記録媒体再生装置
【課題】 本発明は、記録媒体を再生可能な記録媒体再生装置に関するものであり、特に記録媒体搬送時における記録媒体の傷つきを抑制できる記録媒体再生装置を提供することを目的とするものである。
【解決手段】 本発明に係る記録媒体再生装置は、記録媒体を挟持して搬送するガイド部材および駆動ローラと、ガイド部材および駆動ローラによって搬送された記録媒体から情報を読み取る再生手段と、を有し、ガイド部材は、少なくとも記録媒体と接触する部分に、駆動ローラの回転方向と同じ第一の方向および該第一の方向とは異なる第二の方向に回転可能な回転部材が設けられる。
【解決手段】 本発明に係る記録媒体再生装置は、記録媒体を挟持して搬送するガイド部材および駆動ローラと、ガイド部材および駆動ローラによって搬送された記録媒体から情報を読み取る再生手段と、を有し、ガイド部材は、少なくとも記録媒体と接触する部分に、駆動ローラの回転方向と同じ第一の方向および該第一の方向とは異なる第二の方向に回転可能な回転部材が設けられる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録媒体を再生可能な記録媒体再生装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図12は、特許文献1 実開平2−11540で開示されている1対のローラにより記録媒体を挟持して搬送動作を行うようにした従来の記録媒体再生装置(1)を示す要部正面略図である。
【0003】
以上の特許文献1に開示された従来の記録媒体再生装置(1)は、記録媒体10を、上下動できるローラ11と移動できない駆動ローラ12とによって挟持して搬送するように構成されている。
【0004】
また、図13は、特許文献2 特開2002−329359に開示されているガイド部材と駆動ローラ12とにより記録媒体を挟持して搬送動作を行うようにした従来の記録媒体再生装置(2)を示す要部正面略図である。
【0005】
以上の特許文献2に開示された従来の記録媒体再生装置(2)は、記録媒体10を、記録媒体搬送方向と直角方向にテーパー状(中央部が低く、左右側部方向に漸次高くなる状態)に形成されたガイド部材13と駆動ローラ12とによって挟持して搬送するように構成されている。
【特許文献1】実開平2−11540号公報
【特許文献2】特開2002−329359号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、図12に示すような従来の記録媒体再生装置(1)では、一対のローラは記録媒体搬送方向の直角方向には回転できない。そのため、例えば記録媒体が記録媒体挿入口の片側に寄せて挿入された場合、記録媒体をローラの形状によって記録媒体挿入口の中央に搬送するために記録媒体が記録媒体搬送方向の直角方向に移動することになり、ローラとの接触によって記録媒体の表面を傷つける可能性があった。
【0007】
また、図13示すような従来の記録媒体再生装置(2)では、ガイド部材またはリブは回転せず、ガイド部材またはリブと記録媒体とはすべり接触となっている。そのため、記録媒体を搬送する際に、ガイド部材またはリブとの接触によって記録媒体の表面を傷つける可能性があった。その上、記録媒体搬送時の駆動ローラの駆動力はガイド部材またはリブと記録媒体との摩擦係数に依存することから、特に車載用記録媒体再生装置では常温以外(高温、低温など)を想定して大きな駆動力を確保する必要があった。そのため、必要な記録媒体搬送時の駆動力が不足した場合は、記録媒体搬送停止等の機能不良となる可能性があった。また、駆動ローラやテーパー形状のリブは、大型であり、薄型化の妨げとなっていた。
【0008】
また、近年の記録媒体再生装置の薄型化により、ガイド部材またはリブのテーパー形状の角度は大きくできない。そのため、ガイド部品またはリブが記録媒体の表面の大きな範囲に接触し、さらに記録媒体の表面を傷つけてしまう可能性があった。
【0009】
また、ガイド部材またはリブがテーパー形状であるため、記録媒体の搬送位置によってガイド部材またはリブと記録媒体との接触箇所が異なり、記録媒体の面直(高さ)方向の位置が変動して搬送精度を低下させる要因となる可能性があった。
【0010】
ここで、従来の記録媒体再生装置(3)における記録媒体の面直方向の位置が変動する状態について、図14,15を用いて説明する。図14は記録媒体とテーパー形状のリブおよび駆動ローラとの接触状態を示す平面図であり、図15は図14のn矢視図である。尚、ここでは例として、記録媒体搬送動作のうち、記録媒体再生装置に記録媒体を挿入する場合について説明する。
【0011】
記録媒体10が挿入されると、リブ15と駆動ローラ12とによって狭持された記録媒体10は記録媒体再生装置内における記録媒体10から情報を読み取る再生手段16の再生位置に向かって搬送される。
