説明

計測装置、計測方法、プログラム、および、記録媒体

【課題】被計測物の周囲の形状を手軽に計測する。
【解決手段】バンドは、互いに平行な連結軸であるジョイントを介して複数のパネルが連結され、ジョイントを軸にして隣接するパネル間の角度であるパネル間角度を調節可能である。各ジョイントには、パネル間角度を検出する角度センサが設けられている。そして、検出された各パネル間角度に基づいて、バンドが装着された被計測物の周囲の少なくとも一部の形状である周囲形状が計測される。本技術は、例えば、腹囲計測装置に適用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、計測装置、計測方法、プログラム、および、記録媒体に関し、特に、被計測物の周囲の形状を計測する場合に用いて好適な計測装置、計測方法、プログラム、および、記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、腹部にテープまたはベルトを巻き付け、巻き付けたテープまたはベルトを引っ張り、所定の強さで締め付けて、腹囲長を自動で計測する計測装置が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−75013号公報
【特許文献2】特開2008−259746号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の腹囲長を自動計測する装置では、腹囲の形状を計測することはできない。
【0005】
一方、MRI(Magnetic Resonance Imaging)やCT(Computed Tomography)等の技術を用いた医療検査装置を使用すれば、腹部の断面を可視化し、腹囲だけでなく、腹囲の形状も計測することが可能である。しかし、そのような医療検査装置は大規模かつ高価であったり、検査するためにベッドに横になる必要があったりして、一般の人が手軽に使用できるものではない。
【0006】
本技術は、腹囲等の被計測物の周囲の形状を手軽に計測できるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本技術の一側面の計測装置は、互いに平行な連結軸を介して複数の部材が連結され、前記連結軸を軸にして隣接する前記部材間の角度である部材間角度を調節可能であるとともに、各前記部材間角度を検出可能な帯状体と、検出された各前記部材間角度に基づいて、前記帯状体が装着された被計測物の周囲の少なくとも一部の形状である周囲形状を計測する計測部とを備える。
【0008】
前記計測部には、前記帯状体の一端が前記帯状体の一部に接触したときに、前記帯状体の一端から前記帯状体の一端が接触した位置までの範囲である計測範囲内において検出された前記部材間角度に基づいて、前記被計測物の前記周囲形状を計測させることができる。
【0009】
前記計測部には、前記計測範囲内の前記帯状体の長手方向における各前記部材の長さに基づいて、前記被計測物の周囲の少なくとも一部の長さである周囲長を計測させることができる。
【0010】
各前記部材に、計測に用いる前記帯状体の範囲である計測範囲を設定するための操作手段を設け、前記計測部には、前記操作手段を操作することにより設定された前記計測範囲内において検出された前記部材間角度に基づいて、前記被計測物の前記周囲形状を計測させることができる。
【0011】
前記計測部には、前記計測範囲内の前記帯状体の長手方向における各前記部材の長さに基づいて、前記被計測物の周囲の少なくとも一部の長さである周囲長を計測させることができる。
【0012】
各前記部材を可撓性を有するようにするとともに、前記部材の曲げ具合を検出するセンサを設け、前記計測部には、さらに検出された各前記部材の曲げ具合に基づいて、前記被計測物の前記周囲形状を計測させることができる。
【0013】
少なくとも一部の前記部材の前記被計測物と接する面に、前記帯状体を装着したときの前記部材と前記被計測物との間の圧力を検出するセンサを設けることができる。
【0014】
少なくとも一部の前記部材に、前記部材の高さ方向の位置を検出するセンサを設けることができる。
【0015】
前記計測部には、前記部材間角度に加えて、前記帯状体の長手方向における各前記部材の長さに基づいて、前記被計測物の前記周囲形状を計測させることができる。
【0016】
前記計測部には、前記被計測物の前記周囲形状を示す画像である計測画像を生成させることができる。
【0017】
前記計測画像の表示を制御する表示制御部をさらに設けることができる。
【0018】
本技術の一側面の計測方法は、互いに平行な連結軸を介して複数の部材が連結され、前記連結軸を軸にして隣接する前記部材間の角度である部材間角度を調節可能な帯状体を備える計測装置が、被計測物の周囲の少なくとも一部に前記帯状体を装着したときの各前記部材間角度を検出し、検出された各前記部材間角度に基づいて、前記被計測物の周囲の少なくとも一部の形状である周囲形状を計測するステップを含む。
【0019】
本技術の一側面のプログラムは、互いに平行な連結軸を介して複数の部材が連結され、前記連結軸を軸にして隣接する前記部材間の角度である部材間角度を調節可能な帯状体を、被計測物の周囲の少なくとも一部に装着したときに検出された各前記部材間角度に基づいて、前記被計測物の周囲の少なくとも一部の形状である周囲形状を計測するステップを含む処理をコンピュータに実行させる。
【0020】
