説明

記録装置及び液体噴射装置

【課題】外部タンクから液体噴射装置本体の内部に液体を供給しても、液体噴射装置の操作性、性能、外観を損なわずに、しかも筐体カバーによって潰されて液体供給が途絶えることを防止できる液体供給流路装置及びそれを用いた液体噴射装置を提供すること。
【解決手段】第1の流路31と、第1の流路31の一端と連通して第1の流路31と交差する方向に沿って延びる第2の流路32と、第2の流路32の他端と連通して第2の流路32と交差する方向に延びる第3の流路33を含む少なくとも一つの屈曲流路を区画形成する流路形成部材40,50,60〜63,70A,70B,80を有し、流路形成部材が、液体噴射装置本体10の外面を形成する第1の筐体カバー11と第2の筐体カバー12との間の隙間を介して、第1の筐体カバー11または第2の筐体カバー12に沿って配置されることで、外部タンク20から液体噴射装置本体10の内部に液体を供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタ等の液体噴射装置本体と外部タンクとを接続する液体供給流路装置及びそれを用いた液体噴射装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、液体をターゲットに対して噴射させる液体噴射装置として、インクジェット式プリンタ(以下、「プリンタ」という。)が広く知られている。このプリンタは、往復移動するキャリッジに記録ヘッドを搭載し、この記録ヘッドにインクカートリッジ(液体受容体)から供給されたインク(液体)を記録ヘッドに形成されたノズルから噴射することにより、ターゲットとしての記録媒体に印刷を施すようになっている。こうしたプリンタとしては、従来から、例えば特許文献1に記載されるようにインクカートリッジをキャリッジ上に装着するタイプ(所謂オンキャリッジタイプ)と、特許文献2に記載されるようにインクカートリッジをプリンタ上におけるキャリッジとは別の固定位置に装着するタイプ(所謂オフキャリッジタイプ)のプリンタが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−262092号公報
【特許文献2】特開2003−320680号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、特にオンキャリッジタイプのプリンタにおいては、キャリッジ上の搭載スペースとの関係でインクカートリッジのインク容量が少ないため、比較的大量の印刷を実行しようとする場合には、インクカートリッジを頻繁に交換することが必要となる。このため、そのような大量印刷の実行時には、インクカートリッジの交換作業に人手を要するだけでなく、ランニングコストも増大するという問題があった。オフキャリッジタイプでも、オンキャリッジタイプほどの頻度ではないが、大量の印刷を実行しようとする場合には、インクカートリッジを交換することが必要となる。特に、オフキャリッジタイプの中でも業務用より家庭用のものは、インクカートリッジの容量が小さいので、交換頻度は多くなる。
【0005】
そこで、従来から、プリンタに大容量の外部タンクを接続して、プリンタが改造される場合があった。そして、このような改造がなされた場合には、外部タンクからプリンタ内部にインクを供給するため、インク供給チューブがプリンタ外部から内部に引き回しされることになる。
【0006】
しかし、プリンタは、防音やデザインの目的で筐体カバーに覆われており、筐体カバーの隙間にインク供給チューブを無理やり通す他なかった。インク供給チューブが無理やり折り曲げられ、あるいは隙間に対してインク供給チューブの径が太いと、インク供給チューブに折れや潰れが生じ、インク供給チューブが閉塞してインクを供給できなくなる。
【0007】
また、開閉可能な筐体カバーの隙間にインク供給チューブを通すと、このカバーの開閉時にインク供給チューブを挟んで潰してしまい、外部タンクからインクを供給できなくなる事態が生ずることがある。
【0008】
インクが供給できない原因に直ぐに気が付けば修正できるが、気が付かずに印刷を続けると、インクノズルにて空打ちが発生し、プリンタ本体の故障の原因となる。プリンタの故障は結局プリンタメーカが応ずることになるので、このような事態は、プリンタメーカとしても放置することはできない。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、外部タンクから液体噴射装置本体の内部に液体を供給しても、液体噴射装置の操作性、性能、外観を損なわずに、しかも筐体カバーによって潰されて液体供給が途絶えることを防止できる液体供給流路装置及びそれを用いた液体噴射装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様に係る液体供給流路装置は、第1の流路と、前記第1の流路の一端と連通して前記第1の流路と交差する方向に沿って延びる第2の流路と、前記第2の流路の他端と連通して前記第2の流路と交差する方向に延びる第3の流路を含む少なくとも一つの屈曲流路を区画形成する流路形成部材を有し、前記流路形成部材が、液体噴射装置本体の外面を形成する第1の筐体カバーと第2の筐体カバーとの間の隙間を介して、前記第1の筐体カバーまたは前記第2の筐体カバーに沿って配置されることで、前記液体噴射装置本体の外部から内部に液体を供給することを特徴とする。
