説明

試片製造装置及び方法

【課題】自動化方式によって試片を製造できる試片製造装置及び方法を提供する。
【解決手段】試片製造装置10は、基板が置かれるステージ220と、前記ステージ220に置かれた前記基板にレーザービームを照射し、前記基板から分析領域を含む試片を切り出すレーザービームユニット260とを含む。また、前記基板が前記ステージ220にローディングされる前に、前記基板に形成された欠陥の位置を検出する欠陥検査部100をさらに含む。自動化方式にレーザービームを利用して基板から直接試片を製造することによって、試片製造に必要とする時間を短縮し、試片品質の均一度も向上させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、試片(specimen)製造装置及び方法に関し、より詳細には透過電子顕微鏡用分析試片を製造する装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に半導体素子製造工程で蒸着工程を反復的に行うことによってウエハー上に多数の膜が形成される。もし前記工程で形成された膜のうち、特定の膜に欠陥が発生すれば、後続工程により形成される半導体素子に異常が発生する。したがって、半導体素子製造工程が進行されたウエハー内に欠陥が発生したウエハーを選択した後、ウエハーから分析用試片(specimen)を切り出して特定の膜の欠陥の有無を判断する分析作業を必要とする。分析作業には透過電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope、TEM)が使われ、分析試片は高電位差に加速された電子が試料に入射及び透過されるように約1μm以下の厚さを有する薄片に形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−256560号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、自動化方式によって試片を製造できる試片製造装置及び方法を提供する。
【0005】
本発明の目的はここに制限されず、言及されなかった他の目的は下の記載から当業者に明確に理解できるものとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するためになされた本発明の実施形態による試片製造装置は、基板が置かれるステージと、前記ステージに置かれた前記基板にレーザービームを照射し、前記基板から分析領域を含む試片を切り出すレーザービームユニットとを含む。
【0007】
本発明の実施形態によれば、前記ステージを垂直移動及び水平移動並びに回転させるステージ駆動器をさらに含み、前記ステージ駆動器は、前記レーザービームユニットに対して前記ステージを相対移動させ得る。
【0008】
本発明の実施形態によれば、前記基板は欠陥が形成された基板を含み、前記レーザービームユニットは前記欠陥が前記分析領域に含まれるように前記試片を前記基板から切り出すことができる。
【0009】
本発明の実施形態によれば、前記基板が前記ステージにローディングされる前に、前記基板に形成された前記欠陥の位置を検出する欠陥検査部をさらに含むことができる。
【0010】
本発明の実施形態によれば、前記欠陥検査部から前記欠陥の位置に関する信号を受信し、前記ステージに置かれた前記基板の前記欠陥が前記レーザービームユニットの下に整列されるように前記ステージ駆動器をコントロールするコントローラーをさらに含むことができる。
【0011】
本発明の実施形態によれば、前記試片は、ベースと、上端部に前記分析領域が含まれるように前記ベースの上面から突出される突出部とを含み、前記レーザービームユニットは前記ベースと前記突出部の周辺領域を前記レーザービームによって除去することができる。
【0012】
本発明の実施形態によれば、前記レーザービームユニットは、電源供給部材と、前記電源供給部材が供給する電流を利用して前記レーザービームを生成し、前記レーザービームを前記基板に照射するレーザービーム照射部材とを含み、前記電源供給部材は除去領域によって異なる大きさの前記電流を前記レーザービーム照射部材に供給できる。
【0013】
本発明の実施形態によれば、前記電流の大きさは前記ベースの周辺領域を除去する時より前記突出部の周辺領域を除去する時にさらに小さくすることができる。
【0014】