本技術の一側面においては、互いに平行な連結軸を介して複数の部材が連結され、前記連結軸を軸にして隣接する前記部材間の角度である部材間角度を調節可能な帯状体を被計測物の周囲の少なくとも一部に装着したときの各前記部材間角度が検出され、検出された各前記部材間角度に基づいて、前記被計測物の周囲の少なくとも一部の形状である周囲形状が計測される。
【発明の効果】
【0021】
本技術の一側面によれば、被計測物の周囲の形状を手軽に計測することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本技術を適用した計測装置の一実施の形態を示すブロック図である。
【図2】計測装置のバンドの外観の構成例を示す図である。
【図3】計測装置のバンドの関節の機構の例を示す図である。
【図4】角度センサをバンドに組み込む位置を説明するための図である。
【図5】計測装置により実行される計測処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】計測トリガの発生方法について説明するための図である。
【図7】計測トリガの発生方法について説明するための図である。
【図8】計測トリガの発生方法について説明するための図である。
【図9】計測トリガの発生方法について説明するための図である。
【図10】連結図の例を示す図である。
【図11】計測画像の例を示す図である。
【図12】人の腹囲を計測した場合の計測結果の表示例を示す図である。
【図13】人の腹囲を計測した場合の計測結果の表示例を示す図である。
【図14】計測可能な被計測物の形状の一例を示す図である。
【図15】バンドのパネルに圧力センサを設けた例を示す図である。
【図16】バンドのパネルに可撓性を持たせるようにした例を示す図である。
【図17】パネルの結合部に遊びを持たせるようにした例を示す図である。
【図18】バンドの関節の機構の変形例を説明するための図である。
【図19】バンドの関節の機構の変形例を説明するための図である。
【図20】コンピュータの構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本技術を実施するための形態(以下、実施の形態という)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.実施の形態
2.変形例
【0024】
<1.実施の形態>
[計測装置101の構成例]
図1は、本技術を適用した計測装置101のバンド201を除く部分の構成例を示すブロック図であり、図2は、バンド201の外観の構成例を示す図であり、図3は、バンド201の関節の機構の例を示す図である。
【0025】
バンド201は、被計測物の少なくとも一部の長さ(以下、周囲長と称する)および形状(以下、周囲形状と称する)の計測を行うために被計測物の周囲またはその一部に装着する装着部材である。バンド201は、同一の大きさの長方形の板状の部材であるパネル211−1乃至211−(n+1)が、互いに平行な連結軸であるジョイント212−1乃至212−nを介して連結され、帯状体をなしている。
【0026】
なお、以下、パネル211−1乃至211−(n+1)を個々に区別する必要がない場合、単にパネル211と称し、ジョイント212−1乃至212−nを個々に区別する必要がない場合、単にジョイント212と称する。
【0027】
また、以下、バンド201の長手方向におけるパネル211の長さを、パネル211の幅と称する。このパネル211の幅により、隣接するジョイント212の間隔が決まる。
【0028】
隣接する2つのパネル211は、その間のジョイント212を軸にして開閉することができ、隣接するパネル211の間の角度(以下、パネル間角度と称する)を調節することができる。従って、パネル間角度を個別に調節して、バンド201を被計測物の周囲に巻き付けるように装着することができる。そして、計測装置101は、バンド201が装着された被計測物の周囲長および周囲形状を計測する。
【0029】
なお、計測装置101の計測対象となる被計測物は、特に限定されるものではなく、例えば、人体または動物の腹部、胸部、頭部、頸部、四肢や、工業製品等が想定される。また、後述するように、計測装置101は、被計測物の周囲全体の長さおよび形状だけでなく、周囲の一部の長さおよび形状を計測することができる。
【0030】
また、バンド201は、図3の右上に示されるように、巻いて収納するようにしてもよいし、図3の右下に示されるように、パネル211を交互に折り畳んで収納するようにしてもよい。
【0031】
さらに、パネル211の材質は、特に限定されるものではないが、例えば、プラスチックや金属など変形しにくいものを用いるのが望ましい。
【0032】
また、計測装置101は、バンド201の他に、図1に示されるように、センサ部111、記録装置112a,112b、計測処理部113、および、ディスプレイ114を含むように構成される。
【0033】
センサ部111は、センサ制御部131、角度センサ132−1乃至132−n、および、センサ受信部133を含むように構成される。
【0034】
なお、以下、角度センサ132−1乃至132−nを個々に区別する必要がない場合、単に角度センサ132と称する。
【0035】
センサ制御部131は、各角度センサ132の計測タイミング等を制御する。また、センサ制御部131は、計測を行うタイミングを示す計測トリガの入力を受け、必要に応じて、その計測トリガをセンサ受信部133に供給する。
【0036】
角度センサ132−1乃至132−nは、ジョイント212−1乃至212−nにそれぞれ組み込まれ、組み込まれたジョイント212を介して連結されている2つのパネル211の間の角度(パネル間角度)を計測する。
【0037】
