の有線端末21への載置状態が「載置」から「非載置」に変化したことを検出し(S503)、これを契機にして、主装置1に親子設定要求を送信する(S505)。
【0098】
さて、主装置1は、有線端末21および無線端末22のそれぞれについて一つのみから親子設定要求を受信すると、両端末21、22からの親子設定要求の到着時刻の時間差が所定時間以内であること、および、有線端末21の親子関係が未設定であることを確認して、両端末21、22の親子設定要求成立と判断し、無線端末22のアドレス情報を、有線端末21のアドレス情報にのみ対応付けられるように登録する(S506)。そして、有線端末21に、無線端末22のアドレス情報を含む子機情報を送信すると共に(S507)、無線端末22に、有線端末21のアドレス情報を含む親機情報を送信する(S508)。
【0099】
これを受けて、有線端末21は、主装置1から受信した子機情報に含まれているアドレス情報を、自端末21と親子関係にある無線端末(子機)22のアドレス情報として登録する(S509)。また、無線端末22は、主装置1から受信した親機情報に含まれているアドレス情報を、自端末22と親子関係にある有線端末(親機)21のアドレス情報として登録する(S510)。
【0100】
図11は、複数の有線端末21および複数の無線端末22が所定時間内に親子設定要求を送信した場合において、各有線端末21の親子関係が未設定である場合の親子関係設定処理例を説明するためのシーケンス図である。
【0101】
各ユーザが無線端末22を有線端末21から上げ下げして、載置操作を行うと(S601)、各有線端末21は、無線端末22の自端末21への載置状態が「載置」から「非載置」に変化したことを検出し(S602)、これを契機にして、主装置1に親子設定要求を送信する(S604)。同様に、各無線端末22は、自端末22の有線端末21への載置状態が「載置」から「非載置」に変化したことを検出し(S603)、これを契機にして、主装置1に親子設定要求を送信する(S605)。
【0102】
そして、主装置1は、所定時間内に複数の有線端末21および複数の無線端末22から親子設定要求を受信すると、親子設定要求不成立と判断する(S606)。それから、主装置1は、各有線端末21に対して、親子設定要求の再送を促すリトライ要求を、少なくとも前記所定時間のインターバルで送信する(S607)。
【0103】
各有線端末21は、リトライ要求を受信すると、ユーザに無線端末22の自端末21への載置操作を促す(S608)。これを受けて、各ユーザが無線端末22を有線端末21から上げ下げして、載置操作を行うと(S609)、各有線端末21は、無線端末22の自端末21への載置状態が「載置」から「非載置」に変化したことを検出し(S610)、これを契機にして、主装置1に親子設定要求を送信する(S612)。同様に、各無線端末22は、自端末22の有線端末21への載置状態が「載置」から「非載置」に変化したことを検出し(S611)、これを契機にして、主装置1に親子設定要求を送信する(S613)。
【0104】
さて、主装置1は、所定時間内に有線端末21および無線端末22のそれぞれ一つのみから親子設定要求を受信すると、両端末21、22の親子設定要求到着時刻の時間差が所定時間以内であること、および有線端末21の親子関係が未設定であることを確認して、両端末21、22の親子設定要求成立と判断し、無線端末22のアドレス情報を、有線端末21のアドレス情報にのみ対応付けられるように登録する(S614)。そして、有線端末21に無線端末22のアドレス情報を含む子機情報を送信すると共に(S615)、無線端末22に有線端末21のアドレス情報を含む親機情報を送信する(S616)。
【0105】
各有線端末21は、主装置1から受信した子機情報に含まれているアドレス情報を、自端末21と親子関係にある無線端末(子機)22のアドレス情報として登録する(S617)。また、各無線端末22は、主装置1から受信した親機情報に含まれているアドレス情報を、自端末22と親子関係にある有線端末(親機)21のアドレス情報として登録する(S618)。
【0106】
図12は、一つの有線端末21および一つの無線端末22が所定時間内に親子設定要求を送信した場合において、この有線端末21の親子関係が設定済みである場合の親子関係設定処理例を説明するためのシーケンス図である。
【0107】
ユーザが無線端末22を有線端末21から上げ下げして、載置操作を行うと(S701)、有線端末21は、無線端末22の自端末21への載置状態が「載置」から「非載置」に変化したことを検出し(S702)、これを契機にして、主装置1に親子設定要求を送信する(S704)。同様に、無線端末22は、自端末22の有線端末21への載置状態が「載置」から「非載置」に変化したことを検出し(S703)、これを契機にして、主装置1に親子設定要求を送信する(S705)。
【0108】
そして、主装置1は、有線端末21および無線端末22のそれぞれについて一つのみから親子設定要求を受信すると、両端末21、22からの親子設定要求の到着時刻の時間差が所定時間以内であるか否かを確認する。両端末21、22からの親子設定要求の到着時刻の時間差が所定時間以内である場合は、さらに、有線端末21の親子関係が未設定であるか否かを確認する。ここで、有線端末21の親子関係が設定済みであるため、両端末21、22の親子設定要求不成立と判断する(S706)。それから、主装置1は、有線端末21に、親子関係設定済みであることを示す既設定通知を送信する(S707)。これを受けて、有線端末21は、無線端末22が有線端末21に誤載置されたこと、および現在の有線端末21、無線端末22の組み合わせで親子関係を再設定するには、無線端末22の載置操作を繰り返す必要があることを知らせるメッセージを出力する(S708)。
【0109】
これを受けて、ユーザが無線端末22を有線端末21から上げ下げして、載置操作を行うと(S709)、有線端末21は、無線端末22の自端末21への載置状態が「載置」から「非載置」に変化したことを検出し(S710)、これを契機にして、主装置1に親子設定要求を送信する(S712)。同様に、無線端末22は、自端末22の有線端末21への載置状態が「載置」から「非載置」に変化したことを検出し(S711)、これを契機にして、主装置1に親子設定要求を送信する(S713)。
【0110】
そして、主装置1は、有線端末21および無線端末22のそれぞれについて一つのみから親子設定要求を受信すると、両端末21、22からの親子設定要求の到着時刻の時間差が所定時間以内であるか否かを確認する。両端末21、22からの親子設定要求の到着時刻の時間差が所定時間以内である場合は、さらに、有線端末21の親子関係が未設定であるか否かを確認する。ここで、有線端末21の親子関係が設定済みであるため、両端末21、22の親子設定要求不成立と判断して、S706〜S713の処理を繰り返す。
【0111】
さて、主装置1は、同じ有線端末21および無線端末22の組み合わせについて、親子設定要求不成立とする判断が所定回数繰り返されると、親子設定要求成立と判断し、設定済みの親子関係を更新する(S714)。そして、有線端末21に、無線端末22のアドレス情報を含む子機情報を送信すると共に(S715)、無線端末22に、有線端末21のアドレス情報を含む親機情報を送信する(S716)。
【0112】
有線端末21は、主装置1から受信した子機情報に含まれているアドレス情報を、自端末21と親子関係にある無線端末(子機)22のアドレス情報として登録する(S717)。また、無線端末22は、主装置1から受信した親機情報に含まれているアドレス情報を、自端末22と親子関係にある有線端末(親機)21のアドレス情報として登録する(S718)。
【0113】
次に、親子情報記憶部18の登録内容の変遷を説明する。図13は、親子情報記憶部18の登録内容の変遷例を説明するための図である。
【0114】
図13(A)において、電話番号「10」が付与された有線端末21(アドレス:192.168.10.1)に対して、電話番号「14」が付与された有線端末21(アドレス:192.168.10.4)と親子関係にある無線端末22(アドレス:192.168.10.13)の載置操作が行われると、図12に示すシーケンスが実施され、電話番号「10」が付与された有線端末21の親子情報が更新される。
【0115】
その結果、図13(B)に示すように、フィールド181に電話番号「14」が登録されたレコード180のフィールド183からアドレス情報「192.168.10.13」が削除される。また、フィールド181に電話番号「10」が登録されたレコード180のフィールド183に登録されているアドレス情報が「192.168.10.11」から「192.168.10.13」に更新される。
【0116】
以上、本発明の一実施の形態を説明した。
【0117】
本実施の形態では、有線端末21および無線端末22のそれぞれが、載置状態の変化を契機にして、主装置1に親子設定要求を送信する。このため、親子関係の設定に際し、有線端末21および無線端末22間で信号(合図)を送受する必要がない。したがって、本実施の形態によれば、有線端末21および無線端末22間で信号を送受するための特別なインターフェースを持たせることなく、親子関係の設定・管理を行うことができる。
【0118】
また、本実施の形態において、主装置1は、所定時間内に複数の有線端末21および複数の無線端末22から親子設定要求を受信した場合に、この複数の有線端末21各々に対して、それぞれ異なるタイミングでリトライ要求を送信する。そして、有線端末21は、主装置1からリトライ要求を受信すると、ユーザに載置操作を促す。このようにすることで、本実施の形態では、所定時間内に複数の有線端末21および複数の無線端末22から親子設定要求が送信された場合でも、各有線端末21の親子関係を設定することができる。
【0119】