上記目的を達成するためになされた本発明の実施形態よる試片製造方法は、分析対象の基板をステージにローディングし、前記レーザービームユニットが前記基板に前記レーザービームを照射して分析領域を含む試片を前記基板から切り出すことを含む。
【0015】
本発明の実施形態によれば、前記基板は複数個の欠陥が形成された基板を含み、前記基板の前記ステージへのローディング前に前記欠陥の位置を検出し、検出された前記欠陥の位置から順次的に前記欠陥が含まれた前記試片を前記基板から切り出すことができる。
【0016】
本発明の実施形態によれば、前記試片はベースと、上端部に前記欠陥が含まれるように前記ベースの上面から突出され、前記ベースの長さ方向に沿って延在する突出部を含み、前記ベースと前記突出部の周辺領域を前記レーザービームによって除去し、前記基板から前記試片を切り出すことができる。
【0017】
本発明の実施形態によれば、前記ベースの周辺領域を除去する時より前記突出部の周辺領域を除去する時に、さらに小さな強度の前記レーザービームを照射することができる。
【0018】
本発明の実施形態によれば、前記ベースは四角形断面のロード形状に提供され、前記突出部は前記ベースの幅より小さな幅を有する四角形断面のロード形状に提供され、前記突出部の断面は前記ベースの断面の中心部上に位置できる。
【0019】
本発明の実施形態によれば、前記突出部の長さ方向に向かう両側面のうちの少なくとも1つには、リセスが形成されることができ、前記リセスは前記突出部の突出方向に向かい、上端が開放されるように形成されることができる。
【0020】
本発明の他の実施形態によれば、前記ベースは四角形断面のロード形状に提供され、前記突出部は上に行くにつれて漸進的に前記ベースの幅より小さな幅を有するような断面のロード形状に提供されていることができる。
【0021】
本発明の他の実施形態によれば、前記ベースは四角形断面のロード形状に提供され、前記突出部は前記ベースの幅より小さな幅を有する四角形断面のロード形状に提供され、前記突出部の断面は前記ベースの断面の一側端領域上に位置できる。
【0022】
本発明の実施形態によれば、前記ベースと前記突出部によって形成される端領域は傾斜面に提供され得る。
【0023】
本発明の実施形態によれば、前記ベースと前記突出部によって形成される端領域は曲面に提供され得る。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、自動化方式で試片を製造することによって、試片製造に必要とする時間を短縮し、試片品質の均一度も向上させることができる。
【0025】
そして本発明によれば、レーザービームを利用して基板から直接試片を製造できる。但し、以下に説明された図面は、但し例示の目的のためのものであり、本発明の範囲を制限するためのものではない。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の実施形態による試片製造装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の試片製造部を示す図面である。
【図3】基板の欠陥をレーザービーム照射部材に整列する方法を説明するための図面である。
【図4A】図3の第1欠陥の周辺領域を拡大した図面である。
【図4B】図3のA−A’線による断面図である。
【図5】透過電子顕微鏡の分析に使われる試片のこと例を示す図面である。
【図6A】レーザービームを利用して試片を製造する過程を示す図面である。
【図6B】図6AのB−B’線による面図である。
【図7A】レーザービームを利用して試片を製造する過程を示す図面である。
【図7B】図7AのC−C’線による断面図である。
【図8】透過電子顕微鏡の分析に使われる試片の他の実施形態を示す図面である。
【図9】透過電子顕微鏡の分析に使われる試片の他の実施形態を示す図面である。
【図10】透過電子顕微鏡の分析に使われる試片の他の実施形態を示す図面である。
【図11】透過電子顕微鏡の分析に使われる試片の他の実施形態を示す図面である。
【図12】透過電子顕微鏡の分析に使われる試片の他の実施形態を示す図面である。
