説明

診断テープ、及び診断測定システム

診断テープユニット、具体的にはテープリールとしてスプールに巻かれる、又は巻くことができるテストテープ(12)を有する血糖検査のためのテープカセット(10)であって、移送テープ(18)と、移送テープに搭載される複数のテストエレメント(20)を有し、テストエレメント(20)は、分析試薬層(34)と、試薬層(34)を支持するキャリア箔(36)と、キャリア箔(36)を移送テープ(18)に接続する1つの粘着テープ(28)とを有し、キャリア箔(36)から見て外側を向く試薬層(34)の正面側(24)は、サンプル物質の塗布のために設計され、いずれの場合でも光を透過する移送テープ(18)と組み合わせたテストエレメント(20)は、試薬層(34)の反射光光度測定のための光多層システムを背面側に形成する診断テープユニットことを特徴とする診断テープユニット。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、診断テープに関する。具体的には、テープリールとしてスプールに巻かれる、又は巻くことができるテストテープを有する血糖検査のためのテープカセットに関する。テストテープは、移送テープと、移送テープに搭載される複数のテストエレメントとを有する。テストエレメントは、分析試薬層と、試薬層を支持するキャリア箔と、キャリア箔を移送テープに接続する1つの粘着テープとを有する。キャリア箔から見て外側に向く試薬層の正面側は、サンプル物質を塗布するように配置される。また本発明は、このようなテープユニットを使用する測定システムに関する。
【背景技術】
【0002】
このようなテープユニットは、市販されるテストトリップシステム(test strip systems)と比較して、ユーザフレンドリをさらに改善するように、血糖検査のために考えられた。したがって、扱いを簡単にするために、大部分のテストエレメントは、巻き取り可能な移送テープに小型化して格納され、さらにまたテープの移送によって、使用した後に処分される。有利には、このようなテープユニットは、カセットの形で消耗品としての携帯型装置に挿入されて、実質的に自動化された自己検査をユーザが実行できる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来のドライケミストリテストトリップによると、試薬フィールドは、相対的に薄い試薬キャリアに搭載される。光の反射の測定は、このような一層システムによって比較的簡易に実行できる。しかしながら、テープリールの形でスプールされる複数のテストを有するテストテープは、これでは実現できない。
【0004】
これに基づき、本発明の目的は、公知のテープの概念をさらに発展させて、かつ上述のテープの大量生産された物品であるとともに、確実な測定のために考えられるテープユニットを特定するとともに、このテープユニットの測定システムを特定することである。
【0005】
独立項に記載される特徴を組み合わせることにより、この目的を達成することを提案する。本発明の有利な実施形態、及びさらなる進展は、従属項から引き出される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、手前側にサンプルを塗布し、一定の間隔を置いて配置されるテストフィールドを有するテストテープを備える背面側で測定することを可能にする着想に基づく。したがって、いずれの場合でも光を透過する移送テープと組み合わせたテストエレメントは、試薬層の反射光光度測定のための光多層システムを背面側に形成することが本発明に従って提案される。多層アセンブリによって、相対的に薄い既成のテストキャリアをテープリールに組み込むことを可能にし、均一な光多層合成物によって、取り扱い側とは無関係にテストテープの露出部における測定装置によって反射率を検出することが可能になる。
【0007】
診断の塗布に要求される質を有する測定信号を取得するために、キャリア箔、1つの接着テープ、及び移送テープにより形成される多層システムの屈折率及び/又は透過率及び/又はヘイズ(haze)が、所定の許容値の中に互いに調整されるときは、特に有利である。これに関係して、移送テープ、キャリアテープ、及び1つの接着テープの屈折率がいずれの場合でも1.4と1.7の間であり、好適には1.5と1.6の間であるときは、特に有利である。
【0008】
干渉の影響は、多層システムのそれぞれの層の屈折率の最大差異が0.2であり、好適には0.1であるという事実によって、さらに低減できる。
【0009】
多層システムが全体で実現できるパラメータの最適化に関しては、全体の屈折率が約1.5のときに有利である。クリティカルではない範囲において反射の影響を維持するために、屈折率の偏差は、0.1よりも小さくすべきである。