【0012】
具体的には、記録媒体10が挿入されると、図14(a)に示すように、記録媒体10は位置kで示すリブ15の中央部分と駆動ローラ12の中央部分とによって狭持される。記録媒体10が図14(a)よりさらに搬送されると、図14(b)に示すように、記録媒体10は位置lで示すリブ15の両端部分と駆動ローラ12の両端部分によって挟持される。記録媒体10が図14(b)よりさらに搬送されると、図14(c)に示すように、記録媒体10は位置mで示すリブ15の中央部分と駆動ローラ12の中央部分とによって挟持される。
【0013】
このように、記録媒体10が記録媒体再生装置内における再生手段16の再生位置に向かって搬送されるとき、図13のガイド部材13のように中央部と端部で高さが異なるため、記録媒体10とリブ15および駆動ローラ12との接触箇所は記録媒体10の搬送位置によって異なる。すなわち、図15(a)〜(c)に示すように、記録媒体10とリブ15との記録媒体10の面直(高さ)方向における接触位置は「x1→x2→x1」の順に記録媒体10の搬送位置によって変動する。このように、記録媒体10の面直(高さ)方向の位置は記録媒体10の搬送位置によって変動するため、記録媒体10の搬送精度の低下を招く可能性があった。
【0014】
例えば、記録媒体の排出時に記録媒体が水平に搬送されず、記録媒体再生装置の前面部に設けられた挿入口に衝突し、記録媒体が排出不能となる可能性があった。さらに、記録媒体の面直(高さ)方向の変動に追従させるために、駆動ローラに記録媒体に対する十分なバイアス力を確保させる必要があった。
【0015】
本発明は、以上のような従来の課題を解決するもので、特に記録媒体搬送時における記録媒体の傷つきを抑制できる記録媒体再生装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
記録媒体再生装置であって、記録媒体を挟持して搬送するガイド部材および駆動ローラと、前記ガイド部材および前記駆動ローラによって搬送された前記記録媒体から情報を読み取る再生手段と、を有し、前記ガイド部材は、少なくとも前記記録媒体と接触する部分に、前記駆動ローラの回転方向と同じ第一の方向および該第一の方向とは異なる第二の方向に回転可能な回転部材が設けられることを特徴とする。
【0017】
また、記録媒体再生装置であって、記録媒体を挟持して搬送するガイド部材および駆動ローラと、前記ガイド部材および前記駆動ローラによって搬送された前記記録媒体から情報を読み取る再生手段と、を有し、前記ガイド部材は、少なくとも前記記録媒体と接触する部分に、全方位回転可能な回転部材が設けられることを特徴とする。
【0018】
また、前記回転部材は、前記駆動ローラによる記録媒体の搬送面に対して平行に複数個設けられることを特徴とする。
【0019】
また、前記回転部材は、前記駆動ローラによる記録媒体の搬送方向の上流と下流に複数個設けられることを特徴とする。
【0020】
また、前記回転部材は、球状の部材であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
以上のように、本発明に係る記録媒体再生装置は、ガイド部材には、少なくとも記録媒体と接触する部分に、駆動ローラと同じ回転方向である第一の方向および該第一の方向とは異なる第二の方向に回転可能な回転部材が設けられることにより、記録媒体の傷つきを抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明の第1の実施例を図1〜図5を用いて説明する。
【0023】
図1は本発明の第1の実施例に係る記録媒体再生装置の要部を示す斜視図、図2は本発明の第1の実施例に係る記録媒体再生装置のガイド部材を示す斜視図、図3は図2のA矢視図である。
【0024】
1は記録媒体再生装置であり、筺体2内に記録媒体挿排口3から挿入される記録媒体4、例えば、コンパクトディスク(CD:Compact Disc)、デジタルヴァーサタイルディスク(DVD:Digital Versatile Disc)、ブルーレイディスク(BD:Blu−ray Disc)などの記憶媒体を挟持するガイド部材5と駆動ローラ6とが設けられている。なお、記録媒体は円盤形状のものに限らず、ガイド部材5と駆動ローラ6で搬送可能であればよく、円盤以外の形状でもよいことは言うまでもない。
【0025】
駆動ローラ6は中央部が径小に形成されるとともに、両側部方向に漸次径大のテーパー形状に形成され、ローラギア7に軸支されている。駆動ローラ6はローラギア7とこれを駆動するモータ(図示せず)によって記録媒体4の挿入方向または排出方向に回転する。
【0026】
