説明

評価装置、方法及びプログラム

【課題】対象物を評価したユーザの信頼度を、その後同じ対象物に他者が付与した評価に連動させること。
【解決手段】コンピュータに次の各処理を行わせる。ユーザを識別して対象物への評価を受け付けさせる。前記対象物に対応付けられている評価値を、受け付けた今回の評価と、そのユーザに付与されている信頼度と、に基づいて更新させる。各対象物と、それを評価したユーザと、そのユーザによる評価と、を関連付けた評価履歴データを所定の評価履歴記憶手段に記憶させる。前記評価履歴データから、今回の評価にかかる前記対象物を過去に評価したユーザと、そのユーザがその対象物に付与した過去の評価と、を抽出させる。前記過去に評価したユーザに対応付けられている信頼度を、前記過去の評価と前記今回の評価との異同に基づいて更新させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対象物にかかるユーザの評価に関する。
【背景技術】
【0002】
商品やコンテンツなどの対象物に対して、それを使用または利用したユーザからの評価をサーバなどのコンピュータで受け付け、これら評価を、ユーザによる対象物の選択や、サービス提供者が対象物をランキングする指標などに用いる技術分野があり(例えば、非特許文献1参照)、その発達が近年目覚しい。この種の技術分野において、評価する側のユーザにも一種の評価(本出願において「信頼度」と呼ぶ)を付与し、対象物の評価精度を維持改善する試みも提案されている。その一例として、コンテンツに評価を付与するだけでなく、コンテンツを評価したユーザにも評価(信頼度)を付与する提案がある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−241983号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】ヤフー株式会社、「Yahoo!グルメ(ヘルプ − お店情報の見方)」、[online]、[2010年2月17日検索]、インターネット〈URL: http://help.yahoo.co.jp/help/jp/gourmet/restaurant/restaurant-09.html>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記の特許文献1では、ユーザの信頼度は、コンテンツを評価した数や、コンテンツへの評価を他のユーザがどう評価したかに基づいて付与される。このため、ユーザの信頼度が、コンテンツ自体への評価と連動しておらず、肝心なコンテンツ評価精度の維持改善につながりにくいという課題があった。
【0006】
また、コンテンツへの評価をより普遍的で有用なものとするには、各ユーザによる評価はそのユーザの信頼度で重み付けして反映させることが望ましく、ユーザの信頼度が変動すれば過去に行った評価にもそれが反映されることが望ましい。しかし、従来では、コンテンツへの評価の重み付けには、コンテンツを評価する時点におけるユーザの信頼度を用いていた。このため、コンテンツを評価した後でユーザの信頼度が変化しても、過去にしたコンテンツの評価に最新の信頼度を反映できないという課題もあった。
【0007】
上記の課題に対し、本発明の目的は、対象物を評価したユーザの信頼度を、その後同じ対象物に他者が付与した評価に連動させることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的をふまえ、本発明の一態様(1)は、対象物への評価を受け付ける評価装置において、ユーザを識別して対象物への評価を受け付ける評価受付手段と、前記対象物に対応付けられている評価値を、受け付けた今回の評価と、そのユーザに付与されている信頼度と、に基づいて更新する評価値更新手段と、各対象物と、それを評価したユーザと、そのユーザによる評価と、を関連付けた評価履歴データを記憶する評価履歴記憶手段と、前記評価履歴データから、今回の評価にかかる前記対象物を過去に評価したユーザと、そのユーザがその対象物に付与した過去の評価と、を抽出する抽出手段と、前記過去に評価したユーザに対応付けられている信頼度を、前記過去の評価と前記今回の評価との異同に基づいて更新する信頼度更新手段と、を有することを特徴とする。