【0011】
本発明の一態様によれば、液体噴射装置本体の第1の筐体カバーと第2の筐体カバーとの間の隙間に適合するように予め屈曲流路を形成しているので、液体噴射装置の操作性、性能、外観を損なわずに、しかも筐体カバーによって潰されて液体供給が途絶えることを防止できる。また、互いに交差方向に延びる第1〜第3の流路で形成される屈曲流路のうち、鉛直上部に位置する空間にて、気泡をトラップすることができる。
【0012】
本発明の一態様では、前記流路形成部材は、前記第1の筐体カバーと前記第2の筐体カバーとの間の隙間に配置される流路を、流路幅よりも最大流路高さが小さい扁平な流路として、前記屈曲流路の形状を保持する保形性を有することができる。
【0013】
こうすると、第1,第2の筐体カバー間の隙間に無理なく扁平流路を配置でき、しかも第1,第2の筐体カバーが相対的に開閉されても、保形性によって第1,第2の筐体カバー間に流路形成部材が挟まれることを防止できる。
【0014】
本発明の一態様では、前記流路形成部材は互いに連結された第1,第2,第3の板状部材を含み、前記第2の板状部材の両端にて、前記第1,第3の板状部材が前記第2の板状部材に対して交差して連結され、前記第2の流路は、前記2の板状部材に形成された凹部と、前記凹部の開口を封止する薄板状部材にて区画され、前記第1の流路は、前記第1の板状部材に貫通して前記第2の板状部材の前記凹部と連通する貫通孔にて形成され、前記第3の流路は、前記第3の板状部材に貫通して前記第2の板状部材の前記凹部と連通する貫通孔にて形成してもよい。
【0015】
こうすると、屈曲形状を保持するように互いに連結された第1〜第3の板状部材に、貫通孔と凹部を設けるだけで流路を形成できるので加工性に優れ、凹部の開口は樹脂フィルム、エラストマシート等の薄板状部材により封止できるので、流路高さが低い扁平な流路を形成しやすくなる。
【0016】
本発明の一態様では、前記流路形成部材は、前記第1,第2,第3の流路に沿って屈曲形成され、前記第1,第2,第3の流路の各流路高さを確保するように離間して対向配置される第1,第2の薄板状部材と、前記第1,第2,第3の流路に沿って屈曲形成されて、前記第1,第2の薄板状部材の対向間に配置され、かつ、前記第1,第2,第3の流路の各流路幅を確保するように離間して対向配置される2つの仕切り部材と、を含むことができる。
【0017】
こうすると、第1,第2の薄板状部材によって流路高さ方向を区画できると共に、仕切り部材によって流路幅方向を区画できる。また、流路高さ方向の両端を第1,第2の薄板状部材により区画できるので、流路高さの低い扁平な流路を形成しやすくなる。
【0018】
なお、第1,第2の薄板状部材は、金属や硬質樹脂等により屈曲形状の保形性を有するものの他、樹脂フィルム、エラストマシート、ゴムシート等のように保形性がなく柔軟なシートであっても、保形性を有する仕切り部材に沿って敷設して、保形性のある流路を確保できる。
【0019】
本発明の一態様では、前記流路形成部材は、前記第1,第2,第3の流路に沿って屈曲形成されて複数の流路を区画形成する複数の金属パイプで形成され、前記複数の金属パイプを並設することができる。
【0020】
金属パイプを薄板金属で形成すれば第1,第2の筐体カバー間の隙間に配置することが可能であり、しかも並列パイプとすることで複数種の液体の流路を確保できる。
【0021】
本発明の一態様では、前記流路形成部材は少なくとも一つの可撓性チューブを含み、前記少なくとも一つの可撓性チューブ内に液体が加圧または吸引供給されてもよい。
【0022】
こうすると、液体の加圧または吸引がない状態ではチューブが潰れているが、液体の加圧または吸引によって所定断面積の流路を確保できる。ただし、可撓性チューブ自体は保形性がないので、空胴状の屈曲した保持ケースに可撓性チューブを挿通して用いることができる。
【0023】
本発明の他の態様に係る液体噴射装置は、少なくとも第1及び第2の筐体カバーに覆われた内部に液体噴射ノズルを有する液体噴射装置本体と、前記液体噴射装置本体の外部に配置される外部タンクと、前記外部タンクの液体を、前記液体噴射装置本体の内部に供給する液体供給流路装置と、を有し、前記液体供給流路装置は、第1の流路と、前記第1の流路の一端と連通して前記第1の流路と交差する方向に沿って延びる第2の流路と、前記第2の流路の他端と連通して前記第2の流路と交差する方向に延びる第3の流路を含む少なくとも一つの屈曲流路を区画形成する流路形成部材を有し、前記流路形成部材が、前記第1の筐体カバーと前記第2の筐体カバーとの間の隙間を介して、前記第1の筐体カバーまたは前記第2の筐体カバーに沿って配置されることを特徴とする。
