説明

記録装置及び記録方法

【課題】通信に関する構成を監視対象となる装置(例えばパーソナルコンピュータやサーバ)が備え、通信に関する制御を行っているため、その監視対象となる装置が動作不能となってしまった場合においては画面をキャプチャする事が出来ない。
【解決手段】監視対象の装置とその表示装置との間に接続され、更にネットワークに接続された記録装置において、監視対象の装置から表示装置へのディスプレイ信号を取り込み、画像データに変換する変換手段と、上記画像データをメモリに保存する保存手段と、保存された上記画像データをサーバ装置に送信する通信手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は記録装置及び記録方法に関し、特に監視対象の装置に障害が発生した場合の状態確認を行うための記録装置及び記録方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、保守センター等においてはユーザシステム(例えばパーソナルコンピュータやサーバ)の画面表示状況をオペレータが電話でユーザから聞いて、対応を行っていたが、ユーザシステム画面に英語のメッセージ表示が出ていた場合にスペルが読めない、状況をどう説明したらよいか分からない等の要因により、オペレータがユーザから受ける音声のみの説明で正確な表示内容(例えばエラー内容表示や動作状態)の把握をすることは難しかった。
【0003】
音声のみの説明では正確な表示内容の確認が困難である為、状況確認、保守作業員、システムエンジニアへの手配に時間的なロスが発生していた。
【0004】
このような障害時に遠隔地の画面表示状況を監視する方法としては監視対象自身が画面表示をキャプチャしてその情報を保存し保守者に送信する方法が挙げられる。
【0005】
また、特許文献1にはパーソナルコンピュータとディスプレイの間にキャプチャ装置を挿入しディスプレイ表示を保存する発明が開示されている。
【特許文献1】特開2006−081170公報(第9頁−10頁、第1B図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記のようなシステムにおいては通信に関する構成を監視対象となる装置(例えばパーソナルコンピュータやサーバ)が備え、通信に関する制御を行っているため、その監視対象となる装置が動作不能となってしまった場合においては画面をキャプチャする事が出来ない。
【0007】
また、特許文献1の様な装置によってキャプチャできてもそのデータを監視者に送信することが出来ず保守者が現地まで確認に行かなければならない。という問題点があった。
【0008】
本発明は、従来技術の上述した課題に鑑みなされたものであり、斯かる課題を解消して、遠隔地の情報を確実に得ることが可能な記録装置及び記録方法を提供する事を主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し且つ上述した目的を達成するために、本発明の記録装置及び記録方法は、次の如き特徴的な構成を採用している。
【0010】
(1)本発明の第1の装置は、監視対象の装置とその表示装置との間に接続され、更にネットワークに接続された記録装置において、監視対象の装置から表示装置へのディスプレイ信号を取り込み、画像データに変換する変換手段と、上記画像データをメモリに保存する保存手段と、保存された上記画像データをサーバ装置に送信する通信手段と、を備える。
(2)本発明の第1の方法は、監視対象の装置とその表示装置との間に接続され、更にネットワークに接続された記録装置において、監視対象の装置から表示装置へのディスプレイ信号を取り込み、画像データに変換する変換ステップと、上記画像データをメモリに保存する保存ステップと、保存された上記画像データをサーバ装置に送信する通信ステップと、を備える。
【発明の効果】
【0011】
上記の如き特徴的な構成を採用する本発明の記録装置及び記録方法によると、次の如き実用上の特有の効果を奏する。キャプチャ装置自身をネットワークに接続するので、監視対象の動作が停止した場合においても、画面表示を遠隔地の監視者に送信する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明による記録装置及び記録方法の好適な実施の形態の構成および動作を、添付の図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明は、以下に説明するような処理を装置に実行させるためのプログラムやそれを格納した記憶媒体を包含することは言うまでもない。
【0013】
以下、本発明による記録装置及び記録方法の第1の実施形態を図1を参照して、監視端末10、サーバ装置20、ユーザシステム30及びネットワーク50からなるシステム全体の構成を説明する。
【0014】
ユーザシステム30はユーザが使用するシステムであり、監視対象装置302とキャプチャ装置40と表示装置301を含む。ユーザシステム30は、ネットワーク50に接続されキャプチャした画像データをネットワーク50に送信する。
