説明

設計支援装置

【課題】一次転写シミュレーションにおいて、数値解析に不慣れなオペレータに対し、簡単に且つ実験現象を精度良く再現できる環境を提供すること。
【解決手段】電子写真において、対向した転写ローラと感光ドラムで転写体を挟み、トナーを感光ドラムから転写体に転写する一次転写プロセスにおいて、転写ローラ及び感光ドラム及び転写体を含めたメッシュモデルを作成し、電位分布又はトナー挙動又は転写体挙動の数値計算を行い、結果表示を行うシミュレーションにおいて、前記メッシュモデル作成を行うためのモデル作成制御部と、前記数値計算を行うための数値計算制御部と、前記結果表示を行うための結果表示制御部を同一ウィンドウに備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、プリンタ、印刷機等の中での転写プロセスにおける一次転写プロセスにおいて、電位分布又はトナー挙動或は転写体挙動をシミュレーションにより解析し、その結果を提示することにより設計支援を行う設計支援装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタや複写機で用いられている電子写真を用いた画像形成装置は、帯電、露光、現像、転写、定着の5つのプロセスから構成され、近年の転写プロセスにおいては、中間転写ベルトを備えた中間転写ベルト方式が主流となりつつある。この中間転写ベルト方式は、トナーを感光ドラムから中間転写ベルトに転写する一次転写プロセス及び中間転写ベルトから転写媒体へ転写する二次転写プロセスから構成される。中間転写ベルト方式は、転写効率の媒体依存性が小さく安定した画像が得られることから、これからの需要が非常に高い転写方式である。
【0003】
近年、電子写真の試作段階においてシミュレーションを利用した設計支援が活用され始めている。又、コンピュータ性能の向上と、汎用性の高いソフトが数多く市販され始めていることで、この動きは更に大きくなっている。
【0004】
シミュレーションは一般に、前処理工程、計算工程、後処理工程に分けられる。電磁場解析における前処理工程では、対象物を計算し得る領域に限定し、有限要素法や差分法が適用できるようにメッシュモデルを作成する。計算工程では、コンピュータを使用して、計算条件を入力し、有限要素法や差分法を用いて収束するまで繰り返し計算を行う。更に、後処理工程では、計算結果を等電位分布やグラフ化しモニタ上に表示し結果解析を行う。
【0005】
転写プロセス設計においてもシミュレーションの活用は例外でない。但し、転写プロセスでは電位解析の他に、放電や粒子挙動及び転写体挙動を同時に扱う複雑な現象解析となるため、市販の計算工程ソフトでは対応できない。そのため転写プロセスに特化した計算工程ソフトを作成し、用いるのが一般的である。その1つとして、例えば特許文献1が開示されている。これによれば、電流、パッシェンに基づいた放電及び物体の移動を考慮し、それぞれを収束するまで繰り返すことで転写プロセスをシミュレートするものである。
【0006】
【特許文献1】特開2003−262617号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記技術には以下のような問題があった。
【0008】
即ち、転写プロセスに特化した計算工程ソフトは、シミュレーションに熟知した専門家が作成する場合が殆どである。更に、前処理工程及び後処理工程用のソフトはシミュレーション専門家に対して作成されているものが主であるため、これらは全てのオペレータにとって必ずしも使い勝手の良いものではない。
【0009】
例えば、前処理工程での計算モデルの作成は、節点や要素、若しくはセルを電位分布形状に沿って配置しなければならず、又、モデル全体のサイズは、電位の収束条件から導く必要がある。このため、前処理工程に不慣れなオペレータには分かりにくかった。
【0010】
又、計算工程は、実機上の条件の他に、時間ステップや繰り返し回数や計算収束判定といった数値計算特有のパラメータがあるため、計算工程に不慣れなオペレータには分かりにくかった。
【0011】
更に、後処理工程では、計算結果は節点やセルに与えられるものであり、モニタ上に表示するには結果出力ファイルからデータを抽出しなければならなかった。そのため、後処理工程に不慣れなオペレータには分かりにくかった。
