説明

試薬製造支援システム

【課題】試薬の使用量をより高い精度で予測することができる試薬製造支援システムを提供すること。
【解決手段】自動分析装置aと、自動分析装置aとネットワークNを介して通信可能に接続され、試薬の製造を支援する製造支援サーバ40とを有した試薬製造支援システム1において、自動分析装置aは、試薬の使用量を日毎に算出し、算出した試薬の使用量を試薬の種類、施設Aおよび日付とともに一組の情報として生成する情報生成部38と、一組の情報を製造支援サーバ40へ送信する送信部36とを備え、製造支援サーバ40は、一組の情報を受信する受信部43と、日種因子を記憶する日種因子情報記憶部46aと、試薬の種類および施設Aに応じて定まる試薬の予測使用量を与える予測モデルを同定する予測モデル同定部47と、予測モデルを記憶する予測モデル記憶部46cと、日種因子を予測モデルの入力として試薬の予測使用量を算出する算出部48とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検体と試薬とを反応させることによって検体の分析を行う自動分析装置で使用する試薬の使用量を予測して、試薬の製造を支援する試薬製造支援システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、自動分析装置で使用する試薬は、試薬の適正な在庫量を維持するため、過去の試薬の使用量から将来の試薬の使用量を予測して発注される。
【0003】
例えば、特許文献1には、試薬在庫管理用プログラムを組み込んだ自動分析装置が記載されている。この自動分析装置は、試薬の過去の使用量について、所定の週ごと、あるいは所定の月ごと等の所定の時期および所定の長さの期間での推移を算出し、この試薬の過去の使用量の推移から将来の所定の時期および所定の長さの期間における試薬の予測使用量を算出して試薬を発注している。
【0004】
【特許文献1】特開2007−315784号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載された自動分析装置は、時期および期間の長さだけに着目し、休日/平日の区別や天候など時期および期間の長さごとに変化する特性を考慮せずに試薬の予測使用量を算出しているため、予測使用量と実際の使用量とに誤差が生じてしまう場合があった。このため、より高い精度で試薬の使用量を予測することができる技術が求められていた。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、試薬の使用量をより高い精度で予測することができる試薬製造支援システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明にかかる試薬製造支援システムは、検体と試薬とを反応させることによって該検体の分析を行う自動分析装置と、前記自動分析装置とネットワークを介して通信可能に接続され、前記試薬の製造を支援する製造支援サーバとを有した試薬製造支援システムにおいて、前記自動分析装置は、互いに同じ周期を有する複数の期間にわたって前記試薬の使用量を期間毎に算出し、算出した前記試薬の使用量を前記試薬の種類、使用場所および算出期間の情報とともに一組の情報として生成する情報生成手段と、前記一組の情報を前記製造支援サーバへ送信する送信手段と、を備え、前記製造支援サーバは、前記一組の情報を前記自動分析装置から受信する受信手段と、前記試薬の使用量の算出期間の特性を示す期間因子を記憶する期間因子記憶手段と、前記受信手段が受信した前記一組の情報および前記期間因子記憶手段が記憶する前記期間因子を用いて、前記試薬の種類および前記使用場所に応じて定まる前記試薬の予測使用量を与える予測モデルを同定する予測モデル同定手段と、予測対象の期間に対応する期間因子を前記予測モデル同定手段が同定した前記予測モデルの入力として、前記試薬の予測使用量を算出する算出手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
また、この発明にかかる試薬製造支援システムは、前記予測モデル同定手段は、前記期間因子を説明変数とする回帰分析により前記予測モデルを同定することを特徴とする。
【0009】
また、この発明にかかる試薬製造支援システムは、前記製造支援サーバは、前記試薬の有効期限を含んだ前記使用場所側および前記試薬の製造元側の在庫情報を記憶した在庫情報記憶手段と、前記算出手段によって予測時点まで算出された前記試薬の予測使用量および前記在庫情報を用いて、前記予測時点における前記使用場所の前記試薬の不足量を算出し、該不足量が所定量以上である前記使用場所を検索する検索手段と、前記不足量が所定量以上である前記試薬の在庫がある場合、前記検索手段によって検索された前記使用場所で前記不足量が多い前記使用場所から順に該試薬を発送するように指示する発送順指示情報を生成する指示情報生成手段と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
また、この発明にかかる試薬製造支援システムは、前記指示情報生成手段は、前記予測時点後であって前記予測時点から所定期間内に有効期限が切れる前記不足量が所定量以上である前記試薬の在庫がある場合、前記発送順指示情報を生成することを特徴とする。
