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診断装置及びその診断装置を備えた流量制御装置
説明

診断装置及びその診断装置を備えた流量制御装置

【課題】熱式流量センサにおいてどの箇所に不具合が生じているのかを診断することができる診断装置及びその診断装置を備え、自己診断が可能な流量制御装置を提供する。
【解決手段】熱式流量センサ1が出力する第1測定流量値と、前記流量測定機構2が出力する第2測定流量値と、を比較して前記熱式流量センサ1の異常を診断する診断部43と、を備え、前記診断部43が、第1測定流量値と第2測定流量値に基づいて、前記メイン流路ML又は前記センサ流路SLのいずれに詰まりがあるかを診断するように構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱式流量センサの異常を診断する診断装置及びその診断装置を備えた流量制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば半導体の製造においては、様々な種類のガスを所定の流量でチャンバー内に流入させるために、マスフローコントローラ等の流量制御装置が用いられている。このマスフローコントーラは、内部流路に流れる流体の流量を流量センサにより測定し、その測定される測定流量値が目標流量値に追従するように流量制御バルブの開度が制御されるように構成されている。
【0003】
ところで、マスフローコントローラにおいて前記流量制御バルブが正確に制御されていたとしても、前記流量センサにドリフトやサーマルサイフォン現象が発生し、そもそも測定流量値が正確でない場合には前記チャンバー内に目標流量のガスが流入していないことになる。
【0004】
このような問題を解決するために、特許文献1では、前記流量センサの異常の有無を診断する診断部を備えたマスフローコントローラが示されている。このマスフローコントローラは、前記内部流路から分岐し再び当該内部流路に合流するセンサ流路と、前記内部流路において前記センサ流路の分岐点と合流点との間に設けられた層流素子とを具備する熱式流量センサと、前記熱式流量センサの出力する第1測定流量値が目標流量値となるように制御される流量制御バルブと、を備えたものであり、さらに前記層流素子の上流と下流との差圧を測定する差圧センサと、を備えたものである。そして、このマスフローコントローラは、前記熱式流量センサから出力される第1測定流量値と、前記差圧センサから出力される差圧に基づいて算出される第2測定流量値とを比較し、前記熱式流量センサにおける温度ドリフト、あるいは、マスフローコントローラの設置方向等により生じるサーマルサイフォン現象等により生じる流量測定誤差が許容値以上に発生していないかどうかを診断する診断部を備えている。
【0005】
言い換えると、特許文献1のマスフローコントローラは、熱式と差圧式の2系統の流量測定手段を有し、それぞれから出力される第1測定流量値と第2測定流量値とを常に比較することにより、フィードバック制御に用いている測定値が許容値以上の測定誤差が発生していないかどうかを自己診断できるように構成されている。
【0006】
しかしながら、特許文献1では上述したように前記熱式流量センサから出力される測定流量値が単に正しいかどうかのみを第1測定値と第2測定値に基づいて診断しているため、その原因までは診断していない。つまり、特許文献1の診断部から熱式流量センサの測定値に異常があると通知されても、使用者は具体的に何に不具合が生じているのかがわからず、原因がわからないので熱式流量センサの正常化のためにどのように対処すればよいのかが分からないという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許文献US7826986号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上述したような問題を鑑みたものであり、熱式流量センサにおいてどの箇所に不具合が生じているのかを診断することができる診断装置及びその診断装置を備え、自己診断が可能な流量制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すなわち、本発明の診断装置は、流体が流れるメイン流路から分岐して、前記メイン流路に再び合流するセンサ流路と、前記メイン流路において前記センサ流路の分岐点と合流点との間に設けられる第1の流体抵抗と、を具備し、前記センサ流路を流れる流体の温度に基づいて前記メイン流路を流れる流体の流量を測定する熱式流量センサの異常を診断する診断装置であって、前記メイン流路又は前記メイン流路に接続される接続流路を流れる流体の流量を測定する流量測定機構と、前記熱式流量センサが出力する第1測定流量値と、前記流量測定機構が出力する第2測定流量値と、を比較して前記熱式流量センサの異常を診断する診断部と、を備え、前記診断部が、第1測定流量値と第2測定流量値に基づいて、前記メイン流路又は前記センサ流路のいずれに詰まりがあるかを診断するように構成されたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の診断装置を構成するために記録メディア等から既存の装置にインストールされる診断プログラムとしては、流体が流れるメイン流路から分岐して、前記メイン流路に再び合流するセンサ流路と、前記メイン流路において前記センサ流路の分岐点と合流点との間に設けられる第1の流体抵抗と、を具備し、前記センサ流路を流れる流体の温度に基づいて前記メイン流路を流れる流体の流量を測定する熱式流量センサの異常を診断する診断プログラムであって、前記熱式流量センサが出力する第1測定流量値と、前記メイン流路又は前記メイン流路に接続される接続流路を流れる流体の流量を測定する流量測定機構が出力する第2測定流量値と、を比較して前記熱式流量センサの異常を診断する診断部と、を備え、前記診断部が、第1測定流量値と第2測定流量値に基づいて、前記メイン流路又は前記センサ流路のいずれに詰まりがあるかを診断するように構成されたことを特徴とするものが挙げられる。
