説明

計算機システム及びその構成管理方法

【課題】サーバ管理者だけで計算機システムの構築および構成変更を可能にする。
【解決手段】管理サーバが、複数の外部の機器に設定された通信先のインタフェイス識別子をそれぞれ取得して第1のテーブルに格納し、複数のサーバ計算機の仕様とサーバ計算機の識別子をそれぞれ取得して第2のテーブルに格納し、複数の外部の機器の仕様をそれぞれ取得して前記第1のテーブルに格納し、サーバ計算機に配備するプロファイルを受け付け、プロファイルを満たすサーバ計算機を第2のテーブルから取得し、プロファイルを満たす外部の機器を前記第1のテーブルから取得して接続先のインタフェイス識別子を第1のテーブルから取得し、第2のテーブルから取得したサーバ計算機に対して取得したインタフェイス識別子を通知し、サーバ計算機は受信したインタフェイス識別子でインタフェイスのインタフェイス識別子を更新する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、計算機システムに係り、特にサーバとネットワークとストレージの接続を管理する構成管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
計算機システムは、サーバとネットワークとストレージとが物理的に結線されることで構成される。しかし、計算機システムを柔軟に運用するためには、サーバとネットワークとストレージとの接続を柔軟に変更できることが望ましい。
【0003】
これを実現する従来技術として、ネットワークにおいて、仮想的なネットワークグループを構築する技術(例えば、MACベースVLAN)と、ストレージ装置に備えるディスクアレイから論理的なディスクを構築する技術が存在する(例えば、特許文献1)。これらの技術を利用することで、サーバとネットワークとストレージの接続関係を柔軟に変更することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−15915号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記従来の方法を用いても、計算機システムの構築および構成変更では、サーバ管理者が、接続したいネットワークとストレージの要件を、それぞれネットワーク管理者とストレージ管理者に通知し、その要件と適合するネットワークとストレージの設定作業を実施する必要があった。このため、計算機システムの構築や構成変更において、多大な工数と時間を要していた。
【0006】
上記は特に計算機システムで稼動する業務に対して急速な負荷増大など、迅速にOSやアプリケーションの実行環境を構築したい場合には重大な問題となる。すなわち、データセンタなどでは、サーバ管理者がサーバの構成を変更する際には、サーバ管理者がネットワークの構成(例えば、ルーティング)の変更をネットワーク管理者に依頼し、サーバ管理者がストレージの構成(例えば、パス)の変更をストレージ管理者に依頼し、それぞれの管理者がサーバ管理者の要求に応じた変更を完了させるまでサーバ管理者は待つ必用がある。このため、サーバ管理者がサーバの構成を迅速に変更することは難しい、と言う問題があった。
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、サーバ管理者が、計算機システムの構築や構成変更に係るサーバとネットワークとストレージの接続を管理することで、サーバ管理者だけで計算機システムの構築および構成変更を可能とすることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、複数のサーバ計算機と、前記複数のサーバ計算機を管理する管理サーバと、前記サーバ計算機と複数の外部の機器の何れかとを接続するインタフェイスと、前記インタフェイスに設定されたインタフェイス識別子に対応して通信を行う前記外部の機器が設定された通信経路と、を備えて前記複数のサーバ計算機の構成を管理する方法であって、前記管理サーバが、前記複数の外部の機器に設定された通信先のインタフェイス識別子をそれぞれ取得し、第1のテーブルに格納するステップと、前記管理サーバが、前記複数の外部の機器の仕様をそれぞれ取得し、前記第1のテーブルに格納するステップと、前記管理サーバが、プロファイルを受け付けるステップと、前記管理サーバが、前記プロファイルを満たす外部の機器を前記第1のテーブルから取得し、当該取得した外部の機器の接続先のインタフェイス識別子を前記第1のテーブルから取得するステップと、を含む。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、計算機システムの構築および構成変更において、サーバ計算機に接続される外部機器の管理者(例えば、ストレージ管理者)または管理装置(例えば、ストレージ管理サーバ)の介入を不要とし、計算機システムの構築および構成変更に係る工数、および時間を削減できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1の実施形態の計算機システムの構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施形態を示し、サーバの構成を示すブロック図である。
【図3】第1の実施形態を示し、ネットワークの構成を示すブロック図である。
【図4】第1の実施形態を示し、ストレージ装置の構成を示すブロック図である。
【図5】第1の実施形態を示し、識別子プールテーブルの構成を示す説明図である。
【図6】第1の実施形態を示し、サーバプールテーブルの構成を示す説明図である。
【図7】第1の実施形態を示し、ネットワークプールテーブルの構成を示す説明図である。
【図8】第1の実施形態を示し、ストレージプールテーブルの構成を示す説明図である。
【図9】第3の実施形態を示し、グループテーブルの構成を示す説明図である。
【図10】第1の実施形態を示し、取得部で行われる処理の一例を示すフローチャートである。
【図11】第1の実施形態を示し、プロファイルを入力するGUIの一例を示す画面イメージである。
【図12】第1の実施形態を示し、プロファイルデータベースの構成を示す説明図である。
【図13】第1の実施形態を示し、定義部で行われる処理の一例を示すフローチャートである。
【図14】第1の実施形態を示し、プロファイルを配備するGUIの一例を示す画面イメージである。
【図15】第1の実施形態を示し、配備部で行われる処理の一例を示すフローチャートである。
【図16】第1の実施形態を示し、ストレージ候補を選択するGUIの一例を示す画面イメージである。
【図17】第1の実施形態を示し、確定部で行われる処理の一例を示すフローチャートである。
【図18】第1の実施形態を示し、図17のステップ2401で行われるネットワークプール候補検索処理の一例を示すフローチャートである。
【図19】第1の実施形態を示し、図17のステップ2411で行われるストレージプール候補検索処理の一例を示すフローチャートである。
【図20】第1の実施形態を示し、適用部で行われる処理の一例を示すフローチャートである。
【図21】第1の実施形態を示し、解除部で行われる処理の一例を示すフローチャートである。
【図22】第2の実施形態を示し、図17のステップ2401で行われるネットワークプール候補検索処理の一例を示すフローチャートである。
【図23】第2の実施形態を示し、図17のステップ2411で行われるストレージプール候補検索処理の一例を示すフローチャートである。
【図24】第3の実施形態を示し、図17のステップ2401で行われるネットワークプール候補検索処理の一例を示すフローチャートである。
【図25】第3の実施形態を示し、図17のステップ2411で行われるストレージプール候補検索処理の一例を示すフローチャートである。
【図26】第4の実施形態を示し、共有ストレージを設定するGUIの一例を示す画面イメージである。
【図27】第4の実施形態を示し、定義部で行われる処理の一例を示すフローチャートである。
【図28】第4の実施形態を示し、図17のステップ2411で行われるストレージプール候補検索処理の一例を示すフローチャートである。
【図29】第5の実施形態を示し、サーバの構成を示すブロック図である。
【図30】第5の実施形態を示し、適用部で行われる処理の一例を示すフローチャートである。
【図31】第6の実施形態を示し、サーバの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0012】
図1は、第1の実施形態の計算機システムの構成を示している。本実施形態の計算機システムは管理サーバ10、入力装置15、出力装置16、管理ネットワーク51、1つ以上のサーバ60、1つ以上のネットワーク70、1つ以上のストレージ装置80と、サーバ60とストレージ装置80を接続するSAN(Storage Area Network)71を有する。また、ストレージ装置80は、1つ以上のLU(Logical Unit)90を有する。ここで、LU90は論理ディスクである。管理サーバ10は、構成管理プログラム20とテーブル群30、およびプロファイルDB40をメモリ11に保持する。ネットワーク70は、ネットワーク管理サーバ170によって通信経路が管理される。SAN71及びストレージ装置80はストレージ管理サーバ180によって、アクセスパスが管理される。
【0013】
管理サーバ10は、管理ネットワーク51に接続されるNIC13(Network Interface Card)を備え、管理ネットワーク51を介して各サーバ60に接続される、
なお、本実施形態では、構成管理プログラム20は、CPU(またはプロセッサ)12により実行されるプログラムとして説明するが、管理サーバ10に搭載するハードウェアやファームウェア、又はそれらの組み合わせにより実装しても良い。また、構成管理プログラム20は、記憶媒体としてのLU90に格納されて、実行時にはメモリ11にロードされてからCPU12によって実行される。
【0014】
また、管理サーバ10は、ハードディスクやフラッシュメモリなどの補助記憶装置を内部に有するか、または外部の記憶装置システムとI/Oインタフェイス14を経由して接続し、テーブル群30およびプロファイルDB40を補助記憶装置または記憶装置システムに保持しても良い。
【0015】
入力装置15はマウスやキーボードなどであり、出力装置16はディスプレイなどの表示装置であり、管理サーバ10とユーザ(またはサーバ管理者)との間で情報を入出力に利用する。
【0016】
ネットワーク70は、1つ以上のネットワーク機器、およびそれらが相互に接続されて構成されるネットワークシステムを示す。ネットワーク機器は、具体的にはネットワークスイッチやルータ、ロードバランサ、ファイアウオールなどである。
【0017】
ストレージ装置80は、1つ以上のRAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)システムのような記憶装置システムを示す。
【0018】
構成管理プログラム20は、サーバ60、ネットワーク70、ストレージ装置80の構成情報等を取得する取得部21、サーバ60とネットワーク70とストレージ装置80の要件定義であるプロファイルを定義する定義部22、プロファイルをサーバ60に配備する配備部23、プロファイルからネットワーク70とストレージ装置80の接続構成を確定する確定部24、確定したネットワーク70とストレージ装置80の接続構成を適用する適用部25、サーバ60とネットワーク70とストレージ装置80の接続構成を解除する解除部26を有する。
【0019】
