説明

記録装置及び記録システム

【課題】異常が発生する前から必要なデータを記録することで、事故が発生した場合でも確実にデータを記録でき、より詳しい事故原因を突き止めることができる記録装置及び記録システムを提供する。
【解決手段】車速センサ10などから取得した情報に基づいて、車両及び/又は走行が異常となる可能性の有無を判定する。可能性が有ると判定した場合、ヘッドライトバルブ16、ワイパモータ17及びドアロックアクチュエータ18に生じた故障に関する車両情報をEEPROM6に記録することを開始する。そして、EEPROM6への記録を、衝撃感知センサ19により事故発生を検知してから所定時間が経過するまで継続する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載機器から取得した情報を記録する記録装置及び記録システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、事故発生時の状況を後に確認できるように、ドライブレコーダーを搭載する車両が増加している。ドライブレコーダーは、通常はCCD(Charge Coupled Devices)カメラにより撮影して得られた画像データ又は走行データ等をメモリに記録し、一定時間が経過したときに消去(上書き)する。また、車両への衝撃を感知したとき、又は車両が異常走行であると判断されたときに、その時点から一定時間遡って、メモリに記録されたデータを消去せずに保存する(特許文献1参照)。これにより、異常(事故)発生前後の車両又は車両周囲の状況を後に確認することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−217703号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、事故以前から車載機器が破損していた場合、特許文献1では、車載機器の破損が事故以前からのものなのか、事故による破損なのかが分からず、事故発生の真因分析に必要な情報が損なわれるおそれがある。また、特許文献1では、例えば夜間の雨天での高速走行など、事故発生の可能性が高い状況であっても、実際に異常が発生しなければデータが保存されないため、事故により記録装置が記録不能になるまでに記録処理が間に合わず、必要なデータが記録されないといった問題が生じる。このような場合、事故後に事故原因を突き止めることが困難となる。
【0005】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、異常が発生する前から必要なデータを記録することで、事故が発生した場合でも確実にデータを記録でき、より詳しい事故原因を突き止めることができる記録装置及び記録システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る記録装置は、車載機器から取得した情報を、所定のタイミングで記録手段へ記録する記録装置において、車両走行に関する情報を取得する走行情報取得手段と、該走行情報取得手段が取得した情報に基づいて、車両及び/又は走行が異常となる可能性の有無を判定する判定手段と、車両に係る事故の発生を検知する検知手段と、前記判定手段が可能性が有ると判定した場合、車載機器から取得した情報の前記記録手段への記録を開始し、前記検知手段が事故の発生を検知してから所定時間が経過するまで記録を継続する記録制御手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
本発明に係る記録システムは、車載機器から取得した機器情報を、所定のタイミングで記録手段へ記録する記録システムにおいて、車両走行に関する情報を取得する走行情報取得手段と、該走行情報取得手段が取得した情報に基づいて、車両及び/又は走行が異常となる可能性の有無を判定する判定手段と、車両に係る事故の発生を検知する検知手段と、前記判定手段が可能性が有ると判定した場合、車載機器から取得した情報の前記記録手段への記録を開始し、前記検知手段が事故の発生を検知してから所定時間が経過するまで記録を継続する記録制御手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
本発明に係る記録システムは、車載機器が受け付けた操作に関する情報を取得する操作情報取得手段をさらに備え、前記記録制御手段は、前記操作情報取得手段が取得した情報を記録するようにしてあることを特徴とする。
【0009】
本発明に係る記録システムは、車載機器に生じた異常に関する情報を取得する異常情報取得手段をさらに備え、前記記録制御手段は、前記異常情報取得手段が取得した情報を記録するようにしてあることを特徴とする。
【0010】