【0012】
又、実験現象を詳細に再現し得る条件が難解のため、数値計算に不慣れなオペレータには使いづらかった。これらは特に設計者には顕著なものであり、シミュレーションを試作設計に活用する妨げとなっていた。
【0013】
本発明は、以上の問題に鑑みてなされたものであり、その目的とする処は、一次転写シミュレーションにおいて、数値解析に不慣れなオペレータに対し、簡単に且つ実験現象を精度良く再現できる環境を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、電子写真において、対向した転写ローラと感光ドラムで転写体を挟み、トナーを感光ドラムから転写体に転写する一次転写プロセスにおいて、転写ローラ及び感光ドラム及び転写体を含めたメッシュモデルを作成し、電位分布又はトナー挙動又は転写体挙動の数値計算を行い、結果表示を行うシミュレーションにおいて、前記メッシュモデル作成を行うためのモデル作成制御部と、前記数値計算を行うための数値計算制御部と、前記結果表示を行うための結果表示制御部を同一ウィンドウに備えることを特徴とする。
【0015】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記モデル作成制御部において、モデル作成のためのパラメータを入力設定するモデル作成条件入力部と、モデル作成プログラムを制御するモデル作成プログラム制御部と、作成モデルを表示確認する作成モデル表示部を備えたことを特徴とする。
【0016】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記数値計算制御部において、数値計算のためのパラメータを入力設定する計算条件入力部と、計算プログラムを制御する計算プログラム制御部と、数値計算進行を表示確認する実行時メッセージ表示部を備えたことを特徴とする。
【0017】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記結果表示制御部において、結果表示プログラムを制御する結果表示プログラム制御部と、数値計算結果を表示確認する終了時メッセージ表示部を備えたことを特徴とする。
【0018】
請求項5記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記モデル作成制御部において、モデル作成条件入力部における入力パラメータを、転写体の、厚さ、感光ドラムの、ドラム径、及び感光体層厚さ、一次転写ローラの、一次転写ローラ径及び一次転写ローラ厚さ、感光ドラム軸とローラ軸との軸ずれ量としたことを特徴とする。
【0019】
請求項6記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、モデル作成制御部のモデル作成条件入力部において、転写体が感光ドラムと接触する前に一次転写ローラとのみ接触する前ニップ部の幅を入力パラメータとして備えたことを特徴とする。
【0020】
請求項7記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記モデル作成制御部のモデル作成条件入力部において、転写体が、感光ドラム及び一次転写ローラと同時に接触する中央ニップ部の幅を入力パラメータとして備えたことを特徴とする。
【0021】
請求項8記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記モデル作成制御部のモデル作成条件入力部において、転写体が感光ドラムと離れた後に一次転写ローラとのみ接触する、後ニップ部の幅を入力パラメータとして備えたことを特徴とする。
【0022】
請求項9記載の発明は、請求項1又は3記載の発明において、前記数値計算制御部において、計算条件入力部における入力パラメータを、印加電圧及びプロセススピード、転写体の体積抵抗率及び比誘電率、一次転写ローラの体積抵抗率及び比誘電率、トナーのトナー径、比誘電率及び電荷量、感光体層の比誘電率としたことを特徴とする。
【0023】
