説明

計装データ伝送装置および計装データ伝送方法

【課題】複数のセンサにより計測されたアナログ信号をディジタル変換してディジタル信号を得る上での信頼性の問題を解決すること。
【解決手段】複数のセンサにより計測された状態量に応じたアナログ電流信号を得て電圧信号に変換する電流/電圧変換手段3と、この電流/電圧変換手段が出力したアナログ電圧値をディジタル値に変換するアナログ/ディジタル変換手段6と、前記アナログ/ディジタル変換手段が出力したディジタル値を前記センサの番号と一緒に定められた形式のデータとしてネットワークに送信するネットワーク伝送手段7とをそなえた計測データ伝送装置において、前記電流/電圧変換手段は直列に多重化され、また前記アナログ/ディジタル変換手段および前記ネットワーク伝送手段は多重化され、前記電流/電圧変換手段から前記アナログ/ディジタル変換手段に与えられる電圧信号を周期的に切断する切断切替手段4と、前記切断切替手段における切断の周期を設定するタイマー5とを備えたことを特徴とする計装データ伝送装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラントの計装データ伝送装置に係わり、とくにセンサによって得られたデータを収集するためのデータ伝送装置および計装データ伝送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、原子力発電プラントのような複雑なプラントでは、プラントの圧力、温度等のプロセスデータを収集するため、数千以上のセンサが設置されている。これらのセンサが測定した値は、プラントを正常かつ安全に運転するために、監視制御装置に入力される。
【0003】
現在、汎用されているセンサは、測定した値を4mAから20mAの電流値として出力するアナログインタフェースを備えているものが多く、このアナログ電流値によるインタフェースは産業界の標準となっている。センサから監視制御装置のプロセス入力部までケーブルを接続することで、監視制御装置はセンサから送られてくる電流を計り、センサが測定したプロセスデータを知ることができる。
【0004】
電流値によるプロセスデータの伝送は、(1)接続するケーブルの抵抗に依存しない、(2)ノイズ耐性が高い、(3)ケーブルが断線した場合は電流値が0mAとなり正常な範囲である4−20mAから外れるため、監視制御装置が断線を検知できる、等のメリットがあり、この標準を採用したセンサが広く市場に出回っている。
【0005】
一方、この方式では、各センサから監視制御装置のプロセス入力部まで、専用のケーブルが必要となる。したがって、センサの数が多いとケーブルの量は膨大なものとなる。ケーブルの量を減らすための部分的な解決方法は、現場に遠隔プロセスI/O装置を設けて監視制御装置との間をディジタル多重通信にすることである。この方法により、現場からのケーブル量を大幅に削減できるが、遠隔プロセスI/O装置は比較的大きな装置であるため、センサから遠隔プロセスI/O装置までのケーブルの量は依然として多い。
【0006】
以上のようなアナログ伝送の欠点を解消するため、ディジタル技術によるプロセスデータの伝送方式としてフィールドバスが開発されてきた。代表的なフィールドバスとしては、PROFIBUSまたはFoundation Fieldbus等がある。PROFIBUSおよびFoundation Fieldbusは、ともにIEC−61158−2 “Digital data communications for measurement and control”として国際標準となっている。 ただし、これらフィールドバスを使用するためには、専用のインタフェースを備えたセンサが必要である。
【0007】
入手が容易なアナログ電流値によるインタフェースを持つセンサをフィールドバスに接続する方法としては、特許文献1、特許文献2および特許文献3に示されるものがある。これらは、アナログインタフェースをフィールドバスのディジタルインタフェースに接続するための変換装置である。
【特許文献1】米国特許7706,007号( “Analog Current/Digital Bus Protocol Converter”)
【特許文献2】特開平10−247292号公報(「フィールド機器」)
【特許文献3】特開2002−124997号公報(「フィールドバス接続装置」)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1ないし3に示された、アナログインタフェースからディジタルインタフェースへの変換装置を使用すれば、必然的に装置が増え、プラントの監視制御システムに新たな故障モードを持込むことになる。