本発明に係る記録システムは、車載機器の動作を制御する制御装置をさらに備えており、前記記録手段は、前記制御装置に備えられており、前記制御装置は、前記判定手段が可能性があると判定した場合、該制御装置に関する情報の前記記録手段への記録を開始する記録開始手段を有することを特徴とする。
【0011】
本発明に係る記録システムは、前記記録手段は、ヘッドライト、ワイパー、室内灯火、ドアロック、パワーウィンドウ、尾灯のうちの少なくともいずれか一つの動作制御に係る制御装置内に含まれていることを特徴とする。
【0012】
本発明においては、走行に関する情報に基づいて、車両又は走行に異常が発生する可能性を判定し、可能性がある場合に、車載機器から取得した機器情報の記録を開始する。そして、事故発生を検知するか、危険状態でないと判断してから一定時間経過するまで記録を継続する。走行に関する情報とは、車速度、加速度、車両周囲の照度、ハンドルの操作角度などである。また、車両又は走行の異常は、パワーステアリングの故障、蛇行走行、スリップ及び衝突などである。異常が発生してから機器情報の記録を開始した場合、記録が完了するまでに事故により記録手段が破損するおそれがあり、記録手段に記録された事故原因を追及できない場合がある。このため、異常が発生する可能性があったときに記録を開始することで、事故の発生後に、事故が発生する可能性があった前からの機器情報を取得することができる。その結果、記録手段から得られた機器情報に基づいて、どのようにして事故が発生したかを推測することが可能となり、より詳しい事故原因を突き止めることができる。また、事故発生から所定時間経過するまで記録を継続することで、事故直後に得られた機器情報を得られるだけでなく、無駄な記録をすることをなくし、より早く事故原因を突き止めることが可能となる。
【0013】
本発明においては、車載機器が受け付けた操作を記録することで、運転者が行ったスイッチ操作等が原因で事故が発生したか否か等、従来では不明であった運転者による事故原因を把握することが可能となる。
【0014】
本発明においては、車載機器の異常を記録することで、運転ミスなどが原因ではなく、車両異常による事故であることを把握することができる。
【0015】
本発明においては、車載機器から取得した情報を記録手段を制御装置に備えることで、記録手段を別途設けることなく、制御装置が予め備え、制御処理に使用している記録手段を代用することができる。また、記録手段に、制御装置に関する情報、例えばRAM(Random Access Memory)の内容を、危険性があると判定されたときに記録することで、制御装置に不具合が発生していたこと又は事故前に行っていた制御内容などを事故発生後に把握することができる。
【0016】
本発明においては、記録手段が他の装置内に含まれるようにすることで、記録装置自体が破損した場合であっても、必要な情報を記録している記録手段が破損しないようにすることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、走行に関する情報に基づいて、車両又は走行に異常が発生する可能性を判定し、可能性がある場合に、車載機器から取得した機器情報の記録を開始する。そして、事故発生を検知するか、危険状態でないと判断してから一定時間経過するまで記録を継続する。走行に関する情報とは、車速度、加速度、車両周囲の照度、ハンドルの操作角度などである。また、車両又は走行の異常は、パワーステアリングの故障、蛇行走行、スリップ及び衝突などである。異常が発生してから機器情報の記録を開始した場合、記録が完了するまでに事故により記録手段が破損するおそれがあり、記録手段に記録された事故原因を追及できない場合がある。このため、異常が発生する可能性があったときに記録を開始することで、事故の発生後に、事故が発生する可能性があった前からの機器情報を取得することができる。その結果、記録手段から得られた機器情報に基づいて、どのようにして事故が発生したかを推測することが可能となり、より詳しい事故原因を突き止めることができる。また、事故発生から所定時間経過するまで記録を継続することで、事故直後に得られた機器情報を得られるだけでなく、無駄な記録をすることをなくし、より早く事故原因を突き止めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に係る記録システムの構成を模式的に示すブロック図である。
【図2】危険性の判定結果を模式的に示す図である。
【図3】ボディーECUのCPUが実行する処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明に係る記録装置及び記録システムの好適な実施形態について図面を参照して説明する。