請求項10記載の発明は、請求項1,3又は9記載の発明において、数値計算制御部において、計算条件入力部における感光ドラム上の潜像電位の入力パラメータとして、露光部の電位及びその幅、非露光部の電位及びその幅であり、自動的に露光部若しくは非露光部に、同一幅でトナーを配置することを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、前処理工程、計算工程、後処理工程を同一のウィンドウ内に表示し、且つ、前ニップ部、中央ニップ部、後ニップ部を考慮することで、数値計算に不慣れなオペレータにも簡単で実験現象を精度良く再現できる一次転写プロセスの設計支援装置を提供することができる。これにより、試作設計において、より活発にシミュレーションが使用されるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0026】
本発明は、一次転写プロセスシミュレーションを簡単、且つ、実験現象を精度良く再現するための設計支援装置である。
【0027】
図4は本実施形態の概略構成を示すブロック図で、全体の処理の流れを示すものである。
【0028】
本実施形態は、モデル作成制御部41、数値計算制御部42及び結果表示制御部43を有している。モデル作成制御部41は、有限要素法や差分法の計算に必要なメッシュモデル(モデルと呼ぶ)の作成を制御するためのもので、モデル作成に必要な入力パラメータを入力し、モデル作成プログラムへ該入力パラメータを引き渡し、該プログラムへモデル作成指示を与え、作成されたモデルデータを受け取り、該モデルデータを視認表示するためのものである。
【0029】
数値計算制御部42は、計算に必要な入力パラメータを入力し、計算プログラムへモデル作成制御部41で作成したモデルデータと該入力パラメータを引き渡し、計算実行の指示を与え、実行時メッセージを受け取り、該実行時メッセージを表示するためのものである。結果表示制御部43は、数値計算制御部42で実行指示を与えた計算プログラムから、計算結果と終了時メッセージを受け取り、該終了時メッセージを表示し、結果表示プログラムへ実行指示を与えるためのものである。
【0030】
図5は上記シミュレーション装置を構成するコンピュータを示すブロック図である。
【0031】
このコンピュータ50は、各種判断及び処理を行う、モデル作成制御部、数値計算制御部、結果表示制御部としての中央処理装置(CPU)54と、モデル作成プログラム及び計算プログラム、及び結果表示プログラム、及び固定データを格納した処理工程記憶部としてのROM56と、処理データを格納するデータメモリであるパラメータ記憶手段としてのRAM53と、パラメータ入力手段としての入出力回路(I/O)55から構成されている。このコンピュータ50には、モデル作成条件制御部41及び数値計算制御部42からの出力データがI/O55を介して入力され、コンピュータ50により処理された処理結果がI/O55を介して、モデル作成制御部41及び数値計算制御部42、及び結果表示制御部43に出力される。
【0032】
図1は本実施形態における設計支援装置の構成を示すブロック図である。
【0033】
100は装置全体を制御する全体制御部であり、これから説明するモデル作成制御部、数値計算制御部及び結果表示制御部を制御する。200はモデル作成制御部であり、モデル作成条件入力部210とモデル作成プログラム制御部220と作成モデル表示部230を制御する。モデル作成条件入力部210は、モデル作成に必要な入力パラメータを入力するためのものである。
【0034】
図2はモデル作成条件入力部210における入力パラメータを図示したもので、上部が感光ドラム、下部が一次転写ローラである。尚、図において、感光ドラム芯金と一次転写ローラ芯金は導体のためモデルには考慮せず、感光ドラム表層の感光体のみ及び一次転写ローラ表層のゴム層のみを考慮している。入
力パラメータは、転写体の厚さ24、感光ドラムのドラム径21及び感光体層厚さ23、一次転写ローラ径26及び一次転写ローラ厚さ25がある。更に、感光ドラム中心から転写体に下ろした垂線27と、一次転写ローラ中心から転写体に下ろした垂線28の差を軸ずれ量22として定義し、入力パラメータとする。
【0035】
更に上記に加え、図3に感光ドラムと一次転写ローラ最近接部における入力パラメータを図示する。31は前ニップ部の幅、32は中央ニップ部の幅、33は後ニップ部の幅である。これら3つのニップ部は、一次転写ローラが弾性体で変形し易いことにより生じるものである。つまり、前ニップ部31は上流にある転写体の張架ローラと下流にある転写体駆動ローラの引張力により、中央ニップ部32は感光ドラムの押下力により、後ニップ部33は上流張架ローラと下流駆動ローラの引張力により形成されるものである。