【0011】
また、この発明にかかる試薬製造支援システムは、前記指示情報生成手段は、前記検索手段によって検索された前記使用場所での前記不足量を合計した量の前記試薬の在庫がない場合、該試薬の製造を指示する製造指示情報を生成することを特徴とする。
【0012】
また、この発明にかかる試薬製造支援システムは、前記製造支援サーバは、前記指示情報生成手段によって生成された前記発送順指示情報および前記製造指示情報を出力する出力手段を備えることを特徴とする。
【0013】
また、この発明にかかる試薬製造支援システムは、前記製造支援サーバは、前記予測モデル同定手段が同定した前記予測モデルを記憶する予測モデル記憶手段と、前記受信手段によって前記自動分析装置から前記使用場所の情報を含む前記予測モデルの送信要求を受信したとき、前記使用場所の情報に対応する前記予測モデルを前記予測モデル記憶手段から取得する取得手段と、前記取得手段が取得した前記予測モデルを前記送信要求のあった前記自動分析装置に送信する予測モデル送信手段と、を備え、前記自動分析装置は、前記製造支援サーバから送信された前記予測モデルを受信する予測モデル受信手段と、予測対象の期間に対応する前記期間因子を前記予測モデル受信手段が受信した前記予測モデルの入力として前記試薬の予測使用量を算出する使用量算出手段と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明にかかる試薬製造支援システムにおいては、自動分析装置は、互いに同じ周期を有する複数の期間にわたって試薬の使用量を期間毎に算出し、算出した前記試薬の使用量を前記試薬の種類、使用場所および算出期間の情報とともに一組の情報として生成し、前記一組の情報を製造支援サーバへ送信し、前記製造支援サーバは、前記一組の情報を前記自動分析装置から受信し、前記試薬の使用量の算出期間の特性を示す期間因子を記憶し、受信した前記一組の情報および前記期間因子を用いて、前記試薬の種類および前記使用場所に応じて定まる前記試薬の予測使用量を与える予測モデルを同定し、予測対象の期間に対応する前記期間因子を前記予測モデルの入力として前記試薬の予測使用量を算出しているので、前記期間因子を考慮して前記試薬の予測使用量を算出することができる。従って、試薬の使用量をより高い精度で予測することができる試薬製造支援システムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面を参照して、この発明にかかる試薬製造支援システムの好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付している。
【0016】
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態1にかかる試薬製造支援システムの全体構成を示す図である。図1に示すように、本実施の形態1にかかる試薬製造支援システム1は、複数の自動分析装置a1〜a4と、ネットワークNを介して自動分析装置a1〜a4とそれぞれ通信可能に接続し、各自動分析装置で使用する試薬の使用量を予測して試薬の製造を支援する製造支援サーバ40と、を備える。図1では、自動分析装置a1および自動分析装置a2が同一の施設A1にあり、自動分析装置a3および自動分析装置a4が同一の施設A2にある場合を示している。以後、自動分析装置a1〜a4を総称する場合、自動分析装置aとし、施設A1,A2を総称する場合、施設Aとする。
【0017】
まず、自動分析装置a1の構成について説明する。自動分析装置a1は、図1に示すように、測定機構10および制御装置30を有する。なお、その他の自動分析装置a2〜a4は、自動分析装置a1と同様の構成である。
【0018】
測定機構10は、検体を収容した検体容器11を搭載したラック12を収容して順次移送する検体移送部13、試薬容器14を保持する試薬庫15、試薬容器14の表面に付与され、試薬容器14および試薬容器14に収容された試薬の種類を識別する識別コードがコード化されたバーコード16を読み取るバーコード読取部17、反応容器18を保持する反応槽19、検体移送部13上の検体容器11に収容された検体を反応容器18に分注する検体分注機構20、試薬庫15上の試薬容器14に収容された試薬を反応容器18に分注する試薬分注機構21、反応容器18の内部に収容された液体を攪拌する攪拌部22、光源から照射されて反応容器18内を通過した光を受光して所定の波長成分の強度等を測定する測光部23および反応容器18の洗浄を行う洗浄部24を有する。
【0019】
制御装置30は、制御部31、入力部32、分析部33、出力部34、記憶部35、送信部36、受信部37および情報生成部38を有する。
【0020】
制御部31は、CPU等によって実現され、自動分析装置a1の各部の処理および動作を制御する。制御部31は、これらの各構成部位に入出力される情報について所定の入出力制御を行い、かつ、この情報に対して所定の情報処理を行う。
【0021】
