記憶媒体処理装置及び有価価値管理システム
【課題】遊技中の記憶媒体の有価価値の一部または全部を他の記憶媒体に引き継いで発行可能にする。
【解決手段】受け入れている当初会員用記憶媒体と、新たない外部から受け入れる他の会員用記憶媒体とでグループ登録する旨の指示入力をする手段と、会員用記憶媒体を受け入れている際に、グループ登録する旨の指示入力に基づいて当初会員用記憶媒体を外部に排出し、その後新たに受け入れた他の会員用記憶媒体の情報処理を行い外部に排出する手段と、新たな会員用記憶媒体を外部に排出後、先に外部に排出した会員用記憶媒体を再び受け入れる手段と、情報処理に基づいて他の会員用記憶媒体及び当初会員用記憶媒体相互にグループ関係にある旨のグループ登録情報を対応付けた状態にする手段とを備える。
【解決手段】受け入れている当初会員用記憶媒体と、新たない外部から受け入れる他の会員用記憶媒体とでグループ登録する旨の指示入力をする手段と、会員用記憶媒体を受け入れている際に、グループ登録する旨の指示入力に基づいて当初会員用記憶媒体を外部に排出し、その後新たに受け入れた他の会員用記憶媒体の情報処理を行い外部に排出する手段と、新たな会員用記憶媒体を外部に排出後、先に外部に排出した会員用記憶媒体を再び受け入れる手段と、情報処理に基づいて他の会員用記憶媒体及び当初会員用記憶媒体相互にグループ関係にある旨のグループ登録情報を対応付けた状態にする手段とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ台、スロットマシーン、ゲーム機などの遊技機に使用されるパチンコ玉やメダルなどの遊技媒体を貸し出す際などに利用される記憶媒体の処理を行う記憶媒体処理装置及び有価価値管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、景品交換装置に付属した景品交換カウンタに配置された会員カード発行装置の店員の所に行き、会員になりたい旨の申し出ることにより会員カード発行ができる会員カード発行装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。会員カード発行に際し、非会員が計数した玉数をレシートまたは非会員カードに計数機で記憶させ、景品交換機に持参し、計数玉数の一部を景品交換に利用し、残りを会員カード発行するとともにその口座に貯玉することができた。
【0003】
一方、カード受け入れ方向から水平方向に積層して再発行可能に貯留可能な一時貯留部を備え、かつ一時貯留部が満杯の場合下方に回収可能なカードリーダライタが知られている(例えば、特許文献2、3参照)。このカードリーダライタを搭載する台間機は、パチンコ遊技機に隣接して配置され、パチンコホールの営業フロア面積に対し、所定数の遊技機を設置可能な島設備の寸法により、4cmの横幅に制限される。即ち4cmより横幅の大きい台間機は、パチンコホールにおいて遊技機の設置台数が減り、かつ規定の大きさの島設備に配置できなくなる等の理由により設置することができない。このため、カードリーダライタでは、4cm幅の制限上、カードを1枚のみ縦状態で受け入れ、カードリーダライタのカード搬送路上には1枚のみを挿入受け入れが可能な構造になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平08−336657号公報
【特許文献2】特開2007−044542号公報
【特許文献3】特許第4080524号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の4cm幅の台間機に搭載するカードリーダライタにあっては、カードの厚み、カードを搬送するベルト等の構造を考慮すると2枚のカードを同時に受け入れるスペースがない。即ち、カードを2枚積層した状態で、一方のカードを機体内にとどめ、他方のカードを受け入れたり、排出したりするには、搬送用のベルトが2つ必要となるが、2つの搬送ベルトとこの搬送ベルトの駆動機構を4cm幅に収容することは困難である。また無理に、受け入れ方向の左右に配置の搬送ベルトを設けたとしても、湿気などで2枚のカードが密着すれば、一方のカードを内部に留め、他方のカードを外部に排出することはできないので、2枚のカード面の間に胸壁が必要となり、ますますカードリーダライタの横幅を増大させなければならず、従ってそのようなことはできないという問題がある。
【0006】
また一方、遊技中に大当りを得ると客としては、そのパチンコホールに次回も来店したくなるもので、この時、店員が来て容易に会員カードを発行可能な台間機が望まれていた。また客の家族や友人に、獲得した計数値や、度数等の有価価値を、現在遊技中のカードとは別のカードで、分け与えたり、もらったりしたいという要望もある。
【0007】
ここで問題になるのは、遊技中、遊技に利用していた搬送路上に1枚のみ存在可能なカードを、いかに取り除き、会員カード発行や、有価価値の分割または譲渡を行うかということである。しかも、会員カードが非会員カードより大きい場合、会員カードを一時貯留部に取り込むことができないので、会員カードによる遊技中と、非会員カードによる遊技中では、搬送路上1枚のみ存在可能なカードを、どのように動かすか等、複雑な問題が生じる。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、縦状態に受け入れたカードを、搬送路上に1枚のみ受け入れ可能であり、その搬送路には、再発行可能な一時貯留部を備える場合に、遊技中のカードの有価価値の一部または全部を他のカードに引き継いで発行可能にするとともに、遊技を継続可能にする記憶媒体処理装置及び有価価値管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、会員用記憶媒体を受け入れる記憶媒体受入手段と、前記記憶媒体受入手段によって受け入れた前記記憶媒体から読み出した有価価値特定情報によって前記受け入れた記憶媒体に対応付けられた有価価値を特定する有価価値特定手段と(有価価値としては、入金額に対応して付与される度数有価価値、遊技媒体を計数した計数有価価値等が例示できる)、前記有価価値特定手段によって特定された前記有価価値の範囲内で遊技に供するための有価価値を減じる有価価値利用手段と(遊技に供するための有価価値を減じる場面としては、パチンコ玉、またはメダルを減じた有価価値に相当する量を払い出す場面、有価価値を減じた結果所定のゲームを実施させたり、実施可能にする場面等が例示できる)を備える記憶媒体処理装置であって、前記記憶媒体受入手段に受け入れている当初会員用記憶媒体と、新たに外部から受け入れる他の会員用記憶媒体とでグループ登録する旨の指示入力をするグループ登録入力手段と、前記記憶媒体受入手段が会員用記憶媒体を受け入れている際に、前記グループ登録する旨の指示入力に基づいて前記当初会員用記憶媒体を外部に排出し、その後新たに受け入れた他の会員用記憶媒体の情報処理(情報処理とは情報のリードor/andライト)を行い外部に排出する会員用記憶媒体発行手段と(指示入力を受けたのを条件にカード返却ボタンを押圧した場合に返却される場合等の中間処理を必要とする場合も本発明に含まれる。)、前記会員用記憶媒体発行手段によって前記新たな会員用記憶媒体を外部に排出後、先に前記外部に排出した前記会員用記憶媒体を再び受け入れる会員用記憶媒体再受入手段と、前記情報処理に基づいて前記他の会員用記憶媒体及び前記当初会員用記憶媒体相互にグループ関係にある旨のグループ登録情報を対応付けた状態にするグループ対応付け手段と(グループ登録情報を対応付けるとは、例えば情報処理自体が他の会員用記憶媒体のID情報を情報処理にて読み取り、読み取ったその時点で他の会員用記憶媒体に、当初受け入れの会員用記憶媒体のIDを書き込む処理、他には情報処理で読み取った他の会員用記憶媒体のID情報と当初会員用記憶媒体のID情報とグループ関係にある旨の情報とを、情報処理した時点、他の会員用記憶媒体を外部に排出した時点、会員用記憶媒体再受入手段によって当初会員用記憶媒体を再び受け入れた時点、及びその後に生じる定時的送信時期、当初会員用記憶媒体の返却時期に、管理装置に送信し、管理装置が当初会員用記憶媒体と他の会員用記憶媒体のそれぞれのID情報をグループとして登録する処理、等が例示できる。) を備えることを特徴とする記憶媒体処理装置である。
【0010】
本発明は、前記会員用記憶媒体を受け付けた機器において、グループ登録情報が対応付けられていた場合、1)グループ間で、会員用記憶媒体を用いた遊技結果を並べて表示するグループ間比較遊技結果表示手段、2)グループ間で、有価価値を共用するグループ間有価価値共用手段、(有価価値の共用しては、例えば、グループ登録した記憶媒体間でのみ有効なグループ口座の有価価値を利用する処理、また例えば、グループ登録した記憶媒体のIDで特定されるそれぞれの口座から、承諾・無承諾に係らず、口座間相互に譲渡する処理、等が例示できる。)の1)及び2)の少なくとも一方が可能なことを特徴とする。
【0011】
本発明は、前記グループ登録入力手段の指示入力に基づいて、前記当初会員用記憶媒体を外部に排出する際に、前記当初会員用記憶媒体を受け取る旨の表示をし、前記当初会員用記憶媒体が外部に受け取られた後、前記他の会員用記憶媒体を前記記憶媒体受入手段に挿入する旨の表示をし、前記他の会員用記憶媒体を外部に排出する際に、前記他の会員用記憶媒体を受け取る旨の表示をし、前記他の会員用記憶媒体が外部に受け取られた後、前記当初会員用記憶媒体を再び前記憶媒体受入手段に挿入する旨の表示をする、表示制御手段を備えることを特徴とする。
【0012】
本発明は、前記記憶媒体は、カード形状記憶媒体であり、前記記憶媒体受入手段が前記カード形状記憶媒体を縦向きに受け入れ、前記記憶媒体貯留手段が、前記記憶媒体受入手段によって受け入れたカード形状記憶媒体を縦向きの状態で維持しつつ、前記カード形状記憶媒体の受入方向に対して略垂直かつ略水平方向に、前記カード形状記憶媒体を再発行可能に積層して貯留することを特徴とする。これにより、4cm幅の台間機にこの発明を適用できる。
【0013】
本発明は、前記対応付けとは、前記他の会員用記憶媒体と前記当初会員用記憶媒体のそれぞれのID情報を他方の会員用記憶媒体に記憶させるか、前記他の会員用記憶媒体と前記当初会員用記憶媒体の双方に同一のグループIDを記憶させるか、または、前記他の会員用記憶媒体と前記当初会員用記憶媒体のそれぞれのID情報に基づいてグループである旨の情報(例えばグループID、同じ会員IDへの変更)を管理装置等の機器に記憶することを特徴とする。
【0014】
本発明は、記憶媒体処理装置を複数備え、該記憶媒体処理装置に処理する前記有価価値を記憶媒体に記憶されるID情報に基づいて管理する管理装置を備えた有価価値管理システムである。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、縦状態に受け入れたカードを、搬送路上に1枚のみ受け入れ可能であり、その搬送路には、再発行可能な一時貯留部を備える場合に、遊技中のカードの有価価値の一部または全部を他のカードに引き継いで発行可能にするとともに、遊技を継続可能にすることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施の形態の記憶媒体処理システム全体の構成を示す図である。
【図2】会員用ICカードおよび非会員用ICカードの斜視図である。
【図3】発券機の外観を示す側面図である。
【図4】発券機の構成部を示す図である。
【図5】発券機における動作の流れを示す図である。
【図6】台間機の平面図である。
【図7】台間機(ユニット)の一例を示す平面図である。
【図8】カード処理機の斜視図である。
【図9】図8のカード処理機のA−A断面図である。
【図10】図8のカード処理機のB−B断面図である。
【図11】会員用ICカードまたは非会員用ICカードの搬送動作を示す図8のA−A断面図である。
【図12】会員用ICカードまたは非会員用ICカードの搬送動作を示す図8のA−A断面図である。
【図13】会員用ICカードまたは非会員用ICカードの搬送動作を示す図8のA−A断面図である。
【図14】会員用ICカードまたは非会員用ICカードの搬送動作を示す図8のA−A断面図である。
【図15】会員用ICカードまたは非会員用ICカードの搬送動作を示す図8のA−A断面図である。
【図16】会員用ICカードまたは非会員用ICカードの搬送動作を示す図8のA−A断面図である。
【図17】会員用ICカードまたは非会員用ICカードの搬送動作を示す図8のA−A断面図である。
【図18】台間機の処理部を示す図である。
【図19】台間機における基本動作の流れを示す図である。
【図20】管理装置の構成部を示す図である。
【図21】管理装置における動作の流れを示す図である。
【図22】図18に示す台間機の処理動作の流れを示す図である。
【図23】図22に示す貯留カードへの持玉分割処理動作の流れを示す図である。
【図24】図23に示す貯留カードへの持玉分割処理動作を示す説明図である。
【図25】図23に示す貯留カードへの持玉分割処理動作を示す説明図である。
【図26】図22に示す受け入れカードへの持玉分割処理動作の流れを示す図である。
【図27】図22に示す受け入れカードへの持玉分割処理動作の流れを示す図である。
【図28】図26に示す受け入れカードへの持玉分割処理動作を示す説明図である。
【図29】図26に示す受け入れカードへの持玉分割処理動作を示す説明図である。
【図30】図22に示すグループ登録処理動作の流れを示す図である。
【図31】図30に示すグループ登録処理動作を示す説明図である。
【図32】図22に示す会員カード発行処理動作の流れを示す図である。
【図33】図32に示す会員カード発行処理動作を示す説明図である。
【図34】持玉分割処理を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態による記憶媒体処理装置及び有価価値管理システムを説明する。図1は同実施形態における記憶媒体処理装置及び有価価値管理システムを含む記憶媒体処理システム1全体の構成を示す図である。また、図2(a)に会員の遊技者が使用するカード形状記憶媒体である会員用ICカード30の斜視図、図2(b)に非会員の遊技者が使用するカード形状記憶媒体である非会員用ICカード31の斜視図を示す。
【0018】
ここで、会員の遊技者とは、住所、氏名、年齢、性別、好きな台、連絡先、暗証番号などの属性情報が会員の遊技者を互いに識別するIDに基づいて管理装置に登録され、会員用ICカード30を有する遊技者をいう。また、非会員の遊技者とは、会員登録されていない一般の遊技者をいう。
【0019】
この一実施形態の記憶媒体処理システム1では、複数のパチンコ機2および複数のパチンコ機2のそれぞれに接続された台間機3、4、複数のスロットマシン機5およびスロットマシン機5間に接続された台間機6が島コンピュータ7を介してネットワーク8に接続されている。また、ネットワーク8には、計数機9、精算機10、景品管理機(POS)11、再プレー受付機12、発券機20、データ表示機21、データ公開機22なども接続されている。また、パチンコ機2、スロットマシン機5には、夫々パチンコ玉、メダルを計数する各台計数機(図示しない)を備え、台間機3、4、6においては、計数したパチンコ玉、メダルは、内蔵される近接センサー(金属の近接を検知するもの)によって検知されてその数量合計をカウントし、記憶部に有価価値の1つである計数値として記憶される(例えば特願2008−026928、特願2008−189189)。
【0020】
なお、近接センサは、上流から下流にかけて2個並べて配置され、近接センサ処理回路は、上流から下流に流下する場合に+1カウントアップし、下流から上流に逆流する場合に+1をカウントダウンする。また近接センサ処理回路は、近接センサの波形は正弦波状であるが、正弦波が所定値を超えた場合にONとなるコンパレータにローパスフィルタを加えて構成され、1の正弦波に対し、確実に1クロックの矩形波に変換し、変換後の矩形波をカウントアップするカウンタが備えられた電子回路によって構成される。
【0021】
これらの機器からの情報は、ネットワーク8を介して管理装置13に出力され、さらに、プロトコルコンバータ14、モデム15を介してカードセンタ16に送信される。また、管理装置13は、例えば、パーソナルコンピュータ17などとも接続されている。また、管理装置13からの情報は、ネットワーク8を介して各機器に出力される。
【0022】
以下に、本発明の一実施の形態の記憶媒体処理システム1を構成する記憶媒体や各機器のそれぞれについて説明する。
【0023】
<会員用ICカード30および非会員用ICカード31>
次に、図2に示された(a)会員用ICカード30および(b)非会員用ICカード31について説明する。会員用ICカード30および非会員用ICカード31は、従来から遊技システムで使用されていたICチップを有する記憶媒体であり、カード形状を有している。非会員用ICカード31は、会員用ICカード30よりもカードの縦および横の長さが短く、さらに、厚さが薄く構成されている。
【0024】
これらの会員用ICカード30や非会員用ICカード31は、ICチップと、そのICチップを取り巻くアンテナ部とを有する非接触型の記憶媒体であり、アンテナ部を介してICチップに情報の読み書きをすることができる。会員用ICカード30または非会員用ICカード31を用いた管理システムにおいては、それぞれについて、次に示した管理システムの内のいずれか1つを採用することができる。
【0025】
会員用ICカード30は、(1)IDだけの記録情報を有し、その他の情報は管理装置13において管理されるシステム、または、(2)ID以外に度数などの有価情報などの情報を有し、さらに、その情報は管理装置13においても管理されるシステムを採用することができる。
【0026】
ここで、会員用ICカード30を用いた場合の情報とは、ID、度数、貸玉、アウト(発射玉)、セーフ(遊技機への供給玉、つまり遊技の上皿への供給玉:遊技者の獲得玉)、勝敗(セーフからアウトを減じたもの)、入金、追加入金、貸玉数、貯玉数、再プレー用貯玉数、再プレー用貯メダル数、再プレー手数料、ポイント、遊技台種別などの情報、これらの情報を履歴情報、日毎情報、週毎情報とした情報、住所、氏名、年齢、性別、好きな台、連絡先、暗証番号などの会員情報などをいう。また、これらに限るものではなく、遊技管理を行う上で必要な情報であれば管理することができる。さらに、これらの情報は、会員用ICカード30を用いた場合の会員として処理される情報である。
【0027】
また、上記ポイントには、来店ポイント(台間機に会員用ICカードを差し込むと付与されるポイント)、貸玉ポイント(貸し玉数に応じて付与されるポイント)、勝敗ポイント(アウト数からセーフ数の差に応じて、負けた客に付与されるポイント)、稼動ポイント(アウト数に応じて付与されるポイント)などがある。また、会員用ICカード30を用いた場合の管理装置13によって管理される情報は、これらに限るものではなく、遊技管理を行う上で必要な情報であれば管理することができる。
【0028】
非会員用ICカード31は、(3)IDだけの記録情報を有し、その他の情報は管理装置13において管理されるシステム、(4)度数などの有価情報などの情報を有し、管理装置13においてはその情報を管理しないシステム、(5)ID以外に度数などの有価情報などの情報を有し、さらに、その情報は管理装置13においても管理されるシステムを採用することができる。(4)は、管理装置13において情報の管理をする必要がある会員用ICカード30には採用されない。
【0029】
ここで、非会員用ICカード31を用いた場合の情報とは、度数、貸玉、入金、追加入金、貸玉数などの情報、これらの情報を所定の期間に限って管理する情報などをいう。これらの情報は、非会員用ICカード31を用いた場合の非会員として処理される情報である。また、これらの情報には、アウト(発射玉)、セーフ(遊技機への供給玉、つまり遊技の上皿への供給玉:遊技者の獲得玉)、勝敗(セーフからアウトを減じたもの)、貯玉数、再プレー用貯玉数、再プレー手数料、ポイント、遊技台種別などが含まれない点で会員用ICカード30を用いた場合の会員として処理される情報と異なる。また、非会員用ICカード31を用いた場合の管理装置13によって管理されている情報は、これらに限るものではなく、遊技管理を行う上で必要な情報であれば管理することができる。
【0030】
ここで、記憶媒体処理システム1において処理する有価価値情報を説明する。有価価値情報としては、各種ポイント情報、入金額に対応し、100円1度数の単位で管理され、貸玉、貸メダルに伴う遊技媒体(玉、メダル)の放出数に応じて減算される度数有価価値情報、各台計数機(図示しない)または遊技機2、または5が列設された区画の1の単位とする島の端に設置される計数機9によって計数された計数値であって遊技媒体で再放出する際に通常手数料分の減算なしに再放出量のみに応じた量を減算される持数有価価値情報、各台計数機で計数した遊技台から他の遊技台に移動する際に非会員用ICカード31または会員用ICカード30を他の台間機3、4、6に挿入するか、または/及び翌日になった場合に持数有価価値情報が変換される貯数有価価値情報、貯数有価価値情報の内10,000円100度数を限度に貯数有価価値情報を変換した再プレー可能な再プレー用有価価値情報(上記再放出する際に通常手数料分を再放出量に応じた減算分に上乗せして減算する)、上記ポイント情報等が例示できる。これらの有価価値情報は、会員用ICカード30、非会員用ICカード31に記憶されるとともに、同じく記憶されるID情報に基づいて特定可能に管理装置13の記憶部に記憶される。なお、上記持数有価価値情報、貯数有価価値情報、再プレー用有価価値情報は景品交換に用いることができる為、景品交換用有価価値と呼ぶことにし、度数有価価値は、入金に対応して付与され、遊技による遊技媒体の貸出量に対応して減算され、残数を精算機10で返金可能であり、景品交換に持ちることのできないものとする。
【0031】
そして、記憶媒体処理システム1における精算機10に挿入された記憶媒体(30、31)の情報に基づき特定される度数有価価値情報分を現金として返金可能であり、記憶媒体処理システム1における景品管理機(POS)11においては、受け付けた記憶媒体(30、31)の情報に基づき特定される持数有価価値情報と貯数有価価値情報の合算値の範囲内で景品交換することができる。また持数有価価値情報としては、計数したパチンコ玉数である持玉数、計数したメダル数である持メダル数、貯数有価価値情報としては、パチンコ玉数である貯玉数、メダル数である貯メダル数を例示できる。
【0032】
<発券機20>
図3は、発券機20の外観を示す側面図、図4は発券機20の構成部を示す図、図5は発券機20における動作の流れを示す図である。まず、図3を参照して、発券機20の構成について説明する。図3には、発券機20を側面から見た図が示されており、カード挿入口20a、紙幣挿入口20b、購入度数ボタン20cで主に構成されている。
【0033】
発券機20は、紙幣挿入口20bから挿入された紙幣額に対して購入度数ボタン20cで選択された金額に対応する度数を、会員用ICカード30に更新したり、会員用ICカード30が用いられない場合には、その金額に対応する度数が記録された非会員用ICカード31の発行を行うものである。
【0034】
ここで、度数とは、入金された金額を度数化したもので、例えば、1万円を度数化すると100度数となる。また、発券機20では、会員用ICカード30を利用する場合に、来店ポイントが付与される。付与された来店ポイントは、管理装置13において、会員用ICカード30のIDに基づいて管理されているポイント数に加算される。
【0035】
図4に示すように、発券機20は、制御部100、カード処理部101、非会員用カード発行部102、選択ボタン検知部103、貨幣識別部104から構成されている。制御部100は、演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)から主に構成され、CPUでは、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。この制御部100では、カード処理部101、非会員用カード発行部102、選択ボタン検知部103、貨幣識別部104の各機部間の信号の出入力、および、ネットワーク8を介して管理装置13との間の信号の出入力を制御している。
【0036】
カード処理部101は、会員カード処理部として機能し、カード挿入口20aから挿入された会員用ICカード30に記憶された、例えば、IDやそのIDで管理されている有価情報などの読み取り、その読み取った情報の制御部100への出力、制御部100からの更新された有価情報などの会員用ICカード30への書き込みなどを行うもので、例えば、リーダライタなどで構成される。非会員用カード発行部102は、非会員カード処理部として機能し、紙幣挿入口20bから挿入された紙幣額に対して購入度数ボタン20cで選択された金額に対応する度数を非会員用ICカード31に記録し、さらにIDを付与して発行を行うもので、例えば、リーダライタなどで構成される。
【0037】
選択ボタン検知部103は、購入度数ボタン20c、取消/釣りボタン20dが押されたこ貨幣識別部104は、紙幣挿入口20bから挿入される4種類の紙幣を識別し、識別した紙幣の情報を制御部100に出力するものである。また、制御部100からの情報に基づいて、紙幣返却口20fから紙幣を返却する。そして、制御部100によって制御される、カード処理部101、非会員用カード発行部102、選択ボタン検知部103、貨幣識別部104の各機器部は、次のように動作する(図5)。
【0038】
次に、図5を参照してその動作を説明する。貨幣識別部104は、紙幣が入金された否かを判定する(ステップS110)。ステップS110の判定でNoの場合には、繰り返しステップS110の判定を行う。ステップS110の判定でYesの場合には、貨幣識別部104は、入金された紙幣の識別を行い、その識別情報を制御部100に出力する(ステップS111)。また、貨幣識別部104で識別された紙幣は、発券機20内の紙幣回収部に回収される(ステップS111)。
【0039】
購入度数ボタン20cで希望のボタンが押されたが否かを選択ボタン検知部103が判定する(ステップS112)。ステップS112の判定で、OFFのままの場合には、制御部100は待機状態となり、例えば、この状態で取消/釣りボタン20dが押されたことがステップS123で判定されると、入金された紙幣は紙幣返却口20fから返却される(ステップS124)。
【0040】
ステップS112の判定で、希望の金額の購入度数ボタン20cが押されたことが選択ボタン検知部103で判定された場合には、例えば、購入度数ボタン20cが連続して押されていても同じ動作を繰り返さないようにするために、購入度数ボタン20cのON履歴がクリアされる(ステップS113)。そして、選択された購入度数ボタン20cの情報は、制御部100に出力される。
【0041】
次に、制御部100は、貨幣識別部104で識別された紙幣の金額と選択ボタン検知部103から出力された選択された購入度数ボタン20cの金額の情報に基づいて、比較判定を行う(ステップS114)。
【0042】
ステップS114の判定で、識別された紙幣の金額が購入度数ボタン20cの金額より小さい場合(Noの場合)には、制御部100は待機状態となり、例えば、この状態で取消/釣りボタン20dが押されたことがステップS123で判定されると、入金された紙幣は紙幣返却口20fから返却される(ステップS124)。
【0043】
一方、ステップS114の判定で、識別された紙幣の金額が購入度数ボタン20cの金額以上の場合(Yesの場合)には、カード処理部101は、会員用ICカード30が挿入されているか否かを判定する(ステップS115)。
【0044】
ステップS115の判定で、Yesの場合、カード処理部101は、会員用ICカード30に記憶されたIDを読み取り、読み取ったIDを制御部100に出力する(ステップS116)。さらに制御部100は、そのID、貨幣識別部104で識別された紙幣の金額、選択された購入度数ボタン20cの金額をネットワーク8を介して管理装置13に送信する(ステップS116)。また、会員用ICカード30を利用の場合に付与される来店ポイントが付与され、付与された来店ポイントは、管理装置13において、会員用ICカード30のIDに基づいて管理されているポイント数に加算される(ステップS116)。管理装置13は、読み取られたIDの度数残高に、購入した度数を追加し、その更新された情報をネットワーク8を介して制御部100に出力する(ステップS116)。
【0045】
そして、制御部100は、その情報をカード処理部101に出力し、カード処理部101は、その情報を表示部20eに出力し、表示部20eは、例えば、度数残高などを表示する(ステップS117)。会員用ICカード30は、カード処理部101によってカード挿入口20aから返却(カード挿入口20aへ返送)される。(ステップS118)。
一方、ステップS115の判定で、Noの場合、非会員用カード発行部102は、貯留された非会員用ICカード31にIDを付与し、その情報を制御部100に出力する(ステップS119)。
【0046】
制御部100は、そのID情報、貨幣識別部104で識別された紙幣の金額、選択された購入度数ボタン20cの金額をネットワーク8を介して管理装置13に送信する(ステップS120)。また、非会員用カード発行部102は、付与されたIDを非会員用ICカード31に記録し、その非会員用ICカード31を、例えば、カード挿入口20aから発行する(ステップS121)。
【0047】
ここで、制御部100において、貨幣識別部104で識別された紙幣の金額から選択された購入度数ボタン20cの金額が減じ、残金額に対応する情報を表示部20eに出力する(ステップS122)。そして、制御部100から出力された残金額に対応する情報に基づいて、表示部20eでは、その残金額を表示する(ステップS122)。
【0048】
ここで、ステップS123において、選択ボタン検知部103のよって取消/釣りボタン20dが押されたことが判定(Yesの場合)されると、その情報を制御部100に出力する。制御部100は、貨幣識別部104に残金を返却するための情報を出力する。そして、貨幣識別部104は、その情報に基づいて、残金を紙幣返却口20fから返却する(ステップS124)。一方、ステップS123の判定がNoの場合、制御部100は待機状態となる。
【0049】
<再プレー受付機12>
再プレー受付機12は、会員用ICカード30を受け付け可能であり、非会員用ICカード31は受け付けできない。再プレー受付機12は、会員用ICカード30に記憶されたIDと共に、管理装置13の再プレーFLG、貯玉数および再プレー用貯玉数の情報を書き換えるための要求信号を、ネットワーク8を介して管理装置13に送信し、当該要求信号とIDを受けた管理装置13では、貯数有価価値情報を減算して、減算分を再プレー可能な再プレー用有価価値として10、000円100度数を限度にIDに基づき記憶部に登録することで再プレーを行える状態にするものである。なお、パチンコホールによっては、再プレー受付機12を設けず、台間機3、4、6で再プレー用有価価値を登録する場合もある。
【0050】
再プレーFLGは、管理装置13に書き込まれている情報で、再プレーを可能にしたり、不可能にしたりするものであり、例えば、1が書き込まれていれば再プレー可能、0が書き込まれていれば再プレー不可能になる。ここで、再プレーとは、計数機9において計数され貯玉された貯玉数のうち所定の金額(例えば1万円)に相当する玉数を再プレー用貯玉数とし、その再プレー用貯玉数分の貸玉の貸し出しによって、遊技をすることをいう。また、再プレー受付機12では、会員用ICカード30の利用によって付与されるポイントを、例えば、再プレー用貯玉数に還元することもできる。
【0051】
<台間機3、4、6>
次に、記憶媒体処理装置として機能する台間機3、4、6について、図6に示す台間機3、4、6の平面図および図1を参照して説明する。図6には、3種類の台間機3、4、6を正面から見た図が示されており、(a)の台間機3(ユニット)および(b)の台間機4(サンド)はパチンコ用であり、(c)の台間機6(台間メダル貸し機)はスロットマシン用である。
【0052】
台間機3(ユニット)は、パチンコ機2と情報通信ができるので、パチンコ機2の貸玉ボタンが押されると、パチンコ機2内部からパチンコ機2の上皿へ直接パチンコ玉を供給することができる。一方、台間機4(サンド)は、パチンコ機2と情報通信ができないので、パチンコ玉は、サンドのノズルよりパチンコ機2の上皿へ供給される。
【0053】
また、台間機6(台間メダル貸し機)は、台間機4(サンド)と同様に遊技機と情報通信ができないので、メダルは、台間機6(台間メダル貸し機)のメダル払出口に供給され、遊技者によってスロットマシン機5に移動される。なお、台間機6(台間メダル貸し機)のメダル払出口にノズルを取り付け、自動的にメダルがスロットマシン機5のメダル払出口に供給されるようにしてもよい。
【0054】
また、各台間機3、4、6には、カード挿入口3a、4a、6a、貸玉ボタン3b、4b(遊技機に貸玉ボタンを有しているので台間機3(ユニット)にはない場合もある。)、再プレー用貸玉ボタン3c、4c、貸メダルボタン6b、再プレー用貸メダルボタン6c、返却ボタン3d、4d、6d、表示部3e、4e、6e、ランプ3f、4f、6f、カード回収部3g、4g、6gなどが設けられている。カード挿入口3a、4a、6aは、台間機3、4、6への会員用ICカード30または非会員用ICカード31の挿入または排出を行なうところである。
【0055】
会員用ICカード30または非会員用ICカード31がカード挿入口3a、4a、6aから挿入されると、会員用ICカード30または非会員用ICカード31は、カード処理部として機能するリーダライタ部に搬送され、会員用ICカード30または非会員用ICカード31のIDなどの情報が読み取られる。
【0056】
ここで、1枚の会員用ICカード30または非会員用ICカード31がカード挿入口3a、4a、6aから挿入されると、例えば、ソレノイドなどの機械的手段によって、カード挿入口3a、4a、6aが封鎖されるので、他の会員用ICカード30または非会員用ICカード31を挿入することはできなくなる。これによって、複数の会員用ICカード30または非会員用ICカード31がカード挿入口3a、4a、6aに挿入されることで生じるカード詰りなどを防止することができる。また、ソレノイドなどの機械的手段を用いずに、他の方法でカード詰りなどを防止してもよい。
【0057】
貸玉ボタン3b、4bは、遊技者がパチンコ玉の貸し出しを要求するときに、押されるボタンである。例えば、貸玉ボタン3b、4bが1回押されると500円分のパチンコ玉が貸し出しされる。なお、パチンコ玉の貸し出しは、500円単位で行われる。
【0058】
貸メダルボタン6bは、遊技者がメダルの貸し出しを要求するときに押されるボタンである。例えば、貸メダルボタン6bが1回押されると1000円分のメダルが貸し出しされる。なお、メダルの貸し出しは、1000円単位で行われる。 再プレー用貸玉ボタン3c、4cおよび再プレー用貸メダルボタン6cは、再プレー受付機12において再プレー手続が行われた会員用ICカード使用時にのみ利用され、再プレー用に利用することができるパチンコ玉またはメダルを貸し出しするときに押される。
【0059】
表示部3e、4e、6eは、例えば、度数、貯数、持数、再プレー用有価価値などの有価価値を表示する。これによって、これら度数等の有価価値を確認でき、入金のタイミングを図ることができる。また、表示部3e、4e、6eには、度数以外の情報を表示してもよい。ランプ3f、4f、6fは、遊技している遊技者が、会員または非会員なのかを視覚的に識別するためのもので、例えば、会員の場合は赤色、非会員の場合は青色が発光する。
【0060】
カード回収部3g、4g、6gは、後述する会員カード処理部および非会員カード処理部として機能するカード処理機200の非会員用カードを貯留するカード貯留部において、非会員用カードの貯留限度量に達した場合に、非会員用カードを回収するものである。カード回収部3g、4g、6gに回収された非会員用カードは、従業員などによって、例えば、営業終了後などに回収される。
【0061】
また、遊技機を列設配備した島内に紙幣搬送装置を設置するスペースがない場合、2台の台間機3、4、6に対し1台の割合で、台間機3、4、6の上部の固定されたランプ板部に、貯留機構付き紙幣識別装置19が設置されることもある。この貯留機構付き紙幣識別装置19は、4種類の紙幣に対応できるコンパクトサイズの紙幣識別機であり、台間機3、4、6および島コンピュータ7と情報通信ができるように接続されている。また、貯留機構付き紙幣識別装置19は、2台のパチンコ機2またはスロットマシン機5に対して1台の割合で設けられているため、貯留機構付き紙幣識別装置19の紙幣挿入口19aに入金されたときには、2台のパチンコ機2またはスロットマシン機5の内どちらのパチンコ機2またはスロットマシン機5への入金かを判定する必要がある。そこで、貯留機構付き紙幣識別装置19に2個の遊技機指定ボタン19bを設け、入金された側の遊技機指定ボタン19bを押すことによって、入金された側のパチンコ機2またはスロットマシン機5の指定を行う。また、図7に示した台間機3(ユニット)の一例のように、貯留機構付き紙幣識別装置19の機能は、台間機3、4、6の本体に一体的に構成することもできる。
【0062】
<カード処理機200>
次に、カード挿入口3a、4a、6aから挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31の処理を行うカード処理機200を図8乃至17を参照して説明する。図8は、カード処理機200の斜視図を示す。また、図9は、図8のカード処理機200のA−A断面図、図10は、図8のカード処理機200のB−B断面図を示す。
【0063】
カード処理機200は、カード処理機本体201a、カード処理機開壁部201b、カード挿入口202、リーダライタ部203、カード貯留部204、カード取込上部205、カード取込下部206、挿入検知センサ208、位置セット検知センサ209、落下検知センサ210、搬送ベルト214、搬送タイヤ215から主に構成されている。
【0064】
リーダライタ部203は、IC部203a、アンテナ部203bから構成される。リーダライタ部203では、挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31からの情報の読み取りや、会員用ICカード30または非会員用ICカード31への情報の書き込みが行われる。また、リーダライタ部203は、カード処理機開壁部201bの外壁側に設置され、会員用ICカード30または非会員用ICカード31とカード処理機開壁部201bの壁部を介して情報の送受信を行っている。
【0065】
なお、リーダライタ部203で読み取り、書き込み、または、読み取りおよび書き込みが不可能な会員用ICカード30または非会員用ICカード31が挿入された場合には、その会員用ICカード30または非会員用ICカード31は、カード挿入口202から返却(カード挿入口202へ返送)される。
【0066】
搬送ベルト214は、リーダライタ部203に対向して、カード処理機本体201aに設けられた開口部に配置され、回転軸によって伝達された搬送ステップモータの回転によって、搬送ベルト214は動作する。搬送ベルト214の動作によって、カード挿入口202から挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31は、所定の位置まで搬送される。
【0067】
