説明

親子電話システム

【課題】 主装置を用いた親子電話システムにおいて、通話中に親機と子機を切替ながら通話継続する際の音声途切れを無くすことができる技術を提供する。
【解決手段】 内線ネットワーク4に無線AP3および親機21を接続すると共に、無線AP3を介して内線ネットワーク4に子機22を接続する。そして、内線ネットワーク4および外線ネットワーク5を収容する主装置1に、親子電話機2を構成する親機21および子機22の対応関係を管理させ、通信相手からの音声を親機21および子機22の双方に対して送信させ、親機21および子機22からの音声をミキシングして通信相手へ送信させ、子機22の親機21への載置状態に応じて親機21および子機22が自律的に音声の再生出力レベルを制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、構内交換機やボタン電話主装置の配下に親子電話機を含むシステムに関し、特に通話中における親機と子機の切替えにおける通話音声の途切れを防止する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、主装置にボタン電話親機と基地局が接続され、基地局を介してコードレス子機により通話が可能なカールコードレスボタン電話装置が開示されている。このカールコードレスボタン電話装置は、子機が親機に載置され充電中の場合、子機使用者が親機の場所に居ると判断し、外線または内線からの着呼を親機または子機へ着信させ、充電中でなければ、子機使用者が親機の場所に居ないと判断して、外線または内線からの着呼を子機へ着信させるものである。
【0003】
【特許文献1】特開平7−240951号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載のカールコードレスボタン電話装置の場合、通話中に親機と子機を切替ながら通話継続するには、主装置において何らかの転送切替制御を行う必要があり、この転送切替処理の間に通話音声が途切れるため、円滑な会話の進行を阻害するという欠点があった。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、主装置を用いた親子電話システムにおいて、通話中に親機と子機を切替ながら通話継続する際の音声途切れを無くすことができる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明では、内線に無線アクセスポイントおよび内線電話親機を接続すると共に、無線アクセスポイントを介して内線に内線電話子機を接続する。そして、内線および外線を収容する主装置に、親子電話機を構成する内線電話親機および内線電話子機の対応関係を管理させ、親子電話機に対する音声データを親機および子機に送信し、親機及び子機は子機の親機への載置状態により音声出力を制御する。また親機及び子機から音声データを受信すると前記内線電話機の対応関係に基づきミキシングし通話相手との音声を制御する。
【0007】
例えば、本発明は、外線および内線を収容する主装置と、前記内線に接続された少なくとも1台の内線電話親機と、少なくとも1台の内線電話子機と、前記内線に接続された無線アクセスポイントと、を有する親子電話システムであって、
前記主装置は、
親子電話機を構成する前記内線電話親機と前記内線電話子機との対応関係を記憶する親子関係記憶手段と、
発着信を受けると、前記親子関係記憶手段を参照し、音声データをコピーして当該内線電話親機と前記内線電話子機に対して送信する音声データ送信手段と、
を有し、
前記内線電話親機は、
子機の親機への載置状態により自端末の音声データの出力レベルを変更する親機音声データ出力レベル変更手段を有し、
前記内線電話子機は、
前記無線アクセスポイントを介して前記内線に接続され、
子機の親機への載置状態により自端末の音声データの出力レベルを変更する子機音声データ出力レベル変更手段を有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、主装置は通話相手からの音声を常時親機と子機に送信し、親機または子機が子機の載置状態により通話相手からの音声を自律的に切替えるので、通話中に親機と子機を切替ながら通話継続する際の音声途切れを無くすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0010】
図1は、本発明の一実施の形態が適用された親子電話システムの概略構成図である。
【0011】
図示するように、本実施の形態の親子電話システムは、外線ネットワーク(例えばWAN)5および内線ネットワーク(例えばLAN)4を収容する主装置1と、内線ネットワーク(例えばLAN)4に接続された無線AP(アクセスポイント)3と、親子電話機2と、を有する。
【0012】
親子電話機2は、親機21と、親機21に載置可能に構成された子機22と、を有する。親機21は、内線ネットワーク4に接続されている。子機22は、無線通信機能を有し、無線AP3を介して内線ネットワーク4に接続される。
なお、図1は親子電話機2が2セットの場合を示しているが、親子電話機2のセット数は任意である。また、図示しないが、親子電話機能を有さない通常の内線電話機が主装置1の配下に混在していてもよい。
さらに親機21自体が無線AP3を介して主装置1に接続されるコードレス電話機であってもよい。
【0013】
主装置1は、親子電話機2を構成する親機21および子機22の対応関係を管理する。また、主装置1は親子電話機2または外線ネットワーク5を介して通話相手の電話機(図示せず)からの発着信に係る呼データを受信することにより接続を開始し、接続完了後、通話相手の電話機からの音声データをコピーして、接続した親子電話機2の親機21と子機22両方に音声データを送信する。そして、親子電話機2を構成する子機22の載置状態の変化、あるいは、親機21または子機22への特定操作により、親機21と子機22のいずれかが主装置1から送信される通話相手の音声データを音声に再生してスピーカ(図示せず)から出力し、他方の親機21または子機22は音声データの再生出力を停止する。なお、この親機21または子機22における音声の出力制御は、音声経路を断続するスイッチ、またはスピーカに出力する音量を調整することで実現できる。また、親機21のハンズフリー部と子機22のハンドセット部に接続されているマイクから音声入力をうけると、主装置1は、状態に応じて通話相手の電話機に送信すべき親機21と子機22からの音声データを選択、または音声レベルを調整して送信する。
【0014】
次に、本実施の形態の親子電話システムを構成する各装置について説明する。
【0015】
先ず、主装置1について説明する。図2は、主装置1の概略構成図である。
【0016】
図示するように、主装置1は、外線IF部11と、内線IF部12と、通信制御部13と、GW部14と、ルータ部15と、呼制御部16と、音声ミキシング部17と、親子情報記憶部18と、主制御部19と、を有する。
【0017】
外線IF部11は、外線ネットワーク5と接続するためのインターフェースである。
【0018】
内線IF部12は、内線ネットワーク4と接続するためのインターフェースである。
【0019】
通信制御部13は、外線ネットワーク5および内線ネットワーク4のそれぞれと通信パケットを送受するために必要な処理(エラー検出、エラー訂正、パケット解析等)を行う。
【0020】
GW部14は、外線ネットワーク5および内線ネットワーム4間を中継するゲートウェイである。
【0021】
ルータ部15は、通信パケットのルーティング処理を行う。
【0022】
呼制御部16は、SIP等の呼制御プロトコルに従い呼制御処理を行う。
【0023】
音声ミキシング部17は、内線ネットワーク4の親子電話機2から内線IF部12、通信制御部13、主制御部19を介して受信した親機21、子機22からの音声データをミキシングして通話相手の電話機に送信する。また、内線ネットワーク4または外線ネットワーク5上の通話相手の電話機からの音声データをコピーして親子電話機2の親機21、子機22にそれぞれ送信する。
【0024】
親子情報記憶部18は、親子電話機2に関する情報(親子情報)を記憶する。図3は、親子情報記憶部18を模式的に表した図である。図示するように、親子情報記憶部18には、親子電話機2毎に、親子情報のレコード180が登録されている。レコード180は、親子電話機2に割り当てられた電話番号を登録するフィールド181と、親機21の識別情報(親機ID)を登録するフィールド182と、子機22の識別情報(子機ID)を登録するフィールド183と、子機22の状態(無線AP3の圏内か、それとも圏外か)を登録するフィールド184と、子機22の親機21への載置状態(載置か、それとも非載置か)を登録するフィールド185と、親子電話機2のフック状態(オンフックか、それともオフフックか)を登録するフィールド186と、を有する。ここで、載置状態とは親機21の台座に子機22が搭載されているか否かを意味する。フック状態とは、親子電話機2が通話中等のオフフック状態と待機中のオンフック状態のいずれであるかを意味する。
【0025】
