説明

触媒層用ペースト

【課題】触媒層用ペーストにおいて、塗膜乾燥時における微細なひび割れの発生を確実に防止して発電効率や耐久性能を高く維持できるとともに、触媒層用ペースト塗布後の乾燥温度を低温に保って触媒層塗膜成分の劣化を防止し、乾燥工程の負荷も低減できること。
【解決手段】本発明に係る触媒層用ペーストは、高分子電解質膜を中心として構成される固体高分子型燃料電池の触媒層を形成するための燃料電池電極用の触媒層用ペーストであって、触媒担持カーボンと、イオン交換樹脂と、水を40重量%以上含む溶媒とを含有する混合ペーストに、沸点が120℃〜150℃の範囲内であって水と自由な割合で混合する有機溶媒を、触媒担持カーボン100重量部に対して50重量部〜200重量部の割合で混合してなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固体高分子型燃料電池に用いられる電極の触媒層を形成するための燃料電池電極用の触媒層用ペーストに関し、特に、塗膜乾燥時に微細なひび割れを生じて発電効率や耐久性能を低下させることのない触媒層用ペーストに関するものである。
【背景技術】
【0002】
固体高分子型燃料電池においては、高分子電解質膜の両面にカソード側電極及びアノード側電極を形成しており、通常、これらのカソード側電極及びアノード側電極は、白金等の触媒を担持したカーボンブラックとイオン交換樹脂からなる電極触媒層と、カーボンクロスやカーボンペーパー等のカーボン基材に導電性を付与するためのカーボンブラック粉末等と撥水性を付与するためのポリテトラフルオロエチレンディスパージョン等を混練した撥水ペーストを塗布してなるガス拡散層によって構成されている。
【0003】
ここで、固体高分子型燃料電池を実用化するためには、電極触媒層を量産する必要があるが、電極触媒層を連続的に製造するために触媒層用ペーストを連続自動塗布して乾燥する場合、従来の触媒層用ペーストでは乾燥塗膜に微細なひび割れを生じ、このひび割れ部分が高分子電解質膜やガス拡散層と接触していないために、発電効率の低下や耐久性能の低下を引き起こしていた。
【0004】
そこで、特許文献1に開示された発明においては、このひび割れの発生を防止するために、触媒層用ペーストにエチレングリコールを添加している。これによって、触媒層用ペーストの乾燥塗膜に微細なひび割れが生ずるのを確実に防止することができ、発電効率や耐久性能の低下を防ぐことができるとしている。
【特許文献1】特開2002−280003号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載された技術においては、沸点が198℃と高いエチレングリコールを添加しているために、触媒層用ペーストを塗布してなる塗膜の乾燥温度を150℃以上の高温とする必要があり、かかる高温乾燥によって触媒層塗膜成分が劣化してしまうとともに、触媒層用ペースト塗布後の乾燥工程の負荷も増大するという問題点があった。
【0006】
そこで、本発明は、かかる課題を解決すべくなされたものであって、塗膜乾燥時における微細なひび割れの発生を確実に防止して発電効率や耐久性能を高く維持することができるとともに、触媒層用ペースト塗布後の乾燥温度を低温に保つことによって、触媒層塗膜成分の劣化を防止し、乾燥工程の負荷も低減することができる触媒層用ペーストの提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明に係る触媒層用ペーストは、高分子電解質膜を中心として構成される固体高分子型燃料電池の触媒層を形成するための燃料電池電極用の触媒層用ペーストであって、触媒担持カーボンと、イオン交換樹脂と、水を40重量%以上含む溶媒とを含有する混合ペーストに、沸点が120℃〜150℃の範囲内であって水と自由な割合で混合する有機溶媒を、前記触媒担持カーボン100重量部に対して50重量部〜200重量部の割合で混合してなるものである。
【0008】
