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触媒活性化ユニット及びそれを用いた防護材料又はフィルタ若しくはフィルタ材料
説明

触媒活性化ユニット及びそれを用いた防護材料又はフィルタ若しくはフィルタ材料

【課題】本願発明の目的は、従来技術の不利益点を少なくとも部分的に避け、又は少なくとも改善する触媒活性化ユニットを提供することにある。
【解決手段】本願発明は、支持材料からなり、該支持材料がポリマーナノ粒子を有し、該ポリマーナノ粒子が、少なくとも一つの触媒活性化成分からなる触媒活性化ユニットにある。前記ポリマーナノ粒子は、支持材料に固定される。前記ポリマーナノ粒子は、触媒活性化成分でドープ処理及び/若しくは浸漬処理されること、又は、前記触媒活性化成分は、化学的及び/若しくは物理的にポリマーナノ粒子に結合され、前記触媒活性化成分は、酵素及び/若しくは金属、好ましくは銅、銀、カドミウム、プラチナ、パラジウム、ロジウム、亜鉛、水銀、チタン、ジルコニウム及び/若しくはアルミニウム、特には鉄及び/若しくはその塩類から選択される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ユニット又は実在物が、触媒活性化粒子、特にナノ粒子を有する支持材料(同義語的には「裏地材料」と呼ばれる)を具備する触媒活性化ユニット又は実在物に関し、且つ民間及び軍事の応用、特にNBC防護の領域における空気浄化及びフィルタ応用分野でのその使用に関する。さらに、本願発明は、本願発明の触媒活性化ユニットを使用して製造したある種の防護材料に関する。また本願発明は、本願発明の触媒活性化ユニットを使用して製造されるか、又はそれを具備するフィルタ及びフィルタ材料に関する。
【背景技術】
【0002】
皮膚によって吸着され、重大な肉体的損傷又は有害性に導く一連の物質が存在する。例として、化学戦争薬剤、例えば糜爛性Hd(イェロークロス)及び神経ガスサリン等である。このような毒に接触する人々は、適当な防護衣類一式を着用するか、適当な防護材料によってこれらの毒を対して防護される必要がある。
【0003】
特に、産業領域に含まれる空気浄化、例えば、より良好な室内環境を創造するため又は浄化された空気を創造するための空気、ガス、ガス混合物の提供及び処理に関して、有害物による環境上の影響力は、確実に上昇する環境意識を通して、また高感度分析法を介して公共刊行物についてだんだん大きく成りつつある。さらに、産業化を向上させることは、実質的な大気汚染を生じた。加熱等による例えば発電所、自動車エンジンにおけるある種の燃焼は、燃焼の不必要な産物、特に炭素酸化化合物、窒素酸化物、不完全燃料の炭化水素等を生じる。さらに、有害汚染材料(例えば、PCB汚染建材)が装備された汚染室により、有害物に曝される危険性がある。同様に、有害物質は、家具、壁ペイント、カーペット接着剤等から放出される。
【0004】
従って、いろいろな種類の大気汚染物質、特に有害な又は厄介な有害物、毒素、臭気物質を除去することが、実質的に必要とされる。そのような物質を取り除くための従来技術に開示されたいくつかの方法がある。その例としては、機械的フィルタ方法、厄介な又は有害な物質の転化又は分解、及び吸着及び吸着方法がある。
【0005】
吸着方法は、吸着作用を有するフィルタユニットを使用する。ここでの問題は、従来技術のフィルタユニットが十分な吸着能力を常に提供しないこと、相対的に早く消耗することであり、そのために、フィルタ材料は、ブレイクスルーを避けるために交換される必要がある。その畝吸着能力は、不十分である。
【特許文献1】特開2006−118112号公報
【特許文献2】特開2006−21535号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このため、本願発明の目的は、上述した従来技術の不利益点を少なくとも部分的に避け、又は少なくとも改善する触媒活性化ユニットを提供することにある。さらにそのような触媒活性化ユニットは、例えば空気、ガス又はガス混合物からなる化学的及び生物学的毒及び兵器を含むある種の有害物質、臭気物質及び有毒物質を除去又は触媒作用によって分解する能力を有するべきであると同時に、少なくとも本質的に触媒活性化ユニットの消耗を避けるものである。さらに、触媒活性化ユニットは、例えば防護服等ある種の防護用品の製造領域において使用されるのに適していると共に、防護服が、化学的毒又は兵器のようなある種の有害物質、臭気物質及び有毒物質に対する効果的な防護性能を着用者に提供すると同時に、高い着心地性を確保するものである。
【0007】
本発明のさらなる目的は、空気、ガス又はガス混合物の浄化又は洗浄に等しく用いられる触媒活性化ユニットを提供することにある。前記触媒活性化ユニットは、高い浄化空気製造するために用いられ、又は、例えば、ガス抜き装置、換気システム、エアコンディション等において、ガス、臭気成分有害物質若しくは有害物質を、空気若しくはガス流から取り除くために用いられるものである。さらに、前記触媒活性化ユニットは、NBC防護マスクフィルタ、臭気フィルタ、シートフィルタ、空気フィルタ等のようなある種のフィルタ又はフィルタ材料の製造の領域において用いられるものである。
【0008】
本発明のさらなる目的は、本願発明の触媒活性化ユニットを具備する民間領域又は軍事領域のための防護服のようなある種の防護衣類である防護用品を提供することにある。
【0009】
さらに、本願発明の目的は、本願発明の触媒活性化シート状ユニットからなる、NBC防護マスクフィルタ、臭気フィルタ、シートフィルタ、空気フィルタ等のように、空気及び/若しくはガス流からある種の有害物質、臭気物質及び有毒物質を除去するためのある種のフィルタ及びフィルタ材料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本願発明の元にある問題は、請求項1に係る触媒活性化ユニット及び請求項において定義されるような防護用品の製造のための又はフィルタ及びフィルタ材料の製造のための使用によって解消される。さらに、本発明の元にある問題は、本願発明の触媒活性化ユニットを含む請求項に定義されるような防護用品によって、且つ本願発明の触媒活性化ユニットを具備するクレームに定義されるようなフィルタ及びフィルタ材料によって解消される。さらにまた、利益的な具体例は、各々の従属請求項の主題を形成する。