テーブル群30は、予めプールされたネットワーク70とストレージ装置80のインタフェイス識別子のリストを保持する識別子プールテーブル31、プールされたサーバ60のリストを保持するサーバプールテーブル32、プールされたネットワーク70のリストを保持するネットワークプールテーブル33、プールされたストレージ装置80のリストを保持するストレージプールテーブル34を有する。プロファイルDBには、定義されたプロファイルのリストを保持する。なお、プロファイルは、OSやアプリケーションの実行環境を定義するためのスペック情報やソフトウェア情報である。
【0020】
図2に、サーバ60の構成を示す。サーバ60は、メモリ611、CPU612、管理用NIC (Network Interface Card)614、1つ以上のHBA(Host Bus Adaptor)615、1つ以上のNIC616を有する。なお、サーバ60は、ハードディスクやフラッシュメモリなどの補助記憶装置を有しても良い。管理用NIC614は、管理ネットワーク51に接続されている。HBA615は、SAN71を介してストレージ装置80へ接続されている。NIC616はネットワーク70へと接続されている。なお、HBA,NICは複数搭載しても良い。メモリ611には、識別子書き換えプログラムを保持する。なお、本実施形態では、識別子書き換えプログラムはCPU612により実行されるプロフラムとして説明するが、サーバ60に搭載するハードウェアやファームウェア、又はそれらの組み合わせにより実装しても良い。なお、HBA615とNIC616は、サーバ60が外部の機器または装置(ネットワーク70やストレージ装置80)と通信を行うためのI/Oインタフェイスとして機能する。サーバ60のI/Oインタフェイスは、インタフェイス識別子によって外部の機器との通信経路が定まる第1のインタフェイスとしてHBA615とNIC616があり、固定された通信経路で入力装置15や出力装置16と通信を行う第2のインタフェイスとして図1のI/Oインタフェイス14を含む。以下の説明では、第1のインタフェイスであるHBA615とNIC616の総称を単にI/Oインタフェイスとする。なお、第1のインタフェイスとしては、HBA615やNIC616の例を示したが、インタフェイス識別子によって通信経路や接続先の機器(または装置)が定まるI/Oインタフェイスであればよい。
【0021】
識別子書き換えプログラム620は、構成管理プログラム20からの指示により、NIC616のネットワークインタフェイス識別子、およびHBA615のストレージインタフェイス識別子を書き換える。ここで、ネットワークインタフェイス識別子は、具体的にはMACアドレスである。ストレージインタフェイス識別子は、具体的にはWWN(World Wide Name)である。ただし、サーバ60とストレージ装置80との接続がiSCSIなどのIP−SANを利用している場合には、ストレージインタフェイス識別子はiSCSIネームであっても良い。
【0022】
各サーバ60の起動または停止は、管理サーバ10からの指令によって制御される。サーバ60は、管理サーバ10からの起動指令(例えば、Wake on LAN)を受信して起動する。サーバ60は、起動時に識別子書き換えプログラム620をメモリ611にロードしてCPU612が実行する。識別子書き換えプログラム620は、サーバ60のROM(図示省略)に格納しておくことができ、あるいは、管理サーバ10からダウンロードすることができる。
【0023】
起動が完了したサーバ60では、NIC616のインタフェイス識別子には、NIC616に固有の識別子が設定されている。また、起動が完了したサーバ60では、NBA616のインタフェイス識別子には、HBA615に固有の識別子が設定されている。起動が完了したサーバ60では識別子書き換えプログラム620が実行されて、管理サーバ10からの識別子の変更指令を待つ。
【0024】
図3にネットワーク70の構成を示す。ネットワーク70には、ネットワーク機器701を有し、ネットワーク機器701は、仮想ネットワーク管理部702を備える。仮想ネットワーク管理部702は、仮想ネットワークの構成を管理する。ここで、仮想ネットワークとは、具体的にはVLAN(Virtual Local Area Network)であり、本実施形態では特にMACベースVLANを示している。図3では、ネットワーク機器701に接続されているサーバ60と、他のネットワークとで、仮想ネットワークVLAN1(721)、VLAN2(722)、VLAN3(723)を構成する例を示している。
【0025】
仮想ネットワーク管理部702は、図1のネットワーク管理サーバ170によって予め通信経路が設定されており、MACアドレスに対応するVLAN識別子を保持している。したがって、管理サーバ10の指令に応じて識別子書き換えプログラム620がNIC616のMACアドレスを変更することにより所望のVLAN識別子の通信経路を選択でき、サーバ60の用途に応じた接続先のネットワーク70やサーバ60等を選択することができる。
【0026】
図4は、ストレージ装置80の構成を示す。ストレージ装置80は、LUマッピング管理部802と1つ以上のLU90からなる。図4ではLU90の例として、ストレージ装置80はLU1(901)、LU2(902)、LU3(903)を有する。LUマッピング管理部802は、LU90とストレージインタフェイス識別子とのマッピングを管理する。LU90とストレージインタフェイス識別子とをマッピングすることで、該当ストレージインタフェイス識別子を保持するHBAからのみ、該当LU90にアクセスできる。図4では、マッピング821により、WWN1(811)とLU1(901)をマッピングする例を示している。なお、マッピング822に示すように、複数のWWNをマッピングすることも出来る。同様にして、複数のLU90をマッピングすることもできる。
【0027】
LUマッピング管理部802は、図1のストレージ管理サーバ180によって予めアクセスパスが設定されており、WWNに応じたアクセスパス(HBA615からLU90の経路)を保持している。したがって、管理サーバ10の指令に応じて識別子書き換えプログラム620がサーバ60のHBA615のWWNを変更することにより、サーバ60がアクセスする所望のLU90を選択でき、サーバ60の用途に応じたLU90に接続することができる。
【0028】
図5に、識別子プールテーブル31の例を示す。識別子プールテーブル31は、予めプールされたネットワーク70とストレージ装置80のインタフェイス識別子のリストを保持する。すなわち、識別子プールテーブル31はサーバ60の外部の機器としてのネットワーク70(ネットワーク機器701)とストレージ装置80の接続先として設定されているインタフェイス識別子を格納する。インタフェイス識別子は、具体的には、サーバ60のNIC616が保持するMACアドレス、またはHBA615が保持するWWNである。カラム311は、インタフェイス識別子の分類を示す。すなわち、サーバ60が備えるI/Oインタフェイスの種別をカラム311に格納しておく。なお、カラム312は、インタフェイス識別子を示す。カラム311は、具体的にはカラム312のインタフェイス識別子がMACアドレスであれば「ネットワーク」、WWNであれば「ストレージ」である。カラム313は、カラム312のインタフェイス識別子が利用中か、未使用(プール状態)かを示す。
【0029】
図6に、サーバプールテーブル32の例を示す。カラム321は、サーバ60を識別するための識別子である。具体的には、UUID(Universally Unique Identifier)やシリアル番号、またはブレードサーバであればブレードのシャーシや搭載スロット番号、ユーザ(またはサーバ管理者)が定義した名称である。カラム322は、カラム321のサーバ60が、利用中か、プール(未使用)状態かを示す。カラム323は、カラム321のサーバ60のスペック情報を示す。具体的には、搭載CPUのアーキテクチャ、種類、動作周波数、コア数、搭載メモリ容量、搭載NICの種類および数、搭載HBAの種類および数である。図では、カラム321の「サーバ1」のスペックは、CPUの種類が「Xeon」であり、動作周波数は「3.0GHz」、コア数は「2」、搭載メモリ容量は「4GB」、NICとHBAをそれぞれ1つずつ搭載していることを示している。また、カラム325には、ユーザのグループの識別子が格納される。
【0030】
このよう、サーバプールテーブル32には、管理サーバ10が管理対象とするサーバ60の資源(演算能力または記憶容量)に関する情報が格納されている。
【0031】
図7に、ネットワークプールテーブル33の例を示す。カラム331は、ネットワークインタフェイス識別子を示す。具体的にはMACアドレスである。カラム332は、カラム331のネットワークインタフェイス識別子が、利用中か、プール(未使用)状態かを示す。カラム333は、カラム331のネットワークインタフェイス識別子が所属するネットワーク70を示す。具体的には、ネットワークスイッチなどのネットワーク機器を識別するための情報である。カラム334は、カラム331のネットワークインタフェイス識別子が接続されている仮想ネットワークを示す。カラム335は、サーバ60を使用するユーザのグループの識別子が格納される。
【0032】
図8に、ストレージプールテーブル34の例を示す。カラム341は、ストレージインタフェイス識別子を示す。具体的にはWWNである。カラム342は、カラム341のストレージインタフェイス識別子が、利用中か、プール(未使用)状態かを示す。カラム343は、カラム341のストレージインタフェイス識別子が所属するストレージを示す。具体的には、ストレージ装置80を識別するための情報である。カラム344は、カラム341のストレージインタフェイス識別子とマッピングされているLUの識別子を示す。カラム345は、カラム344に示すLUの容量を示す。カラム346は、カラム341のストレージインタフェイス識別子の属性情報を示す。属性情報は、具体的には該当ストレージ装置80の利用に関する制限事項や機能を示す。例えば、Windows(登録商標)やLinux(登録商標)など特定のOSへの利用に好適な場合(図では「Windows用」「Linux用」)や、HA(高可用性)クラスタなどの業務に好適な場合(図では「クラスタ用」)などである。カラム347は、該当LU90が共有可能か否かを示す情報を格納する。図8では、当該LU90が共有可能な場合には「○」と記載している。カラム335は、ユーザのグループの識別子が格納される。
【0033】
ユーザ(またはサーバ管理者)は、ストレージプールテーブル34から、サーバ60に実行させるOSの種類やデータに応じてストレージインタフェイス識別子(WWN)を選択し、構成管理プログラム20によってHBA615のインタフェイス識別子を変更することで所望のLU90に接続し、任意のサーバ60で所望のOSを実行させることができる。
【0034】
以下に、本実施形態の管理サーバ10における構成管理プログラム20の動作の一例を示す。
【0035】
図10に、構成管理プログラム20の取得部21で行われる処理のフローチャートを示す。取得部21は、所定の周期または管理者の指示で実行されて、計算機システムの構成情報を取得する(ステップ211)。ここで取得する構成情報は、サーバプールテーブル32、ネットワークプールテーブル33およびストレージプールテーブル34の作成および更新のための情報である。情報取得の方法は、たとえばサーバ60の構成情報を保持する装置(図示省略)、ネットワーク機器の仮想ネットワーク管理部702や、ネットワーク70の構成情報を保持する装置(ネットワーク管理サーバ170)、ストレージ装置80のLUマッピング管理部802や、ストレージ装置80の構成情報を保持する装置(ストレージ管理サーバ180)、計算機システムの構成情報を管理しているソフトウェアなどから、それらが提供するAPI(Application Program Interface)やCLI(Command Line Interface)を利用して取得する方法や、ユーザによる入力、ファイルによる取得等である。