【0015】
サーバ装置20はネットワーク50に接続されユーザシステム30から送信された画像データを受信し、また監視端末10からの要求に応じて受信した画像データを提供する。
【0016】
監視端末10は監視者が使用する装置であり、ネットワーク50に接続されサーバ装置20アクセスしてユーザシステム30からの画像データを得て監視対象装置302の状態を確認する。
【0017】
まず、図2を参照して本発明による記録装置及び記録方法の第1実施形態の構成について説明する。
【0018】
図2は本発明による記憶装置及び記録方法におけるユーザシステム30の構成を示すブロック図である。ユーザシステム30は、監視対象装置302からのディスプレイ信号を取り込み、ディスプレイ信号を画像データに変換して保存及び送信するキャプチャ装置40を含む。
【0019】
図2において、キャプチャ装置40は、監視対象装置302と表示装置301の間に接続され、監視対象装置302からのディスプレイ信号を取り込む。キャプチャ装置40は通信部を備えネットワーク50と接続し、監視端末10及びサーバ装置20と通信する。また、キャプチャ装置40は監視対象装置302又は表示装置301に内蔵されてもよい。
【0020】
キャプチャ装置40と監視対象装置302はディスプレイ信号の伝送線の他にキャプチャ装置40の制御用の信号線(例えば、LANケーブルやUSBケーブル)でも接続される。
【0021】
変換手段401は監視対象装置302からのディスプレイ信号を取り込み、送信に適したデータ形式(例えばJPEG形式やGIF形式やBMP形式)の画像データに変換し保存手段402に出力する。
【0022】
保存手段402は変換手段401によって変換された画像データをメモリ403に保存する。また、保存数が設定された保存数を超えた場合には最新の画像データが保存されるように、例えば最古のデータから削除して容量を確保する。なお、メモリ403は装置内蔵のハードディスクドライブのような主記憶装置でもスマートメディアのような取り外し可能な記憶メディアでもよい。
【0023】
表示制御手段404はメモリ403に保存されている画像データの一覧である保存データ一覧を生成し出力切替手段405に出力する。
【0024】
出力切替手段405は監視対象装置302からのディスプレイ信号に変更を加えず表示装置301に出力するか、表示制御手段404で生成された保存データ一覧を表示装置301に出力するかを切り替える。
【0025】
選択手段406は、出力切替手段405によって保存データ一覧が表示される状態に設定されている場合において、メモリ403に記憶されている画像データの中からネットワークへ送信する送信データを選択する。
【0026】
通信手段407はメモリ403に保存されている画像データのうち、選択手段406によって選ばれた送信データをサーバ装置300に送信する。また通信手段407はネットワーク50を介してサーバ装置300及び監視端末10と通信するためのプロトコル制御及びアクセス制御を行う。
【0027】
メモリボタン410は変換部401ディスプレイ信号を取り込むトリガとなる信号を送出する。
【0028】
選択ボタン411は表示制御部404が保存データ一覧を表示するトリガとなる信号及び、保存データ一覧表示中に選択部406が送信データを選択する為の信号を送出しする。
【0029】
送信ボタン412は選択されたデータを通信部407が送信するためのトリガとなる信号を送出する。
【0030】
設定変更部413はネットワーク50及び監視対象端末302から入力される変換部401、保存部402、表示制御部404及び通信部407への設定値を保存し、設定変更を実行する。設定値とは例えば、変換するデータ形式や保存枚数や一覧表示枚数や接続先サーバやアクセスの為のID/パスワード等である。
【0031】
第1の実施形態におけるキャプチャ装置40によるディスプレイ信号のキャプチャ及びデータの送信について動作手順を示すフローチャートである図3を参照して説明する。
【0032】
まず、キャプチャ装置40は、メモリボタン410からの信号を検出すると(ステップST1−1)、変換手段401は監視対象装置302からのディスプレイ信号を取り込み、送信に適したファイル形式の画像データを生成する(ステップST1−2)。保存手段402がメモリ403の空き容量を確認する(ステップST1−3)。空き容量が足りない場合は例えば保存時期が古いものから順に削除して空き容量を確保する(ステップST1−4)。容量が確保できた場合には変換手段401から出力された画像データを保存部402がメモリ403に保存する(ステップST1−5)。続いてボタンからの信号を検出する(ステップST1−6)。メモリボタン410からの信号であった場合はステップST1−2に戻る。選択ボタン411からの信号であった場合、表示制御部406はメモリ403に保存されている画像データの保存データ一覧を生成する(ステップST1−7)。画像データ送信するために出力切替部405が保存データ一覧を表示装置301に出力するように設定されているか確認し(ステップST1−8)、保存データ一覧が出力されない設定の場合は出力切替部405は保存データ一覧が出力されるように設定する(ステップST1−9)。保存データ一覧が出力される設定の場合、選択部406は選択ボタン411からの信号によって保存データ一覧から送信する画像データを決定する(ステップST1−10)。通信部407は送信ボタン412からの信号をトリガにしてサーバ装置20に対してステップST1−10で選択された画像データをネットワークへ送信する(ステップST1−11)。
