説明

記録再生装置、記録再生装置の制御方法、記録再生装置の制御プログラム、コンピュータ読取可能な記録媒体、および、情報記録媒体

【課題】情報記録媒体に記録された第1情報に対する安全性を十分に確保した上で、第1情報を利用する。
【解決手段】記録再生装置1は、他の記録再生装置との識別のための固有情報である装置固有情報が保存されている鍵情報保存部115と、光ディスク10に記録された第2鍵情報および鍵情報保存部115に保存された装置固有情報の少なくとも一方を用いて、光ディスク10に記録されたOSの利用を許可するための第1鍵情報を生成する鍵情報生成部1121と、鍵情報生成部1121が生成した第1鍵情報を、光ディスク10に記録する鍵情報記録消去部114と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報記録媒体に記録されたソフトウェアに対する安全性を十分に確保した上で、当該ソフトウェアを利用することが可能な記録再生装置、記録再生装置の制御プログラム、コンピュータ読取可能な記録媒体、および、情報記録媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、Blu−ray Disc(BD)など、情報記録媒体の記録容量を増大させる技術が開発されている。そして、情報記録媒体の記録容量が増大することによって、OS(オペレーティングシステム)などの大容量の情報を記録することを可能としている。
【0003】
ここで、情報記録媒体は、複数の記録再生装置において情報の記録再生を行うことができる。このため、ある記録再生装置において、この情報記録媒体に記録された情報を利用している間であっても、他の記録再生装置において当該情報記録媒体の情報を利用することが可能である。
【0004】
また、記録再生装置は、情報記録媒体に記録された情報を利用する場合に、当該情報を当該記録再生装置の記憶部に保存することが可能である。このため、各記録再生装置は、保存した情報を他の情報記録媒体に記録することにより、同一の情報を有する情報記録媒体を複製することが可能となる。
【0005】
従って、情報記録媒体の利便性を向上させるために、当該情報記録媒体の大容量化と共に、当該情報記録媒体に記録された情報に対する不正アクセス、および、情報記録媒体の複製を防ぐことが要求されている。例えば特許文献1、2には、この不正アクセスおよび情報記録媒体の複製を防ぐための技術が開示されている。
【0006】
特許文献1には、光ディスクに記録されたソフトウェアを、半導体メモリの有する識別情報を組み込んで、当該半導体メモリにインストールするインストール用コンピュータが開示されている。なお、この半導体メモリは、リムーバブルメディアであり、設定環境、OSなどの複数の記録再生装置による実行を可能とするものである。
【0007】
そして、特許文献1では、起動用コンピュータは、半導体メモリのソフトウェア起動時に、当該ソフトウェアに組み込まれた識別情報と、当該半導体メモリの識別情報とが一致するか否かを比較し、一致した場合のみ当該ソフトウェアを起動する。
【0008】
この構成によれば、起動用コンピュータは、半導体メモリのソフトウェアが不正にコピーされたものであるか否かを判別することができるので、不正にコピーされたソフトウェアの利用を制限することができる。
【0009】
また、特許文献2には、各記録層に記録されるデータへの不正アクセスを防止するための各管理情報を、それぞれ異なる記録層に記録する多層情報記録媒体が開示されている。
【0010】
この構成によれば、1つの記録層に対する不正アクセスが許可された場合であっても、他の記録層に記録されたデータに対する不正アクセスについては防止することができる。すなわち、特許文献2の技術により、多層記録媒体に記録されるデータの不正アクセスに対する安全性を向上させることができる。
【特許文献1】特開2007−094739号公報(2007年4月12日公開)
【特許文献2】特開2007−122810号公報(2007年5月17日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、特許文献1の技術では、半導体メモリの識別情報が組み込まれたソフトウェアが、当該半導体メモリにインストールされる。すなわち、特許文献1の技術では、同一の半導体メモリに、ソフトウェアと、当該ソフトウェアを利用するために必要な識別情報とが記録されている。つまり、この技術では、情報記録媒体に記録された情報の利用を制限する(すなわち、当該情報の利用を許可する)ための鍵情報が、当該情報記録媒体に記録されている。
【0012】
また、特許文献2の技術では、データと、当該データを利用するための管理情報とが異なる記録層に記録されているが、特許文献1と同様、同一の多層情報媒体に、データと、当該データを利用するために必要な管理情報とが記録されているといえる。
【0013】
従って、特許文献1、2の技術では、ある情報処理装置において、鍵情報を用いて情報記録媒体に記録された情報の利用が許可(当該情報に対する認証が成功)された場合であっても、他の情報処理装置に当該情報記録媒体を挿入すれば、再度情報の読み出しおよび認証が行われ、当該他の情報処理装置が当該情報を利用することが可能となる。
【0014】
つまり、上記技術では、複数の情報処理装置にて情報記録媒体の情報を利用することは可能であったが、ある情報処理装置が当該情報の実行中に他の情報処理装置での当該情報の実行を防ぐことが困難であった。このため、上記技術では、情報記録媒体に記録された情報に対する安全性(ライセンスの保護)を十分に確保した上で、当該情報を利用するのは困難であった。
【0015】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、情報記録媒体に記録されたソフトウェアに対する安全性を十分に確保した上で、当該ソフトウェアを利用することが可能な記録再生装置、記録再生装置の制御方法、記録再生装置の制御プログラム、コンピュータ読取可能な記録媒体、および、情報記録媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明に係る記録再生装置は、上記の問題点を解決するために、利用認証が必要な第1情報と、他の情報記録媒体との識別のための固有情報である第2鍵情報とが記録された情報記録媒体に対して、情報の記録再生を行うことが可能な記録再生装置であって、他の記録再生装置との識別のための固有情報である装置固有情報が保存されている記憶部と、上記情報記録媒体に記録された上記第2鍵情報および上記記憶部に保存された上記装置固有情報の少なくとも一方を用いて、上記情報記録媒体に記録された上記第1情報の利用を許可するための第1鍵情報を生成する鍵情報生成手段と、上記鍵情報生成手段が生成した上記第1鍵情報を、上記情報記録媒体に記録する鍵情報記録手段と、を備えたことを特徴としている。
【0017】
また、本発明に係る記録再生装置の制御方法は、上記の問題点を解決するために、利用認証が必要な第1情報と、他の情報記録媒体との識別のための固有情報である第2鍵情報とが記録された情報記録媒体に対して、情報の記録再生を行うことが可能な記録再生装置の制御方法であって、上記記録再生装置は、他の記録再生装置との識別のための固有情報である装置固有情報が保存されている記憶部を備えており、上記情報記録媒体に記録された上記第2鍵情報および上記記憶部に保存された上記装置固有情報の少なくとも一方を用いて、上記情報記録媒体に記録された上記第1情報の利用を許可するための第1鍵情報を生成する鍵情報生成ステップと、上記鍵情報生成ステップにて生成された上記第1鍵情報を、上記情報記録媒体に記録する鍵情報記録ステップと、を含むことを特徴としている。
【0018】
上記構成によれば、鍵情報生成手段(鍵情報生成ステップ)は、情報記録媒体に記録された、他の情報記録媒体との識別のための固有情報である第2鍵情報、および、記憶部に保存された、他の記録再生装置との識別のための固有情報である装置固有情報の少なくとも一方を用いて、情報記録媒体に記録された第1情報の利用を許可するための第1鍵情報を生成する。そして、鍵情報記録手段(鍵情報記録ステップ)は、鍵情報生成手段が生成した第1鍵情報を情報記録媒体に記録する。
【0019】
つまり、情報記録媒体は、記録再生装置に挿入されると、記録再生装置により第1鍵情報が生成され、当該第1鍵情報を記録されることにより、記録再生装置への挿入前とは異なる記録状態となる。これにより、情報記録媒体が、例えば記録再生装置から一時的に取り出され、他の記録再生装置で第1情報を利用されようとしても、当該情報記録媒体には当該記録再生装置で生成した第1鍵情報が記録されているので、当該他の記録再生装置にて利用することができない。すなわち、記録再生装置およびその制御方法では、第1鍵情報を情報記録媒体に記録することにより、当該情報記録媒体が他の記録再生装置に挿入された場合に、第1情報を利用することができないようにすることができる。
【0020】
従って、記録再生装置およびその制御方法では、情報記録媒体に記録された第1情報に対する安全性(ライセンスの保護)を十分に確保した上で、当該第1情報を利用することができる。
【0021】
なお、第1情報とは、例えばソフトウェアもしくは映像データ、音声データ、文字データなどのコンテンツなどの情報を指す。
【0022】
さらに、本発明に係る記録再生装置は、上記情報記録媒体は、上記第1情報が記録された再生専用領域と、上記鍵情報記録手段が記録する上記第1鍵情報を記録可能な記録可能領域と、を有するものであることが好ましい。
【0023】
上記構成によれば、記録再生装置では、再生専用領域に記録された第1情報を利用するための第1鍵情報を、情報記録媒体の記録可能領域に記録する。
【0024】
つまり、情報記録媒体は、記録再生装置に挿入され、記録再生装置により生成された第1鍵情報が記録可能領域に記録されることにより、記録再生装置への挿入前とは異なる記録状態となる。これにより、上述のように、記録再生装置は、第1鍵情報を記録可能領域に記録することにより、当該情報記録媒体が他の記録再生装置に挿入された場合に、再生専用領域に記録された第1情報を利用することができないようにすることができる。
【0025】
従って、記録再生装置は、情報記録媒体の再生専用領域に記録された第1情報に対する安全性を十分に確保した上で、当該第1情報を利用することができる。
【0026】
さらに、本発明に係る記録再生装置は、上記鍵情報生成手段が生成した上記第1鍵情報を、自装置の記憶部に保存する鍵情報管理手段をさらに備えたことが好ましい。
【0027】
上記構成によれば、鍵情報管理手段が第1鍵情報を自装置の記憶部に保存する。これにより、記録再生装置は、記憶部に保存された第1鍵情報を用いて、例えば情報記録媒体が挿入されたときに、挿入されたことのある情報記録媒体であるか否かを識別することを可能とする。
【0028】
さらに、本発明に係る記録再生装置は、上記鍵情報管理手段は、さらに、上記第1鍵情報が自装置の記憶部に保存されているか否かを確認するものであり、上記情報記録媒体に記録された鍵情報を読み出し、当該鍵情報の中に上記第1鍵情報が存在するか否かを確認する鍵情報読み出し手段をさらに備え、上記情報記録媒体が自装置に挿入されたときに、上記鍵情報読み出し手段によって上記第1鍵情報が上記情報記録媒体に存在しないことが確認され、かつ、上記鍵情報管理手段によって上記第1鍵情報が上記記憶部に保存されていないことが確認された場合に、上記鍵情報記録手段は、上記鍵情報生成手段が生成した上記第1鍵情報を上記情報記録媒体に記録し、上記鍵情報管理手段は、上記鍵情報生成手段が生成した上記第1鍵情報を上記記憶部に保存することが好ましい。
【0029】
上記構成によれば、記録再生装置は、情報記録媒体が挿入されたときに、情報記録媒体にも記憶部にも第1鍵情報が存在しないと判定した場合には、情報記録媒体および記憶部に鍵情報生成手段が生成した第1鍵情報を記録または保存する。
【0030】
これにより、記録再生装置は、情報記録媒体に第1鍵情報が存在しないので、当該情報記録媒体が未使用であると判断して、第1鍵情報の記録および保存を行うことができる。また、記録再生装置は、上記記録および保存を行うことにより、例えばこの情報記録媒体が次に挿入されるときに、当該情報記録媒体を挿入されたことのあるものとして識別することを可能とする。
【0031】
さらに、本発明に係る記録再生装置は、上記鍵情報管理手段は、さらに、上記第1鍵情報が自装置の記憶部に保存されているか否かを確認するものであり、上記情報記録媒体に記録された鍵情報を読み出し、当該鍵情報の中に上記第1鍵情報が存在するか否かを確認する鍵情報読み出し手段と、上記鍵情報読み出し手段によって上記第1鍵情報が上記情報記録媒体に存在することが確認され、かつ、上記鍵情報管理手段によって上記第1鍵情報が上記記憶部に保存されていることが確認された場合に、当該2つの第1鍵情報が一致するか否かを判定する鍵情報判定手段と、をさらに備え、上記鍵情報生成手段は、上記情報記録媒体が自装置に挿入されたとき、上記鍵情報判定手段によって上記2つの第1鍵情報が一致しないと判定された場合には、ユーザ操作に応じて、挿入された当該情報記録媒体に記録された第2鍵情報および上記装置固有情報の少なくとも一方を用いて第1鍵情報を生成することが好ましい。
【0032】
さらに、本発明に係る記録再生装置は、上記鍵情報管理手段は、さらに、上記第1鍵情報が自装置の記憶部に保存されているか否かを確認するものであり、上記情報記録媒体に記録された鍵情報を読み出し、当該鍵情報の中に上記第1鍵情報が存在するか否かを確認する鍵情報読み出し手段と、をさらに備え、上記情報記録媒体が自装置に挿入されたときに、上記鍵情報読み出し手段によって上記第1鍵情報が上記情報記録媒体に存在することが確認され、かつ、上記鍵情報管理手段によって上記第1鍵情報が上記記憶部に保存されていないことが確認された場合に、または、上記第1鍵情報が上記情報記録媒体に存在しないことが確認され、かつ、上記鍵情報管理手段によって上記第1鍵情報が上記記憶部に保存されていることが確認された場合に、上記鍵情報生成手段は、ユーザ操作に応じて、挿入された当該情報記録媒体に記録された第2鍵情報および上記装置固有情報の少なくとも一方を用いて第1鍵情報を生成することが好ましい。
【0033】
上記構成によれば、鍵情報生成手段は、鍵情報判定手段が2つの第1鍵情報が一致しないと判定した場合に、または、情報記録媒体および記憶部のどちらかにだけ第1鍵情報が記録または保存されていると判定された場合に、ユーザ操作に応じて第1鍵情報を生成する。すなわち、記録再生装置は、例えば実行した第1情報を有する情報記録媒体とは異なる他の情報記録媒体が挿入されたことを認識した上で、挿入された情報記録媒体の第1情報の利用を許可するための第1鍵情報をユーザ操作に応じて生成することができる。
【0034】