【0036】
特に、ネットワーク70やストレージ装置80については、管理サーバ10から直接アクセスすることができないため、管理ネットワーク51にネットワーク管理サーバ170やストレージ管理サーバ180が接続されている場合には、これらの管理サーバからネットワーク70の構成情報と、ストレージ装置80の構成情報を取得すればよい。一方、管理サーバ10からネットワーク管理サーバ170やストレージ管理サーバ180にアクセスできない場合は、各管理サーバから構成情報をファイルへ格納し、当該ファイルを管理サーバ10が読み込むことによってネットワーク70の構成情報と、ストレージ装置80の構成情報を取得する。なお、各サーバ60については、管理ネットワーク51を介して管理サーバ10から直接アクセスすることができるので、当該管理サーバ10が、上述したサーバ60の構成情報を保持する装置となってもよい。
【0037】
次に、取得した情報のうち、識別子プールテーブル31に保持されているネットワーク70とストレージ装置80のインタフェイス識別子のリストに存在しない情報はフィルタする(ステップ212)。すなわち、このフィルタリングによって計算機システム内の複数のネットワーク70と複数のストレージ装置80のうち、管理サーバ10の構成管理プログラム20の管理対象の機器又は装置のみを抽出する。そして、フィルタされた情報を利用して、サーバプールテーブル32と、ネットワークプールテーブル33およびストレージプールテーブル34の作成および更新を行う(ステップ213)。
【0038】
次に、ネットワークプールテーブル33およびストレージプールテーブル34に保持されたネットワーク70、ストレージ装置80に対して、接続確認を実施する(ステップ214)。管理サーバ10は、ネットワーク70及びストレージ装置80へ直接アクセスすることができないので、管理サーバ10がサーバ60に接続確認を依頼する。ネットワーク70の接続確認は、例えば特定のVLANに対してpingなどのパケットを送出および受信し、ネットワーク70の到達範囲を確認する処理である。また、ストレージ装置80の接続確認は、例えばストレージ装置80のLU90にアクセスし、該当LU90の容量や保持されているデータの有無を確認する処理である。なお、LU90にデータが保持されている場合、そのデータを本ステップ(ステップ214)で自動的に消去(フォーマットなどの処理を実施)するか、データは残したままにするかはユーザが選択可能とする。
【0039】
以上の処理により、構成管理プログラム20の取得部21がサーバプールテーブル32と、ネットワークプールテーブル33およびストレージプールテーブル34を更新する。
【0040】
図11に、構成管理プログラム20がユーザにプロファイルの入力またはプロファイルを更新するために提供するUI(User Interface)の例として、GUI(Graphical User Interface)の例を示す。このGUIは、管理サーバ10に接続した出力装置16や、管理サーバ10に管理ネットワーク51を介して接続された他の端末の表示装置等にブラウザや専用のプログラム、およびテキストなどを用いて表示する。
【0041】
ユーザ(またはサーバ管理者)は、このUIから計算機システムで必用とするサーバ60の要件(プロファイル)を設定する。
【0042】
ウインドウ1601はブラウザやプログラムのウインドウを示す。ウインドウ1601には、プロファイルの情報表示と、操作のためのボタン等が表示される。ユーザは、プロファイル名の入力枠1602にプロファイル名称を入力する。OS選択枠1603では、稼動させるOSの種類を選択する。図11の例では、プルダウンによる選択可能としている。CPU入力枠1604では、CPUの種類、動作周波数、コア数を入力する。メモリ入力枠1605では、メモリの容量を入力する。ネットワーク入力枠1606では、接続する仮想ネットワークを入力する。なお、ネットワークの追加ボタン1607をクリックすることで、接続するネットワーク70数を増加させることが出来、ネットワーク入力枠1606の行数が増加する。ストレージ入力枠1608では、接続するストレージ装置80の容量を入力する。なお、ストレージ装置80の追加ボタン1610をクリックすることで、接続するストレージ装置80の数を増加させることが出来、ストレージ入力枠1608の行数が増加する。プロファイル入力および更新が完了する場合、プロファイル定義ボタン1611をクリックし、キャンセルする場合にはキャンセルボタン1612をクリックする。
【0043】
上記UIによって設定されたサーバ60のプロファイルは、管理サーバ10のプロファイルDB40に格納される。
【0044】
図12に、プロファイルDB40に保持されている情報(プロファイル)の例を示す。カラム401は、プロファイルの名称を保持する。カラム402は、該当プロファイル(カラム401が示すプロファイル)のOS種類を保持する。具体的にはOSの名称とバージョン情報である。カラム403は、スペック情報を示す。具体的には、CPUの種類、動作周波数、コア数、メモリ容量、接続先の仮想ネットワーク、接続先のストレージ容量である。カラム404は該当プロファイルが配備されているサーバ60の識別子を示す。当該プロファイルがサーバ60に配備(稼動)されていない場合は「未配備」と記載している。カラム405とカラム406は、該当プロファイルがサーバ60に配備されているときのみ保持される情報である。カラム405は確定したネットワークインタフェイス識別子を示す。カラム406は確定したストレージインタフェイス識別子を示す。具体的には、カラム405とカラム406に示すインタフェイス識別子(MACアドレス、WWN)が、それぞれカラム404に示すサーバ60に搭載のNIC616のMACアドレスおよびHBA615のWWNとして適用されていることを示す。
【0045】
図13に、構成管理プログラム20の定義部22で行われる処理の一例のフローチャートを示す。定義部22は、ユーザの指示により実行され、上記図11のプロファイル入力UIを表示する(ステップ222)。ここで表示するUIの例が、上記図11に記載の内容である。ユーザがプロファイル入力UIの入力を完了すると、次に入力されたプロファイルの内容をプロファイルDB40の保存する(ステップ223)。
【0046】
図14に、構成管理プログラム20がプロファイルの配備先となるサーバ60を選択するためにユーザへ提供するUI(User Interface)の例として、GUI(Graphical User Interface)の例を示す。このGUIは、管理サーバ10に接続する出力装置16や、管理サーバ10にネットワーク70を介して接続された他の端末の表示装置等にブラウザや専用のプログラム、およびテキストなどを用いて表示する。ウインドウ1640はブラウザやプログラムのウインドウを示す。
【0047】
ウインドウ1640には、プロファイルの配備先となるサーバ60の候補の一覧と、操作のためのボタン等が表示される。ユーザは、プロファイル選択枠1641で配備するプロファイルを選択する。図14の例では、プルダウンによる選択可能としている。プロファイルを選択すると、そのプロファイルで定義されているスペック情報がスペック枠1642に表示される。具体的には、CPUの種類、周波数、コア数、メモリ容量、ネットワーク接続数、ストレージ接続数である。配備先のサーバ候補一覧として、配備候補一覧枠1643に配備先の候補となるサーバ60の一覧と、そのスペック情報が表示される。評価枠1644には、ユーザが配備先サーバを選択するときに参考となるガイド情報を表示する。図14の例では、5つの星を利用し、5段階でガイド情報を表示している。配備候補一覧枠1643のサーバ60をクリックすると、該当サーバ60がプロファイルの配備先として選択される(図14のハッチング部分)。サーバ60が選択された状態で、プロファイル配備ボタン1645をクリックすると、プロファイルが該当サーバ60に配備される。キャンセルする場合は、キャンセル1646をクリックする。
【0048】
図15に、構成管理プログラム20の配備部23で行われる処理のフローチャートを示す。配備部23は、ユーザからの指示に基づいて実行され、プロファイル配備のUIを表示する(ステップ231)。ここで表示するUIの例が、図14に記載の内容である。ユーザがプロファイル配備UIにおいて、配備するプロファイルを選択すると(ステップ232)、配備部23は選択されたプロファイルの配備先のサーバ60の候補を検索する(ステップ233)。ここでサーバ60の検索は、図14のUIで選択されたプロファイルのスペック情報(性能情報)を利用し、サーバプールテーブル32内のサーバ60のうち、プール状態(プロファイルが未配備)のサーバ60であり、かつプロファイルのスペック情報を満たすサーバ60を配備部23がリストアップする。ここでスペックを満たすとは、具体的には図14のUIで指定したCPUの種類が一致し、CPUの周波数や、コア数、メモリ容量、およびNICやHBAのポート数が、下記の条件を満たすものである。
プロファイルのスペック情報の値 ≦ サーバ60のスペック情報の値 ………(式1)
配備部23は、CPUの動作周波数の値と、コア数の値と、メモリ容量の値、およびNIC616やHBA615のポート数の値が上記(1)式を満たすプール状態のサーバ60をプロファイルの配備先の候補として抽出する。
【0049】
次に、上記ステップ233でリストアップされた配備先サーバの候補を評価する(ステップ234)。この評価の結果は、図14で示した評価枠1644に表示される情報となる。ここで配備部23が行う評価は、具体的には上記(1)式で比較するプロファイルのスペック情報の値が、サーバ60のスペック情報の値に総じて近いほど、星の数を増やし、遠いほど星の数を減らすなどである。
【0050】
なお、ステップ233において上記の式1を満たさないサーバ60も候補として残し、ステップ234において、該当サーバ60は星の数をゼロとする評価にしても良い。次にステップ233でリストアップしたサーバ60とステップ234の各サーバ60の評価結果をプロファイル配備UIに表示する(ステップ235)。
【0051】
これにより、プロファイル配備UIには、図14で示した配備候補一覧枠1643のサーバ一覧と、各サーバ60の評価枠1644が表示される。ユーザが図14のUIを操作してプロファイルの配備先のサーバ60の選択を完了すると(ステップ236)、選択されたサーバ60とプロファイルの状態を更新する。具体的には、配備部23は、サーバプールテーブル32のうち、ステップ236選択されたサーバ60の状態(カラム322)を「利用中」に更新し、かつプロファイルDB40の配備するプロファイルの配備サーバ(カラム404)に選択されたサーバ60の識別子を保持するように更新する。
【0052】
次に、配備部23が確定部24を呼び出し、確定部24に配備するプロファイルと選択されたサーバ60を受け渡す(ステップ238)。
【0053】
