説明

記録液収納容器およびこれを搭載可能な記録装置

【課題】簡素な構成で記録液の量を検知可能であり、かつ、小型化可能な記録液収納容器およびこれを搭載可能な記録装置を提供することができる。
【解決手段】記録液収納容器5は、記録装置からの制御信号を信号入力部3で受け、導電性を有する記録液を収容可能な内部に備えられた一対の電極6a,6b間に電圧を印加することで記録液Lの量を検知可能な構成である。記録液収納容器5は、電極6aが信号入力部3から当該記録液収納容器5の内部に延びる構成を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録液の量を検知可能な記録液収納容器およびこれを搭載可能な記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な記録装置は、記録液を吐出して記録媒体に記録を行う記録ヘッドと、記録液が充填された記録液収納容器と、が搭載可能な構成を有している。このような記録装置は、記録液収納容器内の記録液を記録ヘッドに供給し、記録ヘッドから記録媒体に記録液を吐出して記録を行う。
【0003】
記録装置が記録媒体に記録を行う際には、当該記録装置に搭載された記録液収納容器内に記録液が入っている必要がある。記録液収納容器内の記録液は、記録装置による記録媒体への記録が繰り返されると、減少してゆく。
【0004】
記録液収納容器内の記録液が減少し、やがて記録液収納容器内の記録液が枯渇すると、記録液収納容器から記録ヘッドへの記録液の供給が行えなくなる。記録ヘッドへの記録液の供給が行われないと、記録ヘッドからの記録液の吐出が行えなくなる。
【0005】
そのため、記録装置は、記録液収納容器内の記録液が一定量以下に減少した場合に、そのことを検知できることが望ましい。
【0006】
特許文献1に、記録液収納容器内の記録液が一定量以下に減少したことを検知可能な技術が開示されている。図6は特許文献1に開示された記録液収納容器の概略構成図である。図6(a)は記録液収納容器105の斜視図であり、図6(b)は図6(a)のA−A’線に沿った断面図である。
【0007】
記録液収納容器105には、記録装置からの制御信号を受ける信号入力部103と、上下方向に平行に延びる2つの電極106a,106bと、が備えられている。電極106a,106bは、上端部が記録液収納容器105の上壁面に露出し、該上壁を貫通して記録液収納容器105内に延びている。電極106aは電極106bより長く、電極106aの下端は電極106bの下端よりも記録液収納容器105の底面に近い。
【0008】
記録液収納容器105の内部に充填される記録液Lは導電性を有する。したがって、図6(b)に示すように、電極106aの下端と電極106bの下端の双方が記録液L中にある場合には、電極106aと電極106bとが記録液Lを介して電気的に接続される。
【0009】
一方、記録液収納容器105内の記録液Lが減少し、記録液Lの液面が電極106aの下端より下がると、電極106aと電極106bとが電気的に接続しなくなる。
【0010】
記録液収納容器105を搭載した記録装置は、電極106aと電極106bとの間に電圧を印加して、電極106a,電極106b間の通電の有無を判別することにより、記録液収納容器105内の記録液Lが一定量より減少したことを検知することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開昭63−305213号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
図1に記載された記録液収納容器105には2本の電極106a,106bを設ける必要がある。さらに、記録液収納容器105が搭載される記録装置には、電極106a,106b間の通電の有無を判別するための装置を設ける必要がある。これにより、記録装置の構成が複雑化する。
【0013】
また、電極106a,106bが近接している場合には、記録液Lの液面より上方で、電極106a,106b間に記録液Lの架橋(メニスカス)が生じることがある。このメニスカスは、電極106a,106b間を電気的に接続する。
【0014】
記録装置は、実際に記録液収納容器105内の記録液Lの液面が電極106aの下端より下であっても、このメニスカスがあると電極106a,106b間の通電が有るものと判断してしまう。このような場合、記録装置は、記録液収納容器105内の記録液Lの量を検知できない。