【0011】
ここで、本発明の特に前記診断部に関する構成は、上述したように熱式流量センサのどこに異常があるのかを診断するという技術課題を解決するために、以下に説明するような現象について本願発明者らが鋭意検討を行った結果初めてなされたものである。
【0012】
例えば、前記熱式流量センサにおいて前記センサ流路が詰まっているとすると、当該センサ流路へ流体が流れ込みにくくなることから、前記層流素子により分流されて、前記センサ流路へと流れる流体の量が正常時よりも少なくなる。従って、前記熱式流量センサから出力される第1測定流量値は実際にメイン流路を流れる実流量値に比べて値が小さくなるため、前記熱式流量センサとは別に前記メイン流路の流量を測定している前記流量測定機構が出力する第2測定流量値よりも小さい値になる。
【0013】
一方、前記メイン流路が詰まっているとすると、前記メイン流路に流れる流量が正常時よりも少なくなり、前記センサ流路に流れる流量は増加することになる。従って、前記熱式流量センサから出力される第1測定流量値は実際にメイン流路を流れる実流量値に比べて値が大きくなるため、前記熱式流量センサとは別に前記メイン流路の流量を測定している前記流量測定機構が出力する第2測定流量値よりも大きな値になる。
【0014】
このような鋭意検討の結果、本願発明者らは前記第1測定流量値と前記第2測定流量値には、メイン流路又はセンサ流路のいずれに詰まりがあるかに関する情報が含まれていることを見出したため、上述したような診断装置を構成することが初めてできたのである。
【0015】
この結果、本発明の診断装置によれば、第1測定流量値と第2測定流量値という簡単な判断基準だけで、単純に熱式流量センサの測定流量値が正しくないということだけでなく、その異常原因まで特定することができる。
【0016】
前記診断装置により、前記メイン流路又は前記センサ流路のいずれに詰まりがあるかを精度よく診断するための具体的な判断基準としては、診断装置は、前記診断部が、前記第1測定流量値が前記第2測定流量値よりも所定値以上小さい場合には、前記センサ流路に詰まりがあると診断し、前記第1測定流量値が前記第2測定流量値よりも所定値以上大きい場合には、前記メイン流路に詰まりがあると診断するように構成されたことを特徴とするものであればよい。なお、上述した前記第1測定流量値及び前記第2測定流量値の大きさの比較方法としては、例えば差分をとる、両方の比を取る等様々な比較方法を含む概念である。
【0017】
比較対象となる流量測定機構の精度及び信頼性を高く保ち、前記熱式流量計の異常の有無を診断するための基準として有効な構成としては、前記流量測定機構が、前記メイン流路中又は前記メイン流路に接続される接続流路にある流体抵抗の上流側圧力及び下流側圧力に基づいて前記メイン流路に流れる流体の流量を測定するように構成されたものであればよい。
【0018】
上述した診断装置を備えることにより流量制御装置単体で、常に流量制御に用いている第1測定流量値が正しいかどうかをチェックして、異常箇所の特定ができる自己診断機能を実現したものとするには、前記メイン流路と、前記メイン流路上に設けられた前記熱式流量センサと、前記メイン流路上に前記熱式流量センサの上流側又は下流側に設けられた流量制御バルブと、前記流量制御バルブの開度を前記熱式流量センサの示す第1測定流量値と目標流量値の偏差が小さくなるように制御する流量制御部と、前記第1の流体抵抗の上流側圧力及び下流側圧力、又は、前記第1の流体抵抗の上流と下流の差圧を測定する圧力測定機構と、を備えた流量制御装置であり、前記流量測定機構が、前記圧力測定機構が示す上流側圧力値及び下流側圧力値、又は、差圧値に基づいて前記第2測定流量値を出力するように構成されたものであればよい。
【0019】
前記流体制御装置内に設けられた圧力測定機構と、流体制御装置が接続される接続配管上にあり、流体制御装置の外部にある部材を利用して、前記診断装置の機能を構成するには、前記メイン流路と、前記メイン流路上に設けられた前記熱式流量センサと、前記メイン流路上に前記熱式流量センサの下流側に設けられた流量制御バルブと、前記流量制御バルブの開度を前記熱式流量センサの示す第1測定流量値と目標流量値の偏差が小さくなるように制御する流量制御部と、前記第1の流体抵抗の上流側圧力を測定する圧力測定機構と、を備えた流量制御装置であり、前記流量測定機構が、前記メイン流路の上流側に接続される接続流路にある第2の流体抵抗の上流側に設けられた1次側圧力センサの出力する第1圧力値と、前記圧力測定機構の出力する第2圧力値に基づいて前記第2測定流量値を出力するように構成されたものであればよい。
【0020】
前記流量制御装置内に圧力測定機構が備わっていない場合でも、前記診断装置を構成するには、前記メイン流路と、前記メイン流路上に設けられた前記熱式流量センサと、前記メイン流路上に前記熱式流量センサの下流側に設けられた流量制御バルブと、前記流量制御バルブの開度を前記熱式流量センサの示す第1測定流量値と目標流量値の偏差が小さくなるように制御する流量制御部と、を備えた流量制御装置であって、前記流量測定機構が、前記メイン流路の上流側に接続される接続流路上にある第2の流体抵抗の近傍に設けられた圧力測定機構の出力する、前記第2の流体抵抗の上流側圧力及び下流側圧力、又は、前記流体抵抗の上流と下流の差圧に基づいて前記第2測定流量値を出力するように構成されたものであればよい。