これにより、記録再生装置は、すでに他の記録再生装置にて使用された情報記録媒体が挿入された場合でも、ユーザ操作に応じて、当該情報記録媒体の第1情報の利用を許可することができる。従って、記録再生装置は、第1鍵情報を書き換えることにより情報記録媒体に記録された第1情報に対する安全性を十分に確保するとともに、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0035】
なお、ユーザ操作とは、鍵情報生成手段に、挿入された情報記録媒体の有する第2鍵情報を用いて第1鍵情報を生成させることを許可する操作を指す。
【0036】
さらに、本発明に係る記録再生装置は、上記鍵情報読み出し手段によって上記第1鍵情報が上記情報記録媒体に存在することが確認され、かつ、上記鍵情報管理手段によって上記第1鍵情報が上記記憶部に保存されていることが確認された場合に、当該2つの第1鍵情報が一致するか否かを判定する鍵情報判定手段をさらに備え、上記鍵情報判定手段は、上記情報記録媒体が自装置に挿入されたときに、上記鍵情報判定手段によって上記2つの第1鍵情報が一致すると判定された場合に、上記鍵情報生成手段が生成した上記第1鍵情報を用いて上記第1情報を利用するための認証を行うことが好ましい。
【0037】
上記構成によれば、鍵情報判定手段は、2つの第1鍵情報が一致した場合に、第1情報を利用するための認証を行う。これにより、記録再生装置は、当該記録再生装置に挿入されたことのある情報記録媒体であることを確認した上で、すなわち、情報記録媒体に記録された第1情報に対する安全性を十分に確保した上で、第1情報を利用することができる。
【0038】
さらに、本発明に係る記録再生装置は、上記鍵情報判定手段は、さらに、上記認証が成功したか否かを確認するものであり、上記鍵情報判定手段が上記認証の成功を確認した場合に、上記第1情報の実行を制御する実行制御手段をさらに備え、上記実行制御手段は、上記第1情報の実行中に上記情報記録媒体が自装置に挿入されたときに、上記鍵情報判定手段によって上記2つの第1鍵情報が一致すると判定された場合には、当該第1情報の実行を維持することが好ましい。
【0039】
上記構成によれば、実行制御手段は、鍵情報判定手段によって2つの第1鍵情報が一致すると判定された場合には、第1情報の実行を維持する。これにより、記録再生装置は、当該記録再生装置に挿入されたことのある情報記録媒体であることを確認した上で、すなわち、情報記録媒体に記録された第1情報に対する安全性を十分に確保した上で、第1情報を利用することができる。
【0040】
さらに、本発明に係る記録再生装置は、上記実行制御手段が実行している上記第1情報を終了させるときに、上記鍵情報記録手段は、上記鍵情報読み出し手段によって上記第1鍵情報が上記情報記録媒体に存在しないことが確認された場合には、上記記憶部に保存された第1鍵情報を当該情報記録媒体に記録し、上記鍵情報管理手段は、上記第1鍵情報が上記記憶部に保存されていないことを確認した場合には、上記情報記録媒体に記録された第1鍵情報を当該記憶部に保存することが好ましい。
【0041】
上記構成によれば、記録再生装置では、実行制御手段が実行中の第1情報を終了させるときに、情報記録媒体に第1鍵情報が存在しない場合には、記憶部に保存された第1鍵情報を当該情報記録媒体に記録する。同様に、記憶部に第1鍵情報が存在しない場合には、情報記録媒体に記録された第1鍵情報を当該記憶部に保存する。
【0042】
これにより、記録再生装置は、第1情報の終了時に、情報記録媒体および記憶部に第1鍵情報が存在する状態にすることができるので、これら2つの第1鍵情報が一致するか否かを判定することにより、第1情報の再度の認証を確実に行うことができる。
【0043】
さらに、本発明に係る記録再生装置は、上記鍵情報生成手段が生成した上記第1鍵情報を用いて、上記第1情報を利用するための認証を行い、当該認証が成功したか否かを確認する鍵情報判定手段と、上記情報記録媒体に記録された第1情報を自装置の記憶部に保存する情報保存手段と、をさらに備え、上記鍵情報判定手段は、上記情報保存手段が上記記憶部に上記第1情報を保存した後、上記認証を行うことが好ましい。
【0044】
上記構成によれば、記録再生装置は、情報記録媒体から第1情報を読み出すことなく当該第1情報を利用することができるので、当該読み出す時間を削減することができる。
【0045】
さらに、本発明に係る記録再生装置は、上記第1情報は、オペレーティングシステムであることが好ましい。
【0046】
上記構成によれば、オペレーティングシステムに対する安全性を十分に確保した上で、複数の記録再生装置にて当該オペレーティングシステムを利用することができる。
【0047】
さらに、本発明に係る記録再生装置は、上記第1情報に対してユーザが設定したユーザ設定情報を上記情報記録媒体に記録する情報記録手段をさらに備えたことが好ましい。
【0048】
上記構成によれば、記録再生装置は、情報記録媒体を取り出し、再挿入した後、当該または他の記録再生装置にて第1情報が利用されるときに、当該第1情報に対するユーザ設定を利用することができる。
【0049】
さらに、本発明に係る記録再生装置は、上記情報記録媒体には、さらに、他の情報記録媒体との識別のための固有情報である第2鍵情報が記録されており、上記第2鍵情報は、BCA(Burst cutting area)コードを含むことが好ましい。
【0050】
上記構成によれば、第2鍵情報は、情報記録媒体の製造時に記録される当該情報記録媒体固有の識別番号である。このため、記録再生装置は、情報記録媒体の識別を確実に行うことができる。
【0051】
さらに、本発明に係る記録再生装置は、上記第1情報は、暗号化されており、上記鍵情報生成手段が生成した上記第1鍵情報を用いて、暗号化されている上記第1情報を復号する暗号復号手段を備えたことが好ましい。
【0052】
上記構成によれば、記録再生装置は、第1情報が暗号化されている場合であっても、第1鍵情報を用いることにより、復号して利用することができる。
【0053】
さらに、本発明に係る記録再生装置は、上記情報記録媒体には、さらに、他の記録再生装置の機種との識別のための機種情報が第3鍵情報として記録されており、上記鍵情報生成手段が生成した上記第1鍵情報を用いて上記第1情報を利用するための認証を行う鍵情報判定手段と、上記情報記録媒体に記録されている上記機種情報と、自装置の記憶部に保存されている上記第3鍵情報と一致するか否かを判定する装置種別判定手段と、をさらに備え、上記鍵情報判定手段は、上記装置種別判定手段が上記機種情報と上記第3鍵情報とが一致すると判定した場合に、上記認証を行うことが好ましい。
【0054】
上記構成によれば、鍵情報判定手段は、装置種別判定手段が機種情報と第3鍵情報とが一致すると判定した場合に認証を行う。これにより、記録再生装置は、情報記録媒体に設定された記録再生装置の機種以外の機種では利用することができないため、第1情報の利用が制限される。従って、記録再生装置は、第1情報に対する安全性(利用制限)を十分に確保しながら、当該第1情報を利用することができる。
【0055】
さらに、本発明に係る記録再生装置は、上記鍵情報生成手段が生成した上記第1鍵情報を用いて上記第1情報を利用するための認証を行う鍵情報判定手段と、上記情報記録媒体に記録されている上記第1情報を利用したときに、上記装置固有情報を第4鍵情報として当該情報記録媒体に記録する第4鍵情報記録手段と、上記第4鍵情報記録手段が上記情報記録媒体に記録した上記第4鍵情報と、上記記憶部に保存されている上記装置固有情報とが一致するか否かを判定する装置限定手段と、をさらに備え、上記鍵情報判定手段は、上記装置限定手段が上記第4鍵情報と上記装置固有情報とが一致すると判定した場合に、上記認証を行うことが好ましい。
【0056】
上記構成によれば、鍵情報判定手段は、装置限定手段が機種情報と第4鍵情報とが一致すると判定した場合に認証を行う。これにより、記録再生装置は、情報記録媒体に設定された記録再生装置以外の装置では利用することができないため、第1情報の利用が制限される。従って、記録再生装置は、第1情報に対する安全性(利用制限)を十分に確保しながら、当該第1情報を利用することができる。
【0057】
なお、上記記録再生装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記記録装置をコンピュータにて実現させる記録装置の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【0058】
上記制御プログラムによれば、コンピュータで上記手段を実現することにより、コンピュータ上で記録再生装置を実現することができる。また、上記記録媒体によれば、記録媒体から読み出される制御プログラムを、汎用のコンピュータ上で実現することができる。
【0059】
本発明に係る情報記録媒体は、上記の問題点を解決するために、再生専用領域と記録可能領域とを有する情報記録媒体であって、上記再生専用領域には、上記情報記録媒体に対して情報の記録再生が可能な記録再生装置により利用可能な第1情報が記録されており、上記記録可能領域には、上記情報記録媒体を識別するための固有情報である第2鍵情報が記録されており、上記記録再生装置には、他の記録再生装置との識別のための固有情報である装置固有情報が保存されており、上記記録可能領域には、さらに、上記記録再生装置により、上記第2鍵情報および上記装置固有情報の少なくとも一方を用いて生成される、上記第1情報の利用を許可するための第1鍵情報が記録可能であることを特徴としている。
【0060】
上記構成によれば、記録可能領域に、記録再生装置により第1鍵情報が記録されることにより、記録再生装置への挿入前とは異なる記録状態となるので、他の記録再生装置にて再生専用領域に記録されている第1情報を利用することができなくなる。
【0061】
従って、情報記録媒体は、当該情報記録媒体に記録された第1情報に対する安全性(ライセンスの保護)を十分に確保した上で、第1情報を利用させることができる。
【0062】
さらに、本発明に係る情報記録媒体は、上記第1情報は、オペレーティングシステムであり、上記記録再生装置により起動されることが好ましい。
【0063】
上記構成によれば、情報記録媒体は、オペレーティングシステムに対する安全性を十分に確保した上で、複数の記録再生装置に当該オペレーティングシステムを利用させることができる。
【0064】
さらに、本発明に係る情報記録媒体は、上記記録可能領域には、上記第1情報に対してユーザが設定したユーザ設定情報が記録されていることが好ましい。
【0065】
上記構成によれば、情報記録媒体は、他の記録再生装置にて第1情報が利用されるときに、当該第1情報に対するユーザ設定を共有して利用させることができる。
【0066】
さらに、本発明に係る情報記録媒体は、少なくとも1つの再生専用層を有する多層構造であり、上記再生専用層には、上記第1情報が記録されていることが好ましい。
【0067】
上記構成によれば、第1情報が記録された、少なくとも1つの再生専用層を有する多層構造は、例えばスタンパによる高速形成が可能であるため、情報記録媒体の大量生産を可能とする。
【0068】
さらに、本発明に係る情報記録媒体は、上記記録可能領域には、各種情報を記録することが可能なデータ領域が設けられており、上記第1鍵情報は、上記記録再生装置により、上記データ領域とは異なる非データ領域に記録可能であることが好ましい。
【0069】
上記構成によれば、記録再生装置は、各種情報を記録することが可能なデータ領域とは異なる非データ領域に第1鍵情報を記録するので、当該第1の鍵情報の消失を防ぐことができる。
【0070】
さらに、本発明に係る情報記録媒体は、上記第1情報は、暗号化されていることが好ましい。
【0071】
上記構成によれば、第1情報が暗号化されているので、例えば第1情報が不正コピーされた場合であっても、情報漏れを防ぐことができる。
【0072】
さらに、本発明に係る情報記録媒体は、上記記録可能領域には、さらに、他の記録再生装置の機種との識別のための機種情報が第3鍵情報として記録されており、上記記録再生装置により、上記第3鍵情報を用いた機種の識別が行われることが好ましい。
【0073】
上記構成によれば、情報記録媒体は、記録可能領域に第3鍵情報を記録しておくことにより、記録再生装置に、第3鍵情報を用いた機種の識別を行わせることができる。これにより、情報記録媒体に記録された第1情報の利用を、特定の記録再生装置の機種に制限することができる。
【0074】
さらに、本発明に係る情報記録媒体は、上記記録可能領域には、さらに、複数個の上記第1鍵情報が記録可能であることが好ましい。
【0075】
上記構成によれば、第1鍵情報には装置固有情報が含まれるので、複数(情報記録媒体に記録された第1鍵情報の個数)の記録再生装置において情報記録媒体を利用することが可能となる。一方、情報記録媒体に記録された第1鍵情報の個数より多い記録再生装置では情報記録媒体を利用することができないため、第1情報の利用を制限することができる。
【発明の効果】
【0076】
以上のように、本発明に係る記録再生装置は、他の記録再生装置との識別のための固有情報である装置固有情報が保存されている記憶部と、上記情報記録媒体に記録された上記第2鍵情報および上記記憶部に保存された上記装置固有情報の少なくとも一方を用いて、上記情報記録媒体に記録された上記第1情報の利用を許可するための第1鍵情報を生成する鍵情報生成手段と、上記鍵情報生成手段が生成した上記第1鍵情報を、上記情報記録媒体に記録する鍵情報記録手段と、を備えた構成である。
【0077】
また、本発明に係る記録再生装置の制御方法は、上記記録再生装置は、他の記録再生装置との識別のための固有情報である装置固有情報が保存されている記憶部を備えており、上記情報記録媒体に記録された上記第2鍵情報および上記記憶部に保存された上記装置固有情報の少なくとも一方を用いて、上記情報記録媒体に記録された上記第1情報の利用を許可するための第1鍵情報を生成する鍵情報生成ステップと、上記鍵情報生成ステップにて生成された上記第1鍵情報を、上記情報記録媒体に記録する鍵情報記録ステップと、を含む方法である。
【0078】
また、本発明に係る情報記録媒体は、上記再生専用領域には、上記情報記録媒体に対して情報の記録再生が可能な記録再生装置により利用可能な第1情報が記録されており、上記記録可能領域には、上記情報記録媒体を識別するための固有情報である第2鍵情報が記録されており、上記記録再生装置には、他の記録再生装置との識別のための固有情報である装置固有情報が保存されており、上記記録可能領域には、さらに、上記記録再生装置により、上記第2鍵情報および上記装置固有情報の少なくとも一方を用いて生成される、上記第1情報の利用を許可するための第1鍵情報が記録可能である構成である。
【0079】
それゆえ、記録再生装置、その制御方法および情報記録媒体では、当該情報記録媒体に記録された第1情報に対する安全性を十分に確保した上で、当該第1情報を利用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0080】
