説明

記録装置/方法/媒体、再生装置/方法

【課題】再生専用データ層と記録再生用データ層からなるハイブリッドディスク媒体において、再生専用データ層のプログラムが記録再生用データ層に録画した番組と、ユーザが記録再生用データ層に録画した番組とを区別できるようにする。
【解決手段】再生専用データ層のプログラムが録画するAVストリームと管理情報とを第1のディレクトリ3502以下に記録し、ユーザが録画するAVストリームと管理情報とを第2のディレクトリ3503以下に記録し、前記第1のディレクトリ3502と前記第2のディレクトリ3503とを独立とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録装置/方法/媒体、再生装置/方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
光ディスクには、CDとDVDを組み合わせたハイブリッドディスクや、DVD−ROMとDVD−RWの組み合わせのように、再生専用層と記録層を1枚の媒体に組み合わせたハイブリッドディスクが、提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−168591号公報
【特許文献2】WO07/037162
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1は、光ディスクに記録されたコンテンツ(特に静止画とオーディオ)の再生方法および光ディスク上でのプレイリストなどのデータ管理方法を提案するものである。
【0005】
特許文献2は、再生専用層と記録層で構成されるハイブリッドディスクにおいて優先再生する層を設定する方法を提案するものである。
【0006】
従来の技術では、ユーザがレコーダでハイブリッドディスクの記録層に録画するだけでなく、再生専用層に収録されたアプリケーションソフトウェアが記録層に記録することにより、記録層に複数の種類の録画データが混在する場合に、記録済みの番組に対して、その番組を記録した主体(この場合は、ユーザやアプリケーションソフトウェア)とは異なるものが、削除や編集などの変更を加えてしまい、記録主体が想定していない状態へ遷移してしまうという課題に対する考慮はされていない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明では、上述のような課題に対して、記録する番組データを格納するフォルダをそれぞれ用意し、どの記録主体がどのフォルダに記録したかを示す情報を管理ファイルに保持することで解決する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の記録方法によると、記録した主体以外によって記録済みの番組データを改変されることが無いので、1枚のハイブリッドディスクに複数のROM層アプリケーションを格納できるという効果がある。さらに、ROM層アプリケーションを格納したハイブリッドディスクに、ユーザがレコーダで番組を録画できるという効果がある。さらに、ユーザがレコーダで録画した番組を、ROM層アプリケーションが勝手に削除したり編集したりするような意図しない改変を発生させないという効果がある。さらに、ROM層アプリケーションが録画した番組を、ユーザが勝手に削除したり編集したりするような意図しない改変を発生させないという効果がある。さらに、複数のユーザが1枚のハイブリッドディスクに番組を混在させて録画させることができるという効果がある。
【0009】
また本発明の再生方法によると、1枚のハイブリッドディスクに複数のROM層アプリケーションソフトウェアが録画した場合であっても、起動したアプリケーションが録画した番組だけを一覧表示して再生できるという効果がある。さらに、ROM層アプリケーションを格納したハイブリッドディスクにユーザが録画した番組が含まれていても、ユーザが録画した番組だけを一覧表示して再生させることができるという効果がある。さらに、ROM層アプリケーションが録画した番組に対しては、ユーザからの操作としては再生操作しか受け付けないため、ユーザが再生させることができ、かつ、ユーザが誤って削除するような問題を起こさないという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】ディレクトリ構造とファイル構造の模式図である。
【図2】プレイリストファイルの構造を示した模式図である。
【図3】ユーザインターフェースアプリケーション情報の構造を示した模式図である。
【図4】タイムゾーンの構造を示した模式図である。
【図5】プレイリスト情報の構造を示した模式図である。
【図6】プレイアイテムの構造を示した模式図である。
【図7】ブリッジシーケンス情報の構造を示した模式図である。
【図8】サブプレイアイテムの構造を示した模式図である。
【図9】MPEG−2トランスポートストリームの構造を示した模式図である。
【図10】実施方式を示したレコーダの模式図である。
【図11】実施方式を示したプレーヤの模式図である。
【図12】リアルプレイリストとバーチャルプレイリストの模式図である。
【図13】リアルプレイリストの生成の一例を示した模式図である。
【図14】リアルプレイリストの分割の一例を示した模式図である。
【図15】リアルプレイリストの分割の一例を示した模式図である。
【図16】リアルプレイリストの連結の一例を示した模式図である。
【図17】リアルプレイリストの連結の一例を示した模式図である。
【図18】リアルプレイリストの削除の一例を示した模式図である。
【図19】リアルプレイリストの先頭部分の一部削除の一例を示した模式図である。
【図20】リアルプレイリストの先頭部分の一部削除の一例を示した模式図である。
【図21】リアルプレイリストの中間部分の一部削除の一例を示した模式図である。
【図22】リアルプレイリストの中間部分の一部削除の一例を示した模式図である。
【図23】アセンブル編集の一例(2つのプレイアイテムの非シームレス接続)を示した模式図である。
【図24】アセンブル編集の一例(2つのプレイアイテムの非シームレス接続)を示した模式図である。
【図25】アセンブル編集の一例(2つのプレイアイテムのシームレス接続)を示した模式図である。
【図26】アセンブル編集の一例(2つのプレイアイテムのシームレス接続)を示した模式図である。
【図27】実施方式を示したレコーダの模式図である。
【図28】実施方式を示したレコーダの記録再生部の模式図である。
【図29】実施方式を示したレコーダの映像復号変換部の模式図である。
【図30】記録処理のフロー図である
【図31】再生処理のフロー図である
【図32】ROM層のアプリケーションが記録した番組の一覧表示画面の模式図である
【図33】ユーザが記録した番組の一覧表示画面の模式図である
【図34】ハイブリッドディスクの断面を示した模式図である
【図35】ディレクトリ構造とファイル構造の模式図である。
【図36】info.bdavファイルの構造を示した模式図である。
【図37】メーカ独自データの構造を示した模式図である。
【図38】ディレクトリ構造とファイル構造の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
ハイブリッドディスクを構成するデータ記録層として、読み取り専用のROM層(Read Only Memory層)と、書き換え可能なRE層(Rewritable層)の2層からなる実施例について、説明する。
【0012】
図34は、ハイブリッドディスクを構成するデータ記録層の位置関係を説明するために、ハイブリッドディスクを、回転軸を含む平面で切断した場合の断面を、模式的に書いたものである。
【0013】
3401は、ハイブリッドディスクの断面である。図の下側からレーザが照射される。
【0014】
3402は、ハイブリッドディスクのRE層である。RE層のみからなる1層ディスクと同等の性能をもつ、書き換え可能な記録層である。
【0015】
3403は、ハイブリッドディスクのROM層である。ROM層のみからなる2層ディスクのLayer1と同等の性能を持つ、読み出し専用の記録層である。
【0016】
3410は、ハイブリッドディスクのRE層の最小セクタアドレス位置である。
【0017】
3411は、ハイブリッドディスクのRE層の最大セクタアドレス位置である。
【0018】
3412は、ハイブリッドディスクのROM層の最小セクタアドレス位置である。
【0019】
3413は、ハイブリッドディスクのROM層の最大セクタアドレス位置である。
【0020】
よって、RE層とROM層のLBA並び順は、同じ方向に向かって単調増加する構成である。
【0021】
3420は、ハイブリッドディスクの全体を現した模式図であり、断面3401との関係を明示している。
【0022】
RE層は、レーザ照射側から見て、より深い位置に位置し、ROM層は、より浅い位置に位置する構成である。
【0023】
まず、ROM層について説明する。
【0024】
ROM層には、アプリケーションソフトが記録されている。このアプリケーションソフトは、記録再生装置上で動作し、RE層に記録および再生することが可能である。
【0025】
ROM層には、アプリケーションソフトが複数記録されている場合もある。その場合は、アプリケーションソフトにシリアル番号を付与し、例えばシリアル番号1番のアプリがRE層に録画する場合は、図35のBDAV1フォルダ3503以下に記録し、また例えばシリアル番号2番のアプリがRE層に録画する場合は、図35のBDAV2フォルダ3504以下に記録する。
【0026】
ROM層のアプリケーションソフトは、例えばパソコンにインストールされた特定のOS上で動作することを前提としたアプリケーションや、JAVA(登録商標)バーチャルマシーン上で動作することを前提としたアプリケーション、ウェブインタフェースを介して動作することを前提としたアプリケーション、レコーダやプレーヤなど組み込みOS上で動作する組み込みアプリなどが考えられる。
【0027】
次に、RE層について説明する。
【0028】
図1は、本発明の一実施方法を示したディレクトリ構造とファイル構造の模式図である。
【0029】
101は、ルートディレクトリであり、少なくともBDAVディレクトリ102を含む。
【0030】
102はBDAVディレクトリであり、PLAYLISTディレクトリ121、CLIPINFディレクトリ122、STREAMディレクトリ123、BACKUPディレクトリ131を含む。
【0031】
ルートディレクトリ101は、BDAV1ディレクトリ103、BDAV2ディレクトリ104、BDAVnディレクトリ105といった、外部BDAVディレクトリを含む。ここでBDAVnディレクトリ105のnは、外部BDAVディレクトリの数に応じた、1から連続した自然数である。例えば、4つの外部BDAVディレクトリがルートディレクトリ101以下に存在する場合、nは4となり、それぞれ、BDAV1、BDAV2、BDAV3、BDAV4というディレクトリ名となる。
【0032】
PLAYLISTディレクトリ121は、リアルプレイリストファイル141および142、バーチャルプレイリスト143などの管理ファイルが含まれる。
【0033】
CLIPINFディレクトリ122は、クリップ情報ファイル
144、145などの管理ファイルが含まれる。
【0034】
STREAMディレクトリ123は、ストリームファイル146、147などのストリームファイルが含まれる。
【0035】
info.bdavファイル111は、一般的な情報を格納したファイルであり、BDAVディレクトリにひとつ格納される。
【0036】
menu.tidxファイル112は、メニューサムネイルのヘッダ情報が格納される。
【0037】
menu.tdt1ファイル113は、メニューサムネイルのピクチャデータが格納される。menu.tdt2ファイル114も同様のファイルである。
【0038】
mark.tidxファイル115は、マークサムネイルのヘッダ情報が格納される。
【0039】
mark.tdt1ファイル116は、マークサムネイルのピクチャデータが格納される。mark.tdt2ファイル117も同様のファイルである。