また、ガイド部材5には少なくとも記録媒体4と接触する部分に、駆動ローラ6の回転方向と同じ第一の方向(図1に示す矢印wの方向)および第一の方向とは異なる第二の方向(図1に示す矢印xの方向)に回転可能な回転部材8が設けられている。尚、第二の方向は、第一の方向と異なる方向であればよく、例えば、駆動ローラ6による記録媒体4の搬送方向(図1に示す矢印yの方向)に対して斜め前方となる方向(図1に示す矢印zの方向)であってもよい。また、回転部材8は駆動ローラ6による記録媒体4の搬送面に対して平行に複数個設けられており、さらには駆動ローラ6による記録媒体4の搬送方向(図1に示す矢印yの方向)の上流と下流に複数個設けられている。この構成により、記録媒体4を、安定した状態で狭持することができる。尚、回転部材8はガイド部材5に対して全方位に回転可能な部材であってもよく、例えば球状のボールベアリングのような構造が好適である。球状のボールベアリングのような構造にすることで、さらに記録媒体4の傷つきを抑制することができる。
【0027】
この回転部材8はガイド部材5にインサート形成(埋設形成)されることによってガイド部材5と一体となり、記録媒体4と転がり接触できるようにガイド部材5の表面からその一部が突出するように構成されている。ガイド部材5は板形状であり、回転部材8のインサート形成を容易に行うために、例えば樹脂材で形成されている。
【0028】
このように、第1の実施例に係る記録媒体再生装置は、駆動ローラ6の回転方向と同じ第一の方向および第一の方向とは異なる第二の方向に回転可能な回転部材8と記録媒体4とが転がり接触する構成であるため、従来の記録媒体再生装置と比較して記録媒体の傷つきを抑制することができる。また、ガイド部材5の回転部材8として、従来の記録媒体再生装置(1)のローラや、従来の記録媒体再生装置(2)のテーパー形状のガイド部材の厚さより小径の球を使用することで、従来の記録媒体再生装置と比較して小型化または薄型化を図ることができる。尚、現在製造されているボールベアリングの直径は2ミリメートルのものがあり、ガイド部材の強度向上のために、ガイド部材を2.0ミリメートル厚くしたとしても、ガイド部材の厚さとボールベアリングの厚さは2.8ミリメートルとなる。これは、従来技術のテーパー形状のリブとガイド部材の厚さが2.92ミリメールであることから、本発明の実施形態は小型化されている。
【0029】
次に、以上のように構成された記録媒体再生装置の記録媒体搬送動作における記録媒体と回転部材および駆動ローラとの接触状態について、図4,5を用いて説明する。図4は本発明の第1の実施例に係る記録媒体再生装置の記録媒体と回転部材および駆動ローラとの接触状態を示す平面図であり、図5は図4のB矢視図である。尚、ここでは例として、記録媒体搬送動作のうち、記録媒体再生装置に記録媒体を挿入する場合について説明する。
【0030】
記録媒体4が記録媒体挿排口3から挿入されると、記録媒体4の挿入を検出する検出スイッチ(図示せず)が動作することによって、モータ(図示せず)が回転する。
【0031】
前述したように、モータの回転によってローラギア7が駆動され、回転部材8と駆動ローラ6とによって狭持された記録媒体4は記録媒体再生装置1の筺体2内の再生位置に向かって搬送される。その後、回転部材8および駆動ローラ6によって記録媒体再生装置1の筐体2内に搬送された記録媒体4を再生手段16によって再生する。
【0032】
具体的には、記録媒体4が記録媒体挿排口3から挿入されると、図4(a)に示すように、記録媒体4は矢印aが示す回転部材8と駆動ローラ6の中央部分とによって狭持される。記録媒体4が図4(a)よりさらに再生位置に向かって搬送されると、図4(b)に示すように、記録媒体4は矢印bが示す回転部材8と駆動ローラ6の両端部分とによって挟持される。記録媒体4が図4(b)よりさらに再生位置に向かって搬送されると、図4(c)に示すように、記録媒体4は矢印cが示す回転部材8と駆動ローラ6の中央部分とによって挟持される。
【0033】
このように、記録媒体4が記録媒体再生装置1の筺体2内の再生位置に向かって搬送されるとき、記録媒体4と回転部材8および駆動ローラ6との接触箇所は記録媒体4の搬送位置によって異なることとなる。しかしながら、図5(a)〜(c)に示すように、記録媒体4と回転部材8との記録媒体4の面直(高さ)方向における接触位置は「y1→y1→y1」の順に記録媒体4の搬送位置によって変動しない。すなわち、記録媒体4の面直方向の位置は記録媒体4の搬送位置によって変動せず、従来の記録媒体再生装置と比較して記録媒体4の搬送精度の低下を抑制できる。
【0034】