【0036】
次に、前ニップ部、中央ニップ部、後ニップ部を備えた場合と、中央ニップ部のみを備えた場合の、電圧電流特性を、実験値と比較した結果を図11に示す。
【0037】
前ニップ部及び中央ニップ部及び後ニップ部を考慮することで、実験値を精度良く再現できるようになることが分かる。モデル作成プログラム制御部220は、モデル作成条件入力部210で読み込んだデータをモデル作成プログラムへ送り、モデル作成を指示し、作成されたモデルデータをRAM53に格納指示するものである。作成モデル表示部230は、作成プログラム制御部220でRAM53に格納したモデルデータを、オペレータが視認できる形で表示するためのものである。
【0038】
300は数値計算制御部であり、計算条件入力部310と、実行時メッセージ表示部320と計算プログラム制御部330を制御する。計算条件入力部310は計算に必要なパラメータを入力するためのものである。入力パラメータは、一次転写ローラ印加電圧、プロセススピード、転写体の体積抵抗率及び比誘電率、一次転写ローラの体積抵抗率及び比誘電率、トナーの径及び比誘電率及び電荷量、感光体層の比誘電率である。
【0039】
更に上記に加え、図9に感光ドラム上潜像における入力パラメータと、トナー配置の関係を図示する。入力パラメータは露光部V1の潜像電位91及びその幅93、非露光部Vdの潜像電位92及びその幅94である。ここで、トナーは、トナーが負帯電ならばV1部にV1と同一幅で、トナーが正帯電ならばVd部にVdと同一幅で配置されるように計算条件入力部で自動的に設定され、図9では負帯電トナーの配置例を示している。
【0040】
尚、ここでの電位は簡単のため矩形状に表現しているが、実際には裾に広がりを持つ分布となるのは明白である。計算プログラム制御部330は、計算条件入力部310で入力したパラメータを転写計算プログラムへ送り、計算実行を指示し、計算結果をRAM53に格納指示するものである。実行時メッセージ表示部320は計算プログラムから送られてくる実行時メッセージを表示するためのものである。
【0041】
400は結果表示制御部であり、終了時メッセージ表示部410と、表示プログラム制御部420を制御する。終了時メッセージ表示部410は、計算プログラムから送られてくる終了時メッセージを表示するためのものである。表示プログラム制御部420は、計算結果をオペレータに視認するための結果表示プログラムに、計算結果読み込み指示と結果表示指示を与えるためのものである。
【0042】
次に、本形態における例を、転写体を中間転写ベルト(ITBと呼ぶ)、トナーを負の帯電極性を持つトナー(ネガトナーと呼ぶ)、現像方法を正規現像(ネガトナー正規現像と呼ぶ)とした形態について説明する。図10は処理の流れを示したフローチャートで、判定S4,S8,S11及び入力S1,S5はオペレータの処理であり、それ以外はプログラムが行う処理である。
【0043】
ネガトナー正規現像とは、負帯電した感光ドラムに対し、露光箇所Vlにネガトナーを現像 する方式で、トナー配置は上記図9と同一になる。
【0044】
図6はモデル作成制御部200をGUI化したものである。
【0045】
61はモデル作成条件入力ウィンドウで、モデル作成条件入力部210に相当する。62はモデル表示ウィンドウで、作成モデル表示部230に相当する。63はモデル作成プログラム制御ボタンで、モデル作成プログラム制御部220に相当する。61には上記9つの入力パラメータの入力部により構成され、先ず全ての入力パラメータを入力する(S1)。
【0046】
63をクリックすると、S1にて入力した入力パラメータを、予め設定してあるモデル作成プログラムへと送り、モデル作成の指示を与える(S2)。モデル作成プログラムでは、感光ドラムの径及び一次転写ローラの径から自動的にモデル全体サイズを設定し、モデル作成を行う。作成されたモデルデータは62にて表示確認を行う(S3)。正常であればS5に進み、モデルに相違点があればS1に戻り、上記手順をやり直す(S4)。このS1からS4の一連の作業が前処理工程となる。
【0047】
次に、図7は数値計算制御部300をGUI化したものである。
【0048】