【0040】
01001.rplsファイル141は、リアルプレイリストに関する情報が含まれる。ひとつのリアルプレイリストにつき、ひとつのrplsファイルが生成される。02002.rplsファイル141も同様のファイルである。
【0041】
99999.vplsファイル143は、バーチャルプレイリストに関する情報が含まれる。ひとつのバーチャルプレイリストにつき、ひとつのvplsファイルが生成される。
【0042】
01000.clpiファイル144は、クリップ情報ファイルであり、AVストリームファイル(クリップAVストリームファイル、ブリッジクリップAVストリームファイル)に関連したクリップ情報が含まれる。02000.clpiファイル145も同様のファイルである。
【0043】
01000.m2tsファイル146は、AVストリームファイルであり、MPEG−2トランスポートストリームが含まれる。02000.m2tsファイル147も同様のファイルである。
【0044】
クリップ情報ファイルzzzzz.clpiと、AVストリームファイルzzzzz.m2tsのファイル名「zzzzz」は5桁の整数であり、関連付けられたクリップ情報ファイルとAVストリームファイルは、同じ5桁の整数が付与される。
【0045】
なお、クリップ情報ファイルzzzzz.clpiと、AVストリームファイルzzzzz.m2tsを一組にして、クリップと呼ぶ。
【0046】
このように、プレイリストは、PLAYLISTディレクトリに格納されたファイルである。
【0047】
以下、リアルプレイリストファイル、バーチャルプレイリストファイルについて、詳細に説明する。
【0048】
リアルプレイリスト、バーチャルプレイリストいずれも、以下に述べるデータから構成される。
【0049】
図2は、プレイリストファイルの構造を示した図である。
【0050】
201は、種別識別子であり、プレイリストファイルであることを示す情報が格納される。例えば、ASCIIコードで"PLAYLIST"という値を設定することで、プレイリストファイルであることを識別できる。
【0051】
202は、バージョン番号であり、プレイリストファイルのバージョンを示す番号である。
【0052】
203は、プレイリスト情報開始アドレスであり、プレイリストファイル内での、プレイリスト情報の相対的な開始位置をバイト単位で示す値が設定される。先頭は0からとなる。
【0053】
204は、プレイリストマーク情報開始アドレスであり、プレイリストファイル内での、プレイリストマーク情報の相対的な開始位置をバイト単位で示す値が設定される。先頭は0からとなる。
【0054】
205は、メーカ独自データ開始アドレスであり、プレイリストファイル内での、メーカ独自データ情報の相対的な開始位置をバイト単位で示す値が設定される。先頭は0からとなる。この値に0が設定されれば、メーカ独自データ情報は存在しない。
【0055】
206は、ユーザインターフェースアプリケーション情報であり、図3で示すようなデータ構造である。
【0056】
207は、プレイリスト情報であり、図5で示すようなデータ構造である。
【0057】
208は、プレイリストマーク情報である。
【0058】
209は、メーカ独自データである。
【0059】
図3は、ユーザインターフェースアプリケーション情報の構造を示した図である。プレイリストのユーザインタフェースアプリのためのパラメータが格納される。
【0060】
301は、長さであり、本フィールドの直後からユーザインターフェースアプリケーション情報の末尾までの長さを示す。
【0061】
321は、ハイブリッドフラグであり、ROM層のアプリケーションが記録したプレイリストである場合は、0で無い値を記録し、ユーザが記録したプレイリストである場合は、0を記録する。
【0062】
302は、文字コードであり、チャンネル名314、プレイリスト名316、プレイリスト詳細318で使用される文字コードを規定する。プレイリストマーク情報の、マーク名の文字コードにも適用される。例えば、1であれば、日本語、16であればASCIIコード、32であればユニコード、のように設定される。
【0063】
303は、再生保護フラグであり、1が設定されていれば、プレイリスト名やサムネイルなどのプレイリスト情報やプレイリストが再生されユーザに表示されることはない。暗証番号入力による認証が成功すれば、再生される。0が設定されていれば、暗証番号入力がなくとも再生可能である。
【0064】
304は、記録保護フラグであり、1が設定されていれば、記録保護フラグ以外のプレイリスト情報は変更してはならず削除してもいけない。0が設定されていれば、ユーザによる変更や削除は自由である。1が設定されていれば、ユーザがプレイリスト情報の削除や編集や上書きをする前に、レコーダはユーザに再確認をするべきである。記録保護フラグが0にセットされたリアルプレイリストと、記録保護フラグが1にセットされたバーチャルプレイリストが、クリップの同じ部分を共有している場合がある。この場合、ユーザがリアルプレイリストを削除しようとしたら、レコーダはリアルプレイリストの削除の前にユーザに再確認をするべきである。
【0065】
305は、再生済みフラグであり、1が設定されていれば、少なくとも1回はこのプレイリストが再生されていることを示す。0が設定されていれば、1度も再生されていないことを示す。
【0066】
306は、編集済みフラグであり、0が設定されていれば、記録したときのオリジナルのデータが変更されずに保存されていることを示し、1が設定されていれば、変更が加わっていることを示す。
【0067】
307は、タイムゾーンであり、図4に示すようなデータ構造である。
【0068】
図4は、タイムゾーンの構造を示した模式図である。
【0069】
401は、アラインメントのためのパディングである。
【0070】
402は、夏時間フラグであり、0に設定されていれば、標準時間であることを示し、1に設定されていれば、夏時間であることを示す。
【0071】
403は、タイムゾーン符号であり、0が設定されていれば、正の数を示し、1が設定されていれば、負の数を示す。
【0072】
404は、タイムゾーン値であり、UTC(coordinated universal time)からの差分の時間の絶対値を示す。単位は時間(=60分)である。15が設定されていれば、タイムゾーン値は無効であり、夏時間フラグ、タイムゾーン符号、30分フラグも、無効であることを示す。
【0073】
405は、30分フラグであり、1が設定されていれば、タイムゾーン値はさらに30分の追加の差分時間を絶対値で持つことを示す。0が設定されていれば、タイムゾーン値は追加の時間はないことを示す。
【0074】
308は、記録日時であり、プレイリストが記録された日時情報が含まれる。ローカル時間で示される。年月日時分秒を、4ビットで一桁のBCD(Binary Coded Decimal)で表現する。最初の4桁が、西暦の4桁である。
【0075】
309は、プレイリスト長であり、時間単位でプレイリストの長さを示す。これは、プレイリスト中に含まれるプレイアイテムの再生時間の合計で求められる。プレイアイテムの再生時間は、IN時刻からOUT時刻までの時間である。単位は秒に切り上げられる。時分秒を、4ビットで一桁のBCDで表現する。
【0076】
310は、メーカIDであり、最後にプレイリストを更新したレコーダの製造者を示す。
【0077】
311は、メーカモデルコードであり、最後にプレイリストを更新したレコーダのモデル番号を示す。
【0078】
312は、チャンネル番号であり、プレイリストが記録されたときにユーザが選択していた放送チャンネル番号やサービス番号であり、二つ以上のプレイリストが結合されたプレイリストの場合、この値は代表の値を示す。999以下の値となる。0xFFFFが設定された場合は、無効である。
【0079】
313は、チャンネル名長さであり、チャンネル名のバイト長を示す。20以下の値となる。
【0080】
314は、チャンネル名であり、ユーザがプレイリストを記録したときに選択していた放送チャンネル名やサービス名を示す。このフィールドの左端からチャンネル名長さ313で示されたバイト長までが有効である。
【0081】
315は、プレイリスト名長さであり、プレイリスト名のバイト長を示す。255以下の値となる。
【0082】
316は、プレイリスト名であり、プレイリスト名を含む。このフィールドの左端からプレイリスト名長さ315で示されたバイト長までが有効である。
【0083】
317は、プレイリスト詳細長さであり、プレイリスト詳細のバイト長を示す。1200以下の値になる。
【0084】
318は、プレイリスト詳細であり、プレイリストの詳細なテキスト情報を含む。このフィールドの左端からプレイリスト詳細長さ317で示されたバイト長までが有効である。
【0085】
図5は、プレイリスト情報の構造を示した図である。
【0086】
501は、長さであり、本フィールドの直後からプレイリスト情報の末尾までの長さを示す。
【0087】
502は、プレイリストCPI種別であり、プレイアイテム中のIN時刻やOUT時刻から参照されるアクセスポイントの種別であり、プレイリストマーク中のマークタイムスタンプのアクセスポイント種別でもある。1が設定されていれば、プレイリスト情報中の各アクセスポイントが、AVストリームファイル中の表示時刻を示すことを表し、EP_mapタイプのプレイリスト情報と呼ばれる。2が設定されていれば、到着時刻を示すことを表し、TU_mapタイプのプレイリスト情報と呼ばれる。
【0088】
503は、プレイアイテム数であり、プレイリスト中のプレイアイテムの数を示す。プレイアイテムIDは、0から始まる整数である。プレイリスト中のプレイアイテムのエントリは、表示順番にソートされる。
【0089】
504は、サブプレイアイテム数であり、プレイリスト中のサブプレイアイテムの数を示す。
【0090】
図6は、プレイアイテムの構造を示した図である。
【0091】
601は、長さであり、本フィールドの直後からプレイアイテム情報の末尾までの長さを示す。
【0092】
602は、クリップ情報ファイル名であり、プレイアイテム情報で使用されているクリップのクリップ情報ファイルの名前を示す。このフィールドは、zzzzz.clpiというファイル名の5桁の番号zzzzzを示す。ACSIIコードの文字列であらわされる。クリップ情報ファイル中の、クリップストリーム種別フィールドは、クリップAVストリームファイル(MPEG−2トランスポートストリーム)を示す。
【0093】
603は、クリップCODEC情報であり、このフィールドは、ASCIIコードの”M2TS”を示す値を持つ。プレイリスト情報中のすべてのプレイアイテムが、同じ値のクリップCODEC情報”MTS”を持つ。プレイリスト情報中のプレイリストCPI種別が1に設定され、かつ、クリップCODEC情報が”M2TS”に設定されていれば、プレイリストファイルで使われている各クリップは、CPI情報中にEP_mapを持つ。プレイリスト情報中のプレイリストCPI種別が2に設定され、かつ、クリップCODEC情報が”M2TS”に設定されていれば、プレイリストファイルで使われている各クリップは、CPI情報中にTU_mapを持つ。
【0094】
604は、接続条件であり、現在のプレイアイテムのIN時刻と直前のプレイアイテムのOUT時刻の間の接続条件を示す。1から6までの値のいずれかを示す。もしプレイアイテムがプレイリスト中の最初のプレイアイテムであれば、接続条件フィールドは無効であり、1が設定される。
【0095】
605は、STC情報であり、クリップ情報ファイルのCPI情報中のCPI種別がEP_mapであれば、現在のプレイアイテムのプレゼンテーションユニットが含まれるSTCシーケンスのSTC_IDを示す。現在のプレイアイテムのクリップ情報ファイル名により参照されているクリップがそのSTCシーケンスを持つ。STC_IDの値はクリップのシーケンス情報中で規定される。
【0096】
606は、IN時刻であり、現在のプレイアイテムのIN時刻、つまり、現在のプレイアイテムの表示開始時刻を示す。IN時刻の意味合いは、クリップ情報ファイル名により参照されるクリップ情報ファイルのCPI中のCPI種別により異なる。