そして、主制御部19は、主装置1の各部11〜18を統括的に制御する。
【0026】
図4は、主装置1の動作を説明するためのフロー図である。
【0027】
主制御部19は、外線IF部11、通信制御部13、ルータ部15、およびGW部14を介して、外線ネットワーク5から呼データを受信すると(S11でYES)、この呼データを呼制御部16に渡す。これを受けて、呼制御部16は、主制御部19と連携して、後述する着信処理を行う(S12)。
【0028】
また、主制御部19は、内線IF部12、通信制御部13、ルータ部15、およびGW部14を介して、内線ネットワーク4から通話ボタンが「オン」になったことを示す制御データを受信すると(S13でYES)、この制御データを呼制御部16に渡す。これを受けて、呼制御部16は、主制御部19と連携して、後述する発信処理を行う(S14)。
【0029】
また、主制御部19は、内線IF部12、通信制御部13、ルータ部15、およびGW部14を介して、内線ネットワーク4から管理データを受信すると(S15でYES)、この管理データを用いて親子情報記憶部18を更新する(S16)。
【0030】
具体的には、電話番号と子機状態とを含む管理データを受信した場合、この管理データに含まれている電話番号をキーにして親子情報記憶部18からレコード180を検索する。そして、検索したレコード180に含まれている子機状態を、この管理データに含まれている子機状態に更新する。また、電話番号と載置状態とを含む管理データを受信した場合、この管理データに含まれている電話番号をキーにして親子情報記憶部18からレコード180を検索する。そして、検索したレコード180に含まれている載置状態を、この管理データに含まれている載置状態に更新する。
【0031】
図5は、主装置1の着信処理(図4のS12)を説明するためのフロー図である。
【0032】
先ず、呼制御部16は、主制御部19と連携して、呼データの宛先となる親子電話機2の親子情報を確認する(S121)。
【0033】
具体的には、主制御部19が、呼データの着番号をキーにして親子情報記憶部18からレコード180を検索する。そして、検索したレコード180のフィールド182〜186に登録されている親機ID、子機ID、子機状態、載置状態、およびフック状態を、呼制御部16に通知する。
【0034】
フック状態が「オフフック」の場合(S122で「オフ」)、呼制御部16は、GW部14、ルータ部15、通信制御部13、および外線IF部11を介して、呼データの送信元にビジートーンを送出する等の話中処理を行う(S123)。
【0035】
また、フック状態が「オンフック」であり(S122で「オン」)、且つ載置状態が親機21に子機22が搭載されていることを示している場合(S124で「載置」)、呼制御部16は、後述する親機着信処理を行う(S126)。
【0036】
また、フック状態が「オンフック」であり(S122で「オン」)、載置状態が親機21に子機22が搭載されていないことを示しており(S124で「非載置」)、且つ子機状態が無線AP3の圏外である場合も(S125で「圏外」)、呼制御部16は、後述する親機着信処理を行う(S126)。
【0037】
また、フック状態がオンフックであり(S122で「オン」)、載置状態が親機21に子機22が搭載されていないことを示しており(S124で「非載置」)、且つ子機状態が無線AP3の圏内である場合(S125で「圏内」)、呼制御部16は、後述する子機着信処理を行う(S127)。
【0038】
さらに、親機着信処理(S126)または子機着信処理(S127)が完了し、呼データの送信元(通話相手の電話機)と通話を開始すると、通話相手の電話機から受信した音声データをコピーし親機21または子機22に送信する。さらに、親機21と子機22から受信した音声データを親機情報記憶部18の親子情報の状態に応じてミキシングまたはどちらか一方の音声データを選択して通話相手の電話機に送信する(S128)。
【0039】
具体的には、親子情報のレコード180の載置状態185が載置である、または載置状態185が非載置であり、かつ子機状態184が圏外である場合、親機21からの音声データを優先してミキシングし送信、または親機からの音声データを選択して送信する。また、載置状態185が非載置であり、かつ子機状態184が圏内であるならば、子機22からの音声データを優先してミキシングし送信、または子機からの音声データを選択して送信する。
【0040】
図6は、主装置1の親機着信処理(図5のS126)を説明するためのフロー図である。
【0041】
先ず、呼制御部16は、通信制御部13、および内線IF部12を介して、親子情報記憶部18の親子情報から特定される親機21に着信通知を送出する(S12601)。それから、呼制御部16は、内線IF部12、通信制御部13、ルータ部15、およびGW部14を介して、この親機21から着信通知に対するACKデータを受信する。そして、GW部14、ルータ部15、通信制御部13、および外線IF部11を介して、このACKデータを呼データの送信元に転送する(S12602)。
【0042】
次に、呼制御部16は、外線IF部11、通信制御部13、ルータ部15、およびGW部14を介して、呼データの送信元から着信音データを受信し、この着信音データと着信したことを表示するための着信表示データとを、通信制御部13、音声ミキシング部17および内線IF部12を介して、着信音データをコピーして親子情報記憶部18の親子情報から特定される親機21とその子機22に転送する(S12603)。なお、本実施の形態では、着信音データを呼データの送信元から受信する場合について説明しているが、着信音データを主装置1が有し、呼データの送信元から特定の制御コマンドが送信されると、主装置1が着信音データを送信してもよい。
【0043】
さて、子機状態が圏外である場合(S12604でYES)、呼制御部16は、内線IF部12、および通信制御部13、を介して、この親機21のスピーカから着信音を鳴動させる。そして、親子情報記憶部18の親子情報から特定される親機21の通話ボタン(ハンズフリーボタン)が「オン」になり(オフフック)、呼制御部16が、この親機21から通話ボタンが「オン」になったことを示す制御データを受信したならば(S12605でYES)、GW部14、ルータ部15、通信制御部13、および外線IF部11を介して、呼データの送信元に接続応答データを送出する(S12606)。
【0044】
これにより、音声ミキシング部17が、外線IF部11、通信制御部13、ルータ部15、およびGW部14を介して、呼データの送信元から受信した音声データを、通信制御部13、および内線IF部12を介して、親機21および子機22に転送する。また、内線IF部12、および通信制御部13を介して、親子情報記憶部18の親子情報から特定される親機21および子機22から受信した音声データを親子情報の設定に応じてミキシングし、GW部14、ルータ部15、通信制御部13、および外線IF部11を介して、呼データの送信元に転送する。
【0045】
それから、呼制御部16は、主制御部19と連携して、親子電話機2の親子情報を更新する(S12607)。具体的には、主制御部19が、図5のS121で検索したレコード180のフィールド186に登録されているフック状態を「オンフック」から「オフフック」に更新する。
【0046】
一方、子機状態が圏内である場合(S12604でNO)には、主制御部19は、内線IF部12、および通信制御部13を介して、この親機21から通話ボタン(ハンズフリーボタン)が「オン」になったことを示す制御データを受信したならば(S12608でYES)、子機状態が圏外である場合と同様、S12606〜S12608の処理を実行する。また、主制御部19は、親機21から通話ボタンが「オン」になったことを示す制御データを受信せずに、内線IF部12、および通信制御部13を介して内線ネットワーク4から、呼データの着番号および載置状態「非載置」を含む管理データを受信したならば(S12609でYES)、図5のS121で検索したレコード180のフィールド185に登録されている載置状態を、「載置」から「非載置」に更新する。
【0047】
そして、親子情報記憶部18の親子情報から特定される子機22が親機21から持ち上げられ、載置状態が「載置」から「非載置」へ変化したならば(S12609でYES)、呼制御部16は、GW部14、ルータ部15、通信制御部13、および外線IF部11を介して、呼データの送信元に接続応答データを送出する(S12610)。
【0048】
これにより、音声ミキシング部17は、外線IF部11、通信制御部13、ルータ部15、およびGW部14を介して、呼データの送信元から受信した音声データを、通信制御部13、および内線IF部12を介して、親子情報記憶部18の親子情報から特定される親機21および子機22に転送する。また、内線IF部12、および通信制御部13を介して、親子情報記憶部18の親子情報から特定される親機21および子機22から受信した音声データを親子情報の設定に応じてミキシングし、GW部14、ルータ部15、通信制御部13、および外線IF部11を介して、呼データの送信元に転送する。