ここで、「沸点が120℃〜150℃の範囲内であって水と自由な割合で混合する有機溶媒」としては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノn−プロピルエーテル、等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル、等がある。
【0009】
請求項2の発明に係る触媒層用ペーストは、請求項1の構成において、前記混合ペーストにおいて、前記触媒担持カーボンと前記イオン交換樹脂と前記溶媒との混合比は、前記触媒担持カーボンが5重量%〜15重量%の範囲内、前記イオン交換樹脂が2重量%〜10重量%の範囲内、前記溶媒が75重量%〜93重量%の範囲内であるものである。
【0010】
ここで、「溶媒」には、触媒担持カーボンやイオン交換樹脂が溶液を含む状態で混合される場合には、それらの溶液をも含むものとする。
【0011】
請求項3の発明に係る触媒層用ペーストは、請求項1または請求項2の構成において、前記混合ペーストの溶媒はその80重量%以上が水とエタノールとの混合物であり、かつ、その40重量%〜60重量%の範囲内が水であるものである。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に係る発明においては、触媒担持カーボンと、イオン交換樹脂と、水を40重量%以上含む溶媒とを含有する混合ペーストに、沸点が120℃〜150℃の範囲内の有機溶媒を混合することによって、触媒層用ペーストを塗布してなる塗膜を乾燥する際に、ひび割れが発生する事態を確実に防止することができ、当該有機溶媒は水と自由な割合で混合することからも、触媒層用ペーストの均一性・安定性・塗工性を損なうことがなく、乾燥時のひび割れの原因となることもない。
【0013】
そして、当該有機溶媒は沸点が120℃〜150℃の範囲内であることから、100℃程度の加熱条件下で乾燥させることができるため、エチレングリコールを添加した上記特許文献1に係る発明の場合のように、高温乾燥が必要となって高温によって触媒層塗膜成分が劣化してしまう恐れも全くなく、触媒層用ペースト塗布後の乾燥工程の負荷が増大することもない。
【0014】
更に、本発明者は、かかる有機溶媒に特有の効果を得るための添加量について鋭意実験研究を積み重ねた結果、触媒担持カーボンとイオン交換樹脂と溶媒とを含有する混合ペーストに添加するに際して、触媒担持カーボン100重量部に対してかかる有機溶媒を50重量部〜200重量部の割合で混合することによって、乾燥時のひび割れの発生を確実に防止できるとともに100℃程度の低温で完全に乾燥できることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成したものである。
【0015】
すなわち、触媒担持カーボン100重量部に対して有機溶媒の添加量が50重量部未満であると、溶媒より沸点が高い有機溶媒の添加による乾燥時のひび割れ防止効果を十分に得ることができず、他方、触媒担持カーボン100重量部に対して有機溶媒の添加量が200重量部を超えると、混合ペーストの溶媒より沸点が高い有機溶媒の乾燥に時間が掛かって好ましくない。したがって、触媒担持カーボン100重量部に対する有機溶媒の添加量は、50重量部〜200重量部の割合であることが好ましい。
【0016】
このようにして、塗膜乾燥時における微細なひび割れの発生を確実に防止して発電効率や耐久性能を高く維持することができるとともに、触媒層用ペースト塗布後の乾燥温度を低温に保つことによって、触媒層塗膜成分の劣化を防止し、乾燥工程の負荷も低減することができる触媒層用ペーストとなる。
【0017】
請求項2に係る発明においては、混合ペーストにおいて、触媒担持カーボンとイオン交換樹脂と溶媒との混合比が、触媒担持カーボンが5重量%〜15重量%の範囲内、イオン交換樹脂が2重量%〜10重量%の範囲内、溶媒が75重量%〜93重量%の範囲内である。
【0018】
本発明者は、混合ペーストにおける触媒担持カーボンとイオン交換樹脂と溶媒との混合比について、鋭意実験研究を積み重ねた結果、触媒担持カーボンが5重量%〜15重量%の範囲内、イオン交換樹脂が2重量%〜10重量%の範囲内、溶媒が75重量%〜93重量%の範囲内である場合に、乾燥時のひび割れの発生を確実に防止できるとともに塗工性にも優れ、更に請求項1に係る発明の効果に加えて、より高効率の固体高分子型燃料電池を得ることができることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成したものである。
