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試料採取器
説明

試料採取器

【課題】所定の深さ位置の1または2以上の試料を採取する作業を簡単に行うことができ、また、高粘度液体等の試料を採取する作業を容易に行うことができる試料採取器を提供する。
【解決手段】試料採取器44は、1または2以上の貫通孔部(収容部)52を備える柱状部材である試料収容部材46と、支持部54と、突起部56からなる第一の閉塞部材48と、筒状部材である第二の閉塞部材50を備える。試料採取(収容)に先立ち、試料収容部材46の貫通孔部52に第一の閉塞部材48の突起部56を挿入して貫通孔部52を閉塞する。試料採取時、第一の閉塞部材48の突起部56を試料収容部材46の貫通孔部52から引き抜く。試料を貫通孔部52に収容した後は、第二の閉塞部材50を試料収容部材46に外嵌し、貫通孔部52を閉塞する。そして、一体化した試料収容部材46および第二の閉塞部材50を容器から引き上げて、測定、分析に供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、試料採取器に関する。
【背景技術】
【0002】
試料採取については、採取した試料を測定、分析する対象物の種類および測定、分析する対象物の貯蔵条件に応じて、試料採取器おとびそれを用いた試料採取方法がJIS等で規格化、標準化されることが一般的に行われている。
例えば、大容量のタンクに貯留される石油製品の場合、JIS K2551において、貯留するタンクに所定の錘付き採取器を、栓をしたまま沈めて、栓を外して一定速度で錘付き採取器を引き上げることにより全層試料(平均試料、代表試料)を採取する方法が規定されている。また、このとき、所定の深さ位置で栓を外して錘付き採取器をその位置で所定時間止めておくことにより所定深さ位置(所定層)の試料を採取することも行われる。
【0003】
これに対して、小容量の容器等に貯留される例えば液状中間品や液状製品の試料採取については、上記の石油製品の場合のように深さ方向で複数の試料を採取して代表試料(平均試料)を得るのではなく、容器等に貯留される液体を撹拌して均一化した状態で適宜の試料採取器を用いて適宜の深さ位置の試料を採取して代表試料(平均試料)とすることが一般的に行われている。
【0004】
しかしながら、上記のように小容量の容器等に貯留される物であっても、例えばスキンケア化粧品として汎用されるクリーム製剤の場合、クリーム製剤が粘度の高い乳化液であるため、クリーム製剤原料の各成分を配合した後に十分に撹拌した状態であっても、完全に均一化することができずに乳化液中の各成分が偏在するおそれがある。このため、撹拌状態で試料を採取しても代表試料としてふさわしいかの判断が難しい。
【0005】
したがって、容器内の乳化液の一部を採取した場合、それが代表試料としてふさわしいかを判断するためには、容器内の深さ方向の異なる位置から複数の試料を所定量採取して、成分が均一であることを確認する必要がある。あるいは、これら複数の試料を合わせて代表試料として調製した物を測定、分析に用いることが必要となる。ところが、このような試料採取作業は煩雑となる。また、クリーム製剤のような粘度の高い物の場合には、試料採取器を用いて所定深さ位置の試料を得る作業を適正に行うこと自体が容易ではない。
【0006】
また、各成分が偏在するおそれがあるクリーム製剤等の高粘度物において、例えば、容器内の深さ方向の異なる位置から採取した1つまたは複数の試料を個別に測定、分析することで、各成分の分布状態を知ることが製造管理上有用である。しかしながら、この場合においても、適正な試料採取作業を簡易でかつ容易に行うことは難しい。この点は、例えば水溶液等の低粘度物について同様の目的で複数の試料採取を行うときにおいても避けることができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
解決しようとする問題点は、容器等に貯留される測定、分析対象物について複数の深さ位置の試料を採取する場合や、粘度の高い分析対象物について例えば底付近の所定の深さ位置の試料を採取する場合等において、試料採取作業が煩雑である点である。また、高粘度液の試料採取作業等においては適当な試料を採取すること自体に困難を伴う点である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る試料採取器は、試料を収容する収容部を長手方向に1または2以上備える試料収容部材と、該試料収容部材と対応して設けられ、一端部を把持されて該試料収容部材に対して相対的に移動することにより、試料収容時に該収容部を開放するとともに試料収容後に該収容部を閉塞可能な閉塞部材を有することを特徴とする。
【0009】
このとき、試料採取器は、好ましくは、前記試料収容部材が、径方向に形成される貫通孔部を前記収容部として備える柱状部材であり、前記閉塞部材が、該試料収容部材と対応して設けられ、径方向の対向する位置に一対に形成される孔部が軸方向に1または2以上の組数形成される筒状部材であり、
該閉塞部材が、該試料収容部材に外嵌めされ、該試料収容部材に対して相対的に移動することにより、試料収容時に該貫通孔部と該孔部が連通して該収容部を開放するとともに試料収容後に該収容部を該閉塞部材の非孔部が覆って該収容部を閉塞可能であることを特徴とする。