【0011】
したがって、本願発明は、支持材料からなり、該支持材料がポリマーナノ粒子を有し、該ポリマーナノ粒子が、少なくとも一つの触媒活性化成分からなる触媒活性化ユニットにある。
【0012】
また、前記支持材料は、特に織布であるシート状構造物であり、該支持材料は、25〜500g/m、好ましくは35〜200g/mの範囲内の基礎重量を有することが望ましい。
【0013】
さらに、前記ポリマーナノ粒子は、1nm〜1000nmの範囲内、特には5nmから900nmの範囲内、好ましくは10nm〜800nmの範囲内、より好ましくは50nm〜70nmの範囲内、さらに好ましくは75nm〜600nmの範囲内、最も好ましくは100nm〜500nmの範囲内の直径を有することが望ましい。
【0014】
さらにまた、前記ポリマーナノ粒子は、支持材料に固定されることが望ましく、前記ポリマーナノ粒子は、5〜500g/m、特には10〜400g/m、好ましくは20〜300g/m、より好ましくは25〜250g/m、さらに好ましくは50〜200g/mの量で、前記支持材料に添加され、且つ/又は、前記ポリマーナノ粒子は、少なくとも無機ポリマー、有機ポリマー及び/若しくは無機−有機ポリマー、特に無機−有機混合ポリマー、好ましくはゲル/ゾル工程によって製造された無機−有機混合ポリマーからなることが望ましい。
【0015】
また、前記ポリマーナノ粒子は、セラミックナノ粒子、特にシリケートベースのナノ粒子であり、特に前記セラミックナノ粒子は、有機構造、特に有機架橋及び/若しくは有機官能基を具備し、且つ/又は、有機−無機混合ポリマーは、無機構造ユニット及び有機構造ユニットの両方を具備することが望ましい。
【0016】
さらに、前記ポリマーナノ粒子は、触媒活性化成分でドープ処理及び/若しくは浸漬処理されること、又は、前記触媒活性化成分は、化学的及び/若しくは物理的にポリマーナノ粒子に結合され、前記触媒活性化成分は、酵素及び/若しくは金属、好ましくは銅、銀、カドミウム、プラチナ、パラジウム、ロジウム、亜鉛、水銀、チタン、ジルコニウム及び/若しくはアルミニウム、特には鉄及び/若しくはその塩類から選択され、前記触媒活性化成分の量は、前記ポリマーナノ粒子の重量を基礎として、0.01重量%〜30重量%の範囲内、好ましくは0.1重量%〜20重量%の範囲内、より好ましくは1重量%〜15重量%の範囲内、最も好ましくは1重量%〜10重量%の範囲内であることが望ましい。
【0017】
さらにまた、前記支持材料は、さらに化学毒を吸着する吸着剤、好ましくは活性炭粒子及び/若しくは活性炭繊維の形の活性炭に基づく吸着剤であり、該吸着剤は、接着剤によって前記支持材料に固定されると共に前記ポリマーナノ粒子のための支持構造として働き、ポリマーナノ粒子が前記吸着剤粒子に固定されることが望ましい。
【0018】
また、本発明は、上述した触媒活性化ユニットを具備する防護材料を用いた防護服、防護手袋、防護履物、防護靴下、頭部防護衣類等の防護衣類からなる群から選択された防護用品の民間及び軍事領域における使用にある。
【0019】
さらに、本発明は、上述した触媒活性化ユニットを具備する毒物、悪臭及び有害物を排除するためのフィルタ又はフィルタ材料にある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、この発明の実施例について説明する。
【実施例1】
【0021】
したがって、本発明の第1の様相によれば、本発明は、支持材料(同義語的には、「裏地材料」又は「キャリヤ材料」として名付けられる)を具備する触媒活性化ユニットに関し、前記触媒活性化ユニット及び/若しくは支持材料は、ポリマー粒子、特にポリマーナノ粒子を具備し、且つ/又は、前記支持材料(裏地材料)が、ポリマー粒子、特にポリマーナノ粒子を具備し、該ポリマー粒子が、少なくとも一つの触媒活性化成分を具備することにある。
【0022】
言い換えると、本願発明の触媒活性化ユニットの特徴の一つは、それが触媒特性を有することであり、且つ触媒の分解作用に基づいて、特に空気若しくはガス流から、ある種の有害物質、臭気物質及び有害物質を消去又は除去するために使用されることである。これは、触媒活性化ユニット、特に支持材料(裏地材料)が、少なくとも一つの触媒活性化成分(言い換えると、触媒)を具備するポリマー粒子、特にポリマーナノ粒子からなる時に本願発明によって達成される。
【0023】
ポリマー粒子を受容するための支持材料(裏地材料)は、平坦又は平坦形状(言い換えると、シート状)又は少なくとも実質的に二次元構造であることが好ましい。言い換えると、本願発明にしたがって使用される前記支持材料(裏地材料)は、織物であることが好ましい。
【0024】
本発明の特に好ましい例において、本願発明にしたがって使用される支持材料(裏地材料)は、織布である。織布の例としては、編織物、メリヤス織物、レイドファブリック、芯材のような織物混合織布などがあるが特に限定されるものではない。同様に、支持材料(裏地材料)に関して本発明に従って想像可能なものは、不織布である。
【0025】
前記支持材料(裏地材料)の基礎重量は、25〜500g/mの範囲内、特には30〜250g/mの範囲内、好ましくは35〜200g/mの範囲内であるべきである。基礎重量の選択は、本願発明の触媒活性化ユニットに関して意図される特別な使用による。例えば、防護服に関して、特に触媒活性炭ユニットが唯一の材料として使用される場合には、高い基礎重量を用いることが好ましい。その技術分野における通常の知識を有する者にとって、特定の使用に関して対応する基礎重量を適合させることは常に可能である。
【0026】
