説明

計数処理装置およびこれを用いた遊技機

【課題】ファウル球となった遊技球を遊技済み球の個数から除外するように計数処理する計数処理装置を提供する。
【解決手段】発射装置から遊技球が1個ずつ発射される毎に遊技者の持ち球数から「1」を減算するとともに、入賞球数を加算して更新した遊技者の持ち球数を、持ち球数表示部に表示する。特に、打ち出された遊技球29が遊技盤に到達せずにファウル球としてファウル球回収口37に回収された場合、前記ファウル球29の有無を検出するファウル球検出センサ35と、前記ファウル球検出センサ35にてファウル球を検出した場合に、前記持ち球数に「1」を加算する遊技球データ処理部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は計数処理装置、特に、遊技機で使用される遊技球の球数を計数処理する計数処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パチンコ遊技装置の発射装置としては、例えば、発射位置に供給した遊技球を発射装置が遊技領域に向けて発射するように制御するとともに、該遊技領域を経た遊技球を回収し、再び該発射位置に供給して遊技球を循環利用する封入球式遊技機に組み込まれる発射装置がある(特許文献1参照)。
【0003】
前記封入式遊技機は、発射位置から発射した遊技球を回収し、再度、前記発射位置に供給して遊技球を循環利用するものである。例えば、図12および図13に示すような封入球式遊技装置にあっては、発射装置1の発射口1aからハンマ1bで発射通路2を介して遊技盤3に遊技球4を発射する。そして、遊技済みとなった遊技球4は遊技済み球回収口5から遊技済み球回収通路6,遊技球供給通路7を介して発射口1aに再び、供給される。
【0004】
一方、発射装置1の発射口1aからハンマ1bで打ち出された遊技球4が発射通路2を通過できずにファウル球となった場合には、図13Aに示すように、ファウル球となった遊技球4がファウル球回収口8から回収された後、ファウル球回収通路9から遊技球供給通路7を介して発射口1aに供給される。
【0005】
また、発射通路2を通過できなかった遊技球4の中には、再び、発射口1aに戻る戻り球となる場合もある(図13B)。この場合には、発射口1aに新たに供給された遊技球4と重なり合ったままの状態でハンマ1bで遊技盤3に再び、発射される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−101224号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、前述の封入球式遊技装置では、ファウル球となった遊技球4は有効に活用されず、遊技済み球としてカウント処理されるので、遊技者の不利益になるという問題点がある。
本発明は、前述の問題点に鑑み、ファウル球となった遊技球を遊技済み球の個数から除外するように計数処理する計数処理装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る計数処理装置は、発射装置から遊技球が1個ずつ発射される毎に遊技者の持ち球数から「1」を減算するとともに、入賞球数を加算して更新した遊技者の持ち球数を、持ち球数表示部に表示する計数処理装置であって、打ち出された遊技球が遊技盤に到達せずにファウル球としてファウル球回収口に回収された場合、前記ファウル球の有無を検出するファウル球検出手段と、前記ファウル球検出手段にてファウル球を検出した場合に、前記持ち球数に「1」を加算する遊技球データ処理手段と、からなる構成としてある。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、発射装置から発射された遊技球がファウル球回収口から回収された場合に、遊技者の持ち球数に「1」を加えて補正処理を行うことにより、遊技者に不利益となる事態を回避できる。
【0010】
本発明に係る他の計数処理装置には、発射装置から遊技球が1個ずつ発射される毎に遊技者の持ち球数から「1」を減算するとともに、入賞球数を加算して更新した遊技者の持ち球数を、持ち球数表示部に表示する計数処理装置であって、発射された遊技球が戻り球として発射口に戻った場合に、前記戻り球の有無を検出する戻り球検出手段と、前記戻り球検出手段にて戻り球を検出した場合に、発射口に新たな遊技球の供給を停止する発射制御部と、前記戻り球検出手段にて戻り球を検出した場合に、持ち球数に「1」を加算する遊技球データ処理手段と、からなる構成としたものがある。
【0011】
