説明

記録装置及び記録方法

【課題】バックアップされた映像データの確認や一部分を利用する場合であっても、バックアップされた単位で全てを復元する必要があるという課題がある。
【解決手段】バックアップ装置100は、映像データを含む少なくとも一つの映像ファイル120、及び音声データを含む少なくとも一つの音声ファイル130が記録されたバックアップ元記録媒体110へのアクセスを制御する第1の記録媒体制御部と、バックアップ元記録媒体110上のデータをバックアップするバックアップ先記録媒体150へのアクセスを制御する第2の記録媒体制御部と、第1の記録媒体制御部を介して、同一時間における映像データ及び音声データを所定の時間間隔単位で順次読み出し、読み出した映像データ及び音声データをまとめて、第2の記録媒体制御部を介して、バックアップ先記録媒体150へ記録する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体メモリカード等の記録媒体に記録された映像ファイル及び音声ファイルを、磁気テープ等の他の記録媒体にバックアップする記録装置及び記録方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
放送局で用いられる業務用カメラは、撮影した映像データ等を記録する記録媒体として、小型で取り扱いの容易な半導体メモリカードを用いるものが増えている。しかしながら、半導体メモリカードは、テープ等の記録媒体と比較して、記録容量あたりの単価が高い。したがって、撮影した映像データの保存にあたって、半導体メモリカード上に記録された映像データは、デジタルテープ等にバックアップされる。
【0003】
映像データをアーカイブする方法として、例えば、特許文献1に開示の技術がある。特許文献1では、撮影した映像データ等からなるエッセンスをアーカイブするにあたって、映像データの内容を連想させるメタデータを付与する技術が開示されている。これにより、アーカイブオペレーションの自動化を図ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−298699号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来、映像データをテープにバックアップする場合には、バックアップ装置は、映像データをバックアップ単位に1ファイルに結合して保存する。バックアップ装置は、映像データを復元する場合には、バックアップされた単位にファイルとして復元した後で、必要なファイルを取り出す。したがって、バックアップ装置は、映像データを復元するにあたって、ハードディスク等の大容量の一次記憶媒体が必要となるという課題がある。また、バックアップ装置は、バックアップされた映像データの確認や一部分を利用する場合であっても、バックアップされた単位で全てを復元する必要があるという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、記録装置は、映像データを含む少なくとも一つの映像ファイル、及び音声データを含む少なくとも一つの音声ファイルが記録された第1の記録媒体へのアクセスを制御する第1の記録媒体制御部と、前記第1の記録媒体上のデータをバックアップする第2の記録媒体へのアクセスを制御する第2の記録媒体制御部と、前記第1の記録媒体制御部を介して、同一時間における映像データ及び音声データを所定の時間間隔単位で順次読み出し、読み出した映像データ及び音声データをまとめて、前記第2の記録媒体制御部を介して、前記第2の記録媒体へ記録する記録制御部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
上記の構成によって、第2の記録媒体にバックアップされた映像データや音声データの内容確認や、一部分だけを活用する場合でも、読み出すデータを少なくすることができ、データ復元時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実施の形態1におけるバックアップ装置のシステム構成を示すブロック図
【図2】実施の形態1におけるバックアップ装置の構成を示すブロック図
【図3】実施の形態1におけるバックアップ元記録媒体に保存されているファイルのデータ構造を示す図
【図4】実施の形態1におけるバックアップ先記録媒体に保存するファイルのデータ構造を示す図
【図5】実施の形態1におけるクリップの構成を示す図
【図6】実施の形態1におけるバックアップ動作を示すフローチャート
【図7】実施の形態1における映像音声ファイルの変換動作を示すフローチャート
【図8】実施の形態1におけるコンテンツパッケージ処理動作を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0009】
(1.構成)
(1−1.バックアップ装置のシステム構成)
図1にバックアップ装置のシステム構成を示す。バックアップ装置100は、バックバックアップ元記録媒体110に記録された映像ファイル120、音声ファイル130を、バックアップ先記録媒体150にバックアップする。バックアップ元記録媒体110として、ランダムアクセス可能な半導体メモリや、ハードディスク等が用いられる。バックアップ先記録媒体150として、シーケンシャルアクセスを行う磁気テープや、ランダムアクセス可能であるがシークに時間がかかる光ディスク等が用いられる。