カード貯留部204は、度数残高がゼロになった非会員用ICカード31を貯留する部分である。また、会員用ICカード30または非会員用ICカード31がカード挿入口202に挿入されずに、貨幣が台間機に挿入され、遊技終了後に度数残高がある場合には、その度数残高およびIDを記憶させて発券するための非会員用ICカード31がカード貯留部204から取り出される。カード貯留部204は、カード処理機開壁部201bのカード通路側の壁に、非会員用ICカード31の縦横のサイズよりも大きな縦横サイズの凹部を形成することによって構成される。
【0068】
カード貯留部204の凹部には、凹部に一端が固定され、他端がカード支持板207に固定されたばねが設けられている。また、カード貯留部204の凹部には、限界検知部が設置されている。この限界検知部は、カード貯留部204が貯留できる非会員用ICカード31の許容貯留量に達したときに検知するものである。限界検知部には、例えば、光学的センサや接触により検知するスイッチなどが用いられる。
【0069】
カード取込上部205およびカード取込下部206は、カード貯留部204に非会員用ICカード31を取り込むときに、非会員用ICカード31をカード貯留部204に押し込む動作をするものである。また、カード取込上部205およびカード取込下部206は、カード貯留部204から非会員用ICカード31を取り出す動作をするものである。また、カード取込上部205およびカード取込下部206は、カード支持板207によって押圧される非会員用ICカード31を、その押圧される側と対向する側から支え、非会員用ICカード31がカード貯留部204から放出されるのを防いでいる。
【0070】
挿入検知センサ208、位置セット検知センサ209および落下検知センサ210は、例えば、光学的センサで構成される。各検知センサは、2つの対になるセンサで構成され、2つの対になるセンサは、カード通路を挟んで対向するように配置されている。ここで、2つの対になるセンサの一方は発光部、他方は受光部で構成されている。
【0071】
挿入検知センサ208は、会員用ICカード30または非会員用ICカード31が、カード挿入口202に挿入されたことを検知するセンサである。位置セット検知センサ209は、会員用ICカード30または非会員用ICカード31が、リーダライタ部203との情報のやり取り(交信)を行える位置(リードライト位置)にあるか否かを検知するセンサである。また、位置セット検知センサ209は、非会員用ICカード31をカード貯留部204に貯留する際に、非会員用ICカード31が所定の位置に搬送されたか否かを検知するセンサとしても用いられる。落下検知センサ210は、非会員用ICカード31をカード回収部216に回収する際に、カード処理機200からカード回収部216に向けて落下されたか否かを検知するセンサとして用いられる。
【0072】
また、図9に示すように、カード処理機本体201aの内壁には、カード種区別部材218が設置されている。カード種区別部材218は、会員用ICカード30および非会員用ICカード31をそれぞれの縦横の長さまたは厚さなどのカードサイズから区別するものである。
【0073】
例えば、カードの縦方向(搬送方向と垂直な方向)の長さによって区別する場合には、カード種区別部材218の重力方向(図9では下方向)の長さを調整して、非会員用ICカード31のみが通過できるようにする。また、カードの厚さによって区別する場合には、カード種区別部材218の幅方向(カード通路の幅方向)の長さを調整して、非会員用ICカード31のみが通過できるようにする。このカード種区別部材218を設けることで、会員用ICカード30よりカードサイズの小さい非会員用ICカード31のみをカード貯留部204に貯留可能な位置に移動することができ、会員用ICカード30が、カード貯留部204に誤って貯留されるのを防止することができる。
【0074】
搬送タイヤ215は、カード貯留部204に対向するカード処理機本体201aに設けられた開口部に配置され、回転軸を介して伝えられた搬送ステップモータと隣接するステップモータの駆動力によって回転させられる。
【0075】
また、搬送タイヤ215の回転軸を非会員用ICカード31面に対して垂直方向に作動させる。つまり、ソレノイドを一方に突出させると、搬送タイヤ215は、非会員用ICカード31面から離れる方向に動作し、ソレノイドを他方に突出させると、搬送タイヤ215は、非会員用ICカード31面を押圧する方向に動作する。この搬送タイヤ215は、非会員用ICカード31をカード回収部216と連通したカード排出部217に導く場合に作動する。このように、搬送タイヤ215を設けることで、スムーズに非会員用ICカード31をカード排出部217に導くことができる。
【0076】
次に、カード挿入口202から挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31の搬送動作を図11乃至17を参照して説明する。挿入検知センサ208が、カード挿入口202から会員用ICカード30または非会員用ICカード31が挿入されたことを検知すると、搬送ステップモータ236を駆動し、搬送ベルト214を作動させる(図11)。
【0077】
会員用ICカード30または非会員用ICカード31は、搬送ベルト214によって、リーダライタ部203との情報のやり取り(交信)を行える位置(リードライト位置)まで搬送される。そして、その位置に会員用ICカード30または非会員用ICカード31が搬送されたことが、位置セット検知センサ209によって検知されると、搬送ベルト214の動作を停止させる(図12)。
【0078】
会員用ICカード30または非会員用ICカード31の情報が、リーダライタ部203で読み取られる。会員用ICカード30が用いられた場合には、遊技終了後、台間機3、4、6の返却ボタン3d、4d、6dが押されると、最新の情報がリーダライタ部203によって会員用ICカード30に書き込まれ、カード挿入口202から返却(カード挿入口202へ返送)される。なお、会員用ICカード30が用いられた場合には、度数残高がゼロでもカード挿入口202から返却(カード挿入口202へ返送)される(図13)。
【0079】
非会員用ICカード31が用いられた場合には、遊技終了後、台間機3、4、6の返却ボタン3d、4d、6dが押され、度数残高を有すれば、最新の情報がリーダライタ部203によって非会員用ICカード31に書き込まれ、カード挿入口202から返却(カード挿入口202へ返送)される(図13)。
【0080】
一方、度数残高がゼロのときには、搬送ベルト214を再度作動し、非会員用ICカード31は、カード貯留部204に対向する位置まで搬送される(図14)。ここで、カード貯留部204の限界検知部231によって検知されずに、非会員用ICカード31の貯留量に余裕があれば、非会員用ICカード31は、カード貯留部204に貯留される。
【0081】
一方、カード貯留部204の限界検知部によって貯留限界量に達したことが検知された場合には、搬送タイヤ215を回転させ、非会員用ICカード31をカード排出部217に導く(図15)。カード排出部217に導かれた非会員用ICカード31は、カード回収部216に落下し、カード回収部216に回収される(図15)。落下検知センサ210は、非会員用ICカード31が、カード排出部217を通過したことを検知し、その通過後、搬送タイヤ215の回転が停止させる。
【0082】
なお、上述した会員用ICカード30または非会員用ICカード31の搬送動作は、会員用ICカード30または非会員用ICカード31がカード挿入口202から挿入された場合である。
【0083】
次に、会員用ICカード30または非会員用ICカード31がカード挿入口202に挿入されずに、貨幣が貯留機構付き紙幣識別装置19に挿入された場合について説明する。会員用ICカード30または非会員用ICカード31がカード挿入口202に挿入されずに、貨幣が貯留機構付き紙幣識別装置19に挿入されると、カード貯留部204から貯留されている非会員用ICカード31は、カード取込上部205およびカード取込下部206を回転させることによって、カード取込下部206上に取り出される(図16)。そして、搬送ステップモータ236を駆動し、搬送ベルト214を作動させ、非会員用ICカード31が、リーダライタ部203との情報のやり取り(交信)を行える位置(リードライト位置)まで搬送される(図17および図12)。
【0084】
遊技終了後、台間機3、4、6の返却ボタン3d、4d、6dが押され、度数残高を有すれば、最新の情報がリーダライタ部203によって非会員用ICカード31に書き込まれ、カード挿入口202から返却(カード挿入口202へ返送)される(図13)。
【0085】
一方、度数残高がゼロのときには、搬送ベルト214を再度作動し、非会員用ICカード31は、カード貯留部204に対向する位置まで搬送される(図14)。そして、再度、非会員用ICカード31は、カード貯留部204に貯留される。
【0086】
なお、ここでは、会員用ICカード30または非会員用ICカード31がカード挿入口202に挿入されずに、貨幣が貯留機構付き紙幣識別装置19に挿入された場合に、貨幣が貯留機構付き紙幣識別装置19に挿入されたのち直ちに、カード貯留部204から非会員用ICカード31が取り出される例を示したが、カード貯留部204からの非会員用ICカード31の取り出しは、遊技終了後、台間機3、4、6の返却ボタン3d、4d、6dが押され、度数残高を有することが確認されてから行われてもよい。
【0087】
前述したカード処理機200においては、非会員用ICカード31は、その厚さ方向が重力方向に対して垂直になる姿勢で、挿入、搬送、およびカード貯留部204内に積層されて貯留される。従って、本カード処理機は、幅狭に形成することができ、例えば4cm幅のパチンコ台間等の、幅狭な空間にも好適に設置することが可能となる。
【0088】
さらに、カード処理機200は、カード回収部216が、カード搬送分岐部よりも重力方向の下方部に備えられている。従って、ICカード31をカード回収部216に搬送する場合、ICカード31を重力に抗して搬送するようなリフトアップ装置が不要であり、装置を小型化できる。そして更に、ICカード31を垂直にカード処理して、カード貯留部204が満杯でなければそのままカード貯留部204に再発行可能に貯留し、満杯であれば、そのままの姿勢を維持して重力作用を利用して回収することができるため、必要なカード搬送機構を必要最小限にすることができる。このため装置を小型にすることができる。
【0089】
<台間機3、4、6の動作>
次に、図18および19を参照して、台間機3、4、6の動作について説明する。各台間機3、4、6における基本的な動作は同じであるので、ここでは、一例として台間機3(ユニット)における動作について説明する。図18は台間機3、4、6の処理部を示す図、図19は台間機3、4、6における動作の流れを示す図である。
【0090】
また、ここでは、会員用ICカード30または非会員用ICカード31は、IDだけを有し、その他の情報は管理装置13において管理されるシステムにおける動作の説明をする。さらに、この説明では、会員用ICカード30を利用する場合には、再プレー受付機12で再プレー受付された後においては、再プレーFLGが1、再プレーに利用可能な玉数を再プレー用貯玉数として管理装置13が有しているシステムであることを前提とする。
【0091】
図18に示すように、台間機3は、制御部300、カード処理部301、カード貯留処理部302、カード位置検知部303、選択ボタン検知部304、貨幣識別部305、入力操作部306及び表示部307から構成されている。
【0092】
制御部300は、演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)から主に構成され、CPUでは、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。この制御部300では、カード処理部301、カード貯留処理部302、カード位置検知部303、選択ボタン検知部304、貨幣識別部305の各機部間の信号の出入力、および、島コンピュータ7、ネットワーク8を介して管理装置13との間の信号の出入力を制御している。ここで、島コンピュータ7は、パチンコ機2、スロットマシン機5および台間機3、4、6と、ネットワーク8との間の情報の通信を行うもので、データロガなどで構成されている。
【0093】
カード処理部301は、カード挿入口3aから挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31に記憶された、例えば、IDやそのIDで管理されている有価情報などの読み取り、その読み取った情報の制御部300への出力、制御部300からの更新された有価情報などの会員用ICカード30または非会員用ICカード31への書き込みなどを行うもので、例えば、リーダライタなどで構成される。
【0094】
カード貯留処理部302は、非会員用ICカード31のカード貯留部204への貯留、カード貯留部204からの取り出しまたはカード回収部216への搬送を行うもので、前述したカード取込上部205およびカード取込下部206などで構成される。また、カード貯留処理部302は、カード貯留部204が貯留できる非会員用ICカード31の貯留限界量に達したか否かを判定する機能も有するものである。
【0095】
カード位置検知部303は、会員用ICカード30または非会員用ICカード31の搬送が、適切に行われたか否かを検知するもので、前述した、挿入検知センサ208、位置セット検知センサ209、落下検知センサ210などで構成される。選択ボタン検知部304は、貸玉ボタン3b、再プレー用貸玉ボタン3c、返却ボタン3dが押されたことを検知し、その押された信号に基づいて、制御部300に信号を出力するものである。
【0096】
貨幣識別部305は、貯留機構付き紙幣識別装置19からの信号に基づき4種類の紙幣を識別し、識別した紙幣の情報を制御部300に出力するものである。ここでは、貨幣識別部305は、台間機3に一体的に構成されている。入力操作部306は、遊技者が操作して情報入力を行うものである。表示部307は、情報表示を行う表示装置である。入寮操作部306と表示部307は、一体になっていてもよく、例えば、タッチパネル付きの液晶表示装置で構成する。そして、制御部300によって制御される、カード処理部301、カード貯留処理部302、カード位置検知部303、選択ボタン検知部304、貨幣識別部305の各機器部は、次のように動作する。
【0097】
次に、図19を参照して動作を説明する。制御部300は、各台計数機の計数結果を、既述の近接センサ処理回路のカウント値を読み出して記憶部に記憶する(ステップS308)。
【0098】
次いで制御部300は、有価価値譲渡処理(図22、図23)サブルーチンを行う。有価価値譲渡処理サブルーチンでは、現在リーダライタ部203に存在する記憶媒体を外部に排出するかまたは内部のカード貯留部204に一時貯留した後、有価価値を新たに挿入される記憶媒体(会員用ICカード30、非会員用ICカード31)と相互に収受するものである(ステップS309)。
【0099】
制御部300は、会員用ICカード30、非会員用ICカード31または紙幣を受け入れるまで待機状態にある。貨幣識別部305は、紙幣の受け入れがされたか否かを判定する(ステップS310)。
【0100】
ステップS310の判定で、Yesの場合、貨幣識別部305は、紙幣の入金額に対応する度数を制御部300に出力する。カード処理部301またはカード位置検知部303は常に会員用ICカード30または非会員用ICカード31が挿入されたか否かを判定している。そして、カード処理部301またはカード位置検知部303によって、会員用ICカード30または非会員用ICカード31がカード処理部301に挿入されていることが判定された場合、カード処理部301で会員用ICカード30または非会員用ICカード31のIDが読み取られ、制御部300に出力される。
【0101】
制御部300は、貨幣識別部305からの紙幣の入金額に対応する度数とカード処理部301からのIDの情報を島コンピュータ7、ネットワーク8を介して管理装置13に送信する(ステップS311)。管理装置13に送信された情報は、管理装置13に記録される(ステップS311)。ここで挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31が読み取りまたは書き込みが不可能な場合は、カード処理部301は、会員用ICカード30または非会員用ICカード31を返却する。
【0102】
一方、カード処理部301またはカード位置検知部303によって、会員用ICカード30または非会員用ICカード31がカード処理部301に挿入されていないと判定された場合、前述した非会員用ICカード31のカード貯留部204からの取出動作(図26)で説明したように、カード貯留処理部302によって、カード貯留部204から非会員用ICカード31が取り出される。そして、取り出された非会員用ICカード31は、カード処理部301に搬送される(ステップS312)。
【0103】
そして、カード処理部301に搬送された非会員用ICカード31は、カード処理部301によってIDが与えられる(ステップS312)。制御部300は、そのIDおよび紙幣の入金額に対応する度数を管理装置13に出力し、非会員用ICカード31にオフラインとなった場合に備え記憶する(ステップS312)。管理装置13は、その情報をIDに基づいて記録する(ステップS312)。そして、ステップS318へ進む。
【0104】
ステップS310の判定で、Noの場合には、カード位置検知部303によって、会員用ICカード30または非会員用ICカード31が挿入されているか否かが判定される(ステップS313)。ステップS313の判定で、Noの場合には、制御部300は待機状態となる。ステップS313の判定で、Yesの場合には、カード処理部301によって、会員用ICカード30または非会員用ICカード31の情報の読み取りおよび書き込みが可能か否かが判定される(ステップS314)。
【0105】
ステップS314の判定で、Yesの場合には、制御部300は、カード処理部301に会員用ICカード30または非会員用ICカード31を返却する情報を出力する。その情報を受け取ったカード処理部301は、カード挿入口3aから会員用ICカード30または非会員用ICカード31を返却(カード挿入口3aへ返送)する(ステップS315)。
【0106】
ステップS314の判定で、Noの場合には、カード位置検知部303によって、会員用ICカード30または非会員用ICカード31の搬送に不良があるか否かが判定される(ステップS316)。ステップS316の判定で、Yesの場合には、制御部300は、表示部3eに搬送不良が発生したことを表示させる(ステップS317)。また、制御部300は、島コンピュータ7、ネットワーク8を介して管理装置13に、搬送不良の情報を出力する。管理装置13は、その搬送不良の情報に基づいて、景品管理機(POS)11などに搬送不良が発生に基づく情報を出力する(ステップS317)。また、ブザー、場内放送などで搬送不良が発生したことを報知することもできる(ステップS317)。ここで、カード搬送不良の原因となるカードが取り除かれるまで待機したのちステップS318へ進む。
【0107】
ステップS316の判定で、Noの場合には、会員用ICカード30または非会員用ICカード31に記憶されたIDをカード処理部301で読み取る(ステップS318)。カード処理部301は、読み取ったIDを、制御部300に出力し、さらに制御部300はそのIDを管理装置13に送信する。そして、管理装置13は、そのIDで管理されている有価情報などを読み取り、読み取った情報をネットワーク8、島コンピュータ7を介して制御部300へ送信する(ステップS318)。制御部300は、管理装置13から送信された情報のうち有価情報の一部を、表示部3eに表示する(ステップS318)。
【0108】
貯留機構付き紙幣識別装置19の紙幣挿入口19aから入金がされたときには、貨幣識別部305でその入金額を判定し、その入金額の情報を制御部300に出力する(ステップS318)。制御部300は、その情報を島コンピュータ7、ネットワーク8を介して管理装置13に送信する(ステップS318)。管理装置13では、入金額の情報に基づいてID毎にその入金分の度数を度数残高に積算して書き込む(ステップS318)。
【0109】
選択ボタン検知部304で、遊技者が貸玉ボタン3bを選択することに基づく貸玉要求信号が入力されたか否かが判定される(ステップS319)。ステップS319の判定がYesの場合には、その貸玉要求信号が制御部300に出力される(ステップS320)。
【0110】
制御部300では、会員用ICカード30または非会員用ICカード31のIDに対応する度数残高を管理装置13から読み出し、この度数残高と貸玉要求信号に相当する度数とを比較し、度数残高が貸玉要求信号に相当する度数より大きければ、その貸玉要求信号に基づく貸玉排出動作信号を制御部300を介してパチンコ機2の制御部に送信し、所定数のパチンコ玉のパチンコ機2の上皿への貸し出しを行わせる(ステップS320)。
【0111】
また、制御部300は、度数残高から貸玉要求信号に相当する度数を減算し、その減算された度数残高を管理装置13へ送信する。管理装置13は、その減算された度数残高に基づく情報をID毎に書き込む。(ステップS320)。さらに、会員用ICカード30が利用されている場合には、管理装置13では、貸玉要求信号に相当する度数に応じて付与されるポイントをIDに基づいて加算する(ステップS321)。
【0112】
ステップS319の判定がNoの場合には、選択ボタン検知部304で、遊技者が再プレー用貸玉ボタン3cを選択することに基づく再プレー用貸玉要求信号が入力されたか否かが判定される(ステップS322)。
【0113】
ステップS322の判定がYesの場合には、再プレー用貸玉要求信号がIDに基づいて、制御部300から管理装置13に送信される。管理装置13は、IDに基づいて管理されている再プレーFLGの値を制御部300に出力する。
【0114】
制御部300では、管理装置13からの再プレーFLGの値を判定する(ステップS323)。再プレー受付機12で受付されたときには、管理装置13内の記録値である再プレーFLGが1となり、受付されていないときには、再プレーFLGが0となっている。
ステップS323の判定において、再プレーFLGが1であることが制御部300によって判定された場合、制御部300は、再プレー用貸玉要求信号をパチンコ機2の制御部に出力する(ステップS324)。パチンコ機2の制御部は、パチンコ機2から所定数のパチンコ玉の貸し出しを行わせる(ステップS324)。また、制御部300は、再プレー用貸玉要求信号に相当する玉数の情報を管理装置13に出力する。そして、管理装置13では、再プレー用貯玉数から再プレー用貸玉要求信号に相当する玉数が減算され、減算後の再プレー用貯玉数がID毎に書き込まれる(ステップS324)。なお、再プレーフラグは、再プレー受付機12、または台間機3、4、6によって再プレー用有価価値(再プレー用貯玉数、再プレー用貯メダル数)を1万円相当の範囲で登録する際に管理装置13がこれらの機器からの再プレー用有価価値の登録値を受信すると1とし、再プレー用有価価値が0となった場合に管理装置13の制御部700が0とするようにしてもよい。また台間機3、4、6への記憶媒体(30、31)の受付時に管理装置13からネットワーク8を介して台間機3、4、6の制御部300がID情報に対応した再プレーフラグを受信するようにしてもよい。ステップS326において再プレーフラグを0としてもよい。
【0115】
一方、ステップS323の判定において、再プレーFLGが0であることが制御部300によって判定された場合、パチンコ玉の貸し出しは行われず、ステップS327へ進む。このときには、例えば、制御部300は、表示部3eに「再プレーできません。」などの表示をさせることもできる。また、ステップS322でNoと判定されると、ステップS325に進む。
【0116】
続いて、制御部300は、管理装置13から再プレー用貯玉数の情報を受信し、との通信によって得た再プレー用貯玉数が0か否かを判定する(ステップS325)。ステップS325の判定において、Yesの場合には、制御部300は、再プレーFLGの数値を0に書き換える情報を管理装置13に出力する(ステップS326)。そして、管理装置13では、IDに基づいて再プレーFLGの数値が0に書き換える(ステップS326)。
【0117】
ステップS325の判定において、Noの場合には、選択ボタン検知部304で、返却ボタン3dを選択することに基づく返却要求信号が入力されたか否かが判定される(ステップS327)。ステップS327の判定において、Noの場合には、選択ボタン検知部304は、その情報を制御部300に出力する。そして、カード処理部301またはカード位置検知部303は、会員用ICカード30が挿入されているか否かを判定する(ステップS328)。
【0118】
ステップS328の判定において、Yesの場合には、カード処理部301またはカード位置検知部303は、その情報を制御部300に出力する。そして、制御部300は、ランプ3fに赤色を点灯させ(ステップS329)、ソレノイドでカード挿入口3aを封鎖させる(ステップS330)。
【0119】
一方、ステップS328の判定において、Noの場合には、カード処理部301またはカード位置検知部303は、その情報は制御部300に出力する。続いて、カード処理部301またはカード位置検知部303は、非会員用ICカード31が挿入されているか否かを判定する(ステップS331)。
【0120】
ステップS331の判定において、Yesの場合には、カード処理部301またはカード位置検知部303は、その情報を制御部300に出力する。そして、制御部300は、ランプ3fに青色を点灯させ(ステップS332)、ソレノイドでカード挿入口3aを封鎖させる(ステップS330)。ステップS331の判定において、Noの場合には、リターンしてスタートに戻る。
【0121】
ステップS327の判定において、Yesの場合には、選択ボタン検知部304は、その情報を制御部300に出力する。さらに、カード処理部301またはカード位置検知部303が、非会員用ICカード31があるか否かを判定する(ステップS333)。
【0122】
ステップS333の判定において、Noの場合には、カード処理部301またはカード位置検知部303は、その情報を制御部300に出力する。制御部300は、カード処理部301に、カード挿入口3aより会員用ICカード30を返却する情報を出力する。カード処理部301は、その情報に基づいて会員用ICカード30を返却(カード挿入口3aへ返送)する(ステップS334)。次いで返却に際し、制御部300は、会員用ICカード30に係るID情報と、最終的な全ての有価価値情報を管理装置13にネットワーク8を介して送信する。管理装置13の制御部700では受信したID情報に基づいて全ての有価価値情報を記憶部に記憶更新する。
【0123】
一方、ステップS333における判定で、Yesの場合には、カード処理部301またはカード位置検知部303は、その情報を制御部300に出力する。続いて、カード処理部301は、非会員用ICカード31に度数残高があるか否かを判定する(ステップS335)。
【0124】
ステップS335の判定において、Yesの場合には、カード処理部301は、その情報を制御部300に出力する。制御部300は、カード処理部301に、カード挿入口3aより非会員用ICカード31を返却する情報を出力する。そして、カード処理部301は、その情報に基づいて非会員用ICカード31を返却(カード挿入口3aへ返送)する(ステップS336)。次いで返却に際し、制御部300は、非会員用ICカード31に係るID情報と、最終的な全ての有価価値情報を管理装置13にネットワーク8を介して送信する。管理装置13の制御部700では受信したID情報に基づいて全ての有価価値情報を記憶部に記憶更新する。なお、ここで非会員用ICカード31がリーダライタ部203になく、カード貯留部204にもない状態で内部記憶部に各有価価値を記憶している場合、表示部3e、4e、6eに「CArd」と表示し、店員にカード補充が必要な旨をネットワーク8を介して管理装置13に通知し、管理装置13の制御部700はインカムにより店員に音声で台番号とカード補充が必要な旨を報知する。なお、この際、管理装置13の制御部700は当該台間機3、4、6の台番号を通知される情報に含まれる台間機のアドレス情報により特定される。
【0125】
ステップS335の判定において、Noの場合には、カード処理部301は、その情報を制御部300に出力する。続いて、カード貯留処理部302は、カード貯留部204が貯留量が限界か否かを判定する(ステップS337)。
【0126】
ステップS337の判定において、Yesの場合には、カード貯留処理部302は、その情報を制御部300に出力する。制御部300は、前述した非会員用ICカード31のカード排出部217への誘導動作を行わせる情報をカード貯留処理部302に出力する。そして、カード貯留処理部302は、非会員用ICカード31をカード回収部216へ搬送する(ステップS338)。
【0127】
ステップS337の判定において、Noの場合には、カード貯留処理部302は、その情報を制御部300に出力する。制御部300は、前述した非会員用ICカード31のカード貯留部204への貯留動作を行わせる情報をカード貯留処理部302に出力する。そして、カード貯留処理部302は、非会員用ICカード31をカード貯留部204に貯留する(ステップS339)。
【0128】
<計数機9>
計数機9は、パチンコ機2またはスロットマシン5を列設した島設備の端部に設けられる島端計数機と呼ばれるもので、投入されるパチンコ玉またはメダルの数量を計数するものである。会員用ICカード30のみを受け入れるカード挿入口に会員用ICカード30が挿入された場合には、会員用ICカード30に記憶されたIDを読み取り、計数された計数値が持数(持玉数、持メダル数)としてそのIDに基づき管理装置13に記憶される。管理装置13において記憶管理される有価価値としては、度数有価価値、持数、貯数、再プレー用貯数の関係は既述の通りである。
【0129】
島端計数機9は、例えばパチンコ玉1玉を1円、2円、または4円で貸し出しする営業形態の各コーナーの内、2円貸しコーナーのみに設置され、1円と4円貸しコーナーは各台計数機が設置される運用形態、メダル1枚を5円貸し、20円貸しする営業形態の各コーナーの内5円貸しコーナーのみに設置される、20円貸しコーナーは各台計数機が設置される運用形態等、パチンコホールが適宜選択して運用する際に当該島端計数機が設置される。
【0130】
一方、会員用ICカード30、または非会員用ICカード31がカード挿入口に挿入されない場合には、計数された情報を、例えば、バーコードとしてレシートに記録し、そのレシートがレシート発券口から発行される。また、このレシートには、簡易管理用IDが記録され、その簡易管理用IDは、そのレシートを用いて景品交換されるまで、管理装置13では計数機9で計数された玉数とともに管理される。
【0131】
<景品管理機(POS)11>
景品管理機(POS)11は、カード挿入口より挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31より読み取ったIDに基づき持数、再プレー用貯数、貯数等の計数した結果に基づく景品交換用有価価値を参照し、景品交換用有価価値により交換される景品種別と数量の表示を行い、景品払出機18が併設される場合、景品払出機18へ払い出す景品の種別と数量を指示するものである。また、計数機9で発券されたレシートを用いる場合には、バーコードリーダでレシートに記録された情報を読み取り、その情報に基づく景品交換用有価価値の範囲で景品交換を行うものである。
【0132】
特殊景品ボタン11eが押された場合の景品は、例えば、大景品(2500円)、小景品(1000円)などがあり、貯玉数より端玉(景品と交換後の残り玉)を最小にするよう計算されて、例えば、景品払出機18が併設されている場合には、景品が自動的に払い出される。景品払出機18が併設されていない場合には、表示された交換される景品の種別と数量の表示に基づいて、店員などによって景品が払い出される。また、例えば、タバコ、ジュースなどの一般景品と交換する場合には、一般景品選択部11fにより、交換したい景品や個数を選択し、景品交換を行う。一般景品と交換する場合には、店員などが景品を払い出すことが多いが、景品払出機などで自動的に景品を払い出すこともできる。
【0133】
<精算機10>
精算機10は、カード挿入口10aより挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31の度数残高を現金で返却するものである。ここで、度数とは、入金された金額を度数化したもので、例えば、1万円を度数化すると100度数となる。度数残高とは、度数から使用した度数分を差し引いた残りの度数である。
【0134】
また、精算機10では、会員用ICカード30の利用によって付与されるポイントを、例えば、現金化によって還元してもよい。
【0135】
会員用ICカード30が挿入された場合は、精算機10に設けられた暗証番号入力用テンキーボードによって暗証番号が入力されると、会員用ICカード30に記憶された暗証番号と入力された暗証番号との照合が行われ、それらが一致すれば精算動作を行う。これによって、会員の遊技者の場合には、例えば、会員用ICカード30を落として、第三者に会員用ICカード30が渡っても、暗証番号がわからない限りは、度数残高が現金化されることはない。このようにすると遊技者が、例えば、トイレに行くためなどで離席した場合、会員用ICカードを盗まれても度数残高を現金化されることはない。
【0136】
また、第三者に会員用ICカード30が渡った場合、第三者に度数残高分を遊技に使用されることが考えられるが、台間機と管理装置13とが連携して、例えば、台間機にて入力した会員番号や暗証番号に基づいて、その会員用ICカード30を各機器に使用できないように制御することなどもできる。
【0137】
非会員用ICカード31を用いる場合には、度数残高として保持できる期間が、例えば、1日などのように限られているため、その期間内でなければ、精算機10で度数残高を精算し、現金化することができない。これによって、非会員用ICカード31が、パチンコホールやスロットマシンホールの外部に持ち出され、紛失したり、傷つけられたりするのを防止することができる。
【0138】
<管理装置13>
図20は、管理装置13の構成部を示す図、図21は、管理装置13における動作の流れを示す図である。管理装置13は、各種遊技機の調整を行う為の遊技台毎の遊技情報(個別台履歴情報、平均値等の集計情報)、一部遊技台グループ毎遊技情報(平均値等の集計情報)、税務申告用のパチンコホール全体の遊技情報等を記憶管理し、指示に応じて出力するホールコンピュータ機能、入金から台間機3、4、6による遊技用の利用、精算機10による残有価価値の現金の返金迄の度数有価価値を記憶媒体(会員用ICカード30、非会員用ICカード31)のID情報にもとづいて記憶管理し、指示に応じて出力するカード管理機能、島端計数機9または各台計数機の計数結果に基づく持数、貯数、再プレー用有価価値等の景品交換用有価価値を記憶媒体(会員用ICカード30、非会員用ICカード31、レシート)のID情報に基づいて記憶管理し、かつ景品交換品の入庫、出庫、在庫、景品交換に基づく景品交換品と景品交換用有価価値の増減を記憶媒体のID情報に応じて記憶管理し、指示に応じて出力する景品交換管理機能、会員の遊技動向情報、再プレーに関連したデータ(再プレー手数料を含む)を会員用ICカード30のID情報に基づいて記憶管理する会員管理機能を有する。
【0139】
図1に示されているように、管理装置13は、複数のパチンコ機2、複数のパチンコ機2のそれぞれに接続された台間機3、4、複数のスロットマシン機5、スロットマシン機5間に接続された台間機6と島コンピュータ7およびネットワーク8を介して接続されている。また、管理装置13は、計数機9、精算機10、景品管理機(POS)11、再プレー受付機12、発券機20、データ表示機21、データ公開機22などともネットワーク8を介して接続されている。
【0140】
さらに、ネットワーク8を介して管理装置13に入力された情報は、プロトコルコンバータ14、モデム15を介してカードセンタ16に送信される。また、管理装置13は、例えば、パーソナルコンピュータ17などとも接続され、パーソナルコンピュータ17で管理装置13の情報を見ることができる。また、パーソナルコンピュータ17は、管理装置13で管理している各情報にアクセスことができるので、各情報の表示や印刷をすることができる。さらに、パーソナルコンピュータ17では、例えば、再プレー手数料の設定などの管理装置13の種々の設定や会員登録などを行うこともできる。
【0141】
管理装置13は、台間機3、4、6、計数機9、精算機10、景品管理機(POS)11、再プレー受付機12、発券機20、データ表示機21、データ公開機22などの機器からの情報を管理するものである。前述した各機器毎の管理装置13との情報の通信に基づいて、管理装置13には後述するような様々な情報が記憶されている。
【0142】
また、管理装置13は、各遊技機における、例えば、スランプグラフ、スタート回数、大当たり回数などの情報を各遊技機の上部に取り付けられたデータ表示機21に出力することもできる。データ表示機21では、これらの情報を表示部に表示して、遊技台の情報を遊技者に提供する。またパーソナルコンピュータ17を介して各遊技機の遊技情報の個別台表示、集計した結果であるパチンコホール全体、特定の遊技機機種毎の集計遊技情報を指示に基づいて店員に表示する。
【0143】
さらに、管理装置13は、例えば、各遊技機におけるスランプグラフ、スタート回数、大当たり回数などの情報、遊技台ランキング、遊技台毎の勝敗などの情報をデータ公開機22に出力することもできる。データ公開機22では、これらの情報を表示部に表示して、遊技台の情報を遊技者に提供する。
【0144】
図20に示すように、管理装置13は、制御部700、カード管理機能(会員カード情報管理部701、非会員カード情報管理部702)、入出力処理部703、ホールコン機能704、会員管理機能705、景品交換管理機能706から構成されている。制御部700は、演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)から主に構成され、CPUでは、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。この制御部700では、会員カード情報管理部701、非会員カード情報管理部702、出力処理部703の各機部間の信号の出入力、および、ネットワーク8を介して各機器との間の信号の出入力を制御している。また、制御部700は、管理装置13とネットワーク8を介して各機器の制御部と通信できるように接続されている。
【0145】
管理装置13は、ホールコンピュータ機能、カード管理機能、景品交換管理機能、会員管理機能の各機能毎に別個のコンピュータで構成してもよいし、各機能毎または一部機能グループ毎に1のコンピュータで構成してもよいし、少なくとも1の機能を複数のコンピュータによって分散実行する形態で構成してもよい。夫々の機能間で各種データを共有し、各種演算結果をパーソナルコンピュータ13に表示することができる。
【0146】
会員カード情報管理部701は、各機器に会員用ICカード30が用いられたときの情報を管理するものである。会員カード情報管理部701が管理する情報管理一覧表は、管理装置13に接続された、例えば、パーソナルコンピュータ17などで見ることができる。
【0147】
会員用ICカード30が用いられた場合には、会員用ICカード30のIDに基づき、情報管理一覧表に記載されているような、例えば、貯玉数、度数残高、再プレー用貯玉数、ポイント、台間機又は発券機に挿入した金額、精算金額などを管理している。これらのデータは、会員用ICカード30のID毎に管理され、さらに、履歴情報、日毎情報、週毎情報などとしても管理されている。情報管理一覧表は、日毎情報である。