【0019】
請求項3に係る発明においては、触媒層用ペーストは、混合ペーストの溶媒の80重量%以上が水とエタノールとの混合物であり、かつ、その40重量%〜60重量%の範囲内が水である。
【0020】
本発明者は、混合ペーストにおける溶媒の組成について、鋭意実験研究を積み重ねた結果、混合ペーストの溶媒の80重量%以上が水とエタノールとの混合物であり、かつ、その40重量%〜60重量%の範囲内が水である場合に、乾燥時のひび割れの発生を確実に防止できるとともに塗工性にも優れ、更に請求項1または請求項2に係る発明の効果に加えて、より高効率の固体高分子型燃料電池を得ることができることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成したものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態に係る固体高分子型燃料電池電極に使用される触媒層用ペースト、及びその製造方法について説明する。
【0022】
まず、本発明の実施の形態に係る触媒層用ペーストの元になる、混合ペーストの配合について説明する。本実施の形態に係る触媒層用ペーストの元になる混合ペーストは、触媒担持カーボンとしてのPt(白金)50%担持カーボンブラック、成分20%イオン交換樹脂溶液としての和光純薬(株)製の20%Nafionディスパージョン、溶媒としての蒸留水及びエタノールを含有するペースト状混合物である。本実施の形態に係る触媒層用ペーストの元になる混合ペーストの配合を、表1に示す。
【0023】
【表1】

【0024】
次に、本実施の形態に係る触媒層用ペーストの製造方法について、説明する。最初に、Pt50%担持カーボンブラック、20%Nafionディスパージョン、蒸留水及びエタノールを、表1の配合にしたがって計量・配合し、ディスパーによって攪拌した後、超音波ホモジナイザーで分酸処理を行なった。こうして製造した混合ペーストに、実施例1として有機溶媒Aを、実施例2として有機溶媒Bを、実施例3として有機溶媒Cを、それぞれ混合することによって、本実施の形態に係る三種類の触媒層用ペーストを製造した。
【0025】
また、比較のために、同様にして製造した混合ペーストに、比較例1乃至比較例8として有機溶媒D乃至Kをそれぞれ混合することによって、また比較例9として有機溶媒を何も添加しないことによって、比較例1乃至比較例9に係る触媒層用ペーストを製造した。実施例1乃至実施例3及び比較例1乃至比較例9に係る触媒層用ペーストの配合内容について、表2の上段にまとめて示す。
【0026】
【表2】

【0027】
ここで、有機溶媒の水(H2O)への溶解性において、「完溶」とは、有機溶媒と水とが任意の割合で混ざり合うことをいう。また、有機溶媒A乃至Kの内容については、表2の下に示されている。これらの実施例1乃至実施例3及び比較例1乃至比較例9に係る触媒層用ペーストについて、乾燥性及びひび割れ防止性についての評価試験を実施した。
【0028】
乾燥性の評価方法としては、具体的には、撥水処理を行なった拡散層上に、Pt担持量が1mg/cm2 となるように触媒層用ペーストをアプリケーターで塗布し、内部温度を80℃及び100℃に設定した乾燥機内で30分間乾燥を行い、触媒塗膜を形成した。この触媒塗膜を、100℃,3KPaの真空乾燥機を用いて8時間の追加乾燥を行なって、減量が見られないもの(すなわち、真空乾燥前に完全に乾燥しているもの)を○と評価し、減量が見られたものを×と評価した。
【0029】
また、ひび割れ防止性の評価方法としては、具体的には、撥水処理を行なった拡散層上に、Pt担持量が1mg/cm2 となるように触媒層用ペーストをアプリケーターで塗布し、内部温度を100℃に設定した乾燥機内で30分間乾燥を行い、触媒塗膜を形成した。この触媒塗膜について、対物レンズ10倍×対眼レンズ10倍の金属顕微鏡で表面観察を行い、ひび割れが見られないものを○と評価し、ひび割れが見られたものを×と評価した。乾燥性及びひび割れ防止性についての評価結果を、表2の下段に示す。