〔実施形態1〕
本発明の一実施形態について、図1から図8、図13に基づいて説明すると以下の通りである。
【0081】
〔光ディスクの構成〕
まず、本実施形態に係る光ディスク10(情報記録媒体)の構成について、図2を用いて説明する。図2は、本実施形態に係る光ディスク10の概略構成の一例を示す断面図である。
【0082】
光ディスク10は、ソフトウェアもしくは映像データ、音声データ、文字データなどのコンテンツ(第1情報)、または、後述の各種鍵情報などの情報を記録可能な層を複数有する多層構造となっており、再生光入射面側から順に、透光層101、第1情報記録層102(再生専用領域、再生専用層)、中間層103、第2情報記録層104(記録可能領域)および基板105を備えている。光ディスク10は、例えば大容量(50GB)の情報を記録可能なBDである。
【0083】
透光層101は、透明性の高い、例えば厚さ75μm紫外線硬化樹脂(例えばポリカーボネートフィルムおよび透明粘着剤)からなる。なお、透光層101は、記録再生装置1の有する光学系に応じて、例えば0.6mmのポリカーボネ−ト基板となる場合もある。
【0084】
第1情報記録層102は、ROM(Read Only Memory)層であり、例えば成膜時の窒素流量により屈折率調整された、厚さ15nmの窒化アルミからなる。なお、第1情報記録層102は、窒化アルミに限らず、窒化アルミの他に、例えば窒化シリコン、又は、窒化アルミもしくは窒化シリコンを主成分とする誘電体からなっていてもよい。
【0085】
中間層103は、透明性の高い、例えば厚さ25μmの紫外線硬化樹脂からなる。また、中間層103の、第1情報記録層102側の面には、第1情報記録層102に形状として記録される情報に応じた凹凸からなるプリピットが設けられている。
【0086】
第2情報記録層104は、RE(REwritable)層であり、例えば第1保護膜(例えば厚さ35nmのZnS−SiO)、第2保護膜(例えば厚さ5nmのZrO)、記録層(例えば厚さ10nmのGeTe−SbTe)、第3保護膜(例えば厚さ5nmのZrO)、第4保護膜(例えば厚さ35nmのZnS−SiO)、第5保護膜(例えば厚さ5nmのZrO)、及び反射膜(例えば厚さ20nmのAPC(AgPdCu))が順に積層されてなる。
【0087】
基板105は、例えば厚さ1.1mmのポリカーボネートからなる。なお、基板105は、ポリカーボネートに限らず、ポリオレフィン樹脂、金属等からなっていてもよい。
【0088】
なお、図2に示す光ディスク10では、第1情報記録層102、104を1層ずつ備えた構成となっているが、これに限らず、それぞれ複数層有している構造となっていてもよい。
【0089】
次に、第1情報記録層102および第2情報記録層104の記録される情報の一例について図3に基づいて説明する。図3(a)は、光ディスク10の第1、第2情報記録層102、104のより具体的な構成を示す断面図であり、図3(b)は、第2情報記録層104の鍵情報領域109(非データ領域)に記録される情報の一例を示す図である。なお、図3(a)では、第1、第2情報記録層102、104に挟まれる中間層103については省略している。
【0090】
図3(a)に示すように、第1、第2情報記録層102、104は、光ディスク10の内周側から順に、リードイン領域106(非データ領域)、ユーザデータ領域107(データ領域)およびリードアウト領域108(非データ領域)を含む構成である。
【0091】
リードイン領域106は、ディスク識別情報、記録条件情報などが記録される領域であり、記録再生装置1が各層に対する処理を行う際に、最初に再生光が照射される(最初に情報が読み出される)領域である。図3(a)では、第2情報記録層104のリードイン領域106に、各種の鍵情報(第1、第3、第4鍵情報)が記録されている。
【0092】
ユーザデータ領域107は、記録再生装置1を介して、例えば利用認証が必要な様々なソフトウェア、コンテンツなど(第1情報)が記録されている(もしくは記録される)領域である。図3(a)では、第1情報記録層102のユーザデータ領域107には、後述の記録再生装置1により利用(起動、実行)可能なOS(オペレーティングシステム)(ソフトウェア)が記録されている。また、第2情報記録層104のユーザデータ領域107には、記録再生装置1によりユーザが設定した上記OSの環境情報であるユーザ設定情報が記録されている。なお、このユーザデータ領域107に記録されている情報は、OS以外のソフトウェアが記録されていてもよい。
【0093】
リードアウト領域108は、記録再生装置1に各層の終了を知らせるための領域であり、通常情報が記録されていない。
【0094】
鍵情報領域109は、第2情報記録層104のリードイン領域106に設けられており、第1、第3、第4鍵情報を記録可能な領域である。なお、これら鍵情報の詳細については後述する。また、鍵情報領域109は、第2情報記録層104のリードイン領域106に設けられているが、これに限らず、その他の領域に設けられていてもよい。
【0095】
また、図3(a)に示すように、第2情報記録層104の、リードイン領域106のさらに内周側には、光ディスク10の固有情報、すなわち他の情報記録媒体との識別のための固有情報である第2鍵情報(媒体固有情報)を記録するための媒体識別領域(BCA)がさらに設けられている。
【0096】
なお、第2鍵情報としては、例えばBCA(Burst cutting area)コードが挙げられるが、これに限らず、他の情報記録媒体と識別可能な情報であればどのような情報であってもよい。
【0097】
また、第2情報記録層104(記録可能層)としてR(Recordable)層を用いてもよい。この場合、情報(例えば第1鍵情報)を書き換えるのではなく、既に記録されている情報を読み出し不能に上書きし、新たな情報を追記していく構成となる。
【0098】
次に、図3(b)は、鍵情報領域109には、第1、第3、第4鍵情報が記録された状態の一例を示している。
【0099】
第1鍵情報は、光ディスク10に記録されているOSの利用を許可するためのものであり、記録再生装置1によって、第2鍵情報および装置固有情報の少なくとも一方を用いて生成され、鍵情報領域109に記録されるものである。
【0100】
図3(b)では、第1鍵情報の一例として「12345678A00011」が記録されている。この第1鍵情報は、第2鍵情報「12345678」と記録再生装置1の有する装置固有情報「A00011」とを含むように生成されたものである。
【0101】
なお、装置固有情報とは、記録再生装置1に予め記録された、他の記録再生装置との識別のための固有情報を指す。
【0102】
第3鍵情報は、記録再生装置1の有する装置固有情報に含まれる当該記録再生装置1の機種を示す機種情報であり、光ディスク10が挿入される当該記録再生装置1の機種を制限するためのものである。図3(b)では、記録再生装置1の機種「A」および「B」が記録されている。なお、図3(b)では、第3鍵情報、すなわち記録再生装置1を4機種まで記録可能となっている。
【0103】
第4鍵情報は、光ディスク10が挿入された記録再生装置1の有する装置固有情報を示すものであり、当該光ディスク10が挿入される記録再生装置1の台数を制限するためのものである。図3(b)では、各記録再生装置1の装置固有情報である「A01001」、「A00055」、「B00800」、「A00234」、「A00234」、「B10022」および「B00001」が、第4鍵情報として鍵情報領域109に記録されている。
【0104】
また、図3(b)では、第4鍵情報、すなわち記録再生装置1の装置固有情報が8つまで記録可能となっている。つまり、図3に示す光ディスク10は、8つの記録再生装置1に対して使用を許可することができる。
【0105】
以上のように、光ディスク10は、第1情報記録層102には、記録再生装置1により利用可能なOSが記録されており、第2情報記録層104には、光ディスク10を識別するための固有情報である第2鍵情報が記録されており、記録再生装置1には、他の記録再生装置との識別のための固有情報である装置固有情報が保存されており、第2情報記録層104には、さらに、記録再生装置1により、第2鍵情報および装置固有情報の少なくとも一方を用いて生成される、OSの利用を許可するための第1鍵情報が記録可能である構成である。
【0106】
これにより、光ディスク10は、光ディスク10に記録されたOSに対する安全性(ライセンスの保護)を十分に確保した上で、当該OSを利用させることができる。
【0107】
また、光ディスク10は、OSが記録された、少なくとも1つの第1情報記録層102を有する多層構造なので、例えばスタンパによる高速形成が可能であるため、光ディスク10の大量生産を可能とする。
【0108】
また、光ディスク10は、各種情報を記録することが可能なユーザデータ領域107とは異なる鍵情報領域109に第1鍵情報を記録しているので、当該第1鍵情報の消失を防ぐことができる。
【0109】
さらに、OSが暗号化されている場合、例えばOSが不正コピーされた場合であっても、情報漏れを防ぐことができる。また、光ディスク10は、記録再生装置1により、暗号化されたOSを、第1鍵情報を用いて復号させて利用させることができる。
【0110】
さらに、光ディスク10は、鍵情報領域109に第3鍵情報を記録しておくことにより、記録再生装置1に、第3鍵情報を用いた機種の識別を行わせることができる。これにより、光ディスク10に記録されたOSの利用を、特定の記録再生装置の機種に制限することができる。また、光ディスク10の鍵情報領域109には、OSを利用した記録再生装置1の装置固有情報を第4鍵情報が記録される。光ディスク10を挿入した記録再生装置1でこの第4鍵情報が用いられることにより、光ディスク10に記録されたOSの利用を、特定の記録再生装置に制限することができる。
【0111】
また、鍵情報領域109を一つの層(第2情報記録層104)内に複数設けてもよい。例えば、第1鍵情報の一つが光ディスク10の劣化などにより読み出し不能になった場合に、当該第1鍵情報が記録された鍵情報領域109とは異なる別の鍵情報領域109に記録されている鍵情報を利用することもできる。
【0112】
さらに、第2情報記録層104が複数層ある場合には、各層に鍵情報領域109を設けてもよい。この場合、同一の第1鍵情報を複数の第2情報記録層104に記録することで、鍵情報管理の安全性を高めることができる。
【0113】
〔記録再生装置の概略構成〕
次に、図13に基づき、本発明の一実施形態である記録再生装置1の概略構成について説明する。図13は、記録再生装置1の概略構成を示すブロック図である。
【0114】
図13に示すように、記録再生装置1は、主として記憶部15、ディスク装填認識部50、記録再生回路群30、光ヘッド41、光ピックアップ40および制御部20を備えている。
【0115】
また、記録再生回路群30は、主としてピックアップ駆動回路31、レーザ駆動回路32および再生回路33を備えている。
【0116】
また、記録再生装置1は、DVD(Digital Versatile Disk)、BDなどの光ディスク10に対して情報の記録および再生を行う装置である。
【0117】
図13に示すように、記録再生装置1では、回転する光ディスク10の図示しないトラックへ、制御部20の記録再生制御部12(情報保存手段、情報記録手段)がピックアップ駆動回路31を介して光ピックアップ40を移動させるようになっている。
【0118】
光ピックアップ40には、光ヘッド41が設けられている。そして、制御部20がレーザ駆動回路32を介して記録条件を設定し、光ヘッド41から記録用のレーザビームを光ディスク10の記録部位に照射することによって、光ディスク10のトラックに情報が記録されるようになっている。
【0119】
また、記録再生装置1は、制御部20の記録再生制御部12がピックアップ駆動回路31を介して光ピックアップ40を光ディスク10の記録部位へ移動させる。そして、制御部20がレーザ駆動回路32を介して光ヘッド41から再生用のレーザビームを光ディスク10に照射するようになっている。
【0120】
光ヘッド41が検出した反射光は、再生回路33にて再生信号に変換され、制御部20の記録再生制御部12に入力される。これにより、記録再生装置1は、光ディスク10のトラックに記録された情報を再生するようになっている。
【0121】
また、記録再生装置1には、ディスク装填認識部50が設けられている。ディスク装填認識部50は、光ディスク10の装填を検出するためのものであり、例えば、各種センサが例示できるが、光ディスク10の装填を検出できるものであれば、どのようなセンサを用いても良い。
【0122】
また、ディスク装填認識部50は、検出した結果を検出信号として制御部20の記録再生制御部12へ出力するようになっている。
【0123】
〔制御部の構成〕
次に、本実施形態に係る記録再生装置1における制御部20の構成について、図1を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る記録再生装置1における制御部20の構成を示すブロック図である。
【0124】
図1に示すように、制御部20は、記録再生装置1の各種処理を制御するものであり、鍵情報制御部11、記録再生制御部12、デバイス制御部13(実行制御手段)および暗号復号部14(暗号復号手段)を備えている。
【0125】
鍵情報制御部11は、記録再生装置1に保存されている鍵情報、または、光ディスク10に記録されている鍵情報の記録もしくは消去を行うために、鍵情報制御部11の各部を制御するものである。なお、鍵情報制御部11の各部の機能については後述する。
【0126】
記録再生制御部12は、鍵情報制御部11からの指示に従い、光ディスク10に記録されている鍵情報の読み出し、当該鍵情報の消去、または、光ディスク10に対して後述の鍵情報保存部115に保存されている鍵情報の記録を行うものである。また、記録再生制御部12は、光ディスク10に記録されているOSの読み出し(再生)を行うものである。
【0127】
なお、記録再生制御部12は、鍵情報の記録もしくは消去、または、鍵情報もしくはOSの読み出しを行うための指示を、記録再生回路群30に対して行う。
【0128】
また、上記「鍵情報を消去する」とは、各種鍵情報が記録されている鍵情報領域109を未記録状態にするか、または、まったく関係のない情報(意味の成さない情報)に書き換えることを指す。
【0129】
デバイス制御部13は、例えばOSが記録されている光ディスク10が挿入されたときに、BIOS(Basic Input/Output System)処理、OS起動処理、ユーザ認証処理およびOS終了処理(OS立ち下げ処理)などの、記録再生装置1の制御を行うものである。