【発明の効果】
【0021】
このように本発明の診断装置及び流量制御装置によれば、前記熱式流量センサから出力される第1流量測定値と、前記流量測定機構から出力される第2流量測定値とを比較し、センサ流路又はメイン流路のいずれに詰まりがあるかまで診断する事ができ、異常が生じた場合にはすぐに該当箇所への修理等の対応が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の第1実施形態に係るマスフローコントローラの模式的断面図。
【図2】第1実施形態におけるマスフローコントローラの機能ブロック図を含む模式的断面図。
【図3】第1実施形態の変形実施形態に係るマスフローコントローラの模式的断面図。
【図4】本発明の第2実施形態に係るガススティックデザインを示す模式図。
【図5】第2実施形態に係るマスフローコントローラの機能ブロック図を含む模式的断面図。
【図6】本発明の第3実施形態に係るガススティックデザインを示す模式図。
【図7】第3実施形態に係るマスフローコントローラの機能ブロック図を含む模式的断面図。
【図8】本発明の別の実施形態に係る診断装置の構成例を示す模式図。
【図9】本発明の更に別の実施形態に係る診断装置の構成例を示す模式図。
【図10】本発明の他の実施形態に係る診断装置の構成例を示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の第1実施形態について図面を参照しながら説明する。第1実施形態の流量制御装置は、例えば、半導体製造工程において成膜に使用される各種材料ガスを一定流量でチャンバー内へ流入させるために用いられるものである。
【0024】
図1に示すように流量制御装置たるマスフローコントローラ100は、直方体状のブロック体Bの内部にメイン流路MLが形成されており、このブロック体Bの上面に各部材を取り付けることによってメイン流路ML上に上流から順に、第1圧力センサ21、熱式流量センサ1、第2圧力センサ22、流量制御バルブ3を設けてある。さらに、このマスフローコントローラ100は、図2に示すように前記流量制御バルブ3の制御や、各種演算を行う制御機構4を備えており、この制御機構4の演算機能と、第1実施形態の圧力測定機構である前記第1圧力センサ21及び前記第2圧力センサ22と、を用いて前記熱式流量センサ1の診断を行う診断装置200が構成してある。なお、前記制御機構4は、CPU、メモリ、I/Oチャネル、A/D、D/Aコンバータ等を有したいわゆるコンピュータやマイコン等の演算装置であり、前記メモリに格納されたプログラム、特に診断プログラムを実行することにより後述する少なくとも第1測定流量算出部14、流量制御部41、第2測定流量算出部42、診断部43としての機能を発揮するように構成してある。
【0025】
まず、流量制御に関する構成について、各部を説明する。なお、以下の説明において記載する流量は、質量流量又は体積流量いずれであっても構わない。
【0026】
前記熱式流量センサ1は、流体が流れるメイン流路MLから分岐して、前記メイン流路MLに再び合流するセンサ流路SLと、前記メイン流路MLにおいて前記センサ流路SLの分岐点と合流点との間に設けられる第1の流体抵抗である層流素子11と、を具備し、前記センサ流路SLを流れる流体の温度に基づいて前記メイン流路MLを流れる流体の流量を算出する第1流量算出部とを備えたものである。
【0027】
前記センサ流路SLは、前記メイン流路MLに対してU字状の金属細管を立設し、その外側に2つの温度センサ12、13を巻き付けてある。前記第1測定流量算出部14は、前記センサ流路SL内を流れる流体により熱が上流側から下流側へと移送されることで生じる、この2つの温度センサ12、13で測定される温度差に基づいて、前記メイン流路MLを流れる流体の流量を算出し、第1流量測定値として外部へと出力するよう構成してある。なお、前記第1流量算出部は、以下の式に基づいて第1流量測定値を算出する。
【0028】
【数1】

【0029】
ここで、Q:熱式流量センサ1により測定される流量、T:上流側の温度センサ12で測定される流体の温度、T:下流側の温度センサ13で測定される流体の温度、k:流量変換係数であり、前記第1圧力センサ21で測定されるマスフローコントローラ100の上流側圧力により定まる係数、流体の温度、マスフローコントローラ100毎に固有の係数の積である。
【0030】
前記層流素子11は、流体が流れる方向とは垂直な方向、すなわち、前記ブロック体Bの上下方向に、例えば薄板部材を複数枚重ねて前記メイン流路MLを塞ぐように設けて構成してある。この層流素子11は、前記センサ流路SLと前記メイン流路MLとの間で所定の比率で流体を流すためのものである。
【0031】
前記流量制御バルブ3は、例えばソレノイドバルブやピエゾバルブ等の印加する電圧値に比例してその開度を制御可能なものである。
【0032】
前記制御機構4は、流量制御に関わる構成として、前記流量制御部41は、前記熱式流量センサ1から出力される第1流量測定値が予め定められた目標流量値となるように前記流量制御バルブ3の開度を制御する流量制御部41としての機能を発揮する。より具体的には、前記流量制御部41は、前記第1流量測定値と前記目標流量値の偏差をフィードバックすることにより、前記流量制御バルブ3に印加する電圧値を出力するものである。また、例えば、前記診断装置200により前記熱式流量センサ1に異常があると診断された場合には、前記流量制御バルブ3へのフィードバック制御を中止し、全閉指令を前記流量制御バルブ3に入力するようにしても構わない。