また、本実施の形態において、主装置1は、所定時間内に一つの有線端末21および一つの無線端末22から親子設定要求を受信した場合において、この有線端末21の親子関係が設定済みである場合、この有線端末21に対して既設定通知を送信する。そして、有線端末21は、主装置1から既設定通知を受信すると、誤載置されたこと、および親子関係を変更するには載置操作を繰り返す必要があることをユーザに通知する。そして、同じ有線端末21および無線端末22の組み合わせについて、所定時間内に親子設定要求を受信する事態が所定回数繰り返された場合、主装置1は、この有線端末21と親子関係にある子機をこの無線端末22に更新する。このようにすることで、本実施の形態では、親子関係設定済みの有線端末21に対して、この有線端末21と親子関係にない無線端末22の載置操作を繰り返すという簡単な操作により、この有線端末21の親子関係を更新することができる。
【0120】
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。例えば、主装置1、有線端末21、無線端末22、および無線AP3の各構成は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積ロジックICによりハード的に実行されるものでもよいし、あるいはDSP(Digital Signal Processer)、PC(Personal Computer)などの計算機によりソフトウエア的に実行されるものでもよい。
【0121】
また、本実施の形態では、有線端末21において、無線端末IF部2108に設けられたセンサにより、載置状態検出部21111が無線端末22の自端末21への載置状態を検出する場合を例に取り説明した。しかし、本発明はこれに限定されない。例えば載置状態検出部21111が、電源制御部2109の無線端末IF部2108への電力供給量を監視することにより、無線端末22の自端末21への載置状態を検出してもよい。
【0122】
同様に、本実施の形態では、無線端末22において、有線端末IF部2208に設けられたセンサにより、載置状態検出部22111が自端末22の有線端末21への載置状態を検出する場合を例に取り説明した。しかし、本発明はこれに限定されない。例えば、載置状態検出部22111が、電源制御部2209の有線端末IF部2208から電力供給量を監視することにより、自端末22の有線端末21への載置状態を検出してもよい。
【0123】
図14は、有線端末21の無線端末IF部2108、電源制御部2109、および無線端末22の有線端末IF部2208、電源制御部2209の変形例を説明するための図である。
【0124】
図示するように、有線端末21において、無線端末IF部2108は、無線端末22に電力を供給するための電力供給端子21082、21083を有する。また、電源制御部2109は、電力供給端子21082、21083に電源を供給する電源21091と、電源21091の電源供給ラインに挿入された抵抗21095と、電源21091の電源供給ラインを流れる電流値を測定する電流メータ21093と、電力供給端子21082、21083間の電圧値を測定する電圧メータ21094と、電源21091の供給電力を調整する電源コントローラ21092と、を有する。
【0125】
以上のような構成において、電源コントローラ21092は、電流メータ21093および電圧メータ21094の測定値に基づいて電源21091の供給電力を制御すると共に、これらの測定値を載置情報検出部21111に出力する。そして、載置情報検出部21111は、これらの測定値に基づいて、無線端末22の自端末21への載置状態を検出する。電源供給ラインの電流値が所定値以下の場合、電力供給端子21082、21083間が開放されていると考えられる。また、電力供給端子21082、21083間の電圧値が所定値以下の場合、無線端末22に何らかの異常が発生し、無線端末22の電力入力端子22082、22083間が短絡したものと考えられる。このような場合は、載置状態「非載置」と判断する。そして、電源供給ラインの電流値が所定の範囲内であり、且つ電力供給端子21082、21083間の電圧値が所定の範囲内である場合に、載置状態「載置」と判断する。
【0126】
また、無線端末22において、有線端末IF部2208は、有線端末21の電力供給端子21082、21803に接続され、有線端末21から電力を入力するための電力入力端子22082、22083を有する。また、電源制御部2209は、電力入力端子22082、22083間の電圧値を測定する電圧メータ22092と、電力入力端子22082、22083に入力された電力を蓄電するバッテリ22091と、電力入力端子22082およびバッテリ22091間に挿入されたダイオード22093と、を有する。
【0127】
以上のような構成において、電源制御部2209は、電圧メータ22092の測定値に基づいて自端末22の充電状態を監視する。また、この測定値を載置情報検出部22111に出力する。そして、載置情報検出部22111は、この測定値に基づいて、自端末22の有線端末21への載置状態を検出する。電力入力端子22082、22083間が開放されている場合と、電力入力端子22082、22083に電圧が印加されている場合とで、電圧メータ22092の測定値に変化が生じる。そこで、電圧メータ22092の測定値に基づいて、自端末22の有線端末21への載置状態を検出する。
【0128】
また、本実施の形態において、主装置1は、リトライ要求を有線端末21に送信している。しかしながら、本発明はこれに限定されない。リトライ要求は、有線端末21および無線端末22の少なくともいずれか一方に送信されればよい。なお、リトライ要求を無線端末22に送信する場合は、有線端末21の載置操作催促部21114を無線端末22にも同様に設ける。また、リトライ要求を有線端末21に送信しない場合は、有線端末21から載置操作催促部21114を省略してもよい。
【0129】
また、本実施の形態において、主装置1は、既設定通知を有線端末21に送信している。しかしながら、本発明はこれに限定されない。既設定通知は、有線端末21および無線端末22の少なくともいずれか一方に送信されればよい。なお、既設定通知を無線端末22に送信する場合は、有線端末21の誤載置通知部21115を無線端末22にも同様に設ける。また、既設定通知を有線端末21に送信しない場合は、有線端末21から誤載置通知部21115を省略してもよい。
【0130】
また、本実施の形態において、有線端末21の載置状態検出部21111、および無線端末22の載置状態検出部22111は、無線端末22の有線端末21への載置状態が「載置」から「非載置」に変化したことを検出し、これを契機にして、親子設定要求部21112、22112に親子設定要求の送信を指示している。しかし、本発明はこれに限定されない。有線端末21の載置状態検出部21111、および無線端末22の載置状態検出部22111は、無線端末22の有線端末21への載置状態が「非載置」から「載置」に変化したことを検出し、これを契機にして、親子設定要求部21112、22112に親子設定要求の送信を指示してもよい。
【0131】
また、本実施の形態において、主装置1は、所定時間内に複数の有線端末21および複数の無線端末22から親子設定要求を受信した場合に、この複数の有線端末21に対して、それぞれ異なるタイミングでリトライ要求を送信する。しかし、本発明はこれに限定されない。主装置1は、所定時間内に複数の有線端末21および複数の無線端末22から親子設定要求を受信した場合に、この複数の有線端末21および複数の無線端末22の少なくとも一方に対して、それぞれ異なるタイミングでユーザに載置操作を促すことのできるリトライ要求を送信するものであればよい。
【0132】
例えば、リトライ要求に催促タイミングを含め、この催促タイミングを有線端末21毎に異ならせる。そして、主装置1が各有線端末21に対してリトライ要求を送信し、各有線端末21が、主装置1から受信したリトライ要求に含まれている催促タイミングに基づいて、ユーザに載置操作を促す。あるいは、主装置1が各有線端末21に対してリトライ要求を送信し、主装置1からリトライ要求を受信した各有線端末21が、ユーザに載置操作を促す催促タイミングを任意に調整してもよい。
【0133】
また、本実施の形態では、無線端末22を、内線ネットワーク4および無線AP3経由で、この無線端末22と親子関係にある有線端末21に接続している。しかし、本発明はこれに限定されない。有線端末21に無線インターフェースを搭載することにより、無線端末22を、この無線端末22と親子関係にある有線端末21に、無線ネットワークで直接接続するようにしてもよい。あるいは、無線端末22を主装置1に直接収容(有線端末21を経由させることなく接続)させてもよい。すなわち、主装置1が、通話パスの接続先を、親子関係を有する有線端末21および無線端末22間で切り替えるようにしてもよい。
【0134】
また、本実施の形態では、無線端末22の無線通信に無線LANを利用する場合を想定して説明した。しかし、本発明はこれに限定されない。無線端末22の無線通信にPHSや携帯電話を利用してもよい。
【符号の説明】
【0135】
1:主装置、3:無線AP、4:内線ネットワーク、5:外線ネットワーク、11:外線IF部、12:内線IF部、13:通信制御部、14:GW部、15:ルータ部、16:呼制御部、17:時計部、18:親子情報記憶部、19:主制御部、21:有線端末、22:無線端末、31:無線IF部、32:内線IF部、33:通信制御部、34:主制御部、191:親子情報登録部、192:アドレス送信部、193:リトライ送信部、2101:内線IF部、2102:通信制御部、2103:呼制御部、2104:操作パネル、2105:操作制御部、2106:ハンズフリー部、2107:音声制御部、2108:無線端末IF部、2109:電源制御部、2110:子機情報記憶部、2111:主制御部、2201:無線IF部、2202:通信制御部、2203:呼制御部、2204:操作パネル、2205:操作制御部、2206:ハンドセット部、2207:音声制御部、2208:有線端末IF部、2209:電源制御部、2210:親機情報記憶部、2211:主制御部、21111:載置状態検出部、21112:親子設定要求部、21113:子機情報登録部、21114:載置操作催促部、21115:誤載置通知部、22111:載置状態検出部、22112:親子設定要求部、22113:親機情報登録部