【0033】
以上の第1の実施形態では、監視対象の動作が停止した場合においても、キャプチャ装置自身が通信部を備えるのでネットワークに接続する。よって、キャプチャ装置自身が画面表示を遠隔地の監視者に送信することができる。従って、監視対象の動作が停止した場合においても画面表示を送信することによって監視者がエラー内容を確実に確認することができる効果を奏する。
【0034】
また、監視装置自身が画面表示をキャプチャしネットワークに送信する動作と比較して、メモリボタン、選択ボタン、送信ボタンの3ボタンの操作のみで扱えるので機器の操作に不慣れなユーザに対しても好適なインタフェースを提供する。更に、キャプチャ装置のメモリを取り外し可能な記憶メディアとした場合にはキャプチャ装置のハードウェア故障の際にもメモリの内容を容易に取り出せる。
【0035】
図4を参照して監視端末10から画像データ取り出しの要求を受けた際のサーバ装置20の動作手順を示すフローチャートで説明する。
【0036】
サーバ20は、監視端末10からデータ取り出しのアクセスを受けたとき(ステップST2−1)、ログイン認証を行う(ステップST2−2)。認証がOKであれば(ステップST2−3)、閲覧したいユーザの選択を要求する(ステップST2−4)。認証がNGであればステップST2−2に戻り再度ログイン認証を行う。選択されたフォルダへのアクセスの認証を行う(ステップST2−4)。認証がOKであれば監視端末10に監視対象装置302から受信したデータを提供する(ステップST2−5)。認証がNGであればステップST2−4に戻り再度フォルダへのアクセス認証を行う。
【0037】
データを受信したサーバ装置20について動作手順を示すフローチャートである図5を参照して説明する。
【0038】
サーバ装置20は、キャプチャ装置40から画像データを受信する(ステップST3−1)。送信元であるキャプチャ装置40の固有情報(例えば、MACアドレスや所定のID等)によって格納場所を決定し(ステップST3−2)、フォルダに格納する(ステップST3−3)。
【0039】
監視端末10又は監視対象端末302からアクセスを受けたキャプチャ装置40の動作手順を示すフローチャートである図6を参照して説明する。
【0040】
キャプチャ装置40の通信部407は、外部の装置(例えば、監視対象装置302や監視端末10)からアクセスの要求を検出したとき(ステップST4−1)、ログイン認証を行う(ステップST4−2)。ログイン認証がOKの場合には、つづいてMACアドレス認証を行う(ステップST4−3)。ログイン認証がNGの場合はステップST4−2に戻る。MACアドレス認証がOKの場合には、通信部407が通信内容を解析し、接続の目的を判別する(ステップST4−4)。MACアドレス認証がNGの場合は処理を終了する。接続の目的が設定変更であれば、設定変更部413が通信内容より設定値を読み込み、変換部401、保存部402、表示制御部404及び通信部407に対しての設定値の変更を行う(ステップST4−5)。接続の目的がメモリ読み出しであれば、保存部402はメモリ403に保存されている画像データの読み出しを行う(ステップST4−6)。
【0041】
また、キャプチャ装置40は監視対象装置302及びネットワーク50を介して監視端末10と接続されることによってキャプチャ装置40の外部の装置である監視対象装置302及びネットワーク50を介した監視端末10が設定値の変更をするので、ユーザに負担をかけずキャプチャ装置の設定を行える。更に監視端末10及び監視対象端末302はキャプチャ装置40と通信することによってメモリ403に保存されている画像データを直接取り出せる。
【0042】
以下、本発明による記録装置及び記録方法の第2の実施形態を図7及び図8を参照して説明する。
【0043】
図7は本発明による記録装置及び記録方法の第2実施形態の構成を示すブロック図である。
【0044】
図7に示すように本実施例は第1の実施形態である図2の構成に一時保存手段420、一時保存メモリ421及びタイマ422を備えたものでありその他の構成は図2と同一である。
【0045】