【0009】
上記態様を方法として捉えた態様(3)は、コンピュータが、対象物への評価を受け付けて処理する評価方法において、コンピュータが、ユーザを識別して対象物への評価を受け付ける評価受付ステップと、コンピュータが、前記対象物に対応付けられている評価値を、受け付けた今回の評価と、そのユーザに付与されている信頼度と、に基づいて更新する評価値更新ステップと、コンピュータが、各対象物と、それを評価したユーザと、そのユーザによる評価と、を関連付けた評価履歴データを記憶する評価履歴記憶ステップと、コンピュータが、前記評価履歴データから、今回の評価にかかる前記対象物を過去に評価したユーザと、そのユーザがその対象物に付与した過去の評価と、を抽出する抽出ステップと、コンピュータが、前記過去に評価したユーザに対応付けられている信頼度を、前記過去の評価と前記今回の評価との異同に基づいて更新する信頼度更新ステップと、を含むことを特徴とする。
【0010】
上記態様をコンピュータ・プログラムとして捉えた態様(4)は、コンピュータを制御することにより対象物への評価を受け付けて処理させるコンピュータ・プログラムである評価プログラムであって、前記コンピュータに、ユーザを識別して対象物への評価を受け付けさせ、前記コンピュータに、前記対象物に対応付けられている評価値を、受け付けた今回の評価と、そのユーザに付与されている信頼度と、に基づいて更新させ、前記コンピュータに、各対象物と、それを評価したユーザと、そのユーザによる評価と、を関連付けた評価履歴データを所定の評価履歴記憶手段に記憶させ、前記コンピュータに、前記評価履歴データから、今回の評価にかかる前記対象物を過去に評価したユーザと、そのユーザがその対象物に付与した過去の評価と、を抽出させ、前記コンピュータに、前記過去に評価したユーザに対応付けられている信頼度を、前記過去の評価と前記今回の評価との異同に基づいて更新させることを特徴とする。
【0011】
本発明では、上記のように、対象物に評価が投稿されると、その対象物を過去に評価したユーザとそのときの評価を抽出し、過去の評価と今回の評価との異同に応じて、過去に評価したユーザの信頼度を更新する。これにより、対象物を評価したユーザの信頼度を、その後同じ対象物に他者が付与した評価に連動させることになり、現在のユーザの信頼度を高精度に表示することが可能になる。
【0012】
本発明の他の態様(2)は、上記いずれかの態様において、ユーザの信頼度が更新された場合、前記評価履歴データに基づいて、その信頼度を基礎として対象物に付与されていた評価値を特定し、その評価値を更新された信頼度に基づいて更新する再計算手段を有することを特徴とする。
【0013】
このように、対象物への評価により、過去に評価していたユーザの信頼度が変化した場合、その信頼度を基礎としていた対象物の評価値にその変化を反映させることにより、対象物の評価値を常に最新の信頼度に基づいて高精度に維持、表示することが可能になる。
【0014】
なお、上記の各態様とは異なるカテゴリ(装置に対し方法、方法に対しプログラムなど)や、以下に説明するさらに具体的な各態様も本発明に含まれる。異なるカテゴリについては、「手段」を「ステップ」のように適宜読み替えるものとする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、対象物を評価したユーザの信頼度を、その後同じ対象物に他者が付与した評価に連動させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態の構成を示す機能ブロック図。
【図2】本発明の実施形態で用いる情報(データ)を例示する図。
【図3】本発明の実施形態における処理手順を示すフローチャート。
【図4】本発明の実施形態において評価を受け付ける画面の一例を示す図。
【図5】本発明の実施形態における評価の信頼度への反映を例示する概念図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、本発明を実施するための形態(「実施形態」と呼ぶ)について、図に沿って説明する。なお、背景技術や課題などで既に述べた内容と共通の前提事項については適宜省略する。
【0018】
〔1.構成〕
