説明

記録媒体作成システム

【課題】映像ファイルの流出を防止するとともに記録媒体作成者による映像ファイルの閲覧を防止する。
【解決手段】記録媒体作成システム1は、映像データを生成するカメラ11を有し、映像データを映像ファイルとして記録する映像記録装置10と、映像記録装置10からネットワーク100を介して取得した映像ファイルに基づき暗号化アーカイブファイルを生成し、暗号化アーカイブファイルとその暗号化に用いたパスワードを出力する映像蓄積サーバ20と、記録媒体へのデータ書き込みを行う記録ドライブ31を有し、映像蓄積サーバ20からネットワーク100を介して取得したパスワードに基づき暗号化アーカイブファイルを復号し、そのアーカイブファイルに含まれる映像ファイルを記録ドライブ31を用いて記録媒体に記録するとともに、その記録終了時に装置内の映像ファイルを削除する記録媒体作成装置30とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば撮影手段を有する映像記録装置で生成された映像ファイルを、ネットワークを介して記録媒体作成装置に送信し、記録媒体に記録する記録媒体作成システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の記録媒体作成システムとして、記録媒体作成装置が映像記録装置から映像ファイルを直接取得して記録媒体に記録する構成が開示されている。例えば、特許文献1によれば、記録媒体作成装置と映像記録装置を論理的に接続した後、記録媒体作成者が映像記録装置から記録媒体作成装置へ所望の映像ファイルを送信し、記録媒体作成装置内の記録媒体作成ソフトにより映像ファイルの符号化を行って記録媒体に記録するよう構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−200518号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の記録媒体作成システムは、記録媒体作成装置に映像記録装置からの映像ファイルが残存するため、残存する映像ファイルが外部へ流出しやすいという課題があった。また、記録媒体作成者が映像ファイルを閲覧しながら映像記録装置から記録媒体作成装置へ映像ファイル送信するため、記録媒体作成者による映像ファイルの閲覧を防止することができないという課題があった。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、映像記録装置の映像ファイルを記録媒体作成装置により記録媒体に記録した場合でも、映像ファイルの流出を防止するとともに記録媒体作成者による映像ファイルの閲覧を防止することができる記録媒体作成システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る記録媒体作成システムは、映像データを生成する撮影手段を有し、撮影手段が生成した映像データを映像ファイルとして記録する映像記録装置と、映像記録装置からネットワークを介して取得した映像ファイルに基づき暗号化アーカイブファイルを生成し、暗号化アーカイブファイルとその暗号化に用いたパスワードを出力する映像蓄積サーバと、記録媒体へのデータ書き込みを行う記録ドライブを有し、映像蓄積サーバからネットワークを介して取得したパスワードに基づき暗号化アーカイブファイルを復号し、そのアーカイブファイルに含まれる映像ファイルを記録ドライブを用いて記録媒体に記録するとともに、その記録終了時に装置内の映像ファイルを削除する記録媒体作成装置とを備えたものである。
【発明の効果】
【0007】
この発明に係る記録媒体作成システムによれば、映像ファイルから暗号化アーカイブファイルを生成し、ネットワークを介して受信した暗号化アーカイブファイルを復号して映像ファイルを記録媒体に記録するよう構成したことにより、記録媒体作成者が映像ファイルに対して直接操作を行うことなく、自動で映像ファイルを記録媒体に記録することができる。その結果、記録媒体作成者による映像ファイルの閲覧を防止することができる。また、記録媒体への記録終了時に記録媒体作成装置内の映像ファイルを削除するよう構成したことにより、映像ファイルの流出を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】この発明の記録媒体作成システムの構成を示す図である。