また、試料採取器は、好ましくは、前記閉塞部材が、孔部を有さない筒状部材であり、
該閉塞部材が、該試料収容部材に外嵌めされ、該試料収容部材に対して相対的に移動することにより、試料収容時に該貫通孔部が該閉塞部材から露出して連通して該収容部を開放するとともに試料収容後に該収容部を該閉塞部材が覆って該収容部を閉塞可能であることを特徴とする。
また、試料採取器は、好ましくは、前記試料収容部材が、支持部と、該支持部の長手方向に突起状に設けられ、試料を収容する貫通部を前記収容部として有する突起部からなり、
前記閉塞部材が、該試料収容部材と対応して設けられ、該収容部を挿通可能な1または2以上の貫通孔部が形成される柱状部材であり、
試料収容時に該収容部を該貫通孔部から露出して該収容部を開放するとともに試料収容後に該収容部を該貫通孔部内に収容して該収容部を閉塞可能であることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る試料採取器は、好ましくは、前記閉塞部材が、試料収容前に前記収容部を閉塞するとともに試料収容時に該収容部を開放する、該収容部に対して着脱可能な第一の閉塞部材と、試料収容後に該収容部を閉塞可能な第二の閉塞部材で構成されることを特徴とする。
【0011】
このとき、試料採取器は、好ましくは、前記試料収容部材が、径方向に形成される貫通孔部を前記収容部として備える柱状部材であり、
前記第一の閉塞部材が、該試料収容部材と対応して設けられ、支持部と、該支持部の長手方向に1または2以上突起状に設けられ、該貫通孔部を閉塞可能な突起部からなり、
前記第二の閉塞部材が、孔部を有さない筒状部材であり、
試料収容前は、該試料収容部材と該第一の閉塞部材が一体化されて該貫通孔部が該突起部で閉塞され、試料収容時は該試料収容部材から該第一の閉塞部材が取り外されて該貫通孔部が開放され、試料収容後は、該試料収容部材に第二の閉塞部材が外嵌めされて該貫通孔部が閉塞可能であることを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る試料採取器は、中空筒部材である試料収容部材と、該試料収容部材に嵌脱自在に挿入されて該試料収容部材を完全に閉塞することができる柱状部材である閉塞部材からなる試料採取部を複数組有し、それぞれの試料採取部が該中空筒部材の該柱状部材を挿入する側とは反対側の端面の位置を相互に違えて、着脱自在にまたは固着して一体化され、
試料収容前は、該試料収容部材が下部まで該閉塞部材で閉塞され、試料収容時は、該試料収容部材に対して該閉塞部材が上動して該試料収容部材の下部が開放され、試料が保持されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る試料採取器は、試料を収容する収容部を長手方向に1または2以上備える試料収容部材と、試料収容部材と対応して設けられ、一端部を把持されて試料収容部材に対して相対的に移動することにより、試料収容時に収容部を開放するとともに試料収容前後に収容部を閉塞可能な閉塞部材を有するため、または、中空筒部材である試料収容部材と、試料収容部材に嵌脱自在に挿入されて試料収容部材を完全に閉塞することができる柱状部材である閉塞部材からなる試料採取部を複数組有し、それぞれの試料採取部が該中空筒部材の柱状部材を挿入する側とは反対側の端面の位置を相互に違えて、着脱自在にまたは固着して一体化され、試料収容前は、試料収容部材が下部まで閉塞部材で閉塞され、試料収容時は、試料収容部材に対して閉塞部材が上動して試料収容部材の下部が開放され、試料が保持されるため、所定の深さ位置の1または2以上の試料を採取する作業を簡単に行うことができる。また、測定、分析対象物が高粘度液体等の場合等において、試料を採取する作業を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は本実施の形態の第一の例に係る試料採取器を構成する試料収容部材および閉塞部材の斜視図である。
【図2A】図2Aは図1の試料採取器を容器中に配置した、試料採取直前の状態を説明するための試料採取器の断面図である。
【図2B】図2Bは試料採取中の状態を説明するための試料採取器の断面図である。
【図3】図3は本実施の形態の第一の例に係る試料採取器の変形例を説明するための試料採取器の断面図である。
【図4】図4は本実施の形態の第二の例に係る試料採取器を構成する試料収容部材および閉塞部材の斜視図である。
【図5A】図5Aは図4の試料採取器を容器中に配置した、試料採取直前の状態を説明するための試料採取器の断面図である。
【図5B】図5Bは試料採取中の状態を説明するための試料採取器の断面図である。
【図6】図6は本実施の形態の第二の例に係る試料採取器の変形例を説明するための試料採取器の断面図である。
【図7】図7は本実施の形態の第三の例に係る試料採取器を構成する試料収容部材および閉塞部材の斜視図である。
【図8A】図8Aは図7の試料採取器を容器中に配置した、試料採取直前の状態を説明するための試料採取器の断面図である。
【図8B】図8Bは試料採取中の状態を説明するための試料採取器の断面図である。
【図8C】図8Cは試料採取後、試料を容器から取り出すときの状態を説明するための試料採取器の断面図である。