【0033】
次に前記マスフローコントローラ100が備える前記診断装置200に関する構成について各部について説明する。
【0034】
前記診断装置200は、前記熱式流量センサ1とは別系統で前記メイン流路MLを流れる流体の流量を測定する流量測定機構2と、前記熱式流量センサ1から出力される第1流量測定値と、前記流量測定機構2から出力される第2流量測定値とに基づいて前記熱式流量センサ1の異常を診断する診断部43と、から構成してある。なお、以下の説明に用いる図面では、診断装置200を点線で囲うことにより図示している。また、制御機構4に関しても想像線で囲うことにより図示している。
【0035】
前記流量測定機構2は、前記層流素子11を流体抵抗Rとしてその上流と下流で生じる差圧に基づいて前記メイン流路MLに流れる流量を測定するものである。より具体的には、前記流量測定機構2は、前記第1圧力センサ21と、流体抵抗Rである前記層流素子11と、前記第2圧力センサ22で構成される圧力測定機構と、前記第1圧力センサ21が示す上流側圧力と前記第2圧力センサ22の示す下流側圧力に基づいて第2測定流量値を算出する第2測定流量算出部42とから構成してある。
【0036】
前記圧力測定機構は、前記第2測定流量算出部42で用いられる差圧を測定するために、前記熱式流量センサ1において、各流路に分流させるために用いている層流素子11を流体抵抗Rとして利用している。つまり、前記メイン流路MLに別途リストリクタ等を流体抵抗Rとして設ける必要が無く、使用する部品を共通化することで部品点数の低減を図っている。
【0037】
前記第2測定流量算出部42は、前記制御機構4の演算機能を利用して構成してあるものであり、以下に示すような式に基づいて前記熱式流量センサ1とは別の手法で流量を算出するものである。
【0038】
【数2】

【0039】
ここで、Q:第2測定流量値 P:第1圧力センサ21で測定される上流側圧力、P:第2圧力センサ22で測定される下流側圧力、g:重力加速度γ:流体の比重量、k:粘性係数と流体温度の積である。
【0040】
また、前記第2測定流量算出部42は、差圧ではなく前記第1圧力センサ21と、前記第2圧力センサ22で測定されるそれぞれの圧力を用い、以下の式により流量を算出するものであっても構わない。
【0041】
【数3】

【0042】
ここで、k3:粘性係数、ガス温度、下流側圧力P2により定まる係数の積である。
【0043】
前記診断部43は、常時前記第1測定流量値と前記第2測定流量値との差分を演算して比較を行なって入る。例えば、サンプリング周期ごとに各測定流量値が出力される度に前記差分は演算される。そして、この診断部43は前記熱式流量センサ1から出力される前記第1測定流量値が前記流量測定機構2から出力される前記第2測定流量値よりも所定値以上小さい場合には、前記センサ流路SLに詰まりがあると診断し、前記第1測定流量値が前記第2測定流量値よりも所定値以上大きい場合には、前記メイン流路MLに詰まりがあると診断するように構成してある。ここで、所定値とはゼロよりも大きい値であって予め定めた閾値である。前記所定値は、例えば前記熱式流量センサ1又は前記流量測定機構2から出力される値に重畳するノイズの大きさよりも大きい値に設定してあり、ノイズによって誤診断が発生しないようにしてある。また、この所定値は設定される目標流量値の近傍における前記熱式流量センサ1、前記流量測定機構2の出力特性に応じて設定してもよい。例えば、流量制御において許容できる程度の詰まりによって生じる各測定流量値の差では異常であると診断されないように前記所定値を設定してもよい。
【0044】
次にセンサ流路SL又はメイン流路MLのいずれかに詰まりが発生した場合に、第1測定流量値及び第2測定流量値の大小関係がどのように変化するかについて説明する。
【0045】
前記熱式流量センサ1において前記センサ流路SLが詰まっているとすると、当該センサ流路SLへ流体が流れ込みにくくなることから、前記層流素子11により分流されて、前記センサ流路SLへと流れる流体の量が正常時よりも少なくなる。従って、前記熱式流量センサ1から出力される第1測定流量値は実際にメイン流路MLを流れる実流量値に比べて値が小さくなるため、前記熱式流量センサ1とは別に前記メイン流路MLの流量を測定している前記流量測定機構2が出力する第2測定流量値よりも小さい値になる。
【0046】
一方、前記メイン流路MLが詰まっているとすると、前記メイン流路MLに流れる流量が正常時よりも少なくなり、前記センサ流路SLに流れる流量は増加することになる。従って、前記熱式流量センサ1から出力される第1測定流量値は実際にメイン流路MLを流れる実流量値に比べて値が大きくなるため、前記熱式流量センサ1とは別に前記メイン流路MLの流量を測定している前記流量測定機構2が出力する第2測定流量値よりも大きな値になる。
【0047】
このような現象を前記診断部43は前記熱式流量センサ1と前記流量測定機構2から出力される各測定流量値の大小関係から捉え、センサ流路SL又はメイン流路MLのいずれに詰まりが発生しているかを診断することができる。
【0048】
従って、第1実施形態の診断装置200及びその診断装置200を備えたマスフローコントローラ100によれば、前記熱式流量センサ1の異常を検知し、しかもセンサ流路SLとメイン流路MLのどちらに詰まりが発生しているのかまで診断することができる。しかして、復旧作業前から異常箇所がどこであるかを使用者は把握できるので、試行錯誤を繰り返すことなく正しい手順で復旧作業を進めることが可能となる。また、第1実施形態のマスフローコントローラ100は自身の測定流量値が正しいかどうか診断することができる自己診断機能を有することになり、流量制御の信頼性を高めることができる。