【0148】
なお、会員用ICカード30を用いた会員の遊技者用の管理項目は、情報管理一覧表に記載された管理項目に限るものではなく、例えば、遊技した遊技台種毎のアウト(発射玉)、セーフ(遊技の上皿への供給玉、つまり遊技者の獲得玉)、勝敗情報(セーフからアウトを減じたもの)、大当たり回数、CR機売上などの情報や、会員の遊技者の住所、氏名、年齢、好きな台、連絡先なども管理項目とすることもできる。
【0149】
非会員カード情報管理部702は、各機器に非会員用ICカード31が用いられたときの情報を管理するものである。非会員カード情報管理部702が管理する情報管理一覧表は、管理装置13に接続された、例えば、パーソナルコンピュータ17などで見ることができる。
【0150】
非会員用ICカード31が用いられた場合には、非会員用ICカード31のIDに基づき、情報管理一覧表751に記載されているような、例えば、度数残高、台間機又は発券機に挿入した金額、精算金額などを管理している。これらのデータは、非会員用ICカード31のID毎に管理される。非会員用ICカード31を用いる場合には、度数残高を保持できる期間が、例えば、1日などのように限られている。そのため、その期間内でなければ、精算機10で度数残高を精算し、現金化することができない。
【0151】
非会員用ICカード31が用いられた場合には、度数残高を保持できる期間に対応した情報が管理されている。なお、レシート発券時の簡易管理IDおよび玉数(計数機9で計数されたもの)の情報は、偽造されたレシートが使用されるのを防ぐために、一時的に管理されている。したがって、景品管理機(POS)11における景品交換時において、レシートの適正を確認した後には、簡易管理IDおよび玉数の情報は、管理装置13から消去される。
【0152】
ここで、非会員用ICカード31が用いられた場合には、アウト(発射玉)、セーフ(遊技の上皿への供給玉、つまり遊技者の獲得玉)、勝敗(セーフからアウトを減じたもの)、貯玉数、再プレー用貯玉数、再プレー手数料、ポイント、遊技台種別、大当たり回数、CR機売上などの情報が含まれない点で、会員用ICカード30のを用いた場合の情報とは異なる。
【0153】
入出力処理部703は、カードセンタ16に送信する、例えば、一日の営業結果などの情報を、会員カード情報管理部701および非会員カード情報管理部702に管理されているデータに基づいて管理している。例えば、パーソナルコンピュータ17などから終業処理の信号が管理装置13に入力されると、カードセンタ16に送信する情報を制御部700を介してプロトコルコンバータ14に出力する。プロトコルコンバータ14に出力された情報は、モデム15を介してカードセンタ16に送信される。また入出力処理部703は、ネットワーク8を介して各種機器との通信を行う。また入出力処理部703は、パーソナルコンピュータ17とのデータ授受を行う。
【0154】
そして、制御部700によって制御される、会員カード情報管理部701、非会員カード情報管理部702、入出力処理部703の各機器部は、次のように動作する(図21)。なお、各機器との情報の通信についての動作は、各機器の説明部分で述べたので、ここでは、管理装置13に入力された情報の管理動作について主に説明する。
【0155】
次に、図21を参照してその動作を説明する。管理装置13の制御部700に、発券機20、再プレー受付機12、台間機3、4、6、計数機9、景品管理機(POS)11、精算機10などからの情報が入力される(ステップS710)。
【0156】
ステップS710で入力された情報は、制御部700で、会員用ICカード30のを用いた場合の情報か否かが判定される(ステップS711)。ステップS711の判定で、Yesの場合には、入力された情報は、会員カード情報管理部701に出力される(ステップS712)。会員カード情報管理部701では、その入力された情報に基づいて、例えば、IDおよび項目毎に入力情報が管理される(ステップS712)。
【0157】
ステップS711の判定で、Noの場合には、入力された情報は、非会員カード情報管理部702に出力される(ステップS713)。非会員カード情報管理部702では、その入力された情報に基づいて、例えば、IDおよび項目毎に入力情報が管理される(ステップS713)。
【0158】
次に、出力処理部703において、パーソナルコンピュータ17などから終業処理信号が管理装置13に入力されたか否かが判定される(ステップS714)。ステップS714の判定で、Noの場合には、制御部700は待機状態となる。ステップS714の判定で、Yesの場合には、出力処理部703から、例えば、会員カード情報管理部701および非会員カード情報管理部702で管理されているデータに基づいて集計された一日の営業結果などの情報が、制御部700、プロトコルコンバータ14およびモデム15を介してカードセンタ16に送信される(ステップS715)。
【0159】
次に、出力処理部703において、パーソナルコンピュータ17などからデータ送信要求信号が管理装置13に入力されたか否かが判定される(ステップS716)。ステップS716の判定で、Noの場合には制御部700は待機状態となる。ステップS716の判定で、Yesの場合には、会員カード情報管理部701および非会員カード情報管理部702に管理されているデータに基づいて、例えば、所定のデータを、パーソナルコンピュータ17などに出力する(ステップS717)。会員カード情報管理部701および非会員カード情報管理部702に管理されているデータに基づいて、出力されたデータは、パーソナルコンピュータ17の画面に表示される。
【0160】
次に、始業処理を実施する(ステップS718)。始業処理とは、上記した各機器との通信がネットワークを介して可能か否か、および、各機器の自己診断機能により、各機器における故障の有無を確認する。この確認において、各機器との通信ができない場合や各機器で故障があると判断された場合には、店員に報知される。
【0161】
次に、図22乃至34を参照して、記憶媒体処理装置として機能する台間機3において、図18のフローチャートにおけるステップS309サブルーチンである有価価値譲渡処理として「持玉分割」、「グループ登録」、「会員カード発行」の各処理を行う動作を説明する。まず、図34を参照して、2枚のカード(会員用ICカード30または非会員用ICカード31)間において持玉(会員用ICカード30または非会員用ICカード31に記憶されている玉数やメダル数)を分割したり、移行したりする処理形態について説明する。以下の説明において、会員用ICカード30を会員カードと称し、非会員用ICカード31を非会員カードと称する。ここでは、分割元のカード(会員カードまたは非会員カード)に持玉数として1000玉が記憶されているものとする。なお、譲渡する有価価値は、持玉数を例に以下に説明するが、その他、既述した度数有価価値、ポイント、景品交換用有価価値(持数<持玉数、持メダル数>、貯数<貯玉数、貯メダル数>、再プレー用貯数<再プレー用貯玉数、再プレー用貯メダル数>)等どの有価価値を選択するかは遊技客やパチンコホール側で適宜選択可能である。
【0162】
図34(1)に示す第1の処理形態は、分割元のカードが当初台間機3、4、6のカードリーダライタ部203にある会員カードであり、分割先のカードが当初カード貯留部204にある非会員カードである形態である。分割する有価価値、例えば持玉数を100玉とすると、分割元の会員カードは1000玉から900玉になり、分割先の非会員カードは、0玉から100玉になる。このとき、分割先の非会員カードに元々持玉数Xが記憶されていた場合は、分割数である100玉はX玉に加算されることになり、分割先の非会員カードはX玉から100+X玉となる。この場合、当初台間機3、4、6のカードリーダライタ部203にある会員カードを一旦外部に排出後、外部に排出した有価価値の一部乃至全部を当初カード貯留部204にある非会員カードに対応付けて外部に発行し、その後先に排出した会員カードを再び台間機3、4、6のカードリーダライタ部203に搬送し遊技を続行させるものである(発明1)。
【0163】
第2の処理形態(図34(2)参照)は、分割元のカードが当初台間機3、4、6のカードリーダライタ部203にある会員カードであり、分割先のカードが当初台間機3、4、6に挿入されていない外部の遊技者が所持する会員カードである形態である。分割する持玉数を100玉とすると、分割元の会員カードは1000玉から900玉になり、分割先の会員カードは、0玉から100玉になる。このとき、分割先の会員カードに元々持玉数Xが記憶されていた場合は、分割数である100玉はX玉に加算されることになり、分割先の会員カードはX玉から100+X玉となる(発明2)。
なお、分割先のカードが当初台間機3、4、6のカードリーダライタ部203にある会員カードであり、分割元のカードが当初台間機3、4、6に挿入されていない外部の遊技者が所持する会員カード(または非会員カード)である形態である。分割する持玉数を100玉とすると、分割元の会員カード(または非会員カード)は1000玉から900玉になり、分割先の会員カード(または非会員カード)は、0玉から100玉になる。このとき、分割先の会員カード(または非会員カード)に元々持玉数Xが記憶されていた場合は、分割数である100玉はX玉に加算されることになり、分割先の会員カード(または非会員カード)はX玉から100+X玉となる。この場合、当初台間機3、4、6のカードリーダライタ部203にある会員カードを一旦外部に排出し、その後外部の遊技者が所持する会員カード(または非会員カード)をカードリーダライタ部203に受け入れて譲渡する有価価値を減じるか加算した結果の残有価価値に対応付けられた状態とした後、先に外部に排出した会員カードを再び台間機3、4、6のカードリーダライタ部203に搬送し遊技を続行させるものである(発明2)。
【0164】
なお、当初台間機3、4、6のカードリーダライタ部203にある会員カードに当初台間機3、4、6に挿入されていない外部の遊技者が所持する会員カードを紐づけてグループ化し、譲渡する有価価値がない形態も例示できる(発明6)。
【0165】
第3の処理形態(図34(3)参照)は、分割元のカードが当初台間機3、4、6のカードリーダライタ部203にある非会員カードであり、分割先のカードが当初カード貯留部204にある非会員カードである形態である。分割する持玉数を100玉とすると、分割元の非会員カードは1000玉から900玉になり、分割先の非会員カードは、0玉から100玉になる。このとき、分割先の非会員カードに元々持玉数Xが記憶されていた場合は、分割数である100玉はX玉に加算されることになり、分割先の非会員カードはX玉から100+X玉となる。(発明3)この場合、当初台間機3、4、6のカードリーダライタ部203にある非会員カードに譲渡有価価値を対応付けて排出し、その後カード貯留部204にある非会員カードにカードリーダライタ部203に搬送し、当初有価価値から譲渡有価価値を差し引いた残りの残有価価値を対応付けて遊技を続行させるものである(発明3)。
【0166】
第4の処理形態(図34(4)参照)は、分割元のカードが当初台間機3、4、6のカードリーダライタ部203にある非会員カードであり、分割先のカードが当初台間機3、4、6に挿入されていない外部の遊技者が所持する会員カードである形態である。分割する持玉数を100玉とすると、分割元の非会員カードは1000玉から900玉になり、分割先の会員カードは、0玉から100玉になる。このとき、分割先の会員カードに元々持玉数Xが記憶されていた場合は、分割数である100玉はX玉に加算されることになり、分割先の会員カードはX玉から100+X玉となる。(発明4)また分割先のカードが当初台間機3、4、6のカードリーダライタ部203にある非会員カードであり、分割元のカードが当初台間機3、4、6に挿入されていない外部の遊技者が所持する会員カードである形態である。分割する持玉数を100玉とすると、分割元の非会員カードは1000玉から900玉になり、分割先の会員カードは、0玉から100玉になる。このとき、分割先の会員カードに元々持玉数Xが記憶されていた場合は、分割数である100玉はX玉に加算されることになり、分割先の会員カードはX玉から100+X玉となる。(発明4)この場合、当初台間機3、4、6のカードリーダライタ部203にある非会員カードを一旦貯留部204に貯留し、その後外部の遊技者が所持する会員カード(または非会員カード)をカードリーダライタ部203に受け入れて譲渡する有価価値を減じるか加算した結果の残有価価値に対応付けられた状態とした後、先に貯留部204に貯留したカードを再び台間機3、4、6のカードリーダライタ部203に搬送し遊技を続行させるものである(発明4)。
【0167】
第5の処理形態(図34(5)参照)は、当初台間機3、4、6のカードリーダライタ部203にある非会員カードの持玉数を、新たに発行する店員が外部から挿入する有価価値情報を有さないカード券面の柄が会員用であるとされた未使用もしくはリサイクルされた会員カードへ移行する形態である。非会員カードの持玉数が1000玉である場合、非会員カードの持玉数は、初期化されて0となり、新たに発行した会員カードに1000玉が移行する(発明7)。
【0168】
次に、図18、図22を参照して、遊技者が「有価価値分割(合算)」、「グループ登録」、「会員カード発行」のうち、所望する機能を選択する処理動作を説明する。図22におけるサブルーチンは図19のステップS309から呼び出され下記に説明する処理を実行後リターンによってステップS310に戻る。まず、遊技者は、非会員カードまたは会員カードを使用した遊技中において、入力操作部306を操作して、実行する機能を選択する。制御部300は、入力操作部306における入力操作内容を読み取る(ステップS1)。そして、制御部300は、入力操作内容が「有価価値分割(合算)」、「グループ登録」、「会員カード発行」のうち、いずれの機能が選択されたかを判定する(ステップS2)。この判定の結果、「有価価値分割(合算)」が選択された場合、制御部300は、表示部307に分割先のカードを選択する旨のメッセージを表示し、遊技者に分割(合算)先カードを選択させる。ここで、遊技者は、入力操作部306を操作して、分割(合算)先カードを選択する入力操作を行う。
【0169】
これを受けて、概要としては、制御部300は、入力操作部306における入力操作内容を読み取り、入力操作内容と現在リーダライタ部203に内在する記憶媒体の会員、非会員の種別に応じて選択された分割元カード、分割先カードを特定する(ステップS3)。詳細には、制御部300は、下記1)から5)の場合分けに従い分割元カード、分割先カードを特定する。
【0170】
(発明1:遊技中会員カード→非会員カードを貯留部から取り出し譲渡有価価値記憶して排出→再び会員カードを受け入れ残有価価値で遊技継続)
図34における第1の処理形態の場合
1)制御部300は、入力操作内容が他の非会員(現在この遊技台で遊技していない者)への有価価値の譲渡であり、かつリーダライタ部203にある現在遊技中の記憶媒体が会員カードである判断した場合、リーダライタ部203にある現在遊技中の記憶媒体を分割元カード、貯留部204に貯留された非会員カードを分割先カード、と特定する。そして、制御部300は第1の処理形態である旨を記憶部に書き込む。この場合制御部300はステップS4に移行後ステップS5のサブルーチンである図23に示す貯留カードとの分割処理へ移行する。
【0171】
(発明2のその1(第2の処理形態のその1):会員カード遊技中、挿入カードに有価価値譲渡)
図34における第2の処理形態の場合
2)−1、制御部300は、入力操作内容が他の者(現在この遊技台で遊技していない会員または非会員)への有価価値の譲渡であり、かつリーダライタ部203にある現在遊技中の記憶媒体が会員カードであると判断した場合、リーダライタ部203にある現在遊技中の会員カードを分割元カード、外部から挿入されるであろう受入カード(会員または非会員)を分割先カードと特定する。そして、制御部300は第2のその1の処理形態である旨を記憶部に書き込む。この場合、制御部300はステップS4に移行後ステップS6のサブルーチンである図26に示す受入カードとの分割(合算)処理へ移行する。
【0172】
図34における第2の処理形態の場合
(発明2のその2(第2の処理形態のその2):会員カード遊技中、挿入カードの有価価値から会員カードに有価価値譲渡)
2)−2、制御部300は、入力操作内容が他の者(現在この遊技台で遊技していない会員または非会員)からの有価価値の譲渡であり、かつリーダライタ部203にある現在遊技中の記憶媒体が会員カードであると判断した場合、外部から挿入されるであろう受入カード(会員または非会員)を分割元カード、リーダライタ部203にある現在遊技中の会員を分割先カードを特定する。そして、制御部300は第2のその2の処理形態のその2である旨を記憶部に書き込む。この場合、制御部300はステップS4に移行後ステップS6のサブルーチンである図26に示す受入カードとの分割(合算)処理へ移行する。
【0173】
(発明3:遊技中の非会員カードに譲渡有価価値を対応付けて外部に排出、貯留部から非会員カードを取り出して残有価価値を対応付けて遊技継続)
図34における第3の処理形態の場合
3)制御部300は、入力操作内容が他の非会員(現在この遊技台で遊技していない非会員)への有価価値譲渡であり、かつリーダライタ部203にある現在遊技中の記憶媒体が非会員カードであると判断した場合、リーダライタ部203にある現在遊技中の非会員カードを分割先カード、貯留部204から取り出した非会員カードを分割元カードとして特定する。そして、制御部300は第3の処理形態である旨を記憶部に書き込む。この場合制御部300は、ステップS4に移行後ステップS5のサブルーチンである図23に示す貯留カードとの分割処理へ移行する。
【0174】
(発明4のその1(第4の処理形態のその1):非会員カード遊技中、会員カード挿入後非会員カードを貯留し、会員カードの有価価値に譲渡有価価値分を加算した後当該会員カード排出、非会員カードを貯留部から再度取り出して残有価価値で遊技継続)
図34における第4の処理形態
4)−1、制御部300は、入力操作内容が他の会員(現在この遊技台で遊技していない会員)への有価価値譲渡であり、かつリーダライタ部203にある現在遊技中の記憶媒体が非会員カードであると判断した場合、外部から挿入されるであろう受入カード(会員カード)を分割先カード、リーダライタ部203にある現在遊技中の非会員を分割元カードを特定する。そして、制御部300は第4のその1の処理形態である旨を記憶部に書き込む。この場合制御部300は、ステップS4に移行後ステップS6のサブルーチンである図26に示す受入カードとの分割(合算)処理へ移行する。
【0175】
(発明4のその2(第4の処理形態のその1):非会員カード遊技中、会員カード挿入後非会員カードを貯留し、会員カードの有価価値から譲渡有価価値分を減算した後当該会員カード排出、非会員カードを貯留部から再度取り出して減算分を当初非会員カードの有価価値に加算した残有価価値で遊技継続)
図34における第4の処理形態
4)−2、制御部300は、入力操作内容が他の会員(現在この遊技台で遊技していない会員)からの有価価値譲渡であり、かつリーダライタ部203にある現在遊技中の記憶媒体が非会員カードであると判断した場合、外部から挿入されるであろう受入カード(会員カード)を分割元カード、リーダライタ部203にある現在遊技中の非会員カードを分割先カードを特定する。そして、制御部300は第4のその2の処理形態である旨を記憶部に書き込む。この場合制御部300は、ステップS4に移行後ステップS6のサブルーチンである図26に示す受入カードとの分割(合算)処理へ移行する。
【0176】
(発明4における貯留部204に非会員カードが満杯(例えば5枚)場合の処理)
なお、ここで制御部300は、貯留部204が満杯(5枚のストック)であると判断した場合、新たに挿入される会員カードを受け入れ可能な状態とする為、当初遊技していた非会員カードを貯留部204に貯留することができないので、カード回収部3g、4g、6gへ導く。そして制御部300は、新たに挿入された会員カードの有価価値に対し、譲渡有価価値を加減算した後、当該会員カードを外部に排出し、非会員カードを貯留部204から取り出して残有価価値による遊技を継続可能にするとよい。(4)−1、4)−2共通)
【0177】
次いで、制御部300は、特定した分割(合算)先カードが貯留カードか、受け入れたカードかを判定し(ステップS4)、分割(合算)先カードがカード処理機内に貯留されている非会員カードであれば、貯留カードへの有価価値の分割(合算)処理(ステップS5)を行い、受け入れカードであれば、受け入れカードへの有価価値の分割処理(ステップS6)を行う。貯留カードへの有価価値の分割(合算)処理(ステップS5)と、受け入れカードへの有価価値の分割(合算)処理(ステップS6)の詳細処理動作は後述する。
【0178】
一方、ステップS2における判定の結果、「グループ登録」が選択された場合、制御部300は、グループ登録処理(ステップS7)を行い、「会員カード発行」が選択された場合は、会員カード発行処理(ステップS8)を行う。グループ登録処理(ステップS7)と、会員カード発行処理(ステップS8)の詳細処理動作は後述する。
【0179】
(発明7:非会員カード遊技中、未登録の会員カード挿入後非会員カードを貯留し、未登録の会員カードの有価価値に有価価値全部を対応付けて遊技継続)
図34における第5の処理形態
ステップS8の概要としては、
5)制御部300は、入力操作内容が会員カードの発行希望であり、かつリーダライタ部203にある現在遊技中の記憶媒体が非会員カードであると判断した場合、外部から店員によって挿入されるであろう未登録の会員カードを分割先カード、リーダライタ部203にある現在遊技中の非会員カードを分割元カードとして特定する。そして、制御部300は第5の処理形態である旨を記憶部に書き込み、図32に示すサブルーチンを呼出して実行する。
【0180】
(発明7における貯留部204に非会員カードが満杯(例えば5枚)の場合の処理)
なお、ここで制御部300は、貯留部204が満杯(5枚のストック)であると判断した場合、新たに挿入される会員カードを受け入れ可能な状態とする為、当初遊技していた非会員カードを貯留部204に貯留することができないので、カード回収部3g、4g、6gへ導く。
【0181】
制御部300は、貯留カードへの有価価値分割処理(ステップS5)、受け入れカードへの有価価値分割(合算)処理(ステップS6)、グループ登録処理(ステップS7)、会員カード発行処理(ステップS8)のいずれかを実行した後、ステップS1に戻って処理を繰り返す。なお、ステップS5は、図22に示すカード貯留部204から取り出した非会員カードを用いた有価価値譲渡についてのサブルーチン、ステップS6は図26に示す外部から受け入れた記憶媒体を用いた有価価値譲渡についてのサブルーチン、ステップ7は、グループ登録処理に係るサブルーチン、ステップS8は台間機3、4、6における会員カード発行に係るサブルーチンであり、これらを実行後リターンし、図19のステップS310へ戻る。
【0182】
<貯留カードとの有価価値分割処理>
次に、図23を参照して、図22に示す貯留カードを用いた有価価値分割(ステップS5)の詳細処理動作を説明する。図23は図22におけるステップS5からのサブルーチンであり、リターンすると呼出し元の図22に戻る。図23は上記第1の処理形態(遊技中会員カード→非会員カードを貯留部から取り出し譲渡有価価値記憶して排出→再び会員カードを受け入れ残有価価値で遊技継続)と第3の処理形態(遊技中の非会員カードに譲渡有価価値を対応付けて外部に排出、貯留部から非会員カードを取り出して残有価価値を対応付けて遊技継続)に対応したジョブである。
【0183】
当初、遊技者によって貯留カードへの有価価値分割が選択された時点では、この遊技者が所有する会員カードまたは非会員カードが受け入れられている状態で遊技されている。まず、制御部300は、表示部307に有価価値(度数、持数、貯数)の内いずれを分割するのかを表示し、分割数を入力する指示のメッセージを表示する。ここで、遊技者による入力操作部306の操作に従い、制御部300は、有価価値(度数、持数、貯数)の内いずれを分割するのか(指定有価価値と呼ぶ)を入力し、入力された有価価値の分割する分割数(譲渡有価価値)を入力する。制御部300は、入力操作部306の操作内容を読み取り、譲渡有価価値数を特定する(ステップS11)。譲渡有価価値数の入力は、直接数値を譲渡有価価値数してもよいし、表示部307に「100玉」、「500玉」、「1000玉」等の譲渡有価価値数を表示し、表示された価値数を選択することにより譲渡有価価値数を入力するようにしてもよい。
【0184】
次に、制御部300は、自身の記憶部から読み出して各有価価値を特定する(ステップS12)。これを受けて、制御部300は、入力した譲渡有価価値数と受け入れ中カードの指定有価価値における当初有価価値とを比較し(ステップS13)、分割可能であるか否かを判定する(ステップS14)。この判定の結果、分割ができない(譲渡有価価値数が当初有価価値数より大きい)場合、制御部300は、表示部307にエラー表示もしくは「有価価値不足」等の表示を行い(ステップS15)、ステップS11に戻って再度分割数入力を行う。一方、分割可能な場合、制御部300は、指定有価価値について譲渡する有価価値である譲渡有価価値を当初所有の有価価値である当初有価価値から減算した残有価価値を既述の分割元の記憶媒体に対応付け、譲渡有価価値を既述の分割先の記憶媒体に対応付ける(ステップS16)。例えば、指定有価価値が持玉数の場合、当初有価価値が1000玉であり分割する譲渡有価価値数が100玉である場合、残有価価値900(1000−100)と100に分割する。
【0185】
なお、有価価値を記憶媒体に対応付けるとは、A)有価価値を記憶媒体に記憶する、B)記憶媒体に記憶された記憶媒体を識別する為のID情報と、対応付ける有価価値と、を管理装置13に送信し、管理装置13ではID情報に基づいて後程ID情報によって読み出し可能に記憶部に記憶する、A)及びB)の少なくとも一方からなる処理を言う。管理装置13においてID情報によって読み出し可能に記憶部に記憶するとは、例えば有価価値を記憶する所定のメモリエリアの先頭アドレスに、ID情報を加算した格納アドレスで特定されるメモリに記憶すること等を例示できる。停電や管理装置の故障、ネットワークケーブルの断線等によって通信不能になった場合には、記憶媒体の有価価値を用いて景品交換したり残度数分の返金処理し、通信が正常の場合には管理装置13の記憶部に記憶された有価価値に基づいて景品交換したり残度数分の返金処理する為、A)及びB)の両方をからなる処理を行うことが一般的である。
【0186】
次に、当初遊技のカードの排出として、制御部300は、第1の処理形態(遊技中会員カード→非会員カードを貯留部から取り出し譲渡有価価値記憶して排出→再び会員カードを受け入れ残有価価値で遊技継続)と判断した場合、リーダライタ部203と交信可能な位置にある会員カードと既述の残有価価値との対応付け処理(カードへの残有価価値の書き込みと、管理装置13で当該カードIDに基づいた残有価価値の記憶、以後対応付け処理の記載を省略する)を行った後に外部に排出し、第1の処理形態でない(第3の処理形態)(遊技中の非会員カードに譲渡有価価値を対応付けて外部に排出、貯留部から非会員カードを取り出して残有価価値を対応付けて遊技継続)と判断した場合、リーダライタ部203と交信可能な位置にある非会員カードと譲渡有価価値との対応付け処理を行った後外部に排出する(ステップS17)。
【0187】
続いて、制御部300は、カード貯留処理部302に対して、カード貯留部204に貯留してある非会員カードの取り出しを指示する。カード貯留処理部302は、搬送ベルト214を駆動して、カード貯留部204に貯留してある非会員カードの取り出し、リーダライタ部203によって情報の読み書きを行うことができるようにする(ステップS18)。
【0188】
次に、制御部300は、第1の処理形態と判断した場合、カード処理部301に対して、上記譲渡有価価値を取り出した非会員カードに対応付けるように指示する。これを受けて、カード処理部301は、リーダライタ部203を介して、取り出した非会員カードに譲渡有価価値を対応付ける処理を行う(ステップS19)。
【0189】
また制御部300は、第1の処理形態でない(第3の処理形態)と判断した場合、カード処理部301に対して、上記残有価価値を取り出した非会員カードに対応付けるように指示する。これを受けて、カード処理部301は、リーダライタ部203を介して、取り出した非会員カードに譲渡有価価値を対応付ける処理を行う(ステップS19)。
【0190】
また制御部300は、第1の処理形態でない(第3の処理形態)と判断した場合サブルーチンを終了し、呼出し元のジョブにリターンする(ステップS22)。また制御部300は、ステップS22において第1の処理形態であると判断した場合ステップS20に移行する(ステップS22)。
【0191】
次いで、制御部300は、カード処理部301に対して、搬送ベルト214を駆動して取り出した非会員カードの排出を指示する。これを受けて、カード処理部301は、分割数の度数が対応付けられた非会員カードを外部に排出する(ステップS20)。(S20は第1の処理形態のみ実施)
【0192】
次に、制御部300は、表示部307に先に排出した分割元カード(会員カード)を挿入するように指示するメッセージを表示しつつリーダライタ部203によって新たに挿入されたカードが当該分割元カードであるか否かを判定する。制御部300は、当該分割元カードの挿入を検知しない限り、当該メッセージの表示を維持しつつ、当該分割元カードの挿入を待機してリターンし呼出し元のジョブに移行する。(状態が変わらないので台間機3、4、6の制御部300としては待機中も他の処理を行いつつステップS21を必ず実行することになる。)制御部300が当該分割元カードの挿入を検知した場合、上記残有価価値を対応付けて遊技継続可能な状態にする(ステップS21)。次いで制御部300は、リターンし呼出し元のジョブに移行する。
【0193】
(発明1における貯留部に非会員カードがない場合の処理)
なお、ここで制御部300は、第1の処理形態であってかつ、貯留部204に設けられたカードの有無を検知する光学式センサによって貯留部204に発行可能な非会員カードがないと判定した場合、表示部3e、4e、5eにカード補充が必要な旨を示す「CArd」と表示し、会員カードを引き抜き可能なカード挿入口3a、4a、6a(202)から外部に会員カードの一部を露出した状態まで搬送ベルト214を駆動して搬送する。会員カードが202から外部に引き抜かれ、かつ店員から貯留部204にカードの補充を受けると補充された非会員カードを譲渡有価価値に対応付けた状態とするとともに非会員カードを引き抜き可能なカード挿入口3a、4a、6a(202)から外部に会員カードの一部を露出した状態まで搬送ベルト214を駆動して搬送する。そして制御部300は、補充された新たな非会員カードが引き抜かれた後、当初遊技していた会員カードを再びリーダライタ部へ搬送し、譲渡有価価値を差し引いた残りの残有価価値に対応付けた状態で遊技を継続可能な状態にする(ステップS18、S19、S20、S21)。
【0194】
(発明3における貯留部に非会員カードがない場合の処理)
なお、ここで制御部300は、第3の処理形態であって貯留部204に設けられたカードの有無を検知する光学式センサによって貯留部204に発行可能な非会員カードがないと判定した場合、表示部3e、4e、5eにカード補充が必要な旨を示す「CArd」と表示し、当初遊技の非会員カードを引き抜き可能なカード挿入口3a、4a、6a(202)から外部に非会員カードの一部を露出した状態まで搬送ベルト214を駆動して搬送する。当初遊技の非会員カードが202から外部に引き抜かれ、かつ店員から貯留部204にカードの補充を受けると補充された非会員カードを搬送ベルト214を駆動してリーダライタ部203迄搬送する。そして制御部300は、当初遊技していた非会員カードの当初有価価値から譲渡有価価値を差し引いた残りの残有価価値に対応付けた状態で遊技を継続可能な状態にする(ステップS18、S19、S20、S21)。
【0195】
次に、図24に示す模式図を参照して、図23に示す第1の処理形態(発明1:遊技中会員カード→非会員カードを貯留部から取り出し譲渡有価価値記憶して排出→再び会員カードを受け入れ残有価価値で遊技継続)における動作を説明する。図24は、遊技中のカードが会員カードである場合の動作を示す模式図である。まず、遊技者が、会員カードを台間機3、4、6に挿入する(図19のS313YES)(図24(1))と、リーダライタ部203が受け入れた会員カードに対応付けされている各種の当初有価価値を読み出すか、新たな現金投入によって生じた度数やパチンコ玉を各台計数機で計数した持数等の有価価値を生成することで(図19のS318)(図24(2))、遊技可能状態となる。そして、制御部300は、有価価値分割するために譲渡有価価値が入力されると、現時点の当初有価価値から譲渡有価価値を減算する。例えば、当初有価価値が1000で分割数が100であれば、新たな譲渡有価価値を減算し900(残有価価値)にし、分割した値(ここでは、100)を内部に記憶する(図24(3))。
【0196】
次に、遊技中であった会員カードを外部に排出し(図24(4))、カード貯留部204から1枚の非会員カードを取り出す(図24(5))。制御部300は、リーダライタ部203を介して、譲渡有価価値を取り出した非会員カードに対応付け(図24(6))、この非会員カードを外部に排出する(図24(7))。そして、再び会員カードを挿入する(図24(8)と、制御部300は、リーダライタ部203を介して分割後の残有価価値(ここでは900)を再び受け入れた会員カードに対応付ける。
【0197】
次に、図25に示す模式図を参照して、図23に示す第3の処理形態(発明3:遊技中の非会員カードに譲渡有価価値を対応付けて外部に排出、貯留部から非会員カードを取り出して残有価価値を対応付けて遊技継続)における処理動作を説明する。図25は、遊技中のカードが非会員カードである場合の動作を示す模式図である。まず、遊技者が、非会員カードを挿入するか、現金投入もしくは遊技媒体の各台計数機による計数によって生じた有価価値に対応して内部のカード貯留部204からカードリーダライタ部203位置に非会員カードを取り出す(図19のS313YES)(図25(1))と、リーダライタ部203が受け入れた非会員カードに対応付けされている各種の当初有価価値を読み出し(図19のS318)(図25(2))、遊技可能状態となる。そして、制御部300は、有価価値分割するために譲渡有価価値が入力されると、現時点の当初有価価値から譲渡有価価値を減算する。例えば、当初有価価値が1000で譲渡有価価値が100であれば、当初有価価値から譲渡有価価値を減算し900(残有価価値)にし、分割した値(ここでは、100)を内部に記憶する(図25(3))。
【0198】
次に、遊技中であった非会員カードに譲渡有価価値を対応付けるとともに外部に排出し(図25(4))、カード貯留部204から1枚の非会員カードを取り出す(図25(5))。制御部300は、リーダライタ部203を介して、残有価価値を取り出した非会員カードに対応付ける(図25(6))。
【0199】
図25における他のやり方としては、まず、遊技者が、非会員カードを挿入する(図19のS313YES)(図25(1))と、リーダライタ部203が受け入れた非会員カードに対応付けされている各種の当初有価価値を読み出し(図19のS318)(図25(2))、遊技可能状態となる。そして、制御部300は、有価価値分割するために譲渡有価価値が入力されると、現時点の当初有価価値から譲渡有価価値を減算する。例えば、当初有価価値が1000で分割数が100であれば、新たな譲渡有価価値を減算し900(残有価価値)にし、分割した値(ここでは、100)を内部に記憶する(図25(3))。ここまでは上記と同一。
【0200】
次に、遊技中であった非会員カードを外部に排出し(図25(4))、カード貯留部204から1枚の非会員カードを取り出す(図25(5))。制御部300は、リーダライタ部203を介して、譲渡有価価値を取り出した非会員カードに対応付ける(図25(6))とともに外部に排出する(図25(7))。次いで制御部300は、先に外部に排出した当初遊技中であった非会員カードを再度挿入する旨の表示を3e、4e、6eに行い、当該当初遊技中の非会員カードを再び受け入れる(図25(8))と、残有価価値との対応付け(図25(9))を行い、当該当初遊技中の非会員カードで遊技継続が可能ならしめるようにしてもよい。この場合、上記既述の図25(1)から(6)迄で終える方が、手続き数を減らせるので好ましい。
【0201】
このようにして、第1の処理形態(図23、図24)、第3の処理形態(図23、図25)において、遊技中のカード(会員カードまたは非会員カード)と、貯留部から取り出した非会員カードとの間で有価価値の譲渡が行われることができるようになる。この機能を利用することにより、家族や友人に持玉等の有価価値を分け与えることが可能となる。
【0202】
<受け入れカードとの有価価値譲渡処理>
次に、図26を参照して、図22に示す受け入れカードとの有価価値に係る分割(合算)処理(ステップS6)の詳細処理動作を説明する。図26は図22におけるステップS6のサブルーチンであり、リターンに至ると呼出し元のジョブに戻る。なお図26における処理は、第2の処理形態(発明2のその1:会員カード遊技中、挿入カードに有価価値譲渡)、(発明2のその2:会員カード遊技中、挿入カードの有価価値から会員カードに有価価値譲渡)、第4の処理形態(発明4のその1:非会員カード遊技中、会員カード挿入後非会員カードを貯留し、会員カードの有価価値に譲渡有価価値分を加算した後当該会員カード排出、非会員カードを貯留部から再度取り出して残有価価値で遊技継続)(発明4のその2:非会員カード遊技中、会員カード挿入後非会員カードを貯留し、会員カードの有価価値から譲渡有価価値分を減算した後当該会員カード排出、非会員カードを貯留部から再度取り出して減算分を当初非会員カードの有価価値に加算した残有価価値で遊技継続)に対応したジョブである。
【0203】
当初、遊技者によって有価価値譲渡が選択された時点では、この遊技者が所有する会員カードまたは非会員カードが受け入れられている状態で遊技されている。まず、制御部300は、有価価値譲渡が選択されると、表示部307に譲渡する有価価値が何かと譲渡有価価値数を入力する指示のメッセージを表示する。ここで、遊技者は、入力操作部306を操作して、譲渡する有価価値が何か(指定有価価値)、度数、貯数、持数、再プレー用貯数、のいずれかから選択し、次いで譲渡する有価価値(譲渡有価価値)の数を入力する。制御部300は、入力操作部306の操作内容を読み取り、指定有価価値と譲渡有価価値数を特定する(ステップS31)。譲渡有価価値数の入力は、直接数値を入力してもよいし、表示部307に「100玉」、「500玉」、「1000玉」等の分割数を表示し、表示された譲渡有価価値数を選択して、該選択毎に加算することにより最終的な用途有価価値数を入力するようにしてもよい。
【0204】
次に制御部300は、現在遊技中のカードである当初遊技カードについて、自身の記憶部から読み出して当初遊技カードの各有価価値を特定する(ステップS32)。
【0205】