【図2】この発明の記録媒体作成システムの処理動作を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の記録媒体作成システム1の構成を示している。記録媒体作成システム1は、図1に示すように、撮影手段としてのカメラ11を有する映像記録装置10、映像蓄積サーバ20、記録媒体へのデータ書き込みを行う記録ドライブ31を有する記録媒体作成装置30が、それぞれネットワーク100を介して通信可能に接続され構成されている。
【0010】
映像記録装置10は、カメラ11が生成した映像データを映像ファイルとして記録するよう機能し、カメラ11に加え、映像ファイル生成手段12、ファイルシステム13、通信制御手段14(第1通信制御手段)で構成されている。図1においては、カメラ11を有する映像記録装置10がネットワークを介して複数接続され設けられている。
【0011】
カメラ11は、映像データを生成する撮影手段として機能し、生成した映像データを出力する。
映像ファイル生成手段12は、カメラ11から取得した映像データを所定のファイル形式で映像ファイルに変換するよう機能し、その映像ファイルをファイルシステム13に記録させる。
ファイルシステム13は、映像ファイル生成手段12からの映像ファイルを記録する記録手段として機能する。
通信制御手段14は、ファイルシステム13に記録された映像ファイルを取り出し、ネットワーク100を介して映像蓄積サーバ20へ送信するよう機能する。
【0012】
映像蓄積サーバ20は、映像記録装置10からネットワーク100を介して取得した映像ファイルに基づき暗号化アーカイブファイルを生成し、暗号化アーカイブファイルとその暗号化に用いたパスワードを記録媒体作成装置30へ出力するよう機能し、通信制御手段21、ファイルシステム22、アーカイブファイル生成手段23、パスワード生成手段24、暗号化手段25で構成されている。
【0013】
通信制御手段21は、ネットワーク100を介して接続された映像記録装置10および記録媒体作成装置30との通信を制御するよう機能し、映像記録装置10からネットワーク100を介して映像ファイルを受信して取得する。また、通信制御手段21は、暗号化手段25からの暗号化アーカイブファイルとその暗号化に用いたパスワードを、ネットワーク100を介して記録媒体作成装置30へ送信する。
ファイルシステム22は、通信制御手段21が取得した映像ファイルを記録する。
【0014】
アーカイブファイル生成手段23は、映像記録装置10からネットワーク100を介して取得した映像ファイルに基づきアーカイブファイルを生成する。アーカイブファイル生成手段23は、例えば複数の映像ファイルをまとめて圧縮処理し、一つのアーカイブファイルを生成する。このとき、アーカイブファイル生成手段23は、例えばTAR(Tape Archive Format)、ZIPなどのファイル形式でアーカイブファイルを生成することで複数の映像ファイルをまとめて1つのアーカイブファイルにすることができる。
【0015】
パスワード生成手段24は、映像ファイルを暗号化する鍵を作成するためのパスワードを生成する。パスワード生成手段24は、パスワードを生成する際、例えば固定されたパスワード、任意に変化させたパスワード、あるいは前記固定されたパスワードと前記任意に変化させたパスワードのいずれかを選択して、暗号化のためのパスワードを生成することで、パスワードの安全性を確保することができる。
【0016】
暗号化手段25は、パスワード生成手段24で生成したパスワードを用いてアーカイブファイル生成手段23からのアーカイブファイルを暗号化する。暗号化手段25は、例えばAES(Advanced Encryption Standard)、DES(Data Encryption Standard)などのアルゴリズムを使用してアーカイブファイルの暗号化を行うことで、より高い安全性の暗号化処理を行うことができる。
【0017】
記録媒体作成装置30は、記録媒体へのデータ書き込みを行う記録ドライブ31を有し、映像蓄積サーバ20からネットワーク100を介してパスワードと暗号化アーカイブファイルを取得し、そのパスワードに基づき暗号化アーカイブファイルを復号し、アーカイブファイルに含まれる映像ファイルを記録ドライブ31を用いて記録媒体に記録するとともに、その記録終了時に装置内の映像ファイルを削除するよう機能する。記録媒体作成装置30は、記録ドライブ31に加え、通信制御手段32(第3通信制御手段)、ファイルシステム33、記録媒体作成ソフト40で構成されている。