【0049】
また、第1実施形態では、前記流量測定機構2を構成する前記第1圧力センサ21が、前記メイン流路MLから前記センサ流路SLが分岐する分岐点よりも上流に設けられており、前記第2圧力センサ22が前記センサ流路SLの前記メイン流路MLに合流する合流点よりも下流に設けられているので、前記流量測定機構2は、分流する前の前記メイン流路MLを流れる流体の圧力から流量を測定することができる。従って、前記メイン流路MLを流れる流体の流量を直接測定することができ、測定誤差を小さくすることができる。例えば、第1圧力センサ21と第2圧力センサ22を分岐点と合流点の間に設けた場合は、前記センサ流路SLに分流される流量を考慮して補正することになり、ノイズ等による流量誤差が補正で拡大される恐れがあるが、第1実施形態ではそのような事態が生じることがない。また、前記第1圧力センサ21及び前記第2圧力センサ22が前記マスフローコントローラ100内、すなわち、ブロック体B上に取り付けられ、前記メイン流路MLでの流体の圧力を測定するように構成されており、前記熱式流量センサ1と近傍にあるので、時間遅れをほとんど生じさせることなく、略同じ流体を測定することができる。つまり、第1測定流量値と第2測定流量値との間には略時間遅れがなく、これらの値は略同一の流体の流量値であるから、各流路での詰まり以外の影響による測定誤差が小さくすることができ、前記診断部43において信頼度の高い診断を行うことができる。
【0050】
第1実施形態の変形実施形態について説明すると、図3に示すように前記流量測定機構2及び圧力測定機構が、第1圧力センサ21、第2圧力センサ22を用いたものではなく、前記層流素子11の上流側と下流側を連通する配管上に設けられた差圧センサ24であっても構わない。この差圧センサ24から出力される差圧に基づき、前記第2測定流量算出部42が、前記式数1等から第2測定流量値を算出すれば、前記診断部43による熱式流量センサ1の診断を同様に行うことができる。
【0051】
また、第1実施形態では前記第1測定流量値と前記第2測定流量値の差分を取ることにより大小の比較を行っていたが、例えば、両者の比を取ることにより大小を比較しても構わない。具体的には第1測定流量値を第2測定流量値で割った際の商が予め定めた所定値よりも大きいか小さいかにより前記診断部が診断を行うようにすればよい。さらに、前記第1実施形態では、各圧力センサと熱式流量センサは流量制御バルブの上流側に設けられていたが、例えば、各圧力センサと熱式流量センサが流量制御バルブの下流側に設けられていてもよい。加えて、前記層流素子11は、オリフィス等のその他の流体抵抗を代わりに用いても構わない。
【0052】
次に第2実施形態の診断装置200及びその診断装置200を備えたマスフローコントローラ100について説明する。下の説明では、第1実施形態で示した各部材と対応する部材については同じ符号を付し、第1実施形態とは異なる点についてのみ詳細に記述することとする。
【0053】
前記第1実施形態のマスフローコントローラ100は、2つの流量測定手法をマスフローコントローラ100内に搭載したものであったが、第2実施形態では、前記マスフローコントローラ100が設置されるガススティックデザイン(配管系全体)と、前記マスフローコントローラ100内の一部の機能を利用して診断装置200を構成している。
【0054】
図4に示すように、従来のガススティックデザインでは、上流から順にレギュレータ、圧力センサ、第1空圧弁、パージガス導入用の第2空圧弁、マスフローコントローラ100、第3空圧弁、第4空圧弁という順で各機器が接続されている。ここで、各機器は、ガスパネルと呼ばれる内部に流路が形成された板状の部材で互いの底面が接続されて内部で連通しており、前記マスフローコントローラ100内のメイン流路MLの上流に接続される接続流路CLが形成されている。また、前記マスフローコントローラとしては、メイン流路上に熱式流量センサと流量制御バルブのみが設けてあるものである。
【0055】
第2実施形態の診断装置200は、従来のガススティックデザインにおける前記圧力センサを、後段に第2の流体抵抗であるリストリクタRが付属した1次側圧力センサ23に変更するとともに、従来のマスフローコントローラ100から上流側圧力を検知するための第1圧力センサ21を熱式流量センサ1の前段に設けた、いわゆるPIマスフローコントローラに変更している。なお、第2の流体抵抗としては、接続流路CR内に設けられた単体のリストリクタRでも、図示するように接続流路CRに対して設けられたバイパス流路上にリストリクタRが設けられたものであってもかまわない。
【0056】
図5の模式図に示すように、第2実施形態の診断装置200は、マスフローコントローラ100の外部にあるリストリクタRが付属した1次側圧力センサ23と、マスフローコントローラ100内の第1圧力センサ21を利用して流量測定機構2を構成し、前記熱式流量センサ1とは別系統で流量測定を行うようにしている。
【0057】
より具体的には、前記流量測定機構2は、前記接続流路CL中にある流体抵抗Rである前記リストリクタRにより生じる圧力変化を前記1次側圧力センサと、前記第1圧力センサ21により測定するようにしてある。つまり前記1次側圧力センサ21が出力する圧力値を上流側圧力値、前記第1圧力センサ21が出力する圧力値を下流側圧力値として前述した式数2又は式数3等に基づき、前記第2測定流量算出部42が、第2測定流量値を算出する。そして、前記診断部43は、前記熱式流量センサ1から出力される第1測定流量値と前述した構成により算出される第2測定流量値との大小関係を比較することにより当該熱式流量センサ1の診断を行うことができる。