入力部32は、キーボードやマウス等によって実現され、検査項目等の各種情報の入力が可能である。また、分析部33は、測光部23によって測定された測定結果をもとに、検体内における検知対象物の濃度を求め、検体の成分分析等を行う。出力部34は、ディスプレイパネルやスピーカー等によって実現され、出力手段として分析結果を含む分析内容や警報等の各種情報を出力する。
【0022】
記憶部35は、情報を磁気的に記憶するハードディスクと、自動分析装置a1が処理を実行する際にこの処理にかかわる各種プログラムをハードディスクから読み出して電気的に記憶するメモリとを有する。記憶部35は、演算処理された吸光度等を含む検体の情報を記憶する。
【0023】
送信部36は、送信手段としてネットワークNを介して所定の形式にしたがった情報の送信を行なうインターフェースとしての機能を有する。受信部37は、ネットワークNを介して所定の形式にしたがった情報の受信を行なうインターフェースとしての機能を有する。
【0024】
情報生成部38は、情報生成手段として試薬の使用量を日毎に算出し、算出した試薬の使用量を試薬の種類、使用場所の情報および日付とともに一組の情報として生成する。
【0025】
次に、製造支援サーバ40の構成について説明する。製造支援サーバ40は、制御部41、送信部42、受信部43、入力部44、出力部45、記憶部46、予測モデル同定部47、算出部48、ボトルネック施設検索部49および指示情報生成部50を有する。
【0026】
制御部41は、CPU等によって実現され、製造支援サーバ40の各部の処理および動作を制御する。制御部41は、これらの各構成部位に入出力される情報について所定の入出力制御を行い、かつ、この情報に対して所定の情報処理を行う。
【0027】
送信部42は、ネットワークNを介して所定の形式にしたがった情報の送信を行なうインターフェースとしての機能を有する。受信部43は、受信手段としてネットワークNを介して所定の形式にしたがった情報の受信を行なうインターフェースとしての機能を有する。
【0028】
入力部44は、種々の情報を入力するためのキーボード等を用いて実現され、試薬の使用量の予測に必要な諸情報の入力が可能である。出力部45は、ディスプレイパネルやスピーカー等によって実現され、出力手段として試薬の予測使用量等の各種情報を出力する。
【0029】
記憶部46は、試薬の製造を支援する諸情報を記憶する。記憶部46は、日種因子情報記憶部46a、試薬在庫情報記憶部46bおよび予測モデル記憶部46cを有する。
【0030】
日種因子情報記憶部46aは、期間因子記憶手段として試薬の使用量を算出した期間を含む期間の特性を示す期間因子としての日種因子fj(j=1,…,i)を記憶する。日種因子fjは対応する特性を有しているか否かに応じて「1」または「0」のいずれかの値をとる。この特性としては、図2に示すように、平日(f1),休日(f2),…,12月(fi)等がある。例えば、2007年1月1日は、休日に該当し(f2=1)、平日には該当しない(f1=0)。また、2007年1月1日は、雨に該当し(f4=1)、晴れには該当しない(f3=0)。日種因子情報記憶部46aは、日付duに対する日種因子を定める日種因子群{fj(du)}(j=1,…,i,u=1,…,t)を記憶する。ここで、日付du(u=1,…,t)は試薬の使用量を算出した期間の日付(d,…,dk)を含むとともにこの日付よりも後の日付を含む。図2に示す場合、d1=2007/1/1,dk=2007/1/31,dt=2007/12/31である。
【0031】
試薬在庫情報記憶部46bは、在庫情報記憶手段として試薬の有効期限を含んだ試薬の使用場所側および試薬の製造元側の在庫情報を記憶している。
【0032】
予測モデル記憶部46cは、予測モデル記憶手段として、予測モデル同定部47によって同定された予測モデルを記憶する。
【0033】
予測モデル同定部47は、予測モデル同定手段として日種因子、試薬の種類および自動分析装置aが設置される施設Aに応じて定まる試薬の予測使用量を与える予測モデルを同定する。
【0034】
算出部48は、算出手段として予測対象の日に対応する日種因子を予測モデルの入力として、試薬の予測使用量を算出する。
【0035】
ボトルネック施設検索部49は、検索手段として算出部48によって予測時点まで算出された試薬の予測使用量および試薬在庫情報記憶部46bに記憶された在庫情報を用いて、予測時点における施設Aの試薬の不足量を算出し、この不足量が所定量以上の施設Aであるボトルネック施設を検索する。
【0036】
指示情報生成部50は、指示情報生成手段としてボトルネック施設検索部49によって検索されたボトルネック施設での試薬の不足量を合計した量の試薬の在庫があり、かつ試薬の予測使用量の予測時点後であって予測時点から所定期間内に有効期限が切れる試薬の在庫がある場合、検索されたボトルネック施設で試薬の不足量が多い施設Aから順に試薬を発送するように指示する発送順指示情報を生成する。また、指示情報生成部50は、検索されたボトルネック施設での試薬の不足量を合計した量の試薬の在庫がない場合、試薬の製造を指示する製造指示情報を生成する。
【0037】
ここで、試薬の予測使用量を与える予測モデルを同定して試薬の種類および施設に応じた試薬の予測使用量を算出するまでの処理概要を説明する。自動分析装置aは、試薬の使用量を、試薬の種類を識別する情報である試薬コードRn、自動分析装置aが設置される施設Aを識別する情報である施設コードPm、試薬の使用量の算出期間の情報である日付dvとともに一組の情報として生成して日毎で製造支援サーバ40に送信する。