【0018】
記録ドライブ31は、記録媒体作成ソフト40からの指示に従って記録媒体へのデータ書き込みを行うよう機能する。記録ドライブ31がデータ書き込み可能な記録媒体は、特に限定しないが、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、USB(Universal Serial Bus)メモリ等のリムーバブル記録媒体を用いるよう構成してもよい。
【0019】
通信制御手段32は、ネットワーク100を介して接続された映像蓄積サーバ20との通信を制御するよう機能し、映像蓄積サーバ20からネットワーク100を介して暗号化アーカイブファイルとその暗号化に用いられたパスワードを受信して取得する。
【0020】
ファイルシステム33は、通信制御手段32が取得した暗号化アーカイブファイルを記録する。ファイルシステム33は、例えば暗号化ファイルシステムとしてのEFS(Encrypting File System)、dm−crypt(Device−Mapper Crypto)等を使用して構成してもよい。このように構成すれば、ファイルシステム33は記録する映像ファイル等をさらに高い安全性で記録することができる。
【0021】
記録媒体作成ソフト40は、記録媒体に対しデータ書き込みを行うよう機能し、要求手段41、パスワード管理手段42、復号手段43、アーカイブファイル解凍手段44、映像符号化ファイル生成手段45、記録媒体書込手段46、ファイル削除手段47で構成されている。
【0022】
要求手段41は、図示しない外部の操作手段を介して記録媒体作成者から記録媒体作成開始を指示する信号が入力されると、その信号に応じて、例えば通信制御手段32からネットワーク100を介して映像蓄積サーバ20に対し映像ファイルダウンロード要求を行う。
【0023】
パスワード管理手段42は、通信制御手段32で取得したパスワードを記録して管理するよう機能し、復号手段43からの要求に応じてパスワードを渡すよう機能する。
復号手段43は、パスワード管理手段42からのパスワードに基づき復号のための鍵を作成し、その鍵を用いて暗号化アーカイブファイルを復号するよう機能する。復号手段43は、暗号化アーカイブファイルに対する復号処理後に、復号に用いたパスワードを破棄する。
アーカイブファイル解凍手段44は、復号手段43で復号されたアーカイブファイルを解凍処理し、アーカイブファイルから映像ファイルを取り出すよう機能する。
映像符号化ファイル生成手段45は、アーカイブファイル解凍手段44で取り出された映像ファイルを符号化処理して映像符号化ファイルを生成するよう機能する。
記録媒体書込手段46は、記録ドライブ31を制御し、映像符号化ファイル生成手段45で生成された映像符号化ファイルを記録媒体に記録させる。
【0024】
ファイル削除手段47は、記録媒体書込手段46による記録媒体への記録終了時に、記録済みの映像ファイルに関連して記録媒体作成装置30内に残存するデータを削除するよう機能する。ファイル削除手段47は、例えばファイルシステム33に記録されている暗号化アーカイブファイルと、そのアーカイブファイルから取り出した映像ファイルと、その映像ファイルが符号化された映像符号化ファイルとを削除する。
【0025】
実施の形態1に係る記録媒体作成システム1の処理動作について説明する。図2は、記録媒体作成システム1の処理動作の一例を示すシーケンス図である。
はじめに、記録媒体作成ソフト40のインストール時の記録媒体作成装置30の処理動作ステップST11〜ステップST15を説明する。記録媒体作成ソフト40は、記録媒体作成装置30におけるインストール時に初期化処理を行い(ステップST11)、ファイルシステム33内でファイルを分類・整理するディレクトリを設定するためのディレクトリ設定要求をファイルシステム33へ出力する(ステップST12)。
ファイルシステム33は、記録媒体作成ソフト40からのディレクトリ設定要求を受けると、ディレクトリを作成するディレクトリ作成処理を行う(ステップST13)。
【0026】
記録媒体作成ソフト40は、ディレクトリ設定要求に続いて、暗号化ファイルシステム設定要求をファイルシステム33へ出力する(ステップST14)。