【0020】
図1は、本発明に係る記録システムの構成を模式的に示すブロック図である。記録システムは、ボディーECU1と、ボディーECU1に接続される複数の車載機器とを備えている。車載機器は、車速センサ10、加速度センサ11、照度センサ12、雨滴センサ13、カーナビゲーション装置14、舵角センサ15、ヘッドライトバルブ16、ワイパモータ17、ドアロックアクチュエータ18及び衝撃感知センサ(検知手段)19などである。
【0021】
車速センサ10及び加速度センサ11は、車速度及び加速度を検出する。照度センサ12は、車両周囲の照度を検出する。雨滴センサ13は、雨滴の量を検出する。カーナビゲーション装置14は、GPS(Global Positioning System)などにより車両の現在地を取得する。舵角センサ15は、ハンドルの操作角度を検出する。ヘッドライトバルブ16、ワイパモータ17及びドアロックアクチュエータ18は、ヘッドライト、フロントガラスのワイパー、及び車両ドアの施錠装置を駆動するアクチュエータである。衝撃感知センサ19は、車両に生じた衝撃を感知するセンサであり、例えば追突を検知する。
【0022】
ボディーECU1は、自車両のボディ系制御を司るものであり、このボディ系制御に関する各種制御プログラムを記憶するROM4、一時的に各種データを格納するRAM3、及び制御プログラムをROM4から読み出して実行するCPU2などを備えている。ボディ系制御とは、例えば、テールライト、ヘッドライト或いはフォグランプなどの点灯制御、ドアのロック、アンロックなどを制御するドアロック制御、CAN(Controller Area Network)などによる他のECUとの通信制御などである。
【0023】
また、ボディーECU1は、入力部5を備えている。入力部5は、CANなどにより車両に搭載された複数の電子機器と接続し、各電子機器からのデータ受信を可能にする。例えば、CPU2は、車速センサ10及び加速度センサ11から車速度及び加速度を取得する。なお、加速度は、車速センサ10から車速度を取得したCPU2が算出するようにしてもよい。また、CPU2は、照度センサ12及び雨滴センサ13から照度及び雨滴の量を取得する。さらに、CPU2は、カーナビゲーション装置14やカーステレオ・エアコン装置等から装置が操作を受け付けていることを取得し、舵角センサ15からハンドルの操作角度を取得する。CPU2は、各機器からデータを取得することで、車両が異常走行に陥る可能性があるか否かを判定することができる。
【0024】
また、CPU2は、ヘッドライトバルブ16、ワイパモータ17及びドアロックアクチュエータ18から随時信号を入力し、それぞれに異常があり、車両異常が発生する可能性があるか否かを判定することができる。CPU2が行う異常走行に陥る可能性及び車両異常が発生する可能性の判定(以下、危険性の判定と言う)方法については後述する。また、CPU2は、衝撃感知センサ19からの検知結果により、事故が発生したことを検知する。
【0025】
ボディーECU1は、不揮発性メモリであるEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)6を備えている。EEPROM6には、RAM3に一時的に記録されたボディーECU1に関するデータ、及び車両情報などを記録する。車両情報は、ヘッドライトバルブ16、ワイパモータ17及びドアロックアクチュエータ18に生じた故障に関する情報である。事故の発生後、EEPROM6に不揮発的に記録されたデータを確認することで、ボディーECU1がどのような制御を行っていたか、又はヘッドライトバルブ16などの車載機器が事故の発生前から故障していたか否かなどの把握が可能となる。
【0026】
次に、CPU2が行う危険性を判定する判定方法について説明する。図2は、危険性の判定結果を模式的に示す図である。CPU2は、接続された車載機器及びボディーECU1が備えるタイマ(図示せず)などから取得するデータそれぞれに基づいて危険性の判定を行い、各データについて行った判定結果から最終的に危険性の判定を行う。
【0027】
CPU2は、車速センサ10及び加速度センサ11から取得した車速度及び加速度が所定値以上であるか否かを判定する。所定値以上である場合、CPU2は、高速走行、急加速又は急停止などにより衝突及び横転の危険性があると判定することができる。CPU2は、照度センサ12から取得した照度が所定値以下である場合、又は雨滴センサ13から取得した雨量が所定値以上である場合、夜間走行又は豪雨での走行であり、運転者の視界の低下による事故が発生する危険性があると判定することができる。また、CPU2は、カーナビゲーション装置14が操作されていることを検知し、舵角センサ15から取得したハンドルの操作角度の範囲が大きい場合、CPU2は、カーナビゲーション装置14の操作又は居眠り運転などにより蛇行して走行する危険性があると判定することができる。さらに、CPU2は、連続走行時間を算出し、走行時間が長い場合、運転者の疲労により事故が発生する危険性があると判定することができる。