【0097】
607は、OUT時刻であり、現在のプレイアイテムのOUT時刻、つまり、現在のプレイアイテムの表示終了時刻を示す。OUT時刻の意味合いは、クリップ情報ファイル名により参照されるクリップ情報ファイルのCPI中のCPI種別により異なる。
【0098】
EP_mapの場合、IN時刻、OUT時刻は、プレイアイテムに使用されているクリップのSTC時刻に基づいた表示時刻を指す。また、45kHzクロックの単位で測定される。例えば、プレゼンテーションユニットに対して90kHz精度の33ビットPTSの上位32ビットで表現される。さらに、IN時刻からOUT時刻までの間に、システム時刻の不連続点が含まれない。さらに、OUT時刻はIN時刻よりも先の時刻を指す。ただし、ラップアラウンドした場合は、IN時刻がOUT時刻よりも大きくなる。
【0099】
TU_mapの場合、プレイアイテムのクリップ情報ファイル名で参照されるクリップのATCシーケンスと同じTU_time_baseの時刻を指す。さらに、IN時刻とOUT時刻は45kHzクロックで計測される。さらに、OUT時刻はIN時刻より大きい。
【0100】
608は、ブリッジシーケンス情報であり、図7で詳細を説明する。
【0101】
図7は、ブリッジシーケンス情報の構造を示した図である。
【0102】
701は、ブリッジシーケンス情報ファイル名であり、ブリッジシーケンス情報で使用されているブリッジクリップのクリップ情報ファイルの名前を指す。このフィールドは、ASCIIコードで記述された5桁の数値(ファイル名のzzzzzに相当)が含まれる。クリップ情報ファイルのクリップ情報中のクリップストリーム種別は、ブリッジクリップAVストリーム(MPEG−2トランスポートストリーム)となる。
【0103】
702は、クリップCODEC情報であり、ASCIIコードで“M2TS”という値を持ち、プレイリストファイルがMPEG−2トランスポートストリームを使用していることを示す。ブリッジシーケンス情報で使用されているブリッジクリップは、EP_mapをCPIに持つ。
【0104】
図8はサブプレイアイテムの構造を示した図である。
【0105】
801は、長さであり、このフィールドの直後からサブプレイアイテムの末尾までのバイト長である。
【0106】
802は、クリップ情報ファイル名であり、サブプレイアイテムで使用されているクリップのクリップ情報ファイルの名前を指す。このフィールドは、クリップの名前のzzzzzに相当する5桁の番号をASCIIコードで持つ。クリップ情報ファイルのクリップ情報中のクリップストリーム種別は、“クリップAVストリーム(MPEG−2トランスポートストリーム)”を指す。
【0107】
803は、クリップCODEC情報であり、“M2TS”という値をASCIIコードで持ち、プレイリストファイルでMPEG−2トランスポートストリームを使用していることを示す。サブプレイアイテムで使用されているクリップは、CPI中にEP_mapを持つ。
【0108】
804は、サブプレイアイテム種別であり、サブプレイアイテムで使用されているサブパスの種別を示すが、1という値のみが設定される。アフレコ用音声ストリームのクリップAVストリームが使用される。
【0109】
805は、STC_IDであり、サブプレイアイテムが参照する、クリップ情報ファイル名で示されたクリップのSTCシーケンスに対応するSTC_IDを示す。サブプレイアイテムの、サブプレイアイテムIN時刻とサブプレイアイテムOUT時刻の両方がSTC_IDによって参照される同じSTCシーケンス内のプレゼンテーションユニットを指す。
【0110】
806は、サブプレイアイテムIN時刻であり、サブプレイアイテムの表示開始時刻を持つ。サブプレイアイテムIN時刻は、サブプレイアイテムで使用されているクリップのSTCから45kHz精度で計測される表示時刻である。
【0111】
807は、サブプレイアイテムOUT時刻であり、サブプレイアイテムOUT時刻であり、サブプレイアイテムの表示終了時刻を持つ。サブプレイアイテムOUT時刻は、サブプレイアイテムで使用されているクリップのSTCから45kHz精度で計測される表示時刻である。サブプレイアイテムOUT時刻は、サブプレイアイテムIN時刻より先の時刻を示し、サブプレイアイテムIN時刻とサブプレイアイテムOUT時刻の間でSTCがラップアラウンドした場合は、サブプレイアイテムIN時刻がサブプレイアイテムOUT時刻より大きくなる。サブプレイアイテムIN時刻とサブプレイアイテムOUT時刻の両方が、サブプレイアイテムのSTC_IDで参照されるSTCシーケンスに対応した表示開始時刻と表示終了時刻の間の区間の表示時刻を指す。
【0112】
808は、同期プレイアイテムIDであり、プレイリスト中のプレイアイテムのプレイアイテムIDを指す。このプレイアイテムは、サブプレイアイテムを含み、そのサブプレイアイテムとは、プレイアイテムの再生時間内で再生が開始するものである。プレイアイテムIDは、プレイリスト中のプレイリストで決められる。
【0113】
809は、同期プレイアイテム開始PTSであり、同期プレイアイテムIDで指されるプレイアイテム中の表示時刻を示す。サブプレイアイテムは、プレイアイテムの表示時刻が同期プレイアイテム開始PTSに達したときに、自身の表示を開始する。同期プレイアイテム開始PTSは同期プレイアイテムIDで指されるプレイアイテムの45kHzクロックで測定される表示時刻である。
【0114】
まず、図9と図10を使って、記録装置を説明する。
【0115】
図9は、MPEG−2トランスポートストリームの構造を示した図である。
【0116】
AVストリームファイルは、MPEG−2トランスポートストリームの構造を持つ。MPEG−2トランスポートストリームは、自然数の個数のアラインドユニット901からなる。アラインドユニット901は6144バイト(=2048×3バイト)のサイズである。アラインドユニット901はソースパケット902の最初のバイトから開始する。ソースパケット902の長さは192バイトである。ひとつのソースパケットはTPエクストラヘッダ903とトランスポートパケット904からなる。TPエクストラヘッダ903の長さは4倍とであり、トランスポートパケット904の長さは188バイトである。ひとつのアラインドユニット901は32個のソースパケット902からなる。MPEG−2トランスポートストリーム中の最後のアラインドユニット901は、32個のソースパケット902からなる。よって、MPEG−2トランスポートストリームは、アラインドユニット901の末尾で終端される。最後のアラインドユニット901が、入力されたトランスポートストリームですべて埋まらなかった場合は、残りのバイトは、PID=0x1FFFであるトランスポートパケット、すなわちヌルパケットのソースパケットで埋められる。
【0117】
トランスポートパケット904は、ISO/IEC 13818-1で規定される。
【0118】
TPエクストラヘッダ903は、コピー許可情報905と、アライバルタイムスタンプ906からなる。コピー許可情報905は、関連するトランスポートパケット904のコンテンツ保護情報を含む。アライバルタイムスタンプ906は、後述するアライバルタイムスタンプの値を設定される。
【0119】
図10は、本発明の一実施方式を示したレコーダの模式図である。
【0120】
1001は、アンテナであり、デジタル放送波を入力する。
【0121】
1002は、チューナであり、アンテナ1001から入力されるデジタル放送波を受信する。
【0122】
1003は、DEMUXであり、チューナ1002で受信したデジタル放送波(フルTS(Transport Stream))を必要に応じてエレメンタリストリームに分離する。
【0123】
1004は、データセレクタであり、必要に応じてDEMUX1003で分離されたエレメンタリストリームから必要なストリームを選択する。
【0124】
1005は、REMUXであり、データセレクタから送られてきたストリームを必要に応じて再度MPEG−2トランスポートストリームに多重化することで、パーシャルTS(Transport Stream)にする。
【0125】
1006は、トランスコーダであり、REMUX1005から入力されたTSのオーディストリームやビデオストリームのフォーマットを必要に応じて変換する。
【0126】
1011は、ビデオ入力であり、アナログビデオ信号を入力する。
【0127】
1012は、A/D変換であり、ビデオ入力1011から入力されたアナログデータを、デジタルデータに変換する。
【0128】
1021は、オーディオ入力であり、アナログオーディオ信号を入力する。
【0129】
1022は、A/D変換であり、オーディオ入力1021から入力されたアナログデータを、デジタルデータに変換する。
【0130】
1013は、エンコーダであり、A/D変換1012および1022でデジタル化されたビデオデータおよびオーディオデータをMPEG−2トランスポートストリームにエンコードする。
【0131】
1014は、セレクタであり、トランスコーダ1006もしくはエンコーダ1013から送られてくるストリームを、切り替えて入力する。
【0132】
1031は、T_STDであり、時刻iのMPEG−2トランスポートストリームが入力されるトランスポートシステムターゲットでコーダである。
【0133】
1032は、PLLであり、27MHzの周波数であり、入力されたMPEG−2トランスポートストリームのPCR(Program Clock Reference)に同期される。
【0134】
1033は、カウンタであり、27MHzの周波数のパルス信号をカウントするバイナリカウンタである。時刻iにおけるカウント値iを、アライバルタイムクロック(i)として、パケッタイザ1034に渡す。
【0135】
1034は、パケッタイザであり、全トランスポートパケットにTPエクストラヘッダを付加し、ソースパケットストリームおよびアラインドユニットを生成する。生成されたソースパケットストリームは、ライトバッファ1035へ最大転送レートRMAXで転送される。パケッタイザ1034は内部に小容量のバッファを持ち、ストリームのビットレートを平均化する。デジタル放送のピークレートは、RMAXを超える場合もあるが、内部のバッファにより、ライトバッファ1035への転送レートはRMAX以下に保障される。
【0136】
アライバルタイムスタンプは、ソースパケットの最初のバイトがT_STD1031とパケッタイザ1034に到着した時刻である。アライバルタイムスタンプ(k)は、アライバルタイムクロック(k)のサンプル値である。(下式参照)
アライバルタイムスタンプ(k)=アライバルタイムクロック(k)%(2の30乗)
2つの連続したパケットのアライバルタイムスタンプ間の差分の最大値は、(230-1)/27000000 秒 (=およそ 40 秒)である。
【0137】
差分がこの値を超えるような場合は、この最大値になるようにアライバルタイムスタンプを変更する。レコーダはそのようなケースも想定しておく必要がある。後述する、MPEG−2トランスポートストリームプレーヤが、アライバルタイムスタンプに従ってトランスポートストリームを出力するとき、出力するトランスポートストリームのPCR精度は、ISO/IEC13818-9によって規定される。
【0138】
1035は、バッファであり、パケッタイザ1034から転送されたソースパケットをドライブ1036へ書き込むためのライトバッファである。
AVストリームファイルのクリップ情報中で定義される、TSレコーディングレートが、RMAXの値を決める。このRMAXは以下のように計算される。
【0139】
RMAX=TSレコーディングレート×192/188
TSレコーディングレートの単位は、バイト/秒である。
【0140】
ドライブの最大記録レートRUDであり、バッファ1035が空でない場合は、ドライブ1036への記録レートはRUDであり、バッファ1035が殻の場合は、ドライブ1036への記録レートは0である。バッファ1035はオーバーフローしない。
【0141】