ファイルシステム33は、記録媒体作成ソフト40からの暗号化ファイルシステム設定要求を受けると、ディレクトリ作成処理で作成されたディレクトリに対して、例えばファイル暗号化機能としてのEFS、dm−crypt等を適用して暗号化ファイルシステムにするための暗号化ファイルシステム化処理を行う(ステップST15)。
【0027】
映像媒体作成システム1の映像記録装置10においては、カメラ11が図示しない撮影対象範囲を撮影してその映像データを生成することで映像データ生成処理を行う(ステップST101)。
映像ファイル生成手段12は、カメラ11からの映像データを映像ファイルに変換し、ファイルシステム13に記録することで映像ファイル記録処理を行う(ステップST102)。
通信制御手段14は、ファイルシステム13から映像ファイルを抽出し、ネットワーク100を介して映像蓄積サーバ20へ送信することで映像ファイルアップロードを行う(ステップST103)。
映像蓄積サーバ20において、通信制御手段21は、映像記録装置10からネットワーク100を介して映像ファイルアップロードされた映像ファイルを受信すると、その映像ファイルをファイルシステム22に記録する(ステップST104)。
【0028】
ここで、記録媒体作成装置30内の記録媒体作成ソフト40は、記録媒体作成者から図示しない操作手段を介して記録媒体作成開始を示す信号が入力されると、記録媒体作成開始処理を行い(ステップST105)、要求手段41が通信制御手段32を介して映像蓄積サーバ20へ映像ファイルダウンロード要求を送信する(ステップST106)。
【0029】
映像蓄積サーバ20は、記録媒体作成装置30から映像ファイルダウンロード要求を受信すると、パスワード生成手段24が暗号化に使用する鍵を生成するためのパスワードを生成するパスワード生成処理を行う(ステップST107)。パスワード生成手段24は、例えば固定されたパスワード、随時ランダムに変化させたパスワードのいずれかを選択して生成する。このとき、通信制御手段21は、パスワード生成手段24が作成したパスワードをネットワーク100を介して記録媒体作成装置30へ送信する。
【0030】
記録媒体作成装置30は、通信制御手段32が映像蓄積サーバ20からパスワードを受信してダウンロードすると(ステップST108)、記録媒体作成ソフト40のパスワード管理手段42がパスワードを取得し記録するパスワード記録処理を行う(ステップST109)。
【0031】
映像蓄積サーバ20は、パスワード生成処理に続いて、アーカイブファイル生成手段23がファイルシステム22に記録された映像ファイルからアーカイブファイルを生成する。このとき、アーカイブファイル生成手段23は、例えば複数の映像ファイルをまとめて圧縮し、TAR、ZIP等のファイル形式で一つのアーカイブファイルを生成する。
暗号化手段25は、パスワード生成手段24からのパスワードに基づき暗号化のための鍵を生成し、その鍵を用いてアーカイブファイル生成手段23からのアーカイブファイルを暗号化する暗号化アーカイブファイル生成処理を行う(ステップST110)。このとき、暗号化手段25は、例えばAES、DES等の暗号化手法を用いて暗号化を行う。
通信制御手段21は、暗号化手段25からの暗号化アーカイブファイルをネットワーク100を介して記録媒体作成装置30へ送信する。
【0032】
記録媒体作成装置30は、通信制御手段32が映像蓄積サーバ20から暗号化アーカイブファイルを受信してダウンロードすると(ステップST111)、暗号化アーカイブファイルをファイルシステム33のディレクトリに記録する暗号化アーカイブファイル記録処理を行う(ステップST112)。
復号手段43は、ファイルシステム33のディレクトリから暗号化アーカイブファイルを読出して取得すると(ステップST113)、パスワード管理手段42からパスワードを取得するためのパスワード入力処理を行う(ステップST114)。復号手段43は、パスワード管理手段42が取得したパスワードをもとにして復号のための鍵を作成し、その鍵を用いて暗号化アーカイブファイルを復号してアーカイブファイルをアーカイブファイル解凍手段44に渡す。
【0033】
アーカイブファイル解凍手段44は、復号したアーカイブファイルの解凍処理を行い(ステップST115)、アーカイブファイル解凍後の映像ファイルをファイルシステム33に記録するための映像ファイル書出し要求をファイルシステム33に出力する(ステップST116)。
