説明

解答パターン指示表作成装置及びそれを用いた選抜試験運営支援システム

【課題】本発明は、受験者の志望に応じて各設問を組み合わせる選抜試験において解答パターンを演算することで、受験者の実力を十分に引き出し、大学等の受験実施機関に資質に適合する受験者を確保できる解答パターン指示表作成装置の提供を目的とする。
【解決手段】解答パターン指示表作成装置10は、併願パターンを演算する併願パターン演算手段11と、試験科目の科目選択パターンを解答パターンとして演算する科目選択パターン演算手段12と、この解答パターンを表形式にて作成する表作成手段13と、試験実施機関20から入力されたデータを前記科目選択パターン演算手段12及び前記表作成手段13に提供する、選抜制度及び志望所属のデータからなる制度・所属データ101と、前記科目選択条件のデータからなる科目選択条件データ102と、受験者30の併願情報を含むデータからなる受験者データ103を含むデータ提供手段14とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受験者の志望に応じた試験科目を選択させる試験において試験科目の組み合わせである解答パターンの指示表を作成する解答パターン指示表作成装置に関し、特に一度の試験で受験者の併願を可能とする全ての解答パターンの作成を実現する解答パターン指示表作成装置に関する。
近年の受験制度の現状は、現在18歳以下の人口は減少傾向にあるため、大学の受験者及び入学者数も減少傾向にある。このような現状において大学は、受験者数を確保する為に一芸入試や書道入試等の様々な入試制度や所属を準備し、学生の得意分野を判断して最適な所属への合否判定を行う運用を行っている。
しかし、大学により実施される選抜試験は、入試制度及び所属毎に別々に実施される場合、有限な入試期間により入試可能な時間や場所の制約を受ける。そのため、大学等の受験開催者側は、一度の入試で受験者に効率よく併願受験できるような入試システムが要求されている。従来の入試システムは、この要求を満たすために、複数の試験科目の中から志望条件に沿った試験科目を受験者により選択されるような方式が望まれている。
【背景技術】
【0002】
しかし、この入試システムにおいて受験者が、試験会場でどの試験科目を解答すれば良いかを逐次判断して選択するという煩わしい作業を要求されるという課題を有する。また、大学等の受験開催者側は、受験者の様々な併願状況により異なる試験科目を手作業で採点するという煩わしい作業を要求されるという課題を有する。
さらに、従来の入試システムは、背景技術において、併願が可能で複数の試験科目から任意の組み合わせに選択できる入試システムとした場合には、受験者による試験科目の選択及び大学による採点等に関して人為的な誤りが発生するという課題を有する。
【0003】
このような要求に応じて、背景技術は、特開2002−245281号公報に就職業務 ・入試業務等の支援システムとして開示されている。この背景技術を図19に従来の就職業務 ・入試業務等の支援システムの概要を示すブロック図として示す。
【0004】
図19における、この背景技術に係る解答パターン指示表作成装置としての、就職業務 ・入試業務等の支援システムは、サーバ側に開設した学生側および企業側に係る個別専用ページにそれぞれがネットワーク301経由で入力した情報を取り込んで各学生・各企業ごとの個別データを格納する学生データベース303、企業データベース304と、サーバ側にて予め作成した標準テストの問題群を格納する問題データベース305とを備え、学生データの管理および企業データの管理と共に、学生データおよび企業データ相互間の就職希望条件・採用条件の照合をネットワーク301経由で行なう情報処理手段を備える。受験科目に対応した問題をランダムに抽出する問題抽出手段352、抽出した問題をネットワーク301を経由して個別専用ページに表示する問題表示手段353、学生の解答と問題データベース305内の正解を照合して得点化する採点手段354を備える構成である。
【特許文献1】特開2002−245281号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記背景技術に係る就職業務 ・入試業務等の支援システムは以上のように構成されていたことから、選抜試験を受験する学生が、前記ネットワーク301を経由して前記問題表示手段353によりパソコン端末等の端末の個別専用ページに表示された試験科目を受験する前提であるが、この端末を試験会場に一斉に準備される場合には、企業及び大学等の採用側の費用負担が大きく現実的ではないという課題を有する。また、前記学生の個人的に所有する私用パソコン端末を前記端末として利用される場合、この私用パソコン端末を所有することが受験の前提となることから、この私用パソコン端末の所有の有無により受験の不平等が生じ、この私用パソコン端末を所有しない前記学生の負担が重いという課題を有する。
【0006】
特に、背景技術においては、パソコン端末又は用紙での試験方式で受験者が、試験会場でどの試験科目を解答すれば良いかを逐次判断して選択するという煩わしい作業を要求されるという課題を有する。また、大学等の受験開催者側は、受験者の様々な併願状況により異なる試験科目を手作業で採点するという煩わしい作業を要求されるという課題を有する。
【0007】
本発明は前記課題を解消するためになされたもので、併願パターンに応じた試験科目の総ての組み合わせを考慮することにより、選抜試験を受験する受験者が一度の入学試験で得意分野を選択して受験でき、選抜試験を実施する大学が資質に適合する受験者を確保でき、さらに採点を自動化できる解答パターン指示表作成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る解答パターン指示表作成装置は、複数の選抜制度及び/又は複数の志望所属を受験者が選択でき、且つ当該選抜制度及び/又は志望所属の総てに試験科目が用意され、前記選択された選抜制度及び/又は志望所属からなる受験者の志願可能な志願単位毎に科目選択条件が定義され、当該科目選択条件が受験者の解答対象として選択可能な当該試験科目である選択可能科目及び当該選択可能科目のうち受験者が選択解答すべき必要数である必要科目数からなり、当該科目選択条件を満たす当該試験科目の選択パターンである科目選択パターンの中から所定の科目選択パターンを受験者により選択され、当該所定の科目選択パターンに従い受験される選抜試験に用いられる解答パターン指示表を作成する解答パターン指示表作成装置であって、前記志願単位の組み合わせである併願パターンを演算する併願パターン演算手段と、所定の前記併願パターンに含まれる全ての前記志願単位で各々定義される前記科目選択条件を同時に満たす前記科目選択パターンを演算する科目選択パターン演算手段と、受験者により選択された前記併願パターンにおける前記科目選択パターンを表形式の解答パターン指示表として作成する表作成手段とを備えるものである。
【0009】
このように本発明によれば、複数の選抜制度及び/又は複数の志望所属を受験者が選択でき、且つ当該選抜制度及び/又は志望所属の総てに試験科目が用意され、前記選択された選抜制度及び/又は志望所属からなる受験者の志願可能な志願単位毎に科目選択条件が定義され、当該科目選択条件が受験者の解答対象として選択可能な当該試験科目である選択可能科目及び当該選択可能科目のうち受験者が選択解答すべき必要数である必要科目数からなり、当該科目選択条件を満たす当該試験科目の選択パターンである科目選択パターンの中から所定の科目選択パターンを受験者により選択され、当該所定の科目選択パターンに従い受験される選抜試験に用いられる解答パターン指示表を作成する解答パターン指示表作成装置であって、前記志願単位の組み合わせである併願パターンを演算する併願パターン演算手段と、所定の前記併願パターンに含まれる全ての前記志願単位で各々定義される前記科目選択条件を同時に満たす前記科目選択パターンを演算する科目選択パターン演算手段と、受験者により選択された前記併願パターンにおける前記科目選択パターンを表形式の解答パターン指示表として作成する表作成手段とを備えることから、全ての前記併願パターンにおける前記科目選択パターンを作成されることとなり、複数の併願パターン及びこの併願パターンで受験すべき複数の試験科目を表示する解答パターン指示表を簡易且つ正確に作成できる。
【0010】
また、本発明においては、解答パターン指示表を作成する際に、科目選択パターンを科目選択条件が満足するか否かに基づいて決定していることから、可能な併願パターンの有無を予め検出できることとなり、併願パターンの組み合わせをより多く展開できる解答パターン指示表を作成できる。
【0011】
また、本発明に係る解答パターン指示表作成装置を用いて構成される選抜試験運営支援システムは必要に応じて、前記表作成手段から前記解答パターン指示表が入力され、受験者により選択された前記科目選択パターン及び解答された前記試験科目に基づいて、前記解答パターン指示表の内容を更新し、受験者の解答可能な前記試験科目を更新し、解答された前記試験科目を採点し、各動作を統括して演算する試験統括演算手段と、前記表作成手段から入力及び試験統括演算手段で更新し、前記解答パターン指示表を受験者に提示する制御を行う表制御手段と、前記試験科目を受験者に提示する制御を行う出題内容制御手段とを備えるものである。