尚、以上のように、第1の実施例では回転部材8はガイド部材5にインサート形成(埋設形成)される場合で説明したが、これらに限定されるものではない。すなわち、第2の実施例として、図6(a)〜(c)に示すように、回転部材8を支持するためのスペーサ9を別途設け、回転部材8はスペーサ9にインサート形成(埋設形成)されるようにし、その後、スペーサ9をガイド部材5に設けたスペーサ孔10に嵌め込むようにしてもよい。これにより、ガイド部材5を樹脂材ではなく鋼板等で形成することができ、ガイド部材5の強度を確保して記録媒体4の搬送精度を向上させることができる。
【0035】
また、以上のように、第1の実施例では回転部材8は駆動ローラ6による記録媒体4の搬送面に対して平行に複数個設けられ、さらには駆動ローラ6による記録媒体4の搬送方向の上流と下流に設けられるようにしたが、これらに限定されるものではない。すなわち、第3の実施例として、図7〜図11に示すように、ガイド部材5における回転部材8の配置や数を変更してもよい。
【0036】
具体的には、図7に示すように、第3の実施例(1)として、回転部材8を駆動ローラ6による記録媒体4の搬送方向の上流と下流に千鳥状となるように交互に配置してもよい。また、図8(a)〜(c)に示すように、第3の実施例(2)として、回転部材8を駆動ローラ6による記録媒体4の搬送面に対して平行に1列だけ設けるようにしてもよい。また、図9(a)〜(c)に示すように、第3の実施例(3)として、回転部材8を記録媒体4の挿入方向(図9に示す矢印yの方向)に対して平行となる方向に設けるようにしてもよい。また、図10(a),(b)に示すように、第3の実施例(4)として、回転部材8を記録媒体4の挿入方向(図10に示す矢印yの方向)に対して斜めとなる方向に設けるようにしてもよい。また、図11(a)〜(c)に示すように、第3の実施例(5)として、回転部材8を記録媒体4の円形状に沿って曲線上に設けるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の第1の実施例に係る記録媒体再生装置の要部を示す斜視図
【図2】本発明の第1の実施例に係る記録媒体再生装置のガイド部材を示す斜視図
【図3】図2のA矢視図
【図4】本発明の第1の実施例に係る記録媒体再生装置の記録媒体と回転部材および駆動ローラとの接触状態を示す平面図
【図5】図4のB矢視図
【図6】本発明の第2の実施例に係る記録媒体再生装置のガイド部材と回転部材とを示す図
【図7】本発明の第3の実施例(1)に係る記録媒体再生装置のガイド部材と回転部材とを示す図
【図8】本発明の第3の実施例(2)に係る記録媒体再生装置のガイド部材と回転部材とを示す図
【図9】本発明の第3の実施例(3)に係る記録媒体再生装置のガイド部材と回転部材とを示す図
【図10】本発明の第3の実施例(4)に係る記録媒体再生装置のガイド部材と回転部材とを示す図
【図11】本発明の第3の実施例(5)に係る記録媒体再生装置のガイド部材と回転部材とを示す図
【図12】従来の記録媒体再生装置(1)を示す要部正面略図
【図13】従来の記録媒体再生装置(2)を示す要部正面略図
【図14】従来の記録媒体再生装置(2)の記録媒体とテーパー形状のリブおよび駆動ローラとの接触状態を示す平面図
【図15】図14のn矢視図
【符号の説明】
【0038】
1 記録媒体再生装置
2 筺体
3 記録媒体挿排口
4 記録媒体
5 ガイド部材
6 駆動ローラ
7 ローラギア
8 回転部材
9 スペーサ
10 スペーサ孔
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録媒体を再生可能な記録媒体再生装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図12は、特許文献1 実開平2−11540で開示されている1対のローラにより記録媒体を挟持して搬送動作を行うようにした従来の記録媒体再生装置(1)を示す要部正面略図である。
【0003】
以上の特許文献1に開示された従来の記録媒体再生装置(1)は、記録媒体10を、上下動できるローラ11と移動できない駆動ローラ12とによって挟持して搬送するように構成されている。
【0004】
また、図13は、特許文献2 特開2002−329359に開示されているガイド部材と駆動ローラ12とにより記録媒体を挟持して搬送動作を行うようにした従来の記録媒体再生装置(2)を示す要部正面略図である。
【0005】
以上の特許文献2に開示された従来の記録媒体再生装置(2)は、記録媒体10を、記録媒体搬送方向と直角方向にテーパー状(中央部が低く、左右側部方向に漸次高くなる状態)に形成されたガイド部材13と駆動ローラ12とによって挟持して搬送するように構成されている。
【特許文献1】実開平2−11540号公報