【0024】
本発明の他の態様によれば、液体噴射装置本体の第1の筐体カバーと第2の筐体カバーとの間の隙間に適合するように予め屈曲流路を形成しているので、液体噴射装置の操作性、性能、外観を損なわずに、しかも筐体カバーによって流路が潰されて外部タンクからの液体供給が途絶えることを防止できる。また、互いに交差方向に延びる第1〜第3の流路で形成される屈曲流路のうち、鉛直上部に位置する空間にて、気泡をトラップすることができる。
【0025】
本発明の他の態様では、前記液体噴射装置本体の内部には、前記液体供給流路装置により供給された液体を貯留する貯留部を含み、前記貯留部は、ダンパー能力を有することができる。貯留部のダンパー能力により、外部タンクから供給される液体の急激な動きや液体圧力の変動を減衰して流量調整を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】図1(A)は本発明の実施形態に係る液体噴射装置の全体図、図1(B)は図1(A)に示すプリンタ本体のスキャナカバーを開放した状態を示す側面図、図1(C)は図1(A)に示すプリンタ本体の上側の筐体カバーを開放した状態を示す側面図である。
【図2】下側・上側の筐体カバー間に配置される液体供給流路装置の一取り付け形態を示す概略断面図である。
【図3】下側・上側の筐体カバー間に配置される液体供給流路装置の他の一取り付け形態を示す概略断面図である。
【図4】第1実施形態に係る液体供給流路装置の概略断面図である。
【図5】第1実施形態に係る液体供給流路装置の平面図である。
【図6】第1実施形態に係る液体供給流路装置の組立分解斜視図である。
【図7】第2実施形態に係る液体供給流路装置の組立分解斜視図である。
【図8】第2実施形態に係る液体供給流路装置を図2の取り付け形態に屈曲した状態を示す概略説明図である。
【図9】第2実施形態に係る液体供給流路装置を図3の取り付け形態に屈曲した状態を示す概略説明図である。
【図10】図10(A)(B)は第3実施形態に係る液体供給流路装置の概略斜視図である。
【図11】図11(A)(B)は第4実施形態に係る液体供給流路装置の概略説明図である。
【図12】図12(A)(B)は第4実施形態に用いられる可撓性チューブが挿通される保持ケースの概略説明図である。
【図13】液体供給流路装置の液体噴射装置本体内部での取り付け状態の一例を示す概略説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
【0028】
(液体噴射装置の概要)
図1(A)〜図1(C)は、本発明に係る液体噴射装置の一実施形態であるインクジェットプリンタを示している。図1(A)は、インクジェットプリンタの全体構成を示す正面図である。このプリンタは、プリンタ本体10と、プリンタ本体10の外部に配置された外部タンク20と、外部タンク20よりプリンタ本体10の内部まで液体であるインクを供給するインク供給流路装置(液体供給流路装置)30とを有している。外部タンク20は水頭差によりあるいは外部加圧により、内部のインクを圧送することができる。あるいは、プリンタ本体10内部の機構により外部タンク20内のインクを吸引しても良い。
【0029】
プリンタ本体10は、下側の筐体カバー(第1の筐体カバー)11と、上側の筐体カバー(第2の筐体カバー)12とで囲まれた内部に、紙を支持するプラテン、プラテンと平行なガイド軸に沿って往復移動するキャリッジ、キャリッジに搭載された記録ヘッド(液体噴射ヘッド)、記録ヘッドにインクを供給するインクカートリッジ等を内蔵している。上側の筐体カバー12の上部にはスキャナカバー13が配置されている。
【0030】
図1(B)は、スキャナカバー13を開いた状態を示す側面図である。スキャナカバー13を開くことで、原稿台に原稿を載置し、スキャナカバー13を閉じてスタートボタンを押下すれば、原稿のスキャンが開始され、プリンタ本体10にて印刷が実施される。プリンタ本体10は複合機であり、プリンタ本体10での印刷は、スキャナでの読み取り原稿に限らず、例えばパーソナルコンピュータから送出される情報の印刷も可能である。
【0031】
また、図1(C)は、メンテナンス時に上側の筐体カバー12を開放した状態を示している。インク供給流路装置30は、下側の筐体カバー11と上側の筐体カバー12との間の隙間を介して、プリンタ本体10の外部より内部に導かれている。本実施形態では、下側の筐体カバー11の側面には、図1(B)(C)に示すように、上縁が一部切り欠かれた切欠部11Aが形成されている。この切欠部11Aは、本来は上側の筐体カバー12を開閉する際に、指が掛けられるように、上側の筐体カバー12との間に隙間を確保するために設けられている。