1036は、ドライブであり、ライトバッファ1035から入力されるストリームを光ディスクなどの記録媒体に最大記録レートRUDで書き込む。
【0142】
1041は、CPUであり、レコーダ全体の記録制御をつかさどる。レコーダ内の各ブロックと、破線で示したCPUバスで接続され、データのやり取りや制御を行う。
【0143】
1042は、メモリであり、CPU1041のワークメモリやエンコーダのバッファなどとして使用される。
【0144】
次に図11を使って、再生装置を説明する。
【0145】
図11は、本発明の一実施方式を示したプレーヤの模式図である。
【0146】
1101は、ドライブであり、光ディスクなどの記録媒体から、MPEG−2トランスポートストリームを読み出して、バッファ1102へ転送する。
【0147】
1102は、バッファであり、ドライブ1101から読み出されたMPEG−2トランスポートストリームをバッファリングする。
【0148】
1103は、デパケッタイザであり、バッファ1102から入力されるMPEG−2トランスポートストリームを、TPエクストラヘッダとトランスポートパケットに分離し、カウンタ1104から入力されるアライバルタイムクロックに、アライバルタイムスタンプを同期させて、トランスポートパケットを出力する。カウンタ1104へは、最初にアライバルタイムクロックの初期値を渡す。
【0149】
1104は、カウンタであり、デパケッタイザ1103から受け取った初期値から開始して、X−tal1105からの27MHzのパルス信号をカウントして、アライバルタイムクロックをデパケッタイザ1103に渡す。
【0150】
1105は、X−talであり、27MHzのパルス信号を生成する。
【0151】
1111は、セレクタであり、デパケッタイザ1103から入力されたトランスポートパケットを、種別ごとに切り替えて、対応するデコーダに渡す。
【0152】
1121は、オーディオデコーダであり、セレクタ1111から入力されるオーディオパケットをデコードし、ミキサ1122へ渡す。
【0153】
1122は、ミキサであり、必要に応じて、指定された割合で多チャンネルオーディオの音量設定などのミキシングを行う。
【0154】
1131は、ビデオデコーダであり、セレクタ1111から入力されるビデオパケットをデコードし、ビデオプレーン1132へ渡す。
【0155】
1132は、ビデオプレーンであり、ビデオデコーダ1131でデコードされたピクチャデータを展開し、表示するためのプレーンバッファである。
【0156】
1141は、グラフィックデコーダであり、セレクタ1111から入力されるグラフィックパケットをデコードし、グラフィックプレーン1142へ渡す。
【0157】
1142は、グラフィックプレーンであり、グラフィックデコーダ1141から入力されるグラフィックデータを展開するプレーンバッファである。
【0158】
1143は、CLUT(Color Look Up Table)であり、グラフィックプレーン1142の各ピクセルに対応したRGBデータおよびアルファブレンドデータを参照するテーブルである。
【0159】
1151は、出力部であり、入力されたオーディオ/ビデオ/グラフィックデータを多重化し、YCbCrなどのアナログフォーマットもしくはHDMIなどのデジタルフォーマットでプレーヤから外部へ出力する。
【0160】
1161は、CPUであり、プレーヤ全体の再生制御をつかさどる。レコーダ内の各ブロックと、破線で示したCPUバスで接続され、データのやり取りや制御を行う。
【0161】
1162は、メモリであり、CPU1161のワークメモリやデコーダのバッファなどとして使用される。
【0162】
図12は、本発明の一実施方法を示したリアルプレイリストとバーチャルプレイリストの模式図である。
【0163】
1201は、一つ目のリアルプレイリストであり、プレイアイテム1211を参照している。
【0164】
1202は、二つ目のリアルプレイリストであり、プレイアイテム1212とプレイアイテム1213を参照している。
【0165】
1211は、一つ目のプレイアイテムであり、クリップ1203を参照している。
【0166】
1212は、二つ目のプレイアイテムであり、クリップ1204を参照している。
【0167】
1213は、三つ目のプレイアイテムであり、クリップ1205を参照している。
【0168】
1203は、一つ目のクリップである。
【0169】
1204は、二つ目のクリップである。
【0170】
1205は、三つ目のクリップである。
【0171】
1231は、四つ目のプレイアイテムであり、クリップ1203の一部を参照している。
【0172】
1232は、五つ目のプレイアイテムであり、クリップ1204の一部を参照している。
【0173】
1233は、六つ目のプレイアイテムであり、クリップ1204の一部と、ブリッジクリップ1208の一部を参照している。
【0174】
1234は、七つ目のプレイアイテムであり、ブリッジクリップ1208の一部と、クリップ1205の一部を参照している。
【0175】
1206は、一つ目のバーチャルプレイリストであり、プレイアイテム1231とプレイアイテム1232を参照している。
【0176】
1207は、二つ目のバーチャルプレイリストであり、プレイアイテム1233とプレイアイテム1234を参照している。
【0177】
1208は、一つ目のブリッジクリップであり、クリップ1204の末尾部分のデータと、クリップ1205の先頭部分のデータから再エンコードされたものである。
【0178】
プレイリストについて説明する。
【0179】
プレイリストはユーザが再生させたいクリップの再生時間を簡単に編集できるようにするためのものである。例えば、クリップファイル実体の移動やコピー、削除(部分移動、部分コピー、部分削除含む)を行うことなく、切り貼り編集が可能となる。プレイリストは、プレイアイテムと呼ばれる、クリップ中の一続きの再生区間を、集めたものであり、プレイアイテムは、一組のイン点とアウト点で表される。イン点とアウト点はクリップのもつ時間軸における位置を指し示す時間情報である。よって、プレイリストはプレイアイテムを集めたものといえる。また、イン点は再生区間の再生開始位置を意味し、アウト点は再生区間の再生終了位置を意味する。プレイリストには、2種類あり、リアルプレイリストとバーチャルプレイリストである。
【0180】
リアルプレイリストについて、説明する。
【0181】
リアルプレイリストは、クリップAVストリームファイルに使用し、ブリッジクリップAVストリームファイルには使用しない。リアルプレイリストは、クリップのある部分への参照を行う。
【0182】
リアルプレイリストの参照により、参照先のクリップ(の一部分)のサイズ分だけ、ディスク上のデータ空間が消費され、リアルプレイリストが削除されると参照先のクリップ(の一部)が削除される。
【0183】
バーチャルプレイリストについて、説明する。
【0184】
リアルプレイリストは、クリップAVストリームファイルと、ブリッジクリップAVストリームファイルの両方に使用する。バーチャルプレイリストは、クリップAVストリームファイルに使用したときは、データ実体を持たないが、ブリッジクリップAVストリームファイルに使用した場合は、データ実体を持つ。ブリッジクリップAVストリームファイルを使用していないバーチャルプレイリストが削除された場合は、クリップに変化は生じない。
【0185】
一方、ブリッジクリップAVストリームファイルを使用しているバーチャルプレイリストが削除された場合は、クリップAVストリームファイルとそれに関連するクリップ情報ファイルは変化しないが、ブリッジクリップAVストリームファイルとそれに関連するクリップ情報ファイルは削除される。
【0186】
クリップは、プレーヤもしくはレコーダの内部的な制御を行ううえでの管理単位であり、ユーザインターフェースには表示されない。ユーザに示されるのは、プレイリストのみである。
【0187】
プレイリストの操作としては、以下にあげるようなものがある。
【0188】
リアルプレイリストの操作に関するものとしては、以下のものがあげられる。
(1) リアルプレイリストの生成
最初に放送された番組を録画したときに生成されるリアルプレイリストは、録画されたクリップ全体を参照するようなリアルプレイリストになる。
【0189】
図13は、リアルプレイリストの生成の一例を示した図である。
【0190】
1301は、リアルプレイリストであり、プレイアイテム1311を参照する。新規録画時には、1つのプレイリストファイルとして生成される。
【0191】
1311は、プレイアイテムであり、クリップ1303を参照する。
【0192】
1303は、クリップであり、新規録画時には、1つのクリップ情報ファイルと1つのAVストリームファイルとして生成される。
(2) リアルプレイリストの分割
ひとつのリアルプレイリストをふたつに分割し、二つのリアルプレイリストにする場合、クリップ自体には変化を引き起こさない。
【0193】
図14および図15は、リアルプレイリストの分割の一例を示した図である。
【0194】
1401は、リアルプレイリストであり、図示していないプレイアイテムを経由しクリップ1403を参照する。
【0195】
1403は、クリップである。
【0196】
1421は、分割点であり、リアルプレイリスト1401の中央付近を分割する例を示している。
【0197】
1511は、リアルプレイリストであり、図示していないプレイアイテムを経由しクリップ1503の一部(分割点1521よりも左に相当する部分)を参照する。
【0198】
1503は、クリップであり、クリップ1503と同じものである。
【0199】
1512は、リアルプレイリストであり、図示していないプレイアイテムを経由しクリップ1503の一部(分割点1521よりも右に相当する部分)を参照する。
(3) リアルプレイリストの連結
二つのリアルプレイリストを連結して一つの新しいリアルプレイリストにする場合、クリップ自体には変化を引き起こさない。
【0200】
図16および図17は、リアルプレイリストの連結の一例を示した図である。
【0201】
1611は、リアルプレイリストであり、図示していないプレイアイテムを経由しクリップ1601を参照する。
【0202】
1601は、クリップである。
【0203】
1612は、リアルプレイリストであり、図示していないプレイアイテムを経由しクリップ1602を参照する。
【0204】
1602は、クリップである。
【0205】
1701は、クリップであり、クリップ1601と同じものである。
【0206】
1702は、クリップであり、クリップ1602と同じものである。
【0207】
1721は、リアルプレイリストであり、図示していないプレイアイテムを経由しクリップ1701とクリップ1702を参照する。
(4) リアルプレイリスト全体の削除
あるリアルプレイリスト全体を削除する場合、参照先のクリップのうち参照されている範囲が削除される。
【0208】
図18は、リアルプレイリストの削除の一例を示した図である。
【0209】
1801は、リアルプレイリストであり、図示していないプレイアイテムを経由しクリップ1803を参照する。
【0210】
1803は、クリップである。
(5) リアルプレイリストの一部分の削除
リアルプレイリストが参照しているクリップの一部を削除する場合は、プレイアイテムを変更して必要な部分を残すが、クリップ中で参照されなくなった部分は削除される。
【0211】
図19および図20は、リアルプレイリストの先頭部分の一部削除の一例を示した図である。
【0212】
1901は、リアルプレイリストであり、プレイアイテム1911を参照する。
【0213】
1911は、プレイアイテムであり、クリップ1903を参照する。
【0214】
1903は、クリップである。
【0215】
2021は、リアルプレイリストであり、プレイアイテム2031を参照する。
【0216】
2041は、削除範囲であり、リアルプレイリスト1901の左側に相当する部分を一部削除する例を示している。
【0217】
2031は、プレイアイテムであり、クリップ2023を参照する。
【0218】
2023は、クリップである。
【0219】