本発明の触媒活性化ユニットの(特に、フィルタ及びフィルタ材料の場合に要求される高い空気処理量を確保するための)第1の例において、本願発明にしたがって使用される前記支持材料(裏地材料)は、ガス透過性、特に空気透過性である。さらに、本願発明にしたがった支持材料(裏地材料)は、水透過性且つ/又は水蒸気透過性であることが好ましい。本願発明のこの例は、高い空気処理量で、ガス又は空気を洗浄又は浄化することが意図されるので、本願発明の触媒活性化ユニットがフィルタ及びフィルタユニットの領域で使用される時に、特に好ましい。本願発明の触媒活性化ユニットの第1の例における空気透過性は、1秒当たり200リットル/mより大きい、好ましくは1秒当たり300リットル/mより大きい、より好ましくは1秒当たり400リットル/mより大きい、さらに好ましくは1秒当たり600リットル/mより大きい、最も好ましくは1秒当たり800リットル/mより大きいDIN53887空気透過率と等しいことが好ましい。高い空気透過性は、本願発明の触媒活性化ユニットの周囲の又は通過するガス又は空気の流れが特に効果を有するので、特に利益的であるために、フィルタ及びフィルタ材料の使用に関して、高い処理量及びこれによる高い触媒能力を達成することができるものである。
【0027】
これに代わる第2の例において、前記支持材料(裏地材料)は、ガス不透過性、特に空気不透過性及び/若しくは水不透過性であるが、この場合において、好ましくは水蒸気透過性である。この例は、例えばある種の防護服である防護用品に関して、本願発明の触媒活性化ユニットを使用するために特に企図されたものであり、一方でガス又は空気不浸透性であり、他方で水蒸気透過性であることは、兵器又は毒に対する付加的な防護を提供すると同時に、水蒸気透過性は、高い着心地性を確保する。例えば、(特に、本発明の触媒活性化ユニットが防護用品において若しくは防護材料として使用される時の)高い着心地性を確保するために、本発明の触媒活性化ユニットは、25℃で24時間当たり少なくとも15リットル/m、好ましくは24時間当たり少なくとも25リットル/m、より好ましくは24時間当たり少なくとも30リットル/m、又はそれ以上の水蒸気浸透率を有する(尚、25℃ASTME96の「インバーティドカップ法」によって測定された)(水蒸気浸透率の測定に関するさらなる詳細は、WVTR、McCullough et al "A comparison of standard methods for measuring water vapor permeability of fabrics" in Meas. Sci. Technol. [Measurements Science and Technology] 14, 1402-1408, August 2003を参照)。上述したように、これは、特別に高い着心地を確保する。
【0028】
良好な着心地を達成するために、本願発明の触媒活性化ユニットは、例えば防護服等の防護用品に又は防護材料として使用されるときに、付加的に、(DINEN31092:1993、1994年2月(「織物−生理学的効果、定常状態下における熱及び水蒸気透過抵抗の測定(発汗保護ホットプレートテスト)」)又はそれと同等の国際標準ISO11092)にしたがって測定された−35℃で、約20(m2・pascal)/Watt、特に約15(m2・pascal)/Watt、好ましくは約10(m2・pascal)/Watt、より好ましくは約7(m2・pascal)/Wattの定常状態下の水蒸気浸透抵抗Retを有する。
【0029】
本発明にしたがって使用されるポリマー粒子は、ポリマーナノ粒子、又は少なくとも一つのポリマーを含むかポリマーからなるナノ粒子であることが好ましい。
【0030】
ポリマー粒子、特にポリマーナノ粒子の直径は、広い範囲内で変化することができる。本願発明にしたがって使用されるポリマー粒子、特にナノ粒子の直径は、少なくとも1nmであり、特には少なくとも5nmであり、好ましくは少なくとも10nmであり、より好ましくは75nmであり、最も好ましくは100nmである。また、ポリマー粒子、都区にナノ粒子の直径は、約1,000nmであり、特には約800nmであり、好ましくは約700nmであり、さらに好ましくは600nmであり、最も好ましくは約500nmである。言い換えると、支持材料に付加されるポリマー粒子、特にポリマーナノ粒子は、1nm〜1,000nmの範囲内、特には5nm〜900nmの範囲内、好ましくは10nm〜800nmの範囲内、より好ましくは50nm〜700nmの範囲内、より好ましくは75nm〜600nmの範囲内、最も好ましくは100nm〜500nmの範囲内の直径を有する。上述した直径の明細は、本願発明の領域における統計上の平均値である。この点において、直径の明細は、使用されたポリマー粒子の少なくとも80%、好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%が、特定された直径値を有するものと理解されるべきである。
【0031】
本願発明にしたがって使用されたポリマー粒子は、ナノ粒子であることが好ましい。ナノ粒子は、所定の化学的且つ物理的特性を有している。例えば、ナノ粒子は、例えば容積に比べて、非常に大きな粒状表面積を有することができるので、これらは触媒活性化成分に関連して大きな反応表面積を有する。これは、触媒活性化成分又は触媒を有するか、又は含んでいるナノ粒子によって本願発明の領域において使用される。
【0032】
個々で使用されるように、「触媒活性化成分」又は場合によっては「触媒」として使用される言葉は、酸化によって、化学的生物学的臭気物質、有害物質、毒性物質等の分解を誘導し及び/若しくは助長し及び/若しくは促進する能力を有する一つ又は複数の物質を示すものである。
【0033】
本願発明にしたがって反応するユニットは、ポリマー粒子、特にポリマーナノ粒子が支持材料(裏地材料)に、永続的に結合されるように形成されることが好ましい。これは、例えば非連続的且つドット状に付けられた接着剤によって達成される。前記支持材料(裏地材料)は、規則的又は不規則なパターン又は設計において接着剤を有し、この場合、本願発明の触媒活性化ユニットの柔らかさ、可撓性/伸張性及び空気透過性が、本質的に考慮されるべきである。もし、気密又は水密形状が、本願発明の触媒活性化ユニットに要求されるならば、前記支持材料(裏地材料)が連続した被覆された接着剤を付与されることは、同様に本願発明に関して可能である。
【0034】