【図9】図9は実施例の試料採取方法を説明するための図である。
【図10】図10は実施例の試料採取方法により各深さ位置の酢酸トコフェロールの定量を行った結果を示すグラフ図である。
【図11】図11は本実施の形態の第四の例に係る試料採取器の斜視図である。
【図12】図12は図11の試料採取器の底面図である。
【図13】図13は図11の試料採取器を容器中に配置して試料採取中の状態を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施の形態(以下、本実施の形態例という。)について、図を参照して、以下に説明する。
【0016】
まず、本実施の形態に係る試料採取器の基本原理について説明する。
試料採取器は、試料収容部材と、試料収容部材と対応して設けられる閉塞部材を有する。
試料収容部材は、試料を収容する収容部を長手方向に1または2以上備える。また、閉塞部材は、一端部を把持されて試料収容部材に対して相対的に移動することにより、試料収容時に1または2以上の収容部を開放するとともに試料収容前後に1または2以上の収容部を閉塞可能に構成される (基本原理1)。
このとき、閉塞部材を、試料収容前に収容部を閉塞するとともに試料収容時に収容部を開放する、収容部に対して着脱可能な第一の閉塞部材と、試料採取後に収容部を閉塞可能な第二の閉塞部材で構成してもよい(基本原理2)。
基本原理1、2の試料採取器によれば、所定の複数位置で試料を同時に採取することにより、時間を経過せず(タイムラグを生じることなく)、同一時刻で試料が採取される。これにより、所定の深さ位置の1または2以上の試料を採取する作業を簡単に行うことができる。また、測定、分析対象物が高粘度液体等の場合等において、試料を採取する作業を容易に行うことができる。
【0017】
つぎに、上記基本原理1を用いた本実施の形態の第一の例に係る試料採取器について、図1、図2Aおよび図2Bを参照して説明する。
【0018】
本実施の形態の第一の例に係る試料採取器10は、試料収容部材12と閉塞部材14を備える。
試料収容部材12は、柱状部材であり、径方向に形成される貫通孔部16が1または2以上(図1等では、5つ)長手方向に形成される。貫通孔部16は、試料を収容する収容部である(以下、収容部についても参照符号16を付す。)。
試料収容部材12の形状は、多角柱や円柱であってもよく、また、長手方向で径寸法が異なる断面台形状の柱状部材であってもよく、さらにまた、本発明の効果を奏する限りにおいて部分的な構造の異なる他の適宜の形状であってもよい。貫通孔部16は、開口部分の形状が円形であってもよく多角形であってもよい。なお、試料収容部材12の下部には鍔部18が設けられ、試料収容部材12の上部には把持部20が設けられるが、これらは同じ作用を奏する他の適宜の物であってもよく、また、必要に応じて省いてもよい。
閉塞部材14は、試料収容部材12と対応して設けられる筒状部材である。閉塞部材14は、径方向の対向する位置に組で形成される孔部22a、22bが1または2以上の組(図1等では、4組)長手方向に形成される。閉塞部材14の上部には把持部24が設けられるが、これは同じ作用を奏する他の適宜の物であってもよく、また、必要に応じて省いてもよい。
試料収容部材12および閉塞部材14は、適宜の材料で形成することができるが、いずれか一方をポリテトラフルオロエチレン等の潤滑性に優れる樹脂等で形成しまたはこれら樹脂のコーティング材で形成し、他方をSUS等の金属等で形成すると、試料収容部材12および閉塞部材14の良好な密着性を確保しながら、相対的な移動操作を円滑に行うことができる。また、試料収容部材12および閉塞部材14の形状や寸法、ならびに収容部16および孔部22a、22bの寸法や数等については、試料採取条件等に応じて適宜設定することができる。
以上説明した事項は、以下に説明する他の実施形態例についても同様に適用することができる。
【0019】
容器26には、測定、分析対象物28が貯留される。
試料採取に先立ち、試料収容部材12に閉塞部材14を外嵌めし、閉塞部材14の下端を鍔部18に当接させて試料収容部材12と閉塞部材14を一体化させる。そして、この状態で、把持部20または把持部24を把持して、試料収容部材12および閉塞部材14を、例えば鍔部18が容器26の底面26aに当接するように容器26の内部に浸漬する。
このとき、容器26の底面26aが鍔部18に比べて十分大きな平坦面であれば、試料収容部材12は容器26の底面26aに対して垂直に正しく位置決めされる。これに対して、容器26の底面26aが湾曲している場合等においては、例えば適当な水準器あるいは水準器相当の補助部材を使う等により試料収容部材12を容器26の底面26aに対して垂直に位置決めすることができる。これにより、試料採取位置(深さ)を他の格別の手段を用いて確認する必要がない。
この状態において、図2Aに示すように、貫通孔部16と孔部22a、22bは位置がずれるように設定されており、貫通孔部16は閉塞部材14の非孔部(壁部)によって閉塞される。したがって、試料採取前には、気体(空気)溜りとなっている収容部16に容器26内の測定、分析対象物28が進入することが防止される。
【0020】