クリップAVストリームの中間部分を編集して削除する場合は、残りの部分は1つのクリップファイルに連結される。
【0220】
図21および図22は、リアルプレイリストの中間部分の一部削除の一例を示した図である。
【0221】
2101は、リアルプレイリストであり、図示していないプレイアイテムを経由して、クリップ2121を参照する。
【0222】
2121は、クリップである。
【0223】
2141は、削除範囲であり、リアルプレイリスト2101の中間領域に相当する部分を一部削除する例(=中抜き削除)を示している。
【0224】
2211は、リアルプレイリストであり、図示していないプレイアイテムを経由して、クリップ2231を参照する。
【0225】
2231は、クリップである。
【0226】
バーチャルプレイリストの操作に関するものとしては、以下のものがあげられる。
(1) アセンブル編集
図23から図26に示すように、ユーザが再生させたいプレイアイテムを生成し、バーチャルプレイリストを用いて別のプレイアイテムに連結させることができる。
【0227】
ブリッジクリップファイルを生成することにより、連結ポイントでの滑らかなつなぎの再生を実現することができる。MPEGビデオストリームをシームレスにつないで再生させるためには、連結点付近のごく少数の枚数のピクチャーを再エンコードし、ブリッジクリップにすることにより、実現するのが一般的である。
【0228】
この処理により、もともとのクリップAVストリームファイルとそのクリップ情報ファイルを変更する必要がない。
【0229】
図23および図24は、アセンブル編集の一例(2つのプレイアイテムの非シームレス接続)を示した図である。
【0230】
2301は、リアルプレイリストであり、図示していないプレイアイテムを経由して、クリップ2303を参照する。
【0231】
2303は、クリップである。
【0232】
2302は、リアルプレイリストであり、図示していないプレイアイテムを経由して、クリップ2304を参照する。
【0233】
2304は、クリップである。
【0234】
2341は、IN点であり、バーチャルプレイリストに登録する、プレイアイテム3031のIN時刻となる。
【0235】
2342は、OUT点であり、バーチャルプレイリストに登録する、プレイアイテム3031のOUT時刻となる。
【0236】
2343は、IN点であり、バーチャルプレイリストに登録する、プレイアイテム3032のIN時刻となる。
【0237】
2344は、OUT点であり、バーチャルプレイリストに登録する、プレイアイテム3032のOUT時刻となる。
【0238】
2406は、バーチャルプレイリストであり、プレイアイテム2431とプレイアイテム2432を参照する。
【0239】
2431は、プレイアイテムであり、リアルプレイリスト2401の一部を参照する。
【0240】
2432は、プレイアイテムであり、リアルプレイリスト2402の一部を参照する。
【0241】
2403は、クリップであり、クリップ2303と同じものである。
【0242】
2404は、クリップであり、クリップ2304と同じものである。
【0243】
図25および図26は、アセンブル編集の一例(2つのプレイアイテムのシームレス接続)を示した図である。
【0244】
2501は、リアルプレイリストであり、図示していないプレイアイテムを経由して、クリップ2503を参照する。
【0245】
2503は、クリップである。
【0246】
2502は、リアルプレイリストであり、図示していないプレイアイテムを経由して、クリップ2504を参照する。
【0247】
2504は、クリップである。
【0248】
2541は、IN点であり、バーチャルプレイリストに登録する、プレイアイテム2631のIN時刻となる。
【0249】
2542は、OUT点であり、バーチャルプレイリストに登録する、プレイアイテム2631のOUT時刻となる。
【0250】
2543は、IN点であり、バーチャルプレイリストに登録する、プレイアイテム2632のIN時刻となる。
【0251】
2544は、OUT点であり、バーチャルプレイリストに登録する、プレイアイテム2632のOUT時刻となる。
【0252】
2606は、バーチャルプレイリストであり、プレイアイテム2631とプレイアイテム2632を参照する。
【0253】
2631は、プレイアイテムであり、リアルプレイリスト2601の一部を参照する。
【0254】
2632は、プレイアイテムであり、リアルプレイリスト2602の一部を参照する。
【0255】
2603は、クリップであり、クリップ2503と同じものである。
【0256】
2604は、クリップであり、クリップ2504と同じものである。
(2) バーチャルプレイリストの再編集
プレイアイテムをバーチャルプレイリストに追加したり、挿入したり、バーチャルプレイリスト中のプレイアイテムを削除したりすることで、バーチャルプレイリストのプレイアイテムのIN点、もしくはOUT点を変更するという編集方法が考えられる。
【0257】
ブリッジクリップを参照しているIN点、OUT点をユーザ操作で変更した場合、既存のブリッジクリップが削除され、新しいブリッジクリップを生成する必要があることを、レコーダはユーザに対して警告し、ユーザの確認を取ったうえで、このような処理を実行するという処理が考えられる。
(3) バーチャルプレイリストの削除
バーチャルプレイリスト全体を削除する
(4)バーチャルプレイリストでのアフレコ編集
バーチャルプレイリストに対して、追加音声を録音すること(=アフレコ)が可能である。追加される音声は、サブパスとして追加できる。
【0258】
バーチャルプレイリストと、リアルプレイリストに共通の操作としては、以下のものがあげられる。
(1)プレイリストの再生順番を変更
プレイリストの再生順番を規定したプレイリストテーブルを変更することで、実現される。この操作により、クリップ自体が変更されることはない。
【0259】
次に、記録再生装置における実施例を示す。
【0260】
図27は、記録再生装置の構成例を示すハードウェア構成図である。2704は記録再生装置、2703は無線(衛星、地上)、ケーブルなどの放送伝送網を介して送信装置から送信された放送信号を受信するアンテナ、2721は記録再生装置全体を制御するCPU(Central Processing Unit)、2722はCPU2721と記録再生装置内各部との制御および情報を送信するための汎用バス、2723は無線(衛星、地上)、ケーブルなどの放送伝送網を介して送信装置から送信された放送信号を受信し、特定の周波数を選局し復調、誤り訂正処理、などを行い、MPEG2-Transport Stream(以下、「TS」ともいう。)などの多重化パケットを出力するチューナ、2724はチューナ2723から入力した放送信号のスクランブルを復号するデスクランブラ、2725はネットワーク端子2756を介して、装置外部のネットワーク2755と情報を送受信し、インターネットと記録再生装置間で各種情報およびMPEG2―TSを送受信するネットワークI/F(Interface)、2726は例えばリムーバブルなHDD、ディスク型記録媒体、フラッシュメモリ、などの主記録媒体、2750は例えば記録再生装置に内蔵されているHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ、またはリムーバブルなHDD、ディスク型記録媒体、フラッシュメモリ、などの副記録媒体、2727は主記録媒体2726および副記録媒体2750を制御し、主記録媒体2726および副記録媒体2750へのデータの記録や主記録媒体2726および副記録媒体2750からのデータの再生を制御する記録再生部、2729はMPEG2―TSなどの形式に多重化されているデータを、映像ES(Elementary Stream)、音声ES、番組情報、字幕情報、グラフィックデータなどのデータに分離し、あるいは映像ES、音声ESなどのデータを、MPEG2−TSなどの形式に多重する多重分離部である。ESとは、圧縮・符号化された画像・音声データのそれぞれのことである。2730は映像ESを映像データに復号し、あるいは映像ESを他の形式の映像ESに変換する映像復号変換部、2731は音声ESを音声データに復号し、音声出力2742から出力し、あるいは音声ESを他の形式の音声ESに変換し、多重分離部2729に出力する音声復号変換部、2732は、映像復号部2730で復号された映像データを前記CPUの指示に従い3Dの映像データを2Dに変換したり、2Dの映像データを3Dに変換するような変換処理を行ったり、CPU2721が作成した2Dもしくは3DのOSD(On Screen Display)などの表示を映像データに重畳する処理や、HDMIなど所定のフォーマットに変換する処理などを行い、処理後の映像データを映像信号出力部2741に出力し、処理後の映像データのフォーマットに対応する同期信号や制御信号(機器制御に使用)を映像信号出力部2741および制御信号出力部2743から出力する映像変換処理部、2733はユーザー操作入力部2745からの操作入力(例えばIR(Infrared Radiation)信号を発信するリモートコントローラーからのキーコード)を受信し、またCPU2721や映像変換処理部2732が生成した外部機器への機器制御信号(例えばIR)を機器制御信号送信部2744から送信する制御信号送受信部、2734は内部にカウンタを有し、また現在の時刻の保持を行うタイマー、2746は前記多重分離部で再構成されたTSに対し暗号化等必要な処理を行いデジタル入出力端子2757から外部にTSを出力、またはデジタル入出力端子2757を介して外部から受信したTSを復号化して多重分離部2729に対して入力するシリアルインタフェースやIPインタフェースなどの高速デジタルI/Fを表しており、主にこれらの装置により、記録再生装置は構成されている。
【0261】
図28は、記録再生装置内の、図27における記録再生部2727の詳細な構成例を示すハードウェア構成図である。
2827は、図27における記録再生部2727である。
2821は、図27におけるCPU2721である。
2811は、図27における分離多重部2711である。
2825は、図27におけるネットワークI/F2725である。
2826は、図27における主記録媒体2726である。
2850は、図27における副記録媒体2750である。
2860は、27MHzの周波数のPLLであり、多重分離部2829から入力されたMPEG−2TSのPCR(Program Clock Reference)に同期される。
2861は、暗号化部であり、多重分離部2829から入力されたMPEG−2TSに対して、AES(Advanced Encryption System)などの暗号化を行う。
2862は、PLLから入力される27MHzのパルス信号をカウントするカウンタである。
2863は、暗号化部2861から入力されるMPEG2−TSを固定長のデータに分割し、カウンタ2862から入力されるカウント値をもとに生成されるアライバルタイムスタンプを含むヘッダを付加し、固定長パケットとして出力するパケッタイザである。
2864は、パケッタイザ2863から入力されるパケットを一時的に記憶するライトバッファである。さらに、ネットワークI/F2825を経由してネットワークからダウンロードされたデータを一時的に記憶するライトバッファでもある。さらに、ストレージI/F2865から入力される再生データを一時的に記憶するリードバッファでもある。
2865は、ストレージI/Fであり、バッファ2865を経由して、主記録媒体2826および副記録媒体2850にデータ転送する。SATA(Serial ATA)バスなどのデータバスで主記録媒体2826および副記録媒体2850に接続され、SATAプロトコルなどでデータ転送する。
2866および2868は、デパケッタイザであり、バッファ2864から入力されるMPEG−2トランスポートストリームを、TPエクストラヘッダとトランスポートパケットに分離し、カウンタ2872から入力されるアライバルタイムクロックに、アライバルタイムスタンプを同期させて、トランスポートパケットを出力する。
2867および2869は、復号化部であり、暗号化されたトランスポートパケットを復号する。