【技術分野】
【0001】
本発明は、主装置を用いた親子電話システムの技術に関し、特に親子関係の設定技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、親機および無線子機の構成を複雑化させることなく、親機に対する無線子機の載置状態を主装置で把握できる電話システムが記載されている。この電話システムにおいて、親機は、無線子機の載置を検出した場合、主装置へ載置あり検出を通知すると共に、無線子機からのオンフック検出の通知に応じて主装置へ子機オンフックを通知する。主装置は、親機から載置あり検出通知および子機オンフック通知を受信し、これらの通知元を比較し、その一致/不一致に応じて、無線子機が、対となる親機へ載置されているか否かを判断する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−253861号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の電話システムでは、親子間で、通話用の無線リンク確立に先立って子機オンフック通知を送受する必要がある。このため、無線リンク用のインターフェースとは別に、親子間で子機オンフック通知を送受するための特別なインターフェースを持たせる必要があり、コストが嵩む。また、特許文献1に記載の電話システムは、親子関係を新たに設定することについて何ら考慮されていない。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、親子間で信号を送受するための特別なインターフェースを持たせることなく、親子関係の管理・設定を行うことができる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明では、内線に無線アクセスポイントおよび端末装置を接続すると共に、無線アクセスポイントを介して内線に無線端末装置を接続する。そして、端末装置に、無線端末装置の自端末装置への載置状態の変化を契機として、主装置に対して親子設定要求を送信させる。また、無線端末装置に、自無線端末装置の端末装置への載置状態の変化を契機として、主装置に対して親子設定要求を送信させる。また、主装置に、所定時間内に一の端末装置および一の無線端末装置から親子設定要求を受信した場合に、この端末装置を親機とし、この無線端末装置を子機とする親子情報を登録させる。
【0007】
例えば、本発明は、内線を収容する主装置と、前記内線に接続された無線アクセスポイントと、前記内線に接続された少なくとも1台の端末装置と、前記無線アクセスポイントを介して前記内線に接続され、前記端末装置に載置可能な少なくとも1台の無線端末装置と、を有する親子電話システムであって、
前記端末装置は、
前記無線端末装置の自端末装置への載置状態の変化を検出する端末装置側載置状態検出手段と、
前記端末装置側載置状態検出手段により前記無線端末装置の自端末装置への載置状態の変化が検出された場合に、前記主装置に親子設定要求を送信する端末装置側親子設定要求手段と、を有し、
前記無線端末装置は、
自無線端末装置の前記端末装置への載置状態の変化を検出する無線端末装置側載置状態検出手段と、
前記無線端末装置側載置状態検出手段により自無線端末装置の前記端末装置への載置状態の変化が検出された場合に、前記主装置に親子設定要求を送信する無線端末装置側親子設定要求手段と、を有し、
前記主装置は、
親子関係にある前記端末装置および前記無線端末装置のアドレスを含む親子情報を記憶する親子情報記憶手段と、
所定時間内に一の前記端末装置および一の前記無線端末装置から前記親子設定要求を受信した場合に、当該端末装置を親機とし、当該無線端末装置を子機とする親子情報を前記親子情報記憶手段に登録する親子情報登録手段と、を有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明では、親子関係の設定に際し、端末装置および無線端末装置間で信号を送受する必要がない。したがって、本発明によれば、端末装置および無線端末装置間で信号を送受するための特別なインターフェースを持たせることなく、親子関係の管理・設定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、本発明の一実施の形態が適用された親子電話システムの概略構成図である。
【図2】図2は、主装置1の概略構成図である。
【図3】図3は、親子情報記憶部18の登録内容を模式的に表した図である。
【図4】図4は、主装置1の親子関係設定処理を説明するためのフロー図である。
【図5】図5は、無線AP3の概略構成図である。
【図6】図6は、有線端末21の概略構成図である。
【図7】図7は、有線端末21の親子設定要求処理を説明するためのフロー図である。
【図8】図8は、無線端末22の概略構成図である。
【図9】図9は、無線端末22の親子設定要求処理を説明するためのフロー図である。
【図10】図10は、一つの有線端末21および一つの無線端末22が所定時間内に親子設定要求を送信した場合において、この有線端末21の親子関係が未設定である場合の親子関係設定処理例を説明するためのシーケンス図である。
【図11】図11は、複数の有線端末21および複数の無線端末22が所定時間内に親子設定要求を送信した場合において、各有線端末21の親子関係が未設定である場合の親子関係設定処理例を説明するためのシーケンス図である。
【図12】図12は、一つの有線端末21および一つの無線端末22が所定時間内に親子設定要求を送信した場合において、この有線端末21の親子関係が設定済みである場合の親子関係設定処理例を説明するためのシーケンス図である。
【図13】図13は、親子情報記憶部18の登録内容の変遷例を説明するための図である。
【図14】図14は、有線端末21の無線端末IF部2108、電源制御部2109、および無線端末22の有線端末IF部2208、電源制御部2209の変形例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0011】
図1は、本発明の一実施の形態が適用された親子電話システムの概略構成図である。
【0012】
図示するように、本実施の形態の親子電話システムは、外線ネットワーク(例えばWAN)5および内線ネットワーク(例えばLAN)4を収容する主装置1と、内線ネットワーク4に接続された無線AP(アクセスポイント)3と、内線ネットワーク4に接続された少なくとも1台の有線端末21と、無線AP3を介して内線ネットワーク4に接続された少なくとも1台の無線端末22と、を有する。
【0013】
主装置1は、外線ネットワーク5と有線端末21との間、および有線端末21と有線端末21との間の通話信号の送受を中継する。また、主装置1は、有線端末21および無線端末22からの親子設定要求に従い、有線端末21および無線端末22の親子関係を設定し、管理する。
【0014】
有線端末21は、内線ネットワーク4を介して主装置1と接続され、この主装置1を介して通話相手と通話信号を送受する。また、有線端末21は、主装置1に親子設定要求を送信して、主装置1から自端末21と親子関係にある無線端末(子機)22の情報を取得する。
【0015】
無線端末22は、無線AP3および内線ネットワーク4を介して主装置1と接続され、自端末22と親子関係にある有線端末(親機)21とは、主装置1を介して通話相手との通話信号を転送する。また、無線端末22は、主装置1に親子設定要求を送信して、主装置1から自端末22と親子関係にある有線端末(親機)21の情報を取得する。
【0016】
次に、本実施の形態の親子電話システムを構成する各装置について説明する。
【0017】
先ず、主装置1について説明する。図2は、主装置1の概略構成図である。
【0018】
図示するように、主装置1は、外線IF部11と、内線IF部12と、通信制御部13と、GW部14と、ルータ部15と、呼制御部16と、時計部17と、親子情報記憶部18と、主制御部19と、を有する。
【0019】
外線IF部11は、外線ネットワーク5と接続するためのインターフェースである。
【0020】
内線IF部12は、内線ネットワーク4と接続するためのインターフェースである。
【0021】
通信制御部13は、外線ネットワーク5および内線ネットワーク4の各々と通信パケットを送受するために必要な処理(エラー検出、エラー訂正、パケット解析等)を行う。
【0022】
GW部14は、外線ネットワーク5および内線ネットワーム4間を中継するゲートウェイである。
【0023】
ルータ部15は、通信パケットのルーティングを行う。
【0024】
呼制御部16は、SIP等の呼制御プロトコルに従い呼制御処理を行う。
【0025】
時計部17は、時間を計測する。
【0026】
親子情報記憶部18は、親子関係にある有線端末21および無線端末22の情報を記憶する。図3は、親子情報記憶部18の登録内容を模式的に示す図である。
【0027】
図示するように、親子情報記憶部18には、有線端末21毎にレコード180が登録されている。レコード180は、有線端末21に割り当てられた電話番号を登録するためのフィールド181と、この有線端末21のアドレス情報を登録するためのフィールド182と、この有線端末21と親子関係を有する無線端末22のアドレス情報を登録するためのフィールド183と、を有する。
【0028】
ここで、フィールド181、182には、電話番号、および有線端末21のアドレス情報が予め登録されている。フィールド183には、この有線端末21と親子関係が成立している無線端末22が存在する場合にのみ、この無線端末22のアドレス情報が登録される。なお、有線端末21および無線端末22間に親子関係が成立している場合は、有線端末21が親機となり、無線端末22が子機となる。
【0029】