ここで使用されるように、「具備する」(例えば、支持材料はナノ粒子を具備する)という言葉は、好ましくはシート状の支持材料(裏地材料)の少なくとも一つの側面が、ポリマー粒子、特にナノ粒子を付与されているか又は具備すること、さらに、本発明によれば、支持材料(裏地材料)の両面が、ポリマー粒子、特にポリマーナノ粒子を具備することを意味すると理解するべきである。ポリマー粒子、特にポリマーナノ粒子の大きさによって、支持材料に又は支持材料上へのそれらの付与の間、ポリマー粒子は、前記支持材料(裏地材料)に少なくとも部分的に浸透するか、支持材料(裏地材料)全体に浸透することが可能になるので、支持材料及びポリマー粒子の間の密接接着剤が、支持材料(裏地材料)の厚さ方向全体に存在することを可能にするものである。
【0035】
支持材料(裏地材料)のポリマー粒子の具備に関して、ポリマー粒子は、原則的に、前記支持材料(裏地材料)に非間接的に(言い換えると、支持材料(裏地材料)に直接的に又は直接的接触によって)結合又は固定されるか、又は直接的に(言い換えると、支持材料(裏地材料)に間接的に又は直接的接触なしに)結合又は固定されることが好ましい。支持材料(裏地材料)がポリマー粒子を具備するかどうかに関係なく、ポリマー粒子の固定又は装着が、ポリマー粒子又はその表面が、ガス、特に空気及び/若しくは毒及び/若しくは戦争薬剤に関して、少なくとも50%の範囲まで、特には少なくとも60%の範囲まで、好ましくは少なくとも70%の範囲までで自由に接触可能であり、十分な触媒活性化及び性能を確保できることは、少なくとも利益的である。
【0036】
上述したように、また以下に記載されるように、支持材料(裏地材料)のポリマー粒子の非直接的又は直接的具備する場合、支持材料(裏地材料)への結合又は固定は、化学的装着等、例えば、適当なタイコート材、特に適当な接着剤を介したものであり、またこれに代えて、それら固有の粘着性によるものである。
【0037】
ポリマー粒子、特にポリマーナノ粒子を固定するために適当であり又は使用可能である接着剤は、その技術分野における通常の知識を有する者にとっては良く知られている。例えば、濃化ポリマー分散、ホットメルト接着剤、又は反応接着剤、特にポリウレタンベースの一又は二成分系、例えば、架橋されたジ又は多官能価アミン又はアルコールであるブロックトプレポリマージイソシアネートが使用される。そのような接着剤は、硬化状態において通気性があり、例えば、ポリウレタンベースの接着剤が、本願発明にしたがって利益的である。接着剤の量は、広い制限内で変化することが可能である。その量は、ポリマー粒子又はその表面に関して、少なくとも50%の範囲まで、特に少なくとも60%の範囲まで、好ましくは少なくとも50%の範囲までで、ガス、特に空気及び/若しくは毒及び/若しくは戦争薬剤に関して自由に接触可能であり、十分な触媒反応性又は性能を確保する。言い換えると、ポリマー粒子は、完全に押圧されず、又は完全に接着剤に沈まないことが、本願発明の領域において確保されるべきである。
【0038】
ポリマー粒子、特にポリマーナノ粒子が、接着剤、特に固有接着剤又は固有粘着性の結果として支持材料(裏地材料)に永続的に結合されることは、本願発明によって可能である。この点において、ポリマー粒子又はナノ粒子は、支持材料(裏地材料)の上に初期ポリマー化において付加されることは、本発明によって可能である。この例によって支持材料(裏地材料)がポリマー粒子を具備することは、特に支持材料(裏地材料)が芯材である場合、例えば粒子の製造の間又は支持材料(裏地材料)の製造の間において達成される。
【0039】
前記支持材料(裏地材料)がポリマー粒子を直接的に具備する場合、前記ポリマー粒子は、前記支持又は裏打ち構造物、特に支持又は裏打ち粒子に対して結合及び/若しくは固定され、この場合、支持又は裏打ち粒子は、例えば適当なタイコート材料又は接着剤によって、支持材料A(裏地材料)に順次直接的に結合及び/若しくは固定される。また、支持又は裏打ち構造物がポリマー粒子を具備することは、前記支持又は裏打ち構造物を、ポリマー粒子の水性及び/若しくは有機分散に、濡らすこと、浸漬すること、噴霧すること等によって接触させること及び分散媒体の後での排除によって、従来の方法を使用して順次達成可能であり、また他の方法によっても達成可能である。ポリマー粒子が支持又は裏打ち構造物と結合することは、永続的であり又は信頼性があり、特に摩擦抵抗を有することが確保されるべきである。支持材料(裏地材料)が、適当な支持又は裏打ち構造物を介してポリマー粒子を具備する場合、使用される支持又は裏打ち構造物は、特に細粒形状、好ましくは少なくとも本質的に球形形状、又は繊維形状、例えば織布、メリヤス織物、レイドスクリム、又は混合物である織物形状の離散裏打ち粒子である。ポリマー粒子として使用される球形又は細粒形状の裏打ち粒子は、例えば、少なくとも0.1mm且つ最大1.0mmまで、特には最大0.8mmまで、より好ましくは最大0.6mmまでの平均直径を有する粒子サイズを有する。本発明の特に好ましい例において、特に下記に記載されるように、前記ポリマー粒子のための支持又は裏打ち構造物は、活性炭粒子及び/若しくは活性炭戦死の形である化学毒を吸着する能力を有する吸着剤であり、活性炭に基づく吸着剤である。
【0040】
支持材料(裏地材料)上及び/若しくは支持材料(裏地材料)内に存在するポリマー粒子の量は、広い範囲内で変化可能である。前記支持材料(裏地材料)上に付加されるポリマー粒子の量は、5〜500g/mの範囲内、特には10〜400g/mの範囲内、好ましくは20〜300g/mの範囲内、より好ましくは25〜250g/mの範囲内、さらに好ましくは50〜200g/mの範囲内である。しかしながら、もし適当ならば、これらの値から離れたものは、計画された使用に依存してなされるものであり、もし要望があるならば、本願発明に従う者である。
【0041】
本願発明によれば、ポリマー粒子は、例えばシリコンベースのセラミックナノ粒子であることが好ましい。セラミックナノ粒子は、下記に記載されるように、有機成分、有機架橋及び/若しくは有機官能基を含むことが好ましい。
【0042】
そのようなポリマー粒子は、少なくとも一つの無機的及び/若しくは有機ポリマーを具備することが好ましい。特に好ましい例において、ポリマー粒子は、無機−有機ポリマー、特にハイブリッドポリマーを具備するものであり、それは、ゲル/ゾル工程によって製造される無機−有機ハイブリッドポリマーである。