【0010】
バックアップ元記録媒体110は、複数の映像ファイル120と複数の音声ファイル130を格納する。映像ファイル120と音声ファイル130は、種々の方法により互いに関連付けられる。関連付けの方法として、ファイル名称を同一にすること、同一フォルダ内に保存すること、ファイル内に同じ識別情報を有すること、又は別に関連付けファイルを持つこと等が用いられる。バックアップ先記録媒体150はバックアップ用に複数の映像音声ファイル160と複数の付加データファイル170を保存する。
【0011】
(1−2.バックアップ装置の構成)
図2は、実施の形態1におけるバックアップ装置の構成を示すブロック図である。実施の形態1では、コンピュータ上でバックアップ装置を実現するためのプログラムを実行することにより、コンピュータをバックアップ装置として動作させる。
【0012】
図2において、CPU201はシステム制御部であり、バックアップ装置100全体を制御する。ROM202は、CPU201上で動作するバックアップ装置を実現するプログラムを格納するメモリである。CPU201は、ROM202に格納されたプログラムを読み出し、読み出したプログラムを動作させる。ROM202は、他の制御プログラムや各種固定データが格納される。RAM203は、SRAM、DRAMなどで構成され、プログラム制御変数などを格納するためのメモリである。また、各種設定パラメータ、各種ワーク用バッファもRAM203に格納される。
【0013】
操作部204はキーボードやマウス、タッチパネルなどで構成され、オペレータが各種入力操作を行うための指示入力装置である。表示部205は、画像を含む各種情報を表示するディスプレイ装置である。
【0014】
第1の記録媒体制御部206は、第1の記録媒体110に記録された映像データを含む各種情報の読み出し、第1の記録媒体110への情報の書き込みを制御する制御部である。
【0015】
第2の記録媒体制御部207は、第2の記録媒体150への映像データを含む各種情報の書き込み、第2の記録媒体150に記録された情報の読み出しを制御する制御部である。
【0016】
(1−3.バックアップ元記録媒体中のデータ構造)
図3はバックアップ元記録媒体110に保存されている映像ファイル120と音声ファイル130のデータ構造である。
【0017】
図3(a)はバックアップ元記録媒体110に保存されている映像ファイル120のデータ構造である。映像ファイル120は、ヘッダーパーティション310と、ヘッダーメタデータ320と、ビデオエッセンス330と、フッターパーティション340で構成される。ヘッダーパーティション310は、SMPTE(the Society of Motion Picture and Television Engineers)377Mで規定されているファイルの先頭に配置するデータである。ヘッダーパーティション310には、ファイル内の位置情報や、映像データのフォーマットの識別情報等が格納される。ヘッダーメタデータ320は映像データに関する映像メタデータを格納する。映像メタデータとして、映像データの画角やアスペクト比やデータサイズ等が格納される。ビデオエッセンス330は映像データ本体である。フッターパーティション340はSMPTE377Mで規定されている最後のパーティションに配置するデータである。フッターパーティション340には、ヘッダーパーティション310と同一種類の情報が格納されるが、ファイル内の位置情報を指し示すにあたって、基準となる位置が異なる。
【0018】
図3(b)はバックアップ元記録媒体110に保存されている音声ファイル130のデータ構造である。バックアップ元記録媒体110には、音声チャンネル数分の音声ファイル130が格納されている。音声ファイル130は、ヘッダーパーティション311と、ヘッダーメタデータ321と、オーディオエッセンスCH331と、フッターパーティション341で構成されている。ヘッダーパーティション311は、ヘッダーパーティション310と同一種類の情報で、音声データに応じた内容が格納される。ヘッダーメタデータ321は音声データに関する音声メタデータを格納する。音声メタデータとして、音声データのサンプリング周波数やデータサイズ等が格納される。オーディオエッセンスCH331は音声チャンネル毎の音声データ本体である。フッターパーティション341はSMPTE377Mで規定されている最後のパーティションに配置するデータである。フッターパーティション341には、ヘッダーパーティション311と同一種類の情報が格納されるが、ファイル内の位置情報を指し示すにあたって、基準となる位置が異なる。
【0019】
(1−4.バックアップ先記録媒体中のデータ構造)
図4はバックアップ先記録媒体150に保存する映像音声ファイル160と付加データファイル170のデータ構造である。付加データファイル170として、映像付加データファイルと音声付加データファイルが存在する。
【0020】