試料採取(収容)時、図2Bに示すように、閉塞部材14を試料収容部材12に対して相対的に移動させて、すなわち、具体的には、閉塞部材14を所定量上方に引き上げる。なお、このとき、閉塞部材14を確実に所定量移動させるためには、位置決め用マーキングを設け、あるいはリブ等の位置決め用部材を設ける等の適宜の手段を採用することができる。この点は、以下の他の実施の形態例においても同様である。
これにより、容器26の所定のそれぞれの深さ位置において、貫通孔部16と孔部22a、22bが連通し、測定、分析対象物28の試料が収容部(貫通孔部)16に進入し、収容される。このとき、測定、分析対象物28が高粘度品等の場合には閉塞部材14を移動させるときの大きな摩擦抵抗を考慮する必要が、閉塞部材14の移動量が小さいため、閉塞部材14の移動操作に大きな支障はない。
収容部(貫通孔部)16に溜まっていた気体(空気)は主に試料が進入する側とは反対側の開口から押し出され、試料の収容部(貫通孔部)16への進入が円滑に行われる。このとき、収容部(貫通孔部)16を径方向に傾斜状に、すなわち、収容部(貫通孔部)16の両端の開口の高さ位置を変えて形成すると、高い高さ位置にある開口から気体が容易に抜け、試料の収容部(貫通孔部)16への進入が促進されるため、より好ましい。この点は、以下の他の実施に形態においても同様に採用することができる。なお、図2Bの場合、試料収容部材12の最下部の貫通孔部16は閉塞部材14から露出することにより試料の収容が可能となるが、これに代えて、試料収容部材12の最下部の貫通孔部16に対応する1組の孔部22a、22bを閉塞部材14の最下部に更に設けてもよい。
なお、上記した方法に限ることなく、試料採取前から試料採取時までの間を通じて、貫通孔部16と孔部22a、22bを連通させておいてもよい。
【0021】
試料を収容部16に収容した後は、閉塞部材14を押し下げて、貫通孔部16を閉塞して再度図2Aの状態にして、試料収容部材12および閉塞部材14を容器26から引き上げる。そして、試料収容部材12の収容部16に収容された試料を測定、分析に供する。
【0022】
例えば、容器26が容量50リットルの高粘度の化粧用クリーム製剤の製造釜である場合、試料収容部材12として例えば径が20mmのポリテトラフルオロエチレン棒を用い、例えば40mm間隔で径が15mmの収容部16を設ける。そして、閉塞部材14として例えば試料収容部材12と対応した所定の形状のSUSパイプを用いると、好適に試料採取作業を行うことができる。容器26が例えば容量数百ミリリットルの化粧用クリーム製剤保存容器の場合は、試料収容部材12および閉塞部材14の寸法を適宜スケールダウンすればよい。ここで、ポリテトラフルオロエチレン棒およびSUSパイプは、製造釜や容器の形状に応じて、直線状であってもよく、また、曲線(湾曲)状であってもよい。
なお、所定の深さ位置において試料を1点のみ採取する場合は、試料採取器10を試料収容部材12の貫通孔部16を1箇所のみ設けるとともに閉塞部材14の孔部22a、22bも1組のみ設ける構成としてもよく、あるいは、閉塞部材14の孔部22a、22bについてのみ1組設ける構成としてもよい。
上記した点は、以下の他の実施の形態例においても共通する。
【0023】
以上説明したように、試料採取器10は、試料収容部材12に対して閉塞部材14を上下動させて、収容部材12の貫通孔部16を閉塞部材14の非孔部(壁部)で閉塞して貫通孔部16を密閉し、また、収容部材12の貫通孔部16と閉塞部材14の孔部22a、22bを連通させて貫通孔部16を開放するものである。
これに対して、試料収容部材12を円柱部材で、および閉塞部材14を円筒部材で形成する場合は、試料収容部材12の貫通孔部16と閉塞部材14の孔部22a、22bを同じ高さ位置に設け、試料収容部材12に対して閉塞部材14を同じ高さ位置で回動させて、収容部材12の貫通孔部16を閉塞し、また、開放する構成としてもよい。
【0024】
本実施の形態の第一の例に係る試料採取器10を用いることにより、いわば1つの操作によって容器26の深さ方向の1また2以上の位置の試料を簡単に採取することができる。
測定、分析対象物28は、水等の低粘度物であってもよいが、化粧品クリーム製剤の高粘度品等の場合に本発明の効果をより奏することができる。また、測定、分析対象物28は、試料採取器10の使用が可能である限り、例えば低嵩密度の粉粒品等であってもよい。このため、本発明の効果を奏する限り、化粧品に限らず食品等の広範な測定、分析対象物について試料採取器10を好適に用いることができる。
このとき、試料収容部材12と閉塞部材14の密着性がやや不足し、また、収容部16が閉塞部材14によって完全に閉塞できないときは、水等の低粘度物を採取する上では必ずしも十全とはいえないかもしれないが、少なくとも測定、分析対象物28が高粘度品や粉粒品の場合は、試料採取前に、収容部16に試料が漏れこんだり、試料採取後に収容部16から試料が漏れ出したりするおそれや作業性を損なうおそれは少ない。
なお、収容部16の構造および使用方法の特性上、測定、分析対象物28が高粘度品や粉粒品の場合は、収容部16に収容する試料の定量性については不足するおそれがあり、その場合、複数の試料を用いて代表試料を調製する意義に欠けるおそれがある。しかし、所定の深さ位置の組成や成分を把握するうえで、試料採取器10は好適であり、特に、測定、分析対象物28が高粘度品や粉粒品の場合は、その意義が大きい。