【0028】
CPU2は、上述の各判定の結果、危険性があると判定した数に応じて、最終的に危険走行に陥る可能性があると判定する。例えば、図2でのケース1の場合、車速度のみが所定値以上となっているため、CPU2は、危険走行に陥る可能性はないと判定する。ケース2の場合、車速度が所定値以上、照度が所定値以下、雨量が所定値以上となっており、CPU2は、危険走行に陥る可能性があると判定する。
【0029】
なお、CPU2は、判定結果の数ではなく、判定内容の危険度によって危険走行に陥る可能性があると判定するようにしてもよい。例えば、ハンドルの操作角の範囲が大きい場合、他の判定結果が可能性なしと判定しても、最終的に危険走行に陥る可能性があると判定するようにしてもよい。また、CPU2は、カーナビゲーション装置14から取得した現在位置と組み合わせて判定を行ってもよい。例えば、高速道路を走行している場合、車速度が所定値以上であっても、ハンドルの操作角の範囲のみが大きければ危険走行に陥る可能性があると判定するようにしてもよい。また、カーブの多い山道を走行している場合、ハンドルの操作角の範囲が大きくても、車速度のみが所定値以上であれば、危険走行に陥る可能性があると判定するようにしてもよい。
【0030】
次に、ボディーECU1の動作について説明する。図3は、ボディーECU1のCPU2が実行する処理を示すフローチャートである。
【0031】
CPU2は、車両情報を取得し(S1)、取得した車両情報をRAM3に記録する(S2)。次に、CPU2は、走行情報を取得する(S3)。走行情報は、車速センサ10などの車載機器から取得するデータであって、上述した危険性の判定に用いられる情報である。CPU2は、取得した走行情報から、危険性の判定を行い(S4)、その結果、危険性があるとしたか否かを判定する(S5)。
【0032】
危険性がないと判定した場合(S5:NO)、CPU2は、S1以降の処理を繰り返し行う。なお、繰り返し車両情報をRAM3に記録する場合、CPU1は、RAM3の記録容量に応じて蓄積して記録してもよいし、上書き記録するようにしてもよい。
【0033】
危険性があると判定した場合(S5:YES)、CPU2は、RAM3に記憶されるデータをEEPROM6へ保存する(S6)。これにより、危険性があると判定してから一定時間遡って車両情報のバックアップを行うことができる。そして、事故の発生後、EEPROM6に不揮発的に記録されたデータを確認することで、ボディーECU1がどのような制御を行っていたか、又はヘッドライトバルブ16などの車載機器が事故の発生から故障していたか否かなどの把握が可能となる。次に、CPU2は、再度危険性の判定を行う(S7)。そして、CPU2は、車両への衝撃(事故)があったか否か、又は、S7で危険性がないと判定してから一定時間経過したか否かを判定する(S8)。
【0034】
衝撃がない場合、又は一定時間経過していない場合(S8:NO)、CPU2は、処理をS6に戻し、上述の処理を実行する。衝撃があった場合、又は一定時間経過した場合(8:YES)、CPU2は、EEPROM6への保存を停止し(S9)、本処理を終了する。なお、S8において、CPU2は、一定値以上の衝撃があれば事故が発生したものと判定してもよいし、衝撃を検知すれば大きさに関係なく事故が発生したものと判定してもよい。また、衝撃があった車両の方向によって、判定レベルを変更するようにしてもよい。
【0035】
以上説明したように、本実施形態では、走行に関する情報に基づいて、危険性の判定を行い、危険性がある場合に、EEPROM6への車両情報の記録を開始する。そして、事故発生から所定時間経過後に記録を停止する。異常が発生してから記録を開始した場合、記録が完了するまでに事故により記録手段が破損するおそれがあり、EEPROM6に記録された事故原因を追及できない場合がある。このため、異常が発生する可能性があったときに記録を開始することで、事故の発生後に、事故が発生する可能性があった前からの情報を取得することができる。その結果、どのようにして事故が発生したかを推測することが可能となり、より詳しい事故原因を突き止めることができる。また、事故発生から所定時間経過したときに記録停止することで、無駄な記録をすることをなくし、より早く事故原因を突き止めることが可能となる。
【0036】