図4(a)はバックアップ先記録媒体150に保存する映像音声ファイル160のデータ構造である。映像音声ファイル160は、ヘッダーパーティション410と、ヘッダーメタデータ420と、複数のコンテンツパッケージ430と、フッターパーティション440で構成される。ヘッダーパーティション410は、SMPTE377Mで規定されているファイルの先頭に配置するデータである。ヘッダーパーティション410は、ヘッダーパーティション310及びヘッダーパーティション311と同一種類の情報で、コンテンツパッケージ430の中身に応じた情報が格納される。ヘッダーメタデータ420は、コンテンツパッケージ430に格納する映像データ及び音声データに関する映像音声メタデータを格納する。映像音声メタデータとして、映像データの画角やアスペクト比やデータサイズや、音声データのサンプリング周波数やデータサイズ等が格納される。コンテンツパッケージ430は、映像ファイル120中の映像データ及び音声ファイル130中の音声データを既定時間単位で抽出した映像データ及び音声データの本体である。コンテンツパッケージ430は、後述のビデオエッセンス(フレーム)431とオーディオエッセンスCH(フレーム)432を時系列に並べて配置する。フッターパーティション440はSMPTE377Mで規定されている最後のパーティションに配置するデータである。フッターパーティション440には、ヘッダーパーティション410と同一種類の情報が格納されるが、ファイル内の位置情報を指し示すにあたって、基準となる位置が異なる。
【0021】
図4(b)はバックアップ先記録媒体150に保存する映像用付加データファイル470のデータ構造である。映像用付加データファイル470は、ヘッダーパーティション450と、ヘッダーメタデータ451と、フッターパーティション452で構成される。ヘッダーパーティション450、ヘッダーメタデータ451及びフッターパーティション452は、それぞれバックアップ元記録媒体110に記録された映像ファイル120のヘッダーパーティション310、ヘッダーメタデータ320及びフッターパーティション340が、そのまま格納される。
【0022】
図4(c)はバックアップ先記録媒体150に保存する音声用付加データファイル480のデータ構造である。音声用付加データファイル480は、ヘッダーパーティション460と、ヘッダーメタデータ461と、フッターパーティション462で構成される。ヘッダーパーティション460、ヘッダーメタデータ461及びフッターパーティション462は、それぞれバックアップ元記録媒体110に記録された音声ファイル130のヘッダーパーティション311、ヘッダーメタデータ321及びフッターパーティション341が、そのまま格納される。
【0023】
図4(d)は映像音声ファイル160を構成するコンテンツパッケージ430のデータ構造である。コンテンツパッケージ430は、複数のビデオエッセンス(フレーム)431と、複数のオーディオエッセンスCH(フレーム)432で構成される。ビデオエッセンス(フレーム)431はビデオエッセンス330をフレーム単位で分割したデータである。オーディオエッセンスCH(フレーム)432はオーディオエッセンス331をフレーム単位で分割したデータである。オーディオエッセンスCH(フレーム)432には、音声チャンネル分のオーディオエッセンスCH(フレーム)が格納される。コンテンツパッケージ430には、ビデオエッセンス(フレーム)431とチャンネル数分のオーディオエッセンスCH(フレーム)432が、バックアップ元記録媒体110の映像ファイル120中に格納された映像データのフレーム数分格納される。あるフレームに対するビデオエッセンス(フレーム)431とチャンネル数分のオーディオエッセンスCH(フレーム)432に引き続き、次のフレームに対するビデオエッセンス(フレーム)431とチャンネル数分のオーディオエッセンスCH(フレーム)432が格納される。
【0024】
図5にクリップ500の構成を示す。クリップとは、映像ファイルとそれに対応する音声ファイルとをひとまとめにしたものである。クリップ500は映像ファイル510と音声チャンネル数個の音声ファイル520で構成される。
【0025】
(2.動作)
(2−1.バックアップ装置の動作)
図6はバックアップ装置がバックアップ元記録媒体110の映像ファイル120と音声ファイル130を、バックアップ先記録媒体150にバックアップする際の動作を示すフローチャートである。
【0026】
バックアップ装置100は、オペレータが操作部204を用いてバックアップ元記録媒体110中のバックアップ対象のクリップを構成する映像ファイル120及び音声ファイル130を指定して、バックアップ開始操作を行うことにより、バックアップ動作を開始する。また、バックアップ装置100は、バックアップ元記録媒体110の記録容量を監視し、記録されている映像ファイル120及び音声ファイル130のデータ容量が所定量以上になったときに、自動的にバックアップ動作を開始してもよい。
【0027】