【0012】
このように本発明によれば、前記表作成手段から前記解答パターン指示表が入力され、受験者により選択された前記科目選択パターン及び解答された前記試験科目に基づいて、前記解答パターン指示表の内容を更新し、受験者の解答可能な前記試験科目を更新し、解答された前記試験科目を採点し、各動作を統括して演算する試験統括演算手段と、前記表作成手段から入力及び試験統括演算手段で更新し、前記解答パターン指示表を受験者に提示する制御を行う表制御手段と、前記試験科目を受験者に提示する制御を行う出題内容制御手段とを備えることから、受験者により解答された前記試験科目を自動で採点されることとなり、選抜試験の主催者は、煩雑な前記科目選択パターンに従い手作業で採点する手間を省くことができ、主催者の採点ミスを解消することができる。
【0013】
また、本発明に係る選抜試験運営支援システムは、前記表制御手段及び出題内容制御手段から受付けた前記解答パターン指示表及び前記試験科目を受験者に表示する表示手段と、前記表示手段による表示内容に従い受験者により解答された前記試験科目を前記試験統括演算手段に入力する入力手段とを備えるものである。
【0014】
このように本発明によれば、前記表制御手段及び出題内容制御手段から受付けた前記解答パターン指示表及び前記試験科目を受験者に表示する表示手段と、前記表示手段による表示内容に従い受験者により解答された前記試験科目を前記試験統括演算手段に入力する入力手段とを備えることから、受験者が更新された解答可能な前記試験科目及び前記解答パターン指示表の提供を受けながら前記試験科目を逐次解答して、併願状況に応じた試験科目の組み合わせを考える手間を省くことができ、この組み合わせの誤りを防止できることとなり、前記科目選択パターンの誤認等による受験者の前記試験科目の選択ミスを解消することができる。
【0015】
また、本発明に係る選抜試験運営支援システムは必要に応じて、前記科目選択条件の一時点での解答対象として選択可能な前記選択可能科目の残数を示す残科目数を前記科目選択条件毎に定義し、当該残科目数を前記必要科目数と同値に設定する初期設定工程と、所定の一併願パターンを構成する前記志願単位に含まれる一科目選択条件において、所定の一選択可能科目を解答対象として選択されたと仮定し、当該一科目選択条件における前記残科目数を1減算する残科目数減算工程と、試行的に抽出された前記試験科目の組み合わせである試行科目パターンのうち所定の一試行科目パターンに含まれる前記試験科目に前記一選択可能科目を置き換えて前記残科目数減算工程を繰り返し、前記残科目数がゼロとなった時点で前記一科目選択条件に含まれる前記選択可能科目が未選択で残っている場合に、前記一併願パターンに含まれる全ての前記科目選択条件における解答対象として、当該未選択の前記選択可能科目の選択を禁止し、前記一試行科目パターンを前記一科目選択条件に対して適用可能か否かを試行する試行科目パターン試行工程と、前記一科目選択条件を前記一併願パターンに含まれる各々の前記科目選択条件の場合に置き換えて前記試行科目パターン試行工程を繰り返し、前記一試行科目パターンを前記一併願パターンに含まれる全ての前記科目選択条件に対して適用可能か否かを試行し、当該適用可能な場合には前記一試行科目パターンを前記科目選択パターンと判断する試行科目パターン判断工程と、前記一試行科目パターンを全通りの前記試行科目パターンに置き換えて前記試行科目パターン判断工程を繰り返す全試行科目パターン判断工程とを含むものである。
【0016】
このように本発明によれば、前記科目選択条件の一時点での解答対象として選択可能な前記選択可能科目の残数を示す残科目数を前記科目選択条件毎に定義し、当該残科目数を前記必要科目数と同値に設定する初期設定工程と、所定の一併願パターンを構成する前記志願単位に含まれる一科目選択条件において、所定の一選択可能科目を解答対象として選択されたと仮定し、当該一科目選択条件における前記残科目数を1減算する残科目数減算工程と、試行的に抽出された前記試験科目の組み合わせである試行科目パターンのうち所定の一試行科目パターンに含まれる前記試験科目に前記一選択可能科目を置き換えて前記残科目数減算工程を繰り返し、前記残科目数がゼロとなった時点で前記一科目選択条件に含まれる前記選択可能科目が未選択で残っている場合に、前記一併願パターンに含まれる全ての前記科目選択条件における解答対象として、当該未選択の前記選択可能科目の選択を禁止し、前記一試行科目パターンを前記一科目選択条件に対して適用可能か否かを試行する試行科目パターン試行工程と、前記一科目選択条件を前記一併願パターンに含まれる各々の前記科目選択条件の場合に置き換えて前記試行科目パターン試行工程を繰り返すことにより、前記一試行科目パターンを前記一併願パターンに含まれる全ての前記科目選択条件に対して適用可能か否かを試行し、当該適用可能な場合には前記一試行科目パターンを前記科目選択パターンと判断する試行科目パターン判断工程と、前記一試行科目パターンを全通りの前記試行科目パターンに置き換えて前記試行科目パターン判断工程を繰り返す全試行科目パターン判断工程とを含むために、当該試行は1つの前記科目選択条件のみを対象とするのではなく他の前記科目選択条件をも都度連携することから、前記一併願パターンに含まれる全ての前記科目選択条件に対して単純に試行を繰り返す場合と比較して、より少ない計算量で前記科目選択パターンを取得されることとなり、前記科目選択パターンをコンピュータの演算処理により求めて、複数の併願パターン及びこの併願パターンで受験すべき複数の試験科目を表示する解答パターン指示表を簡易且つ正確に作成し、且つコンピュータリソースの負荷軽減による効率化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
(本発明の第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る解答パターン指示表作成装置を、図1から図11に基づいて説明する。
この図1は本発明の第1の実施形態に係る解答パターン指示表作成装置の構成を示すブロック図、図2は図1に記載された解答パターン指示表作成装置の解答パターン指示表作成方法のフローチャート図、図3は図1に記載された解答パターン指示表作成装置のデータ例を示す説明図、図4は図1に記載された解答パターン指示表作成装置の試験科目及び志願単位毎の科目選択条件例を示す説明図、図5は図1に記載された解答パターン指示表作成装置の全体構成図及びフロー図、図6は図1に記載された解答パターン指示表作成装置の併願パターン演算手段の実行例を示す説明図、図7は図1に記載された解答パターン指示表作成装置の科目選択条件の一覧例を示す説明図、図8は図1に記載された解答パターン指示表作成装置の科目選択パターン演算手段の演算例(1)を示す説明図、図9は図1に記載された解答パターン指示表作成装置の科目選択パターン演算手段の演算例(2)を示す説明図、図10は図1に記載された解答パターン指示表作成装置の解答パターン指示表例を示す説明図、図11は図1に記載された解答パターン指示表作成装置の入出力に用いられる対話型画面例を示す説明図を示す。
【0018】
図1において、本発明の第1の実施形態に係る解答パターン指示表作成装置10は、受験者30の志願可能な志願単位の組み合わせである併願パターンを演算する併願パターン演算手段11と、この任意の併願パターンに含まれる全ての志願単位で各々定義される、解答に必要な試験科目の条件である科目選択条件を同時に満たす、試験科目の選択パターンである科目選択パターンを解答パターンとして演算する科目選択パターン演算手段12と、この科目選択パターンを解答パターンとして表形式にて作成する表作成手段13と、試験実施機関20から入力されたデータを前記科目選択パターン演算手段12及び前記表作成手段13に提供するデータ提供手段14とを備える構成である。
【0019】
前記データ提供手段14は、前記志願単位を構成する選抜制度及び志望所属のデータからなる制度・所属データ101と、各志願単位毎に設定される科目選択条件のデータからなる科目選択条件データ102と、前記受験者30の出願による併願情報を含むデータからなる受験者データ103を備える構成である。前記各データは、各々前記試験実施機関20から入力される。
【0020】
また、前記併願パターン演算手段11は、前記受験者データ103に基づいて前記志願単位の併願パターンを組み合わせにより演算し、この演算結果を前記科目選択パターン演算手段12へ送信する。また、前記科目選択パターン演算手段12は、前記制度・所属データ101、前記科目選択条件データ102及び前記受験者データ103に基づいて、前記科目選択パターンを図3のフローチャート図の演算方法に従い演算し、この演算結果を前記表作成手段13及び前記試験実施機関20へ送信する。
【0021】