【0032】
本実施形態では、切欠部11Aにて確保される下側・上側の筐体カバー11,12の最大隙間を介して、インク供給流路装置30がプリンタ本体10の外部より内部に導入している。このように、プリンタ本体10に予め形成してある隙間を利用することで、プリンタ本体10の操作性、性能、外観を損なわずに、インク供給流路装置30をプリンタ本体10に装着できる。
【0033】
(液体供給流路装置)
次に、インク供給流路装置(液体供給流路装置)30について説明する。図2及び図3は、図1(A)のA−A断面例を示している。図2は、下側の筐体カバー11の上端と上側の筐体カバー12の下端とが対向する端面間の隙間を介して、例えば下側の筐体カバー11に沿ってインク供給流路装置30が配置される例を示している。図3は、下側の筐体カバー(外壁カバー)11の上端に、上側の筐体カバー12の内側にて対向する内壁カバー11Bと、内壁・外壁カバーを連結する段差部11Cとを有している。この場合も、下側筐体カバー(外壁カバー)11、段差部11C及び内壁カバー11Bと、上側筐体カバー12との間の隙間を介して、例えば下側の筐体カバー(外壁カバー)11、段差部11C及び内壁カバー11Bに沿ってインク供給流路装置30が配置される。
【0034】
図2の場合、例えば下側の筐体カバー11に沿って配置されることで保持されると共に、下側の筐体カバー11を乗り越えるためには、インク供給流路装置30は、チャンネル状(コ字状)の流路が必須となる。一方、図3の場合、下側の筐体カバー(外壁カバー)11、段差部11C及び内壁カバー11Bに沿って、下側の筐体カバー(外壁カバー)11、段差部11C及び内壁カバー11Bを乗り越えるには、クランク状の流路が必須となる。
【0035】
図2及び図3のいずれ場合も、インク供給流路装置30は、第1の流路31と、第1の流路31の一端と連通して第1の流路31と交差例えば直交する方向に沿って延びる第2の流路32と、第2の流路32の他端と連通して第2の流路32と交差例えば直交する方向に延びる第3の流路33を含む少なくとも一つの流路(複数の流路でも可)を区画形成するものである。このような形状を有するインク供給流路装置30は、図2及び図3のいずれの場合も、下側の筐体カバー11と上側の筐体カバー12との間の隙間を介して、下側の筐体カバー11または上側の筐体カバー12に沿って配置されることで、プリンタ本体10の外部から内部にインクを供給するものである。
【0036】
特に第2の流路32がほぼ水平に配置されると、比重の軽い気泡は第2の流路32内でインクの上方の空間に排出して気泡抜きを実施することができ、気泡トラップによりインクのみを供給することができる。
【0037】
好ましくは、インク供給流路装置30は、下側の筐体カバー11と上側の筐体カバー12との間の隙間に配置される流路(図2の例では第2の流路32)を、流路幅よりも最大流路高さが小さい扁平な流路として、チャンネル状またはクランク状に屈曲する屈曲流路の保形性を有する流路形成部材を含んでいる。流路高さが低い扁平な流路は、図2または図3に示す下側・上側の筐体カバー11,12間の隙間に配置されるために必要であり、流路断面積を広くするにために流路幅を流路高さよりも大きくしている。保形性とは形状を維持する性質であり、その保形性により、上側の筐体カバー12を図1(C)のように開閉しても、流路形成部材が下側・上側の筐体カバー11,12間に挟み込まれないようにすることができる。なお、これらの特性は、図2または図3に示すチャンネル状流路またはクランク状流路が最低限備えていればよく、第1の流路31よりもさらに上流側(プリンタ本体10の外側流路)の流路と、第3の流路33よりも下流側(プリンタ本体10の内側流路)の流路は、下側・上側の筐体カバー11,12間に配置されないので、上述した扁平な屈曲流路の形状以外に種々の形状や特性を採用できる。
【0038】
なお、供給すべき液体がインクのように気泡等の混入を避けるべきである場合には、インク供給流路装置30を形成する流路形成部材は、酸素や水素の透過係数が低いことが好ましい。この酸素・水素透過係数は流路の形状にもよるが、常温環境で、酸素透過係数は200[cc・mm/m2・day・atm]以下、さらに望ましくは100以下であり、水蒸気透過係数は0.2 [g・mm/m2・day]以下、さらに望ましくは0.1以下である。
【0039】
(インク供給流路装置の第1実施形態)