バックアップ装置100は、バックアップ元記録媒体110に記録された映像ファイル120のヘッダーパーティション310、ヘッダーメタデータ320及びフッターパーティション340、並びに音声ファイル130のヘッダーパーティション311、ヘッダーメタデータ321及びフッターパーティション341を読み取って、クリップ500毎(S610)に、ビデオ付加データファイル470とチャンネル数個のオーディオ付加データファイル480を構成するデータを抽出し、付加データファイル170に格納するビデオ付加データ及び音声付加データを作成する(S620)。バックアップ装置100は、クリップ数分、付加データの作成動作を繰り返す。バックアップ装置100は、全てのクリップの付加データの作成が完了すると、作成した付加データを付加データファイル170として、バックアップ先記録媒体150へ書き込む(S630)。
【0028】
バックアップ装置100は、クリップ500毎(S640)に、後述する映像音声ファイル変換処理、及びバックアップ先記録媒体150への書き込みを行う(S650)。
【0029】
バックアップ装置100は、バックアップ対象の全クリップの変換が完了すると(S640でNo)、処理を終了する。
【0030】
(2−2.映像音声ファイル変換動作)
以下に、上述の映像音声ファイルの変換動作の詳細を説明する。図7は映像音声ファイル変換動作を示すフローチャートである。
【0031】
バックアップ装置100は、映像ファイル120と音声ファイル130から、そのファイル中の映像データ及び音声データの内容に応じて、映像音声ファイルのヘッダーパーティション410とヘッダーメタデータ420とフッターパーティション440を作成する(S710)。
【0032】
バックアップ装置100は、バックアップ先記録媒体150に作成したヘッダーパーティション410とヘッダーメタデータ420を書き込む(S720)。
【0033】
バックアップ装置100は、映像ファイル120中のビデオエッセンス330に格納されている映像データのフレーム長を読み取り、そのフレーム長に達するまで(S730)、フレーム単位で、コンテンツパッケージ処理(S740)とコンテンツパッケージ書き込み(S750)を実行する。コンテンツパッケージ処理の詳細は後述する。
【0034】
バックアップ処理装置100は、映像ファイル120中のビデオエッセンス330に格納されている映像データ、及び音声ファイル130中のオーディオエッセンスCH331に格納されている全てのチャンネルの音声データに関して、全フレームの処理が終了した後に(S730でNo)、フッターパーティション440を書き込む(S760)。
【0035】
(2−3.コンテンツパッケージ処理動作)
図8はコンテンツパッケージ処理動作の詳細を示すフローチャートである。
【0036】
バックアップ処理装置100は、映像ファイル120のビデオエッセンス330から、ビデオエッセンス330の1フレーム分の映像データを、ビデオエッセンス(フレーム)431として抽出する(S810)。
【0037】
バックアップ処理装置100は、音声のチャンネル数毎(S820)に、音声ファイル130のオーディオエッセンスCH331から、オーディオエッセンスCH331の1フレーム分の音声データを、オーディオエッセンスCH(フレーム)432として、抽出する(S830)。
【0038】
バックアップ処理装置100は、抽出したビデオエッセンス(フレーム)431とオーディオエッセンスCH(フレーム)432からコンテンツパッケージ430を作成する。
【0039】
(3.まとめ)
バックアップ装置100は、映像データを含む少なくとも一つの映像ファイル120、及び音声データを含む少なくとも一つの音声ファイル130が記録されたバックアップ元記録媒体110へのアクセスを制御する第1の記録媒体制御部206と、バックアップ元記録媒体110上のデータをバックアップするバックアップ先記録媒体150へのアクセスを制御する第2の記録媒体制御部207と、第1の記録媒体制御部206を介して、同一時間における映像データ及び音声データを所定の時間間隔単位で順次読み出し、読み出した映像データ及び音声データをまとめて、第2の記録媒体制御部207を介して、バックアップ先記録媒体150へ記録するCPU201上で動作する制御プログラムを備えることにより、バックアップ先記録媒体150にバックアップされた映像データや音声データの内容確認や、一部分だけを活用する場合でも、読み出すデータを少なくすることができ、データ復元時間を短縮することができる。
【0040】
また、バックアップ装置100は、第1の記録媒体制御部206を介して、映像ファイル120の映像データに関するメタ情報を含むヘッダ情報310、320及びフッタ情報340、並びに音声ファイル130の音声データに関するメタ情報を含むヘッダ情報311、321及びフッタ情報341を読み出し、読み出したヘッダ情報及びフッタ情報をまとめて、第2の記録媒体制御部207を介して、バックアップ先記録媒体150へ記録することにより、バックアップ実施後に、バックアップ元記録媒体110中の映像ファイル120及び音声ファイル130を消去した場合でも、バックアップ先記録媒体150中にバックアップしたデータから、バックアップ元の映像ファイル120及び音声ファイル130を、完全に復元することができる。
【0041】
(その他の実施の形態)
実施の形態1において、バックアップ先のコンテンツパッケージ430中のビデオエッセンス(フレーム)431とオーディオエッセンスCH(フレーム)432として、1フレーム単位のデータを抽出し格納するとしたが、これに限定されず、数フレーム単位のデータを抽出し格納してもよいし、数秒単位のデータを抽出し格納してもよい。