【図13】透過電子顕微鏡の分析に使われる試片の他の実施形態を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、添付の図面を参照した発明の望ましい実施形態により試片製造装置及び方法を詳細に説明する。まず、各図面の構成要素に参照符号を付与することにおいて、同一の構成要素に対しては、たとえ他の図面上に表示されていても可能なかぎり同一の符号を有するようにしていることに留意しなければならない。また、本発明を説明するにおいて、関連の公知構成、または機能に対する具体的な説明が本発明の要旨を逸脱できると判断される場合にはその詳細な説明は省略する。
(実施形態)
【0028】
図1は、本発明の実施形態による試片製造装置10の構成を示すブロック図である。図1を参照すれば、試片製造装置10は透過電子顕微鏡TEMの試料分析に使われる試片を製造するために、欠陥検査部100と試片製造部200とを含む。
【0029】
欠陥検査部100は基板のパターン面をスキャン(Scan)して基板に形成された欠陥(Defects)の位置情報、すなわち欠陥座標を検出する。試片製造部200は欠陥検査部100から基板における欠陥座標を受信して、基板上の欠陥座標にで欠陥が含まれた試片を直接製造する。試片の製造は欠陥座標に基づいて順次的に進行される。
【0030】
従来には、作業者の修正業務に基板の一部分を切断し、基板の切断された部分から欠陥が含まれた試片を製造した。しかし、本発明の実施形態による試片製造部200は基板を切断することなく、自動化方式に全体基板上で直接試片を製造する。また、従来には、集束されたイオンビーム(Focused Ion Beam、FIB)を利用して試片を製造したが、本発明の実施形態による試片製造部200はレーザービーム(Laser Beam)を利用して試片を製造する。
【0031】
一方、試片製造部200には欠陥がない基板もローディングできる。この場合、試片製造部200は基板上の予め設定された位置で試片を製造できる。これは、特定膜質を蒸着する工程を進行した後、膜質の蒸着が正常になされたか、またはコンタクトホールがよく埋められたのかなどを確認するために、透過電子顕微鏡を利用して基板の断面を観察するためである。
【0032】
図2は図1の試片製造部を示す図面である。図1及び図2を参照すれば、試片製造部200はステージ220、ステージ駆動器240、レーザービームユニット260、およびコントローラー280を含む。
ステージ220には、基板Wがローディングされる。基板は欠陥が形成された基板であり得る。ステージ駆動器240はステージ220を垂直/水平方向に直線移動させ、ステージ220に垂直な中心軸を中心にステージ220を回転させることができる。基板Wは、ステージ220の直線移動及び回転によって直線移動及び回転される。ステージ駆動器240はステージ220上の基板Wを基準位置に整列させるためにステージ220を回転させ、基板W上への試片製造のためにステージ220を垂直/水平方向に直線移動させることができる。
【0033】
レーザービームユニット260はステージ220の上部に配置される。レーザービームユニット260はステージ220に置かれた基板Wに対し、下方向に垂直になるようにレーザービームLBを照射し、基板Wから欠陥を含む試片を切り出す。レーザービームユニット260は電源供給部材262と、レーザービーム照射部材264とを含む。電源供給部材262はレーザービーム照射部材264に電流を供給する。レーザービーム照射部材264はレーザービームLBを生成し、レーザービームLBを基板Wに照射する。電源供給部材262が供給する電流はレーザービーム照射部材264のレーザー発振器265に印加され、レーザー発振器265は印加された電流を利用してレーザービームLBを生成する。生成されたレーザービームLBは光学系267を経て基板Wに照射される。
【0034】
コントローラー280はステージ駆動器240とレーザービームユニット260の電源供給部材262をコントロールする。コントローラー280は欠陥検査部100から欠陥座標に関する信号を受信し、ステージ220に置かれた基板Wの欠陥がレーザービームユニット260の下に整列されるようにステージ駆動器240をコントロールする。これに加えて、コントローラー280は固定された位置のレーザービームユニット260から下方向に垂直になるように照射されるレーザービームLBが欠陥の周辺領域を除去するようにステージ駆動器240をコントロールできる。また、コントローラー280はレーザービームLBの強度が調節されるようにレーザービームユニット260の電源供給部材262をコントロールできる。
【0035】
以下には、前記のような構成を有する試片製造装置を利用して試片を製造する方法を説明する。