そして、主制御部19は、自主装置1の各部11〜18を統括的に制御する。
【0030】
具体的には、主制御部19は、外線IF部11、通信制御部13、ルータ部15、およびGW部14を介して、外線ネットワーク5から呼データを受信すると、親子情報記憶部18を参照し、この呼データの着番号が付与された有線端末21のアドレス情報を取得する。そして、呼データおよび取得したアドレス情報を呼制御部16に渡す。これを受けて、呼制御部16は、主制御部19と連携して着信処理を行い、アドレス情報により特定される有線端末21と呼データの発信元との間に音声経路(通話パス)を設定する。
【0031】
また、主制御部19は、内線IF部12、通信制御部13、ルータ部15、およびGW部14を介して、有線端末21から呼データを受信すると、この呼データを呼制御部16に渡す。これを受けて、呼制御部16は、主制御部19と連携して発信処理を行い、この有線端末21と呼データのあて先との間に音声経路を設定する。
【0032】
さらに、主制御部19は、図示するように、親子情報登録部191、アドレス送信部192、およびリトライ送信部193を有し、これらの各部191〜193を用いて、有線端末21および無線端末22の親子関係設定処理を行う。
【0033】
図4は、主装置1の親子関係設定処理を説明するためのフロー図である。
【0034】
親子情報登録部191は、内線IF部12、通信制御部13、ルータ部15、およびGW部14を介して、有線端末21から親子設定要求を受信すると(S101でYES)、時計部17から現在時刻を取得し、これを親子設定要求の到着時刻として、この有線端末21のアドレス情報に対応付けて、図示していないメモリ等に記憶する(S102)。
【0035】
また、親子情報登録部191は、内線IF部12、通信制御部13、ルータ部15、およびGW部14を介して、無線端末22から親子設定要求を受信すると(S103でYES)、時計部17から現在時刻を取得し、これを親子設定要求の到着時刻として、この無線端末22のアドレス情報に対応付けて、図示していないメモリ等に記憶する(S104)。
【0036】
さて、親子情報登録部191は、有線端末21および無線端末22の両方から親子設定要求を受信したならば(S105でYES)、図示していないメモリ等を参照し、有線端末21および無線端末22のそれぞれについて、記憶されている到着時刻が一つのみであるか否かを調べる(S106)。
【0037】
図示していないメモリ等に記憶されている到着時刻が、有線端末21および無線端末22の少なくとも一方について複数ある場合(S106でNO)、親子情報登録部191は、リトライ送信部193にリトライ要求の送信を指示する。これを受けて、リトライ送信部193は、この図示していないメモリ等に到着時刻が登録されている有線端末21に対して、親子設定要求の再送を促すためのリトライ要求を、GW部14、ルータ部15、および通信制御部13を介して、内線IF部12から送信する(S107)。
【0038】
ここで、複数の有線端末21に対してリトライ要求を送信する場合、少なくとも、後述するS108の所定時間より間隔をあけて、リトライ要求が各有線端末21に送信されるように、各有線端末21に対するリトライ要求の送信タイミングをずらす。その後、親子情報登録部191は、図示していないメモリ等に記憶されている到着時刻とアドレス情報との対応情報をクリアしてスタートに戻る。
【0039】
一方、図示していないメモリ等に記憶されている到着時刻が、有線端末21および無線端末22のそれぞれについて一つのみである場合(S106でYES)、親子情報登録部191は、この有線端末21の到着時刻と、この無線端末22の到着時刻との時間差を求め、この時間差が所定時間(例えば2秒)以内であるか否かを調べる(S108)。
【0040】
所定時間以内でない場合(S108でNO)、親子情報登録部191は、リトライ送信部193にリトライ要求の送信を指示する。
【0041】
これを受けて、リトライ送信部193は、この有線端末21に対して、親子設定要求の再送を促すためのリトライ要求を、GW部14、ルータ部15、および通信制御部13を介して、内線IF部12から送信する(S109)。その後、親子情報登録部191は、図示していないメモリ等に記憶されている到着時刻とアドレス情報との対応情報をクリアしてスタートに戻る。
【0042】
一方、所定時間以内である場合は(S108でYES)、S110に進む。
【0043】
S110において、親子情報登録部191は、図示していないメモリ等に到着時刻が記憶されている有線端末21のアドレス情報をキーとして、親子情報記憶部18からレコード180を検索する。そして、検索したレコード180のフィールド183に無線端末22のアドレス情報が登録されているか否かを調べる。
【0044】
登録されていない場合、すなわち図示していないメモリ等に到着時刻が記憶されている有線端末21について、親子関係が未設定である場合(S110でNO)、親子情報登録部191は、親子情報記憶部18から、図示していないメモリ等に到着時刻が記憶されている無線端末22のアドレス情報がフィールド183に登録されているレコード180を検索する。そして、このようなレコード180を検索できた場合は、このレコード180のフィールド183からアドレス情報を削除する。また、親子情報登録部191は、S110において検索したレコード180のフィールド183に、図示していないメモリ等に到着時刻が記憶されている無線端末22のアドレス情報を登録する。それから、親子情報登録部191は、アドレス送信部192にアドレスの送信を指示する。
【0045】
これを受けて、アドレス送信部192は、S110において検索したレコード180のフィールド182にアドレス情報が登録されている有線端末21に、このレコード180のフィールド183に登録されているアドレス情報を含む子機情報を送信すると共に、このレコード180のフィールド183にアドレス情報が登録されている無線端末22に、このレコード180のフィールド182に登録されているアドレス情報を含む親機情報を送信する(S111)。その後、親子情報登録部191は、図示していないメモリ等に記憶されている到着時刻とアドレス情報との対応情報をクリアしてスタートに戻る。
【0046】
S110において、検索したレコード180のフィールド183に無線端末22のアドレス情報が登録されている場合、すなわち図示していないメモリ等に到着時刻が記憶されている有線端末21について、親子関係が設定済みである場合(S110でYES)、親子情報登録部191は、図示していないメモリ等に到着時刻が記憶されている有線端末21および無線端末22の組み合わせが既定の時間内に出現済みであるかを判断し、出現済みである場合は、図示していないメモリ等に保持している、その組み合わせの出現回数を一つインクリメントする。そして、この組み合わせの出現回数が所定値(例えば3回)以上となったか否かを調べる(S112)。
【0047】
S112において、出現回数が所定値以上となった場合(S112でYES)、親子情報登録部191は、親子情報記憶部18から、図示していないメモリ等に到着時刻が記憶されている無線端末22のアドレス情報がフィールド183に登録されているレコード180を検索する。そして、このようなレコード180を検索できた場合は、このレコード180のフィールド183からアドレス情報を削除する。また、親子情報登録部191は、S110において検索したレコード180のフィールド183に登録されている無線端末22のアドレス情報を、図示していないメモリ等に到着時刻が記憶されている無線端末22のアドレス情報に更新する。
【0048】
後述するように、親子設定要求は、無線端末22の有線端末21への載置状態が「載置」から「非載置」に変化したときに、無線端末22および有線端末21のそれぞれから出力される。このため、親子関係が一致していない端末においても、ユーザが載置操作を所定回数繰り返すことで、自動的に親子関係を設定することができる。
【0049】
それから、親子情報登録部191は、アドレス送信部192にアドレスの送信を指示する。これを受けて、アドレス送信部192は、S110において検索したレコード180のフィールド182にアドレス情報が登録されている有線端末21に、このレコード180のフィールド183に登録されているアドレス情報を含む子機情報を送信すると共に、このレコード180のフィールド183にアドレス情報が登録されている無線端末22に、このレコード180のフィールド182に登録されているアドレス情報を含む親機機情報を送信する(S114)。その後、親子情報登録部191は、図示していないメモリ等に記憶されている、到着時刻とアドレス情報との対応情報、および組み合わせの出現回数をクリアしてスタートに戻る。
【0050】
一方、S112において、一致出現回数が所定値未満の場合(S112でNO)、親子情報登録部191は、図示していないメモリ等に到着時刻が記憶されている有線端末21に対して、親子関係設定済みであることを知らせるための既設定通知を、GW部14、ルータ部15、および通信制御部13を介して、内線IF部12から送信する(S113)。その後、親子情報登録部191は、図示していないメモリ等に記憶されている到着時刻とアドレス情報との対応情報をクリアして、スタートに戻る。
【0051】
次に、無線AP3について説明する。図5は、無線AP3の概略構成図である。
【0052】
図示するように、無線AP3は、無線IF部31と、内線IF部32と、通信制御部33と、主制御部34と、を有する。
【0053】
無線IF部31は、無線ネットワークと接続するためのインターフェースである。
【0054】
内線IF部32は、内線ネットワーク4と接続するためのインターフェースである。
【0055】
通信制御部33は、無線ネットワークおよび内線ネットワーク4のそれぞれと通信パケットを送受するために必要な処理(エラー検出、エラー訂正、パケット解析等)を行う。
【0056】
主制御部34は、自無線AP3の各部31〜33を統括的に制御する。具体的には、無線IF部31、内線IF部32、および通信制御部33と連携して、無線ネットワークおよび内線ネットワーク4間を中継する。