【0049】
それから、呼制御部16は、主制御部19と連携して、親子電話機2の親子情報を更新する(S12611)。具体的には、主制御部19が、図5のS121で検索したレコード180のフィールド186に登録されているフック状態を「オンフック」から「オフフック」に更新する。
【0050】
図7は、主装置1の子機着信処理(図5のS127)を説明するためのフロー図である。
【0051】
先ず、呼制御部16は、通信制御部13、および内線IF部12を介して、親子情報記憶部18の親子情報から特定される子機22に着信通知を送出する(S12701)。それから、呼制御部16は、内線IF部12、および通信制御部13を介して、この子機22から着信通知に対するACKデータを受信する。そして、GW部14、ルータ部15、通信制御部13、および外線IF部11を介して、このACKデータを呼データの送信元に転送する(S12702)。
【0052】
次に、呼制御部16は、外線IF部11、通信制御部13、ルータ部15、およびGW部14を介して、呼データの送信元から着信音データを受信し、この着信音データを、通信制御部13、音声ミキシング部17および内線IF部12を介して、着信音データをコピーして親子情報記憶部18の親子情報から特定される子機22及びその親機21に転送する(S12703)。また、着信したことを表示するための着信表示データを、通信制御部13、および内線IF部12を介して、親子情報記憶部18の親子情報から特定される親機21に送出する。
【0053】
また、本実施例では説明を簡単にするために親機21と子機22両方に着信音データを転送しているが着信音データは親子情報記憶部記憶部18の親子情報に応じて親機21と子機22のいずれか一方のみに送信してもよい。
【0054】
具体的には、親子情報のレコード180の載置状態185が載置である、または載置状態185が非載置であり、かつ子機状態184が圏外である場合、親機21に着信音データを送信する。また、載置状態185が非載置であり、かつ子機状態184が圏内であるならば、子機22に着信音データを送信する。
【0055】
そして、呼制御部16が着信音データの転送中に、親子情報記憶部18の親子情報から特定される子機22の通話ボタンが「オン」になり、呼制御部16が、この子機22から通話ボタンが「オン」になったことを示す制御データを受信したならば(S12704でYES)、GW部14、ルータ部15、通信制御部13、および外線IF部11を介して、呼データの送信元に接続応答データを送出する(S12705)。
【0056】
これにより、音声ミキシング部17が、外線IF部11、通信制御部13、ルータ部15、およびGW部14を介して、呼データの送信元から受信した音声データを、通信制御部13、および内線IF部12を介して、親子情報記憶部18の親子情報から特定される子機22およびその親機21に転送する。また、内線IF部12、および通信制御部13を介して、親子情報記憶部18の親子情報から特定される親機21および子機22から受信した音声データを親子情報の設定に応じてミキシングし、GW部14、ルータ部15、通信制御部13、および外線IF部11を介して、呼データの送信元に転送する。
【0057】
それから、呼制御部16は、主制御部19と連携して、親子電話機2の親子情報を更新する(S12706)。具体的には、主制御部19が、図5のS121で検索したレコード180のフィールド186に登録されているフック状態を「オンフック」から「オフフック」に更新する。
【0058】
また、主制御部19は、着信音データの転送中に、内線IF部12、および通信制御部13を介して内線ネットワーク4から、呼データの着番号および載置状態「載置」を含む管理データを受信したならば(S12707でYES)、図5のS121で検索したレコード180のフィールド185に登録されている載置状態を、「非載置」から「載置」に更新する。
【0059】
そして、呼制御部16は、この親機22から通話ボタンが「オン」になったことを示す制御データを受信したならば、GW部14、ルータ部15、通信制御部13、および外線IF部11を介して、呼データの送信元に接続応答データを送出する(S12708)。
【0060】
これにより、音声ミキシング部17は、外線IF部11、通信制御部13、ルータ部15、およびGW部14を介して、呼データの送信元から受信した音声データを、通信制御部13、および内線IF部12を介して、親子情報記憶部18の親子情報から特定される親機21に転送する。また、内線IF部12、および通信制御部13を介して、親子情報記憶部18の親子情報から特定される親機21および子機22から受信した音声データを親子情報の設定に応じてミキシングし、GW部14、ルータ部15、通信制御部13、および外線IF部11を介して、呼データの送信元に転送する。
【0061】
それから、呼制御部16は、主制御部19と連携して、親子電話機2の親子情報を更新する(S12709)。具体的には、主制御部19が、図5のS121で検索したレコード180のフィールド186に登録されているフック状態を「オンフック」から「オフフック」に更新する。
【0062】
図8は、主装置1の発信処理(図4のS14)を説明するためのフロー図である。
【0063】
先ず、呼制御部16は、主制御部19と連携して、制御データの送信元である親子電話機2の親子情報を確認する(S141)。具体的には、主制御部19が、制御データの送信元(親機21または子機22)のID(親機IDまたは子機ID)をキーにして親子情報記憶部18からレコード180を検索する。そして、検索したレコード180のフィールド181〜186に登録されている、電話番号、親機ID、子機ID、子機状態、載置状態、およびフック状態を、呼制御部16に通知する。
【0064】
フック状態が「オフフック」の場合(S142で「オフ」)、呼制御部16は、GW部14、ルータ部15、通信制御部13、および内線IF部12を介して、制御データの送信元にビジートーンを送出する等の話中処理を行う(S143)。
【0065】
一方、フック状態が「オンフック」の場合(S142で「オン」)、呼制御部16は、通信制御部13、および内線IF部12を介して、制御データの送信元である親子電話機2から宛先の電話番号を受け付ける(S144)。ここで、呼制御部16は、S141で検索したレコード180のフィールド182に登録されている親機IDにより特定される親機21、およびこのレコード180のフィールド183に登録されている子機IDにより特定される子機22のいずれか一方、もしくは両方から順番に受け付けたダイヤル情報を蓄積することにより、宛先の電話番号を受け付ける。
【0066】
次に、呼制御部16は、宛先の電話番号を伴う呼データを生成し、GW部14、ルータ部15、通信制御部13、および外線IF部11を介して、外線ネットワーク5に送出する(S145)。
【0067】
さて、呼制御部16は、図4のS13で受信した親子電話機2の制御データが、親機21が送出した、親機21の通話ボタンが「オン」になったことを示す制御データである場合(S146で「親機」)、後述する親機発信処理を行う(S147)。一方、この制御データが、子機22が送出した、子機22の通話ボタンが「オン」になったことを示す制御データである場合(S146で「子機」)、後述する子機発信処理を行う(S148)。
【0068】
さらに、親機発信処理(S147)および子機発信処理(S148)が完了し、呼データの送信先と通話を開始すると、親機21または子機22宛の音声データを受信すると受信した音声データをコピーし親機21または子機22に送信する。さらに、親機21と子機22から受信した音声を親機情報記憶部18の親子情報の状態に応じてミキシング、またはどちらか一方の音声を呼データの送信先に送信する(S148)。
【0069】
具体的には、親子情報のレコード180の載置状態185が載置である、または載置状態185が非載置であり、かつ子機状態184が圏外である場合、親機21の音声を優先してミキシングし送信、または親機の音声を送信する。また、載置状態185が非載置であり、かつ子機状態184が圏内であるならば、子機22の音声を優先してミキシングし送信、または子機の音声を送信する。
【0070】
図9は、主装置1の親機発信処理(図8のS147)を説明するためのフロー図である。
【0071】
先ず、呼制御部16は、親機21から通話ボタンが「オン」になったことを示す制御データを受け付けたならば、主制御部19と連携して、親子電話機2の親子情報を更新する(S14701)。具体的には、主制御部19が、図8のS141で検索したレコード180のフィールド186に登録されているフック状態を「オンフック」から「オフフック」に更新する。
【0072】
そして、呼制御部16は、外線IF部11、通信制御部13、ルータ部15、およびGW部14を介して外線ネットワーク5から受信した呼出音データを、親機21及び子機22に転送する(S14702)。
【0073】
また、本実施例では説明を簡単にするために親機21と子機22両方に呼出音データを転送しているが、呼出音データは親子情報記憶部記憶部18の親子情報に応じて親機21と子機22のいずれか一方に送信してもよい。