また、前記試験実施機関20は、例えば大学及び企業等の選抜試験を実施する機関に該当する。また、前記受験者30は、前記試験実施機関20により実施される例えば大学入試及び採用試験等の選抜試験に出願して受験する個人に該当する。
【0022】
また、図2に示すように、前記解答パターン指示表作成装置10による演算は、前記併願パターンの演算を行う併願パターン演算工程、前記併願パターンにおける前記科目選択パターンの演算を行う科目選択パターン演算工程、前記科目選択パターンを表形式にて作成する表作成工程の順に実施される。
【0023】
この科目選択パターン演算工程は、初期設定工程(ST1)、残科目数減算工程(ST2、ST3、ST4)、試行科目パターン試行工程(ST5、ST6、ST7、ST8)、試行科目パターン判断工程(ST9、ST10、ST11)、全試行科目パターン判断工程(ST12)の順に実施される。
【0024】
前記初期設定工程は、まず、残科目数を前記科目選択条件毎に定義し、この残科目数を前記必要科目数と同値に設定する(ST1)。次に、前記残科目数減算工程は、所定の科目選択パターンXを選択し(ST2)、この科目選択パターンXに含まれる1つの前記選択可能科目を前記試験科目に選択したと仮定し(ST3)、所定の前記志願単位における1つの科目選択条件Yで選択可能な前記残科目数を1減算する(ST4)。
【0025】
前記試行科目パターン試行工程は、ST4の減算によりこの科目選択条件Yにおいて前記残科目数をゼロか否かを判断し(ST5)、この判断により前記残科目数がゼロの場合には、未選択の前記選択可能科目が存在するか否かを判断し(ST6)、この判断により未選択の前記選択可能科目が存在する場合には、この未選択の前記選択可能科目を総ての科目選択条件に対して選択禁止の前記選択可能科目として取り扱い(ST7)、この選択禁止の取り扱いにより、前記科目選択条件Y以外の他の科目選択条件における選択可能科目が無くなるか否かを判断し(ST8)、この判断により他の科目選択条件における選択可能科目が無くならない場合には、前記試行科目パターン判断工程の処理へと進む。
【0026】
また、前記ST5の判断により前記残科目数がゼロでない場合には、前記ST3から上述の処理を行う。また、前記ST6の判断によりこの判断により未選択の前記選択可能科目が存在しない場合には、前記ST8から上述の処理を行う。
【0027】
前記試行科目パターン判断工程は、前記科目選択パターンXに含まれる総ての前記選択可能科目を前記試験科目に選択済みか否かを判断し(ST9)、この判断により前記科目選択パターンXに含まれる総ての前記選択可能科目を前記試験科目に選択済みの場合には、前記科目選択パターンXに含まれる総ての前記科目選択条件の前記残科目数がゼロか否かを判断し(ST10)、この判断により前記科目選択パターンXに含まれる総ての前記科目選択条件の前記残科目数がゼロの場合には、前記科目選択パターンXを前記科目選択パターンの1つとして成立したと判断し、この判断結果を1つの前記解答パターンとして出力し(ST11)、前記全試行科目パターン判断工程の処理へと進む。
【0028】
また、前記ST9の判断により前記科目選択パターンXに含まれる総ての前記選択可能科目を前記試験科目に選択済みのでない場合には、前記ST3から上述の処理を行う。また、前記ST8の判断により他の科目選択条件における選択可能科目が無くなる場合及び前記ST10の判断により前記科目選択パターンXに含まれる総ての前記科目選択条件の前記残科目数がゼロでない場合には、前記全試行科目パターン判断工程の処理へと進む。
【0029】
前記全試行科目パターン判断工程は、総ての科目選択パターンを選択済みか否かを判断(ST12)し、この判断により総ての科目選択パターンを選択済みの場合には、前記表作成工程の処理へと進む。また、この判断により総ての科目選択パターンを選択済みでない場合には、前記ST2から上述の処理を行う。
【0030】
次に、図3(a)に示すように、前記制度・所属データ101のデータ例としては、同図(a−1)の選抜制度データ及び同図(a−2)の所属データから構成される。この選抜制度データは、一般試験の他に一芸試験や書道試験等の総ての選抜制度を格納する。また、この所属データは、前記受験者30の志望する学部学科等の総ての所属を格納する。また、選抜試験の年度である入試年度及び入学時期であるセメスタ期の項目を各データに設定されることより、選抜試験の過去の履歴を蓄積して逐次参照することができ、また入学時期に応じて選抜試験の内容を容易かつ柔軟に変更することができる。
【0031】
また、図3(b)に示すように、前記科目選択条件データ102のデータ例としては、同図(b−1)の科目選択条件データ及び同図(b−2)の選択可能科目データから構成される。この科目選択条件データは、前記科目選択条件内で選択できる試験科目を格納する。また、この選択可能科目データは、前記出願単位で定義される科目選択条件及び解答可能な前記選択可能科目の上限数を格納する。また、本実施形態においては、前記試験科目を受験される各教科における設問として扱うこともでき、この場合、この選択可能科目データは、前記科目選択条件内で選択できるこの設問としての試験科目を格納する。
【0032】
また、図3(c)に示すように、前記受験者データ103のデータ例としては、前記受験者30の志望する1又は複数の選抜制度、所属及び各志望に固有の受験番号と、この複数の受験番号と関連付けられた前記受験者30に固有の1つの受験番号である代表受験番号から構成される。
【0033】
次に、前記受験者30は、前記データ提供手段14の各データの定義に基づいて前記試験実施機関20から提示される前記試験科目及び前記科目選択条件に従い、自らの併願状況に合致する前記科目選択条件から前記試験科目を選択して受験する。
図4(a)に示すように、本実施形態においては、前記受験生30の受験時に配布される前記試験科目として、試験科目1から試験科目7までの7つの前記試験科目が存在すると仮定する。なお、前記試験科目は、国語、数学、理科等の試験における教科であってもよく、また物理問題1、物理問題2、化学問題1等の教科における設問であってもよい。
【0034】
また、受験生30は例えば1つの志願単位Aを出願したと仮定する。同図(a)の実施形態において、この受験生30は、同図(b)に示すように試験科目1から試験科目7までの7つの試験科目で定義される選択可能科目及び3で定義される必要科目数からなる科目選択条件aであって、この志願単位Aで定義された科目選択条件aを与えられる。この受験生30は、この科目選択条件aに従って、試験科目1から試験科目7までの7つの試験科目から3つの試験科目を自由に選択して受験する。
【0035】
また、受験生30は例えば1つの志願単位Bを出願したと仮定する。同図(a)の実施形態において、この受験生30は、同図(c)に示すように試験科目1から試験科目4までの4つの試験科目で定義される選択可能科目及び2で定義される必要科目数からなる科目選択条件b1であって、この志願単位Bで定義された科目選択条件b1と、試験科目3、4及び試験科目6、7の4つで定義される選択可能科目及び2で定義される必要科目数からなる科目選択条件b2であって、この志願単位Bで定義された科目選択条件b2の2つの科目選択条件を与えられる。この受験生30は、この2つの科目選択条件b1、b2を同時に満たすように、選択可能科目である試験科目から2つの試験科目を自由に選択して受験する。
【0036】
上記に基づいて構成された解答パターン指示表作成装置10は、図5に示すように、解答パターン指示表作成サーバとして構成され、この解答パターン指示表作成装置10に前記制度・所属データ101、前記科目選択条件データ102及び前記受験者データ103を入力し、この解答パターン指示表作成装置10から前記解答パターン指示表を入力され、前記受験者30からの出願を受付けて選抜試験を実施される前記試験実施機関20から構成される。
【0037】
以下、前記構成に基づく本実施形態の具体的な装置を用いた解答パターン指示表作成装置の支援動作について説明する。
図5に示すように、まず前記試験実施機関20は、前記解答パターン指示表作成装置10に対して、前記制度・所属データ101及び前記科目選択条件データ102を入力し、総ての前記併願パターンにおける前記科目選択パターンを演算するように科目選択パターン演算依頼を行う(ST21)。この依頼を受付けた前記解答パターン指示表作成装置10は、併願パターン演算及び科目選択パターン演算を行い、この演算結果を前記試験実施機関20に対して送信する。
【0038】
また、前記併願パターン演算は、例えば図6に示すような演算方法を用いて前記併願パターン演算手段11により演算を行う。図に示すように、前記併願パターン演算手段11は、前記出願単位が1,2,3の3通り存在する前提において、総ての前記出願単位を演算処理前に再帰読出し処理される未チェックリストと、確定した併願パターンを特定するチェック済リストを用意する。この未チェックリストから前記出願単位を順次1つずつ取り出し、この取り出された都度、取り出された前記出願単位の集まりを1つの併願パターンとして再帰読出しにより検出する併願パターン検出処理を行う。
【0039】