【0025】
つぎに、本実施の形態の第一の例に係る試料採取器10の変形例について、図3を参照して説明する。
変形例に係る試料採取器10aは、閉塞部材14aが試料採取器10の閉塞部材14と異なる点のみが試料採取器10と異なる。すなわち、閉塞部材14aは閉塞部材14のような孔部22a、22bを有さない筒状部材である。
試料採取(収容)時には、閉塞部材14aを試料収容部材12に対して相対的に移動させて、閉塞部材14aを試料収容部材12からほぼ引き抜いた状態にすることにより、図3に示すように収容部16を閉塞部材14aから露出して容器26内の測定、分析対象物28と連通して収容部16を開放して、収容部16に試料を収容する。一方、試料収容前後には、試料収容部材12に閉塞部材14aを完全に被せて16収容部を閉塞部材14aが覆うことにより収容部16を閉塞する。なお、このとき、容器の所定の深さ位置の1点の試料のみを採取する場合は、閉塞部材14aの最下部を試料収容部材12の最下部の収容部16の直上位置に引き上げればよい。
なお、上記した方法に限ることなく、試料採取前から試料採取時までの間を通じて、収容部16を閉塞部材14aから露出させておいてもよい。
変形例に係る試料採取器10aは、本実施の形態の第一の例に係る試料採取器10と同様の効果を得ることができる。また、試料採取器10aは、高粘度の測定、分析対象物28との摩擦力による閉塞部材14aの移動操作への影響を考慮する必要があるものの、閉塞部材14aの構造が簡易であるという利点を有する。
【0026】
つぎに、上記基本原理1を用いた本実施の形態の第二の例に係る試料採取器について、図4、図5Aおよび図5Bを参照して説明する。
【0027】
本実施の形態の第二の例に係る試料採取器30は、試料収容部材32と閉塞部材34を備える。
試料収容部材34は、支持部36と、突起部38を有する。突起部38は、支持部36の長手方向に1または2以上(図4等では、4つ)突起状に設けられ、それぞれの突起部38には試料を収容する貫通部40が支持部36から遠い突起部38の先端部分に形成される(収容部。これにも参照符号40を付す。)。
閉塞部材34は、試料収容部材32と対応して設けられる柱状部材である。閉塞部材34は、突起部38に対応して、径(短尺)方向に形成される貫通孔部42が、長手方向に1または2以上設けられる。
【0028】
試料採取前は、図5Aに示すように、閉塞部材34の貫通孔部42に試料収容部材32の収容部40が挿入され、収容部40が開放されたまま試料中に垂直に挿入される。閉塞部材34および試料収容部材32が容器の底部に到達したとき、収容部40には目的の位置の試料が満たされた状態となる。
なお、上記した方法に限ることなく、試料採取前は、貫通孔部42に収容部40を収容した状態としておき、試料採取時に閉塞部材34から試料収容部材32をずらして貫通孔部42から収容部40を露出してもよい。
【0029】
試料採取後は、図5Bに示すように、閉塞部材34から試料収容部材32をずらして貫通孔部42に収容部40を収容する。
【0030】
なお、本実施の形態の第二の例に係る試料採取器30の変形例として、試料採取器30aは、図6に示すように、試料収容部材32aの突起部38aの貫通部(収容部)40aを支持部36に近い部分に形成してもよい。試料採取前後は、突起部38aの先端を閉塞部材34から露出させるとともに収容部40aを閉塞部材34で閉塞し、試料採取時は、突起部38aを引き出して収容部40aを露出する。
これにより、試料採取前後において、一体化した試料収容部材32aおよび閉塞部材34の取り扱い性に優れる。
【0031】
本実施の形態の第二の例に係る試料採取器30およびその変形例の試料採取器30aは、本実施の形態の第一の例に係る試料採取器10と同様の効果を得ることができる。
【0032】
つぎに、上記基本原理2を用いた本実施の形態の第三の例に係る試料採取器について、図6、図7、図8A、図8Bおよび図8Cを参照して説明する。
【0033】
本実施の形態の第三の例に係る試料採取器44は、試料収容部材46と、第一の閉塞部材48と、第二の閉塞部材50を備える。
試料収容部材44は、本実施の形態の第一の例に係る試料採取器10の試料収容部材20とほぼ同様の形状であり、1または2以上の貫通孔部(収容部)52を備える柱状部材である。
第一の閉塞部材48は、試料収容部材44と対応して設けられ、支持部54と、突起部56からなる。支持部54は、4つの辺54a、54b、54c、54dからなる枠体状に形成される。参照符号54eは、把持部を示す。突起部56は、支持部54の辺54bに突出して1または2以上、辺54bの長手方向に設けられ、貫通孔部52を閉塞可能である。なお、辺54a、54c、54dは必要に応じて省いてもよい。
第二の閉塞部材50は、孔部を有さない筒状部材である。なお、参照符号50aは把持部を示す。
【0034】
試料採取に先立ち、図8Aに示すように、試料収容部材46の貫通孔部52に第一の閉塞部材48の突起部56を挿入して貫通孔部52を閉塞して、試料収容部材46と第一の閉塞部材48を一体化させる。そして、この状態で、把持部54eを把持して、試料収容部材46および第一の閉塞部材48を、図示しない容器の底面に当接するように容器の内部に浸漬する(図2A参照。)。このとき、容器の底面に辺54cが当接することにより、試料収容部材46は容器の底面に対して垂直に正しく位置決めされる。貫通孔部52は第一の閉塞部材48の突起部56によって閉塞されるため、試料採取前には収容部(貫通孔部)52に容器内の測定、分析対象物が進入することが防止される。