以下、図2に示すチャンネル状の流路を有するインク供給流路装置30の具体例について説明する。図4〜図6は、第1実施形態に係るインク供給流路装置30Aを示している。図4及び図6に示すように、このインク供給流路装置30Aの流路形成部材として、流路区画形成部材40と、薄板状部材50とを有している。流路区画形成部材40は、樹脂、金属、エストマ、ゴム等の保形性を有する材料にて形成される。薄板状部材50は、樹脂フィルム、エラストマシート等で形成できる。薄板状部材50を流路区画形成部材40に熱溶着するには、流路区画形成部材40及び薄板状部材50を同種の樹脂またはエラストマにて形成することができる。
【0040】
この流路区画形成部材40は、図2に示すチャンネル状流路を形成するために、互いに連結された第1,第2,第3の板状部材41,42,43を含み、第2の板状部材42の両端にて、第1,第3の板状部材41,43が第2の板状部材に対して交差例えば直交して連結されている。
【0041】
第2の流路32は、第2の板状部材42に形成された凹部42Aと、凹部42Aの開口を封止する薄板状部材50にて区画される。なお、図5及び図6に示すように、流路区画形成部材40には例えば4つの第2の流路31が形成される例を示しているが、その数は供給すべきインクの種類に応じて適宜設定でき、少なくとも一つ形成されれば良い。
【0042】
第1の流路31は、第1の板状部材41に貫通して第2の板状部材42の凹部42Aと連通する貫通孔41Aにて形成される。同様に、第3の流路33は、第3の板状部材43に貫通して第2の板状部材42の凹部42Aと連通する貫通孔43Aにて形成される。
【0043】
この貫通孔41A,43Aは、図5では矩形断面として、第2の流路32と同一断面としているが、加工性を考慮して円形断面としても良い。こうすると、貫通孔41A,43Aにて形成される第1,第3の流路31,33は第2の流路32とは異なり扁平な流路とはならないが、第1,第3の流路31,33は図2の通り下側筐体カバー11及び上側筐体カバー12の隙間に配置されるわけではないので、扁平な流路とする必要は必ずしも無い。
【0044】
図4〜図6に示すインク供給流路装置30Aは、第1の板状部材41の上流側に上流側板状部材44を有し、第2の板状部材43の下流側に下流側板状部材45をさらに有することができる。上流側板状部材44は貫通孔41Aに連通する凹部44Aを有し、下流側板状部材45は貫通孔43Aに連通する凹部45Aを有する。これらの凹部44A,45Aも凹部42Aと同様に薄板状部材50により封止されて、上流側流路34,下流側流路35が形成される。ただし、上流側板状部材44及び下流側板状部材45は必須ではなく、第1,第3の板状部材41,43にインク供給チューブを連結して代用しても良い。上流側板状部材44及び下流側板状部材45は、下側筐体カバー11及び上側筐体カバー12の隙間に配置されるわけではなく、下側筐体カバー11及び上側筐体カバー12に挟まれる虞がないからである。このため、代用チューブとした場合、インク供給流路装置30Aの扁平な流路よりも、流路断面積を大きくしても良い。流路抵抗を少なくして円滑なインク供給を担保するためである。以上のことは、後述する第2〜第4の実施形態についても同様に適用できる。
【0045】
この第1実施形態に係るインク供給流路装置30Aは、図2のように下側筐体カバー11及び上側筐体カバー12の隙間に配置される。しかも、このインク供給流路装置30Aは、下側筐体カバー11の上端にチャンネル状のインク供流路装置30Aの凹部が挿通されて保持される。
【0046】
インク供給流路装置30Aは、特に下側筐体カバー11及び上側筐体カバー12の隙間に配置される第2の流路32が薄板状部材50で区画された扁平な流路であってかつ保形性を有する。このため、図1(C)のように上側筐体カバー12を開閉しても、扁平な屈曲流路が下側筐体カバー11及び上側筐体カバー12に挟まれることはなく、安定してインクを供給することができる。従って、記録ヘッドでの空打ちが防止され、プリンタ本体10の故障を低減できる。また、第2の流路32にて気泡トラップを実現できる。
【0047】
(インク供給流路装置の第2実施形態)
図7及び図8は、本発明の第2実施形態に係るインク供給流路装置30Bを示している。このインク供給流路装置30Bは、流路形成部材として、例えば図2に示す第1,第2,第3の流路31,32,3に沿って屈曲形成され、第1,第2,第3の流路31,32,33の各流路高さを確保するように離間して対向配置される第1,第2の薄板状部材60,61と、第1,第2,第3の流路31,32,33に沿って屈曲形成されて、第1,第2の薄板状部材60,61の対向間に配置され、かつ、第1,第2,第3の流路31,32,33の各流路幅を確保するように離間して対向配置される少なくとも2つの仕切り部材62,63とを含む。なお、N(Nは2以上の整数)個の流路を形成するには、仕切り部材を(N+1)個設ければよい。
【0048】