【0130】
また、デバイス制御部13は、鍵情報制御部11からの指示に従い、OS起動処理、OS終了処理、記録再生装置1の電源制御、光ディスク10の排出処理などを行うものである。この他、デバイス制御部13は、光ディスク10が取り出されるときの取り出し操作の検知、OS終了操作の検知、所定の光ディスク10を挿入させるための挿入勧告などを行うものである。
【0131】
暗号復号部14は、後述の鍵情報生成部1121によって生成される第1鍵情報を用いて、光ディスク10に記録されている暗号化されたOSの復号を行うものである。
【0132】
次に、鍵情報制御部11のより具体的な構成について説明する。鍵情報制御部11は、図示のように、認証部111(鍵情報判定手段)、鍵情報管理部112(鍵情報管理手段)、鍵情報読み出し部113(鍵情報読み出し手段)、鍵情報記録消去部114(鍵情報記録手段)および鍵情報保存部115(記憶部)を備えている。
【0133】
認証部111は、第1鍵情報を用いて、光ディスク10に記録されているOSの認証を行うと共に、当該認証の確認を行うものである。また、認証部111は、鍵情報保存部115に保存されている第1鍵情報と、光ディスク10に記録されている第1鍵情報とが一致するか否かの判定を行うものである。
【0134】
鍵情報管理部112は、鍵情報制御部11の認証部111、鍵情報読み出し部113、鍵情報記録消去部114および鍵情報保存部115の管理を行うものである。
【0135】
また、鍵情報管理部112は、光ディスク10が挿入されたときに、上述のように、光ディスク10に記録された第2鍵情報を用いて第1鍵情報を生成する鍵情報生成部1121(鍵情報生成手段)を備えている。鍵情報管理部112は、鍵情報生成部1121が第1鍵情報を生成すると、当該第1鍵情報を鍵情報保存部115に保存するものである。
【0136】
鍵情報読み出し部113は、記録再生制御部12に指示することにより、光ディスク10に記録されている鍵情報を読み出すものである。
【0137】
鍵情報記録消去部114は、記録再生制御部12に指示することにより、光ディスク10に鍵情報を記録、または、光ディスク10に記録されている鍵情報を消去するものである。特に、鍵情報記録消去部114は、光ディスク10が挿入されたときに、鍵情報生成部1121が第2鍵情報を用いて生成した第1鍵情報を、光ディスク10に記録するものである。
【0138】
鍵情報保存部115は、鍵情報読み出し部113が読み出した第1鍵情報、または、鍵情報管理部112が生成した第1鍵情報を保存するものである。また、記録再生装置1の固有情報を示す装置固有情報も保存している。なお、鍵情報保存部115は、鍵情報制御部11に備えられた構成となっているが、これに限らず、記憶部15に含まれる構成であってもよい。
【0139】
また、記録再生装置1の記憶部15は、鍵情報制御部11が光ディスク10から読み出したOSを格納するものである。この他、記憶部15には、制御部20が実行する各種アプリケーションプログラムが格納されている。
【0140】
なお、複数の装置固有情報を保存しておき、任意の装置固有情報と光ディスク10を識別するための固有情報とを合わせて鍵情報を作成することにより、複数の記録再生装置および複数の光ディスク10にそれぞれ対応させた鍵情報を有する専用ディスクを作成する用途に用いることもできる。この場合、ユーザは、対応する記録再生装置において作成したデータを連続して記録することができ、他の記録再生装置において作成したデータが同じ光ディスク10上に存在することを防ぐことができ、データの管理がしやすくなるなどの効果を得られる。
【0141】
〔記録再生装置におけるOS起動からOS終了までの流れ〕
次に、OSを起動したときの当該記録再生装置1における処理の一般的な流れについて、図4を用いて説明する。図4は、OSを起動したときの記録再生装置1における処理の一般的な流れを示すフローチャートである。
【0142】
以下では、記録再生装置1が、当該記録再生装置1に光ディスク10が挿入され、光ディスク10に記録されたOSを読み出し、当該OSを記憶部15に保存しているものとして説明する。なお、これに限られたものではなく、記録再生装置1は、光ディスク10のOSを記憶部15に保存することなく、直接起動させてもよい。
【0143】
まず、光ディスク10がディスク挿入部に挿入されると、ディスク装填認識部50(図13)は、光ディスク10が記録再生装置1に挿入されたことを検知する。そして、ディスク装填認識部50は、光ディスク10の挿入を検知したことを示す挿入検知信号を記録再生制御部12に送信する。
【0144】
記録再生制御部12は、挿入検知信号を受信すると、BIOS処理を開始させるためのBIOS開始指示信号をデバイス制御部13に送信する。デバイス制御部13は、BIOS開始指示信号を受信すると、BIOS処理を開始する(S1)。すなわち、デバイス制御部13は、記憶部15に保存されているBIOSを読み出し、記録再生装置1の制御部20に接続されたディスク挿入部、キーボード、ビデオカード、表示装置(いずれも図示せず)などの立ち上げを行う。
【0145】
次に、デバイス制御部13は、BIOS処理が完了すると、BIOS処理が完了したことを示すBIOS完了通知を鍵情報制御部11に送信する。鍵情報制御部11は、OSの起動を許可するか否かの判定を行い、当該判定結果をデバイス制御部13に送信する。
【0146】
デバイス制御部13は、OSの起動を許可することを示す判定結果を受信した場合には、OSの起動処理を開始する(S2)。なお、OSを起動するときの処理については、後述する。
【0147】
S2にて、デバイス制御部13は、OSを起動させた後、ユーザ認証処理を行う(S3)。具体的には、デバイス制御部13は、ユーザにパスワード認証、指紋認証を行わせるための画像を表示装置に表示させることにより、当該ユーザに認証を行うように指示する。そして、デバイス制御部13は、ユーザ認証が成功したか否かを判定する。
【0148】
デバイス制御部13がユーザ認証の成功を確認すると、OSが使用可能な状態(OSの通常使用状態)となる(S4)。
【0149】
そして、デバイス制御部13は、例えばユーザ操作により、OSを終了させるための指示があったことを確認すると、当該OSを終了させることを示すOS終了通知を鍵情報制御部11に通知する。鍵情報制御部11は、OS終了通知を受信すると、OS終了するための処理を行う。
【0150】
鍵情報制御部11は、OS終了のための処理を完了すると、当該処理の完了を示す処理完了通知をデバイス制御部13に送信する。これにより、デバイス制御部13は、実行状態にあるOSを終了させる(S5)。
【0151】
〔OS起動時の記録再生装置における処理の流れ〕
次に、OS起動時の記録再生装置1における処理(OS起動処理)の流れについて、図5を用いて説明する。図5は、OS起動時の記録再生装置1における処理の流れを示すフローチャートである。
【0152】
まず、図4に示すS1の処理と同様、光ディスク10(ディスク)がディスク挿入部に挿入されると、ディスク装填認識部50は、光ディスク10の挿入を検知したことを示す挿入検知信号を記録再生制御部12に送信する。
【0153】
記録再生制御部12は、挿入検知信号を受信すると、光ディスク10のBCAに存在する一部の情報を読み出し、OSの記録された光ディスク10が挿入されたか否か(OSディスクがあるか否か)を判定する(S11)。通常、BCAには、光ディスク10の第2鍵情報(媒体固有情報、固体識別情報)のほか、光ディスク10の種類を示す情報(例:2層RE、2層R、1層ROM、2層OSを示す情報)などが記録されている。また、第1情報記録層102の情報を読み取り、OSが記録された光ディスク10であることを判定してもよい。
【0154】
記録再生制御部12は、OSが記録された光ディスク10が挿入されたと判定した場合(S11でYES)、当該光ディスク10が挿入されたことを示す挿入確認信号を鍵情報読み出し部113に送信する。鍵情報読み出し部113は、挿入確認信号を受信すると、鍵情報を読み出すための読み出し指示を記録再生制御部12に送信する。記録再生制御部12は、読み出し指示を受信すると、挿入された光ディスク10から鍵情報を読み出す。すなわち、鍵情報読み出し部113は、記録再生制御部12を介して、挿入された光ディスク10の鍵情報領域109から鍵情報を読み出す(S12)。
【0155】
次に、記録再生制御部12は、読み出した鍵情報を鍵情報読み出し部113に送信する。鍵情報読み出し部113は、鍵情報を受信すると、当該鍵情報の中に第1鍵情報が存在するか否かを確認する。(S13)。そして、鍵情報読み出し部113は、受信した鍵情報の中に第1鍵情報が存在すると判定した場合(S13でYES)、第1鍵情報を鍵情報管理部112に送信する。
【0156】
鍵情報管理部112は、鍵情報保存部115(メモリ)に鍵情報が存在するか否かを確認する(S14)。すなわち、鍵情報管理部112は、鍵情報保存部115に鍵情報の存在を確認することにより、当該鍵情報の中に第1鍵情報が存在するか否かを判定する。
【0157】
鍵情報管理部112は、鍵情報保存部115に保存されている鍵情報の中に第1鍵情報が存在することを確認した場合には、当該第1鍵情報と、鍵情報読み出し部113から受信した第1鍵情報とを認証部111に送信する。
【0158】
認証部111は、上記2つの第1鍵情報を受信すると、当該2つの第1鍵情報が一致するか否かを判定する(S15)。認証部111は、上記2つの第1鍵情報が一致すると判定すると、記憶部15に保存されているOSを読み出す。そして、認証部111は、第1鍵情報を用いて、読み出したOSを起動するための認証を行い、当該認証が成功したか否かを確認する(S16)。なお、認証部111による第1鍵情報を用いたOSの認証は、既存の方法によって行われるものとする。
【0159】
認証部111は、上記確認を行うことにより、上記認証が成功したと判定した場合(S16でYES)、当該認証が成功したことを示す認証成功通知をデバイス制御部13に送信する。デバイス制御部13は、この認証成功通知を受信すると、OSを起動させる(S17)。これにより、記録再生装置1におけるOS起動処理が完了する。
【0160】
なお、記録再生装置1は、OSを以前に一度に記憶部15にコピーしておくことにより、上記認証が成功すればOSをコピーする処理を実行することなく記憶部15からOSを起動することができる。これにより読み出す時間を削減でき、情報記録媒体に記録されているOSの起動処理を早めることができる。
【0161】
ここで、S13において、鍵情報読み出し部113が、記録再生制御部12から受信した鍵情報の中に第1鍵情報が存在しないと判定した場合(S13でNO)、当該判定結果を鍵情報管理部112に送信する。
【0162】
鍵情報管理部112は、受信した鍵情報の中に第1鍵情報が存在しないことを示す判定結果を受信すると、後述の初期化処理を行うか否かをユーザに問合せるための問合せ通知を、認証部111を介してデバイス制御部13に送信する。
【0163】
デバイス制御部13は、問合せ通知を受信すると、例えば記録再生装置1に接続された表示装置、音声出力装置(図示せず)などを介して、記録再生装置1に初期化処理を行わせるか否かを問合せるための出力を行う。すなわち、デバイス制御部13は、ユーザに対して初期化処理を行うか否かの問い合わせを行う(S18)。
【0164】
デバイス制御部13は、問合せを行った後、ユーザが初期化処理を行うことを示すユーザ操作を検知した場合(S18でYES)、当該ユーザ操作を検知したことを示す操作検知信号を鍵情報制御部11に送信する。
【0165】
鍵情報制御部11は、操作検知信号を受信すると、初期化処理を行うための制御を行う(S19)。なお、この初期化処理については後述する。また、S19の処理が完了すると、S14の処理に移行する。
【0166】
すなわち、鍵情報生成部1121は、ユーザが初期化処理を行うためのユーザ操作(鍵情報生成部1121に、挿入された光ディスク10の有する第2鍵情報および装置固有情報を用いて第1鍵情報を生成させることを許可する操作)を行った場合に、後述のように、挿入された光ディスク10の有する第2鍵情報を用いて第1鍵情報を生成するものである。
【0167】
また、S15において、認証部111が当該2つの第1鍵情報が一致しないと判定した場合(S15でNO)、当該判定結果を鍵情報管理部112に送信する。鍵情報管理部112は、上記2つの第1鍵情報が一致しないと判定したことを示す判定結果を受信すると、上記と同様、初期化処理を行うか否かをユーザに問合せるための問合せ通知を、認証部111を介してデバイス制御部13に送信する。なお、この後のS20およびS21の処理は、上記S18およびS19の処理と同様である。また、S21の処理が完了すると、S16の処理に移行する。
【0168】
なお、鍵情報管理部112は、S14において、鍵情報保存部115に鍵情報が存在しないことを確認した場合、認証部111にて上記2つの第1鍵情報が一致しないことを示す判定結果を受信した場合と同様、上記問合せ通知を認証部111を介して送信する。これにより、記録再生装置1では、鍵情報保存部115に鍵情報が存在しない場合にも、S20の処理に移行する。
【0169】
なお、S11でNO、S16でNO、S18でNOおよびS20でNOの場合、デバイス制御部13は、記録再生装置1から光ディスク10を排出し(S22)、当該記録再生装置1におけるOS起動処理を完了させる。
【0170】
以上のように、認証部111は、鍵情報読み出し部113によって第1鍵情報が光ディスク10に存在することが確認され、かつ、鍵情報管理部112によって第1鍵情報が鍵情報保存部115に保存されていることが確認された場合に、当該2つの第1鍵情報が一致するか否かを判定する。そして、認証部111は、2つの第1鍵情報が一致すると判定した場合に、OSを利用するための認証を行う。
【0171】
これにより、記録再生装置1は、当該記録再生装置1に挿入されたことのある光ディスク10であることを確認した上で、すなわち、光ディスク10に記録されたOSに対する安全性を十分に確保した上で、OSを利用することができる。
【0172】
〔一時取り出し時の記録再生装置における処理の流れ〕
次に、一時取り出し時の記録再生装置1における処理の流れについて、図6を用いて説明する。図6は、一時取り出し時の記録再生装置1における処理の流れを示すフローチャートである。なお、記録再生装置1は、図4のS4に示すOS通常処理状態にあり、当該記録再生装置1のディスク挿入部には、当該光ディスク10が挿入されている。
【0173】
まず、ユーザが光ディスク10を取り出すために、取り出しボタン(図示せず)を押下するなどの取り出し操作を行うと、デバイス制御部13は、当該取り出し操作を検知する。デバイス制御部13は、取り出し操作を検知すると、ディスク挿入部に光ディスク10の排出指示を送信することにより、当該ディスク挿入部から光ディスク10が排出させる(S34)。
