説明

設定情報書換装置、システム及び設定情報書換プログラムを記憶した記憶媒体

【課題】 電源の遮断が要求されるシステムにおいて、レジストリ情報を正確かつ容易に変更することができる設定情報書換装置を提供する。
【解決手段】 レジストリ情報を含む書換情報を記憶する不揮発性の記憶装置42を備え、オペレーティングシステムがレジストリ情報を生成する前に、記憶装置42から書換情報を読み込んでRAM34の記憶領域のうちオペレーティングシステムがレジストリ情報を生成すべき領域とは異なる領域に格納し、オペレーティングシステムがレジストリ情報を参照する前に、RAM34の書換情報を用いてRAM34のレジストリ情報を書換情報に含まれるレジストリ情報に書き換えるようになっている。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、起動時に、コンピュータの設定に関するレジストリ情報をRAMに生成し、動作する上で、生成したレジストリ情報を参照するオペレーティングシステムに組み込む装置および記憶媒体に係り、特に、電源の遮断が要求されるシステムにおいて、レジストリ情報を正確かつ容易に変更することができる設定情報書換装置、設定情報書換システムおよび設定情報書換プログラムを記憶した記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、WindowsCE(登録商標)のように、モバイルコンピュータやカードコンピュータ等に組み込むオペレーティングシステムでは、起動時に、コンピュータの設定に関するレジストリ情報をRAMに生成し、デバイスドライバを組み込む際あるいはシステムが動作する上で、生成したレジストリ情報を参照するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来のオペレーティングシステムにあっては、起動時に、レジストリ情報をRAMに生成するようになっているため、コンピュータに電源を投入すると、常に、オペレーティングシステムにあらかじめ組み込まれた初期情報に基づいてコンピュータが設定される。このため、ユーザが所望する設定となるようにコンピュータを設定するには、所望の設定となるようにユーザが起動後にレジストリ情報を変更するか、オペレーティングシステムの実行に必要なプログラムを生成する際に、所望の設定となるレジストリ情報を組み込む必要がある。
【0004】しかし、起動後にレジストリ情報を変更する場合には、レジストリ情報が膨大であることから変更作業に比較的時間を要する。また、上記オペレーティングシステムは、Windows95,98(登録商標)等のオペレーティングシステムと異なり、数MBからなる単一の実行ファイルをRAMに読み込んで、その所定アドレスから直接プログラムを実行する形式となっているため、起動後にレジストリ情報を変更しても、変更したレジストリ情報をその実行ファイルに書き込むのが困難であった。このため、ユーザが所望する設定となるようにコンピュータの設定を維持するには、一端レジストリ情報を変更した後は、そのまま電源を遮断せずに使用し続けるか、起動ごとに毎回レジストリ情報を変更する必要があり、前者の場合、電源の遮断が要求されるシステムには適用することができず、後者の場合、変更作業に多大な労力と時間を要するばかりでなく、レジストリ情報を間違って設定してしまうおそれもある。
【0005】一方、オペレーティングシステムの実行に必要なプログラムを生成する際に、所望の設定となるレジストリ情報を組み込む場合には、プログラムの生成に多大な時間を要することから、特に、多数のユーザにオペレーティングシステムを組み込んだシステムを提供する場合には、各ユーザごとにプログラムの生成を行わなければならず、その生成作業に多大な時間を要する。
【0006】そこで、本発明は、このような従来の技術の有する未解決の課題に着目してなされたものであって、電源の遮断が要求されるシステムにおいて、レジストリ情報を正確かつ容易に変更することができる設定情報書換装置、設定情報書換システムおよび設定情報書換プログラムを記憶した記憶媒体を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明に係る請求項1記載の設定情報書換装置は、第1の記憶手段を備え、起動時に、前記第1の記憶手段に設定情報を生成し、動作する上で、生成した設定情報を参照するシステムに適用する装置であって、前記システムが設定情報を参照する前に、前記設定情報を書き換えるための書換情報を前記第1の記憶手段に読み込み、前記第1の記憶手段の書換情報を用いて前記第1の記憶手段の設定情報を書き換えるようになっている。