ここで、第1,第2の薄板状部材60,61と、仕切り部材62,63とは、種々の材質の組み合わせが考えられる。材質の組み合わせとして、大別して2つある。第1タイプは、第1,第2の薄板状部材60,61が屈曲形状を維持する保形性を有するものであり、第2タイプはその保形性を有しない場合である。
【0049】
第1タイプであれば、第1,第2の薄板状部材60,61は、金属または硬質樹脂にて形成することで保形性を確保する。この第1タイプでの仕切り部材62,63の材料としては、第1,第2の薄板状部材60,61にて挟まれて仕切り機能を発揮できる材質であれば良く、例えば樹脂、金属、エラストマ、ゴム等を挙げることができる。
【0050】
第2タイプであれば、第1,第2の薄板状部材60,61の材料は、それ自体は保形性がなく柔軟性を有する材料、例えば樹脂フィルム、エラストマシート、ゴムシート等を挙げることができる。この場合、保形性を有する仕切り部材62,63の表面にならって第1,第2の薄板状部材60,61が変形屈曲されて配置される。第2タイプでの仕切り部材62,63の材料としても、例えば樹脂、金属、エラストマ、ゴム等を用いることができる。
【0051】
この第2実施形態に係るインク供給流路装置30Bも、図2のように下側筐体カバー11及び上側筐体カバー12の隙間に配置される。しかも、このインク供給流路装置30は、下側筐体カバー11の上端にチャンネル状のインク供給流路装置30Bの凹部が挿通されて保持される。
【0052】
インク供給流路装置30Bは、特に下側筐体カバー11及び上側筐体カバー12の隙間に配置される第2の流路32が第1,第2の薄板状部材60,61で区画された扁平な流路であって、かつ、第1,第2の薄板状部材60,61及び/または仕切り部材62,63が保形性を有する。このため、図1(C)のように上側筐体カバー12を開閉しても、扁平な屈曲流路が下側筐体カバー11及び上側筐体カバー12に挟まれることはなく、安定してインクを供給することができる。従って、記録ヘッドでの空打ちが防止され、プリンタ本体10の故障を低減できる。また、第2の流路32にて気泡トラップを実現できる。
【0053】
しかも、第2実施形態に係るインク供給流路装置30Bは、第1実施形態とは異なり屈曲方向に制限がないので、例えば図3に示すクランク状の流路を形成する場合にも、図9のように屈曲させて対応することができる。
【0054】
(インク供給流路装置の第3実施形態)
図10(A)(B)は、第3実施形態に係るインク供給流路装置30Cを示している。このインク供給流路装置30Cは、流路形成部材として、図2に示す第1,第2,第3の流路31,32,33に沿って屈曲形成されて複数の流路を区画形成する複数の金属パイプ70Aまたは70Bで形成され、複数の金属パイプを並設している。図10(A)に示す金属パイプ70Aは円形流路であるが、流路幅に対して流路高さを小さくした扁平な楕円状流路とする図10(B)の金属パイプ70Bを用いても良い。
【0055】
この第3実施形態に係るインク供給流路装置30Cも、図2のように下側筐体カバー11及び上側筐体カバー12の隙間に配置される。しかも、このインク供給流路装置30は、下側筐体カバー11の上端にチャンネル状のインク供給流路装置30Cの凹部が挿通されて保持される。
【0056】
インク供給流路装置30Cは、特に図10(B)の場合には、下側筐体カバー11及び上側筐体カバー12の隙間に配置される第2の流路32が扁平な流路であって、かつ、保形性を有する。このため、図1(C)のように上側筐体カバー12を開閉しても、扁平な屈曲流路が下側筐体カバー11及び上側筐体カバー12に挟まれることはなく、安定してインクを供給することができる。従って、記録ヘッドでの空打ちが防止され、プリンタ本体10の故障を低減できる。また、第2の流路32にて気泡トラップを実現できる。
【0057】
しかも、第3実施形態に係るインク供給流路装置30Cでも金属パイプ70Aまたは70Bを自由に屈曲させることができるので、例えば図3に示すクランク状の流路を形成する場合にも対応することができる。
【0058】
(インク供給流路装置の第4実施形態)
図11(A)(B)は、第4実施形態に係るインク供給流路装置30Dを示している。このインク供給流路装置30Dは、流路形成部材はとして、少なくとも一つ例えば4つの可撓性チューブ80を含んでいる。この可撓性チューブ80は、図11(A)に示すインク供給前の状態ではつぶれているが、加圧または吸引供給されたインクが通過する際に変形して図11(B)に示すように膨張して、必要な流路断面積を確保できる。
【0059】
この可撓性チューブ80は、対向する2枚のフィルム、エラストマシート、ゴムシートなどを熱溶着または接着などにより部分的に貼り合わせて形成できる。
【0060】