【0009】
このような故障モードで、監視制御装置側から検出できないものは、特に注意する必要がある。監視制御装置側から検出できない故障モードとしては、アナログ信号が変化しているにも関わらず、変換装置は常に一定のディジタル値を出力する故障モードがある。また、一般にフィールドバスではケーブルを共用とするため、ケーブルを削減できるメリットと引き換えに、ケーブルが共通要因故障の原因となり得る。
【0010】
本発明は上述の点を考慮してなされたもので、複数のセンサにより計測されたアナログ信号をディジタル変換してディジタル信号を得る上での信頼性の問題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的達成のため、本発明では、
センサにより計測されたプロセス量に応じたアナログ電流信号を得て電圧信号に変換する複数の電流/電圧変換手段と、前記電流/電圧変換手段の各々が出力したアナログ電圧値をディジタル値に変換するアナログ/ディジタル変換手段と、前記アナログ/ディジタル変換手段が出力したディジタル値を前記センサの番号と一緒に定められた形式のデータとしてネットワークに送信する複数のネットワーク伝送手段と、前記電流/電圧変換手段から前記アナログ/ディジタル変換手段に与えられる電圧信号を周期的に切断する切断切替手段と、前記切断切替手段における切断の周期を設定するタイマーとを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、アナログ信号の変化に正確に追従しかつ信頼性の高いディジタル計測信号を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態の構成を示す。図1において、アナログインタフェースのセンサ1は、プラントのプロセス量、例えば圧力、温度等を測定し、4mAから20mAの電流値としてケーブル2を介して出力する。通常、ケーブル2はプラント内で長い距離、例えば数十メートルから数百メートルに亘って敷設されるが、この実施形態では数十センチから数メートルで足りる。
【0014】
センサ1からの信号を二重化して監視制御装置に送るため、a系およびb系の2系列のデバイスを設置する。以下、a系を例として構成および作用を説明するが、b系についても構成および作用は同様である。
【0015】
センサ1の出力電流が与えられる抵抗3aの両端の電位差を、スイッチ(SW)4aがタイマー5aからの信号に応じて切断する。その信号をアナログ/ディジタル変換器6aが測定し、測定した電圧をディジタル値に変換し、ネットワーク・インタフェース7aに送信する。ネットワーク・インタフェース7aは、ディジタル値をディジタルネットワークに対応したフォーマットに変換し、周期的にネットワークを経由して監視制御装置(図示せず)に送信する。
【0016】
ここで、図2は、このフォーマットの一例を示したものであり、先頭にヘッダH、続いてセンサを識別するためのセンサ番号SN、最後に値Vが並ぶ。
【0017】
図1に戻り、スイッチ4aは、タイマー5aから周期的に送られてくる信号を受信すると、アナログ/ディジタル変換機6aへの接続を切断する。ただし、タイマー5aが信号を送る周期は、ネットワーク・インタフェース7aがデータを送信する周期に比べ十分長いものとする。例えば、ネットワーク・インタフェース7aが周期0.5秒でデータを送信する場合、タイマー5aがスイッチ4aに信号を送る周期は10秒とする。スイッチ4aが切断されると、アナログ/ディジタル変換器6aに入力される電位差は0となる。これは、センサ1からの電流ループが切れた場合と同様であり、制限値外の信号を意味する。
【0018】
すなわち、この第1の実施形態の計装データ伝送装置は、意図的に制限値外の信号を周期的に伝送する。したがって、アナログ/ディジタル変換器6a、ネットワーク・インタフェース7aまたはネットワークに何らかの異常があり、データの更新が止まった場合、監視制御装置は周期的に送られてくるはずの制限値外の信号を受信しない。これにより、監視制御装置は、アナログ/ディジタル変換器6a、ネットワーク・インタフェース7aまたはネットワークの異常を検出する。なお、抵抗3aおよび3bの替りに、誘導コイルによって電流値を測定することもできる。
【0019】