例えば、図4のジョイント212−iには、角度センサ132−i(不図示)が組み込まれており、ジョイント212−iを介して連結されているパネル211−iとパネル211−(i+1)の間の角度θiが、角度センサ132−iにより計測される。
【0038】
そして、各角度センサ132は、計測したパネル間角度を示すセンサデータをセンサ受信部133に供給する。
【0039】
なお、角度センサ132は、隣接するパネル211の間の角度を検出できるものであれば、特定の種類に限定されるものではなく、例えば、ロータリポテンショメータにより構成される。
【0040】
センサ受信部133は、各角度センサ132から受信したセンサデータを記録装置112aに保存する。
【0041】
計測処理部113は、計測部151および表示制御部152を含むように構成される。
【0042】
計測部151は、記録装置112aに記録されているセンサデータを用いて、被計測物の周囲長および周囲形状を計測する。そして、計測部151は、被計測物の周囲長、および、被計測物の周囲の形状を示す画像(以下、計測画像と称する)を含む計測データを生成し、記録装置112bに保存する。
【0043】
表示制御部152は、記録装置112aに保存されているセンサデータ、および、記録装置112bに保存されている計測データに基づいて、被計測物の周囲長および周囲形状の計測結果をディスプレイ114に表示させる。
【0044】
ディスプレイ114は、専用のディスプレイを用いるようにしてもよいし、テレビジョン受像機、パーソナルコンピュータ、携帯電話機等の他の装置のディスプレイを用いるようにしてもよい。
【0045】
[計測処理]
次に、図5のフローチャートを参照して、計測装置101により実行される計測処理について説明する。なお、この処理は、例えば、ユーザが、図示せぬ入力部を介して、被計測物の計測の開始の指令を入力したとき開始される。
【0046】
ステップS1において、センサ制御部131は、角度センサ132をリセットする。
【0047】
ステップS2において、センサ制御部131は、計測トリガが発生したか否かを判定する。
【0048】
ここで、図6乃至図9を参照して、計測トリガの発生方法の具体例について説明する。
【0049】
例えば、各パネル211を導電性の高い部材により構成するとともに、抵抗値が等しい抵抗R1乃至Rn+1を各パネル211にそれぞれ内蔵する。また、図6に示されるように、抵抗R1乃至Rn+1(パネル211−1乃至211−(n+1))を電気的に直列に接続し、始点Psと抵抗R1の間に所定の電圧のバッテリEを接続する。この始点Psは、例えば、バンド201の先端(図3のパネル211−1の左端)に設定される。
【0050】
そして、ユーザが、被計測物の周囲にバンド201を1周させて、バンド201の先端(始点Ps)を、バンド201の先端と交わる位置にあるパネル211に接触させたとき、始点Psから接触点Pcまでの間に形成される閉回路に電流Iが流れる。その電流Iの計測値を示す信号をセンサ制御部131に入力し、センサ制御部131は、電流Iが所定の閾値以上になったときに、計測トリガが発生したと判定する。
【0051】
なお、例えば、図7に示されるように、始点Psを動かして、パネル211に接触させるようにしてもよいし、図8に示されるように、始点Psの位置を固定し、パネル211を動かして、始点Psに接触させるようにしてもよい。なお、後者の場合、例えば、始点Psは、ベルトのバックルのような構造により実現することが考えられる。
【0052】
なお、センサ制御部131は、電流Iの値に基づいて、始点Psから接触点Pcまでの範囲であって、計測に用いられるパネル211の範囲(以下、計測範囲と称する)を求めることができる。
【0053】
具体的には、抵抗R1乃至Rnの抵抗値R、および、バッテリEの電圧Eは既知なので、以下の式(1)により、始点Psから接触点Pcまでの間の抵抗の数xを求めることができる。
【0054】
x=E/(R×I) ・・・(1)
【0055】
そして、パネル211−1乃至211−xを、計測範囲として求めることができる。
【0056】
なお、以下、計測範囲の始点のパネル211−1を始点パネルと称し、終点のパネル211−xを終点パネルと称する。
【0057】
また、例えば、図9に示されるように、計測トリガを発生させるためのボタン231−1乃至231−(n+1)をパネル211−1乃至211−(n+1)にそれぞれ設けるようにしてもよい。
【0058】
そして、終点パネルであるパネル211−xのボタン231−xを押下したとき、終点パネルがパネル211−xであることを示す信号が、センサ制御部131に計測トリガとして入力される。これにより、センサ制御部131は、計測トリガの発生を検出するとともに、計測範囲を把握することができる。
【0059】
なお、この場合、バンド201を被計測物の周りを1周させなくても、計測トリガを発生させ、計測範囲を設定することができる。従って、被計測物の周囲の一部の長さおよび形状を計測することが可能になる。
【0060】
また、終点パネルだけでなく、始点パネルもボタン231−1乃至231−(n+1)を用いて指定するようにしてもよい。この場合、例えば、ボタン231−1乃至231−(n+1)のうちの異なる2つのボタンが押下されたとき、その2つのボタンに対応する2つのパネル211の間が計測範囲に設定される。
【0061】
さらに、始点パネルや終点パネルを指定する方法は、上述した例に限定されるものではなく、任意の方法を採用することができる。例えば、ボタン231−1乃至231−(n+1)を設ける代わりに、各パネル211をタッチパネルにより構成し、タッチパネルに触れることにより、始点パネルや終点パネルを指定するようにしてもよい。