このインク供給流路装置30Dは、図2のチャンネル形状または図3のクランク形状などに自由に変形できる。ただし、可撓性チューブ80は、それ自体では保形性がないので、例えば図12(A)(B)に示すチャンネル形状の保持ケース82またはクランク形状の保持ケース84内に挿通されて、これらの保持ケース82,84により保形性を保持して、下側・上側の筐体カバー11,12間に配置することができる。
【0061】
また、このインク供給流路装置30Dは、例えば図2に示す下側筐体カバー11及び上側筐体カバー12の隙間に配置される第2の流路32が図11(B)に示すように扁平な流路として確保されるので、下側筐体カバー11及び上側筐体カバー12に挟まれることはなく、安定してインクを供給することができる。従って、記録ヘッドでの空打ちが防止され、プリンタ本体10の故障を低減できる。図3のようにクランク状に屈曲しても、第1〜第3の流路31〜33を扁平な流路として確保できる。また、第2の流路32にて気泡トラップを実現できる。
【0062】
(液体噴射装置本体内部への取り付け)
図13は、図1に示すプリンタ本体10の内部を示している。このプリンタ本体10は図3のタイプの下側・上側の筐体カバー11,12を有す。インク供給流路装置30は、下側の筐体カバー11の切欠部11Aよりプリンタ本体10の内部に挿入され、下側・上側の筐体カバー11,12の間の隙間に沿って、第1〜第3の流路31〜33がクランク状に屈曲形成されている。
【0063】
第3の流路33よりも下流側の流路35は、インク色毎に設置されたインク貯留部90A,90B,…に連結される。インク貯留部90A,90Bの設置位置は、本来はオフキャリッジタイプのインクカートリッジが配置されている場所である。インクカートリッジには外部からインクを供給できる構造にはなっていないので、代用としてインク貯留部90A,90Bを設けた。
【0064】
このインク貯留部90A,90Bは、例えば樹脂フィルム及び/またはアルミニウム薄膜等の可撓性フィルム等によって袋状に形成され、ダンパー能力を有する。このインク貯留部90A,90Bは、プリンタ本体10側に設けられたインク導出部材(液体導出部材)100A,100Bと、インク毎に分岐されたインナー流路110を介して記録ヘッドに連結されることで、外部タンク20内のインクを記録ヘッドに導くことができる。オンキャリッジタイプのプリンタ本体10であっても、同様にインク貯留部90A,90Bを設ければ良い。あるいは、両タイプにおいて、インク貯留部90a,90bの代わりに、プリンタ本体10内のインナーチューブに接続できる構造のアダプタに、インク供給流路装置30を接続するようにしても良い。
【0065】
なお、各本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるものである。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。
【0066】
また、本発明の液体供給流路装置の用途は、インクジェット記録装置に限らない。微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッド等を備える各種の液体噴射装置に流用可能である。なお、液滴とは、上記液体噴射装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。
【0067】
液体噴射装置の具体例としては、例えば液晶ディスプレー等のカラーフィルタ製造に用いられる色材噴射ヘッドを備えた装置、有機ELディスプレー、面発光ディスプレー(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッドを備えた装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッドを備えた装置、精密ピペットとしての試料噴射ヘッドを備えた装置、捺染装置やマイクロデスペンサ等が挙げられる。
【0068】
また、本発明において、液体とは、液体噴射装置が噴射できるような材料であれば良い。液体の代表的な例は上記実施の形態で説明したようなインクである。ここで、インクとは、一般的な水生インクおよび油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。液体は、液晶のように、文字や画像の印刷に用いられる材料以外の物質であっても良い。また、本発明において、液体は、物質の一状態としての液体のみならず、物質の一状態としての液体に、顔料や金属粒子のような固形物を混ぜたものであっても良い。
【符号の説明】
【0069】