【0010】
可視波長範囲において、移送テープ、1つの接着テープ、及びキャリア箔のそれぞれが、80%より大きく、好適には85%から92%の透過率を有するとき、及び可視波長範囲において、多層システムの全体の透過率が少なくとも80%のときに、さらなる改良が達成できる。
【0011】
測定を再現可能にするために、テストテープのテストエレメントの全体における透過許容値(transmission tolerance)は、5%よりも小さいこともまた重要である。
【0012】
散乱損失(scattering losses)を十分に抑制するために、可視波長範囲において、キャリアテープ、及び1つの接着テープの光ヘイズが10%よりも小さいとき、特に約8%のときに有利である。また可視波長範囲において、移送テープの光ヘイズが3%よりも小さいとき、特に約2.5%のときに有利であり、可視波長範囲において、多層システムの全体の光ヘイズが20%より小さいとき、特に約15%のときに有利である。
【0013】
製造プロセスに起因する干渉の影響を考慮できるためには、多層システムのヘイズの低減は、所与の時間間隔に実行されるべきである。具体的には製造後約1〜2週間である。それ以降は、ヘイズは、比較的一定に保たれるべきである。
【0014】
所与のテープユニット内部の変化を適切に制限するために、テストテープの多層システムの全体のヘイズの許容値は、5%よりも小さくすべきである。
【0015】
有利には、接着層の双方の側面に提供される透過箔の基材を有する多層の1つの接着テープを使用する。
【0016】
また所望の使用のために、移送テープ、及びキャリア箔がPETフィルムで構成されるときに有利である。概してポリマー箔は、有利に使用できる。ポリエチレン・テレフタレート(PET)に加えて、有利な材料の他の例は、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン(PS)、テトラフルオロエチレン、及びエチレンの共重合体(ETFE)、ポリカーボネート、及びプロピレン・カーボネートである。
【0017】
また実務指向の実施のために、キャリア箔の厚さが、20、及び25μmの間であり、移送テープの厚さが、10、及び15μmの間であり、1つの接着テープの厚さが、30、及び50μmの間であるときに有利である。
【0018】
特定の構造から生じる干渉の影響を考慮するために、具体的には血液であり、具体的には体液であるサンプル基材に包含される検体は、相対反射率の測定により決定できるときに有利である。ここで、較正データは、測定した反射率の関数として検体の濃度が規定されるテストエレメントに割り当てられる。
【0019】
本発明の他の態様は、具体的には本発明に従う診断テープ、及び測定位置に配置されるテストエレメントの試薬層の背面側に向き、光源と、多層システムを介して試薬層に光源が放射する測定光の直接反射経路の外側に配置される光検出器とを具備する反射光光度計の配置を有する血糖検査の診断測定システムに関する。
【0020】
これに関係して、光源は、試薬層の粒子がディフューザとして機能する試薬層の背面側に1mm2よりも小さい光点を生成するときに、照明最適化に有利である。
【0021】
さらに本発明は、図面に図示される実施形態の例に基づいて、以下に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】カセットテープの形の診断テープユニットの部分透視図である。
【図2】テストエレメントの領域における一部の縦断面のテープカセットのテストテープを示す図である。
【図3】カセットテープに向かう反射率計量の測定配置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1に示すテープカセット10は、複数の血糖自己検査を実行する不図示の携帯装置の消耗品として使用できる。カセットは、テストテープ12と、未使用のテストテープを解く供給スプールと、使用したテストテープを巻き取る巻き取りスプールとを有する。テストテープ12は、回転可能な移送テープ18と、移送テープ18に一定の間隔を置いて搭載される複数のテストエレメント20とを有する。
【0024】
未使用のテストテープは、供給スプール14にテープリールの形で保管され、環境の影響から保護される。テストテープ12は、テストエレメント20が塗布位置22においてユーザが連続的に利用できるように、巻き取りスプールに嵌合する回転装置によって、巻くことができる。この位置において、少量の血液は、アクティブなテストエレメント20のそれぞれの露出正面側24に簡素な方法で塗布でき、背面側の反射光度計の測定は、カセット10の測定チャンバ26内に嵌合する器具の測定配置によって、実行される。テストテープの使用部分は、巻き取りスプール16に処分される。この方法において、機器の干渉、又はユーザが難儀な動作ステップを要することなしに、おおよそ50テストを処理することが可能である。