一時保存手段420は監視対象から入力されたディスプレイ信号をボタンからの信号とは関係なくタイマ422から定期的に出力される信号によって少なくとも2画面分以上の情報を一時保存メモリ421に保存する一時保存手段である。一時保存手段420は、例えば1秒毎に30秒間分入力されたディスプレイ信号、即ち30画面分のディスプレイ信号を保管し、30秒以降は古い情報から順次削除して新しい情報を記録する動作を行う。よって、データ変更手段401はメモリボタン410からの信号を検出したとき、その時点で一時保存手段420に保存されている一連のディスプレイ信号を取り込み、各々を画像データに変換し、一連の画像データを生成する。そして、保存部402は一連の画像データを1つの単位として保存する。
【0046】
タイマ421は設定値によって定められた間隔で定期的に信号を出力する。信号の出力のタイミングは設定変更部413によって変更してもよい。
【0047】
第2の実施形態におけるキャプチャ装置40によるディスプレイ信号のキャプチャ及びデータの送信について動作手順を示すフローチャートである図8を参照して説明する。
【0048】
まず、キャプチャ装置40は、一時保存手段420によって監視対象装置のディスプレイ信号をタイマ422で定めた間隔で少なくとも2画面分以上のディスプレイ信号を一時保存メモリ421に保存する(ステップST5−1)。メモリボタンからの信号を検出すると(ステップST5−2)、変換手段401が一時保存手段420に保存されている一連のディスプレイ信号を取り込み、送信に適したファイル形式の画像データを生成する(ステップST5−3)。保存手段402がメモリ403の空き容量を確認する(ステップST5−4)。空き容量が足りない場合は例えば保存時期が古いものから順に削除して空き容量を確保する(ステップST5−5)。容量が確保できた場合には変換手段401から出力された一連の画像データを1つの単位として保存部402がメモリ403に保存する(ステップST5−6)。続いてボタンからの信号を検出する(ステップST5−7)。メモリボタン410からの信号であった場合はステップST5−3に戻る。選択ボタン411からの信号であった場合、表示制御部406がメモリ403に保存されている画像データの保存データ一覧を生成する(ステップST5−8)。画像データ送信するために出力切替部405は保存データ一覧を表示装置301に出力するように設定されているか確認し(ステップST5−9)、保存データ一覧が出力されない設定の場合は出力切替部405は保存データ一覧が出力されるように設定する(ステップST5−10)。保存データ一覧が出力される設定の場合、選択部406は選択ボタン411からの信号によって保存データ一覧から送信する画像データを決定する(ステップST5−11)。通信部407は送信ボタン412からの信号をトリガにしてサーバ装置20に対してステップST5−11で選択された画像データをネットワークへ送信する(ステップST5−12)。
【0049】
以上の第2の実施形態において、監視対象のディスプレイ信号をタイマ422で定めた間隔で一時保存することにより、一時保存メモリ421に保存されている過去のディスプレイ信号を取り出せる。よって、不意の操作等によって画面が切り替わった後に監視対象がロックアップした場合でも以前に画面表示されていた内容を確認することができる効果を奏する。
【0050】
以下、本発明による記録装置及び記録方法の第3の実施形態を図9及び図10を参照して説明する。
【0051】
図9は本発明による記録装置及び記録方法の第3実施形態の構成を示すブロック図である。
【0052】
図9に示すように本実施例は第1の実施形態の構成である図2にタイマ422を備え、タイマ422を変換部401に接続する。メモリボタンからの信号を検出した時点を起点にタイマ422によって計時された一定間隔毎に少なくとも2画面分以上のディスプレイ信号を連続して取り込む動作を行う。
【0053】
第3の実施形態におけるキャプチャ装置40によるディスプレイ信号のキャプチャ及びデータの送信について動作手順を示すフローチャートである図10を参照して説明する。Aは取り込み回数のカウンタ、Nは設定された連続取り込み画面数とする。
【0054】
まず、キャプチャ装置40は、メモリボタン410からの信号を検出すると(ステップST6−1)、変数Aに1を代入する(ステップST6−2)。その後、変換手段401が監視対象装置302からのディスプレイ信号を取り込み、送信に適したファイル形式の画像データを生成する(ステップST6−3)。保存手段402がメモリ403の空き容量を確認する(ステップST6−4)。空き容量が足りない場合は例えば保存時期が古いものから順に削除して空き容量を確保する(ステップST6−5)。容量が確保できた場合には変換手段401から出力された画像データを保存部402がメモリ403に保存する(ステップST6−6)。この時点で変数Aに1を加える(ステップST6−7)。変数Aと定数Nを比較する(ステップST6−8)。A≦Nの場合はタイマ422からの信号入力を判定し(ステップST6−9)、YESの場合はステップST6−3に戻り、NOの場合はステップST6−9に戻る。A>Nの場合はボタンからの信号を検出する(ステップST6−10)。メモリボタン410からの信号であった場合はステップST6−2に戻る。