2870は、X−talであり、27MHzのパルス信号を生成する。
2871および2872は、カウンタであり、デパケッタイザ2866および2868から受け取った初期値から開始して、X−tal2870からの27MHzのパルス信号をカウントして、アライバルタイムクロックをデパケッタイザ2866および2868に渡す。
【0262】
また、図28には図示していないが、図27における高速デジタルI/F2746とのデータの入出力は、ネットワークI/F2825と同様に、高速デジタルI/F2746から入力されたデジタルデータをバッファ2864へ一時的に記憶して、主記録媒体2826や副記録媒体2850へ記録し、主記録媒体2826や副記録媒体2850から再生したデジタルデータを、バッファ2864へ一時的に記憶して、高速デジタルI/F2746から出力する。
【0263】
図29は、記録再生装置内の、図27における映像復号変換部2730の詳細な構成例を示すハードウェア構成図である。
2921は、図27におけるCPU部2721である。
2949は、図27におけるメモリ2749である。
2929は、図27における多重分離部2729である。
2932は、図27における映像変換処理部2732である。
2930は、図27における映像復号変換部2730である。
2980は、切り替え部であり、多重分離部2929から入力されるトランスポートパケットを、設定されたブロックへPIDに応じて振り分けて転送する、PIDフィルタの機能を持つ。
2981および2984および2987および2991および2995は、バッファであり、切り替え部2980との間で入出力されるトランスポートパケットを一時的にバッファリングする。
2982は、主デコーダであり、バッファ2981を経由して入力される符号圧縮された映像ストリームのトランスポートパケットをデコードする。
2983は、ビデオプレーンであり、主デコーダ2982でデコードされた映像データを展開する、表示用プレーンバッファである。
2985は、副デコーダであり、バッファ2984を経由して入力される符号圧縮された映像ストリームのトランスポートパケットをデコードする。
2986は、ビデオプレーンであり、副デコーダ2985でデコードされた映像データを展開する、表示用プレーンバッファである。
2988は、グラフィックデコーダであり、バッファ2987を経由して入力されるグラフィックデータのトランスポートパケットをデコードする。
2989は、グラフィックプレーンであり、グラフィックデコーダ2988でデコードされ描画されたグラフィックデータを展開する、プレーンバッファである。
2990は、CLUTであり、グラフィックプレーン2989に展開されたグラフィックデータを、表示用データに置換する変換処理を行う。
2992は、字幕デコーダであり、バッファ2991を経由して入力される字幕データのトランスポートパケットをデコードする。
2993は、字幕プレーンであり、字幕デコーダ2992でデコードされ描画されたグラフィックデータを展開する、プレーンバッファである。
2994は、CLUTであり、字幕プレーン2993に展開された字幕データを、表示用データに置換する変換処理を行う。
2996は、トランスコーダであり、バッファ2995を経由して入力される符号圧縮された映像ストリームのトランスポートパケットを、他のフォーマットや他のビットレートの映像ストリームにトランスコードし、再びバッファ2995に出力する。
【0264】
ビデオプレーン2983および2986およびCLUT2990および2994から出力されるデータは、映像変換処理部2932へ転送される。
【0265】
本実施例の記録動作を説明する。
【0266】
図30は、ハイブリッドディスクのRE層に記録する場合の動作を示した処理フロー図である。
【0267】
図35は、ハイブリッドディスクのRE層に記録された番組の、フォルダ構造を示した模式図である。
【0268】
記録再生装置にハイブリッドディスクを挿入すると(ステップ3001)、記録再生部2727が主記録媒体2726に相当するハイブリッドディスクにアクセスし、メディア種別などのディスク情報を取得する(ステップ3002)。
【0269】
取得されたディスク情報を、CPU2721が解析し、ハイブリッドディスクかどうかを判定する(ステップ3003)。ハイブリッドディスクで無いと判定されれば、ユーザが録画開始処理を行う(ステップ3006)。ハイブリッドディスクであると判定されれば、ROM層に記録されたアプリケーションをロードして実行するかどうかをOSD画面に表示し、ユーザに確認する(ステップ3004)。ユーザがアプリ実行を選択した場合は、ROM層のアプリケーションプログラムを実行する(ステップ3005)。ユーザがアプリ実行を選択しなかった場合は、ユーザが録画開始処理を行う(ステップ3006)。
【0270】
ステップ3005の場合は、BDAVフォルダ3502以下のサブフォルダに番組を録画する(ステップ3007)。このとき、info.bdavファイル3511の、ハイブリッドフラグ3602に1を記録し、メーカ独自データ3608のメーカID3702とモデルコード3703に、ROM層のアプリケーションに割り当てられたメーカIDとモデルコードを記録する。
【0271】
ステップ3006の場合は、BDAV1フォルダ3503以下のサブフォルダに番組を録画する(ステップ3007)。このとき、info.bdavファイル3511の、ハイブリッドフラグ3602に0を記録し、メーカ独自データ3608のメーカID3702とモデルコード3703に、レコーダに割り当てられたメーカIDとモデルコードを記録する。
【0272】
図35のルートディレクトリ3501は、ルートディレクトリ101と同じであり、BDAVディレクトリ3502は、BDAVディレクトリ102と同じである。図35では、BDAVディレクトリ3502以下には、STREAMディレクトリ3512のみしか表示していないが、BDAVディレクトリ3502以下のディレクトリ構成は、BDAVディレクトリ102と同じである。BDAV1ディレクトリ3503および3504以下のディレクトリ構成も、同様である。STREAMディレクトリ3512以下に、録画番組1から録画番組5まで、5つのストリームファイルが記録されている例を示している。
【0273】
図36はinfo.bdavファイルの構造を示した図である。
【0274】
3601は、種別であり、info.bdavファイルであることを示す情報が記録されている。
【0275】
3602は、ハイブリッドフラグであり、0以外の値であれば、このinfo.bdavファイルを含むBDAVフォルダ以下に、ROM層のアプリケーションが記録した番組を含むことを示している。0であれば、ユーザが記録した番組を含むことを示している。
【0276】
3603は、バージョン番号であり、このinfo.bdavファイルのバージョンを示す数値が記録されている。
【0277】
3604は、プレイリストテーブル開始アドレスであり、プレイリストテーブル3607の先頭オフセットが記録されている。
【0278】
3605は、メーカ独自データ開始アドレスであり、メーカ独自データ3608の先頭オフセットが記録されている。
【0279】
3606は、全体情報であり、このinfo.bdavファイルを含むBDAVフォルダ全体に関連する情報が記録されている。
【0280】
3607は、プレイリストテーブルであり、このinfo.bdavファイルを含むBDAVフォルダ以下に記録されているプレイリストファイルのファイル名一覧が記録されている。
【0281】
3608は、メーカ独自データであり、このinfo.bdavファイルを含むBDAVフォルダ以下に番組を記録したメーカを示す情報や、そのメーカが独自に記録した情報が含まれている。
【0282】
図37はメーカ独自データ3608の構造を示す図である。
【0283】
3701は、長さであり、メーカ独自データ3608の長さを示す。
【0284】
3702は、メーカIDであり、このinfo.bdavファイルを含むBDAVフォルダ以下に番組を記録したメーカを示す。
【0285】
3703は、モデルコードであり、このinfo.bdavファイルを含むBDAVフォルダ以下に番組を記録した機器(レコーダ)もしくはソフトウェアなどのモデルを特定する情報を示す。
【0286】
3704は、メーカ独自データ開始アドレスであり、メーカ独自データ本体3706の先頭オフセットが記録されている。
【0287】
3705は、メーカ独自データ長さであり、メーカ独自データ本体3706の長さである。
【0288】
3706は、メーカ独自データ本体であり、このinfo.bdavファイルを含むBDAVフォルダ以下に番組を記録したメーカが独自に記録した情報である。
【0289】
録画開始する前に録画するチャンネルが選局済みである状態を、初期状態と考える。
【0290】
この状態では、アンテナ2703経由でチューナ2723が受信したデジタル放送波を 、デスクランブラ2724でスクランブル解除し、多重分離部2729で映像ストリームや音声ストリームやその他グラフィックストリームや字幕ストリームなどに分離し、ストリームごとにデコーダに転送する。
【0291】
映像復号変換部2730で映像ストリームを伸張し、映像変換処理部2732にて必要に応じて映像データを変換し、制御信号および映像出力を、出力端子2732および2741から出力する。
【0292】
以上のように、出力された映像出力を、本記録再生装置に接続したモニタディスプレイに表示し、ユーザが視聴することが可能な状態である。
【0293】
次に、ステップ3006の、ユーザの録画ボタン押下や、予約録画開始時刻にレコーダが録画を開始することにより、記録動作が開始する処理の詳細を説明する。
【0294】
ユーザが録画ボタンを押下すると、ユーザ操作入力部2745から録画開始を示す制御信号が入力され、制御信号送受信部2733で受信する。受信した制御信号は、一時的にバッファ2749に格納され、CPU2721が解釈し、記録動作を開始する制御を行う。
【0295】
同時に、CPU2721は、ユーザからの入力が正常に受け付けられ、記録が開始することを、OSD(On Screen Display)などを用いて、ユーザに通知する。
【0296】
CPU2721は、多重分離部2729を制御し、ユーザが選局して記録するよう指示した番組のストリームを記録再生部2727へ転送する。
【0297】
図28に示すように、記録再生部2827は、多重分離部2829から入力されるストリームデータに対して、暗号化部2861にてAES(Advanced Encryption System)などの暗号化処理を行い、パケッタイザ2863でパケット化処理を行い、バッファ2864に一時的に蓄積する。また、多重分離部2829から入力されたストリームのPCRに、PLL2860で同期されたパルス信号を、カウンタ2862でカウントし、パケッタイザ2863に転送し、トランスポートパケットにTPエクストラヘッダのアライバルタイムクロックとして付加する。
【0298】
バッファ2864に蓄積されたパケットは、ストレージI/F2865により、DVDやBlu−ray Disc(TM)などの主記録媒体2826に記録される。このとき、映像ストリームや、音声ストリームは、図1に示すようなファイル構造で、m2tsファイルとして記録される。
【0299】
例えば、ストリームファイル名が「01000.m2ts」となる。
【0300】
さらに、記録が終了すると、クリップ情報ファイルや、リアルプレイリストファイル、info.bdavファイルなどが主記録媒体2826に記録される。
例えば、クリップ情報ファイルが「01000.clpi」、リアルプレイリストファイルが「01001.rpls」となる。
【0301】
クリップ情報ファイル「01000.clpi」の、IN時刻606とOUT時刻607には、それぞれストリームファイル146の記録開始時刻と記録終了時刻を記録する。
リアルプレイリストファイル「01001.rpls」のクリップ情報ファイル602には、「01000」を記録する。
【0302】
ひとつのクリップだけを記録する場合は、プレイアイテム数503に「1」を記録する。