【0036】
まず、欠陥検査部100は基板のパターン面をスキャンし、試片製造に使われる基板に形成された欠陥(Defects)の位置情報、すなわち欠陥座標を検出する。検出された欠陥座標は試片製造部200のコントローラー280に伝達され、基板は試片製造部200のステージ220に移動される。ステージ220に移動された基板Wはステージ220の回転によって基準位置に整列され、基板W上の欠陥はステージ220の水平移動によってレーザービーム照射部材264の下に整列される。
【0037】
図3は基板の欠陥をレーザービーム照射部材の下に整列させる方法を説明するための図面である。図3を参照すれば、複数個の欠陥D1、D2、D3が形成された基板Wがステージ220にローディングされる。ステージ駆動器240はステージ220を垂直な中心軸を基準に回転させ、基板Wを基準位置に整列させる。以後、コントローラー280は欠陥座標に基づいてステージ駆動器240をコントロールする。ステージ駆動器240はコントローラー280のコントロールによってステージ220を水平方向、すなわち第1方向Iと第2方向IIに移動させ、基板W上の第1欠陥D1をレーザービーム照射部材264の下に整列させる。この時、レーザービーム照射部材264は特定位置に固定された状態で保持される。
【0038】
第1欠陥D1の整列後、第1欠陥D1の位置において試片製造工程が進行される。以後、第2欠陥D2の整列及び第2欠陥D2位置における試片製造工程、そして第3欠陥D3の整列及び第3欠陥D3位置における試片製造工程が順次的に進行されることができる。
【0039】
次に、試片製造工程が進行される欠陥周辺領域の断面構造と、この領域で製造される試片の形状に対して説明する。
【0040】
図4Aは図3の第1欠陥D1周辺領域を拡大した図面で、図4Bは図3のA−A’線に沿った断面図である。図4A及び図4Bを参照すれば、基板Wはベース基板Sとベース基板S上に順次的に形成された第1乃至第3膜質層L1、L2、L3とを含むことができる。例えば、第1膜質層L1と第2膜質層L2との間に第1欠陥D1が存在すれば、第1膜質層L1の蒸着工程と第2膜質層L2の蒸着工程との間で基板Wが汚染されたことが分かる。このような工程不良は基板Wの断面分析を通じて明らかにすることができ、基板Wの断面分析には透過電子顕微鏡TEMが使われることができる。
【0041】
透過電子顕微鏡TEMを利用した基板Wの断面分析には欠陥D1含む試片が利用され、試片は、例えば、図5に示す形状に提供され得る。試片の形状はこれ以外にも多様な形状を有することができ、これに対する詳細な説明は後述する。
【0042】
図5は透過電子顕微鏡の分析に使われる試片の一実施形態を示す図面である。図5を参照すれば、試片300aはベース310aと突出部320aとを含む。ベース310aは四角形断面のロード形状を有し、突出部320aはベース310aの断面幅より小さな幅を有する四角形断面のロード形状を有することができる。突出部320aはベース310aの上面から突出される。突出部320aは突出部320aの断面がベース310aの断面の中心部上に位置するように突出できる。
【0043】
例えば、試片の全体高さH1は、約800μmで、突出部320aの高さH2は約100μmで、突出部320aの断面幅、すなわち突出部320aの厚さは約1μm以下とすることができる。突出部320aのうち、約4〜7μm範囲の上端部が透過電子顕微鏡TEMの分析に利用され、第1欠陥D1は4〜7μm範囲の上端部に含まれる。
【0044】
上述のような形状の試片を第1欠陥D1の位置で製造する過程を説明すれば以下の通りである。図6Aと図7Aとはレーザービームを利用して試片を製造する過程を示す図面である。そして、図6Bは図6AのB−B’線に沿った断面図で、図7Bは図7AのC−C’線に沿った断面図である。
【0045】
図6A及び図6Bを参照すれば、レーザービーム照射部材264は第1欠陥D1から離れた位置に固定され、基板Wに向けて垂直になるように下方向にレーザービームLBを照射する。照射されたレーザービームLBは基板Wを貫通するように基板Wを蝕刻する。この時、基板は、レーザービームLBの蝕刻によって第1欠陥D1を含む直六面体形状の予備試片SP1が形成されるように、第1方向Iと第2方向IIに水平移動する。
【0046】