【0025】
図2に示すように、移送テープ18は、付着したテストエレメント20とともに多層の混成構造を形成する。すなわち、これに関係して、本明細書に参照される欧州特許出願第1593434号に説明されるような簡素な製造処理に基づく多層システムを形成する。テストエレメント20は、テストラベルとして、1つの両面接着テープ28により移送テープ18に接着される。このため、1つの接着テープ28は、接着層32、及び32´により両面に供給される裏地箔(liner foil)を有する。検出反応は、乾燥物質としてキャリア箔36に塗布され、1つの接着テープ28によって保持される薄い試薬層34で生じる。この場合、試薬の色変化の大きさは、測定検体(この場合、血ブドウ糖)の濃度に機能的に関係する。塗布された体液は、網目状の拡散層38によって、試薬層の塗布側に2次元的に拡散させることができる。
【0026】
一定の干渉要因を考慮するために、グルコース濃度は、相対反射率の値がテストエレメント20の終了値と、開始値との割合として決定される反射率測定によって決定される。このため、テストエレメントの初期の反射率の値が、サンプルが塗布される前に測定するとともに、試薬層にサンプルを付加した後の一定期間の後に再び反射率を測定する。第1の測定、及びそれに続く測定は、必要な信号と関係なく測定信号に寄与する干渉要因を包含する。次いでサンプルの濃度は、機器に記憶される計算規則(機能曲線)により計算される。この機能曲線は、測定システムを較正することによって、決定できる。したがって、これによって、一定の干渉要因をシステムの較正に考慮することが可能になる。
【0027】
しかしながら、信頼できる反射測定のために、光干渉の影響は、測定信号と比較して小さくしなければならない。従来のテストの場合、1層の試薬キャリアを介するのみでストリップを測定するのに対し、種々の箔、及び接着層を、図1に従う多層の混成構造に考慮しなければならない。なお、これに関係して、市販される全ての箔は、製造処理に起因する光学的な仕様に関して許容値を有する。したがって、光学的な光路は、それぞれの構成要素の透明度、吸収、反射率、及び散乱パラメータに影響されるとともに、仕様された構成要素の相互作用に影響される。
【0028】
したがって、血糖測定に必要な精度を有する反射率測定を実行可能とするために、いずれの箔を使用するのではなく、上述の多層のテープ構造における特有の予防的測定を使用し、表1において以下に要約されるように、光特性に関して調整することが必要である。
【0029】
箔の透明度、すなわち透過率が増加するとともに、必要な信号の大きさは、減少する。さらにまた、信号の質は、表面散乱、体積散乱に影響される。不透明性を測定することによって、双方はともに検出できる。該パラメータは、ASTM−D1003−61方法A標準(透明なプラスティックのヘイズ、及び視感透過率の標準的なテスト方法)に従う標準的な測定手順によって、決定できる。この手順において、透過された光の進行方向での散乱は、「BYK Gardner Haze-Gard Plus」など商標で販売されるいわゆるヘイズメータ(haze meter)によって検出される。この機器の動作モードは、箔のサンプルを介して積分球(Ulbricht sphere)の入り口に、平行な光の束を中心に照射することによる。ここで、光のトラップは、球の入り口の直径方向の反対である球の出口で処理され、散乱は、直通するビームの軸の中心的な関係として90℃の角度で検出される。これによって、散乱しない光と、進行方向で箔のヘイズによって散乱される光との間の分化が図れる。球の領域は、透過測定のために散乱の基準で覆われる。
【0030】
驚くことに、進行方向でのヘイズの測定によって、逆行方向での反射率の測定に影響を与える変数もまた、取得することが可能になることが判明する。ここで、影響を与える変数は、標準化された機器を使用して測定できる。多層の構造において、診断測定システムで検出される反射率の空試験値(blank value)と、層の厚さの関数としてヘイズメータ(ヘイズH)で検出される材料パラメータとの間に線形関係があることが明らかになる。このように、実際の測定信号で許容可能である散乱における変動を、ヘイズ信号で規定される許容範囲に変えることが可能である。このため、使用する箔の制御の質が保証される。これに関して、ヘイズが増加すると、変動、及び許容差の範囲を制限しなければならないことを念頭に置かなければならない。
【0031】