【0062】
図5に戻り、ステップS2において、計測トリガが発生していないと判定された場合、処理はステップS1に戻る。その後、ステップS2において、計測トリガが発生したと判定されるまで、ステップS1およびS2の処理が繰り返し実行される。
【0063】
一方、ステップS2において、計測トリガが発生したと判定された場合、処理はステップS3に進む。
【0064】
ステップS3において、センサ部111は、角度センサ132の読み取りを行う。具体的には、角度センサ132は、センサ制御部131の制御の下に、それぞれパネル間角度を検出し、検出結果を示すセンサデータをセンサ受信部133に供給する。また、センサ制御部131は、終点パネルの位置を示すデータをセンサ受信部133に供給する。センサ受信部133は、計測範囲内(始点パネルから終点パネルまでの間)の角度センサ132からのセンサデータを記録装置112aに保存する。
【0065】
ステップS4において、計測部151は、被計測物の周囲の長さおよび形状を計測する。具体的には、計測部151は、記録装置112aからセンサデータを読み出す。そして、計測部151は、センサデータにより示される各パネル間角度に基づいて、計測範囲内の各パネル211を連結することにより得られる図形(以下、連結図と称する)を計算する。
【0066】
例えば、パネル211−1乃至211−10が計測範囲内に含まれる場合、図10に示されるような図形が求められる。なお、角度θ1乃至θ9には、計測範囲内の角度センサ132−1乃至132−9により検出された値が用いられ、角度θ10は、n角形の内角の和が(n−2)×180度になることから、計算により求められる。
【0067】
そして、検出された角度θ1乃至θ10に基づいて、図10に示されるような連結図が求められる。なお、頂点A1乃至A9は、ジョイント212−1乃至212−9の位置を示し、頂点A10は、始点Psの位置を示している。
【0068】
なお、このとき、連結図の内角が全て既知なので、各パネル211の幅を用いなくても、計測範囲内のパネル211により形成される図形と相似する図形を、連結図として求めることができる。同様に、被計測物211の周囲の一部の形状を計測する場合も、各パネル211の幅が一定であれば、各パネル211の幅を用いなくても、計測範囲内のパネル211により形成される図形と相似する図形を、連結図として求めることができる。また、各パネルの正確な幅が未知でも、各パネルの幅の比率が既知であれば、計測範囲内のパネル211により形成される図形と相似する図形を、連結図として求めることができる。
【0069】
なお、さらに各パネル211の幅を用いて計算することにより、各辺の寸法まで正確に反映した連結図を求めることができる。
【0070】
そして、計測部151は、計算した連結図の頂点を、スプライン補間等の手法を用いて滑らかな曲線で結ぶことにより、被計測物の周囲形状を示す計測画像を生成する。
【0071】
例えば、図10の連結図の頂点A1乃至A10を、スプライン補間等により滑らかな曲線で結ぶことにより、図11に示されるような滑らかな形状の計測画像が生成される。
【0072】
なお、特に計測画像を滑らかに表示する必要がない場合、連結図をそのまま計測画像として用いるようにしてもよい。
【0073】
また、計測部151は、被計測物の周囲長を計算する。例えば、計測部151は、計測範囲内の各パネル211の幅に基づいて、周囲長を計算する。なお、いまの場合、各パネル211の幅が共通であり、パネル211の幅が既知であるので、計測範囲内のパネル211の数が分かれば、周囲長を計算することが可能である。また、このとき、ジョイント212の長さや遊びも考慮して、周囲長の計算が行われる。
【0074】
あるいは、例えば、計測部151は、生成した計測画像の曲線の長さに基づいて周囲長を計算する。
【0075】
ステップS5において、計測部151は、計測結果を保存する。すなわち、計測部151は、被計測物の周囲長および計測画像を含む計測データを記録装置112bに保存する。
【0076】
ステップS6において、計測装置101は、計測結果を表示する。具体的には、表示制御部152は、記録装置112bに保存されている計測データを読み出す。また、表示制御部152は、記録装置112aに保存されているセンサデータを読み出す。そして、表示制御部152は、計測データに基づいて、被計測物の計測画像(例えば、図11の計測画像)および周囲長をディスプレイ114に表示させる。また、表示制御部152は、必要に応じて、センサデータに基づいて、パネル間角度の計測値をディスプレイ114に表示させる。
【0077】
図12は、人の腹囲を計測した場合の計測結果の表示例を示している。この図では、連結図をそのまま計測画像として用いた場合の例が示されている。
【0078】
この例では、計測画像における各パネルの位置および番号と、パネル間角度が表示されるとともに、計測画像の向き(腹、背中、左脇、右脇)が示されている。また、腹囲長の計測値が示されている。
【0079】
また、計測画像をそのまま表示するだけでなく、例えば、数値やイラストを用いて表示したり、強調やデフォルメなどの効果を施したりするようにしてもよい。例えば、図13に示されるように、腹囲の形状を複数のパターンに分類して、該当するパターンの特徴を表す図形を、簡単な説明とともに表示するようにしてもよい。
【0080】
その後、計測処理は終了する。
【0081】