図7A及び図7Bを参照すれば、予備試片SP1が形成された後、レーザービーム照射部材264は基板Wと予備試片SP1の移動によって予備試片SP1の上面上側に位置する。レーザービーム照射部材264は固定された位置で予備試片SP1の上面にレーザービームLBを照射する。照射されたレーザービームLBは図5に示した突出部320aの高さに該当する深さで予備試片SP1の上面を蝕刻する。予備試片SP1の上面の内、突出部320aの厚さに該当する中心領域を除外した余りの領域がレーザービームLBによって蝕刻されるように、予備試片SP1は第1方向Iと第2方向IIに水平移動する。この時、照射されるレーザービームLB強度は予備試片SP1の周囲を蝕刻する時のレーザービームLB強度より小さくすることができる。レーザービームLB強度は電源供給部材(図2の図面番号262)からレーザー発振器265へ供給される電流の大きさで調節できる。
【0047】
以上の説明のような過程を通じて、図5に示した形状の試片が製造できる。以下には透過電子顕微鏡TEMの分析に使われる試片の他の例を説明する。他の例による試片、またレーザービームを利用して基板上で直接製造できる。したがって、試片の製造過程に対する説明は省略し、試片の形状に対するだけ説明する。
【0048】
図8乃至図13は透過電子顕微鏡の分析に使われる試片の他の実施形態を示す図面である。
【0049】
図8を参照すれば、試片300bはベース310bと突出部320bとを含む。ベース310bと突出部320bとは図5に示した試片300aのベース310a及び突出部320aと同一なのでこれに対する説明は省略する。突出部320bの長さ方向に向いた一側面には、リセス322bが形成される。リセス322bは突出部320bの突出方向に向けて、上端が開放されるように側面の中心部に形成されることができる。
【0050】
図9を参照すれば、試片300cはベース310cと突出部320cとを含む。ベース310cと突出部320cとは図5に示した試片300aのベース310a及び突出部320aと同一なのでこれに対する説明は省略する。突出部320cの長さ方向に向いた両側面にはリセス322c−1、リセス322c−2が形成される。リセス322c−1、リセス322c−2は突出部320bの突出方向に向けて、上端が開放されるように両側面の中心部に形成されることができる。
【0051】
図10を参照すれば、試片300dはベース310dと突出部320dとを含む。ベース310dは四角形断面のロード形状を有し、突出部320dは上に行くにつれて漸進的にベース310dの幅より小さな幅を有するように切られた断面のロード形状を有することができる。突出部320dはベース310dの上面から突出される。
【0052】
図11を参照すれば、試片300eはベース310eと突出部320eとを含む。ベース310eは四角形断面のロード形状を有し、突出部320eはベース310eの断面幅より小さな幅を有する四角形断面のロード形状を有することができる。突出部320eはベース310eの上面から突出される。突出部320eは突出部320eの断面がベース310eの断面の一側端領域の上に位置するように突出できる。
【0053】
図12を参照すれば、試片300fはベース310fと突出部320fとを含む。ベース310fと突出部320fとは図11に示した試片300eのベース310e及び突出部320eと同一なのでこれに対する説明は省略する。ベース310eと突出部320eにより形成される端領域は傾斜面に提供できる。これは応力集中による端領域のクラック(Crack)の発生を防止するためである。
【0054】
図13を参照すれば、試片300gはベース310gと突出部320gとを含む。ベース310gと突出部320gは図11に示した試片300eのベース310e及び突出部320eと同一なのでこれに対する説明は省略する。ベース310gと突出部320gにより形成される端領域は曲面に提供できる。これは応力集中による端領域のクラック(Crack)の発生を防止するためである。
【0055】
本発明の実施形態による試片製造装置は、レーザーを利用した自動化方式に前記のような多様な形状の試片を基板上に直接製造できる。したがって、修正業務によって試片を製造する従来の方法と比べて、試片製造に必要とする時間を短縮でき、試片品質の均一度も向上させることができる。
【0056】