【0043】
無機−有機ポリマー、特にハイブリッドポリマーは、無機構造ユニットだけでなく、有機構造ユニット又はネットワーク成分を具備することが好ましい。特に、無機−有機ポリマー、特にハイブリッドポリマーは、適当であれば、有機基、例えば官能有機基、及び/若しくは有機架橋を具備する無機シリケートネットワークを具備することが好ましい。
【0044】
本願発明によれば、無機−有機ポリマー、特にハイブリッドポリマーは、シリコンアルコキシド及び/若しくはSi−O−Siユニットを具備する。シリコンアルコキシド又はSi−O−Siユニットは、加水分解及び無機ネットワーク又は無機ネットワーク成分又は無機構造ユニットを形成するための凝縮によって架橋される。また、無機−有機ポリマー、特にハイブリッドポリマーに使用されるシリコンアルコキシド又はSi−O−Siユニットは、好ましい例において有機的に変更される。例えば、有機的変更シリコンアルコキシド及びSi−O−Siユニットは、ケイ素原子に結合される少なくとも一つの有機ラジカル(言い換えると、少なくとも一つの有機的レスト又は基)を具備するものである。この有機ラジカルは、例えばアクリロイド基、ビニル基、エポキシ基等から選択されるポリマー化ラジカルである。しかしながら、例はこれらに限定されるものではない。これに対して、その技術分野における通常の知識を有する者に非常に良く知られた非常の多数のポリマー化有機ラジカルは、本願発明の領域において使用可能である。シリコンアルコキシド及びSi−O−Siユニットの有機ラジカルは、有機ネットワーク又は有機ネットワーク成分又は無機−有機ハイブリッドポリマーの有機構造ユニットを形成する手助けをするものである。無機−有機ハイブリッドポリマーを調製するために、有機ラジカルのポリマー化は、以下に記載するように、無機ネットワークの形成の後の第2ステップにおいて実行される。
【0045】
本発明によれば、別の例において、無機−有機ハイブリッドポリマーが、非ポリマー化官能基で改変されたシリコンアルコキシド又はSi−O−Siユニットからなることを可能にする。これに関して、非ポリマー化官能基は、本発明に係る触媒活性化成分である。
【0046】
しかし、非ポリマー化官能基は、代わりになるものとして、少なくとも一つのポリマー化有機ラジカルを具備するシリコンアルコキシド又はSi−O−Siユニットと共に存在し、この場合、非ポリマー化基は、有機ネットワークの形成に貢献するが、反対に、有機ネットワークを形成するポリマー化基に比べて、本願発明によって使用される無機−有機ハイブリッドポリマーの官能価を確保する。
【0047】
無機−有機ポリマー又はハイブリッドポリマーに関して、金属又はヘテロ原子、特に金属アルコキシド又はMe−O−Meユニットは、上述されたシリコンアルコキシド又はSi−O−Siユニットに加えてポリマーに存在することが好ましく、この場合、前記金属は、特に限定されるものではないが、銅、銀、カドミウム、プラチナ、パラジウム、ロジウム、亜鉛、水銀、チタン、ジルコニウム、及び/若しくはアルミニウムであることが好ましい。本願発明の領域において、金属又はヘテロ原子、特に金属アルコキシドは、先に特定されたシリコンアルコキシド又はSi−O−Siユニットで凝縮され、無機構造ユニットを製造又は改変する。金属、特にアルコキシドは、特に上記に限定されたようなポリマー化有機基、及び/若しくは特に上記に限定されたような非ポリマー化官能有機基を具備するものである。
【0048】
第1に、好ましい例において、ポリマー粒子は、化学式1に示される概略的な一般的構造(I)を有する無機−有機ハイブリッドポリマーを具備する。
【0049】
【化1】

【0050】
一般点構造(I)は、構造ユニット(1)、(2)及び/若しくは(3)を具備する。構造ユニット(1)は、シリコン原子に結合される少なくとも一つのラジカルR及び/若しくは(R)を具備する無機ネットワーク成分を構成し、同一又はお互いに異なるラジカルR及び/若しくは(R)は、それぞれ上記に定義されたような非ポリマー化官能有機基を構成する。構造ユニット(2)は、架橋シリコンアルコキシドに基づく又はSi−O−Siユニットに基づく無機ネットワークの成分を構成する。そして、構造ユニット(3)は、有機架橋に基づく有機ネットワーク成分を構成し、特に構造ユニット(3)は、上記に定義されたようなそれぞれがシリコン原子に結合されるポリマー化有機ラジカルの有機架橋を介して生じる。
【0051】
第2に、それに代わる好ましい例において、ポリマー粒子は、下記の化学式2に示される概略的な一般構造(II)を有する無機−有機ハイブリッドポリマーを具備する。
【0052】
【化2】

【0053】
上記一般的構造(II)は、構造ユニット(1)、(2)、(3)及び/若しくは(4)を具備する。構造ユニット(1)、(2)及び(3)は、上記に示されて定義を有する。構造ユニット(4)は、架橋金属アルコキシド及び/若しくは架橋Me−O−Meユニットに基づく無機ネットワークの成分を構成する。特に上述された金属(Me)としては、銅、銀、カドミウム、プラチナ、パラジウム、ロジウム、亜鉛、水銀、チタン、ジルコニウム及び/若しくはアルミニウムが用いられる。金属は、触媒活性化成分又は触媒を構成する。
【0054】
本願発明にしたがって、特に好ましい例において、本願発明にしたがって使用される無機−有機ハイブリッドポリマーは、いわゆるORMOCER(有機的改変セラミック)を具備する。「ORMOCER」は、ミュンヒェンに所在するフローンホーファー ゲゼルシャフト ツール、フュルダールング デル アンゲヴァンテン フォルシュング エー.ファウ.の登録商標である。
【0055】
本願発明にしたがって使用される無機−有機ハイブリッドポリマー、特にORMOCERは、各々のネットワーク成分の特定の選択又は変化が、物理的又は化学的ポリマー特性又はパラメータを、特別に制御し又は設定することを可能にするので、本願発明の領域における使用に特に最適である。より正確には、無機−有機ハイブリッドポリマー、特にORMOCERの特性は、例えば開始材料、無機重縮合反応のための反応状態によって、また有機ネットワークの構築に導く架橋反応の管理を介して達成される。これは、例えば表面積の特別な拡大及び結合され改変された触媒活性度に関して、特定の無機−有機ポリマーが以前のまま注文製造されることを可能にする。