【0174】
なお、光ディスク10が一時的に排出された後、OSの記録された当該光ディスク10以外のディスクが挿入可能となる。例えばCD、DVD、HD−DVD、OSディスク以外のBDなどの光ディスクがその対象となる。
【0175】
S34にて光ディスク10が排出された後、ディスク挿入部に再び光ディスク10が挿入されたとする(S35)。このとき、ディスク装填認識部50(図13)は、当該光ディスク10が記録再生装置1に挿入されたことを検知し、挿入検知信号を記録再生制御部12に送信する。
【0176】
記録再生制御部12は、挿入検知信号を受信すると、光ディスク10のBCAに存在する一部の情報を読み出し、OSが記録された光ディスク10が挿入されたか否かを判定する(S36)。ここで、第1情報記録層102の情報を読み取り、OSが記録された光ディスク10であることを判定してもよい。
【0177】
記録再生制御部12は、OSが記録された光ディスク10が挿入されたと判定した場合(S36でYES)、当該光ディスク10が挿入されたことを示す挿入確認信号を鍵情報読み出し部113に送信する。鍵情報読み出し部113は、挿入確認信号を受信すると、鍵情報を読み出すための読み出し指示を記録再生制御部12に送信する。記録再生制御部12は、読み出し指示を受信すると、挿入された光ディスク10から鍵情報を読み出す。すなわち、鍵情報読み出し部113は、記録再生制御部12を介して、挿入された光ディスク10から鍵情報を読み出す(S37)。
【0178】
次に、記録再生制御部12が鍵情報を読み出すと、当該鍵情報を鍵情報読み出し部113に送信する。鍵情報読み出し部113は、鍵情報を受信すると、この鍵情報の中に第1鍵情報が存在するか否かを判定する(S38)。
【0179】
鍵情報読み出し部113は、記録再生制御部12から受信した鍵情報の中に第1鍵情報が存在すると判定した場合(S38でYES)、当該第1鍵情報を鍵情報管理部112に送信する。鍵情報管理部112は、鍵情報読み出し部113から第1鍵情報を受信すると、鍵情報保存部115に保存されている第1鍵情報を読み出し、これら2つの第1鍵情報を認証部111に送信する。
【0180】
認証部111は、上記2つの第1鍵情報を受信すると、当該2つの第1鍵情報の照合を行う(S39)。すなわち、認証部111は、光ディスク10から読み出した第1鍵情報と、鍵情報保存部115に保存されている第1鍵情報とが一致するか否かを判定する(S40)。
【0181】
認証部111が、上記2つの第2鍵情報が一致したと判定した場合(S40でYES)、記録再生装置1における一時取り出し時の処理が完了する。
【0182】
なお、S38でNOおよびS40でNOの場合、デバイス制御部13は、ディスク挿入部に光ディスク10の排出指示を送信することにより、当該ディスク挿入部から光ディスク10が排出させ(S43)、S35の処理に戻る。なお、S36でNOの場合も同様、S35の処理に戻る。
【0183】
以上のように、デバイス制御部13は、OSの実行中に光ディスク10が挿入されたときに、認証部111によって2つの第1鍵情報が一致すると判定された場合には、当該OSの実行を維持する。
【0184】
これにより、記録再生装置1は、当該記録再生装置1に挿入されたことのある光ディスク10であることを確認した上で、すなわち、光ディスク10に記録されたOSに対する安全性を十分に確保した上で、OSを利用することができる。
【0185】
〔OS終了時の記録再生装置における処理の流れ〕
次に、OS終了時の記録再生装置1における処理(OS終了処理)の流れについて、図7を用いて説明する。図7は、OS終了時の記録再生装置1における処理の流れを示すフローチャートである。
【0186】
まず、ユーザがOSを終了するための操作(OSの終了オプションを起動する、記録再生装置1の電源を切るなどの操作)を行うと、デバイス制御部13は、終了検知信号を記録再生制御部12に送信する。
【0187】
記録再生制御部12は、終了検知信号を受信すると、記録再生装置1で使用中のOSを記録している光ディスク10が挿入されているか否かを判定する(S51)。
【0188】
記録再生制御部12は、OSの記録された光ディスク10がディスク挿入部に挿入されていると判定した場合(S51でYES)、記憶部15に保存されているユーザ設定情報を読み出す。このとき、記録再生制御部12は、鍵情報管理部112に記録再生装置1の装置固有情報を読み出すように指示することにより、鍵情報管理部112に鍵情報保存部115から当該装置固有情報を読み出させる。そして、記録再生制御部12は、ユーザ設定情報と装置固有情報とを対応付けて、光ディスク10の所定の領域(具体的には、第2情報記録層104のユーザデータ領域107)に記録する(S52)。
【0189】
なお、記録再生制御部12は、ユーザ設定情報と装置固有情報とを対応付けて記録してもよい。これにより、記録再生装置1は、ユーザ設定情報がどの記録再生装置において記録されたものであるかを識別することが可能となる。
【0190】
記録再生制御部12は、光ディスク10にユーザ設定情報を記録すると、記録の完了を示す情報記録完了通知を、鍵情報読み出し部113または鍵情報記録消去部114を介して、鍵情報管理部112に送信する。鍵情報管理部112は、情報記録完了通知を受信すると、鍵情報保存部115に鍵情報が存在するか否かを確認する(S53)。そして、鍵情報管理部112は、鍵情報保存部115に鍵情報の存在を確認することにより、当該鍵情報の中に第1鍵情報が存在するか否かを判定する(S54)。
【0191】
鍵情報管理部112は、鍵情報保存部115に第1鍵情報が保存されていないと判定した場合(S54でYES)、当該判定結果を鍵情報読み出し部113に送信する。鍵情報読み出し部113は、鍵情報保存部115に第1鍵情報が保存されていることを示す判定結果を受信すると、鍵情報を読み出すための読み出し指示を記録再生制御部12に送信する。これにより、鍵情報読み出し部113は、光ディスク10に記録されている鍵情報を確認する(S55)。
【0192】
記録再生制御部12は、読み出し指示を受信すると、挿入されている光ディスク10から鍵情報を読み出し、当該読み出した鍵情報を鍵情報読み出し部113に送信する。鍵情報読み出し部113は、鍵情報を受信すると、この鍵情報の中に第1鍵情報が存在するか否かを判定する(S56)。
【0193】
鍵情報読み出し部113は、受信した鍵情報の中に第1鍵情報が存在すると判定した場合(S56でYES)、当該判定結果を鍵情報管理部112に送信する。鍵情報管理部112は、光ディスク10の有する鍵情報の中に第1鍵情報が存在することを示す判定結果を受信すると、OSの立ち下げ処理を開始するための立ち下げ指示信号をデバイス制御部13に送信する。デバイス制御部13は、立ち下げ指示信号を受信すると、使用状態にあるOSの立ち下げ処理を開始する(S57)。そして、記録再生装置1は、デバイス制御部13によるOSの立ち下げ処理が完了することにより、OS終了処理を完了する。
【0194】
ここで、S51において、記録再生制御部12は、記録再生装置1で使用中のOSを記録している光ディスク10がディスク挿入部に挿入されていないと判定した場合(S51でNO)、当該判定結果をデバイス制御部13に送信する。
【0195】
デバイス制御部13は、光ディスク10がディスク挿入部に挿入されていないことを示す判定結果を受信すると、上記使用中のOSの記録された光ディスク10をディスク挿入部に挿入させるように、ユーザに勧告を行う(S58)。デバイス制御部13は、例えば記録再生装置1に接続された表示装置、音声出力装置(図示せず)などを介して、OSの記録された光ディスク10の挿入をユーザに促す。なお、S58の処理が完了すると、S51の処理に戻る。
【0196】
また、S54において、鍵情報管理部112は、鍵情報保存部115に第1鍵情報が保存されていないと判定した場合(S54でNO)、光ディスク10から第1鍵情報を読み出すように、鍵情報読み出し部113に指示する。
【0197】
具体的には、鍵情報管理部112は、光ディスク10から第1鍵情報を読み出すための読み出し指示を、鍵情報読み出し部113に送信する。鍵情報読み出し部113は、この読み出し指示を記録再生制御部12に送信することにより、記録再生制御部12に、光ディスク10に記録された第1鍵情報を読み出させる。すなわち、鍵情報読み出し部113は、記録再生制御部12を介して、光ディスク10から第1鍵情報を読み出す(S59)。
【0198】
鍵情報読み出し部113は、記録再生制御部12を介して第1鍵情報を読み出すと、当該第1鍵情報を鍵情報管理部112に送信する。そして、鍵情報管理部112は、受信した第1鍵情報を鍵情報保存部115に保存する(S60)。なお、S60の処理後、S57の処理に移行する。
【0199】
また、S56において、鍵情報読み出し部113は、受信した鍵情報の中に第1鍵情報が存在しないと判定した場合(S56でNO)、当該判定結果を鍵情報管理部112に送信する。
【0200】
鍵情報管理部112は、光ディスク10の有する鍵情報の中に第1鍵情報が存在しないことを示す判定結果を受信すると、鍵情報保存部115に保存されている第1鍵情報を読み出し、鍵情報記録消去部114に送信する。
【0201】
鍵情報記録消去部114は、第1鍵情報を受信すると、当該第1鍵情報と、当該第1鍵情報を光ディスク10への記録を指示するための記録指示信号とを、記録再生制御部12に送信する。記録再生制御部12は、第1鍵情報および記録指示信号を受信すると、当該第1鍵情報を光ディスク10(具体的には、鍵情報領域109)に記録する。すなわち、鍵情報記録消去部114は、記録再生制御部12を介して、鍵情報保存部115に保存されている第1鍵情報を光ディスク10に記録する(S61)。そして、S61の処理後、S57の処理に移行する。
【0202】
以上のように、記録再生装置1では、デバイス制御部13が実行中のOSを終了させるときに、光ディスク10に第1鍵情報が存在しない場合には、鍵情報保存部115に保存された第1鍵情報を当該光ディスク10に記録する。同様に、鍵情報保存部115に第1鍵情報が存在しない場合には、光ディスク10に記録された第1鍵情報を鍵情報保存部115に保存する。
【0203】
これにより、記録再生装置1は、OSの終了時に、光ディスク10および鍵情報保存部115に第1鍵情報が存在する状態にすることができるので、これら2つの第1鍵情報が一致するか否かを判定することにより、OSの再度の認証を確実に行うことができる。
【0204】
また、記録再生装置1は、記録再生制御部12が、OSに対してユーザが設定したユーザ設定情報を光ディスク10に記録するので、光ディスク10を取り出し、再挿入した後、当該記録再生装置1または他の記録再生装置にてOSが利用されるときに、当該OSに対するユーザ設定を利用することができる。
【0205】
〔初期化時の記録再生装置における処理の流れ〕
次に、光ディスク10に記録されたOSを記録再生装置1の記憶部15に保存することにより、記憶部15を初期化するときの当該記録再生装置1における処理の流れの一例について、図8を用いて説明する。図8は、光ディスク10に記録されたOSを記録再生装置1の記憶部15に保存することにより、記憶部15を初期化するときの当該記録再生装置1における処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、OSを記録再生装置1の記録部15に保存する処理は、主に、記録再生装置1により光ディスク10を始めて使用される場合に行われる。
【0206】
図8に示す処理は、S19およびS21の処理(初期化処理)で行われる処理である。すなわち、ユーザが初期化処理を行うことを示すユーザ操作をデバイス制御部13により取得された場合に行われる処理である。
【0207】
ここでは、ディスク挿入部に挿入される光ディスク10は、OSが記録されたものである。また、光ディスク10に記録されたOSは、第1鍵情報、または、当該第1鍵情報とは異なる鍵情報(但し、第1鍵情報にて復号可能な鍵情報)にて暗号化されているものとする。
【0208】
なお、初期化時に記憶部15に保存されるOSは、暗号化されていなくてもよく、その場合には、以下のS75の処理は行われない(すなわち、S74の処理後、S76の処理に移行する)ものとする。
【0209】
まず、鍵情報制御部11がデバイス制御部13から上記操作検知信号を受信すると、記録再生制御部12は、図5に示すS11の処理を行い、OSが記録された光ディスク10が挿入されたと判定した場合には、当該光ディスク10に記録されたOSを読み出す。そして、記録再生制御部12は、光ディスク10からOSを読み出したことを示す読み出し通知を鍵情報読み出し部113に送信する。このとき、記録再生制御部12は、光ディスク10から読み出したOSを記憶部15に一時保存する。
【0210】
また、鍵情報制御部11が上記操作検知信号を受信すると、鍵情報読み出し部113は、S12と同様の処理を行うことにより、記録再生制御部12を介して、挿入された光ディスク10から第2鍵情報を読み出す(S71)。
【0211】
鍵情報読み出し部113は、第2鍵情報を読み出すと、当該第2鍵情報を鍵情報管理部112に送信する。鍵情報管理部112は、第2鍵情報を受信すると、鍵情報生成部1121に当該第2鍵情報と鍵情報保存部115に保存されている装置固有情報とを用いて第1鍵情報を生成させる(S72)。
【0212】
鍵情報管理部112は、鍵情報生成部1121に第1鍵情報を生成させると、当該第1鍵情報を光ディスク10に記録するように、鍵情報記録消去部114に指示する。つまり、鍵情報記録消去部114は、鍵情報生成部1121が生成した第1鍵情報を光ディスク10に記録する(S73)。このときの具体的な処理については、S54でNOである場合の処理と同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0213】
記録再生制御部12は、光ディスク10に第1鍵情報を記録すると、記録の完了を示す鍵記録完了通知を、鍵情報記録消去部114を介して鍵情報管理部112に送信する。鍵情報管理部112は、鍵記録完了通知を受信すると、鍵情報生成部1121が生成した第1鍵情報を鍵情報保存部115に保存する(S74)。
【0214】
鍵情報管理部112は、鍵情報保存部115に第1鍵情報を保存すると、保存の完了を示す保存完了通知を暗号復号部14に送信する。暗号復号部14は、保存完了通知を受信すると、鍵情報保存部115から第1鍵情報(すなわち、鍵情報生成部1121が生成した第1鍵情報)を読み出す。このとき、暗号復号部14は、記録再生制御部12が記憶部15に一時保存したOSを読み出す。
【0215】
暗号復号部14は、第1鍵情報およびOSを読み出すと、当該第1鍵情報を用いて、暗号化されているOSの復号化を行う(S75)。なお、暗号復号部14による第1鍵情報を用いたOSの復号化は、既存の方法によって行われるものとする。