71は計算条件入力ウィンドウで、計算条件入力部310に相当する。72は実行時メッセージ表示ウィンドウで、実行時メッセージ表示部320に相当する。73は計算プログラム制御ボタンで、計算プログラム制御部330に相当する。71は上記14個の入力パラメータの入力部により構成され、全てのパラメータを入力する(S5)。
【0049】
例えば、転写体にITBのような体積抵抗率にばらつきがあり、又は種類が豊富であり、又は電場に対して依存性があるような材料に関しては、体積抵抗率をデータベース化し、その代表値として高抵抗及び中抵抗及び低抵抗として選択するように作成すると、簡単であり間違いがない。
【0050】
又、VdとV1の目安は機種により異なるが、ネガトナー正規現像系では、一般にVd=−600V、V1=−200V程度であり、V1幅には線幅、Vd幅には線間隔を入力する。72には計算プログラム実行時に進捗状況やエラーメッセージが逐一表示され、計算が正常に進行しているかを判断する。そこで正常であればS9に進み、異常があれば再度S5に戻り、上記手順をやり直す(S8)。このS5からS8の一連の作業が計算工程となる。
【0051】
次に、図8は結果表示制御部400をGUI化したものである。81は終了時メッセージ表示ウィンドウで、終了メッセージ表示部410に相当する。82は結果表示プログラム制御ボタンで、結果表示プログラム制御部420に相当する。81には数値計算制御部300で計算した計算時間やエラーの有無等の終了時メッセージが表示され、計算の正常終了判定を行う(S9)。
【0052】
更に、82をクリックすることで、予め設定してある等電位分布表示プログラムやグラフ化表示プログラムへの実行指示を与える(S10)。S9の正常終了判定と、S10で計算結果が妥当なものかを確認することで、計算が妥当かどうかを総合的に判断する。正常であればそのまま結果解析を続行し、異常があればS9に戻り上記手順をやり直す(S11)。このS9からS11の一連の作業が後処理工程となる。
【0053】
尚、図6〜図8は同一ウィンドウ上にあるため、各図の切り替えは、ウィンドウ上部にある画面切り替え用タブ64又は74又は84をクリックすることで簡単に行うことができる。
【0054】
本実施の形態では、ITBネガトナー正規現像した例について説明を行ったが、中間転写ドラムや正帯電トナーや反転現像系であっても、同一手順であることは明白である。更に、転写体が紙である場合でも同一手順であることは明白である。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明に係る設計支援装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る設計支援装置のモデル作成における入力パラメータ一覧である。
【図3】本発明に係る設計支援装置のモデル作成におけるニップ構成を示す図である。
【図4】本発明に係る設計支援装置の概略構成を示すブロック図である。
【図5】本発明に係る設計支援装置を構成するコンピュータを示すブロック図である。
【図6】本発明に係る設計支援装置のモデル作成制御部をGUI化したものを示す図である。
【図7】本発明に係る設計支援装置の数値計算制御部をGUI化したものを示す図である。
【図8】本発明に係る設計支援装置の結果表示制御部をGUI化したものを示す図である。
【図9】本発明に係る設計支援装置の数値計算制御部における潜像とトナーの位置関係を示す図である。
【図10】本発明に係る設計支援装置における処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】本発明に係る設計支援装置における電圧電流特性を実験値と比較した図である。
【符号の説明】
【0056】
21 感光ドラム径
22 感光ドラムと一次転写ローラの軸ずれ量
23 感光体層厚さ
24 転写体厚さ
25 一次転写ローラ厚さ
26 一次転写ローラ径
27 感光ドラム中心から転写体に下ろした垂線のイメージ
28 一次転写ローラ中心から転写体に下ろした垂線のイメージ
31 前ニップ部
32 中央ニップ部
33 後ニップ部
41 モデル作成制御部
42 数値計算制御部
43 結果表示制御部
50 コンピュータ
51 入力データ
52 出力データ
53 RAM
54 CPU
55 I/O
56 ROM
61 モデル作成条件入力ウィンドウ