次に制御部300は、ステップS331において、上記第2の処理形態のその2、または第4の処理形態のその2であると判別した場合、(K)図27へジャンプする。制御部300は、ステップS331において上記第2の処理形態のその1、または第4の処理形態のその1であると判別した場合、既述した通り、外部からの受入カードが分割先カード、リーダライタ部203にある現在遊技中のカードが分割元カードである為、制御部300は、入力した譲渡有価価値数と現在遊技中のカードの各有価価値の内指定有価価値の当初有価価値とを比較し(ステップS33)、分割可能であるか否かを判定する(ステップS34)。この判定の結果、分割ができない(譲渡有価価値数が当初有価価値数より大きい)場合、制御部300は、表示部307にエラー表示を行い(ステップS35)、ステップS31に戻って再度譲渡有価価値数入力を行う。一方、分割可能な場合、制御部300は、特定した指定有価価値における当初有価価値数から譲渡有価価値数を減算した残有価価値を算出する(ステップS36)。例えば、残度数が1000であり分割数が100である場合、900(1000−100)と100に分割する。
【0206】
次に、制御部300は、図19におけるステップS318にて受け入れた当初遊技のカードの読み取り情報に基づいて、分割元カードを特定し(ステップS37)、分割元カードが会員カードと非会員カードのいずれであるかを判定する(ステップS38)。この判定の結果、会員カードであれば、制御部300は、ステップS39へ移行し、カード処理部301に対して、搬送ベルト214を駆動させて受け入れ中の分割元カードの排出(取り出し可能な位置への搬送)を指示する。これを受けて、カード処理部301は、搬送ベルト214を駆動して、受け入れ中の会員カードを取り出し可能な位置へ搬送し、当該会員カードが外部に抜き取られるまで待機し、外部への排出を検知するとステップS40へ移行する(ステップS39)。ステップS38の判定の結果非会員カードであればステップS45へ移行する。
【0207】
次に、制御部300は、表示部に分割先カード(持玉の分割先の会員カードまたは非会員カード)を挿入するように指示するメッセージを表示する。ここで、遊技者は、分割先カードである会員カードまたは非会員カードを挿入する。これを受けて、カード処理部301は、カード挿入口202へのカード挿入を感知すると、搬送ベルト214を駆動し、挿入された分割先カードをカードリーダライタ部203付近迄搬送する(ステップS40)。そして、制御部300は、受け入れた会員カードまたは非会員カードに譲渡有価価値を対応付ける処理を行う(ステップS41)。そして、制御部300は、カード処理部301に対して、搬送ベルト214を駆動して、受け入れた会員カードまたは非会員カードの排出を指示する。これを受けて、カード処理部301は、譲渡有価価値数が対応付けられた会員カードまたは非会員カードを外部に抜き取り可能な位置まで移動させ、抜き取りがある迄待機する(ステップS42)。なお、ステップS41において、譲渡有価価値を対応付けるとは、受け入れた会員カードまたは非会員カードの当初有価価値に対して加算更新することを言う。
【0208】
次に、制御部300は、表示部307に先に排出した分割元カード(遊技者が遊技に使用していた会員カード)を挿入するように指示するメッセージを表示する。ここで、遊技者は、分割元カードを挿入する。これを受けて、カード処理部301は、カード挿入口202へのカードの受入を検知すると、搬送ベルト214を駆動して、リーダライタ部203へ搬送する(ステップS43)。そして、制御部300は、当初有価価値から譲渡有価価値を減算した残有価価値を分割元カードに対応付ける処理を行う(ステップS44)。
【0209】
一方、ステップS38の判定の結果、非会員カードであれば、制御部300は、カード貯留処理部302に対して、受け入れ中の分割元カードをカード貯留部204に退避するように指示する。これを受けて、カード貯留処理部302は、搬送ベルト214を駆動して、リーダライタ部から受け入れ中の非会員カードをカード貯留部204に退避させる(ステップS45)。
【0210】
次に、制御部300は、表示部307に分割先カード(持玉の分割先の会員カードまたは非会員カード)を挿入するように指示するメッセージを表示する。ここで、遊技者は、分割先カードである会員カードまたは非会員カードを挿入する。これを受けて、カード処理部301は、カード挿入口202へのカード挿入を感知すると、搬送ベルト214を駆動し、挿入された分割先カードをカードリーダライタ部203付近迄搬送する(ステップS46)。そして、制御部300は、受け入れた会員カードまたは非会員カードに譲渡有価価値を対応付ける処理を行う(ステップS47)。そして、制御部300は、カード処理部301に対して、受け入れた会員カードまたは非会員カードの排出を指示する。これを受けて、カード処理部301は、搬送ベルト214を駆動して、譲渡有価価値が対応付けられた会員カードまたは非会員カードを外部に排出する(ステップS48)。なお、ステップS47において、譲渡有価価値を対応付けるとは、受け入れた会員カードまたは非会員カードの当初有価価値に対して加算更新することを言う。
【0211】
次に、制御部300は、カード貯留処理部302に対して、退避した非会員カードを取り出すように指示する。これを受けて、カード処理部301はカード貯留部204から、搬送ベルト214を駆動することで、退避した分割元カード(非会員カード)をカード貯留部204からカードリーダライタ部203の付近迄取り出す(ステップS49)。そして、制御部300は、当初有価価値から譲渡有価価値を減じた残有価価値を取り出した分割元カードに対応付ける処理を行う(ステップS50)。
【0212】
次に、制御部300は、ステップS331において、上記第2の処理形態のその2、または第4の処理形態のその2であると判別した場合、(K)図27を以下如く実行する。制御部300は、記第2の処理形態のその2、または第4の処理形態のその2であると判別した場合、既述した通り、外部からの受入カードが分割元カード、リーダライタ部203にある現在遊技中のカード(第2の処理形態の場合会員カード、第4の処理形態の場合非会員カード)が分割先カードである。制御部300は、分割先カード(当初遊技カード)が会員カードであると判断した場合ステップS802に移行し、非会員カードであると判断した場合ステップS721に移行する(ステップS701)。
【0213】
ステップS701の判定で、制御部300が会員カードであると判断した場合、当該会員カード(分割先カード、当初遊技カード)を外部に排出する指示をする。これを受けて、カード処理部301は、搬送ベルト214を駆動して、受入中の会員カードを取り出し可能な位置に搬送し、当該会員カードが外部に抜き取られるまで待機し、外部への排出を検知するとステップS703へ移行する(ステップS702)。
【0214】
次いで制御部は、表示部307に分割元(外部)カード(会員カードまたは非会員カード)を挿入するよう指示するメッセージを表示する。ここで遊技者は分割元(外部)カード(会員カードまたは非会員カード)をカード挿入口202へ挿入する。これを受けて、カード処理部301は、カード挿入口202へのカード挿入を感知すると、搬送ベルト214を駆動し、挿入された分割先カードをカードリーダライタ部203付近迄搬送する(ステップS703)。そして、制御部300は、リーダライタ部203によって受け入れた分割元(外部)カードから読み出した情報に基づき、各種有価価値を特定する(ステップS704)。
【0215】
次に、制御部300は、入力された譲渡有価価値数と受入分割元(外部)カードの当初有価価値を比較し(ステップS705)、当初有価価値数≧譲渡有価価値数が成立しない場合(NOの場合)、ステップS707へ移行しエラー表示として、「有価価値数が不足しています、譲渡有価価値数を再入力してください」等を表示部307に表示する(ステップS707)。ここで、遊技者は、入力操作部306を操作して、譲渡有価価値数を再入力する。制御部300は、再入力されるまで待機し、当該譲渡有価価値数が再入力されたと判断した場合、ステップS706に移行する(ステップS708)。
【0216】
制御部300は、ステップS706の判定で当初有価価値数≧譲渡有価価値数が成立する場合(YESの場合)、ステップS709に移行する。ステップS709では、当初有価価値から譲渡有価価値の減算を行い、残有価価値を算出する(ステップS709)。
【0217】
次に制御部300は、受け入れた分割元(外部)カードに残有価価値を対応付け(ステップS710)、カード処理部301に対して、搬送ベルト214を駆動して、受け入れた会員カードまたは非会員カードの排出を指示する。これを受けて、カード処理部301は、残有価価値数が対応付けられた分割元(外部)カード(会員カードまたは非会員カード)を外部に抜き取り可能な位置まで移動させ、抜き取りがある迄待機する(ステップS711)。
【0218】
次に制御部300は、先に外部に排出した分割先(当初遊技)カード(会員カード)を再度受け入れるべく、表示部307に「最初に遊技していたあなたの会員カードを再度挿入してください」と表示し、待機状態に移行する。次いで、遊技者が分割先(当初遊技)カード(会員カード)を挿入し、これを検知すると、カード処理部301に対して、搬送ベルト214を駆動して、挿入された分割先(当初遊技)カード(会員カード)をリーダライタ部203付近迄搬送するように指示する。この指示を受けたカード処理部301は、挿入された分割先(当初遊技)カード(会員カード)をリーダライタ部203付近迄搬送する(ステップS712)。
【0219】
次いで制御部300は、受け入れた分割先(当初遊技)カード(会員カード)に譲渡有価価値を対応付ける(ステップS713)。なお、ステップS731において、譲渡有価価値を対応付けるとは、受け入れた分割先(当初遊技)カード(会員カード)の当初有価価値に対して加算更新することを言う。次いで制御部300は、図27に示すサブルーチンを終了して、呼出し元のジョブに戻る。
【0220】
一方制御部300がステップS701において分割先カードが非会員カードであると判断した場合、ステップS721に移行する。
【0221】
ステップS701の判定で、制御部300が非会員カードであると判断した場合、当該非会員カード(分割先カード、当初遊技カード)を内部のカード貯留部204に退避する指示をする。これを受けて、カード処理部301は、搬送ベルト214を駆動して、受入中の非会員カードをリーダライタ部203の奥側に搬送し、カード貯留部204に貯留する(ステップS721)。
【0222】
次いで制御部は、表示部307に分割元(外部)カード(会員カードまたは非会員カード)を挿入するよう指示するメッセージを表示する。ここで遊技者は分割元(外部)カード(会員カードまたは非会員カード)をカード挿入口202へ挿入する。これを受けて、カード処理部301は、カード挿入口202へのカード挿入を感知すると、搬送ベルト214を駆動し、挿入された分割先カードをカードリーダライタ部203付近迄搬送する(ステップS722)。そして、制御部300は、リーダライタ部203によって受け入れた分割元(外部)カードから読み出した情報に基づき、各種有価価値を特定する(ステップS723)。
【0223】
次に、制御部300は、入力された譲渡有価価値数と受入分割元(外部)カードの当初有価価値を比較し(ステップS724)、当初有価価値数≧譲渡有価価値数が成立しない場合(NOの場合)、ステップS726へ移行しエラー表示として、「有価価値数が不足しています、譲渡有価価値数を再入力してください」等を表示部307に表示する(ステップS726)。ここで、遊技者は、入力操作部306を操作して、譲渡有価価値数を再入力する。制御部300は、再入力されるまで待機し、当該譲渡有価価値数が再入力されたと判断した場合、ステップS725に移行する(ステップS727)。
【0224】
制御部300は、ステップS725の判定で当初有価価値数≧譲渡有価価値数が成立する場合(YESの場合)、ステップS728に移行する。ステップS728では、当初有価価値から譲渡有価価値の減算を行い、残有価価値を算出する(ステップS728)。
【0225】
次に制御部300は、受け入れた分割元(外部)カードに残有価価値を対応付け(ステップS729)、カード処理部301に対して、搬送ベルト214を駆動して、受け入れた会員カードまたは非会員カードの排出を指示する。これを受けて、カード処理部301は、残有価価値数が対応付けられた分割元(外部)カード(会員カードまたは非会員カード)を外部に抜き取り可能な位置まで移動させ、抜き取りがある迄待機する(ステップS730)。
【0226】
次に制御部300は、先にカード貯留部204に退避して貯留した、分割先(当初遊技)カード(非会員カード)を、搬送ベルト214を駆動して、リーダライタ部203付近迄搬送するように指示する。この指示を受けたカード処理部301は、挿入された分割先(当初遊技)カード(非会員カード)をリーダライタ部203付近迄搬送する(ステップS731)。
【0227】
次いで制御部300は、受け入れた分割先(当初遊技)カード(非会員カード)に譲渡有価価値を対応付ける(ステップS732)。なお、ステップS732において、譲渡有価価値を対応付けるとは、貯留部204から取り出した分割先(当初遊技)カード(非会員カード)の当初有価価値に対して加算更新することを言う。次いで制御部300は、図27に示すサブルーチンを終了して、呼出し元のジョブに戻る。
【0228】
次に、図28に示す模式図を参照して、図26、図27に示す第2の処理形態(発明2のその1:会員カード遊技中、挿入カードに有価価値譲渡)、(発明2のその2:会員カード遊技中、挿入カードの有価価値から会員カードに有価価値譲渡)における動作を説明する。図29は、遊技中のカードが会員カードである場合の動作を示す模式図である。
【0229】
発明2のその1:会員カード遊技中、挿入カードに有価価値譲渡を説明する。まず、遊技者が、会員カードを挿入する(図19のS318)(図28(1))と、リーダライタ部203が受け入れた会員カードに対応付けされている各種の当初有価価値を読み出すか、新たな現金投入によって生じた度数やパチンコ玉を各台計数機で計数した持数等の有価価値を生成することで(図28(2))、遊技可能状態となる。そして、制御部300は、有価価値分割するための譲渡有価価値が入力されると、現時点での当初有価価値から譲渡有価価値を減算する。例えば、当初有価価値が1000で譲渡有価価値が100であれば、当初有価価値から譲渡有価価値を減算し900にし、分割した値(ここでは、100)を内部に記憶する(図28(3))。
【0230】
次に、遊技中であった会員カードを外部に排出し(図28(4))、新たな非会員カードまたは会員カードを受け入れる(図28(5))。制御部300は、リーダライタ部203を介して、譲渡有価価値を新たに受け入れた非会員カードまたは会員カードに対応付け(図28(6))、この非会員カードまたは会員カードを外部に排出する(図28(7))。そして、再び遊技中であった会員カードを挿入する(図24(8)と、制御部300は、リーダライタ部203を介して残有価価値(ここでは900)を再び受け入れた会員カードに対応付ける(図29(9))。
【0231】
なお、譲渡有価価値を新たに受け入れた非会員カードまたは会員カードに対応付けとは、新たに受け入れた非会員カードまたは会員カードの当初有価価値に譲渡有価価値を加算して更新することを言う。
【0232】
発明2のその2:会員カード遊技中、挿入カードの有価価値から会員カードに有価価値譲渡を説明する。まず、遊技者が、会員カードを挿入する(図19のS318)(図28(1))と、リーダライタ部203が受け入れた会員カードに対応付けされている各種の当初有価価値を読み出すか、新たな現金投入によって生じた度数やパチンコ玉を各台計数機で計数した持数等の有価価値を生成することで(図28(2))、遊技可能状態となる。そして、制御部300は、有価価値分割するための譲渡有価価値が入力されると、制御部300は、遊技中であった会員カードを外部に排出し(図28(4))、次に、新たな非会員カードまたは会員カードを受け入れる(図28(5))。次いで新たな非会員カードまたは会員カードに対応付けられた当初有価価値をリーダライタ部203を介して読み取った情報から特定する。次に現時点での当初有価価値から譲渡有価価値を減算し、残有価価値を特定する。例えば、当初有価価値が1000で譲渡有価価値が100であれば、当初有価価値から譲渡有価価値を減算し900(残有価価値)これら有価価値を内部に記憶する(図28(3))。
【0233】
次いで制御部300は、リーダライタ部203を介して、残有価価値(ここでは900)を新たに受け入れた非会員カードまたは会員カードに対応付け(図28(6))、この非会員カードまたは会員カードを外部に排出する(図28(7))。そして、再び遊技中であった会員カードを挿入する(図24(8)と、制御部300は、リーダライタ部203を介して譲渡有価価値(ここでは100)を再び受け入れた会員カードに対応付ける(図29(9))。
【0234】
なお、譲渡有価価値を再び受け入れた会員カードに対応付けとは、再び受け入れた会員カードの当初有価価値に譲渡有価価値を加算して更新することを言う。
【0235】
次に、図29に示す模式図を参照して、図26、図27に示す第4の処理形態(発明4のその1:非会員カード遊技中、会員カード挿入後非会員カードを貯留し、会員カードの有価価値に譲渡有価価値分を加算した後当該会員カード排出、非会員カードを貯留部から再度取り出して残有価価値で遊技継続)における処理動作を説明する。図29は、遊技中のカードが非会員カードである場合の動作を示す模式図である。まず、遊技者が、非会員カードを挿入する(図29(1))と、リーダライタ部203が受け入れた非会員カードに対応付けされている各種有価価値を読み出すか、新たな入金または各台計数機による遊技媒体の計数を受けてカード貯留部204からリーダライタ部203へ取り出し非会員カードへの有価価値の生成によって(図29(2))、遊技可能状態となる。そして、制御部300は、分割するために譲渡有価価値数が入力されると、現時点の有価価値から譲渡有価価値を減算して残有価価値を算出する。例えば、当初有価価値数が1000で譲渡有価価値数が100であれば、残有価価値が900となり、当初有価価値数、譲渡有価価値数、残有価価値数をそれぞれ内部に記憶する(図29(3))。
【0236】
次に、当初遊技中であった非会員カードをカード貯留部204に退避させ(図28(4))、新たな非会員カードまたは会員カードを受け入れる(図28(5))。制御部300は、リーダライタ部203を介して、譲渡有価価値数を新たに受け入れた非会員カードまたは会員カードに対応付け(図29(6))、この非会員カードまたは会員カードを外部に排出する(図28(7))。そして、退避させた遊技中であった非会員カードを取り出し(図24(8)、制御部300は、リーダライタ部203を介して残有価価値数(ここでは900)を取り出した非会員カードに対応付ける(図29(9))。
【0237】
なお、譲渡有価価値数を新たに受け入れた非会員カードまたは会員カードに対応付けるとは、新たに受け入れた非会員カードまたは会員カードの当初有価価値数に譲渡有価価値数を加算更新することを言う。
【0238】
次に、図29に示す模式図を参照して、図26、図27に示す第4の処理形態(発明4のその2:非会員カード遊技中、会員カード挿入後非会員カードを貯留し、会員カードの有価価値から譲渡有価価値分を減算した後当該会員カード排出、非会員カードを貯留部から再度取り出して減算分を当初非会員カードの有価価値に加算した残有価価値で遊技継続)における処理動作を説明する。図29は、遊技中のカードが非会員カードである場合の動作を示す模式図である。まず、遊技者が、非会員カードを挿入する(図29(1))と、リーダライタ部203が受け入れた非会員カードに対応付けされている各種有価価値を読み出すか、新たな入金または各台計数機による遊技媒体の計数を受けてカード貯留部204からリーダライタ部203へ取り出し非会員カードへの有価価値の生成によって(図29(2))、遊技可能状態となる。そして、制御部300は、分割するために譲渡有価価値数が入力されると、当初遊技中であった非会員カードをカード貯留部204に退避させ(図28(4))、新たな非会員カードまたは会員カードを受け入れる(図28(5))。そして、制御部300は、新たに受け入れた会員カードもしくは非会員カードに対応付けられた当初有価価値数を特定する。
【0239】
次いで、制御部は、当初有価価値から譲渡有価価値を減算して残有価価値を算出する。例えば、当初有価価値数が1000で譲渡有価価値数が100であれば、残有価価値が900となり、当初有価価値数、譲渡有価価値数、残有価価値数をそれぞれ内部に記憶する(図29(3))。
【0240】
次に、制御部300は、リーダライタ部203を介して、残有価価値数を新たに受け入れた非会員カードまたは会員カードに対応付け(図29(6))、この非会員カードまたは会員カードを外部に排出する(図28(7))。そして、退避させた遊技中であった非会員カードを取り出し(図24(8)、制御部300は、リーダライタ部203を介して譲渡有価価値数(ここでは900)を取り出した非会員カードに対応付ける(図29(9))。
【0241】
なお、譲渡有価価値数を取り出した非会員カードに対応付けるとは、取り出した会員カードの当初有価価値数に譲渡有価価値数を加算更新することを言う。
【0242】
このようにして、遊技中のカード(会員カードまたは非会員カード)から新たに挿入した会員カードまたは非会員カードに有価価値の譲渡が行われたり、新たに挿入した会員カードまたは非会員カードの有価価値から遊技中のカードに有価価値の譲渡が行われることになる。この機能を利用することにより、遊技者は、家族や友人に持玉を分け与えることが可能となる。
【0243】
<グループ登録処理>
次に、図30を参照して、図22に示すグループ登録処理(ステップS7)の詳細処理動作を説明する。図30は、図22のサブルーチンステップS7から呼び出されたサブルーチンであり、終了すると、図22のステップS7の後のリターンに戻る。遊技者によって入力操作内容がグループ登録処理である選択された時点では、この遊技者が所有する会員カードが受け入れられている状態で遊技されている。まず、グループ登録が選択されると、制御部300は、遊技中の会員カードのグループ登録情報を特定し(ステップS61)。特定したグループ登録情報を内部に保持する。そして、制御部300は、カード処理部301に対して、遊技中であった会員カードを外部に排出するように指示する。これを受けて、カード処理部301は、受け入れ中の会員カードを外部に排出する(ステップS62)。
【0244】
次に、制御部300は、表示部307にグループ登録する新たな会員カードを挿入するように指示するメッセージを表示する。このメッセージに対して、遊技者は、新たな会員カードを挿入する。カード処理部301は、挿入された新たな会員カードを受け入れる(ステップS63)。そして、制御部300は、カード処理部301に対して、グループ登録情報を新たな会員カードに対応付けるように指示する。これを受けて、カード処理部301は、制御部300内に保持していたグループ登録情報を制御部300から受け取り、このグループ登録情報を新たな会員カードに対応付ける(ステップS64)。
【0245】
次に、制御部300は、カード処理部301に対して、受け入れ中の会員カードを排出するように指示する。これを受けて、カード処理部301は、新たな会員カードを外部へ排出する(ステップS65)。そして、制御部300は、表示部307に先に排出した会員カード(遊技中であった会員カード)を挿入するように指示するメッセージを表示する。ここで遊技者は、先に排出された会員カードを挿入する。カード処理部301は、挿入された会員カードを再び受け入れる。
【0246】
なお、ステップS62では、当初遊技の会員カードを排出するとしたが、会員カードと非会員カードの寸法、形状が同一の場合、当初遊技の会員カードをカード貯留部204に退避させるようにして、ステップS66では外部から当初遊技の会員カードを再び受け入れるとしたが、カード貯留部204に退避させた会員カードを再びカードリーダライタ部203迄搬送するようにしてもよい。
【0247】
次に、図31に示す模式図を参照して、図30に示す処理動作を説明する。まず、遊技者が、会員カードを挿入する(図31(1))と、リーダライタ部203が受け入れた会員カードに対応付けされている各種有価価値を読み出し(図31(2))、遊技可能状態となる。そして、グループ登録の操作が行われると、制御部300は、リーダライタ部203を介して会員カードに対応付けられているグループ登録情報(管理装置13の記憶部に記憶され、ネットワーク8を介して読みだされる)を読み出し、この会員カードのグループ登録情報を特定する(図31(3))。そして、遊技中であった会員カードを排出する(図31(4)。
【0248】
次に、新たな会員カードを受け入れ(図31(5))、制御部300は、この会員カードが遊技中であった会員カードと同じグループに属するように、リーダライタ部203を介してグループ登録情報を対応付ける(図31(6))。そして、新たな会員カードを外部に排出し(図31(7))、再び遊技中であった会員カードを受け入れる(図31(8))。
【0249】
このようにして、新たな会員カードに対して、遊技中の会員カードと同じグループに属するように、グループ登録情報を対応付けが行われることになる。この機能を利用することにより、遊技者は、台間機3を使用して、家族や友人が所有する会員カードを同じグループに属するようにグループ登録情報の対応付けを行うことが可能となる。
【0250】
また、複数の会員カードを1つのグループとして登録することにより、グループ間で、会員用記憶媒体(会員カード)を用いた遊技結果を各台間機3に備えた表示ユニットに並べて表示することにより、遊技の面白みを向上させることができるようになる。また、グループ間で、有価価値を共用して遊技を行うことが可能となり、利便性を向上させることができる。詳しくは、グループ登録すると、同一グループ間で互いの遊技結果を表示したり、任意の勝利条件(例えば確変大当りになるとか)でなるゴール(目標)を定め、必要に応じて互いの賞品(例えば各種有価価値のいずれかとか)を定め、遊技を開始し、先にゴールした方を賞する等のコンペティションゲーム、を可能ならしめるとか、互いの有価価値を、利子の有無設定に応じて、貸し出すとか、等のグループ遊技が例示できる。
【0251】
<会員カード発行処理>
次に、図32を参照して、図22に示す会員カード発行処理(ステップS8)の詳細処理動作を説明する。図32は、図22におけるサブルーチンのステップS8から呼び出されるサブルーチンであり、リターンにより呼出し元のステップS8の終了時点に戻る。遊技者によって会員カード発行処理が選択された時点では、この遊技者が所有する非会員カードが受け入れられている状態で遊技されている。まず、制御部300は、店員をネットワーク8、管理装置13、インカム(店内放送)を通じて「○○番台のお客様が会員となることを希望しています。」と放送し、カード処理部301に対して、受け入れ中の非会員カードの各有価価値情報を自身の記憶部から読み出す(ステップS71)。そして、制御部300は、リーダライタ部203に対して、受け入れ中の非会員カードの初期化するとともに、この非会員カードを貯留部204に貯留するように指示する。これを受けて、リーダライタ部203は、受け入れ中の非会員カードを初期化(残度数を0にする)とともに、カード貯留部204に貯留する(ステップS72)。
【0252】
次に、制御部300は、表示部307に未登録のカード(登録後に会員カードとなるカード)を挿入するように指示するメッセージを表示する。ここで、店員は、会員カードを発行するための未登録カードを挿入する。これを受けて、カード処理部301は、挿入された未登録カードを受け入れる(ステップS73)。そして、制御部300は、カード貯留部204に貯留された非会員カードに記憶されていた各種有価価値を新たに受け入れた未登録カードに対応付けるともに、この未登録カードのID情報(ここでは記憶媒体の製造時にID情報が既に記憶されているとする)と会員カードとして登録する旨の情報を、ネットワーク8を介して管理装置13に送信する。これを受けて、管理装置13では受信したID情報が未登録の状態から会員になった旨の情報の書き換えを行い(ステップS74)、当初遊技していた非会員カードに対応付けられた各種有価価値を0とするとともに、会員カードの有価価値として会員カードに記憶するとともに、管理装置13の記憶部に登録する(ステップS75)。
【0253】
次に、図33に示す模式図を参照して、図32に示す処理動作を説明する。まず、遊技者が、台間機3、4、6に非会員カードを挿入するか、現金を入金するか遊技媒体を各台計数機にて計数して生じた有価価値に基づいてカード貯留部204からリーダライタ部203付近に取り出される(図33(1))と、リーダライタ部203が受け入れた非会員カードに対応付けされている各種有価価値を読み出すか対応付け(図33(2))、遊技可能状態となる。そして、制御部300は、会員カード発行希望の操作が行われると、現時点の各種残有価価値を内部の記憶部に記憶保持する。そして、この非会員カードの度数を新たに発行する会員カードに度数を移行し(図33(3))、非会員カードを初期化する(度数を0にする)(図33(4))。
【0254】
次に、遊技中であった非会員カードをカード貯留部204に貯留し(図33(5))、新たな未登録の会員カードを受け入れる(図33(6))。制御部300は、リーダライタ部203を介して、内部の記憶部に記憶保持しておいた各種有価価値(初期化した非会員カードに記憶されていた各種有価価値)を新たに受け入れた会員カードに対応付けるとともに、この会員カードを登録する(図33(7))。新たに登録された会員カードは、返却ボタンによって返却される(図19のステップS327YESの場合)ことになる。
【0255】
このようにして、遊技中の非会員カードから新たに挿入した未登録の会員カードに各種有価価値が移行するとともに、台間機3、4、6において会員カードの発行を行うことが可能となる。この機能を利用することにより、遊技者は、持玉等の各種有価価値を非会員カードから会員カードへの移行し、かつ現状のまま(会員カード発行カウンタ等にわざわざ行かなくとも)遊技が行うことができるとともに、容易に新たな会員カードの発行を行うことが可能となる。
【0256】
また台間機3、4、6において上記の如くに発券した会員カードは、会員としての必須情報(住所、電話番号、メールアドレス等)が入力される迄、例えば他の台間機に挿入した場合や、次の日になった場合、使用禁止にするとか、店員向けに必須情報入力が必要な会員としてリストアップ可能に、管理装置13の端末であるパーソナルコンピュータ17で表示するようにするとよい。会員の場合、パチンコホールのイベント情報をダイレクトメールや電子メールにてお知らせする店舗側の目的があるので、これら必須情報が必要となる。
【0257】
なお、前述した説明においては、カード挿入時のみに、カード挿入を指示するメッセージを表示部307に表示してカード挿入を促すようにしたが、カード排出時にカード受け取りを指示するメッセージを表示して、カードの受け取りを促すようにしてもよい。
【0258】
以上、一実施の形態の記憶媒体処理装置システムおける記憶媒体処理装置、記憶媒体処理方法、記憶媒体処理システム、遊技管理方法、カード処理装置およびカード処理方法などについて説明した。
【0259】
本発明の記憶媒体処理装置、記憶媒体処理方法、記憶媒体処理システム、遊技管理方法、カード処理装置およびカード処理方法においては、非会員の遊技者が、券売機まで行ってプリペイドカードを購入せずに、直接遊技台に向かい、記憶媒体処理装置と情報通信ができるように接続された貯留機構付き紙幣識別装置19の紙幣挿入口19aに、例えば、1万円などの現金を入金して遊技することができるので、遊技を不便なく快適に行うことができる。また、これによって、遊技者による遊技の停止時間を削減でき、遊技機の稼働率の向上を図ることができ、遊技場の経営の側においては、効率のよい運営をすることができる。
【0260】
また、カード貯留部204に貯留された有価価値を有しない非会員用ICカード31に、再度、有価価値を付与して発行することができるので、遊技者による遊技の停止時間を削減でき、遊技機の稼働率の向上を図ることができる。また、非会員用ICカード31を多数貯留することができるので、店員が非会員用ICカード31の補充または回収を頻繁に行う手間を省くことができる。
【0261】
さらに、有価価値を有しない非会員用ICカード31は、返却されずにカード貯留部204によって貯留されるので、非会員用ICカード31を紛失するなどの問題を解消することができる。また、カード貯留部204における非会員用ICカード31の貯留容量を超えた場合には、カード回収部216で非会員用ICカード31を回収することができるので、多くの非会員用ICカード31を記憶媒体処理装置内に貯留することができる。
【0262】
また、記憶媒体処理装置では、外部から読み取りまたは書き込みが不可能である不良の会員用ICカード30または非会員用ICカード31が挿入されたときには、不良の会員用ICカード30または非会員用ICカード31は返却されるので、特に、非会員用ICカード31の場合に、不良の非会員用ICカード31が貯留されるのを防止することができる。また、貯留されている非会員用ICカード31に不良があっても排除することができる。
【0263】
さらに、会員の遊技者と非会員の遊技者とを、会員用ICカード30または非会員用ICカード31の利用によって、区別して管理することができるので、会員の遊技者に特典を付与するなどして、会員の遊技者と非会員の遊技者との差別化を図ることができる。
【0264】
また、上記したように、会員としての処理、非会員としての処理に差を持たせ、会員の処理を優遇することで、再来店を促すようにしているが、会員としての処理、非会員としての処理は前述した処理に限るものではなく、会員としての処理と非会員としての処理に差があればよい。
【0265】
また、管理装置13により、各機器の情報を管理しているので、管理装置13に接続されているパーソナルコンピュータ17などで、各遊技機毎や遊技ホール全体としての売上状況、各会員の遊技者の利用状況などを一括して把握することができる。
【0266】
ここでは、会員用ICカード30または非会員用ICカード31は、IDだけを有し、その他の情報は管理装置13において管理されるシステムを示したが、上記した実施の形態に何ら限定されるものではなく、構成、システムの制御等は本発明の技術的思想の範囲で拡張、変更することができる。
【0267】
そして、この拡張、変更した実施の形態も本発明の技術的範囲に含まれる。例えば、会員用ICカード30または非会員用ICカード31のそれ自身にも情報を記憶させておくこともできる。その場合には、会員用ICカード30または非会員用ICカード31の返却前に、会員用ICカード30または非会員用ICカード31に最新情報の書き込みが行われ、その後返却される。
【0268】
さらに、上記した一実施の形態では、遊技媒体としてパチンコ玉が使用された場合について説明したが、勿論、遊技媒体にメダルを使用した場合にも同様の作用効果を得ることができる。
【0269】
以上説明したように、縦状態に受け入れたカードを、搬送路上に1枚のみ受け入れ可能であり、その搬送路には、再発行可能な一時貯留部を備える場合に、遊技中のカードの有価価値の一部または全部を他のカードに引き継いで発行可能にするとともに、遊技を継続可能にすることができる。
【0270】
なお、図4、図18、図20における各処理部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより記憶媒体処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0271】
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0272】
1…記憶媒体処理装置
2…パチンコ機
3、4、6…台間機
5…スロットマシン機
7…島コンピュータ
8…ネットワーク
9…計数機
10…精算機
11…景品管理機(POS)
12…再プレー受付機
13…管理装置
14…プロトコルコンバータ
15…モデム
16…カードセンタ
17…パーソナルコンピュータ
18…景品払出機
19…貯留機構付き紙幣識別装置
19a…紙幣挿入口
19b…台間機指定ボタン
20…発券機
21…データ表示機
22…データ公開機
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ台、スロットマシーン、ゲーム機などの遊技機に使用されるパチンコ玉やメダルなどの遊技媒体を貸し出す際などに利用される記憶媒体の処理を行う記憶媒体処理装置及び有価価値管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、景品交換装置に付属した景品交換カウンタに配置された会員カード発行装置の店員の所に行き、会員になりたい旨の申し出ることにより会員カード発行ができる会員カード発行装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。会員カード発行に際し、非会員が計数した玉数をレシートまたは非会員カードに計数機で記憶させ、景品交換機に持参し、計数玉数の一部を景品交換に利用し、残りを会員カード発行するとともにその口座に貯玉することができた。
【0003】
一方、カード受け入れ方向から水平方向に積層して再発行可能に貯留可能な一時貯留部を備え、かつ一時貯留部が満杯の場合下方に回収可能なカードリーダライタが知られている(例えば、特許文献2、3参照)。このカードリーダライタを搭載する台間機は、パチンコ遊技機に隣接して配置され、パチンコホールの営業フロア面積に対し、所定数の遊技機を設置可能な島設備の寸法により、4cmの横幅に制限される。即ち4cmより横幅の大きい台間機は、パチンコホールにおいて遊技機の設置台数が減り、かつ規定の大きさの島設備に配置できなくなる等の理由により設置することができない。このため、カードリーダライタでは、4cm幅の制限上、カードを1枚のみ縦状態で受け入れ、カードリーダライタのカード搬送路上には1枚のみを挿入受け入れが可能な構造になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平08−336657号公報
【特許文献2】特開2007−044542号公報
【特許文献3】特許第4080524号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の4cm幅の台間機に搭載するカードリーダライタにあっては、カードの厚み、カードを搬送するベルト等の構造を考慮すると2枚のカードを同時に受け入れるスペースがない。即ち、カードを2枚積層した状態で、一方のカードを機体内にとどめ、他方のカードを受け入れたり、排出したりするには、搬送用のベルトが2つ必要となるが、2つの搬送ベルトとこの搬送ベルトの駆動機構を4cm幅に収容することは困難である。また無理に、受け入れ方向の左右に配置の搬送ベルトを設けたとしても、湿気などで2枚のカードが密着すれば、一方のカードを内部に留め、他方のカードを外部に排出することはできないので、2枚のカード面の間に胸壁が必要となり、ますますカードリーダライタの横幅を増大させなければならず、従ってそのようなことはできないという問題がある。
【0006】
また一方、遊技中に大当りを得ると客としては、そのパチンコホールに次回も来店したくなるもので、この時、店員が来て容易に会員カードを発行可能な台間機が望まれていた。また客の家族や友人に、獲得した計数値や、度数等の有価価値を、現在遊技中のカードとは別のカードで、分け与えたり、もらったりしたいという要望もある。
【0007】