【特許文献2】特開2002−329359号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、図12に示すような従来の記録媒体再生装置(1)では、一対のローラは記録媒体搬送方向の直角方向には回転できない。そのため、例えば記録媒体が記録媒体挿入口の片側に寄せて挿入された場合、記録媒体をローラの形状によって記録媒体挿入口の中央に搬送するために記録媒体が記録媒体搬送方向の直角方向に移動することになり、ローラとの接触によって記録媒体の表面を傷つける可能性があった。
【0007】
また、図13示すような従来の記録媒体再生装置(2)では、ガイド部材またはリブは回転せず、ガイド部材またはリブと記録媒体とはすべり接触となっている。そのため、記録媒体を搬送する際に、ガイド部材またはリブとの接触によって記録媒体の表面を傷つける可能性があった。その上、記録媒体搬送時の駆動ローラの駆動力はガイド部材またはリブと記録媒体との摩擦係数に依存することから、特に車載用記録媒体再生装置では常温以外(高温、低温など)を想定して大きな駆動力を確保する必要があった。そのため、必要な記録媒体搬送時の駆動力が不足した場合は、記録媒体搬送停止等の機能不良となる可能性があった。また、駆動ローラやテーパー形状のリブは、大型であり、薄型化の妨げとなっていた。
【0008】
また、近年の記録媒体再生装置の薄型化により、ガイド部材またはリブのテーパー形状の角度は大きくできない。そのため、ガイド部品またはリブが記録媒体の表面の大きな範囲に接触し、さらに記録媒体の表面を傷つけてしまう可能性があった。
【0009】
また、ガイド部材またはリブがテーパー形状であるため、記録媒体の搬送位置によってガイド部材またはリブと記録媒体との接触箇所が異なり、記録媒体の面直(高さ)方向の位置が変動して搬送精度を低下させる要因となる可能性があった。
【0010】
ここで、従来の記録媒体再生装置(3)における記録媒体の面直方向の位置が変動する状態について、図14,15を用いて説明する。図14は記録媒体とテーパー形状のリブおよび駆動ローラとの接触状態を示す平面図であり、図15は図14のn矢視図である。尚、ここでは例として、記録媒体搬送動作のうち、記録媒体再生装置に記録媒体を挿入する場合について説明する。
【0011】
記録媒体10が挿入されると、リブ15と駆動ローラ12とによって狭持された記録媒体10は記録媒体再生装置内における記録媒体10から情報を読み取る再生手段16の再生位置に向かって搬送される。
【0012】
具体的には、記録媒体10が挿入されると、図14(a)に示すように、記録媒体10は位置kで示すリブ15の中央部分と駆動ローラ12の中央部分とによって狭持される。記録媒体10が図14(a)よりさらに搬送されると、図14(b)に示すように、記録媒体10は位置lで示すリブ15の両端部分と駆動ローラ12の両端部分によって挟持される。記録媒体10が図14(b)よりさらに搬送されると、図14(c)に示すように、記録媒体10は位置mで示すリブ15の中央部分と駆動ローラ12の中央部分とによって挟持される。
【0013】
このように、記録媒体10が記録媒体再生装置内における再生手段16の再生位置に向かって搬送されるとき、図13のガイド部材13のように中央部と端部で高さが異なるため、記録媒体10とリブ15および駆動ローラ12との接触箇所は記録媒体10の搬送位置によって異なる。すなわち、図15(a)〜(c)に示すように、記録媒体10とリブ15との記録媒体10の面直(高さ)方向における接触位置は「x1→x2→x1」の順に記録媒体10の搬送位置によって変動する。このように、記録媒体10の面直(高さ)方向の位置は記録媒体10の搬送位置によって変動するため、記録媒体10の搬送精度の低下を招く可能性があった。
【0014】
例えば、記録媒体の排出時に記録媒体が水平に搬送されず、記録媒体再生装置の前面部に設けられた挿入口に衝突し、記録媒体が排出不能となる可能性があった。さらに、記録媒体の面直(高さ)方向の変動に追従させるために、駆動ローラに記録媒体に対する十分なバイアス力を確保させる必要があった。
【0015】
本発明は、以上のような従来の課題を解決するもので、特に記録媒体搬送時における記録媒体の傷つきを抑制できる記録媒体再生装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
記録媒体再生装置であって、記録媒体を挟持して搬送するガイド部材および駆動ローラと、前記ガイド部材および前記駆動ローラによって搬送された前記記録媒体から情報を読み取る再生手段と、を有し、前記ガイド部材は、少なくとも前記記録媒体と接触する部分に、前記駆動ローラの回転方向と同じ第一の方向および該第一の方向とは異なる第二の方向に回転可能な回転部材が設けられることを特徴とする。
【0017】