【0074】
具体的には、親子情報のレコード180の載置状態185が載置である、または載置状態185が非載置であり、かつ子機状態184が圏外である場合、親機21に呼出音データを送信する。また、載置状態185が非載置であり、かつ子機状態184が圏内であるならば、子機22に呼出音データを送信する。
【0075】
さて、呼制御部16が、外線IF部11、通信制御部13、ルータ部15、およびGW部14を介して、この呼データの送信先から接続応答データを受信すると(S14703でYES)、この呼データの送信先と、親子情報記憶部18の親子情報から特定される親機21との間で通話が開始される(S14704)。すなわち、音声ミキシング部17は、外線IF部11、通信制御部13、ルータ部15、およびGW部14を介して、呼データの送信先から受信した音声データを、通信制御部13、および内線IF部12を介して、親子情報記憶部18の親子情報から特定される親機21および子機22に転送する。また、内線IF部12、および通信制御部13を介して、親子情報記憶部18の親子情報から特定される親機21および子機22から受信した音声データを親子情報の設定に応じてミキシングし、GW部14、ルータ部15、通信制御部13、および外線IF部11を介して、呼データの送信先に転送する。
【0076】
図10は、主装置1の子機発信処理(図8のS148)を説明するためのフロー図である。
【0077】
先ず、呼制御部16は、子機22から通話ボタンが「オン」になったことを示す制御データを受け付けたならば、主制御部19と連携して、親子電話機2の親子情報を更新する(S14801)。具体的には、主制御部19が、図8のS141で検索したレコード180のフィールド186に登録されているフック状態を「オンフック」から「オフフック」に更新する。
【0078】
そして、呼制御部16は、外線IF部11、通信制御部13、ルータ部15、およびGW部14を介して外線ネットワーク5から受信した呼出音データを、この子機22に転送する(S14802)。
【0079】
さて、呼制御部16が、外線IF部11、通信制御部13、ルータ部15、およびGW部14を介して、この呼データの送信先から接続応答データを受信すると(S14803でYES)、この呼データの送信先と、親子情報記憶部18の親子情報から特定される子機22との間で通話が開始される(S14804)。
【0080】
すなわち、音声ミキシング部17は、外線IF部11、通信制御部13、ルータ部15、およびGW部14を介して、呼データの宛送信先から受信した音声データを、通信制御部13、および内線IF部12を介して、親子情報記憶部18の親子情報から特定される親機21および子機22に転送する。また、内線IF部12、および通信制御部13を介して、親子情報記憶部18の親子情報から特定される親機22および子機22から受信した音声データを親子情報の設定に応じてミキシングし、GW部14、ルータ部15、通信制御部13、および外線IF部11を介して、呼データの送信先に転送する。
【0081】
次に、無線AP3について説明する。図11は、無線AP3の概略構成図である。
【0082】
図示するように、無線AP3は、無線IF部31と、内線IF部32と、通信制御部33と、子機管理部34と、子機情報記憶部35と、主制御部36と、を有する。
【0083】
無線IF部31は、無線ネットワークと接続するためのインターフェースである。
【0084】
内線IF部32は、内線ネットワーク4と接続するためのインターフェースである。
【0085】
通信制御部33は、無線ネットワークおよび内線ネットワーク4のそれぞれと通信パケットを送受するために必要な処理(エラー検出、エラー訂正、パケット解析等)を行う。
【0086】
子機管理部34は、自無線AP3の圏内にある子機22を管理する。具体的には、通信制御部33、および無線IF部31を介して、無線ネットワークにビーコン(管理データ)を放送し、このビーコンを受信した子機22が送信する、この子機22の子機IDおよび電話番号を含む管理データを、無線IF部31、および通信制御部33を介して受信する。そして、受信した管理データに含まれている子機IDおよび電話番号を、自無線AP3の圏内にある子機22の子機IDおよび電話番号として、子機情報記憶部35に登録する。また、受信した管理データに含まれていない子機IDおよび電話番号を、自無線AP3の圏外となった子機22の子機IDおよび電話番号として、子機情報記憶部35から削除する。
【0087】
主制御部36は、無線AP3の各部31〜35を統括的に制御する。具体的には、無線IF部31、内線IF部32、および通信制御部33と連携して、無線ネットワークおよび内線ネットワーク4間を中継する。また、子機管理部34と連携して、自無線AP3の圏内にある子機22の子機IDおよび電話番号を子機情報記憶部35に登録すると共に、自無線AP3の圏外となった子機22の子機IDおよび電話番号を子機情報記憶部35から削除する。
【0088】
さらに、主制御部36は、子機情報記憶部35に新たに登録された電話番号と、この電話番号を持つ子機22が圏内であることを示す子機状態とを含む管理データを生成し、通信制御部33、および内線IF部32を介して、主装置1にこの管理データを送出する。同様に、子機情報記憶部35から削除された電話番号と、この電話番号を持つ子機22が圏外であることを示す子機状態とを含む管理データを生成し、通信制御部33、および内線IF部32を介して、主装置1にこの管理データを送出する。
【0089】
次に、親機21について説明する。図12は、親機21の概略構成図である。
【0090】
図示するように、親機21は、内線IF部2101と、通信制御部2102と、呼制御部2103と、通話ボタン(ハンズフリーボタン)、ダイヤルキー、ファンクションキー等の入力キーおよびLCD等の表示部を備えた操作パネル2104と、操作制御部2105と、マイクおよびスピーカを備えたハンズフリー部2106と、音声制御部2107と、子機IF部2108と、電源制御部2109と、主制御部2110と、を有する。
【0091】
内線IF部2101は、内線ネットワーク4と接続するためのインターフェースである。
【0092】
通信制御部2102は、内線ネットワーク4と通信パケットを送受するために必要な処理(エラー検出、エラー訂正、パケット解析等)を行う。
【0093】
呼制御部2103は、SIP等の呼制御プロトコルに従い呼制御処理を行う。
【0094】
操作制御2105は、操作パネル2104を介して、ユーザの操作を受け付けたり、情報を表示したりする。
【0095】
音声制御部2107は、ハンズフリー部2106に対する音声の入出力を制御する。
【0096】
子機IF部2108は、子機22が自親機21に載置された場合に、この子機22と接続するためのインターフェースである。子機IF部2108は、子機22を充電するための電力供給端子と、子機22から子機IDを取得するための通信端子と、子機22の載置状態を検出するためのセンサと、を有する。
【0097】
電源制御部2109は、子機IF部2108に接続された子機22の充電を制御する。また、子機IF部2108に設けられたセンサを用いて、子機22の載置状態を検出する。さらに、電力制御部2109は、子機IF部2108に接続された子機22の子機IDを取得する。
【0098】
そして、主制御部2110は、親機21の各部2101〜2109を統括的に制御する。
【0099】
図13は、親機21の動作を説明するためのフロー図である。
【0100】
主制御部2110は、内線IF部2101、および通信制御部2102を介して、主装置1から着信通知を受信すると(S211でYES)、この着信通知を呼制御部2103に渡す。これを受けて、呼制御部2103は、主制御部2110と連携して、後述する着信処理を行う(S212)。
【0101】
また、主制御部2110は、操作パネル2104、および操作制御部2105を介して、通話ボタンが「オン」になったことを検知すると(S213でYES)、発信指示を呼制御部2103に渡す。これを受けて、呼制御部2103は、主制御部2110と連携して、後述する発信処理を行う(S214)。
【0102】
また、主制御部2110は、子機IF部2108、および電源制御部2109を介して、子機22の載置状態が変化したことを検知すると(S215でYES)、次の管理データ送信処理を行う(S216)。
【0103】
すなわち、子機22の載置状態が「非載置」から「載置」に変化した場合、主制御部2110は、電源制御部2109を介して、この子機22から子機IDを取得し、この子機IDが自親機21と親子関係にある子機22の子機IDとして予め登録されているものと一致するか否かを調べる。一致するならば、自親機21と親子関係にある子機22が載置されたものと判断し、自親子電話機2の電話番号および載置状態「載置」を含む管理データを生成する。そして、通信制御部2102、および内線IF部2101を介して、この管理データを主装置1に送信する。また、子機22の載置状態が「載置」から「非載置」に変化した場合、自親機21に直前まで載置されていた子機22が、自親機21と親子関係にある子機22であるならば、自親子電話機2の電話番号および載置状態「非載置」を含む管理データを生成する。そして、通信制御部2102、および内線IF部2101を介して、この管理データを主装置1に送信する。