【0015】
電極106a,106b間にメニスカスが生じないように、記録液収納容器105の電極106a,106bを十分に離して配置すると、記録液収納容器105が大型化する。
【0016】
そこで、本発明は、簡素な構成で記録液の量を検知可能であり、かつ、小型化可能な記録液収納容器およびこれを搭載可能な記録装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記目的を達成するため、本発明の記録液収納容器は、記録装置からの制御信号を信号入力部で受け、導電性を有する記録液を収納可能な内部に備えられた一対の電極の間に電圧を印加することで記録液の量を検知可能に構成された記録液収納容器であって、前記一対の電極のうちの一方の電極が前記信号入力部から前記内部に延びていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、簡素な構成で記録液の量を検知可能であり、かつ、小型化可能な記録液収納容器およびこれを搭載可能な記録装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る記録装置の概略構成図である。
【図2】図1に示した記録液収納容器の概略構成図である。
【図3】図1に示した記録装置の機能を示したブロック図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る記録液収納容器の概略構成図である。
【図5】図4に示した記録液収納容器の変形例の概略構成図である。
【図6】一般的な記録液収納容器の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
次に、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係る記録装置10の概略構成を示した斜視図である。
【0021】
記録装置10は、記録液を吐出するための記録ヘッド1が搭載されたキャリッジ11と、該キャリッジ11を摺動可能に支持しているガイドシャフト14と、記録媒体13を矢印A方向に搬送可能な搬送ローラ15と、を有している。
【0022】
記録装置10は、4つの記録液収納容器5を搭載可能な収容部20を有している。4つの記録液収納容器5は、それぞれシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)およびブラック(B)の各色の記録液を収納可能である。記録ヘッド1には、各記録液収納容器5から記録液供給チューブ12を介して各色の記録液が供給される。
【0023】
キャリッジ11はガイドシャフト14に沿って往復走査可能である。記録ヘッド1は、キャリッジ11の往復走査に伴い、記録媒体13に記録液収納容器5から供給された記録液を吐出する。記録装置10の記録動作では、キャリッジ11の往復走査と、搬送ローラ15による記録媒体13の搬送と、を繰り返すことにより、記録媒体13の記録面全体に記録を行う。
【0024】
図2は、図1に示した4つの記録液収納容器5のうちの1つを拡大して示した概略構成図である。6つの壁面に囲まれた記録液収納容器5の内部には、記録液Lが充填されている。図2の各図は、記録液収納容器5を、図1に示した記録装置10の収容部20に搭載された際の姿勢で示している。図2(a)では6つの壁面のうちの上壁面と2つの側壁面が見えている。図2(b)および図2(c)では、図2(a)のB−B’線を含む鉛直面における断面が示されている。
【0025】
記録液収納容器5の側壁の外面には、図1に示した記録装置からの制御信号を受ける信号入力部3が設けられている。また、記録液収納容器5には、一対の電極6a,6bが備えられている。
【0026】
信号入力部3には第1の電極6aが直接取り付けられており、電極6aは信号入力部3から記録液収納容器5の側壁を貫通し、記録液収納容器5の内部に露出している。したがって、電極6aは、信号入力部3と記録液収納容器5の内部とを導通させている。
【0027】
また、記録液収納容器5の、信号入力部3が設けられたが側壁に隣接する側壁の外面に、第2の電極6bが取り付けられている。電極6bは、記録液収納容器5の側壁を貫通し、記録液収納容器5の内部に露出している。したがって、電極6bも、記録液収納容器5の外部と内部とを導通させている。
【0028】
電極6aと電極6bとは非接触であり、かつ、電極6bは電極6aより高い位置にある。
【0029】