なお、本実施形態に係る記録システムに、車両の周辺情報を取得するために、ミリ波レーダーを組み合わせるようにしてもよい。例えば、危険性があると判定した場合に、ミリ波レーダーで周囲の危険を判断する距離を通常よりも長くすることで、より確実に事故を防ぐことが可能となる。また、本実施形態では、カーナビゲーション装置14が操作を受け付けたことを危険性の判定に用いているが、オーディオ機器などの操作状況を用いて危険性の判定するようにしてもよい。この場合、音量が通常よりも大きく設定されている場合、車外の音が聞こえ難くなっているため危険性の判定レベルを下げ、危険性があると判定され易くしてもよい。
【0037】
また、EEPROM6へ記録する内容は、車載カメラで撮像した車両周辺の画像であってもよいし、適宜変更可能である。車両情報は、ボディーECU1が有するEEPROM6に記録しているが、ボディーECU1とは別に記録装置を設けるように構成してもよい。また、ボディーECUの具体例としては、ヘッドライト、ワイパー、室内灯火、ドアロック、パワーウィンドウ、尾灯のうちの少なくともいずれか一つの制御機能を備えているECUがある。前記制御機能が複数のECUに分散されている場合、EEPROMも複数のECUに設けることで、一つのボディーECUが破損した場合であっても、EEPROMが破損しないようにすることができる。
【0038】
以上、本発明の好適な実施形態について、具体的に説明したが、各構成及び動作等は適宜変更可能であって、上述の実施形態に限定されることはない。
【符号の説明】
【0039】
1 ボディーECU
2 CPU
3 RAM
4 ROM
5 入力部
6 EEPROM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車載機器から取得した情報を、所定のタイミングで記録手段へ記録する記録装置において、
車両走行に関する情報を取得する走行情報取得手段と、
該走行情報取得手段が取得した情報に基づいて、車両及び/又は走行が異常となる可能性の有無を判定する判定手段と、
車両に係る事故の発生を検知する検知手段と、
前記判定手段が可能性が有ると判定した場合、車載機器から取得した情報の前記記録手段への記録を開始し、前記検知手段が事故の発生を検知してから所定時間が経過するまで記録を継続する記録制御手段と
を備えることを特徴とする記録装置。
【請求項2】
車載機器から取得した機器情報を、所定のタイミングで記録手段へ記録する記録システムにおいて、
車両走行に関する情報を取得する走行情報取得手段と、
該走行情報取得手段が取得した情報に基づいて、車両及び/又は走行が異常となる可能性の有無を判定する判定手段と、
車両に係る事故の発生を検知する検知手段と、
前記判定手段が可能性が有ると判定した場合、車載機器から取得した情報の前記記録手段への記録を開始し、前記検知手段が事故の発生を検知してから所定時間が経過するまで記録を継続する記録制御手段と
を備えることを特徴とする記録システム。
【請求項3】
車載機器が受け付けた操作に関する情報を取得する操作情報取得手段
をさらに備え、
前記記録制御手段は、
前記操作情報取得手段が取得した情報を記録するようにしてある
ことを特徴とする請求項2に記載の記録システム。
【請求項4】
車載機器に生じた異常に関する情報を取得する異常情報取得手段
をさらに備え、
前記記録制御手段は、
前記異常情報取得手段が取得した情報を記録するようにしてある
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の記録システム。
【請求項5】
車載機器の動作を制御する制御装置
をさらに備えており、
前記記録手段は、
前記制御装置に備えられており、
前記制御装置は、
前記判定手段が可能性があると判定した場合、該制御装置に関する情報の前記記録手段への記録を開始する記録開始手段
を有することを特徴とする請求項2から4の何れか一つに記載の記録システム。
【請求項6】
前記記録手段は、
ヘッドライト、ワイパー、室内灯火、ドアロック、パワーウィンドウ、尾灯のうちの少なくともいずれか一つの動作制御に係る制御装置内に含まれている
ことを特徴とする請求項2から5のいずれか一つに記載の記録システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−257248(P2010−257248A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−106829(P2009−106829)
【出願日】平成21年4月24日(2009.4.24)
【出願人】(395011665)株式会社オートネットワーク技術研究所 (2,668)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】