【0057】
次に、有線端末21について説明する。図6は、有線端末21の概略構成図である。
【0058】
図示するように、有線端末21は、内線IF部2101と、通信制御部2102と、呼制御部2103と、通話ボタン(ハンズフリーボタン)、ダイヤルキー、ファンクションキー等の入力キーおよびLCD等の表示部を備えた操作パネル2104と、操作制御部2105と、マイクおよびスピーカを備えたハンズフリー部2106と、音声制御部2107と、無線端末IF部2108と、電源制御部2109と、子機情報記憶部2110と、主制御部2111と、を有する。
【0059】
内線IF部2101は、内線ネットワーク4と接続するためのインターフェースである。
【0060】
通信制御部2102は、内線ネットワーク4と通信パケットを送受するために必要な処理(エラー検出、エラー訂正、パケット解析等)を行う。
【0061】
呼制御部2103は、SIP等の呼制御プロトコルに従い呼制御処理を行う。
【0062】
操作制御部2105は、操作パネル2104を介して、ユーザの操作を受け付けたり、情報を表示したりする。
【0063】
音声制御部2107は、ハンズフリー部2106に対する音声の入出力を制御する。
【0064】
無線端末IF部2108は、無線端末22が自端末21に載置された場合に、この無線端末22と接続するためのインターフェースである。無線端末IF部2108は、無線端末22を充電するための電力供給端子と、無線端末22の載置状態を検出するためのセンサと、を有する。
【0065】
電源制御部2109は、無線端末IF部2108に接続された無線端末22の充電を制御する。
【0066】
子機情報記憶部2110には、自端末21と親子関係にある無線端末22のアドレス情報が記憶されている。
【0067】
主制御部2111は、自端末21の各部2101〜2110を統括的に制御する。
【0068】
具体的には、主制御部2111は、操作パネル2104、および操作制御部2105を介して操作者から着番号を伴う発信指示を受け付けると、この発信指示を呼制御部2103に渡す。これを受けて、呼制御部2103は、主制御部2111と連携して発信処理を行い、着番号により特定される通話相手との間に音声経路を設定する。
【0069】
また、主制御部2111は、内線IF部2101、および通信制御部2102を介して、主装置1から呼データを受信すると、これを呼制御部2103に渡す。これを受けて、呼制御部2103は、主制御部2111と連携して着信処理を行い、この呼データの発信元との間に音声経路を設定する。
【0070】
また、主制御部2111は、操作パネル2104、および操作制御部2105を介して操作者から切替指示を受け付けると、あるいは、内線IF部2101、および通信制御部2102を介して、自端末21と親子関係にある無線端末22から切替指示または着番号を伴う発信指示を受信すると、この無線端末22と主装置1との間におけるデータ送受の中継を開始する。
【0071】
さらに、主制御部2111は、図示するように、載置状態検出部21111、親子設定要求部21112、子機情報登録部21113、載置操作催促部21114、および誤載置通知部21115を有し、これらの各部21111〜21115を用いて、親子設定要求処理を行う。
【0072】
図7は、有線端末21の親子設定要求処理を説明するためのフロー図である。
【0073】
先ず、載置状態検出部21111は、無線端末IF部2108に設けられたセンサの信号に基づいて、無線端末22の載置状態を監視する(S2101)。そして、載置状態が「載置」から「非載置」に変化したことを検出したならば(S2101でYES)、載置状態検出部21111は、親子設定要求部21112に、親子設定要求の送信を指示する。これを受けて、親子設定要求部21112は、通信制御部2102、および内線IF部2101を介して主装置1に、送信元が有線端末であることを示す識別情報を含む親子設定要求を送信し(S2102)、その後、スタートに戻る。
【0074】
また、載置操作催促部21114は、内線IF部2101、および通信制御部2102を介して主装置1からリトライ要求を受信すると(S2103でYES)、ユーザに無線端末22の載置操作を促す(S2104)。例えば、操作制御部2105を介して操作パネル2104に、載置操作を再度行うことを促すメッセージを表示する。あるいは、音声制御部2107を介してハンズフリー部2106から、載置操作を再度行うことを促すメッセージを音声出力する。その後、スタートに戻る。
【0075】
また、誤載置通知部21115は、内線IF部2101、および通信制御部2102を介して主装置1から既設定通知を受信すると(S2105でYES)、ユーザに、無線端末22が有線端末21に誤載置されたこと、および現在の有線端末21、無線端末22の組み合わせで親子関係を再設定するには、無線端末22の載置操作を繰り返す必要があることを通知する(S2106)。例えば、操作制御部2105を介して操作パネル2104に、無線端末22が有線端末21に誤載置されたこと、および現在の有線端末21、無線端末22の組み合わせで親子関係を再設定するには、無線端末22の載置操作を繰り返す必要があることを知らせるメッセージを表示する。あるいは、音声制御部2107を介してハンズフリー部2106から、無線端末22が有線端末21に誤載置されたこと、および現在の有線端末21、無線端末22の組み合わせで親子関係を再設定するには、無線端末22の載置操作を繰り返す必要があることを知らせるメッセージを音声出力する。その後、スタートに戻る。
【0076】
また、子機情報登録部21113は、内線IF部2101、および通信制御部2102を介して主装置1から子機情報を受信すると(S2107でYES)、この子機情報に含まれているアドレス情報を、自端末21と親子関係にある無線端末22のアドレス情報として、子機情報記憶部2110に登録する。もしくは、子機情報記憶部2110に登録されているアドレス情報を更新する(S2108)。その後、スタートに戻る。
【0077】
次に、無線端末22について説明する。図8は、無線端末22の概略構成図である。
【0078】
図示するように、無線端末22は、無線IF部2201と、通信制御部2202と、呼制御部2203と、通話ボタン、ダイヤルキー、ファンクションキー等の入力キーおよびLCD等の表示部を備えた操作パネル2204と、操作制御部2205と、マイクおよびスピーカを備えたハンドセット部2206と、音声制御部2207と、有線端末IF部2208と、電源制御部2209と、親機情報記憶部2210と、主制御部2211と、を有する。
【0079】
無線IF部2201は、無線ネットワークと接続するためのインターフェースである。
【0080】
通信制御部2202は、無線ネットワークと通信パケットを送受するために必要な処理(エラー検出、エラー訂正、パケット解析等)を行う。
【0081】
呼制御部2203は、SIP等の呼制御プロトコルに従い呼制御処理を行う。
【0082】
操作制御部2205は、操作パネル2204を介して、ユーザの操作を受け付けたり、情報を表示したりする。
【0083】
音声制御部2207は、ハンドセット部2206に対する音声の入出力を制御する。
【0084】
有線端末IF部2208は、自端末22が有線端末21に載置された場合に、この有線端末21と接続するためのインターフェースである。有線端末IF部2208は、有線端末21から電力を入力するための電力入力端子と、有線端末21への載置状態を検出するためのセンサと、を有する。
【0085】
電源制御部2209は、有線端末IF部2208に接続された有線端末21から提供された電力の蓄電を制御する。
【0086】
親機情報記憶部2210には、自端末22と親子関係にある有線端末21のアドレス情報が記憶されている。
【0087】
主制御部2211は、自端末22の各部2201〜2210を統括的に制御する。
【0088】
具体的には、主制御部2211は、操作パネル2204、および操作制御部2205を介して操作者から着番号を伴う発信指示を受け付けると、この発信指示を呼制御部2203に渡す。これを受けて、呼制御部2203は、主制御部2211と連携して発信処理を行い、自端末22と親子関係にある有線端末21経由で、着番号により特定される通話相手との間に音声経路を設定する。
【0089】
また、主制御部2211は、無線IF部2201、および通信制御部2202を介して、自端末22と親子関係にある有線端末21経由で主装置1から呼データを受信すると、これを呼制御部2203に渡す。これを受けて、呼制御部2203は、主制御部2211と連携して着信処理を行い、自端末22と親子関係にある有線端末21経由でこの呼データの発信元との間に音声経路を設定する。
【0090】
また、主制御部2211は、操作パネル2204、および操作制御部2205を介して操作者から切替指示を受け付けると、あるいは、無線IF部2201、および通信制御部2202を介して、自端末22と親子関係にある有線端末21から切替指示を受信すると、この有線端末21を介して主装置1とデータの送受を開始する。
【0091】
さらに、主制御部2211は、図示するように、載置状態検出部22111、親子設定要求部22112、および親機情報登録部22113を有し、これらの各部22111〜22113を用いて、親子設定要求処理を行う。
【0092】
図9は、無線端末22の親子設定要求処理を説明するためのフロー図である。
【0093】
先ず、載置状態検出部22111は、有線端末IF部2208に設けられたセンサの信号に基づいて、有線端末21への載置状態を監視する(S2201)。そして、載置状態が「載置」から「非載置」に変化したことを検出したならば(S2201でYES)、載置状態検出部22111は、親子設定要求部22112に、親子設定要求の送信を指示する。これを受けて、親子設定要求部22112は、通信制御部2202、および内線IF部2201を介して主装置1に、送信元が無線端末であることを示す識別情報を含む親子設定要求を送信し(S2202)、その後、スタートに戻る。