ここにおいて、図3は、本発明の実施形態に用いるネットワーク・インタフェース7aおよび7bの内部構成を示している。このネットワーク・インタフェース7a,7bは、アナログ/ディジタル変換器6aからのデータを入力レジスタ71に取り込み、取り込んだデータを乗算器72に与える。
【0020】
入力レジスタ71は、周期的にアナログ/ディジタル(A/D)変換器6aから送られてくる値を記録しており、入力レジスタ71の出力が与えられる乗算器72は、入力レジスタ71に記録された値とゲイン記録部75にセットされた値とを掛け合わせ、送信レジスタ73にセットする。
【0021】
また、乗算器72には、ゲイン記録部75、ゲイン設定部76および受信レジスタ77を有する帰還回路を介してネットワーク接続部74からの帰還信号が与えられ、ゲイン調整を行い、その出力をネットワーク接続部74に出力する。
【0022】
ネットワーク接続部74は、ネットワークに直接接続され、送信レジスタ73に記録されているディジタルデータを電気信号に変換してネットワークに送出する。また同時に、ネットワークからの電気信号をディジタルデータに変換し、受信レジスタ77にセットする。
【0023】
このように構成されたネットワーク・インタフェースにより、センサのゲイン調整を監視制御装置からネットワークを経由して行なうことができる。また、上記の説明では、ゲインの調整はアナログ/ディジタル変換器の出力したディジタル値に対して行なっていたが、アナログ/ディジタル変換器へ入力されるアナログ値に対して行なうこともできる。この場合は、ゲイン記録部75に記録された値によりアンプのゲインを調整する。
【0024】
(第2の実施形態)
図4は、本発明の第2の実施形態を示したもので、第1の実施形態において、a系およびb系のタイマーを共通の5aとしたものである。タイマー5aは、スイッチ4aおよび4bを交互に切断する。これにより、アナログ/ディジタル変換器6aおよび6b、ネットワーク・インタフェース7aおよび7b、またはネットワークに異常が無い限り、監視制御装置は必ずa系またはb系からのセンサ信号を受信することができる。
【0025】
(第3の実施形態)
図5は、本発明の第3の実施形態を示したもので、第1の実施形態を変更し、2個のセンサ1および9、それぞれのセンサに接続されたケーブル2および11と、抵抗3aおよび3cに対して、1つのスイッチ4a、1つのアナログ/ディジタル変換機6aを対応させたものである。
【0026】
この第3の実施形態では、スイッチ4aは、タイマー5aからの周期的な信号によりセンサ1とセンサ9とを切替える。例えば、0.25秒毎にセンサ1およびセンサ2の信号を切替える。同時に、タイマー5aは、ネットワーク・インタフェース7aおよび7bに信号を送り、どちらのセンサが選択されているかを示す。
【0027】
この第3の実施形態では、1個のアナログ/ディジタル変換器4aを使って、複数のセンサからの入力信号を扱えるため、コストを下げることが可能である。
【0028】
図6は、本発明の第3の実施形態におけるネットワーク・インタフェース7aおよび7bを示したものである。この図6に示した構成要素のうち符号78aから77については、第3の実施形態と同様の構成である。
【0029】
そして、センサ番号設定部78aは、マンマシンインタフェース、例えばプッシュボタン、ダイヤル式スイッチ、またはバーコードリーダとのインタフェースとして実現され、プラントの現場技術者がセンサ番号を設定するためのものである。設定されたセンサ番号は、センサ番号設定部78aに記録される。
【0030】
送信レジスタ73は、値を規定のフォーマットでセットするが、センサ番号4−2をセンサ番号設定部78aから取出してセットする。ネットワーク制御部74は、センサ番号4−2の値を記録し、データの入力時の宛先の識別に用いる。表示制御部78bは、受信レジスタ77に記録されたネットワークから受信されたデータのセンサ番号を取出し、表示部78cに表示する。表示部78cは、例えばLEDによる数値表示デバイス、または液晶ディスプレイである。
【0031】
図7は、ネットワークから受信されるディジタルデータのフォーマットを示しており、ディジタルデータを識別するためのヘッダH、データの宛先であるセンサ番号SN、コマンドC、値Vから構成されている。
【0032】
図6に戻ると、ネットワーク接続部74は、ヘッダHとセンサ番号SNを調べ、ヘッダHが予め定められた値であり、センサ番号SNが自身の記録するセンサ番号と一致した場合に限り、受信レジスタ77に受信したデータをセットする。