図16に、構成管理プログラム20がユーザにストレージ装置80の候補を選択するために提供するUI(User Interface)の例として、GUI(Graphical User Interface)の例を示す。このGUIは、管理サーバ10に接続する出力装置16や、管理サーバ10にネットワーク70を介して接続された他の端末の表示装置等にブラウザや専用のプログラム、およびテキストなどを用いて表示する。ウインドウ1660はブラウザやプログラムのウインドウを示す。ウインドウ1660には、ストレージ候補の一覧と、操作のためのボタン等が表示される。ストレージ情報枠1661には、所望のストレージ装置80の容量を表示される。ストレージ候補一覧1662に、候補となるストレージ装置80の一覧として、ストレージ装置80のLU情報1663、容量1664、および評価1665が表示される。LU情報1663には、該当ストレージ装置80のストレージ装置識別子とLU番号が表示される。容量には、該当ストレージ装置80の容量が表示される。評価1665には、ユーザが配備先サーバ60を選択するときに参考となるガイド情報を表示する。図の例では、5つの星を利用し、5段階でガイド情報を表示している。ユーザは、ボタン1666をクリックすることで、ストレージ装置80を選択する。選択されたボタン1666は、図の例では二重丸になることを示している。ストレージ装置80が選択された状態で、確定ボタン1667をクリックすると、ストレージ装置80の選択が確定する。キャンセルする場合は、キャンセル1668をクリックする。
【0054】
図17に、構成管理プログラム20の確定部24で行われる処理のフローチャートを示す。確定部24は、配備部23より取得した、配備するプロファイルと、上記ステップ236で選択されたサーバ60の情報を利用し、ネットワークプールテーブル33からネットワーク70の候補をリストアップする(ステップ2401)。ステップ2401の詳細な処理フローについては図18に記載する。次に、確定部24は、ネットワーク70の候補を評価する(ステップ2402)。ここでネットワーク70の評価は、具体的にはネットワーク70の性能(伝送速度)が高いほど星の数を増大させ、また、QoS(Quality of Service)等の付加価値の数が多いほど星の数を増やす。
【0055】
次に、確定部24はネットワーク候補選択UIを表示する(ステップ2403)。ネットワーク候補選択UIは、図16に示したストレージ装置80の選択UIと同様に、ネットワーク70の候補を選択するためのUIであり、図16と同様であるので図示は省略する。具体的には、プロファイルで要求されているネットワーク70の接続先仮想ネットワーク番号と、ネットワーク70の候補の一覧と、該当ネットワーク70を構成するネットワーク機器や、該当ネットワーク70の性能およびQoS設定、および該当ネットワーク70のステップ2402で示した評価を表示し、それらの候補からユーザがネットワーク70を選択するUIである。
【0056】
ユーザがネットワーク候補選択UIでネットワークの選択を完了すると、確定部24は選択されたネットワーク70に対応するネットワークインタフェイス識別子を取得する(ステップ2404)。具体的には、選択されたネットワーク70に対応するネットワークインタフェイス識別子をネットワークプールテーブル33から取得し、ネットワークプールテーブル33の該当ネットワークインタフェイス識別の状態(カラム332)を「利用中」に更新し、識別子プールテーブル31の該当ネットワークインタフェイス識別子の利用中フラグ(カラム313)を「利用中」に更新する。さらに、プロファイルDB40のネットワーク(カラム405)に取得したネットワークインタフェイス識別子を追加する。次に、配備するプロファイルの全てのネットワーク70のネットワークインタフェイス識別子を取得したか確認する。Yesであればステップ2411へ、Noであればステップ2401へ移動する。
【0057】
次に、確定部24は、配備部23より取得した、配備するプロファイルと、選択されたサーバ60の情報を利用し、ストレージプールテーブル34からストレージ候補をリストアップする(ステップ2411)。ステップ2411の詳細な処理フローについては図19に記載する。次に、確定部24はストレージ候補を評価する(ステップ2412)。ここでストレージ装置80の候補の評価は、具体的にはプロファイルのスペック情報におけるストレージ装置80の容量が、ストレージ候補の容量に近いほど、星の数を増やし、遠いほど星の数を減らす。次に確定部24は、ストレージ候補選択UIを表示する(ステップ2413)。ここで確定部24が表示するUIの例が、図16に記載の内容である。ユーザがストレージ候補選択UIの候補からストレージ装置80の選択を完了すると、確定部24は選択されたストレージ装置80に対応するストレージインタフェイス識別子を取得する(ステップ2414)。具体的には、確定部24は図16のUIで選択されたストレージ装置80に対応するストレージインタフェイス識別子をストレージプールテーブル34から取得し、ストレージプールテーブル34の該当ネットワークインタフェイス識別の状態(カラム342)を「利用中」に更新し、識別子プールテーブル31の該当ストレージインタフェイス識別子の利用中フラグ(カラム313)を「利用中」に更新する。さらに、プロファイルDB40のストレージ(カラム406)に取得したストレージインタフェイス識別子を追加する。
【0058】
次に、確定部24は設定されたサーバ60に配備するプロファイルの全てのストレージ装置80のストレージインタフェイス識別子を取得したか確認する。Yesであればステップ2416へ、Noであればステップ2411へ移動する。ステップ2416では、適用部25を呼び出し、プロファイルを配備するサーバ60の識別子と、取得したネットワークインタフェイス識別子の一覧、および取得したストレージインタフェイス識別子の一覧を適用部25に受け渡す。
【0059】
図18は、図17のステップ2401で行われるネットワーク70の候補をリストアップする処理の詳細なフローチャートを示す。ステップ2422では、確定部24はネットワークプールテーブル33のうち、利用中のネットワーク70をフィルタ(除外)する。具体的には、ネットワークプールテーブル33のカラム332の状態が「プール」のものを残し、「利用中」のものを除外する。次にステップ2424では、確定部24はサーバ60に配備するプロファイルのネットワーク70のスペックを満たし、かつフィルタされなかったネットワーク70候補を検索する。具体的には、配備するプロファイルに定義されている接続する仮想ネットワーク(VLAN番号)と接続可能なネットワークインタフェイス識別子(MACアドレス)を、ネットワークプールテーブル33から検索し、リストアップする。ステップ2425では、ステップ2424において、ネットワーク70の候補が有るか確認する。Yesの場合は終了し、Noの場合はネットワークプールの不足をユーザに通知する(ステップ2426)。この通知は具体的には、UI等への表示などである。なお、ステップ2426において、ネットワーク70のプールを増やす処理が行われるまでウエイトしても良いし、自動的にネットワーク70のプールを増やす処理を行うため、他のプログラムを呼び出しても良い。
【0060】
図19は、図17のステップ2411で行われるストレージ候補をリストアップする処理の詳細なフローチャートを示す。ステップ2434では、確定部24はストレージプールテーブル34のうち、利用中のストレージ装置80をフィルタ(除外)する。具体的には、ストレージプールテーブル34のカラム342の状態が「プール」のものを残し、「利用中」のものを除外する。次に、ステップ2436では、確定部24がストレージ装置80の属性に対して不適合なストレージ装置80をフィルタ(除外)する。ここでは、ストレージプールテーブル34の属性情報(カラム346)に示す情報を利用して、配備するプロファイルの定義において、属性情報と一致しないストレージ装置80をフィルタする。たとえばプロファイルの定義において、OSは「Windows」(登録商標)であるが、ストレージ装置80の属性情報は「OS:Linux用」であれば、該当ストレージ装置80はフィルタ(除外)される。
【0061】
次にステップ2437では、確定部24は、配備するプロファイルで定義されているストレージ装置80の容量を満たし、かつ、フィルタされなかったストレージ候補を検索し、リストアップする。ここで、容量(スペック)を満たすとは、下記の条件を満たすものである:
プロファイルのストレージ容量 ≦ ストレージプールテーブル34のストレージ容量
………(式2)
ステップ2438では、確定部24はステップ2437において、ストレージ候補が有るか否かを確認する。Yesの場合は終了し、Noの場合はストレージプールの不足をユーザに通知する(ステップ2439)。具体的には、UI等への表示などである。なお、また、ステップ2439において、ストレージ装置80のプールを増やす処理が行われるまでウエイトしても良いし、自動的にストレージ装置80のプールを増やす処理を行うため、他のプログラムを呼び出しても良い。
【0062】
図20に、構成管理プログラム20の適用部25で行われる処理のフローチャートを示す。適用部25は、確定部24より外部の機器または装置に接続するI/Oインタフェイス(NIC616とHBA615)のインタフェイス識別子を取得し、プロファイルの配備先となるサーバ60に対してI/Oインタフェイスのインタフェイス識別子の書き換えを行うように指示する(ステップ251)。ここで、サーバ60側の識別子書き換えプログラム620(図2記載)が適用部25からの指示を受信し、サーバ60のNIC616のネットワークインタフェイス識別子、およびHBA615のストレージインタフェイス識別子をそれぞれ書き換える。なお、識別子書き換えプログラム620は、ステップ251の実行時に、適用部25がサーバ60に対して配信しても良い。配信の方法としては、例えばPXEブートなどのネットワークブートにより配信する方法である。
【0063】
サーバ60の識別子書き換えプログラム620がI/Oインタフェイスのインタフェイス識別子の書き換えが完了すると、該当サーバ60からプロファイルに定義されたネットワーク70およびストレージ装置80に接続可能かを確認する(ステップ252)。具体的には、サーバ60に接続のテスト用プログラムを適用部25が配信し、該当テスト用プログラムがネットワーク70にパケットを送出したり、ストレージ装置80へアクセスする処理を行う。サーバ60のテスト用プログラムがI/Oインタフェイスから接続先(外部の機器または装置)までの接続の成功を確認(ステップ253)し、接続に成功するとステップ254へ、失敗するとステップ255へ移る。ステップ254では、プロファイルを配備したサーバ60の接続完了をユーザに通知する。この通知は、具体的には、UIへの表示などである。ステップ255では、接続に失敗したことをユーザに通知する。ここで、ステップ251からリトライしても良い。
【0064】
図21に、構成管理プログラム20の解除部26で行われる処理のフローチャートを示す。解除部26は、ユーザからの指示に基づいてサーバ60で稼動中のプロファイル配備の解除要求を取得する(ステップ261)。この要求は、構成管理プログラム20のUIなどから受け付ける。次に解除部26は、リソースの初期化の有無を問い合わせる(ステップ262)。具体的には、UIなどでネットワーク70およびストレージ装置80の初期化を行うか否かをユーザに問い合わせ、初期化が必要であるか否かを取得する。リソースの初期化が必要か否かを確認(ステップ263)し、必要であればステップ264へ進み、不要であればステップ267へ移る。
【0065】
ステップ264では、解除部26はプロファイルの配備を解除するサーバ60の状態を確認する。ここで、サーバ60の状態とは、電源状態や障害の有無などである。サーバ60が起動中の状態であれば、ユーザに停止を促すUIを表示し停止するまでウエイトするか、自動的にサーバ60をシャットダウンおよび停止する。ステップ265では、ネットワーク70の初期化を行う。具体的には、解除部26がサーバ60に初期化プログラムを配信し、ネットワーク70の一部または全部に対してARPテーブルの初期化パケットを送出するなどである。ステップ265では、ストレージ装置80の初期化を行う。具体的には、解除部26がサーバ60に初期化プログラムを配信し、ストレージ装置80の一部または全部に対してデータクリアを行う。なお、初期化プログラムは、ステップ265で送付したプログラムと同じものでもよいため、一度配信すればよい。また、ステップ265とステップ266は、必ず両方を実施する必要は無い。