また、記録媒体再生装置であって、記録媒体を挟持して搬送するガイド部材および駆動ローラと、前記ガイド部材および前記駆動ローラによって搬送された前記記録媒体から情報を読み取る再生手段と、を有し、前記ガイド部材は、少なくとも前記記録媒体と接触する部分に、全方位回転可能な回転部材が設けられることを特徴とする。
【0018】
また、前記回転部材は、前記駆動ローラによる記録媒体の搬送面に対して平行に複数個設けられることを特徴とする。
【0019】
また、前記回転部材は、前記駆動ローラによる記録媒体の搬送方向の上流と下流に複数個設けられることを特徴とする。
【0020】
また、前記回転部材は、球状の部材であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
以上のように、本発明に係る記録媒体再生装置は、ガイド部材には、少なくとも記録媒体と接触する部分に、駆動ローラと同じ回転方向である第一の方向および該第一の方向とは異なる第二の方向に回転可能な回転部材が設けられることにより、記録媒体の傷つきを抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明の第1の実施例を図1〜図5を用いて説明する。
【0023】
図1は本発明の第1の実施例に係る記録媒体再生装置の要部を示す斜視図、図2は本発明の第1の実施例に係る記録媒体再生装置のガイド部材を示す斜視図、図3は図2のA矢視図である。
【0024】
1は記録媒体再生装置であり、筺体2内に記録媒体挿排口3から挿入される記録媒体4、例えば、コンパクトディスク(CD:Compact Disc)、デジタルヴァーサタイルディスク(DVD:Digital Versatile Disc)、ブルーレイディスク(BD:Blu−ray Disc)などの記憶媒体を挟持するガイド部材5と駆動ローラ6とが設けられている。なお、記録媒体は円盤形状のものに限らず、ガイド部材5と駆動ローラ6で搬送可能であればよく、円盤以外の形状でもよいことは言うまでもない。
【0025】
駆動ローラ6は中央部が径小に形成されるとともに、両側部方向に漸次径大のテーパー形状に形成され、ローラギア7に軸支されている。駆動ローラ6はローラギア7とこれを駆動するモータ(図示せず)によって記録媒体4の挿入方向または排出方向に回転する。
【0026】
また、ガイド部材5には少なくとも記録媒体4と接触する部分に、駆動ローラ6の回転方向と同じ第一の方向(図1に示す矢印wの方向)および第一の方向とは異なる第二の方向(図1に示す矢印xの方向)に回転可能な回転部材8が設けられている。尚、第二の方向は、第一の方向と異なる方向であればよく、例えば、駆動ローラ6による記録媒体4の搬送方向(図1に示す矢印yの方向)に対して斜め前方となる方向(図1に示す矢印zの方向)であってもよい。また、回転部材8は駆動ローラ6による記録媒体4の搬送面に対して平行に複数個設けられており、さらには駆動ローラ6による記録媒体4の搬送方向(図1に示す矢印yの方向)の上流と下流に複数個設けられている。この構成により、記録媒体4を、安定した状態で狭持することができる。尚、回転部材8はガイド部材5に対して全方位に回転可能な部材であってもよく、例えば球状のボールベアリングのような構造が好適である。球状のボールベアリングのような構造にすることで、さらに記録媒体4の傷つきを抑制することができる。
【0027】
この回転部材8はガイド部材5にインサート形成(埋設形成)されることによってガイド部材5と一体となり、記録媒体4と転がり接触できるようにガイド部材5の表面からその一部が突出するように構成されている。ガイド部材5は板形状であり、回転部材8のインサート形成を容易に行うために、例えば樹脂材で形成されている。
【0028】
このように、第1の実施例に係る記録媒体再生装置は、駆動ローラ6の回転方向と同じ第一の方向および第一の方向とは異なる第二の方向に回転可能な回転部材8と記録媒体4とが転がり接触する構成であるため、従来の記録媒体再生装置と比較して記録媒体の傷つきを抑制することができる。また、ガイド部材5の回転部材8として、従来の記録媒体再生装置(1)のローラや、従来の記録媒体再生装置(2)のテーパー形状のガイド部材の厚さより小径の球を使用することで、従来の記録媒体再生装置と比較して小型化または薄型化を図ることができる。尚、現在製造されているボールベアリングの直径は2ミリメートルのものがあり、ガイド部材の強度向上のために、ガイド部材を2.0ミリメートル厚くしたとしても、ガイド部材の厚さとボールベアリングの厚さは2.8ミリメートルとなる。これは、従来技術のテーパー形状のリブとガイド部材の厚さが2.92ミリメールであることから、本発明の実施形態は小型化されている。
【0029】