本発明によれば、打ち出された遊技球が発射口に戻って来た場合に、新たな球送りを停止し、戻って来た遊技球を再度、打ち出すとともに、持ち球数が実質的に増加しないように計数処理を行う。このため、すべての遊技球を発射してゲームが終了した場合には、持ち球数表示部の表示が「−1」となるような不具合を回避できる。同様に、持ち球数が「1」であるにも拘わらず、持ち球数表示部の表示が「0」となる不具合をも回避できる。
【0012】
本発明に係る遊技装置は、前述の計数処理装置を備えたものである。
【0013】
本発明によれば、遊技者に不利益とならないとともに、すべての遊技球を発射してゲームが終了した場合であっても、持ち球数表示部の表示が「−1」となるような不具合を発生しない遊技機が得られる。同様に、持ち球数が「1」であるにも拘わらず、持ち球数表示部の表示が「0」となる不具合をも回避できる遊技機が得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明に係る計数処理装置の実施形態を適用した遊技機の正面図である。
【図2】図1で示した遊技機の内部構造を示す斜視図である。
【図3】図3A,3Bは図2で示した遊技機の発射装置の操作工程を示す部分拡大斜視図である。
【図4】図4A,4Bは図3に続く部分拡大斜視図である。
【図5】図5A,5Bは図4に続く部分拡大斜視図である。
【図6】図1に示した遊技機を制御するためのブロック図である。
【図7】図6で示したブロック図の一部を詳細に示したブロック図である。
【図8】図1で示した遊技機の制御工程を説明するためのタイムチャート図である。
【図9】図1で示した遊技機の制御工程を説明するためのフローチャート図である。
【図10】図9に続くフローチャート図である。
【図11】図10で示したフローチャート図の一部を詳細に示したフローチャート図である。
【図12】図10で示したフローチャート図の別の一部を詳細に示したフローチャート図である。
【図13】従来例に係る遊技機の内部構造を示す斜視図である。
【図14】図14A,14Bは図13で示した発射装置の操作工程を示す部分拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明に係る計数処理装置を備えた封入球式遊技機の実施形態を図1ないし図12の添付図面に従って説明する。
本実施形態に係る封入球式遊技機10は、図1に示すように、遊技盤11の表面を透明なガラス板12で被覆するとともに、前記透明なガラス板12の下方側には持ち球数表示部13が配置されている。また、前記持ち球表示部13の下方側には操作パネル14およびハンドル15が配置されている。さらに、前記封入球式遊技機10は、その上端部に扉開閉検出センサ16を設置してあるとともに、台間機17を隣接させている。
【0016】
そして、図2に示すように、前記遊技盤11の中央部には演出表示部18を配置してあるとともに、前記演出表示部18の下方側に遊技済み球回収口19を配置してある。前記遊技済み球回収口19は、遊技済み球計数センサ20を備えた遊技済み球回収通路21を介し、後述する遊技球供給口31に遊技球29を供給する遊技球供給通路22に連通している。このため、遊技済み球は遊技球供給口31から発射口32に遊技球29として再び供給される。
【0017】
また、前記操作パネル14の後方には、発射装置30が配置されている。前記発射装置30は、図3A,3Bに示すように、遊技球供給口31から供給された遊技球29を仮保持する発射口32を有し、前記発射口32には供給された遊技球29を検出する一対の発射位置センサ33が設置されている。さらに、前記発射口32の上方には遊技球29の通過を検出する発射出口センサ34が設置されている。
【0018】
前述の発射装置30では、通常、図4Aに示すように、発射口32からハンマ39で打ち出された遊技球29が、発射出口センサ34を通過し、発射通路23を介して遊技盤11に発射される。その後、遊技球供給口31に新たな遊技球29が供給される(図4B)。
【0019】
一方、発射された遊技球29が発射通路23を通過できない場合には、前記遊技球29がファウル球としてファウル球回収口37で回収される(図5A)。その後、前記遊技球29は、ファウル球検出センサ35を備えたファウル球回収通路36を介し、遊技球供給通路22から発射口32に再び供給される。
また、発射された遊技球29が発射通路23を通過できずに、戻り球として発射出口センサ34を再び通過し(図5B)、発射口32に戻った場合には、新たな遊技球は追加されることなく、戻り球となった前記遊技球29はハンマ39で再び打ち出される。
【0020】