【0038】
製造支援サーバ40では、受信部43が各自動分析装置aから送信されたこの一組の情報を受信する。予測モデル同定部47は、一組の情報を用いて一つの施設Aに設置される複数の自動分析装置aの試薬の使用量の和としてこの試薬の使用量情報C(Rn,Pm,dv)(v=1,…,k)を生成し、記憶部46に記憶する。
【0039】
その後、予測モデル同定部47は、日種因子情報記憶部46aが記憶する日種因子をもとに試薬の使用量の算出期間(d1,…,dk)における日種因子を説明変数とする回帰分析により、試薬コードRnおよび施設コードPmに応じた試薬の使用量の予測モデルCM(Rn,Pm,{fj(d1)},…,{fj(dk)};{fj(dW)})(以下、CMと書く)を同定する。ここで、日付dWは、日付dtより後の日付である。
【0040】
算出部48は、予測対象の日付dwに対応する日種因子群{fj(dW)}の入力に応じて、試薬の予測使用量を算出する。図3は、現在の日付である2007年12月31日の後の予測対象の日付d1(=2008年1月1日)から日付d7(=2008年1月7日)までの日種因子{fj(d1)},…,{fj(d7)}の入力に応じて、算出部48がそれぞれ算出した試薬の予測使用量を示している。図3では、予測対象の日付dの予測使用量をCd1,予測対象の日付d2の予測使用量をCd2などとしている。算出部48は、日付d7を予測時点とした場合、予測時点までの試薬の予測使用量Cd1,…,Cd7の合計値を算出する。
【0041】
ここで、図4に示したフローチャートを参照して、自動分析装置a1が上述した一組の情報を生成し、製造支援サーバ40に送信する処理手順について説明する。なお、その他の自動分析装置a2〜a4は、自動分析装置a1と同様な処理を行う。図4に示すように、まず、制御部31は、検体の分析処理を開始する前に、バーコード読取部17によって、試薬庫15に保持された全試薬容器14に付与されたバーコード16を読み取って、試薬コードRnを取得する(ステップS101)。
【0042】
その後、制御部31は、検体の分析処理を開始する制御を行う(ステップS102)。その後、情報生成部38は、試薬分注機構21によって試薬が反応容器18に分注されるたびに試薬コードRn別の試薬の吸引回数を取得する(ステップS103)。その後、情報生成部38は、試薬分注機構21による試薬の吸引回数と、1回の吸引によって吸引される試薬の量とを用いて試薬コードRn別に試薬の使用量を算出する(ステップS104)。
【0043】
その後、制御部31は、1日分の分析処理が終了したか否かを判断する(ステップS105)。1日分の分析処理が終了した場合(ステップS105:Yes)、情報生成部38は、算出した1日分の試薬の使用量を試薬コードRn、施設A1の施設コードPmおよび日付dvとともに一組の情報として生成する(ステップS106)。その後、制御部31は、送信部36によってこの生成した一組の情報を製造支援サーバ40に送信させる(ステップS107)。一方、ステップS105において1日分の分析処理が終了していない場合(ステップS105:No)、ステップS103に移行して、上述した処理を繰り返す。
【0044】
次に、図5に示したフローチャートを参照して、上述した製造支援サーバ40による試薬の製造および発送を指示する情報を表示する処理手順について説明する。製造支援サーバ40は、例えば、上述した試薬の使用量情報C(Rn,Pm,dv)を記憶部46に1ヶ月分あるいは1年分記憶した日に予測モデルの同定を行う。図5に示すように、まず、予測モデル同定部47は、試薬の予測使用量を与える予測モデルCMを同定する(ステップS201)。その後、制御部41は、同定された予測モデルCMを予測モデル記憶部46cに記憶する(ステップS202)。その後、制御部41は、予測モデルCMへの入力情報を取得する(ステップS203)。この制御部41が取得する入力情報は、施設Aから発注を受けた試薬を納品完了するまでにかかる1週間後を予測時点とする日種因子{fj(dW)}(w=1,…,7)であり、例えば、入力部44を介して入力される。その後、算出部48は、試薬コードRnおよび施設コードPmに対応した予測時点までの試薬の予測使用量Cp(=Cd1+,…,+Cd7)を算出する(ステップS204)。この予測使用量Cpの算出は、予測対象の日毎に予測時点まで算出された試薬の予測使用量を合計して行われる。
【0045】
その後、ボトルネック施設検索部49が、予測時点での試薬の在庫の不足量が所定量以上の施設Aが検索されたか否かを判断する(ステップS205)。このステップS205以降、試薬コードR001の試薬(以下、試薬R001という)に試薬を限定して説明する。なお、その他の試薬コードRnの試薬についても試薬R001と同様に処理される。
【0046】