次に、この検出された併願パターンは、チェック済リストに加入され、未チェックリストから削除される。即ち、併願パターンの各出願単位でチェック済リスト及び未チェックリストを整理することにより、この併願パターン検出処理を再帰的実行されることとなる。この併願パターン検出処理は、未チェックリストが空リストになった場合に演算を終了する。図6の例では、この併願パターン検出処理は、結果として(1)、(1,2)、(1,2,3)、(1,3)、(2)、(2,3)、(3)の7通りの組み合わせを検出する。
【0040】
また、前記科目選択パターン演算は、例えば図7から図10に示すような演算方法により前記科目選択パターン演算手段12において演算を実行される。上述の図4で示された前記科目選択条件の内容は、図7に示すようにマトリクスとして表示される。このマトリクス上の項目は、各々の科目選択条件における前記試験科目が前記選択可能科目に該当する場合に前記必要科目数の数値を設定され、該当しない場合に空欄を設定される。
【0041】
次に、図8及び図9に示すように、前記科目選択パターン演算において、前記科目選択パターン演算手段12は、図7に示す一覧を使用し、前記科目選択パターンとして選択されたと仮定した選択可能科目を試行科目として定義し、また、前記マトリクス上の項目を前記科目選択パターン演算中の一時点での選択可能な試験科目の数である残科目数として定義し、順次前記科目選択パターンを検出する。
【0042】
まず、一例として図8に示すように、前記科目選択パターン演算において、前記科目選択パターン演算手段12は、前記試験科目1を前記試行科目として選択する場合(図中の番号401、以下同)、前記科目選択条件aに対して、選択された選択可能科目である前記試験科目1にゼロを設定し、さらにその他の選択可能科目である前記試験科目2から前記試験科目7までの前記残科目数を1減算する残科目数減算処理を実施する(402)。次に、前記科目選択条件b1に対しても、前記残科目数減算処理を実施する(403)。
【0043】
さらに、前記科目選択パターン演算手段12は、前記試験科目2を前記試行科目として追加選択する場合(404)、前記科目選択条件aに対して前記残科目数減算処理を実施する(405)。さらに前記科目選択条件b1に対して前記残科目数減算処理を実施する。前記科目選択パターン演算手段12は、この実施により前記科目選択条件b1において前記残科目数がゼロとなるために、前記科目選択条件b1で未選択の前記選択可能科目に対して、前記試行科目として選択することを禁止する科目選択禁止処理を実施する。
【0044】
前記科目選択パターン演算手段12は、この科目選択禁止処理において、まず前記科目選択条件b1で前記残科目数減算処理により前記残科目数がゼロとなった前記試験科目3に対して、他の総ての前記科目選択条件である前記科目選択条件a及び前記科目選択条件b2で前記試行科目として選択することを禁止するためにゼロを設定する(406)。前記科目選択パターン演算手段12は、この設定により前記科目選択条件a及び/又は前記科目選択条件b2におけるマトリクス上の項目が総てゼロとなるか否かを確認する(407)。前記科目選択パターン演算手段12は、この確認により総てゼロとなる場合には前記試行科目の選択は不成立と判断し、総てゼロでない場合にはこの演算を継続する。
【0045】
次に、前記科目選択パターン演算手段12は、前記試験科目3と同様に、前記科目選択条件b1で前記残科目数減算処理により前記残科目数がゼロとなった前記試験科目4に対しても、科目選択禁止処理を実施する(408、409)。
さらに、前記科目選択パターン演算手段12は、前記試験科目5を前記試行科目として追加選択する場合(410)、前記科目選択条件aに対して前記残科目数減算処理を実施し、前記残科目数がゼロとなった前記試験科目6に対して前記科目選択禁止処理を実施する(411)。同様に、前記科目選択パターン演算手段12は、前記科目選択条件aで前記残科目数減算処理により前記残科目数がゼロとなった前記試験科目7に対して、前記科目選択禁止処理を実施する(412)。
【0046】
この処理により前記科目選択条件b2におけるマトリクス上の項目が総てゼロとなるため、前記科目選択パターン演算手段12は、前記試験科目1及び前記試験科目2を前記試行科目とする場合に前記試験科目5を前記試行科目として選択する場合の演算を終了し、この選択された前記試験科目の組み合わせを、成立しない前記科目選択パターンとして判断する(413)。以降、前記科目選択パターン演算手段12は、同様の演算を前記試験科目の組み合わせ分繰り返す。
【0047】
また、前記科目選択パターン演算手段12は、前記科目選択パターン演算において、他の例として図9に示すように、前記試験科目1を前記試行科目として選択する場合(501)、上記一例と同様にして、前記科目選択条件aに対して残科目数減算処理を実施し(502)、次に前記科目選択条件b1に対しても前記残科目数減算処理を実施する(503)。
【0048】
さらに、前記科目選択パターン演算手段12は、前記試験科目3を前記試行科目として追加選択する場合(504)、上記一例と同様に、前記科目選択条件aに対して前記残科目数減算処理を実施する(505)。さらに前記科目選択条件b1に対して前記残科目数減算処理を実施する。前記科目選択パターン演算手段12は、この実施により前記試験科目2に対して前記科目選択禁止処理を実施し(506)、前記科目選択条件a及び/又は前記科目選択条件b2におけるマトリクス上の項目が総てゼロとなるか否かの確認を実施する(507)。
【0049】
次に、前記科目選択パターン演算手段12は、前記試験科目2と同様に、前記科目選択条件b1で前記残科目数減算処理により前記残科目数がゼロとなった前記試験科目4に対しても、科目選択禁止処理を実施し(508)、前記科目選択条件a及び/又は前記科目選択条件b2におけるマトリクス上の項目が総てゼロとなるか否かの確認を実施する(509)。次に、前記科目選択パターン演算手段12は、前記科目選択条件b2に対して前記残科目数減算処理を実施する(510)。
【0050】
さらに、前記科目選択パターン演算手段12は、前記試験科目6を前記試行科目として追加選択する場合(511)、前記科目選択条件aに対して前記残科目数減算処理を実施し、前記残科目数がゼロとなった前記試験科目5に対して前記科目選択禁止処理を実施した後、前記試験科目7に対して前記科目選択禁止処理を実施する(512)。前記科目選択パターン演算手段12は、この処理により、前記試験科目6の項目がゼロ以外の数値であることを確認し、前記科目選択条件b2におけるマトリクス上の項目が総てゼロとならないことを確認する(513)。
【0051】
次に、前記科目選択パターン演算手段12は、前記科目選択条件b2に対して前記残科目数減算処理を実施し、この実施によりマトリクス上の数値が総てゼロとなり、前記試験科目1及び前記試験科目3を前記試行科目とする場合に前記試験科目6を前記試行科目として選択する場合の演算を終了し、この選択された前記試験科目の組み合わせを、成立する前記科目選択パターンとして判断する(514)。以降、前記科目選択パターン演算手段12は、同様の演算を前記試験科目の組み合わせ分繰り返す。
【0052】
次に、前記試験実施機関20は、前記解答パターン指示表作成装置10から受取った前記科目選択パターンに基づいて、併願可能な組み合わせを願書に記載して前記受験者30に配布する(ST23)。また、前記試験実施機関20は、一時点での前記科目選択パターンを参照して併願可能な組み合わせを増加させるために試験科目の再作成を行うことも可能である。
【0053】
次に、前記受験者30は、併願する場合には、前記願書に記載された併願可能な組み合わせに従い出願を行う(ST24)。前記試験実施機関20は、前記受験者30からの出願情報を、前記解答パターン指示表作成装置10の前記受験者データ103に登録する(ST25)。
次に、前記試験実施機関20は、前記解答パターン指示表作成装置10に対して、前記受験者30の出願情報を参照して必要な解答パターン指示表を作成するように解答パターン指示表作成依頼を行う(ST26)。この依頼を受付けた前記解答パターン指示表作成装置10は、前記表作成手段13により作成された前記解答パターン指示表を前記試験実施機関20に対して送信する(ST27)。
【0054】
また、前記解答パターン指示表作成装置10は、上述の図8及び図9で示された演算方法に基づいて前記併願パターン演算手段11及び前記科目選択パターン演算手段12により演算された結果を、図10で示すような前記解答パターン指示表として前記試験実施機関20に提示する(ST27)。
【0055】
次に、前記受験者30は、前記試験実施機関20の主催する受験会場で受験する(ST28)。前記受験者30は、前記受験者30の併願に該当する前記解答パターン指示表を例えば机上表として受験会場の自席に提示され、この机上表に従って前記科目選択パターンのうち前記受験者30の得意な前記試験科目の組み合わせを選択して受験を行う。
【0056】