本実施形態は、図1に示すように、端末T(T1,T2,T3)から通信ネットワークN経由で、対象物への評価を受け付ける評価装置1(以下「本装置1」又は「本装置」と呼ぶ)に関する。本装置1は、一般的なコンピュータの構成として少なくとも、CPUなどの演算制御部6と、外部記憶装置(HDD等)や主メモリ等の記憶装置7と、通信ネットワークNとの通信手段8(LANアダプタなど)と、を有する。端末T(T1,T2,T3)は、パーソナル・コンピュータ(PC)、スマートフォンや携帯電話端末装置など、ユーザの用いる情報処理装置で、図1では模式的に3つを示すが、実際にはさらに多数からのアクセスを前提とする。
【0019】
そして、本装置1では、記憶装置7に予め記憶(インストール)した図示しない所定のコンピュータ・プログラムが演算制御部6を制御することで、図1に示す各手段などの要素(11,21,22など)を実現する。これら各要素のうち、情報の記憶手段は、記憶装置7において各種のファイルやデータベース(「DB」とも表す)、配列等の変数、各種スタックやレジスタ、システム設定値など任意の形式で実現できる。
【0020】
このような記憶手段のうち、コンテンツDB11は、図2(1)に例示するように、評価の対象物(本実施形態では動画などのコンテンツとする)ごとに、コンテンツIDと、名称と、現在の評価値と、を記憶する評価値記憶手段である。また、ユーザDB12は、図2(2)に例示するように、ユーザごとに、ユーザIDと、そのユーザに付与されている信頼度と、を対応付けて記憶している信頼度記憶手段である。なお、広義の評価について本出願では区別のため、コンテンツに対するものを「評価値」、ユーザに対するものを「信頼度」と呼ぶ。ユーザごとの信頼度は、+2.7や+0.8のように0.1刻みの値をとるものとするが、具体的な値の表現形式、範囲、刻み、マイナスの値を取り得るようにするか否か、などの詳細は自由である。
【0021】
さらに、評価履歴DB13は、コンテンツIDで識別される各対象物すなわちコンテンツごとに、そのコンテンツを評価したユーザのユーザID(評価済ユーザID)と、そのユーザによる評価と、を関連付けた評価履歴データを記憶する評価履歴記憶手段である。ここでは、ユーザがコンテンツに与える評価は、良い評価(+1点)又は悪い評価(−1点)の二種とする。なお、記憶手段以外の各手段は、以下のような情報処理の機能・作用を実現・実行する処理手段である。
【0022】
〔2.作用〕
上記のように構成した本装置1による処理手順を図3のフローチャートに示す。
〔2−1.評価の受付と記録〕
まず、評価受付手段21が、端末T(T1,T2,T3)から通信ネットワークN経由でアクセスしてくるユーザを、ログイン用のユーザIDなどで識別して、評価の対象物であるコンテンツへの評価を受け付ける(ステップS20)。図4は、評価を受け付ける画面の一例で、評価に応じた選択ボタンX1又はX2をマウスポインタPで操作するものである。このように受け付ける評価は、同じコンテンツに対する過去の評価と区別するため、「今回の評価」と呼ぶこととする。ここでは、図5の概念図に示すように、過去にユーザAとBが評価したあるコンテンツ甲について、ユーザCが今回の評価(破線の矢印で示す)を行ったものとする。
【0023】
評価受付手段21は、今回の評価について、対象物であるコンテンツのコンテンツID(C001)に関連付けて、評価をしたユーザCのユーザID(例えば「U013」とする)と、評価(+1点)と、を評価履歴データの新たな一つのレコードとして、評価履歴DB13に追記する(ステップS21。図2(3))。
【0024】
〔2−2.評価値の更新〕
続いて、評価値更新手段22は、評価の対象物であるコンテンツ甲に対応付けられている評価値を、上記のように受け付けられた今回の評価と、今回の評価をしたユーザに付与されている信頼度と、に基づいて更新する(ステップS22)。評価値の更新における計算内容は自由であるが、具体例として、今回の評価に、評価をしたユーザの信頼度を乗じて得た値を、個々の評価にかかるコンテンツ評価スコアとし、これをコンテンツの評価値に合算することで新たな評価値を得ることが考えられる。
【0025】
例えば、コンテンツの評価値が1.9点の状況で(図2(1))、良い評価(+1点)が受け付けられ(図2(3))、評価をしたユーザCの信頼度が1.5なら(図2(2))、