復号手段43は、アーカイブファイル解凍手段44から映像ファイル書出し要求が出力された後、復号に用いた鍵のパスワードを破棄する(ステップST117)。
【0034】
ファイルシステム33は、映像ファイル書出し要求に応じて、アーカイブファイル解凍手段44からの映像ファイルを記録する映像ファイル記録処理を行う(ステップST118)。
【0035】
映像符号化ファイル生成手段45は、ファイルシステム33から映像ファイルを読出して取得すると(ステップST119)、映像ファイルを符号化して映像符号化ファイルを生成するための映像符号化処理を行い(ステップST120)、映像符号化ファイルをファイルシステム33に記録するための映像符号化ファイル書出し要求をファイルシステム33に出力する(ステップST121)。
【0036】
ファイルシステム33は、映像符号化ファイル書出し要求に応じて、映像符号化ファイル生成手段45からの映像符号化ファイルを記録する映像符号化ファイル記録処理を行う(ステップST122)。
【0037】
記録媒体書込手段46は、ファイルシステム33から映像符号化ファイルを読出して取得すると(ステップST123)、記録ドライブ31を制御し、映像符号化ファイル生成手段45からの映像符号化ファイルを記録媒体に記録するための記録媒体作成処理を行う(ステップST124)。
【0038】
ファイル削除手段47は、記録媒体書込手段46による記録媒体への記録終了時に、記録媒体作成装置30のファイルシステム33の映像ファイルと、映像符号化ファイルと、暗号化アーカイブファイルを削除するよう、ファイルシステム33に対して削除要求を行う(ステップST125)。
ファイルシステム33は、削除要求に応じて、暗号化アーカイブファイルと、映像ファイルと、映像符号化ファイルを削除する(ステップST126)。
【0039】
記録媒体作成システム1は、このように処理動作を行うが、上記処理動作において映像ファイル書出し要求、映像ファイル記録処理、映像ファイル読出しを省略して、暗号化アーカイブファイル解凍処理と映像符号化処理を連続して実施してもよい。また、上記処理動作において映像符号化ファイル書出し要求、映像符号化ファイル記録処理、映像符号化ファイル読出しを省略して、映像符号化処理と記録媒体作成処理を連続して実施してもよい。
【0040】
以上のように、実施の形態1の記録媒体作成システム1は、上記の構成としたことにより、記録媒体作成者が映像ファイルを閲覧することなく、映像記録装置10から記録媒体作成装置30へ映像ファイルを自動で送信させることができる。その結果、記録媒体作成者による映像ファイルの閲覧を防止することができるという効果が得られる。また、記録媒体への記録終了時に記録媒体作成装置30のファイルシステム33内の映像ファイルを削除するので、映像ファイルの流出を防止することができるという効果が得られる。
【0041】
なお、本発明は、その発明の範囲内において、実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
【符号の説明】
【0042】
1 記録媒体作成システム、10 映像記録装置、11 カメラ、12 映像ファイル生成手段、13 ファイルシステム、14 通信制御手段(第1の通信制御手段)、20 映像蓄積サーバ、21 通信制御手段(第2の通信制御手段)、22 ファイルシステム、23 アーカイブファイル生成手段、24 パスワード生成手段、25 暗号化手段、30 記録媒体作成装置、31 記録ドライブ、32 通信制御手段(第3の通信制御手段)、33 ファイルシステム、40 記録媒体作成ソフト、41 要求手段、42 パスワード管理手段、43 復号手段、44 アーカイブファイル解凍手段、45 映像符号化ファイル生成手段、46 記録媒体書込手段、47 ファイル削除手段、100 ネットワーク。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像データを生成する撮影手段を有し、前記撮影手段が生成した映像データを映像ファイルとして記録する映像記録装置と、
前記映像記録装置からネットワークを介して取得した映像ファイルに基づき暗号化アーカイブファイルを生成し、前記暗号化アーカイブファイルとその暗号化に用いたパスワードを出力する映像蓄積サーバと、