有利には、可とう性、かつ長さが長い移送テープ18は、PETで構成され、約12μmの厚さを有する。屈折率nは、1.6である。移送テープ18は、実質的に光透過性、すなわち透明にすべきであり、400、及び900nmの間の波長範囲における分光透過率Tは、85%よりも大きくすべきである。好適には、ヘイズ(ヘイズH)は、約2.5%にすべきである。上述のように、許容差の範囲(許容差の幅)を遵守することは、許容される最大限度内での測定精度を大量生産において保証するためには、非常に重要である。透過許容差ΔTは、必要な長さに切断された移送テープ18において2%よりも小さくすべきであり、ヘイズは、0.5%よりも小さく変動すべきである。
【0032】
多層システムの他の層は、表1に従って特に調整させるべきである。
【0033】
【表1】

【0034】
移送テープ18、1つの接着テープ28、及びキャリア箔36で構成される全体的なアセンブリのために一様に測定値は、表の最後の行に記載される。製造後の当初の1〜2週間の内にヘイズ値が減少するという測定値の安定性に関する具体的な問題は、全体のシステムで観察された。原則的には、その後、測定値は、経時的に安定を維持した。それぞれの構成要素は、アセンブリの前にはこのような作用は示さなかった。散乱の増加をもたらす初期のヘイズの増加は、全体的なシステムを形成するためにそれぞれの構成要素が組み立てられたときに、気泡が包含されたことに起因と、解釈される。次いで経時的な測定したヘイズ値の減少は、包含された空気が拡散によって漏れることによる。
【0035】
図3において、挿入されたテープカセット10を有する携帯型血糖測定装置診断測定システムを示す。背面側からの試薬層34の測定は、光源(LED42)、及び光検出器(フォトダイオード44)を有する機器における反射光度計の配置による。放射された光ビーム46は、光システム(集光レンズ48)によって、試薬層44の背面側の小さな光点に焦点を合わされる。ここで試薬層44の粒状性は、散乱体としての役割を果たす。この場合、検出器44は、本質的に散乱光のみを検出するように、直接反射する光の部分の反射角の外側である。
【0036】
したがって、システムは、試薬層34が形成するテストフィールドが高い強度で照らされるように配置される。これによって測定光は、試薬と相互作用し、吸収、及び透過に応じて散乱する。有用な散乱光50は、検出の立体角にしたがって、検出器44に衝突する。しかしながら、他の構成要素18、28、および36により散乱、又は反射した干渉光52もまた、検出器で検出される(図3において、光路は、象徴的に簡略化される)。したがって、測定信号の質は、干渉光に対する有用な光の割合から抽出される。照明波長の範囲の屈折率、透過率、吸収率、及び散乱特性に関して、光路に位置する要素の光学特性の上述の調整は、測定信号が必要な質に対応する影響を有する。
【0037】
測定される反射率と、検体の濃度との機能的な関係は、較正曲線で説明できる。したがって、マイクロエレクトロニクスにより制御される測定機器は、決定されたいずれかの反射率に正しい濃度の値を割り当てて、これを表示器に表示する。補正曲線は、上述のテストフィールド配置の試薬と同一の試薬を使用して決定される。したがって、特定の構造から生じる散乱光の一部は、較正に考慮できる。プロセスに関連する種々の干渉要因の変動は、特定の許容値の内部で生じる。これらの干渉要因に許容される許容値は、関連する検体の濃度レベルに対する許容される所定の最大限度から抽出される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
診断テープユニット、具体的にはテープリールとしてスプールに巻かれる、又は巻くことができるテストテープ(12)を有する血糖検査のためのテープカセット(10)であって、移送テープ(18)と、前記移送テープに搭載される複数のテストエレメント(20)とを有し、前記テストエレメント(20)は、分析試薬層(34)と、前記試薬層(34)を支持するキャリア箔(36)と、前記キャリア箔(36)を前記移送テープ(18)に接続する1つの粘着テープ(28)とを有し、前記キャリア箔(36)から見て外側に向く前記試薬層(34)の正面側(24)は、サンプル物質を塗布するように配置され、いずれの場合でも光を透過する前記移送テープ(18)と組み合わせた前記テストエレメント(20)は、前記試薬層(34)の反射光光度測定のための光多層システムを背面側に形成することを特徴とする診断テープユニット。
【請求項2】
前記キャリア箔(36)、前記1つの接着テープ(28)、及び前記移送テープ(18)により形成される前記多層システムの屈折率及び/又は透過率及び/又はヘイズが、所定の許容値の中に調整される請求項1に記載の診断テープユニット。