【0056】
特定の官能基及びヘテロ原子又は金属(例えば、銅、銀、カドミウム、プラチナ、パラジウム、ロジウム、亜鉛、水銀、チタン、ジルコニウム及び/若しくはアルミニウム)を有するシリコンアルコキシドの特定の配備は、本願発明の範囲において、触媒効果が、無機−有機ハイブリッドポリマーに関して認識されることを可能にする。無機−有機ハイブリッドポリマーに関する上述された可能な変化によって、固さ、弾力性、密度、熱膨張、有極性、構成能力、ガス又はイオンに対する感度等が、特定の方法又は受注生産方法において設定可能である。
【0057】
上述したように、無機−有機ハイブリッドポリマー、特にORMOCERは、2段階の工程によって製造される。これについて、無機構造ユニット、特にシリコンアルコキシドが、第1の段階において加水分解及び縮合によって形成される。続く第2段階において、前記無機構造ユニット及び/若しくはネットワーク成分は、ポリマー化され及び/若しく架橋されて、シリコンアルコキシドの有機ラジカルの特別なポリマー化及び/若しくは架橋によって有機構造ユニットを構築するための有機ネットワークを与え、無機ネットワーク成分だけでなく、無機ネットワーク成分をも具備する無機−有機ハイブリッドポリマーを形成する。無機及び有機構造ユニットは、その技術分野において通常の知識を有する者にとって公知である方法において形成される。例えば、有機ネットワークを形成する架橋は、紫外線及び/若しくは赤外線の照射、光の照射、フリーラジカルのポリマー化等を使用して達成される。
【0058】
本願発明にしたがったユニットへの触媒活性化成分の導入に関して、ポリマー粒子が、触媒活性化成分で処理され又は触媒活性化成分に浸漬されることが、本発明において提供される。例えば、触媒活性化成分は、それらの製造の過程において、例えば混合又は混和の意味で、ポリマー粒子又は無機−有機ハイブリッドポリマーに組み込まれるか、又は、製造の過程において電子対を共有して及び/若しくはイオンを含んで前記ネットワークに組み込まれる。しかし、それらの製造の後、ポリマー粒子が、触媒活性化成分に、コーティング等によって、混合されることも可能である。また、本願発明によれば、触媒活性化成分が、例えば、上述されたように(例えば金属アルコキシドとして)、ポリマー粒子に物理的又は化学的に結合され、又は無機−有機ハイブリッドポリマーに結合されることを可能にする。例えば、触媒活性化成分は、官能成分又は上述したシリコンアルコキシドの官能基を構成する。
【0059】
そのような触媒活性化成分は、有毒、有害又は臭気実体を触媒反応によって分解することができる物質である。この点については、上述した内容を参照してもらいたい。本願発明にしたがって使用される触媒活性化成分の例としては、特に制限されない酵素、又は金属若しくは金属イオン若しくは金属合成物、好ましくは銅、銀、カドミウム、プラチナ、パラジウム、ロジウム、亜鉛、水銀、チタン、ジルコニウム及び/若しくはアルミニウム、特にそれらのイオン及び/若しくは塩に基づく触媒活性化成分である。本発明にしたがった選択物は、銅イオン、銀イオン、カドミウムイオン、プラチナイオン、パラジウムイオン、ロジウムイオン、亜鉛イオン、水銀イオン、チタンイオン、ジルコニウムイオン及び/若しくはアルミニウムイオンを使用することである。しかしながら、本願発明の意味の範囲内の触媒活性化成分は、特にリン酸、炭酸カルシウム、トリメタノールアミン、2−アミノ−1,3−プロパンジオール又は硫黄に基づく酸性又は基礎化合物を具備する。
【0060】
触媒活性化成分の量は、広い範囲において変化可能である。特別な例として、それは、ポリマー粒子の重量に基づいて、0.01重量%〜30重量%の範囲内、好ましくは、0.1重量%〜20重量%の範囲内、より好ましくは1重量%〜15重量%の範囲内、最も好ましくは1重量%〜10重量%の範囲内であることが望ましい。
【0061】
上述した触媒又は触媒活性化成分は、有毒、有害及び臭気実体を無害なものにする効果的な方法において、それらを触媒反応によって分解する能力を有する。大きな表面積を有し、特に本願発明にしたがって使用されるナノ粒子の形状である上記に定義された無機−有機ハイブリッドポリマー、好ましくはORMOCERに関連して、これらの触媒の特定の配備によって、本願発明は、毒性又は臭気性の強い物質を化学的に分解することのできる大きな能力を有し、毒性等を無害化する触媒活性化ユニットを提供する。
【0062】
本願発明の係る触媒活性化ユニットの優れた触媒反応能力は、下記する反応工程を参照することによって説明される。
【0063】
(a) 例えば、シアン化水素酸(青酸)は、下記する反応式にしたがって銅触媒により分解される。
【0064】
【化3】

【0065】
(b) しかし、シアン化水素酸は、亜鉛化合物の助けによって排除される。
【0066】
【化4】

【0067】
(c) 塩化シアンClCN、神経及び血液損傷ガスは、例えば銅塩類に化学吸着され、重金属の影響下で吸収された水によって加水分解される。
【0068】
【化5】

【0069】
加水分解によって塩化アンモニウムを形成するアンモニアは、銅塩類によって合成される。
【0070】
(d) ホスゲンCOClは、特に金属塩触媒(例えば、MeO:Meは金属の略)の影響下で加水分解に反応し易く、塩酸は、触媒によって中和される。
【0071】
【化6】

【0072】
(e) アルシン(AsH)は、銀化合物の触媒接合下で大気酸素によって酸化される。
【0073】
【化7】

【0074】
計画された使用によって、前記触媒活性化ユニットが、少なくともひとつの触媒活性化成分を有するポリマー粒子に加えて化学毒を吸着する能力を有する吸着剤を具備することが利益的である。適当な吸着剤の例は、例えば活性炭粒子又は活性炭繊維の形の活性炭に基づいた吸着材を含んでいる。
【0075】