記録媒体へのデータ書き込みを行う記録ドライブを有し、前記映像蓄積サーバからネットワークを介して取得した前記パスワードに基づき前記暗号化アーカイブファイルを復号し、そのアーカイブファイルに含まれる映像ファイルを前記記録ドライブを用いて記録媒体に記録するとともに、その記録終了時に装置内の映像ファイルを削除する記録媒体作成装置と、
を備えた記録媒体作成システム。
【請求項2】
映像記録装置は、
撮影手段からの映像データを映像ファイルに変換する映像ファイル生成手段と、
前記映像ファイルで変換された映像ファイルを、ネットワークを介して映像蓄積サーバへ送信する第1通信制御手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1記載の記録媒体作成システム。
【請求項3】
映像蓄積サーバは、
映像記録装置からネットワークを介して取得した映像ファイルに基づきアーカイブファイルを生成するアーカイブファイル生成手段と、
暗号化のためのパスワードを生成するパスワード生成手段と、
前記パスワード生成手段で生成されたパスワードに基づき暗号化のための鍵を作成し、その鍵を用いて前記アーカイブファイル生成手段からのアーカイブファイルを暗号化する暗号化手段と、
前記暗号化手段からの暗号化アーカイブファイルとその暗号化に用いたパスワードを、ネットワークを介して記録媒体作成装置へ出力する第2通信制御手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1記載の記録媒体作成システム。
【請求項4】
記録媒体作成装置は、
映像蓄積サーバからネットワークを介して暗号化アーカイブファイルとその暗号化に用いられたパスワードを取得する第3通信制御手段と、
前記第3通信制御手段で取得したパスワードを記録するパスワード管理手段と、
前記パスワード管理手段からのパスワードに基づき復号のための鍵を作成し、その鍵を用いて前記暗号化アーカイブファイルを復号する復号手段と、
前記復号手段で復号されたアーカイブファイルから映像ファイルを取り出すアーカイブファイル解凍手段と、
前記アーカイブファイル解凍手段で取り出された映像ファイルを符号化して映像符号化ファイルを生成する映像符号化ファイル生成手段と、
前記映像符号化ファイル生成手段で生成された映像符号化ファイルを記録ドライブにより記録媒体に記録させる記録媒体作成書込手段と、
前記記録媒体作成書込手段による記録媒体への記録終了時に前記暗号化アーカイブファイル、前記映像ファイル、前記映像符号化ファイルを削除するファイル削除手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1記載の記録媒体作成システム。
【請求項5】
映像蓄積サーバの暗号化手段は、AES(Advanced Encryption Standard)またはDES(Data Encryption Standard)のアルゴリズムを用いて暗号化することを特徴とする請求項3記載の記録媒体作成システム。
【請求項6】
映像蓄積サーバのアーカイブファイル生成手段は、TAR(Tape Archival and Retrieval format)形式またはZIP形式でアーカイブファイルを生成することを特徴とする請求項3記載の記録媒体作成システム。
【請求項7】
映像蓄積サーバのパスワード生成手段は、固定されたパスワード、任意に変化させたパスワード、あるいは前記固定されたパスワードと前記任意に変化させたパスワードのいずれかを選択して、暗号化のためのパスワードを生成することを特徴とする請求項3記載の記録媒体作成システム。
【請求項8】
映像ファイルが記録される記録媒体は、リムーバブル記録媒体であることを特徴とする請求項1から請求項7のうちのいずれか1項記載の記録媒体作成システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2012−160945(P2012−160945A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−19848(P2011−19848)
【出願日】平成23年2月1日(2011.2.1)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【出願人】(000236056)三菱電機ビルテクノサービス株式会社 (1,792)
【Fターム(参考)】