この選択により、前記受験者30は、得意分野で受験ができ実力を十分に発揮することができる。また前記試験実施機関20は、実力を十分に発揮した前記受験者30を入学者として確保することができる。次に、前記試験実施機関20は、前記受験者30により選択された前記科目選択パターンに従って、前記受験者30の受験結果を採点して合否通知を行う(S9)。
【0057】
また、図11に示すように、前記解答パターン指示表作成装置10は、対話型画面を用いて入出力を行うことで、利用者である前記試験実施機関20に対して取り扱い易い装置とすることができる。
【0058】
また、本発明の第1の実施形態に係る解答パターン指示表作成装置の前記解答パターン指示表作成装置10を構成する各機器のハードウエア構成は、装置全体の制御を司るCPU、このCPUのワークエリアとして使用されてブートプログラムなどの記憶等にも使用されるメモリ、このCPUの制御により書き込まれたデータを記憶する大容量記憶装置、カーソル、ウィンドウ、アイコン等をはじめ、文書や画像などの各種データを表示するディスプレイ、前記解答パターン指示表作成装置10内部のLAN/WANに接続され、当該ネットワークと装置内部とのデータの送受信を司る通信装置、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えて押下されたキーに対応するデータを電気的信号に変換するキーボード、本体下部のボールの回転量と回転方向及び本体上部の各ボタンのON/OFFを電気的信号に変換するマウス、このキーボード及びこのマウスからの電気的信号を随時装置内部へ入力する入力装置及び上記各部を接続するバスからなる。なお、前記解答パターン指示表作成装置10を構成する各機器はいずれも同一のハードウエア構成を有するものとする。
【0059】
(本発明の第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態に係る解答パターン指示表作成装置を含む選抜試験運営支援システムを、図12から図14に基づいて説明する。
この図12は、本発明の第2の実施形態に係る解答パターン指示表作成装置を用いて構成される選抜試験運営支援システムの構成を示すブロック図、図13は図12に記載された選抜試験運営支援システムの全体構成図、図14は図12に記載された選抜試験運営支援システムに設置されるデータ例を示す説明図を示す。
【0060】
図12において、本発明の第2の実施形態に係る解答パターン指示表作成装置を用いて構成される選抜試験運営支援システム1は、前記第1の実施形態と同様の前記解答パターン指示表作成装置10と、前記解答パターン指示表作成装置10の前記表作成手段13から前記解答パターン指示表を受付け、受験者30により選択された前記科目選択パターン及び解答された前記試験科目に基づいて、前記解答パターン指示表の内容の更新、受験者30の解答可能な前記試験科目の更新及び解答された前記試験科目の採点を統括して演算する試験統括演算手段21と、この試験統括演算手段21から受付けた前記解答パターン指示表を受験者に提示する制御を行う表制御手段22と、この試験統括演算手段21から受付けた前記試験科目を受験者30に提示する制御を行う出題内容制御手段23と受験者30の試験採点の入出力データとなる試験データ提供手段24とを備える構成である。
【0061】
また、前記試験データ提供手段24は、前記試験科目の設問内容及びその正解を示すデータからなる問題正解データ201と、前記受験者30の受験結果に関連するデータからなる採点データ202を備える構成である。
また、前記問題正解データ201のデータ例としては、図14(d)に示すように、前記試験科目の問題内容、正解内容及び点数配点等の前記試験科目に関する情報を格納する。また、前記採点データ202のデータ例としては、図14(e)に示すように、前記受験者30の解答結果、正誤結果及び素点等の前記受験者30の受験結果に関する情報を格納する。
【0062】
また、前記試験統括演算手段21は、受験者30の解答した試験科目を前記問題正解データ201に照合して採点の演算を行い、この演算結果を前記科目選択条件データ202に出力する。また、前記表作成手段13から受付けた前記解答パターン指示表を前記表制御手段22へ送信し、前記受験者30に出題する前記試験科目を前記出題内容制御手段23へ送信する。
【0063】
上記に基づいて構成された解答パターン指示表作成装置を用いて構成される前記選抜試験運営支援システム1は、図13に示すように、前記第1の実施形態と同様の前記解答パターン指示表作成装置10と、前記受験者30からの出願を受付けて選抜試験を実施され、前記解答パターン指示表作成装置10と通信回線41を介して接続される受験管理サーバとしての前記試験実施機関20から構成される。
また、前記通信回線41は、LAN等の通信回線であり、電気信号により前記解答パターン指示表作成装置10と前記試験実施機関20の通信を実現する。
【0064】
以下、前記構成に基づく前記解答パターン指示表作成装置10を用いて構成される前記選抜試験運営支援システム1の支援動作について、前記第1の実施形態に追加される受験管理サーバとしての前記試験実施機関20の支援動作に関して説明する。
前記第1の実施形態の全体フロー図である図5に示すように、前記試験実施機関20は、前記解答パターン指示表作成装置10から前記解答パターン指示表を入力(S7)された後、前記解答パターン指示表を前記試験統括演算手段21に入力する。
【0065】
次に、前記試験統括演算手段21は、前記受験者30の受験時に提示するために、前記解答パターン指示表を前記表制御手段22に入力し、前記問題正解データ201から取得した前記試験科目に関する図14(a)に示す問題正解データを前記出題内容制御手段23に入力する。
前記表制御手段22は、前記受験者30の受験時に、前記受験者30の併願情報に従った前記解答パターン指示表を机上表として出力する。また、前記出題内容制御手段23は、前記受験者30に提示する前記試験科目の問題内容を出力する。
【0066】
前記受験者30による受験(S8)の後、前記試験統括演算手段21は、この受験の結果を入力され、前記問題正解データ201から取得した前記試験科目の正解に従って採点の演算を行い、この演算結果を前記採点データ202へ図14(b)に示す採点データとして出力する。また、OMR(光学読み取り装置)を用いたマークシート方式の選抜試験を実施することにより、前記試験統括演算手段21による採点の自動化を円滑に行うことができる。
【0067】
(本発明の第3の実施形態)
以下、本発明の第3の実施形態に係る解答パターン指示表作成装置を用いて構成される選抜試験運営支援システムを、図15から図18に基づいて説明する。
この図15は、本発明の第3の実施形態に係る解答パターン指示表作成装置を用いて構成される選抜試験運営支援システムの構成を示すブロック図、図16は図15に記載された選抜試験運営支援システムの選抜試験実施におけるフローチャート図、図17は図15に記載された選抜試験運営支援システムの全体構成図及び試験実施機関と受験者のフロー図、図18は図15に記載された選抜試験運営支援システムの選抜試験時に受験者側端末に表示される画面例を示す説明図を示す。
【0068】
図15において、本発明の第3の実施形態に係る解答パターン指示表作成装置を用いて構成される選抜試験運営支援システム1は、前記解答パターン指示表作成装置10及び前記試験実施機関20から構成される前記第2の実施形態と同様の前記選抜試験運営支援システム1と、前記表制御手段22及び前記出題内容制御手段23から入力された内容を受験者30の使用する受験者側端末30aに表示する表示手段31と、この表示手段31の表示内容に基づいて受験者30により選択解答された結果を入力され、この結果を前記試験統括演算手段21に入力する入力手段32を備える構成である。
【0069】
また、前記入力手段32は、この解答を入力される都度、この解答の情報を前記試験統括演算手段21に入力する。前記試験統括演算手段21は、前記受験者30の解答した試験科目及び前記問題正解データ201に基づいて前記表作成手段13から受付けた前記解答パターン指示表の内容を都度更新して前記表制御手段22に入力する。また、前記試験統括演算手段21は、前記受験者30の選択可能な前記試験科目の内容を都度更新して前記出題内容制御手段23に入力する。
【0070】
また、前記受験者側端末30aは、前記受験者30の受験時に使用される端末であり、受験会場に設置された前記試験実施機関20の所有する端末でも可能であり、前記受験者30の自宅に設置された個人的に所有するPC端末でも可能である。
また、図16に示すように、前記解答パターン指示表作成装置10を用いて構成される選抜試験運営支援システムの選抜試験実施の流れは、まず前記解答パターン指示表を前記受験者側端末30aの表示部に表示される(ST31)。次に、前記受験者30は、前記解答パターン指示表に示された前記試験科目の中から前記試験科目を選択する(ST32)。
この選択に基づいて、前記試験統括演算手段21は、前記解答パターン指示表を最新の情報に演算した結果を前記表制御手段22へ送信する(ST33)。前記試験統括演算手段21は、前記受験者30の残りの前記試験科目を演算し、この演算結果を前記出題内容制御手段23へ送信する(ST34)。