【0042】
実施の形態1において、バックアップ元記録媒体110に記録された映像ファイル120と音声ファイル130をバックアップするとしたが、これに限定されず、映像ファイル120と音声ファイル130に関連するファイルを同時にバックアップするとしてもよい。
【0043】
実施の形態1において、映像用付加データファイル470と音声用付加データファイル480はバックアップ元記録媒体110に記録された映像ファイル120と音声ファイル130の構成要素をそのまま格納するとしたが、これに限定されず、構成要素を別々のファイルとして格納してもよいし、SMPTE336Mで規定されているKLV(Key−Length−Value)構造で格納してもよいし、バックアップ先記録媒体150に保存するファイル490の中に格納してもよい。映像用付加データファイル470と音声用付加データファイル480とを、バックアップ先記録媒体150のファイル490中に格納した場合、ファイル490のみを復元することによって、バックアップ元記録媒体110中の映像ファイル120及び音声ファイル130を同一のファイルで復元することができ、映像データや音声データの可搬性を高めることができる。
【0044】
実施の形態1において、オーディオエッセンスCH331は音声チャンネル毎に分かれているとしたが、これに限定されず、オーディオエッセンスCH331が音声の複数チャンネルを格納してもよい。その場合のコンテンツパッケージ430のデータ構造も同様である。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本実施の形態におけるバックアップ装置は、バックアップした映像データや音声データの内容確認や、一部分だけを活用する場合でも、読み出すデータを少なくすることができ、データ復元時間を短縮することができるため、放送局等におけるバックアップ装置として用いることができ、有用である。
【符号の説明】
【0046】
100 バックアップ装置
110 バックアップ元記録媒体
150 バックアップ先記録媒体
201 CPU
202 ROM
203 RAM
204 操作部
205 表示部
206 第1の記録媒体制御部
207 第2の記録媒体制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像データを含む少なくとも一つの映像ファイル、及び音声データを含む少なくとも一つの音声ファイルが記録された第1の記録媒体へのアクセスを制御する第1の記録媒体制御部と、
前記第1の記録媒体上のデータをバックアップする第2の記録媒体へのアクセスを制御する第2の記録媒体制御部と、
前記第1の記録媒体制御部を介して、同一時間における映像データ及び音声データを所定の時間間隔単位で順次読み出し、読み出した映像データ及び音声データをまとめて、前記第2の記録媒体制御部を介して、前記第2の記録媒体へ記録する記録制御部と、
を備える記録装置。
【請求項2】
前記記録制御部は、
前記第1の記録媒体制御部を介して、前記映像ファイルの前記映像データに関するメタ情報を含むヘッダ情報及びフッタ情報、並びに前記音声ファイルの前記音声データに関するメタ情報を含むヘッダ情報及びフッタ情報を読み出し、読み出したヘッダ情報及びフッタ情報をまとめて、前記第2の記録媒体制御部を介して、前記第2の記録媒体へ記録する
請求項1に記載の記録装置。
【請求項3】
前記記録制御部は、
前記第1の記録媒体から読み出した映像データおよび音声データと、前記第1の記録媒体から読み出したヘッダ情報およびフッタ情報とをまとめて、前記第2の記録媒体制御部を介して、前記第2の記録媒体へ記録する
請求項2に記載の記録装置
【請求項4】
前記記録制御部は、
同一時間における映像データ及び音声データを、前記所定の時間間隔単位として、フレーム単位で順次読み出す
請求項1から3の何れかに記載の記録装置。
【請求項5】
前記第1の記録媒体制御部は、
ランダムアクセス可能な第1の記録媒体へのアクセスを制御し、
前記第2の記録媒体制御部は、
ランダムアクセス不可か、又はシークに時間を要する第2の記録媒体へのアクセスを制御する
請求項1から4の何れかに記載の記録装置。
【請求項6】
映像データを含む少なくとも一つの映像ファイル、及び音声データを含む少なくとも一つの音声ファイルが記録された第1の記録媒体から、前記映像データ及び前記音声データを読み出す読み出し工程と、
前記読み出し工程を用いて、同一時間における映像データ及び音声データを所定の時間間隔単位で順次読み出し、読み出した映像データ及び音声データをまとめて、バックアップデータを作成するデータ作成工程と、
前記データ作成工程で作成したバックアップデータを第2の記録媒体に記録する記録工程と、
を含む記録方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2011−160410(P2011−160410A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−263371(P2010−263371)
【出願日】平成22年11月26日(2010.11.26)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】