以上のようにして、被計測物の周囲にバンド201を装着し、計測トリガを発生させるだけで、簡単に被計測物の周囲またはその一部の長さおよび形状を計測し、計測結果を可視化することができる。特に、バンド201に目盛りをつけたり、目盛りを読み取ったりする必要はない。
【0082】
また、被計測物の周囲にバンド201を装着することができれば、例えば、人間の腹部のような凸形状の被計測物だけでなく、図14に示されるような凹凸形状(例えば、女性の胸部)の被計測物も計測することが可能である。
【0083】
さらに、被計測物の周囲にバンド201を装着することができれば、被計測物の姿勢は特に限定されるものではない。例えば、人の腹囲や胸囲を計測する場合、被計測者の体位は、立位、座位、臥位のいずれであってもよい。
【0084】
また、人体の部位の計測を行う場合、バンド201を装着するだけでよいため、被計測者自身が計測することもできるし、被計測者以外の人が計測することもできる。
【0085】
さらに、ロボットアーム等を用いて、遠隔操作によりバンド201を被計測物に装着し、計測することも可能である。
【0086】
なお、パネル211の幅を狭くし、隣接するジョイント212の間隔を狭くするほど、被計測物の形状の再現性が向上し、計測精度が向上すると考えられる。一方、パネル211の幅を狭くすると、部品点数が増え、故障が発生するリスクが高くなる。従って、必要とする計測精度を考慮して、不必要に狭くならないように、パネル211の幅を設定することが望ましい。
【0087】
また、本技術は、例えば、数mm単位の正確さを要求せずに、腹囲等の被計測物の周囲の長さや形状の日々の変化や推移を把握したい場合に、特に有用である。
【0088】
<2.変形例>
以下、本技術の実施の形態の変形例について説明する。
【0089】
[変形例1]
以上の説明では、計測部151が、被計測物の周囲形状の計測結果として、計測画像を出力する例を示したが、それ以外のデータにより計測結果を出力するようにしてもよい。例えば、図10を参照して上述した連結図を示すデータ(例えば、各辺の長さと角度)を計測結果として出力するようにしてもよい。また、例えば、連結図と計測画像の両方を、計測結果として出力するようにしてもよい。
【0090】
[変形例2]
また、例えば、図15に示されるように、パネル211−1乃至211−(n+1)の両面(被計測物に接する面)に、圧力センサ301a−1乃至301a−(n+1)、および、圧力センサ301b−1乃至301b−(n+1)をそれぞれ設けるようにしてもよい。そして、バンド201を被計測物に装着したときに、各パネル211と被計測物との間の圧力を圧力センサ301a−1乃至301b−(n+1)により計測することにより、バンド201の締まり具合を計測するようにしてもよい。
【0091】
なお、以下、圧力センサ301a−1乃至301b−(n+1)を個々に区別する必要がない場合、単に、圧力センサ301と称する。
【0092】
これにより、例えば、腹囲の計測を行う場合に、バンド201の締まり具合をチェックして、締め付けすぎているときに、光や音等で計測者に注意を喚起することが可能になる。
【0093】
また、例えば、バンド201をきつく締めると、その圧力により腹部の形状が変形し、変形した状態の腹囲の長さや形状が測定される。しかし、ユーザには、変形する前の腹囲の長さや形状を提示できるようにすることが望ましい。そこで、圧力センサ301の検出値を用いて、変形前の元の状態の腹囲の長さや形状を計算によって求めるようにしてもよい。これは、腹囲のように柔軟性があり、バンド201をきつく締めることにより変形する被計測物の周囲の計測を行う場合に有効である。
【0094】
[変形例3]
また、図15の圧力センサ301の代わりに、あるいは、圧力センサ301とともに、気圧センサを設けるようにしてもよい。そして、例えば、腹囲の計測を行う場合に、気圧センサを用いて各パネル211の高さ方向の位置を検出し、その検出結果に基づいてバンド201が水平に装着されているかをチェックするようにしてもよい。その結果、例えば、バンド201が斜めに装着されているときに、光や音等で計測者に注意を喚起することが可能になる。
【0095】
なお、バンド201を被計測物に接触させる面が決まっている場合、圧力センサ301や気圧センサを各パネル211の片面のみに設けるようにすることも可能である。また、必ずしも全てのパネル211に圧力センサ301や気圧センサを設ける必要はなく、適度に間引くようにしてもよい。
【0096】
[変形例4]
さらに、図16に示されるように、パネル211を可撓性のある柔軟な素材により構成し、曲げ具合を検出するセンサ(例えば、光学式ゴニオメータ、曲げセンサなど)を各パネル211に組み込むようにしてもよい。そして、各パネル211の曲げ具合の検出値を用いて、被計測物の周囲形状を計測するようにしてもよい。
【0097】
これにより、被計測物の周囲形状の計測精度を低下させずに、パネル数やジョイント数を削減することが可能になる。
【0098】
[変形例5]
また、例えば、角度センサ132に無理な力が加えられたことを検出できるようにし、無理な力が加えられた場合に、計測者に対して、光や音等で注意喚起を行うようにしてもよい。
【0099】
[変形例6]
さらに、計測装置101の各構成要素の配置は、図1の例に限定されるものではなく、変更することが可能である。例えば、センサ部111と計測処理部113を一体化するようにしてもよい。また、例えば、記録装置112aをセンサ部111または計測処理部113に含めるようにしてもよいし、記録装置112bを計測処理部113に含めるようにしてもよい。さらに、例えば、記録装置112aと記録装置112bを一体化するようにしてもよい。
【0100】