【0030】
ここで、「触媒*0.2添加」とは、触媒であるPt50%担持カーボンブラックの重量1に対して有機溶媒を重量0.2添加、すなわち、本実施の形態においては表1に示されるように、Pt50%担持カーボンブラックを10g使用しているので、有機溶媒を2g添加したもの、という意味である。以下、同様に、「触媒*0.5添加」とはPt50%担持カーボンブラック10gに対して有機溶媒を5g添加したもの、「触媒*1添加」とはPt50%担持カーボンブラック10gに対して有機溶媒を10g添加したもの、「触媒*2添加」とはPt50%担持カーボンブラック10gに対して有機溶媒を20g添加したもの、である。
【0031】
表2の下段に示されるように、本実施の形態に係る実施例1においては、乾燥性については、80℃で30分間乾燥したものも100℃で30分間乾燥したものも○の評価であり、ひび割れ防止性については、有機溶媒Aを2g添加したものについてはひび割れが見られて×の評価であったが、有機溶媒Aを5g,10g,20g添加したものについては、いずれも○の評価であった。
【0032】
また、本実施の形態に係る実施例2においては、乾燥性については、80℃で30分間乾燥したものも100℃で30分間乾燥したものも○の評価であり、ひび割れ防止性については、有機溶媒Bを2g添加したものについてはひび割れが見られて×の評価であったが、有機溶媒Bを5g,10g,20g添加したものについては、いずれも○の評価であった。
【0033】
更に、本実施の形態に係る実施例3においては、乾燥性については、80℃で30分間乾燥したものについては100℃,3KPaの真空乾燥で減量が見られて×の評価であったが、100℃で30分間乾燥したものについては○の評価であった。これは、有機溶媒Cの沸点が150℃であることから、有機溶媒A,Bに比較して乾燥し難いためと考えられる。ひび割れ防止性については、有機溶媒Cを2g添加したものについてはひび割れが見られて×の評価であったが、有機溶媒Cを5g,10g,20g添加したものについては、いずれも○の評価であった。
【0034】
これらの本実施の形態に係る実施例1乃至実施例3の評価結果より、有機溶媒は「触媒*0.5添加」以上必要であること、すなわちPt50%担持カーボンブラック100重量部に対して、有機溶媒を50重量部以上添加しないと、ひび割れ防止の効果が確実に得られないことが明らかとなった。
【0035】
これに対して、比較例1乃至比較例9の触媒層用ペーストについては、比較例1乃至比較例3の触媒層用ペーストの場合には、有機溶媒D,E,Fの沸点がそれぞれ97℃,108℃,118℃と低いため、乾燥性については80℃で30分間乾燥したものも100℃で30分間乾燥したものも○の評価であるが、ひび割れ防止性については、全ての項目についてひび割れが観察されて、×の評価となった。
【0036】
同様に、比較例4の触媒層用ペーストの場合には、乾燥性については、80℃で30分間乾燥したものについては100℃,3KPaの真空乾燥で減量が見られて×の評価であったが、100℃で30分間乾燥したものについては○の評価であった。これは、有機溶媒Gの沸点が146℃であるためと考えられる。しかし、ひび割れ防止性については、全ての項目についてひび割れが観察されて、×の評価となった。
【0037】
また、比較例9の触媒層用ペーストの場合には、有機溶媒を添加していない従来例であるため、当然のことながら、乾燥性については80℃で30分間乾燥したものも100℃で30分間乾燥したものも○の評価であるが、ひび割れ防止性については、全ての項目についてひび割れが観察されて、×の評価となった。
【0038】
一方、比較例5乃至比較例8の触媒層用ペーストの場合には、有機溶媒H,I,J,Kの沸点がそれぞれ169℃,170℃,187℃,198℃と高いため、ひび割れ防止性については、比較例6を除いて、有機溶媒を5g,10g,20g添加したものについては、いずれも○の評価で、ひび割れ防止の効果が見られた。しかし、乾燥性については80℃で30分間乾燥したものも100℃で30分間乾燥したものも、全て×の評価であった。