ここで、ステップS205でボトルネック施設検索部49が行う施設Aの検索処理手順について説明する。図6は、ボトルネック検索部49が行った具体的な検索結果を示す図である。図6では、施設コードP001〜P004を有する4つの施設Aの中で試薬コードR001の試薬が所定の予測時点で10リットル以上不足する施設を検索した結果を示している。例えば、施設コードP001の施設Aでは、予測時点までの試薬の予測使用量が25リットルであり、現時点での試薬の在庫量が10リットルであるため、予測時点での試薬の不足量が15リットルと算出される。したがって、施設コードP001の施設Aはボトルネック施設である。一方、施設コードP002の施設Aでは、予測時点までの試薬の予測使用量が15リットル(>10リットル)であり、現時点での試薬の在庫量が5リットルであるため、予測時点での試薬の不足量は5リットル(<10リットル)と算出され、ボトルネック施設とはならない。このようにして、図6に示す場合、ボトルネック施設検索部49は、ボトルネック施設として施設コードP001,P003,P004の施設Aを検索する。
【0047】
ステップS205における判断の結果、予測時点での試薬R001の不足量が所定量以上の施設Aが検索された場合(ステップS205:Yes)、制御部41は、ステップS206に移行する。一方、予測時点での試薬R001の不足量が所定量以上の施設Aが検索されない場合(ステップS205:No)、制御部41は、本処理を終了する制御を行う。
【0048】
予測時点での試薬R001の不足量が所定量以上の施設Aが検索された場合(ステップS205:Yes)、指示情報生成部50は、ボトルネック施設検索部49によって検索された施設Aでの試薬R001の不足量を合計した量の在庫があるかないかを判断する(ステップS206)。この合計した量の試薬R001の在庫があるかないかの判断は、試薬在庫情報記憶部46bに記憶された試薬の製造元側の在庫情報に基づいて行われる。合計した量の試薬R001の在庫がある場合(ステップS206:Yes)、指示情報生成部50は、ステップS207に移行する。
【0049】
一方、合計した量の試薬R001の在庫がない場合(ステップS206:No)、指示情報生成部50は、試薬R001の製造を指示する製造指示情報を生成する(ステップS208)。その後、出力部45が、この製造指示情報を表示する(ステップS209)。その後、制御部41は、本処理を終了する制御を行う。
【0050】
ステップS206における判断の結果、合計した量の試薬R001の在庫がある場合(ステップS206:Yes)、指示情報生成部50は、予測時点後の所定日数内で有効期限が切れる試薬R001の在庫があるかないかを判断する(ステップS207)。予測時点後の所定日数内で有効期限が切れる試薬R001の在庫がある場合(ステップS207:Yes)、ボトルネック施設検索部49は、検索された施設Aで予測時点での試薬R001の不足量が多い施設Aから順に有効期限が切れる試薬R001を発送するように指示する発送順指示情報を生成する(ステップS210)。
【0051】
その後、出力部45が、発送順指示情報を表示する(ステップS211)。その後、制御部41は、本処理を終了する制御を行う。
【0052】
図7は、ボトルネック施設検索部49によって検索された施設Aの施設コードPmと試薬R001の発送の優先順位とを対応させた内容を示す表示例を示す図である。この例では、予測時点後の所定日数内で有効期限が切れる試薬R001の在庫の量は40リットルとしている。図7に示すように、ボトルネック施設検索部49によって検索された施設Aの施設コードPmと試薬R001の発送の優先順位を示す番号とが対応して表示されている。発送の優先順位が上位にある施設コードP001および施設コードP003の施設Aにおける試薬R001の不足量の合計が40リットルであるので、検索された施設Aのうち施設コードP001および施設コードP003の施設Aについてのみ発送の優先順位を表示している。なお、施設コードP004の施設については、試薬の製造元に有効期限に余裕がある試薬R001の在庫があるため、優先して試薬の発送を行う必要がない。
【0053】
一方、予測時点後の所定日数内で有効期限が切れる試薬R001の在庫がない場合(ステップS207:No)、制御部41は、本処理を終了する制御を行う。ここで、ステップS210のように発送順指示情報を生成しないのは、不足量分の全ての試薬R001の在庫の有効期限に余裕があるためである。
【0054】
この発明の実施の形態1では、自動分析装置aは、日毎に試薬の使用量を算出し、算出した試薬の使用量を試薬コードRn、施設コードPmおよび日付dvとともに一組の情報として生成し、製造支援サーバ40に送信している。製造支援サーバ40は、この一組の情報および日種因子を用いて、試薬コードRnおよび施設コードPmに応じて定まる試薬の使用量を与える予測モデルCMを同定し、予測対象の日付dWに対応する日種因子を予測モデルCMの入力として試薬の予測使用量を算出しているので、日種因子を考慮して試薬の予測使用量を算出することができる。従って、試薬の使用量をより高い精度で予測することができる試薬製造支援システム1を提供することができる。
【0055】
また、この発明の実施の形態1では、指示情報生成部50が、試薬の予測使用量の予測時点後であって予測時点から所定期間内に有効期限が切れる試薬を予測時点で不足量が多い施設Aから順に発送する発送順指示情報を生成し、出力部45が、この発送順指示情報を表示しているので、試薬の製造元側は、有効期限を切らして在庫の試薬を無駄にしてしまうことを低減することができる。