ここで問題になるのは、遊技中、遊技に利用していた搬送路上に1枚のみ存在可能なカードを、いかに取り除き、会員カード発行や、有価価値の分割または譲渡を行うかということである。しかも、会員カードが非会員カードより大きい場合、会員カードを一時貯留部に取り込むことができないので、会員カードによる遊技中と、非会員カードによる遊技中では、搬送路上1枚のみ存在可能なカードを、どのように動かすか等、複雑な問題が生じる。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、縦状態に受け入れたカードを、搬送路上に1枚のみ受け入れ可能であり、その搬送路には、再発行可能な一時貯留部を備える場合に、遊技中のカードの有価価値の一部または全部を他のカードに引き継いで発行可能にするとともに、遊技を継続可能にする記憶媒体処理装置及び有価価値管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、会員用記憶媒体を受け入れる記憶媒体受入手段と、前記記憶媒体受入手段によって受け入れた前記記憶媒体から読み出した有価価値特定情報によって前記受け入れた記憶媒体に対応付けられた有価価値を特定する有価価値特定手段と(有価価値としては、入金額に対応して付与される度数有価価値、遊技媒体を計数した計数有価価値等が例示できる)、前記有価価値特定手段によって特定された前記有価価値の範囲内で遊技に供するための有価価値を減じる有価価値利用手段と(遊技に供するための有価価値を減じる場面としては、パチンコ玉、またはメダルを減じた有価価値に相当する量を払い出す場面、有価価値を減じた結果所定のゲームを実施させたり、実施可能にする場面等が例示できる)を備える記憶媒体処理装置であって、前記記憶媒体受入手段に受け入れている当初会員用記憶媒体と、新たに外部から受け入れる他の会員用記憶媒体とでグループ登録する旨の指示入力をするグループ登録入力手段と、前記記憶媒体受入手段が会員用記憶媒体を受け入れている際に、前記グループ登録する旨の指示入力に基づいて前記当初会員用記憶媒体を外部に排出し、その後新たに受け入れた他の会員用記憶媒体の情報処理(情報処理とは情報のリードor/andライト)を行い外部に排出する会員用記憶媒体発行手段と(指示入力を受けたのを条件にカード返却ボタンを押圧した場合に返却される場合等の中間処理を必要とする場合も本発明に含まれる。)、前記会員用記憶媒体発行手段によって前記新たな会員用記憶媒体を外部に排出後、先に前記外部に排出した前記会員用記憶媒体を再び受け入れる会員用記憶媒体再受入手段と、前記情報処理に基づいて前記他の会員用記憶媒体及び前記当初会員用記憶媒体相互にグループ関係にある旨のグループ登録情報を対応付けた状態にするグループ対応付け手段と(グループ登録情報を対応付けるとは、例えば情報処理自体が他の会員用記憶媒体のID情報を情報処理にて読み取り、読み取ったその時点で他の会員用記憶媒体に、当初受け入れの会員用記憶媒体のIDを書き込む処理、他には情報処理で読み取った他の会員用記憶媒体のID情報と当初会員用記憶媒体のID情報とグループ関係にある旨の情報とを、情報処理した時点、他の会員用記憶媒体を外部に排出した時点、会員用記憶媒体再受入手段によって当初会員用記憶媒体を再び受け入れた時点、及びその後に生じる定時的送信時期、当初会員用記憶媒体の返却時期に、管理装置に送信し、管理装置が当初会員用記憶媒体と他の会員用記憶媒体のそれぞれのID情報をグループとして登録する処理、等が例示できる。) を備えることを特徴とする記憶媒体処理装置である。
【0010】
本発明は、前記会員用記憶媒体を受け付けた機器において、グループ登録情報が対応付けられていた場合、1)グループ間で、会員用記憶媒体を用いた遊技結果を並べて表示するグループ間比較遊技結果表示手段、2)グループ間で、有価価値を共用するグループ間有価価値共用手段、(有価価値の共用しては、例えば、グループ登録した記憶媒体間でのみ有効なグループ口座の有価価値を利用する処理、また例えば、グループ登録した記憶媒体のIDで特定されるそれぞれの口座から、承諾・無承諾に係らず、口座間相互に譲渡する処理、等が例示できる。)の1)及び2)の少なくとも一方が可能なことを特徴とする。
【0011】
本発明は、前記グループ登録入力手段の指示入力に基づいて、前記当初会員用記憶媒体を外部に排出する際に、前記当初会員用記憶媒体を受け取る旨の表示をし、前記当初会員用記憶媒体が外部に受け取られた後、前記他の会員用記憶媒体を前記記憶媒体受入手段に挿入する旨の表示をし、前記他の会員用記憶媒体を外部に排出する際に、前記他の会員用記憶媒体を受け取る旨の表示をし、前記他の会員用記憶媒体が外部に受け取られた後、前記当初会員用記憶媒体を再び前記憶媒体受入手段に挿入する旨の表示をする、表示制御手段を備えることを特徴とする。
【0012】
本発明は、前記記憶媒体は、カード形状記憶媒体であり、前記記憶媒体受入手段が前記カード形状記憶媒体を縦向きに受け入れ、前記記憶媒体貯留手段が、前記記憶媒体受入手段によって受け入れたカード形状記憶媒体を縦向きの状態で維持しつつ、前記カード形状記憶媒体の受入方向に対して略垂直かつ略水平方向に、前記カード形状記憶媒体を再発行可能に積層して貯留することを特徴とする。これにより、4cm幅の台間機にこの発明を適用できる。
【0013】
本発明は、前記対応付けとは、前記他の会員用記憶媒体と前記当初会員用記憶媒体のそれぞれのID情報を他方の会員用記憶媒体に記憶させるか、前記他の会員用記憶媒体と前記当初会員用記憶媒体の双方に同一のグループIDを記憶させるか、または、前記他の会員用記憶媒体と前記当初会員用記憶媒体のそれぞれのID情報に基づいてグループである旨の情報(例えばグループID、同じ会員IDへの変更)を管理装置等の機器に記憶することを特徴とする。
【0014】
本発明は、記憶媒体処理装置を複数備え、該記憶媒体処理装置に処理する前記有価価値を記憶媒体に記憶されるID情報に基づいて管理する管理装置を備えた有価価値管理システムである。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、縦状態に受け入れたカードを、搬送路上に1枚のみ受け入れ可能であり、その搬送路には、再発行可能な一時貯留部を備える場合に、遊技中のカードの有価価値の一部または全部を他のカードに引き継いで発行可能にするとともに、遊技を継続可能にすることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施の形態の記憶媒体処理システム全体の構成を示す図である。
【図2】会員用ICカードおよび非会員用ICカードの斜視図である。
【図3】発券機の外観を示す側面図である。
【図4】発券機の構成部を示す図である。
【図5】発券機における動作の流れを示す図である。
【図6】台間機の平面図である。
【図7】台間機(ユニット)の一例を示す平面図である。
【図8】カード処理機の斜視図である。
【図9】図8のカード処理機のA−A断面図である。
【図10】図8のカード処理機のB−B断面図である。
【図11】会員用ICカードまたは非会員用ICカードの搬送動作を示す図8のA−A断面図である。
【図12】会員用ICカードまたは非会員用ICカードの搬送動作を示す図8のA−A断面図である。
【図13】会員用ICカードまたは非会員用ICカードの搬送動作を示す図8のA−A断面図である。
【図14】会員用ICカードまたは非会員用ICカードの搬送動作を示す図8のA−A断面図である。
【図15】会員用ICカードまたは非会員用ICカードの搬送動作を示す図8のA−A断面図である。
【図16】会員用ICカードまたは非会員用ICカードの搬送動作を示す図8のA−A断面図である。
【図17】会員用ICカードまたは非会員用ICカードの搬送動作を示す図8のA−A断面図である。
【図18】台間機の処理部を示す図である。
【図19】台間機における基本動作の流れを示す図である。
【図20】管理装置の構成部を示す図である。
【図21】管理装置における動作の流れを示す図である。
【図22】図18に示す台間機の処理動作の流れを示す図である。
【図23】図22に示す貯留カードへの持玉分割処理動作の流れを示す図である。
【図24】図23に示す貯留カードへの持玉分割処理動作を示す説明図である。
【図25】図23に示す貯留カードへの持玉分割処理動作を示す説明図である。
【図26】図22に示す受け入れカードへの持玉分割処理動作の流れを示す図である。
【図27】図22に示す受け入れカードへの持玉分割処理動作の流れを示す図である。
【図28】図26に示す受け入れカードへの持玉分割処理動作を示す説明図である。
【図29】図26に示す受け入れカードへの持玉分割処理動作を示す説明図である。
【図30】図22に示すグループ登録処理動作の流れを示す図である。
【図31】図30に示すグループ登録処理動作を示す説明図である。
【図32】図22に示す会員カード発行処理動作の流れを示す図である。
【図33】図32に示す会員カード発行処理動作を示す説明図である。
【図34】持玉分割処理を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態による記憶媒体処理装置及び有価価値管理システムを説明する。図1は同実施形態における記憶媒体処理装置及び有価価値管理システムを含む記憶媒体処理システム1全体の構成を示す図である。また、図2(a)に会員の遊技者が使用するカード形状記憶媒体である会員用ICカード30の斜視図、図2(b)に非会員の遊技者が使用するカード形状記憶媒体である非会員用ICカード31の斜視図を示す。
【0018】
ここで、会員の遊技者とは、住所、氏名、年齢、性別、好きな台、連絡先、暗証番号などの属性情報が会員の遊技者を互いに識別するIDに基づいて管理装置に登録され、会員用ICカード30を有する遊技者をいう。また、非会員の遊技者とは、会員登録されていない一般の遊技者をいう。
【0019】
この一実施形態の記憶媒体処理システム1では、複数のパチンコ機2および複数のパチンコ機2のそれぞれに接続された台間機3、4、複数のスロットマシン機5およびスロットマシン機5間に接続された台間機6が島コンピュータ7を介してネットワーク8に接続されている。また、ネットワーク8には、計数機9、精算機10、景品管理機(POS)11、再プレー受付機12、発券機20、データ表示機21、データ公開機22なども接続されている。また、パチンコ機2、スロットマシン機5には、夫々パチンコ玉、メダルを計数する各台計数機(図示しない)を備え、台間機3、4、6においては、計数したパチンコ玉、メダルは、内蔵される近接センサー(金属の近接を検知するもの)によって検知されてその数量合計をカウントし、記憶部に有価価値の1つである計数値として記憶される(例えば特願2008−026928、特願2008−189189)。
【0020】
なお、近接センサは、上流から下流にかけて2個並べて配置され、近接センサ処理回路は、上流から下流に流下する場合に+1カウントアップし、下流から上流に逆流する場合に+1をカウントダウンする。また近接センサ処理回路は、近接センサの波形は正弦波状であるが、正弦波が所定値を超えた場合にONとなるコンパレータにローパスフィルタを加えて構成され、1の正弦波に対し、確実に1クロックの矩形波に変換し、変換後の矩形波をカウントアップするカウンタが備えられた電子回路によって構成される。
【0021】
これらの機器からの情報は、ネットワーク8を介して管理装置13に出力され、さらに、プロトコルコンバータ14、モデム15を介してカードセンタ16に送信される。また、管理装置13は、例えば、パーソナルコンピュータ17などとも接続されている。また、管理装置13からの情報は、ネットワーク8を介して各機器に出力される。
【0022】
以下に、本発明の一実施の形態の記憶媒体処理システム1を構成する記憶媒体や各機器のそれぞれについて説明する。
【0023】
<会員用ICカード30および非会員用ICカード31>
次に、図2に示された(a)会員用ICカード30および(b)非会員用ICカード31について説明する。会員用ICカード30および非会員用ICカード31は、従来から遊技システムで使用されていたICチップを有する記憶媒体であり、カード形状を有している。非会員用ICカード31は、会員用ICカード30よりもカードの縦および横の長さが短く、さらに、厚さが薄く構成されている。
【0024】
これらの会員用ICカード30や非会員用ICカード31は、ICチップと、そのICチップを取り巻くアンテナ部とを有する非接触型の記憶媒体であり、アンテナ部を介してICチップに情報の読み書きをすることができる。会員用ICカード30または非会員用ICカード31を用いた管理システムにおいては、それぞれについて、次に示した管理システムの内のいずれか1つを採用することができる。
【0025】
会員用ICカード30は、(1)IDだけの記録情報を有し、その他の情報は管理装置13において管理されるシステム、または、(2)ID以外に度数などの有価情報などの情報を有し、さらに、その情報は管理装置13においても管理されるシステムを採用することができる。
【0026】
ここで、会員用ICカード30を用いた場合の情報とは、ID、度数、貸玉、アウト(発射玉)、セーフ(遊技機への供給玉、つまり遊技の上皿への供給玉:遊技者の獲得玉)、勝敗(セーフからアウトを減じたもの)、入金、追加入金、貸玉数、貯玉数、再プレー用貯玉数、再プレー用貯メダル数、再プレー手数料、ポイント、遊技台種別などの情報、これらの情報を履歴情報、日毎情報、週毎情報とした情報、住所、氏名、年齢、性別、好きな台、連絡先、暗証番号などの会員情報などをいう。また、これらに限るものではなく、遊技管理を行う上で必要な情報であれば管理することができる。さらに、これらの情報は、会員用ICカード30を用いた場合の会員として処理される情報である。
【0027】
また、上記ポイントには、来店ポイント(台間機に会員用ICカードを差し込むと付与されるポイント)、貸玉ポイント(貸し玉数に応じて付与されるポイント)、勝敗ポイント(アウト数からセーフ数の差に応じて、負けた客に付与されるポイント)、稼動ポイント(アウト数に応じて付与されるポイント)などがある。また、会員用ICカード30を用いた場合の管理装置13によって管理される情報は、これらに限るものではなく、遊技管理を行う上で必要な情報であれば管理することができる。
【0028】
非会員用ICカード31は、(3)IDだけの記録情報を有し、その他の情報は管理装置13において管理されるシステム、(4)度数などの有価情報などの情報を有し、管理装置13においてはその情報を管理しないシステム、(5)ID以外に度数などの有価情報などの情報を有し、さらに、その情報は管理装置13においても管理されるシステムを採用することができる。(4)は、管理装置13において情報の管理をする必要がある会員用ICカード30には採用されない。
【0029】
ここで、非会員用ICカード31を用いた場合の情報とは、度数、貸玉、入金、追加入金、貸玉数などの情報、これらの情報を所定の期間に限って管理する情報などをいう。これらの情報は、非会員用ICカード31を用いた場合の非会員として処理される情報である。また、これらの情報には、アウト(発射玉)、セーフ(遊技機への供給玉、つまり遊技の上皿への供給玉:遊技者の獲得玉)、勝敗(セーフからアウトを減じたもの)、貯玉数、再プレー用貯玉数、再プレー手数料、ポイント、遊技台種別などが含まれない点で会員用ICカード30を用いた場合の会員として処理される情報と異なる。また、非会員用ICカード31を用いた場合の管理装置13によって管理されている情報は、これらに限るものではなく、遊技管理を行う上で必要な情報であれば管理することができる。
【0030】
ここで、記憶媒体処理システム1において処理する有価価値情報を説明する。有価価値情報としては、各種ポイント情報、入金額に対応し、100円1度数の単位で管理され、貸玉、貸メダルに伴う遊技媒体(玉、メダル)の放出数に応じて減算される度数有価価値情報、各台計数機(図示しない)または遊技機2、または5が列設された区画の1の単位とする島の端に設置される計数機9によって計数された計数値であって遊技媒体で再放出する際に通常手数料分の減算なしに再放出量のみに応じた量を減算される持数有価価値情報、各台計数機で計数した遊技台から他の遊技台に移動する際に非会員用ICカード31または会員用ICカード30を他の台間機3、4、6に挿入するか、または/及び翌日になった場合に持数有価価値情報が変換される貯数有価価値情報、貯数有価価値情報の内10,000円100度数を限度に貯数有価価値情報を変換した再プレー可能な再プレー用有価価値情報(上記再放出する際に通常手数料分を再放出量に応じた減算分に上乗せして減算する)、上記ポイント情報等が例示できる。これらの有価価値情報は、会員用ICカード30、非会員用ICカード31に記憶されるとともに、同じく記憶されるID情報に基づいて特定可能に管理装置13の記憶部に記憶される。なお、上記持数有価価値情報、貯数有価価値情報、再プレー用有価価値情報は景品交換に用いることができる為、景品交換用有価価値と呼ぶことにし、度数有価価値は、入金に対応して付与され、遊技による遊技媒体の貸出量に対応して減算され、残数を精算機10で返金可能であり、景品交換に持ちることのできないものとする。
【0031】
そして、記憶媒体処理システム1における精算機10に挿入された記憶媒体(30、31)の情報に基づき特定される度数有価価値情報分を現金として返金可能であり、記憶媒体処理システム1における景品管理機(POS)11においては、受け付けた記憶媒体(30、31)の情報に基づき特定される持数有価価値情報と貯数有価価値情報の合算値の範囲内で景品交換することができる。また持数有価価値情報としては、計数したパチンコ玉数である持玉数、計数したメダル数である持メダル数、貯数有価価値情報としては、パチンコ玉数である貯玉数、メダル数である貯メダル数を例示できる。
【0032】
<発券機20>
図3は、発券機20の外観を示す側面図、図4は発券機20の構成部を示す図、図5は発券機20における動作の流れを示す図である。まず、図3を参照して、発券機20の構成について説明する。図3には、発券機20を側面から見た図が示されており、カード挿入口20a、紙幣挿入口20b、購入度数ボタン20cで主に構成されている。
【0033】
発券機20は、紙幣挿入口20bから挿入された紙幣額に対して購入度数ボタン20cで選択された金額に対応する度数を、会員用ICカード30に更新したり、会員用ICカード30が用いられない場合には、その金額に対応する度数が記録された非会員用ICカード31の発行を行うものである。
【0034】
ここで、度数とは、入金された金額を度数化したもので、例えば、1万円を度数化すると100度数となる。また、発券機20では、会員用ICカード30を利用する場合に、来店ポイントが付与される。付与された来店ポイントは、管理装置13において、会員用ICカード30のIDに基づいて管理されているポイント数に加算される。
【0035】
図4に示すように、発券機20は、制御部100、カード処理部101、非会員用カード発行部102、選択ボタン検知部103、貨幣識別部104から構成されている。制御部100は、演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)から主に構成され、CPUでは、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。この制御部100では、カード処理部101、非会員用カード発行部102、選択ボタン検知部103、貨幣識別部104の各機部間の信号の出入力、および、ネットワーク8を介して管理装置13との間の信号の出入力を制御している。
【0036】
カード処理部101は、会員カード処理部として機能し、カード挿入口20aから挿入された会員用ICカード30に記憶された、例えば、IDやそのIDで管理されている有価情報などの読み取り、その読み取った情報の制御部100への出力、制御部100からの更新された有価情報などの会員用ICカード30への書き込みなどを行うもので、例えば、リーダライタなどで構成される。非会員用カード発行部102は、非会員カード処理部として機能し、紙幣挿入口20bから挿入された紙幣額に対して購入度数ボタン20cで選択された金額に対応する度数を非会員用ICカード31に記録し、さらにIDを付与して発行を行うもので、例えば、リーダライタなどで構成される。
【0037】
選択ボタン検知部103は、購入度数ボタン20c、取消/釣りボタン20dが押されたこ貨幣識別部104は、紙幣挿入口20bから挿入される4種類の紙幣を識別し、識別した紙幣の情報を制御部100に出力するものである。また、制御部100からの情報に基づいて、紙幣返却口20fから紙幣を返却する。そして、制御部100によって制御される、カード処理部101、非会員用カード発行部102、選択ボタン検知部103、貨幣識別部104の各機器部は、次のように動作する(図5)。
【0038】
次に、図5を参照してその動作を説明する。貨幣識別部104は、紙幣が入金された否かを判定する(ステップS110)。ステップS110の判定でNoの場合には、繰り返しステップS110の判定を行う。ステップS110の判定でYesの場合には、貨幣識別部104は、入金された紙幣の識別を行い、その識別情報を制御部100に出力する(ステップS111)。また、貨幣識別部104で識別された紙幣は、発券機20内の紙幣回収部に回収される(ステップS111)。
【0039】
購入度数ボタン20cで希望のボタンが押されたが否かを選択ボタン検知部103が判定する(ステップS112)。ステップS112の判定で、OFFのままの場合には、制御部100は待機状態となり、例えば、この状態で取消/釣りボタン20dが押されたことがステップS123で判定されると、入金された紙幣は紙幣返却口20fから返却される(ステップS124)。
【0040】
ステップS112の判定で、希望の金額の購入度数ボタン20cが押されたことが選択ボタン検知部103で判定された場合には、例えば、購入度数ボタン20cが連続して押されていても同じ動作を繰り返さないようにするために、購入度数ボタン20cのON履歴がクリアされる(ステップS113)。そして、選択された購入度数ボタン20cの情報は、制御部100に出力される。
【0041】
次に、制御部100は、貨幣識別部104で識別された紙幣の金額と選択ボタン検知部103から出力された選択された購入度数ボタン20cの金額の情報に基づいて、比較判定を行う(ステップS114)。
【0042】
ステップS114の判定で、識別された紙幣の金額が購入度数ボタン20cの金額より小さい場合(Noの場合)には、制御部100は待機状態となり、例えば、この状態で取消/釣りボタン20dが押されたことがステップS123で判定されると、入金された紙幣は紙幣返却口20fから返却される(ステップS124)。
【0043】
一方、ステップS114の判定で、識別された紙幣の金額が購入度数ボタン20cの金額以上の場合(Yesの場合)には、カード処理部101は、会員用ICカード30が挿入されているか否かを判定する(ステップS115)。
【0044】
ステップS115の判定で、Yesの場合、カード処理部101は、会員用ICカード30に記憶されたIDを読み取り、読み取ったIDを制御部100に出力する(ステップS116)。さらに制御部100は、そのID、貨幣識別部104で識別された紙幣の金額、選択された購入度数ボタン20cの金額をネットワーク8を介して管理装置13に送信する(ステップS116)。また、会員用ICカード30を利用の場合に付与される来店ポイントが付与され、付与された来店ポイントは、管理装置13において、会員用ICカード30のIDに基づいて管理されているポイント数に加算される(ステップS116)。管理装置13は、読み取られたIDの度数残高に、購入した度数を追加し、その更新された情報をネットワーク8を介して制御部100に出力する(ステップS116)。
【0045】
そして、制御部100は、その情報をカード処理部101に出力し、カード処理部101は、その情報を表示部20eに出力し、表示部20eは、例えば、度数残高などを表示する(ステップS117)。会員用ICカード30は、カード処理部101によってカード挿入口20aから返却(カード挿入口20aへ返送)される。(ステップS118)。
一方、ステップS115の判定で、Noの場合、非会員用カード発行部102は、貯留された非会員用ICカード31にIDを付与し、その情報を制御部100に出力する(ステップS119)。
【0046】
制御部100は、そのID情報、貨幣識別部104で識別された紙幣の金額、選択された購入度数ボタン20cの金額をネットワーク8を介して管理装置13に送信する(ステップS120)。また、非会員用カード発行部102は、付与されたIDを非会員用ICカード31に記録し、その非会員用ICカード31を、例えば、カード挿入口20aから発行する(ステップS121)。
【0047】
ここで、制御部100において、貨幣識別部104で識別された紙幣の金額から選択された購入度数ボタン20cの金額が減じ、残金額に対応する情報を表示部20eに出力する(ステップS122)。そして、制御部100から出力された残金額に対応する情報に基づいて、表示部20eでは、その残金額を表示する(ステップS122)。
【0048】
ここで、ステップS123において、選択ボタン検知部103のよって取消/釣りボタン20dが押されたことが判定(Yesの場合)されると、その情報を制御部100に出力する。制御部100は、貨幣識別部104に残金を返却するための情報を出力する。そして、貨幣識別部104は、その情報に基づいて、残金を紙幣返却口20fから返却する(ステップS124)。一方、ステップS123の判定がNoの場合、制御部100は待機状態となる。
【0049】
<再プレー受付機12>
再プレー受付機12は、会員用ICカード30を受け付け可能であり、非会員用ICカード31は受け付けできない。再プレー受付機12は、会員用ICカード30に記憶されたIDと共に、管理装置13の再プレーFLG、貯玉数および再プレー用貯玉数の情報を書き換えるための要求信号を、ネットワーク8を介して管理装置13に送信し、当該要求信号とIDを受けた管理装置13では、貯数有価価値情報を減算して、減算分を再プレー可能な再プレー用有価価値として10、000円100度数を限度にIDに基づき記憶部に登録することで再プレーを行える状態にするものである。なお、パチンコホールによっては、再プレー受付機12を設けず、台間機3、4、6で再プレー用有価価値を登録する場合もある。
【0050】
再プレーFLGは、管理装置13に書き込まれている情報で、再プレーを可能にしたり、不可能にしたりするものであり、例えば、1が書き込まれていれば再プレー可能、0が書き込まれていれば再プレー不可能になる。ここで、再プレーとは、計数機9において計数され貯玉された貯玉数のうち所定の金額(例えば1万円)に相当する玉数を再プレー用貯玉数とし、その再プレー用貯玉数分の貸玉の貸し出しによって、遊技をすることをいう。また、再プレー受付機12では、会員用ICカード30の利用によって付与されるポイントを、例えば、再プレー用貯玉数に還元することもできる。
【0051】
<台間機3、4、6>
次に、記憶媒体処理装置として機能する台間機3、4、6について、図6に示す台間機3、4、6の平面図および図1を参照して説明する。図6には、3種類の台間機3、4、6を正面から見た図が示されており、(a)の台間機3(ユニット)および(b)の台間機4(サンド)はパチンコ用であり、(c)の台間機6(台間メダル貸し機)はスロットマシン用である。
【0052】
台間機3(ユニット)は、パチンコ機2と情報通信ができるので、パチンコ機2の貸玉ボタンが押されると、パチンコ機2内部からパチンコ機2の上皿へ直接パチンコ玉を供給することができる。一方、台間機4(サンド)は、パチンコ機2と情報通信ができないので、パチンコ玉は、サンドのノズルよりパチンコ機2の上皿へ供給される。
【0053】
また、台間機6(台間メダル貸し機)は、台間機4(サンド)と同様に遊技機と情報通信ができないので、メダルは、台間機6(台間メダル貸し機)のメダル払出口に供給され、遊技者によってスロットマシン機5に移動される。なお、台間機6(台間メダル貸し機)のメダル払出口にノズルを取り付け、自動的にメダルがスロットマシン機5のメダル払出口に供給されるようにしてもよい。
【0054】
また、各台間機3、4、6には、カード挿入口3a、4a、6a、貸玉ボタン3b、4b(遊技機に貸玉ボタンを有しているので台間機3(ユニット)にはない場合もある。)、再プレー用貸玉ボタン3c、4c、貸メダルボタン6b、再プレー用貸メダルボタン6c、返却ボタン3d、4d、6d、表示部3e、4e、6e、ランプ3f、4f、6f、カード回収部3g、4g、6gなどが設けられている。カード挿入口3a、4a、6aは、台間機3、4、6への会員用ICカード30または非会員用ICカード31の挿入または排出を行なうところである。
【0055】
会員用ICカード30または非会員用ICカード31がカード挿入口3a、4a、6aから挿入されると、会員用ICカード30または非会員用ICカード31は、カード処理部として機能するリーダライタ部に搬送され、会員用ICカード30または非会員用ICカード31のIDなどの情報が読み取られる。
【0056】
ここで、1枚の会員用ICカード30または非会員用ICカード31がカード挿入口3a、4a、6aから挿入されると、例えば、ソレノイドなどの機械的手段によって、カード挿入口3a、4a、6aが封鎖されるので、他の会員用ICカード30または非会員用ICカード31を挿入することはできなくなる。これによって、複数の会員用ICカード30または非会員用ICカード31がカード挿入口3a、4a、6aに挿入されることで生じるカード詰りなどを防止することができる。また、ソレノイドなどの機械的手段を用いずに、他の方法でカード詰りなどを防止してもよい。
【0057】
貸玉ボタン3b、4bは、遊技者がパチンコ玉の貸し出しを要求するときに、押されるボタンである。例えば、貸玉ボタン3b、4bが1回押されると500円分のパチンコ玉が貸し出しされる。なお、パチンコ玉の貸し出しは、500円単位で行われる。
【0058】
貸メダルボタン6bは、遊技者がメダルの貸し出しを要求するときに押されるボタンである。例えば、貸メダルボタン6bが1回押されると1000円分のメダルが貸し出しされる。なお、メダルの貸し出しは、1000円単位で行われる。 再プレー用貸玉ボタン3c、4cおよび再プレー用貸メダルボタン6cは、再プレー受付機12において再プレー手続が行われた会員用ICカード使用時にのみ利用され、再プレー用に利用することができるパチンコ玉またはメダルを貸し出しするときに押される。
【0059】
表示部3e、4e、6eは、例えば、度数、貯数、持数、再プレー用有価価値などの有価価値を表示する。これによって、これら度数等の有価価値を確認でき、入金のタイミングを図ることができる。また、表示部3e、4e、6eには、度数以外の情報を表示してもよい。ランプ3f、4f、6fは、遊技している遊技者が、会員または非会員なのかを視覚的に識別するためのもので、例えば、会員の場合は赤色、非会員の場合は青色が発光する。
【0060】
カード回収部3g、4g、6gは、後述する会員カード処理部および非会員カード処理部として機能するカード処理機200の非会員用カードを貯留するカード貯留部において、非会員用カードの貯留限度量に達した場合に、非会員用カードを回収するものである。カード回収部3g、4g、6gに回収された非会員用カードは、従業員などによって、例えば、営業終了後などに回収される。
【0061】
また、遊技機を列設配備した島内に紙幣搬送装置を設置するスペースがない場合、2台の台間機3、4、6に対し1台の割合で、台間機3、4、6の上部の固定されたランプ板部に、貯留機構付き紙幣識別装置19が設置されることもある。この貯留機構付き紙幣識別装置19は、4種類の紙幣に対応できるコンパクトサイズの紙幣識別機であり、台間機3、4、6および島コンピュータ7と情報通信ができるように接続されている。また、貯留機構付き紙幣識別装置19は、2台のパチンコ機2またはスロットマシン機5に対して1台の割合で設けられているため、貯留機構付き紙幣識別装置19の紙幣挿入口19aに入金されたときには、2台のパチンコ機2またはスロットマシン機5の内どちらのパチンコ機2またはスロットマシン機5への入金かを判定する必要がある。そこで、貯留機構付き紙幣識別装置19に2個の遊技機指定ボタン19bを設け、入金された側の遊技機指定ボタン19bを押すことによって、入金された側のパチンコ機2またはスロットマシン機5の指定を行う。また、図7に示した台間機3(ユニット)の一例のように、貯留機構付き紙幣識別装置19の機能は、台間機3、4、6の本体に一体的に構成することもできる。
【0062】
<カード処理機200>
次に、カード挿入口3a、4a、6aから挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31の処理を行うカード処理機200を図8乃至17を参照して説明する。図8は、カード処理機200の斜視図を示す。また、図9は、図8のカード処理機200のA−A断面図、図10は、図8のカード処理機200のB−B断面図を示す。
【0063】
カード処理機200は、カード処理機本体201a、カード処理機開壁部201b、カード挿入口202、リーダライタ部203、カード貯留部204、カード取込上部205、カード取込下部206、挿入検知センサ208、位置セット検知センサ209、落下検知センサ210、搬送ベルト214、搬送タイヤ215から主に構成されている。
【0064】
リーダライタ部203は、IC部203a、アンテナ部203bから構成される。リーダライタ部203では、挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31からの情報の読み取りや、会員用ICカード30または非会員用ICカード31への情報の書き込みが行われる。また、リーダライタ部203は、カード処理機開壁部201bの外壁側に設置され、会員用ICカード30または非会員用ICカード31とカード処理機開壁部201bの壁部を介して情報の送受信を行っている。
【0065】
なお、リーダライタ部203で読み取り、書き込み、または、読み取りおよび書き込みが不可能な会員用ICカード30または非会員用ICカード31が挿入された場合には、その会員用ICカード30または非会員用ICカード31は、カード挿入口202から返却(カード挿入口202へ返送)される。
【0066】
搬送ベルト214は、リーダライタ部203に対向して、カード処理機本体201aに設けられた開口部に配置され、回転軸によって伝達された搬送ステップモータの回転によって、搬送ベルト214は動作する。搬送ベルト214の動作によって、カード挿入口202から挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31は、所定の位置まで搬送される。
【0067】
カード貯留部204は、度数残高がゼロになった非会員用ICカード31を貯留する部分である。また、会員用ICカード30または非会員用ICカード31がカード挿入口202に挿入されずに、貨幣が台間機に挿入され、遊技終了後に度数残高がある場合には、その度数残高およびIDを記憶させて発券するための非会員用ICカード31がカード貯留部204から取り出される。カード貯留部204は、カード処理機開壁部201bのカード通路側の壁に、非会員用ICカード31の縦横のサイズよりも大きな縦横サイズの凹部を形成することによって構成される。
【0068】
カード貯留部204の凹部には、凹部に一端が固定され、他端がカード支持板207に固定されたばねが設けられている。また、カード貯留部204の凹部には、限界検知部が設置されている。この限界検知部は、カード貯留部204が貯留できる非会員用ICカード31の許容貯留量に達したときに検知するものである。限界検知部には、例えば、光学的センサや接触により検知するスイッチなどが用いられる。
【0069】
カード取込上部205およびカード取込下部206は、カード貯留部204に非会員用ICカード31を取り込むときに、非会員用ICカード31をカード貯留部204に押し込む動作をするものである。また、カード取込上部205およびカード取込下部206は、カード貯留部204から非会員用ICカード31を取り出す動作をするものである。また、カード取込上部205およびカード取込下部206は、カード支持板207によって押圧される非会員用ICカード31を、その押圧される側と対向する側から支え、非会員用ICカード31がカード貯留部204から放出されるのを防いでいる。
【0070】
挿入検知センサ208、位置セット検知センサ209および落下検知センサ210は、例えば、光学的センサで構成される。各検知センサは、2つの対になるセンサで構成され、2つの対になるセンサは、カード通路を挟んで対向するように配置されている。ここで、2つの対になるセンサの一方は発光部、他方は受光部で構成されている。
【0071】
挿入検知センサ208は、会員用ICカード30または非会員用ICカード31が、カード挿入口202に挿入されたことを検知するセンサである。位置セット検知センサ209は、会員用ICカード30または非会員用ICカード31が、リーダライタ部203との情報のやり取り(交信)を行える位置(リードライト位置)にあるか否かを検知するセンサである。また、位置セット検知センサ209は、非会員用ICカード31をカード貯留部204に貯留する際に、非会員用ICカード31が所定の位置に搬送されたか否かを検知するセンサとしても用いられる。落下検知センサ210は、非会員用ICカード31をカード回収部216に回収する際に、カード処理機200からカード回収部216に向けて落下されたか否かを検知するセンサとして用いられる。
【0072】
また、図9に示すように、カード処理機本体201aの内壁には、カード種区別部材218が設置されている。カード種区別部材218は、会員用ICカード30および非会員用ICカード31をそれぞれの縦横の長さまたは厚さなどのカードサイズから区別するものである。
【0073】
例えば、カードの縦方向(搬送方向と垂直な方向)の長さによって区別する場合には、カード種区別部材218の重力方向(図9では下方向)の長さを調整して、非会員用ICカード31のみが通過できるようにする。また、カードの厚さによって区別する場合には、カード種区別部材218の幅方向(カード通路の幅方向)の長さを調整して、非会員用ICカード31のみが通過できるようにする。このカード種区別部材218を設けることで、会員用ICカード30よりカードサイズの小さい非会員用ICカード31のみをカード貯留部204に貯留可能な位置に移動することができ、会員用ICカード30が、カード貯留部204に誤って貯留されるのを防止することができる。
【0074】
搬送タイヤ215は、カード貯留部204に対向するカード処理機本体201aに設けられた開口部に配置され、回転軸を介して伝えられた搬送ステップモータと隣接するステップモータの駆動力によって回転させられる。
【0075】
また、搬送タイヤ215の回転軸を非会員用ICカード31面に対して垂直方向に作動させる。つまり、ソレノイドを一方に突出させると、搬送タイヤ215は、非会員用ICカード31面から離れる方向に動作し、ソレノイドを他方に突出させると、搬送タイヤ215は、非会員用ICカード31面を押圧する方向に動作する。この搬送タイヤ215は、非会員用ICカード31をカード回収部216と連通したカード排出部217に導く場合に作動する。このように、搬送タイヤ215を設けることで、スムーズに非会員用ICカード31をカード排出部217に導くことができる。
【0076】
次に、カード挿入口202から挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31の搬送動作を図11乃至17を参照して説明する。挿入検知センサ208が、カード挿入口202から会員用ICカード30または非会員用ICカード31が挿入されたことを検知すると、搬送ステップモータ236を駆動し、搬送ベルト214を作動させる(図11)。