【0094】
また、親機情報登録部22113は、無線IF部2201、および通信制御部2202を介して主装置1から親機情報を受信すると(S2203でYES)、この親機情報に含まれているアドレス情報を、自端末22と親子関係にある有線端末21のアドレス情報として、親機情報記憶部2210に登録する。もしくは、親機情報記憶部2210に登録されているアドレス情報を更新する(S2204)。その後、スタートに戻る。
【0095】
次に、本実施の形態が適用された親子電話システムによる親子関係設定の処理例を説明する。
【0096】
図10は、一つの有線端末21および一つの無線端末22が所定時間内に親子設定要求を送信した場合において、この有線端末21の親子関係が未設定である場合の親子関係設定処理例を説明するためのシーケンス図である。
【0097】
ユーザが無線端末22を有線端末21から上げ下げして、載置操作を行うと(S501)、有線端末21は、無線端末22の自端末21への載置状態が「載置」から「非載置」に変化したことを検出し(S502)、これを契機にして、主装置1に親子設定要求を送信する(S504)。同様に、無線端末22は、自端末22の有線端末21への載置状態が「載置」から「非載置」に変化したことを検出し(S503)、これを契機にして、主装置1に親子設定要求を送信する(S505)。
【0098】
さて、主装置1は、有線端末21および無線端末22のそれぞれについて一つのみから親子設定要求を受信すると、両端末21、22からの親子設定要求の到着時刻の時間差が所定時間以内であること、および、有線端末21の親子関係が未設定であることを確認して、両端末21、22の親子設定要求成立と判断し、無線端末22のアドレス情報を、有線端末21のアドレス情報にのみ対応付けられるように登録する(S506)。そして、有線端末21に、無線端末22のアドレス情報を含む子機情報を送信すると共に(S507)、無線端末22に、有線端末21のアドレス情報を含む親機情報を送信する(S508)。
【0099】
これを受けて、有線端末21は、主装置1から受信した子機情報に含まれているアドレス情報を、自端末21と親子関係にある無線端末(子機)22のアドレス情報として登録する(S509)。また、無線端末22は、主装置1から受信した親機情報に含まれているアドレス情報を、自端末22と親子関係にある有線端末(親機)21のアドレス情報として登録する(S510)。
【0100】
図11は、複数の有線端末21および複数の無線端末22が所定時間内に親子設定要求を送信した場合において、各有線端末21の親子関係が未設定である場合の親子関係設定処理例を説明するためのシーケンス図である。
【0101】
各ユーザが無線端末22を有線端末21から上げ下げして、載置操作を行うと(S601)、各有線端末21は、無線端末22の自端末21への載置状態が「載置」から「非載置」に変化したことを検出し(S602)、これを契機にして、主装置1に親子設定要求を送信する(S604)。同様に、各無線端末22は、自端末22の有線端末21への載置状態が「載置」から「非載置」に変化したことを検出し(S603)、これを契機にして、主装置1に親子設定要求を送信する(S605)。
【0102】
そして、主装置1は、所定時間内に複数の有線端末21および複数の無線端末22から親子設定要求を受信すると、親子設定要求不成立と判断する(S606)。それから、主装置1は、各有線端末21に対して、親子設定要求の再送を促すリトライ要求を、少なくとも前記所定時間のインターバルで送信する(S607)。
【0103】
各有線端末21は、リトライ要求を受信すると、ユーザに無線端末22の自端末21への載置操作を促す(S608)。これを受けて、各ユーザが無線端末22を有線端末21から上げ下げして、載置操作を行うと(S609)、各有線端末21は、無線端末22の自端末21への載置状態が「載置」から「非載置」に変化したことを検出し(S610)、これを契機にして、主装置1に親子設定要求を送信する(S612)。同様に、各無線端末22は、自端末22の有線端末21への載置状態が「載置」から「非載置」に変化したことを検出し(S611)、これを契機にして、主装置1に親子設定要求を送信する(S613)。
【0104】
さて、主装置1は、所定時間内に有線端末21および無線端末22のそれぞれ一つのみから親子設定要求を受信すると、両端末21、22の親子設定要求到着時刻の時間差が所定時間以内であること、および有線端末21の親子関係が未設定であることを確認して、両端末21、22の親子設定要求成立と判断し、無線端末22のアドレス情報を、有線端末21のアドレス情報にのみ対応付けられるように登録する(S614)。そして、有線端末21に無線端末22のアドレス情報を含む子機情報を送信すると共に(S615)、無線端末22に有線端末21のアドレス情報を含む親機情報を送信する(S616)。
【0105】
各有線端末21は、主装置1から受信した子機情報に含まれているアドレス情報を、自端末21と親子関係にある無線端末(子機)22のアドレス情報として登録する(S617)。また、各無線端末22は、主装置1から受信した親機情報に含まれているアドレス情報を、自端末22と親子関係にある有線端末(親機)21のアドレス情報として登録する(S618)。
【0106】
図12は、一つの有線端末21および一つの無線端末22が所定時間内に親子設定要求を送信した場合において、この有線端末21の親子関係が設定済みである場合の親子関係設定処理例を説明するためのシーケンス図である。
【0107】
ユーザが無線端末22を有線端末21から上げ下げして、載置操作を行うと(S701)、有線端末21は、無線端末22の自端末21への載置状態が「載置」から「非載置」に変化したことを検出し(S702)、これを契機にして、主装置1に親子設定要求を送信する(S704)。同様に、無線端末22は、自端末22の有線端末21への載置状態が「載置」から「非載置」に変化したことを検出し(S703)、これを契機にして、主装置1に親子設定要求を送信する(S705)。
【0108】
そして、主装置1は、有線端末21および無線端末22のそれぞれについて一つのみから親子設定要求を受信すると、両端末21、22からの親子設定要求の到着時刻の時間差が所定時間以内であるか否かを確認する。両端末21、22からの親子設定要求の到着時刻の時間差が所定時間以内である場合は、さらに、有線端末21の親子関係が未設定であるか否かを確認する。ここで、有線端末21の親子関係が設定済みであるため、両端末21、22の親子設定要求不成立と判断する(S706)。それから、主装置1は、有線端末21に、親子関係設定済みであることを示す既設定通知を送信する(S707)。これを受けて、有線端末21は、無線端末22が有線端末21に誤載置されたこと、および現在の有線端末21、無線端末22の組み合わせで親子関係を再設定するには、無線端末22の載置操作を繰り返す必要があることを知らせるメッセージを出力する(S708)。
【0109】
これを受けて、ユーザが無線端末22を有線端末21から上げ下げして、載置操作を行うと(S709)、有線端末21は、無線端末22の自端末21への載置状態が「載置」から「非載置」に変化したことを検出し(S710)、これを契機にして、主装置1に親子設定要求を送信する(S712)。同様に、無線端末22は、自端末22の有線端末21への載置状態が「載置」から「非載置」に変化したことを検出し(S711)、これを契機にして、主装置1に親子設定要求を送信する(S713)。
【0110】
そして、主装置1は、有線端末21および無線端末22のそれぞれについて一つのみから親子設定要求を受信すると、両端末21、22からの親子設定要求の到着時刻の時間差が所定時間以内であるか否かを確認する。両端末21、22からの親子設定要求の到着時刻の時間差が所定時間以内である場合は、さらに、有線端末21の親子関係が未設定であるか否かを確認する。ここで、有線端末21の親子関係が設定済みであるため、両端末21、22の親子設定要求不成立と判断して、S706〜S713の処理を繰り返す。
【0111】
さて、主装置1は、同じ有線端末21および無線端末22の組み合わせについて、親子設定要求不成立とする判断が所定回数繰り返されると、親子設定要求成立と判断し、設定済みの親子関係を更新する(S714)。そして、有線端末21に、無線端末22のアドレス情報を含む子機情報を送信すると共に(S715)、無線端末22に、有線端末21のアドレス情報を含む親機情報を送信する(S716)。
【0112】
有線端末21は、主装置1から受信した子機情報に含まれているアドレス情報を、自端末21と親子関係にある無線端末(子機)22のアドレス情報として登録する(S717)。また、無線端末22は、主装置1から受信した親機情報に含まれているアドレス情報を、自端末22と親子関係にある有線端末(親機)21のアドレス情報として登録する(S718)。
【0113】
次に、親子情報記憶部18の登録内容の変遷を説明する。図13は、親子情報記憶部18の登録内容の変遷例を説明するための図である。
【0114】
図13(A)において、電話番号「10」が付与された有線端末21(アドレス:192.168.10.1)に対して、電話番号「14」が付与された有線端末21(アドレス:192.168.10.4)と親子関係にある無線端末22(アドレス:192.168.10.13)の載置操作が行われると、図12に示すシーケンスが実施され、電話番号「10」が付与された有線端末21の親子情報が更新される。
【0115】
その結果、図13(B)に示すように、フィールド181に電話番号「14」が登録されたレコード180のフィールド183からアドレス情報「192.168.10.13」が削除される。また、フィールド181に電話番号「10」が登録されたレコード180のフィールド183に登録されているアドレス情報が「192.168.10.11」から「192.168.10.13」に更新される。