【0039】
以上の評価結果から、表2の最下段に示されるように、本実施の形態の実施例1乃至実施例3に係る触媒層用ペーストにおいては、総合判定で○の評価となって、十分な実用性を有することが明らかとなった。これに対して、比較例1乃至比較例9の触媒層用ペーストについては、総合判定で×の評価となった。
【0040】
このようにして、本実施の形態の実施例1乃至実施例3に係る触媒層用ペーストにおいては、塗膜乾燥時における微細なひび割れの発生を確実に防止して発電効率や耐久性能を高く維持することができるとともに、触媒層用ペースト塗布後の乾燥温度を低温に保つことによって、触媒層塗膜成分の劣化を防止し、乾燥工程の負荷も低減することができる。
【0041】
本実施の形態においては、触媒担持カーボンとしてPt(白金)50%担持カーボンブラックを、イオン交換樹脂として和光純薬(株)製の20%Nafionディスパージョンを、溶媒として蒸留水及びエタノールを用いた場合について説明したが、触媒担持カーボン、イオン交換樹脂、溶媒としては、これらに限られるものではない。
【0042】
また、本実施の形態においては、有機溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテル(A)、プロピレングリコールモノエチルエーテル(B)、プロピレングリコールモノn−プロピルエーテル(C)を使用した場合について説明したが、本発明に用いられる有機溶媒としては、これらのプロピレングリコールモノアルキルエーテルに限られるものではなく、「沸点が120℃〜150℃の範囲内であって水と自由な割合で混合する有機溶媒」という条件を満たすものであれば、種々の有機溶媒を用いることができる。
【0043】
本発明を実施するに際しては、触媒層用ペーストのその他の構成、成分、材料、配合、形状、大きさ、製造方法等についても、本実施の形態に限定されるものではない。なお、本発明の実施の形態で挙げている数値は、その全てが臨界値を示すものではなく、ある数値は実施に好適な好適値を示すものであるから、上記数値を若干変更してもその実施を否定するものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高分子電解質膜を中心として構成される固体高分子型燃料電池の触媒層を形成するための燃料電池電極用の触媒層用ペーストであって、
触媒担持カーボンと、イオン交換樹脂と、水を40重量%以上含む溶媒とを含有する混合ペーストに、沸点が120℃〜150℃の範囲内であって水と自由な割合で混合する有機溶媒を、前記触媒担持カーボン100重量部に対して50重量部〜200重量部の割合で混合してなることを特徴とする触媒層用ペースト。
【請求項2】
前記混合ペーストにおいて、前記触媒担持カーボンと前記イオン交換樹脂と前記溶媒との混合比は、前記触媒担持カーボンが5重量%〜15重量%の範囲内、前記イオン交換樹脂が2重量%〜10重量%の範囲内、前記溶媒が75重量%〜93重量%の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の触媒層用ペースト。
【請求項3】
前記混合ペーストの溶媒はその80重量%以上が水とエタノールとの混合物であり、かつ、その40重量%〜60重量%の範囲内が水であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の触媒層用ペースト。

【公開番号】特開2010−140699(P2010−140699A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−314176(P2008−314176)
【出願日】平成20年12月10日(2008.12.10)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Nafion
【出願人】(000100780)アイシン化工株式会社 (171)
【Fターム(参考)】