【0008】このような構成であれば、システムが設定情報を参照する前に、書換情報が第1の記憶手段に読み込まれ、第1の記憶手段の書換情報を用いて第1の記憶手段の設定情報が書き換えられる。そして、システムが動作する上で、システムにより、書き換えられた設定情報が参照される。
【0009】ここで、本請求項1記載の発明は、書換情報の読込または設定情報の書換を、システムが設定情報を参照する前に行うようになっていればよく、例えば、システムが設定情報を生成した後に行うようになっていてもよいが、オペレーティングシステムへの組み込みを容易にするという観点からは、システムが設定情報を生成する前に行うようになっているのが好ましい。
【0010】また、本請求項1記載の発明は、起動時にレジストリ情報を生成し、動作する上で、生成したレジストリ情報を参照するオペレーティングシステムに限らず、起動時に設定情報を生成し、動作する上で、生成した設定情報を参照するシステムであれば、どのようなものでも適用することができる。
【0011】さらに、本発明に係る請求項2記載の設定情報書換装置は、請求項1記載の設定情報書換装置において、前記書換情報を記憶するための不揮発性の第2の記憶手段を備え、前記システムが設定情報を参照する前に、前記第2の記憶手段から前記書換情報を読み込んで前記第1の記憶手段の記憶領域のうち前記システムが設定情報を生成すべき領域とは異なる領域に格納し、前記第1の記憶手段の書換情報を用いて前記第1の記憶手段の設定情報を書き換えるようになっている。
【0012】このような構成であれば、システムが設定情報を参照する前に、第2の記憶手段から書換情報が読み込まれて第1の記憶手段の記憶領域のうちシステムが設定情報を生成すべき領域とは異なる領域に格納され、第1の記憶手段の書換情報を用いて第1の記憶手段の設定情報が書き換えられる。
【0013】ここで、第2の記憶手段は、書換情報をあらゆる手段でかつあらゆる時期に記憶するものであり、あらかじめ書換情報を記憶しておいてもよいし、本装置の動作時に書換情報を記憶するようにしてもよい。なお、第1の記憶手段は、揮発性のものであっても不揮発性のものであってもよい。
【0014】さらに、本発明に係る請求項3記載の設定情報書換装置は、請求項1および2のいずれかに記載の設定情報書換装置において、前記書換情報は、前記設定情報を含み、前記第2の記憶手段から前記書換情報を読み込んで前記第1の記憶手段の記憶領域のうち前記システムが設定情報を生成すべき領域とは異なる領域に格納する読込手段と、前記第1の記憶手段の書換情報を用いて前記第1の記憶手段の設定情報を前記書換情報に含まれる設定情報に書き換える書換手段と、を備え、前記システムが設定情報を生成する前に、前記読込手段による読込および前記書換手段による書換を行うようになっている。
【0015】このような構成であれば、システムが設定情報を参照する前に、読込手段により、第2の記憶手段から書換情報が読み込まれて第1の記憶手段の記憶領域のうちシステムが設定情報を生成すべき領域とは異なる領域に格納され、書換手段により、第1の記憶手段の書換情報を用いて第1の記憶手段の設定情報が書換情報に含まれる設定情報に書き換えられる。
【0016】さらに、本発明に係る請求項4記載の設定情報書換装置は、第1の記憶手段を備え、起動時に、コンピュータの設定に関する設定情報を前記第1の記憶手段に生成し、動作する上で、生成した設定情報を参照するオペレーティングシステムに組み込む装置であって、前記設定情報を書き換えるための情報であって前記設定情報を含む書換情報を記憶するための不揮発性の第2の記憶手段と、前記第2の記憶手段から前記書換情報を読み込んで前記第1の記憶手段の記憶領域のうち前記オペレーティングシステムが設定情報を生成すべき領域とは異なる領域に格納する読込手段と、前記第1の記憶手段の書換情報を用いて前記第1の記憶手段の設定情報を前記書換情報に含まれる設定情報に書き換える書換手段と、を備え、前記オペレーティングシステムが設定情報を生成する前に前記読込手段による読込を行い、前記オペレーティングシステムが設定情報を参照する前に前記書換手段による書換を行うようになっている。