評価値1.9+評価(+1)×信頼度1.5=新たな評価値3.4

となる。
【0026】
〔2−3.履歴の記録と抽出〕
続いて、抽出手段23が、評価履歴DB13に記録されている評価履歴データから、今回の評価にかかるコンテンツを過去に評価したユーザと、そのユーザがその対象物に付与した過去の評価と、を抽出する(ステップS23)。本実施形態の例では、今回の評価にかかるコンテンツ甲(C001)を過去に評価したユーザ(ユーザID)と、各ユーザが付与した評価が、

ユーザA(U011)、評価:+1
ユーザB(U012)、評価:−1

のように抽出される(図2(3)、図5)。
【0027】
〔2−4.信頼度の更新〕
続いて、信頼度更新手段24が、上記のように抽出された過去に評価したユーザに対応付けられている信頼度を、そのユーザによる過去の評価と、今回の評価との異同に基づいて更新する(ステップS24)。
【0028】
信頼度の更新における計算内容も自由であるが、具体例として、今回の評価と同じ評価をしたユーザの信頼度には0.1を加え、今回の評価と反対の評価をしたユーザの信頼度からは0.1を減じることで新たな信頼度を得ることが考えられる。例えば(図5)、ユーザCの今回の評価が良い(+1)の場合、同じ評価をしていたユーザAについては+2.7だった(図2(2))信頼度を+0.1して2.8とし、反対の評価(−1)をしていたユーザBについては0.8だった(図2(2))信頼度を−0.1して0.7とする。
【0029】
信頼度を更新する他の例として、コンテンツに対する評価が1〜10点といった多段階評価などの場合に、ユーザが過去にした評価と今回の評価との乖離幅に応じてユーザ信頼度スコアを計算し、それを過去にその評価をしていたユーザの信頼度に合算するなどでもよい。例えば、評価が1〜10点の場合、評価間の乖離幅(絶対値)は0〜9点の範囲の正の整数となるが、例えばそれから5を減じたうえ−0.1を乗じてユーザ信頼度スコアとし、ユーザ信頼度に合算する例を考える。
【0030】
こうすれば、ユーザの信頼度は、乖離幅が5点なら不変、5点より少なければ少ないほど改善し(例えば、乖離幅が0点なら+0.5の改善)、5点を超えると多いほど低下する(例えば、乖離幅が9点なら−0.4の低下)。
【0031】
〔2−5.評価値の再計算〕
上記のようにユーザの信頼度が更新された場合(ステップS24)、再計算手段25は、評価履歴データに基づいて、その信頼度を基礎として対象物に付与されていた評価値を特定し、その評価値を、更新された信頼度に基づいて、前記コンテンツ評価スコアの再計算などにより更新する(ステップS25)。評価値が再計算による更新の対象となるのは、原則として、今回の評価の対象物を過去に評価していたために信頼度が更新された全てのユーザが、過去の評価していた全ての対象物であるが、適宜な基準で具体的範囲を限定してもよい。
【0032】
ここで、今回の評価の対象となった対象物を例に、評価値の更新における計算を示す。例えば、図2(1)に示したコンテンツ甲(C001)の評価値1.9は、ユーザA(U011)に関して評価+1に信頼度2.7(図2(2))を乗じた+2.7と、ユーザB(U012)に関して評価−1に信頼度0.8(図2(2))を乗じた+0.8との和、すなわち

(+1)×(2.7)+(−1)×(0.8)=+1.9

であった。
【0033】
この状態で、ユーザCによる評価の結果、ユーザAの信頼度が+0.1により2.8、ユーザBの信頼度が−0.1により0.7となれば、評価値の再計算は、