【0071】
次に、前記表制御手段22は、前記解答パターン指示表の表示内容を制御して前記受験者側端末30aに表示を行う(ST35)。また、前記出題内容制御手段23は、受験者の残りの前記試験科目を制御して前記受験者側端末30aに表示を行う(ST36)。
【0072】
次に、前記試験統括演算手段21は、前記受験者30による残りの前記試験科目を再選択されたか否かを判断する(ST37)。再選択された場合には、前記受験者30による前記試験科目の選択(ST32)から上述の処理を繰り返す。また、再選択されない場合には、選抜試験を終了する。
【0073】
上記に基づいて構成された解答パターン指示表作成装置を用いて構成される前記選抜試験運営支援システム1は、図17に示すように、前記第2の実施形態と同様の前記解答パターン指示表作成装置10及び前記試験実施機関20から構成される前記選抜試験運営支援システム1と、前記試験実施機関20と接続される、受験者30により使用される受験者側端末30aとを備える構成である。なお、前記試験実施機関20と受験者側端末30aの接続は、前記解答パターン指示表作成装置10と前記試験実施機関20の接続と同様な通信回線を介して行われる。
【0074】
以下、前記構成に基づく本実施形態の具体的な装置を用いた解答パターン指示表作成装置を用いて構成される前記選抜試験運営支援システム1の支援動作について説明する。
図5に示される前記第2の実施形態と同様に、前記受験者30は、前記試験実施機関20へ出願(S4)を終えて受験(S8)を行う。本実施形態において前記第2の実施形態に追加されるフロー図である図17に示すように、この受験(S8)を前記受験者30の使用する受験者側端末30aから行う。
【0075】
前記受験者30は、前記受験者側端末30aからインターネットを使用したWEB受験を行う(S8−1)。まず、前記表示手段31により、前記受験者30の併願に従った前記解答パターン指示表及び前記試験科目を前記受験者側端末30aに表示される(S8−2)。この表示に従って前記受験者30は1つの前記試験科目を選択した解答を前記入力手段32に入力する(S8−3)。
【0076】
図18に示すように、前記表制御手段22及び前記出題内容制御手段23から前記表示手段31により前記受験者側端末30aに表示される画面遷移は、まず(a)に示すように、前記受験者30の併願情報に基づいて作成された解答パターン指示表及び試験科目が表示される。この表示に従い、前記受験者30は、試験科目1を選択する。
【0077】
次に、この試験科目1の選択により(b)に示すように、前記受験者30の選択解答した試験科目1から、残りの選択可能な前記試験科目が表示される。この場合、残りの選択可能な前記試験科目は、試験科目3、4、6、7である。また、選択される前記科目選択パターンは、科目選択パターン1、2、3、4のいずれかに限定される。この表示に従い、前記受験者30は、試験科目3を選択する。
【0078】
次に、この試験科目3の選択により(c)に示すように、前記受験者30の選択解答した試験科目1、3から、残りの選択可能な前記試験科目が表示される。この場合、残りの選択可能な前記試験科目は、試験科目6、7である。また、選択される前記科目選択パターンは、科目選択パターン1、2のいずれかに限定される。この表示に従い、前記受験者30は、試験科目6を選択する。前記受験者30は、科目選択パターン1を選択して受験を終了する。
【0079】
このように、前記受験者30は、前記受験者側端末30aに表示される画面に従って、自らの得意な前記選択可能科目を選択して解答すればよく、この選択のために余分な手間を取られず、試験に専念することができる。
なお、上述した実施形態に係る解答パターン指示表作成装置は、大学受験に限定されることはなく、就職試験等の広く選抜試験に対して適用することができる。また、前記試験科目は試験の各科目である教科であってもよく、各教科における設問であってもよい。
【0080】
(付記1)複数の選抜制度及び/又は複数の志望所属を受験者が選択でき、且つ当該選抜制度及び/又は志望所属の総てに試験科目が用意され、前記選択された選抜制度及び/又は志望所属からなる受験者の志願可能な志願単位毎に科目選択条件が定義され、当該科目選択条件が受験者の解答対象として選択可能な当該試験科目である選択可能科目及び当該選択可能科目のうち受験者が選択解答すべき必要数である必要科目数からなり、当該科目選択条件を満たす当該試験科目の選択パターンである科目選択パターンの中から所定の科目選択パターンを受験者により選択され、当該所定の科目選択パターンに従い受験される選抜試験に用いられる解答パターン指示表を作成する解答パターン指示表作成装置であって、前記志願単位の組み合わせである併願パターンを演算する併願パターン演算手段と、
所定の前記併願パターンに含まれる全ての前記志願単位で各々定義される前記科目選択条件を同時に満たす前記科目選択パターンを演算する科目選択パターン演算手段と、受験者により選択された前記併願パターンにおける前記科目選択パターンを表形式の解答パターン指示表として作成する表作成手段とを備えることを特徴とする解答パターン指示表作成装置。
【0081】
(付記2)前記表作成手段から前記解答パターン指示表が入力され、受験者により選択された前記科目選択パターン及び解答された前記試験科目に基づいて、前記解答パターン指示表の内容を更新し、受験者の解答可能な前記試験科目を更新し、解答された前記試験科目を採点し、各動作を統括して演算する試験統括演算手段と、前記表作成手段から入力及び試験統括演算手段で更新し、前記解答パターン指示表を受験者に提示する制御を行う表制御手段と、前記試験科目を受験者に提示する制御を行う出題内容制御手段とを備えることを特徴とする付記1に記載の解答パターン指示表作成装置を用いて構成される選抜試験運営支援システム。
【0082】
(付記3)前記表制御手段及び出題内容制御手段から受付けた前記解答パターン指示表及び前記試験科目を受験者に表示する表示手段と、前記表示手段による表示内容に従い受験者により解答された前記試験科目を前記試験統括演算手段に入力する入力手段とを備えることを特徴とする付記2に記載の解答パターン指示表作成装置を用いて構成される選抜試験運営支援システム。
【0083】
(付記4)前記科目選択パターン演算手段は、前記科目選択条件の一時点での解答対象として選択可能な前記選択可能科目の残数を示す残科目数を前記科目選択条件毎に定義し、当該残科目数を前記必要科目数と同値に設定する初期設定手段と、所定の一併願パターンを構成する前記志願単位に含まれる一科目選択条件において、所定の一選択可能科目を解答対象として選択されたと仮定し、当該一科目選択条件における前記残科目数を1減算する残科目数減算手段と、試行的に抽出された前記試験科目の組み合わせである試行科目パターンのうち所定の一試行科目パターンに含まれる前記試験科目に前記一選択可能科目を置き換えて前記残科目数減算手段を繰り返し、前記残科目数がゼロとなった時点で前記一科目選択条件に含まれる前記選択可能科目が未選択で残っている場合に、前記一併願パターンに含まれる全ての前記科目選択条件における解答対象として、当該未選択の前記選択可能科目の選択を禁止し、前記一試行科目パターンを前記一科目選択条件に対して適用可能か否かを試行する試行科目パターン試行手段と、前記一科目選択条件を前記一併願パターンに含まれる各々の前記科目選択条件の場合に置き換えて前記試行科目パターン試行手段を繰り返し、前記一試行科目パターンを前記一併願パターンに含まれる全ての前記科目選択条件に対して適用可能か否かを試行し、当該適用可能な場合には前記一試行科目パターンを前記科目選択パターンと判断する試行科目パターン判断手段と、前記一試行科目パターンを全通りの前記試行科目パターンに置き換えて前記試行科目パターン判断手段を繰り返す全試行科目パターン判断手段とを備えることを特徴とする付記1乃至付記3に記載の解答パターン指示表作成装置を用いて構成される選抜試験運営支援システム。
【0084】
(付記5)複数の選抜制度及び/又は複数の志望所属を受験者が選択でき、且つ当該選抜制度及び/又は志望所属の総てに試験科目が用意され、前記選択された選抜制度及び/又は志望所属からなる受験者の志願可能な志願単位毎に科目選択条件が定義され、当該科目選択条件が受験者の解答対象として選択可能な当該試験科目である選択可能科目及び当該選択可能科目のうち受験者が選択解答すべき必要数である必要科目数からなり、当該科目選択条件を満たす当該試験科目の選択パターンである科目選択パターンの中から所定の科目選択パターンを受験者により選択され、当該所定の科目選択パターンに従い受験される選抜試験に用いられる解答パターン指示表作成方法において、前記志願単位を組み合わせて生成される併願パターンを演算する併願パターン演算工程と、所定の前記併願パターンに含まれる全ての前記志願単位で各々定義される前記科目選択条件を同時に満たす前記科目選択パターンを演算する科目選択パターン演算工程と、受験者により選択された前記併願パターンにおける前記科目選択パターンを表形式にて作成する表作成工程とを備えることを特徴とする解答パターン指示表作成方法。