また、前記遊技機10に設けた持ち球数表示部13は、図6および図7のブロック図に示すように、遊技球データ処理部40を介して発射装置30に接続されている。
【0021】
前記遊技球データ処理部40は、遊技球データ制御部50の制御により、遊技球データ記憶部41から呼び出した遊技球データに基づいて遊技球データ加減算部42が持ち球数を加減算し、その結果を持ち球数表示部13に出力する。
なお、前記遊技球データ制御部50は遊技機10の扉の開閉を検出する前記扉開閉検出センサ16にも接続されている。
【0022】
また、前記遊技球データ制御部50は、図7に示すように、データ送受信部51を介して前記発射制御部70のデータ送受信部71に接続されている。そして、前記遊技球データ制御部50は、球詰りを生じた場合に遊技球数を補正処理するための遊技球数補正処理部52を備えているとともに、球詰りが発生した場合に遊技機10の扉を開けて処理するときに、前記扉を開閉しているか否かを検出する扉開閉検出部53を備えている。
【0023】
また、前記発射制御部70は、図6に示すように、ハンドル15を構成するタッチセンサ24およびボリュームスイッチ25に接続されている。このため、遊技者の手がハンドル15に接触することにより、タッチセンサ24が発射制御部70に遊技者が接触していることを知らせる信号を出力する。そして、遊技者が前記ハンドル15を回転すると、ボリュームスイッチ25が回転角度に比例する信号を発射制御部70に出力し、球発射ソレノイド60を制御することにより、遊技球の発射強度を調整できる。
【0024】
一方、前記発射装置30は、図6に示すように、ハンマ39を駆動して遊技球29を発射するための球発射ソレノイド60と、遊技球29を発射位置に供給するための球送りソレノイド61とに接続された発射制御部70を備えている。前記発射制御部70は、前記球発射ソレノイド60および球送りソレノイド61を制御するための信号を出力する発射位置センサ33、発射出口センサ34およびファウル球検出センサ35にも接続されている。
【0025】
前記発射制御部70は、図7に示すように、データ送受信部71を介して前記遊技球データ制御部50に接続されており、球発射ソレノイド60を駆動するための球発射ソレノイド駆動制御部72aと、球送りソレノイド61を駆動するための球送りソレノイド駆動制御部73aとを備えている。前記球発射ソレノイド駆動制御部72aおよび前記球送りソレノイド駆動制御部73aは、球発射ソレノイドタイマ制御部72bおよび球送りソレノイドタイマ制御部73bにそれぞれ接続されている。
また、前記発射制御部70は、発射位置センサ検出部74b、発射出口センサ検出部74cおよびファウル球検出センサ検出部74dからの信号に基づいて制御信号を入出力する球検出タイマ制御部74aを備えている。
さらに、前記発射制御部70は、遊技球29が発射位置に戻ったか否かを判定する戻り球検出判定手段75、発射位置に戻った遊技球29を再度、打ち出すか否かを判定するリトライ判定手段76を備えているとともに、遊技球29が発射経路内において詰ったか否かを判定する詰り異常判定手段77を備えている。
【0026】
次に、本実施形態に係る遊技機の持ち球数を計数管理するための処理方法を、図8ないし図12に示すタイムチャート図およびフローチャート図に従って説明する。
【0027】
なお、本実施形態では、遊技者が保有する遊技価値量としての持ち球数が持ち球数表示部13にデジタル数字で表示される。そして、ハンドル15を操作して遊技球29を1個ずつ打ち出すごとに、持ち球表示部13の持ち球数が「1」だけ減少してゆく。
しかし、遊技球29がファウル球としてファウル球回収口37から回収された場合には、持ち球数がファウル球の個数だけ減少しないように持ち球数に加算する計数処理を行い、その結果が持ち球表示部13で表示される。
また、本実施形態では、遊技球29が発射口32に戻り球として戻った場合には、新たな遊技球が供給されずに前記戻り球は再度、打ち出される。このため、遊技球をすべて発射してゲームが終了した場合に持ち球数が「ゼロ」となるように、持ち球数に「1」を加算する計数処理を行い、その結果が持ち球数表示部13に表示される。
【0028】
図9に示すように、遊技者による遊技が開始されると、ステップS1でハンマ39を駆動する球発射ソレノイド60がオンし、発射球詰り検出タイマであるt0タイマがスタートするとともに、球発射ソレノイド60のオフタイマであるt3タイマがスタートする。そして、ステップS2で時間t3が経過しているか否かを判定し、経過していなければステップS2に戻り、経過していれば、ステップS3で球発射ソレノイド60をオフする。