【0077】
会員用ICカード30または非会員用ICカード31は、搬送ベルト214によって、リーダライタ部203との情報のやり取り(交信)を行える位置(リードライト位置)まで搬送される。そして、その位置に会員用ICカード30または非会員用ICカード31が搬送されたことが、位置セット検知センサ209によって検知されると、搬送ベルト214の動作を停止させる(図12)。
【0078】
会員用ICカード30または非会員用ICカード31の情報が、リーダライタ部203で読み取られる。会員用ICカード30が用いられた場合には、遊技終了後、台間機3、4、6の返却ボタン3d、4d、6dが押されると、最新の情報がリーダライタ部203によって会員用ICカード30に書き込まれ、カード挿入口202から返却(カード挿入口202へ返送)される。なお、会員用ICカード30が用いられた場合には、度数残高がゼロでもカード挿入口202から返却(カード挿入口202へ返送)される(図13)。
【0079】
非会員用ICカード31が用いられた場合には、遊技終了後、台間機3、4、6の返却ボタン3d、4d、6dが押され、度数残高を有すれば、最新の情報がリーダライタ部203によって非会員用ICカード31に書き込まれ、カード挿入口202から返却(カード挿入口202へ返送)される(図13)。
【0080】
一方、度数残高がゼロのときには、搬送ベルト214を再度作動し、非会員用ICカード31は、カード貯留部204に対向する位置まで搬送される(図14)。ここで、カード貯留部204の限界検知部231によって検知されずに、非会員用ICカード31の貯留量に余裕があれば、非会員用ICカード31は、カード貯留部204に貯留される。
【0081】
一方、カード貯留部204の限界検知部によって貯留限界量に達したことが検知された場合には、搬送タイヤ215を回転させ、非会員用ICカード31をカード排出部217に導く(図15)。カード排出部217に導かれた非会員用ICカード31は、カード回収部216に落下し、カード回収部216に回収される(図15)。落下検知センサ210は、非会員用ICカード31が、カード排出部217を通過したことを検知し、その通過後、搬送タイヤ215の回転が停止させる。
【0082】
なお、上述した会員用ICカード30または非会員用ICカード31の搬送動作は、会員用ICカード30または非会員用ICカード31がカード挿入口202から挿入された場合である。
【0083】
次に、会員用ICカード30または非会員用ICカード31がカード挿入口202に挿入されずに、貨幣が貯留機構付き紙幣識別装置19に挿入された場合について説明する。会員用ICカード30または非会員用ICカード31がカード挿入口202に挿入されずに、貨幣が貯留機構付き紙幣識別装置19に挿入されると、カード貯留部204から貯留されている非会員用ICカード31は、カード取込上部205およびカード取込下部206を回転させることによって、カード取込下部206上に取り出される(図16)。そして、搬送ステップモータ236を駆動し、搬送ベルト214を作動させ、非会員用ICカード31が、リーダライタ部203との情報のやり取り(交信)を行える位置(リードライト位置)まで搬送される(図17および図12)。
【0084】
遊技終了後、台間機3、4、6の返却ボタン3d、4d、6dが押され、度数残高を有すれば、最新の情報がリーダライタ部203によって非会員用ICカード31に書き込まれ、カード挿入口202から返却(カード挿入口202へ返送)される(図13)。
【0085】
一方、度数残高がゼロのときには、搬送ベルト214を再度作動し、非会員用ICカード31は、カード貯留部204に対向する位置まで搬送される(図14)。そして、再度、非会員用ICカード31は、カード貯留部204に貯留される。
【0086】
なお、ここでは、会員用ICカード30または非会員用ICカード31がカード挿入口202に挿入されずに、貨幣が貯留機構付き紙幣識別装置19に挿入された場合に、貨幣が貯留機構付き紙幣識別装置19に挿入されたのち直ちに、カード貯留部204から非会員用ICカード31が取り出される例を示したが、カード貯留部204からの非会員用ICカード31の取り出しは、遊技終了後、台間機3、4、6の返却ボタン3d、4d、6dが押され、度数残高を有することが確認されてから行われてもよい。
【0087】
前述したカード処理機200においては、非会員用ICカード31は、その厚さ方向が重力方向に対して垂直になる姿勢で、挿入、搬送、およびカード貯留部204内に積層されて貯留される。従って、本カード処理機は、幅狭に形成することができ、例えば4cm幅のパチンコ台間等の、幅狭な空間にも好適に設置することが可能となる。
【0088】
さらに、カード処理機200は、カード回収部216が、カード搬送分岐部よりも重力方向の下方部に備えられている。従って、ICカード31をカード回収部216に搬送する場合、ICカード31を重力に抗して搬送するようなリフトアップ装置が不要であり、装置を小型化できる。そして更に、ICカード31を垂直にカード処理して、カード貯留部204が満杯でなければそのままカード貯留部204に再発行可能に貯留し、満杯であれば、そのままの姿勢を維持して重力作用を利用して回収することができるため、必要なカード搬送機構を必要最小限にすることができる。このため装置を小型にすることができる。
【0089】
<台間機3、4、6の動作>
次に、図18および19を参照して、台間機3、4、6の動作について説明する。各台間機3、4、6における基本的な動作は同じであるので、ここでは、一例として台間機3(ユニット)における動作について説明する。図18は台間機3、4、6の処理部を示す図、図19は台間機3、4、6における動作の流れを示す図である。
【0090】
また、ここでは、会員用ICカード30または非会員用ICカード31は、IDだけを有し、その他の情報は管理装置13において管理されるシステムにおける動作の説明をする。さらに、この説明では、会員用ICカード30を利用する場合には、再プレー受付機12で再プレー受付された後においては、再プレーFLGが1、再プレーに利用可能な玉数を再プレー用貯玉数として管理装置13が有しているシステムであることを前提とする。
【0091】
図18に示すように、台間機3は、制御部300、カード処理部301、カード貯留処理部302、カード位置検知部303、選択ボタン検知部304、貨幣識別部305、入力操作部306及び表示部307から構成されている。
【0092】
制御部300は、演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)から主に構成され、CPUでは、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。この制御部300では、カード処理部301、カード貯留処理部302、カード位置検知部303、選択ボタン検知部304、貨幣識別部305の各機部間の信号の出入力、および、島コンピュータ7、ネットワーク8を介して管理装置13との間の信号の出入力を制御している。ここで、島コンピュータ7は、パチンコ機2、スロットマシン機5および台間機3、4、6と、ネットワーク8との間の情報の通信を行うもので、データロガなどで構成されている。
【0093】
カード処理部301は、カード挿入口3aから挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31に記憶された、例えば、IDやそのIDで管理されている有価情報などの読み取り、その読み取った情報の制御部300への出力、制御部300からの更新された有価情報などの会員用ICカード30または非会員用ICカード31への書き込みなどを行うもので、例えば、リーダライタなどで構成される。
【0094】
カード貯留処理部302は、非会員用ICカード31のカード貯留部204への貯留、カード貯留部204からの取り出しまたはカード回収部216への搬送を行うもので、前述したカード取込上部205およびカード取込下部206などで構成される。また、カード貯留処理部302は、カード貯留部204が貯留できる非会員用ICカード31の貯留限界量に達したか否かを判定する機能も有するものである。
【0095】
カード位置検知部303は、会員用ICカード30または非会員用ICカード31の搬送が、適切に行われたか否かを検知するもので、前述した、挿入検知センサ208、位置セット検知センサ209、落下検知センサ210などで構成される。選択ボタン検知部304は、貸玉ボタン3b、再プレー用貸玉ボタン3c、返却ボタン3dが押されたことを検知し、その押された信号に基づいて、制御部300に信号を出力するものである。
【0096】
貨幣識別部305は、貯留機構付き紙幣識別装置19からの信号に基づき4種類の紙幣を識別し、識別した紙幣の情報を制御部300に出力するものである。ここでは、貨幣識別部305は、台間機3に一体的に構成されている。入力操作部306は、遊技者が操作して情報入力を行うものである。表示部307は、情報表示を行う表示装置である。入寮操作部306と表示部307は、一体になっていてもよく、例えば、タッチパネル付きの液晶表示装置で構成する。そして、制御部300によって制御される、カード処理部301、カード貯留処理部302、カード位置検知部303、選択ボタン検知部304、貨幣識別部305の各機器部は、次のように動作する。
【0097】
次に、図19を参照して動作を説明する。制御部300は、各台計数機の計数結果を、既述の近接センサ処理回路のカウント値を読み出して記憶部に記憶する(ステップS308)。
【0098】
次いで制御部300は、有価価値譲渡処理(図22、図23)サブルーチンを行う。有価価値譲渡処理サブルーチンでは、現在リーダライタ部203に存在する記憶媒体を外部に排出するかまたは内部のカード貯留部204に一時貯留した後、有価価値を新たに挿入される記憶媒体(会員用ICカード30、非会員用ICカード31)と相互に収受するものである(ステップS309)。
【0099】
制御部300は、会員用ICカード30、非会員用ICカード31または紙幣を受け入れるまで待機状態にある。貨幣識別部305は、紙幣の受け入れがされたか否かを判定する(ステップS310)。
【0100】
ステップS310の判定で、Yesの場合、貨幣識別部305は、紙幣の入金額に対応する度数を制御部300に出力する。カード処理部301またはカード位置検知部303は常に会員用ICカード30または非会員用ICカード31が挿入されたか否かを判定している。そして、カード処理部301またはカード位置検知部303によって、会員用ICカード30または非会員用ICカード31がカード処理部301に挿入されていることが判定された場合、カード処理部301で会員用ICカード30または非会員用ICカード31のIDが読み取られ、制御部300に出力される。
【0101】
制御部300は、貨幣識別部305からの紙幣の入金額に対応する度数とカード処理部301からのIDの情報を島コンピュータ7、ネットワーク8を介して管理装置13に送信する(ステップS311)。管理装置13に送信された情報は、管理装置13に記録される(ステップS311)。ここで挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31が読み取りまたは書き込みが不可能な場合は、カード処理部301は、会員用ICカード30または非会員用ICカード31を返却する。
【0102】
一方、カード処理部301またはカード位置検知部303によって、会員用ICカード30または非会員用ICカード31がカード処理部301に挿入されていないと判定された場合、前述した非会員用ICカード31のカード貯留部204からの取出動作(図26)で説明したように、カード貯留処理部302によって、カード貯留部204から非会員用ICカード31が取り出される。そして、取り出された非会員用ICカード31は、カード処理部301に搬送される(ステップS312)。
【0103】
そして、カード処理部301に搬送された非会員用ICカード31は、カード処理部301によってIDが与えられる(ステップS312)。制御部300は、そのIDおよび紙幣の入金額に対応する度数を管理装置13に出力し、非会員用ICカード31にオフラインとなった場合に備え記憶する(ステップS312)。管理装置13は、その情報をIDに基づいて記録する(ステップS312)。そして、ステップS318へ進む。
【0104】
ステップS310の判定で、Noの場合には、カード位置検知部303によって、会員用ICカード30または非会員用ICカード31が挿入されているか否かが判定される(ステップS313)。ステップS313の判定で、Noの場合には、制御部300は待機状態となる。ステップS313の判定で、Yesの場合には、カード処理部301によって、会員用ICカード30または非会員用ICカード31の情報の読み取りおよび書き込みが可能か否かが判定される(ステップS314)。
【0105】
ステップS314の判定で、Yesの場合には、制御部300は、カード処理部301に会員用ICカード30または非会員用ICカード31を返却する情報を出力する。その情報を受け取ったカード処理部301は、カード挿入口3aから会員用ICカード30または非会員用ICカード31を返却(カード挿入口3aへ返送)する(ステップS315)。
【0106】
ステップS314の判定で、Noの場合には、カード位置検知部303によって、会員用ICカード30または非会員用ICカード31の搬送に不良があるか否かが判定される(ステップS316)。ステップS316の判定で、Yesの場合には、制御部300は、表示部3eに搬送不良が発生したことを表示させる(ステップS317)。また、制御部300は、島コンピュータ7、ネットワーク8を介して管理装置13に、搬送不良の情報を出力する。管理装置13は、その搬送不良の情報に基づいて、景品管理機(POS)11などに搬送不良が発生に基づく情報を出力する(ステップS317)。また、ブザー、場内放送などで搬送不良が発生したことを報知することもできる(ステップS317)。ここで、カード搬送不良の原因となるカードが取り除かれるまで待機したのちステップS318へ進む。
【0107】
ステップS316の判定で、Noの場合には、会員用ICカード30または非会員用ICカード31に記憶されたIDをカード処理部301で読み取る(ステップS318)。カード処理部301は、読み取ったIDを、制御部300に出力し、さらに制御部300はそのIDを管理装置13に送信する。そして、管理装置13は、そのIDで管理されている有価情報などを読み取り、読み取った情報をネットワーク8、島コンピュータ7を介して制御部300へ送信する(ステップS318)。制御部300は、管理装置13から送信された情報のうち有価情報の一部を、表示部3eに表示する(ステップS318)。
【0108】
貯留機構付き紙幣識別装置19の紙幣挿入口19aから入金がされたときには、貨幣識別部305でその入金額を判定し、その入金額の情報を制御部300に出力する(ステップS318)。制御部300は、その情報を島コンピュータ7、ネットワーク8を介して管理装置13に送信する(ステップS318)。管理装置13では、入金額の情報に基づいてID毎にその入金分の度数を度数残高に積算して書き込む(ステップS318)。
【0109】
選択ボタン検知部304で、遊技者が貸玉ボタン3bを選択することに基づく貸玉要求信号が入力されたか否かが判定される(ステップS319)。ステップS319の判定がYesの場合には、その貸玉要求信号が制御部300に出力される(ステップS320)。
【0110】
制御部300では、会員用ICカード30または非会員用ICカード31のIDに対応する度数残高を管理装置13から読み出し、この度数残高と貸玉要求信号に相当する度数とを比較し、度数残高が貸玉要求信号に相当する度数より大きければ、その貸玉要求信号に基づく貸玉排出動作信号を制御部300を介してパチンコ機2の制御部に送信し、所定数のパチンコ玉のパチンコ機2の上皿への貸し出しを行わせる(ステップS320)。
【0111】
また、制御部300は、度数残高から貸玉要求信号に相当する度数を減算し、その減算された度数残高を管理装置13へ送信する。管理装置13は、その減算された度数残高に基づく情報をID毎に書き込む。(ステップS320)。さらに、会員用ICカード30が利用されている場合には、管理装置13では、貸玉要求信号に相当する度数に応じて付与されるポイントをIDに基づいて加算する(ステップS321)。
【0112】
ステップS319の判定がNoの場合には、選択ボタン検知部304で、遊技者が再プレー用貸玉ボタン3cを選択することに基づく再プレー用貸玉要求信号が入力されたか否かが判定される(ステップS322)。
【0113】
ステップS322の判定がYesの場合には、再プレー用貸玉要求信号がIDに基づいて、制御部300から管理装置13に送信される。管理装置13は、IDに基づいて管理されている再プレーFLGの値を制御部300に出力する。
【0114】
制御部300では、管理装置13からの再プレーFLGの値を判定する(ステップS323)。再プレー受付機12で受付されたときには、管理装置13内の記録値である再プレーFLGが1となり、受付されていないときには、再プレーFLGが0となっている。
ステップS323の判定において、再プレーFLGが1であることが制御部300によって判定された場合、制御部300は、再プレー用貸玉要求信号をパチンコ機2の制御部に出力する(ステップS324)。パチンコ機2の制御部は、パチンコ機2から所定数のパチンコ玉の貸し出しを行わせる(ステップS324)。また、制御部300は、再プレー用貸玉要求信号に相当する玉数の情報を管理装置13に出力する。そして、管理装置13では、再プレー用貯玉数から再プレー用貸玉要求信号に相当する玉数が減算され、減算後の再プレー用貯玉数がID毎に書き込まれる(ステップS324)。なお、再プレーフラグは、再プレー受付機12、または台間機3、4、6によって再プレー用有価価値(再プレー用貯玉数、再プレー用貯メダル数)を1万円相当の範囲で登録する際に管理装置13がこれらの機器からの再プレー用有価価値の登録値を受信すると1とし、再プレー用有価価値が0となった場合に管理装置13の制御部700が0とするようにしてもよい。また台間機3、4、6への記憶媒体(30、31)の受付時に管理装置13からネットワーク8を介して台間機3、4、6の制御部300がID情報に対応した再プレーフラグを受信するようにしてもよい。ステップS326において再プレーフラグを0としてもよい。
【0115】
一方、ステップS323の判定において、再プレーFLGが0であることが制御部300によって判定された場合、パチンコ玉の貸し出しは行われず、ステップS327へ進む。このときには、例えば、制御部300は、表示部3eに「再プレーできません。」などの表示をさせることもできる。また、ステップS322でNoと判定されると、ステップS325に進む。
【0116】
続いて、制御部300は、管理装置13から再プレー用貯玉数の情報を受信し、との通信によって得た再プレー用貯玉数が0か否かを判定する(ステップS325)。ステップS325の判定において、Yesの場合には、制御部300は、再プレーFLGの数値を0に書き換える情報を管理装置13に出力する(ステップS326)。そして、管理装置13では、IDに基づいて再プレーFLGの数値が0に書き換える(ステップS326)。
【0117】
ステップS325の判定において、Noの場合には、選択ボタン検知部304で、返却ボタン3dを選択することに基づく返却要求信号が入力されたか否かが判定される(ステップS327)。ステップS327の判定において、Noの場合には、選択ボタン検知部304は、その情報を制御部300に出力する。そして、カード処理部301またはカード位置検知部303は、会員用ICカード30が挿入されているか否かを判定する(ステップS328)。
【0118】
ステップS328の判定において、Yesの場合には、カード処理部301またはカード位置検知部303は、その情報を制御部300に出力する。そして、制御部300は、ランプ3fに赤色を点灯させ(ステップS329)、ソレノイドでカード挿入口3aを封鎖させる(ステップS330)。
【0119】
一方、ステップS328の判定において、Noの場合には、カード処理部301またはカード位置検知部303は、その情報は制御部300に出力する。続いて、カード処理部301またはカード位置検知部303は、非会員用ICカード31が挿入されているか否かを判定する(ステップS331)。
【0120】
ステップS331の判定において、Yesの場合には、カード処理部301またはカード位置検知部303は、その情報を制御部300に出力する。そして、制御部300は、ランプ3fに青色を点灯させ(ステップS332)、ソレノイドでカード挿入口3aを封鎖させる(ステップS330)。ステップS331の判定において、Noの場合には、リターンしてスタートに戻る。
【0121】
ステップS327の判定において、Yesの場合には、選択ボタン検知部304は、その情報を制御部300に出力する。さらに、カード処理部301またはカード位置検知部303が、非会員用ICカード31があるか否かを判定する(ステップS333)。
【0122】
ステップS333の判定において、Noの場合には、カード処理部301またはカード位置検知部303は、その情報を制御部300に出力する。制御部300は、カード処理部301に、カード挿入口3aより会員用ICカード30を返却する情報を出力する。カード処理部301は、その情報に基づいて会員用ICカード30を返却(カード挿入口3aへ返送)する(ステップS334)。次いで返却に際し、制御部300は、会員用ICカード30に係るID情報と、最終的な全ての有価価値情報を管理装置13にネットワーク8を介して送信する。管理装置13の制御部700では受信したID情報に基づいて全ての有価価値情報を記憶部に記憶更新する。
【0123】
一方、ステップS333における判定で、Yesの場合には、カード処理部301またはカード位置検知部303は、その情報を制御部300に出力する。続いて、カード処理部301は、非会員用ICカード31に度数残高があるか否かを判定する(ステップS335)。
【0124】
ステップS335の判定において、Yesの場合には、カード処理部301は、その情報を制御部300に出力する。制御部300は、カード処理部301に、カード挿入口3aより非会員用ICカード31を返却する情報を出力する。そして、カード処理部301は、その情報に基づいて非会員用ICカード31を返却(カード挿入口3aへ返送)する(ステップS336)。次いで返却に際し、制御部300は、非会員用ICカード31に係るID情報と、最終的な全ての有価価値情報を管理装置13にネットワーク8を介して送信する。管理装置13の制御部700では受信したID情報に基づいて全ての有価価値情報を記憶部に記憶更新する。なお、ここで非会員用ICカード31がリーダライタ部203になく、カード貯留部204にもない状態で内部記憶部に各有価価値を記憶している場合、表示部3e、4e、6eに「CArd」と表示し、店員にカード補充が必要な旨をネットワーク8を介して管理装置13に通知し、管理装置13の制御部700はインカムにより店員に音声で台番号とカード補充が必要な旨を報知する。なお、この際、管理装置13の制御部700は当該台間機3、4、6の台番号を通知される情報に含まれる台間機のアドレス情報により特定される。
【0125】
ステップS335の判定において、Noの場合には、カード処理部301は、その情報を制御部300に出力する。続いて、カード貯留処理部302は、カード貯留部204が貯留量が限界か否かを判定する(ステップS337)。
【0126】
ステップS337の判定において、Yesの場合には、カード貯留処理部302は、その情報を制御部300に出力する。制御部300は、前述した非会員用ICカード31のカード排出部217への誘導動作を行わせる情報をカード貯留処理部302に出力する。そして、カード貯留処理部302は、非会員用ICカード31をカード回収部216へ搬送する(ステップS338)。
【0127】
ステップS337の判定において、Noの場合には、カード貯留処理部302は、その情報を制御部300に出力する。制御部300は、前述した非会員用ICカード31のカード貯留部204への貯留動作を行わせる情報をカード貯留処理部302に出力する。そして、カード貯留処理部302は、非会員用ICカード31をカード貯留部204に貯留する(ステップS339)。
【0128】
<計数機9>
計数機9は、パチンコ機2またはスロットマシン5を列設した島設備の端部に設けられる島端計数機と呼ばれるもので、投入されるパチンコ玉またはメダルの数量を計数するものである。会員用ICカード30のみを受け入れるカード挿入口に会員用ICカード30が挿入された場合には、会員用ICカード30に記憶されたIDを読み取り、計数された計数値が持数(持玉数、持メダル数)としてそのIDに基づき管理装置13に記憶される。管理装置13において記憶管理される有価価値としては、度数有価価値、持数、貯数、再プレー用貯数の関係は既述の通りである。
【0129】
島端計数機9は、例えばパチンコ玉1玉を1円、2円、または4円で貸し出しする営業形態の各コーナーの内、2円貸しコーナーのみに設置され、1円と4円貸しコーナーは各台計数機が設置される運用形態、メダル1枚を5円貸し、20円貸しする営業形態の各コーナーの内5円貸しコーナーのみに設置される、20円貸しコーナーは各台計数機が設置される運用形態等、パチンコホールが適宜選択して運用する際に当該島端計数機が設置される。
【0130】
一方、会員用ICカード30、または非会員用ICカード31がカード挿入口に挿入されない場合には、計数された情報を、例えば、バーコードとしてレシートに記録し、そのレシートがレシート発券口から発行される。また、このレシートには、簡易管理用IDが記録され、その簡易管理用IDは、そのレシートを用いて景品交換されるまで、管理装置13では計数機9で計数された玉数とともに管理される。
【0131】
<景品管理機(POS)11>
景品管理機(POS)11は、カード挿入口より挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31より読み取ったIDに基づき持数、再プレー用貯数、貯数等の計数した結果に基づく景品交換用有価価値を参照し、景品交換用有価価値により交換される景品種別と数量の表示を行い、景品払出機18が併設される場合、景品払出機18へ払い出す景品の種別と数量を指示するものである。また、計数機9で発券されたレシートを用いる場合には、バーコードリーダでレシートに記録された情報を読み取り、その情報に基づく景品交換用有価価値の範囲で景品交換を行うものである。
【0132】
特殊景品ボタン11eが押された場合の景品は、例えば、大景品(2500円)、小景品(1000円)などがあり、貯玉数より端玉(景品と交換後の残り玉)を最小にするよう計算されて、例えば、景品払出機18が併設されている場合には、景品が自動的に払い出される。景品払出機18が併設されていない場合には、表示された交換される景品の種別と数量の表示に基づいて、店員などによって景品が払い出される。また、例えば、タバコ、ジュースなどの一般景品と交換する場合には、一般景品選択部11fにより、交換したい景品や個数を選択し、景品交換を行う。一般景品と交換する場合には、店員などが景品を払い出すことが多いが、景品払出機などで自動的に景品を払い出すこともできる。
【0133】
<精算機10>
精算機10は、カード挿入口10aより挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31の度数残高を現金で返却するものである。ここで、度数とは、入金された金額を度数化したもので、例えば、1万円を度数化すると100度数となる。度数残高とは、度数から使用した度数分を差し引いた残りの度数である。
【0134】
また、精算機10では、会員用ICカード30の利用によって付与されるポイントを、例えば、現金化によって還元してもよい。
【0135】
会員用ICカード30が挿入された場合は、精算機10に設けられた暗証番号入力用テンキーボードによって暗証番号が入力されると、会員用ICカード30に記憶された暗証番号と入力された暗証番号との照合が行われ、それらが一致すれば精算動作を行う。これによって、会員の遊技者の場合には、例えば、会員用ICカード30を落として、第三者に会員用ICカード30が渡っても、暗証番号がわからない限りは、度数残高が現金化されることはない。このようにすると遊技者が、例えば、トイレに行くためなどで離席した場合、会員用ICカードを盗まれても度数残高を現金化されることはない。
【0136】
また、第三者に会員用ICカード30が渡った場合、第三者に度数残高分を遊技に使用されることが考えられるが、台間機と管理装置13とが連携して、例えば、台間機にて入力した会員番号や暗証番号に基づいて、その会員用ICカード30を各機器に使用できないように制御することなどもできる。
【0137】
非会員用ICカード31を用いる場合には、度数残高として保持できる期間が、例えば、1日などのように限られているため、その期間内でなければ、精算機10で度数残高を精算し、現金化することができない。これによって、非会員用ICカード31が、パチンコホールやスロットマシンホールの外部に持ち出され、紛失したり、傷つけられたりするのを防止することができる。
【0138】
<管理装置13>
図20は、管理装置13の構成部を示す図、図21は、管理装置13における動作の流れを示す図である。管理装置13は、各種遊技機の調整を行う為の遊技台毎の遊技情報(個別台履歴情報、平均値等の集計情報)、一部遊技台グループ毎遊技情報(平均値等の集計情報)、税務申告用のパチンコホール全体の遊技情報等を記憶管理し、指示に応じて出力するホールコンピュータ機能、入金から台間機3、4、6による遊技用の利用、精算機10による残有価価値の現金の返金迄の度数有価価値を記憶媒体(会員用ICカード30、非会員用ICカード31)のID情報にもとづいて記憶管理し、指示に応じて出力するカード管理機能、島端計数機9または各台計数機の計数結果に基づく持数、貯数、再プレー用有価価値等の景品交換用有価価値を記憶媒体(会員用ICカード30、非会員用ICカード31、レシート)のID情報に基づいて記憶管理し、かつ景品交換品の入庫、出庫、在庫、景品交換に基づく景品交換品と景品交換用有価価値の増減を記憶媒体のID情報に応じて記憶管理し、指示に応じて出力する景品交換管理機能、会員の遊技動向情報、再プレーに関連したデータ(再プレー手数料を含む)を会員用ICカード30のID情報に基づいて記憶管理する会員管理機能を有する。
【0139】
図1に示されているように、管理装置13は、複数のパチンコ機2、複数のパチンコ機2のそれぞれに接続された台間機3、4、複数のスロットマシン機5、スロットマシン機5間に接続された台間機6と島コンピュータ7およびネットワーク8を介して接続されている。また、管理装置13は、計数機9、精算機10、景品管理機(POS)11、再プレー受付機12、発券機20、データ表示機21、データ公開機22などともネットワーク8を介して接続されている。
【0140】
さらに、ネットワーク8を介して管理装置13に入力された情報は、プロトコルコンバータ14、モデム15を介してカードセンタ16に送信される。また、管理装置13は、例えば、パーソナルコンピュータ17などとも接続され、パーソナルコンピュータ17で管理装置13の情報を見ることができる。また、パーソナルコンピュータ17は、管理装置13で管理している各情報にアクセスことができるので、各情報の表示や印刷をすることができる。さらに、パーソナルコンピュータ17では、例えば、再プレー手数料の設定などの管理装置13の種々の設定や会員登録などを行うこともできる。
【0141】
管理装置13は、台間機3、4、6、計数機9、精算機10、景品管理機(POS)11、再プレー受付機12、発券機20、データ表示機21、データ公開機22などの機器からの情報を管理するものである。前述した各機器毎の管理装置13との情報の通信に基づいて、管理装置13には後述するような様々な情報が記憶されている。
【0142】
また、管理装置13は、各遊技機における、例えば、スランプグラフ、スタート回数、大当たり回数などの情報を各遊技機の上部に取り付けられたデータ表示機21に出力することもできる。データ表示機21では、これらの情報を表示部に表示して、遊技台の情報を遊技者に提供する。またパーソナルコンピュータ17を介して各遊技機の遊技情報の個別台表示、集計した結果であるパチンコホール全体、特定の遊技機機種毎の集計遊技情報を指示に基づいて店員に表示する。
【0143】
さらに、管理装置13は、例えば、各遊技機におけるスランプグラフ、スタート回数、大当たり回数などの情報、遊技台ランキング、遊技台毎の勝敗などの情報をデータ公開機22に出力することもできる。データ公開機22では、これらの情報を表示部に表示して、遊技台の情報を遊技者に提供する。
【0144】
図20に示すように、管理装置13は、制御部700、カード管理機能(会員カード情報管理部701、非会員カード情報管理部702)、入出力処理部703、ホールコン機能704、会員管理機能705、景品交換管理機能706から構成されている。制御部700は、演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)から主に構成され、CPUでは、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。この制御部700では、会員カード情報管理部701、非会員カード情報管理部702、出力処理部703の各機部間の信号の出入力、および、ネットワーク8を介して各機器との間の信号の出入力を制御している。また、制御部700は、管理装置13とネットワーク8を介して各機器の制御部と通信できるように接続されている。
【0145】
管理装置13は、ホールコンピュータ機能、カード管理機能、景品交換管理機能、会員管理機能の各機能毎に別個のコンピュータで構成してもよいし、各機能毎または一部機能グループ毎に1のコンピュータで構成してもよいし、少なくとも1の機能を複数のコンピュータによって分散実行する形態で構成してもよい。夫々の機能間で各種データを共有し、各種演算結果をパーソナルコンピュータ13に表示することができる。
【0146】
会員カード情報管理部701は、各機器に会員用ICカード30が用いられたときの情報を管理するものである。会員カード情報管理部701が管理する情報管理一覧表は、管理装置13に接続された、例えば、パーソナルコンピュータ17などで見ることができる。
【0147】
会員用ICカード30が用いられた場合には、会員用ICカード30のIDに基づき、情報管理一覧表に記載されているような、例えば、貯玉数、度数残高、再プレー用貯玉数、ポイント、台間機又は発券機に挿入した金額、精算金額などを管理している。これらのデータは、会員用ICカード30のID毎に管理され、さらに、履歴情報、日毎情報、週毎情報などとしても管理されている。情報管理一覧表は、日毎情報である。
【0148】
なお、会員用ICカード30を用いた会員の遊技者用の管理項目は、情報管理一覧表に記載された管理項目に限るものではなく、例えば、遊技した遊技台種毎のアウト(発射玉)、セーフ(遊技の上皿への供給玉、つまり遊技者の獲得玉)、勝敗情報(セーフからアウトを減じたもの)、大当たり回数、CR機売上などの情報や、会員の遊技者の住所、氏名、年齢、好きな台、連絡先なども管理項目とすることもできる。
【0149】
非会員カード情報管理部702は、各機器に非会員用ICカード31が用いられたときの情報を管理するものである。非会員カード情報管理部702が管理する情報管理一覧表は、管理装置13に接続された、例えば、パーソナルコンピュータ17などで見ることができる。
【0150】
非会員用ICカード31が用いられた場合には、非会員用ICカード31のIDに基づき、情報管理一覧表751に記載されているような、例えば、度数残高、台間機又は発券機に挿入した金額、精算金額などを管理している。これらのデータは、非会員用ICカード31のID毎に管理される。非会員用ICカード31を用いる場合には、度数残高を保持できる期間が、例えば、1日などのように限られている。そのため、その期間内でなければ、精算機10で度数残高を精算し、現金化することができない。
【0151】
非会員用ICカード31が用いられた場合には、度数残高を保持できる期間に対応した情報が管理されている。なお、レシート発券時の簡易管理IDおよび玉数(計数機9で計数されたもの)の情報は、偽造されたレシートが使用されるのを防ぐために、一時的に管理されている。したがって、景品管理機(POS)11における景品交換時において、レシートの適正を確認した後には、簡易管理IDおよび玉数の情報は、管理装置13から消去される。
【0152】
ここで、非会員用ICカード31が用いられた場合には、アウト(発射玉)、セーフ(遊技の上皿への供給玉、つまり遊技者の獲得玉)、勝敗(セーフからアウトを減じたもの)、貯玉数、再プレー用貯玉数、再プレー手数料、ポイント、遊技台種別、大当たり回数、CR機売上などの情報が含まれない点で、会員用ICカード30のを用いた場合の情報とは異なる。
【0153】
入出力処理部703は、カードセンタ16に送信する、例えば、一日の営業結果などの情報を、会員カード情報管理部701および非会員カード情報管理部702に管理されているデータに基づいて管理している。例えば、パーソナルコンピュータ17などから終業処理の信号が管理装置13に入力されると、カードセンタ16に送信する情報を制御部700を介してプロトコルコンバータ14に出力する。プロトコルコンバータ14に出力された情報は、モデム15を介してカードセンタ16に送信される。また入出力処理部703は、ネットワーク8を介して各種機器との通信を行う。また入出力処理部703は、パーソナルコンピュータ17とのデータ授受を行う。
【0154】
そして、制御部700によって制御される、会員カード情報管理部701、非会員カード情報管理部702、入出力処理部703の各機器部は、次のように動作する(図21)。なお、各機器との情報の通信についての動作は、各機器の説明部分で述べたので、ここでは、管理装置13に入力された情報の管理動作について主に説明する。
【0155】
次に、図21を参照してその動作を説明する。管理装置13の制御部700に、発券機20、再プレー受付機12、台間機3、4、6、計数機9、景品管理機(POS)11、精算機10などからの情報が入力される(ステップS710)。
【0156】
ステップS710で入力された情報は、制御部700で、会員用ICカード30のを用いた場合の情報か否かが判定される(ステップS711)。ステップS711の判定で、Yesの場合には、入力された情報は、会員カード情報管理部701に出力される(ステップS712)。会員カード情報管理部701では、その入力された情報に基づいて、例えば、IDおよび項目毎に入力情報が管理される(ステップS712)。
【0157】
ステップS711の判定で、Noの場合には、入力された情報は、非会員カード情報管理部702に出力される(ステップS713)。非会員カード情報管理部702では、その入力された情報に基づいて、例えば、IDおよび項目毎に入力情報が管理される(ステップS713)。
【0158】
次に、出力処理部703において、パーソナルコンピュータ17などから終業処理信号が管理装置13に入力されたか否かが判定される(ステップS714)。ステップS714の判定で、Noの場合には、制御部700は待機状態となる。ステップS714の判定で、Yesの場合には、出力処理部703から、例えば、会員カード情報管理部701および非会員カード情報管理部702で管理されているデータに基づいて集計された一日の営業結果などの情報が、制御部700、プロトコルコンバータ14およびモデム15を介してカードセンタ16に送信される(ステップS715)。