【0116】
以上、本発明の一実施の形態を説明した。
【0117】
本実施の形態では、有線端末21および無線端末22のそれぞれが、載置状態の変化を契機にして、主装置1に親子設定要求を送信する。このため、親子関係の設定に際し、有線端末21および無線端末22間で信号(合図)を送受する必要がない。したがって、本実施の形態によれば、有線端末21および無線端末22間で信号を送受するための特別なインターフェースを持たせることなく、親子関係の設定・管理を行うことができる。
【0118】
また、本実施の形態において、主装置1は、所定時間内に複数の有線端末21および複数の無線端末22から親子設定要求を受信した場合に、この複数の有線端末21各々に対して、それぞれ異なるタイミングでリトライ要求を送信する。そして、有線端末21は、主装置1からリトライ要求を受信すると、ユーザに載置操作を促す。このようにすることで、本実施の形態では、所定時間内に複数の有線端末21および複数の無線端末22から親子設定要求が送信された場合でも、各有線端末21の親子関係を設定することができる。
【0119】
また、本実施の形態において、主装置1は、所定時間内に一つの有線端末21および一つの無線端末22から親子設定要求を受信した場合において、この有線端末21の親子関係が設定済みである場合、この有線端末21に対して既設定通知を送信する。そして、有線端末21は、主装置1から既設定通知を受信すると、誤載置されたこと、および親子関係を変更するには載置操作を繰り返す必要があることをユーザに通知する。そして、同じ有線端末21および無線端末22の組み合わせについて、所定時間内に親子設定要求を受信する事態が所定回数繰り返された場合、主装置1は、この有線端末21と親子関係にある子機をこの無線端末22に更新する。このようにすることで、本実施の形態では、親子関係設定済みの有線端末21に対して、この有線端末21と親子関係にない無線端末22の載置操作を繰り返すという簡単な操作により、この有線端末21の親子関係を更新することができる。
【0120】
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。例えば、主装置1、有線端末21、無線端末22、および無線AP3の各構成は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積ロジックICによりハード的に実行されるものでもよいし、あるいはDSP(Digital Signal Processer)、PC(Personal Computer)などの計算機によりソフトウエア的に実行されるものでもよい。
【0121】
また、本実施の形態では、有線端末21において、無線端末IF部2108に設けられたセンサにより、載置状態検出部21111が無線端末22の自端末21への載置状態を検出する場合を例に取り説明した。しかし、本発明はこれに限定されない。例えば載置状態検出部21111が、電源制御部2109の無線端末IF部2108への電力供給量を監視することにより、無線端末22の自端末21への載置状態を検出してもよい。
【0122】
同様に、本実施の形態では、無線端末22において、有線端末IF部2208に設けられたセンサにより、載置状態検出部22111が自端末22の有線端末21への載置状態を検出する場合を例に取り説明した。しかし、本発明はこれに限定されない。例えば、載置状態検出部22111が、電源制御部2209の有線端末IF部2208から電力供給量を監視することにより、自端末22の有線端末21への載置状態を検出してもよい。
【0123】
図14は、有線端末21の無線端末IF部2108、電源制御部2109、および無線端末22の有線端末IF部2208、電源制御部2209の変形例を説明するための図である。
【0124】
図示するように、有線端末21において、無線端末IF部2108は、無線端末22に電力を供給するための電力供給端子21082、21083を有する。また、電源制御部2109は、電力供給端子21082、21083に電源を供給する電源21091と、電源21091の電源供給ラインに挿入された抵抗21095と、電源21091の電源供給ラインを流れる電流値を測定する電流メータ21093と、電力供給端子21082、21083間の電圧値を測定する電圧メータ21094と、電源21091の供給電力を調整する電源コントローラ21092と、を有する。
【0125】
以上のような構成において、電源コントローラ21092は、電流メータ21093および電圧メータ21094の測定値に基づいて電源21091の供給電力を制御すると共に、これらの測定値を載置情報検出部21111に出力する。そして、載置情報検出部21111は、これらの測定値に基づいて、無線端末22の自端末21への載置状態を検出する。電源供給ラインの電流値が所定値以下の場合、電力供給端子21082、21083間が開放されていると考えられる。また、電力供給端子21082、21083間の電圧値が所定値以下の場合、無線端末22に何らかの異常が発生し、無線端末22の電力入力端子22082、22083間が短絡したものと考えられる。このような場合は、載置状態「非載置」と判断する。そして、電源供給ラインの電流値が所定の範囲内であり、且つ電力供給端子21082、21083間の電圧値が所定の範囲内である場合に、載置状態「載置」と判断する。
【0126】
また、無線端末22において、有線端末IF部2208は、有線端末21の電力供給端子21082、21803に接続され、有線端末21から電力を入力するための電力入力端子22082、22083を有する。また、電源制御部2209は、電力入力端子22082、22083間の電圧値を測定する電圧メータ22092と、電力入力端子22082、22083に入力された電力を蓄電するバッテリ22091と、電力入力端子22082およびバッテリ22091間に挿入されたダイオード22093と、を有する。
【0127】
以上のような構成において、電源制御部2209は、電圧メータ22092の測定値に基づいて自端末22の充電状態を監視する。また、この測定値を載置情報検出部22111に出力する。そして、載置情報検出部22111は、この測定値に基づいて、自端末22の有線端末21への載置状態を検出する。電力入力端子22082、22083間が開放されている場合と、電力入力端子22082、22083に電圧が印加されている場合とで、電圧メータ22092の測定値に変化が生じる。そこで、電圧メータ22092の測定値に基づいて、自端末22の有線端末21への載置状態を検出する。
【0128】
また、本実施の形態において、主装置1は、リトライ要求を有線端末21に送信している。しかしながら、本発明はこれに限定されない。リトライ要求は、有線端末21および無線端末22の少なくともいずれか一方に送信されればよい。なお、リトライ要求を無線端末22に送信する場合は、有線端末21の載置操作催促部21114を無線端末22にも同様に設ける。また、リトライ要求を有線端末21に送信しない場合は、有線端末21から載置操作催促部21114を省略してもよい。
【0129】
また、本実施の形態において、主装置1は、既設定通知を有線端末21に送信している。しかしながら、本発明はこれに限定されない。既設定通知は、有線端末21および無線端末22の少なくともいずれか一方に送信されればよい。なお、既設定通知を無線端末22に送信する場合は、有線端末21の誤載置通知部21115を無線端末22にも同様に設ける。また、既設定通知を有線端末21に送信しない場合は、有線端末21から誤載置通知部21115を省略してもよい。
【0130】
また、本実施の形態において、有線端末21の載置状態検出部21111、および無線端末22の載置状態検出部22111は、無線端末22の有線端末21への載置状態が「載置」から「非載置」に変化したことを検出し、これを契機にして、親子設定要求部21112、22112に親子設定要求の送信を指示している。しかし、本発明はこれに限定されない。有線端末21の載置状態検出部21111、および無線端末22の載置状態検出部22111は、無線端末22の有線端末21への載置状態が「非載置」から「載置」に変化したことを検出し、これを契機にして、親子設定要求部21112、22112に親子設定要求の送信を指示してもよい。
【0131】
また、本実施の形態において、主装置1は、所定時間内に複数の有線端末21および複数の無線端末22から親子設定要求を受信した場合に、この複数の有線端末21に対して、それぞれ異なるタイミングでリトライ要求を送信する。しかし、本発明はこれに限定されない。主装置1は、所定時間内に複数の有線端末21および複数の無線端末22から親子設定要求を受信した場合に、この複数の有線端末21および複数の無線端末22の少なくとも一方に対して、それぞれ異なるタイミングでユーザに載置操作を促すことのできるリトライ要求を送信するものであればよい。
【0132】
例えば、リトライ要求に催促タイミングを含め、この催促タイミングを有線端末21毎に異ならせる。そして、主装置1が各有線端末21に対してリトライ要求を送信し、各有線端末21が、主装置1から受信したリトライ要求に含まれている催促タイミングに基づいて、ユーザに載置操作を促す。あるいは、主装置1が各有線端末21に対してリトライ要求を送信し、主装置1からリトライ要求を受信した各有線端末21が、ユーザに載置操作を促す催促タイミングを任意に調整してもよい。
【0133】
また、本実施の形態では、無線端末22を、内線ネットワーク4および無線AP3経由で、この無線端末22と親子関係にある有線端末21に接続している。しかし、本発明はこれに限定されない。有線端末21に無線インターフェースを搭載することにより、無線端末22を、この無線端末22と親子関係にある有線端末21に、無線ネットワークで直接接続するようにしてもよい。あるいは、無線端末22を主装置1に直接収容(有線端末21を経由させることなく接続)させてもよい。すなわち、主装置1が、通話パスの接続先を、親子関係を有する有線端末21および無線端末22間で切り替えるようにしてもよい。