また、例えば、バンド201に組み込む必要がある角度センサ132以外の構成要素について、その一部あるいは全てをバンド201に組み込むようにすることも可能である。例えば、バンド201に小型のディスプレイを組み込んで、計測結果をバンド201単体で確認できるようにしてもよい。また、例えば、バンド201にスピーカ等を組み込んで、音声で計測結果を伝えるようにしてもよい。
【0101】
[変形例7]
さらに、各部間の通信は、有線通信により実現してもよいし、無線通信により実現してもよい。また、例えば、センサ受信部133から出力されるセンサデータをリムーバブルメディアに記録し、そのリムーバブルメディアを介して計測処理部113にセンサデータを入力するようにしてもよい。
【0102】
[変形例8]
さらに、各角度センサ132が連動して動作するようにしてもよいに、独立して動作するようにしてもよい。ただし、後者の場合、センサ制御部131のような、各角度センサ132の計測タイミングを同期させる機構を設ける必要がある。
【0103】
[変形例9]
また、パネル間角度を自由に調節できるようにしてもよいし、クリック機構や歯車等を用いて、パネル間角度の調節位置を所定の間隔毎(例えば、10度毎)に固定できるようにしてもよい。前者の場合、より正確に被計測物の形状を計測できる。また、後者の場合、バンド201全体の形状を維持しやすくなり、例えば、図14に示されるような凹凸形状の被計測物の計測が容易になる。
【0104】
[変形例10]
さらに、図17に示されるように、パネル211の結合部(関節)に遊びを持たせるようにしてもよい。すなわち、パネル211とジョイント212の間の間隔にある程度の自由度を持たせて、バンド201を上下に波打たせることができるようにしてもよい。
【0105】
これにより、被計測物に対するバンド201の装着性を高めることができる。
【0106】
[変形例11]
また、パネル211およびジョイント212の形状やデザインは、任意のものを採用することができる。さらに、必ずしも全てのパネル211の形状を揃える必要はなく、例えば、パネル211の幅を統一せずに、隣接するジョイント212の間隔が一定にならないようにしてもよい。
【0107】
[変形例12]
また、例えば、延着方向に吊り下げるなどして、バンド201を一直線に伸ばしたときに、各角度センサ132が適切な値(0度または180度)を示しているかチェックしたり、適切な値を示すように調節したりする機能を設けるようにしてもよい。
【0108】
[変形例13]
さらに、計測トリガを用いずに、所定のサンプリング間隔でリアルタイムにパネル間角度を計測し、センサデータを取得したり、被計測物の周囲形状や周囲長の計測を行ったりするようにしてもよい。
【0109】
[変形例14]
また、図6乃至図9に示される計測トリガを発生する機構は、その一例であり、他の機構を採用することが可能である。
【0110】
[変形例15]
さらに、例えば、腰に巻くベルトにバンド201を組み込んで、常時腹囲を計測するようにしてもよい。これにより、例えば、日々の食生活と腹囲の関係等を、簡単かつ正確に把握することが可能になる。
【0111】
[変形例16]
また、生成された計測画像が、予め想定される被計測物の形状と著しく異なる場合、角度センサ132の故障が発生している可能性を考慮し、他の角度センサ132と検出値が著しく異なる角度センサ132の検出値を除去して、計測画像を生成するようにしてもよい。この場合、例えば、除去した検出値を、その周囲の角度センサ132の検出値を用いて補間するようにしてもよい。
【0112】
[変形例17]
さらに、バンド201の関節の機構(パネル間角度を調節する機構)は、図3に示される例に限定されるものではなく、他の機構を採用することができる。
【0113】
例えば、図18のバンド401では、互いに平行な連結軸411−1乃至411−nを介して、隣接するパネル211の面の端部が重なるように連結されている。そして、連結軸411−1乃至411−nを軸にして各パネル211を回転させることにより、隣接するパネル211の間の角度を個別に調節することができる。
【0114】
このバンド401は、各パネル211のエッジが被計測物に接するように装着される。また、バンド401は、図18の右側に示されるように、全てのパネル211を重ね合わせるように畳むことにより、コンパクトに収納することができる。
【0115】
なお、バンド401では、始点パネルと終点パネルの間の連結軸方向(図18の紙面に垂直な方向)の位置のズレが大きくならないように、パネル211をなるべく薄くすることが望ましい。
【0116】
また、例えば、図19のバンド451のように、各パネル211を上下に交互に重ねるようにしてもよい。これにより、パネル211を薄くしなくても、始点パネルと終点パネルの連結軸方向の位置のズレの発生が防止される。
【0117】
このバンド451は、図19の右側に示されるように、各パネル211がジグザグになるように畳むことにより収納される。
【0118】
[コンピュータの構成例]
上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行することもできるし、ソフトウエアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行する場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、コンピュータにインストールされる。ここで、コンピュータには、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータや、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどが含まれる。