選択ボタン411からの信号であった場合、表示制御部406がメモリ403に保存されている画像データの保存データ一覧を生成する(ステップST6−11)。画像データ送信するために出力切替部405は保存データ一覧を表示装置301に出力するように設定されているか確認し(ステップST6−12)、保存データ一覧が出力されない設定の場合は出力切替部405を保存データ一覧が出力されるように設定する(ステップST6−13)。保存データ一覧が出力される設定の場合、選択部406は選択ボタン411からの信号によって保存データ一覧から送信する画像データを決定する(ステップST6−14)。通信部407は送信ボタン412からの信号をトリガにしてサーバ装置20に対してステップST6−14で選択された画像データをネットワークへ送信する(ステップST6−15)。
【0055】
以上の第3の実施形態において、メモリボタン410からの信号を起点にして、タイマ422から出力される信号のタイミングによって連続してディスプレイ信号を取り込むことによりユーザ操作ではタイミングが合わせづらい動きのある画面表示のキャプチャを行え、確実な状態を確認することができる効果を奏する。
【0056】
以下、本発明による記録装置及び記録方法の第4の実施形態を図9及び図11を参照して説明する。
【0057】
図9に示すように本実施例は第3の実施形態と同じ構成を用いてメモリボタン410からの信号を得ずともタイマ422によって定期的(例えば1分間隔や1時間間隔)にディスプレイ信号を取り込む動作を行う。
【0058】
第4の実施形態におけるキャプチャ装置40によるディスプレイ信号のキャプチャ及びデータの送信について動作手順を示すフローチャートである図11を参照して説明する。
【0059】
まず、キャプチャ装置40は、メモリボタン410からの信号を検出すると(ステップST7−1)、タイマからの信号を検出する(ステップST7−2)。タイマからの信号が検出されない場合はステップST7−2に戻る。タイマからの信号が検出された場合は、変換手段401が監視対象装置302からのディスプレイ信号を取り込み、送信に適したファイル形式の画像データを生成する(ステップST7−3)。保存手段402がメモリ403の空き容量を確認する(ステップST7−4)。空き容量が足りない場合は例えば保存時期が古いものから順に削除して空き容量を確保する(ステップST7−5)。容量が確保できた場合には変換手段401から出力された画像データを保存部402がメモリ403に保存する(ステップST7−6)。続いて選択ボタンからの信号を検出する(ステップST1−6)。選択ボタン411からの信号であった場合はステップST7−2に戻る。選択ボタン411からの信号であった場合、表示制御部406がメモリ403に保存されている画像データの保存データ一覧を生成する(ステップST7−8)。画像データ送信するために出力切替部405が保存データ一覧を表示装置301に出力するように設定されているか確認し(ステップST7−9)、保存データ一覧が出力されない設定の場合は出力切替部を保存データ一覧が出力されるように設定する(ステップST7−10)。保存データ一覧が出力される設定の場合は選択ボタン411からの信号によって保存データ一覧から送信する画像データを決定する(ステップST7−11)。送信ボタン412からの信号をトリガにしてサーバ装置20に対してステップST7−11で選択された画像データを送信する(ステップST7−12)。
【0060】
以上の第4の実施形態において、タイマ422からの信号によってユーザ操作を行わなくともディスプレイ信号を定期的に取り込むことにより、定期的な監視対象の監視を行うことによって監視対象の状態の変化や障害発生のタイミングを確認することができる効果を奏する。
【0061】
以上、本発明による記録装置及び記録方法を、好適な実施形態に基づいて説明した。しかし、斯かる実施の形態は、本発明の単なる例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではないことに留意されたい。本発明の要旨を逸脱すること無く、特定用途に応じて種々の変形変更が可能であることは当業者には容易に理解できよう。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の全体構成図
【図2】本発明第1の実施形態のキャプチャ手段の構成図
【図3】図2の処理フローチャート
【図4】監視端末装置から接続を受けた時のサーバ装置のフローチャート
【図5】サーバ装置の保存処理フローチャート
【図6】キャプチャ手段の設定処理フローチャート
【図7】本発明第2の実施形態のキャプチャ手段の構成図
【図8】図7の処理フローチャート
【図9】本発明第3及び第4の実施形態のキャプチャ手段の構成図
【図10】本発明第3のキャプチャ手段の処理フローチャート
【図11】本発明第4のキャプチャ手段の処理フローチャート
【符号の説明】
【0063】
10 監視端末
20 サーバ装置