【0134】
また、本実施の形態では、無線端末22の無線通信に無線LANを利用する場合を想定して説明した。しかし、本発明はこれに限定されない。無線端末22の無線通信にPHSや携帯電話を利用してもよい。
【符号の説明】
【0135】
1:主装置、3:無線AP、4:内線ネットワーク、5:外線ネットワーク、11:外線IF部、12:内線IF部、13:通信制御部、14:GW部、15:ルータ部、16:呼制御部、17:時計部、18:親子情報記憶部、19:主制御部、21:有線端末、22:無線端末、31:無線IF部、32:内線IF部、33:通信制御部、34:主制御部、191:親子情報登録部、192:アドレス送信部、193:リトライ送信部、2101:内線IF部、2102:通信制御部、2103:呼制御部、2104:操作パネル、2105:操作制御部、2106:ハンズフリー部、2107:音声制御部、2108:無線端末IF部、2109:電源制御部、2110:子機情報記憶部、2111:主制御部、2201:無線IF部、2202:通信制御部、2203:呼制御部、2204:操作パネル、2205:操作制御部、2206:ハンドセット部、2207:音声制御部、2208:有線端末IF部、2209:電源制御部、2210:親機情報記憶部、2211:主制御部、21111:載置状態検出部、21112:親子設定要求部、21113:子機情報登録部、21114:載置操作催促部、21115:誤載置通知部、22111:載置状態検出部、22112:親子設定要求部、22113:親機情報登録部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内線を収容する主装置と、前記内線に接続された無線アクセスポイントと、前記内線に接続された少なくとも1台の端末装置と、前記無線アクセスポイントを介して前記内線に接続され、前記端末装置に載置可能な少なくとも1台の無線端末装置と、を有する親子電話システムであって、
前記端末装置は、
前記無線端末装置の自端末装置への載置状態の変化を検出する端末装置側載置状態検出手段と、
前記端末装置側載置状態検出手段により前記無線端末装置の自端末装置への載置状態の変化が検出された場合に、前記主装置に親子設定要求を送信する端末装置側親子設定要求手段と、を有し、
前記無線端末装置は、
自無線端末装置の前記端末装置への載置状態の変化を検出する無線端末装置側載置状態検出手段と、
前記無線端末装置側載置状態検出手段により自無線端末装置の前記端末装置への載置状態の変化が検出された場合に、前記主装置に親子設定要求を送信する無線端末装置側親子設定要求手段と、を有し、
前記主装置は、
親子関係にある前記端末装置および前記無線端末装置のアドレスを含む親子情報を記憶する親子情報記憶手段と、
所定時間内に一の前記端末装置および一の前記無線端末装置から前記親子設定要求を受信した場合に、当該端末装置を親機とし、当該無線端末装置を子機とする親子情報を前記親子情報記憶手段に登録する親子情報登録手段と、を有する
ことを特徴とする親子電話システム。
【請求項2】
請求項1に記載の親子電話システムであって、
前記主装置は、
前記親子情報登録手段により親子情報が登録された前記端末装置および前記無線端末装置に対し、当該端末装置に対しては当該無線端末装置のアドレスを送信し、当該無線端末装置に対しては当該端末装置のアドレスを送信するアドレス送信手段をさらに有し、
前記端末装置は、
前記主装置から送られてきた前記無線端末装置のアドレスを、自端末装置の子機のアドレスとして登録する子機情報登録手段をさらに有し、
前記無線端末装置は、
前記主装置から送られてきた前記端末装置のアドレスを、自無線端末装置の親機のアドレスとして登録する親機情報登録手段をさらに有する
ことを特徴とする親子電話システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の親子電話システムであって、
前記端末装置は、
前記無線端末装置に電力を供給するための電力供給端子をさらに有し、
前記無線端末装置は、
前記端末装置から電力を入力するための電力入力端子をさらに有し、
前記端末装置側載置状態検出手段は、
前記電力供給端子に供給される電力の変化に基づいて、前記無線端末装置の自端末装置への載置状態の変化を検出し、
前記無線端末装置側載置状態検出手段は、
前記電力入力端子に入力される電力の変化に基づいて、自無線端末装置の前記端末装置への載置状態の変化を検出する
ことを特徴とする親子電話システム。
【請求項4】
内線を収容する主装置を用いた親子電話システムの構築方法であって、
前記内線に無線アクセスポイントおよび端末装置を接続し、
前記無線アクセスポイントを介して前記内線に、前記端末装置に載置可能な無線端末装置を接続し、
前記端末装置に、
前記無線端末装置の自端末装置への載置状態の変化を契機として、前記主装置に前記親子設定要求を送信させ、
前記無線端末装置に、
自無線端末装置の前記端末装置への載置状態の変化を契機として、前記主装置に前記親子設定要求を送信させ、
前記主装置に、
所定時間内に一の前記端末装置および一の前記無線端末装置から前記親子設定要求を受信した場合に、当該端末装置を親機とし、当該無線端末装置を子機する親子情報を登録させる
ことを特徴とする親子電話システムの構築方法。
【請求項1】
内線を収容する主装置と、前記内線に接続された無線アクセスポイントと、前記内線に接続された少なくとも1台の端末装置と、前記無線アクセスポイントを介して前記内線に接続され、前記端末装置に載置可能な少なくとも1台の無線端末装置と、を有する親子電話システムであって、
前記端末装置は、
前記無線端末装置の自端末装置への載置状態の変化を検出する端末装置側載置状態検出手段と、
前記端末装置側載置状態検出手段により前記無線端末装置の自端末装置への載置状態の変化が検出された場合に、前記主装置に親子設定要求を送信する端末装置側親子設定要求手段と、を有し、
前記無線端末装置は、
自無線端末装置の前記端末装置への載置状態の変化を検出する無線端末装置側載置状態検出手段と、
前記無線端末装置側載置状態検出手段により自無線端末装置の前記端末装置への載置状態の変化が検出された場合に、前記主装置に親子設定要求を送信する無線端末装置側親子設定要求手段と、を有し、
前記主装置は、
親子関係にある前記端末装置および前記無線端末装置のアドレスを含む親子情報を記憶する親子情報記憶手段と、
所定時間内に一の前記端末装置および一の前記無線端末装置から前記親子設定要求を受信した場合に、当該端末装置を親機とし、当該無線端末装置を子機とする親子情報を前記親子情報記憶手段に登録する親子情報登録手段と、を有する
ことを特徴とする親子電話システム。
【請求項2】
請求項1に記載の親子電話システムであって、
前記主装置は、
前記親子情報登録手段により親子情報が登録された前記端末装置および前記無線端末装置に対し、当該端末装置に対しては当該無線端末装置のアドレスを送信し、当該無線端末装置に対しては当該端末装置のアドレスを送信するアドレス送信手段をさらに有し、
前記端末装置は、
前記主装置から送られてきた前記無線端末装置のアドレスを、自端末装置の子機のアドレスとして登録する子機情報登録手段をさらに有し、
前記無線端末装置は、
前記主装置から送られてきた前記端末装置のアドレスを、自無線端末装置の親機のアドレスとして登録する親機情報登録手段をさらに有する
ことを特徴とする親子電話システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の親子電話システムであって、
前記端末装置は、
前記無線端末装置に電力を供給するための電力供給端子をさらに有し、
前記無線端末装置は、
前記端末装置から電力を入力するための電力入力端子をさらに有し、
前記端末装置側載置状態検出手段は、
前記電力供給端子に供給される電力の変化に基づいて、前記無線端末装置の自端末装置への載置状態の変化を検出し、
前記無線端末装置側載置状態検出手段は、
前記電力入力端子に入力される電力の変化に基づいて、自無線端末装置の前記端末装置への載置状態の変化を検出する
ことを特徴とする親子電話システム。
【請求項4】
内線を収容する主装置を用いた親子電話システムの構築方法であって、
前記内線に無線アクセスポイントおよび端末装置を接続し、
前記無線アクセスポイントを介して前記内線に、前記端末装置に載置可能な無線端末装置を接続し、
前記端末装置に、
前記無線端末装置の自端末装置への載置状態の変化を契機として、前記主装置に前記親子設定要求を送信させ、
前記無線端末装置に、
自無線端末装置の前記端末装置への載置状態の変化を契機として、前記主装置に前記親子設定要求を送信させ、
前記主装置に、
所定時間内に一の前記端末装置および一の前記無線端末装置から前記親子設定要求を受信した場合に、当該端末装置を親機とし、当該無線端末装置を子機する親子情報を登録させる
ことを特徴とする親子電話システムの構築方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2011−217418(P2011−217418A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−168914(P2011−168914)
【出願日】平成23年8月2日(2011.8.2)
【分割の表示】特願2007−84156(P2007−84156)の分割
【原出願日】平成19年3月28日(2007.3.28)
【出願人】(000134707)株式会社ナカヨ通信機 (522)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月2日(2011.8.2)
【分割の表示】特願2007−84156(P2007−84156)の分割
【原出願日】平成19年3月28日(2007.3.28)
【出願人】(000134707)株式会社ナカヨ通信機 (522)
【Fターム(参考)】
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