図2(a)には、電極6bの、記録液収納容器5の側面に露出した部分以外の部分を破線で示している。また、図2(b)および図2(c)には、電極6bをB−B’線に沿った面に投影した位置を破線で示している。
【0030】
図2(b)に示すように、記録液収納容器5の内部に導電性を有する記録液Lが十分に入っている場合には、電極6aに接続された信号入力部3と、電極6bと、が記録液Lによって電気的に接続される。そのため、信号入力部3と電極6bとの間に電圧を加えると、電極6aと電極6bとの間に電流が流れる。
【0031】
一方、図2(c)に示すように、記録液収納容器5の内部に記録液Lが十分に入っておらず、記録液Lの液面が電極6bより低い場合には、信号入力部3と電極6bとが記録液Lによって電気的に接続されていない。そのため、信号入力部3と電極6bとの間に電圧を加えても、信号入力部3と電極6bとの間に電流が流れない。
【0032】
したがって、信号入力部3と電極6bとの間に電圧を印加することにより、信号入力部3と電極6bとの間の通電の有無を判別することができる。通電がある場合には、記録液収納容器5内に記録液Lの液面が電極6bより高く、通電がない場合には、記録液収納容器5内に記録液Lの液面が電極6bより低いことがわかる。
【0033】
図3は、図1に示した記録装置10の機能の概略を示したブロック図である。記録装置10は、制御信号の送受を行う制御部22を有している。ユーザによる記録装置10の制御は、制御部22に接続されたPC(Personal Computer)を介して行われる。
【0034】
また、記録装置10は、記録液収納容器5が収納部20に搭載されたときに記録液収納容器5に接続される第1の接続部23および第2の接続部24を有している。接続部23は、記録液収納容器5の信号入力部3に接続され、該制御部22からの制御信号を信号入力部3に伝達する。接続部24は、記録液収納容器5の電極6bに接続される。
【0035】
制御部22は、記録ヘッド1、キャリッジ11および搬送ローラ15に制御信号を送るとともに、接続部23を介して記録液収納容器5にも制御信号を送る。また、制御部22は、接続部23と接続部24との間に電圧を印加して、接続部23と接続部24との間の通電の有無を判別する。
【0036】
その結果、制御部22は、接続部23と接続部24との間に通電がある場合には、記録液収納容器5内に所定量以上の記録液Lがあると判断する。一方、制御部22は、接続部23と接続部24との間に通電がない場合には、記録液収納容器5内に所定量以上の記録液Lがないと判断する。
【0037】
制御部22は、記録液収納容器5内に所定量以上の記録液Lがあると判断すると、記録装置10を記録動作可能な状態とする。一方、制御部22は、記録液収納容器5内に所定量以上の記録液Lがないと判断すると、記録液収納容器5内に所定量以上の記録液Lが充填されるまで、記録装置10を記録動作不能な状態とする。
【0038】
このように、記録装置10では、接続部23が2つの役割を担っている。接続部23の第1の役割は、記録液収納容器5の信号入力部3に制御信号を送ることである。接続部23の第2の役割は、制御部22が記録液収納容器5内の記録液Lの量を検知するために、接続部24との間に電圧が印加されることである。
【0039】
また、記録液収納容器5では、信号入力部3が、2つの役割を担っている。信号入力部3の第1の役割は、記録装置10の制御部22からの制御信号を受けることである。信号入力部3の第2の役割は、記録装置10の制御部22が記録液収納容器5内の記録液Lの量を検知するために、電極6bとの間に電圧が印加されることである。
【0040】
以上述べたように、本実施形態に係る記録装置10および記録液収納容器5は、簡素な構成で記録液Lの量を検知可能である。
【0041】
なお、本実施形態に係る記録液収納容器5では、複数の壁面のうち、隣接する壁面に電極6aと電極6bとが設けられているため、電極6aと電極6bとが比較的近くにある。したがって、記録装置10の接続部24を接続部23の比較的近くに配置することができる。そのため、記録装置10では小さい接続部品によって、接続部23と接続部24とを接続することができる。
【0042】
また、電極6aと電極6bとでは、いずれも記録液収納容器5の下部にあれば、どちらが高い位置にあってもよい。記録液収納容器5では電極6bの方が電極6aより高い位置にあるが、電極6aの方が電極6bより高い位置にあってもよい。この場合、記録液収納容器5内の記録液Lの所定量の判断基準となる電極は、電極6bでなく電極6aとなる。つまり、記録液収納容器5内の記録液Lの量は、記録液Lの液面が電極6aまたは6bより低い場合に、所定量より少ないと判断される。