【0085】
(付記6)前記表作成工程から前記解答パターン指示表が入力され、受験者により選択された前記科目選択パターン及び解答された前記試験科目に基づいて、前記解答パターン指示表の内容を更新し、受験者の解答可能な前記試験科目を更新し、解答された前記試験科目を採点し、各動作を統括して演算する試験統括演算工程と、前記表作成工程から入力及び試験統括演算工程で更新し、前記解答パターン指示表を受験者に提示する制御を行う表制御工程と、前記試験科目を受験者に提示する制御を行う出題内容制御工程とを備えることを特徴とする付記5に記載の解答パターン指示表作成方法を用いて構成される選抜試験運営支援システム。
【0086】
(付記7)前記表制御工程及び出題内容制御工程から受付けた前記解答パターン指示表及び前記試験科目を受験者に表示する表示工程と、前記表示工程による表示内容に従い受験者により解答された前記試験科目を前記試験統括演算工程に入力する入力工程とを備えることを特徴とする付記5又は付記6に記載の解答パターン指示表作成方法を用いて構成される選抜試験運営支援システム。
【0087】
(付記8)前記科目選択パターン演算工程は、前記科目選択条件の一時点での解答対象として選択可能な前記選択可能科目の残数を示す残科目数を前記科目選択条件毎に定義し、当該残科目数を前記必要科目数と同値に設定する初期設定工程と、所定の一併願パターンを構成する前記志願単位に含まれる一科目選択条件において、所定の一選択可能科目を解答対象として選択されたと仮定し、当該一科目選択条件における前記残科目数を1減算する残科目数減算工程と、試行的に抽出された前記試験科目の組み合わせである試行科目パターンのうち所定の一試行科目パターンに含まれる前記試験科目に前記一選択可能科目を置き換えて前記残科目数減算工程を繰り返し、前記残科目数がゼロとなった時点で前記一科目選択条件に含まれる前記選択可能科目が未選択で残っている場合に、前記一併願パターンに含まれる全ての前記科目選択条件における解答対象として、当該未選択の前記選択可能科目の選択を禁止し、前記一試行科目パターンを前記一科目選択条件に対して適用可能か否かを試行する試行科目パターン試行工程と、前記一科目選択条件を前記一併願パターンに含まれる各々の前記科目選択条件の場合に置き換えて前記試行科目パターン試行工程を繰り返すことにより、前記一試行科目パターンを前記一併願パターンに含まれる全ての前記科目選択条件に対して適用可能か否かを試行し、当該適用可能な場合には前記一試行科目パターンを前記科目選択パターンと判断する試行科目パターン判断工程と、前記一試行科目パターンを全通りの前記試行科目パターンに置き換えて前記試行科目パターン判断工程を繰り返す全試行科目パターン判断工程とを備えることを特徴とする付記5乃至付記7に記載の解答パターン指示表作成方法。
【0088】
(付記9)複数の選抜制度及び/又は複数の志望所属を受験者が選択でき、且つ当該選抜制度及び/又は志望所属の総てに試験科目が用意され、前記選択された選抜制度及び/又は志望所属からなる受験者の志願可能な志願単位毎に科目選択条件が定義され、当該科目選択条件が受験者の解答対象として選択可能な当該試験科目である選択可能科目及び当該選択可能科目のうち受験者が選択解答すべき必要数である必要科目数からなり、当該科目選択条件を満たす当該試験科目の選択パターンである科目選択パターンの中から所定の科目選択パターンを受験者により選択され、当該所定の科目選択パターンに従い受験される選抜試験に用いられる解答パターン指示表作成プログラムにおいて、前記志願単位の組み合わせである併願パターンを演算する併願パターン演算手段、所定の前記併願パターンに含まれる全ての前記志願単位で各々定義される前記科目選択条件を同時に満たす前記科目選択パターンを演算する科目選択パターン演算手段、受験者により選択された前記併願パターンにおける前記科目選択パターンを表形式にて作成する表作成手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする解答パターン指示表作成プログラム。
【0089】
(付記10)前記表作成手段から前記解答パターン指示表が入力され、受験者により選択された前記科目選択パターン及び解答された前記試験科目に基づいて、前記解答パターン指示表の内容を更新し、受験者の解答可能な前記試験科目を更新し、解答された前記試験科目を採点し、各動作を統括して演算する試験統括演算手段、前記表作成手段から入力及び試験統括演算手段で更新し、前記解答パターン指示表を受験者に提示する制御を行う表制御手段、前記試験科目を受験者に提示する制御を行う出題内容制御手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする付記9に記載の解答パターン指示表作成プログラムを用いて構成される選抜試験運営支援システム。
【0090】
(付記11)前記表制御手段及び出題内容制御手段から受付けた前記解答パターン指示表及び前記試験科目を受験者に表示する表示手段、前記表示手段による表示内容に従い受験者により解答された前記試験科目を前記試験統括演算手段に入力する入力手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする付記9又は付記10に記載の解答パターン指示表作成プログラムを用いて構成される選抜試験運営支援システム。
【0091】
(付記12)前記科目選択パターン演算手段は、 前記科目選択条件の一時点での解答対象として選択可能な前記選択可能科目の残数を示す残科目数を前記科目選択条件毎に定義し、当該残科目数を前記必要科目数と同値に設定する初期設定手段と、所定の一併願パターンを構成する前記志願単位に含まれる一科目選択条件において、所定の一選択可能科目を解答対象として選択されたと仮定し、当該一科目選択条件における前記残科目数を1減算する残科目数減算手段、試行的に抽出された前記試験科目の組み合わせである試行科目パターンのうち所定の一試行科目パターンに含まれる前記試験科目に前記一選択可能科目を置き換えて前記残科目数減算手段を繰り返し、前記残科目数がゼロとなった時点で前記一科目選択条件に含まれる前記選択可能科目が未選択で残っている場合に、前記一併願パターンに含まれる全ての前記科目選択条件における解答対象として、当該未選択の前記選択可能科目の選択を禁止し、前記一試行科目パターンを前記一科目選択条件に対して適用可能か否かを試行する試行科目パターン試行手段、前記一科目選択条件を前記一併願パターンに含まれる各々の前記科目選択条件の場合に置き換えて前記試行科目パターン試行手段を繰り返し、前記一試行科目パターンを前記一併願パターンに含まれる全ての前記科目選択条件に対して適用可能か否かを試行し、当該適用可能な場合には前記一試行科目パターンを前記科目選択パターンと判断する試行科目パターン判断手段、前記一試行科目パターンを全通りの前記試行科目パターンに置き換えて前記試行科目パターン判断手段を繰り返す全試行科目パターン判断手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする付記9乃至付記11に記載の解答パターン指示表作成プログラムを用いて構成される選抜試験運営支援システム。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る解答パターン指示表作成装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る解答パターン指示表作成装置の解答パターン指示表作成方法のフローチャート図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る解答パターン指示表作成装置のデータ例を示す説明図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る解答パターン指示表作成装置の試験科目及び志願単位毎の科目選択条件例を示す説明図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る解答パターン指示表作成装置の全体構成図及びフロー図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る解答パターン指示表作成装置の併願パターン演算手段の実行例を示す説明図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る解答パターン指示表作成装置の科目選択条件の一覧例を示す説明図である。
【図8】本発明の第1の実施形態に係る解答パターン指示表作成装置の科目選択パターン演算手段の演算例(1)を示す説明図である。
【図9】本発明の第1の実施形態に係る解答パターン指示表作成装置の科目選択パターン演算手段の演算例(2)を示す説明図である。
【図10】本発明の第1の実施形態に係る解答パターン指示表作成装置の解答パターン指示表例を示す説明図である。
【図11】本発明の第1の実施形態に係る解答パターン指示表作成装置の入出力に用いられる対話型画面例を示す説明図である。