62 作成モデル表示ウィンドウ
63 モデル作成プログラム制御ボタン
64 画面切り替え用タブ
71 計算条件入力ウィンドウ
72 実行時メッセージ表示ウィンドウ
73 計算プログラム制御ボタン
74 画面切り替え用タブ
81 終了時メッセージ表示ウィンドウ
82 結果表示プログラム制御ボタン
84 画面切り替え用タブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子写真において、対向した転写ローラと感光ドラムで転写体を挟み、トナーを感光ドラムから転写体に転写する一次転写プロセスにおいて、転写ローラ及び感光ドラム及び転写体を含めたメッシュモデルを作成し、電位分布又はトナー挙動又は転写体挙動の数値計算を行い、結果表示を行うシミュレーションにおいて、前記メッシュモデル作成を行うためのモデル作成制御部と、前記数値計算を行うための数値計算制御部と、前記結果表示を行うための結果表示制御部を同一ウィンドウに備えることを特徴とする設計支援装置。
【請求項2】
前記モデル作成制御部において、モデル作成のためのパラメータを入力設定するモデル作成条件入力部と、モデル作成プログラムを制御するモデル作成プログラム制御部と、作成モデルを表示確認する作成モデル表示部を備えたことを特徴とする請求項1記載の設計支援装置。
【請求項3】
前記数値計算制御部において、数値計算のためのパラメータを入力設定する計算条件入力部と、計算プログラムを制御する計算プログラム制御部と、数値計算進行を表示確認する実行時メッセージ表示部を備えたことを特徴とする請求項1記載の設計支援装置。
【請求項4】
前記結果表示制御部において、結果表示プログラムを制御する結果表示プログラム制御部と、数値計算結果を表示確認する終了時メッセージ表示部を備えたことを特徴とする請求項1記載の設計支援装置。
【請求項5】
前記モデル作成制御部において、モデル作成条件入力部における入力パラメータを、転写体の、厚さ、感光ドラムの、ドラム径、及び感光体層厚さ、一次転写ローラの、一次転写ローラ径及び一次転写ローラ厚さ、感光ドラム軸とローラ軸との軸ずれ量としたことを特徴とする請求項1又は2記載の設計支援装置。
【請求項6】
モデル作成制御部のモデル作成条件入力部において、転写体が感光ドラムと接触する前に一次転写ローラとのみ接触する前ニップ部の幅を入力パラメータとして備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の設計支援装置。
【請求項7】
前記モデル作成制御部のモデル作成条件入力部において、転写体が、感光ドラム及び一次転写ローラと同時に接触する中央ニップ部の幅を入力パラメータとして備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の設計支援装置。
【請求項8】
前記モデル作成制御部のモデル作成条件入力部において、転写体が感光ドラムと離れた後に一次転写ローラとのみ接触する、後ニップ部の幅を入力パラメータとして備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の設計支援装置。
【請求項9】
前記数値計算制御部において、計算条件入力部における入力パラメータを、印加電圧及びプロセススピード、転写体の体積抵抗率及び比誘電率、一次転写ローラの体積抵抗率及び比誘電率、トナーのトナー径、比誘電率及び電荷量、感光体層の比誘電率としたことを特徴とする請求項1又は3記載の設計支援装置。
【請求項10】
数値計算制御部において、計算条件入力部における感光ドラム上の潜像電位の入力パラメータとして、露光部の電位及びその幅、非露光部の電位及びその幅であり、自動的に露光部若しくは非露光部に、同一幅でトナーを配置することを特徴とする請求項1,3又は9記載の設計支援装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−302061(P2006−302061A)
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−124554(P2005−124554)
【出願日】平成17年4月22日(2005.4.22)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】