前記吸着剤は、接着剤によって支持材料(裏地材料)に固定される。この場合、ポリマー粒子に関連して指定される接着剤及び接着剤の量は、必要な変更を加えて使用される。前記ポリマー粒子に関して、吸着剤粒子が少なくとも50%の範囲で、特には少なくとも60%の範囲で、好ましくは少なくとも70%の範囲でガスに関して接触可能であることが、吸着剤粒子に関しても確保されるべきである。
【0076】
前記活性炭は、細粒形状の活性炭の個々の粒子からなる(「細粒カーボン」)。この場合、活性炭の粒子の平均直径は、1.0mm以下、特には0.8mm以下、好ましくは0.6mm以下であるが、一般的に少なくとも0.1mmである。この例によれば、活性炭の粒子は、5〜500g/m、特には10〜400g/m、好ましくは20〜300g/m、より好ましくは25〜250g/m、さらに好ましくは50〜150g/m、最も好ましくは50〜100g/mの量で、支持材料(裏地材料)上に付加される。活性炭の有効な粒子は、少なくとも800m/g、特には少なくとも900m/g、好ましくは1000m/g、より好ましくは、800〜2500m/gの内部表面積(BET)を有する。小粒カーボン、特に球形カーボンは、非着用特性に関してたいへん重要である大きな摩擦抵抗及び固さを有するという決定的な利点を有する。好ましくは、活性炭の個々の粒子、特に活性炭小粒又は小球の破裂圧力は、少なくとも5N、特には10Nであり、20Nまでである。
【0077】
別の例において、本願発明の触媒ユニット、特に支持材料(裏地材料)は、特に活性炭シート材料の形の活性炭繊維を有する。そのような活性炭シート材料は、例えば、10〜300g/mの範囲内、特には20〜200g/mの範囲内、好ましくは30〜150g/mの範囲内の基礎重量を有する。前記活性炭シート材料は、炭化され活性化されたセルロースに基づく及び/若しくは炭化され活性化されたアクリロニトリルに基づく活性炭の織布、メリヤス織物、レイドファブリック又は複合織物である。
【0078】
活性炭粒子及び活性炭繊維をお互いに結合することも可能である。活性炭粒子は高い吸着能力を有し、活性炭繊維は優れた吸着動態を有する。
【0079】
吸着効率又は能力を向上させるために、吸着剤が少なくとも一つの触媒に浸漬されることが可能である。本願発明のしたがった有益な触媒は、例えば上述した物質である。触媒の量は、広い範囲で変化することができる。一般的に、それは、吸着剤の重量に基づいて、0.05重量%〜12重量%の範囲内、好ましくは1重量%〜10重量%の範囲内、より好ましくは2重量%〜8重量%の範囲内である。
【0080】
吸着可能粒子又は吸着剤の本発明の結合及び触媒活性化成分(言い換えると、触媒活性化成分を具備するポリマー粒子)の本発明の結合の利点は、これら各々の成分が、戦争薬剤、有毒、臭気及び/若しくは有害存在物の除去に関して、相互に増幅し合うことである。触媒活性化成分は、有害物の一部を分解するので、活性炭は、少ない吸着目標物と対面することになる。一方、活性炭による吸着は、除去されるべき物質に関する触媒活性化成分の過負荷を事前に除去するので、驚くべき相互依存による方法においてお互いに、有毒、戦争薬剤、臭気及び有害存在物が除去されるために、この例は、お互いにそれらの物質を除去するための極めて能力のあるシステムを提供する。
【0081】
上述したように、本発明の特別な例において、化学毒を吸着することのできる吸着剤、特に活性炭、好ましくは活性炭粒子及び/若しくは活性炭繊維は、ポリマー粒子のための裏打ち粒子として働く。この場合、ポリマー粒子は、吸着剤上に、例えば上述したようなスプレーによる分散、浸漬等によって固定されるか又は付加され、吸着剤は、順次前記支持材料(裏地材料)上に付加され固定される。
【0082】
以上のように、本願発明の触媒活性化ユニットは、下記する例を介して純粋に特定される多くの利点を有する。
【0083】
本願発明の触媒活性化ユニットは、低い基礎重量を大きな触媒活性化に結合し、本願発明にしたがって使用されるポリマー粒子、特にポリマーナノ粒子の少ない量に、大きな表面積を確保する。
【0084】
触媒活性化成分は、例えばそれらの製造過程において、ポリマーに直接混和され、触媒活性化成分を有する触媒活性化ユニットのそれに続く高価な且つ不便な提供に関する必要性を事前に除去することができる。ポリマー粒子への化学的及び/若しくは物理的接着は、特に触媒が前記支持材料(裏地材料)にしっかりと結合又は固定されることを確保するので、本願発明の触媒活性化ユニットは、大変耐久性があり、また丈夫なものである。
【0085】
本願発明の触媒活性化ユニットは、除去されるべき有害、有毒、臭気実在物に関する優れた触媒活性化に関して注目に値する。触媒の個々の最終製品化による特に設定可能な触媒特性によって、本願発明の触媒活性化ユニットは、非常に多量の有害、有毒及び臭気存在物の除去又は分解に有効であり、最も広い範囲の有用性を有する。
【0086】
触媒の性質に関して、触媒活性化成分は、ある意味で消耗することがないので、本願発明の触媒活性化ユニットは、再活性化をすることなく非常に長い期間使用することができるものである。それゆえに、本願発明の触媒活性化ユニットは、その非常に長い作用期間によって、あまり交換する必要がないので、大変費用効果に優れている。
【0087】
有害、有毒及び臭気存在物に関する防護機能は、吸着可能材料の付加的な存在を介して改善可能である。この場合、上述したように、触媒活性化成分及び吸着剤が、それらの効果に関して最適に補完し合うので、この点で相互依存的な効果がある。
【0088】
本願発明によれば、触媒活性化成分が既に存在しているので、付加的に触媒に浸漬されるべき存在の活性炭が必要ないため、これに関する不便でコストの係る作業を省略することができる。さらに、活性炭自体の浸漬は、活性炭の微細孔を詰まらせたり塞いだりし、活性炭の活性化に重要な問題を導く。
【実施例2】
【0089】
本願発明は、ある種の防護用品、特に防護服、防護手袋、防護用履物、防護靴下、頭部防護衣類等、及びある種の防護カバーなど民間用又は軍事用の防護衣類、好ましくはNBC配備のための上述した全ての防護用品の製造のための本願発明の触媒活性化ユニットの使用に関する本願発明の第2の様相にある。本願発明の触媒活性化ユニットを使用して製造された防護用品は、本願発明の触媒活性化ユニットが、高い空気及び水蒸気の透過性を有するように形成されるので、有害、有毒及び臭気存在物に対する高い防護機能と共に高い着心地性を提供する。