【0017】このような構成であれば、オペレーティングシステムが設定情報を生成する前に、読込手段により、第2の記憶手段から書換情報が読み込まれて第1の記憶手段の記憶領域のうちオペレーティングシステムが設定情報を生成すべき領域とは異なる領域に格納され、オペレーティングシステムが設定情報を参照する前に、書換手段により、第1の記憶手段の書換情報を用いて第1の記憶手段の設定情報が書換情報に含まれる設定情報に書き換えられる。そして、オペレーティングシステムが動作する上で、オペレーティングシステムにより、書き換えられた設定情報が参照される。
【0018】一方、上記目的を達成するために、本発明に係る請求項5記載のシステムは、請求項4記載の設定情報書換装置と、前記オペレーティングシステムと、を備え、前記オペレーティングシステムは、動作する上で、前記設定情報書換装置により書き換えられた設定情報を参照するようになっている。
【0019】このような構成であれば、設定情報書換装置により、第1の記憶手段の書換情報を用いて第1の記憶手段の設定情報が書換情報に含まれる設定情報に書き換えられ、オペレーティングシステムにより、書き換えられた設定情報が参照される。
【0020】一方、上記目的を達成するために、本発明に係る請求項6記載の設定情報書換プログラムを記憶した記憶媒体は、第1の記憶手段と、前記設定情報を書き換えるための情報であって前記設定情報を含む書換情報を記憶するための不揮発性の第2の記憶手段と、を備え、起動時に、コンピュータの設定に関する設定情報を前記第1の記憶手段に生成し、動作する上で、生成した設定情報を参照するオペレーティングシステムに組み込むためのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記オペレーティングシステムが設定情報を生成する前に、前記第2の記憶手段から前記書換情報を読み込んで前記第1の記憶手段の記憶領域のうち前記オペレーティングシステムが設定情報を生成すべき領域とは異なる領域に格納するステップと、前記オペレーティングシステムが設定情報を参照する前に、前記第1の記憶手段の書換情報を用いて前記第1の記憶手段の設定情報を前記書換情報に含まれる設定情報に書き換えるステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラムを記憶した。
【0021】このような構成であれば、記憶媒体に記憶された情報がコンピュータによって読み取られ、読み取られた情報に基づいてコンピュータが実行させられたときは、請求項4記載の設定情報書換装置と同様の作用が得られる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。図1ないし図3は、本発明に係る設定情報書換装置の形態を示す図である。
【0023】この実施の形態は、本発明に係る設定情報書換装置を、WindowsCEのように、起動時にレジストリ情報をRAMに生成し、デバイスドライバを組み込む際あるいは動作する上で、生成したレジストリ情報を参照するオペレーティングシステムに適用したものである。オペレーティングシステムは、図1に示すように、カードコンピュータであるコンピュータ20に組み込まれている。
【0024】まず、本発明に係る設定情報書換装置を適用するシステムの構成を図1を参照しながら説明する。図1は、カードコンピュータであるコンピュータ20の構成を示すブロック図である。
【0025】コンピュータ20は、図1に示すように、制御プログラムに基づいて演算およびシステム全体を制御するCPU30と、所定領域にあらかじめCPU30の制御プログラム等を格納しているROM32と、ROM32等から読み出したデータやCPU30の演算過程で必要な演算結果を格納するためのRAM34と、RAM34の特定領域に格納されているデータを画像信号に変換して出力するCRTC36と、外部装置に対してデータの入出力を媒介するI/F38と、で構成されており、これらは、データを転送するための信号線であるバス39で相互にかつデータ授受可能に接続されている。
【0026】I/F38には、外部装置として、ヒューマンインターフェースとしてデータの入力が可能なキーボードやマウス等からなる入力装置40と、データやテーブル等をファイルとして格納する不揮発性の記憶装置42と、画像信号に基づいて画面を表示するLCDやCRT等からなる表示装置44と、が接続されている。
【0027】RAM34は、特定領域として、表示装置44に表示するための表示用データを格納するVRAM35を有しており、VRAM35は、CPU30とCRTC36とで独立にアクセスが可能となっている。