30 ユーザシステム
40 キャプチャ装置
50 ネットワーク
301 表示装置
302 監視対象装置
401 変換部(変換手段)
402 保存部(保存手段)
403 メモリ
404 表示制御部(表示制御手段)
405 出力切替部(出力切替手段)
406 選択部(選択手段)
407 通信部(通信手段)
408 ネットワークインタフェース(ネットワークI/F)
409 ディスプレイインタフェース(ディスプレイI/F)
410 メモリボタン
411 選択ボタン
412 送信ボタン
413 設定変更部(設定変更手段)
420 一時保存部(一時保存手段)
422 一時保存メモリ
423 タイマ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
監視対象の装置とその表示装置との間に接続され、更にネットワークに接続された記録装置において、
ディスプレイ信号を取り込み、画像データに変換する変換手段と、
前記画像データをメモリに保存する保存手段と、
保存された前記画像データをネットワークに送信する通信手段と、
を備えることを特徴とする記録装置。
【請求項2】
前記変換手段又は前記保存手段又は前記通信手段の動作の設定を変更する設定変更手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
【請求項3】
前記メモリに保存されている画像データを前記表示装置に表示するか前記監視対象の装置からのディスプレイ信号をそのまま表示するかを切り替える映像切替手段を備えることを特徴とする請求項1及び2に記載の記録装置。
【請求項4】
前記メモリの中からネットワークへ送信する前記画像データを選択するための選択手段を備えることを特徴とする請求項1乃至3に記載の記録装置。
【請求項5】
前記ディスプレイ信号を定期的に一時保存し、前記変換手段がディスプレイ信号を取り込もうとした時に、その時点から時間的に遡ったディスプレイ信号も前記変換手段に出力する一時保存手段を備えることを特徴とする請求項1乃至4に記載の記録装置。
【請求項6】
前記変換手段が連続してディスプレイ信号を取り込むタイミングを計時するタイマを備えることを特徴とする請求項1乃至4に記載の記録装置。
【請求項7】
前記タイマのタイミングは前記設定変更手段によって設定されることを特徴とする請求項6に記載の記録装置。
【請求項8】
前記メモリに保存されている画像データの一覧表示を作成し、前記表示装置に出力する表示制御部を備えることを特徴とする請求項1乃至7に記載の記録装置。
【請求項9】
前記監視対象の装置又は前記表示装置に内蔵される請求項1乃至8に記載の記録装置。
【請求項10】
前記メモリは前記記録装置から取り外しが可能な記憶メディアであることを特徴とする請求項1乃至9に記載の記録装置。
【請求項11】
監視対象の装置とその表示装置との間に接続され、更にネットワークに接続された記録装置において、
監視対象の装置から前記表示装置へのディスプレイ信号を取り込み、画像データに変換する変換ステップと、
前記画像データをメモリに保存する保存ステップと、
保存された前記画像データを送信する通信ステップと、
を備えることを特徴とする記録方法。
【請求項12】
前記変換ステップ又は前記保存ステップ又は前記通信ステップの動作の設定を変更する設定変更ステップを備えることを特徴とする請求項11に記載の記録装置。
【請求項13】
前記メモリに保存されている画像データを前記記録装置が接続されている表示装置に表示する出力映像切替ステップを備えることを特徴とする請求項11及び12に記載の記録方法。
【請求項14】
前記メモリの中からネットワークへ送信する前記画像データを選択するための選択ステップを備えることを特徴とする請求項11乃至13に記載の記録方法。
【請求項15】
前記ディスプレイ信号を定期的に一時保存し、前記変換ステップがディスプレイ信号を取り込もうとした時に、その時点から時間的に遡ったディスプレイ信号も前記変換ステップに出力する一時保存ステップを備えることを特徴とする請求項11乃至14に記載の記録装置。
【請求項16】
前記変換ステップが連続してディスプレイ信号を取り込むタイミングを計時するタイマを備えることを特徴とする請求項11乃至15に記載の記録方法。
【請求項17】
前記メモリに保存されている画像データの一覧表示を作成し、前記表示装置に出力する表示制御ステップを備えることを特徴とする請求項11乃至16に記載の記録方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−283410(P2008−283410A)
【公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−125130(P2007−125130)
【出願日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【出願人】(000232140)NECフィールディング株式会社 (373)
【Fターム(参考)】