【0035】
試料採取(収容)時、図8Bに示すように、第一の閉塞部材48を試料収容部材46に対して相対的に移動させて、すなわち、具体的には、第一の閉塞部材48の突起部56を試料収容部材46の貫通孔部52から引き抜く。これにより、突起部56を引き抜く過程で開放された貫通孔部52が減圧状態となり、測定、分析対象物28が吸引され、貫通孔部52に収容される。測定、分析対象物28が高粘度物等の場合は、この吸引効果によって、試料が貫通孔部52に、より確実に収容される。
【0036】
試料を貫通孔部52に収容した後は、図8Cに示すように、第二の閉塞部材50を試料収容部材46に外嵌し、貫通孔部52を閉塞する。そして、一体化した試料収容部材46および第二の閉塞部材50を容器から引き上げて、測定、分析に供する。
【0037】
本実施の形態の第三の例に係る試料採取器44は、本実施の形態の第一の例に係る試料採取器10と同様の効果を得ることができる。
【0038】
つぎに、本実施の形態の第四の例に係る試料採取器について、図11〜13を参照して説明する。なお、図13において、試料採取部58aは図示を省略している。
【0039】
本実施の形態の第四の例に係る試料採取器58は、3組の試料採取部58a、58b、58cを備える。ただし、3組という組数は例示であって適宜設定でき、組数は2組であってもよく、また4組以上でもよい。
試料採取部58a、58b、58cは、それぞれ、試料収容部材60a、60b、60cと、閉塞部材62a、62b、62cを備える。なお、図11中、参照符号64は試料採取量を設定、確認するための目盛りを示す。
試料収容部材60a、60b、60cは、それぞれ中空筒部材である。試料収容部材60a、60b、60cは、円筒形状であってもよく、また、多角形筒形状であってもよい。閉塞部材62a、62b、62cは、それぞれ試料収容部材60a、60b、60cの形状に応じた(相補する)柱状部材である。閉塞部材62a、62b、62cは、図11中上方から試料収容部材60a、60b、60cに嵌脱自在に挿入されて試料収容部材60a、60b、60cを下端部まで完全に閉塞することができる。閉塞部材62a、62b、62cは、上端部が曲げられた鉤状部材であり、曲げられた部分が閉塞部材62a、62b、62cを上下動させるときの把持部とされる。ただし、上端部を適宜の把持部形状としてよいことはいうまでもない。
閉塞部材62a、62b、62cで試料収容部材60a、60b、60cを下端部まで完全に閉塞した試料採取器58を、容器26に入った測定、分析対象物28中に沈める。ついで、所定の位置で試料収容部材60a、60b、60cを保持した状態で閉塞部材62a、62b、62cを図11中上方に引き上げることにより、試料収容部材60a、60b、60cの下端部から測定、分析対象物28が試料収容部材60a、60b、60c内に吸引されて、試料を採取することができる。
【0040】
それぞれの試料採取部58a、58b、58cは、試料収容部材60a、60b、60cの下端面高さ位置を相互に違えて、固着して一体化される。試料収容部材60a、60b、60cの下端面高さ位置の関係は、特に限定するものではなく適宜の距離違えてよい。これにより、深さ位置の異なる試料を採取することができる。なお、図11において試料収容部材60a、60b、60cの上端面高さ位置を相互に変えてそれぞれの把持部が干渉しないようにしているが、これに変えて試料収容部材60a、60b、60cの上端面高さ位置を同一にしてもよく、この場合、1本の手指で3つの把持部を同時に操作することが容易である。
試料採取部58a、58b、58cは、固着する方法に変えて、例えばそれぞれの試料採取部58a、58b、58cに適宜の係合部を設ける等により着脱自在に一体化してもよい。これにより、例えば、必要に応じて試料採取部58a、58b、58cのうちの例えば1本のみを外して用いて1つの試料を採取する操作が容易である。また、試料採取部58a、58b、58cのうちの破損等したものを外して新品と交換することもできる。
【0041】
測定、分析対象物28は、所定量の試料を正確に採取する必要がある。また、測定、分析対象物28の種類によっては分析、測定に必要な試料の量が異なることがあり、あるいはまた、必要に応じて試料の採取量を異ならせることもある。これら異なる試料量を確実にかつ正確に採取するために目盛り64のような目盛りや試料採取量調整機構を適宜設ける。
例えば、透明材料で形成した試料収容部材60a、60b、60cの外周の長手方向に複数の目盛り64を設け、閉塞部材62a、62b、62cの下端面を所定位置の目盛り64に合わせるように閉塞部材62a、62b、62cの引き上げストロークを調整し、試料採取量を調整、決定する。
また、例えば、閉塞部材62a、62b、62cの上部の外周の長手方向に複数の目盛りを設け、試料収容部材60a、60b、60cの上端面から閉塞部材62a、62b、62cを引き上げた目盛り数で試料採取量を調整、決定する。