【0216】
暗号復号部14は、OSの復号化が完了すると、当該復号化したOSを記録再生制御部12に送信する。記録再生制御部12は、復号化されたOSを受信すると、当該OSを記憶部15に保存する(S76)。
【0217】
また、記録再生制御部12は、OSを記憶部15に保存すると、光ディスク10(具体的には、第2情報記録層104のユーザデータ領域107)に記録されたユーザ設定情報などデータを消去する(S77)。
【0218】
以上のように、鍵情報生成部1121は、光ディスク10に記録された、他の光ディスク10との識別のための固有情報である第2鍵情報、および、他の記録再生装置との識別のための固有情報である装置固有情報の少なくとも一方を用いて、光ディスク10に記録されたOSの利用を許可するための第1鍵情報を生成する。そして、鍵情報記録消去部114は、鍵情報生成部1121が生成した第1鍵情報を光ディスク10に記録する。
【0219】
これにより、記録再生装置1は、光ディスク10に記録されたOSに対する安全性(ライセンスの保護)を十分に確保した上で、記録再生装置にて当該OSを利用することができる。
【0220】
さらに、鍵情報管理部112は、鍵情報生成部1121が生成した第1鍵情報を、鍵情報保存部115に保存する。これにより、記録再生装置1は、鍵情報保存部115に保存された第1鍵情報を用いて、光ディスク10が挿入されたときに、挿入されたことのある光ディスク10であるか否かを識別することを可能とする。
【0221】
さらに、鍵情報読み出し部113によって第1鍵情報が光ディスク10に存在しないことが確認され、かつ、鍵情報管理部112によって第1鍵情報が鍵情報保存部115に保存されていないことが確認された場合に、鍵情報記録消去部114は、鍵情報生成部1121が生成した第1鍵情報を光ディスク10に記録し、鍵情報管理部112は、鍵情報生成部1121が生成した第1鍵情報を鍵情報保存部115に保存する。
【0222】
これにより、記録再生装置1は、光ディスク10に第1鍵情報が存在しないので、当該光ディスク10が未使用であると判断して、第1鍵情報の記録および保存を行うことができる。また、記録再生装置1は、上記記録および保存を行うことにより、この光ディスク10が次に挿入されるときに、当該光ディスク10を挿入されたことのあるものとして識別することを可能とする。
【0223】
さらに、鍵情報生成部1121は、光ディスク10および鍵情報保存部115に存在する2つの第1鍵情報が一致しないと認証部111が判定した場合に、または、光ディスク10および鍵情報保存部115のどちらかにだけ第1鍵情報が記録または保存されていると判定された場合に、ユーザ操作に応じて第1鍵情報を生成する。すなわち、記録再生装置1は、実行したOSを有する光ディスク10とは異なる他の光ディスクが挿入されたことを認識した上で、挿入された光ディスク10のOSの利用を許可するための第1鍵情報をユーザ操作に応じて生成することができる。
【0224】
これにより、記録再生装置1は、すでに他の記録再生装置にて使用された光ディスク10が挿入された場合でも、ユーザ操作に応じて、当該光ディスク10のOSの利用を許可することができる。従って、記録再生装置1は、光ディスク10に記録されたOSに対する安全性を十分に確保するとともに、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0225】
つまり、光ディスク10のOSをユーザの利便性のために複数の記録再生装置で利用可能とするが、初期化により第1鍵情報の生成とユーザデータ領域107のユーザ設定情報およびユーザデータが消去されることで、過去に利用した記録再生装置1で使用した第1鍵情報とユーザ設定情報とを他の記録再生装置で使えなくすることができる。従って、複数の記録再生装置で上記OSを使用する場合でも個人データを読み取られるリスクを発生させることがないので、当該OSに対する安全性を高めることができる。また、OSを有する光ディスク10が盗難にあった場合でも、ユーザ設定情報およびユーザデータが消去されるため、その内容を知られることを防ぐことができる。
【0226】
さらに、記録再生装置1は、暗号復号部14を備えることにより、OSが暗号化されている場合であっても、復号して利用することができる。また、光ディスク10は、OSが暗号化されていることにより、例えばOSが不正コピーされた場合であっても、情報漏れを防ぐことができる。
【0227】
また、光ディスク10に記録されたOSは、第1情報記録層102に記録されているので、通常、他の情報に書き換えることができない。すなわち、光ディスク10に記録されたOSは、光ディスク10に最初に記録されたときの状態(初期状態)である。
【0228】
従って、光ディスク10に記録されたOSを記録再生装置1の記憶部15に保存することにより、当該OSが記録再生装置1により使用された結果、変更された場合であっても、当該OSを初期状態に戻すこと(初期化すること)ができる。
【0229】
さらに、第2情報記録層104(記録可能領域)の情報を消去しない構成としてもよい。この場合、OSのみが初期状態になることにより、ユーザ設定情報やユーザデータとOSとの間の相関がとれなくなる。これを繰り返すことにより、OSを正常に使用できなくなり、第2情報記録層104を消去することと同じ効果が得られる。
【0230】
また、第2情報記録層104のユーザデータ領域107に記録されているデータ、プログラム、コンテンツなどの利用認証に第1鍵情報による認証が必要となる構成としてもよい。これにより、OSだけでなく、ユーザ設定情報(ユーザデータ)の安全性も確保できる。
【0231】
〔実施形態2〕
次に、本発明の別の実施形態について、図9から図12に基づいて説明すると以下の通りである。ここでは、記録再生装置1の変形例である記録再生装置1aが光ディスク10に記録されている第3、第4鍵情報を用いる場合について説明する。
【0232】
なお、実施形態1と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付記し、その説明は省略する。
【0233】
〔制御部の変形例〕
次に、図1に示す記録再生装置1の変形例である記録再生装置1aにおける制御部20の構成について、図9を用いて説明する。図9は、本実施形態に係る記録再生装置1の変形例(記録再生装置1a)における制御部20aの構成を示すブロック図である。
【0234】
記録再生装置1aは、図9に示すように、制御部20の代わりに制御部20aを備えている。また、制御部20aは、装置種別判定部116(装置種別判定手段)および装置限定部117(装置限定手段)を含む鍵情報制御部11aを備えている。すなわち、本実施形態に係る記録再生装置1aは、制御部20aが装置種別判定部116および装置限定部117を備えている点で、実施形態1に係る記録再生装置1の制御部20とは異なる。
【0235】
装置種別判定部116は、光ディスク10に記録されている第3鍵情報と、鍵情報保存部115に保存されている装置固有情報に含まれる機種情報とが一致するか否かを判定するものである。これにより、装置種別判定部116は、光ディスク10が挿入されている記録再生装置1aによって、光ディスク10に記録されているOSを起動させることが可能であるか否かを判定する。
【0236】
なお、機種情報は、装置固有情報に含まれるものでなくてもよく、記録再生装置1の機種を示す情報であればどのような情報であってもよい。
【0237】
装置限定部117は、光ディスク10に記録されている第4鍵情報に、当該光ディスク10が挿入されている記録再生装置1の装置固有情報が存在するか否かを判定するものである。また、装置限定部117は、当該装置固有情報が第4鍵情報の中に存在しなかった場合に、当該装置固有情報を当該第4鍵情報として光ディスク10に記録可能であるか否かを判定するものである。
【0238】
また、鍵情報制御部11aが装置種別判定部116および装置限定部117を備えているので、鍵情報管理部112がこれら部材を管理する点についても実施形態1とは異なる。
【0239】
〔OS起動時の記録再生装置(変形例)における処理〕
次に、OS起動時の記録再生装置1aにおける処理(OS起動処理)について、図10を用いて説明する。図10は、OS起動時の記録再生装置1aにおける処理を示すフローチャートである。
【0240】
なお、図10に示すS81〜S86、S89〜S93およびS96の処理については、図5に示す処理と同様であるため、ここではその説明を省略する。つまり、図10に示す処理は、図5に示すS16およびS17の処理の間に、S87、S88、S94およびS95の処理が追加されたものである。
【0241】
認証部111は、光ディスク10に記録されたOSを起動するための認証に成功したと判定した場合(S86でYES)、当該認証が成功したことを示す認証成功通知を装置種別判定部116に送信する。装置種別判定部116は、認証成功通知を受信すると、光ディスク10から第3鍵情報を読み出すように、鍵情報管理部112を介して鍵情報読み出し部113に指示する。なお、このときの具体的な処理については、S54でNOである場合の処理と同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0242】
鍵情報読み出し部113は、記録再生制御部12を介して第3鍵情報を読み出すと、当該第3鍵情報を、鍵情報管理部112を介して装置種別判定部116に送信する。装置種別判定部116は、鍵情報管理部112から第3鍵情報を受信すると、鍵情報保存部115に保存されている装置固有情報を読み出す。
【0243】
装置種別判定部116は、光ディスク10から読み出された第3鍵情報と、鍵情報保存部115に保存されている装置固有情報に含まれる機種を示す機種情報との照合を行う。すなわち、装置種別判定部116は、光ディスク10に記録された第3鍵情報と、機種情報とが一致するか否かを判定する(S87)。
【0244】
これにより、記録再生装置1aは、挿入された光ディスク10が当該記録再生装置1aで使用可能か否かを判定することができる。すなわち、光ディスク10は、第3鍵情報の示す記録再生装置1aの機種でのみ使用できるので、当該光ディスク10の安全性をさらに向上させることができる。さらに、記録再生装置1aは、特定のアプリケーションを、対象OSを利用するユーザに提供することもできる。
【0245】
装置種別判定部116は、第3鍵情報と装置固有情報とが一致すると判定した場合(S87でYES)、当該判定結果を装置限定部117に送信する。装置限定部117は、第3鍵情報と装置固有情報とが一致したことを示す判定結果を受信すると、光ディスク10から第4鍵情報を読み出すように、鍵情報管理部112を介して鍵情報読み出し部113に指示する。なお、このときの具体的な処理については、上記第3鍵情報を読み出すときと同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0246】
鍵情報読み出し部113は、記録再生制御部12を介して第4鍵情報を読み出すと、当該第4鍵情報を、鍵情報管理部112を介して装置限定部117に送信する。装置限定部117は、鍵情報読み出し部113から第4鍵情報を受信すると、鍵情報保存部115に保存されている装置固有情報を読み出す。
【0247】
装置限定部117は、光ディスク10から読み出された第4鍵情報と、装置固有情報との照合を行う。すなわち、装置限定部117は、光ディスク10に記録された第4鍵情報と、鍵情報保存部115に保存されている装置固有情報とが一致するか否かを判定することにより、当該第4鍵情報の中に、当該光ディスク10が挿入されている記録再生装置1aを示す装置固有情報が存在するか否かを判定する(S88)。
【0248】
装置限定部117は、上記装置固有情報と一致する第4鍵情報があると判定した場合(S88でYES)、当該判定結果をデバイス制御部13に送信する。デバイス制御部13は、装置固有情報と一致する第4鍵情報があることを示す判定結果を受信すると、記憶部15に保存しているOSを起動させる(S89)。これにより、記録再生装置1aにおけるOS起動処理が完了する。
【0249】
一方、装置限定部117は、上記装置固有情報と一致する第4鍵情報がないと判定した場合(S88でNO)、当該装置固有情報を第4鍵情報として光ディスク10に記録可能であるか否かを判定する(S94)。なお、装置限定部117は、例えば第4鍵情報を受信するときに、第4鍵情報に含まれる、当該第4鍵情報として記録可能な残容量を示す残容量情報を受信していてもよい。
【0250】
装置限定部117は、装置固有情報を第4鍵情報として光ディスク10に記録可能であると判定した場合(S94でYES)、光ディスク10の所定の領域(具体的には、鍵情報領域109)に当該装置固有情報を第4鍵情報として記録するように、鍵情報記録消去部114(鍵情報記録手段、第4鍵情報記録手段)に指示する。鍵情報記録消去部114は、この指示を受信すると、記録再生制御部12を介して、装置固有情報を新規の第4鍵情報として光ディスク10の鍵情報領域109に記録する(S95)。なお、S95の処理後、S89の処理に移行する。
【0251】
また、S86でNO、S87でNO、S90でNO、S92でNOおよびS94でNOの場合、図5に示す場合と同様、デバイス制御部13は、記録再生装置1aから光ディスク10を排出することにより(S96)、当該記録再生装置1aにおけるOS起動処理を完了させる。
【0252】
なお、図10に示す処理では、認証部111による処理(S86)後に、装置種別判定部116による処理(S87)および装置限定部117による処理(S88、S94、S95)の処理が行われているが、これに限られたものではない。すなわち、装置種別判定部116および装置限定部117による処理後に、認証部111による認証が行われてもよい。
【0253】
また、図10に示す処理では、装置種別判定部116による処理および装置限定部117による処理が行われているが、これに限らず、どちらかの処理だけが行われてもよい。
【0254】
以上のように、認証部111は、装置種別判定部116が機種情報と第3鍵情報とが一致すると判定した場合に認証を行う。これにより、記録再生装置1は、光ディスク10に設定された記録再生装置の機種以外の機種では利用することができないため、第1情報の利用を制限される。
【0255】
また、認証部111は、装置限定部117が機種情報と第4鍵情報とが一致すると判定した場合に認証を行う。これにより、記録再生装置1は、光ディスク10に設定された記録再生装置以外の装置では利用することができないため、第1情報の利用を制限される。
【0256】
従って、記録再生装置1は、装置種別判定部116および装置限定部117を備えたことにより、OSに対する安全性を十分に確保しながら、当該第1情報を利用することができる。
【0257】