次に、以上のように構成された記録媒体再生装置の記録媒体搬送動作における記録媒体と回転部材および駆動ローラとの接触状態について、図4,5を用いて説明する。図4は本発明の第1の実施例に係る記録媒体再生装置の記録媒体と回転部材および駆動ローラとの接触状態を示す平面図であり、図5は図4のB矢視図である。尚、ここでは例として、記録媒体搬送動作のうち、記録媒体再生装置に記録媒体を挿入する場合について説明する。
【0030】
記録媒体4が記録媒体挿排口3から挿入されると、記録媒体4の挿入を検出する検出スイッチ(図示せず)が動作することによって、モータ(図示せず)が回転する。
【0031】
前述したように、モータの回転によってローラギア7が駆動され、回転部材8と駆動ローラ6とによって狭持された記録媒体4は記録媒体再生装置1の筺体2内の再生位置に向かって搬送される。その後、回転部材8および駆動ローラ6によって記録媒体再生装置1の筐体2内に搬送された記録媒体4を再生手段16によって再生する。
【0032】
具体的には、記録媒体4が記録媒体挿排口3から挿入されると、図4(a)に示すように、記録媒体4は矢印aが示す回転部材8と駆動ローラ6の中央部分とによって狭持される。記録媒体4が図4(a)よりさらに再生位置に向かって搬送されると、図4(b)に示すように、記録媒体4は矢印bが示す回転部材8と駆動ローラ6の両端部分とによって挟持される。記録媒体4が図4(b)よりさらに再生位置に向かって搬送されると、図4(c)に示すように、記録媒体4は矢印cが示す回転部材8と駆動ローラ6の中央部分とによって挟持される。
【0033】
このように、記録媒体4が記録媒体再生装置1の筺体2内の再生位置に向かって搬送されるとき、記録媒体4と回転部材8および駆動ローラ6との接触箇所は記録媒体4の搬送位置によって異なることとなる。しかしながら、図5(a)〜(c)に示すように、記録媒体4と回転部材8との記録媒体4の面直(高さ)方向における接触位置は「y1→y1→y1」の順に記録媒体4の搬送位置によって変動しない。すなわち、記録媒体4の面直方向の位置は記録媒体4の搬送位置によって変動せず、従来の記録媒体再生装置と比較して記録媒体4の搬送精度の低下を抑制できる。
【0034】
尚、以上のように、第1の実施例では回転部材8はガイド部材5にインサート形成(埋設形成)される場合で説明したが、これらに限定されるものではない。すなわち、第2の実施例として、図6(a)〜(c)に示すように、回転部材8を支持するためのスペーサ9を別途設け、回転部材8はスペーサ9にインサート形成(埋設形成)されるようにし、その後、スペーサ9をガイド部材5に設けたスペーサ孔10に嵌め込むようにしてもよい。これにより、ガイド部材5を樹脂材ではなく鋼板等で形成することができ、ガイド部材5の強度を確保して記録媒体4の搬送精度を向上させることができる。
【0035】
また、以上のように、第1の実施例では回転部材8は駆動ローラ6による記録媒体4の搬送面に対して平行に複数個設けられ、さらには駆動ローラ6による記録媒体4の搬送方向の上流と下流に設けられるようにしたが、これらに限定されるものではない。すなわち、第3の実施例として、図7〜図11に示すように、ガイド部材5における回転部材8の配置や数を変更してもよい。
【0036】
具体的には、図7に示すように、第3の実施例(1)として、回転部材8を駆動ローラ6による記録媒体4の搬送方向の上流と下流に千鳥状となるように交互に配置してもよい。また、図8(a)〜(c)に示すように、第3の実施例(2)として、回転部材8を駆動ローラ6による記録媒体4の搬送面に対して平行に1列だけ設けるようにしてもよい。また、図9(a)〜(c)に示すように、第3の実施例(3)として、回転部材8を記録媒体4の挿入方向(図9に示す矢印yの方向)に対して平行となる方向に設けるようにしてもよい。また、図10(a),(b)に示すように、第3の実施例(4)として、回転部材8を記録媒体4の挿入方向(図10に示す矢印yの方向)に対して斜めとなる方向に設けるようにしてもよい。また、図11(a)〜(c)に示すように、第3の実施例(5)として、回転部材8を記録媒体4の円形状に沿って曲線上に設けるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の第1の実施例に係る記録媒体再生装置の要部を示す斜視図
【図2】本発明の第1の実施例に係る記録媒体再生装置のガイド部材を示す斜視図
【図3】図2のA矢視図
【図4】本発明の第1の実施例に係る記録媒体再生装置の記録媒体と回転部材および駆動ローラとの接触状態を示す平面図
【図5】図4のB矢視図
【図6】本発明の第2の実施例に係る記録媒体再生装置のガイド部材と回転部材とを示す図
【図7】本発明の第3の実施例(1)に係る記録媒体再生装置のガイド部材と回転部材とを示す図