【0056】
また、この発明の実施の形態1では、指示情報生成部50が、予測時点での試薬の不足量を合計し、この合計した量の試薬の在庫がない場合、試薬の製造を指示する製造指示情報を生成し、出力部45が、この製造指示情報を表示させているので、将来的に在庫が不足する種類の試薬について予め製造しておくことができる。従って、試薬の製造元側での試薬の在庫切れを未然に防止することができる。
【0057】
なお、この発明の実施の形態1では、出力部45が、発送順指示情報および製造指示情報を表示するものを例示したが、これに限らず、発送順指示情報および製造指示情報を試薬の製造元側で出力できればよい。例えば、試薬の製造元の各工場内にネットワークNを介して製造支援サーバ40と通信可能な端末を設け、製造支援サーバ40がこの端末に発送順指示情報および製造指示情報を送信し、この端末が、端末に備えられたディスプレイパネルに発送順指示情報および製造指示情報を表示するようにしてもよい。
【0058】
なお、この発明の実施の形態1では、指示情報生成部50は、不足量を合計した量の試薬の在庫があり、かつ予測時点後であって予測時点から所定期間内に有効期限が切れる試薬の在庫がある場合、ボトルネック施設検索部49によって検索された施設Aで予測時点での試薬の不足量が多い施設Aから順に試薬を発送するように指示する発送順指示情報を生成するものを例示したが、これに限らず、不足量が所定量以上の試薬の在庫がある場合に、ボトルネック施設検索部49によって検索された施設Aで予測時点での試薬の不足量が多い施設Aから順に試薬を発送するように指示する発送順指示情報を生成してもよい。この場合、試薬の製造元側は、試薬を過剰に製造したとしても、余剰分を予測時点での試薬の不足量が多い施設Aに優先して発送することができる。
【0059】
なお、この発明の実施の形態1では、製造支援サーバ40が、発送順指示情報および製造指示情報を生成するものを例示したが、これに限らず、製造支援サーバ40が、予測対象の日付に対応する日種因子を予測モデルCMの入力として、試薬の予測使用量を算出できればよい。例えば、製造支援サーバ40が、ボトルネック施設検索部49および指示情報生成部50を有さない構成としてもよい。
【0060】
(実施の形態2)
次に、この発明の実施の形態2について説明する。上述した実施の形態1では、製造支援サーバ40側で、試薬コードRnおよび施設コードPmに応じた試薬の予測使用量を算出するようにしていたが、この実施の形態2では、製造支援サーバ70が同定した試薬コードRnおよび施設コードPmに応じた試薬の使用量の予測モデルを、この予測モデルが対応する施設コードPmの施設に設置された自動分析装置に送信し、自動分析装置側で試薬の予測使用量を算出できるようにしている。
【0061】
図8は、この発明の実施の形態2にかかる試薬製造支援システム2の構成を示す模式図である。図8に示すように、製造支援サーバ70は、施設情報記憶部73aおよび取得部72を有する。また、自動分析装置a5は、使用量算出部62を有する。その他の自動分析装置a6〜a8は、自動分析装置a5と同様の構成である。以下でも、自動分析装置a5〜a8を総称する場合、自動分析装置aとし、施設A3,A4を総称する場合、施設Aとする。また、その他の構成で実施の形態1と同一構成部分には同一符号を付している。
【0062】
施設情報記憶部73aは、場所情報記憶手段として自動分析装置aと自動分析装置aが設置される施設Aとを対応付ける情報を記憶している。自動分析装置aと施設Aとの対応付けは、自動分析装置aを識別する装置コードpxと施設コードPmとを対応付けることで可能となる。例えば、自動分析装置a5の装置コードp0001および自動分析装置a6の装置コードp0002は、施設A3の施設コードP001と対応付けられている。
【0063】
取得部72は、受信部43によって自動分析装置aから装置コードpxを含む予測モデルの送信要求を受信したとき、取得手段として施設情報記憶部73aから自動分析装置aが設置される施設Aの施設コードPmを取得し、予測モデル記憶部46cから施設コードPmに対応する予測モデルCM(Rn,Pm,{fj(d1)},…,{fj(dk)};{fj(dW)})(以下、CMと書く)を取得する。なお、送信部42は、予測モデル送信手段として、取得部72が取得した予測モデルを送信要求のあった自動分析装置aに送信する。
【0064】
使用量算出部62は、使用量算出手段として予測対象の日付dwに対応する日種因子を製造支援サーバ70から送信された予測モデルCMの入力として試薬の予測使用量を算出する。なお、受信部37は、予測モデル受信手段として、製造支援サーバ70から送信された予測モデルを受信する。
【0065】
ここで、図9に示したフローチャートを参照して、上述した試薬製造支援システム2による製造支援サーバ70から自動分析装置a5に対応した予測モデルを送信する処理手順について説明する。なお、製造支援サーバ70からその他の自動分析装置a6〜a8に対応した予測モデルを送信する処理手順についても、自動分析装置a5と同様に行われる。まず、入力部32からの入力信号により自動分析装置a5から製造支援サーバ70に自動分析装置a5を識別する情報を含む予測モデルの送信要求信号が送信される(ステップS301)。この自動分析装置a5を識別する情報は、自動分析装置a5を識別する装置コードpx(例えば、px=p0001)である。