【0028】CRTC36は、VRAM35に格納されている表示用データを先頭アドレスから所定周期で順次読み出し、読み出した表示用データを画像信号に変換して表示装置44に出力するようになっている。
【0029】記憶装置42には、オペレーティングシステムの実行に必要なプログラムで数MBからなる単一の実行ファイルと、レジストリ情報を書き換えるための書換情報からなる書換情報ファイルと、その他ファイルの読込を行うローダやデバイスを制御するデバイスドライバ等が格納されている。書換情報ファイルには、ユーザが所望する設定となるようなレジストリ情報が含まれている。なお、書換情報ファイルでは、その変更が容易となるように、書換情報がテキスト形式で記憶されている。
【0030】CPU30は、マイクロプロセッシングユニットMPU等からなり、電源が投入されたときは、ROM32の所定領域に格納されている所定のプログラムを起動させ、そのプログラムに従って、図2のフローチャートに示す起動処理を実行するようになっている。図2R>2は、起動処理を示すフローチャートである。
【0031】起動処理は、CPU30において実行されると、図2に示すように、まず、ステップS100に移行するようになっている。
【0032】ステップS100では、記憶装置42に対してファイルの読込を行うローダを記憶装置42から読み込んでRAM34の所定領域に格納し、ステップS102に移行して、ローダにより、記憶装置42から書換情報ファイルを読み込んでRAM34の所定領域に書換情報を格納し、ステップS104に移行する。具体的にステップS102では、書換情報をRAM34に格納する際に、テキスト形式で記憶された書換情報をバイナリー形式に変換してRAM34に格納する。
【0033】ステップS104では、ローダにより、オペレーティングシステムの実行ファイルを記憶装置42から読み込んでRAM34の所定領域に実行プログラムを格納し、ステップS106に移行して、実行プログラムが格納されているRAM34のアドレスのうち所定アドレスからプログラムを実行し、ステップS108に移行して、デバイスの初期化を行い、ステップS110に移行する。
【0034】ステップS110では、実行プログラムに組み込まれている初期情報に基づいてRAM34の所定領域にレジストリ情報を生成し、ステップS112に移行して、RAM34の書換情報を用いてRAM34のレジストリ情報をその書換情報に含まれるレジストリ情報に書き換え、ステップS114に移行する。具体的にステップS112では、ローダにより、書換情報を用いてレジストリ情報の書換を行う書換プログラムからなる実行ファイルを読み込んでRAM34の所定領域に書換プログラムを格納し、書換プログラムにより、RAM34の書換情報を用いてRAM34のレジストリ情報をその書換情報に含まれるレジストリ情報に書き換える。
【0035】ステップS114では、RAM34のレジストリ情報を参照してデバイスドライバを組み込み、一連の処理を終了する。
【0036】次に、上記実施の形態の動作を図3を参照しながら説明する。図3は、RAM34の格納状態を示す図である。
【0037】コンピュータ20に電源が投入されると、CPU30により、ROM32の所定領域に格納されている所定のプログラムが起動し、そのプログラムに従って、起動処理が実行される。
【0038】起動処理が実行されると、まず、ステップS100を経て、記憶装置42からローダが読み込まれ、図3(a)に示すように、読み込まれたローダがRAM34の所定領域に格納される。次いで、ステップS102を経て、ローダにより、記憶装置42から書換情報ファイルが読み込まれ、図3(b)に示すように、読み込まれた書換情報ファイルの書換情報がRAM34の所定領域に格納される。
【0039】次いで、ステップS104を経て、ローダにより、オペレーティングシステムの実行ファイルが記憶装置42から読み込まれ、図3(c)に示すように、読み込まれた実行ファイルの実行プログラムがRAM34の所定領域に格納される。次いで、ステップS106〜S110を経て、実行プログラムが格納されているRAM34のアドレスのうち所定アドレスからプログラムが実行され、オペレーティングシステムにより、デバイスの初期化が行われ、図3(d)に示すように、実行プログラムに組み込まれている初期情報に基づいてRAM34の所定領域にレジストリ情報が生成される。