10 液体噴射装置本体、11 下側筐体カバー(外壁カバー)、11A 切欠部、11B 内壁カバー、11C 段差部、12 上側筐体カバー、20 外部タンク、30,30A〜30D 液体供給流路装置、31 第1の流路、32 第2の流路、33 第3の流路、34 上流側流路、35 下流側流路、40 流路区画形成部材、41 第1の板状部材、41A 貫通孔、42 第2の板状部材、42A 凹部、43 第3の板状部材、43A 貫通孔、44 上流側部材、44A 凹部、45 下流側部材、45A 凹部、50 薄板状部材、60 第1の薄板状部材、61 第2の薄板状部材、62,63 仕切り部材、70A,70B 金属パイプ、80 可撓性チューブ、82,84 保持ケース、90A,90B インク貯留部、100A,100B 液体導出部材、110 インナー流路。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の流路と、前記第1の流路の一端と連通して前記第1の流路と交差する方向に沿って延びる第2の流路と、前記第2の流路の他端と連通して前記第2の流路と交差する方向に延びる第3の流路を含む少なくとも一つの屈曲流路を区画形成する流路形成部材を有し、
前記流路形成部材が、液体噴射装置本体の外面を形成する第1の筐体カバーと第2の筐体カバーとの間の隙間を介して、前記第1の筐体カバーまたは前記第2の筐体カバーに沿って配置されることで、前記液体噴射装置本体の外部から内部に液体を供給することを特徴とする液体供給流路装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記流路形成部材は、前記第1の筐体カバーと前記第2の筐体カバーとの間の隙間に配置される流路を、流路幅よりも最大流路高さが小さい扁平な流路として、前記少なくとも一つの屈曲流路の形状を保持する保形性を有することを特徴とする液体供給流路装置。
【請求項3】
請求項2において、
前記流路形成部材は互いに連結された第1,第2,第3の板状部材を含み、前記第2の板状部材の両端にて、前記第1,第3の板状部材が前記第2の板状部材に対して交差して連結され、
前記第2の流路は、前記2の板状部材に形成された凹部と、前記凹部の開口を封止する薄板状部材にて区画され、
前記第1の流路は、前記第1の板状部材に貫通して前記第2の板状部材の前記凹部と連通する貫通孔にて形成され、
前記第3の流路は、前記第3の板状部材に貫通して前記第2の板状部材の前記凹部と連通する貫通孔にて形成されることを特徴とする液体供給流路装置。
【請求項4】
請求項2において、
前記流路形成部材は、
前記第1,第2,第3の流路に沿って屈曲形成され、前記第1,第2,第3の流路の各流路高さを確保するように離間して対向配置される第1,第2の薄板状部材と、
前記第1,第2,第3の流路に沿って屈曲形成されて、前記第1,第2の薄板状部材の対向間に配置され、かつ、前記第1,第2,第3の流路の各流路幅を確保するように離間して対向配置される少なくとも2つの仕切り部材と、を含むことを特徴とする液体供給流路装置。
【請求項5】
請求項1または2において、
前記流路形成部材は、前記第1,第2,第3の流路に沿って屈曲形成されて複数の流路を区画形成する複数の金属パイプで形成され、前記複数の金属パイプを並設したことを特徴とする液体供給流路装置。
【請求項6】
請求項1または2において、
前記流路形成部材は少なくとも一つの可撓性チューブを含み、前記少なくとも一つの可撓性チューブ内に液体が加圧または吸引供給されることを特徴とする液体供給流路装置。
【請求項7】
少なくとも第1及び第2の筐体カバーに覆われた内部に液体噴射ノズルを有する液体噴射装置本体と、
前記液体噴射装置本体の外部に配置される外部タンクと、
前記外部タンクの液体を、前記液体噴射装置本体の内部に供給する液体供給流路装置と、を有し、
前記液体供給流路装置は、第1の流路と、前記第1の流路の一端と連通して前記第1の流路と交差する方向に沿って延びる第2の流路と、前記第2の流路の他端と連通して前記第2の流路と交差する方向に延びる第3の流路を含む少なくとも一つの屈曲流路を区画形成する流路形成部材を有し、
前記流路形成部材が、前記第1の筐体カバーと前記第2の筐体カバーとの間の隙間を介して、前記第1の筐体カバーまたは前記第2の筐体カバーに沿って配置されることを特徴とする液体噴射装置。
【請求項8】
請求項7において、
前記液体噴射装置本体の内部には、前記液体供給流路装置により供給された液体を貯留する貯留部を含み、前記貯留部はダンパー能力を有することを特徴とする液体噴射装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−107405(P2013−107405A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2013−50187(P2013−50187)
【出願日】平成25年3月13日(2013.3.13)
【分割の表示】特願2012−100179(P2012−100179)の分割
【原出願日】平成21年3月25日(2009.3.25)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】