【0029】
また、ステップS4で発射位置センサ33がオンからオフになっているか否かを判定し、オフになっていれば、時間t0が経過している否かを判定し(ステップS5)、時間t0が経過していなければステップS4に戻り、時間t0が経過していれば、遊技球の補正なしで球詰りの異常検知を経てステップS36に進む。
一方、ステップS4で発射位置センサ33がオフになっていなければ、ステップS6で発射球戻り検出タイマであるt2タイマをスタートし、ステップS7で発射出口センサ34がオフからオンになっているか否かを判定する。そして、発射出口センサ34がオンになっていなければ、ステップS8で時間t2が経過しているか否かを判定し、経過していれば、図10に示すように、遊技球の補正なしで球詰りの異常検知となり、ステップS36に進む。一方、ステップS8で時間t2が経過していなければ、ステップS9で発射位置センサ33がオフからオンになっているか否かを判定し、オンになっていなければ、ステップS7に戻り、オンになっていれば、戻り球の計数処理が終了する。
【0030】
ステップS7で発射出口センサ34がオフからオンになっていれば、発射球詰り検出タイマであるt4タイマをスタートし(ステップS10)、ステップS11で発射出口センサ34がオンからオフになっているか否かを判定する。発射出口センサ34がオフになっていなければ、時間t4が経過している否かを判定し(ステップS12)、経過していなければ、ステップS11に戻り、経過していれば、遊技球の補正なしで球詰りの異常検知となり、ステップS36に進む。
【0031】
一方、ステップS11で発射出口センサ34がオンからオフになっていれば、ステップS13で1球の発射が完了し、持ち球である遊技球から「1」を減算し、ステップS14で発射球戻り球検出タイマであるt8タイマをスタートし、時間t8が経過しているか否かを判定する(ステップS15)。時間t8が経過していなければ、ステップS16で発射位置センサ33がオフからオンになっているか否かを判定し、オンになっていなければ、ステップS15に戻り、オンになっていれば、ステップS17で戻り球を検出して持ち球である遊技球に「1」だけ加算し、戻り球の計数処理が終了する。
【0032】
また、ステップS15で時間t8が経過していると判定した場合には、ステップS18で球送りソレノイド61をオンするタイマであるt5タイマをスタートし、時間t5が経過しているか否かを判定し(ステップS19)、経過していなければステップS19に戻り、経過していれば、ステップS20に進む。
【0033】
ステップS20では、図10に示すように、球送りソレノイド61をオンし、球送りソレノイドオフタイマであるt6タイマをスタートし、球送り詰り検出タイマであるt7タイマをスタートし、発射された遊技球の戻り詰り検出タイマであるt9タイマをスタートする。そして、ステップS21で時間t9が経過しているか否かを判定し、経過していれば、正常に終了し、経過していなければ、ステップS22で発射口センサ34がオフからオンになっているか否かを判定する。発射口センサ34がオンになっていなければ、ステップS21に戻り、オンになっていれば、遊技球補正ありで球詰りの異常を検知となり、ステップS23に進む。そして、ステップS23で球詰り異常を表示し、ステップS24で球詰り復帰処理を行う
【0034】
図11に示すように、ステップS24での球詰り復帰処理は、遊技球を補正すべく、ステップS25で遊技機の扉が開いているか否かを判定し、開いていなければ、ステップS25に戻り、開いていれば、ステップS26で詰り球を解除して球戻しを行い、ステップS27で発射位置センサがオンからオフになっているか否かを判定する。発射位置センサ33がオフになっていなければ、ステップS25に戻り、オフになっていれば、ステップS28に進む。ステップS28では、発射出口センサ34がオンからオフになっているか否かを判定し、オフになっていなければ、ステップS25に戻り、オフになっていれば、ステップS29で扉が開いているか否かを判定する。扉が開いていなければ、ステップS29に戻り、扉が開いていれば、持ち球である遊技球に「1」を加算して補正し、球詰り処理を完了することにより(ステップS30)、球詰り復帰処理を終了し、ステップS44に進む。
【0035】
次に、ステップS31で時間t6が経過しているか否かを判定し、経過していなければ、ステップS31に戻り、経過していればステップS32で球送りソレノイドをオフする。
【0036】