【0040】次いで、ステップS112を経て、図3(e)に示すように、RAM34の書換情報を用いてRAM34のレジストリ情報がその書換情報に含まれるレジストリ情報に書き換えられ、オペレーティングシステムにより、図3(f)に示すように、RAM34のレジストリ情報が参照されてデバイスドライバが組み込まれる。そして、オペレーティングシステムにより、GUIやシェル等の組み込みが行われ、オペレーティングシステムの起動が完了する。
【0041】このようにして、本実施の形態では、レジストリ情報を含む書換情報を記憶する不揮発性の記憶装置42を備え、オペレーティングシステムがレジストリ情報を参照する前に、記憶装置42から書換情報を読み込んでRAM34の記憶領域のうちオペレーティングシステムがレジストリ情報を生成すべき領域とは異なる領域に格納し、RAM34の書換情報を用いてRAM34のレジストリ情報を書換情報に含まれるレジストリ情報に書き換えるようにした。
【0042】これにより、ユーザが所望する設定となるようなレジストリ情報を含む書換情報を記憶装置42に格納しておけば、起動ごとに毎回レジストリ情報を変更しなくても、ユーザが所望する設定となるようにコンピュータが設定される。したがって、レジストリ情報の変更作業に要する時間を低減することができ、しかもレジストリ情報を間違って設定する可能性を低減することができる。また、多数のユーザにオペレーティングシステムを組み込んだシステムを提供する場合には、各ユーザごとにレジストリ情報を含む書換情報を生成するだけでよく、従来に比して、その生成作業に要する時間を低減することができる。
【0043】さらに、本実施の形態では、オペレーティングシステムがレジストリ情報を生成する前に、記憶装置42から書換情報を読み込んでRAM34の記憶領域のうちオペレーティングシステムがレジストリ情報を生成すべき領域とは異なる領域に格納するようにした。
【0044】オペレーティングシステムが起動した後では、オペレーティングシステムの処理内容が複雑で解析困難であるため、ユーザ側で作成したプログラムを追加するのは困難である。そこで、このようにオペレーティングシステムが起動する前に書換情報を読み込むようにすれば、オペレーティングシステムへの組み込みが容易となる。
【0045】なお、上記実施の形態において、図2のフローチャートに示す処理を実行するにあたってはいずれも、ROM32にあらかじめ格納されている制御プログラムを実行する場合について説明したが、これに限らず、これらの手順を示したプログラムが記憶された記憶媒体から、そのプログラムをRAM34に読み込んで実行するようにしてもよい。
【0046】ここで、記憶媒体とは、RAM、ROM等の半導体記憶媒体、FD、HD等の磁気記憶型記憶媒体、CD、CDV、LD、DVD等の光学的読取方式記憶媒体、MO等の磁気記憶型/光学的読取方式記憶媒体であって、電子的、磁気的、光学的等の読み取り方法のいかんにかかわらず、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体であれば、あらゆる記憶媒体を含むものである。
【0047】上記実施の形態において、レジストリ情報は、請求項1ないし6記載の設定情報に対応し、RAM34は、請求項1ないし4または6記載の第1の記憶手段に対応し、記憶装置42は、請求項2ないし4または6記載の第2の記憶手段に対応し、ステップS102は、請求項3または4記載の読込手段に対応し、ステップS112は、請求項3または4記載の書換手段に対応している。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る請求項1ないし4記載の設定情報書換装置によれば、電源の遮断が要求されるシステムにおいて、従来に比して、設定情報を正確かつ容易に変更することができるという効果が得られる。
【0049】さらに、本発明に係る請求項4記載の設定情報書換装置によれば、オペレーティングシステムへの組み込みが容易となるという効果も得られる。
【0050】一方、本発明に係る請求項5記載のシステムによれば、電源の遮断が要求されるシステムにおいて、従来に比して、設定情報を正確かつ容易に変更することができるという効果が得られる。
【0051】一方、本発明に係る請求項6記載の設定情報書換プログラムを記憶した記憶媒体によれば、電源の遮断が要求されるシステムにおいて、従来に比して、設定情報を正確かつ容易に変更することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カードコンピュータであるコンピュータ20の構成を示すブロック図である。