【実施例3】
【0090】
本願発明の第3の様相は、空気及び/若しくはガス流から、ある種の有害、有毒及び臭気存在物を除去するためのフィルタ及びフィルタ材料、特にNBC防護マスク用フィルタ、臭気フィルタ、シートフィルタ、エアフィルタ、室内空気浄化用フィルタ、吸着能力を有する支持構造又は裏打構造及び医療領域のためのフィルタを製造するための本願発明の触媒活性化ユニットの使用を提供する。
【実施例4】
【0091】
本願発明の第4の様相は、本願発明に係る触媒活性化ユニットを使用して製造され、及び/若しくは本願発明に係る触媒活性化ユニットを具備する民間用又は軍事用の防護衣類、特にNBC配置のための防護用品で、防護服、防護手袋、防護履物、防護靴下、頭部防護衣類等の防護用品を提供する。
【実施例5】
【0092】
本願発明のさらなる様相は、NBC防護マスク用フィルタ、臭気フィルタ、シートフィルタ、エアフィルタ、室内空気浄化用フィルタ、吸着能力を有する支持構造又は裏打構造及び医療領域のためのフィルタ等からなる空気/ガス流から有害、臭気及び有毒存在物を除去するためのフィルタ及びフィルタ材料であって、本願発明に係る触媒活性化ユニットを使用して製造されるか、又は本願発明に係る触媒活性化ユニットを具備するフィルタ及びフィルタ材料を提供する。
【0093】
本発明のさらなる例、改良及び変形は、本発明の領域から外れることなしに本明細書を読むことによって当業者に明確となり且つ理解可能となるものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持材料からなり、該支持材料がポリマーナノ粒子を有し、該ポリマーナノ粒子が、少なくとも一つの触媒活性化成分からなることを特徴とする触媒活性化ユニット。
【請求項2】
前記支持材料は、特に織布であるシート状構造物であり、該支持材料は、25〜500g/m、好ましくは35〜200g/mの範囲内の基礎重量を有することを特徴とする請求項1記載の触媒活性化ユニット。
【請求項3】
前記ポリマーナノ粒子は、1nm〜1000nmの範囲内、特には5nmから900nmの範囲内、好ましくは10nm〜800nmの範囲内、より好ましくは50nm〜70nmの範囲内、さらに好ましくは75nm〜600nmの範囲内、最も好ましくは100nm〜500nmの範囲内の直径を有することを特徴とする請求項1又は2記載の触媒活性化ユニット。
【請求項4】
前記ポリマーナノ粒子は、支持材料に固定されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の触媒活性化ユニット。
【請求項5】
前記ポリマーナノ粒子は、5〜500g/m、特には10〜400g/m、好ましくは20〜300g/m、より好ましくは25〜250g/m、さらに好ましくは50〜200g/mの量で、前記支持材料に添加され、且つ/又は、前記ポリマーナノ粒子は、少なくとも無機ポリマー、有機ポリマー及び/若しくは無機−有機ポリマー、特に無機−有機混合ポリマー、好ましくはゲル/ゾル工程によって製造された無機−有機混合ポリマーからなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の触媒活性化ユニット。
【請求項6】
前記ポリマーナノ粒子は、セラミックナノ粒子、特にシリケートベースのナノ粒子であり、特に前記セラミックナノ粒子は、有機構造、特に有機架橋及び/若しくは有機官能基を具備し、且つ/又は、有機−無機混合ポリマーは、無機構造ユニット及び有機構造ユニットの両方を具備することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の触媒活性化ユニット。
【請求項7】
前記ポリマーナノ粒子は、触媒活性化成分でドープ処理及び/若しくは浸漬処理されること、又は、前記触媒活性化成分は、化学的及び/若しくは物理的にポリマーナノ粒子に結合され、前記触媒活性化成分は、酵素及び/若しくは金属、好ましくは銅、銀、カドミウム、プラチナ、パラジウム、ロジウム、亜鉛、水銀、チタン、ジルコニウム及び/若しくはアルミニウム、特には鉄及び/若しくはその塩類から選択され、前記触媒活性化成分の量は、前記ポリマーナノ粒子の重量を基礎として、0.01重量%〜30重量%の範囲内、好ましくは0.1重量%〜20重量%の範囲内、より好ましくは1重量%〜15重量%の範囲内、最も好ましくは1重量%〜10重量%の範囲内であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の触媒活性化ユニット。
【請求項8】
前記支持材料は、さらに化学毒を吸着する吸着剤、好ましくは活性炭粒子及び/若しくは活性炭繊維の形の活性炭に基づく吸着剤であり、該吸着剤は、接着剤によって前記支持材料に固定されると共に前記ポリマーナノ粒子のための支持構造として働き、ポリマーナノ粒子が前記吸着剤粒子に固定されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の触媒活性化ユニット。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか一つに記載の触媒活性化ユニットを具備することを特徴とする防護材料を用いた防護服、防護手袋、防護履物、防護靴下、頭部防護衣類等の防護衣類からなる群から選択された防護用品の民間及び軍事領域における使用。
【請求項10】
請求項1〜8のいずれか一つに記載の触媒活性化ユニットを具備することを特徴とする毒物、悪臭及び有害物を排除するためのフィルタ又はフィルタ材料。

【公開番号】特開2007−7645(P2007−7645A)
【公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−172074(P2006−172074)
【出願日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【出願人】(505065467)ブリュッヒャー ゲーエムベーハー (27)
【Fターム(参考)】