【0043】
また、記録液収納容器5内の記録液Lの所定量の判断基準である電極6aまたは電極6bは、記録液収納容器5の側壁の任意の位置に設けることが可能である。したがって、記録液収納容器5では、記録液Lの所定量の判断基準の自由度が高い。
【0044】
また、電極6aと電極6bとは異なる面に設けられており、記録液収納容器5の電極6aおよび電極6bは、記録液収納容器5の側壁から記録液収納容器5の内部に露出していればよい。そのため、記録液収納容器5では、電極6aと電極6bとの記録液収納容器5の内部に露出する位置を十分に離すことにより、電極6aと電極6bとの間にメニスカスが形成されることを防止できる。したがって、記録液収納容器5が搭載された記録装置10は、記録液収納容器5内の記録液Lの量を正確に検知可能である。
【0045】
また、記録液収納容器5は、電極6aと電極6bとは異なる面に設けられているため、2つの電極が同じ面に設けられる構成の記録液収納容器よりも、電極6aと電極6bとを離して設ける構成を容易に実現可能である。この電極6aと電極6bとを離して設ける構成は、記録液収納容器5を小型化する場合にも実現容易である。
(第2の実施形態)
図4は、本発明の第2の実施形態に係る記録液収納容器5aの概略構成図である。図4(a)は斜視図であり、図4(b)は図4(a)のC−C’線に沿った断面図であり、図4(c)は図4(a)の変形例を示した斜視図である。本実施形態に係る記録液収納容器5a,5bは、以下に示す構成以外は、第1の実施形態に係る記録液収納容器5と同様の構成を有している。
【0046】
記録液収納容器5aは、図1に示した記録装置10とは異なり、記録液収納容器5aの下部に記録液Lを吐出する記録ヘッド4が搭載されている。記録液収納容器5aは、記録ヘッド4と、記録装置の制御部からの制御信号を受ける信号入力部3aと、がフレキシブルケーブル2によって接続されている。記録装置の制御部からの制御信号は、信号入力部3aからフレキシブルケーブル2を介して記録ヘッド4に伝達される。
【0047】
また、記録液収納容器5a内には、補充タンク9から記録液Lが補充される。記録液収納容器5aは、記録液収納容器5aの上壁を貫通し、補充タンク9内の記録液Lを記録液収納容器5a内に導く補充管8を有している。記録液収納容器5aの上壁と補充管8との間には密封部材7が設けられ、記録液収納容器5aと補充管8との間から記録液Lが漏れることが防止されている。
【0048】
記録液収納容器5aの側壁の外面に設けられ、記録装置からの制御信号を受ける信号入力部3aには、第1の電極6cが取り付けられている。電極6cは接続部aから記録液収納容器5aの側壁を貫通し、記録液収納容器5aの内部に露出している。したがって、電極6cは、信号入力部3aと記録液収納容器5aの内部とを導通させている。
【0049】
また、記録液収納容器5aの上壁の外面には、第2の電極6dが設けられている。電極6dも、記録液収納容器5の上壁を貫通し、記録液収納容器5aの内部に露出している。したがって、電極6dは、記録液収納容器5aの外部と内部とを導通させている。電極6dは短い棒状であり、その下端は、記録液収納容器5a内の上部にある。
【0050】
電極6cと電極6dとは非接触であり、かつ、電極6dは電極6cより高い位置にある。
【0051】
図4(b)に示すように、記録液収納容器5aの内部に記録液Lが所定量以上入っている場合には、電極6cに接続された信号入力部3aと、電極6dと、が記録液Lによって電気的に接続されている。そのため、信号入力部3aと電極6dとの間に電圧を加えると、電極6cと電極6dとの間に電流が流れる。
【0052】
一方、記録液収納容器5の内部に記録液Lが所定量以上入っておらず、記録液Lの液面が電極6dの下端より低い場合には、信号入力部3aと電極6dとが記録液Lによって電気的に接続されていない。そのため、信号入力部3aと電極6dとの間に電圧を加えても、信号入力部3aと電極6dとの間に電流が流れない。
【0053】
したがって、信号入力部3aと電極6dとの間に電圧を印加することにより、信号入力部3aと電極6dとの間の通電の有無を判別することができる。通電がある場合には、記録液収納容器5内に記録液Lの液面が電極6dの下端より高く、通電がない場合には、記録液収納容器5内に記録液Lの液面が電極6dの下端より低いことがわかる。