【0104】
図14は、親機21の着信処理(図13のS212)を説明するためのフロー図である。
【0105】
先ず、呼制御部2103は、通信制御部2102、および内線IF部2101を介して主装置1に、着信通知に対するACKデータを送出する(S21201)。
【0106】
次に、呼制御部2103は、主制御部2110に子機22の載置状態を問い合わせる。これを受けて、主制御部2110は、電源制御部2109を制御し、子機22の載置状態を確認する。子機22が自親機21に載置されているならば、この子機22から子機IDを取得し、この子機IDが自親機21と親子関係にある子機22の子機IDとして予め登録されているものと一致するか否かを調べる。そして、一致するならば、載置状態「載置」を呼制御部2103に通知する。一方、一致しない場合、あるいは子機22が親機21に載置されていない場合は、載置状態「非載置」を呼制御部2103に通知する。
【0107】
さて、呼制御部2103は、子機22の載置状態が「載置」の場合(S21202で「載置」)、S21203に進む。一方、子機22の載置状態が「非載置」の場合は(S21202で「非載置」)、S21210に進む。
【0108】
S21203において、呼制御部2103は、内線IF部2101、および通信制御部2102を介して主装置1から着信音データおよび着信表示データが送られてくるのを待つ。そして、着信音データおよび着信表示データに基づき、図示していない音源等を用いて着信鳴動を制御する。それから、呼制御部2103は、通話ボタンが「オン」になるか、あるいは子機22の載置状態が「載置」から「非載置」に変化するのを待つ。
【0109】
主制御部2110は、操作制御部2105を介して、操作パネル2104の通話ボタンが「オン」になったことを検知すると(S21204でYES)、通話ボタン「オン」を呼制御部2103に通知する。これを受けて、呼制御部2103は、自親機21の親機IDおよび通話ボタンが「オン」になったことを示す制御データを、通信制御部2102、および内線IF部2101を介して主装置1に送出する(S21205)。
【0110】
それから、呼制御部2103は、着信鳴動を停止して、主装置から送信されている相手端末からの音声データの再生出力を開始すると共に、自端末のマイクから入力した音声信号を音声データに変換して主装置1に送信する(S21206)。これにより、主装置1から送られてきた通話パケットは、内線IF部2101で受信され、通信制御部2102で音声データが抽出される。そして、この音声データが、音声制御部2107によりハンズフリー部2106のスピーカから出力される。また、ハンズフリー部2106のマイクに入力された音声が、音声制御部2107により音声データに変換される。そして、この音声データが、通信制御部2102により通話パケットに格納され、内線IF部2101から主装置1に送出される。
【0111】
また、主制御部2110は、電源制御部2109を介して、自親機21に載置されていた、自親機21と親子関係にある子機22が、「非載置」になったことを検知すると(S21207でYES)、載置状態「非載置」を呼制御部2103に通知する。これを受けて、呼制御部2103は、自親子電話機2の電話番号および載置状態「非載置」を含む管理データを、通信制御部2102、および内線IF部2101を介して主装置1に送出する(S21208)。
【0112】
それから、親機21は、親子関係にある子機22が「非載置」になったことを検知すると(S21207でYES)、親機22は図示していない音源等を用いて着信鳴動を停止する(S21209)。
【0113】
また、S21210において、呼制御部2103は、内線IF部2101、および通信制御部2102を介して主装置1から着信表示データを送られてくるのを待つ。そして、着信表示データに基づき、操作制御部2105を介して、操作パネル2104の表示部に着信表示データを表示する。
【0114】
次に、主制御部2110は、電源制御部2109を介して、自親機21と親子関係にある子機22が自親機21に載置されたことを検知すると(S21211でYES)、載置状態「載置」を呼制御部2103に通知する。これを受けて、呼制御部2103は、自親子電話機2の電話番号および載置状態「載置」を含む管理データを、通信制御部2102、および内線IF部2101を介して主装置1に送出する(S21212)。
【0115】
ここで、自親子電話機2(具体的には子機22)が通話中に、載置状態が「非載置」から「載置」に変化した場合であるならば、親機21は自律的に音声レベルを通話音声レベルに、子機22は自律的に音声レベルをミュート音声レベルに変更し、親機22が主装置から送信されている相手端末からの音声データの再生出力を開始すると共に、自端末のマイクから入力した音声信号を音声データに変換して主装置1に送信する(S21213)。
【0116】
これにより、主装置1から送られてきた通話パケットは、内線IF部2101で受信され、通信制御部2102で音声データが抽出される。そして、この音声データが、音声制御部2107によりハンズフリー部2106のスピーカから出力される。また、ハンズフリー部2106のマイクに入力された音声は、音声制御部2107により音声データに変換される。そして、この音声データが、通信制御部2102により通話パケットに格納され、内線IF部2101から主装置1に送出される。
【0117】
図15は、親機21の発信処理(図13のS214)を説明するためのフロー図である。
【0118】
先ず、呼制御部2103は、通信制御部2102、および内線IF部2101を介して主装置1に、自親機21の親機IDおよび通話ボタンが「オン」になったことを示す制御データを送出する(S21401)。
【0119】
次に、呼制御部2103は、操作制御部2105を介して、操作パネル2104のダイヤルキーに入力された通話相手の電話番号を受け付け、通信制御部2102、および内線IF部2101を介して主装置1に、この電話番号を送出する(S21402)。それから、呼制御部2103は、内線IF部2101、および通信制御部2102を介して主装置1より受信した呼出音データを、音声制御部2107を介してハンズフリー部2106のスピーカから出力する(S21403)。
【0120】
さて、主制御部2110は、電源制御部2109を介して、自親機21に載置されていた、自親機21と親子関係にある子機22が、「非載置」になったことを検知すると(S21404でYES)、載置状態「非載置」を呼制御部2103に通知する。これを受けて、呼制御部2103は、自親子電話機2の電話番号および載置状態「非載置」を含む管理データを、通信制御部2102、および内線IF部2101を介して主装置1に送出する(S21405)。
【0121】
それから、親機21は、親子関係にある子機22が「非載置」になったことを検知すると(S21404でYES)、図示していない音源等を用いて呼出音の出力を自律的に停止する(S21406)。
【0122】
また、主制御部2110は、自親機21に載置されていた、自親機21と親子関係にある子機22が、「載置」の状態にある場合(S21404でNO)、内線IF部2101、および通信制御部2102を介して、主装置1から接続応答を受信すると(S21407)、これを呼制御部2103に通知する。これを受けて、呼制御部2103は、主装置から送信されている相手端末からの音声データの再生出力を開始すると共に、自端末のマイクから入力した音声信号を音声データに変換して主装置1に送信する(S21408)。
【0123】
これにより、主装置1から送られてきた通話パケットは、内線IF部2101で受信され、通信制御部2102で音声データが抽出される。そして、この音声データが、音声制御部2107によりハンズフリー部2106のスピーカから出力される。また、ハンズフリー部2106のマイクに入力された音声は、音声制御部2107により音声データに変換される。そして、この音声データが、通信制御部2102により通話パケットに格納され、内線IF部2101から主装置1に送出される。
【0124】
次に、子機22について説明する。図16は、子機22の概略構成図である。
【0125】
図示するように、子機22は、無線IF部2201と、通信制御部2202と、呼制御部2203と、通話ボタン、ダイヤルキー、ファンクションキー等の入力キーおよびLCD等の表示部を備えた操作パネル2204と、操作制御部2205と、マイクおよびスピーカを備えたハンドセット部2206と、音声制御部2207と、親機IF部2208と、電源制御部2209と、主制御部2210と、を有する。
【0126】
無線IF部2201は、無線ネットワークと接続するためのインターフェースである。
【0127】
通信制御部2202は、無線ネットワークと通信パケットを送受するために必要な処理(エラー検出、エラー訂正、パケット解析等)を行う。
【0128】