〔一時取り出し時の記録再生装置(変形例)における処理の流れ〕
次に、一時取り出し時の記録再生装置1aにおける処理の流れについて、図11を用いて説明する。図11は、一時取り出し時の記録再生装置1aにおける処理の流れを示すフローチャートである。
【0258】
なお、図11に示すS101〜S107の処理については、図6に示す処理と同様であるため、ここではその説明を省略する。つまり、図11に示す処理は、図6に示すS40の処理後に、S108およびS109の処理が追加されたものである。
【0259】
認証部111が、2つの第1鍵情報が一致したと判定した場合(S107でYES)、当該判定結果を装置種別判定部116に送信する。装置種別判定部116は、2つの第1鍵情報が一致したことを示す判定結果を受信すると、光ディスク10から第3鍵情報を読み出すように、鍵情報管理部112に指示する。鍵情報管理部112は、当該指示を受信すると、光ディスク10から第3鍵情報を読み出すための読み出し指示を鍵情報読み出し部113に送信する。鍵情報読み出し部113は、読み出し指示を受信すると、記録再生制御部12を介して第3鍵情報を読み出し、当該第3鍵情報を、鍵情報管理部112を介して装置種別判定部116に送信する。
【0260】
装置種別判定部116は、図10に示すS87の処理と同様、光ディスク10から読み出された第3鍵情報と、鍵情報保存部115に保存されている装置固有情報の機種を示す情報とが一致するか否かを判定する(S108)。
【0261】
装置種別判定部116は、第3鍵情報と装置固有情報とが一致すると判定した場合(S108でYES)、当該判定結果を装置限定部117に送信する。装置限定部117は、図10に示すS88の処理と同様、鍵情報読み出し部113が光ディスク10から読み出した第4鍵情報と、鍵情報保存部115に保存されている装置固有情報とが一致するか否かを判定する(S109)。
【0262】
装置限定部117は、上記装置固有情報と一致する第4鍵情報があると判定した場合(S109でYES)、記録再生装置1における一時取り出し時の処理が完了する。
【0263】
なお、S105でNOおよびS107〜S109でNOの場合、デバイス制御部13は、ディスク挿入部から光ディスク10が排出させ(S110)、S102の処理に戻る。なお、S103でNOの場合も同様、S1102の処理に戻る。
【0264】
〔初期化時の記録再生装置における処理の流れ〕
次に、光ディスク10に記録されたOSを記録再生装置1aの記憶部15に保存するときの当該記録再生装置1aにおける処理の流れについて、図12を用いて説明する。図12は、光ディスク10に記録されたOSを記録再生装置1aの記憶部15に保存するときの当該記録再生装置1aにおける処理の流れを示すフローチャートである。
【0265】
なお、図12に示すS122およびS128の処理については、図8の処理と同様であるため、ここではその説明を省略する。つまり、図12に示す処理は、図8に示す処理に、S121およびS129の処理が追加されたものである。
【0266】
まず、図10に示すS87の処理と同様、装置種別判定部116は、光ディスク10に記録された第3鍵情報と、鍵情報保存部115に保存されている装置固有情報の機種を示す情報とが一致するか否かを判定する(S121)。
【0267】
装置種別判定部116は、第3鍵情報と装置固有情報とが一致すると判定した場合(S121でYES)、当該判定結果を、鍵情報管理部112に送信する。鍵情報管理部112は、第3鍵情報と装置固有情報とが一致することを示す判定結果を受信すると、第2鍵情報を読み出すための読み出し指示を記録再生制御部12に送信することにより、S122に示す処理を行う。
【0268】
その後、S122〜S128の処理が行われる。S128において、記録再生制御部12は、ユーザ設定情報などのデータを消去すると、データの消去が完了したことを示すデータ消去完了通知を、鍵情報記録消去部114(または鍵情報読み出し部113)および鍵情報管理部112を介して装置限定部117に送信する。
【0269】
装置限定部117は、データ消去完了通知を受信すると、図10に示すS95と同様、鍵情報保存部115に保存されている装置固有情報を、第4鍵情報として光ディスク10に記録するように鍵情報記録消去部114に指示する。これにより、鍵情報記録消去部114は、記録再生制御部12を介して、装置固有情報を第4鍵情報として光ディスク10に保存する(S129)。
【0270】
なお、装置固有情報を第4の鍵情報として光ディスク10に記録する代わりに、装置固有情報を含んだ第1鍵情報を複数個(例えば3個)記録できる構成としてもよい。すなわち、光ディスク10は、鍵情報領域109に、さらに、複数個の第1鍵情報が記録可能であってもよい。
【0271】
これにより、複数(例えば3個、すなわち光ディスク10に記録された第1鍵情報の個数)の記録再生装置において、光ディスク10を利用することが可能となる。一方、4個以上(光ディスク10に記録された第1鍵情報の個数より多い)の記録再生装置では光ディスク10を利用することができないため、第1情報の利用を制限することができる。
【0272】
さらに、初期化時にS127およびS128の処理を実行しない構成であってもよい。これにより、第4鍵情報によって記録再生装置を限定した範囲内で、OSを初期化することなく利用可能となり、ユーザの利便性が向上する。
【0273】
〔補足〕
最後に、本実施形態に係る記録再生装置1、1aの各ブロック、特に鍵情報制御部11(認証部111、鍵情報管理部112(鍵情報生成部1121)、鍵情報読み出し部113、鍵情報記録消去部114、装置種別判定部116および装置限定部117)、記録再生制御部12、デバイス制御部13および暗号復号部14は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0274】
すなわち、本実施形態に係る記録再生装置1、1aは、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(Central Processing Unit)、上記プログラムを格納したROM(Read Only Memory)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである記録再生装置1、1aの制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記記録再生装置1、1aに供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0275】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0276】
また、本実施形態に係る記録再生装置1、1aを通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを、通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【0277】
〔本発明の別の表現〕
なお、本発明は、以下のようにも表現できる。
【0278】
すなわち、本発明に係る記録再生装置は、上記記載の情報記録媒体を対象とし、情報記録媒体から前記第一の鍵情報を読み出す鍵情報読み出し手段と、当該第一の鍵情報を用いて情報の利用許可認証を行う認証手段と、読み出した当該第一の鍵情報を保存する鍵情報保存手段と、前記第一の鍵情報の記録または消去を行う鍵情報記録消去手段を備え、情報記録媒体を取り出す際には、前記第一の鍵情報を鍵情報読み出し手段により読み出し、鍵情報保存手段に保存することが好ましい。
【0279】
また、本発明に係る記録再生装置は、上記記載の情報記録媒体を対象とし、情報記録媒体に記録あるいは、鍵情報保存手段に保存されている鍵情報の管理を行う鍵情報管理手段をさらに備え、前記鍵情報管理手段は、オペレーティングシステムを実行していない状態で、情報記録媒体が挿入された際に、前記第一の鍵情報を情報記録媒体から読み出し、当該第一の鍵情報が記録されておらず、かつ、前記鍵情報保存手段に前記第一の鍵情報が保存されていない場合に、第二の鍵情報を少なくとも用いて鍵情報を新たに作成し、情報記録媒体の記録可能領域に記録し、前記鍵情報保存手段に保存することが好ましい。
【0280】
また、本発明に係る記録再生装置は、上記記載の情報記録媒体を対象とし、前記鍵情報管理手段は、オペレーティングシステムを実行している状態で、情報記録媒体が挿入された際に、情報記録媒体と前記鍵情報保存手段から前記第一の鍵情報を読み出し、どちらかの鍵情報が無い、または鍵情報が一致していない場合に、第二の鍵情報を少なくとも用いて鍵情報を新たに作成し、情報記録媒体の記録可能領域に記録し、前記鍵情報保存手段に保存することが好ましい。
【0281】
また、本発明に係る記録再生装置は、上記記載の情報記録媒体を対象とし、前記鍵情報管理手段は、情報記録媒体が挿入された際に、前記第一の鍵情報を情報記録媒体から読み出し、当該第一の鍵情報が記録されており、かつ、前記鍵情報保存手段に前記第一の鍵情報が保存されている場合に、前記認証手段により二つの鍵情報が一致しているかを判別させ、一致していれば、情報の利用を開始することが好ましい。
【0282】
また、本発明に係る記録再生装置は、上記記載の情報記録媒体を対象とし、前記鍵情報管理手段は、オペレーティングシステムの実行を終了する際に、前記第一の鍵情報を情報記録媒体の記録可能領域に記録し、鍵情報保存手段に保存するよう制御することが好ましい。
【0283】
また、本発明に係る記録再生装置は、記録可能領域に、少なくとも一つの記録再生装置において利用者が設定した環境設定情報を記録再生装置固有の識別情報と共に記録することが好ましい。
【0284】
また、本発明に係る記録再生装置は、前記第二の鍵情報は、BCAコード情報を少なくとも含んでいることが好ましい。
【0285】
また、本発明に係る記録再生装置は、情報暗号復号手段をさらに備え、前記第一の鍵情報は、再生専用領域に記録された情報の復号化を行うための鍵情報を含み、読み出した前記第一の鍵情報を用いて、前記情報暗号化複合化手段は、再生専用領域に記録された情報の復号を行うことが好ましい。
【0286】
また、本発明に係る記録再生装置は、前記第一の鍵情報は、記録可能領域のユーザーデータ領域とは異なる領域に記録されており、前記鍵情報読み出し手段は、ユーザー領域とは異なる領域から前記第一の鍵情報を読み出すことが好ましい。
【0287】
また、本発明に係る記録再生装置は、装置種別判別手段をさらに備え、前記情報記録媒体に対し、前記再生専用領域または前記記録可能領域に記録された情報が利用可能な記録再生装置の情報を第三の鍵情報として記録可能領域に記録し、前記認証手段は、前記鍵情報読み出し手段により読み出された当該第三の鍵情報が、装置種別判別手段に予め登録されている種類の記録再生装置の鍵情報と一致する場合にのみ前記情報を利用可能とすることが好ましい。
【0288】
また、本発明に係る記録再生装置は、装置限定手段をさらに備え、前記鍵情報記録消去手段は、前記情報記録媒体に対し、再生専用領域に記録された情報を利用した記録再生装置の装置固有の情報を第四の鍵情報として記録可能領域に記録し、前記認証手段は、情報記録媒体から前記鍵情報読み出し手段により読み出された当該第四の鍵情報が、前記装置限定手段に保存されている第四の鍵情報に含まれる場合にのみ前記情報を利用可能とすることが好ましい。
【0289】
また、本発明に係る情報記録媒体は、再生専用領域と記録可能領域を持つ情報記録媒体において、記録可能領域に記録されている第一の鍵情報と、前記第一の鍵情報を用いて再生専用領域に記録されている情報の利用許可認証を行うことを特徴としている。
【0290】
また、本発明に係る情報記録媒体は、前記第一の鍵情報は、情報記録媒体固有の第二の鍵情報を少なくとも含む情報から作成されることが好ましい。
【0291】
また、本発明に係る情報記録媒体は、再生専用領域に記録されている情報は、オペレーティングシステムであり、記録再生装置上の装置内記憶手段で起動され、記録可能領域にデータを保存することが好ましい。
【0292】
また、本発明に係る情報記録媒体は、記録可能領域に、少なくとも一つの記録再生装置において利用者が設定した環境設定情報を記録再生装置固有の識別情報と共に記録することが好ましい。
【0293】
また、本発明に係る情報記録媒体は、少なくとも一つの再生専用層と少なくとも一つの記録可能層を持つ多層構造であることが好ましい。
【0294】
また、本発明に係る情報記録媒体は、記録可能領域に記録された前記第一の鍵情報は、再生専用領域に記録された情報の復号化を行うための鍵情報を含むことが好ましい。
【0295】
また、本発明に係る情報記録媒体は、前記第一の鍵情報は、記録可能領域のユーザーデータ領域とは異なる領域に記録されていることが好ましい。
【0296】
また、本発明に係る情報記録媒体は、前記再生専用領域と前記記録可能領域に記録された情報が利用可能な記録再生装置の情報を第三の鍵情報として記録可能領域に記録されていることが好ましい。
【0297】
また、本発明に係る情報記録媒体は、再生専用領域に記録された情報を利用した記録再生装置の装置固有の情報を第四の鍵情報として記録可能領域に記録されていることが好ましい。
【0298】
本発明は上述した各実施の形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施の形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施の形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0299】
本発明に係る記録再生装置および情報記録媒体は、当該情報記録媒体に記録されたソフトウェアまたはコンテンツなどに対する安全性を十分に確保した上で、複数の記録再生装置にて利用するシステムに適用することができる。なお、上記情報記録媒体としては、光ディスクに限らず、半導体メモリ、HDD(Hard Disk Drive)、リムーバブルディスクなどにも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0300】
【図1】本発明の一実施形態を示すものであり、記録再生装置における制御部の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態を示すものであり、光ディスクの概略構成の一例を示す断面図である。
【図3】同図(a)は、光ディスクの第1、第2情報記録層のより具体的な構成を示す断面図であり、同図(b)は、第2情報記録層の鍵情報領域に記録される情報の一例を示す図である。
【図4】図1に示す記録再生装置がOSを起動したときの処理の一般的な流れを示すフローチャートである。