【0066】
製造支援サーバ70が、装置コードpxの情報を含む予測モデルCMの送信要求信号を受信すると、取得部72は、施設情報記憶部73aから自動分析装置aが設置される施設Aの施設コードPmの情報を取得し、取得した施設コードPmに対応する予測モデルCMを取得する(ステップS401)。
【0067】
その後、制御部71は、取得した予測モデルCMを送信部42によって自動分析装置a5に送信する(ステップS402)。
【0068】
自動分析装置a5は、製造支援サーバ70から送信された予測モデルCMを受信すると、制御部61は、この受信した予測モデルCMを記憶部35に記憶する(ステップS302)。その後、制御部61は、予測モデルCMへの入力情報を取得する(ステップS303)。制御部61が取得する入力情報は、例えば、入力部32を介して入力される。その後、使用量算出部62は、施設Aでの予測対象の日付dの試薬コードRnに応じた予測時点までの試薬の予測使用量Cpを算出する(ステップS304)。その後、出力部34は、算出された試薬の予測使用量Cpを表示する(ステップS305)。
【0069】
この発明の実施の形態2では、実施の形態1と同様に試薬の使用量をより高い精度で予測することができる試薬製造支援システム2を提供することができるとともに、自動分析装置aによって、自動分析装置aが設置される施設Aでの試薬コードRnに応じた試薬の予測使用量を算出することができる。従って、施設A側で試薬の予測使用量を用いた試薬の発注を行うことができる。
【0070】
なお、上述した実施の形態1,2では、使用場所の情報として自動分析装置aが設置される施設Aを識別する施設コードPmを用いるものを例示したが、これに限らず、試薬の使用場所を識別することができればよい。例えば、施設Aが設置される地域を識別する地域コードを使用場所の情報として用いてもよい。この場合、施設情報記憶部73は、自動分析装置a、施設Aおよび地域を対応付ける情報を記憶すればよい。また、自動分析装置aが各施設Aに1台ずつ設置される場合、施設コードPmと装置コードpxとが1対1に対応するので、施設コードPmに代わって装置コードpxを使用場所の情報として用いてもよい。この場合、施設情報記憶部73を省略することが可能である。
【0071】
なお、上述した実施の形態1,2では、予測モデル同定部47は、一組の情報を用いて一つの施設Aに設置される複数の自動分析装置aの試薬の使用量の和としてこの試薬の使用量情報C(Rn,Pm,dv)を生成するものを例示したが、これに限らず、試薬の使用場所に応じて定まる試薬の予測使用量を与える予測モデルを同定できればよい。例えば、施設A別でなく自動分析装置a別の予測使用量を算出したい場合、予測モデル同定部47は、一つの施設Aに設置される複数の自動分析装置aの試薬の使用量の平均として試薬の使用量情報C(Rn,Pm,dv)を生成する。また、自動分析装置aが各施設Aに1台ずつ設置される場合、施設コードPmに代わって装置コードpxを試薬の使用場所の情報として用いることができるため、試薬の使用量情報C(Rn,Pm,dv)は、試薬の使用量情報C(Rn,px,dv)となり、一つの施設Aに設置される自動分析装置aの試薬の使用量の和あるいは平均として試薬の使用量情報を生成する必要がない。
【0072】
また、上述した実施の形態1,2では、期間因子は日毎に定義されたものを例示したが、期間因子は、日毎に定義されたものでなくてよい。例えば、月毎、週毎、季節毎に定義されるものを用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】この発明の実施の形態1にかかる試薬製造支援システムの全体構成を示す摸式図である。
【図2】図1に示した日種因子情報記憶部に記憶された情報を説明する図である。
【図3】予測対象の日付の日種因子を図1に示した製造支援サーバによって同定された予測モデルの入力として算出された試薬の予測使用量を示す図である。
【図4】図1に示した自動分析装置が一組の情報を生成し製造支援サーバに送信する処理手順を示すフローチャートである。
【図5】図1に示した製造支援サーバによる試薬の製造および発送を指示する情報を表示する処理手順を示すフローチャートである。
【図6】図1に示したボトルネック施設検索部が試薬の不足量が所定量以上の施設を検索することを説明する図である。
【図7】図1に示したボトルネック施設検索部によって検索された施設の施設コードと試薬の発送の優先順位とを対応させた内容を示す表示例を示す図である。
【図8】この発明の実施の形態2にかかる試薬製造支援システムの全体構成を示す摸式図である。
【図9】図8に示した製造支援サーバから自動分析装置に対応した予測モデルを送信する処理手順について説明する図である。
【符号の説明】
【0074】
1,2 試薬製造支援システム
10 測定機構
11 検体容器
12 ラック
13 検体移送部
14 試薬容器
15 試薬庫
16 バーコード
17 バーコード読取部