【0058】
第2実施形態の診断装置200及びこの診断装置200を備えたマスフローコントローラ100であれば、前記マスフローコントローラ100単体では熱式流量センサ1以外の系統で流量を測定することができなかったとしても、前記接続流路CL上にある部材を利用して比較のための第2測定流量値を算出でき、熱式流量センサ1の異常について診断できる。このようなことが可能となるのは、前記接続流路CLとメイン流路MLがつながっており、それぞれに流れる流量は略等しい事と、前記リストリクタを設けることによりマスフローコントローラ100の外部にある1次側圧力センサとマスフローコントローラ100の内部にある第1圧力センサ21との間で差圧を生じさせていることに起因している。
【0059】
次に第3実施形態について説明する。以下の説明では、第1実施形態で示した各部材と対応する部材については同じ符号を付し、第1実施形態とは異なる点についてのみ詳細に記述することとする。
【0060】
第3実施形態の診断装置200は、マスフローコントローラ100内に圧力センサが存在しない場合でもその機能を実現することができるものである。
【0061】
第3実施形態では、図6に示すように従来のガススティックデザインから圧力センサと第1空圧弁を、差圧計24と空圧弁71が一体となった差圧計モジュール8に置き換えることにより、前記診断装置200を構成するものである。
【0062】
より具体的には、前記流量測定機構2を構成する圧力測定機構及び第2測定流量算出部42は、前記マスフローコントローラ100内には存在せず、接続流路CL上に設けられた差圧計モジュール8内に存在することになる。前記差圧計モジュールは、直方体状のブロック体の流路に、流体抵抗であるリストリクタRと、前記リストリクタRの上流と下流を連通する配管上に設けられた差圧計24と、空圧弁71と、前記差圧計24から出力される差圧に基づいて第2測定流量値を算出する前記第2測定流量算出部42とを備えたものである。
【0063】
このように第3実施形態であれば、マスフローコントローラ100内に圧力計が無くても、その上流に接続される接続流路CL上に設けられた部材を用いて、熱式流量センサ1とは別系統で流量を測定することができる。従って、このような簡単な構成のマスフローコントローラ100であっても、前記熱式流量センサ1の異常の診断を第2流量測定値により行うことができるようになる。
【0064】
その他の実施形態について説明する。
【0065】
前記各実施形態においては、診断対象であるメイン流路ML及びセンサ流路SLを有するマスフローコントローラ100内には、層流素子11が1つだけ設けられたものを示していたが、前記マスフローコントローラ100内に、層流素子11と流体抵抗Rがそれぞれ1つずつ設けられており、前記熱式流量センサ1は層流素子11に基づき、流量測定機構2は流体抵抗Rに基づいて流量測定するようにそれぞれ独立に流量を測定可能に構成されていてもよい。すなわち、診断装置200が、同一のマスフローコントローラ100内に設けられた層流素子11から測定される第1測定流量と、流体抵抗Rから測定される第2測定流量に基づいて、前記実施形態と同様にメイン流路ML及びセンサ流路SLのいずれに詰まりがあるかを診断するように構成しても構わない。
【0066】
また、前記各実施形態では第1圧力センサ21及び第2圧力センサ22は、概略直方体形状のブロック体Bの上面に設置されていたが、例えば図8に示すように、ブロック体Bの下面及び上面に第1圧力センサ21、第2圧力センサ22を収容するための第1凹部、第2凹部を形成し、前記第1凹部及び第2凹部の底面を接続するようにメイン流路MLの一部を形成するとともに、第1凹部及び第2凹部間において流体抵抗Rを配置するようにしてもよい。
【0067】
より具体的には、図8に示すように前記マスフローコントローラ100が、ブロック体Bの下面か上面に向かって流れるメイン流路ML上に流量測定機構2が形成してあるものが挙げられる。すなわち、第2流量測定値を測定するための前記流量測定機構2は、上流から下流にむかって順番に(ブロック体Bの下面から上面に向かって順番に)、ブロック体Bの下面に形成された第1凹部に収容された第1圧力センサ21と、ブロック体Bの内部に設置された流体抵抗Rと、ブロック体Bの上面に形成された第2凹部に収容された第2圧力センサ22とから構成したものである。図8に示したマスフローコントローラ100は、このような構成の流量測定機構2と、流量制御バルブ3と、熱式流量センサ1とを備えたものであり、各部材のメイン流路MLに対する配置は適宜変更しても構わない。例えば、図8(a)に示すように上流から順番に、流量測定機構2、流量制御バルブ3、熱式流量センサ1の順番で設けてもよいし、図8(b)のように流量測定機構2、熱式流量センサ1、流量制御バルブ3の順番で設けてもよい。さらに、図8(c)に示すように、流量制御バルブ3、流量測定機構2、熱式流量センサ1の順番で設けてもよい。
【0068】
また、図9に示すように1つのマスフローコントローラ100内に層流素子11と流体抵抗Rをそれぞれ設けたものであっても、前記各実施形態のように圧力センサ21、22をブロック体Bの上面に設置するものであっても構わない。より具体的には、図9に示すように、ブロック体Bの内部に設けられた流体抵抗Rの上流側と下流側の圧力を測定できるように、第1圧力センサ21と流体抵抗Rの上流側とを接続するとともに、第2圧力センサ22と流体抵抗Rの下流側とを接続するようにして流体測定機構2を構成しても構わない。
【0069】