【0066】
ステップ267では、解除部26がプロファイルの配備を解除するサーバ60が利用中のインタフェイス識別子を解除する要求をサーバ60に対して通知する。利用中のインタフェイス識別子の解除は、たとえば、サーバ60に搭載のNIC616およびHBA615のインタフェイス識別子を、NIC616およびHBA615のデフォルトのインタフェイス識別子に戻す。ステップ268では、プロファイルの解除処理を行う。ここでは、プロファイルDB40の解除するプロファイルに対して、ネットワーク(カラム405)およびストレージ装置(カラム406)に記載のインタフェイス識別子を取得し、識別子プールテーブル31の該当インタフェイス識別子の利用中フラグ(カラム313)を「未使用」に更新し、ネットワークプールテーブル33の該当インタフェイス識別子の状態(カラム332)を「プール」に更新し、ストレージプールテーブル34の該当インタフェイス識別子の状態(カラム342)を「プール」に更新する。さらに解除部26はサーバプールテーブル32のプロファイルの配備を解除するサーバ60の状態(カラム322)を「プール」に更新し、プロファイルDB40の解除するプロファイルの配備サーバ(カラム404)を「未配備」に更新し、ネットワーク(カラム405)およびストレージ(カラム406)をクリアする。
【0067】
本実施形態によれば、計算機システムの構築や構成変更に係るサーバ60とネットワーク70とストレージ装置80等の外部の機器との接続を、サーバ60側のインタフェイス識別子の変更のみで実施することができる。これにより、ネットワーク管理サーバ170が管理するネットワーク70と、ストレージ管理サーバ180が管理するストレージ装置80と、サーバ管理者が管理するサーバ60を備えた計算機システムにおいて、サーバ管理者が管理サーバ10を操作してサーバ60のネットワークインタフェイス識別子とストレージインタフェイス識別子を変更するだけでサーバ60のI/Oインタフェイスに接続される外部の機器または装置の構成を容易かつ迅速に変更することが可能となる。このように、サーバ60と外部の機器または装置と接続するためのI/Oインタフェイスのインタフェイス識別子を変更するだけで、I/Oインタフェイスと通信を行う外部の機器または装置を選択することができる。これにより、管理サーバ10のユーザ(またはサーバ管理者)は、前記従来例のように、ネットワーク管理サーバ170の管理者やストレージ管理サーバ180の管理者に通信経路やアクセスパスの変更を依頼することなく、サーバ60のプロファイルに応じた通信経路やアクセスパスを迅速に設定することができるのである。
【0068】
<実施形態2>
第1の実施形態では、計算機システムを構成するサーバ60から、どのネットワーク70およびどのストレージ装置80であっても接続可能な場合について述べた。本第2の実施形態では、計算機システムを構成するサーバ60から接続不可なネットワーク70およびストレージ装置80が存在する場合について述べる。
【0069】
本実施形態では、図6に示したサーバプールテーブル32において、カラム324に示すサーバの接続先情報が必要となる。カラム324は、カラム321に示すサーバ60が接続可能なネットワーク70およびストレージ装置80の情報を保持している。たとえば、HBA1から接続可能なストレージ装置80がストレージ装置1およびストレージ装置2であれば、「HBA1:ストレージ装置1,ストレージ装置2」と記載する。
【0070】
図22に、本実施形態のネットワークプール候補検索2401で行われる処理のフローチャートを示す。図22は、第1実施形態の図18に示した確定部24のネットワークプール候補検索2401を置き換える処理である。図22で第1実施形態と異なるのは、ステップ2423が追加されている点である。
【0071】
ステップ2423では、確定部24がプロファイルの配備先のサーバ60が接続できないネットワーク70をフィルタ(除外)する。具体的には、確定部24はサーバプールテーブル32の接続先(カラム324)と、ネットワークプールテーブル33の所属(カラム333)を利用し、配備先のサーバ60から接続できないネットワーク機器701に所属するネットワーク70をフィルタ(除外)する。
【0072】
図23に、本実施形態のストレージプール候補検索2411で行われる処理のフローチャートを示す。図23は、第1実施形態の図19に示した確定部24のストレージプール候補検索2411を置き換える処理である。図23で実施形態1と異なるのは、ステップ2435が追加されている点である。ステップ2435では、プロファイルの配備先のサーバ60が接続できないストレージ装置80をフィルタ(除外)する。具体的には、確定部24はサーバプールテーブル32の接続先(カラム324)と、ストレージプールテーブル34の所属(カラム343)を利用し、配備先サーバから接続できないストレージ装置80に所属するストレージ(LU90)をフィルタする。
【0073】
本実施形態によれば、サーバ60から接続不可なネットワーク70およびストレージ装置80が存在する場合であっても、サーバ60から接続可能なネットワーク70およびストレージ装置80を利用して、計算機システムの構成を変更できる。
【0074】
<実施形態3>
前記実施形態1および実施形態2では、計算機システムを構成する全てのサーバ60、ネットワーク70、およびストレージ装置80を対象として、計算機システムを構成する場合について述べた。本第3実施形態では、ユーザに応じて、計算機システムを構成する一部のサーバ60、ネットワーク70、およびストレージ装置80を対象として計算機システムの構成を変更する場合について述べる。
【0075】
本実施形態では、図1に示すテーブル群30が、ユーザとグループ情報を保持する図9のグループテーブル35を有している必要がある。
【0076】
本実施形態では、図6に示したサーバプールテーブル32において、カラム325に示すグループの情報が必要となる。カラム325は、カラム321に示すサーバ60が所属するグループ識別子が保持されている。なお、1つのサーバ60が複数のグループに属していても良い。その場合、カラム325に複数のグループ識別子が保持される。
【0077】
本実施形態では、図7に示したネットワークプールテーブル33において、カラム335に示すグループの情報が必要となる。カラム335は、該当ネットワーク70が所属するグループ識別子が保持されている。なお、1つのネットワーク70が複数のグループに属していても良い。その場合、カラム335に複数のグループ識別子が保持される。
【0078】
本実施形態では、図8に示したストレージプールテーブル34において、カラム348に示すグループの情報が必要となる。カラム348は、該当ストレージ装置80が所属するグループ識別子が保持されている。なお、1つのストレージ装置80が複数のグループに属していても良い。その場合、カラム348に複数のグループ識別子が保持される。
【0079】
図9は、グループテーブル35の例を示す。カラム351には、ユーザの識別子を保持する。カラム352には、カラム351のユーザが利用可能なグループの識別子を保持する。ここで、ユーザが複数のグループを利用可能な場合は、複数のグループ識別子を保持する。
【0080】
本実施形態では、サーバプールテーブル32、ネットワークプールテーブル33、ストレージプールテーブル34のグループの情報を取得する方法としては、例えば取得部21において、テーブルの作成後にグループ情報を設定するUIを表示し、ユーザに入力させる。グループテーブル35の作成も同様である。
【0081】
本実施形態では、配備部23に記載されているプロファイル配備UIを表示する前に、ユーザを認証するためのログイン画面等をUIに表示し、ユーザの識別を実施し、該当ユーザが利用できるグループを、グループテーブル35から取得する。さらに、実施形態1で示した配備部23のステップ233(図15)において、サーバプールテーブル32のグループ(カラム325)を利用して、ユーザが利用できるグループのサーバ60のみを候補とする。
【0082】
図24に、本実施形態のネットワークプール候補検索2401で行われる処理のフローチャートを示す。図24において前記第2実施形態と異なるのは、ステップ2421が追加されている点である。ステップ2421では、確定部24はユーザが利用できないグループのネットワーク70をフィルタ(除外)する。具体的には、ネットワークプールテーブル33のグループ(カラム335)を利用して、ログイン中のユーザが利用できるグループ識別子と一致しないネットワーク70をフィルタする(除外)。
【0083】
図25に、本実施形態のストレージプール候補検索2411で行われる処理のフローチャートを示す。図25において前記第2実施形態と異なるのは、ステップ2433が追加されている点である。ステップ2433では、確定部24はユーザが利用できないグループのストレージ装置80をフィルタする。具体的には、ストレージプールテーブル34のグループ(カラム348)を利用して、ログイン中のユーザが利用できるグループ識別子と一致しないストレージ装置80をフィルタする。
【0084】
本実施形態によれば、複数のユーザが同じ計算機システムを共有して利用する場合において、各ユーザの利用可能なサーバ60、ネットワーク70、ストレージ装置80の範囲を制限することができる。
【0085】
<実施形態4>
前記実施形態1では、サーバ60がストレージ装置80を占有する場合について述べた。本第4実施形態では、ストレージ装置80を複数のサーバ60で共有する場合について述べる。
【0086】
本実施形態では、図8に示したストレージプールテーブル34において、カラム347に示す共有の情報が必要となる。カラム347は、該当ストレージ装置80が共有可能か否かをしめす。図では、共有可能な場合には「○」と記載している。
【0087】
本実施形態では、図11に示したプロファイル入力および更新するために提供するUIにおいて、共有設定ボタン1609を有する。共有設定ボタン1609をクリックすることで、ストレージ装置80の共有設定を行うUIを表示する。ストレージ装置80の共有設定を行うUIの例は図26に示す。
【0088】
本実施形態では、図12に示したプロファイルDB40において、スペック(カラム403)の情報として、ストレージ装置80の共有設定が保持される。具体的には、共有が不要な場合には、ストレージ装置80の情報に対して「not-share」を保持し、共有が必要な場合には、共有するLU情報として、「share:LU2」と記載する。なお、LU情報として、LUが所属するストレージ装置80の情報を併せて保持しても良い。
【0089】