呼制御部2203は、SIP等の呼制御プロトコルに従い呼制御処理を行う。
【0129】
操作制御2205は、操作パネル2204を介して、ユーザの操作を受け付けたり、情報を表示したりする。
【0130】
音声制御部2207は、ハンドセット部2206に対する音声の入出力を制御する。
【0131】
親機IF部2208は、自子機22が親機21に載置された場合に、この親機21と接続するためのインターフェースである。親機IF部2208は、親機21から電力を入力するための電力入力端子と、親機21に自子機22の子機IDを通知するための通信端子と、を有する。
【0132】
電源制御部2209は、親機IF部2208に接続された親機21から提供された電力の蓄電を制御する。また、親機IF部2208に接続された親機21に、自子機22の子機IDを通知する。
【0133】
そして、主制御部2210は、子機22の各部2201〜2209を統括的に制御する。
【0134】
図17は、子機22の動作を説明するためのフロー図である。
【0135】
主制御部2210は、無線IF部2201、および通信制御部2202を介して、主装置1から着信通知を受信すると(S221でYES)、この着信通知を呼制御部2203に渡す。これを受けて、呼制御部2203は、主制御部2210と連携して、後述する着信処理を行う(S222)。
【0136】
また、主制御部2210は、操作パネル2204、および操作制御部2205を介して、通話ボタンが「オン」になったことを検知すると(S223でYES)、発信指示を呼制御部2203に渡す。これを受けて、呼制御部2203は、主制御部2210と連携して、後述する発信処理を行う(S224)。
【0137】
また、主制御部2110は、親機IF部2208、および電源制御部2209を介して、自子機22が載置している親機21からID要求を受信すると(S225でYES)、この親機21に、予め登録されている子機IDを、親機IF部2208を介して送信する(S226)。
【0138】
図18は、子機22の着信処理(図17のS222)を説明するためのフロー図である。
【0139】
先ず、呼制御部2203は、通信制御部2202、および無線IF部2201を介して主装置1に、着信通知に対するACKデータを送出する(S22201)。
【0140】
次に、呼制御部2203は、無線IF部2201、および通信制御部2202を介して主装置1から着信音データが送られてくるのを待つ。そして、着信音データに基づき、図示していない音源等を用いて着信鳴動を制御する(S22202)。それから、呼制御部2203は、通話ボタンが「オン」になるか、あるいは、無線IF部2201、および通信制御部2202を介して主装置1から、予め定められた音声レベルに下げる音声出力設定が送られてくるのを待つ。
【0141】
主制御部2210は、操作制御部2205を介して、操作パネル2204の通話ボタンが「オン」になったことを検知すると(S22203でYES)、通話ボタン「オン」を呼制御部2203に通知する。これを受けて、呼制御部2203は、自子機22の子機IDおよび通話ボタンが「オン」になったことを示す制御データを、通信制御部2202、および無線IF部2201を介して主装置1に送出する(S22204)。
【0142】
それから、呼制御部2203は、着信鳴動を停止して、主装置から送信されている相手端末からの音声データの再生出力を開始すると共に、自端末のマイクから入力した音声信号を音声データに変換して主装置1に送信する(S22205)。これにより、主装置1から送られてきた通話パケットは、無線IF部2201で受信され、通信制御部2202で音声データが抽出される。そして、この音声データが、音声制御部2207によりハンドセット部2206のスピーカから出力される。また、ハンドセット部2206のマイクに入力された音声が、音声制御部2207により音声データに変換される。そして、この音声データが、通信制御部2202により通話パケットに格納され、無線IF部2201から主装置1に送出される。
【0143】
また、主制御部2210は、無線IF部2201、および通信制御部2202を介して主装置1から、予め定められた音声レベルに下げる音声出力設定を受信すると(S22206でYES)、この音声出力設定を呼制御部2203に通知する。これを受けて、呼制御部2203は、着信鳴動を停止する(S22207)。
【0144】
図19は、子機22の発信処理(図17のS224)を説明するためのフロー図である。
【0145】
先ず、呼制御部2203は、通信制御部2202、および無線IF部2201を介して主装置1に、自子機22の子機IDおよび通話ボタンが「オン」になったことを示す制御データを送出する(S22401)。
【0146】
次に、呼制御部2203は、操作制御部2205を介して、操作パネル2204のダイヤルキーに入力された通話相手の電話番号を受け付け、通信制御部2202、および無線IF部2201を介して主装置1に、この電話番号を送出する(S22402)。それから、呼制御部2203は、無線IF部2201、および通信制御部2202を介して主装置1より呼出音データを受信するのを待つ。
呼出音データを受信すると、音声制御部2207を介してハンドセット部2206のスピーカから出力する(S22403)。
【0147】
さて、主制御部2203は、無線IF部2201、および通信制御部2202を介して、主装置1から接続応答を受信すると(S22404でYES)、これを呼制御部2203に通知する。これを受けて、呼制御部2203は、呼出音の出力を停止して、主装置から送信されている相手端末からの音声データの再生出力を開始すると共に、自端末のマイクから入力した音声信号を音声データに変換して主装置1に送信する(S22405)。
【0148】
これにより、主装置1から送られてきた通話パケットは、無線IF部2201で受信され、通信制御部2202で音声データが抽出される。そして、この音声データが、音声制御部2207によりハンドセット部2206のスピーカから出力される。また、ハンドセット部2206のマイクに入力された音声は、音声制御部2207により音声データに変換される。そして、この音声データが、通信制御部2202により通話パケットに格納され、無線IF部2201から主装置1に送出される。
【0149】
また、主制御部2210は、無線IF部2201、および通信制御部2202を介して主装置1から、予め定められた音声レベルに下げる音声出力設定を受信すると(S22406でYES)、これを呼制御部2203に通知する。これを受けて、呼制御部2203は、呼出音の出力を停止する(S22407)。
【0150】
次に、本実施の形態が適用された親子電話システムによる通話例を説明する。
【0151】
図20は、子機22が親機21に載置されている親子電話機2に着信した場合に、子機22で通話する場合の通話例を説明するためのシーケンス図である。
【0152】
主装置1は、外線ネットワーク5から着信があると、ルータ機能、ゲートウェイ機能、および呼制御機能により、この着信が親子電話機2に対する呼データであることを認識する(S601)。そして、主装置1は、この親子電話機2の載置状態が「載置」であることを確認し、この親子電話機2を構成する親機21に対して着信通知を送出する(S602)。
【0153】
親機21は、主装置1から着信通知を受信すると、この着信通知に対するACKデータを主装置1に送出する。主装置1は、このACKデータを呼データの送信元(ゲートウエイ)に転送する(S603)。その後、主装置1は、呼データの送信元から着信音データを受信し、これを親機21に転送する(S604)。これを受けて、親機21は着信鳴動を開始する。
【0154】
さて、親機21は、自親機21に載置されている子機22が持上げられたことを検出すると(S605)、親子電話機2の電話番号および載置状態「非載置」を含む管理データを生成し、これを主装置1に送出する(S606)。これを受けて、主装置1は、親子情報記憶部18の親子情報を更新する。また、親機21は自律的に音声レベルをミュート音声レベルに下げ(S607)、子機22は自律的に音声レベルを通話レベルに上げる(S608)。また、呼データの送信元に接続応答を送出する(S609)。これにより、子機22と通話相手との間に通話路が形成される(S610)。
【0155】
図21は、子機22が親機21に載置されている親子電話機2において、親機21でダイヤル操作して発信し、子機22で通話する場合の通話例を説明するためのシーケンス図である。
【0156】
親機21は、通話ボタン(ハンズフリーボタン)が「オン」になると(S701)、その旨を示す制御データを主装置1に送出する(S702)。その後、宛先電話番号の入力を受け付け(S703)、受け付けた宛先電話番号を示す制御データを主装置1に送出する(S704)。
【0157】
主装置1は、内線ネットワーク4から発信があると、ルータ機能、ゲートウェイ機能、および呼制御機能により、この発信が通話ボタン「オン」を示す制御データ、および宛先電話番号を示す制御データであることを認識する。そして、この宛先電話番号を着番号とする呼データを生成し、これを外線ネットワーク5に送出する(S705)。