18 反応容器
19 反応槽
20 検体分注機構
21 試薬分注機構
22 攪拌部
23 測光部
24 洗浄部
30,60 制御装置
31,41,61,71 制御部
32,44 入力部
33 分析部
34,45 出力部
35,46,73 記憶部
36,42 送信部
37,43 受信部
38 情報生成部
40,70 製造支援サーバ
46a 日種因子情報記憶部
46b 試薬在庫情報記憶部
46c 予測モデル記憶部
47 予測モデル同定部
48 算出部
49 ボトルネック施設検索部
50 指示情報生成部
62 使用量算出部
72 取得部
73a 施設情報記憶部
A1〜A4 施設
a1〜a8 自動分析装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検体と試薬とを反応させることによって該検体の分析を行う自動分析装置と、前記自動分析装置とネットワークを介して通信可能に接続され、前記試薬の製造を支援する製造支援サーバとを有した試薬製造支援システムにおいて、
前記自動分析装置は、
互いに同じ周期を有する複数の期間にわたって前記試薬の使用量を期間毎に算出し、算出した前記試薬の使用量を前記試薬の種類、使用場所および算出期間の情報とともに一組の情報として生成する情報生成手段と、
前記一組の情報を前記製造支援サーバへ送信する送信手段と、
を備え、
前記製造支援サーバは、
前記一組の情報を前記自動分析装置から受信する受信手段と、
前記試薬の使用量の算出期間の特性を示す期間因子を記憶する期間因子記憶手段と、
前記受信手段が受信した前記一組の情報および前記期間因子記憶手段が記憶する前記期間因子を用いて、前記試薬の種類および前記使用場所に応じて定まる前記試薬の予測使用量を与える予測モデルを同定する予測モデル同定手段と、
予測対象の期間に対応する期間因子を前記予測モデル同定手段が同定した前記予測モデルの入力として、前記試薬の予測使用量を算出する算出手段と、
を備えたことを特徴とする試薬製造支援システム。
【請求項2】
前記予測モデル同定手段は、前記期間因子を説明変数とする回帰分析により前記予測モデルを同定することを特徴とする請求項1に記載の試薬製造支援システム。
【請求項3】
前記製造支援サーバは、
前記試薬の有効期限を含んだ前記使用場所側および前記試薬の製造元側の在庫情報を記憶した在庫情報記憶手段と、
前記算出手段によって予測時点まで算出された前記試薬の予測使用量および前記在庫情報を用いて、前記予測時点における前記使用場所の前記試薬の不足量を算出し、該不足量が所定量以上である前記使用場所を検索する検索手段と、
前記不足量が所定量以上である前記試薬の在庫がある場合、前記検索手段によって検索された前記使用場所で前記不足量が多い前記使用場所から順に該試薬を発送するように指示する発送順指示情報を生成する指示情報生成手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の試薬製造支援システム。
【請求項4】
前記指示情報生成手段は、前記予測時点後であって前記予測時点から所定期間内に有効期限が切れる前記不足量が所定量以上である前記試薬の在庫がある場合、前記発送順指示情報を生成することを特徴とする請求項3に記載の試薬製造支援システム。
【請求項5】
前記指示情報生成手段は、前記検索手段によって検索された前記使用場所での前記不足量を合計した量の前記試薬の在庫がない場合、該試薬の製造を指示する製造指示情報を生成することを特徴とする請求項3または4に記載の試薬製造支援システム。
【請求項6】
前記製造支援サーバは、前記指示情報生成手段によって生成された前記発送順指示情報および前記製造指示情報を出力する出力手段を備えることを特徴とする請求項5に記載の試薬製造支援システム。
【請求項7】
前記製造支援サーバは、
前記予測モデル同定手段が同定した前記予測モデルを記憶する予測モデル記憶手段と、
前記受信手段によって前記自動分析装置から前記使用場所の情報を含む前記予測モデルの送信要求を受信したとき、前記使用場所の情報に対応する前記予測モデルを前記予測モデル記憶手段から取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した前記予測モデルを前記送信要求のあった前記自動分析装置に送信する予測モデル送信手段と、
を備え、
前記自動分析装置は、
前記製造支援サーバから送信された前記予測モデルを受信する予測モデル受信手段と、
予測対象の期間に対応する前記期間因子を前記予測モデル受信手段が受信した前記予測モデルの入力として前記試薬の予測使用量を算出する使用量算出手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の試薬製造支援システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2010−107368(P2010−107368A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−279964(P2008−279964)
【出願日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】