【図5】図1に示す記録再生装置におけるOS起動時の処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】図1に示す記録再生装置における一時取り出し時の処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】図1に示す記録再生装置におけるOS終了時の処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】図2に示す光ディスクに記録されたOSを、図1に示す記録再生装置の記憶部に保存するとき(初期化時)の当該記録再生装置における処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図9】本発明の別の一実施形態を示すものであり、図1に示す記録再生装置の変形例における制御部の構成を示すブロック図である。
【図10】図9に示す記録再生装置におけるOS起動時の処理を示すフローチャートである。
【図11】図9に示す記録再生装置における一時取り出し時の処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】図2に示す光ディスクに記録されたOSを、図9に示す記録再生装置の記憶部に保存するとき(初期化時)の当該記録再生装置における処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】本発明の一実施形態を示すものであり、図1または図9に示す制御部を備えた記録再生装置の概略構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0301】
1、1a 記録再生装置
10 光ディスク(情報記録媒体)
12 記録再生制御部(情報保存手段、情報記録手段)
13 デバイス制御部(実行制御手段)
14 暗号復号部(暗号復号手段)
15 記憶部
102 第1情報記録層(再生専用領域、再生専用層)
104 第2情報記録層(記録可能領域)
106 リードイン領域(非データ領域)
107 ユーザデータ領域(データ領域)
108 リードアウト領域(非データ領域)
109 鍵情報領域(非データ領域)
111 認証部(鍵情報判定手段)
112 鍵情報管理部(鍵情報管理手段)
113 鍵情報読み出し部(鍵情報読み出し手段)
114 鍵情報記録消去部(鍵情報記録手段、第4鍵情報記録手段)
115 鍵情報保存部(記憶部)
116 装置種別判定部(装置種別判定手段)
117 装置限定部(装置限定手段)
1121 鍵情報生成部(鍵情報生成手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用認証が必要な第1情報と、他の情報記録媒体との識別のための固有情報である第2鍵情報とが記録された情報記録媒体に対して、情報の記録再生を行うことが可能な記録再生装置であって、
他の記録再生装置との識別のための固有情報である装置固有情報が保存されている記憶部と、
上記情報記録媒体に記録された上記第2鍵情報および上記記憶部に保存された上記装置固有情報の少なくとも一方を用いて、上記情報記録媒体に記録された上記第1情報の利用を許可するための第1鍵情報を生成する鍵情報生成手段と、
上記鍵情報生成手段が生成した上記第1鍵情報を、上記情報記録媒体に記録する鍵情報記録手段と、を備えたことを特徴とする記録再生装置。
【請求項2】
上記情報記録媒体は、上記第1情報が記録された再生専用領域と、上記鍵情報記録手段が記録する上記第1鍵情報を記録可能な記録可能領域と、を有するものであることを特徴とする請求項1に記載の記録再生装置。
【請求項3】
上記鍵情報生成手段が生成した上記第1鍵情報を、自装置の記憶部に保存する鍵情報管理手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の記録再生装置。
【請求項4】
上記鍵情報管理手段は、さらに、上記第1鍵情報が自装置の記憶部に保存されているか否かを確認するものであり、
上記情報記録媒体に記録された鍵情報を読み出し、当該鍵情報の中に上記第1鍵情報が存在するか否かを確認する鍵情報読み出し手段をさらに備え、
上記情報記録媒体が自装置に挿入されたときに、上記鍵情報読み出し手段によって上記第1鍵情報が上記情報記録媒体に存在しないことが確認され、かつ、上記鍵情報管理手段によって上記第1鍵情報が上記記憶部に保存されていないことが確認された場合に、
上記鍵情報記録手段は、上記鍵情報生成手段が生成した上記第1鍵情報を上記情報記録媒体に記録し、
上記鍵情報管理手段は、上記鍵情報生成手段が生成した上記第1鍵情報を上記記憶部に保存することを特徴とする請求項3に記載の記録再生装置。
【請求項5】
上記鍵情報管理手段は、さらに、上記第1鍵情報が自装置の記憶部に保存されているか否かを確認するものであり、
上記情報記録媒体に記録された鍵情報を読み出し、当該鍵情報の中に上記第1鍵情報が存在するか否かを確認する鍵情報読み出し手段と、
上記鍵情報読み出し手段によって上記第1鍵情報が上記情報記録媒体に存在することが確認され、かつ、上記鍵情報管理手段によって上記第1鍵情報が上記記憶部に保存されていることが確認された場合に、当該2つの第1鍵情報が一致するか否かを判定する鍵情報判定手段と、をさらに備え、
上記鍵情報生成手段は、上記情報記録媒体が自装置に挿入されたとき、上記鍵情報判定手段によって上記2つの第1鍵情報が一致しないと判定された場合には、ユーザ操作に応じて、挿入された当該情報記録媒体に記録された第2鍵情報および上記装置固有情報の少なくとも一方を用いて第1鍵情報を生成することを特徴とする請求項3に記載の記録再生装置。
【請求項6】
上記鍵情報管理手段は、さらに、上記第1鍵情報が自装置の記憶部に保存されているか否かを確認するものであり、
上記情報記録媒体に記録された鍵情報を読み出し、当該鍵情報の中に上記第1鍵情報が存在するか否かを確認する鍵情報読み出し手段と、をさらに備え、
上記情報記録媒体が自装置に挿入されたときに、上記鍵情報読み出し手段によって上記第1鍵情報が上記情報記録媒体に存在することが確認され、かつ、上記鍵情報管理手段によって上記第1鍵情報が上記記憶部に保存されていないことが確認された場合に、または、上記第1鍵情報が上記情報記録媒体に存在しないことが確認され、かつ、上記鍵情報管理手段によって上記第1鍵情報が上記記憶部に保存されていることが確認された場合に、
上記鍵情報生成手段は、ユーザ操作に応じて、挿入された当該情報記録媒体に記録された第2鍵情報および上記装置固有情報の少なくとも一方を用いて第1鍵情報を生成することを特徴とする請求項3に記載の記録再生装置。
【請求項7】
上記鍵情報読み出し手段によって上記第1鍵情報が上記情報記録媒体に存在することが確認され、かつ、上記鍵情報管理手段によって上記第1鍵情報が上記記憶部に保存されていることが確認された場合に、当該2つの第1鍵情報が一致するか否かを判定する鍵情報判定手段をさらに備え、
上記鍵情報判定手段は、上記情報記録媒体が自装置に挿入されたときに、上記鍵情報判定手段によって上記2つの第1鍵情報が一致すると判定された場合に、上記鍵情報生成手段が生成した上記第1鍵情報を用いて上記第1情報を利用するための認証を行うことを特徴とする請求項4〜6の何れか1項に記載の記録再生装置。
【請求項8】
上記鍵情報判定手段は、さらに、上記認証が成功したか否かを確認するものであり、
上記鍵情報判定手段が上記認証の成功を確認した場合に、上記第1情報の実行を制御する実行制御手段をさらに備え、
上記実行制御手段は、上記第1情報の実行中に上記情報記録媒体が自装置に挿入されたときに、上記鍵情報判定手段によって上記2つの第1鍵情報が一致すると判定された場合には、当該第1情報の実行を維持することを特徴とする請求項7に記載の記録再生装置。
【請求項9】
上記実行制御手段が実行している上記第1情報を終了させるときに、
上記鍵情報記録手段は、上記鍵情報読み出し手段によって上記第1鍵情報が上記情報記録媒体に存在しないことが確認された場合には、上記記憶部に保存された第1鍵情報を当該情報記録媒体に記録し、
上記鍵情報管理手段は、上記第1鍵情報が上記記憶部に保存されていないことを確認した場合には、上記情報記録媒体に記録された第1鍵情報を当該記憶部に保存することを特徴とする請求項8に記載の記録再生装置。
【請求項10】
上記鍵情報生成手段が生成した上記第1鍵情報を用いて、上記第1情報を利用するための認証を行い、当該認証が成功したか否かを確認する鍵情報判定手段と、
上記情報記録媒体に記録された第1情報を自装置の記憶部に保存する情報保存手段と、をさらに備え、
上記鍵情報判定手段は、上記情報保存手段が上記記憶部に上記第1情報を保存した後、上記認証を行うことを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の記録再生装置。
【請求項11】
上記第1情報は、オペレーティングシステムであることを特徴とする請求項1〜10の何れか1項に記載の記録再生装置。
【請求項12】
上記第1情報に対してユーザが設定したユーザ設定情報を上記情報記録媒体に記録する情報記録手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜11の何れか1項に記載の記録再生装置。
【請求項13】
上記情報記録媒体には、さらに、他の情報記録媒体との識別のための固有情報である第2鍵情報が記録されており、
上記第2鍵情報は、BCA(Burst cutting area)コードを含むことを特徴とする請求項1〜12の何れか1項に記載の記録再生装置。
【請求項14】
上記第1情報は、暗号化されており、
上記鍵情報生成手段が生成した上記第1鍵情報を用いて、暗号化されている上記第1情報を復号する暗号復号手段を備えたことを特徴とする請求項1〜13の何れか1項に記載の記録再生装置。
【請求項15】
上記情報記録媒体には、さらに、他の記録再生装置の機種との識別のための機種情報が第3鍵情報として記録されており、
上記鍵情報生成手段が生成した上記第1鍵情報を用いて上記第1情報を利用するための認証を行う鍵情報判定手段と、
上記情報記録媒体に記録されている上記機種情報と、自装置の記憶部に保存されている上記第3鍵情報と一致するか否かを判定する装置種別判定手段と、をさらに備え、
上記鍵情報判定手段は、上記装置種別判定手段が上記機種情報と上記第3鍵情報とが一致すると判定した場合に、上記認証を行うことを特徴とする請求項1〜14の何れか1項に記載の記録再生装置。
【請求項16】
上記鍵情報生成手段が生成した上記第1鍵情報を用いて上記第1情報を利用するための認証を行う鍵情報判定手段と、
上記情報記録媒体に記録されている上記第1情報を利用したときに、上記装置固有情報を第4鍵情報として当該情報記録媒体に記録する第4鍵情報記録手段と、
上記第4鍵情報記録手段が上記情報記録媒体に記録した上記第4鍵情報と、上記記憶部に保存されている上記装置固有情報とが一致するか否かを判定する装置限定手段と、をさらに備え、
上記鍵情報判定手段は、上記装置限定手段が上記第4鍵情報と上記装置固有情報とが一致すると判定した場合に、上記認証を行うことを特徴とする請求項1〜15の何れか1項に記載の記録再生装置。
【請求項17】
利用認証が必要な第1情報と、他の情報記録媒体との識別のための固有情報である第2鍵情報とが記録された情報記録媒体に対して、情報の記録再生を行うことが可能な記録再生装置の制御方法であって、
上記記録再生装置は、他の記録再生装置との識別のための固有情報である装置固有情報が保存されている記憶部を備えており、
上記情報記録媒体に記録された上記第2鍵情報および上記記憶部に保存された上記装置固有情報の少なくとも一方を用いて、上記情報記録媒体に記録された上記第1情報の利用を許可するための第1鍵情報を生成する鍵情報生成ステップと、
上記鍵情報生成ステップにて生成された上記第1鍵情報を、上記情報記録媒体に記録する鍵情報記録ステップと、を含むことを特徴とする記録再生装置の制御方法。
【請求項18】
請求項1〜16の何れか1項に記載の記録再生装置の上記各手段としてコンピュータを機能させるための記録再生装置の制御プログラム。
【請求項19】
請求項18に記載の記録再生装置の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項20】
再生専用領域と記録可能領域とを有する情報記録媒体であって、
上記再生専用領域には、上記情報記録媒体に対して情報の記録再生が可能な記録再生装置により利用可能な第1情報が記録されており、
上記記録可能領域には、上記情報記録媒体を識別するための固有情報である第2鍵情報が記録されており、
上記記録再生装置には、他の記録再生装置との識別のための固有情報である装置固有情報が保存されており、
上記記録可能領域には、さらに、上記記録再生装置により、上記第2鍵情報および上記装置固有情報の少なくとも一方を用いて生成される、上記第1情報の利用を許可するための第1鍵情報が記録可能であることを特徴とする情報記録媒体。
【請求項21】
上記第1情報は、オペレーティングシステムであり、上記記録再生装置により起動されることを特徴とする請求項20に記載の情報記録媒体。
【請求項22】
上記記録可能領域には、上記第1情報に対してユーザが設定したユーザ設定情報が記録されていることを特徴とする請求項20または21に記載の情報記録媒体。
【請求項23】
少なくとも1つの再生専用層を有する多層構造であり、
上記再生専用層には、上記第1情報が記録されていることを特徴とする請求項20〜22の何れか1項に記載の情報記録媒体。
【請求項24】
上記記録可能領域には、各種情報を記録することが可能なデータ領域が設けられており、
上記第1鍵情報は、上記記録再生装置により、上記データ領域とは異なる非データ領域に記録可能であることを特徴とする請求項20〜23の何れか1項に記載の情報記録媒体。
【請求項25】
上記第1情報は、暗号化されていることを特徴とする請求項20〜24の何れか1項に記載の情報記録媒体。
【請求項26】
上記記録可能領域には、さらに、他の記録再生装置の機種との識別のための機種情報が第3鍵情報として記録されており、
上記記録再生装置により、上記第3鍵情報を用いた機種の識別が行われることを特徴とする請求項20〜25の何れか1項に記載の情報記録媒体。
【請求項27】
上記記録可能領域には、さらに、複数個の上記第1鍵情報が記録可能であることを特徴とする請求項20〜26の何れか1項に記載の情報記録媒体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公開番号】特開2010−157286(P2010−157286A)
【公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−334752(P2008−334752)
【出願日】平成20年12月26日(2008.12.26)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】