【0303】
放送波に含まれる映像ストリームや音声ストリームを、そのまま記録するモードでは、上述のように、図27の多重分離部2729から記録再生部2727へ、ストリームがそのまま転送されるが、H.264やドルビーデジタル(TM)などのフォーマットに変換して記録する場合は、多重分離部2729から、映像復号変換部2730へ転送され、図29に示す、映像復号変換部2730内の切り替え部2980を経由してバッファ2995に蓄積され、トランスコーダ2996によりフォーマット変換が行われ、さらにバッファ2995と切り替え部2980を経由して、図27の多重分離部2729へ戻ってくる。戻ってきたストリームデータが、記録再生部2727へ転送され、上記と同様、主記録媒体2726に記録される。
【0304】
放送波を記録する以外にも、ネットワークからダウンロードしたコンテンツを、主記録媒体2726や副記録媒体2750に記録する場合もある。
【0305】
記録再生装置が、装置外部のネットワーク2755にネットワーク端子2756にて接続されている場合、主記録媒体2726に含まれるプログラム(例えば、JAVA(登録商標)プログラム)がロードされ、CPU2721がプログラムを実行し、該プログラムがネットワークアクセスを行うように記述されていれば、プログラム中で指定されたウェブサイトに接続し、新たなコンテンツをダウンロードすることが可能である。
【0306】
ダウンロードされたコンテンツは、ネットワークI/F2725経由で記録再生部2727へ転送され、副記録媒体2750に記録される。
【0307】
また、デジタルI/F2746により、デジタル入出力2757経由でデジタルデータを入力し、主記録媒体2726や副記録媒体2750に記録する場合もある。
【0308】
記録再生装置のデジタル入出力2757がUSB(Universal Serial Bus)やIEEE1394であれば、同じデジタルI/Fを備えたストレージ装置、例えば、デジタルビデオカメラやデジタルスチルカメラ、外付けのHDDやUSBフラッシュメモリと接続して、デジタルデータを入力することができる。
【0309】
もしくは、デジタル入出力2757がSDカード(TM)スロットであれば、コンテンツが記録されたSDカードをこのスロットに挿入することで、SDカードからデジタルデータを直接入力できる。
【0310】
例えば、AVCHD(TM)に対応したビデオカメラやデジタルカメラの場合は、USB接続して、内蔵のHDDやフラッシュメモリや光ディスクから、本記録再生装置へH.264フォーマットで記録された圧縮デジタルデータを入力して、主記録媒体2726や副記録媒体2750に記録することができる。
【0311】
なお、ステップ3005のように、ROM層のアプリケーションプログラムが実行されて、録画処理を行う場合も、ユーザ操作入力部2745からではなく、CPU2721がアプリケーションプログラムの録画開始指示により、記録動作が開始する部分以外は、同様の処理となる。
【0312】
また、選局処理は、ユーザの要求などに応じて、随時実行する構成でもよい。
【0313】
また、別の実施例として、BDAVnフォルダではなく、プレイリストファイルで区別することも考えられる。
【0314】
すなわち、図38に示すように、ルートディレクトリ3801以下のBDAVフォルダ3802のみに記録し、PLAYLISTフォルダ3821以下のプレイリストファイル3841から3853までのうち、ROM層のアプリケーションが記録した番組として、プレイリストファイル3841から3845、ユーザが記録した番組として、プレイリストファイル3851から3856を割り当てる。
【0315】
このとき、ROM層のアプリケーションが記録した番組のプレイリストファイル3841から3845には、ハイブリッドフラグ321に0で無い値を記録し、メーカID310とモデルコード311に、ROM層のアプリケーションのメーカIDとモデルコードを記録する。ユーザが記録した番組のプレイリストファイル3851から3856には、ハイブリッドフラグ321に0を記録し、メーカID310とモデルコード311に、レコーダのメーカIDとモデルコードを記録する。
【0316】
さらに、ROM層のアプリケーションが記録した番組のプレイリストファイル3841から3845には、9xxxx.mplsのように、最初の1文字が固定値(この場合は、9)を割り振り、この文字がROM層のアプリケーションが記録した番組のプレイリストファイルを示すようにし、ユーザが記録した番組のプレイリストファイル3851から3856には、yxxxx.mplsのように、最初の1文字が9以外の値(この場合は、y)を割り振り、この文字がユーザが記録した番組のプレイリストファイルを示すようにする。
【0317】
なお、録画するレコーダのモデルコードを、レコーダ1台ずつに固有のシリアル番号とすることで、1枚のハイブリッドディスクに複数のレコーダで録画した場合にも録画番組を区別することが可能である。
【0318】
これにより、複数のユーザが同じモデルではあるが異なる個体のレコーダで、1枚のハイブリッドディスクに録画する場合にも、録画番組を区別でき、お互いのユーザが録画した番組を勝手に削除するような問題が発生することを、回避できる。
【0319】
本実施例の再生動作を説明する。
【0320】
図27の主記録媒体2726として光ディスクが記録再生部2727にロードされると、記録再生部2727からディスク挿入が通知され、CPU2721は記録再生部2727にディスクアクセスを指示し、ディスク認識および自動再生要否の確認などを実行する。
その後、ディスクに記録されたコンテンツの一覧を読み出し、本記録再生装置に接続されたディスクプレイにコンテンツ一覧を表示する。
【0321】
図31は、ハイブリッドディスクのRE層から再生する場合の動作を示した処理フロー図である。
【0322】
記録再生装置にハイブリッドディスクを挿入すると(ステップ3101)、記録再生部2727が主記録媒体2726に相当するハイブリッドディスクにアクセスし、メディア種別などのディスク情報を取得する(ステップ3102)。
【0323】
取得されたディスク情報を、CPU2721が解析し、ハイブリッドディスクかどうかを判定する(ステップ3103)。ハイブリッドディスクで無いと判定されれば、ユーザ再生開始処理を行う(ステップ3106)。ハイブリッドディスクであると判定されれば、ROM層に記録されたアプリケーションをロードして実行するかどうかをOSD画面に表示し、ユーザに確認する(ステップ3104)。ユーザがアプリ実行を選択した場合は、ROM層のアプリケーションプログラムを実行する(ステップ3105)。ユーザがアプリ実行を選択しなかった場合は、ユーザが再生開始処理を行う(ステップ3106)。
【0324】
ステップ3105の場合は、ルートディレクトリ3501以下にあるBDAVフォルダ3502およびBDAVnフォルダ(例えば、BDAV1フォルダ3503、BDAV2フォルダ3504など)の中に記録された、info.bdavファイル(例えば、info.bdavファイル3511およびinfo.bdavファイル3513)の、ハイブリッドフラグ3602が0以外の値であり、かつ、メーカIDとモデルコードが、ROM層に記録されたアプリケーションの持つメーカIDとモデルコードに一致するものを選択して、選択されたinfo.bdavファイルを含むBDAVnフォルダ(例えば、BDAVフォルダ3502)以下のサブフォルダの番組を、図32に示すように一覧表示する(ステップ3107)。
【0325】
ステップ3106の場合は、ルートディレクトリ3501以下にあるBDAVフォルダ3502およびBDAVnフォルダ(例えば、BDAV1フォルダ3503、BDAV2フォルダ3504など)の中に記録された、info.bdavファイル(例えば、info.bdavファイル3511およびinfo.bdavファイル3513)の、ハイブリッドフラグ3602が0であるファイルを選択し、選択されたinfo.bdavファイルを含むBDAVnフォルダ(例えば、BDAV1フォルダ3503)以下のサブフォルダの番組を、図33に示すように一覧表示する(ステップ3107)。
【0326】
図32に、ROM層アプリが録画したコンテンツ一覧の例を示す。
図32は、ハイブリッドディスクのRE層に記録された番組のうち、ROM層のアプリケーションプログラムが録画した番組を一覧表示した画面の模式図である。
【0327】
ここで表示されているコンテンツは、BDAVフォルダ3502以下に記録されているコンテンツの一覧となる。
【0328】
3201は、本画面のタイトル表示部である。録画番組を一覧表示する画面であることを示している。
【0329】
3202は、ページ数表示部である。録画番組一覧が、計1ページ分あり、そのうち1ページ目を表示していることを示している。
【0330】
3203は、コンテンツ総数とコンテンツ総記録時間の表示部である。この場合は、全部で5番組録画されており、それらの合計時間が2時間30分であることを示している。
【0331】
3204は、スクロールアップボタンである。リモコンなどのユーザ操作で、カーソルなどを用いてこのボタンを押す動作を行うことで、一覧表示されている録画番組が上にスクロールする。
【0332】
3205は、スクロールダウンボタンである。スクロールアップボタンと逆の動作を行う。
【0333】
3211は、録画番組1の情報表示部である。この例では、番組名が「数学 第1回 素因巣分解」であること、が表示されている。
【0334】
3212は、録画番組2の情報表示部である。
【0335】
3213は、録画番組3の情報表示部である。
【0336】
3214は、録画番組4の情報表示部である。
【0337】
3215は、録画番組5の情報表示部である。
【0338】
3216は、録画番組6の情報表示部である。
【0339】
3221は、再生機能のメニューリストである。このメニューリストを選択することにより、例えば、録画番組のうち、数学の番組のみを連続して再生することが可能である。
【0340】
3231は、選択枠であり、ユーザがリモコンなどのユーザインターフェースを用いて、画面上に表示された項目の中からある項目を選択するときに、選択した項目を示すためのものである。この場合は、「再生機能」を選択した状態を示している。
【0341】
3222は、削除機能のメニューリストである。ROM層アプリが記録したコンテンツを、ROM層アプリを介さず直接ユーザが削除することは禁止して、ROM層アプリが想定していないコンテンツ改変を回避するために、ユーザがこのメニューリストを選択した場合でも、削除操作を無効とし、削除できない旨ユーザにメッセージ表示する。
【0342】
3223は、ダビング機能のメニューリストである。このメニューリストを選択することにより、例えば、録画番組のうち、数学の番組のみをダビングすることが可能である。
【0343】
3224は、変換機能のメニューリストである。このメニューリストを選択することにより、例えば、録画番組のうち、高ビットレートの番組をポータブル機器での再生に適した低ビットレートのフォーマットに変換してコピーを生成することが可能である。
【0344】
3225は、編集機能のメニューリストである。ROM層アプリが記録したコンテンツを、ROM層アプリを介さず直接ユーザが編集することは禁止して、ROM層アプリが想定していないコンテンツ改変を回避するために、ユーザがこのメニューリストを選択した場合でも、編集操作を無効とし、編集できない旨ユーザにメッセージ表示する。
【0345】
3227は、表示機能のメニューリストである。このメニューリストを選択することにより、例えば、録画番組のうち、数学の番組のみを一覧表示することが可能である。
【0346】
図33に、ユーザが録画したコンテンツ一覧の例を示す。
【0347】
図33は、ハイブリッドディスクのRE層に記録された番組のうち、ユーザが録画した番組を一覧表示した画面の模式図である。
【0348】
ここで表示されているコンテンツは、BDAV1フォルダ3503以下に記録されているコンテンツの一覧となる。
【0349】