【0119】
図20は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータのハードウエアの構成例を示すブロック図である。
【0120】
コンピュータにおいて、CPU(Central Processing Unit)601,ROM(Read Only Memory)602,RAM(Random Access Memory)603は、バス604により相互に接続されている。
【0121】
バス604には、さらに、入出力インタフェース605が接続されている。入出力インタフェース605には、入力部606、出力部607、記憶部608、通信部609、及びドライブ610が接続されている。
【0122】
入力部606は、キーボード、マウス、マイクロフォンなどよりなる。出力部607は、ディスプレイ、スピーカなどよりなる。記憶部608は、ハードディスクや不揮発性のメモリなどよりなる。通信部609は、ネットワークインタフェースなどよりなる。ドライブ610は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、又は半導体メモリなどのリムーバブルメディア611を駆動する。
【0123】
以上のように構成されるコンピュータでは、CPU601が、例えば、記憶部608に記憶されているプログラムを、入出力インタフェース605及びバス604を介して、RAM603にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。
【0124】
コンピュータ(CPU601)が実行するプログラムは、例えば、パッケージメディア等としてのリムーバブルメディア611に記録して提供することができる。また、プログラムは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供することができる。
【0125】
コンピュータでは、プログラムは、リムーバブルメディア611をドライブ610に装着することにより、入出力インタフェース605を介して、記憶部608にインストールすることができる。また、プログラムは、有線または無線の伝送媒体を介して、通信部609で受信し、記憶部608にインストールすることができる。その他、プログラムは、ROM602や記憶部608に、あらかじめインストールしておくことができる。
【0126】
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
【0127】
さらに、本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【0128】
また、例えば、本技術は以下のような構成も取ることができる。
【0129】
(1)
互いに平行な連結軸を介して複数の部材が連結され、前記連結軸を軸にして隣接する前記部材間の角度である部材間角度を調節可能であるとともに、各前記部材間角度を検出可能な帯状体と、
検出された各前記部材間角度に基づいて、前記帯状体が装着された被計測物の周囲の少なくとも一部の形状である周囲形状を計測する計測部と
を備える計測装置。
(2)
前記計測部は、前記帯状体の一端が前記帯状体の一部に接触したときに、前記帯状体の一端から前記帯状体の一端が接触した位置までの範囲である計測範囲内において検出された前記部材間角度に基づいて、前記被計測物の前記周囲形状を計測する
前記(1)に記載の計測装置。
(3)
前記計測部は、前記計測範囲内の前記帯状体の長手方向における各前記部材の長さに基づいて、前記被計測物の周囲の少なくとも一部の長さである周囲長を計測する
前記(2)に記載の計測装置。
(4)
各前記部材には、計測に用いる前記帯状体の範囲である計測範囲を設定するための操作手段が設けられており、
前記計測部は、前記操作手段を操作することにより設定された前記計測範囲内において検出された前記部材間角度に基づいて、前記被計測物の前記周囲形状を計測する
前記(1)に記載の計測装置。
(5)
前記計測部は、前記計測範囲内の前記帯状体の長手方向における各前記部材の長さに基づいて、前記被計測物の周囲の少なくとも一部の長さである周囲長を計測する
前記(4)に記載の計測装置。
(6)
各前記部材は可撓性を有するとともに、前記部材の曲げ具合を検出するセンサが設けられており、
前記計測部は、さらに検出された各前記部材の曲げ具合に基づいて、前記被計測物の前記周囲形状を計測する
前記(1)乃至(5)のいずれかに記載の計測装置。
(7)
少なくとも一部の前記部材の前記被計測物と接する面に、前記帯状体を装着したときの前記部材と前記被計測物との間の圧力を検出する第2のセンサが設けられている
前記(1)乃至(6)のいずれかに記載の計測装置。
(8)
少なくとも一部の前記部材に、前記部材の高さ方向の位置を検出する第3のセンサが設けられている
前記(1)乃至(7)のいずれかに記載の計測装置。
(9)
前記計測部は、前記部材間角度に加えて、前記帯状体の長手方向における各前記部材の長さに基づいて、前記被計測物の前記周囲形状を計測する
前記(1)乃至(8)のいずれかに記載の計測装置。
(10)
前記計測部は、前記被計測物の前記周囲形状を示す画像である計測画像を生成する
前記(1)乃至(9)のいずれかに記載の計測装置。
(11)
前記計測画像の表示を制御する表示制御部を
前記(10)に記載の計測装置。
(12)
互いに平行な連結軸を介して複数の部材が連結され、前記連結軸を軸にして隣接する前記部材間の角度である部材間角度を調節可能な帯状体を備える計測装置が、