【0033】
ゲイン設定部76は、受信レジスタ77にセットされたデータを調べ、コマンドCが予め定められたゲイン設定コマンドの値に一致する場合は、値Vをゲイン記録部75にセットする。
【0034】
なお、以上の説明では、表示制御部78bは、センサ番号6−2を受信レジスタ77より取出したが、ネットワーク・インタフェース74、送信レジスタ73またはセンサ番号設定部78aから取出すことができることは言うまでもない。
【0035】
この第3の実施形態により、現場技術者は、本発明の計装データ伝送装置をセンサに接続したとき、センサ番号を簡単に設定でき、また設定したセンサ番号を容易に確認することができる。
【0036】
(第4の実施形態)
図8は、本発明の第4の実施形態を示したもので、第1の実施形態において、センサ1に接続するケーブルを、a系の2に対してb系は8−1として独立させる。
【0037】
この第4の実施形態の構成により、例えば抵抗3aが切断した場合でも、抵抗3bに電流が流れるため、b系でセンサ信号を監視することが可能である。この場合、負荷抵抗が2倍になるが、センサ1はそのセンサの仕様の許す範囲内であれば、負荷抵抗に関わり無く測定値に比例した電流を出力するため、b系は調整することなしにセンサ1の測定値を監視制御装置に送信することができる。
【0038】
(第5の実施形態)
図9は、本発明の第5の実施形態を示している。この図9は、図8に示した第4の実施形態に、電池12aおよび12bを追加したものである。第1の実施形態および第4の実施形態では、スイッチ4aおよび4bは、周期的にアナログ/ディジタル変換器4aおよび5bへの入力を切断する機能を持っている。
【0039】
これに加えて、この第5の実施形態では、スイッチ4aおよび4bは、タイマー5aおよび5bの信号に基づいて入力を周期的に電池12aまたは12bへ切替える。電池12aまたは12bは、抵抗3aおよび3bからアナログ/ディジタル変換器6aまたは6bが入力する電圧の上限の、例えば120%の電圧を発生する。したがって、制御装置は、電池12aまたは12bに切替えられた時の値を、センサ1の出力した信号値と区別することができる。
【0040】
例えば、時刻0秒に入力を切断し、時刻10秒に入力を電池12aまたは12bに切替え、次に時刻20秒に入力を切断する。以下、入力の切断と、入力の電池12aまたは12bへの切替を、10秒周期で交互に繰返す。
【0041】
さらに、図3に示す、ゲイン調整機能を備えたネットワーク・インタフェースを用いることで、アナログ/ディジタル変換器4aおよび5bのゲインを自動化することが可能である。
【0042】
この第5の実施形態によって、電池12aおよび12bの電圧をアナログ/ディジタル変換機4aおよび4bが正確に測定できるか否かが、ネットワークを通じて監視できる。電池12aおよび12bは、例えば長期間に亘って電圧変動の少ないリチウム電池を使用する。また、電池の替りに計装データ伝送装置の低電圧電源を使用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の第1の実施形態による計装データ伝送装置の構成を示すブロック線図。
【図2】ネットワーク・インタフェース7aおよび7bがネットワークに送信するデータのフォーマットを示す説明図。
【図3】本発明におけるネットワーク・インタフェース7aまたは7bの構成を示すブロック線図。
【図4】本発明の第2の実施形態による計装データ伝送装置の構成を示すブロック線図。
【図5】本発明の第3の実施形態による計装データ伝送装置の構成を示すブロック線図。
【図6】本発明の第3の実施形態におけるネットワーク・インタフェース7aまたは7bの構成を示すブロック線図。
【図7】本発明の第3の実施形態において監視制御装置から伝送装置に送られるデータのフォーマットを示す説明図。
【図8】本発明の第4の実施形態による計装データ伝送装置の構成を示すブロック線図。
【図9】本発明の第5の実施形態による計装データ伝送装置の構成を示すブロック線図。
【符号の説明】
【0044】
1 センサ、2 電流ループ、3a, 3b 抵抗、4a, 4b スイッチ、5a,5b タイマー、
6a,6b アナログ/ディジタル変換器、7a,7b ネットワーク・インタフェース、
9 第2のセンサ、11 第2の電流ループ、12a, 12b 更正用の電池、
71 入力レジスタ、72 乗算器、73 送信レジスタ、74 ネットワーク接続部、