また、例えば、閉塞部材62a、62b、62cおよび試料収容部材60a、60b、60cの摺接部の長手方向に所定間隔で複数のノッチ機構を設け、閉塞部材62a、62b、62cを引き上げたときのクリック感で閉塞部材62a、62b、62cの引き上げストロークを調整し、試料採取量を調整、決定する。あるいは、閉塞部材62a、62b、62cおよび試料収容部材60a、60b、60cの摺接部にネジ機構を設け、閉塞部材62a、62b、62cを回転させながら引き上げたときの回転数で閉塞部材62a、62b、62cの引き上げストロークを調整する。
【0042】
試料収容部材60a、60b、60cの材料は特に限定するものではなく、例えば、SUS等の金属、適宜の樹脂、ガラス、セラミック等を用いることができる。特に、透明または半透明なガラス、セラミックや、透明または半透明なシリコーン、アクリル、塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリテトラフルオロエチレン等の樹脂類であれば、収容部材60a、60b、60cの内部の閉塞部材62a、62b、62cを透視することができ、試料の採取状態を観察することができ、好適である。
また閉塞部材62a、62b、62cの材料も特に限定されることはなく、例えば、SUS等の金属、適宜の樹脂、ガラス、セラミック等を用いることができる。
試料採取器58の各部寸法は、特に限定するものではなく、測定、分析対象物28の性質や試料の必要採取量等を考慮して適宜設定することができる。試料収容部材60a、60b、60cを例えば1.5mm程度の外径を有する細管とすると、例えば化粧品クリーム等の高粘性試料を入れた容器26の底面まで試料採取器58を差し込む操作を容易に行うことができて好適である。
【0043】
試料採取に先立ち、閉塞部材62a、62b、62cで試料収容部材60a、60b、60cを下端部まで完全に閉塞する。これにより、試料採取前には試料収容部材60a、60b、60cに容器26内の測定、分析対象物28が進入することが防止される。
この状態で、試料採取器58を、例えば容器26の底面まで一端沈めた後、わずかに引き上げる。あるいは、このとき、試料収容部材60cの先端部を斜めに削ってテーパ状に形成しておくと、試料収容部材60cの先端部を容器26の底に当接した状態で測定、分析対象物28を採取することができる。
つぎに、閉塞部材62a、62b、62cを所定のストローク引き上げて、試料収容部材60a、60b、60cに生じる空間に測定、分析対象物28を所定量吸引する。このとき、閉塞部材62a、62b、62cをそれぞれ個別に操作し、また、閉塞部材62a、62b、62cの引き上げ高さをそれぞれで異ならせて測定、分析対象物28の採取量を閉塞部材62a、62b、62cごとに変えてもよい。また、閉塞部材62a、62b、62cを同時に所定の目盛り分引き上げると、1回の操作で深さ位置の異なる測定、分析対象物28の試料を同一量採取することができる。
試料採取後、試料採取器58を容器26から引き上げる。このとき、例えば化粧用クリーム等の高粘性の測定、分析対象物28の試料は試料収容部材60a、60b、60cの内部に確実に保持され、測定、分析に供される。
【0044】
以上説明したように、試料採取器58は、試料収容部材60a、60b、60cの下端面を開放し、測定、分析対象物28の流入口とするものである。
これに対して、試料収容部材60a、60b、60cの下端面を閉塞し、下端面近傍の試料収容部材60a、60b、60cの側面に試料収容部材60a、60b、60cの内部空間に連通する孔部を設け、この孔部を測定、分析対象物28の流入口としてもよい。これにより、試料収容部材60cの先端部を容器26の底に当接した状態で測定、分析対象物28を採取することができる。また、ハンドリング時に、採取した測定、分析対象物28が試料収容部材60a、60b、60cから漏れ出すおそれをより確実に防止することができる。また、このとき、下端面近傍の試料収容部材60a、60b、60cの側面の径方向に(同一高さの異なる方向に)小径の孔部を複数設けると、同じ深さの複数の方向の測定、分析対象物28の試料を集めることができ、また、孔部が小径であるため、ハンドリング時に、採取した測定、分析対象物28が試料収容部材60a、60b、60cから漏れ出すおそれをさらに確実に防止することができる。
【0045】
本実施の形態の第四の例に係る試料採取器58は、本実施の形態の第一の例に係る試料採取器10と同様の効果を得ることができる。
【実施例】
【0046】
クリーム製剤を製造する製造釜内の各成分の釜内均一性を確認する目的で以下の実験を行った。
製造したクリーム製剤は、水中油型乳化タイプであり、流動パラフィンおよび白色ワセリン等の油性成分、精製水および濃グリセリン等の水性成分、およびポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等の界面活性剤を主成分とし、さらに、製剤1g中に、尿素200mgおよび酢酸トコフェロール20mg等の成分を含むように配合した。
まず、油性成分および酢酸トコフェロールを含む油相(内相)を70℃程度に加温した。ついで、図9に示す容量50リットルの製造釜(乳化機)にあらかじめ仕込んだ尿素を含む水性成分に、さらに油相を徐々に添加して、原料総量で40kg仕込んで攪拌して乳化し、その後、室温まで冷却してクリーム製剤を得た。