【0158】
次に、主装置1は、外線ネットワーク5から呼出音データを受信し、これを親機21に転送する(S706)。そして、親機21が呼出音を出力する。
【0159】
さて、親機21は、自親機21に載置されている子機22が持上げられたことを検出すると(S707)、親子電話機2の電話番号および載置状態「非載置」を含む管理データを生成し、これを主装置1に送出する(S708)。これを受けて、親機21は自律的に音声レベルをミュート音声レベルに下げ(S709)、子機22は自律的に音声レベルを通話レベルに上げる(S710)。
【0160】
その後、主装置1は、外線ネットワーク5から呼出音データを受信し、これを子機22に転送する(S711)。そして、子機22が呼出音を出力する。また、主装置1は、外線ネットワーク5から接続応答を受信すると、これを子機22に転送する(S712)。これにより、子機22と通話相手との間に通話路が形成される(S713)。
【0161】
以上、本発明の一実施の形態を説明した。
【0162】
本実施の形態では、内線ネットワーク4に無線AP3および親機21を接続すると共に、無線AP3を介して内線ネットワーク4に子機22を接続する。そして、内線ネットワーク4および外線ネットワーク5を収容する主装置1に、親子電話機2を構成する親機21および子機22の対応関係を管理させ、親子電話機2に対する音声データを親機21および子機22の両方に送信し、親機21と子機22から受信した音声データをミキシングして通話相手に送信するため、音声途切れを発生させることなく、親機21から子機22に、または子機22から親機21に通話を継続することができる。
【0163】
また、本実施の形態では、親子電話機2の載置状態に関わらず、通話音声が親機21と子機22に接続される。このため、子機22を親機21に載置したり、親機21に載置している子機22を親機21から持上げたりした際には、音声途切れを発生させることなく、子機22から親機21に、または親機21から子機22に通話を継続することができ、親子電話機2の使い勝手が向上する。
【0164】
また、本実施の形態では、親子電話機2の載置状態に関わらず、着信音が親機21と子機22に送出される。このため、子機22を親機21に載置したり、親機21に載置している子機22を親機21から持上げたりした際には、着信鳴動の途切れを発生させることなく、子機22から親機21に、または親機21から子機22に着信鳴動を継続することができ、親子電話機2の使い勝手が向上する。
【0165】
また、本実施の形態では、外線ネットワーク5に呼を発信する場合において、親子電話機2の載置状態に関わらず、外線ネットワーク5からの呼出音を親機21と子機22に転送する。このため、子機22を親機21に載置したり、親機21に載置している子機22を親機21から持上げたりした際には、呼出音の途切れを発生させることなく、子機22から親機21に、または親機21から子機22に呼出音の送出を継続することができ、親子電話機2の使い勝手が向上する。
【0166】
また、本実施の形態では、子機22が無線AP3の圏外にある場合、この子機22の親機21への載置状態にかかわらず、親機21の音声レベルを上げる。このため、親子電話機2に呼が繋がらなくなることを防止することができる。
【0167】
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。例えば、主装置1、親子電話機2、および無線AP3の各構成は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積ロジックICによりハード的に実行されるものでもよいし、あるいはDSP(Digital Signal Processer)、PC(Personal Computer)などの計算機によりソフトウエア的に実行されるものでもよい。
【0168】
また、本実施の形態では、親機21の子機IF部2108に設けられたセンサにより、子機22の載置状態を検出する場合を例に取り説明した。しかし、本発明はこれに限定されない。例えば、親機21の電源制御部2109で子機22の充電状態を監視することで、子機22の載置状態を検出するようにしてもよい。
【0169】
図22は、親機21の子機IF部2108、電源制御部2109、および子機22の親機IF部2208、電源制御部2209の変形例を説明するための図である。
【0170】
図示するように、親機21において、子機IF部2108は、子機22から子機IDを取得するための通信端子21081と、子機22に電力を供給するための電力供給端子21082、21083と、を有する。また、電源制御部2109は、電力供給端子21082、21083に電源を供給する電源21091と、電源21091の電源供給ラインに挿入された抵抗21095と、電源21091の電源供給ラインを流れる電流値を測定する電流メータ21093と、電力供給端子21082、21083間の電圧値を測定する電圧メータ21094と、電源21091の供給電力を調整する電源コントローラ21092と、を有する。
【0171】
また、子機22において、親機IF部2208は、親機21の通信端子21081に接続され、親機21に子機IDを通知するための通信端子22081と、親機21の電力供給端子21082、21803に接続され、親機21から電力を入力するための電力入力端子22082、22083と、を有する。また、電源制御部2209は、電力入力端子22082、22083間の電圧値を測定する電圧メータ22092と、電力入力端子22082、22083に入力された電力を蓄電するバッテリ22091と、を有する。
【0172】
以上のような構成において、電源コントローラ21092は、電流メータ21093および電圧メータ21094の測定値に基づいて電源21091の供給電力を制御すると共に、これらの測定値に基づいて子機22の載置状態を検出する。電源供給ラインの電流値が所定値以下の場合、電力供給端子21082、21083間が開放されていると考えられる。また、電力供給端子21082、21083間の電圧値が所定値以下の場合、子機22に何らかの異常が発生し、子機22の電力入力端子22082、22083間が短絡したものと考えられる。このような場合は、載置状態「非載置」と判断する。そして、電源供給ラインの電流値が所定の範囲内であり、且つ電力供給端子21082、21083間の電圧値が所定の範囲内である場合に、載置状態「載置」と判断する。
【0173】
あるいは、電源21091の出力電圧および電圧メータ21094の測定値を用いて抵抗21095に加わる電圧値を計算すると共に、子機22の電圧メータ22092の測定値を通信端子21081、22081経由で取得する。そして、両者を比較することで、載置状態を検出する。例えば、子機22の電力入力端子22082、22083間の抵抗値よりも大きくなるように、抵抗21095の抵抗値を設定し、この両者の抵抗値の違いに応じた電圧差が、抵抗21095に加わる電圧値および電圧メータ22092の測定値間に生じている場合に、載置状態「載置」と判断する。それ以外の場合は、載置状態「非載置」と判断する。
【0174】
なお、本実施の形態では、載置状態を親機21側で検出する場合を想定しているが、載置状態を子機22側で検出し、これを無線ネットワーク経由で主装置1に通知するようにしてもよい。
【0175】
また、本実施の形態において、子機22に単体電話としての機能を持たせるようにしてもよい。すなわち、子機22に、親子電話機2の電話番号とは別の専用の電話番号を割り当てる。また、親子電話モードおよび単体電話モードの切替スイッチを設ける。そして、単体電話モードが選択された場合は、通常の電話機と同様に、自電話機に付与された電話番号を用いて他端末と通信する。なお、電話モードが切り替わった場合は、その旨を子機22から主装置1に通知する。主装置1は、各子機22の電話モードを管理し、単体電話モードで動作中の子機22については、子機状態が「圏外」の場合と同様に扱う。これにより、親子電話機2への着信が子機22に転送されることを防止する。
【0176】
また、本実施の形態では、子機22の無線通信に無線LANを利用する場合を想定して説明した。しかし、本発明はこれに限定されない。子機22の無線通信にPHSや携帯電話を利用してもよい。この場合、主装置1が親機21および子機22の両方に通話パスを作成し、どっちの通話パスを有効にするかを決定して、親機21および子機22のそれぞれに通知する。通話パスが有効とされた電話機は、スピーカ、およびマイクを用いた音声入出力を有効にして、通話相手と音声データを送受する。通話パスが無効とされた電話機は、スピーカ、およびマイクを用いた音声入出力を無効にして、通話相手と音声データの送受を行わない。
【図面の簡単な説明】
【0177】
【図1】図1は、本発明の一実施の形態が適用された親子電話システムの概略構成図である。
【図2】図2は、主装置1の概略構成図である。
【図3】図3は、親子情報記憶部18を模式的に表した図である。
【図4】図4は、主装置1の動作を説明するためのフロー図である。
【図5】図5は、主装置1の着信処理(図4のS12)を説明するためのフロー図である。