75 ゲイン記録部、76 ゲイン設定部、77 受信レジスタ、
78a センサ番号設定部、78b 表示制御部、78c 表示部。
H ヘッダ、SN センサ番号、V センサ出力から求められたディジタル値、
C コマンド。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサにより計測されたプロセス量に応じたアナログ電流信号を得て電圧信号に変換する複数の電流/電圧変換手段と、前記電流/電圧変換手段の各々が出力したアナログ電圧値をディジタル値に変換するアナログ/ディジタル変換手段と、前記アナログ/ディジタル変換手段が出力したディジタル値を前記センサの番号と一緒に定められた形式のデータとしてネットワークに送信する複数のネットワーク伝送手段と、前記電流/電圧変換手段から前記アナログ/ディジタル変換手段に与えられる電圧信号を周期的に切断する切断切替手段と、前記切断切替手段における切断の周期を設定するタイマーとを備えたことを特徴とする計装データ伝送装置。
【請求項2】
請求項1記載の発明において、前記切断切替手段は、前記電流/電圧変換手段から前記アナログ/ディジタル変換手段に与えられる電圧信号を、一度に一箇所切断することを特徴とする計装データ伝送装置。
【請求項3】
請求項1記載の発明において、複数のセンサを備え、前記切断切替手段は、前記複数のセンサに対応する複数の前記電流/電圧変換手段から電圧信号が一括して入力され、かつ前記タイマーからの信号に基づき前記電圧信号を切替えて前記アナログ/ディジタル変換手段に与え、
前記ネットワーク伝送手段は、前記タイマーからの信号により前記切断切替手段に同期して前記ネットワークに送信する前記センサの番号を設定する
ことを特徴とする計装データ伝送装置。
【請求項4】
請求項1記載の発明において、前記ネットワーク伝送手段は、前記アナログ/ディジタル変換手段からのディジタル信号を一時的に記録する入力レジスタと、前記入力レジスタのデータを調整すべくゲインを調整するゲイン調整部と、前記ゲイン調整部によりゲイン調整したデータを定められた形式で記録する出力レジスタと、前記出力レジスタに記録されたデータを周期的に読み出して前記ネットワークに送信するとともに、前記ネットワークから送信されてきたデータにおける宛先指定して送られたデータを受信するネットワーク接続部と、前記ネットワーク接続部の受信したデータを記録する受信レジスタと、前記受信レジスタに記録されたデータから、ゲインの調整要求に関するデータを識別するとともに、当該データから調整要求ゲインを読み出して前記ゲイン調整部に設定するゲイン設定部とを備えたことを特徴とする計装データ伝送装置。
【請求項5】
請求項4記載の発明において、前記ネットワーク伝送手段は、
接続する前記センサの番号を入力するためのセンサ番号設定手段と、
前記センサの番号を表示するための表示手段と、
監視制御装置から設定されたセンサ番号がネットワークを経由して送られてきた時、前記受信レジスタから読出し、前記表示手段に設定する表示制御手段と
を備えたことを特徴とする計装データ伝送装置。
【請求項6】
請求項1記載の発明において、
一定の電圧を発生する定電圧発生手段を設け、
前記切断切替手段は、
前記アナログ/ディジタル変換手段への入力を、前記定電圧発生手段および前記電流/電圧手段からの入力または切断と周期的に切替えることを特徴とする計装データ伝送装置。
【請求項7】
複数のセンサにより計測された状態量に応じたアナログ電流信号を得て電圧信号に変換し、変換されたアナログ電圧値をディジタル値に変換し、変換されたディジタル値を前記センサの番号と一緒に定められた形式のデータとしてネットワークに送信する計測データ伝送方法において、
前記電流/電圧変換は直列に多重化して行われ、また前記アナログ/ディジタル変換および前記ネットワーク伝送は多重化され、
前記電圧信号は周期的に切断された上でアナログ/ディジタル変換される、
ことを特徴とする計装データ伝送方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−33771(P2008−33771A)
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−208320(P2006−208320)
【出願日】平成18年7月31日(2006.7.31)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】