被計測物の周囲の少なくとも一部に前記帯状体を装着したときの各前記部材間角度を検出し、
検出された各前記部材間角度に基づいて、前記被計測物の周囲の少なくとも一部の形状である周囲形状を計測する
ステップを含む計測装置。
(13)
互いに平行な連結軸を介して複数の部材が連結され、前記連結軸を軸にして隣接する前記部材間の角度である部材間角度を調節可能な帯状体を、被計測物の周囲の少なくとも一部に装着したときに検出された各前記部材間角度に基づいて、前記被計測物の周囲の少なくとも一部の形状である周囲形状を計測する
ステップを含む処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
(14)
前記(13)に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【符号の説明】
【0130】
101 計測装置, 111 センサ部, 113 計測処理部, 114 ディスプレイ, 131 センサ制御部, 132−1乃至132−n 角度センサ, 133 センサ受信部, 151 計測部, 152 表示制御部, 201 バンド, 211−1乃至211−(n+1) パネル, 212−1乃至212−n ジョイント, 231−1乃至231−n ボタン, 301a−1乃至301b−(n+1) 圧力センサ, 401 バンド, 411−1乃至411−n 連結軸, 451 バンド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに平行な連結軸を介して複数の部材が連結され、前記連結軸を軸にして隣接する前記部材間の角度である部材間角度を調節可能であるとともに、各前記部材間角度を検出可能な帯状体と、
検出された各前記部材間角度に基づいて、前記帯状体が装着された被計測物の周囲の少なくとも一部の形状である周囲形状を計測する計測部と
を備える計測装置。
【請求項2】
前記計測部は、前記帯状体の一端が前記帯状体の一部に接触したときに、前記帯状体の一端から前記帯状体の一端が接触した位置までの範囲である計測範囲内において検出された前記部材間角度に基づいて、前記被計測物の前記周囲形状を計測する
請求項1に記載の計測装置。
【請求項3】
前記計測部は、前記計測範囲内の前記帯状体の長手方向における各前記部材の長さに基づいて、前記被計測物の周囲の少なくとも一部の長さである周囲長を計測する
請求項2に記載の計測装置。
【請求項4】
各前記部材には、計測に用いる前記帯状体の範囲である計測範囲を設定するための操作手段が設けられており、
前記計測部は、前記操作手段を操作することにより設定された前記計測範囲内において検出された前記部材間角度に基づいて、前記被計測物の前記周囲形状を計測する
請求項1に記載の計測装置。
【請求項5】
前記計測部は、前記計測範囲内の前記帯状体の長手方向における各前記部材の長さに基づいて、前記被計測物の周囲の少なくとも一部の長さである周囲長を計測する
請求項4に記載の計測装置。
【請求項6】
各前記部材は可撓性を有するとともに、前記部材の曲げ具合を検出するセンサが設けられており、
前記計測部は、さらに検出された各前記部材の曲げ具合に基づいて、前記被計測物の前記周囲形状を計測する
請求項1に記載の計測装置。
【請求項7】
少なくとも一部の前記部材の前記被計測物と接する面に、前記帯状体を装着したときの前記部材と前記被計測物との間の圧力を検出するセンサが設けられている
請求項1に記載の計測装置。
【請求項8】
少なくとも一部の前記部材に、前記部材の高さ方向の位置を検出するセンサが設けられている
請求項1に記載の計測装置。
【請求項9】
前記計測部は、前記部材間角度に加えて、前記帯状体の長手方向における各前記部材の長さに基づいて、前記被計測物の前記周囲形状を計測する
請求項1に記載の計測装置。
【請求項10】
前記計測部は、前記被計測物の前記周囲形状を示す画像である計測画像を生成する
請求項1に記載の計測装置。
【請求項11】
前記計測画像の表示を制御する表示制御部を
さらに備える請求項10に記載の計測装置。
【請求項12】
互いに平行な連結軸を介して複数の部材が連結され、前記連結軸を軸にして隣接する前記部材間の角度である部材間角度を調節可能な帯状体を備える計測装置が、
被計測物の周囲の少なくとも一部に前記帯状体を装着したときの各前記部材間角度を検出し、
検出された各前記部材間角度に基づいて、前記被計測物の周囲の少なくとも一部の形状である周囲形状を計測する
ステップを含む計測装置。
【請求項13】
互いに平行な連結軸を介して複数の部材が連結され、前記連結軸を軸にして隣接する前記部材間の角度である部材間角度を調節可能な帯状体を、被計測物の周囲の少なくとも一部に装着したときに検出された各前記部材間角度に基づいて、前記被計測物の周囲の少なくとも一部の形状である周囲形状を計測する
ステップを含む処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項14】
請求項13に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2012−237703(P2012−237703A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−108119(P2011−108119)
【出願日】平成23年5月13日(2011.5.13)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】