(+1)×(2.8)+(−1)×(0.7)=+2.1

となり、コンテンツ甲の評価値は+0.2変化することになる。なお、評価値の再計算による更新のタイミングは、評価受付に続く一連の処理ではなく、対象物のランキングなど一覧表示で評価値の表示が求められた時点でもよい。
【0034】
〔3.効果〕
本実施形態では、以上のように、対象物に評価が投稿されると(ステップS20)、その対象物を過去に評価したユーザとそのときの評価を抽出し(ステップS23)、過去の評価と今回の評価との異同に応じて、過去に評価したユーザの信頼度を更新する(ステップS24)。これにより、対象物を評価したユーザの信頼度を、その後同じ対象物に他者が付与した評価に連動させることになり、現在のユーザの信頼度を高精度に表示することが可能になる。
【0035】
特に、本実施形態では、対象物への評価により、過去に評価していたユーザの信頼度が更新された場合、その信頼度を基礎としていた対象物の評価値にその変化を反映させることにより(ステップS25)、対象物の評価値を常に最新の信頼度に基づいて高精度に維持、表示することが可能になる。
【0036】
〔4.他の実施形態〕
なお、上記各実施形態は例示に過ぎず、本発明は、以下に例示するものやそれ以外の他の実施態様も含むものである。例えば、評価の対象物は動画などのコンテンツに限らず、商品、サービス、飲食店、会社、政策、政党など任意に選択、適用できる。また、対象物の評価値の更新(ステップS22)と、ユーザの信頼度の更新(ステップS24)は、どちらを先に行ってもよい。同様に、今回の評価を評価履歴に記憶させる処理(ステップS21)についても、他のどの処理の前又は後に行ってもよい。
【0037】
また、手段などの各要素は、コンピュータの演算制御部に限らず、ワイヤードロジック等に基づく電子回路など他の情報処理機構で実現してもよい。また、各構成図、データの図、フローチャートの図などは例示に過ぎず、各要素の有無、その順序や具体的内容などは適宜変更可能である。例えば、本発明の装置は、サーバなどの装置を複数用いて実現してもよく、個々の記憶手段を別個独立のサーバ装置やシステムで実現する構成も一般的である。また、機能によっては、外部のプラットフォーム等をAPI(アプリケーション・プログラム・インタフェース)やネットワークコンピューティング(いわゆるクラウドなど)で呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【符号の説明】
【0038】
1 評価装置
6 演算制御部
7 記憶装置
8 通信手段
11 コンテンツDB
12 ユーザDB
13 評価履歴DB13
21 評価受付手段
22 評価値更新手段
23 抽出手段
24 信頼度更新手段
25 再計算手段
A,B,C ユーザ
N 通信ネットワーク
T(T1,T2,T3) 端末
X1,X2 ボタン
P マウスポインタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物への評価を受け付ける評価装置において、
ユーザを識別して対象物への評価を受け付ける評価受付手段と、
前記対象物に対応付けられている評価値を、受け付けた今回の評価と、そのユーザに付与されている信頼度と、に基づいて更新する評価値更新手段と、
各対象物と、それを評価したユーザと、そのユーザによる評価と、を関連付けた評価履歴データを記憶する評価履歴記憶手段と、
前記評価履歴データから、今回の評価にかかる前記対象物を過去に評価したユーザと、そのユーザがその対象物に付与した過去の評価と、を抽出する抽出手段と、
前記過去に評価したユーザに対応付けられている信頼度を、前記過去の評価と前記今回の評価との異同に基づいて更新する信頼度更新手段と、
を有することを特徴とする評価装置。
【請求項2】
ユーザの信頼度が更新された場合、前記評価履歴データに基づいて、その信頼度を基礎として対象物に付与されていた評価値を特定し、その評価値を更新された信頼度に基づいて更新する再計算手段を有することを特徴とする請求項1記載の評価装置。
【請求項3】
コンピュータが、対象物への評価を受け付けて処理する評価方法において、
コンピュータが、ユーザを識別して対象物への評価を受け付ける評価受付ステップと、
コンピュータが、前記対象物に対応付けられている評価値を、受け付けた今回の評価と、そのユーザに付与されている信頼度と、に基づいて更新する評価値更新ステップと、
コンピュータが、各対象物と、それを評価したユーザと、そのユーザによる評価と、を関連付けた評価履歴データを記憶する評価履歴記憶ステップと、
コンピュータが、前記評価履歴データから、今回の評価にかかる前記対象物を過去に評価したユーザと、そのユーザがその対象物に付与した過去の評価と、を抽出する抽出ステップと、
コンピュータが、前記過去に評価したユーザに対応付けられている信頼度を、前記過去の評価と前記今回の評価との異同に基づいて更新する信頼度更新ステップと、
を含むことを特徴とする評価方法。
【請求項4】
コンピュータを制御することにより対象物への評価を受け付けて処理させるコンピュータ・プログラムであって、
前記コンピュータに、ユーザを識別して対象物への評価を受け付けさせ、
前記コンピュータに、前記対象物に対応付けられている評価値を、受け付けた今回の評価と、そのユーザに付与されている信頼度と、に基づいて更新させ、
前記コンピュータに、各対象物と、それを評価したユーザと、そのユーザによる評価と、を関連付けた評価履歴データを所定の評価履歴記憶手段に記憶させ、
前記コンピュータに、前記評価履歴データから、今回の評価にかかる前記対象物を過去に評価したユーザと、そのユーザがその対象物に付与した過去の評価と、を抽出させ、
前記コンピュータに、前記過去に評価したユーザに対応付けられている信頼度を、前記過去の評価と前記今回の評価との異同に基づいて更新させる
ことを特徴とする評価プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−192103(P2011−192103A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−58652(P2010−58652)
【出願日】平成22年3月16日(2010.3.16)
【出願人】(500257300)ヤフー株式会社 (1,128)