さらに図9に示すマスフローコントローラ100の構成例について説明すると、図9(a)に示すように、マスフローコントーラ100の上流側圧力の変動を測定するための初段圧力センサ23と、熱式流量センサ1と、流量制御バルブ3と、流量測定機構2と、を上流からこの順番で設けたものであっても構わない。また、図9(b)のように、熱式流量センサ1、流量測定機構2、流量制御バルブ3の順番で設けてもよいし、図9(c)のように流量制御バルブ3、熱式流量センサ1、流量測定機構2の順番で設けても構わない。
【0070】
加えて、流量測定機構2の他の変形例としては、図8、図9に示した実施形態のように、流体抵抗Rだけを第1圧力センサ21と第2圧力センサ22とで挟むように、各圧力センサ21、22を流体抵抗Rの上流と下流に設けるのではなく、図10に示すように第1圧力センサ21と第2圧力センサ22との間に、層流素子Lと流体抵抗Rとが挟まれるように設けても構わない。このようなものであっても、流体測定機構2により第2流量測定値を測定することができ、前記診断機構200によりメイン流路ML、センサ流路SLのいずれに詰まりが発生しているのかについて診断することができる。
【0071】
さらに、図10に示すようにマスフローコントローラ100に設けられる圧力センサ21、22等の部材は、必ずしもブロック体Bの上面だけに取りけられるものではなく、例えばブロック体Bの下面に取り付けられるものであっても構わない。このようにして、マスフローコントローラ100における各機器の物理的な干渉を防ぐとともに自由なレイアウトが可能となるので、マスフローコントローラ100の大きさをコンパクトにし、使用条件に合わせやすくすることができる。
【0072】
また、図10のようなマスフローコントローラ100の各部材の配列順も変更しても構わない。より具体的には、図10(a)に示すように、ブロック体Bの上面に設けられた第1圧力センサと、流体抵抗Rと、熱式流量センサ1と、ブロック体Bの下面に取り付けられた第2圧力センサ22と、流体制御バルブ3と、をこの順番で上流から順に設けたものであってもよい。
【0073】
さらに、図10(b)のように、流量制御バルブ3、ブロック体Bの下面に取り付けられた第1圧力センサ21、熱式流量センサ1、流体抵抗R,ブロック体Bの下面に取り付けられた第2圧力センサ22の順番で上流から順に設けてもよい。
【0074】
以上に示したような、流体抵抗R、層流素子11をそれぞれ備えたマスフローコントローラ100であっても、第1測定流量、第2測定流量をそれぞれ別系統で測定して、診断装置200を構成することができ、メイン流路MLとセンサ流路SLのいずれに詰まりが発生しているかを診断することができる。
【0075】
また、図8乃至図10で示したもので実施例以外であっても同様に故障診断を行える。例えば、前記初段圧力センサ22に関しては、どの実施形態においても設けても構わない。加えて、メイン流路MLに対して上流から下流に順番に配置される各部材については、各部材はブロック体Bの上面又は下面等どの面に配置されるものであっても構わない。より具体的には、流量制御バルブ3がブロック体Bの下面に取り付けられてもよいし、第1圧力センサ21と第2圧力センサ22が、上面、下面いずれに取り付けられるものであっても構わない。さらに、ブロック体Bの側面に各部材が取り付けられても構わない。要するに、図8乃至図10で示された実施形態のように、流体が各部材を通過する順番さえ変わらないのであれば、各部材がブロック体Bのいずれに面に取り付けられても構わない。
【0076】
前記各実施形態での比較のための流量を測定する流量測定機構の構成としては2つの圧力センサを用いたものと、差圧センサを用いたものを例示したが、どの実施形態においても2つの圧力センサの代わりに差圧センサを用いる、あるいは、差圧センサの代わりに2つの圧力センサを用いても構わない。さらに、マスフローコントローラ内に設けられた熱式流量センサの比較対象として各実施形態では流体の圧力から流量を算出する場合について記載したが、その他の方法で算出された流量を比較対象としても構わない。例えば、第2測定流量値が診断対象である熱式流量センサ以外の熱式流量センサから出力されたものであっても構わない。
【0077】
第2及び第3実施形態では、前記マスフローコントローラ内で熱式流量センサ以外の手段で第2測定流量値を取得する場合、接続流路中にある圧力センサと、流体抵抗を利用していたが、流体抵抗を接続流路中に設けなくもよい。例えば、前記マスフローコントローラが、上流から熱式流量センサ、第2圧力センサ、流量制御バルブの順で各部材が設けられている場合、接続流路に設けられた1次側圧力センサと、第2圧力センサにより、前記熱式流量センサの層流素子により生じる圧力変化を測定し、第2測定流量値を前記流量測定機構が出力するようにしても構わない。また、前記診断部は、第1測定流量値と第2測定流量値との間に生じる時間遅れを補正した上で、前記熱式流量センサの診断を行うようにしても構わない。また、前記診断部による診断は第1測定流量値と第2測定流量値の比較方法については、各測定流量値の大きさに基づいたものであればよく、差分や商だけに限られるものではない。
【0078】
また、既存のガススティックデザインにおいて、流量制御や各種演算を行っているコンピュータに対して、前記診断部の機能を実現するプログラムをインストールし、診断装置としての機能を追加しても構わない。
【0079】
前記各実施形態では、熱式流量センサで測定された第1流量測定値に基づいて、前記流量制御バルブの開度を制御するように構成されていたが、例えば、前記流量測定機構で測定される第2流量測定値に基づいて前記流量制御バルブの開度を制御するようにしても構わない。要するに、前記流量制御バルブにフィードバックされる測定値は、熱式流量センサで測定される第1流量測定値に限られず、様々な方法で測定される第2流量測定がフィードバックされるようにしても構わない。