【図2】起動処理を示すフローチャートである。
【図3】RAM34の格納状態を示す図である。
【符号の説明】
20 コンピュータ
30 CPU
32 ROM
34 RAM
42 記憶装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】 第1の記憶手段を備え、起動時に、前記第1の記憶手段に設定情報を生成し、動作する上で、生成した設定情報を参照するシステムに適用する装置であって、前記システムが設定情報を参照する前に、前記設定情報を書き換えるための書換情報を前記第1の記憶手段に読み込み、前記第1の記憶手段の書換情報を用いて前記第1の記憶手段の設定情報を書き換えるようになっていることを特徴とする設定情報書換装置。
【請求項2】 請求項1において、前記書換情報を記憶するための不揮発性の第2の記憶手段を備え、前記システムが設定情報を参照する前に、前記第2の記憶手段から前記書換情報を読み込んで前記第1の記憶手段の記憶領域のうち前記システムが設定情報を生成すべき領域とは異なる領域に格納し、前記第1の記憶手段の書換情報を用いて前記第1の記憶手段の設定情報を書き換えるようになっていることを特徴とする設定情報書換装置。
【請求項3】 請求項1及び2のいずれかにおいて、前記書換情報は、前記設定情報を含み、前記第2の記憶手段から前記書換情報を読み込んで前記第1の記憶手段の記憶領域のうち前記システムが設定情報を生成すべき領域とは異なる領域に格納する読込手段と、前記第1の記憶手段の書換情報を用いて前記第1の記憶手段の設定情報を前記書換情報に含まれる設定情報に書き換える書換手段と、を備え、前記システムが設定情報を生成する前に、前記読込手段による読込及び前記書換手段による書換を行うようになっていることを特徴とする設定情報書換装置。
【請求項4】 第1の記憶手段を備え、起動時に、コンピュータの設定に関する設定情報を前記第1の記憶手段に生成し、動作する上で、生成した設定情報を参照するオペレーティングシステムに組み込む装置であって、前記設定情報を書き換えるための情報であって前記設定情報を含む書換情報を記憶するための不揮発性の第2の記憶手段と、前記第2の記憶手段から前記書換情報を読み込んで前記第1の記憶手段の記憶領域のうち前記オペレーティングシステムが設定情報を生成すべき領域とは異なる領域に格納する読込手段と、前記第1の記憶手段の書換情報を用いて前記第1の記憶手段の設定情報を前記書換情報に含まれる設定情報に書き換える書換手段と、を備え、前記オペレーティングシステムが設定情報を生成する前に前記読込手段による読込を行い、前記オペレーティングシステムが設定情報を参照する前に前記書換手段による書換を行うようになっていることを特徴とする設定情報書換装置。
【請求項5】 請求項4記載の設定情報書換装置と、前記オペレーティングシステムと、を備え、前記オペレーティングシステムは、動作する上で、前記設定情報書換装置により書き換えられた設定情報を参照するようになっていることを特徴とするシステム。
【請求項6】 第1の記憶手段と、前記設定情報を書き換えるための情報であって前記設定情報を含む書換情報を記憶するための不揮発性の第2の記憶手段と、を備え、起動時に、コンピュータの設定に関する設定情報を前記第1の記憶手段に生成し、動作する上で、生成した設定情報を参照するオペレーティングシステムに組み込むためのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記オペレーティングシステムが設定情報を生成する前に、前記第2の記憶手段から前記書換情報を読み込んで前記第1の記憶手段の記憶領域のうち前記オペレーティングシステムが設定情報を生成すべき領域とは異なる領域に格納するステップと、前記オペレーティングシステムが設定情報を参照する前に、前記第1の記憶手段の書換情報を用いて前記第1の記憶手段の設定情報を前記書換情報に含まれる設定情報に書き換えるステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラムを記憶したことを特徴とする設定情報書換プログラムを記憶した記憶媒体。

【図1】
image rotate


【図2】
image rotate


【図3】
image rotate