図26に、構成管理プログラム20がユーザに共有設定を実施に提供するUIの例として、GUIの例を示す。このGUIは、管理サーバ10に接続する表示装置15や、管理サーバ10にネットワーク70を介して接続された他の端末の表示装置等にブラウザや専用のプログラム、およびテキストなどを用いて表示する。ウインドウ1680はブラウザやプログラムのウインドウを示す。ウインドウ1680には、共有可能なストレージ装置80の候補の一覧と、操作のためのボタン等が表示される。共有可能ストレージ一覧枠1681には、候補となるストレージ装置80の一覧として、ストレージ装置80のLU情報1682、容量1683、共有可能残数1684、および共有サーバ1685が表示される。LU情報1682には、該当ストレージ装置80のストレージ装置識別子とLU番号が表示される。容量1683には、該当ストレージ装置80の容量が表示される。共有可能残数1684には、該当ストレージ装置80が共有できる残りの数を表示する。この値は、該当ストレージ装置80に接続可能なストレージインタフェイス識別子の残数より算出する。共有サーバ1685には、現在該当ストレージ装置80が割り当て済みのサーバ60の識別子を表示する。ユーザは、ボタン1686をクリックすることで、ストレージ装置80を選択する。選択されたボタン1686は、図の例では二重丸になることを示している。ストレージ装置80が選択された状態で、OKボタン1687をクリックすると、ストレージ装置80の選択が確定する。キャンセルする場合は、キャンセル1688をクリックする。
【0090】
図27に、本実施形態の定義部22で行われる処理のフローチャートを示す。図27において前記第3実施形態と異なるのは、ステップ221が追加されている点である。ステップ221では、定義部22が共有可能なストレージ装置80の候補を検索する。具体的には、定義部22はストレージプールテーブル34の共有の情報(カラム347)が「○」であるものをリストアップする。ここでリストアップされたストレージ装置80が、図26で示した共有設定UIに表示される。
【0091】
図28に、本実施形態のストレージプール候補検索2411で行われる処理のフローチャートを示す。図28において前記第3実施形態と異なるのは、ステップ2431およびステップ2432が追加されている点である。ステップ2431では、確定部24はプロファイルに共有ストレージ装置の設定があるかを確認する。共有ストレージ装置の設定が有る場合にはステップ2432に移る。ここで、プロファイルに共有ストレージの設定があるとは、具体的にはプロファイルDB40のスペック(カラム403)の情報として、「share」という情報を持つストレージ装置80が存在する場合である。ステップ2432では、指定されているストレージ装置80に候補を絞り込む。具体的には、プロファイルDB40のスペック(カラム403)の情報に記載されているLU情報から、該当LU90に接続可能なストレージ装置80に絞りこむ。
【0092】
本実施形態によれば、複数のサーバ60で一つのストレージ装置80を共有して共有ストレージ装置として利用する計算機システムを構築できる。
【0093】
<実施形態5>
前記第1実施形態では、1台のサーバ60に対して、1つのOSが実行される場合について述べた。本実施形態では、1台のサーバ60の複数の仮想サーバを稼動させ、仮想サーバ毎にOSが実行可能な場合について述べる。
【0094】
図29は、本実施形態のサーバ60の構成である。第1実施形態と異なるのは、メモリ611に仮想化部630、仮想サーバ631を保持する点である。仮想化部630は、サーバ60上で仮想サーバ631の実行を管理するハイパーバイザ(仮想マシンモニターなどとも呼ばれる。)であり、仮想サーバ631は各々がOSを実行させる。
【0095】
本実施形態では、第1実施形態の図15のステップ234におけるサーバ60の評価の方法が異なり、プロファイルのスペック情報の値が、サーバ60のスペック情報の値に比べて小さいほど星の数を増やし、大きいほど星の数を減らす。
【0096】
図30に、本実施形態の適用部30で行われる処理のフローチャートを示す。第1実施形態と異なるのは、ステップ256および仮想化部630が追加されている点と、ステップ251およびステップ252が削除されている点である。ステップ256では、適用部30がプロファイルに従った仮想サーバ60の構築を仮想化部630に要求する。ここで、仮想サーバに対して作成される仮想NICおよび仮想HBAの持つインタフェイス識別子は、適用部25が、確定部24より取得したインタフェイス識別子に設定するように仮想化部630に要求する。仮想化部630は、要求された仮想サーバを作成し、該当仮想サーバの仮想NICおよび仮想HBAのインタフェイス識別子の設定を実施する。
【0097】
本実施形態によれば、サーバ60で仮想サーバ631が稼動する計算機システムを構築できる。
【0098】
<実施形態6>
前記第1実施形態では、サーバ60が固定的にNIC616およびHBA615を備える場合について述べた。本実施形態では、サーバ60のNICおよびHBAの変更ができる場合について述べる。
【0099】
図31は、本実施形態のサーバ60の構成である。第1実施形態と異なるのは、サーバ60は識別子書き換えプログラム620を持たず、接続部617を介してI/Oスイッチ640と接続されている点である。I/Oスイッチ640は、管理用NIC614、接続部617、I/O割り当て部641を備えており、I/O割り当て部641の下流(インタフェイス側)には図示しないポートを介して1つ以上のHBA615と、1つ以上のNIC616を接続している。I/O割り当て部は、サーバ60の管理用NIC614からの指令に応じてサーバ60とHBA615、NIC616との割り当てを変更できる。
【0100】
本実施形態では、適用部25は、第1実施形態1で示した図20のステップ251において、I/O割り当て部641に対して、確定部24から取得したインタフェイス識別子を通知する。I/O割り当て部641は、取得したインタフェイス識別子を持つHBA615およびNIC616を、サーバ60に対して割り当てる。
【0101】
本実施形態では、解除部26は、実施形態1で示した図21のステップ267において、サーバ60に割り当てたNICおよびHBAの割り当てを解除する。
【0102】
本実施形態によれば、サーバ60がインタフェイス識別子書き換え手段を持たない場合であっても、計算機システムの構築が可能である。
【0103】
<補足>
なお、請求項1に記載のサーバ計算機の構成管理方法において、前記インタフェイス識別子の1つはWWNである。
【0104】
また、請求項1に記載のサーバ計算機の構成管理方法において、前記インタフェイス識別子の1つはMACアドレスである。
【0105】
また、請求項1に記載のサーバ計算機の構成管理方法において、前記ネットワーク識別子は仮想ネットワーク(VLAN)番号である。
【0106】
<1>
複数のサーバ計算機と、前記複数のサーバ計算機を管理する管理サーバと、前記サーバ計算機と複数の外部の機器の何れかとを接続するインタフェイスと、前記インタフェイスに設定されたインタフェイス識別子に対応して通信を行う前記外部の機器が設定された通信経路と、を備えて前記複数のサーバ計算機の構成を管理する方法であって、
前記管理サーバが、前記複数の外部の機器に設定された通信先のインタフェイス識別子をそれぞれ取得し、第1のテーブルに格納するステップと、
前記管理サーバが、前記複数のサーバ計算機の仕様とサーバ計算機の識別子をそれぞれ取得し、第2のテーブルに格納するステップと、
前記管理サーバが、前記複数の外部の機器の仕様をそれぞれ取得し、前記第1のテーブルに格納するステップと、
前記管理サーバが、前記サーバ計算機に配備するプロファイルを受け付けるステップと、
前記管理サーバが、前記プロファイルを満たすサーバ計算機を前記第2のテーブルから取得するステップと、
前記管理サーバが、前記プロファイルを満たす外部の機器を前記第1のテーブルから取得し、当該取得した外部の機器の接続先のインタフェイス識別子を前記第1のテーブルから取得するステップと、
前記管理サーバが、前記第2のテーブルから取得したサーバ計算機に対して、前記第1のテーブルから取得したインタフェイス識別子を通知するステップと、
前記サーバ計算機が、前記管理サーバから受信したインタフェイス識別子で、当該サーバ計算機のインタフェイスのインタフェイス識別子を更新するステップと、
を含むことを特徴とするサーバ計算機の構成管理方法。
【0107】
<2>
前記外部の機器は、ネットワーク機器とストレージ装置を含み、
前記インタフェイスは、前記ネットワーク機器と通信を行うネットワークインタフェイスと、前記ストレージ装置と通信を行うストレージインタフェイスとを含み、
前記インタフェイス識別子は、前記ネットワークインタフェイスに設定されるネットワークインタフェイス識別子と、前記ストレージインタフェイスに設定されるストレージインタフェイス識別子とを含み、
前記第1のテーブルは、
前記ネットワーク機器に設定されたネットワークインタフェイス識別子とネットワーク識別子との関係を保持するネットワークプールテーブルと、
前記ストレージ装置に設定されたストレージインタフェイス識別子とディスク容量との関係を保持するストレージプールテーブルと、を含み、
前記管理サーバが、前記複数の外部の機器に設定された通信先のインタフェイス識別子をそれぞれ取得し、第1のテーブルに格納するステップは、
前記ネットワークインタフェイス識別子とネットワーク識別子との関係を取得して前記ネットワークプールテーブルに格納するステップと、
前記ストレージインタフェイス識別子とディスク容量との関係を取得して前記ストレージプールテーブルに格納するステップと、を含み、
前記管理サーバが、前記プロファイルを満たす外部の機器を前記第1のテーブルから取得し、当該取得した外部の機器の接続先のインタフェイス識別子を前記第1のテーブルから取得するステップは、
前記プロファイルを満たすネットワーク識別子を前記ネットワークプールテーブルから取得し、当該取得したネットワーク識別子に対応するネットワークインタフェイス識別子を取得するステップと、
前記プロファイルを満たす容量のストレージ装置を前記ストレージプールテーブルから取得し、当該取得したストレージ装置に対応するストレージインタフェイス識別子を取得するステップと、を含み、
前記管理サーバが、前記第2のテーブルから取得したサーバ計算機に対して、前記第1のテーブルから取得したインタフェイス識別子を通知するステップは、
前記ネットワークプールテーブルから取得したネットワークインタフェイス識別子と、前記ストレージプールテーブルから取得したストレージインタフェイス識別子とを前記サーバ計算機に通知し、
前記サーバ計算機が、前記管理サーバから受信したインタフェイス識別子で、当該サーバ計算機のインタフェイスのインタフェイス識別子を更新するステップは、
前記管理サーバから受信したネットワークインタフェイス識別子を前記ネットワークインタフェイスの識別子として更新し、前記管理サーバから受信した前記ストレージインタフェイス識別子を前記ストレージインタフェイスの識別子として更新することを特徴とする<1>に記載のサーバ計算機の構成管理方法。
【0108】
<3>
前記第1のテーブルは、前記インタフェイス識別子が前記サーバのいずれかで利用中であるか否かを示す情報を保持し、
前記管理サーバが、前記プロファイルを満たす外部の機器を前記第1のテーブルから取得し、当該取得した外部の機器の接続先のインタフェイス識別子を前記第1のテーブルから取得するステップは、
前記第1のテーブルで、利用中であるか否かを示す情報が利用中でないことを示すインタフェイス識別子のうちの一つを取得し、前記第1のテーブルから取得したインタフェイス識別子の利用中であるか否かを示す情報を利用中に更新することを特徴とする<1>に記載のサーバ計算機の構成管理方法。
【0109】
<4>
前記管理サーバが、前記第2のテーブルから取得したサーバ計算機の前記インタフェイス識別子を解除する要求を受け付けるステップと、
前記管理サーバが、前記解除の要求を受け付けた前記サーバ計算機に前記インタフェイス識別子の解除を通知するステップと、
前記管理サーバが、前記解除の要求を受け付けた前記サーバ計算機の前記インタフェイス識別子について、前記第1のテーブルの前記利用中であるか否かを示す情報を未使用に更新するステップと、