【請求項3】
いずれの場合でも前記移送テープ(18)、前記キャリア箔(36)、及び前記1つの接着テープ(28)の屈折率は、1.4と1.7の間であり、好適には1.5と1.6の間である請求項1、又は請求項2に記載の診断テープユニット。
【請求項4】
前記多層システムのそれぞれの層の屈折率の最大差異は、0.2であり、好適には0.1である請求項1〜3のいずれか一項に記載の診断テープユニット。
【請求項5】
前記多層システムの全体の屈折率は、1.5である請求項1〜4のいずれか一項に記載の診断テープユニット。
【請求項6】
可視波長範囲において、前記移送テープ(18)、前記1つの接着テープ(28)、及び前記キャリア箔(36)のそれぞれは、80%より大きく、好適には85%から92%の透過率を有する請求項1〜5のいずれか一項に記載の診断テープユニット。
【請求項7】
可視波長範囲において、前記多層システムの全体の透過率は、少なくとも80%である請求項1〜6のいずれか一項に記載の診断テープユニット。
【請求項8】
前記テストテープ(12)の前記テストエレメント(20)の全体における透過許容値は、5%よりも小さい請求項1〜7のいずれか一項に記載の診断テープユニット。
【請求項9】
可視波長範囲において、前記キャリア箔(36)、及び前記1つの接着テープ(28)の光ヘイズは、10%よりも小さく、特に約8%である請求項1〜8のいずれか一項に記載の診断テープユニット。
【請求項10】
可視波長範囲において、前記移送テープ(18)の光ヘイズは、3%よりも小さく、特に約2.5%である請求項1〜9のいずれか一項に記載の診断テープユニット。
【請求項11】
可視波長範囲において、前記多層システムの全体の光ヘイズは、20%より小さく、特に約15%である請求項1〜10のいずれか一項に記載の診断テープユニット。
【請求項12】
前記多層システムのヘイズは、具体的には製造後約1〜2週間である時間間隔に減少し、それ以降は、前記ヘイズは、比較的一定に保たれる請求項1〜11のいずれか一項に記載の診断テープユニット。
【請求項13】
前記テストテープ(12)の前記多層システムの全体のヘイズの許容値は、5%よりも小さい請求項1〜12のいずれか一項に記載の診断テープユニット。
【請求項14】
前記多層の1つの接着テープ(28)は、接着層(32、32´)の双方の側面に提供される透過箔の基材(30)で構成される請求項1〜13のいずれか一項に記載の診断テープユニット。
【請求項15】
前記移送テープ(18)、及び前記キャリア箔(36)は、PETフィルムで構成される請求項1〜14のいずれか一項に記載の診断テープユニット。
【請求項16】
具体的には血液であり、具体的には体液である前記サンプル基材に包含される検体は、相対反射率の測定により決定され、較正データは、測定した反射率の関数として前記検体の濃度が規定される前記テストエレメント(20)に割り当てられる請求項1〜15のいずれか一項に記載の診断テープユニット。
【請求項17】
診断測定システム、具体的には請求項1〜16のいずれか一項に記載の診断テープユニット(10)、及び測定位置に配置される前記テストエレメント(20)の前記試薬層(34)の背面側に向き、光源(42)と、前記多層システムを介して前記試薬層(34)に光源が放射する測定光の直接反射経路の外側に配置される光検出器(44)とを具備する反射光光度計の配置(40)を有する血糖検査の診断測定システム。
【請求項18】
前記光源(42)は、前記試薬層(34)の粒子が拡散体として機能する前記試薬層(34)の背面側に1mm2よりも小さい光点を生成する請求項17に記載の診断測定システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2011−520113(P2011−520113A)
【公表日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−507906(P2011−507906)
【出願日】平成21年5月6日(2009.5.6)
【国際出願番号】PCT/EP2009/055450
【国際公開番号】WO2009/135863
【国際公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【出願人】(591003013)エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー (1,754)
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN−LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
【Fターム(参考)】