試料採取器は、図9に示す構造の本実施の形態の第三の例に係る試料採取器44を用いた。試料採取は、製造釜での乳化が完了して攪拌を停止した時点(冷却する前の70℃の温度の時点)で行った。
採取した各試料(各深さ=高さ位置の試料)から 0.1gを2回ずつ量りとり(n=2)、それぞれについて、
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により酢酸トコフェロールの定量を行った。結果を図10に示す。なお、図1の縦軸中、高さ0cmが釜底位置である。
【符号の説明】
【0047】
10、10a、30、30a、44、58 試料採取器
12、32、32a、46、60a、60b、60c 試料収容部材
14、14a、34、62a、62b、62c 閉塞部材
16、52 貫通孔部(収容部)
18 鍔部
20、24、50a、54e 把持部
22a、22b 孔部
26 容器
26a 底面
28 測定、分析対象物
36、54 支持部
38、38a、56 突起部
40、40a 貫通部(収容部)
42 貫通孔部
48 第一の閉塞部材
50 第二の閉塞部材
54a〜54d 辺
58a、58b、58c 試料採取部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料を収容する収容部を長手方向に1または2以上備える試料収容部材と、該試料収容部材と対応して設けられ、一端部を把持されて該試料収容部材に対して相対的に移動することにより、試料収容時に該収容部を開放するとともに試料収容後に該収容部を閉塞可能な閉塞部材を有することを特徴とする試料採取器。
【請求項2】
前記閉塞部材が、試料収容前に前記収容部を閉塞するとともに試料収容時に該収容部を開放する、該収容部に対して着脱可能な第一の閉塞部材と、試料収容後に該収容部を閉塞可能な第二の閉塞部材で構成されることを特徴とする請求項1記載の試料採取器。
【請求項3】
前記試料収容部材が、径方向に形成される貫通孔部を前記収容部として備える柱状部材であり、
前記閉塞部材が、該試料収容部材と対応して設けられ、径方向の対向する位置に一対に形成される孔部が軸方向に1または2以上の組数形成される筒状部材であり、
該閉塞部材が、該試料収容部材に外嵌めされ、該試料収容部材に対して相対的に移動することにより、試料収容時に該貫通孔部と該孔部が連通して該収容部を開放するとともに試料収容後に該収容部を該閉塞部材の非孔部が覆って該収容部を閉塞可能であることを特徴とする請求項1記載の試料採取器。
【請求項4】
前記閉塞部材が、孔部を有さない筒状部材であり、
該閉塞部材が、該試料収容部材に外嵌めされ、該試料収容部材に対して相対的に移動することにより、試料収容時に該貫通孔部が該閉塞部材から露出して連通して該収容部を開放するとともに試料収容後に該収容部を該閉塞部材が覆って該収容部を閉塞可能であることを特徴とする請求項3記載の試料採取器。
【請求項5】
前記試料収容部材が、支持部と、該支持部の長手方向に突起状に設けられ、試料を収容する貫通部を前記収容部として有する突起部からなり、
前記閉塞部材が、該試料収容部材と対応して設けられ、該収容部を挿通可能な1または2以上の貫通孔部が形成される柱状部材であり、
試料収容時に該収容部を該貫通孔部から露出して該収容部を開放するとともに試料収容後に該収容部を該貫通孔部内に収容して該収容部を閉塞可能であることを特徴とする請求項1記載の試料採取器。
【請求項6】
前記試料収容部材が、径方向に形成される貫通孔部を前記収容部として備える柱状部材であり、
前記第一の閉塞部材が、該試料収容部材と対応して設けられ、支持部と、該支持部の長手方向に1または2以上突起状に設けられ、該貫通孔部を閉塞可能な突起部からなり、
前記第二の閉塞部材が、孔部を有さない筒状部材であり、
試料収容前は、該試料収容部材と該第一の閉塞部材が一体化されて該貫通孔部が該突起部で閉塞され、試料収容時は該試料収容部材から該第一の閉塞部材が取り外されて該貫通孔部が開放され、試料収容後は、該試料収容部材に第二の閉塞部材が外嵌めされて該貫通孔部が閉塞可能であることを特徴とする請求項2記載の試料採取器。
【請求項7】
中空筒部材である試料収容部材と、該試料収容部材に嵌脱自在に挿入されて該試料収容部材を完全に閉塞することができる柱状部材である閉塞部材からなる試料採取部を複数組有し、それぞれの試料採取部が該中空筒部材の該柱状部材を挿入する側とは反対側の端面の位置を相互に違えて、着脱自在にまたは固着して一体化され、
試料収容前は、該試料収容部材が下部まで該閉塞部材で閉塞され、試料収容時は、該試料収容部材に対して該閉塞部材が上動して該試料収容部材の下部が開放され、試料が保持されることを特徴とする試料採取器。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−27726(P2011−27726A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−141128(P2010−141128)
【出願日】平成22年6月22日(2010.6.22)
【出願人】(000001959)株式会社資生堂 (1,748)
【出願人】(504119734)株式会社バイオクロマト (4)
【Fターム(参考)】