をさらに含むことを特徴とする<3>に記載のサーバ計算機の構成管理方法。
【0110】
<5>
前記第2のテーブルは、前記サーバ計算機の識別子毎にサーバ計算機の仕様を格納したサーバプールテーブルを含み、
前記サーバプールテーブルは、サーバ計算機が利用中であるか否かを示す情報を有し、
前記管理サーバが、前記プロファイルを満たすサーバ計算機を前記第2のテーブルから取得するステップは、
前記サーバプールテーブルで、利用中であるか否かを示す情報が利用中でないことを示すサーバ計算機の識別子のうちの一つを取得し、当該取得したサーバ計算機の識別子に対応する利用中であるか否かを示す情報を利用中に更新することを特徴とする<1>に記載のサーバ計算機の構成管理方法。
【0111】
<6>
前記管理サーバは、サーバ計算機のユーザと、前記ユーザが所属するグループ識別子との関係を保持するグループテーブルを備え、
前記第1のテーブルは、前記インタフェイス識別子が所属するグループ識別子を格納し、
前記管理サーバが、前記サーバ計算機を利用するユーザを受け付けて、前記グループテーブルから前記ユーザが所属するグループ識別子を特定し、
前記管理サーバが、前記プロファイルを満たす外部の機器を前記第1のテーブルから取得し、当該取得した外部の機器の接続先のインタフェイス識別子を前記第1のテーブルから取得するステップは、
前記第1のテーブルで、前記プロファイルを満たす外部の機器のうち、前記グループ識別子が前記特定されたグループ識別子と一致するインタフェイス識別子のうちの一つを取得することを特徴とする<1>に記載のサーバ計算機の構成管理方法。
【0112】
<7>
前記ストレージプールテーブルは、前記ストレージ装置が前記複数のサーバ計算機から共有可能であることを示すフラグ保持し、
前記管理サーバが、前記サーバ計算機に配備するプロファイルを受け付けるステップは、
前記サーバ計算機が利用するストレージ装置を共有するか否かの情報を受け付けるステップを含み、
前記プロファイルを満たす容量のストレージ装置を前記ストレージプールテーブルから取得し、当該取得したストレージ装置に対応するストレージインタフェイス識別子を取得するステップは、
前記受け付けたプロファイルがストレージ装置の共有を行う場合には、前記ストレージプールテーブルのフラグが共有可能であることを示し、かつ、前記プロファイルで指定された容量のストレージ装置を前記ストレージプールテーブルから取得することを特徴とする<2>に記載のサーバ計算機の構成管理方法。
【0113】
<8>
前記サーバ計算機は、仮想サーバを実行する仮想化部を有し、
前記管理サーバが、前記第2のテーブルから取得したサーバ計算機に対して、前記第1のテーブルから取得したインタフェイス識別子を通知するステップは、
前記第2のテーブルから取得したサーバ計算機の前記仮想化部に対して、前記インタフェイス識別子を通知し、
前記サーバ計算機が、前記管理サーバから受信したインタフェイス識別子で、当該サーバ計算機のインタフェイスのインタフェイス識別子を更新するステップは、
前記仮想化部が、前記仮想サーバが備える仮想インタフェイスのインタフェイス識別子を前記管理サーバから受信したインタフェイス識別子で更新することを特徴とする<1>に記載のサーバ計算機の構成管理方法。
【0114】
<9>
前記複数のサーバ計算機は、前記複数の外部の機器に接続されるインタフェイスを複数接続したI/Oスイッチに接続され、前記I/Oスイッチは、前記サーバ計算機からの指令に応じて前記サーバ計算機に割り当てる前記インタフェイスを変更するI/O割り当て部を有し、
前記サーバ計算機が、前記管理サーバから受信したインタフェイス識別子で、当該サーバ計算機のインタフェイスのインタフェイス識別子を更新するステップは、
前記サーバ計算機が前記管理サーバから受信したインタフェイス識別子を前記I/O割り当て部に通知するステップと、
前記I/O割り当て部が、前記インタフェイス識別子を有するインタフェイスを前記サーバ計算機に割り当てるステップと、を含むことを特徴とする<1>に記載のサーバ計算機の構成管理方法。
【0115】
<10>
複数のサーバ計算機と、
前記複数のサーバ計算機を管理する管理サーバと、
前記サーバ計算機と複数の外部の機器の何れかとを接続するインタフェイスと、
前記インタフェイスに設定されたインタフェイス識別子に対応して通信を行う前記外部の機器が設定された通信経路と、を備えた計算機システムにおいて、
前記管理サーバは、
前記複数の外部の機器に設定された通信先のインタフェイス識別子を格納する第1のテーブルと、
前記複数のサーバ計算機の仕様とサーバ計算機の識別子を格納する第2のテーブルと、
前記管理サーバが、前記複数の外部の機器に設定された通信先のインタフェイス識別子と仕様をそれぞれ取得し、前記第1のテーブルに格納し、前記複数のサーバ計算機の仕様とサーバ計算機の識別子をそれぞれ取得して前記第2のテーブルに格納する取得部と、
前記サーバ計算機に配備するプロファイルを受け付ける定義部と、
前記プロファイルを満たすサーバ計算機を前記第2のテーブルから取得する配備部と、 前記プロファイルを満たす外部の機器を前記第1のテーブルから取得し、当該取得した外部の機器の接続先のインタフェイス識別子を前記第1のテーブルから取得する確定部と、
前記第2のテーブルから取得したサーバ計算機に対して、前記第1のテーブルから取得したインタフェイス識別子を通知する適用部と、を有し、
前記サーバ計算機は、
前記管理サーバから受信したインタフェイス識別子で、当該サーバ計算機のインタフェイスのインタフェイス識別子を更新する識別子更新部と、
を有することを特徴とする計算機システム。
【0116】
<11>
前記外部の機器は、ネットワーク機器とストレージ装置を含み、
前記インタフェイスは、前記ネットワーク機器と通信を行うネットワークインタフェイスと、前記ストレージ装置と通信を行うストレージインタフェイスとを含み、
前記インタフェイス識別子は、前記ネットワークインタフェイスに設定されるネットワークインタフェイス識別子と、前記ストレージインタフェイスに設定されるストレージインタフェイス識別子とを含み、
前記第1のテーブルは、
前記ネットワーク機器に設定されたネットワークインタフェイス識別子とネットワーク識別子との関係を保持するネットワークプールテーブルと、
前記ストレージ装置に設定されたストレージインタフェイス識別子とディスク容量との関係を保持するストレージプールテーブルと、を含み、
前記取得部は、
前記ネットワークインタフェイス識別子とネットワーク識別子との関係を取得して前記ネットワークプールテーブルに格納し、前記ストレージインタフェイス識別子とディスク容量との関係を取得して前記ストレージプールテーブルに格納し、
確定部は、
前記プロファイルを満たすネットワーク識別子を前記ネットワークプールテーブルから取得し、当該取得したネットワーク識別子に対応するネットワークインタフェイス識別子を取得し、前記プロファイルを満たす容量のストレージ装置を前記ストレージプールテーブルから取得し、当該取得したストレージ装置に対応するストレージインタフェイス識別子を取得し、
前記適用部は、
前記ネットワークプールテーブルから取得したネットワークインタフェイス識別子と、前記ストレージプールテーブルから取得したストレージインタフェイス識別子とを前記サーバ計算機に通知し、
前記サーバ計算機の識別子更新部は、
前記管理サーバから受信したネットワークインタフェイス識別子を前記ネットワークインタフェイスの識別子として更新し、前記管理サーバから受信した前記ストレージインタフェイス識別子を前記ストレージインタフェイスの識別子として更新することを特徴とする<10>に記載の計算機システム。
【0117】
<12>
前記第1のテーブルは、前記インタフェイス識別子が前記サーバのいずれかで利用中であるか否かを示す情報を保持し、
前記確定部は、
前記第1のテーブルで、利用中であるか否かを示す情報が利用中でないことを示すインタフェイス識別子のうちの一つを取得し、前記第1のテーブルから取得したインタフェイス識別子の利用中であるか否かを示す情報を利用中に更新することを特徴とする<10>に記載の計算機システム。
【0118】
<13>
前記管理サーバは、
前記第2のテーブルから取得したサーバ計算機の前記インタフェイス識別子を解除する要求を受け付けたときに、前記解除の要求を受け付けた前記サーバ計算機に前記インタフェイス識別子の解除を通知し、前記解除の要求を受け付けた前記サーバ計算機の前記インタフェイス識別子について、前記第1のテーブルの前記利用中であるか否かを示す情報を未使用に更新する解除部をさらに有することを特徴とする<12>に記載の計算機システム。
【0119】
<14>
前記第2のテーブルは、前記サーバ計算機の識別子毎にサーバ計算機の仕様を格納したサーバプールテーブルを含み、
前記サーバプールテーブルは、サーバ計算機が利用中であるか否かを示す情報を有し、
前記配備部は、
前記サーバプールテーブルで、利用中であるか否かを示す情報が利用中でないことを示すサーバ計算機の識別子のうちの一つを取得し、当該取得したサーバ計算機の識別子に対応する利用中であるか否かを示す情報を利用中に更新することを特徴とする<10>に記載の計算機システム。
【0120】
<15>
前記管理サーバは、サーバ計算機のユーザと、前記ユーザが所属するグループ識別子との関係を保持するグループテーブルをさらに有し、
前記第1のテーブルは、前記インタフェイス識別子が所属するグループ識別子を格納し、
前記管理サーバが、前記サーバ計算機を利用するユーザを受け付けて、前記グループテーブルから前記ユーザが所属するグループ識別子を特定し、
前記確定部は、
前記第1のテーブルで、前記プロファイルを満たす外部の機器のうち、前記グループ識別子が前記特定されたグループ識別子と一致するインタフェイス識別子のうちの一つを取得することを特徴とする<10>に記載の計算機システム。
【0121】
<16>
前記ストレージプールテーブルは、前記ストレージ装置が前記複数のサーバ計算機から共有可能であることを示すフラグ保持し、
前記定義部は、
前記サーバ計算機が利用するストレージ装置を共有するか否かの情報を受け付け、
前記確定部は、
前記受け付けたプロファイルがストレージ装置の共有を行う場合には、前記ストレージプールテーブルのフラグが共有可能であることを示し、かつ、前記プロファイルで指定された容量のストレージ装置を前記ストレージプールテーブルから取得することを特徴とする<11>に記載の計算機システム。
【0122】
<17>
前記サーバ計算機は、仮想サーバを実行する仮想化部を有し、
前記適用部は、
前記第2のテーブルから取得したサーバ計算機の前記仮想化部に対して、前記インタフェイス識別子を通知し、
前記識別子更新部は、
前記仮想化部が、前記仮想サーバが備える仮想インタフェイスのインタフェイス識別子を前記管理サーバから受信したインタフェイス識別子で更新することを特徴とする<10>に記載の計算機システム。
【0123】
<18>
前記複数のサーバ計算機は、前記複数の外部の機器に接続されるインタフェイスを複数接続したI/Oスイッチに接続され、前記I/Oスイッチは、前記サーバ計算機からの指令に応じて前記サーバ計算機に割り当てる前記インタフェイスを変更するI/O割り当て部を有し、
前記識別子更新部は、
前記サーバ計算機が前記管理サーバから受信したインタフェイス識別子を前記I/O割り当て部に通知し、前記I/O割り当て部が、前記インタフェイス識別子を有するインタフェイスを前記サーバ計算機に割り当てることを特徴とする<10>に記載の計算機システム。
【0124】
<19>