【0159】
次に、出力処理部703において、パーソナルコンピュータ17などからデータ送信要求信号が管理装置13に入力されたか否かが判定される(ステップS716)。ステップS716の判定で、Noの場合には制御部700は待機状態となる。ステップS716の判定で、Yesの場合には、会員カード情報管理部701および非会員カード情報管理部702に管理されているデータに基づいて、例えば、所定のデータを、パーソナルコンピュータ17などに出力する(ステップS717)。会員カード情報管理部701および非会員カード情報管理部702に管理されているデータに基づいて、出力されたデータは、パーソナルコンピュータ17の画面に表示される。
【0160】
次に、始業処理を実施する(ステップS718)。始業処理とは、上記した各機器との通信がネットワークを介して可能か否か、および、各機器の自己診断機能により、各機器における故障の有無を確認する。この確認において、各機器との通信ができない場合や各機器で故障があると判断された場合には、店員に報知される。
【0161】
次に、図22乃至34を参照して、記憶媒体処理装置として機能する台間機3において、図18のフローチャートにおけるステップS309サブルーチンである有価価値譲渡処理として「持玉分割」、「グループ登録」、「会員カード発行」の各処理を行う動作を説明する。まず、図34を参照して、2枚のカード(会員用ICカード30または非会員用ICカード31)間において持玉(会員用ICカード30または非会員用ICカード31に記憶されている玉数やメダル数)を分割したり、移行したりする処理形態について説明する。以下の説明において、会員用ICカード30を会員カードと称し、非会員用ICカード31を非会員カードと称する。ここでは、分割元のカード(会員カードまたは非会員カード)に持玉数として1000玉が記憶されているものとする。なお、譲渡する有価価値は、持玉数を例に以下に説明するが、その他、既述した度数有価価値、ポイント、景品交換用有価価値(持数<持玉数、持メダル数>、貯数<貯玉数、貯メダル数>、再プレー用貯数<再プレー用貯玉数、再プレー用貯メダル数>)等どの有価価値を選択するかは遊技客やパチンコホール側で適宜選択可能である。
【0162】
図34(1)に示す第1の処理形態は、分割元のカードが当初台間機3、4、6のカードリーダライタ部203にある会員カードであり、分割先のカードが当初カード貯留部204にある非会員カードである形態である。分割する有価価値、例えば持玉数を100玉とすると、分割元の会員カードは1000玉から900玉になり、分割先の非会員カードは、0玉から100玉になる。このとき、分割先の非会員カードに元々持玉数Xが記憶されていた場合は、分割数である100玉はX玉に加算されることになり、分割先の非会員カードはX玉から100+X玉となる。この場合、当初台間機3、4、6のカードリーダライタ部203にある会員カードを一旦外部に排出後、外部に排出した有価価値の一部乃至全部を当初カード貯留部204にある非会員カードに対応付けて外部に発行し、その後先に排出した会員カードを再び台間機3、4、6のカードリーダライタ部203に搬送し遊技を続行させるものである(発明1)。
【0163】
第2の処理形態(図34(2)参照)は、分割元のカードが当初台間機3、4、6のカードリーダライタ部203にある会員カードであり、分割先のカードが当初台間機3、4、6に挿入されていない外部の遊技者が所持する会員カードである形態である。分割する持玉数を100玉とすると、分割元の会員カードは1000玉から900玉になり、分割先の会員カードは、0玉から100玉になる。このとき、分割先の会員カードに元々持玉数Xが記憶されていた場合は、分割数である100玉はX玉に加算されることになり、分割先の会員カードはX玉から100+X玉となる(発明2)。
なお、分割先のカードが当初台間機3、4、6のカードリーダライタ部203にある会員カードであり、分割元のカードが当初台間機3、4、6に挿入されていない外部の遊技者が所持する会員カード(または非会員カード)である形態である。分割する持玉数を100玉とすると、分割元の会員カード(または非会員カード)は1000玉から900玉になり、分割先の会員カード(または非会員カード)は、0玉から100玉になる。このとき、分割先の会員カード(または非会員カード)に元々持玉数Xが記憶されていた場合は、分割数である100玉はX玉に加算されることになり、分割先の会員カード(または非会員カード)はX玉から100+X玉となる。この場合、当初台間機3、4、6のカードリーダライタ部203にある会員カードを一旦外部に排出し、その後外部の遊技者が所持する会員カード(または非会員カード)をカードリーダライタ部203に受け入れて譲渡する有価価値を減じるか加算した結果の残有価価値に対応付けられた状態とした後、先に外部に排出した会員カードを再び台間機3、4、6のカードリーダライタ部203に搬送し遊技を続行させるものである(発明2)。
【0164】
なお、当初台間機3、4、6のカードリーダライタ部203にある会員カードに当初台間機3、4、6に挿入されていない外部の遊技者が所持する会員カードを紐づけてグループ化し、譲渡する有価価値がない形態も例示できる(発明6)。
【0165】
第3の処理形態(図34(3)参照)は、分割元のカードが当初台間機3、4、6のカードリーダライタ部203にある非会員カードであり、分割先のカードが当初カード貯留部204にある非会員カードである形態である。分割する持玉数を100玉とすると、分割元の非会員カードは1000玉から900玉になり、分割先の非会員カードは、0玉から100玉になる。このとき、分割先の非会員カードに元々持玉数Xが記憶されていた場合は、分割数である100玉はX玉に加算されることになり、分割先の非会員カードはX玉から100+X玉となる。(発明3)この場合、当初台間機3、4、6のカードリーダライタ部203にある非会員カードに譲渡有価価値を対応付けて排出し、その後カード貯留部204にある非会員カードにカードリーダライタ部203に搬送し、当初有価価値から譲渡有価価値を差し引いた残りの残有価価値を対応付けて遊技を続行させるものである(発明3)。
【0166】
第4の処理形態(図34(4)参照)は、分割元のカードが当初台間機3、4、6のカードリーダライタ部203にある非会員カードであり、分割先のカードが当初台間機3、4、6に挿入されていない外部の遊技者が所持する会員カードである形態である。分割する持玉数を100玉とすると、分割元の非会員カードは1000玉から900玉になり、分割先の会員カードは、0玉から100玉になる。このとき、分割先の会員カードに元々持玉数Xが記憶されていた場合は、分割数である100玉はX玉に加算されることになり、分割先の会員カードはX玉から100+X玉となる。(発明4)また分割先のカードが当初台間機3、4、6のカードリーダライタ部203にある非会員カードであり、分割元のカードが当初台間機3、4、6に挿入されていない外部の遊技者が所持する会員カードである形態である。分割する持玉数を100玉とすると、分割元の非会員カードは1000玉から900玉になり、分割先の会員カードは、0玉から100玉になる。このとき、分割先の会員カードに元々持玉数Xが記憶されていた場合は、分割数である100玉はX玉に加算されることになり、分割先の会員カードはX玉から100+X玉となる。(発明4)この場合、当初台間機3、4、6のカードリーダライタ部203にある非会員カードを一旦貯留部204に貯留し、その後外部の遊技者が所持する会員カード(または非会員カード)をカードリーダライタ部203に受け入れて譲渡する有価価値を減じるか加算した結果の残有価価値に対応付けられた状態とした後、先に貯留部204に貯留したカードを再び台間機3、4、6のカードリーダライタ部203に搬送し遊技を続行させるものである(発明4)。
【0167】
第5の処理形態(図34(5)参照)は、当初台間機3、4、6のカードリーダライタ部203にある非会員カードの持玉数を、新たに発行する店員が外部から挿入する有価価値情報を有さないカード券面の柄が会員用であるとされた未使用もしくはリサイクルされた会員カードへ移行する形態である。非会員カードの持玉数が1000玉である場合、非会員カードの持玉数は、初期化されて0となり、新たに発行した会員カードに1000玉が移行する(発明7)。
【0168】
次に、図18、図22を参照して、遊技者が「有価価値分割(合算)」、「グループ登録」、「会員カード発行」のうち、所望する機能を選択する処理動作を説明する。図22におけるサブルーチンは図19のステップS309から呼び出され下記に説明する処理を実行後リターンによってステップS310に戻る。まず、遊技者は、非会員カードまたは会員カードを使用した遊技中において、入力操作部306を操作して、実行する機能を選択する。制御部300は、入力操作部306における入力操作内容を読み取る(ステップS1)。そして、制御部300は、入力操作内容が「有価価値分割(合算)」、「グループ登録」、「会員カード発行」のうち、いずれの機能が選択されたかを判定する(ステップS2)。この判定の結果、「有価価値分割(合算)」が選択された場合、制御部300は、表示部307に分割先のカードを選択する旨のメッセージを表示し、遊技者に分割(合算)先カードを選択させる。ここで、遊技者は、入力操作部306を操作して、分割(合算)先カードを選択する入力操作を行う。
【0169】
これを受けて、概要としては、制御部300は、入力操作部306における入力操作内容を読み取り、入力操作内容と現在リーダライタ部203に内在する記憶媒体の会員、非会員の種別に応じて選択された分割元カード、分割先カードを特定する(ステップS3)。詳細には、制御部300は、下記1)から5)の場合分けに従い分割元カード、分割先カードを特定する。
【0170】
(発明1:遊技中会員カード→非会員カードを貯留部から取り出し譲渡有価価値記憶して排出→再び会員カードを受け入れ残有価価値で遊技継続)
図34における第1の処理形態の場合
1)制御部300は、入力操作内容が他の非会員(現在この遊技台で遊技していない者)への有価価値の譲渡であり、かつリーダライタ部203にある現在遊技中の記憶媒体が会員カードである判断した場合、リーダライタ部203にある現在遊技中の記憶媒体を分割元カード、貯留部204に貯留された非会員カードを分割先カード、と特定する。そして、制御部300は第1の処理形態である旨を記憶部に書き込む。この場合制御部300はステップS4に移行後ステップS5のサブルーチンである図23に示す貯留カードとの分割処理へ移行する。
【0171】
(発明2のその1(第2の処理形態のその1):会員カード遊技中、挿入カードに有価価値譲渡)
図34における第2の処理形態の場合
2)−1、制御部300は、入力操作内容が他の者(現在この遊技台で遊技していない会員または非会員)への有価価値の譲渡であり、かつリーダライタ部203にある現在遊技中の記憶媒体が会員カードであると判断した場合、リーダライタ部203にある現在遊技中の会員カードを分割元カード、外部から挿入されるであろう受入カード(会員または非会員)を分割先カードと特定する。そして、制御部300は第2のその1の処理形態である旨を記憶部に書き込む。この場合、制御部300はステップS4に移行後ステップS6のサブルーチンである図26に示す受入カードとの分割(合算)処理へ移行する。
【0172】
図34における第2の処理形態の場合
(発明2のその2(第2の処理形態のその2):会員カード遊技中、挿入カードの有価価値から会員カードに有価価値譲渡)
2)−2、制御部300は、入力操作内容が他の者(現在この遊技台で遊技していない会員または非会員)からの有価価値の譲渡であり、かつリーダライタ部203にある現在遊技中の記憶媒体が会員カードであると判断した場合、外部から挿入されるであろう受入カード(会員または非会員)を分割元カード、リーダライタ部203にある現在遊技中の会員を分割先カードを特定する。そして、制御部300は第2のその2の処理形態のその2である旨を記憶部に書き込む。この場合、制御部300はステップS4に移行後ステップS6のサブルーチンである図26に示す受入カードとの分割(合算)処理へ移行する。
【0173】
(発明3:遊技中の非会員カードに譲渡有価価値を対応付けて外部に排出、貯留部から非会員カードを取り出して残有価価値を対応付けて遊技継続)
図34における第3の処理形態の場合
3)制御部300は、入力操作内容が他の非会員(現在この遊技台で遊技していない非会員)への有価価値譲渡であり、かつリーダライタ部203にある現在遊技中の記憶媒体が非会員カードであると判断した場合、リーダライタ部203にある現在遊技中の非会員カードを分割先カード、貯留部204から取り出した非会員カードを分割元カードとして特定する。そして、制御部300は第3の処理形態である旨を記憶部に書き込む。この場合制御部300は、ステップS4に移行後ステップS5のサブルーチンである図23に示す貯留カードとの分割処理へ移行する。
【0174】
(発明4のその1(第4の処理形態のその1):非会員カード遊技中、会員カード挿入後非会員カードを貯留し、会員カードの有価価値に譲渡有価価値分を加算した後当該会員カード排出、非会員カードを貯留部から再度取り出して残有価価値で遊技継続)
図34における第4の処理形態
4)−1、制御部300は、入力操作内容が他の会員(現在この遊技台で遊技していない会員)への有価価値譲渡であり、かつリーダライタ部203にある現在遊技中の記憶媒体が非会員カードであると判断した場合、外部から挿入されるであろう受入カード(会員カード)を分割先カード、リーダライタ部203にある現在遊技中の非会員を分割元カードを特定する。そして、制御部300は第4のその1の処理形態である旨を記憶部に書き込む。この場合制御部300は、ステップS4に移行後ステップS6のサブルーチンである図26に示す受入カードとの分割(合算)処理へ移行する。
【0175】
(発明4のその2(第4の処理形態のその1):非会員カード遊技中、会員カード挿入後非会員カードを貯留し、会員カードの有価価値から譲渡有価価値分を減算した後当該会員カード排出、非会員カードを貯留部から再度取り出して減算分を当初非会員カードの有価価値に加算した残有価価値で遊技継続)
図34における第4の処理形態
4)−2、制御部300は、入力操作内容が他の会員(現在この遊技台で遊技していない会員)からの有価価値譲渡であり、かつリーダライタ部203にある現在遊技中の記憶媒体が非会員カードであると判断した場合、外部から挿入されるであろう受入カード(会員カード)を分割元カード、リーダライタ部203にある現在遊技中の非会員カードを分割先カードを特定する。そして、制御部300は第4のその2の処理形態である旨を記憶部に書き込む。この場合制御部300は、ステップS4に移行後ステップS6のサブルーチンである図26に示す受入カードとの分割(合算)処理へ移行する。
【0176】
(発明4における貯留部204に非会員カードが満杯(例えば5枚)場合の処理)
なお、ここで制御部300は、貯留部204が満杯(5枚のストック)であると判断した場合、新たに挿入される会員カードを受け入れ可能な状態とする為、当初遊技していた非会員カードを貯留部204に貯留することができないので、カード回収部3g、4g、6gへ導く。そして制御部300は、新たに挿入された会員カードの有価価値に対し、譲渡有価価値を加減算した後、当該会員カードを外部に排出し、非会員カードを貯留部204から取り出して残有価価値による遊技を継続可能にするとよい。(4)−1、4)−2共通)
【0177】
次いで、制御部300は、特定した分割(合算)先カードが貯留カードか、受け入れたカードかを判定し(ステップS4)、分割(合算)先カードがカード処理機内に貯留されている非会員カードであれば、貯留カードへの有価価値の分割(合算)処理(ステップS5)を行い、受け入れカードであれば、受け入れカードへの有価価値の分割処理(ステップS6)を行う。貯留カードへの有価価値の分割(合算)処理(ステップS5)と、受け入れカードへの有価価値の分割(合算)処理(ステップS6)の詳細処理動作は後述する。
【0178】
一方、ステップS2における判定の結果、「グループ登録」が選択された場合、制御部300は、グループ登録処理(ステップS7)を行い、「会員カード発行」が選択された場合は、会員カード発行処理(ステップS8)を行う。グループ登録処理(ステップS7)と、会員カード発行処理(ステップS8)の詳細処理動作は後述する。
【0179】
(発明7:非会員カード遊技中、未登録の会員カード挿入後非会員カードを貯留し、未登録の会員カードの有価価値に有価価値全部を対応付けて遊技継続)
図34における第5の処理形態
ステップS8の概要としては、
5)制御部300は、入力操作内容が会員カードの発行希望であり、かつリーダライタ部203にある現在遊技中の記憶媒体が非会員カードであると判断した場合、外部から店員によって挿入されるであろう未登録の会員カードを分割先カード、リーダライタ部203にある現在遊技中の非会員カードを分割元カードとして特定する。そして、制御部300は第5の処理形態である旨を記憶部に書き込み、図32に示すサブルーチンを呼出して実行する。
【0180】
(発明7における貯留部204に非会員カードが満杯(例えば5枚)の場合の処理)
なお、ここで制御部300は、貯留部204が満杯(5枚のストック)であると判断した場合、新たに挿入される会員カードを受け入れ可能な状態とする為、当初遊技していた非会員カードを貯留部204に貯留することができないので、カード回収部3g、4g、6gへ導く。
【0181】
制御部300は、貯留カードへの有価価値分割処理(ステップS5)、受け入れカードへの有価価値分割(合算)処理(ステップS6)、グループ登録処理(ステップS7)、会員カード発行処理(ステップS8)のいずれかを実行した後、ステップS1に戻って処理を繰り返す。なお、ステップS5は、図22に示すカード貯留部204から取り出した非会員カードを用いた有価価値譲渡についてのサブルーチン、ステップS6は図26に示す外部から受け入れた記憶媒体を用いた有価価値譲渡についてのサブルーチン、ステップ7は、グループ登録処理に係るサブルーチン、ステップS8は台間機3、4、6における会員カード発行に係るサブルーチンであり、これらを実行後リターンし、図19のステップS310へ戻る。
【0182】
<貯留カードとの有価価値分割処理>
次に、図23を参照して、図22に示す貯留カードを用いた有価価値分割(ステップS5)の詳細処理動作を説明する。図23は図22におけるステップS5からのサブルーチンであり、リターンすると呼出し元の図22に戻る。図23は上記第1の処理形態(遊技中会員カード→非会員カードを貯留部から取り出し譲渡有価価値記憶して排出→再び会員カードを受け入れ残有価価値で遊技継続)と第3の処理形態(遊技中の非会員カードに譲渡有価価値を対応付けて外部に排出、貯留部から非会員カードを取り出して残有価価値を対応付けて遊技継続)に対応したジョブである。
【0183】
当初、遊技者によって貯留カードへの有価価値分割が選択された時点では、この遊技者が所有する会員カードまたは非会員カードが受け入れられている状態で遊技されている。まず、制御部300は、表示部307に有価価値(度数、持数、貯数)の内いずれを分割するのかを表示し、分割数を入力する指示のメッセージを表示する。ここで、遊技者による入力操作部306の操作に従い、制御部300は、有価価値(度数、持数、貯数)の内いずれを分割するのか(指定有価価値と呼ぶ)を入力し、入力された有価価値の分割する分割数(譲渡有価価値)を入力する。制御部300は、入力操作部306の操作内容を読み取り、譲渡有価価値数を特定する(ステップS11)。譲渡有価価値数の入力は、直接数値を譲渡有価価値数してもよいし、表示部307に「100玉」、「500玉」、「1000玉」等の譲渡有価価値数を表示し、表示された価値数を選択することにより譲渡有価価値数を入力するようにしてもよい。
【0184】
次に、制御部300は、自身の記憶部から読み出して各有価価値を特定する(ステップS12)。これを受けて、制御部300は、入力した譲渡有価価値数と受け入れ中カードの指定有価価値における当初有価価値とを比較し(ステップS13)、分割可能であるか否かを判定する(ステップS14)。この判定の結果、分割ができない(譲渡有価価値数が当初有価価値数より大きい)場合、制御部300は、表示部307にエラー表示もしくは「有価価値不足」等の表示を行い(ステップS15)、ステップS11に戻って再度分割数入力を行う。一方、分割可能な場合、制御部300は、指定有価価値について譲渡する有価価値である譲渡有価価値を当初所有の有価価値である当初有価価値から減算した残有価価値を既述の分割元の記憶媒体に対応付け、譲渡有価価値を既述の分割先の記憶媒体に対応付ける(ステップS16)。例えば、指定有価価値が持玉数の場合、当初有価価値が1000玉であり分割する譲渡有価価値数が100玉である場合、残有価価値900(1000−100)と100に分割する。
【0185】
なお、有価価値を記憶媒体に対応付けるとは、A)有価価値を記憶媒体に記憶する、B)記憶媒体に記憶された記憶媒体を識別する為のID情報と、対応付ける有価価値と、を管理装置13に送信し、管理装置13ではID情報に基づいて後程ID情報によって読み出し可能に記憶部に記憶する、A)及びB)の少なくとも一方からなる処理を言う。管理装置13においてID情報によって読み出し可能に記憶部に記憶するとは、例えば有価価値を記憶する所定のメモリエリアの先頭アドレスに、ID情報を加算した格納アドレスで特定されるメモリに記憶すること等を例示できる。停電や管理装置の故障、ネットワークケーブルの断線等によって通信不能になった場合には、記憶媒体の有価価値を用いて景品交換したり残度数分の返金処理し、通信が正常の場合には管理装置13の記憶部に記憶された有価価値に基づいて景品交換したり残度数分の返金処理する為、A)及びB)の両方をからなる処理を行うことが一般的である。
【0186】
次に、当初遊技のカードの排出として、制御部300は、第1の処理形態(遊技中会員カード→非会員カードを貯留部から取り出し譲渡有価価値記憶して排出→再び会員カードを受け入れ残有価価値で遊技継続)と判断した場合、リーダライタ部203と交信可能な位置にある会員カードと既述の残有価価値との対応付け処理(カードへの残有価価値の書き込みと、管理装置13で当該カードIDに基づいた残有価価値の記憶、以後対応付け処理の記載を省略する)を行った後に外部に排出し、第1の処理形態でない(第3の処理形態)(遊技中の非会員カードに譲渡有価価値を対応付けて外部に排出、貯留部から非会員カードを取り出して残有価価値を対応付けて遊技継続)と判断した場合、リーダライタ部203と交信可能な位置にある非会員カードと譲渡有価価値との対応付け処理を行った後外部に排出する(ステップS17)。
【0187】
続いて、制御部300は、カード貯留処理部302に対して、カード貯留部204に貯留してある非会員カードの取り出しを指示する。カード貯留処理部302は、搬送ベルト214を駆動して、カード貯留部204に貯留してある非会員カードの取り出し、リーダライタ部203によって情報の読み書きを行うことができるようにする(ステップS18)。
【0188】
次に、制御部300は、第1の処理形態と判断した場合、カード処理部301に対して、上記譲渡有価価値を取り出した非会員カードに対応付けるように指示する。これを受けて、カード処理部301は、リーダライタ部203を介して、取り出した非会員カードに譲渡有価価値を対応付ける処理を行う(ステップS19)。
【0189】
また制御部300は、第1の処理形態でない(第3の処理形態)と判断した場合、カード処理部301に対して、上記残有価価値を取り出した非会員カードに対応付けるように指示する。これを受けて、カード処理部301は、リーダライタ部203を介して、取り出した非会員カードに譲渡有価価値を対応付ける処理を行う(ステップS19)。
【0190】
また制御部300は、第1の処理形態でない(第3の処理形態)と判断した場合サブルーチンを終了し、呼出し元のジョブにリターンする(ステップS22)。また制御部300は、ステップS22において第1の処理形態であると判断した場合ステップS20に移行する(ステップS22)。
【0191】
次いで、制御部300は、カード処理部301に対して、搬送ベルト214を駆動して取り出した非会員カードの排出を指示する。これを受けて、カード処理部301は、分割数の度数が対応付けられた非会員カードを外部に排出する(ステップS20)。(S20は第1の処理形態のみ実施)
【0192】
次に、制御部300は、表示部307に先に排出した分割元カード(会員カード)を挿入するように指示するメッセージを表示しつつリーダライタ部203によって新たに挿入されたカードが当該分割元カードであるか否かを判定する。制御部300は、当該分割元カードの挿入を検知しない限り、当該メッセージの表示を維持しつつ、当該分割元カードの挿入を待機してリターンし呼出し元のジョブに移行する。(状態が変わらないので台間機3、4、6の制御部300としては待機中も他の処理を行いつつステップS21を必ず実行することになる。)制御部300が当該分割元カードの挿入を検知した場合、上記残有価価値を対応付けて遊技継続可能な状態にする(ステップS21)。次いで制御部300は、リターンし呼出し元のジョブに移行する。
【0193】
(発明1における貯留部に非会員カードがない場合の処理)
なお、ここで制御部300は、第1の処理形態であってかつ、貯留部204に設けられたカードの有無を検知する光学式センサによって貯留部204に発行可能な非会員カードがないと判定した場合、表示部3e、4e、5eにカード補充が必要な旨を示す「CArd」と表示し、会員カードを引き抜き可能なカード挿入口3a、4a、6a(202)から外部に会員カードの一部を露出した状態まで搬送ベルト214を駆動して搬送する。会員カードが202から外部に引き抜かれ、かつ店員から貯留部204にカードの補充を受けると補充された非会員カードを譲渡有価価値に対応付けた状態とするとともに非会員カードを引き抜き可能なカード挿入口3a、4a、6a(202)から外部に会員カードの一部を露出した状態まで搬送ベルト214を駆動して搬送する。そして制御部300は、補充された新たな非会員カードが引き抜かれた後、当初遊技していた会員カードを再びリーダライタ部へ搬送し、譲渡有価価値を差し引いた残りの残有価価値に対応付けた状態で遊技を継続可能な状態にする(ステップS18、S19、S20、S21)。
【0194】
(発明3における貯留部に非会員カードがない場合の処理)
なお、ここで制御部300は、第3の処理形態であって貯留部204に設けられたカードの有無を検知する光学式センサによって貯留部204に発行可能な非会員カードがないと判定した場合、表示部3e、4e、5eにカード補充が必要な旨を示す「CArd」と表示し、当初遊技の非会員カードを引き抜き可能なカード挿入口3a、4a、6a(202)から外部に非会員カードの一部を露出した状態まで搬送ベルト214を駆動して搬送する。当初遊技の非会員カードが202から外部に引き抜かれ、かつ店員から貯留部204にカードの補充を受けると補充された非会員カードを搬送ベルト214を駆動してリーダライタ部203迄搬送する。そして制御部300は、当初遊技していた非会員カードの当初有価価値から譲渡有価価値を差し引いた残りの残有価価値に対応付けた状態で遊技を継続可能な状態にする(ステップS18、S19、S20、S21)。
【0195】
次に、図24に示す模式図を参照して、図23に示す第1の処理形態(発明1:遊技中会員カード→非会員カードを貯留部から取り出し譲渡有価価値記憶して排出→再び会員カードを受け入れ残有価価値で遊技継続)における動作を説明する。図24は、遊技中のカードが会員カードである場合の動作を示す模式図である。まず、遊技者が、会員カードを台間機3、4、6に挿入する(図19のS313YES)(図24(1))と、リーダライタ部203が受け入れた会員カードに対応付けされている各種の当初有価価値を読み出すか、新たな現金投入によって生じた度数やパチンコ玉を各台計数機で計数した持数等の有価価値を生成することで(図19のS318)(図24(2))、遊技可能状態となる。そして、制御部300は、有価価値分割するために譲渡有価価値が入力されると、現時点の当初有価価値から譲渡有価価値を減算する。例えば、当初有価価値が1000で分割数が100であれば、新たな譲渡有価価値を減算し900(残有価価値)にし、分割した値(ここでは、100)を内部に記憶する(図24(3))。
【0196】
次に、遊技中であった会員カードを外部に排出し(図24(4))、カード貯留部204から1枚の非会員カードを取り出す(図24(5))。制御部300は、リーダライタ部203を介して、譲渡有価価値を取り出した非会員カードに対応付け(図24(6))、この非会員カードを外部に排出する(図24(7))。そして、再び会員カードを挿入する(図24(8)と、制御部300は、リーダライタ部203を介して分割後の残有価価値(ここでは900)を再び受け入れた会員カードに対応付ける。
【0197】
次に、図25に示す模式図を参照して、図23に示す第3の処理形態(発明3:遊技中の非会員カードに譲渡有価価値を対応付けて外部に排出、貯留部から非会員カードを取り出して残有価価値を対応付けて遊技継続)における処理動作を説明する。図25は、遊技中のカードが非会員カードである場合の動作を示す模式図である。まず、遊技者が、非会員カードを挿入するか、現金投入もしくは遊技媒体の各台計数機による計数によって生じた有価価値に対応して内部のカード貯留部204からカードリーダライタ部203位置に非会員カードを取り出す(図19のS313YES)(図25(1))と、リーダライタ部203が受け入れた非会員カードに対応付けされている各種の当初有価価値を読み出し(図19のS318)(図25(2))、遊技可能状態となる。そして、制御部300は、有価価値分割するために譲渡有価価値が入力されると、現時点の当初有価価値から譲渡有価価値を減算する。例えば、当初有価価値が1000で譲渡有価価値が100であれば、当初有価価値から譲渡有価価値を減算し900(残有価価値)にし、分割した値(ここでは、100)を内部に記憶する(図25(3))。
【0198】
次に、遊技中であった非会員カードに譲渡有価価値を対応付けるとともに外部に排出し(図25(4))、カード貯留部204から1枚の非会員カードを取り出す(図25(5))。制御部300は、リーダライタ部203を介して、残有価価値を取り出した非会員カードに対応付ける(図25(6))。
【0199】
図25における他のやり方としては、まず、遊技者が、非会員カードを挿入する(図19のS313YES)(図25(1))と、リーダライタ部203が受け入れた非会員カードに対応付けされている各種の当初有価価値を読み出し(図19のS318)(図25(2))、遊技可能状態となる。そして、制御部300は、有価価値分割するために譲渡有価価値が入力されると、現時点の当初有価価値から譲渡有価価値を減算する。例えば、当初有価価値が1000で分割数が100であれば、新たな譲渡有価価値を減算し900(残有価価値)にし、分割した値(ここでは、100)を内部に記憶する(図25(3))。ここまでは上記と同一。
【0200】
次に、遊技中であった非会員カードを外部に排出し(図25(4))、カード貯留部204から1枚の非会員カードを取り出す(図25(5))。制御部300は、リーダライタ部203を介して、譲渡有価価値を取り出した非会員カードに対応付ける(図25(6))とともに外部に排出する(図25(7))。次いで制御部300は、先に外部に排出した当初遊技中であった非会員カードを再度挿入する旨の表示を3e、4e、6eに行い、当該当初遊技中の非会員カードを再び受け入れる(図25(8))と、残有価価値との対応付け(図25(9))を行い、当該当初遊技中の非会員カードで遊技継続が可能ならしめるようにしてもよい。この場合、上記既述の図25(1)から(6)迄で終える方が、手続き数を減らせるので好ましい。
【0201】
このようにして、第1の処理形態(図23、図24)、第3の処理形態(図23、図25)において、遊技中のカード(会員カードまたは非会員カード)と、貯留部から取り出した非会員カードとの間で有価価値の譲渡が行われることができるようになる。この機能を利用することにより、家族や友人に持玉等の有価価値を分け与えることが可能となる。
【0202】
<受け入れカードとの有価価値譲渡処理>
次に、図26を参照して、図22に示す受け入れカードとの有価価値に係る分割(合算)処理(ステップS6)の詳細処理動作を説明する。図26は図22におけるステップS6のサブルーチンであり、リターンに至ると呼出し元のジョブに戻る。なお図26における処理は、第2の処理形態(発明2のその1:会員カード遊技中、挿入カードに有価価値譲渡)、(発明2のその2:会員カード遊技中、挿入カードの有価価値から会員カードに有価価値譲渡)、第4の処理形態(発明4のその1:非会員カード遊技中、会員カード挿入後非会員カードを貯留し、会員カードの有価価値に譲渡有価価値分を加算した後当該会員カード排出、非会員カードを貯留部から再度取り出して残有価価値で遊技継続)(発明4のその2:非会員カード遊技中、会員カード挿入後非会員カードを貯留し、会員カードの有価価値から譲渡有価価値分を減算した後当該会員カード排出、非会員カードを貯留部から再度取り出して減算分を当初非会員カードの有価価値に加算した残有価価値で遊技継続)に対応したジョブである。
【0203】
当初、遊技者によって有価価値譲渡が選択された時点では、この遊技者が所有する会員カードまたは非会員カードが受け入れられている状態で遊技されている。まず、制御部300は、有価価値譲渡が選択されると、表示部307に譲渡する有価価値が何かと譲渡有価価値数を入力する指示のメッセージを表示する。ここで、遊技者は、入力操作部306を操作して、譲渡する有価価値が何か(指定有価価値)、度数、貯数、持数、再プレー用貯数、のいずれかから選択し、次いで譲渡する有価価値(譲渡有価価値)の数を入力する。制御部300は、入力操作部306の操作内容を読み取り、指定有価価値と譲渡有価価値数を特定する(ステップS31)。譲渡有価価値数の入力は、直接数値を入力してもよいし、表示部307に「100玉」、「500玉」、「1000玉」等の分割数を表示し、表示された譲渡有価価値数を選択して、該選択毎に加算することにより最終的な用途有価価値数を入力するようにしてもよい。
【0204】
次に制御部300は、現在遊技中のカードである当初遊技カードについて、自身の記憶部から読み出して当初遊技カードの各有価価値を特定する(ステップS32)。
【0205】
次に制御部300は、ステップS331において、上記第2の処理形態のその2、または第4の処理形態のその2であると判別した場合、(K)図27へジャンプする。制御部300は、ステップS331において上記第2の処理形態のその1、または第4の処理形態のその1であると判別した場合、既述した通り、外部からの受入カードが分割先カード、リーダライタ部203にある現在遊技中のカードが分割元カードである為、制御部300は、入力した譲渡有価価値数と現在遊技中のカードの各有価価値の内指定有価価値の当初有価価値とを比較し(ステップS33)、分割可能であるか否かを判定する(ステップS34)。この判定の結果、分割ができない(譲渡有価価値数が当初有価価値数より大きい)場合、制御部300は、表示部307にエラー表示を行い(ステップS35)、ステップS31に戻って再度譲渡有価価値数入力を行う。一方、分割可能な場合、制御部300は、特定した指定有価価値における当初有価価値数から譲渡有価価値数を減算した残有価価値を算出する(ステップS36)。例えば、残度数が1000であり分割数が100である場合、900(1000−100)と100に分割する。
【0206】
次に、制御部300は、図19におけるステップS318にて受け入れた当初遊技のカードの読み取り情報に基づいて、分割元カードを特定し(ステップS37)、分割元カードが会員カードと非会員カードのいずれであるかを判定する(ステップS38)。この判定の結果、会員カードであれば、制御部300は、ステップS39へ移行し、カード処理部301に対して、搬送ベルト214を駆動させて受け入れ中の分割元カードの排出(取り出し可能な位置への搬送)を指示する。これを受けて、カード処理部301は、搬送ベルト214を駆動して、受け入れ中の会員カードを取り出し可能な位置へ搬送し、当該会員カードが外部に抜き取られるまで待機し、外部への排出を検知するとステップS40へ移行する(ステップS39)。ステップS38の判定の結果非会員カードであればステップS45へ移行する。
【0207】
次に、制御部300は、表示部に分割先カード(持玉の分割先の会員カードまたは非会員カード)を挿入するように指示するメッセージを表示する。ここで、遊技者は、分割先カードである会員カードまたは非会員カードを挿入する。これを受けて、カード処理部301は、カード挿入口202へのカード挿入を感知すると、搬送ベルト214を駆動し、挿入された分割先カードをカードリーダライタ部203付近迄搬送する(ステップS40)。そして、制御部300は、受け入れた会員カードまたは非会員カードに譲渡有価価値を対応付ける処理を行う(ステップS41)。そして、制御部300は、カード処理部301に対して、搬送ベルト214を駆動して、受け入れた会員カードまたは非会員カードの排出を指示する。これを受けて、カード処理部301は、譲渡有価価値数が対応付けられた会員カードまたは非会員カードを外部に抜き取り可能な位置まで移動させ、抜き取りがある迄待機する(ステップS42)。なお、ステップS41において、譲渡有価価値を対応付けるとは、受け入れた会員カードまたは非会員カードの当初有価価値に対して加算更新することを言う。
【0208】
次に、制御部300は、表示部307に先に排出した分割元カード(遊技者が遊技に使用していた会員カード)を挿入するように指示するメッセージを表示する。ここで、遊技者は、分割元カードを挿入する。これを受けて、カード処理部301は、カード挿入口202へのカードの受入を検知すると、搬送ベルト214を駆動して、リーダライタ部203へ搬送する(ステップS43)。そして、制御部300は、当初有価価値から譲渡有価価値を減算した残有価価値を分割元カードに対応付ける処理を行う(ステップS44)。
【0209】
一方、ステップS38の判定の結果、非会員カードであれば、制御部300は、カード貯留処理部302に対して、受け入れ中の分割元カードをカード貯留部204に退避するように指示する。これを受けて、カード貯留処理部302は、搬送ベルト214を駆動して、リーダライタ部から受け入れ中の非会員カードをカード貯留部204に退避させる(ステップS45)。
【0210】
次に、制御部300は、表示部307に分割先カード(持玉の分割先の会員カードまたは非会員カード)を挿入するように指示するメッセージを表示する。ここで、遊技者は、分割先カードである会員カードまたは非会員カードを挿入する。これを受けて、カード処理部301は、カード挿入口202へのカード挿入を感知すると、搬送ベルト214を駆動し、挿入された分割先カードをカードリーダライタ部203付近迄搬送する(ステップS46)。そして、制御部300は、受け入れた会員カードまたは非会員カードに譲渡有価価値を対応付ける処理を行う(ステップS47)。そして、制御部300は、カード処理部301に対して、受け入れた会員カードまたは非会員カードの排出を指示する。これを受けて、カード処理部301は、搬送ベルト214を駆動して、譲渡有価価値が対応付けられた会員カードまたは非会員カードを外部に排出する(ステップS48)。なお、ステップS47において、譲渡有価価値を対応付けるとは、受け入れた会員カードまたは非会員カードの当初有価価値に対して加算更新することを言う。