【0054】
記録液収納容器5aでは、その内部の記録液Lの量が減少し、補充タンク9内の記録液Lが補充管8を介して補充される際に、記録液収納容器5a内の記録液Lの液面が電極6dまで達すると、電極6cと電極6dとが通電する。
【0055】
その結果、記録液収納容器5内に記録液Lの液面が電極6dの下端より高い場合には、記録液収納容器5内に十分な記録液Lがあることがわかり、記録液収納容器5内への記録液Lの補充を停止する。一方、記録液収納容器5内に記録液Lの液面が電極6dの下端より低い場合には、記録液収納容器5内に十分な記録液Lがないことがわかり、記録液収納容器5内への記録液Lの補充を続行する。
【0056】
したがって、記録液収納容器5aでは、電極6dの下端を適当な高さに設定することにより、その内部への適当な量の記録液Lの充填が可能となるとともに、過剰な記録液Lの充填を防止することができる。
【0057】
なお、図4cに示すように、フレキシブルケーブル2aが信号入力部を兼ねる構成とすることも可能である。
【0058】
図5は図4に示した記録液収納容器5aの変形例に係る記録液収納容器5cの概略構成図である。記録液収納容器5cでは、第1の電極6e,第2の電極6f、および補充管8の位置が図4に示した記録液収納容器5aと異なる。
【0059】
記録液収納容器5cでは、信号入力部3bの、記録液収納容器5cの上壁側に電極6eが取り付けられ、第2の電極6fが下壁にある。
【0060】
記録液収納容器5cでは、記録液収納容器5c内に記録液Lの液面が電極6eより高い場合には、記録液収納容器5c内に所定量以上の記録液Lがあることがわかり、記録液収納容器5c内への記録液Lの補充を停止する。一方、記録液収納容器5c内に記録液Lの液面が電極6eより低い場合には、記録液収納容器5c内に所定量以上の記録液Lがないことがわかり、記録液収納容器5c内への記録液Lの補充を続行する。
【0061】
したがって、記録液収納容器5cでは、電極6eを適当な高さに設定することにより、その内部への適当な量の記録液Lの充填が可能となるとともに、過剰な記録液Lの充填を防止することができる。
【符号の説明】
【0062】
3 接続部
5 記録液収納容器
6a,6b 電極
L 記録液

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録装置からの制御信号を信号入力部で受け、導電性を有する記録液を収納可能な内部に備えられた一対の電極の間に電圧を印加することで記録液の量を検知可能に構成された記録液収納容器であって、
前記一対の電極のうちの一方の電極が前記信号入力部から前記内部に延びていることを特徴とする記録液収納容器。
【請求項2】
前記内部は複数の壁面に覆われており、
前記一対の電極が隣接した前記壁面に設けられている、請求項1に記載の記録液収納容器。
【請求項3】
前記記録装置に搭載される姿勢で、前記内部における前記一対の電極の下端が当該記録液収納容器の下部にある、請求項1または2に記載の記録液収納容器。
【請求項4】
前記記録装置に搭載される姿勢で、前記内部における前記一対の電極の少なくとも一方の下端が当該記録液収納容器の上部にある、請求項1または2に記載の記録液収納容器。
【請求項5】
導電性を有する記録液を吐出して記録媒体に記録を行う記録装置であって、
請求項1から4のいずれか1項に記載の記録液収納容器を搭載可能な収容部と、
前記記録液収納容器を前記収容部に搭載した状態で、前記記録液収納容器の前記信号入力部に電気的に接続する第1の接続部と、
前記記録液収納容器を前記収容部に搭載した状態で、前記記録液収納容器の前記一対の電極のうちの他方の電極に電気的に接続する第2の接続部と、
前記第1の接続部に、前記記録液収納容器への前記制御信号を送り、かつ、前記第2の接続部との間に電圧を印加する制御部と、
を有することを特徴とする記録装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−218359(P2012−218359A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−88206(P2011−88206)
【出願日】平成23年4月12日(2011.4.12)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】