【図6】図6は、主装置1の親機着信処理(図5のS126)を説明するためのフロー図である。
【図7】図7は、主装置1の子機着信処理(図5のS127)を説明するためのフロー図である。
【図8】図8は、主装置1の発信処理(図4のS14)を説明するためのフロー図である。
【図9】図9は、主装置1の親機発信処理(図8のS147)を説明するためのフロー図である。
【図10】図10は、主装置1の子機発信処理(図8のS148)を説明するためのフロー図である。
【図11】図11は、無線AP3の概略構成図である。
【図12】図12は、親機21の概略構成図である。
【図13】図13は、親機21の動作を説明するためのフロー図である。
【図14】図14は、親機21の着信処理(図13のS212)を説明するためのフロー図である。
【図15】図15は、親機21の発信処理(図13のS214)を説明するためのフロー図である。
【図16】図16は、子機22の概略構成図である。
【図17】図17は、子機22の動作を説明するためのフロー図である。
【図18】図18は、子機22の着信処理(図17のS222)を説明するためのフロー図である。
【図19】図19は、子機22の発信処理(図17のS224)を説明するためのフロー図である。
【図20】図20は、子機22が親機21に載置されている親子電話機2に着信した場合に、子機22で通話する場合の通話例を説明するためのシーケンス図である。
【図21】図21は、子機22が親機21に載置されている親子電話機2において、親機21でダイヤル操作して発信し、子機22で通話する場合の通話例を説明するためのシーケンス図である。
【図22】図22は、親機21の子機IF部2108、電源制御部2109、および子機22の親機IF部2208、電源制御部2209の変形例を説明するための図である。
【符号の説明】
【0178】
1:主装置、2:親子電話機、3:無線AP、4:内線ネットワーク、5:外線ネットワーク、11:外線IF部、12:内線IF部、13:通信制御部、14:GW部、15:ルータ部、16:呼制御部、17:音声ミキシング部、18:親子情報記憶部、19:主制御部、21:親機、22:子機、31:無線IF部、32:内線IF部、33:通信制御部、34:子機管理部、35:子機情報記憶部、36:主制御部、2101:内線IF部、2102:通信制御部、2103:呼制御部、2104:操作パネル、2105:操作制御部、2106:ハンズフリー部、2107:音声制御部、2108:子機IF部、2109:電源制御部、2110:主制御部、2201:無線IF部、2202:通信制御部、2203:呼制御部、2204:操作パネル、2205:操作制御部、2206:ハンドセット部、2207:音声制御部、2208:親機IF部、2209:電源制御部、2210:主制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外線および内線を収容する主装置と、前記内線に接続された少なくとも1台の内線電話親機と、少なくとも1台の内線電話子機と、前記内線に接続された無線アクセスポイントと、を有する親子電話システムであって、
前記主装置は、
親子電話機を構成する前記内線電話親機と前記内線電話子機との対応関係を記憶する親子関係記憶手段と、
前記親子関係記憶手段に登録された前記内線電話親機または前記内線電話子機と接続された相手端末からの音声データを当該内線電話親機と当該内線電話子機の双方に対して送信する相手音声データ送信手段を有し、
前記内線電話親機は、
前記主装置から送信される相手端末からの音声データを再生出力するか否かを制御する親機音声データ出力制御手段を有し、
前記内線電話子機は、
前記無線アクセスポイントを介して前記内線に接続され、
前記主装置から送信される相手端末からの音声データを再生出力するか否かを制御する子機音声データ出力制御手段を有することを特徴とする親子電話システム。
【請求項2】
請求項1に記載の親子電話システムであって、
前記親子電話機を構成する前記内線電話親機および前記内線電話子機は、
当該内線電話子機の当該内線電話親機への載置状態を検出する載置状態検出手段と、
当該内線電話親機および当該内線電話子機の通話ボタンの動作状態を検出する通話ボタン状態検出手段を有し、
前記載置状態検出手段により検出した載置状態を示す情報が、前記内線電話子機が当該内線電話子機と前記親子電話機を構成する前記内線電話親機に載置されていることを示している場合に、
前記親機音声データ出力制御手段は、当該内線電話親機の音声データの再生出力レベルを通話音声レベルに変更すると共に、
前記子機音声データ出力制御手段は、当該内線電話子機の音声データの再生出力レベルをミュート音声レベルに変更し、
前記載置状態検出手段により検出した載置状態を示す情報が、前記内線電話子機が当該内線電話子機と前記親子電話機を構成する前記内線電話親機に載置されていないことを示している場合に、
前記子機音声データ出力制御手段は、当該内線電話機子機の音声データの再生出力レベルを通話音声レベルにすると共に、
前記親機音声データ出力制御手段は、当該内線電話親機の音声データの再生出力レベルをミュート音声レベルにすることを特徴とする親子電話システム。
【請求項3】
請求項2に記載の親子電話システムであって、
前記載置状態検出手段により検出した載置状態を示す情報が、前記内線電話子機が当該内線電話子機と前記親子電話機を構成する前記内線電話親機に載置されていないことを示している場合であっても、
前記通話ボタン状態検出手段により検出した動作状態を示す情報が、前記内線電話親機の通話ボタンが「オン」を、前記内線電話子機の通話ボタンが「オフ」を示している場合には、前記親機音声データ出力制御手段は、当該内線電話親機の音声データの再生出力レベルを通話音声レベルにすると共に、前記子機音声データ出力制御手段は、当該内線電話子機の音声データの再生出力レベルをミュート音声レベルにし、
前記通話ボタン状態検出手段により検出した動作状態を示す情報が、前記内線電話子機の通話ボタンが「オン」を、前記内線電話親機の通話ボタンが「オフ」を示している場合には、前記子機音声データ出力制御手段は、当該内線電話子機の音声データの再生出力レベルを通話音声レベルにすると共に、前記親機音声データ出力制御手段は、当該内線電話親機の音声データの再生出力レベルをミュート音声レベルに変更することを特徴とする親子電話システム。
【請求項4】
請求項2に記載の親子電話システムであって、
着信時に、前記載置状態検出手段が、
当該着信先である前記親子電話機を構成する前記内線電話親機および前記内線電話子機が載置状態にあることを検出したならば、前記親機音声データ出力制御手段は、着信音を当該内線電話親機から再生出力させ、
着信時に、前記載置状態検出手段が、
当該内線電話子機が当該内線電話親機に載置されていないことを検出したならば、前記子機音声データ出力制御手段は、着信音を当該内線電話子機から再生出力させることを特徴とする親子電話システム。
【請求項5】
請求項4に記載の親子電話システムであって、
前記内線電話親機および前記内線電話子機の少なくとも一方は、
前記載置状態検出手段により検出された載置状態を示す情報を前記主装置に送信する載置状態送信手段をさらに有し、
前記主装置は、
前記内線電話親機または前記内線電話子機から載置状態を示す情報を受信する載置状態受信手段をさらに有し、
前記内線電話親機に着信音を送出している時に、前記載置状態受信手段により、当該内線電話親機あるいは当該内線電話親機と前記親子電話機を構成する前記内線電話子機から受信した載置状態を示す情報が、当該内線電話子機が当該内線電話親機に載置されていないことを示すものに変化した場合に、当該呼に対する応答情報を前記外線に送出することを特徴とする親子電話システム。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の親子電話システムであって、
前記親機音声データ出力制御手段は、
当該内線電話親機と親子電話機を構成する前記内線電話子機が前記無線アクセスポイントの圏外にある場合、前記載置状態検出手段により検出した載置状態を示す情報にかかわらず、当該内線電話親機の音声データの再生出力レベルを通話音声レベルにすることを特徴とする親子電話システム。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の親子電話システムであって、
前記内線電話子機は、
当該内線電話子機を含む前記親子電話機に付与された電話番号とは別に、当該内線電話子機に対して付与された電話番号を用いて他端末と通信する単体電話通信手段を有することを特徴とする親子電話システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2009−4907(P2009−4907A)
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−161711(P2007−161711)
【出願日】平成19年6月19日(2007.6.19)
【出願人】(000134707)株式会社ナカヨ通信機 (522)
【Fターム(参考)】