3301は、本画面のタイトル表示部である。録画番組を一覧表示する画面であることを示している。
【0350】
3302は、ページ数表示部である。録画番組一覧が、計1ページ分あり、そのうち1ページ目を表示していることを示している。
【0351】
3303は、コンテンツ総数とコンテンツ総記録時間の表示部である。この場合は、全部で10番組録画されており、それらの合計時間が4時間15分であることを示している。
【0352】
3304は、スクロールアップボタンである。リモコンなどのユーザ操作で、カーソルなどを用いてこのボタンを押す動作を行うことで、一覧表示されている録画番組が上にスクロールする。
【0353】
3305は、スクロールダウンボタンである。スクロールアップボタンと逆の動作を行う。
【0354】
3311は、録画番組1の情報表示部である。この例では、録画日時が9月30日の12時から13時までであること、放送チャンネルがBS11チャンネルであること、番組名が「ゴルフレッスン」であること、番組が3Dコンテンツであること、録画モードがTSモードであること、が表示されている。
【0355】
3312は、録画番組2の情報表示部である。
【0356】
3313は、録画番組3の情報表示部である。
【0357】
3314は、録画番組4の情報表示部である。
【0358】
3315は、録画番組5の情報表示部である。
【0359】
3316は、録画番組6の情報表示部である。
【0360】
3321は、再生機能のメニューリストである。このメニューリストを選択することにより、例えば、録画番組のうち、を連続して再生することが可能である。
【0361】
3331は、選択枠であり、ユーザがリモコンなどのユーザインターフェースを用いて、画面上に表示された項目の中からある項目を選択するときに、選択した項目を示すためのものである。この場合は、「再生機能」を選択した状態を示している。
【0362】
3322は、削除機能のメニューリストである。このメニューリストを選択することにより、例えば、録画番組のうち、を削除することが可能である。
【0363】
3323は、ダビング機能のメニューリストである。このメニューリストを選択することにより、例えば、録画番組のうち、をダビングすることが可能である。
【0364】
3324は、変換機能のメニューリストである。このメニューリストを選択することにより、例えば、録画番組のうち、に変換することが可能である。
【0365】
3325は、編集機能のメニューリストである。このメニューリストを選択することにより、例えば、録画番組のうち、を削除ロックすることが可能である。
【0366】
3327は、表示機能のメニューリストである。このメニューリストを選択することにより、例えば、録画番組のうち、を一覧表示することが可能である。
【0367】
図33で、表示されている録画番組3311〜録画番組3316の中から、リモコンなどで対象番組を選択して、「再生機能」を選択して、再生開始する。
【0368】
あるいは、ディスクを記録再生装置に挿入すると、ファーストプレイを実行したり、前回再生終了した位置から再生を再開させるリジュームプレイなどの、自動再生を行うこともできる。
【0369】
リジュームプレイは、ディスクのIDと、最終再生位置をペアにしたリジュームポイントリスト情報を、ディスク排出時に、記録再生装置が装置内の不揮発性メモリに保持し、ディスク挿入時に、挿入されたディスクのディスクIDを認識した時点で、リジュームポイントリストを参照して、合致するディスクIDがあれば、それに相当する最終再生位置を、再生再開位置と判断して、その位置にジャンプして再生開始することで実現可能である。
【0370】
あるいは、info.bdavファイル111の、リジュームプレイリストファイル名に、リジュームプレイしたいプレイリストのファイル名を登録しておくことで、ディスク挿入時にinfo.bdavファイル111を読み出し、リジュームプレイリストファイル名に記録されたプレイリストファイルを再生することにより、実現可能である。
【0371】
ファーストプレイや、リジュームプレイ以外には、記録再生装置の持つ録画番組一覧表示機能を使用して、そこに表示されるサムネイル一覧などから、ユーザが再生したいシーンやコンテンツを選択することも可能である。
【0372】
例えば、図1のプレイリストファイル141(01001.rpls)を再生させる場合は、まず、図2のプレイリストファイルの構造のうち、プレイリスト情報開始アドレス203を読み出し、プレイリスト情報が格納されている、ファイル上のオフセットを取得する。次に、プレイリストファイル先頭から、そのオフセットだけシークした位置から、プレイリスト情報を読み出すと、図5のプレイリスト情報が得られる。この構造のうち、プレイアイテム505は、図6の構造であり、クリップ情報ファイル602を参照すると、再生するクリップ情報ファイル名が分かる。例えば、クリップ情報ファイル602に、「01000」と記録されていれば、クリップ情報ファイル144(01000.rpls)およびストリームファイル(01000.rpls)を読み出せばよいことが分かる。さらに、IN時刻606とOUT時刻607を参照すると、再生するクリップのうち、再生開始位置と再生終了位置が分かる。これを、プレイアイテム数503に記録された数だけ繰り返すことで、どのクリップのどの部分を順番に再生すべきかが取得できる。
【0373】
また、別の実施例として、BDAVnフォルダではなく、プレイリストファイルで区別することも考えられる。
【0374】
すなわち、図38に示すように、ルートディレクトリ3801以下のBDAVフォルダ3802のみに記録し、PLAYLISTフォルダ3821以下のプレイリストファイル3841から3853までのうち、ROM層のアプリケーションが記録した番組として、プレイリストファイル3841から3845、ユーザが記録した番組として、プレイリストファイル3851から3856を割り当てる。
【0375】
このとき、ROM層のアプリケーションが記録した番組の一覧表示を行うには、ハイブリッドフラグ321に0で無い値が記録されており、かつ、メーカID310とモデルコード311に、ROM層のアプリケーションのメーカIDとモデルコードと同一の値が記録されているプレイリストファイルのみを一覧表示し、ユーザが記録した番組の一覧表示を行うには、ハイブリッドフラグ321に0が記録されており、かつ、メーカID310とモデルコード311に、レコーダのメーカIDとモデルコードと同一の値が記録されているプレイリストファイルのみを一覧表示する。
【0376】
さらに、プレイリストファイルのファイル名が、9xxxx.mplsのように、最初の1文字が固定値(この場合は、9)であればROM層のアプリケーションが記録した番組と分かり、プレイリストファイルのファイル名が、yxxxx.mplsのように、最初の1文字が9以外の値(この場合は、y)であればユーザが記録した番組と分かる。
【0377】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【0378】
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
【0379】
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【0380】
また、主記録媒体2726から再生する場合を示したが、副記録媒体2750から再生する場合も、同等の効果が得られる。
【0381】
記録再生する記録媒体が、主記録媒体2726か、副記録媒体2750かを制御する方法としては、主記録媒体2726に記録された管理ファイルに、記録先媒体をファイル単位で記載することにより、実現可能である。さらに、副記録媒体2750に記録されたファイルを擬似的に主記録媒体2726に記録されているようなリンク情報を主記録媒体2726上の管理ファイルに記録することで、副記録媒体2750からの再生からの再生を意識することなく、両記録媒体からの再生を実現させることが可能である。
【0382】
また、ROM層の数と、RE層の数を、それぞれ1層の場合で説明したが、これに限定するものではない。
【0383】
また、図32では、ハイブリッドディスクのRE層に記録された番組のうち、ROM層のアプリケーションプログラムが録画した番組を一覧表示した例を示したが、メーカIDとモデルコードが一致しない場合は、一覧表示させず、再生させないという実施例も可能である。
【符号の説明】
【0384】
3501・・・ルートディレクトリ
3502・・・BDAVディレクトリ
3503・・・BDAV1ディレクトリ
3504・・・BDAV2ディレクトリ
3511・・・info.bdavファイル
3512・・・STREAMディレクトリ
3513・・・info.bdavファイル
3514・・・STREAMディレクトリ
3515・・・STREAMディレクトリ
3521・・・録画番組1
3522・・・録画番組2
3523・・・録画番組3
3524・・・録画番組4
3525・・・録画番組5
3531・・・録画番組1
3532・・・録画番組2
3533・・・録画番組3
3534・・・録画番組4
3535・・・録画番組5
3536・・・録画番組6

【特許請求の範囲】
【請求項1】
再生専用データ層と記録再生用データ層からなる記録媒体に情報を記録する記録方法であって、
再生専用データ層のプログラムが記録再生用データ層の第1のディレクトリ以下にAVストリームと管理情報を記録するステップと、
ユーザが記録再生用データ層の第2のディレクトリ以下にAVストリームと管理情報を記録するステップと、を有し、
前記第1のディレクトリと前記第2のディレクトリが独立であることを特徴とする記録方法。
【請求項2】
再生専用データ層と記録再生用データ層からなる記録媒体に情報を記録する記録装置であって、
再生専用データ層のプログラムが記録再生用データ層の第1のディレクトリ以下にAVストリームと管理情報を記録する記録部と、
ユーザが記録再生用データ層の第2のディレクトリ以下にAVストリームと管理情報を記録する記録部と、を有し、
前記第1のディレクトリと前記第2のディレクトリが独立であることを特徴とする記録装置。
【請求項3】
再生専用データ層と記録再生用データ層からなる記録媒体から情報を再生する再生方法であって、
再生専用データ層のプログラムが記録再生用データ層の第1のディレクトリ以下からAVストリームと管理情報を再生するステップと、
ユーザが記録再生用データ層の第2のディレクトリ以下からAVストリームと管理情報を再生するステップと、を有し、
前記第1のディレクトリと前記第2のディレクトリが独立であることを特徴とする再生方法。
【請求項4】
再生専用データ層と記録再生用データ層からなる記録媒体から情報を再生する再生装置であって、
再生専用データ層のプログラムが記録再生用データ層の第1のディレクトリ以下からAVストリームと管理情報を再生する再生部と、
ユーザが記録再生用データ層の第2のディレクトリ以下からAVストリームと管理情報を再生する再生部と、を有し、
前記第1のディレクトリと前記第2のディレクトリが独立であることを特徴とする再生装置。
【請求項5】
再生専用データ層と記録再生用データ層からなる記録媒体であって、
記録再生用データ層に、再生専用データ層のプログラムが記録する第1のディレクトリを有し、前記第1のディレクトリ以下にAVストリームと管理情報を有し、
記録再生用データ層に、ユーザが記録する記録再生用データ層の第2のディレクトリを有し、前記第2のディレクトリ以下にAVストリームと管理情報を有し、
前記第1のディレクトリと前記第2のディレクトリが独立であることを特徴とする記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【公開番号】特開2012−74106(P2012−74106A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−218088(P2010−218088)
【出願日】平成22年9月29日(2010.9.29)
【出願人】(509189444)日立コンシューマエレクトロニクス株式会社 (998)
【Fターム(参考)】