複数のサーバ計算機と、前記複数のサーバ計算機を管理する管理サーバと、前記サーバ計算機と複数の外部の機器の何れかとを接続するインタフェイスと、前記インタフェイスに設定されたインタフェイス識別子に対応して通信を行う前記外部の機器が設定された通信経路と、を備えて前記複数のサーバ計算機の構成を管理するプログラムであって、
前記管理サーバが、前記複数の外部の機器に設定された通信先のインタフェイス識別子をそれぞれ取得し、第1のテーブルに格納する手順と、
前記管理サーバが、前記複数のサーバ計算機の仕様とサーバ計算機の識別子をそれぞれ取得し、第2のテーブルに格納する手順と、
前記管理サーバが、前記複数の外部の機器の仕様をそれぞれ取得し、前記第1のテーブルに格納する手順と、
前記管理サーバが、前記サーバ計算機に配備するプロファイルを受け付ける手順と、
前記管理サーバが、前記プロファイルを満たすサーバ計算機を前記第2のテーブルから取得する手順と、
前記管理サーバが、前記プロファイルを満たす外部の機器を前記第1のテーブルから取得し、当該取得した外部の機器の接続先のインタフェイス識別子を前記第1のテーブルから取得する手順と、
前記管理サーバが、前記第2のテーブルから取得したサーバ計算機に対して、前記第1のテーブルから取得したインタフェイス識別子を通知して更新させる手順と、
を前記管理サーバに実行させることを特徴とするプログラム。
【産業上の利用可能性】
【0125】
以上のように、本発明は、管理サーバに管理される複数のサーバと、予め通信経路が設定された外部の機器と、管理サーバに管理される複数のサーバと、サーバに備えられて外部の機器と通信を行うI/Oインタフェイスを備えた計算機システムに適用することができ、特に、複数のサーバを管理する管理サーバや管理プログラムに適用することができる。
【符号の説明】
【0126】
10 管理サーバ
11 メモリ
12 CPU
13 NIC
14 I/Oインタフェイス
15 入力装置
16 出力装置
20 構成管理プログラム
21 取得部
22 定義部
23 配備部
24 確定部
25 適用部
26 解除部
30 テーブル群
31 識別子プールテーブル
32 サーバプールテーブル
33 ネットワークプールテーブル
34 ストレージプールテーブル
35 グループテーブル
40 プロファイルDB
51 管理ネットワーク
60 サーバ
70 ネットワーク
80 ストレージ装置
90 LU

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のサーバ計算機と、前記複数のサーバ計算機を管理する管理サーバと、前記サーバ計算機と複数の外部の機器の何れかとを接続するインタフェイスと、前記インタフェイスに設定されたインタフェイス識別子に対応して通信を行う前記外部の機器が設定された通信経路と、を備えて前記複数のサーバ計算機の構成を管理する方法であって、
前記管理サーバが、前記複数の外部の機器に設定された通信先のインタフェイス識別子をそれぞれ取得し、第1のテーブルに格納するステップと、
前記管理サーバが、前記複数の外部の機器の仕様をそれぞれ取得し、前記第1のテーブルに格納するステップと、
前記管理サーバが、プロファイルを受け付けるステップと、
前記管理サーバが、前記プロファイルを満たす外部の機器を前記第1のテーブルから取得し、当該取得した外部の機器の接続先のインタフェイス識別子を前記第1のテーブルから取得するステップと、
を含むことを特徴とするサーバ計算機の構成管理方法。
【請求項2】
前記外部の機器は、ネットワーク機器とストレージ装置を含み、
前記インタフェイスは、前記ストレージ装置と通信を行うストレージインタフェイスを含み、
前記インタフェイス識別子は、前記ストレージインタフェイスに設定されるストレージインタフェイス識別子を含み、
前記第1のテーブルは、
前記ストレージ装置に設定されたストレージインタフェイス識別子とディスク容量との関係を保持するストレージプールテーブルを含み、
前記管理サーバが、前記複数の外部の機器に設定された通信先のインタフェイス識別子をそれぞれ取得し、第1のテーブルに格納するステップは、
前記ストレージインタフェイス識別子とディスク容量との関係を取得して前記ストレージプールテーブルに格納するステップを含み、
前記管理サーバが、前記プロファイルを満たす外部の機器を前記第1のテーブルから取得し、当該取得した外部の機器の接続先のインタフェイス識別子を前記第1のテーブルから取得するステップは、
前記プロファイルを満たす容量のストレージ装置を前記ストレージプールテーブルから取得し、当該取得したストレージ装置に対応するストレージインタフェイス識別子を取得するステップと、を含むことを特徴とする請求項1に記載のサーバ計算機の構成管理方法。
【請求項3】
前記第1のテーブルは、前記インタフェイス識別子が前記サーバのいずれかで利用中であるか否かを示す情報を保持し、
前記管理サーバが、前記プロファイルを満たす外部の機器を前記第1のテーブルから取得し、当該取得した外部の機器の接続先のインタフェイス識別子を前記第1のテーブルから取得するステップは、
前記第1のテーブルで、利用中であるか否かを示す情報が利用中でないことを示すインタフェイス識別子のうちの一つを取得し、前記第1のテーブルから取得したインタフェイス識別子の利用中であるか否かを示す情報を利用中に更新することを特徴とする請求項1に記載のサーバ計算機の構成管理方法。
【請求項4】
前記管理サーバが、前記プロファイルの解除要求を要求を受け付けるステップと、
前記管理サーバが、前記解除の要求を受け付けた前記サーバ計算機の前記インタフェイス識別子について、前記第1のテーブルの前記利用中であるか否かを示す情報を未使用に更新するステップと、
をさらに含むことを特徴とする請求項3に記載のサーバ計算機の構成管理方法。
【請求項5】
前記管理サーバは、ユーザと、前記ユーザが所属するグループ識別子との関係を保持するグループテーブルを備え、
前記第1のテーブルは、前記インタフェイス識別子が所属するグループ識別子を格納し、
前記管理サーバが、前記サーバ計算機を利用するユーザを受け付けて、前記グループテーブルから前記ユーザが所属するグループ識別子を特定し、
前記管理サーバが、前記プロファイルを満たす外部の機器を前記第1のテーブルから取得し、当該取得した外部の機器の接続先のインタフェイス識別子を前記第1のテーブルから取得するステップは、
前記第1のテーブルで、前記プロファイルを満たす外部の機器のうち、前記グループ識別子が前記特定されたグループ識別子と一致するインタフェイス識別子のうちの一つを取得することを特徴とする請求項1に記載のサーバ計算機の構成管理方法。
【請求項6】
前記ストレージプールテーブルは、前記ストレージ装置が前記複数のサーバ計算機から共有可能であることを示すフラグを保持し、
前記管理サーバが、プロファイルを受け付けるステップは、
ストレージ装置を共有するか否かの情報を受け付けるステップを含み、
前記プロファイルを満たす容量のストレージ装置を前記ストレージプールテーブルから取得し、当該取得したストレージ装置に対応するストレージインタフェイス識別子を取得するステップは、
前記受け付けたプロファイルがストレージ装置の共有を行う場合には、前記ストレージプールテーブルのフラグが共有可能であることを示し、かつ、前記プロファイルで指定された容量のストレージ装置を前記ストレージプールテーブルから取得することを特徴とする請求項2に記載のサーバ計算機の構成管理方法。
【請求項7】
複数のサーバ計算機と、
前記複数のサーバ計算機を管理する管理サーバと、
前記サーバ計算機と複数の外部の機器の何れかとを接続するインタフェイスと、
前記インタフェイスに設定されたインタフェイス識別子に対応して通信を行う前記外部の機器が設定された通信経路と、を備えた計算機システムにおいて、
前記管理サーバは、
前記複数の外部の機器に設定された通信先のインタフェイス識別子を格納する第1のテーブルと、
前記管理サーバが、前記複数の外部の機器に設定された通信先のインタフェイス識別子と仕様をそれぞれ取得し、前記第1のテーブルに格納する取得部と、
プロファイルを受け付ける定義部と、
前記プロファイルを満たす外部の機器を前記第1のテーブルから取得し、当該取得した外部の機器の接続先のインタフェイス識別子を前記第1のテーブルから取得する確定部と、
を有することを特徴とする計算機システム。
【請求項8】
前記外部の機器は、ネットワーク機器とストレージ装置を含み、
前記インタフェイスは、前記ストレージ装置と通信を行うストレージインタフェイスを含み、
前記インタフェイス識別子は、前記ストレージインタフェイスに設定されるストレージインタフェイス識別子を含み、
前記第1のテーブルは、
前記ストレージ装置に設定されたストレージインタフェイス識別子とディスク容量との関係を保持するストレージプールテーブルを含み、
前記取得部は、
前記ストレージインタフェイス識別子とディスク容量との関係を取得して前記ストレージプールテーブルに格納し、
前記確定部は、
前記プロファイルを満たす容量のストレージ装置を前記ストレージプールテーブルから取得し、当該取得したストレージ装置に対応するストレージインタフェイス識別子を取得することを特徴とする請求項7に記載の計算機システム。
【請求項9】
前記第1のテーブルは、前記インタフェイス識別子が前記サーバのいずれかで利用中であるか否かを示す情報を保持し、
前記確定部は、
前記第1のテーブルで、利用中であるか否かを示す情報が利用中でないことを示すインタフェイス識別子のうちの一つを取得し、前記第1のテーブルから取得したインタフェイス識別子の利用中であるか否かを示す情報を利用中に更新することを特徴とする請求項7に記載の計算機システム。
【請求項10】
前記管理サーバは、
前記プロファイルの解除要求を要求を受け付けて、前記解除の要求を受け付けた前記サーバ計算機の前記インタフェイス識別子について、前記第1のテーブルの前記利用中であるか否かを示す情報を未使用に更新する解除部をさらに有することを特徴とする請求項9に記載の計算機システム。
【請求項11】
前記管理サーバは、ユーザと、前記ユーザが所属するグループ識別子との関係を保持するグループテーブルをさらに有し、
前記第1のテーブルは、前記インタフェイス識別子が所属するグループ識別子を格納し、
前記管理サーバが、前記サーバ計算機を利用するユーザを受け付けて、前記グループテーブルから前記ユーザが所属するグループ識別子を特定し、
前記確定部は、
前記第1のテーブルで、前記プロファイルを満たす外部の機器のうち、前記グループ識別子が前記特定されたグループ識別子と一致するインタフェイス識別子のうちの一つを取得することを特徴とする請求項7に記載の計算機システム。
【請求項12】
前記ストレージプールテーブルは、前記ストレージ装置が前記複数のサーバ計算機から共有可能であることを示すフラグ保持し、
前記定義部は、
前記サーバ計算機が利用するストレージ装置を共有するか否かの情報を受け付け、
前記確定部は、
前記受け付けたプロファイルがストレージ装置の共有を行う場合には、前記ストレージプールテーブルのフラグが共有可能であることを示し、かつ、前記プロファイルで指定された容量のストレージ装置を前記ストレージプールテーブルから取得することを特徴とする請求項8に記載の計算機システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【公開番号】特開2012−150831(P2012−150831A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−68647(P2012−68647)
【出願日】平成24年3月26日(2012.3.26)
【分割の表示】特願2008−267541(P2008−267541)の分割
【原出願日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】