【0211】
次に、制御部300は、カード貯留処理部302に対して、退避した非会員カードを取り出すように指示する。これを受けて、カード処理部301はカード貯留部204から、搬送ベルト214を駆動することで、退避した分割元カード(非会員カード)をカード貯留部204からカードリーダライタ部203の付近迄取り出す(ステップS49)。そして、制御部300は、当初有価価値から譲渡有価価値を減じた残有価価値を取り出した分割元カードに対応付ける処理を行う(ステップS50)。
【0212】
次に、制御部300は、ステップS331において、上記第2の処理形態のその2、または第4の処理形態のその2であると判別した場合、(K)図27を以下如く実行する。制御部300は、記第2の処理形態のその2、または第4の処理形態のその2であると判別した場合、既述した通り、外部からの受入カードが分割元カード、リーダライタ部203にある現在遊技中のカード(第2の処理形態の場合会員カード、第4の処理形態の場合非会員カード)が分割先カードである。制御部300は、分割先カード(当初遊技カード)が会員カードであると判断した場合ステップS802に移行し、非会員カードであると判断した場合ステップS721に移行する(ステップS701)。
【0213】
ステップS701の判定で、制御部300が会員カードであると判断した場合、当該会員カード(分割先カード、当初遊技カード)を外部に排出する指示をする。これを受けて、カード処理部301は、搬送ベルト214を駆動して、受入中の会員カードを取り出し可能な位置に搬送し、当該会員カードが外部に抜き取られるまで待機し、外部への排出を検知するとステップS703へ移行する(ステップS702)。
【0214】
次いで制御部は、表示部307に分割元(外部)カード(会員カードまたは非会員カード)を挿入するよう指示するメッセージを表示する。ここで遊技者は分割元(外部)カード(会員カードまたは非会員カード)をカード挿入口202へ挿入する。これを受けて、カード処理部301は、カード挿入口202へのカード挿入を感知すると、搬送ベルト214を駆動し、挿入された分割先カードをカードリーダライタ部203付近迄搬送する(ステップS703)。そして、制御部300は、リーダライタ部203によって受け入れた分割元(外部)カードから読み出した情報に基づき、各種有価価値を特定する(ステップS704)。
【0215】
次に、制御部300は、入力された譲渡有価価値数と受入分割元(外部)カードの当初有価価値を比較し(ステップS705)、当初有価価値数≧譲渡有価価値数が成立しない場合(NOの場合)、ステップS707へ移行しエラー表示として、「有価価値数が不足しています、譲渡有価価値数を再入力してください」等を表示部307に表示する(ステップS707)。ここで、遊技者は、入力操作部306を操作して、譲渡有価価値数を再入力する。制御部300は、再入力されるまで待機し、当該譲渡有価価値数が再入力されたと判断した場合、ステップS706に移行する(ステップS708)。
【0216】
制御部300は、ステップS706の判定で当初有価価値数≧譲渡有価価値数が成立する場合(YESの場合)、ステップS709に移行する。ステップS709では、当初有価価値から譲渡有価価値の減算を行い、残有価価値を算出する(ステップS709)。
【0217】
次に制御部300は、受け入れた分割元(外部)カードに残有価価値を対応付け(ステップS710)、カード処理部301に対して、搬送ベルト214を駆動して、受け入れた会員カードまたは非会員カードの排出を指示する。これを受けて、カード処理部301は、残有価価値数が対応付けられた分割元(外部)カード(会員カードまたは非会員カード)を外部に抜き取り可能な位置まで移動させ、抜き取りがある迄待機する(ステップS711)。
【0218】
次に制御部300は、先に外部に排出した分割先(当初遊技)カード(会員カード)を再度受け入れるべく、表示部307に「最初に遊技していたあなたの会員カードを再度挿入してください」と表示し、待機状態に移行する。次いで、遊技者が分割先(当初遊技)カード(会員カード)を挿入し、これを検知すると、カード処理部301に対して、搬送ベルト214を駆動して、挿入された分割先(当初遊技)カード(会員カード)をリーダライタ部203付近迄搬送するように指示する。この指示を受けたカード処理部301は、挿入された分割先(当初遊技)カード(会員カード)をリーダライタ部203付近迄搬送する(ステップS712)。
【0219】
次いで制御部300は、受け入れた分割先(当初遊技)カード(会員カード)に譲渡有価価値を対応付ける(ステップS713)。なお、ステップS731において、譲渡有価価値を対応付けるとは、受け入れた分割先(当初遊技)カード(会員カード)の当初有価価値に対して加算更新することを言う。次いで制御部300は、図27に示すサブルーチンを終了して、呼出し元のジョブに戻る。
【0220】
一方制御部300がステップS701において分割先カードが非会員カードであると判断した場合、ステップS721に移行する。
【0221】
ステップS701の判定で、制御部300が非会員カードであると判断した場合、当該非会員カード(分割先カード、当初遊技カード)を内部のカード貯留部204に退避する指示をする。これを受けて、カード処理部301は、搬送ベルト214を駆動して、受入中の非会員カードをリーダライタ部203の奥側に搬送し、カード貯留部204に貯留する(ステップS721)。
【0222】
次いで制御部は、表示部307に分割元(外部)カード(会員カードまたは非会員カード)を挿入するよう指示するメッセージを表示する。ここで遊技者は分割元(外部)カード(会員カードまたは非会員カード)をカード挿入口202へ挿入する。これを受けて、カード処理部301は、カード挿入口202へのカード挿入を感知すると、搬送ベルト214を駆動し、挿入された分割先カードをカードリーダライタ部203付近迄搬送する(ステップS722)。そして、制御部300は、リーダライタ部203によって受け入れた分割元(外部)カードから読み出した情報に基づき、各種有価価値を特定する(ステップS723)。
【0223】
次に、制御部300は、入力された譲渡有価価値数と受入分割元(外部)カードの当初有価価値を比較し(ステップS724)、当初有価価値数≧譲渡有価価値数が成立しない場合(NOの場合)、ステップS726へ移行しエラー表示として、「有価価値数が不足しています、譲渡有価価値数を再入力してください」等を表示部307に表示する(ステップS726)。ここで、遊技者は、入力操作部306を操作して、譲渡有価価値数を再入力する。制御部300は、再入力されるまで待機し、当該譲渡有価価値数が再入力されたと判断した場合、ステップS725に移行する(ステップS727)。
【0224】
制御部300は、ステップS725の判定で当初有価価値数≧譲渡有価価値数が成立する場合(YESの場合)、ステップS728に移行する。ステップS728では、当初有価価値から譲渡有価価値の減算を行い、残有価価値を算出する(ステップS728)。
【0225】
次に制御部300は、受け入れた分割元(外部)カードに残有価価値を対応付け(ステップS729)、カード処理部301に対して、搬送ベルト214を駆動して、受け入れた会員カードまたは非会員カードの排出を指示する。これを受けて、カード処理部301は、残有価価値数が対応付けられた分割元(外部)カード(会員カードまたは非会員カード)を外部に抜き取り可能な位置まで移動させ、抜き取りがある迄待機する(ステップS730)。
【0226】
次に制御部300は、先にカード貯留部204に退避して貯留した、分割先(当初遊技)カード(非会員カード)を、搬送ベルト214を駆動して、リーダライタ部203付近迄搬送するように指示する。この指示を受けたカード処理部301は、挿入された分割先(当初遊技)カード(非会員カード)をリーダライタ部203付近迄搬送する(ステップS731)。
【0227】
次いで制御部300は、受け入れた分割先(当初遊技)カード(非会員カード)に譲渡有価価値を対応付ける(ステップS732)。なお、ステップS732において、譲渡有価価値を対応付けるとは、貯留部204から取り出した分割先(当初遊技)カード(非会員カード)の当初有価価値に対して加算更新することを言う。次いで制御部300は、図27に示すサブルーチンを終了して、呼出し元のジョブに戻る。
【0228】
次に、図28に示す模式図を参照して、図26、図27に示す第2の処理形態(発明2のその1:会員カード遊技中、挿入カードに有価価値譲渡)、(発明2のその2:会員カード遊技中、挿入カードの有価価値から会員カードに有価価値譲渡)における動作を説明する。図29は、遊技中のカードが会員カードである場合の動作を示す模式図である。
【0229】
発明2のその1:会員カード遊技中、挿入カードに有価価値譲渡を説明する。まず、遊技者が、会員カードを挿入する(図19のS318)(図28(1))と、リーダライタ部203が受け入れた会員カードに対応付けされている各種の当初有価価値を読み出すか、新たな現金投入によって生じた度数やパチンコ玉を各台計数機で計数した持数等の有価価値を生成することで(図28(2))、遊技可能状態となる。そして、制御部300は、有価価値分割するための譲渡有価価値が入力されると、現時点での当初有価価値から譲渡有価価値を減算する。例えば、当初有価価値が1000で譲渡有価価値が100であれば、当初有価価値から譲渡有価価値を減算し900にし、分割した値(ここでは、100)を内部に記憶する(図28(3))。
【0230】
次に、遊技中であった会員カードを外部に排出し(図28(4))、新たな非会員カードまたは会員カードを受け入れる(図28(5))。制御部300は、リーダライタ部203を介して、譲渡有価価値を新たに受け入れた非会員カードまたは会員カードに対応付け(図28(6))、この非会員カードまたは会員カードを外部に排出する(図28(7))。そして、再び遊技中であった会員カードを挿入する(図24(8)と、制御部300は、リーダライタ部203を介して残有価価値(ここでは900)を再び受け入れた会員カードに対応付ける(図29(9))。
【0231】
なお、譲渡有価価値を新たに受け入れた非会員カードまたは会員カードに対応付けとは、新たに受け入れた非会員カードまたは会員カードの当初有価価値に譲渡有価価値を加算して更新することを言う。
【0232】
発明2のその2:会員カード遊技中、挿入カードの有価価値から会員カードに有価価値譲渡を説明する。まず、遊技者が、会員カードを挿入する(図19のS318)(図28(1))と、リーダライタ部203が受け入れた会員カードに対応付けされている各種の当初有価価値を読み出すか、新たな現金投入によって生じた度数やパチンコ玉を各台計数機で計数した持数等の有価価値を生成することで(図28(2))、遊技可能状態となる。そして、制御部300は、有価価値分割するための譲渡有価価値が入力されると、制御部300は、遊技中であった会員カードを外部に排出し(図28(4))、次に、新たな非会員カードまたは会員カードを受け入れる(図28(5))。次いで新たな非会員カードまたは会員カードに対応付けられた当初有価価値をリーダライタ部203を介して読み取った情報から特定する。次に現時点での当初有価価値から譲渡有価価値を減算し、残有価価値を特定する。例えば、当初有価価値が1000で譲渡有価価値が100であれば、当初有価価値から譲渡有価価値を減算し900(残有価価値)これら有価価値を内部に記憶する(図28(3))。
【0233】
次いで制御部300は、リーダライタ部203を介して、残有価価値(ここでは900)を新たに受け入れた非会員カードまたは会員カードに対応付け(図28(6))、この非会員カードまたは会員カードを外部に排出する(図28(7))。そして、再び遊技中であった会員カードを挿入する(図24(8)と、制御部300は、リーダライタ部203を介して譲渡有価価値(ここでは100)を再び受け入れた会員カードに対応付ける(図29(9))。
【0234】
なお、譲渡有価価値を再び受け入れた会員カードに対応付けとは、再び受け入れた会員カードの当初有価価値に譲渡有価価値を加算して更新することを言う。
【0235】
次に、図29に示す模式図を参照して、図26、図27に示す第4の処理形態(発明4のその1:非会員カード遊技中、会員カード挿入後非会員カードを貯留し、会員カードの有価価値に譲渡有価価値分を加算した後当該会員カード排出、非会員カードを貯留部から再度取り出して残有価価値で遊技継続)における処理動作を説明する。図29は、遊技中のカードが非会員カードである場合の動作を示す模式図である。まず、遊技者が、非会員カードを挿入する(図29(1))と、リーダライタ部203が受け入れた非会員カードに対応付けされている各種有価価値を読み出すか、新たな入金または各台計数機による遊技媒体の計数を受けてカード貯留部204からリーダライタ部203へ取り出し非会員カードへの有価価値の生成によって(図29(2))、遊技可能状態となる。そして、制御部300は、分割するために譲渡有価価値数が入力されると、現時点の有価価値から譲渡有価価値を減算して残有価価値を算出する。例えば、当初有価価値数が1000で譲渡有価価値数が100であれば、残有価価値が900となり、当初有価価値数、譲渡有価価値数、残有価価値数をそれぞれ内部に記憶する(図29(3))。
【0236】
次に、当初遊技中であった非会員カードをカード貯留部204に退避させ(図28(4))、新たな非会員カードまたは会員カードを受け入れる(図28(5))。制御部300は、リーダライタ部203を介して、譲渡有価価値数を新たに受け入れた非会員カードまたは会員カードに対応付け(図29(6))、この非会員カードまたは会員カードを外部に排出する(図28(7))。そして、退避させた遊技中であった非会員カードを取り出し(図24(8)、制御部300は、リーダライタ部203を介して残有価価値数(ここでは900)を取り出した非会員カードに対応付ける(図29(9))。
【0237】
なお、譲渡有価価値数を新たに受け入れた非会員カードまたは会員カードに対応付けるとは、新たに受け入れた非会員カードまたは会員カードの当初有価価値数に譲渡有価価値数を加算更新することを言う。
【0238】
次に、図29に示す模式図を参照して、図26、図27に示す第4の処理形態(発明4のその2:非会員カード遊技中、会員カード挿入後非会員カードを貯留し、会員カードの有価価値から譲渡有価価値分を減算した後当該会員カード排出、非会員カードを貯留部から再度取り出して減算分を当初非会員カードの有価価値に加算した残有価価値で遊技継続)における処理動作を説明する。図29は、遊技中のカードが非会員カードである場合の動作を示す模式図である。まず、遊技者が、非会員カードを挿入する(図29(1))と、リーダライタ部203が受け入れた非会員カードに対応付けされている各種有価価値を読み出すか、新たな入金または各台計数機による遊技媒体の計数を受けてカード貯留部204からリーダライタ部203へ取り出し非会員カードへの有価価値の生成によって(図29(2))、遊技可能状態となる。そして、制御部300は、分割するために譲渡有価価値数が入力されると、当初遊技中であった非会員カードをカード貯留部204に退避させ(図28(4))、新たな非会員カードまたは会員カードを受け入れる(図28(5))。そして、制御部300は、新たに受け入れた会員カードもしくは非会員カードに対応付けられた当初有価価値数を特定する。
【0239】
次いで、制御部は、当初有価価値から譲渡有価価値を減算して残有価価値を算出する。例えば、当初有価価値数が1000で譲渡有価価値数が100であれば、残有価価値が900となり、当初有価価値数、譲渡有価価値数、残有価価値数をそれぞれ内部に記憶する(図29(3))。
【0240】
次に、制御部300は、リーダライタ部203を介して、残有価価値数を新たに受け入れた非会員カードまたは会員カードに対応付け(図29(6))、この非会員カードまたは会員カードを外部に排出する(図28(7))。そして、退避させた遊技中であった非会員カードを取り出し(図24(8)、制御部300は、リーダライタ部203を介して譲渡有価価値数(ここでは900)を取り出した非会員カードに対応付ける(図29(9))。
【0241】
なお、譲渡有価価値数を取り出した非会員カードに対応付けるとは、取り出した会員カードの当初有価価値数に譲渡有価価値数を加算更新することを言う。
【0242】
このようにして、遊技中のカード(会員カードまたは非会員カード)から新たに挿入した会員カードまたは非会員カードに有価価値の譲渡が行われたり、新たに挿入した会員カードまたは非会員カードの有価価値から遊技中のカードに有価価値の譲渡が行われることになる。この機能を利用することにより、遊技者は、家族や友人に持玉を分け与えることが可能となる。
【0243】
<グループ登録処理>
次に、図30を参照して、図22に示すグループ登録処理(ステップS7)の詳細処理動作を説明する。図30は、図22のサブルーチンステップS7から呼び出されたサブルーチンであり、終了すると、図22のステップS7の後のリターンに戻る。遊技者によって入力操作内容がグループ登録処理である選択された時点では、この遊技者が所有する会員カードが受け入れられている状態で遊技されている。まず、グループ登録が選択されると、制御部300は、遊技中の会員カードのグループ登録情報を特定し(ステップS61)。特定したグループ登録情報を内部に保持する。そして、制御部300は、カード処理部301に対して、遊技中であった会員カードを外部に排出するように指示する。これを受けて、カード処理部301は、受け入れ中の会員カードを外部に排出する(ステップS62)。
【0244】
次に、制御部300は、表示部307にグループ登録する新たな会員カードを挿入するように指示するメッセージを表示する。このメッセージに対して、遊技者は、新たな会員カードを挿入する。カード処理部301は、挿入された新たな会員カードを受け入れる(ステップS63)。そして、制御部300は、カード処理部301に対して、グループ登録情報を新たな会員カードに対応付けるように指示する。これを受けて、カード処理部301は、制御部300内に保持していたグループ登録情報を制御部300から受け取り、このグループ登録情報を新たな会員カードに対応付ける(ステップS64)。
【0245】
次に、制御部300は、カード処理部301に対して、受け入れ中の会員カードを排出するように指示する。これを受けて、カード処理部301は、新たな会員カードを外部へ排出する(ステップS65)。そして、制御部300は、表示部307に先に排出した会員カード(遊技中であった会員カード)を挿入するように指示するメッセージを表示する。ここで遊技者は、先に排出された会員カードを挿入する。カード処理部301は、挿入された会員カードを再び受け入れる。
【0246】
なお、ステップS62では、当初遊技の会員カードを排出するとしたが、会員カードと非会員カードの寸法、形状が同一の場合、当初遊技の会員カードをカード貯留部204に退避させるようにして、ステップS66では外部から当初遊技の会員カードを再び受け入れるとしたが、カード貯留部204に退避させた会員カードを再びカードリーダライタ部203迄搬送するようにしてもよい。
【0247】
次に、図31に示す模式図を参照して、図30に示す処理動作を説明する。まず、遊技者が、会員カードを挿入する(図31(1))と、リーダライタ部203が受け入れた会員カードに対応付けされている各種有価価値を読み出し(図31(2))、遊技可能状態となる。そして、グループ登録の操作が行われると、制御部300は、リーダライタ部203を介して会員カードに対応付けられているグループ登録情報(管理装置13の記憶部に記憶され、ネットワーク8を介して読みだされる)を読み出し、この会員カードのグループ登録情報を特定する(図31(3))。そして、遊技中であった会員カードを排出する(図31(4)。
【0248】
次に、新たな会員カードを受け入れ(図31(5))、制御部300は、この会員カードが遊技中であった会員カードと同じグループに属するように、リーダライタ部203を介してグループ登録情報を対応付ける(図31(6))。そして、新たな会員カードを外部に排出し(図31(7))、再び遊技中であった会員カードを受け入れる(図31(8))。
【0249】
このようにして、新たな会員カードに対して、遊技中の会員カードと同じグループに属するように、グループ登録情報を対応付けが行われることになる。この機能を利用することにより、遊技者は、台間機3を使用して、家族や友人が所有する会員カードを同じグループに属するようにグループ登録情報の対応付けを行うことが可能となる。
【0250】
また、複数の会員カードを1つのグループとして登録することにより、グループ間で、会員用記憶媒体(会員カード)を用いた遊技結果を各台間機3に備えた表示ユニットに並べて表示することにより、遊技の面白みを向上させることができるようになる。また、グループ間で、有価価値を共用して遊技を行うことが可能となり、利便性を向上させることができる。詳しくは、グループ登録すると、同一グループ間で互いの遊技結果を表示したり、任意の勝利条件(例えば確変大当りになるとか)でなるゴール(目標)を定め、必要に応じて互いの賞品(例えば各種有価価値のいずれかとか)を定め、遊技を開始し、先にゴールした方を賞する等のコンペティションゲーム、を可能ならしめるとか、互いの有価価値を、利子の有無設定に応じて、貸し出すとか、等のグループ遊技が例示できる。
【0251】
<会員カード発行処理>
次に、図32を参照して、図22に示す会員カード発行処理(ステップS8)の詳細処理動作を説明する。図32は、図22におけるサブルーチンのステップS8から呼び出されるサブルーチンであり、リターンにより呼出し元のステップS8の終了時点に戻る。遊技者によって会員カード発行処理が選択された時点では、この遊技者が所有する非会員カードが受け入れられている状態で遊技されている。まず、制御部300は、店員をネットワーク8、管理装置13、インカム(店内放送)を通じて「○○番台のお客様が会員となることを希望しています。」と放送し、カード処理部301に対して、受け入れ中の非会員カードの各有価価値情報を自身の記憶部から読み出す(ステップS71)。そして、制御部300は、リーダライタ部203に対して、受け入れ中の非会員カードの初期化するとともに、この非会員カードを貯留部204に貯留するように指示する。これを受けて、リーダライタ部203は、受け入れ中の非会員カードを初期化(残度数を0にする)とともに、カード貯留部204に貯留する(ステップS72)。
【0252】
次に、制御部300は、表示部307に未登録のカード(登録後に会員カードとなるカード)を挿入するように指示するメッセージを表示する。ここで、店員は、会員カードを発行するための未登録カードを挿入する。これを受けて、カード処理部301は、挿入された未登録カードを受け入れる(ステップS73)。そして、制御部300は、カード貯留部204に貯留された非会員カードに記憶されていた各種有価価値を新たに受け入れた未登録カードに対応付けるともに、この未登録カードのID情報(ここでは記憶媒体の製造時にID情報が既に記憶されているとする)と会員カードとして登録する旨の情報を、ネットワーク8を介して管理装置13に送信する。これを受けて、管理装置13では受信したID情報が未登録の状態から会員になった旨の情報の書き換えを行い(ステップS74)、当初遊技していた非会員カードに対応付けられた各種有価価値を0とするとともに、会員カードの有価価値として会員カードに記憶するとともに、管理装置13の記憶部に登録する(ステップS75)。
【0253】
次に、図33に示す模式図を参照して、図32に示す処理動作を説明する。まず、遊技者が、台間機3、4、6に非会員カードを挿入するか、現金を入金するか遊技媒体を各台計数機にて計数して生じた有価価値に基づいてカード貯留部204からリーダライタ部203付近に取り出される(図33(1))と、リーダライタ部203が受け入れた非会員カードに対応付けされている各種有価価値を読み出すか対応付け(図33(2))、遊技可能状態となる。そして、制御部300は、会員カード発行希望の操作が行われると、現時点の各種残有価価値を内部の記憶部に記憶保持する。そして、この非会員カードの度数を新たに発行する会員カードに度数を移行し(図33(3))、非会員カードを初期化する(度数を0にする)(図33(4))。
【0254】
次に、遊技中であった非会員カードをカード貯留部204に貯留し(図33(5))、新たな未登録の会員カードを受け入れる(図33(6))。制御部300は、リーダライタ部203を介して、内部の記憶部に記憶保持しておいた各種有価価値(初期化した非会員カードに記憶されていた各種有価価値)を新たに受け入れた会員カードに対応付けるとともに、この会員カードを登録する(図33(7))。新たに登録された会員カードは、返却ボタンによって返却される(図19のステップS327YESの場合)ことになる。
【0255】
このようにして、遊技中の非会員カードから新たに挿入した未登録の会員カードに各種有価価値が移行するとともに、台間機3、4、6において会員カードの発行を行うことが可能となる。この機能を利用することにより、遊技者は、持玉等の各種有価価値を非会員カードから会員カードへの移行し、かつ現状のまま(会員カード発行カウンタ等にわざわざ行かなくとも)遊技が行うことができるとともに、容易に新たな会員カードの発行を行うことが可能となる。
【0256】
また台間機3、4、6において上記の如くに発券した会員カードは、会員としての必須情報(住所、電話番号、メールアドレス等)が入力される迄、例えば他の台間機に挿入した場合や、次の日になった場合、使用禁止にするとか、店員向けに必須情報入力が必要な会員としてリストアップ可能に、管理装置13の端末であるパーソナルコンピュータ17で表示するようにするとよい。会員の場合、パチンコホールのイベント情報をダイレクトメールや電子メールにてお知らせする店舗側の目的があるので、これら必須情報が必要となる。
【0257】
なお、前述した説明においては、カード挿入時のみに、カード挿入を指示するメッセージを表示部307に表示してカード挿入を促すようにしたが、カード排出時にカード受け取りを指示するメッセージを表示して、カードの受け取りを促すようにしてもよい。
【0258】
以上、一実施の形態の記憶媒体処理装置システムおける記憶媒体処理装置、記憶媒体処理方法、記憶媒体処理システム、遊技管理方法、カード処理装置およびカード処理方法などについて説明した。
【0259】
本発明の記憶媒体処理装置、記憶媒体処理方法、記憶媒体処理システム、遊技管理方法、カード処理装置およびカード処理方法においては、非会員の遊技者が、券売機まで行ってプリペイドカードを購入せずに、直接遊技台に向かい、記憶媒体処理装置と情報通信ができるように接続された貯留機構付き紙幣識別装置19の紙幣挿入口19aに、例えば、1万円などの現金を入金して遊技することができるので、遊技を不便なく快適に行うことができる。また、これによって、遊技者による遊技の停止時間を削減でき、遊技機の稼働率の向上を図ることができ、遊技場の経営の側においては、効率のよい運営をすることができる。
【0260】
また、カード貯留部204に貯留された有価価値を有しない非会員用ICカード31に、再度、有価価値を付与して発行することができるので、遊技者による遊技の停止時間を削減でき、遊技機の稼働率の向上を図ることができる。また、非会員用ICカード31を多数貯留することができるので、店員が非会員用ICカード31の補充または回収を頻繁に行う手間を省くことができる。
【0261】
さらに、有価価値を有しない非会員用ICカード31は、返却されずにカード貯留部204によって貯留されるので、非会員用ICカード31を紛失するなどの問題を解消することができる。また、カード貯留部204における非会員用ICカード31の貯留容量を超えた場合には、カード回収部216で非会員用ICカード31を回収することができるので、多くの非会員用ICカード31を記憶媒体処理装置内に貯留することができる。
【0262】
また、記憶媒体処理装置では、外部から読み取りまたは書き込みが不可能である不良の会員用ICカード30または非会員用ICカード31が挿入されたときには、不良の会員用ICカード30または非会員用ICカード31は返却されるので、特に、非会員用ICカード31の場合に、不良の非会員用ICカード31が貯留されるのを防止することができる。また、貯留されている非会員用ICカード31に不良があっても排除することができる。
【0263】
さらに、会員の遊技者と非会員の遊技者とを、会員用ICカード30または非会員用ICカード31の利用によって、区別して管理することができるので、会員の遊技者に特典を付与するなどして、会員の遊技者と非会員の遊技者との差別化を図ることができる。
【0264】
また、上記したように、会員としての処理、非会員としての処理に差を持たせ、会員の処理を優遇することで、再来店を促すようにしているが、会員としての処理、非会員としての処理は前述した処理に限るものではなく、会員としての処理と非会員としての処理に差があればよい。
【0265】
また、管理装置13により、各機器の情報を管理しているので、管理装置13に接続されているパーソナルコンピュータ17などで、各遊技機毎や遊技ホール全体としての売上状況、各会員の遊技者の利用状況などを一括して把握することができる。
【0266】
ここでは、会員用ICカード30または非会員用ICカード31は、IDだけを有し、その他の情報は管理装置13において管理されるシステムを示したが、上記した実施の形態に何ら限定されるものではなく、構成、システムの制御等は本発明の技術的思想の範囲で拡張、変更することができる。
【0267】
そして、この拡張、変更した実施の形態も本発明の技術的範囲に含まれる。例えば、会員用ICカード30または非会員用ICカード31のそれ自身にも情報を記憶させておくこともできる。その場合には、会員用ICカード30または非会員用ICカード31の返却前に、会員用ICカード30または非会員用ICカード31に最新情報の書き込みが行われ、その後返却される。
【0268】
さらに、上記した一実施の形態では、遊技媒体としてパチンコ玉が使用された場合について説明したが、勿論、遊技媒体にメダルを使用した場合にも同様の作用効果を得ることができる。
【0269】
以上説明したように、縦状態に受け入れたカードを、搬送路上に1枚のみ受け入れ可能であり、その搬送路には、再発行可能な一時貯留部を備える場合に、遊技中のカードの有価価値の一部または全部を他のカードに引き継いで発行可能にするとともに、遊技を継続可能にすることができる。
【0270】
なお、図4、図18、図20における各処理部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより記憶媒体処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0271】
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0272】
1…記憶媒体処理装置
2…パチンコ機
3、4、6…台間機
5…スロットマシン機
7…島コンピュータ
8…ネットワーク
9…計数機
10…精算機
11…景品管理機(POS)
12…再プレー受付機
13…管理装置
14…プロトコルコンバータ
15…モデム
16…カードセンタ
17…パーソナルコンピュータ
18…景品払出機
19…貯留機構付き紙幣識別装置
19a…紙幣挿入口
19b…台間機指定ボタン
20…発券機
21…データ表示機
22…データ公開機
【特許請求の範囲】
【請求項1】
会員用記憶媒体を受け入れる記憶媒体受入手段と、
前記記憶媒体受入手段によって受け入れた前記記憶媒体から読み出した有価価値特定情報によって前記受け入れた記憶媒体に対応付けられた有価価値を特定する有価価値特定手段と、
前記有価価値特定手段によって特定された前記有価価値の範囲内で遊技に供するための有価価値を減じる有価価値利用手段とを備える記憶媒体処理装置であって、
前記記憶媒体受入手段に受け入れている当初会員用記憶媒体と、新たに外部から受け入れる他の会員用記憶媒体とでグループ登録する旨の指示入力をするグループ登録入力手段と、
前記記憶媒体受入手段が会員用記憶媒体を受け入れている際に、前記グループ登録する旨の指示入力に基づいて前記当初会員用記憶媒体を外部に排出し、その後新たに受け入れた他の会員用記憶媒体の情報処理を行い外部に排出する会員用記憶媒体発行手段と、
前記会員用記憶媒体発行手段によって前記新たな会員用記憶媒体を外部に排出後、先に前記外部に排出した前記会員用記憶媒体を再び受け入れる会員用記憶媒体再受入手段と、
前記情報処理に基づいて前記他の会員用記憶媒体及び前記当初会員用記憶媒体相互にグループ関係にある旨のグループ登録情報を対応付けた状態にするグループ対応付け手段と
を備えることを特徴とする記憶媒体処理装置。
【請求項2】
前記会員用記憶媒体を受け付けた機器において、グループ登録情報が対応付けられていた場合、
1)グループ間で、会員用記憶媒体を用いた遊技結果を並べて表示するグループ間比較遊技結果表示手段、
2)グループ間で、有価価値を共用するグループ間有価価値共用手段、
の1)及び2)の少なくとも一方が可能なことを特徴とする請求項1記載の記憶媒体処理装置。
【請求項3】
前記グループ登録入力手段の指示入力に基づいて、前記当初会員用記憶媒体を外部に排出する際に、前記当初会員用記憶媒体を受け取る旨の表示をし、前記当初会員用記憶媒体が外部に受け取られた後、前記他の会員用記憶媒体を前記記憶媒体受入手段に挿入する旨の表示をし、前記他の会員用記憶媒体を外部に排出する際に、前記他の会員用記憶媒体を受け取る旨の表示をし、前記他の会員用記憶媒体が外部に受け取られた後、前記当初会員用記憶媒体を再び前記憶媒体受入手段に挿入する旨の表示をする、表示制御手段を備えることを特徴とする請求項1乃至2いずれか記載の記憶媒体処理装置。
【請求項4】
前記記憶媒体は、カード形状記憶媒体であり、前記記憶媒体受入手段が前記カード形状記憶媒体を縦向きに受け入れ、前記記憶媒体貯留手段が、前記記憶媒体受入手段によって受け入れたカード形状記憶媒体を縦向きの状態で維持しつつ、前記カード形状記憶媒体の受入方向に対して略垂直かつ略水平方向に、前記カード形状記憶媒体を再発行可能に積層して貯留することを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の記憶媒体処理装置。
【請求項5】
前記対応付けとは、前記他の会員用記憶媒体と前記当初会員用記憶媒体のそれぞれのID情報を他方の会員用記憶媒体に記憶させるか、前記他の会員用記憶媒体と前記当初会員用記憶媒体の双方に同一のグループIDを記憶させるか、または、前記他の会員用記憶媒体と前記当初会員用記憶媒体のそれぞれのID情報に基づいてグループである旨の情報(例えばグループID、同じ会員IDへの変更)を管理装置等の機器に記憶することを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載の記憶媒体処理装置。
【請求項6】
請求項1乃至5いずれか記載の記憶媒体処理装置を複数備え、該記憶媒体処理装置に処理する前記有価価値を記憶媒体に記憶されるID情報に基づいて管理する管理装置を備えたことを特徴とする有価価値管理システム。
【請求項1】
会員用記憶媒体を受け入れる記憶媒体受入手段と、
前記記憶媒体受入手段によって受け入れた前記記憶媒体から読み出した有価価値特定情報によって前記受け入れた記憶媒体に対応付けられた有価価値を特定する有価価値特定手段と、
前記有価価値特定手段によって特定された前記有価価値の範囲内で遊技に供するための有価価値を減じる有価価値利用手段とを備える記憶媒体処理装置であって、
前記記憶媒体受入手段に受け入れている当初会員用記憶媒体と、新たに外部から受け入れる他の会員用記憶媒体とでグループ登録する旨の指示入力をするグループ登録入力手段と、
前記記憶媒体受入手段が会員用記憶媒体を受け入れている際に、前記グループ登録する旨の指示入力に基づいて前記当初会員用記憶媒体を外部に排出し、その後新たに受け入れた他の会員用記憶媒体の情報処理を行い外部に排出する会員用記憶媒体発行手段と、
前記会員用記憶媒体発行手段によって前記新たな会員用記憶媒体を外部に排出後、先に前記外部に排出した前記会員用記憶媒体を再び受け入れる会員用記憶媒体再受入手段と、
前記情報処理に基づいて前記他の会員用記憶媒体及び前記当初会員用記憶媒体相互にグループ関係にある旨のグループ登録情報を対応付けた状態にするグループ対応付け手段と
を備えることを特徴とする記憶媒体処理装置。
【請求項2】
前記会員用記憶媒体を受け付けた機器において、グループ登録情報が対応付けられていた場合、
1)グループ間で、会員用記憶媒体を用いた遊技結果を並べて表示するグループ間比較遊技結果表示手段、
2)グループ間で、有価価値を共用するグループ間有価価値共用手段、
の1)及び2)の少なくとも一方が可能なことを特徴とする請求項1記載の記憶媒体処理装置。
【請求項3】
前記グループ登録入力手段の指示入力に基づいて、前記当初会員用記憶媒体を外部に排出する際に、前記当初会員用記憶媒体を受け取る旨の表示をし、前記当初会員用記憶媒体が外部に受け取られた後、前記他の会員用記憶媒体を前記記憶媒体受入手段に挿入する旨の表示をし、前記他の会員用記憶媒体を外部に排出する際に、前記他の会員用記憶媒体を受け取る旨の表示をし、前記他の会員用記憶媒体が外部に受け取られた後、前記当初会員用記憶媒体を再び前記憶媒体受入手段に挿入する旨の表示をする、表示制御手段を備えることを特徴とする請求項1乃至2いずれか記載の記憶媒体処理装置。
【請求項4】
前記記憶媒体は、カード形状記憶媒体であり、前記記憶媒体受入手段が前記カード形状記憶媒体を縦向きに受け入れ、前記記憶媒体貯留手段が、前記記憶媒体受入手段によって受け入れたカード形状記憶媒体を縦向きの状態で維持しつつ、前記カード形状記憶媒体の受入方向に対して略垂直かつ略水平方向に、前記カード形状記憶媒体を再発行可能に積層して貯留することを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の記憶媒体処理装置。
【請求項5】
前記対応付けとは、前記他の会員用記憶媒体と前記当初会員用記憶媒体のそれぞれのID情報を他方の会員用記憶媒体に記憶させるか、前記他の会員用記憶媒体と前記当初会員用記憶媒体の双方に同一のグループIDを記憶させるか、または、前記他の会員用記憶媒体と前記当初会員用記憶媒体のそれぞれのID情報に基づいてグループである旨の情報(例えばグループID、同じ会員IDへの変更)を管理装置等の機器に記憶することを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載の記憶媒体処理装置。
【請求項6】
請求項1乃至5いずれか記載の記憶媒体処理装置を複数備え、該記憶媒体処理装置に処理する前記有価価値を記憶媒体に記憶されるID情報に基づいて管理する管理装置を備えたことを特徴とする有価価値管理システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【公開番号】特開2013−94542(P2013−94542A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−242335(P2011−242335)
【出願日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【出願人】(000137203)株式会社マースエンジニアリング (218)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【出願人】(000137203)株式会社マースエンジニアリング (218)
【Fターム(参考)】
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