以上の説明は本発明の技術思想を例示的に説明したことに過ぎず、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者ならば、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で多様な修正及び変形が可能である。したがって、本発明に開示された実施形態は本発明の技術思想を限定するためのものではなく、説明するためのものであり、このような実施形態によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は下の請求範囲によって解析されなければならなく、それと同等な範囲内にある全ての技術思想は本発明の権利範囲に含まれるものと解析できる。
【符号の説明】
【0057】
100 欠陥検査部
200 試片製造部
220 ステージ
240 ステージ駆動器
260 レーザービームユニット
280 コントローラー
300a 試片

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板が置かれるステージと、
前記ステージに置かれた前記基板にレーザービームを照射し、前記基板から分析領域を含む試片を切り出すレーザービームユニットとを含むことを特徴とする試片製造装置。
【請求項2】
前記ステージを垂直移動及び水平移動並びに回転させるステージ駆動器をさらに含み、
前記ステージ駆動器は、前記レーザービームユニットに対して前記ステージを相対移動させることを特徴とする請求項1に記載の試片製造装置。
【請求項3】
前記基板は欠陥が形成された基板を含み、
前記レーザービームユニットは前記欠陥が前記分析領域に含まれるように前記試片を前記基板から切り出すことを特徴とする請求項2に記載の試片製造装置。
【請求項4】
前記基板が前記ステージにローディングされる前に、前記基板に形成された前記欠陥の位置を検出する欠陥検査部をさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の試片製造装置。
【請求項5】
前記欠陥検査部から前記欠陥の位置に関する信号を受信し、前記ステージに置かれた前記基板の前記欠陥が前記レーザービームユニットの下に整列されるように前記ステージ駆動器をコントロールするコントローラーをさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の試片製造装置。
【請求項6】
前記試片は、
ベースと、
上端部に前記分析領域が含まれるように前記ベースの上面から突出される突出部とを含み、
前記レーザービームユニットは前記ベースと前記突出部の周辺領域を前記レーザービームによって除去することを特徴とする請求項1に記載の試片製造装置。
【請求項7】
前記レーザービームユニットは、
電源供給部材と、
前記電源供給部材が供給する電流を利用して前記レーザービームを生成し、前記レーザービームを前記基板に照射するレーザービーム照射部材とを含み、
前記電源供給部材は除去領域によって異なる大きさの前記電流を前記レーザービーム照射部材に供給することを特徴とする請求項6に記載の試片製造装置。
【請求項8】
分析対象の基板をステージにローディングし、
前記レーザービームユニットが前記基板に前記レーザービームを照射して分析領域を含む試片を前記基板から切り出すことを特徴とする試片製造方法。
【請求項9】
前記基板は複数個の欠陥が形成された基板を含み、
前記基板の前記ステージへのローディング前に前記欠陥の位置を検出し、検出された前記欠陥の位置に基づいて順次的に前記欠陥が含まれた前記試片を前記基板から切り出すことを特徴とする請求項8に記載の試片製造方法。
【請求項10】
前記試片はベースと、上端部に前記欠陥が含まれるように前記ベースの上面から突出されて前記ベースの長さ方向に沿って延在する突出部を含み、
前記ベースの周辺領域を除去する時より前記突出部の周辺領域を除去する時に、より小さな強度の前記レーザービームを照射し、前記基板から前記試片を切り出すことを特徴とする請求項9に記載の試片製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−221023(P2011−221023A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−87250(P2011−87250)
【出願日】平成23年4月11日(2011.4.11)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】