【図12】本発明の第2の実施形態に係る解答パターン指示表作成装置を用いて構成される選抜試験運営支援システムの構成を示すブロック図である。
【図13】本発明の第2の実施形態に係る解答パターン指示表作成装置を用いて構成される選抜試験運営支援システムの全体構成図である。
【図14】本発明の第2の実施形態に係る解答パターン指示表作成装置を用いて構成される選抜試験運営支援システムに設置されるデータ例を示す説明図である。
【図15】本発明の第3の実施形態に係る解答パターン指示表作成装置を用いて構成される選抜試験運営支援システムの構成を示すブロック図である。
【図16】本発明の第3の実施形態に係る解答パターン指示表作成装置を用いて構成される選抜試験運営支援システムの選抜試験実施におけるフローチャート図である。
【図17】本発明の第3の実施形態に係る解答パターン指示表作成装置を用いて構成される選抜試験運営支援システムの全体構成図及び試験実施機関と受験者のフロー図である。
【図18】本発明の第3の実施形態に係る解答パターン指示表作成装置を用いて構成される選抜試験運営支援システムの選抜試験時に受験者端末に表示される画面例を示す説明図である。
【図19】従来の解答パターン指示表作成装置の概略構成図である。
【符号の説明】
【0093】
1 選抜試験運営支援システム
10 解答パターン指示表作成装置
11 併願パターン演算手段
12 科目選択パターン演算手段
13 表作成手段
14 データ提供手段
20 試験実施機関
21 試験統括演算手段
22 表制御手段
23 出題内容制御手段
24 試験データ提供手段
30 受験者
30a 受験者側端末
31 表示手段
32 入力手段
41 通信回線
101 制度・所属データ
102 科目選択条件データ
103 受験者データ
201 問題正解データ
202 採点データ
301 ネットワーク
303 学生データベース
304 企業データベース
305 問題データベース
352 問題抽出手段
353 問題表示手段
354 採点手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の選抜制度及び/又は複数の志望所属を受験者が選択でき、且つ当該選抜制度及び/又は志望所属の総てに試験科目が用意され、前記選択された選抜制度及び/又は志望所属からなる受験者の志願可能な志願単位毎に科目選択条件が定義され、当該科目選択条件が受験者の解答対象として選択可能な当該試験科目である選択可能科目及び当該選択可能科目のうち受験者が選択解答すべき必要数である必要科目数からなり、当該科目選択条件を満たす当該試験科目の選択パターンである科目選択パターンの中から所定の科目選択パターンを受験者により選択され、当該所定の科目選択パターンに従い受験される選抜試験に用いられる解答パターン指示表を作成する解答パターン指示表作成装置であって、
前記志願単位の組み合わせである併願パターンを演算する併願パターン演算手段と、
所定の前記併願パターンに含まれる全ての前記志願単位で各々定義される前記科目選択条件を同時に満たす前記科目選択パターンを演算する科目選択パターン演算手段と、
受験者により選択された前記併願パターンにおける前記科目選択パターンを表形式の解答パターン指示表として作成する表作成手段とを備えることを
特徴とする解答パターン指示表作成装置。
【請求項2】
請求項1に記載の解答パターン指示表作成装置を用いて構成される選抜試験運営支援システムにおいて、
前記表作成手段から前記解答パターン指示表が入力され、受験者により選択された前記科目選択パターン及び解答された前記試験科目に基づいて、前記解答パターン指示表の内容を更新し、受験者の解答可能な前記試験科目を更新し、解答された前記試験科目を採点し、各動作を統括して演算する試験統括演算手段と、
前記表作成手段から入力及び試験統括演算手段で更新し、前記解答パターン指示表を受験者に提示する制御を行う表制御手段と、
前記試験科目を受験者に提示する制御を行う出題内容制御手段とを備えることを
特徴とする選抜試験運営支援システム。
【請求項3】
請求項2に記載の選抜試験運営支援システムにおいて、
前記表制御手段及び出題内容制御手段から受付けた前記解答パターン指示表及び前記試験科目を受験者に表示する表示手段と、
前記表示手段による表示内容に従い受験者により解答された前記試験科目を前記試験統括演算手段に入力する入力手段とを備えることを
特徴とする選抜試験運営支援システム。
【請求項4】
複数の選抜制度及び/又は複数の志望所属を受験者が選択でき、且つ当該選抜制度及び/又は志望所属の総てに試験科目が用意され、前記選択された選抜制度及び/又は志望所属からなる受験者の志願可能な志願単位毎に科目選択条件が定義され、当該科目選択条件が受験者の解答対象として選択可能な当該試験科目である選択可能科目及び当該選択可能科目のうち受験者が選択解答すべき必要数である必要科目数からなり、当該科目選択条件を満たす当該試験科目の選択パターンである科目選択パターンの中から所定の科目選択パターンを受験者により選択され、当該所定の科目選択パターンに従い受験される選抜試験に用いられる解答パターン指示表作成方法において、
前記志願単位を組み合わせて生成される併願パターンを演算する併願パターン演算工程と、
所定の前記併願パターンに含まれる全ての前記志願単位で各々定義される前記科目選択条件を同時に満たす前記科目選択パターンを演算する科目選択パターン演算工程と、
受験者により選択された前記併願パターンにおける前記科目選択パターンを表形式にて作成する表作成工程とを備えることを
特徴とする解答パターン指示表作成方法。
【請求項5】
請求項4に記載の解答パターン指示表作成方法において、
前記科目選択パターン演算工程が、
前記科目選択パターンを演算中の一時点での解答対象として選択可能な前記選択可能科目の残数を示す残科目数を前記科目選択条件毎に定義し、当該残科目数を前記必要科目数と同値に設定する初期設定工程と、
所定の一併願パターンを構成する前記志願単位に含まれる一科目選択条件において、所定の一選択可能科目を解答対象として選択されたと仮定し、当該一科目選択条件における前記残科目数を1減算する残科目数減算工程と、
試行的に抽出された前記試験科目の組み合わせである試行科目パターンのうち所定の一試行科目パターンに含まれる前記試験科目に前記一選択可能科目を置き換えて前記残科目数減算工程を繰り返し、前記残科目数がゼロとなった時点で前記一科目選択条件に含まれる前記選択可能科目が未選択で残っている場合に、前記一併願パターンに含まれる全ての前記科目選択条件における解答対象として、当該未選択の前記選択可能科目の選択を禁止し、前記一試行科目パターンを前記一科目選択条件に対して適用可能か否かを試行する試行科目パターン試行工程と、
前記一科目選択条件を前記一併願パターンに含まれる各々の前記科目選択条件の場合に置き換えて前記試行科目パターン試行工程を繰り返し、前記一試行科目パターンを前記一併願パターンに含まれる全ての前記科目選択条件に対して適用可能か否かを試行し、当該適用可能な場合には前記一試行科目パターンを前記科目選択パターンと判断する試行科目パターン判断工程と、
前記一試行科目パターンを全通りの前記試行科目パターンに置き換えて前記試行科目パターン判断工程を繰り返す全試行科目パターン判断工程とを備えることを
特徴とする解答パターン指示表作成方法。
【請求項6】
複数の選抜制度及び/又は複数の志望所属を受験者が選択でき、且つ当該選抜制度及び/又は志望所属の総てに試験科目が用意され、前記選択された選抜制度及び/又は志望所属からなる受験者の志願可能な志願単位毎に科目選択条件が定義され、当該科目選択条件が受験者の解答対象として選択可能な当該試験科目である選択可能科目及び当該選択可能科目のうち受験者が選択解答すべき必要数である必要科目数からなり、当該科目選択条件を満たす当該試験科目の選択パターンである科目選択パターンの中から所定の科目選択パターンを受験者により選択され、当該所定の科目選択パターンに従い受験される選抜試験に用いられる解答パターン指示表作成プログラムにおいて、
前記志願単位の組み合わせである併願パターンを演算する併願パターン演算手段、
所定の前記併願パターンに含まれる全ての前記志願単位で各々定義される前記科目選択条件を同時に満たす前記科目選択パターンを演算する科目選択パターン演算手段、
受験者により選択された前記併願パターンにおける前記科目選択パターンを表形式にて作成する表作成手段、としてコンピュータを機能させることを
特徴とする解答パターン指示表作成プログラム。

【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−134632(P2009−134632A)
【公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−311394(P2007−311394)
【出願日】平成19年11月30日(2007.11.30)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】