さらに、ステップS33で発射位置センサがオフからオンになっているか否かを判定し、オンになっていれば、正常に終了し、オンになっていなければ、ステップS34で時間t7が経過しているか否かを判断し、経過していなければ、ステップS33に戻り、経過していれば、ステップS35でリトライ回数が1回であるか否かを判定する。リトライ回数が1回でなければ、ステップS20に戻り、1回であれば、遊技球の補正なしで球詰りの異常検知となり、ステップS36で詰り異常を表示し、遊技球の補正なしで球詰り復帰処理(ステップS37)を行う。
【0037】
図12に示すように、ステップS37での遊技球補正なしの球詰り復帰処理は、ステップS38で遊技機の扉が開いているか否かを判定し、開いていなければ、ステップS38に戻り、開いていれば、ステップS39で詰り球を解除するための球戻しを行い、ステップS40で発射位置センサがオンからオフになっているか否かを判定する。発射位置センサ33がオフになっていなければ、ステップS38に戻り、オフになっていれば、ステップS41に進む。ステップS41では、発射出口センサ34がオンからオフになっているか否かを判定し、オフになっていなければ、ステップS38に戻り、オフになっていれば、ステップS42で扉が開いているか否かを判定する。扉が開いていなければ、ステップS42に戻り、扉が開いていれば、持ち球である遊技球の球数を補正することなく、球詰り処理が完了し(ステップS43)、球詰り復帰処理を終了し、ステップS44に進む。
【0038】
最後に、図10に示すように、ステップS44で詰り異常表示を解除することにより、正常終了となる。
【0039】
前述の説明から明らかなように、本実施形態によれば、発射装置から発射された遊技球がファウル球回収口から回収された場合に、遊技者の持ち球数に「1」を加えて補正処理を行うことにより、遊技者に不利益となる事態を回避する。
一方、打ち出された遊技球が発射口に戻って来た場合に、新たな球送りを停止し、戻って来た遊技球を再度、打ち出すとともに、持ち球数が実質的に増加しないように計数処理を行う。このため、すべての遊技球を発射してゲームが終了した場合に、持ち球数表示部の表示が「−1」となるような不具合を回避できる。同様に、持ち球数が「1」であるにも拘わらず、持ち球数表示部の表示が「0」となる不具合をも回避できる。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明に係る計数処理装置は、前述の遊技機に限らず、他の遊技機にも適用できることは勿論である。
【符号の説明】
【0041】
10:遊技機
13:持ち球数表示部
16:扉開閉検出センサ
29:遊技球
30:発射装置
31:遊技球供給口
32:発射口
33:発射位置センサ
34:発射出口センサ
35:ファウル球検出センサ
36:ファウル球回収通路
37:ファウル球回収口
40:遊技球データ処理部
41:遊技球データ記憶部
42:遊技球データ加減算部
50:遊技球データ制御部
52:遊技球数補正処理部
53:扉開閉検出部
70:発射制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発射装置から遊技球が1個ずつ発射される毎に遊技者の持ち球数から「1」を減算するとともに、入賞球数を加算して更新した遊技者の持ち球数を、持ち球数表示部に表示する計数処理装置であって、
打ち出された遊技球が遊技盤に到達せずにファウル球としてファウル球回収口に回収された場合、前記ファウル球の有無を検出するファウル球検出手段と、
前記ファウル球検出手段にてファウル球を検出した場合に、前記持ち球数に「1」を加算する遊技球データ処理手段と、
を備えたことを特徴とする計数処理装置。
【請求項2】
発射装置から遊技球が1個ずつ発射される毎に遊技者の持ち球数から「1」を減算するとともに、入賞球数を加算して更新した遊技者の持ち球数を、持ち球数表示部に表示する計数処理装置であって、
発射された遊技球が戻り球として発射口に戻った場合に、前記戻り球の有無を検出する戻り球検出手段と、
前記戻り球検出手段にて戻り球を検出した場合に、発射口に新たな遊技球の供給を停止する発射制御部と、
前記戻り球検出手段にて戻り球を検出した場合に、持ち球数に「1」を加算する遊技球データ処理手段と、
を備えたことを特徴とする計数処理装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の計数処理装置を備えたことを特徴とする遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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