【0080】
その他、本発明の趣旨に反しない限りにおいて様々な変形や実施形態の組み合わせを行っても構わない。
【符号の説明】
【0081】
100・・・マスフローコントローラ(流量制御装置)
200・・・診断装置
ML ・・・メイン流路
SL ・・・センサ流路
1 ・・・熱式流量センサ
2 ・・・流量測定機構
3 ・・・流量制御バルブ
41 ・・・流量制御部
42 ・・・第2測定流量算出部
43 ・・・診断部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体が流れるメイン流路から分岐して、前記メイン流路に再び合流するセンサ流路と、前記メイン流路において前記センサ流路の分岐点と合流点との間に設けられる第1の流体抵抗と、を具備し、前記センサ流路を流れる流体の温度に基づいて前記メイン流路を流れる流体の流量を測定する熱式流量センサの異常を診断する診断装置であって、
前記メイン流路又は前記メイン流路に接続される接続流路を流れる流体の流量を測定する流量測定機構と、
前記熱式流量センサが出力する第1測定流量値と、前記流量測定機構が出力する第2測定流量値と、を比較して前記熱式流量センサの異常を診断する診断部と、を備え、
前記診断部が、第1測定流量値と第2測定流量値に基づいて、前記メイン流路又は前記センサ流路のいずれに詰まりがあるかを診断するように構成されたことを特徴とする診断装置。
【請求項2】
前記診断部が、前記第1測定流量値が前記第2測定流量値よりも所定値以上小さい場合には、前記センサ流路に詰まりがあると診断し、前記第1測定流量値が前記第2測定流量値よりも所定値以上大きい場合には、前記メイン流路に詰まりがあると診断するように構成された請求項1記載の診断装置。
【請求項3】
前記流量測定機構が、前記メイン流路中の前記第1の流体抵抗又は前記メイン流路に接続される接続流路にある第2の流体抵抗の上流側圧力及び下流側圧力に基づいて前記メイン流路に流れる流体の流量を測定するように構成された請求項1又は2記載の診断装置。
【請求項4】
請求項3記載の診断装置と、前記メイン流路と、前記メイン流路上に設けられた前記熱式流量センサと、前記メイン流路上に前記熱式流量センサの上流側又は下流側に設けられた流量制御バルブと、前記流量制御バルブの開度を前記熱式流量センサの示す第1測定流量値と目標流量値の偏差が小さくなるように制御する流量制御部と、前記第1の流体抵抗の上流側圧力及び下流側圧力、又は、前記第1の流体抵抗の上流と下流の差圧を測定する圧力測定機構と、を備えた流量制御装置であり、
前記流量測定機構が、前記圧力測定機構が示す上流側圧力値及び下流側圧力値、又は、差圧値に基づいて前記第2測定流量値を出力するように構成された流量制御装置。
【請求項5】
請求項3記載の診断装置と、前記メイン流路と、前記メイン流路上に設けられた前記熱式流量センサと、前記メイン流路上に前記熱式流量センサの下流側に設けられた流量制御バルブと、前記流量制御バルブの開度を前記熱式流量センサの示す第1測定流量値と目標流量値の偏差が小さくなるように制御する流量制御部と、前記第1の流体抵抗の上流側圧力を測定する圧力測定機構と、を備えた流量制御装置であり、
前記流量測定機構が、前記メイン流路の上流側に接続される接続流路にある第2の流体抵抗の上流側に設けられた1次側圧力センサの出力する第1圧力値と、前記圧力測定機構の出力する第2圧力値に基づいて前記第2測定流量値を出力するように構成された流量制御装置。
【請求項6】
請求項3記載の診断装置と、前記メイン流路と、前記メイン流路上に設けられた前記熱式流量センサと、前記メイン流路上に前記熱式流量センサの下流側に設けられた流量制御バルブと、前記流量制御バルブの開度を前記熱式流量センサの示す第1測定流量値と目標流量値の偏差が小さくなるように制御する流量制御部と、を備えた流量制御装置であり、
前記流量測定機構が、前記メイン流路の上流側に接続される接続流路上にある第2の流体抵抗の近傍に設けられた圧力測定機構の出力する、前記第2の流体抵抗の上流側圧力及び下流側圧力、又は、前記第2の流体抵抗の上流と下流の差圧に基づいて前記第2測定流量値を出力するように構成された流量制御装置。
【請求項7】
流体が流れるメイン流路から分岐して、前記メイン流路に再び合流するセンサ流路と、前記メイン流路において前記センサ流路の分岐点と合流点との間に設けられる第1の流体抵抗と、を具備し、前記センサ流路を流れる流体の温度に基づいて前記メイン流路を流れる流体の流量を測定する熱式流量センサの異常を診断する診断プログラムであって、
前記熱式流量センサが出力する第1測定流量値と、前記メイン流路又は前記メイン流路に接続される接続流路を流れる流体の流量を測定する流量測定機構が出力する第2測定流量値と、を比較して前記熱式流量センサの異常を診断する診断部と、を備え、
前記診断部が第1測定流量値と第2測定流量値に基づいて、前記メイン流路又は前記センサ流路のいずれに詰まりがあるかを診断するように構成されたことを特徴とする診断プログラム。





【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−237733(P2012−237733A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−178768(P2011−178768)
【出願日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【出願人】(000127961)株式会社堀場エステック (88)
【Fターム(参考)】