【図8】本発明の第3の実施例(2)に係る記録媒体再生装置のガイド部材と回転部材とを示す図
【図9】本発明の第3の実施例(3)に係る記録媒体再生装置のガイド部材と回転部材とを示す図
【図10】本発明の第3の実施例(4)に係る記録媒体再生装置のガイド部材と回転部材とを示す図
【図11】本発明の第3の実施例(5)に係る記録媒体再生装置のガイド部材と回転部材とを示す図
【図12】従来の記録媒体再生装置(1)を示す要部正面略図
【図13】従来の記録媒体再生装置(2)を示す要部正面略図
【図14】従来の記録媒体再生装置(2)の記録媒体とテーパー形状のリブおよび駆動ローラとの接触状態を示す平面図
【図15】図14のn矢視図
【符号の説明】
【0038】
1 記録媒体再生装置
2 筺体
3 記録媒体挿排口
4 記録媒体
5 ガイド部材
6 駆動ローラ
7 ローラギア
8 回転部材
9 スペーサ
10 スペーサ孔
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体を挟持して搬送するガイド部材および駆動ローラと、
前記ガイド部材および前記駆動ローラによって搬送された前記記録媒体から情報を読み取る再生手段と、を有し、
前記ガイド部材は、少なくとも前記記録媒体と接触する部分に、前記駆動ローラの回転方向と同じ第一の方向および該第一の方向とは異なる第二の方向に回転可能な回転部材が設けられることを特徴とする記録媒体再生装置。
【請求項2】
記録媒体を挟持して搬送するガイド部材および駆動ローラと、
前記ガイド部材および前記駆動ローラによって搬送された前記記録媒体から情報を読み取る再生手段と、を有し、
前記ガイド部材は、少なくとも前記記録媒体と接触する部分に、全方位回転可能な回転部材が設けられることを特徴とする記録媒体再生装置。
【請求項3】
前記回転部材は、前記駆動ローラによる記録媒体の搬送面に対して平行に複数個設けられることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の記録媒体再生装置。
【請求項4】
前記回転部材は、前記駆動ローラによる記録媒体の搬送方向の上流と下流に複数個設けられることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の記録媒体再生装置。
【請求項5】
前記回転部材は、球状の部材であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の記録媒体再生装置。
【請求項1】
記録媒体を挟持して搬送するガイド部材および駆動ローラと、
前記ガイド部材および前記駆動ローラによって搬送された前記記録媒体から情報を読み取る再生手段と、を有し、
前記ガイド部材は、少なくとも前記記録媒体と接触する部分に、前記駆動ローラの回転方向と同じ第一の方向および該第一の方向とは異なる第二の方向に回転可能な回転部材が設けられることを特徴とする記録媒体再生装置。
【請求項2】
記録媒体を挟持して搬送するガイド部材および駆動ローラと、
前記ガイド部材および前記駆動ローラによって搬送された前記記録媒体から情報を読み取る再生手段と、を有し、
前記ガイド部材は、少なくとも前記記録媒体と接触する部分に、全方位回転可能な回転部材が設けられることを特徴とする記録媒体再生装置。
【請求項3】
前記回転部材は、前記駆動ローラによる記録媒体の搬送面に対して平行に複数個設けられることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の記録媒体再生装置。
【請求項4】
前記回転部材は、前記駆動ローラによる記録媒体の搬送方向の上流と下流に複数個設けられることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の記録媒体再生装置。
【請求項5】
前記回転部材は、球状の部材であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の記録媒体再生装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2010−15615(P2010−15615A)
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−172369(P2008−172369)
【出願日】平成20年7月1日(2008.7.1)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年7月1日(2008.7.1)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】
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